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技術 鋳造用低カラット金合金

出願人 石福金属興業株式会社
発明者 今井庸介土井義規江川恭徳
出願日 2012年2月22日 (7年8ヶ月経過) 出願番号 2012-036836
公開日 2013年9月2日 (6年1ヶ月経過) 公開番号 2013-170310
状態 特許登録済
技術分野 歯科用製剤 鋳型又は中子及びその造型方法 非鉄金属または合金の熱処理
主要キーワード 鋳造体 変色試験 ビッカース硬さ試験機 硬化熱処理 微量添加元素 色調改善 融点低下 樹脂包
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重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2013年9月2日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

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課題

金色が濃く、かつ機械的性質の優れる鋳造用カラット金合金を提供する。

解決手段

Au:44〜48mass%、Pt:0〜2mass%、Pd:3〜5mass%、Cu:10〜15mass%、Ir及び/又はRu:0.01〜0.3mass%、Zn:0〜1mass%、残部がAgからなることを特長とする鋳造用低カラット金合金。

概要

背景

歯科治療において修復物作製に用いられる歯科鋳造用金合金は、精密鋳造によって所望の形状を与えることができ、適合性に優れる。また、熱処理によって機械的性質を適度に調整できるため、その用途はインレークラウンブリッジ、デンチャーなど多岐にわたる。

上記の金合金の成分は、Auを主成分として、Ag、Pt、Pd及びCuのほか、種々の微量添加元素により構成されるが、その用途によって要求される機械的性質が異なるため、熱処理による軟化硬化特性案して組成設計する。

金合金の色調は、Auに上記のような元素を添加するため、本来の金の色調が薄まってしまう。従って、高い機械的性質と豊かな金色両立させることは困難である。なかでも、PtやPd等の白金族元素の添加は、耐食性向上には有効であるものの、金合金の色調を著しく薄めて淡黄色化してしまう。従来の組成設計の考え方は、上記成分に加えてIn、Sn等の元素を多量に含むか、又はこれらを組合せた例が多く見られた。しかし、こうした場合では、金合金の融点低下を招いてしまい、ろう付の際に母材である金合金を溶かす恐れがある。

特許文献1は、Au25〜55%、In0.1〜10%、Cu0.1〜20%、Zn0.1〜10%、Sn0.1〜10%、白金族元素0.01〜15%、Co0.01〜3.0%、残部Ag及び不可避不純物からなり、鋳造体鋳肌黒色化せずに機械的性質を向上させた低カラット金合金である。当該発明の金合金は、鋳肌の色調改善に効果があるものの、In、Zn及びSnの低融点元素を多量に添加するため、金合金の融点を低下させ、かつ脆化させる。

特許文献2は、Au33〜48%、Pt0〜5%、Pd1〜10%、Ir及び/又はRu0〜0.2%、Cu3〜9%、Zn1〜6%、Sn0.5〜4%、In2.5〜10%、残部がAgである組成を有し、その際にCuとZnの量比が1:1〜4:1であり、Cu含有量がZn、Sn及びPdの合計量より高くなく、Pdの含量が多くてもInの3倍であり、かつZn、Sn及びInの合計量を上回らないことを特徴とする金合金である。しかし、当該発明の金合金は、InやSnをはじめとする低融点元素を多量に含むため融点は低く、かつPtやPdの添加により金合金色調は著しく淡い黄色にならざるを得ない。

概要

金色が濃く、かつ機械的性質の優れる鋳造用低カラット金合金を提供する。Au:44〜48mass%、Pt:0〜2mass%、Pd:3〜5mass%、Cu:10〜15mass%、Ir及び/又はRu:0.01〜0.3mass%、Zn:0〜1mass%、残部がAgからなることを特長とする鋳造用低カラット金合金。なし

目的

本発明の目的は、従来の低カラット金合金に見られた課題を解決し、金色が濃く、かつ機械的性質に優れた鋳造用金合金を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

Au:44〜48mass%、Pt:0〜2mass%、Pd:3〜5mass%、Cu:10〜15mass%、Ir及び/又はRu:0.01〜0.3mass%、Zn:0〜1mass%、残部がAgからなることを特長とする鋳造用カラット金合金

技術分野

0001

本発明は、鋳造用カラット金合金に関するものである。

背景技術

0002

歯科治療において修復物作製に用いられる歯科鋳造用金合金は、精密鋳造によって所望の形状を与えることができ、適合性に優れる。また、熱処理によって機械的性質を適度に調整できるため、その用途はインレークラウンブリッジ、デンチャーなど多岐にわたる。

0003

上記の金合金の成分は、Auを主成分として、Ag、Pt、Pd及びCuのほか、種々の微量添加元素により構成されるが、その用途によって要求される機械的性質が異なるため、熱処理による軟化硬化特性案して組成設計する。

0004

金合金の色調は、Auに上記のような元素を添加するため、本来の金の色調が薄まってしまう。従って、高い機械的性質と豊かな金色両立させることは困難である。なかでも、PtやPd等の白金族元素の添加は、耐食性向上には有効であるものの、金合金の色調を著しく薄めて淡黄色化してしまう。従来の組成設計の考え方は、上記成分に加えてIn、Sn等の元素を多量に含むか、又はこれらを組合せた例が多く見られた。しかし、こうした場合では、金合金の融点低下を招いてしまい、ろう付の際に母材である金合金を溶かす恐れがある。

0005

特許文献1は、Au25〜55%、In0.1〜10%、Cu0.1〜20%、Zn0.1〜10%、Sn0.1〜10%、白金族元素0.01〜15%、Co0.01〜3.0%、残部Ag及び不可避不純物からなり、鋳造体鋳肌黒色化せずに機械的性質を向上させた低カラット金合金である。当該発明の金合金は、鋳肌の色調改善に効果があるものの、In、Zn及びSnの低融点元素を多量に添加するため、金合金の融点を低下させ、かつ脆化させる。

0006

特許文献2は、Au33〜48%、Pt0〜5%、Pd1〜10%、Ir及び/又はRu0〜0.2%、Cu3〜9%、Zn1〜6%、Sn0.5〜4%、In2.5〜10%、残部がAgである組成を有し、その際にCuとZnの量比が1:1〜4:1であり、Cu含有量がZn、Sn及びPdの合計量より高くなく、Pdの含量が多くてもInの3倍であり、かつZn、Sn及びInの合計量を上回らないことを特徴とする金合金である。しかし、当該発明の金合金は、InやSnをはじめとする低融点元素を多量に含むため融点は低く、かつPtやPdの添加により金合金色調は著しく淡い黄色にならざるを得ない。

先行技術

0007

特許第3981872号公報
特開昭55−119143号公報

発明が解決しようとする課題

0008

以上のように、従来から低カラット金合金に関する発明は数多くあるものの、金合金の色調と融点、特性について全てを満足するものは未だない。本発明の目的は、従来の低カラット金合金に見られた課題を解決し、金色が濃く、かつ機械的性質に優れた鋳造用金合金を提供することにある。

課題を解決するための手段

0009

本発明者らは、上記課題を達成するため鋭意研究を重ねた結果、組成をAu:44〜48mass%、Pt:0〜2mass%、Pd:3〜5mass%、Cu:10〜15mass%、Ir及び/又はRu:0.01〜0.3mass%、Zn:0〜1mass%、残部がAgからなる合金とすることで、従来品よりも金色が濃く、かつ機械的性質に優れた金合金を発明するに至った。

発明の効果

0010

本発明によれば、従来の低カラット金合金よりも金色が濃く、機械的性質の優れた金合金を提供できる。次に、その理由を述べる。

0011

Au、Pt及びPdの含有量は、本発明の要である。ただし、Ptは任意成分である。
Au:44〜48mass%、Pt:0〜2mass%、Pd:3〜5mass%とすることによって、金色の持つ赤味黄色味を大きく損なうことなく、耐食性に優れた安価な歯科用金合金とすることができる。本発明では、Pt及びPdは単独又は組合せて用いても、その効果を発現することができる。ただし、Pt及びPdの合計量は、7mass%を超えると、効果を得ることが出来ない。

0012

Cuの含有量は、10〜15mass%とすることで、金合金としたときの時効硬化能を発現し、かつ金合金の色調に赤味を付与する。

0013

Ir及び/又はRuは、金合金の結晶粒微細化できる。ただし、0.3%を超えて添加すると金合金中で偏析する恐れがあることから、好ましくは0.05〜0.2%がよい。

0014

Znは任意成分であり、溶解・鋳造時の脱酸剤として有効であることが知られている。ただし、添加量が1mass%を超えて添加すると金合金を脆化させ、固相点も低下することから、より好ましくは0.4〜1mass%がよい。

0015

本発明の実施例及び比較例の組成を表1に示す。

0016

合計50gとなるように各成分の原材料量し、アルゴンアーク溶解法にて溶製した。このインゴットを、概ね60%の加工率圧延し、700℃、30分間熱処理して焼鈍した。同様の圧延、焼鈍を繰返し、厚さ1mmの圧延板とした。

0017

溶融範囲は、圧延板より試験片切り出し、示差熱分析装置にて測定した。

0018

硬さ評価では、圧延板を歯科精密鋳造によりt1.2×W15×L10mmに鋳造し、軟化処理として大気中700℃、10分間熱処理した。次に、硬化熱処理として、350℃、20分間熱処理を行った。樹脂包埋、粗研磨バフ研磨を経て鏡面の試験片とし、マイクロビッカース硬さ試験機を用いて荷重200gf、10秒の条件で測定した。

0019

0.2%耐力及び伸びの評価では、前記と同様の鋳造方法で直径2mm、長さ50mmのダンベル型に鋳造し、硬さ評価と同じ条件で軟化処理及び硬化処理をした。その後、引張試験機にて0.2%耐力及び伸びを測定した。

0020

実施例及び比較例の金合金の色調は、純金との色差ΔE*によって評価した。色差ΔE*は、CIE1976L*a*b*(CIELAB)表色系において、2色間の明度L*、彩度a*及び彩度b*の差(ΔL*、Δa*及びΔb*)の2乗和平方根で定義される値で、肉眼では判定しづらい色調の差を定量的に表す指標である。色差ΔE*が大きいほど、2色間の隔たりが大きく、色調が異なることを表す。

0021

純金鏡面と前記方法で作製した試験片鏡面とのΔL*、Δa*及びΔb*を色差計(ビックガードナー社、カラーガイド)で計測し、色差ΔE*を求め、「ΔE*23未満」を○、「ΔE*23以上」を×と判定した。

0022

変色試験は、JIS T 6122に規定される試験方法によって、37±2℃の0.1%Na2S水溶液中に3日間浸漬させた後、試料表面を目視によって変色の有無について、「変色なし」を○、「変色あり」を×で評価した。

0023

0024

0025

(結果)
表2に示す特性データの結果からも分かるように、この発明の金合金は溶融温度が高く、比較例の合金に比べて金色に優れ、かつ耐変色性を有しており、歯科補綴物に必要とされる強度と伸びも十分備えていることが示された。

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