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技術 電力変換器の絶縁不良検出装置および電力変換器並びに絶縁不良検出装置

出願人 シンフォニアテクノロジー株式会社
発明者 坂本恭二菊永恭平
出願日 2011年12月21日 (7年7ヶ月経過) 出願番号 2011-279783
公開日 2013年7月4日 (6年0ヶ月経過) 公開番号 2013-132128
状態 未査定
技術分野 DC‐DCコンバータ
主要キーワード スイッチングノイズ成分 出力電圧毎 デューティ判定 ブリッジ型全波整流回路 所定スイッチ 電気事故 診断電圧 入力DC電圧
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (11)

課題

出力端子絶縁不良の診断高速かつ正確にできる電力変換器の絶縁不良検出装置および電力変換器並びに各電気機器の絶縁不良個所の検出を行う絶縁不良検出装置を提供する。

解決手段

電力変換器の絶縁不良検出装置14は、出力電圧指令値に応じた出力電圧が得られるようにスイッチング素子SW1〜SW4をスイッチング信号(S)によりON、OFFさせて出力端子間に出力電圧を生成するDC/DC変換部6と、出力電圧指令値と実際の出力電圧との偏差に応じて前記スイッチング信号(S)のデューティ比を制御する制御手段13と、スイッチング信号(S)のデューティ比と出力端子が絶縁良好とみなせるときのデューティ比に基づいてあらかじめ設定された規定デューティ比とを比較するデューティ判定部6aとを備えている。

概要

背景

近年、電気自動車(以下、EVという)の普及にともない、電力変換器の一例のEV用急速充電器の設置が望まれている。図8に示すように、この種のEV用急速充電器51は、商用三相交流等の交流電源52をAC/DC変換部55にて交流−直流変換して、その後段のDC/DC変換部56においてEVバッテリ状態情報をもとにEV側で算出する充電電流指令追従した充電電流が得られるように出力電流(充電電流)を生成(電力変換)し、充電ケーブル端53aを介してEVバッテリ54に供給するように構成されている。

前記DC/DC変換部は一例として一般的なフルブリッジコンバータ(以下、DC/DC変換部と同一符号を付す)で構成されており、このフルブリッジコンバータ56は、図9に示すように還流ダイオード付きIGBTのようなスイッチング素子SW1〜SW4を4個使用しており、上下のスイッチング素子SW1,2またはSW3,4が同時オンするのを防止するため、おおよそ0.2〜5μsec程度のデッドタイム(全スイッチング素子off期間)を介して180°位相シフトした駆動を行い、左右のスイッチング素子SW1,3またはSW2,4が180°位相をシフトした駆動する一般的に知られる動作を行う。また、前記充電電流指令に追従する出力電流を生成するため、スイッチング素子SW1〜SW4のオン時間(IGBT駆動信号パルス幅)を制御している。スイッチング周波数は1kHzから100kHz間の任意の一定周波数とするのが一般的である。なお、図9中、入力源に相当するAC/DC変換部55の任意のDC出力電圧源55aを等価的に直流電源記号表記している。

このEV用急速充電器51は一般的に500V程度の直流高電圧を充電ケーブル端53aに出力可能仕様となっているが、500Vの直流電圧感電すると人命に係わる重大事故となる可能性がある。

しかも、EVを利用するのは電気的な知見を有さない一般ユーザーになると想定されることから、急速充電器51に取付けられる充電ケーブル端53aをEVに接続する操作のような充電準備の一部を一般ユーザー自ら行う必要がある。その際に、最大500V程度の直流電圧が印加される充電ケーブル端53aを含むEV用急速充電器51に一般ユーザーが近づき、あるいは触れる可能性が十分に懸念される。そのため、EV用の急速充電器51には人体への感電といった電気事故を防ぐ対策を種々設ける必要がある。また、同時にEVや急速充電器51が破損しないような保護機能を設ける必要もある。

その対策の一つに、急速充電器51の充電ケーブル端53aの絶縁耐圧診断する機能(以下、絶縁診断という)が設けられている。この絶縁診断とは、急速充電器51においてEVを充電する際に、電磁接触器54aにより充電ケーブル端53aをEVに電気的に接続する前では無負荷状態にある急速充電器51に対して、出力可能範囲内の高電圧を任意の一定時間出力し、充電ケーブル端53aとEVとの通電個所導電性異物混入してないかといった絶縁不良を検出し、急速充電器51が正常に動作することおよび絶縁性能を有することを診断する機能である。この絶縁診断機能は、ユーザーが充電ケーブル53aをEVに接続してから電磁接触器54aが投入されるまでの間に実施することが最も好ましいが、電磁接触器54aが投入される前の状態では充電ケーブル端53aの通電個所には何も接続されてない無負荷となるため、フルブリッジコンバータ56の出力に流れる電流理想的にはゼロとなり、この電流の有無で絶縁不良が診断される。実際にはこの電流を検出する電流検出器67を前記フルブリッジコンバータ56と充電ケーブル端53aとの間に配置することから、EV用急速充電器51の出力端に設ける電圧検出器や、ノイズフィルタ地絡検出器など保安部品に流れる微小回路電流が存在するため、電流検出器67で検出される出力電流が絶縁良好とみなされる所定の振幅以上の電流か否かを電流判定部66で判定し、出力電流がこの振幅以上であることが検出されると絶縁不良と診断されている(図10参照)。

絶縁診断時は以下のとおり出力電圧制御を行う。

任意に生成する出力電圧指令値と実際に急速充電器51から出力される出力電圧偏差により、出力電圧補償器63a(P補償器もしくはPI補償器、PID補償器)にてスイッチング素子SW1〜SW4のオン時間に相当する操作量を算出し、三角波比較によりスイッチング信号(S)を生成する一般的なPWM制御である。また、前記フルブリッジコンバータ56は安全上の観点から入出力間変圧器59で電気的に遮断しているが(図9参照)、これをAC/DC変換部55で行ってもよい。

概要

出力端子の絶縁不良の診断を高速かつ正確にできる電力変換器の絶縁不良検出装置および電力変換器並びに各電気機器の絶縁不良個所の検出を行う絶縁不良検出装置を提供する。電力変換器の絶縁不良検出装置14は、出力電圧指令値に応じた出力電圧が得られるようにスイッチング素子SW1〜SW4をスイッチング信号(S)によりON、OFFさせて出力端子間に出力電圧を生成するDC/DC変換部6と、出力電圧指令値と実際の出力電圧との偏差に応じて前記スイッチング信号(S)のデューティ比を制御する制御手段13と、スイッチング信号(S)のデューティ比と出力端子が絶縁良好とみなせるときのデューティ比に基づいてあらかじめ設定された規定デューティ比とを比較するデューティ判定部6aとを備えている。

目的

近年、電気自動車(以下、EVという)の普及にともない、電力変換器の一例のEV用急速充電器の設置が望まれている

効果

実績

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請求項1

スイッチング素子スイッチング信号によりON、OFFさせて所定位置電圧を生成し、この電圧と出力電圧指令値との偏差に応じて前記スイッチング信号のデューティ比を制御する制御手段を具備し、スイッチング素子に入力されるスイッチング信号のデューティ比と前記所定位置が絶縁良好とみなせるときのデューティ比に基づいてあらかじめ設定された規定デューティ比とを比較するデューティ判定部を備え、前記スイッチング信号のデューティ比が規定デューティ比より大きいとき、絶縁不良と判定するように構成したことを特徴とする絶縁不良検出装置

請求項2

直流電圧から出力電圧指令値に応じた出力電圧出力端子間に得られるようにスイッチング素子をスイッチング信号によりON、OFFさせて出力電圧を生成するDC/DC変換部と、出力電圧指令値と実際の出力電圧との偏差に応じて前記スイッチング信号のデューティ比を制御する制御手段とを具備する電力変換器の絶縁不良検出装置であって、DC/DC変換部のスイッチング素子に入力されるスイッチング信号のデューティ比と出力端子が絶縁良好とみなせるときのデューティ比に基づいてあらかじめ設定された規定デューティ比とを比較するデューティ判定部を備え、前記スイッチング信号のデューティ比が規定デューティ比より大きいとき、絶縁不良と判定するように構成したことを特徴とする電力変換器の絶縁不良検出装置。

請求項3

交流電圧から出力電圧指令値に応じた出力電圧が出力端子間に得られるようにスイッチング素子をスイッチング信号によりON、OFFさせて出力端子間に出力電圧を生成するAC/DC変換部と、出力電圧指令値と実際の出力電圧との偏差に応じて前記スイッチング信号のデューティ比を制御する制御手段とを具備する電力変換器の絶縁不良検出装置であって、AC/DC変換部のスイッチング素子に入力されるスイッチング信号のデューティ比と出力端子が絶縁良好とみなせるときのデューティ比に基づいてあらかじめ設定された規定デューティ比とを比較するデューティ判定部を備え、前記スイッチング信号のデューティ比が規定デューティ比より大きいとき、絶縁不良と判定するように構成したことを特徴とする電力変換器の絶縁不良検出装置。

請求項4

前記デューティ判定部の絶縁不良判定によりスイッチング信号を遮断可能なスイッチング部を備えたことを特徴とする請求項1、2または3に記載の電力変換器の絶縁不良検出装置。

請求項5

電力変換器が出力端子と外部との通電個所を通常時遮断する電磁接触器を備えたものであり、前記デューティ判定部の絶縁良好判定により電磁接触器を接続状態切換えるスイッチング部を備えたことを特徴とする請求項2、3または4に記載の電力変換器の絶縁不良検出装置。

請求項6

前記スイッチング部は、絶縁良好とみなせる設定電流値以下か否かを判定する電流判定部の絶縁不良判定によっても動作することを特徴とする請求項4または5に記載の電力変換器の絶縁不良検出装置。

請求項7

請求項1〜6のいずれかに記載の絶縁不良検出装置の機能を備えたことを特徴とする電力変換器。

技術分野

0001

本発明は、電気自動車ハイブリッド車などの電動車両充電するための急速充電器のような電力変換器絶縁不良検出装置および電力変換器並びに各電気機器の絶縁不良個所の検出を行う絶縁不良検出装置に関するものである。

背景技術

0002

近年、電気自動車(以下、EVという)の普及にともない、電力変換器の一例のEV用急速充電器の設置が望まれている。図8に示すように、この種のEV用急速充電器51は、商用三相交流等の交流電源52をAC/DC変換部55にて交流−直流変換して、その後段のDC/DC変換部56においてEVバッテリ状態情報をもとにEV側で算出する充電電流指令追従した充電電流が得られるように出力電流(充電電流)を生成(電力変換)し、充電ケーブル端53aを介してEVバッテリ54に供給するように構成されている。

0003

前記DC/DC変換部は一例として一般的なフルブリッジコンバータ(以下、DC/DC変換部と同一符号を付す)で構成されており、このフルブリッジコンバータ56は、図9に示すように還流ダイオード付きIGBTのようなスイッチング素子SW1〜SW4を4個使用しており、上下のスイッチング素子SW1,2またはSW3,4が同時オンするのを防止するため、おおよそ0.2〜5μsec程度のデッドタイム(全スイッチング素子off期間)を介して180°位相シフトした駆動を行い、左右のスイッチング素子SW1,3またはSW2,4が180°位相をシフトした駆動する一般的に知られる動作を行う。また、前記充電電流指令に追従する出力電流を生成するため、スイッチング素子SW1〜SW4のオン時間(IGBT駆動信号パルス幅)を制御している。スイッチング周波数は1kHzから100kHz間の任意の一定周波数とするのが一般的である。なお、図9中、入力源に相当するAC/DC変換部55の任意のDC出力電圧源55aを等価的に直流電源記号表記している。

0004

このEV用急速充電器51は一般的に500V程度の直流高電圧を充電ケーブル端53aに出力可能仕様となっているが、500Vの直流電圧感電すると人命に係わる重大事故となる可能性がある。

0005

しかも、EVを利用するのは電気的な知見を有さない一般ユーザーになると想定されることから、急速充電器51に取付けられる充電ケーブル端53aをEVに接続する操作のような充電準備の一部を一般ユーザー自ら行う必要がある。その際に、最大500V程度の直流電圧が印加される充電ケーブル端53aを含むEV用急速充電器51に一般ユーザーが近づき、あるいは触れる可能性が十分に懸念される。そのため、EV用の急速充電器51には人体への感電といった電気事故を防ぐ対策を種々設ける必要がある。また、同時にEVや急速充電器51が破損しないような保護機能を設ける必要もある。

0006

その対策の一つに、急速充電器51の充電ケーブル端53aの絶縁耐圧診断する機能(以下、絶縁診断という)が設けられている。この絶縁診断とは、急速充電器51においてEVを充電する際に、電磁接触器54aにより充電ケーブル端53aをEVに電気的に接続する前では無負荷状態にある急速充電器51に対して、出力可能範囲内の高電圧を任意の一定時間出力し、充電ケーブル端53aとEVとの通電個所に導電性異物混入してないかといった絶縁不良を検出し、急速充電器51が正常に動作することおよび絶縁性能を有することを診断する機能である。この絶縁診断機能は、ユーザーが充電ケーブル53aをEVに接続してから電磁接触器54aが投入されるまでの間に実施することが最も好ましいが、電磁接触器54aが投入される前の状態では充電ケーブル端53aの通電個所には何も接続されてない無負荷となるため、フルブリッジコンバータ56の出力に流れる電流理想的にはゼロとなり、この電流の有無で絶縁不良が診断される。実際にはこの電流を検出する電流検出器67を前記フルブリッジコンバータ56と充電ケーブル端53aとの間に配置することから、EV用急速充電器51の出力端に設ける電圧検出器や、ノイズフィルタ地絡検出器など保安部品に流れる微小回路電流が存在するため、電流検出器67で検出される出力電流が絶縁良好とみなされる所定の振幅以上の電流か否かを電流判定部66で判定し、出力電流がこの振幅以上であることが検出されると絶縁不良と診断されている(図10参照)。

0007

絶縁診断時は以下のとおり出力電圧制御を行う。

0008

任意に生成する出力電圧指令値と実際に急速充電器51から出力される出力電圧偏差により、出力電圧補償器63a(P補償器もしくはPI補償器、PID補償器)にてスイッチング素子SW1〜SW4のオン時間に相当する操作量を算出し、三角波比較によりスイッチング信号(S)を生成する一般的なPWM制御である。また、前記フルブリッジコンバータ56は安全上の観点から入出力間変圧器59で電気的に遮断しているが(図9参照)、これをAC/DC変換部55で行ってもよい。

先行技術

0009

特開2002—112465号公報

発明が解決しようとする課題

0010

前記急速充電器において、前述した絶縁診断を行うと、以下の問題が発生している。
(1)絶縁不良を監視するフルブリッジコンバータ56の出力電流はコスト、サイズの観点から、充電電流の電流検出器67を兼ねることが望ましい。しかしながら、充電電流の電流検出器67の検出レベルは絶縁不良の判定を行う時に生じる電流レベルよりもはるかに大きいレベルとなっており、絶縁診断時の電流レベルの検出を高精度で行えず、絶縁不良を確実に検出することが困難となっている。数値例により説明すると、絶縁不良と判定する電流値を仮に5A以上として、充電時に流れる出力電流が所定値、例えば125A、電流検出器67の電流検出精度を±(1.5%+1.0A)以内とした場合、絶縁診断時に実際に流れる出力電流が3.93〜6.08Aの範囲で5Aを検出する可能性がある。この状態では、絶縁不良の判定値5Aに対して、実際に流れる電流が6.08Aであっても絶縁不良を認識できない。これにより人体への感電の可能性が増すことが問題である。一方で、電流検出器67の最大検出電流が5Aになるよう、絶縁不良の判定値を3.93Aとした場合に流れ得る出力電流は、2.87〜5Aとなる。

0011

この場合、2.87A以上出力電流が流れると絶縁不良と判定する可能性があるが、前述の微小に存在する回路電流により絶縁不良を誤検出する可能性が増えるという問題が発生する。

0012

上より、電流検出器67の検出精度によって、確実に絶縁不良が検出できないことが問題となる。
(2)スイッチング周波数成分や交流電源52の変動成分に代表されるリップルやスイッチング素子SW1〜SW4のスイッチングノイズ成分による絶縁不良の誤検知の対策として電流検出器67の検出信号に対してローパスフィルタ68を挿入すると(図10参照)、フィルタ定数に応じた検出遅れが発生することは公知であるが、この検出遅れがあると絶縁不良時に最速で絶縁不良を検出できず、安全面から好ましくない(できるだけ早く絶縁不良を検出することが望ましい)。

0013

以上より電流検出系の検出遅れによって、高速に絶縁不良が検出できないことが問題である。

0014

本発明の目的は上記いずれの問題も払拭することであり、また急速充電器の不具合に限定されることなく一般の電力変換器に懸念される同様の問題を払拭することであり、出力端の絶縁不良の診断を高速かつ正確にできる電力変換器の絶縁不良検出装置および電力変換器を提供することである。

0015

また、本発明の目的は、電力変換器の絶縁不良検出装置および電力変換器に留まらず、これらを手始めに広く一般に使用されている電気機器付設できる絶縁不良検出装置を提供することである。

課題を解決するための手段

0016

本発明に係る絶縁不良検出装置は、上記目的を達成するために、スイッチング素子をスイッチング信号によりON、OFFさせて所定位置電圧を生成し、この電圧と出力電圧指令値との偏差に応じて前記スイッチング信号のデューティ比を制御する制御手段を具備し、スイッチング素子に入力されるスイッチング信号のデューティ比と前記所定位置が絶縁良好とみなせるときのデューティ比に基づいてあらかじめ設定された規定デューティ比とを比較するデューティ判定部を備え、前記スイッチング信号のデューティ比が規定デューティ比より大きいとき、絶縁不良と判定するように構成したことを特徴とする。

0017

このように構成したことにより、所定位置、例えば各電気機器の任意の診断個所に任意の診断電圧出力指令値として印加すると、出力指令値と所定位置の実際の出力電圧との偏差に応じて、この偏差に応じたデューティ比を持つスイッチング信号が生成される。この時、絶縁不良により出力電流が流れると、当該電流により各素子電圧降下を生じるなどの理由から、絶縁良好状態での出力電圧と同等の出力電圧を絶縁不良時に出力するためにはより大きいデューティ比に制御する必要がある。要するに、絶縁不良で出力電流が余計に発生するとその余計な電流による電圧降下によって出力電圧が低くなるので、前記偏差が大きくなり、デューティをより大きくする必要があるということである。そのため、このデューティ比を前記所定位置が絶縁良好とみなせるデューティ比に基づきあらかじめ設定された規定デューティ比と比較することにより、デューティ比が規定デューティ比よりも小さい時には、各機器の診断個所には電流が流れない、すなわち絶縁が良好であるとみなされる。逆に、生成されたデューティ比が規定デューティ比よりも大きい時には、絶縁不良とみなされる電流が流れることとなる。すなわち、各機器の診断個所が絶縁不良とみなされる。このように、前記スイッチング信号のデューティ比により絶縁の良否判断を行うことができ、従来技術とは異なり、ローパスフィルタなどに起因する検出遅れが無い状態で絶縁の良否判定が可能となり、絶縁不良の診断を高速かつ正確に検出できるばかりか、一般に広く使用されている電気機器であっても簡単な接続作業で絶縁不良の診断ができる。

0018

また、本発明に係る電力変換器の絶縁不良検出装置は、上記目的を達成するために、直流電圧から出力電圧指令値に応じた出力電圧が出力端子間に得られるようにスイッチング素子をスイッチング信号によりON、OFFさせて出力電圧を生成するDC/DC変換部と、出力電圧指令値と実際の出力電圧との偏差に応じて前記スイッチング信号のデューティ比を制御する制御手段とを具備する電力変換器の絶縁不良検出装置であって、DC/DC変換部のスイッチング素子に入力されるスイッチング信号のデューティ比と出力端子が絶縁良好とみなせるときのデューティ比に基づいてあらかじめ設定された規定デューティ比とを比較するデューティ判定部を備え、前記スイッチング信号のデューティ比が規定デューティ比より大きいとき、絶縁不良と判定するように構成したことを特徴とする。

0019

このように構成したことにより、DC/DC変換部に例えば出力可能範囲内の高電圧の診断電圧が出力指令値として印加されると、出力指令値とDC/DC変換部の実際の出力電圧との偏差に応じて、この偏差に応じたデューティ比を持つスイッチング信号が生成される。この時、前述したような理由でデューティ比が制御されるので、このデューティ比を出力端子が絶縁良好とみなせるデューティ比に基づきあらかじめ設定された規定デューティ比と比較し、規定デューティ比よりも小さい時には、DC/DC変換部の出力端には電流が流れない、すなわち絶縁が良好であるとみなされる。逆に、生成されたデューティ比が規定デューティ比よりも大きい時には、絶縁不良とみなされる電流が流れることとなる。すなわち、DC/DC変換部の出力端が絶縁不良とみなされる。そのため、前記スイッチング信号のデューティ比により絶縁の良否判断を行うことができ、従来技術とは異なり、スイッチング周波数成分や交流電源の変動成分に代表されるリップルやスイッチング素子のスイッチングノイズ成分を取り除くローパスフィルタが不要になるため、ローパスフィルタなどに起因する検出遅れが無い状態で絶縁の良否判定が可能となり、絶縁不良を高速に検出して、その対応を取ることができる。また、絶縁の良否判定に際し電流検出器を使用しなくて済み、電流検出器の精度の影響を受けずに誤検出なく正確に絶縁の良否判定ができ、絶縁不良という判定結果の信頼性が増し、安全性が改善される。

0020

さらに、本発明は上記目的を達成するため、交流電圧から出力電圧指令値に応じた出力電圧が出力端子間に得られるようにスイッチング素子をスイッチング信号によりON、OFFさせて出力端子間に出力電圧を生成するAC/DC変換部と、出力電圧指令値と実際の出力電圧との偏差に応じて前記スイッチング信号のデューティ比を制御する制御手段とを具備する電力変換器の絶縁不良検出装置に適用するものであってもよく、DC/DC変換部を備えた前述の電力変換器の絶縁不良検出装置と同様の効果が得られる。

0021

前記デューティ判定部の具体的態様として、安全性能の高い電力変換器を提供するため、絶縁不良判定により各スイッチング素子へのスイッチング信号を遮断するスイッチング部を設けることが望ましい。

0022

また、絶縁良好判定の時には、DC/DC変換部の出力を外部に出力するため、電力変換器が出力端子と外部との通電個所を通常時遮断する電磁接触器を備えたものであり、前記デューティ判定部の絶縁良好判定により電磁接触器を接続状態切換えるスイッチング部を備えることが望ましい。

0023

さらに、前記スイッチング部はデューティ判定部の絶縁不良判定、または絶縁良好判定により作動しているが、DC/DC変換部の出力端の通電個所の絶縁診断を確実に行うため、絶縁とみなせる設定電流値以下か否かを判定する電流判定部による絶縁不良判定によっても動作する構成とすることが望ましい。

0024

しかも、急速充電器以外の一般的な電力変換器の絶縁良否判定を行う際にも適用できるようにするため、前述の絶縁不良検出装置の機能を備えた電力変換器とすることが望ましい。

発明の効果

0025

以上説明した本発明によれば、出力電圧指令値に応じた実際の出力電圧が得られるようにスイッチング素子をON、OFFさせて出力電圧を生成するスイッチング信号のデューティ比から所定位置の絶縁不良の診断を高速かつ正確にできる電力変換器の絶縁不良検出装置および電力変換器並びに各電気機器の絶縁不良個所の検出を行う絶縁不良検出装置を提供することができる。

図面の簡単な説明

0026

本発明の実施形態に係る急速充電器のフルブリッジコンバータを説明するブロック図。
本発明の実施形態に係る急速充電器の全体説明図。
本発明の実施形態に係るDC/DC変換部の具体的態様を説明する電気回路図。
本発明の実施形態に係るDC/DC変換部の他の具体的態様を説明する電気回路図。
本発明の実施形態に係るDC/DC変換部のもう一つの具体的態様を説明する電気回路図。
本発明の実施形態に係る急速充電器のDC/DC変換部の変形例を説明するブロック図。
本発明のもう一つの実施形態に係る急速充電器の絶縁不良検出装置の要部を説明する電気回路図。
従来の急速充電器の絶縁不良検出装置の全体説明図。
従来の急速充電器に係るDC/DC変換部の具体的態様を説明する電気回路図。
従来の急速充電器のDC/DC変換部を説明するブロック図。

実施例

0027

以下、本発明の実施形態に係る電力変換器の一例である急速充電器の絶縁不良検出装置を、図面を参照して説明する。図1ないし図3において、EV用の急速充電器1は商用三相交流等の交流電源2の電圧を充電回路3においてEVバッテリの状態情報をもとにEV(図示せず)側で算出される充電電流指令値に追従した出力電流(充電電流)を生成(電力変換)し、これを本発明の出力端となる充電ケーブル端3aからEVバッテリ4に供給するものであり、前記充電回路3は主としてAC/DC変換部5と前記充電ケーブル端3aが接続されるDC/DC変換部6とから構成されている。前記DC/DC変換部6は一例として一般的なフルブリッジコンバータ(以下、DC/DC変換部と同一符号を付す)で構成されており、このフルブリッジコンバータ6は還流ダイオード7を付設したIGBTのようなスイッチング素子SW1〜SW4により構成されるフルブリッジコンバータ6の一次側回路8とその出力に接続される変圧器9、変圧器9の出力に接続されかつダイオードD1〜D4により構成されるフルブリッジ型全波整流回路でなるフルブリッジコンバータ6の2次側回路10、出力リアクトル11、平滑コンデンサ12および前記スイッチング素子SW1〜SW4のゲートに送るスイッチング信号(S)を制御する制御手段13を備えている。前記スイッチング素子SW1〜SW4および還流ダイオード7はIGBT,ダイオードに限らずFETサイリスタバイポーラトランジスタなど広く知られた半導体素子でもよい。また、前記フルブリッジコンバータ6は安全上の観点から入出力間を変圧器9で電気的に遮断しているが、これをAC/DC変換部5で行ってもよい。前記フルブリッジ型全波整流回路でなるフルブリッジコンバータ6の2次側回路10としては、代わりに図4(a),(b)に示す半波整流回路10aや図5に示す電流ダブラ整流回路10bを用いることや、図示はしないが、変圧器9の二次側のダイオードD1〜D4をIGBT,FET,サイリスタ、バイポーラトランジスタなどに取り換え同期整流の構成でもよい。なお、図3中、入力源に相当するAC/DC変換部5の任意のDC出力電圧源5aを等価的に直流電源記号で表記している。

0028

前記制御手段13は、PWM(パルス幅変調)制御を行うことによってフルブリッジコンバータ6を駆動するように構成されている。すなわち、前記制御手段13は前記充電電流指令値に対応する出力電圧指令値とゲイン調整部13aによりレベル調整された実際の出力電圧との偏差と出力電圧補償器13bから操作量を算出し、このようにして得られる操作量に応じてPWM演算部13cにより一定周期三角波から所定デューティ比を持つスイッチング信号(S)を発生させ、このスイッチング信号(S)をスイッチング素子駆動回路17を介して前記フルブリッジコンバータ6のスイッチング素子SW1〜SW4に加える一般的なPWM制御を行う構成となっている。

0029

前記充電ケーブル端3aが接続されるEVバッテリ4には電磁接触器4aが配置されており、充電ケーブル端3aがEVバッテリ4に機械的に接続されても、それだけでは電磁接触器4aの部分において電気的に遮断された状態にあるように構成されている。

0030

そして、EVバッテリ4に充電ケーブル端3aが接続され、後述する絶縁診断を通じて絶縁良好が確認された後にEV側に配置された電磁接触器4aが作動すると、充電ケーブル端3aとEVバッテリ4との通電個所が遮断状態から接続状態に切り替えられる。この状態で、EVで算出した充電電流指令値が制御手段13に送られ、この充電電流指令値に応じた出力電流が得られるように、フルブリッジコンバータ6を作動させる。このフルブリッジコンバータ6の出力電流が充電ケーブル端3aからEVバッテリ4に供給される。

0031

このような構成に加え、本実施形態は、上述した絶縁診断を無負荷状態で行うにあたり、デューティ比に着目して絶縁不良か否かの判定を行うようにしている。

0032

その理由を説明すると、フルブリッジコンバータ6の出力電圧は、式(1)で導出される。

0033

Vo∝Vin×(N2/N1)×Duty×2−Vd …(1)
ただし、
Vin:入力DC電圧
N1,N2:高周波トランス巻数
Duty:デューティ比(スイッチング素子の1素子分の1周期に占めるオン時間比
Vd:各種半導体トランス等の損失分に起因する電圧降下およびインダクタンス成分の電圧降下(出力電流に比例)
である。

0034

仮に、絶縁不良でない場合は、出力電流は理想的にゼロになる(或いは、無視できるほど小さい)ため、上記式(1)のVdはゼロになり(或いは、微小電圧が存在したとしても、無視できるほど小さくなり)、Vin、N2、N1が一定で、Voが任意に制御されていれば、Dutyは決定される。以上により、絶縁不良でない場合のDutyが導出できる。

0035

一方で、絶縁不良時は出力電流がゼロでなく有限のため、Vdが存在(絶縁不良でない場合よりVdが増大)し、出力電圧Voが垂下する。この結果、出力電圧補償器13bにより前記Dutyが出力電流に応じて大きくなる。

0036

そのため、Dutyを監視して任意に定める規定Dutyを超えることを検出することで絶縁不良を認識することができる。

0037

そこで、本実施形態では上記の考察に基づいて、前記制御手段13に前述した絶縁診断を行うための絶縁不良検出装置14を設けている。この絶縁不良検出装置14は、絶縁良否判定をするデューティ判定部6aと前記スイッチング信号(S)の遮断/通過を制御するスイッチング部6bとからなっている。

0038

デューティ判定部6aには、絶縁良好(すなわち、電流値ゼロ)とみなせるときのデューティ比に基づいて、絶縁不良を判定するDutyの閾値が一点、規定デューティ比として設定してある。この規定デューティ比は、絶縁良好とみなせるときのデューティ比そのものでもよいが、それに所定値を加えたものであってもよい。そして、前記デューティ判定部6aは、前記スイッチング信号(S)から算出されるデューティ比と規定デューティ比とを比較し、前者が後者を上回れば絶縁不良判定、それ以外の場合には絶縁良好判定を出力するように構成されている。

0039

また、スイッチング部6bは、前記PWM演算部13cの出力を制御手段13からスイッチング素子SW1〜4に対して出力する状態(接続状態)と出力しない状態(遮断状態)とを切り替える機能を備えている。
すなわち、スイッチング部6bは前記デューティ判定部6aの絶縁良好判定により所定スイッチング信号(S)を出力する接続状態とし、絶縁不良判定によりスイッチング部6bを遮断状態(例えばスイッチング信号出力0の状態)に切換えるように構成されている。

0040

また、スイッチング部6bは、制御手段13のデューティ判定部6aの絶縁良好判定により電磁接触器4aを遮断状態から接続状態に切り替え、絶縁不良判定により電磁接触器4aの遮断状態を維持するようにしている。

0041

しかして、この急速充電器1が利用に供される際には、この絶縁不良検出装置14は、充電ケーブル端3aがEVバッテリ4に機械的に接続された後、急速充電器1側に設けた充電スイッチ(図示せず)が投入されると起動して、出力可能範囲内の高電圧に対応する絶縁診断時出力電圧指令値を任意の一定時間前記制御手段13に送り、PWM演算部13cで生成されるスイッチング信号(S)をデューティ判定部6aに送るように構成されている。なお、前記規定デューティ比は前記数式(1)に基づき算出してもよいが、本実施形態では絶縁良好な状態を確認した上で実際に実験により求めた値を使用している。

0042

このように、絶縁不良検出装置14がデューティ比に基づいて絶縁不良を判定することから、絶縁不良があれば診断開始とともに高速かつ確実にこれを検出することができるようになる。

0043

なお、本発明は本実施形態の急速充電器に限定されて適用されるものではなく、図示はしないが、一般的な電力変換器の絶縁良否判定を行う際にも適用できることはもちろんのこと、前述の絶縁不良検出装置の機能を備えた電力変換器とすることもできるものであり、さらにはこれらに留まらず、これらを手始めに広く一般に使用されている電気機器の絶縁不良検出装置として適用できるものである。特に、電気機器の絶縁不良検出装置として適用する場合、DC/DC変換部に限定されるものではなく、スイッチング素子SW1〜SW4をスイッチング信号(S)によりON、OFFさせて所定位置に電圧を生成する構成を備えた制御手段を備えておればよい。

0044

以上説明したように、本発明の実施形態はスイッチング素子SW1〜SW4をスイッチング信号(S)によりON、OFFさせて所定位置に電圧を生成し、この電圧と出力電圧指令値との偏差に応じて前記スイッチング信号(S)のデューティ比を制御する制御手段13を具備し、スイッチング素子SW1〜SW4に入力されるスイッチング信号(S)のデューティ比と前記所定位置が絶縁良好とみなせるときのデューティ比に基づいてあらかじめ設定された規定デューティ比とを比較するデューティ判定部6aを備え、前記スイッチング信号(S)のデューティ比が規定デューティ比より大きいとき、絶縁不良と判定するように構成したことを特徴とする。

0045

この構成により、所定位置、例えば各電気機器の任意の診断個所に任意の診断電圧を出力指令値として印加すると、出力指令値と制御手段13の実際の出力電圧との偏差に応じて、この偏差に応じたデューティ比を持つスイッチング信号(S)が生成される。この時、絶縁不良により出力電流が流れると、当該電流により各素子に電圧降下を生じるなどの理由から、絶縁良好状態での出力電圧と同等の出力電圧を絶縁不良時に出力するためにはより大きいデューティ比に制御する必要がある。要するに、絶縁不良で出力電流が余計に発生するとその余計な電流による電圧降下によって出力電圧が低くなるので、前記偏差が大きくなり、デューティをより大きくする必要がある。そのため、このデューティ比を前記所定位置が絶縁良好とみなせるデューティ比に基づきあらかじめ設定された規定デューティ比と比較することにより、デューティ比が規定デューティ比よりも小さい時には、各電気機器の診断個所には電流が流れない、すなわち絶縁が良好であるとみなされる。逆に、生成されたデューティ比が規定デューティ比よりも大きい時には、絶縁不良とみなされる電流が流れることとなる。すなわち、各機器の診断個所が絶縁不良とみなされる。このように、前記スイッチング信号(S)のデューティ比により絶縁の良否判断を行うことができ、従来技術とは異なり、ローパスフィルタなどに起因する検出遅れがない状態で絶縁の良否判定が可能となり、絶縁不良の診断を高速かつ正確に検出できるばかりか、一般に広く使用されている電気機器であっても簡単な接続作業で絶縁不良の診断ができる。

0046

また、本発明の実施形態は直流電圧から出力電圧指令値に応じた出力電圧が出力端子3a,3a間に得られるようにスイッチング素子SW1〜SW4をスイッチング信号(S)によりON、OFFさせて出力電圧を生成するDC/DC変換部6と、出力電圧指令値と実際の出力電圧との偏差に応じて前記スイッチング信号(S)のデューティ比を制御する制御手段13とを具備する電力変換器の絶縁不良検出装置であって、DC/DC変換部6のスイッチング信号(S)のデューティ比と出力端子3aが絶縁良好とみなせるときのデューティ比に基づいてあらかじめ設定された規定デューティ比とを比較するデューティ判定部6aを備え、前記スイッチング信号(S)のデューティ比が規定デューティ比より大きいとき、絶縁不良と判定するように構成したことを特徴としている。

0047

この構成により、DC/DC変換部6に例えば出力可能範囲内の高電圧の診断電圧が出力指令値として印加されると、出力指令値とDC/DC変換部6の実際の出力電圧との偏差に応じて、この偏差に応じたデューティ比を持つスイッチング信号(S)が生成される。このデューティ比がデューティ判定部6aにおいて、規定デューティ比と比較される。前記スイッチング信号(S)のデューティ比が規定デューティ比よりも小さい時には、絶縁良好とみなされ、DC/DC変換部6の出力端には電流が流れない、すなわち絶縁良好が検出される。逆に、前記スイッチング信号(S)のデューティ比が規定デューティ比よりも大きい時には、絶縁不良とみなせる電流が流れる、すなわち絶縁不良が検出される。そのため、前記スイッチング信号(S)のデューティ比により絶縁の良否判断を行うことができ、出力電流を生成する前の段階で、絶縁の良否判定が可能となり、絶縁不良を高速に検出できる。また、絶縁の良否判定に際し電流検出器を使用しなくて済み、電流検出器の精度の影響を受けずに誤検出なく正確に絶縁の良否判定ができ、絶縁不良という判定結果の信頼性が増し、安全性が改善される。さらに、従来技術とは異なり、スイッチング周波数成分や交流電源の変動成分に代表されるリップルやスイッチング素子SW1〜SW4のスイッチングノイズ成分を取り除くローパスフィルタが不要になるため、ローパスフィルタなどに起因する検出遅れが生じることもなく、絶縁不良が発生すればただちにこれを検出して、その対応を取ることができる。また、絶縁の良否判定に際し電流検出器を使用しなくて済み、電流検出器の精度の影響を受けずに誤検出なく正確に絶縁の良否判定ができ、絶縁不良という判定結果の信頼性が増し、安全性が改善される。

0048

前記デューティ判定部6aの具体的態様として、安全性能の高い急速充電器1を提供するため、デューティ判定部6aの絶縁不良判定により前記スイッチング信号(S)を遮断するスイッチング部6bを設けているので、絶縁不良判定後ただちにスイッチング素子SW1〜SW4へのスイッチング信号(S)を遮断でき、絶縁不良判定以後の不要な絶縁診断を中止させることができる。また、絶縁良好判定の時には、EVからの充電電流指令値を受けて、DC/DC変換部6の出力を外部に出力し、充電作業を開始するため、本実施形態では電力変換器は出力端子3aと外部、すなわち充電ケーブル端3aとEVバッテリ4との通電個所を通常時遮断する電磁接触器4aを備えたものであり、前記デューティ判定部6aの絶縁良好判定によりこの電磁接触器4aを接続状態に切換えるスイッチング部6bを設けている。

0049

本発明の実施形態の応用例として、DC/DC変換部6の出力端の通電個所の絶縁診断を確実に行うため(図2参照)、前記絶縁不良検出装置14は図6に示すように前記デューティ判定部6aの絶縁不良判定、または絶縁良好判定に加えて、前記出力電流が絶縁とみなせる設定電流値以下か否かを判定する電流判定部16による絶縁不良判定によってもスイッチング部6bを動作させる構成であってもよい。

0050

また、本発明の実施形態の応用例として、急速充電器以外の一般的な電力変換器の絶縁良否判定を行う際にも適用できるようにするため、前述の絶縁不良検出装置の機能を備えた電力変換器としてもよい。

0051

さらに、本発明のもう一つの実施形態は、図7に示すように交流電圧102から出力電圧指令値に応じた出力電圧が出力端子103a,103a間に得られるようにフルブリッジコンバータ108を構成するスイッチング素子SW1〜SW4をスイッチング信号(S)によりON、OFFさせて出力端子103a,103a間に出力電圧を生成するAC/DC変換部118と、出力電圧指令値と実際の出力電圧との偏差に応じて前記スイッチング信号(S)のデューティ比を制御する制御手段13(図1参照)とを具備する電力変換器に前述した絶縁不良検出装置14を適用するものである(この絶縁不良検出装置14については説明済みであるので、詳細な説明を省略する)。

0052

この場合、交流電源102に基づいて前述したようにスイッチング信号(S)によりスイッチング素子SW1〜SW4をON、OFFさせて出力端子103a,103a間に出力電圧を生成し、この出力電圧と出力電圧指令値との偏差に応じて前記スイッチング信号(S)のデューティ比を制御できるので、このデューティ比から前述した絶縁診断を行うことができる。

0053

なお、本発明の実施形態について説明したが、各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。上述の説明ではAC/DC変換部5の出力電圧は、交流電源2の電圧振幅、周波数や急速充電器1の出力電力によらず一定電圧を出力可能なものとしたが、例えば、図示はしないが、ダイオード整流器に代表される定電圧出力不可の整流回路をAC/DC変換部に適用する場合には、前述の数式(1)中、Voは交流電源の電圧振幅、周波数や急速充電器の出力電力によって定まる。この場合は、絶縁不良を判定する規定デューティ比をAC/DC変換部の出力電圧毎に設けることで、絶縁不良の判定が可能となる。

0054

1…急速充電器
2…交流電源
3a…充電ケーブル端
4…EVバッテリ
5…AC/DC変換部
6…DC/DC変換部
6a…デューティ判定部
6b…スイッチング部
SW1,SW2,SW3,SW4…スイッチング素子

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