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技術 圧電デバイスおよび超音波探触子

出願人 コニカミノルタ株式会社
発明者 鮫島幸一松尾隆浅野雅己東野楠
出願日 2011年12月12日 (8年11ヶ月経過) 出願番号 2011-271023
公開日 2013年6月20日 (7年5ヶ月経過) 公開番号 2013-123150
状態 未査定
技術分野 超音波変換器 圧電、電歪、磁歪装置 超音波診断装置
主要キーワード 圧電セル 加速度装置 深堀加工 厚肉領域 薄肉領域 充填塗布 電極間接続 バッキング材層
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (12)

課題

本発明は、大きな検出電圧を得ることができ、しかも、接続不良を起こすおそれの少ない圧電デバイスおよび超音波探触子の提供を目的とする。

解決手段

本発明の超音波探触子における圧電デバイスとしての超音波送受信部は、基板8の薄肉領域83と、圧電部材62と、圧電部材62の後面と前面とにそれぞれに配設され第1電極63及び第2電極64とを有する円形状のダイヤフラムかなる圧電セル6a〜6dを複数、備えている。又、圧電セル6a〜6dは、4つで1つの単素子66を構成しており、それらの4つの圧電セル6a〜6dは、接続元接続先とは分極方向が逆であって、第1電極63同士及び第2電極64同士を互いに接続することで直列接続されている。

概要

背景

超音波診断装置は、非侵襲内部組織の観察ができ、又、リアルタイムで観察ができるといった特徴を有するため、診断への応用場面が益々増加している。この超音波診断装置の超音波として、例えば基板PZTなどの圧電部材を形成したユニモルフ構造圧電セル太鼓状に振動させて超音波の送受信を行なうpMUT(Piezoelectric Micromachined Ultrasonic Transducer)が知られている。

このようなpMUTの超音波探触子は、バルクPZTをダイシングにより分割したものに比し、周波数帯域を広くすることができ、微細化して高解像度とすることができるとともに、3次元画像を取得するための圧電セル(振動子)の2次元配列化に適しており、また、小型薄型化が可能であるために超音波内視鏡への応用に適している等の利点を有する。このようなpMUTの超音波探触子において、1次元配列の振動子では、取得できる画像が断層画像であるため、操作による偽陰性の危険性があることから、操作者医師超音波診断技師)の熟練度が要求される。このような課題を軽減するため、3次元画像を取得できる2次元配列の超音波探触子のニーズは高い。

又、pMUTセルは、厚さ数ミクロン薄膜PZTの厚さ方向の両面に電極を配置する構成にすると、低い電圧で大きな電界強度印加可能となり、低い電圧で大きな音圧を得ることができる。ところが受信時には、電極間隔が小さいことから、応力に対して得られる電圧が小さい。超音波診断においては、安全性のため体内に入れられる超音波の強度は規定されているため、受信感度送信音圧で補うことはできない。従って、高画質の画像を得るためには、所定の受信感度を確保する必要がある。この課題を補うために、複数の圧電セルを直列接続することで、数倍の電圧感度を得ることが可能となり、送信感度単位電圧当たりの音圧値)は低下するが電圧を上げることで対応が可能である。

このような圧電セル間を直列接続するものとして、例えば特許文献1に加速度センサが提案されている。このものは、例えば図11に示すように薄板状の圧電部材101と前記圧電部材101の厚さ方向の一方面である下面に配設された第1電極(下部電極)102及び前記厚さ方向の他方面である上面に配設された第2電極(上部電極)103とを、基板104に設けた薄肉領域に配設することによって複数の圧電セル100を備えたものとし、又、各圧電セル100の第2電極103と第1電極102とを、絶縁層(TEOS)105を介して、圧電部材101の上面から側面を伝わせるようにした電極間接続部103aにより接続することにより、複数の圧電セル100を互いに直列接続したものである。このようにして圧電セル100を互いに直列接続することで、圧電部材101の歪みに対して大きな検出電圧を得ることができるようにしている。

概要

本発明は、大きな検出電圧を得ることができ、しかも、接続不良を起こすおそれの少ない圧電デバイスおよび超音波探触子の提供を目的とする。本発明の超音波探触子における圧電デバイスとしての超音波送受信部は、基板8の薄肉領域83と、圧電部材62と、圧電部材62の後面と前面とにそれぞれに配設され第1電極63及び第2電極64とを有する円形状のダイヤフラムかなる圧電セル6a〜6dを複数、備えている。又、圧電セル6a〜6dは、4つで1つの単素子66を構成しており、それらの4つの圧電セル6a〜6dは、接続元接続先とは分極方向が逆であって、第1電極63同士及び第2電極64同士を互いに接続することで直列接続されている。

目的

本発明は、大きな検出電圧を得ることができ、しかも、接続不良を起こすおそれの少ない圧電デバイスおよび超音波探触子の提供を目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

板状の圧電部材と、前記圧電部材の厚さ方向の一方面に配設された複数の第1電極と、前記圧電部材の厚さ方向の他方面に配設され前記複数の第1電極とそれぞれ対となる複数の第2電極とを備え、前記一対の第1および第2電極とその間にある前記圧電部材とを有するものから1個の圧電セルが構成される圧電デバイスであって、前記複数の圧電セルは、接続元接続先とは分極方向が逆であって、前記第1電極同士又は前記第2電極同士を互いに接続することで直列接続されていることを特徴とする圧電デバイス。

請求項2

厚さが他の領域より薄い複数の薄肉領域を持つ基板を備え、前記複数の圧電セルは、それぞれ、前記基板の各薄肉領域に形成され、前記複数の圧電セルの圧電部材は、互いに分割され、前記第1電極は、前記基板に接合するように配設され、前記第2電極同士を互いに接続した第2電極間接続部は、空中配線であることを特徴とする請求項1記載の圧電デバイス。

請求項3

厚さが他の領域より薄い複数の薄肉領域を持つ基板を備え、前記複数の圧電セルは、それぞれ、前記基板の各薄肉領域に形成され、前記複数の圧電セルの圧電部材は、互いに分割され、前記圧電部材同士の間に、絶縁材料からなる絶縁部材が配設され、前記第1電極は、前記基板に接合するように配設され、前記第2電極同士を接続した第2電極間接続部は、前記基板と当該電極間接続部との間に前記絶縁部材が介在するようにして配設されていることを特徴とする請求項1又は2記載の圧電デバイス。

請求項4

厚さが他の領域より薄い複数の薄肉領域を持つ基板を備え、前記複数の圧電セルは、それぞれ、前記基板の各薄肉領域に形成され、前記複数の圧電セルの圧電部材は、互いに接合され、前記第1電極は、前記基板に接合するように配設され、前記第2電極同士を接続した第2電極間接続部は、前記基板と当該電極間接続部との間に前記圧電部材が介在するようにして配設されていることを特徴とする請求項1又は2記載の圧電デバイス。

請求項5

前記薄肉領域は、前記他の領域に全周が囲まれるようにして形成され、前記複数の圧電セルは、それぞれ、前記薄肉領域に形成されてダイヤフラムを構成していることを特徴とする請求項2〜4の何れか一項に記載の圧電デバイス。

請求項6

請求項1〜5の何れかに記載の圧電デバイスを備える超音波探触子

技術分野

0001

本発明は、圧電デバイスおよび超音波探触子に関するものである。

背景技術

0002

超音波診断装置は、非侵襲内部組織の観察ができ、又、リアルタイムで観察ができるといった特徴を有するため、診断への応用場面が益々増加している。この超音波診断装置の超音波として、例えば基板PZTなどの圧電部材を形成したユニモルフ構造圧電セル太鼓状に振動させて超音波の送受信を行なうpMUT(Piezoelectric Micromachined Ultrasonic Transducer)が知られている。

0003

このようなpMUTの超音波探触子は、バルクPZTをダイシングにより分割したものに比し、周波数帯域を広くすることができ、微細化して高解像度とすることができるとともに、3次元画像を取得するための圧電セル(振動子)の2次元配列化に適しており、また、小型薄型化が可能であるために超音波内視鏡への応用に適している等の利点を有する。このようなpMUTの超音波探触子において、1次元配列の振動子では、取得できる画像が断層画像であるため、操作による偽陰性の危険性があることから、操作者医師超音波診断技師)の熟練度が要求される。このような課題を軽減するため、3次元画像を取得できる2次元配列の超音波探触子のニーズは高い。

0004

又、pMUTセルは、厚さ数ミクロン薄膜PZTの厚さ方向の両面に電極を配置する構成にすると、低い電圧で大きな電界強度印加可能となり、低い電圧で大きな音圧を得ることができる。ところが受信時には、電極間隔が小さいことから、応力に対して得られる電圧が小さい。超音波診断においては、安全性のため体内に入れられる超音波の強度は規定されているため、受信感度送信音圧で補うことはできない。従って、高画質の画像を得るためには、所定の受信感度を確保する必要がある。この課題を補うために、複数の圧電セルを直列接続することで、数倍の電圧感度を得ることが可能となり、送信感度単位電圧当たりの音圧値)は低下するが電圧を上げることで対応が可能である。

0005

このような圧電セル間を直列接続するものとして、例えば特許文献1に加速度センサが提案されている。このものは、例えば図11に示すように薄板状の圧電部材101と前記圧電部材101の厚さ方向の一方面である下面に配設された第1電極(下部電極)102及び前記厚さ方向の他方面である上面に配設された第2電極(上部電極)103とを、基板104に設けた薄肉領域に配設することによって複数の圧電セル100を備えたものとし、又、各圧電セル100の第2電極103と第1電極102とを、絶縁層(TEOS)105を介して、圧電部材101の上面から側面を伝わせるようにした電極間接続部103aにより接続することにより、複数の圧電セル100を互いに直列接続したものである。このようにして圧電セル100を互いに直列接続することで、圧電部材101の歪みに対して大きな検出電圧を得ることができるようにしている。

先行技術

0006

神田健介、他2名、“JST新技術説明会”、[生体活動モニタリングセンサデバイス及びシステム]、2010年12月16日、インターネット<:URL:http:/Jstshingi.jp/abst/p/10/1050/hyogo4.pdf>

発明が解決しようとする課題

0007

しかしながら、例えば電極を成膜によって形成する場合、圧電部材101の上面に較べて側面や上面と側面との境界角部には、電極材料がつき難く、側面に電極間接続部103aを形成し難い。そのため、圧電部材101の側面や境界角部で接続不良を起こすおそれがある。また、その場合において、接続不良を防止するために電極を厚くすると圧電セル100が変形し難くなる等、性能に影響を及ぼすおそれがあるという問題点がある。

0008

又、第1電極を第2電極に接続するためのスペースが必要であり、圧電セル同士のピッチを小さくすることができず、単位面積当たり検出感度が低下するという問題点もある。

0009

本発明は、大きな検出電圧を得ることができ、しかも、接続不良を起こすおそれの少ない圧電デバイスおよび超音波探触子の提供を目的とする。

課題を解決するための手段

0010

本発明の一態様に係る圧電デバイスは、板状の圧電部材と、前記圧電部材の厚さ方向の一方面に配設された複数の第1電極と、前記圧電部材の厚さ方向の他方面に配設され前記複数の第1電極とそれぞれ対となる複数の第2電極とを備え、前記一対の第1および第2電極とその間にある前記圧電部材とを有するものから1個の圧電セルが構成される圧電デバイスであって、前記複数の圧電セルは、接続元接続先とは分極方向が逆であって、前記第1電極同士又は前記第2電極同士を互いに接続することで直列接続されていることを特徴とする。

0011

この構成によれば、複数の圧電セルが直列接続されているため、圧電セルが受けた負荷に対して高い電圧が得られ、高感度なものにできる。

0012

又、その際、圧電部材の厚さ方向の一方面に配設された第1電極同士を接続し、又は、前記圧電部材の厚さ方向の他方面に配設された第2電極同士を接続するため、例えば第2電極同士を接続する電極間接続部を圧電部材の他方面と同じ平面上に形成して圧電部材同士に跨がるようにして第2電極同士を接続でき、従来のように圧電部材の他方面となる上面から側面を伝わせるようにして形成しなくてもよいものにできる。これにより、電極を成膜によって形成し難い圧電部材の側面等に形成せずに済みその側面で接続不良を起こすおそれの少ないものにできる。

0013

又、電極間接続部を、圧電部材の上面から側面を伝わせるようにして圧電部材同士間に形成しなくてもよいため、隣接する圧電セル同士のピッチ間隔を、絶縁破壊しない程度に小さくでき、圧電セルのピッチ間隔を小さくでき、単位面積当たりの検出感度を向上できる。

0014

他の一態様では、前記圧電デバイスにおいて、厚さが他の領域より薄い複数の薄肉領域を持つ基板を備え、前記複数の圧電セルは、それぞれ、前記基板の各薄肉領域に形成され、前記複数の圧電セルの圧電部材は、互いに分割され、即ち、前記圧電部材は、前記複数の一対の第1および第2電極間に配置された複数から構成され、前記第1電極は、前記基板に接合するように配設され、前記第2電極同士を互いに接続した第2電極間接続部は、空中配線であることを特徴とする。

0015

この構成によれば、第2電極間接続部は空中配線であるため、各圧電セルが撓み変形する際に、第2電極間接続部がその変形の抵抗になるおそれの少ないものにでき、各圧電セルを円滑に撓み変形させることができる。

0016

他の一態様では、前記圧電デバイスにおいて、厚さが他の領域より薄い複数の薄肉領域を持つ基板を備え、前記複数の圧電セルは、それぞれ、前記基板の各薄肉領域に形成され、前記複数の圧電セルの圧電部材は、互いに分割され、前記圧電部材同士の間に、絶縁材料からなる絶縁部材が配設され、前記第1電極は、前記基板に接合するように配設され、前記第2電極同士を接続した第2電極間接続部は、前記基板と当該第2電極間接続部との間に前記絶縁部材が介在するようにして配設されていることを特徴とする。

0017

この構成によれば、絶縁部材が基板と第2電極間接続部との間に介在するため、各圧電セルの撓み変形に際して、第2電極同士を接続した第2電極間接続部が絶縁部材によって過度の力を受けずに済み、第2電極間接続部が破壊するおそれの少ないものにできる。

0018

他の一態様では、前記圧電デバイスにおいて、厚さが他の領域より薄い複数の薄肉領域を持つ基板を備え、前記複数の圧電セルは、それぞれ、前記基板の各薄肉領域に形成され、前記複数の圧電セルの圧電部材は、互いに接合され、前記第1電極は、前記基板に接合するように配設され、前記第2電極同士を接続した第2電極間接続部は、前記基板と当該第2電極間接続部との間に前記圧電部材が介在するようにして配設されていることを特徴とする。

0019

この構成によれば、圧電部材が基板と第2電極間接続部との間に介在するため、各圧電セルの撓み変形に際して、第2電極同士を接続した第2電極間接続部が圧電部材によって過度の力を受けずに済み、第2電極間接続部が破壊するおそれの少ないものにできる。

0020

又、製造に際しては、絶縁部材を不要にでき、製作容易なものにできるとともに、低コストで製作できる。

0021

他の一態様では、前記圧電デバイスにおいて、前記薄肉領域は、前記他の領域に全周が囲まれるようにして形成され、前記複数の圧電セルは、それぞれ、前記薄肉領域に形成されてダイヤフラムを構成していることを特徴とする。

0022

この構成によれば、送受信感度を高めることができ、超音波探触子に適したものにできる。

0023

又、本発明の超音波探触子は、上述の何れかに記載の圧電デバイスを備える。

0024

この構成によれば、受信感度を高めることができ、高画質な画像をうることができる超音波探触子にできる。

発明の効果

0025

本発明の圧電デバイスおよび超音波探触子は、大きな検出電圧を得ることができ、しかも、接続不良を起こすおそれの少ないものである。

図面の簡単な説明

0026

本発明の第1実施形態の超音波探触子を有する超音波診断装置の外観構成を示す図である。
第1実施形態の超音波探触子を有する超音波診断装置の電気的な構成を示すブロック図である。
第1実施形態の超音波診断装置における超音波探触子の構成を示す断面図である。
第1実施形態の超音波探触子における超音波送受信部の背面図である。
(a)は、第1実施形態の超音波探触子における超音波送受信部の要部を拡大した正面図、(b)は、図5(a)のV−V線断面図である。
第1実施形態の超音波探触子における超音波送受信部の変形例の一例の背面図である。
図6の変形例の要部を拡大した正面図である。
(a)は、第2実施形態の超音波送受信部の要部を拡大した正面図、(b)は、図8(a)のVIII−VIII線断面図である。
本発明の圧電デバイスを備えたセンサーの一実施の形態の概略の斜視図である。
図9のセンサーの要部の拡大断面図である。
従来例の要部の拡大断面図である。

実施例

0027

以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の第1実施形態の超音波探触子を有する超音波診断装置の外観構成を示す図である。図2は、第1実施形態の超音波探触子を有する超音波診断装置の電気的な構成を示すブロック図である。図3は、第1実施形態の超音波探触子の構成を示す断面図である。

0028

この実施形態における超音波診断装置Sは、図1に示すように、図略の生体等の被検体に対して超音波(第1超音波信号)を送信すると共に、この第1超音波信号に基づく被検体内から来た超音波(第2超音波信号)を受信する超音波探触子2と、超音波探触子2とケーブル3を介して接続され、超音波探触子2へケーブル3を介して電気信号送信信号を送信することによって超音波探触子2に被検体に対して第1超音波信号を送信させると共に、超音波探触子2で受信された被検体内から来た第2超音波信号に応じて超音波探触子2で生成された電気信号の受信信号に基いて被検体内の内部状態超音波画像として画像化する超音波診断装置本体1とを備えて構成される。

0029

この第1超音波信号に基づく被検体内から来た超音波は、被検体内における音響インピーダンス不整合によって被検体内で第1超音波信号が反射した反射波エコー)だけでなく、例えば微小気泡マイクロバブル)等の超音波造影剤コントラスト剤)が用いられている場合には、第1超音波信号に基いて超音波造影剤の微小気泡で生成される超音波もある。超音波造影剤では、超音波の照射を受けると、超音波造影剤の微小気泡は、共振もしくは共鳴し、さらに一定の閾値以上の音圧では崩壊消失する。超音波造影剤では、微小気泡の共振によって、あるいは微小気泡の崩壊、消失によって、超音波が生じている。

0030

超音波診断装置本体1は、例えば、図2に示すように、操作入力部11と、送信部12と、受信部13と、画像処理部14と、表示部15と、制御部16とを備えて構成されている。

0031

操作入力部11は、例えば、診断開始等を指示するコマンドや被検体の個人情報等のデータを入力するための装置であり、例えば、複数の入力スイッチを備えた操作パネルキーボード等である。

0032

送信部12は、例えば制御部16からの制御信号を超音波探触子2に送信する。受信部13は、例えば超音波探触子2から送られてくる受信信号を受信して画像処理部14へ出力する。

0033

画像処理部14は、制御部16の制御に従って、受信部13で受信された、第1超音波信号に基づく被検体内から来た第2超音波信号における所定の周波数成分に基いて被検体内の内部状態を表す画像(超音波画像)を形成する回路である。前記所定の周波数成分は、例えば、基本波成分、ならびに、例えば2次高調波成分、3次高調波成分および4次高調波成分等の高調波成分を挙げることができる。画像処理部14は、複数の周波数成分を用いて超音波画像を形成するように構成されてもよい。画像処理部14は、例えば、受信部13の出力に基いて被検体の超音波画像を生成するDSP(Digital Signal Processor)、および、表示部15に超音波画像を表示すべく、前記DSPで処理された信号をディジタル信号からアナログ信号へ変換するディジタルアナログ変換回路DAC回路)等を備えて構成される。前記DSPは、例えば、Bモード処理回路ドプラ処理回路およびカラーモード処理回路等を備え、いわゆるBモード画像、ドプラ画像およびカラーモード画像の生成が可能とされている。

0034

表示部15は、制御部16の制御に従って、画像処理部14で生成された被検体の超音波画像を表示する装置である。表示部15は、例えば、CRTディスプレイ、LCD(液晶ディスプレイ)、有機ELディスプレイおよびプラズマディスプレイ等の表示装置プリンタ等の印刷装置等である。

0035

制御部16は、例えば、マイクロプロセッサ記憶素子およびその周辺回路等を備えて構成され、これら超音波探触子2、操作入力部11、送信部12、受信部13、画像処理部14および表示部15を当該機能に応じてそれぞれ制御することによって超音波診断装置Sの全体制御を行う回路である。

0036

超音波探触子(超音波プローブトランスデューサ)2は、図3に示すように探触子本体4と、探触子本体4に設けられ超音波の送受信を行なう超音波送受信部(圧電デバイス)5とを備えている。尚、図3のX方向を前方側、Y方向を後方側として説明する。後述の図5(b)、図8(b)において同じである。

0037

探触子本体4は、前端に設けられた被覆層41と、後端側に設けられた信号処理回路部42と、被覆層41と信号処理回路部42との間に配設されたバッキング材層43とを備えている。

0038

被覆層41は、診断に際して、例えば被検体としての生体と当接し、その当接に際し不快感を与えることがないものであって、人体との音響整合をとるために音響インピーダンスが人体に近いシリコーンゴム等から形成されている。

0039

バッキング材層43は、超音波送受信部5に発生する不要振動を減衰する等の役割を果たす。

0040

信号処理回路部42は、ケーブル3を介して超音波診断装置Sと接続されているとともに、超音波送信用パルス信号の生成、或いは、受信パルス信号の処理などを行なう。

0041

詳しくは、制御部16の制御に従って、上記送信部12から送られてくる電気信号の送信信号を供給して超音波送受信部5に第1超音波信号を発生させる。例えば、高電圧パルスを生成する高圧パルス発生器等を備えて構成される。この信号処理回路部42で生成された駆動信号は、後述の複数の圧電セル6(図5参照)それぞれに対し適宜に遅延時間を個別に設定した、パルス状の複数の信号であり、圧電セル6のそれぞれに供給される。この複数の駆動信号によっては、各圧電セル6から放射された超音波の位相が特定方向(特定方位)(あるいは、特定の送信フォーカス点)において一致し、その特定方向にメインビームを形成した送信ビームの第1超音波信号を発生する。

0042

又、信号処理回路部42は、制御部16の制御に従って、超音波送受信部5から電気信号の受信信号を受信し処理する。そして、送信時の送信ビームの形成と同様に、受信時もいわゆる整相加算することによって受信ビームが形成されてよい。すなわち、圧電セル6それぞれから出力される複数の出力信号に対し適宜に遅延時間を個別に設定し、これら遅延された複数の出力信号を加算することによって、各出力信号の位相が特定方向(特定方位、あるいは、特定の受信フォーカス点)において一致し、その特定方向にメインビームが形成される。このような場合において、例えば、前記増幅器増幅された各出力信号が入力される受信ビームフォーマ等も備えてよい。尚、この信号処理回路部42は、超音波診断装置本体1に設けるようにしてもよく、適宜変更できる。

0043

超音波送受信部5は、探触子本体4の被覆層41とバッキング材層43との間に配設されている。この実施形態の超音波送受信部5は、図4及び図5に示すように基板8と、基板8に形成された複数の圧電セル6a〜6dとを備えている。

0044

基板8は、第1基板81と、第1基板81の前面全体に配設された第2基板82とを備えている。

0045

第1基板81は、この実施形態では、シリコン製の板状体から構成されている。この第1基板81には、図4に示すように、左右方向及び上下方向に配列された複数の円形状の貫通孔81aが設けられている。各貫通孔81aは、図5に示すように第1基板81の前面から後面に貫通するようにして形成されている。

0046

第2基板82は、この実施形態では、絶縁性物質、例えば二酸化シリコン(SiO2)或いは窒化シリコン(SiN)から構成され、第1基板81よりも厚さの薄い薄板状(この実施形態では、2μm程度の厚さ)のものから構成されている。

0047

そして、この第2基板82は、図5(b)に示すように第1基板81の前面の全体に積層されるようにして貫通孔81a夫々を前方側から覆うように配設されている。これにより、基板8は、貫通孔81aの前方側に第2基板82により形成された円形状の薄肉領域83と、その薄肉領域83の全周を囲むようにして第1基板81及び第2基板82とにより形成され上記薄肉領域83よりも厚さの厚い厚肉領域84とから構成されている。

0048

圧電セルは、上記各薄肉領域83に形成されている。この実施形態では、図4に示すように第1圧電セル6a〜第4圧電セル6dの4つ(2点鎖線で囲んだ4つ)で1つの単素子66が構成され、そして、このようにして構成される単素子66が複数、左右上下に2次元的に配列されている。これらの単素子66は、夫々、同一構成を採っている。以下に、1つの単素子66について、図4図5に基いて説明する。

0049

4つの第1圧電セル6a〜第4圧電セル6dは、夫々、上述の薄肉領域83を構成した第2基板82と、薄板円形状の圧電部材62と、圧電部材62の後面(一方面)に配設され第2基板82の前面に接合された円形状の第1電極63と、圧電部材62の前面(他方面)に配設され上記第1電極63とで一対をなす円形状の第2電極64とから構成されており、これらにより、第1圧電セル6a〜第4圧電セル6dは、夫々、ダイヤフラムを構成している。

0050

圧電部材62は、圧電材料から構成されている。この実施形態では、圧電部材62は、PZTから構成されている。尚、圧電部材62は、PZTから構成されるものに限らず、例えば圧電部材を、水晶ニオブ酸リチウム(LiNbO3)、ニオブ酸タンタルカリウム[K(Ta,Nb)O3]、チタン酸バリウム(BaTiO3)、タンタル酸リチウム(LiTaO3)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)、PZN−PTおよびPMN−PT等から構成することもでき、適宜変更できる。

0051

又、この実施形態の圧電部材62は、第1基板81の貫通孔81aと同程度の大きさで、厚さが2μm程度の円板状のものから構成されている。

0052

又、この実施形態では、第1圧電セル6aの圧電部材62は、分極方向P1が前方向きとなるように設定され、第2圧電セル6bの圧電部材62は、分極方向P2が上記第1圧電セル6aの圧電部材62の分極方向P1とは逆向きの後方向きとなるように設定されている。又、第3圧電セル6cの圧電部材62は、分極方向(図示せず)が上記第2圧電セル6bの圧電部材62の分極方向P2と逆向き(第1圧電セル6aの圧電部材62の分極方向P1と同じ向き)の前方向きとなるように設定され、第4圧電セル6dの圧電部材62は、分極方向が上記第3圧電セル6cの圧電部材62の分極方向とは逆向き(第2圧電セル6aの圧電部材62の分極方向P2と同じ向き)の後方向きとなるように設定されている。

0053

第1電極63と第2電極64とは、金又は白金等から構成されている。第1圧電セル6aの第1電極63は、第1引き出し部65aに接続されて引き出されている。又、第4圧電セル6dの第1電極63は、第2引き出し部65bに接続されて引き出されている。

0054

又、第2圧電セル6bの第1電極63と第3圧電セル6cの第1電極63とは、図5(a)に示すように第1電極間接続部66aにより接続されている。

0055

一方、第1圧電セル6aの第2電極64と第2圧電セル6bの第2電極64とは、第2電極間接続部66bにより接続されている。又、第3圧電セル6cの第2電極64と第4圧電セル6dの第2電極64とは、第2電極間接続部66cにより接続されている。

0056

又、第2電極64同士を接続した上記第2電極間接続部66b、66cは、図5(b)に示すように第2基板82から前方側に所定距離を持ってその第2基板82と略平行に延ばされて空中配線とされている。従って、第2電極間接続部66b、66cと第2基板82との間に、空間部67が形成されており、第2電極間接続部66b、66cは、第2基板82及び圧電部材62の側面と非接触とされている。

0057

そして、この状態で、第1圧電セル6a〜第4圧電セル6dに順次に直列接続された状態になっており、第1引き出し部65aと第2引き出し部65bとに給電されると、第1引き出し部65aと第2引き出し部65bとの間に電圧が印加されるようになっている。

0058

又、この実施形態では、複数の素子66は、上記第1引き出し部65aの夫々から延設された素子接続配線(図示せず)によって独立に接続されている。

0059

このように構成される超音波送受信部5は、この実施形態では、次のようにして形成されている。

0060

基板8として、SiO2酸化膜(厚さ2μm)が両面に付いたSi基板(厚さ200μm)を用いる。このSi基板が第1基板81を構成し、前面側のSiO2酸化膜が第2基板82を構成する。

0061

後面のSiO2上にレジストを塗布し、露光現像を行い、貫通孔81a用のレジストパターンを得る。そして、レジストをマスクパターンとして、SiO2層を反応性イオンエッチングRIE)装置でドライエッチング(CHF3ガス)し、レジストで保護されていないSiO2層を除去しておく。

0062

次に、SiO2酸化膜が付いている前面にチタン(厚さ20nm)、白金(厚さ100nm)をスパッタで成膜する。チタンは密着層で、白金が第1電極63、第1電極間接続部66a、第1引き出し部65a及び第2引き出し部65bとなるものである。

0063

その後、その白金上にPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)からなる圧電部材62をスパッタで600度の温度で成膜する(厚さ2μm)。成膜した膜は圧電特性が得られるペロブスカイト層の(111)に配向している。

0064

そして、その圧電部材62の前面にウェットエッチングパターニングするためのレジストパターンを形成する。そして、フッ硝酸で圧電部材62をウェットエッチングして、パターンを形成する。

0065

その後、レジストを塗布し、露光、現像を行い、チタン、白金のエッチングを、上記レジストをマスクにして行うようにして、第1電極63、第1電極間接続部66a、第1引き出し部65a及び第2引き出し部65bのパターニングを行う。

0066

次に、絶縁部材としての樹脂材スプレーコーターにより凹凸面とならないよう均一に充填塗布する。そして、アッシング装置により圧電部材62の表面が出るまで樹脂材の表面を除去、もしくは圧電部材62の表面が出るようマスク、露光、現像する。

0067

次に、その圧電部材62の前面上にスパッタでクロム(Cr)と金(Au)を0.2μmの厚さで成膜する。クロムは密着層で、金が第2電極64及び第2電極間接続部66b、66cとなるものである。そして、その表面上にレジストを塗布し、露光、現像を行い、クロムと金のエッチングを上記レジストをマスクにして行うようにして、第2電極64及び第2電極間接続部66b、66cのパターニングを行う。

0068

次に、第1基板81の後面のSiO2酸化膜のパターンをマスクに第1基板81をICPエッチング装置ボッシュプロセス深堀加工して直径50μmの貫通孔81aを左右上下に形成する。これにより、直径50μmのダイヤフラムからなり第1電極間接続部66a及び第2電極間接続部66b、66cを介して接続された4つの第1圧電セル6a〜第4圧電セル6dで構成された単素子66が複数、左右上下に2次元的に配列したものを得ることができる。

0069

又、前面側の樹脂アッシングにより除去する。これにより、第2電極間接続部66b、66cは、空中配線となる。

0070

又、第1引き出し部65aと第2引き出し部65bと間に、数V/um以上の電界がかかるように電圧を印加することにより、第1圧電セル6aの圧電部材62の分極方向P1を前方向きに、第2圧電セル6bの圧電部材62の分極方向P2を後方向きに、又、第3圧電セル6cの圧電部材62の分極方向を前方向きに、第4圧電セル6dの圧電部材62の分極方向を後方向きにする。

0071

以上により、直列接続された4つの第1圧電セル6a〜第4圧電セル6dからなる単素子66を、複数、形成できる。

0072

尚、上記実施形態では、圧電部材62間の樹脂材は除去したが、除去せずに樹脂材を有したものとしてもよい。樹脂材を配設しておけば、各圧電セルの撓み変形に際して、第2電極64同士を接続した第2電極間接続部66b、66cが樹脂材によって過度の力を受けずに済み、第2電極間接続部66b、66cが破壊するおそれの少ないものにできる。

0073

この樹脂材としては、エポキシ樹脂アクリル樹脂ポリイミド樹脂といった感光性樹脂フッ素樹脂ポリカーボネート樹脂合成ゴム等の圧電部材62よりヤング率が小さく、且つ電気的に絶縁特性を有する材料であり、樹脂材は圧電部材62と同じ厚さで形成される。

0074

以上のように構成された超音波探触子を有する超音波診断装置Sで診断する場合、例えば、操作入力部11から診断開始の指示が入力されると、制御部16の制御に従い、信号処理回路部42で超音波送信用のパルス信号が生成される。

0075

この生成されたパルス信号は、超音波送受信部5の複数(4つ)の圧電セル6a〜6dからなる単素子66ごとに所定の遅延時間でパルス電圧を、第1引き出し部65aと第2引き出し部65bとの間に印加して、圧電部材62の厚さ方向に電界を生じさせる。

0076

この電界により、各圧電セル6a〜6dの圧電部材62が歪み、その歪により、各圧電セル6a〜6dは、厚さ方向である前後方向の前方側に太鼓状に撓み変形する。その際、第2電極64同士を接続した第2電極間接続部66b、66cが空中配線とされているため、その第2電極間接続部66b、66cが、各圧電セル6が撓み変形する際の変形抵抗になるおそれの少ないものにでき、各圧電セル6を円滑に撓み変形させ得るものにできる。

0077

そして、各圧電セル6a〜6dが撓み変形し、その共振特性共振周波数減衰特性)に応じた振動が加振され、パルス状の超音波が生体内発信される。アレイの各単素子66の位相を所定量ずらすことで、超音波ビームフォーカシングステアリング方向制御)し、必要領域を3次元状に走査する。生体内では、超音波は減衰しながら伝わり、音響インピーダンスの差が生じている部位で反射が起こり、超音波探触子2へ帰還する。

0078

戻った超音波により各圧電セル6a〜6dは振動し、それに伴う圧電部材62の歪みに応じて第1電極63及び第2電極64に電荷が発生する。その際、1つの単素子66を構成した4つの圧電セル6a〜6dが直列接続されているため、高い電圧が得られ、高感度なものにできる。

0079

そして、信号処理回路部42で処理され、画像処理部14へ出力され、画像処理部14は、制御部16の制御によって、受信された受信信号に基いて、送信から受信までの時間により被検体までの距離が、素子間の時間差により被検体の方向が、夫々検出され、被検体の超音波画像を生成する。さらに、画像処理部14では、フィルタ法によって受信信号から高調波成分が抽出され、この抽出された高調波成分に基いてハーモニックイメージング技術を用いて被検体内部の内部状態の超音波画像が生成される。また例えば、画像処理部14では、位相反転法(パルスインバージョン法)によって受信信号から高調波成分が抽出され、この抽出された高調波成分に基いてハーモニックイメージング技術を用いて被検体内部の内部状態の超音波画像が生成される。そして、表示部15は、制御部16の制御によって、画像処理部14で生成された被検体の超音波画像を表示する。

0080

尚、上記第1実施形態では、4つの圧電セルで1つの単素子を構成したが、1つの単素子を構成する圧電セルの数は、2以上であればよく、特に限定されない。

0081

例えば、図6に示すように、第1圧電セル206a〜第10圧電セル206jの10個(図6で2点鎖線で囲んだ10個)で1つの単素子66を構成し、このようにして構成される単素子66が複数、左右に1次元的に配列されたものとしてもよい。

0082

詳しくは、第1圧電セル206a〜第10圧電セル206jの圧電部材262の分極方向が、第1圧電セル206a〜第10圧電セル206jにかけて交互に前方向きと後方向きとの逆向きになるように設定する。

0083

そして、図7に示すように第2圧電セル206bと第3圧電セル206c、第4圧電セル206dと第5圧電セル206e、第6圧電セル206fと第7圧電セル206g、第8圧電セル206hと第9圧電セル206iの第1電極263同士が、第1電極間接続部66b〜266dにより接続する。

0084

一方、第1圧電セル206aと第2圧電セル206b、第3圧電セル206cと第4圧電セル206d、第5圧電セル206eと第6圧電セル206f、第7圧電セル206gと第10圧電セル206jの第2電極264同士が、第2電極間接続部266e〜266iにより接続されている。

0085

このようにして、1つの単素子66を構成した第1圧電セル206a〜第10圧電セル206jが直列に接続されたものとする。

0086

次に、第2実施形態の超音波探触子について、図8に基いて説明する。この第2実施形態の超音波探触子における超音波送受信部305も、先の第1実施形態のものと同様に、基板308と、基板308の薄肉領域383に形成された複数の圧電セル306a〜306dとを備えている。基板308は、先の第1実施形態のものと同構成を採っており、第1基板381と、第2基板382とからなる。

0087

圧電セル306a〜306dにおける圧電部材362は、互いに接合されている。この実施形態では、圧電部材362は、基板308の第2基板382の前面の略全体に配設されており、4つの圧電部材362全体が接合されている。

0088

又、各圧電部材362は、基板308の薄肉領域383における中心部に対応する部分に、円形状の圧電部材用孔362aを備えている。

0089

圧電セル306a〜306dにおける第1電極363は、先の第1実施形態のものと同構成を採っている。圧電セル306a〜306dにおける第2電極364も、先の第1実施形態のものと同様に、基板308の各薄肉領域383における各圧電部材362の前面に配設されている。ただし、この第2実施形態における第2電極364は、各圧電部材362の圧電部材用孔362aに対応する部分に円形状の電極用孔364aを備えている。

0090

又、第2電極364同士を接続した第2電極間接続部366b、366cは、圧電部材362の前面に接合されるようにして配設されている。従って、この第2実施形態では、第2電極間接続部366b、366cと基板308の第2基板382との間に、圧電部材362が配設されている。その他は、先の第1実施形態のものと同構成を採っている。

0091

この第2実施形態の超音波送受信部305は、次のようにして形成されている。

0092

基板308として、SiO2酸化膜(厚さ2μm)が両面に付いたSi基板(厚さ200μm)を用いる。このSi基板が第1基板381を構成し、前面側のSiO2酸化膜が第2基板382を構成する。

0093

後面のSiO2上にレジストを塗布し、露光、現像を行い、貫通孔381a用のレジストパターンを得る。そして、レジストをマスクパターンとして、SiO2層を反応性イオンエッチング(RIE)装置でドライエッチング(CHF3ガス)し、レジストで保護されていないSiO2層を除去しておく。

0094

次に、SiO2酸化膜が付いている前面にチタン(厚さ20nm)、白金(厚さ100nm)をスパッタで成膜する。チタンは密着層で、白金が第1電極363、第1電極間接続部366a、第1引き出し部365a及び第2引き出し部365bとなるものである。

0095

その後、レジストを塗布し、露光、現像を行い、チタン、白金のエッチングを、上記レジストをマスクにして行うようにして、第1電極363、第1電極間接続部366a、第1引き出し部365a及び第2引き出し部365bのパターニングを行う。

0096

次に、その表面(前面)全体にPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)からなる圧電部材362をスパッタで600度の温度で成膜する(厚さ2μm)。成膜した膜は圧電特性が得られるペロブスカイト層の(111)に配向している。

0097

そして、その圧電部材362の表面にスパッタでクロム(Cr)と金(Au)を0.2μmの厚さで成膜する。クロムは密着層で、金が第2電極364及び第2電極間接続部366b、366cとなるものである。

0098

又、その表面上にレジストを塗布し、露光、現像を行い、クロムと金のエッチングを上記レジストをマスクにして行うようにして、第2電極364及び第2電極間接続部366b、366cのパターニングを行う。

0099

その後、圧電部材362の表面をウェットエッチングでパターニングするためのレジストパターンを形成する。そして、フッ硝酸で圧電部材362をウェットエッチングして、パターンを形成する。

0100

次に、第1基板381の後面(裏面)のSiO2酸化膜のパターンをマスクに第1基板381をICPエッチング装置のボッシュプロセスで深堀加工して直径50μmの貫通孔381aを左右上下に形成する。これにより、直径50μmのダイヤフラムからなり第1電極間接続部366a及び第2電極間接続部366b、366cを介して接続された4つの第1圧電セル306a〜第4圧電セル306dで構成された単素子が複数、左右上下に2次元的に配列したものを得ることができる。

0101

このように構成された第2実施形態においては、第2電極364同士を接続した第2電極間接続部366b、366cは、その第2電極間接続部366b、366cと第2基板382との間に圧電部材362が介在されるようにして配設されているため、圧電セル306a〜306dの撓み変形に際して第2電極間接続部366b、366cが圧電部材362によって過度の力を受けずに済み、第2電極間接続部366b、366cが破壊するおそれの少ないものにできる。

0102

又、製造に際しては、先の第1実施形態のように絶縁部材としての樹脂材を不要にでき、製作容易なものにできるとともに、低コストで製作できる。尚、上記第2実施形態では、各圧電部材362に圧電部材用孔362aを形成するとともに、第2電極364に電極用孔364aを形成したが、これらの孔を設けないものとしてもよい。ただし、これらの孔を設けたものでは、設けないものに較べて、圧電セル306a〜306dが撓み変形し易くなるので、これらの孔を設けておくのが好ましい。

0103

尚、上記実施形態では、本発明の圧電デバイスは、超音波探触子の超音波送受信部として使用されたが、超音波探触子に用いられる形態のものに限らず、例えば加速度センサやエネルギハーベスタ振動発電デバイス)としても使用できる。

0104

以下に、本発明の圧電デバイスを加速度センサ400とした一実施形態について、図9図10に基いて説明する。この加速度センサ400は、第1基板481と第2基板482とを備えた基板408と、第2基板482上に形成された複数の圧電セル406a〜406jとを備えたものから構成されている。

0105

第2基板482は、第1基板481よりも薄い薄板状のものから構成されている。そして、第2基板482の基端側は、第1基板481に支持され、第2基板482の先端側が基板408の薄肉領域を形成している。

0106

複数の圧電セル406a〜406jは、矩形状のものから構成され、第1基板481の長手方向及び幅方向並列されている。又、第1圧電セル406a〜第10圧電セル406jの圧電部材462の分極方向Pが、第1圧電セル406a〜第10圧電セル406jにかけて交互に逆向きになるように設定されている。

0107

そして、第2圧電セル406bと第3圧電セル406c、第4圧電セル406dと第5圧電セル406e、第6圧電セル406fと第7圧電セル406g、第8圧電セル406hと第9圧電セル406iの第1電極463同士が、第1電極間接続部466a〜466dにより接続されている。

0108

一方、第1圧電セル406aと第4圧電セル406b、第3圧電セル406cと第4圧電セル406d、第5圧電セル406eと第6圧電セル406f、第7圧電セル406gと第10圧電セル406jの第2電極364同士が、第2電極間接続部466e〜466hにより接続されている。

0109

このようにして10個(複数)の第1圧電セル406a〜第10圧電セル406jが直列に接続されている。

0110

そして、第2基板482に外部からの負荷がかかって第2基板482が撓むと、その撓みに応じて第1圧電セル406a〜第10圧電セル406jの夫々の圧電部材462が歪む。そして、その歪みに応じて第1圧電セル406a〜第10圧電セル406jの夫々の第1電極463及び第2電極464に電荷が発生するようになっている。

0111

そして、例えば加速度センサ400と接続された図示しない加速度装置の信号処理回路部で処理され、電荷に関するデータに基いて外部からの負荷を検出する。

0112

1超音波診断装置本体
2 超音波探触子
5、305、400超音波送受信部(圧電デバイス)
6a〜6d、206a〜206j、306a〜306d、406a〜406j圧電セル
62、262、362、462圧電部材
63、263、363、463 第1電極
64、264、364、464 第2電極
66a、266a〜266d、466a〜466d 第1電極間接続部
66b、66c、266e〜266i、366b、366c、466e〜466h 第2電極間接続部
S 超音波診断装置

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