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技術 多重ファブリぺロー共振モードと多重吸収モードとを利用した透過型イメージ変調器および透過型イメージ変調器を形成する方法

出願人 三星電子株式会社光州科學技術院
発明者 趙龍哲李用卓羅炳勳朴昌泳朴勇和柳長雨崔熙周
出願日 2012年12月12日 (7年3ヶ月経過) 出願番号 2012-271720
公開日 2013年6月20日 (6年9ヶ月経過) 公開番号 2013-122597
状態 特許登録済
技術分野 光の変調
主要キーワード 距離映像 メインキャビティ 水酸化溶液 メッシュ形態 外側ミラー 吸収モード 波長区間 フィッシュボーン
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図面 (20)

課題

広い帯域幅イメージ変調が可能で、製作が容易で、かつ高い透過度差を有する、多重ファブリぺロー共振モードと多重吸収モードとを利用した透過型イメージ変調器を提供する。

解決手段

下部反射層110と、下部反射層上に配置され、複数の量子ウェル層と複数の障壁層とを備える活性層120と、活性層上に配置された上部反射層130と、下部反射層および上部反射層のうち少なくとも一層の反射層内に配置される少なくとも一層のマイクロキャビティ層111、131と、を備え、共振波長をλとする時、活性層と少なくとも一層のマイクロキャビティ層は、λ/2の整数倍光学的厚さを有する。

概要

背景

一般的なカメラにより撮影された映像は、カメラから被写体までの距離に関する情報を有していない。3Dカメラのような三次元映像獲得装置を実現するためには、被写体の表面上の複数の点からの距離を測定することができる付加的な手段が必要である。被写体についての距離情報は、一般的に二台のカメラを利用した両眼立体視(Stereo Vision)方法や、構造光とカメラとを利用した三角測量法を利用して得られる。しかし、かかる方法は、被写体の距離が遠くなるほど、距離情報についての精度が急激に低下し、被写体の表面状態に依存するため、正確な距離情報を得ることが困難である。

より正確な距離情報を得るために、光時間飛行(Time−of−Flight:TOF)法が導入された。TOF法は、レーザービームを被写体に照射した後、被写体から反射される光が受光部で受光されるまでの光飛行時間を測定する方法である。TOF法によれば、特定の波長の光(例えば、850nmの近赤外線)を、発光ダイオードLED)またはレーザーダイオード(LD)を利用して被写体に投射し、被写体から反射された同じ波長の光を受光部で受光した後、距離情報を抽出するための特別な処理過程を行う。かかる一連光処理過程による多様なTOF法が紹介されている。例えば、直接時間測定法は、被写体にパルス光を投射し、被写体に反射されて光が戻る時間をタイマーで測定して距離を求める。相関法は、パルス光を被写体に投射し、被写体に反射されて戻る反射光輝度から距離を測定する。位相遅延測定法は、サイン波のような連続波の光を被写体に投射し、被写体に反射されて戻る反射光の位相差感知して、距離に換算する方法である。

また、位相遅延測定法にも色々な方式があるが、そのうち、光変調器により反射光を振幅変調した後、変調された反射光をCCD(Charge−Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)のような撮像素子で撮影して、位相遅延を測定する外部変調方式が、高解像度距離映像を得るのに有利である。外部変調方式の場合、撮像素子への入力光量を一定の時間累積またはサンプリングして、輝度映像を得て、そこから位相遅延と距離とを計算する。外部変調方式は、一般的な撮像素子をそのまま利用できるが、正確な位相遅延を求めるために、数10ないし数100MHzの超高速で光を変調できる光変調器を必要とする。

光変調器のうち、例えば、映像増幅器結晶光学に基づいたポッケルス効果やカー効果を利用した透過型変調器があるが、かかる種類の光変調器は、体積が大きく、数kVの高電圧を利用し、かつ高価という短所がある。

最近、実現がより容易であり、小型かつ低電圧駆動が可能なGaAs半導体基盤の光変調器が提案された。GaAs基盤の光変調器は、P−電極とN−電極との間に多重量子ウェル(Multiple Quantum Well:MQW)層を配置したものであって、PN両端に逆方向バイアス電圧印加されると、多重量子ウェル層内で光が吸収される現象を利用する。GaAs基盤の光変調器は、高速駆動が可能であり、駆動電圧が相対的に低く、オンオフ時の反射度差(すなわち、明暗比)が大きいという長所がある。しかし、GaAs基盤の光変調器は、変調器の帯域幅が4ないし5nmと非常に狭い。

3Dカメラの場合、複数個光源を使用するが、光源間には中心波長のばらつきが発生する。また、温度によって、光源の中心波長が変化する。光変調器の場合にも同様に、製造上のばらつきおよび温度変化によって、中心吸収波長が変化する特性を有する。したがって、3Dカメラに適用されるためには、広い帯域幅にわたって光変調が可能な光変調器が要求される。しかし、オン/オフ時の反射度差と帯域幅との間には、トレードオフ関係があるため、オン/オフ時の反射度差と帯域幅とを同時に増加させることは難しい。

一方、反射型変調器の場合には、変調された光イメージを撮像素子(例えば、CCD、CMOS)に提供するための光路が複雑であり、これによって、追加の光学系の構成が要求される。

概要

広い帯域幅でイメージ変調が可能で、製作が容易で、かつ高い透過度差を有する、多重ファブリぺロー共振モードと多重吸収モードとを利用した透過型イメージ変調器を提供する。下部反射層110と、下部反射層上に配置され、複数の量子ウェル層と複数の障壁層とを備える活性層120と、活性層上に配置された上部反射層130と、下部反射層および上部反射層のうち少なくとも一層の反射層内に配置される少なくとも一層のマイクロキャビティ層111、131と、を備え、共振波長をλとする時、活性層と少なくとも一層のマイクロキャビティ層は、λ/2の整数倍の光学的厚さを有する。

目的

一方、反射型変調器の場合には、変調された光イメージを撮像素子(例えば、CCD、CMOS)に提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

下部反射層と、前記下部反射層上に配置され、複数の量子ウェル層と複数の障壁層とを備える活性層と、前記活性層上に配置された上部反射層と、前記下部反射層および前記上部反射層のうち少なくとも一層の反射層内に配置される少なくとも一層のマイクロキャビティ層と、を備え、共振波長をλとする時、前記活性層と前記少なくとも一層のマイクロキャビティ層は、λ/2の整数倍光学的厚さを有することを特徴とする透過型イメージ変調器

請求項2

前記下部反射層と前記上部反射層は、光学的厚さがそれぞれλ/4であり、屈折率の相異なる第1屈折率層と第2屈折率層とが反復的に交互に積層されたDBR層であることを特徴とする請求項1に記載の透過型イメージ変調器。

請求項3

前記下部反射層は、第1下部反射層と、前記第1下部反射層上に配置された第1マイクロキャビティ層と、前記第1マイクロキャビティ層上に配置された第1位相マッチング層と、前記第1位相マッチング層上に配置された第2下部反射層とを備えることを特徴とする請求項1または2に記載の透過型イメージ変調器。

請求項4

前記第1下部反射層は、複数の第1屈折率層と第2屈折率層の第1対を含み、前記第1マイクロキャビティ層は、第1屈折率層で形成され、前記位相マッチング層は、第2屈折率層で形成され、前記第2下部反射層は、複数の第1屈折率層と第2屈折率層の第2対を含むことを特徴とする請求項3に記載の透過型イメージ変調器。

請求項5

前記第1対の個数は、前記第2対の個数より少ないことを特徴とする請求項4に記載の透過型イメージ変調器。

請求項6

前記上部反射層は、前記活性層上に配置された第1上部反射層と、前記第1上部反射層上に配置された第2位相マッチング層と、前記第2位相マッチング層上に配置された第2マイクロキャビティ層と、前記第2マイクロキャビティ層上に配置された第2上部反射層とを備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の透過型イメージ変調器。

請求項7

前記第1上部反射層は、複数の第2屈折率層と第1屈折率層の第3対を含み、前記第2位相マッチング層は、第2屈折率層で形成され、前記第2マイクロキャビティ層は、第1屈折率層で形成され、前記第2上部反射層は、複数の第2屈折率層と第1屈折率層の第4対を含むことを特徴とする請求項6に記載の透過型イメージ変調器。

請求項8

前記第3対の個数は、前記第4対の個数より多いことを特徴とする請求項7に記載の透過型イメージ変調器。

請求項9

前記下部反射層と前記上部反射層は、前記活性層を中心に対称的な構造を有することを特徴とする請求項6に記載の透過型イメージ変調器。

請求項10

前記第1下部反射層の反射度と、前記第2上部反射層の反射度とが同じであり、第2下部反射層の反射度と、前記第1上部反射層の反射度とが同じであることを特徴とする請求項9に記載の透過型イメージ変調器。

請求項11

前記第2上部反射層の表面で反射された光の位相はπであり、前記第1下部反射層、第2下部反射層、および第1上部反射層の表面で反射された光の位相は0であることを特徴とする請求項6に記載の透過型イメージ変調器。

請求項12

前記第1屈折率層は、AlxGa1−xAsを含み、第2屈折率層は、AlyGa1−yAsを含み、0<x<1、0<y<1、x<yであることを特徴とする請求項2に記載の透過型イメージ変調器。

請求項13

前記活性層は、反復的に交互に積層された前記複数の量子ウェル層と複数の障壁層、前記下部反射層と前記活性層との間に配置された第1クラッディング層、および前記上部反射層と前記活性層との間に配置された第2クラッディング層を備えることを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載の透過型イメージ変調器。

請求項14

前記第1クラッディング層は、前記量子ウェル層の屈折率と前記上部反射層の屈折率との間の屈折率を有し、前記第2クラッディング層は、前記量子ウェル層の屈折率と前記下部反射層の屈折率との間の屈折率を有し、前記第1クラッディング層と前記第2クラッディング層は、同じ材料および同じ厚さに形成されることを特徴とする請求項13に記載の透過型イメージ変調器。

請求項15

前記量子ウェル層は、厚さが相異なる第1量子ウェル層と第2量子ウェル層とを備えることを特徴とする請求項13に記載の透過型イメージ変調器。

請求項16

前記下部反射層の下部表面に配置される第1コンタクト層と、前記上部反射層の上部表面に配置される第2コンタクト層とをさらに備えることを特徴とする請求項1〜15のいずれか一項に記載の透過型イメージ変調器。

請求項17

前記第1コンタクト層は、n−GaAsまたはn−InGaPで形成されることを特徴とする請求項16に記載の透過型イメージ変調器。

請求項18

前記第1コンタクト層の下部表面に配置される基板と、前記基板の中心部で前記基板を除去して形成された透明ウィンドウとをさらに備えることを特徴とする請求項16または17に記載の透過型イメージ変調器。

請求項19

前記第2コンタクト層上に塗布された透明樹脂と、前記透明樹脂上に配置された透明カバーとをさらに備えることを特徴とする請求項16〜18のいずれか一項に記載の透過型イメージ変調器。

請求項20

基板上に第1コンタクト層を形成するステップと、前記第1コンタクト層上に、請求項1〜15のいずれか一項に記載の透過型イメージ変調器を形成するステップと、前記上部反射層の上部表面に第2コンタクト層を形成するステップと、前記基板の中心部を除去して、透明ウィンドウを形成するステップと、を含むことを特徴とする基板上に透過型イメージ変調器を形成する方法。

請求項21

前記第1コンタクト層は、n−GaAsで形成され、前記基板上に第1コンタクト層を形成するステップは、前記基板上にAlAsバッファ層を先に形成するステップと、前記AlAsバッファ層上に第1コンタクト層を形成するステップとを含むことを特徴とする請求項20に記載の基板上に透過型イメージ変調器を形成する方法。

請求項22

前記基板の中心部を除去して、透明ウィンドウを形成するステップは、前記基板の下部表面に第1保護層を形成し、前記第2コンタクト層の上部表面に第2保護層を形成するステップと、第1保護層のエッジに沿ってフォトレジストを形成し、前記基板が露出されるように前記第1保護層の中心部を除去するステップと、前記バッファ層が露出される直前まで、ドライエッチング方式により前記露出された基板を除去するステップと、前記バッファ層が露出されるように、ウェットエッチング方式により前記基板の残った部分を除去するステップと、前記露出されたバッファ層、前記第1および第2保護層を除去するステップと、を含むことを特徴とする基板上に透過型イメージ変調器を形成する方法。

請求項23

前記第1コンタクト層は、n−InGaPで形成されることを特徴とする請求項20に記載の基板上に透過型イメージ変調器を形成する方法。

請求項24

前記基板の中心部を除去して、透明ウィンドウを形成するステップは、前記基板の下部表面に第1保護層を形成し、前記第2コンタクト層の上部表面に第2保護層を形成するステップと、第1保護層のエッジに沿ってフォトレジストを形成し、前記基板が露出されるように前記第1保護層の中心部を除去するステップと、前記バッファ層が露出されるように、ウェットエッチング方式により前記基板の露出された部分を除去するステップと、前記露出されたバッファ層、前記第1および第2保護層を除去するステップと、を含むことを特徴とする請求項23に記載の基板上に透過型イメージ変調器を形成する方法。

技術分野

0001

本発明は、透過型イメージ変調器係り、特に多重ファブリぺロー共振モードと多重吸収モードとを利用して、広い帯域幅にわたってイメージ変調が可能な透過型イメージ変調器および透過型イメージ変調器を形成する方法に関する。

背景技術

0002

一般的なカメラにより撮影された映像は、カメラから被写体までの距離に関する情報を有していない。3Dカメラのような三次元映像獲得装置を実現するためには、被写体の表面上の複数の点からの距離を測定することができる付加的な手段が必要である。被写体についての距離情報は、一般的に二台のカメラを利用した両眼立体視(Stereo Vision)方法や、構造光とカメラとを利用した三角測量法を利用して得られる。しかし、かかる方法は、被写体の距離が遠くなるほど、距離情報についての精度が急激に低下し、被写体の表面状態に依存するため、正確な距離情報を得ることが困難である。

0003

より正確な距離情報を得るために、光時間飛行(Time−of−Flight:TOF)法が導入された。TOF法は、レーザービームを被写体に照射した後、被写体から反射される光が受光部で受光されるまでの光飛行時間を測定する方法である。TOF法によれば、特定の波長の光(例えば、850nmの近赤外線)を、発光ダイオードLED)またはレーザーダイオード(LD)を利用して被写体に投射し、被写体から反射された同じ波長の光を受光部で受光した後、距離情報を抽出するための特別な処理過程を行う。かかる一連光処理過程による多様なTOF法が紹介されている。例えば、直接時間測定法は、被写体にパルス光を投射し、被写体に反射されて光が戻る時間をタイマーで測定して距離を求める。相関法は、パルス光を被写体に投射し、被写体に反射されて戻る反射光輝度から距離を測定する。位相遅延測定法は、サイン波のような連続波の光を被写体に投射し、被写体に反射されて戻る反射光の位相差感知して、距離に換算する方法である。

0004

また、位相遅延測定法にも色々な方式があるが、そのうち、光変調器により反射光を振幅変調した後、変調された反射光をCCD(Charge−Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)のような撮像素子で撮影して、位相遅延を測定する外部変調方式が、高解像度距離映像を得るのに有利である。外部変調方式の場合、撮像素子への入力光量を一定の時間累積またはサンプリングして、輝度映像を得て、そこから位相遅延と距離とを計算する。外部変調方式は、一般的な撮像素子をそのまま利用できるが、正確な位相遅延を求めるために、数10ないし数100MHzの超高速で光を変調できる光変調器を必要とする。

0005

光変調器のうち、例えば、映像増幅器結晶光学に基づいたポッケルス効果やカー効果を利用した透過型変調器があるが、かかる種類の光変調器は、体積が大きく、数kVの高電圧を利用し、かつ高価という短所がある。

0006

最近、実現がより容易であり、小型かつ低電圧駆動が可能なGaAs半導体基盤の光変調器が提案された。GaAs基盤の光変調器は、P−電極とN−電極との間に多重量子ウェル(Multiple Quantum Well:MQW)層を配置したものであって、PN両端に逆方向バイアス電圧印加されると、多重量子ウェル層内で光が吸収される現象を利用する。GaAs基盤の光変調器は、高速駆動が可能であり、駆動電圧が相対的に低く、オンオフ時の反射度差(すなわち、明暗比)が大きいという長所がある。しかし、GaAs基盤の光変調器は、変調器の帯域幅が4ないし5nmと非常に狭い。

0007

3Dカメラの場合、複数個光源を使用するが、光源間には中心波長のばらつきが発生する。また、温度によって、光源の中心波長が変化する。光変調器の場合にも同様に、製造上のばらつきおよび温度変化によって、中心吸収波長が変化する特性を有する。したがって、3Dカメラに適用されるためには、広い帯域幅にわたって光変調が可能な光変調器が要求される。しかし、オン/オフ時の反射度差と帯域幅との間には、トレードオフ関係があるため、オン/オフ時の反射度差と帯域幅とを同時に増加させることは難しい。

0008

一方、反射型変調器の場合には、変調された光イメージを撮像素子(例えば、CCD、CMOS)に提供するための光路が複雑であり、これによって、追加の光学系の構成が要求される。

先行技術

0009

特開2001−036191号公報
特開2011−135104号公報
韓国特許公開第10−2010−0138147号公報

発明が解決しようとする課題

0010

本発明の目的は、広い帯域幅にわたってイメージ変調が可能で、製作が容易で、かつ高い透過度差を有する透過型イメージ変調器を提供することである。

課題を解決するための手段

0011

上記目的を達成するために、本発明に係る透過型イメージ変調器は、下部反射層と、前記下部反射層上に配置され、複数の量子ウェル層と複数の障壁層とを備える活性層と、前記活性層上に配置された上部反射層と、前記下部反射層および前記上部反射層のうち少なくとも一層の反射層内に配置される少なくとも一層のマイクロキャビティ層と、を備え、ここで、共振波長をλとする時、前記活性層と前記少なくとも一層のマイクロキャビティ層は、λ/2の整数倍の光学的厚さを有する。

0012

一実施形態において、前記下部反射層と前記上部反射層は、光学的厚さがそれぞれλ/4であり、屈折率の相異なる第1屈折率層と第2屈折率層とが反復的に交互に積層されたDBR層であってもよい。

0013

前記下部反射層は、第1下部反射層と、前記第1下部反射層上に配置された第1マイクロキャビティ層と、前記第1マイクロキャビティ層上に配置された第1位相マッチング層と、前記第1位相マッチング層上に配置された第2下部反射層とを備えてもよい。

0014

前記第1下部反射層は、複数の第1屈折率層と第2屈折率層の第1対を含み、前記第1マイクロキャビティ層は、第1屈折率層で形成され、前記位相マッチング層は、第2屈折率層で形成され、前記第2下部反射層は、複数の第1屈折率層と第2屈折率層の第2対を含んでもよい。

0015

前記第1対の個数は、前記第2対の個数より少なくてもよい。

0016

また、前記上部反射層は、前記活性層上に配置された第1上部反射層と、前記第1上部反射層上に配置された第2位相マッチング層と、前記第2位相マッチング層上に配置された第2マイクロキャビティ層と、前記第2マイクロキャビティ層上に配置された第2上部反射層とを備えてもよい。

0017

前記第1上部反射層は、複数の第2屈折率層と第1屈折率層の第3対を含み、前記第2位相マッチング層は、第2屈折率層で形成され、前記第2マイクロキャビティ層は、第1屈折率層で形成され、前記第2上部反射層は、複数の第2屈折率層と第1屈折率層の第4対を含んでもよい。

0018

前記第3対の個数は、前記第4対の個数より多くてもよい。

0019

前記下部反射層と前記上部反射層は、前記活性層を中心に対称的な構造を有してもよい。

0020

前記第1下部反射層の反射度と前記第2上部反射層の反射度とが同じであり、第2下部反射層の反射度と前記第1上部反射層の反射度とが同じであってもよい。

0021

前記第2上部反射層の表面で反射された光の位相はπであり、前記第1下部反射層、第2下部反射層、および第1上部反射層の表面で反射された光の位相は0であってもよい。
前記第1屈折率層は、AlxGa1−xAsを含み、第2屈折率層は、AlyGa1−yAs(ここで、0<x<1、0<y<1、x<y)を含んでもよい。

0022

また、前記活性層は、反復的に交互に積層された前記複数の量子ウェル層と複数の障壁層、前記下部反射層と前記活性層との間に配置された第1クラッディング層、および前記上部反射層と前記活性層との間に配置された第2クラッディング層を備えてもよい。

0023

前記第1クラッディング層は、前記量子ウェル層の屈折率と前記上部反射層の屈折率との間の屈折率を有し、前記第2クラッディング層は、前記量子ウェル層の屈折率と前記下部反射層の屈折率との間の屈折率を有し、前記第1クラッディング層と前記第2クラッディング層は、同じ材料および同じ厚さに形成されてもよい。

0024

前記量子ウェル層は、厚さが相異なる第1量子ウェル層と第2量子ウェル層とを備えてもよい。

0025

また、前記透過型イメージ変調器は、前記下部反射層の下部表面に配置される第1コンタクト層と、前記上部反射層の上部表面に配置される第2コンタクト層とをさらに備えてもよい。

0026

例えば、前記第1コンタクト層は、n−GaAsまたはn−InGaPで形成されてもよい。

0027

また、前記透過型イメージ変調器は、前記第1コンタクト層の下部表面に配置される基板と、前記基板の中心部で前記基板を除去して形成された透明ウィンドウとをさらに備えてもよい。

0028

また、前記透過型イメージ変調器は、前記第2コンタクト層上に塗布された透明樹脂と、前記透明樹脂上に配置された透明カバーとをさらに備えてもよい。

0029

一方、一類型による基板上に透過型イメージ変調器を形成する方法は、基板上に第1コンタクト層を形成するステップと、前記第1コンタクト層上に、下部反射層、活性層および上部反射層を有する前述の透過型イメージ変調器を形成するステップと、前記上部反射層の上部表面に第2コンタクト層を形成するステップと、前記基板の中心部を除去して、透明ウィンドウを形成するステップと、を含む。

0030

一実施形態において、前記第1コンタクト層は、n−GaAsで形成され、前記基板上に第1コンタクト層を形成するステップは、前記基板上にAlAsバッファ層を先に形成するステップと、前記AlAsバッファ層上に第1コンタクト層を形成するステップとを含んでもよい。

0031

一実施形態において、前記基板の中心部を除去して、透明ウィンドウを形成するステップは、前記基板の下部表面に第1保護層を形成し、前記第2コンタクト層の上部表面に第2保護層を形成するステップと、第1保護層のエッジに沿ってフォトレジストを形成し、前記基板が露出されるように、前記第1保護層の中心部を除去するステップと、前記バッファ層が露出される直前まで、ドライエッチング方式により、前記露出された基板を除去するステップと、前記バッファ層が露出されるように、ウェットエッチング方式により、前記基板の残った部分を除去するステップと、前記露出されたバッファ層、前記第1および第2保護層を除去するステップと、を含んでもよい。

0032

他の実施形態において、前記第1コンタクト層は、n−InGaPで形成されてもよい。

0033

他の実施形態において、前記基板の中心部を除去して、透明ウィンドウを形成するステップは、前記基板の下部表面に第1保護層を形成し、前記第2コンタクト層の上部表面に第2保護層を形成するステップと、第1保護層のエッジに沿ってフォトレジストを形成し、前記基板が露出されるように、前記第1保護層の中心部を除去するステップと、前記バッファ層が露出されるように、ウェットエッチング方式により、前記基板の露出された部分を除去するステップと、前記露出されたバッファ層、前記第1および第2保護層を除去するステップと、を含んでもよい。

発明の効果

0034

本発明によれば、PIN構造の透過型イメージ変調器の上部ミラーと下部ミラーとに複数のマイクロキャビティを形成することで、三つ以上のピークを有する共振波長モードで広い波長領域にわたって透過度を向上させる。マイクロキャビティは、光学的厚さがλ/2の整数倍に設計されて、製作が非常に容易である。かかるイメージ変調器は、透過帯域幅が広く、平滑な特性を有するため、製作工程の誤差による共振波長の変動や、温度などの外部環境による共振波長の変動にも安定した性能を有することができる。したがって、該イメージ変調器は、3Dカメラのような三次元映像獲得装置での使用に適当である。その他にも、該イメージ変調器は、光通信分野、光連結分野、光信号処理分野などにも利用することができる。

図面の簡単な説明

0035

一実施形態によるイメージ変調器の概略的な構造を示す断面図である。
多重ファブリぺロー共振モードによって、帯域幅が増加する原理を簡単に示す図面である。
多重ファブリぺロー共振モードによって、帯域幅が増加する原理を簡単に示すグラフである。
多重ファブリぺロー共振モードによって、帯域幅が増加する原理を簡単に示す図面である。
多重ファブリぺロー共振モードによって、帯域幅が増加する原理を簡単に示すグラフである。
多重ファブリぺロー共振モードによって、帯域幅が増加する原理を簡単に示す図面である。
多重ファブリぺロー共振モードによって、帯域幅が増加する原理を簡単に示すグラフである。
三つのキャビティによる多重ファブリぺロー共振モードで、ミラーの反射度による透過度ピークの変化を示すグラフである。
三つのキャビティによる多重ファブリぺロー共振モードで、ミラーの反射度を対称に設計した場合に、反射度の変化による透過度ピークの変化を示すグラフである。
活性層に一種類の量子ウェル層が配置された場合に、活性層の光吸収特性を示すグラフである。
活性層に一種類の量子ウェル層が配置された場合に、活性層の光吸収特性を示すグラフである。
活性層に2種類の量子ウェル層が配置された場合に、活性層の光吸収特性を示すグラフである。
活性層に2種類の量子ウェル層が配置された場合に、活性層の光吸収特性を示すグラフである。
一実施形態によるイメージ変調器の例示的な層の構造および層の厚さを示す図面である。
イメージ変調器の例示的な設計結果を示す図面である。
図10Aに示したイメージ変調器の光学的特性を示すグラフである。
イメージ変調器の他の例示的な設計結果を示す図面である。
図11Aに示したイメージ変調器の光学的特性を示すグラフである。
イメージ変調器のさらに他の例示的な設計結果を示す図面である。
図12Aに示したイメージ変調器の光学的特性を示すグラフである。
イメージ変調器のさらに他の例示的な設計結果を示す図面である。
図13Aに示したイメージ変調器の光学的特性を示すグラフである。
基板に透明ウィンドウを形成するための方法を概略的に示す断面図である。
基板に透明ウィンドウを形成するための方法を概略的に示す断面図である。
基板に透明ウィンドウを形成するための方法を概略的に示す断面図である。
基板に透明ウィンドウを形成するための方法を概略的に示す断面図である。
基板に透明ウィンドウを形成するための方法を概略的に示す断面図である。
基板に透明ウィンドウを形成するための方法を概略的に示す断面図である。
基板に透明ウィンドウを形成するための方法を概略的に示す断面図である。
基板に透明ウィンドウを形成するための方法を概略的に示す断面図である。
基板に透明ウィンドウを形成するための他の方法を概略的に示す断面図である。
基板に透明ウィンドウを形成するための他の方法を概略的に示す断面図である。
基板に透明ウィンドウを形成するための他の方法を概略的に示す断面図である。
イメージ変調器の上部面に透明な補強構造物を装着した例を示す概略的な断面図である。
図1に示した複数のイメージ変調器のアレイを含む大面積のイメージ変調器アレイを概略的に示す図面である。

実施例

0036

以下、図面を参照して、多重ファブリぺロー共振モードと多重吸収モードとを利用した透過型イメージ変調器について詳細に説明する。以下の図面において、同じ参照符号は、同じ構成要素を指し、図面上で、各構成要素のサイズは、説明の便宜のため、および説明を明確にするために誇張されうる。

0037

図1は、本発明の一実施形態に係るイメージ変調器100の概略的な構造を示す断面図である。図1を参照すれば、イメージ変調器100は、基板101と、基板101上に順次配置された第1コンタクト層102、第1コンタクト層102上に配置された下部DBR(Distributed Bragg Reflector)層110、下部DBR層110上に配置された多重量子ウェル層構造の活性層120、活性層120上に配置された上部DBR層130、および上部DBR層130上に配置された第2コンタクト層140を備える。また、イメージ変調器100は、下部DBR層110内に配置された第1マイクロキャビティ層111、および上部DBR層130内に配置された第2マイクロキャビティ層131の少なくとも一層をさらに含む。

0038

基板101は、例えば、ドーピングされていないGaAsにより形成される。光が透過されるように、基板101の中心が除去されて、透明ウィンドウ101aが形成される。第1コンタクト層102は、活性層120に電圧を印加するための電極(図示せず)と連結されるための層であって、例えば、シリコン(Si)でドーピングされたn−GaAsやn−InGaPで形成される。また、第2コンタクト層140は、活性層120に電圧を印加するための他の電極(図示せず)と連結されるための層であって、例えば、ベリリウム(Be)でドーピングされたp−GaAsにより形成される。

0039

下部DBR層110と上部DBR層130は、屈折率の相対的に低い低屈折率層と、屈折率の相対的に高い高屈折率層とが反復的に交互に積層された構造を有する。例えば、下部DBR層110および上部DBR層130は、高屈折率層としてAlxGa1−xAsを含み、低屈折率層としてAlyGa1−yAsを含むAlxGa1−xAs/AlyGa1−yAs構造の複数の対からなる(ここで、0<x<1、0<y<1、x<y)。より具体的には、下部DBR層110および上部DBR層130は、Al0.2Ga0.8As/Al0.87Ga0.13Asが反復的に積層された構造に形成される。

0040

かかる多層構造の下部DBR層110および上部DBR層130に特定の波長を有する光が入射される場合、下部DBR層110および上部DBR層130内の屈折率の異なる二層(すなわち、高屈折率層と低屈折率層)間の境界面で反射が起こるが、この時反射されるあらゆる光の位相差を同一にすることで、高い反射率を得る。このために、下部DBR層110および上部DBR層130内のそれぞれの高屈折率層と低屈折率層の光学的厚さ(すなわち、物理的厚さに層材料の屈折率を乗じた値)を、それぞれλ/4(λは、変調しようとする入射光の波長または共振波長)の奇数倍に形成する。下部DBR層110および上部DBR層130の反射度は、高屈折率層と低屈折率層の対が反復する回数が多くなるほど高くなる。一方、下部DBR層110および上部DBR層130は、活性層120での光吸収のための電界が形成されるように電極を構成する。このために、下部DBR層110は、例えば、Siが2.0〜2.6×1018/cm3の濃度でドーピングされたn−DBR層であり、上部DBR層130は、Beが0.8〜1.2×1019/cm3の濃度でドーピングされたp−DBR層である。

0041

活性層120は、光の吸収が起こる層であって、複数の量子ウェル層と複数の障壁層とが反復的に積層された多重量子ウェル層構造を有する。例えば、活性層120は、Al0.31Ga0.69Asで形成された複数の障壁層と、GaAsで形成された複数の量子ウェル層とを備える。かかる活性層120は、また、ファブリぺロー共振のためのメインキャビティ役割を行う。このために、活性層120は、光学的厚さがλ/2の整数倍と同じであるように形成される。

0042

したがって、イメージ変調器100は、p型の上部DBR層130、ドーピングされていない活性層120、およびn型の下部DBR層110を備えるPIN構造を有する。かかる構造において、イメージ変調器100に入射した光は、上部DBR層130と下部DBR層110との間で、活性層120を往復して共振し、共振条件を満たす波長λの光がイメージ変調器100を透過する。このとき、イメージ変調器100に逆方向のバイアス電圧を印加することで、活性層120での光吸収度が調節され、透過光の強度が変調される。

0043

また、下部DBR層110には、第1マイクロキャビティ層111が配置され、上部DBR層130には、第2マイクロキャビティ層131が配置される。ここで、イメージ変調器100は、第1マイクロキャビティ層111および第2マイクロキャビティ層113のうちいずれか一層のみを備えても、第1マイクロキャビティ層111、および第2マイクロキャビティ層113のいずれをも備えてもよい。第1マイクロキャビティ層111および第2マイクロキャビティ層131は、ファブリぺロー共振のための付加的なキャビティの役割を行う。このために、第1マイクロキャビティ層111および第2マイクロキャビティ層131は、光学的厚さがλ/2の整数倍と同じであるように形成される。第1マイクロキャビティ層111および第2マイクロキャビティ層131の材料は、例えば、下部DBR層110および上部DBR層130の高屈折率層の材料(例えば、Al0.2Ga0.8As)と同じであるか、または低屈折率層の材料(例えば、Al0.87Ga0.13As)と同じである。また、第1マイクロキャビティ層111は、下部DBR層110と同様に、活性層120への電流伝達のためにn型のドーピングがなされ、第2マイクロキャビティ層131は、p型のドーピングがなされる。

0044

下部DBR層110は、第1マイクロキャビティ層111によって、二つの部分に分けられる。すなわち、第1マイクロキャビティ層111の下部には、第1下部DBR層112が配置され、第1マイクロキャビティ層112の上部には、第2下部DBR層113が配置される。同様に、上部DBR層130も、第2マイクロキャビティ層131によって、二つの部分に分けられる。すなわち、第2マイクロキャビティ層131の下部には、第1上部DBR層132が配置され、第2マイクロキャビティ層131の上部には、第2上部DBR層133が配置される。したがって、イメージ変調器100は、四つのミラー112、113、132、133および三つのキャビティ111、120、131による多重ファブリぺロー共振モードを有する。かかる多重ファブリぺロー共振モードを利用することで、イメージ変調器100の透過帯域幅を増加させることができる。

0045

図2Aないし図4Bは、多重ファブリぺロー共振モードによって、透過帯域幅が増加する原理を簡単に示している。

0046

まず、図2Aに示すように、二つのミラーR1、R2の間に一つのキャビティが配置された場合には、図2Bに示すように、一つの透過度ピークのみが形成される。図2Bにおいて、位相は、イメージ変調器100に入射する入射光と、そこから出射する出射光との位相差を意味し、ファブリぺロー共振波長で、位相はゼロとなる。ここで、キャビティによる吸収は0であり、二つのミラーR1、R2の反射度が同じであると仮定した。また、図3Aに示すように、三つのミラーR1〜R3の間に二つのキャビティが配置された場合には、図3Bに示したように、二つの透過度ピークが形成される。二つのピークが起こる共振波長での位相は、それぞれ0°、180°近辺となる。そして、図4Aに示すように、四つのミラーR1〜R4の間に三つのキャビティが配置された場合には、図4Bに示すように、三つの透過度ピークが形成される。したがって、キャビティの個数を増加させれば、共振波長の重畳によって、透過帯域幅を増加させることが可能である。四つのミラーR1〜R4と三つのキャビティとを使用する例において、図5に示すように、ミラーの反射度を対称に設計する場合(すなわち、R1=R4、R2=R3)には、三つの透過度ピークが同一になる。また、中間ミラーの反射度が、外側ミラーの反射度より高い場合(すなわち、R1=R4<R2=R3)、図6に示したように、共振波長の重畳によって、平滑な透過度特性(flat−top)が得られる。ミラーR1〜R4が図1に示した下部DBR層110および上部DBR層130である場合に、反射度は、高屈折率層と低屈折率層の対の個数に比例する。

0047

イメージ変調器100の透過帯域幅は、活性層120の光吸収特性によっても影響を受ける。特に、イメージ変調器100の光変調性能を表す透過度差(すなわち、イメージ変調器100に電圧が印加されなかった時の透過度と、電圧が印加された時の透過度との差)は、活性層120の光吸収特性によって大きい影響を受ける。活性層120の光吸収特性は、量子ウェル層と障壁層の厚さおよび物質組成によって決定される。例えば、他の条件を同一にして、量子ウェル層の厚さを増加させるほど、吸収係数のピークが長波長の方に移動する。

0048

図7Aおよび図7Bは、活性層120に一種類の量子ウェル層(例えば、厚さが8nmである量子ウェル層)のみが配置された場合に、活性層120の光吸収特性を表すグラフである。ここで、活性層120は、850nmの共振波長を有するように設計されたと仮定する。まず、図7Aを参照すれば、イメージ変調器100に電圧が印加されない場合は、点線で表示すように、共振波長より低い波長で活性層120によるエキシトン吸収が起こり、共振波長ではほとんど吸収が起こらない。そして、イメージ変調器100に逆バイアス電圧(例えば、−8.1V/um)が印加さる場合は、実線で表示すように、エキシトンピークは、シュタルク効果により、長波長の方に移動しつつ強度が低くなる。この時、エキシトンピーク(849.4nm)が共振波長とほぼ一致する。これにより、図7Bに示すように、共振波長で透過度が低くなる。

0049

一方、図8Aおよび図8Bは、活性層120に2種類の量子ウェル層(例えば、厚さが8nmである量子ウェル層と、8.5nmである量子ウェル層)が配置された場合に、活性層120の光吸収特性を表すグラフである。ここでも、活性層120は、850nmの共振波長を有するように設計されたと仮定する。図8Aを参照すれば、8nmの量子ウェル層と、8.5nmの量子ウェル層とによって、それぞれエキシトン吸収が起こる。イメージ変調器100に逆バイアス電圧が印加されれば、それぞれのエキシトンピークが長波長の方に移動するが、8nmの量子ウェル層のエキシトンピークは、849.4nmに移動し、8.5nmの量子ウェル層のエキシトンピークは、853.9nmに移動する。これにより、図8Bに示したように、共振波長近辺の二つのエキシトンピークによって、比較的広い波長区間について低い透過度が得られる。

0050

図9は、前述した事項を考慮して構成されるイメージ変調器100の例示的な層の構造および層の厚さを表している。図9に示したイメージ変調器100は、GaAs化合物半導体を利用して、約850nmの中心吸収波長を有するように設計されている。図9を参照すれば、p−コンタクト層の役割を行う第2コンタクト層140は、p−GaAsで形成されている。GaAs物質は、表面の酸化率が小さく、バンドギャップが小さく、電極を形成する時にオーミックコンタクトの形成に有利である。第2コンタクト層140の厚さは、入射光の吸収損失を考慮して、約100Åとすることができる。

0051

第2コンタクト層140下には、上部DBR層130が配置されている。上部DBR層130は、第1上部DBR層132、位相マッチング層135、第2マイクロキャビティ層131および第2上部DBR層133を備える。第2上部DBR層133は、上方から順次に、高屈折率層130aと低屈折率層130bとが反復的に積層された構造を有する。高屈折率層130aは、例えば、約3.483の屈折率を有するAl0.2Ga0.8Asで形成され、この場合、高屈折率層130aの厚さは、約610Åである。これにより、高屈折率層130aの光学的厚さは、λ/4(=850nm/4=物理的厚さ×屈折率(=610Å×3.483))となる。また、低屈折率層130bは、例えば、約3.096の屈折率を有するAl0.87Ga0.13Asで形成され、この場合、低屈折率層130bの厚さは、約685Åである。これにより、低屈折率層130bの光学的厚さは、λ/4(=850nm/4=物理的厚さ×屈折率(=685Å×3.096))となる。しかし、高屈折率層130aと低屈折率層130bの材料が前記の例に限定されるものではなく、他の種類の材料または他の組成比の材料を高屈折率層130aおよび低屈折率層130bとして使用してもよい。

0052

第2上部DBR層133の下には、第2マイクロキャビティ層131が配置される。第2上部DBR層133の下側に低屈折率層130bが配置されているので、第2マイクロキャビティ層131は、高屈折率層130aと同じ材料であるAl0.2Ga0.8Asで形成される。第2マイクロキャビティ層131の厚さは、λの光学的厚さを有するように、約2440Åである。しかし、第2マイクロキャビティ層131の光学的厚さがλに限定されるものではなく、λ/2の整数倍のうち適切に選択されてもよい。また、第2上部DBR層133の下側に高屈折率層130aが配置されるならば、第2マイクロキャビティ層131の材料は、低屈折率層130bと同じである。

0053

第2マイクロキャビティ層131の下には、λ/4の光学的厚さを有する位相マッチング層135が配置される。位相マッチング層135は、上部DBR層130内で、全体的に高屈折率層130aと低屈折率層130bとが交互にするように追加される層である。したがって、第2マイクロキャビティ層131が高屈折率層130aと同じ材料で形成される場合、位相マッチング層135は、低屈折率層130bと同じ材料で形成される。第2マイクロキャビティ層131が低屈折率層130bと同じ材料で形成されるならば、位相マッチング層135は、高屈折率層130aと同じ材料で形成される。

0054

位相マッチング層135の下には、第1上部DBR層132が配置される。第2上部DBR層133と同様に、第1上部DBR層132も、高屈折率層130aと低屈折率層130bとが反復的に積層された構造を有する。位相マッチング層135が低屈折率層130bと同じ材料で形成されているので、位相マッチング層135の直下には、高屈折率層130aが先に配置される。

0055

上述したように、第1上部DBR層132、位相マッチング層135、第2マイクロキャビティ層131および第2上部DBR層133を備える上部DBR層130は、全体的にλ/4の光学的厚さを有する高屈折率層130aと低屈折率層130bとが交互になるように構成されている。ただし、マイクロキャビティ層131の光学的厚さのみが、λ/4ではないλ/2の整数倍となる。したがって、上部DBR層130の形成において、それぞれの薄膜層の厚さを正確に形成することが重要である。このために、例えば、反射測定方式(In−situ optical reflectometry)により、それぞれの薄膜層の測定および成長並行させることができる。すなわち、分子ビームエピタキシ(Molecular Beam Epitaxy:MBE)装備の内部に白色光を投射しつつ、薄膜層が成長する間に、基板に反射されて戻る光を感知して、個別の薄膜層の厚さを精巧に調節できる。

0056

また、上述したように、上部DBR層130は、電流が流れる通路の役割も行う。したがって、第1上部DBR層132、位相マッチング層135、第2マイクロキャビティ層131および第2上部DBR層133の材料は、Beをドーパントとして使用してp−ドーピングされる。ドーピング濃度は、約0.8〜1.2×1019/cm3である。

0057

上部DBR層130下には、光を吸収してメインキャビティの役割を行う活性層120が配置される。活性層120は、例えば、GaAsで形成された複数の量子ウェル層122と、複数の量子ウェル層122の間に配置され、Al0.31Ga0.69Asで形成される複数の障壁層123とを備える。また、量子ウェル層122と上部DBR層130との間、および量子ウェル層122と下部DBR層110との間には、クラッディング層121がさらに配置される。量子ウェル層122の材料であるGaAsの屈折率は、約3.652であるので、光が共振する間に、上部DBR層130の低屈折率層130b(屈折率:3.096)と量子ウェル層122との間、および下部DBR層110の低屈折率層110bと量子ウェル層122との間で、光損失が発生する。したがって、光損失を最小化するために、量子ウェル層122と低屈折率層110b、130bとの中間屈折率を有するクラッディング層121を配置する。例えば、クラッディング層121は、約3.413の屈折率を有するAl0.31Ga0.69Asで形成される。

0058

メインキャビティの役割を行う活性層120の光学的厚さは、λ/2の整数倍である。より高い光吸収のために、活性層120の光学的厚さを、例えば、3λ、5λまたは7λのうちから選択してもよい。活性層120が厚くなれば、吸収率が上昇し、素子静電容量が減少するが、製作工程が複雑になり、駆動電圧が高くなるトレードオフ関係がある。かかる活性層120の光学的厚さは、量子ウェル層122と障壁層123の層数および厚さ、クラッディング層121の厚さによって調節される。例えば、所望の吸収特性が表れるように、量子ウェル層122と障壁層123の層数および厚さを合わせた後、クラッディング層121を備える活性層120の全体の光学的厚さが3λ、5λまたは7λとなるように、クラッディング層121の厚さを選択することができる。

0059

活性層120の下には、下部DBR層110が配置されている。下部DBR層110は、第1下部DBR層112、第1マイクロキャビティ層111、位相マッチング層115および第2下部DBR層113を備える。第2下部DBR層113は、上方から順次に低屈折率層110bと高屈折率層110aとが反復的に積層された構造を有する。高屈折率層110aは、例えば、約3.483の屈折率を有するAl0.2Ga0.8Asで形成され、高屈折率層110aの厚さは、約610Åである。低屈折率層110bは、例えば、約3.096の屈折率を有するAl0.87Ga0.13Asで形成され、低屈折率層130bの厚さは、約685Åである。第2下部DBR層113の下には、λ/4の光学的厚さを有する位相マッチング層115が配置される。位相マッチング層115は、下部DBR層110内で、全体的に低屈折率層110bと高屈折率層110aとが交互になるように追加される層である。例えば、位相マッチング層115は、低屈折率層110bと同じ材料で形成される。

0060

位相マッチング層115の下には、第1マイクロキャビティ層111が配置される。第1マイクロキャビティ層111は、高屈折率層110aと同じ材料であるAl0.2Ga0.8Asで形成される。第1マイクロキャビティ層111の厚さは、λの光学的厚さを有するように、約2440Åである。しかし、第1マイクロキャビティ層111の光学的厚さは、λに限定されるものではなく、λ/2の整数倍のうち適切に選択されてもよい。また、位相マッチング層115が高屈折率層110aと同じ材料である場合には、第1マイクロキャビティ層111の材料は、低屈折率層110bと同じである。最後に、第1マイクロキャビティ層111の下には、第1下部DBR層112が配置される。第2下部DBR層113と同様に、第1下部DBR層112も、低屈折率層110bと高屈折率層110aとが反復的に積層された構造を有する。

0061

上述したように、下部DBR層110は、電流が流れる通路の役割も行う。したがって、第1下部DBR層112、第1マイクロキャビティ層111、位相マッチング層115および第2下部DBR層113の材料は、Siをドーパントとして使用してn−ドーピングされる。ドーピング濃度は、約2.0〜2.6×1018/cm3である。

0062

また、下部DBR層110の下には、約100Å厚のn−GaAsで形成された第1コンタクト層102が配置される。第1コンタクト層102は、GaAs基板101上に直接的に形成されてもよいが、AlAsのようなバッファ層を先に形成した後、AlAsバッファ層上に形成されてもよい。また、AlAsバッファ層およびn−GaAsコンタクト層の代わりに、InGaPを第1コンタクト層102として使用してもよい。GaAs基板101の中心には、光が損失なしに透過可能に透明ウィンドウ101aが形成される。透明ウィンドウ101aは、例えば、空気である。

0063

上述した下部DBR層110、活性層120および上部DBR層130それぞれの薄膜層は、例えば、分子ビームエピタキシ(MBE)技術を利用して、エピタキシ成長される。この時、上述したように、それぞれの薄膜層を正確な厚さに成長させるために、反射測定方式によりそれぞれの薄膜層の測定および成長を並行させることができる。かかる点で、下部DBR層110、活性層120および上部DBR層130を「PINエピタキシ構造」という。

0064

図9に示すように、イメージ変調器100は、四つのDBRミラー、すなわち、第1下部DBR層112、第2下部DBR層113、第1上部DBR層132および第2上部DBR層133と、三つのキャビティ、すなわち、活性層120、第1マイクロキャビティ111および第2マイクロキャビティ131とを含む4−ミラー3−キャビティ構造を有する。ここで、それぞれのDBRミラーによる反射光の位相は、光の入射手順によって順次にπ、0、0、0である(図4Aを参照)。すなわち、第2上部DBR層133の上部面で反射される光の位相は、入射光に比べてπほど位相差を有する。残りのDBR層112、113、132の上部面で反射される光の位相は、入射光の位相と同じである。

0065

下部DBR層110と上部DBR層130は、活性層120を中心に対称的に形成されてもよい。例えば、第2下部DBR層113と第1上部DBR層132の反射度は同じであり、第1下部DBR層112と第2上部DBR層133の反射度は同じである。それぞれのDBR層の反射度は、高屈折率層と低屈折率層の対の個数によって決定される。図9において、R1、R2、R3、およびR4は、それぞれ第2上部DBR層133、第1上部DBR層132、第2下部DBR層113および第1下部DBR層112内の高屈折率層と低屈折率層の対の個数を表す。イメージ変調器100の要求される光学的特性によって、R1、R2、R3、およびR4は、適切に選択される。しかし、下部DBR層110と上部DBR層130とが必ずしも対称的に形成される必要はなく、第1マイクロキャビティ111および第2マイクロキャビティ131のうちいずれか一つを省略してもよい。または、下部DBR層110および上部DBR層130のうち少なくとも一層に、複数のマイクロキャビティが配置されてもよい。

0066

また、図9において、X1およびX2は、量子ウェル層122の厚さを表し、例えば、7nm、7.5nm、8nm、および8.5nmのうちから選択される。X1およびX2は同じであっても、異なってもよい。また、Y’は、量子ウェル層122の個数を表し、Y−λは、活性層120の全体の光学的厚さを表す。Y−λは、例えば、3λ、5λ、および7λのうちから選択される。Y’’は、クラッディング層121の厚さであって、X1、X2、Y’、Yが決定されれば、それによって、Y’’も決定される。

0067

図10Aは、イメージ変調器100の例示的な設計結果を示している。図10Aを参照すれば、活性層120は、80Åの厚さを有する137層の量子ウェル層122、136層の障壁層123および70Å厚のクラッディング層121を備える。また、第2上部DBR層133は2対、第1上部DBR層132は11対、第2下部DBR層113は11対、第1下部DBR層112は2対を有する。活性層120の全厚は、7λである。

0068

図10Bは、図10Aに示したイメージ変調器100の光学的特性を表すグラフである。図10Bにおいて、丸1が付されたグラフは、活性層120が存在しないと仮定する場合の波長別の透過度特性を表す。また、丸2が付されたグラフは、イメージ変調器100に電圧が印加されていない状態での透過度特性を表し、丸3が付されたグラフは、イメージ変調器100に逆バイアス電圧が印加された時の透過度特性を表す。そして、丸4が付されたグラフは、丸2が付されたグラフの透過度と丸3が付されたグラフの透過度との差(以下、透過度差)を表す。丸4が付されたグラフに表示された透過度差が大きく、透過度差の帯域幅(例えば、半値幅)が広いほど、イメージ変調器100の変調性能が向上する。丸4が付されたグラフによれば、透過度差の帯域幅は、約9.4nmである。

0069

図11Aは、イメージ変調器100の他の例示的な設計結果を示している。図11Aを参照すれば、上部DBR層130にのみλ/2厚のマイクロキャビティ131が形成されており、下部DBR層110には、マイクロキャビティが形成されていない。また、高屈折率層として、Al0.2Ga0.8Asの代わりにAl0.31Ga0.69Asを使用し、低屈折率層として、Al0.87Ga0.13Asの代わりにAl0.88Ga0.12Asを使用する。第2上部DBR層133は2対、第1上部DBR層132は11対、第2下部DBR層113は1対、第1下部DBR層112は1対を有する。また、活性層120は、85Åの厚さを有する74層の量子ウェル層122と、80Åの厚さを有する60層の量子ウェル層122とを備える。すなわち、活性層120は、厚さの異なる2種類の量子ウェル層を有する。クラッディング層121の厚さは、61Åである。活性層120の全厚は、7λである。下部の第1コンタクト層102は、500Å厚のn−GaAsで形成される。本実施形態は、以後の電極形成工程において、エッチングストップを容易にするために、第1コンタクト層102を厚く設計した場合である。

0070

図11Bは、図11Aに示したイメージ変調器100の光学的特性を表すグラフである。図11Bにおいて、丸1が付されたグラフは、イメージ変調器100に電圧が印加されていない状態での透過度特性を表し、丸2が付されたグラフは、イメージ変調器100に逆バイアス電圧が印加された時の透過度特性を表す。そして、丸3が付されたグラフは、丸1が付されたグラフの透過度と丸2が付されたグラフの透過度との透過度差を表す。丸3が付されたグラフによれば、透過度差の帯域幅は、約10nmである。

0071

図12Aは、イメージ変調器100のさらに他の例示的な設計結果を表している。図12Aを参照すれば、DBR層110、130の構成は、図10Aに示したDBR層110、130の構成と類似している。ただし、第1上部DBR層132と第2下部DBR層113は、12対を有する。活性層120の構成は、図11Aに示した活性層120と同じである。すなわち、活性層120は、85Åの厚さを有する74層の量子ウェル層122と、80Åの厚さを有する60層の量子ウェル層122とを備える。クラッディング層121の厚さは、61Åであり、活性層120の全厚は7λである。

0072

図12Bは、図12Aに示したイメージ変調器100の光学的特性を表すグラフである。図12Bにおいて、丸1が付されたグラフは、活性層120が存在しないと仮定する場合の波長別の透過度特性を表す。また、丸2が付されたグラフは、イメージ変調器100に電圧が印加されていない状態での透過度特性を表し、丸3が付されたグラフは、イメージ変調器100に逆バイアス電圧が印加された時の透過度特性を表す。そして、丸4が付されたグラフは、丸2が付されたグラフの透過度と丸3が付されたグラフの透過度との透過度差を表す。丸4が付されたグラフによれば、透過度差の帯域幅は、約10.6nmであり、透過度差のグラフの頂点部分がより平滑になっている。

0073

図13Aは、イメージ変調器100のさらに他の例示的な設計結果を表している。図13Aを参照すれば、DBR層110、130の構成は、図12Aに示したDBR層110、130の構成と同一である。活性層120は、75Åの厚さを有する75層の量子ウェル層122と、80Åの厚さを有する65層の量子ウェル層122とを備える。クラッディング層121の厚さは、83Åであり、活性層120の全厚は7λである。

0074

図13Bは、図13Aに示したイメージ変調器100の光学的特性を表すグラフである。図13Bにおいて、丸1が付されたグラフは、活性層120が存在しないと仮定する場合の波長別の透過度特性を表す。また、丸2が付されたグラフは、イメージ変調器100に電圧が印加されていない状態での透過度特性を表し、丸3が付されたグラフは、イメージ変調器100に逆バイアス電圧が印加された時の透過度特性を表す。そして、丸4が付されたグラフは、丸2が付されたグラフの透過度と丸3が付されたグラフの透過度の透過度差を表す。丸4が付されたグラフによれば、透過度差の帯域幅は、約11.0nmであり、透過度差のグラフの頂点部分がさらに平滑になっている。

0075

上述したように、PIN構造の透過型イメージ変調器100の下部および上部DBR層110、130に、少なくとも一つのマイクロキャビティ111、131を形成することで、三つ以上のピークを有する共振波長モードで、広い波長領域にわたって透過度を向上させることができる。かかるマイクロキャビティ111、131は、高屈折率材料低屈折率材料をλ/2の整数倍の光学的厚さに形成するため、マイクロキャビティ111、131の形成のための別途の複雑な工程が要求されず、製作が容易である。上述したイメージ変調器100は、透過帯域幅が広く、平滑な特性を有するため、製作工程の誤差による共振波長の変動や、温度などの外部環境による共振波長の変動にも安定した性能を表す。

0076

一方、上述したイメージ変調器100は、透過型であるので、850nm波長帯域の光を吸収するGaAs基板101を除去して、光損失を最小化することが有利である。基板101を除去する方法として、ウェットエッチングを通じて基板101を完全に除去する方法や、ELO(Epitaxy Lift Off)のように基板101を取り除く方法などがある。しかし、これらの方法は、イメージ変調器100内の他の薄膜層を損傷させるおそれがある。したがって、複雑な基板101の除去工程による不確実性を減らすために、基板101を部分的に除去することで、850nm波長帯域の光が通過可能にするため、透明ウィンドウ101aを基板101の中心部に形成する。しかし、透明ウィンドウ101aを形成するために、GaAsで形成された基板101をエッチングすると、基板101上の第1コンタクト層102であるn−GaAsが損傷されるおそれがある。特に、GaAsによる光損失を減らすために、第1コンタクト層102を約50nmに非常に薄く形成するため、第1コンタクト層102が損傷されるおそれが強い。エッチングによる第1コンタクト層102の損傷を防止するために、第1コンタクト層102として、n−GaAsの代わりに、例えば、n−AlGaAsを使用すると、その上に電極を形成するのが困難である。

0077

図14Aないし図14Hは、かかる点を考慮して、基板101に透明ウィンドウ101aを形成するための方法を概略的に示す断面図である。

0078

まず、図14Aを参照すれば、GaAs基板101上にバッファ層150を形成する。バッファ層150は、例えば、AlAsで形成される。次いで、バッファ層150上に、第1コンタクト層102、エピタキシ層200および第2コンタクト層140を順次に成長させる。例えば、第1コンタクト層102は、n−GaAsであり、第2コンタクト層140は、p−GaAsである。ここで、エピタキシ層200は、下部DBR層110、活性層120および上部DBR層130を備える層である。

0079

次いで、図14Bを参照すれば、例えば、CMP(Chemical Mechanical Polishing)法を利用して、基板101の厚さを薄くする。例えば、350μmであった基板101の厚さを200μmに縮める。そして、第1コンタクト層102が部分的に露出されるように、エピタキシ層200と第2コンタクト層140とをメサエッチングする。これにより、第1コンタクト層102上に第1電極161を形成し、第2コンタクト層140上に第2電極162を形成する。

0080

次いで、図14Cを参照すれば、以後のドライおよびウェットエッチング工程の間、第1コンタクト層102、エピタキシ層200、第2コンタクト層140、第1電極161および第2電極162などを保護するために、保護層151、152を形成する。保護層151、152は、基板101の底面、第2コンタクト層140および第2電極162を完全に覆う。保護層151、152は、例えば、SiO2で形成される。

0081

次いで、図14Dを参照すれば、下部保護層151の表面にフォトレジスト153を形成してパターニングする。その結果、下部保護層151のエッジに沿ってフォトレジスト153が形成されており、下部保護層151の中心部は、外部に露出されている。次いで、図14Eを参照すれば、露出された下部保護層151の中心部を、エッチングを通じて除去する。これによって、基板101の中心部が外部に露出される。

0082

これにより、例えば、ICP(Inductive Coupled Plasma)エッチングのようなドライエッチング方式を利用して、図14Fを参照すれば、外部に露出された基板101の中心部を除去する。ドライエッチングにおいては、バッファ層150が露出されるまでは基板101を完全に除去せず、一部残しておく。次いで、図14Gを参照すれば、ウェットエッチング方式により基板101の残った部分を精密にエッチングする。例えば、エッチング液として水酸化溶液(NH4OH)を使用する。基板101が完全に除去されて、バッファ層150が露出されれば、ウェットエッチングを中断する。

0083

最後に、図14Hを参照すれば、適切なバッファ酸化物エッチング溶液(Buffer Oxide を利用して、下部および上部保護層151、152のSiO2を除去する。このとき、基板101の中心部を通じて露出されているバッファ層150も共に除去される。このような方法によれば、エピタキシ層200内の多様な薄膜層を損傷させず、基板101に透明ウィンドウ101aを形成することができる。

0084

図14Aないし図14Hに示した方法は、第1コンタクト層102としてGaAsを使用する場合についてのものである。第1コンタクト層102として、他の材料を使用する場合には、他の方法により基板101に透明ウィンドウ101aを形成することも可能である。例えば、第1コンタクト層102の材料として、InGaPを使用することができる。InGaPは、850nm波長の光を透過させ、その上に電極を形成することも容易である。また、InGaPは、エッチング液として使用する水酸化溶液に対して、エッチングストップ層として作用する。

0085

図15Aないし図15Cは、第1コンタクト層102としてInGaPを使用する場合に、基板101に透明ウィンドウ101aを形成するための他の方法を概略的に示す断面図である。

0086

まず、図15Aを参照すれば、GaAs基板101上に、第1コンタクト層102、エピタキシ層200および第2コンタクト層140を順次に成長させる。例えば、第1コンタクト層102は、n−InGaPであり、第2コンタクト層140は、p−GaAsである。エピタキシ層200は、下部DBR層110、活性層120および上部DBR層130を備える層である。InGaPを第1コンタクト層102の材料として使用する場合には、GaAsを使用する場合と異なり、光損失が少ないので、第1コンタクト層102の厚さを十分に厚く形成できる。したがって、基板101をエッチングする以後の過程の精度は比較的要求されない。

0087

次いで、図14Bないし図14Eに示した過程と同じ工程を行う。すなわち、基板101を研磨した後、第1コンタクト層102および第2コンタクト層140上に、それぞれ第1電極161および第2電極162を形成する。また、基板101の底面と第2電極162とを覆うように、保護層151、152を形成する。そして、下部保護層151のエッジにフォトレジスト153を形成し、露出された下部保護層151の中心部を、エッチングを通じて除去する。

0088

次いで、図15Bを参照すれば、例えば、水酸化溶液(NH4OH)のようなエッチング液を使用して、ウェットエッチング方式により基板101を除去する。InGaPを第1コンタクト層102の材料として使用する場合には、ドライエッチングを通じて、基板101の一部のみをあらかじめ除去する必要がない。基板101が完全に除去されて、InGaPで形成された第1コンタクト層102が露出されれば、エッチングを中断する。
最後に、図15Cを参照すれば、適切なバッファ酸化物エッチング溶液(BOE)を利用して、下部および上部保護層151、152のSiO2を除去する。この時、基板101の中心部を通じて露出されているバッファ層150も共に除去される。このような方法によれば、バッファ層150なしに、エピタキシ層200内の多様な薄膜層を損傷させず、基板101に透明ウィンドウ101aをより容易に形成できる。

0089

一方、基板101に透明ウィンドウ101aが形成されているため、イメージ変調器100が外部の衝撃に弱くなる。したがって、図16に示したように、透明な補強構造物をイメージ変調器100の上部に装着することも可能である。図16を参照すれば、例えば、透明なエポキシ樹脂170をイメージ変調器100の上部に塗布した後、その上に透明カバー171を接着する。透明カバー171としては、例えば、ガラスや透明なプラスチック材料を使用する。透明カバー171の光入射面には、光損失を減らすために、例えば、反射防止層コーティングする。

0090

上述したイメージ変調器100は、例えば、三次元映像獲得装置の撮像素子前に配置されて、変調されたイメージを撮像素子に提供する。しかし、イメージ変調器100をCCDやCMOSのような面積で製作する場合、イメージ変調器100の静電容量が増加する。静電容量の増加は、結果的にRC時定数の増加をもたらすため、20〜40MHzの超高速動作を制約する原因となる。したがって、静電容量と面抵抗とを減らすために、複数の小面積のイメージ変調器100をアレイ形態で配列して使用する。

0091

図17は、上述した構造を有する複数のイメージ変調器100のアレイを含むイメージ変調器アレイ装置200を概略的に示している。図17を参照すれば、イメージ変調器アレイ装置200は、印刷回路基板201と、印刷回路基板201上に配列された複数の駆動回路210と、印刷回路基板201上に実装されたイメージ変調器アレイ220とを備える。図17に示したように、イメージ変調器アレイ220は、絶縁層221内に配列された複数のイメージ変調器100のアレイを含む。駆動回路210の個数と、イメージ変調器100の個数とは同じであり、一つの駆動回路210が一つのイメージ変調器100をそれぞれ独立して制御する。イメージ変調器100の上部面には、第2電極162が配置されており、第2電極162は、絶縁層221上に形成された第2電極パッド223と電気的に連結されている。また、第2電極パッド223は、対応する駆動回路210と電気的に連結される。第2電極162は、例えば、フィッシュボーン(fish bone)形態、マトリックスまたはメッシュ形態格子に形成される。また、イメージ変調器100の周縁に沿って、第1電極161が配置されており、第1電極161は、絶縁層221上に形成された第1電極パッド222と電気的に連結されている。第1電極パッド222は、共通電源に連結される。

0092

以上、多重ファブリぺロー共振モードと多重吸収モードとを利用した透過型イメージ変調器についての例示的な実施形態を説明し、図面に示した。しかし、かかる実施形態は、本発明を例示するためのものであり、本発明は実施形態に限定されるものではない。また各実施形態において示された特徴および態様は、当業者により多様に変形され得る。

0093

本発明は、3Dカメラのような三次元映像獲得装置、その他にも、光通信分野、光連結分野、光信号処理分野に適用可能である。

0094

100イメージ変調器、
101基板、
101a 透明ウィンドウ、
102 第1コンタクト層、
110 下部DBR層、
111 第1マイクロキャビティ層、
112 第1下部DBR層、
113 第2マイクロキャビティ層、
120活性層、
130 上部DBR層、
131 第2マイクロキャビティ層、
132 第1上部DBR層、
133 第2上部DBR層、
140 第2コンタクト層。

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