図面 (/)

技術 光断層撮像装置および制御方法

出願人 キヤノン株式会社
発明者 青木博吉田拓史坂川幸雄
出願日 2012年1月26日 (8年11ヶ月経過) 出願番号 2012-014649
公開日 2013年8月15日 (7年4ヶ月経過) 公開番号 2013-153797
状態 特許登録済
技術分野 眼の診断装置
主要キーワード 標準距離 モジュール領域 測定画面 測定光路長 ホーマ 測定フロー 深度位置 本測定装置
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2013年8月15日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (9)

課題

前眼部の光断層撮像装置において、検者が様々な撮像範囲を選択可能とする。

解決手段

測定光参照光とより得られる干渉光受光素子受光させる干渉光学系と、受光素子の出力信号に基づいて断層画像を取得する画像取得手段と、測定光の光路長を変更する測定光光路長変更手段と、参照光の光路長を変更する参照光光路長変更手段と、を有する装置において、更に、測定光光路長変更手段による測定光の光路長の変更に連動させて参照光光路長変更手段に参照光の光路長の変更を実行させる制御手段を配する。

概要

背景

近年、光を用いて被測定物体の表面や内部の画像を形成する光画像計測技術が注目を集めている。光画像計測技術は、従来からのX線CTのような人体への侵襲性を持たないことから、特に医療分野において応用の展開が期待されている。なかでも、眼科分野における応用は進展が著しい。

光画像計測技術の代表的な手法として、光コヒーレンストモグラフィ光干渉断層画像化法:OCT)と呼ばれる手法がある。この手法によれば、干渉計を用いているために、高分解能高感度計測が可能となる。また、広帯域微弱な光を照明光として用いることから、被検体に対する安全性が高いという利点もある。

本発明に関わる光干渉を利用した光コヒーレンストモグラフィ(OCT:Optical Coherence Tomography :以下、これをOCT装置と記す。)による光断層撮像装置は、試料断層像高解像度に得ることができる装置であり、特に被検眼の前眼部の画像を形成する前眼部光断層撮像装置に関する。

上記OCT装置によると、低コヒーレント光である測定光を、サンプルに照射し、そのサンプルからの後方散乱光を、干渉系または干渉光学系を用いることで高感度に測定することができる。また、OCT装置は該測定光を、該サンプル上にスキャンすることで、高解像度の断層像を得ることができる。そのため、被検眼の前眼部における角膜部位の断層像が取得され、眼科診断等において利用されている。

このような眼科装置においては、撮像するために装置の検査部(主には測定光学系)を検査すべき被検眼の前眼部角膜部位と干渉光学系の撮像位置を一致させ、かつ被検眼と装置は一定の距離でアライメントを行っている。

特許文献1においては、角膜における画像の深度位置を把握可能にし、角膜の細胞の異常の状態を判定することが可能な角膜観察装置が記載されている。当該角膜観察装置では、前眼部の角膜上皮ホーマン層、角膜実質層、デスメ層、或いは角膜表皮の各部位を撮像する為に、参照ミラーを移動させている。また、各々の撮影部位について被検眼と角膜観察装置との間を定められた距離とし、参照ミラーを移動させて実際の撮像を行っている。

また特許文献2においては、前眼部断層像と眼底断層像の双方を撮像可能にした光断層撮像装置が記載されている。これは、干渉光学系内部の参照ミラーを移動させて干渉光学系の撮影位置を前眼部撮影モード眼底撮影モードに応じて所定位置に移動させる眼科撮影装置である。当該眼科撮影装置では、前眼撮影モード時には参照ミラーが所定位置に移動する構成とし、その際被検眼と眼科撮影装置との間を一定距離としている。

概要

前眼部の光断層撮像装置において、検者が様々な撮像範囲を選択可能とする。測定光と参照光とより得られる干渉光受光素子受光させる干渉光学系と、受光素子の出力信号に基づいて断層画像を取得する画像取得手段と、測定光の光路長を変更する測定光光路長変更手段と、参照光の光路長を変更する参照光光路長変更手段と、を有する装置において、更に、測定光光路長変更手段による測定光の光路長の変更に連動させて参照光光路長変更手段に参照光の光路長の変更を実行させる制御手段を配する。

目的

本発明は、上記課題に鑑み、前眼部断層の撮像範囲を様々に設定することができる光断層撮像装置およびその制御方法の提供を目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
2件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

測定光照射した被検査物からの戻り光と、該測定光に対応する参照光とを合波した光に基づいて、前記被検査物の断層画像を取得する光断層撮像装置であって、前記測定光の光路長を変更する測定光光路長変更手段と、前記参照光の光路長を変更する参照光光路長変更手段と、前記測定光光路長変更手段による前記測定光の光路長の変更に連動して、前記参照光光路長変更手段に前記参照光の光路長の変更を実行させる制御手段と、を有することを特徴とした光断層撮像装置。

請求項2

前記断層画像を表示手段に表示させる表示制御手段を更に有し、前記制御手段が、前記断層画像が前記表示手段に表示された状態で前記断層画像の撮像範囲が変更された場合に、前記測定光の光路長の変更と前記参照光の光路長の変更との連動を実行させることを特徴とする請求項1に記載の光断層撮像装置。

請求項3

前記表示制御手段が、前記断層画像の撮像範囲の大きさの変更を指示する表示形態を前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項2に記載の光断層撮像装置。

請求項4

前記被検査物は被検眼であり、前記制御手段が、前記被検眼の眼底の断層画像を取得した後に前記被検眼の前眼部の断層画像を取得する場合に、前記測定光光路長変更手段により前記測定光の光路長を所定の距離変更をした後に、前記測定光の光路長の変更と前記参照光の光路長の変更との連動を実行させることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の光断層撮像装置。

請求項5

前記測定光光路長変更手段により定められる前記測定光の光路長に応じて、前記断層画像を補正する画像補正手段を更に有することを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の光断層撮像装置。

請求項6

前記被検査物は被検眼であり、前記被検眼の前眼部を観察し、前記前眼部に対する焦点合わせをするフォーカスレンズを有する前眼部観察手段を有し、前記制御手段は、前記測定光光路長変更手段による前記測定光の光路長の変更に連動させて、前記前眼部観察手段による前記前眼部に対する焦点合わせを実行させることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の光断層撮像装置。

請求項7

前記測定光光路長変更手段は、前記被検査物に対して前記測定光の光路を含む光学系を移動させることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の光断層撮像装置。

請求項8

測定光を照射した被検査物からの戻り光と、該測定光に対応する参照光とを合波した光に基づいて、前記被検査物の断層画像を取得する光断層撮像装置の制御方法であって、前記測定光の光路長を変更する工程と、前記測定光の光路長の変更に連動させて前記参照光の光路長の変更を実行させる工程と、を有することを特徴とする光断層撮像装置の制御方法。

請求項9

請求項8に記載の光断層撮像装置の制御方法の各工程をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム

技術分野

0001

本発明は、特に眼科診療等に用いられる光断層撮像装置およびその制御方法に関するものである。

背景技術

0002

近年、光を用いて被測定物体の表面や内部の画像を形成する光画像計測技術が注目を集めている。光画像計測技術は、従来からのX線CTのような人体への侵襲性を持たないことから、特に医療分野において応用の展開が期待されている。なかでも、眼科分野における応用は進展が著しい。

0003

光画像計測技術の代表的な手法として、光コヒーレンストモグラフィ光干渉断層画像化法:OCT)と呼ばれる手法がある。この手法によれば、干渉計を用いているために、高分解能高感度計測が可能となる。また、広帯域微弱な光を照明光として用いることから、被検体に対する安全性が高いという利点もある。

0004

本発明に関わる光干渉を利用した光コヒーレンストモグラフィ(OCT:Optical Coherence Tomography :以下、これをOCT装置と記す。)による光断層撮像装置は、試料断層像高解像度に得ることができる装置であり、特に被検眼の前眼部の画像を形成する前眼部光断層撮像装置に関する。

0005

上記OCT装置によると、低コヒーレント光である測定光を、サンプルに照射し、そのサンプルからの後方散乱光を、干渉系または干渉光学系を用いることで高感度に測定することができる。また、OCT装置は該測定光を、該サンプル上にスキャンすることで、高解像度の断層像を得ることができる。そのため、被検眼の前眼部における角膜部位の断層像が取得され、眼科診断等において利用されている。

0006

このような眼科装置においては、撮像するために装置の検査部(主には測定光学系)を検査すべき被検眼の前眼部角膜部位と干渉光学系の撮像位置を一致させ、かつ被検眼と装置は一定の距離でアライメントを行っている。

0007

特許文献1においては、角膜における画像の深度位置を把握可能にし、角膜の細胞の異常の状態を判定することが可能な角膜観察装置が記載されている。当該角膜観察装置では、前眼部の角膜上皮ホーマン層、角膜実質層、デスメ層、或いは角膜表皮の各部位を撮像する為に、参照ミラーを移動させている。また、各々の撮影部位について被検眼と角膜観察装置との間を定められた距離とし、参照ミラーを移動させて実際の撮像を行っている。

0008

また特許文献2においては、前眼部断層像と眼底断層像の双方を撮像可能にした光断層撮像装置が記載されている。これは、干渉光学系内部の参照ミラーを移動させて干渉光学系の撮影位置を前眼部撮影モード眼底撮影モードに応じて所定位置に移動させる眼科撮影装置である。当該眼科撮影装置では、前眼撮影モード時には参照ミラーが所定位置に移動する構成とし、その際被検眼と眼科撮影装置との間を一定距離としている。

先行技術

0009

特開2009−22502号公報
特開2011−147612号公報

発明が解決しようとする課題

0010

ここで、前眼部における所望の部位についての断層画像を得ようとした場合、通常は固視灯を移動させて撮像位置に対応する部分に所望の部位が存在する状態を得る必要が生じる。この場合、求めた状態を得るために被検者にかける負担、或いは操作上の難しさが生じることが避けられない。また、他の態様として、撮像された断層画像より所望の部位を切り出し、これを電子的に拡大することも考えられる。しかし、拡大に伴う解像度の低下、さらには拡大に要する時間の増加等が避けられない。

0011

本発明は、上記課題に鑑み、前眼部断層撮像範囲を様々に設定することができる光断層撮像装置およびその制御方法の提供を目的とする。

課題を解決するための手段

0012

本発明は、つぎのように構成した光断層撮像装置を提供するものである。
即ち、本発明に係る光断層撮像装置は、測定光を照射した被検査物からの戻り光と、該測定光に対応する参照光とを合波した光に基づいて前記被検査物の断層画像を取得する光断層撮像装置であって、前記測定光の光路長を変更する測定光光路長変更手段と、前記参照光の光路長を変更する参照光光路長変更手段と、前記測定光光路長変更手段による前記測定光の光路長の変更に連動して、前記参照光光路長変更手段に前記参照光の光路長の変更を実行させる制御手段と、を有する。

発明の効果

0013

本発明によれば、前眼部(被検査物)と光断層撮像装置の撮影距離可変に設定する事により検者が様々な撮像範囲を設定できるため、検者が速やかに所望の前眼部OCT像を得られる。よって、被験者操作者の負担を低減し、好適な眼科診療を実施することが可能となる。

図面の簡単な説明

0014

本発明の一実施形態について、装置全体について示した図である。
本発明の一実施形態について、測定光学系構成を示した図である。
被検眼の前眼部をx方向にスキャンしている様子を示した説明図である。
前眼部撮像位置でのスキャン範囲と、該スキャン範囲に応じて得られる画像とを示した説明図である。
測定操作画面の一例を示した図である。
測定操作画面の他の例を示した図である。
本発明の一実施形態に関わる測定フローを示した図である。
前眼部の断層画像の表示例と、当該画像を補正して表示した例とを示す図である。

実施例

0015

以下、本発明の最良の実施形態について説明する。

0016

[第1の実施形態]
以下に本発明の第1の実施形態である、本発明を適用した光断層撮像装置(OCT装置)について説明する。

0017

(装置の概略構成
本実施例における光断層撮像装置の概略構成について図1を用いて説明する。
図1は、光断層撮像装置の側面図である。200は光断層撮像装置、900は前眼部の2次元像および断層画像を撮像するための測定光学系である光学ヘッド、950は光学ヘッドを図中xyz方向に不図示のモータを用いて移動可能とした移動部であるステージ部である。951は後述の分光器を内蔵するベース部である。

0018

925はステージ部の制御部を兼ねるパソコンであり、ステージ部の制御とともに断層画像の構成等を行う。926は被検者情報記憶部を兼ね、断層撮像用のプログラムなどを記憶するハードディスクである。928は表示部であるモニタであり、929はパソコンへの指示を行う入力部であり、具体的にはキーボードマウスから構成される。323は顎台であり、被検者のと額とを固定することで、被検者の眼(被検眼)の固定を促す。324は外部固視灯であり、被検者の眼を固視させるのに使用する。後述する内部固視灯と切り替えての使用が可能となっている。

0019

(測定光学系および分光器の構成)
本実施例の測定光学系および分光器の構成について図2を用いて説明する。
まず、光学ヘッド900部の内部について説明する。被検眼100に対向して対物レンズ101−1、101−2が設置され、その光軸上で反射ミラー102およびダイクロイックミラー103によってOCT光学系光路L1、前眼部観察と内部固視灯用の光路L2とに波長帯域ごとに分岐される。

0020

光路L2はさらに第3ダイクロイックミラー104によって前眼部観察用のCCD105および内部固視灯106への光路へと上記と同じく波長帯域ごとに分岐される。ここで101−3,107,108はレンズであり、107は固視灯および前眼部観察用の合焦調整のため不図示のモータによって駆動される。CCD105は不図示の前眼部観察用照明光の波長、具体的には780nm付近感度を持つものである。一方、内部固視灯106は可視光を発生して被検者の固視を促すものである。

0021

光路L1は前述の通りOCT光学系を成しており被検眼100の前眼部100−1の断層画像を撮像するためのものである。より具体的には断層画像を形成するための干渉信号を得るものである。光路L1には、レンズ101−4、ミラー113、光を被検眼100の前眼部100−1上で走査するためのXスキャナ114−1、Yスキャナ114−2が配置されている。さらに、115,116はレンズであり、そのうちのレンズ115は、光カプラー117に接続されているファイバー117−2から出射する光源118からの光を前眼部100−1上に合焦調整をするために不図示のモータによって駆動される。この合焦調整によって前眼部100−1からの光は同時にファイバー117−2先端にスポット状に結像されて入射されることとなる。

0022

次に、光源118からの光路と参照光学系、分光器の構成について説明する。
118は光源、119はミラー、120は分散補償用ガラス、117は前述した光カプラー、117−1〜4は光カプラーに接続されて一体化しているシングルモード光ファイバー、121はレンズ、180は分光器である。

0023

これらの構成によってマイケルソン干渉計を構成している。光源118から出射された光は光ファイバー117−1を通じ光カプラー117を介して光ファイバー117−2側の測定光と光ファイバー117−3参照光とに分割される。測定光は前述のOCT光学系光路を通じ、観察対象である被検眼100の眼底に照射され、網膜による反射散乱により同じ光路を通じて光カプラー117に到達する。

0024

一方、参照光は光ファイバー117−3、レンズ121、測定光と参照光の分散を合わせるために挿入された分散補償ガラス120を介して参照ミラー119に到達し反射される。そして同じ光路を戻り光カプラー117に到達する。光カプラー117によって、測定光と参照光は合波され干渉光となる。ここで、測定光の光路長と参照光の光路長とが所定の条件を満たす状態となったときに干渉を生じる。参照ミラー119は不図示のモータおよび駆動機構によって光軸方向に調整可能に保持され、前眼部100−1によって変わる測定光の光路長に参照光の光路長を合わせることが可能である。干渉光は光ファイバー117−4を介して分光器180に導かれる。

0025

分光器180はレンズ181、183、回折格子182、ラインセンサ184から構成される。光ファイバー117−4から出射された干渉光はレンズ181を介して略平行光となった後、回折格子182で分光され、レンズ183によってラインセンサ184に結像される。なお、当該ラインセンサ184は、本発明において干渉光を受光して該干渉光に応じた出力信号を発生、出力する受光素子の一例として示される。

0026

次に、光源118の周辺について説明する。光源118は代表的な低コヒーレント光源であるSLD(Super Luminescent Diode)である。中心波長は855nm、波長バンド幅は約100nmである。ここで、バンド幅は、得られる断層画像の光軸方向の分解能に影響するため、重要なパラメータである。また、光源の種類は、ここではSLDを選択したが、低コヒーレント光が出射できればよく、ASE(Amplified Spontaneous Emission)等も用いることができる。中心波長は眼を測定することを鑑みると、近赤外光が適する。また、中心波長は得られる断層画像の横方向の分解能に影響するため、なるべく短波長であることが望ましい。双方の理由から中心波長を855nmとした。

0027

本実施例では干渉計としてマイケルソン干渉計を用いたが、マッハツェンダー干渉計を用いてもよい。測定光と参照光との光量差に応じて光量差が大きい場合にはマッハツェンダー干渉計を、光量差が比較的小さい場合にはマイケルソン干渉計を用いることが望ましい。

0028

(断層画像の取得方法
光断層撮像装置を用いた断層画像の取得方法について説明する。光断層撮像装置は、Xスキャナ114−1、Yスキャナ114−2を制御することで、被検眼100の前眼部100−1における所望部位の断層画像を取得することができる。

0029

図3は、被検眼100に測定光201を照射し、前眼部100−1をx方向にスキャンを行っている様子を示している。前眼部100−1におけるx方向の撮像範囲から所定の撮像本数の情報をラインセンサ184で撮像する。x方向のある位置で得られるラインセンサ184上の輝度分布高速フーリエ変換FFT)し、該FFTで得られた線状の輝度分布をモニタに示すために濃度あるいはカラー情報に変換したものをAスキャン画像と呼ぶ。即ち、受光素子たるラインセンサ184において受光された干渉光により得られた出力信号に応じて、Aスキャン画像としての画像取得が為される。この複数のAスキャン画像を並べた2次元の画像をBスキャン画像と呼ぶ。1つのBスキャン画像を構築するための複数のAスキャン画像を取得した後、y方向のスキャン位置を移動させて再びx方向のスキャンを行うことにより、複数のBスキャン画像を得る。複数のBスキャン画像、あるいは複数のBスキャン画像から構築した3次元断層画像をモニタに表示することで検者が被検眼の診断に用いることができる。

0030

ここで、前眼部の断層画像を得る際の撮像範囲である画角は、後述する図4に示されるx方向のスキャン範囲Roに応じて通常は決定される。またこのスキャン範囲R0は、スキャナのスキャン角度θと対物レンズ101−1から被検眼前眼部までの撮影距離P0と、により決定される。即ち、撮像領域を変えたい場合には、スキャン角度θ或いは撮影距離P0を変更するが、撮影距離P0の変更は光学ヘッド900をZ軸方向に移動する等、測定光の光路長を変更することにより容易に実行できる。このため、本発明では光学ヘッド900を測定光の光路長を変更することにより撮影距離P0を変更することとし、これら構成を測定光光路長変更手段として定義する。なお、測定光の光路長を変更する構成は例示した本実施形態以外にも存在するが、本発明では測定光路長変更手段としてこれらを包括する概念として定義する。

0031

測定光と参照光とを合波させて所望の干渉を得るためには、前述したようにこれら測定光の光路長と参照光の光路長とが所定の条件を満たすように連動することを要する。従って、撮影距離P0となる前眼部位置での測定光の光路長に応じて、参照光の光路長を変更するように参照ミラー119の移動が行われる。

0032

当該参照ミラー119及びこれを移動させる構成は、本発明における参照光の光路長を変更する参照光光路長変更手段の一例として示される。また、先にも述べたように、合波光より干渉を得るために、参照光の光路長は測定光の光路長に応じて変更されることを要する。本発明においては、一例としてパソコン925において制御手段として機能するモジュール領域により、測定光光路長変更手段による測定光の光路長の変更に連動させて、参照光光路長変更手段に参照光の光路長の変更を実行させることとしている。

0033

図4は、撮影距離P0を変化させた時の前眼部撮像位置でのスキャン範囲を示した図と、その際の画角内に表示される断層画像を各々対応させて示している。撮影距離P0を変化させ且つこの変化に応じて参照ミラー119を移動させることにより、スキャン角度θを変えることなく前眼部撮像範囲を変える事ができる。図4(b)のように被検眼と装置の距離を遠ざけるように撮影距離をPmaxまで変更し、且つ参照ミラー119を当該撮影距離Pmax相当位置まで移動することにより、前眼部を広いスキャン範囲Rmax(画角)で撮像できる。また、図4(c)のように被検眼と装置の距離を近づけるように撮影距離をPminまで変更し、且つ参照ミラー119を当該撮影距離Pmin相当位置まで移動することで、前眼部を拡大するようなスキャン範囲Rminで撮像できる。

0034

測定画面
図5に測定画面1000を示す。
1101は前眼観察用CCD105によって得られた前眼観察画面、1301は取得された断層画像を確認するための断層画像表示画面である。

0035

1001は被検眼の左右眼を切り替えるボタンであり、L、Rボタンを押すことにより、左右眼の初期位置に光学ヘッド900を移動する。1002はマウスカーソルであり、検者が入力部929に含まれるマウスを操作することによりこのマウスカーソル位置を動かす。本測定装置において、マウスカーソルの位置検出手段により、マウスカーソルの位置に応じてアライメント手段が変更できるように構成されている。マウスカーソルの位置検出手段は、マウスカーソルの表示画面上の画素位置からその位置を算出する。測定画面中には範囲を設けておき、設けた範囲とアライメント駆動の対応づけを予め設定しておく。それにより、設定した範囲の画素内にマウスカーソルがあるときには、その設定した範囲で定めたアライメントを行うことができる。またマウスによるアライメント操作は、マウスのホイールを回転させることにより行う。

0036

また、それぞれの画像の近傍に配置されているスライダは、調整を行うためのものである。スライダ1103は被検眼に対する撮影距離を指定するものでスライダを動かすのと連動して前眼観察画面内キャラクタ1003の大きさが変わるようになっている。更に、キャラクタ1003の大きさは、前眼部撮像範囲(画角)と連動しており、前眼部観察用フォーカスレンズ107を所定位置へ移動する。当該フォーカスレンズ107は、本発明において前眼部に対する焦点合わせを実行するフォーカスレンズを含む前眼部観察手段の一例として示される。スライダ上限が前述した前眼部撮像範囲Rmaxに、スライダ下限が前眼部撮像範囲Rminに各々対応している。スライダ1203はOCTフォーカス調整を行うものである。OCTフォーカス調整は、前眼部に対する合焦調整を行うために、レンズ115を図示の方向に移動する調整である。またこれらのスライダは、それぞれの画像中においてマウスによるアライメント操作の際にも連動して動くようになっている。なお、前眼部観察手段による前眼部に対する合焦操作は、撮影距離の変更を伴う測定光の光路長の変更に応じて為されることを要する。本発明では、前述した制御手段が、測定光光路長変更手段による測定光の光路長の変更に連動させて、前眼部観察手段による前眼部に対する焦点合わせを実行させることとしている。

0037

次に、本実施例の特徴であるOCT装置を用いた断層像の取得方法、および処理方法に関して図1図2図6を用いて説明する。図7は、検者及びパソコン925の動作を示すフローチャートである。

0038

不図示の前眼部照明光は、被検眼100を照明した後、反射光は対物レンズ101−1、101−2を通過し、前述した光路L2を通過して、CCD105に結像される。CCD105に結像された前眼部像は、図示しないCCD制御部で読み出し増幅、A/D変換されて、演算部に入力される。演算部に入力された前眼像は、パソコン925に取り込まれる。

0039

以下、フローチャート図7を用いて説明する。パソコン925は、ステップS102で、前眼部画像1102を取得する。ステップS103で前眼部画像に対して、パソコンへの指示を行う入力部929にて検者が所望の撮像範囲への変更を前述したスライダ1103により指定すると、当該撮像範囲に応じた撮影距離となるように光学ヘッド900が移動される。この光学ヘッド900の移動に伴う測定光の光路長の所定の距離変更に応じ、ステップS104にて該測定光路長に対応した位置へ参照ミラー119、及び前眼部フォーカスレンズ107を各々移動する。同時に、前述した断層画像の撮像方法により前眼部断層像1301を得る。即ち、前眼部画像1102が撮影フレーム内に配置されるようにコヒーレンスゲートが調整され、その後撮影範囲の変更が指示された場合に光学ヘッド900および参照ミラー119の連動が実行され、合焦操作が為される。ステップS105で検者が前眼部と装置のアライメントを終えた後、ステップ106でスライダ1203を動かす。すると、OCTフォーカスレンズ115が稼動し、前眼部断層像1301を見ながら焦点合わせをして、ステップ107にて撮像ボタン1005を押し、前眼部の断層像を取得する。ステップ108では取得された画像の表示、或いは当該画像を補正して表示する。ここで、ステップ108で取得された画像は、例えば標準とした撮影距離P0の場合に得られる断層像に対し、同一広さ画面内においてより広範囲な部位の画像、或いは狭い範囲の部位の画像となっている場合がある。後述するように、当該補正は、撮像されたこれらの画像における部位が撮影距離P0で得られる部位と同じ大きさで表示されるように、表示範囲(画角)を拡大或いは縮小する操作となる。以上の操作はパソコン925において画像の表示様式を補正、変更する画像補正手段として機能するモジュール領域により実行される。また、表示手段上において撮影範囲の大きさの変更を指示するためのカーソル等の表示或いはその表示形態は、制御手段に包含される表示制御手段として機能するモジュール領域により実行される。

0040

実際には、前眼部断層像は、標準距離より撮影距離が遠ければ断層深さが変化せずに左右方向のみ狭くなり、標準距離より撮影距離が狭ければ左右方向のみ広くなる。図8は、前眼部断層像の表示画像を補正した例である。図8(1a)にて撮影距離P0に対応した左右方向の視野x0が、撮影距離Pmaxと遠くなると左右方向の視野xmへと狭くなる。図8(2b)のように左右方向の視野xmを視野x0へ変換して表示する事は既知画像処理方法により容易に可能である。撮影距離Pminについても、図8(3b)のように画像を処理して表示できる。更に、図8(2b)及び図8(3b)の画像を元に各種計測を行っても良いし、撮影距離Pと左右方向の視野xとの比率をかける事により図8(2a)、図8(3a)の元図を使用して各種計測を行っても良い。

0041

また、図6のように、前眼部画像を取得せずにスライダ1103を撮像範囲選択ボタン1004として、前眼部画像を取得せずに撮像範囲を変更しても良い。尚、図7は、標準(R0=6mm)、最大(Rmax=9mm)、最小(Rmin=3mm)に各々セットされる。

0042

尚、ステップ105にて、CCD105により撮像された前眼画像から画像処理により被検眼100の瞳孔位置を検出し、光断層撮像装置と被検眼100とのアライメント位置関係を知ることができる。本光断層撮像装置は、検出した被検眼100の瞳孔位置が理想位置となるように、光学ヘッド900を不図示のXYZステージを駆動する。
また、断層画像撮影中においても、常に被検眼100の前眼部を監視することができる。

0043

以上説明したように、本実施例の光断層撮像装置においては、検者が様々な撮像範囲を指定し撮像可能な装置を提供することができる。即ち、光学系の性能を保ったまま様々な視野かつ高解像度の光断層撮像装置を提供することができる。また同時に、被検眼と装置の作動距離を変える事ができるので、被検者の状況に応じて作動距離を長くして撮影する事で被検者の負担を和らげる事ができる。

0044

[その他の実施例]
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
本件は上記の実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変形、変更して実施することができる。例えば、上記の実施例では、被測定物が眼の場合について述べているが、眼以外の皮膚や臓器等の被測定物に本発明を適用することも可能である。この場合、本発明は眼科装置以外の、例えば内視鏡等の医療機器としての態様を有する。従って上述した被検眼は被検査物として理解されることが好ましい。

0045

100 被検眼
119参照ミラー
180分光器
200光断層撮像装置
900光学ヘッド
925 制御部
950ステージ部
1000 測定画面

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 学校法人神奈川大学の「 色覚検査装置」が 公開されました。( 2019/06/24)

    【課題】検査中に被検者が観察する場所を切り替えるような煩雑な作業を行うことなく、検査精度の誤差を軽減することを課題とする。【解決手段】混色光Y’(R+G)と参照光Yとを対比して色覚異常を判定する色覚検... 詳細

  • 株式会社QDレーザの「 網膜走査型視力検査装置、網膜走査型視力検査システム、網膜走査型視力検査方法」が 公開されました。( 2019/06/24)

    【課題】網膜の視力を簡便に測定する。【解決手段】光線を出射する光源部と、画像を表示する表示部と、視標の画像を含む検査用画像データと、検査用画像データと対応付けられた光線の出力値と、を含む検査条件情報を... 詳細

  • 株式会社ニデックの「 眼科撮影装置」が 公開されました。( 2019/06/24)

    【課題】複数の光学系のうち2つ以上が機能または性能を良好に発揮できる眼科装置を提供すること。【解決手段】 眼科装置1は、OCT光学系100と、対物光学系をOCT光学系100と共用する前眼部撮影光学系... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

関連する公募課題一覧

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ