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技術 医療用ナイフ

出願人 株式会社貝印刃物開発センター
発明者 長谷部和幸
出願日 2012年1月24日 (8年1ヶ月経過) 出願番号 2012-012263
公開日 2013年8月8日 (6年7ヶ月経過) 公開番号 2013-150675
状態 特許登録済
技術分野 眼耳の治療、感覚置換 手術用機器
主要キーワード 中間境界 屈曲角度θ 線分部分 幅方向間隔 境界縁 線対称形状 切開線 刃先縁
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2013年8月8日)のものです。
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図面 (7)

解決手段

刃部6の両側には尖端部12で互いに交差するとともに尖端部12から終端部19まで延びる刃先縁10に沿う刃面9を形成している。両刃先縁10は尖端部12と終端部19との間で中間部20により先端側刃縁部21と基端側刃縁部22とに区画されている。両中間部20を互いに結ぶ線分部分27は、両基端側刃縁部22に対する対辺11が互いに交差する頂端部13と、両先端側刃縁部21が互いに交差する尖端部12とを結ぶ先端側境界縁14に対し、その尖端部12と頂端部13との間で交差している。

効果

両先端側刃縁部21が互いになす開き角度θ21を大きく設定し易いので、眼球33の角膜35にサイドポート36を形成する場合、刃部6を角膜35への挿入当初に不用意に挿入し過ぎず、そのサイドポート36の形態を台形状に形成し易くなり、操作性に優れている。

概要

背景

例えば、顕微鏡下で行われる白内障手術において、眼球角膜には、主に眼内レンズを挿入する際に利用されるメインポート切開創)以外に、そのメインポートに対し水晶体を中心として所定の円周角度を有する位置にサイドポート(切開創)が形成される場合がある。そのようなサイドポートには各種の器具挿脱され、その各種の器具により、サイドポートから粘弾性物質注入して前房水と置き換えたり、鑷子をサイドポートに差し込んで眼球を移動させて保持したり、手術終了時にサイドポートから入れた灌流液により眼圧を上げて創口からのリークを確認したりすることができる。このようなサイドポートについては、大き過ぎると、眼圧が下がる原因になったり、創口が治りにくくなったりするため、器具を挿脱し易い適度な大きさがよい。

眼球の角膜にサイドポートを形成する場合、角膜の外周面に形成された外方切開線と、角膜の内周面に形成された内方切開線とを結ぶサイドポートの形態については、外周面の外方切開線から内周面の内方切開線に向うに従い次第に狭まる台形状に形成する方が、外周面の外方切開線が広くなるため、そのサイドポートで各種の器具を挿脱したり操作したりする際に、サイドポートに対する各種の器具の接触が少なくなって、その挿脱や操作が円滑に行ない易くなり、各種の器具の操作性上好ましい。

例えば、従来周知のストレートナイフやMVRナイフによりサイドポートを形成する場合、それらのナイフの形態が原因となり、サイドポートとして好ましい形態に形成するには改善の余地があった。

下記の特許文献1の図2(b)では本願の図6(c)に示す形態の医療用ナイフと類似のものが開示されている。この医療用ナイフにおいて、刃部6の表部7で厚み方向に交差する幅方向Yの両側には尖端部12で互いに交差するとともにその尖端部12から終端部19まで延びる刃先縁10に沿う刃面9が形成されている。幅方向両側の刃先縁10は、尖端部12と終端部19との間で外側へ膨らむ中間部20により区画されて、尖端部12と中間部20とを結ぶ先端側刃縁部21と、中間部20と終端部19とを結ぶ基端側刃縁部22とを有している。刃面9は、中間部20を通る中間境界縁23より、先端側刃縁部21を有する部分と基端側刃縁部22を有する部分とに区画されている。両刃先縁10の幅方向間隔は尖端部12から終端部19に向うに従い次第に大きくなり、両先端側刃縁部21が互いになす開き角度θ21を両基端側刃縁部22が互いになす開き角度θ22より大きく設定している。

概要

刃部6の両側には尖端部12で互いに交差するとともに尖端部12から終端部19まで延びる刃先縁10に沿う刃面9を形成している。両刃先縁10は尖端部12と終端部19との間で中間部20により先端側刃縁部21と基端側刃縁部22とに区画されている。両中間部20を互いに結ぶ線分部分27は、両基端側刃縁部22に対する対辺11が互いに交差する頂端部13と、両先端側刃縁部21が互いに交差する尖端部12とを結ぶ先端側境界縁14に対し、その尖端部12と頂端部13との間で交差している。両先端側刃縁部21が互いになす開き角度θ21を大きく設定し易いので、眼球33の角膜35にサイドポート36を形成する場合、刃部6を角膜35への挿入当初に不用意に挿入し過ぎず、そのサイドポート36の形態を台形状に形成し易くなり、操作性に優れている。

目的

この発明は、前記開き角度θ22をある程度小さく設定して角膜への挿入を行ない易くしても、角膜への挿入当初に不用意に挿入し過ぎない程度に前記開き角度θ21を大きく設定し得るように改良することにより、眼球の角膜に形成する上記のサイドポートの形態を台形状に形成し易く、操作性に優れた医療用ナイフを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

刃板の厚み方向の両側部を有する刃部を設け、この刃部の両側部のうち少なくとも一方で厚み方向に交差する幅方向の両側には尖端部で互いに交差するとともにその尖端部から終端部まで延びる刃先縁に沿う刃面を形成し、幅方向両側の刃先縁は、尖端部と終端部との間で中間部により区画されて、尖端部と中間部とを結ぶ先端側刃縁部と、中間部と終端部とを結ぶ基端側刃縁部とを有し、幅方向両側の中間部を互いに結ぶ線分部分は、この基端側刃縁部に対する対辺が互いに交差する頂端部とこの先端側刃縁部が互いに交差する前記尖端部とを結ぶ先端側境界縁に対し、その尖端部と頂端部との間で交差していることを特徴とする医療用ナイフ

請求項2

前記両刃先縁幅方向間隔は尖端部から終端部に向うに従い次第に大きくなり、前記中間部は外側へ膨らみ、前記両先端側刃縁部が互いになす開き角度を前記両基端側刃縁部が互いになす開き角度より大きく設定したことを特徴とする請求項1に記載の医療用ナイフ。

請求項3

刃板の厚み方向の両側部を有する刃部を設け、この刃部の両側部のうち少なくとも一方で厚み方向に交差する幅方向の両側には尖端部で互いに交差するとともにその尖端部から終端部まで延びる刃先縁に沿う刃面を形成し、この両刃先縁の幅方向間隔は尖端部から終端部に向うに従い次第に大きくなり、幅方向両側の刃先縁は、尖端部と終端部との間で外側へ膨らむ中間部により区画されて、尖端部と中間部とを結ぶ先端側刃縁部と、中間部と終端部とを結ぶ基端側刃縁部とを有し、この両先端側刃縁部が互いになす開き角度をこの両基端側刃縁部が互いになす開き角度より大きく設定し、前記両先端側刃縁部が互いになす開き角度を45度以上100度以下に設定するとともに、前記両基端側刃縁部が互いになす開き角度を10度以上50度以下に設定し、前記両刃先縁の幅方向間隔のうち両基端側刃縁部の終端部間の最大幅方向間隔を0.5mm以上1.8mm以下に設定し、両基端側刃縁部の終端部間を互いに結ぶ線分部分と前記尖端部との間の長さを0.8mm以上3.0mm以下に設定したことを特徴とする医療用ナイフ。

請求項4

前記両刃先縁の幅方向間隔のうち中間部間の幅方向間隔を0.2mm以上1.0mm以下に設定し、両中間部を互いに結ぶ線分部分と前記尖端部との間の長さを0.2mm以上1.0mm以下に設定するとともに、両中間部を互いに結ぶ線分部分と両基端側刃縁部の終端部を互いに結ぶ線分部分との間の長さを0.6mm以上2.0mm以下に設定したことを特徴とする請求項3に記載の医療用ナイフ。

請求項5

前記基端側刃縁部に対する対辺は、その幅方向両側の対辺が互いに交差する頂端部から終端部まで延び、その両対辺の終端部から基端側へ延びる端縁の終端部で外側へ広がる段差部を形成したことを特徴とする請求項1から請求項4のうちいずれか一つの請求項に記載の医療用ナイフ。

請求項6

前記幅方向両側の段差部から基端側へ延びる端縁間には刃板の厚み方向へ屈曲させた屈曲部を設けてその屈曲部と刃部の尖端部との間で前記刃板を設けたことを特徴とする請求項5に記載の医療用ナイフ。

技術分野

0001

本発明は、例えば白内障手術などの眼科手術において眼球生体組織切開する際に適した医療用ナイフに関するものである。

背景技術

0002

例えば、顕微鏡下で行われる白内障手術において、眼球の角膜には、主に眼内レンズを挿入する際に利用されるメインポート切開創)以外に、そのメインポートに対し水晶体を中心として所定の円周角度を有する位置にサイドポート(切開創)が形成される場合がある。そのようなサイドポートには各種の器具挿脱され、その各種の器具により、サイドポートから粘弾性物質注入して前房水と置き換えたり、鑷子をサイドポートに差し込んで眼球を移動させて保持したり、手術終了時にサイドポートから入れた灌流液により眼圧を上げて創口からのリークを確認したりすることができる。このようなサイドポートについては、大き過ぎると、眼圧が下がる原因になったり、創口が治りにくくなったりするため、器具を挿脱し易い適度な大きさがよい。

0003

眼球の角膜にサイドポートを形成する場合、角膜の外周面に形成された外方切開線と、角膜の内周面に形成された内方切開線とを結ぶサイドポートの形態については、外周面の外方切開線から内周面の内方切開線に向うに従い次第に狭まる台形状に形成する方が、外周面の外方切開線が広くなるため、そのサイドポートで各種の器具を挿脱したり操作したりする際に、サイドポートに対する各種の器具の接触が少なくなって、その挿脱や操作が円滑に行ない易くなり、各種の器具の操作性上好ましい。

0004

例えば、従来周知のストレートナイフやMVRナイフによりサイドポートを形成する場合、それらのナイフの形態が原因となり、サイドポートとして好ましい形態に形成するには改善の余地があった。

0005

下記の特許文献1の図2(b)では本願の図6(c)に示す形態の医療用ナイフと類似のものが開示されている。この医療用ナイフにおいて、刃部6の表部7で厚み方向に交差する幅方向Yの両側には尖端部12で互いに交差するとともにその尖端部12から終端部19まで延びる刃先縁10に沿う刃面9が形成されている。幅方向両側の刃先縁10は、尖端部12と終端部19との間で外側へ膨らむ中間部20により区画されて、尖端部12と中間部20とを結ぶ先端側刃縁部21と、中間部20と終端部19とを結ぶ基端側刃縁部22とを有している。刃面9は、中間部20を通る中間境界縁23より、先端側刃縁部21を有する部分と基端側刃縁部22を有する部分とに区画されている。両刃先縁10の幅方向間隔は尖端部12から終端部19に向うに従い次第に大きくなり、両先端側刃縁部21が互いになす開き角度θ21を両基端側刃縁部22が互いになす開き角度θ22より大きく設定している。

先行技術

0006

特開2005−334054号公報

発明が解決しようとする課題

0007

図6(c)に示す形態の医療用ナイフにおいて、両基端側刃縁部22が互いになす開き角度θ22はある程度小さい方が角膜への挿入を行ない易い反面、両先端側刃縁部21が互いになす開き角度θ21が小さ過ぎると、角膜への挿入当初に不用意に挿入し過ぎたり水晶体前嚢を傷付けるおそれがあるため、この開き角度θ22に対するこの開き角度θ21の設定は、角膜への挿入当初に不用意に挿入し過ぎないようにしてサイドポート(切開創)の形態を台形状に形成し易くする際に重要である。

0008

この発明は、前記開き角度θ22をある程度小さく設定して角膜への挿入を行ない易くしても、角膜への挿入当初に不用意に挿入し過ぎない程度に前記開き角度θ21を大きく設定し得るように改良することにより、眼球の角膜に形成する上記のサイドポートの形態を台形状に形成し易く、操作性に優れた医療用ナイフを提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

0009

後記実施形態(図1〜3に示す第1実施形態、図4〜5に示す第2実施形態)の図面の符号を援用して本発明を説明する。
請求項1の発明にかかる医療用ナイフは、下記のように構成されている。

0010

刃板(4)の厚み方向(Z)の両側部(7,8)を有する刃部(6)を設けている。この刃部(6)の両側部(7,8)のうち少なくとも一方(表部7)で厚み方向(Z)に交差する幅方向(Y)の両側には尖端部(12)で互いに交差するとともにその尖端部(12)から終端部(19)まで延びる刃先縁(10)に沿う刃面(9)を形成している。幅方向両側の刃先縁(10)は、尖端部(12)と終端部(19)との間で中間部(20)により区画されて、尖端部(12)と中間部(20)とを結ぶ先端側刃縁部(21)と、中間部(20)と終端部(19)とを結ぶ基端側刃縁部(22)とを有している。幅方向両側の中間部(20)を互いに結ぶ線分部分(27)は、この基端側刃縁部(22)に対する対辺(11)が互いに交差する頂端部(13)と、この先端側刃縁部(21)が互いに交差する前記尖端部(12)とを結ぶ先端側境界縁(14)に対し、その尖端部(12)と頂端部(13)との間で交差している。

0011

図6(c)に示す形態の医療用ナイフにおいて、幅方向両側の中間部20を互いに結ぶ線分部分27は、両先端側刃縁部21及び両基端側刃縁部22に対する対辺11が互いに交差する頂端部13と、両先端側刃縁部21が互いに交差する尖端部12とを結ぶ先端側境界縁14の延長線37に対し、その頂端部13より基端側において交差部27aで交差している。また、刃面9を区画する中間境界縁23が頂端部13及び交差部27aより基端側において交差部23aで交差している。しかし、図6(a)(b)に示すように、請求項1の発明において、両中間部(20)を互いに結ぶ線分部分(27)は、頂端部(13)と尖端部(12)とを結ぶ先端側境界縁(14)に対しその尖端部(12)と頂端部(13)との間において交差部(27a)で交差しているので、請求項1の発明の医療用ナイフと、図6(c)に示す医療用ナイフとを比較した場合、両基端側刃縁部(22)が互いになす開き角度(θ22)を同じ値に設定しても、両先端側刃縁部(21)が互いになす開き角度(θ21)については、請求項1の発明の医療用ナイフの方が大きな値に設定し易い。このように、両先端側刃縁部(21)が互いになす開き角度(θ21)を大きく設定し易くなるので、眼球(33)の角膜(35)にサイドポート(36)を形成する場合、刃部(6)を角膜(35)への挿入当初に不用意に挿入し過ぎず、そのサイドポート(36)の形態を台形状に形成し易くして、操作性に優れた医療用ナイフを提供することができる。

0012

請求項1の発明を前提とする請求項2の発明において、前記両刃先縁(10)の幅方向間隔は尖端部(12)から終端部(19)に向うに従い次第に大きくなり、前記中間部(20)は外側へ膨らみ、前記両先端側刃縁部(21)が互いになす開き角度(θ21)を前記両基端側刃縁部(22)が互いになす開き角度(θ22)より大きく設定している。請求項2の発明では、サイドポート(36)の形態を台形状に形成し易い。

0013

請求項3の発明にかかる医療用ナイフは、下記のように構成されている。
刃板(4)の厚み方向(Z)の両側部(7,8)を有する刃部(6)を設けている。この刃部(6)の両側部(7,8)のうち少なくとも一方(表部7)で厚み方向(Z)に交差する幅方向(Y)の両側には尖端部(12)で互いに交差するとともにその尖端部(12)から終端部(19)まで延びる刃先縁(10)に沿う刃面(9)を形成している。この両刃先縁(10)の幅方向間隔は尖端部(12)から終端部(19)に向うに従い次第に大きくなっている。幅方向両側の刃先縁(10)は、尖端部(12)と終端部(19)との間で外側へ膨らむ中間部(20)により区画されて、尖端部(12)と中間部(20)とを結ぶ先端側刃縁部(21)と、中間部(20)と終端部(19)とを結ぶ基端側刃縁部(22)とを有している。この両先端側刃縁部(21)が互いになす開き角度(θ21)をこの両基端側刃縁部(22)が互いになす開き角度(θ22)より大きく設定している。前記両先端側刃縁部(21)が互いになす開き角度(θ21)を45度以上100度以下に設定するとともに、前記両基端側刃縁部(22)が互いになす開き角度(θ22)を10度以上50度以下に設定している。前記両刃先縁(10)の幅方向間隔のうち両基端側刃縁部(22)の終端部(19)間の最大幅方向間隔(W19)を0.5mm以上1.8mm以下に設定している。両基端側刃縁部(22)の終端部(19)間を互いに結ぶ線分部分(31)と前記尖端部(12)との間の長さ(L31)を0.8mm以上3.0mm以下に設定している。

0014

請求項3の発明では、一般的な角膜(35)の厚み範囲に応じて、このような範囲の値に設定したので、眼球(33)の角膜(35)にサイドポート(36)を形成する場合、刃部(6)を角膜(35)への挿入当初に不用意に挿入し過ぎない最適な形態にすることができ、そのサイドポート(36)の形態を台形状に形成し易くして、操作性に優れた医療用ナイフを提供することができる。

0015

請求項3の発明を前提とする請求項4の発明において、前記両刃先縁(10)の幅方向間隔のうち中間部(20)間の幅方向間隔(W20)を0.2mm以上1.0mm以下に設定し、両中間部(20)を互いに結ぶ線分部分(27)と前記尖端部(12)との間の長さ(L20)を0.2mm以上1.0mm以下に設定するとともに、両中間部(20)を互いに結ぶ線分部分(27)と両基端側刃縁部(22)の終端部(19)を互いに結ぶ線分部分(31)との間の長さ(L19)を0.6mm以上2.0mm以下に設定している。請求項4の発明では、サイドポート(36)の形態を台形状に形成し易い。

0016

請求項1から請求項4のうちいずれか一つの請求項の発明を前提とする請求項5の発明において、前記基端側刃縁部(22)に対する対辺(11)は、その幅方向両側の対辺(11)が互いに交差する頂端部(13)から終端部(16)まで延び、その両対辺(11)の終端部(16)から基端側へ延びる端縁(28)の終端部で外側へ広がる段差部(29)を形成している。請求項5の発明では、刃部(6)を角膜(35)への挿入当初に不用意に挿入し過ぎた場合でも、角膜(35)の外周面(35a)に段差部(29)が当接して、角膜(35)への刃部(6)の挿入を規制することができる。

0017

請求項5の発明を前提とする請求項6の発明において、前記幅方向両側の段差部(29)から基端側へ延びる端縁(30)間には刃板(4)の厚み方向(Z)へ屈曲させた屈曲部(5)を設けてその屈曲部(5)と刃部(6)の尖端部(12)との間で前記刃板(4)を設けている。請求項6の発明では、角膜(35)への刃部(6)の挿入時に瞼などが邪魔にならないため、刃部(6)の挿入を行い易い。

0018

次に、請求項以外の技術的思想について実施形態の図面の符号を援用して説明する。
請求項1から請求項6のうちいずれか一つの請求項の発明を前提とする第7の発明において、前記刃先縁(10)に沿う刃面(9)は、刃先縁(10)の中間部(20)と対辺(11)の頂端部(13)とを結ぶ中間境界縁(23)で区画され、先端側刃縁部(21)と先端側境界縁(14)と中間境界縁(23)とで囲まれた先端側刃付面(24)と、基端側刃縁部(22)と中間境界縁(23)と対辺(11)と基端側刃縁部(22)及び対辺(11)の終端部(19,16)間の端縁(25)とで囲まれた基端側刃付面(26)とからなる。第7の発明では、先端側刃付面(24)と基端側刃付面(26)とを区別して、角膜(35)への刃部(6)の挿入量の目安とすることができる。

0019

請求項1から請求項6のうちいずれか一つの請求項の発明を前提とする第8の発明において、前記刃先縁(10)に沿う刃面(9)は、刃先縁(10)の中間部(20)を通る中間境界縁(23)で区画され、先端側刃縁部(21)と先端側境界縁(14)と中間境界縁(23)とを含む先端側刃付面(24)と、基端側刃縁部(22)と中間境界縁(23)と対辺(11)と基端側刃縁部(22)及び対辺(11)の終端部(19,16)間の端縁(25)とを含む基端側刃付面(26)とからなり、この中間境界縁(23)が先端側境界縁(14)または対辺(11)に交差する交差部は、対辺(11)の頂端部(13)に一致しているか、または、対辺(11)の頂端部(13)の近傍に位置している。第8の発明では、中間境界縁(23)が先端側境界縁(14)または対辺(11)に交差する交差部が対辺(11)の頂端部(13)に集まった状態で、先端側刃付面(24)と基端側刃付面(26)とを区別して、角膜(35)への刃部(6)の挿入量の目安とすることができる。

0020

請求項5または請求項6の発明を前提とする第9の発明において、前記幅方向両側の段差部(29)から基端側へ延びる端縁(30)の始端部(30a)間の幅方向間隔(W29)は、前記両刃先縁(10)の幅方向間隔のうち両基端側刃縁部(22)の終端部(19)間の最大幅方向間隔(W19)より大きく設定され、この基端側刃縁部(22)の終端部(19)から前記対辺(11)の終端部(16)を通ってこの段差部(29)まで延びる端縁(25,28)間の幅方向間隔(W25,W28)は、この両基端側刃縁部(22)の終端部(19)間の最大幅方向間隔(W19)より小さく設定されている。第9の発明では、段差部(29)の機能を有効に働かせることができる。

0021

請求項1から請求項6のうちいずれか一つの請求項の発明、または第7の発明または第8の発明または第9の発明を前提とする第10の発明にかかる刃部(6)の両側部(7,8)のうち少なくとも一方(表部7)において、幅方向両側の刃面(9)間の先端側境界縁(14)を通る厚み方向面に対し幅方向両側の刃面(9)は対称形状に形成されている。第10の発明では、台形状をなすサイドポート(36)の形態を幅方向(Y)で線対称形状に形成することができる。また、手術中にサイドポート(36)を幅方向(Y)へ大きくする必要が生じた場合でも、刃部(6)を幅方向(Y)へ移動させるだけで、台形状をなすサイドポート(36)を幅方向(Y)へ容易に大きくすることができる。

発明の効果

0022

本発明は、両基端側刃縁部(22)が互いになす開き角度(θ22)をある程度小さく設定して角膜(35)への挿入を行ない易くしても、両先端側刃縁部(21)が互いになす開き角度(θ21)を角膜(35)への挿入当初に不用意に挿入し過ぎない程度に大きく設定し易くなり、また、眼球(33)の角膜(35)にサイドポート(36)を形成する場合、一般的な角膜(35)の厚み範囲に応じて、刃部(6)を角膜(35)への挿入当初に不用意に挿入し過ぎない最適な形態にすることができるので、サイドポート(36)の形態を台形状に形成し易くして、操作性に優れた医療用ナイフを提供することができる。

図面の簡単な説明

0023

(a)は第1実施形態にかかる医療用ナイフを示す正面図であり、(b)は(a)の部分拡大正面図であり、(c)は(a)の部分拡大平面図であり、(d)は(a)の部分拡大底面図である。
(a)は図1(b)の部分拡大図であり、(b)は刃部の表側を示す図1(c)の部分拡大図であり、(c)は刃部の裏側を示す図1(d)の部分拡大図である。
(a)は図1(c)のA1−A1線断面図であり、(b)は図1(c)のA2−A2線断面図であり、(c)は図1(c)のA3−A3線部分断面図である。
(a)は第2実施形態にかかる医療用ナイフにおいて刃部の部分拡大正面図であり、(b)は同じく刃部の表側を示す部分拡大平面図であり、(c)は同じく刃部の裏側を示す部分拡大底面図である。
(a)は第2実施形態にかかる医療用ナイフにおいて図3(a)相当図であり、(b)は同じく図3(b)相当図であり、(c)は同じく図3(c)相当図である。
(a)は医療用ナイフの使用方法を説明するために示す眼球の部分断面図であり、(b)は(a)の部分拡大平面図であり、(c)は従来の医療用ナイフにおいて刃部の表側を示す部分拡大平面図である。

実施例

0024

まず、本発明の第1実施形態にかかる医療用ナイフについて図1〜3を参照して説明する。
図1(a)に示す医療用ナイフは、合成樹脂からなる把持部2とステンレス鋼などの金属からなる支持板3を有する柄1と、ステンレス鋼などの金属からなる刃板4とを備えている。図1(b)に示すように、この支持板3は把持部2の先端部に挿着され、それらの延設方向X1は互いに一致している。この刃板4は、支持板3から一体に連続して延設され、刃板4の基端部に設けられた屈曲部5で支持板3に対し屈曲されている。この柄1における把持部2及び支持板3の延設方向X1と刃板4の延設方向X4とが屈曲角度θで互いに交差している。図1(c)(d)に示すように、刃板4の先端部側には刃部6が設けられている。この刃板4の刃部6は、刃板4の厚み方向Zの上下両側のうち、柄1の把持部2及び支持板3の延設向き側(屈曲向き側)である上側に形成された表部7と、柄1の把持部2及び支持板3の延設向きに対する反対向き側である下側に形成された裏部8とを有している。

0025

図2(a)(b)(c)及び図3(a)(b)(c)に示すように、前記刃部6の裏部8は平坦になっており、前記刃部6の表部7で厚み方向Zに交差する刃板4の幅方向Yの両側には、それぞれ、刃板4の幅方向Yの中央部側から幅方向両側の外縁部側へ互いに厚み方向Zの間隔を狭めるように傾斜する刃面9が形成されている。この表部7の刃面9の外縁部で刃部6の先端部から基端部側へ延びる刃先縁10が形成されている。この表部7の刃面9にはこの刃先縁10に対する対辺11が刃部6の先端部側から基端部側へ直線状に延びている。この刃部6の表部7において、幅方向両側の刃面9の刃先縁10が互いにV字状に交差する尖端部12(刃板4及び刃部6の先端部に該当)と、幅方向両側の刃面9の対辺11が互いにV字状に交差する頂端部13との間には、幅方向両側の刃面9間の先端側境界縁14が直線状に形成されているとともに、その幅方向両側の刃面9の対辺11間には平坦な中間面15が形成されている。その中間面15は両対辺11の頂端部13と両対辺11の終端部16とを互いに結ぶ二等辺三角形状をなす。刃部6の基端部は、両対辺11の終端部16を互いに結ぶ線分部分17に該当する。この刃部6の表部7の中間面15と刃部6の裏部8の平坦面18とは互いに平行に形成されている。この刃部6の表部7において、幅方向両側の刃面9間の先端側境界縁14を通る厚み方向面に対し幅方向両側の刃面9は対称形状に形成されている。

0026

幅方向両側の刃先縁10は、尖端部12と終端部19との間で外側へ膨らむ中間部20を有し、尖端部12と中間部20とを直線状に結ぶ先端側刃縁部21と、中間部20と終端部19とを対辺11と平行に直線状に結ぶ基端側刃縁部22とからなる。両先端側刃縁部21が互いになす開き角度θ21は、両基端側刃縁部22が互いになす開き角度θ22より大きく設定されている。刃先縁10に沿う刃面9は、中間部20と頂端部13とを直線状に結ぶ中間境界縁23で区画され、先端側刃縁部21と先端側境界縁14と中間境界縁23とで囲まれた先端側刃付面24と、基端側刃縁部22と中間境界縁23と対辺11と各終端部16,19間の端縁25とで囲まれた基端側刃付面26とからなる。両中間部20を互いに結ぶ線分部分27は、尖端部12と頂端部13との間で先端側境界縁14に対し直角に交差部27aで交差している。両刃先縁10の幅方向間隔のうち、両基端側刃縁部22の終端部19間の幅方向間隔W19は、両中間部20間の幅方向間隔W20より大きく設定されて最大になっている。

0027

なお、この中間境界縁23が先端側境界縁14または対辺11に交差する交差部については、対辺11の頂端部13に一致していてもよいが、対辺11の頂端部13の近傍に位置していてもよく、その場合には中間境界縁23が先端側境界縁14または対辺11に交差する交差部が対辺11の頂端部13に集まった状態となる。

0028

両対辺11の終端部16から基端側へ端縁28が互いに平行に延び、その両端縁28の終端部で外側へ広がる段差部29が形成されている。この両段差部29から基端側へ延びる端縁30の始端部30a(段差部29の外端部)間の幅方向間隔W29は、両刃先縁10の幅方向間隔のうち両基端側刃縁部22の終端部19間の最大幅方向間隔W19より大きく設定されている。この基端側刃縁部22の終端部19から対辺11の終端部16を通ってこの段差部29まで延びる端縁25,28間の幅方向間隔W25,W28は、この両基端側刃縁部22の終端部19間の最大幅方向間隔W19より小さく設定されている。幅方向両側の段差部29から基端側へ延びる端縁30間には刃部6の裏部8側から表部7側へ屈曲させた前記屈曲部5を設けて、その屈曲部5と刃部6の尖端部12との間で前記刃板4を設けている。

0029

図4〜5に示す第2実施形態にかかる医療用ナイフについては、図1〜3に示す第1実施形態と基本的な形態は同様である。
第1実施形態や第2実施形態にかかる医療用ナイフについては、各部を下記の範囲に設定することが好ましい。

0030

図1(b)に示す前記屈曲角度θを30度以上90度以下にさらに好ましくは40度以上60度以下に設定する。第1実施形態及び第2実施形態では、共に屈曲角度θを約45度に設定している。

0031

図1(b)に示すように、刃板4の厚みTを0.05mm以上0.5mm以下にさらに好ましくは0.1mm以上0.25mm以下に設定する。第1実施形態及び第2実施形態では、共に厚みTを約0.15mmに設定している。

0032

図1(b)に示すように、尖端部12と屈曲部5との間の長さL5を2mm以上10mm以下にさらに好ましくは3.0mm以上6.0mm以下に設定する。第1実施形態では長さL5を約4.5mmに設定し、第2実施形態では長さL5を約4.0mmに設定している。

0033

図2及び図4に示すように、両段差部29を互いに結ぶ線分部分32と尖端部12との間の長さL32を1.0mm以上5.0mm以下にさらに好ましくは2.0mm以上4.5mm以下に設定する。図2に示す第1実施形態では、長さL32を3.5mmに設定している。図4に示す第2実施形態では、長さL32を約3.0mmに設定している。

0034

図2及び図4に示すように、両基端側刃縁部22の終端部19を互いに結ぶ線分部分31と尖端部12との間の長さL31を0.8mm以上3.0mm以下にさらに好ましくは1.0mm以上2.5mm以下に設定する。図2に示す第1実施形態では、長さL31を約2.0mmに設定している。図4に示す第2実施形態では、長さL31を約1.7mmに設定している。

0035

図2及び図4に示すように、両中間部20を互いに結ぶ線分部分27と尖端部12との間の長さL20を0.2mm以上1.0mm以下にさらに好ましくは0.2mm以上0.7mm以下に設定する。図2に示す第1実施形態では、長さL20を約0.4mmに設定している。図4に示す第2実施形態では、長さL20を約0.4mmに設定している。

0036

図2及び図4に示すように、両中間部20を互いに結ぶ線分部分27と両基端側刃縁部22の終端部19を互いに結ぶ線分部分31との間の長さL19を0.6mm以上2.0mm以下にさらに好ましくは0.8mm以上1.8mm以下に設定する。図2に示す第1実施形態では、長さL19を約1.6mmに設定している。図4に示す第2実施形態では、長さL19を約1.3mmに設定している。

0037

図2及び図4に示すように、両基端側刃縁部22の終端部19を互いに結ぶ線分部分31と両段差部29を互いに結ぶ線分部分32との間の長さL29を0.2mm以上2.0mm以下にさらに好ましくは1.0mm以上2.0mm以下に設定する。図2に示す第1実施形態では、長さL29を約1.5mmに設定している。図4に示す第2実施形態では、長さL29を約1.3mmに設定している。

0038

図2及び図4に示すように、両先端側刃縁部21が互いになす開き角度θ21を45度以上100度以下にさらに好ましくは55度以上90度以下に設定するとともに、両基端側刃縁部22が互いになす開き角度θ22を10度以上50度以下にさらに好ましくは20度以上40度以下に設定する。図2に示す第1実施形態では、開き角度θ21を約60度に設定しているとともに、開き角度θ22を約25度に設定している。図4に示す第2実施形態では、開き角度θ21を約60度に設定しているとともに、開き角度θ22を約30度に設定している。

0039

図2及び図4に示すように、両中間部20間の幅方向間隔W20を0.2mm以上1.0mm以下にさらに好ましくは0.2mm以上0.8mm以下に設定する。図2に示す第1実施形態では、幅方向間隔W20を約0.5mmに設定している。図4に示す第2実施形態では幅方向間隔W20を約0.5mmに設定している。

0040

図2及び図4に示すように、両基端側刃縁部22の終端部19間の最大幅方向間隔W19を0.5mm以上1.8mm以下にさらに好ましくは0.5mm以上1.5mm以下に設定する。図2に示す第1実施形態では、最大幅方向間隔W19を約1.2mmに設定している。図4に示す第2実施形態では、最大幅方向間隔W19を約1.2mmに設定している。

0041

図2及び図4に示すように、両段差部29から基端側へ延びる端縁30の始端部30a(段差部29の外端部)間の幅方向間隔W29を1.0mm以上3.0mm以下にさらに好ましくは1.0mm以上2.0mm以下に設定する。図2に示す第1実施形態では、幅方向間隔W29を約1.4mmに設定している。図4に示す第2実施形態では、幅方向間隔W29を約1.4mmに設定している。

0042

図2及び図4に示すように、基端側刃縁部22の終端部19から対辺11の終端部16を通って段差部29まで延びる端縁25,28のうち、両端縁28間の幅方向間隔W28を0.5mm以上W19以下にさらに好ましくは0.5mm以上1.5mm以下に設定する。図2に示す第1実施形態では、幅方向間隔W28を約1.0mmに設定している。図4に示す第2実施形態では、幅方向間隔W28を約1.0mmに設定している。なお、両端縁25間の幅方向間隔W25は、幅方向間隔W19より小さく、幅方向間隔W28より大きく設定されている。

0043

さて、第1実施形態及び第2実施形態にかかる医療用ナイフを白内障手術に使用する際には、図6(a)(b)に示すように、眼球33の角膜35には、主に眼内レンズを挿入する際に利用されるメインポート(切開創)以外に、そのメインポートに対し水晶体34を中心として所定の円周角度を有する位置にサイドポート36(切開創)が形成される。その形成の際には、まず両刃先縁10の尖端部12が角膜35の外周面35a(角膜35の外周面)に当たった後、両先端側刃縁部21が角膜35を切開し、次いで両基端側刃縁部22が角膜35を切開する。その尖端部12が角膜35の内周面35b(角膜35の内周面)を通り過ぎ、両刃先縁10の中間部20がその内周面35bを若干通り過ぎるとともに、両刃先縁10の終端部19が角膜35の外周面35aを通り過ぎる直前まで挿入すると、角膜35の外周面35aと内周面35bとの間でサイドポート36が形成される。そのサイドポート36において、外周面35aに形成された外方切開線36aと、内周面35bに形成された内方切開線36bとを結ぶ形態については、外周面35aの外方切開線36aから内周面35bの内方切開線36bに向うに従い次第に狭まる台形状に形成される。

0044

本実施形態は下記の効果を有する。
(1) 従来技術で例示した図6(c)に示す形態の医療用ナイフにおいて、幅方向両側の中間部20を互いに結ぶ線分部分27は、両先端側刃縁部21及び両基端側刃縁部22に対する対辺11が互いに交差する頂端部13と、両先端側刃縁部21が互いに交差する尖端部12とを結ぶ先端側境界縁14の延長線37に対し、その頂端部13より基端側において交差部27aで交差している。しかし、図6(a)(b)に示すように、本実施形態において、幅方向両側の中間部20を互いに結ぶ線分部分27は、両基端側刃縁部22に対する対辺11が互いに交差する頂端部13と、両先端側刃縁部21が互いに交差する尖端部12とを結ぶ先端側境界縁14に対し、その尖端部12と頂端部13との間において交差部27aで交差している。従って、本実施形態の医療用ナイフと、図6(c)に示す医療用ナイフとを比較した場合、両基端側刃縁部22が互いになす開き角度θ22を同じ値に設定しても、両先端側刃縁部21が互いになす開き角度θ21については、本実施形態の医療用ナイフの方が大きな値に設定し易い。このように、両先端側刃縁部21が互いになす開き角度θ21を大きく設定し易くなるので、眼球33の角膜35にサイドポート36を形成する場合、刃部6を角膜35への挿入当初に不用意に挿入し過ぎず、そのサイドポート36の形態を台形状に形成し易くして、操作性に優れた医療用ナイフを提供することができる。従って、そのサイドポート36で各種の器具を挿脱したり操作したりする際に、サイドポート36に対する各種の器具の接触が少なくなって,その挿脱や操作が円滑に行ない易くなる。また、刃部6を角膜35へ不用意に挿入し過ぎたり、水晶体前嚢を傷付けることを防止することができる。なお、両基端側刃縁部22が互いになす開き角度θ22を小さくした場合でも、両先端側刃縁部21が互いになす開き角度θ21を大きくすると、刃部6の尖端部12が変形しにくい。

0045

(2) 両先端側刃縁部21が互いになす開き角度θ21を45度以上100度以下に、両基端側刃縁部22が互いになす開き角度θ22を10度以上50度以下に、両刃先縁10の幅方向間隔のうち両基端側刃縁部22の終端部19間の最大幅方向間隔W19を0.5mm以上1.8mm以下に、両基端側刃縁部22の終端部19間を互いに結ぶ線分部分31と尖端部12との間の長さL31を0.8mm以上3.0mm以下に、両刃先縁10の幅方向間隔のうち中間部20間の幅方向間隔W20を0.2mm以上1.0mm以下に、両中間部20を互いに結ぶ線分部分27と尖端部12との間の長さL20を0.2mm以上1.0mm以下に、両中間部20を互いに結ぶ線分部分27と両基端側刃縁部22の終端部19を互いに結ぶ線分部分31との間の長さL19を0.6mm以上2.0mm以下に、それぞれ設定している。一般的な角膜35の厚み範囲(例えば約0.7mm)に応じて、このような範囲の値に設定したので、眼球33の角膜35にサイドポート36を形成する場合、刃部6を角膜35への挿入当初に不用意に挿入し過ぎない最適な形態にすることができ、そのサイドポート36の形態を台形状に形成し易くして、操作性に優れた医療用ナイフを提供することができる。従って、そのサイドポート36で各種の器具を挿脱したり操作したりする際に、サイドポート36に対する各種の器具の接触が少なくなって,その挿脱や操作が円滑に行ない易くなる。また、サイドポート36が必要以上に大きくなり過ぎず、創口が治り易い。

0046

(3) 両対辺11の終端部16から基端側へ延びる端縁25,28の終端部で外側へ広がる段差部29を形成しているので、角膜35の外周面35aに段差部29が当接して、刃部6を角膜35への挿入当初に不用意に挿入し過ぎた場合でも、角膜35への挿入を規制することができる。

0047

(4)幅方向両側の段差部29から基端側へ延びる端縁30間には刃板4の厚み方向Zへ屈曲させた屈曲部5を設けてその屈曲部5と刃部6の尖端部12との間で刃板4を設けているので、角膜35への刃部6の挿入時に瞼などが邪魔にならないため、刃部6の挿入を行い易い。

0048

(5)刃部6の表部7において、幅方向両側の刃面9は対称形状に形成されているので、台形状をなすサイドポート36の形態を幅方向Yで線対称形状に形成することができ、また、手術中にサイドポート36を幅方向Yへ大きくする必要が生じた場合でも、刃部6を幅方向Yへ移動させるだけで、台形状をなすサイドポート36を幅方向Yへ容易に大きくすることができる。

0049

前記実施形態以外にも例えば下記のように構成してもよい。
・刃部6において裏部にも表部7の両刃面9と同様に表部7の両刃面9と同様なまたは異なる刃面を形成してもよい。また、裏部に表部7の両刃面9と同様な刃面を形成し、表部に裏部8の平坦面18と同様な平坦面を形成してもよい。

0050

・ 前記実施形態では刃先縁10に一つの中間部20と先端側刃縁部21及び基端側刃縁部22とを有する刃部6を備えた医療用ナイフについて例示したが、刃先縁に外側または内側へ膨らむ複数の中間部を設けてその各中間部により区画された複数の刃縁部を有する刃部を設けてもよい。その場合には、尖端部とそれに最も近い中間部との間の両先端側刃縁部が互いになす開き角度を大きく設定し易くなり、基端側刃縁部は外側または内側へ膨らむ一以上の中間部を有する。

0051

・先端側刃縁部21及び基端側刃縁部22については、直線状以外に、外側または内側に膨らむ曲線状に形成してもよく、その際、波形状に連続する刃先縁が直線状または曲線状に延びるように形成してもよい。

0052

・刃先縁10の中間部20や終端部19に若干のアールを持たせてもよい。
・ 例えば、刃板4や刃部6の全体または一部をダイヤモンドチタンチタン合金成形してもよく、また、刃板4において刃部6やその一部を分離して設けてもよい。

0053

・刃部6の表部7や裏部8にフッ素コーティングシリコーンコーティングを施してもよい。また、刃面9に窒化や炭化などの硬化処理を行なったり、表面処理によって硬化層を設けてもよい。

0054

・刃部6の表部7や裏部8には、刃部6の種類や大きさを示す表示やカラーリングを付してもよい。
・ 刃部6の表部7で線分部分27や線分部分31に該当する箇所には、手術中に刃部6の挿入量や位置を確認し得るように視認できる線や印や目盛を付してもよい。

0055

4…刃板、5…屈曲部、6…刃部、7…表部、8…裏部、9…刃面、10…刃先縁、11…対辺、12…尖端部、13…頂端部、14…先端側境界縁、16…終端部、19…終端部、20…中間部、21…先端側刃縁部、22…基端側刃縁部、25…端縁、27…線分部分、28…端縁、29…段差部、31…線分部分、θ21…開き角度、θ22…開き角度、W19…幅方向間隔、W20…幅方向間隔、L19…長さ、L20…長さ、L31…長さ、Z…厚み方向、Y…幅方向。

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