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技術 センサーアレイを用いた測定結果可視化装置

出願人 国立研究開発法人物質・材料研究機構
発明者 吉川元起
出願日 2011年12月15日 (9年8ヶ月経過) 出願番号 2011-274223
公開日 2013年6月24日 (8年2ヶ月経過) 公開番号 2013-124953
状態 拒絶査定
技術分野 重量、体積、圧力、比重等による材料の調査
主要キーワード 応力センサー ニオイ成分 二次元図形 二次画像 視覚化装置 出力信号強度 検出出力信号 二次元位置
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2013年6月24日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (4)

課題

複数の出力信号によってベクトル的に表現される測定結果直感的にわかりやすい視覚的表示として使用者提示する装置を与える。

解決手段

各種のニオイ成分に対して互いに異なった感度を有する複数個センサー素子センサーアレイデバイスを構成する。このデバイスからの複数の出力信号の夫々を表示画面上の特定の二次元位置に表示する。これにより表示される二次元図形を見ることで、複数のニオイ成分が異なる比率で混ざり合っている現実ニオイの同定や相互の区別が、図形的直感により極めて容易に行われる。

概要

背景

ガス分子や血液中の成分などは、多種多様分子が、特定の混合比で存在することによってひとつの状態を形成し、特定の「ニオイ」や「健康状態」などを示す。従って、特定の成分のみを特異的に検出するセンサーを用いても、全体像を得ることが難しく、ニオイや健康状態などを測定することが不可能である。特に、時間的にも空間的にも連続的に変化するニオイに関しては、リアルタイム直感的に認識できる装置が必要となる。これを実現するには、選択性が高い複数個センサー素子を、ひとつのチップ集積することで、高速かつ高解像度局所的に測定し、そのデータを直感的に認識できる形で表現する必要がある。

最近開発された膜型表面応力センサーMSS)(非特許文献1)は、従来の各種センサーの問題点を克服した高い性能を有するため、この問題に対応可能なセンサーチップの作成を可能にした。そのため、ニオイなどの状態を測定する装置は確立されたといえる。次に問題になるのが、得られたデータを、いかにして直感的に認識可能な形で表現するかと言う点である。

従来は、主成分分析などの数値的な解析によって表現する方法が主に採られてきたが、この方法では直感的に認識することが困難であるだけでなく、解析に時間を要する。また、いくつかの特定のサンプルの中での相対的な評価しかできないため、時々刻々と変化するニオイを評価することが不可能であった。

概要

複数の出力信号によってベクトル的に表現される測定結果を直感的にわかりやすい視覚的表示として使用者提示する装置を与える。 各種のニオイ成分に対して互いに異なった感度を有する複数個のセンサー素子でセンサーアレイデバイスを構成する。このデバイスからの複数の出力信号の夫々を表示画面上の特定の二次元位置に表示する。これにより表示される二次元形を見ることで、複数のニオイ成分が異なる比率で混ざり合っている現実のニオイの同定や相互の区別が、形的直感により極めて容易に行われる。

目的

本発明の課題は、ベクトルとして表現できる測定結果の全体像を直感的に認識できるようにする測定結果可視化装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

夫々が測定対象の異なる性質を検出する複数種類センサーを配列したセンサーアレイと、前記センサーアレイ上の夫々の前記センサーの出力を2次元的に表示する表示装置とを設けた測定結果可視化装置

請求項2

前記性質は前記測定対象に含まれる成分である、請求項1に記載の測定結果可視化装置。

請求項3

前記センサーの前記出力は前記センサーの出力信号レベルである、請求項1または2に記載の測定結果可視化装置。

請求項4

前記表示装置は、表示画面上の夫々の前記センサーに対応付けられた位置に、前記出力に応じた色彩および/または輝度で表示を行う、請求項1〜3の何れかに記載の測定結果可視化装置。

請求項5

前記性質はニオイであり、前記複数種類のセンサーの夫々は複数のニオイ成分に対して互いに異なる感度を有するセンサーである、請求項1〜4の何れかに記載の測定結果可視化装置。

請求項6

前記センサーは膜型表面応力センサーである、請求項1〜5の何れかに記載の測定結果可視化装置。

技術分野

0001

本発明は、センサーアレイ中の各センサー素子出力信号強度等を色や輝度などに変換することで、測定対象物質可視化することに関する。

背景技術

0002

ガス分子や血液中の成分などは、多種多様分子が、特定の混合比で存在することによってひとつの状態を形成し、特定の「ニオイ」や「健康状態」などを示す。従って、特定の成分のみを特異的に検出するセンサーを用いても、全体像を得ることが難しく、ニオイや健康状態などを測定することが不可能である。特に、時間的にも空間的にも連続的に変化するニオイに関しては、リアルタイム直感的に認識できる装置が必要となる。これを実現するには、選択性が高い複数個のセンサー素子を、ひとつのチップ集積することで、高速かつ高解像度局所的に測定し、そのデータを直感的に認識できる形で表現する必要がある。

0003

最近開発された膜型表面応力センサーMSS)(非特許文献1)は、従来の各種センサーの問題点を克服した高い性能を有するため、この問題に対応可能なセンサーチップの作成を可能にした。そのため、ニオイなどの状態を測定する装置は確立されたといえる。次に問題になるのが、得られたデータを、いかにして直感的に認識可能な形で表現するかと言う点である。

0004

従来は、主成分分析などの数値的な解析によって表現する方法が主に採られてきたが、この方法では直感的に認識することが困難であるだけでなく、解析に時間を要する。また、いくつかの特定のサンプルの中での相対的な評価しかできないため、時々刻々と変化するニオイを評価することが不可能であった。

発明が解決しようとする課題

0005

本発明の課題は、ベクトルとして表現できる測定結果の全体像を直感的に認識できるようにする測定結果可視化装置を提供することにある。更に、ニオイなどの刻一刻と変化する状態を、リアルタイムで直感的に認識可能な形で表現できるようにすることも、その課題である。

課題を解決するための手段

0006

本発明の一側面によれば、夫々が測定対象の異なる性質を検出する複数種類のセンサーを配列したセンサーアレイと、前記センサーアレイ上の夫々の前記センサーの出力を2次元的に表示する表示装置とを設けた測定結果可視化装置が与えられる。
ここで、前記性質は前記測定対象に含まれる成分であってよい。
また、前記センサーの前記出力は前記センサーの出力信号レベルであってよい。
また、前記表示装置は、表示画面上の夫々の前記センサーに対応付けられた位置に、前記出力に応じた色彩および/または輝度で表示を行うようにしてよい。
また、前記性質はニオイであり、前記複数種類のセンサーの夫々は複数のニオイ成分に対して互いに異なる感度を有するセンサーであってよい。
また、前記センサーは膜型表面応力センサーであってよい。

発明の効果

0007

本発明によれば、ニオイなど多種多様な分子の混合状態等の、より一般的に言えば、測定結果が一組のベクトル量として得られる各種の測定結果を、直感的に把握可能な形態で表現する測定結果可視化装置が提供される。これにより、ベクトルにより表現される異なる状態を、人間が視覚によって感覚的に認識・判別できるようになる。また、このような状態が時間軸上で変化する様子をリアルタイムで認識・判別可能とすることもできる。

図面の簡単な説明

0008

各種のニオイを、3×3の9チャンネルを有するMSSセンサーアレイチップで測定したシグナル強度を、カラーマップとして表現した例を示す図。
作製したMSSセンサーアレイチップの写真。約1cm角のサイズのアレイチップ下部には外部接続用端子が配置され、これらの端子からの導線が集まっているセンサーアレイチップ中央部には、3×3の格子状に配列されているMSSが見えている。
本発明の実施例として作製したニオイ測定装置(表示部を除く)の写真。

0009

本発明の一実施例に拠れば、以下のような測定結果可視化装置が与えられる。

0010

センサー素子を二次元的に配列して所望の対象を測定する。各センサー素子から出力される検出信号の強度をカラーコードに変換してリアルタイムで表示することにより、得られるデータを視覚的なパターンとして提供することができるようになる。これにより、ニオイなどの時間的にも空間的にも連続的に変化するベクトル量を可視化し、直感的な形で表現することが可能になる。このようにして、本来視覚とは無関係な、ベクトルとして表される量を、二次画像として表現することで、図形全体を把握する人間の空間的直感を利用して測定結果の同定、比較、類似度の把握等を容易に行えるようになる。

0011

例えばニオイ測定を例に挙げると、人間がニオイを感じるときには多くの場合1つの特定のニオイ成分(たとえばアンモニア酢酸、ある特定のエステルなど)を検知してニオイを感じるのではなく、多くのニオイ成分が混ざった気体を夫々の成分に結合する各種の嗅覚受容体が夫々検知することで得られる「嗅覚信号ベクトル」とでも言うべき信号群を脳内でパターン認識することで、「これは然々のニオイである」と同定している。

0012

本発明を応用したニオイの視覚化装置では、各種の成分が混じった現実のニオイを人間が視覚的に同定しやすくするため、ニオイを感じさせる各種の成分(以下、ニオイ成分と称する)に対して感度が互いに異なる複数種類のセンサー素子(たとえば、センサー素子Xはニオイ成分Aに対して他のニオイ成分に対するよりも高い感度を示すが、別のセンサー素子Yは別のニオイ成分Bに対する感度が他のニオイ成分よりも高い、等々)を有するセンサーアレイデバイスを構成し、このセンサーアレイデバイス中の各センサー素子からの出力信号を、その信号レベルに応じて色彩情報輝度情報エンコードする。これらの複数組コード化情報を表示装置の画面上に例えば格子状等の形態で二次元的に表示する。

0013

このようにすれば、特定のタイプのニオイの検出結果を表示させた場合、画面上である領域が特定の色調になり、他のある部分はそれとは別のある色調を帯びるなど、ある特徴をもった図形として画面上に表示される。従って、画面全体の表示パターンから、それがどのような種類のニオイであるかを、直感的に、しかも短時間のうちに認識することができる。これは定常的なニオイや特定の時点でのニオイなどという時間的に変化しないニオイ情報についての作用・効果であるが、時間的にニオイが変化する場合には、表示されるパターンが変化するので、ニオイのタイプの特徴に加えて、強さの変化も図形的にわかりやすく表示される。

0014

ここで、センサー素子を二次元ではなく三次元的に、あるいは一次元的に配列したセンサーアレイデバイスを構成することもできる。また、比較的大きなセンサーアレイデバイスを作製することにより、ニオイなどの空間的な分布の表示も可能となるため、特定のニオイ発生源の追跡などにも利用可能である。また、多数のセンサー素子(例えば16x16=256チャンネル)を搭載したセンサーアレイチップを利用することにより、より高分解能でニオイなどの状態を表現することが可能になる。また、センサーアレイデバイス上のセンサー素子の空間的な配置と画面上の各センサー素子出力表示位置の配置とを一致させても良いし、あるいは同定したい測定対象や比較対照したい複数の測定対象同士の特徴が視覚的にわかりやすく表示されるように、画面上のセンサー素子出力表示位置の配置を決めることもできる。

0015

更に、センサー素子出力の変化はそのレベルの変化として現れる場合もあるし、あるいは、例えば周波数などの別の属性の変化として現れるようなセンサー素子を使用しても良い。

0016

更に、測定対象物質は、ニオイや血液だけでなく、気体、液体固体を問わず、どのようなものでもよい。

0017

9個のMSSを3×3の格子状に配列した9チャンネルを有するMSSセンサーアレイチップを作製した。夫々のMSSの膜上には、ニオイ成分を吸着する9種類のポリマーPVC、PP、PDMS、PEO、PEI、PSS、PEG、PVP、Dextran)のうちから夫々1種類のポリマーを選択して塗布しておいた。これら9種類のポリマーは各種のニオイ成分に対する吸着の選択性が互いに異なるため、複数のニオイ成分の間の混合比や含有量が異なる気体をこのMSSセンサーアレイチップに導入すると、その9チャンネルのMSS出力から構成される検出信号ベクトルは異なるものとなる。このMSSセンサーアレイチップからの9チャンネルの検出出力信号を表示装置に導入し、識別したいニオイが全体として夫々特徴的な2次元パターンとして表示されるように、表示画面上の各領域と各チャンネルとを対応付けた。各チャンネルからの出力信号のレベルにより色彩、輝度などが変化するように表示装置を構成した。図1には、センサーアレイチップに夫々はちみつのニオイ、酢のニオイ、薔薇のニオイを与えたときの表示装置上の表示パターン例を示す。図1から、多くの種類のニオイ成分の複合体である現実の各種のニオイが、互いに明確に異なる、直感的に判りやすい二次元パターンとして表示されることがわかる。

実施例

0018

実際に構成したニオイ測定装置(表示部を除く)の写真を図3に示す。図3において、写真中の筐体内部の上側2/3ほどを占める回路基板には、MSSセンサーアレイチップからの9チャンネルの出力信号を任意の大きさに増幅する回路、信号のオフセットを調節する回路が搭載されている。更に、こうして調整された出力信号をUSB規格に従った信号に変換するためのインターフェース回路も搭載されている。USBコネクタおよびUSBケーブルが筐体の上端部に設置、接続されている。このUSBインターフェースを介して本装置を適切なソフトウエアが動作するコンピュータ(図示せず)に接続し、ニオイ測定装置からの信号を、ソフトウェア上でカラーコードなどに変換することにより、図1に示すような表示を行うことができる。もちろん他の任意のインターフェースを使用することもできる。画面の表示方法として、例えば、信号の強度を輝度に、信号の変化量(時間の微分)を色彩に、それぞれ変換してもよい。また、他の画像パラメータ彩度など)を、信号の成分に対応づけて表示しても良い。このような表示を行うソフトウエアなどは周知の手法により当業者が容易に実現できるので、これ以上詳細は省略する。筐体下部にはMSSセンサーアレイチップに検出対象の気体を供給するためのポンプおよび透明チューブも見える。

0019

本発明によれば、例えば嗅覚などの動物の各種の感覚器官に見られるような直接的な測定(感覚)結果が多次元量として与えられる系の出力を、人間が感覚的に理解しやすいように、カラーパターンなどの二次元パターンとして表示することができ、またその時間変化も同様に直感的に把握できるので、広範な分野での応用が考えられる。

先行技術

0020

G. Yoshikawa, T. Akiyama, S. Gautsch, P. Vettiger, and H. Rohrer, "Nanomechanical Membrane-type Surface Stress Sensor," Nano Letters 11, 1044-1048 (2011).

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