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技術 クレーン装置

出願人 三菱重工マシナリーテクノロジー株式会社
発明者 内田浩二草野利之
出願日 2011年12月9日 (8年4ヶ月経過) 出願番号 2011-270421
公開日 2013年6月20日 (6年10ヶ月経過) 公開番号 2013-121864
状態 特許登録済
技術分野 クレーンの細部(制御,安全) ジブクレーン(門形、ケーブルクレーン) ウインチ
主要キーワード 張力緩和機構 張力緩和装置 前端辺 揺れ幅 巻上げドラム スクリュージャッキ クレーン構造 巻上機構
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2013年6月20日)のものです。
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図面 (3)

課題

吊荷のコンテナ着床した状態の荷役中に地震が発生しても、主巻きロープ張りや過大な張力が作用することを防止できるクレーン装置を提供する。

解決手段

主巻きロープの巻き取りを行って吊荷のコンテナCを吊り上げるとともに、主巻きロープの巻出しを行ってコンテナCを着床させる主巻きロープの巻上機構を備えているクレーン装置1において、コンテナCが所定位置に着床した状態にあることを検出する着床検出部31と、地震の発生を検出する地震検出部32と、主巻きロープの張力を緩める張力緩和機構部33と、着床検出部31からの着床検出信号及び地震検出部32からの地震発生信号を共に受けた条件で張力緩和機構部33の動作信号を出力する制御部34と、を具備してなる張力緩和装置30を備えている。

概要

背景

従来のコンテナクレーンには、たとえば下記の特許文献1に開示されているように、大地震時地震力による損傷やダメージを回避あるいは低減するため、走行部に免震装置を備えたものがある。

概要

吊荷のコンテナ着床した状態の荷役中に地震が発生しても、主巻きロープ張りや過大な張力が作用することを防止できるクレーン装置を提供する。主巻きロープの巻き取りを行って吊荷のコンテナCを吊り上げるとともに、主巻きロープの巻出しを行ってコンテナCを着床させる主巻きロープの巻上機構を備えているクレーン装置1において、コンテナCが所定位置に着床した状態にあることを検出する着床検出部31と、地震の発生を検出する地震検出部32と、主巻きロープの張力を緩める張力緩和機構部33と、着床検出部31からの着床検出信号及び地震検出部32からの地震発生信号を共に受けた条件で張力緩和機構部33の動作信号を出力する制御部34と、を具備してなる張力緩和装置30を備えている。

目的

具体的に説明すると、第1の問題は、地震力を受けてコンテナクレーンが水平方向に移動すると、吊荷のコンテナを引きずって主巻きロープに張りを生じるので、吊荷のコンテナに水平力が作用することである

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

主巻きロープ巻き取りを行って吊荷のコンテナを吊り上げるとともに、前記主巻きロープの巻出しを行って前記吊荷のコンテナを着床させる主巻きロープの巻上機構を備えているクレーン装置において、前記吊荷のコンテナが所定位置に着床した状態にあることを検出する着床検出部と、地震の発生を検出する地震検出部と、前記主巻きロープの張力を緩める張力緩和機構部と、前記着床検出部からの着床検出信号及び前記地震検出部からの地震発生信号を共に受けた条件で前記張力緩和機構部の動作信号を出力する制御部と、を具備してなる張力緩和装置を備えていることを特徴とするクレーン装置。

請求項2

前記張力緩和機構部は、前記動作信号を受けて前記主巻きロープを強制的に繰り出すように動作する前記巻上機構であることを特徴とする請求項1に記載のクレーン装置。

請求項3

前記巻上機構は、前記主巻きロープの張力検出部を備えていることを特徴とする請求項2に記載のクレーン装置。

請求項4

前記巻上機構は、巻き取り途中に地震発生信号を受けた場合に最後まで巻き取り、巻出し途中に地震発生信号を受けた場合に停止することを特徴とする請求項2または3に記載のクレーン装置。

請求項5

前記張力緩和機構部は、前記動作信号を受けて前記主巻きロープを強制的に緩ます方向へガーダエンドシーブを動作させるコンテナ姿勢制御シリンダであることを特徴とする請求項1に記載のクレーン装置。

請求項6

前記張力緩和機構部は、前記動作信号を受けて前記主巻きロープの張力を緩ませる方向に動作する主巻きロープブレーキ機構であることを特徴とする請求項1に記載のクレーン装置。

請求項7

主巻きロープの巻き取りを行って吊荷のコンテナを吊り上げるとともに、前記主巻きロープの巻出しを行って前記吊荷のコンテナを着床させる主巻きロープの巻上機構を備えているクレーン装置において、前記巻上機構に設置され、荷役作業時設定トルクより所定値以上の高いトルク滑りを生じるトルクリミッタを備えていることを特徴とするクレーン装置。

技術分野

0001

本発明は、コンテナクレーンやタイヤトランスファークレーンRTG)等のコンテナを取り扱うクレーン装置係り、特に、荷役中の地震発生により主巻きロープ張りが生じることを防止したクレーン装置に関する。

背景技術

0002

従来のコンテナクレーンには、たとえば下記の特許文献1に開示されているように、大地震時地震力による損傷やダメージを回避あるいは低減するため、走行部に免震装置を備えたものがある。

先行技術

0003

特許第3281869号公報

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら、上述した従来技術のコンテナクレーンによれば、荷役中に地震が発生した場合においては、特に、コンテナ船上に吊荷のコンテナを着床した状態での地震発生時においては、下記の問題を生じることが懸念される。なお、コンテナの着床とは、上下のコンテナ間スタックコーンにより連結された状態、あるいは、単に吊り下げたコンテナが下のコンテナに着地した状態のことである。
具体的に説明すると、第1の問題は、地震力を受けてコンテナクレーンが水平方向に移動すると、吊荷のコンテナを引きずって主巻きロープに張りを生じるので、吊荷のコンテナに水平力が作用することである。そして、水平力を受けた吊荷のコンテナが水平方向に動いてしまうような状況になると、吊荷のコンテナは、周りに積まれているコンテナに衝突して双方に損傷を生じることや、周りに積まれているコンテナに衝突してなぎ倒してしまうことが懸念される。

0005

また、第2の問題は、コンテナ船上のコンテナと吊荷がスタックコーンで接続された状態で地震が発生すると、地震によりコンテナクレーンの構造体が大きく動くことにより、主巻きロープに過大な張力が作用することである。このような過大な張力を受けると、主巻きロープが破断することや、クレーン構造に過大な荷重が作用して破損することが懸念される。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、コンテナ船上等に吊荷のコンテナを着床した状態の荷役中に地震が発生しても、主巻きロープに張りや過大な張力が作用することを防止できるクレーン装置の提供を目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明は、上記の課題を解決するため、下記の手段を採用した。
本発明に係るクレーン装置は、主巻きロープの巻き取りを行って吊荷のコンテナを吊り上げるとともに、前記主巻きロープの巻出しを行って前記吊荷のコンテナを着床させる主巻きロープの巻上機構を備えているクレーン装置において、前記吊荷のコンテナが所定位置に着床した状態にあることを検出する着床検出部と、地震の発生を検出する地震検出部と、前記主巻きロープの張力を緩める張力緩和機構部と、前記着床検出部からの着床検出信号及び前記地震検出部からの地震発生信号を共に受けた条件で前記張力緩和機構部の動作信号を出力する制御部と、を具備してなる張力緩和装置を備えていることを特徴とするものである。

0007

このようなクレーン装置によれば、吊荷のコンテナが所定位置に着床した状態にあることを検出する着床検出部と、地震の生を検出する地震検出部と、主巻きロープの張力を緩める張力緩和機構部と、着床検出部からの着床検出信号及び地震検出部からの地震発生信号を共に受けた条件で張力緩和機構部の動作信号を出力する制御部と、を具備してなる張力緩和装置を備えているので、コンテナ船上等に吊荷のコンテナを着床した状態の荷役中に地震が発生すると、制御部から出力される動作信号を受けて張力緩和機構部が動作し、主巻きロープに作用する張りや過大な張力を防止できる。

0008

上記のクレーン装置において、前記張力緩和機構部は、前記動作信号を受けて前記主巻きロープを強制的に繰り出すように動作する前記巻上機構であることが好ましく、これにより、吊荷のコンテナを着床した状態の荷役中に地震が発生すると主巻きロープが強制的に巻き出される。従って、主巻きロープに対して、張りや過大な張力が作用することを防止できる。
この場合、前記巻上機構は、前記主巻きロープの張力検出部を備えていることが好ましく、これにより、主巻きロープの張力が所定値以下になったことを検出するまで巻き出すことが可能になる。
そして、前記巻上機構は、吊荷のコンテナ揺れ幅を最小限に抑えるため、巻き取り途中に地震発生信号を受けた場合に最後まで巻き取り、巻出し途中に地震発生信号を受けた場合に停止することが望ましい。

0009

上記のクレーン装置において、前記張力緩和機構部は、前記動作信号を受けて前記主巻きロープを強制的に緩ます方向へガーダエンドシーブを動作させるコンテナ姿勢制御シリンダであることが好ましく、これにより、吊荷のコンテナを着床した状態の荷役中に地震が発生すると、コンテナ姿勢制御シリンダの動作により基端シープを移動させ、主巻きロープを強制的に緩ませる。従って、主巻きロープに対して、張りや過大な張力が作用することを防止できる。

0010

上記のクレーン装置において、前記張力緩和機構部は、前記動作信号を受けて前記主巻きロープの張力を緩ませる方向に動作する主巻きロープブレーキ機構であることが好ましく、これにより、吊荷のコンテナを着床した状態の荷役中に地震が発生すると、主巻きロープブレーキ機構がブレーキ開放または弱める方向に動作し、主巻きロープが自由に繰り出すようにして張りを緩ませる。従って、主巻きロープに対して、張りや過大な張力が作用することを防止できる。

0011

本発明に係るクレーン装置は、主巻きロープの巻き取りを行って吊荷のコンテナを吊り上げるとともに、前記主巻きロープの巻出しを行って前記吊荷のコンテナを着床させる主巻きロープの巻上機構を備えているクレーン装置において、前記巻上機構に設置され、荷役作業時設定トルクより所定値以上の高いトルク滑りを生じるトルクリミッタを備えていることを特徴とするものである。

0012

このようなクレーン装置によれば、前記巻上機構に設置され、荷役作業時の設定トルクより所定値以上の高いトルクで滑りを生じるトルクリミッタを備えているので、このトルクリミッタが張力緩和機構部として機能し、吊荷のコンテナを着床した状態の荷役中に地震が発生した場合には、トルクリミッタの動作により、主巻きロープに対して張りや過大な張力が作用することを防止できる。すなわち、主巻きロープに対して所定位置以上の大きな張力が作用すると、トルクリミッタにも所定値以上の高いトルクが作用して滑りを生じるので、主巻きロープに許容する張力の上限値を規定することが可能になる。
なお、このトルクリミッタは電源が不要であるから、地震による停電外部電源がなくなっても機能する。

発明の効果

0013

上述した本発明のクレーン装置によれば、コンテナ船上等に吊荷のコンテナを着床した状態の荷役中に地震が発生すると、張力緩和機構部を動作させて主巻きロープの張力を緩め、主巻きロープに張りや過大な張力が作用することを防止できる。

図面の簡単な説明

0014

本発明に係るクレーン装置の一実施形態を示す図で、(a)はコンテナ船に荷役中の状態を示す正面図、(b)は張力緩和装置の構成例を示すブロック図である。
図1に示したクレーン装置が備える主巻きロープの巻上機構を示す図で、(a)は全体構成例を示す斜視図、(b)は駆動機構の内部構成例を示す図である。

実施例

0015

以下、本発明に係るクレーン装置の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に示す実施形態のクレーン装置1は、岸壁接岸した船舶(コンテナ船)Sから、搭載されたコンテナC等の貨物上へ荷降し、若しくは陸上の貨物を船舶Sに積載するため、岸壁に沿って走行するとともに、陸上と船舶Sの艙口上との間を往復動するコンテナクレーンである。

0016

図示のクレーン装置1は、岸壁に沿って走行するコンテナクレーンの構造材横架されたガーダ2と、ガーダ2の先端から海上側へ張り出して設けたブーム3上を走行自在に設置されたトロリー4と、トロリー4から吊り下げられてコンテナCを把持するスプレッダ5とを備えている。
スプレッダ5は、たとえば図2(a)に示すように構成された巻上機構10を備えている。この巻上機構10は、複数本(図示の例では4本)ある主巻きロープ11a〜11dの巻き取りを行って吊荷のコンテナCを吊り上げるとともに、主巻きロープ11a〜11dの巻出しを行って吊荷のコンテナCを着床させる機能を有している。すなわち、巻上機構10は、複数本の主巻きロープ11a〜11dを介してスプレッダ5と連結され、ブーム3から主巻きロープ11a〜11dで吊り下げられた状態にあるスプレッダ5が把持した吊荷のコンテナCを上下に昇降させるための駆動機構である。

0017

巻上機構10は、左右一対巻上げドラム12a,12bより、ガーダ2及びブーム3に沿って張設された巻上ロープ11a〜11dを介して、積込みまたは積卸しを行うコンテナCを把持するスプレッダ5を吊り下げている。この場合、主巻きロープ11a〜11dは、後述する駆動機構40に連結されて正転または逆転するドラム12a,12bに各々2本ずつ連結されている。
巻上機構10には、スプレッダ5の姿勢、すなわち、コンテナCが水平状態で昇降するとともに、荷積個所または荷個所で所定の方向を向くように修正するための姿勢制御装置が設けられている。

0018

4本の巻上ロープ11a〜11dは、ガーダ2上に設置された巻上ドラム12a,12bから、ガーダ2の基端部に設けた基端シーブ13a〜13dを経由し、ガーダ2及びブーム3に沿い、走行するトロリー4上に設けたトロリーシーブ14a〜14d、略矩形としたスプレッダ5の四周に設けた昇降シーブ15a〜15dを経由して、ブーム3の先端部までの間に張設されている。
ガーダ2の基端部に設けた基端シーブ13a〜13dは、その取付位置が移動可能に設置されている。この場合、基端シーブ13a〜13dの移動は、スプレッダ5の回転姿勢制御、すなわち、吊荷であるコンテナCの姿勢制御に使用される。

0019

この基端シーブ13a〜13dのうち、スプレッダ5の前端辺に沿って設けられた、昇降シーブ15a,15bに巻回された巻上ロープ11a,11bを巻回する基端シーブ13a,13bと、後端辺に沿って設けられた昇降シーブ15c,15dに巻回された巻回ロープ11c,11dを巻回する基端シーブ13c,13dとは、それぞれ1対のリンク機構21a,21bを形成している。

0020

リンク機構21a,21bを駆動する回転姿勢制御装置20Aは、スプレッダ5を回転させようとする側の昇降シーブとして、たとえば昇降シーブ15b,15dに巻回された主巻きロープ11b,11dを緊張させる方向に基端シーブ13b,13dを移動させるとともに、これらの基端シーブ13b,13dとそれぞれ対をなす基端シーブ13a,13cについては、主巻きロープ11a,11cが弛緩する方向に移動させるようにリンク機構21a,21bを操作する。
このように構成された回転姿勢制御装置20Aによって、スプレッダ5の回転方向、すなわちスプレッダ5に把持されたコンテナCの向きが制御可能となる。

0021

また、主巻きロープ11a〜11dの端部となるブーム2の先端部には、スプレッダ5の傾斜姿勢制御装置20Bが設置されている。
この傾斜姿勢制御装置20Bは、たとえばスクリュージャッキで構成された2組からなり、1組には主巻きロープ11aと11cの端部が、他の組には主巻きロープ11bと11dの端部が、それぞれ接続されている。

0022

そして、それぞれの組のスクリュージャッキを作動して、たとえば主巻きロープ11aと11b、または11cと11dとを巻上げ、または巻下げることにより、スプレッダ5の長手(前後)方向について制御(トリム制御)を行うことができる。
また、同様に、主巻きロープ11aと11d、または主巻きロープ11bと11cとを巻上げ、または巻下げることにより、スプレッダ5の横方向について制御(リスト制御)を行うことができる。

0023

図2(b)に示す駆動機構40は、電動機41を駆動源とし、減速機42を介して巻上げドラム12a,12bを駆動する。従って、電動機41を正転または逆転させることにより、巻上ロープ11a〜11dの巻上げまたは繰り出し(巻下げ)が行われてスプレッダ5を昇降させる。この結果、スプレッダ5に把持されたコンテナCは、陸上からコンテナ船Sの船艙内に移送して荷積みされ、あるいは、コンテナ船Sの船艙内から陸上へ荷卸しされる。
この場合、電動機41と減速機42との間には、主巻きロープ11a〜11dの巻上げまたは繰り出しを阻止し、現状のロープ長さを維持する主巻きロープブレーキ機構43が設けられている。

0024

以下では、本実施形態に係るクレーン装置1の特徴的な構成を詳細に説明する。なお、以下の説明において、主巻きロープ11a〜11d、巻上げドラム12a,12b、基端シーブ13a〜13d、トロリーシーブ14a〜14d及び昇降シーブ15a〜15dについては、区別が必要な場合を除いて、主巻きロープ11、巻上げドラム12、基端シーブ13、トロリーシーブ14及び昇降シーブ15と呼ぶことにする。

0025

上述したように、クレーン装置1は、主巻きロープ11の巻き取りを行って吊荷のコンテナCを吊り上げるとともに、主巻きロープ11の巻出しを行って吊荷のコンテナCを着床させる主巻きロープの巻上機構10を備えている。この場合におけるコンテナCの着床とは、上下のコンテナ間が図示しないスタックコーンにより一体に連結された状態のことである。

0026

このようなクレーン装置1は、張力緩和機構部として、たとえば図1(b)に示すように構成された張力緩和装置30を備えている。
この張力緩和装置30は、吊荷のコンテナCが所定位置に着床した状態にあることを検出する着床検出部31と、地震の発生を検出する地震検出部32と、主巻きロープ11の張力を緩める張力緩和機構部33と、着床検出部31からの着床検出信号及び地震検出部32からの地震発生信号を共に受けた条件(アンド条件)で、張力緩和機構部33の動作信号を出力する制御部34と、を具備して構成される。

0027

着床検出部31は、たとえばスプレッダ5に設けられているリミットスイッチの動作信号を使用できる。着床検出部31の検出信号は、着床検出信号として制御部34に入力される。
地震検出部32は、クレーン装置1に設置した本体地震計加速時計、あるいは、外部から入力される地震情報の信号を利用できる。地震検出部32の検出信号は、地震発生信号として制御部34に入力される。

0028

制御部34は、着床検出部31及び地震検出部32と電気的に接続され、着床検出信号及び地地震発生信号が入力されるようになっている。そして、この制御部34では、着床検出信号及び地震発生信号が共に入力されてアンド条件を満たす場合に、すなわち、コンテナCが着床状態にある状況で地震が発生した場合に、後述する張力緩和機構部33に動作信号を出力する。

0029

上述した張力緩和機構部33には、動作信号を受けて主巻きロープ11を強制的に繰り出すように動作する巻上機構10を利用できる。すなわち、張力緩和機構部33として機能する巻上機構10は、制御部34から動作信号を受けることにより、駆動機構40の電動機41を動作させて主巻きロープ11を巻上げドラム12から繰り出し、コンテナC側に伸張されたロープ長を増すように動作する。換言すれば、張力緩和機構部33として機能する巻上機構10は、制御部34から動作信号を受けることにより、主巻きロープ11を緩めた状態とする制御が行われる。

0030

このようなクレーン装置1によれば、上述した構成の張力緩和装置30を備えているので、コンテナ船上等に吊荷のコンテナCを着床した状態の荷役中に地震が発生すると、制御部34から出力される動作信号を受けて張力緩和装置30が動作し、主巻きロープ11を繰り出すので、主巻きロープ11に作用する張りや過大な張力を防止できる。
すなわち、張力緩和機構部33として機能する巻上機構10の電動機41が動作して主巻きロープ11を強制的に繰り出し、コンテナCと連結されている主巻きロープ11の長さを増すので、主巻きロープ11に作用する張りや過大な張力を緩和できる。

0031

このように、主巻きロープ11に緩みがある状態となれば、クレーン装置1が地震により揺れても主巻きロープ11に過大な張力は発生せず、また、吊荷のコンテナCへの水平力も発生しない。この結果、コンテナCが水平方向に動くような状況になることを防止でき、積まれたコンテナCに衝突するトラブルや、主巻きロープ11やクレーン構造に対して、破談や破損に至る過大な力が作用することを防止できる。

0032

また、本実施形態の巻上機構10は、主巻きロープ11に作用する張力を検出するように、たとえばロードセルのような張力検出部35を備えていることが好ましい。この張力検出部35は、たとえば巻上げドラム12a,12b等に設置され、主巻きロープ11の張力を計測して制御部34に入力できるようになっている。
従って、制御部34は、張力検出部35の検出値に基づいて、主巻きロープ11の張力が所定値以下になったことを検出するまで巻き出すことが可能になり、過大な張力が作用することを確実に防止できる。

0033

また、上述した巻上機構10は、吊荷であるコンテナCの揺れ幅を最小限に抑える観点から、巻き取り途中に地震発生信号を受けた場合には最後まで巻き取ることが望ましい。しかし、巻出し途中に地震発生信号を受けた場合には、主巻きロープ11がこれ以上長くならないように、すぐに電動機41の駆動を止めて巻出しを停止することが望ましい。

0034

上記のクレーン装置において、前記張力緩和機構部は、前記動作信号を受けて前記主巻きロープを強制的に緩ます方向へガーダエンドシーブを動作させるコンテナ姿勢制御シリンダであることが好ましく、これにより、吊荷のコンテナを着床した状態の荷役中に地震が発生すると、コンテナ姿勢制御シリンダの動作により基端シープを移動させ、主巻きロープを強制的に緩ませる。従って、主巻きロープに対して、張りや過大な張力が作用することを防止できる。

0035

ところで、上述した張力緩和機構部33には、動作信号を受けて主巻きロープ11を強制的に繰り出すように動作する巻上機構10の電動機41を利用したが、本実施形態はこれに限定されることはない。
第1の変形例では、上述した張力緩和機構部33として、動作信号を受けて主巻きロープ11の張力を緩ます方向へ基端シーブ13を動作させる手段として、回転姿勢制御装置20Aのコンテナ姿勢制御シリンダ(不図示)を利用できる。

0036

具体的に説明すると、クレーン装置1においては、吊荷のコンテナCを着床した状態の荷役中に地震が発生すると、回転姿勢制御装置20Aのコンテナ姿勢制御シリンダが動作して強制的に主巻きロープ11が緩むように移動させる。この動作は、上述した着床検出部31及び地震検出部32から着床検出信号及び地地震発生信号が共に入力されてアンド条件を満たした場合、制御部34から出力される動作信号を受けて実施される。
この結果、主巻きロープ11の張りが緩み、主巻きロープ11に過大な張力が作用することを防止できる。

0037

第2の変形例では、上述した張力緩和機構部33として、動作信号を受けて主巻きロープ11の張力を緩ませる方向に動作する主巻きロープブレーキ機構43を利用できる。
具体的に説明すると、吊荷のコンテナCを着床した状態の荷役中に地震が発生すると、主巻きロープブレーキ機構43がブレーキを開放または弱める方向に動作する。この動作は、上述した着床検出部31及び地震検出部32から着床検出信号及び地地震発生信号が共に入力されてアンド条件を満たした場合、制御部34から出力される動作信号を受けて実施される。
この結果、主巻きロープ11が自由に繰り出すことにより、張りが緩んで過大な張力の作用を防止できる。

0038

本発明に係る他の実施形態では、クレーン装置1の巻上機構10に設置され、荷役作業時の設定トルクより所定値以上の高いトルクで滑りを生じるトルクリミッタ50を備えている。このトルクリミッタ50は、たとえば図2(b)に想像線で示すように、主巻きブレーキ機構43と減速機42とを連結する軸部に介在させている。

0039

このようなクレーン装置1によれば、荷役作業時の設定トルクより所定値以上の高いトルクで滑りを生じるトルクリミッタ50を備えているので、荷役作業時に生じるトルクでは滑りを生じることがなく、従って、支障なく作業を継続することができる。
しかし、地震発生時等の異常により、正常な荷役作業時に発生する最大のトルクに安全率を見込んだ設定トルクよりも、さらに高く設定されたトルクの閾値を超えると、トルクリミッタ50に滑りを生じて主巻きロープ11が巻出される。従って、このトルクリミッタ50が上述した張力緩和装置30の張力緩和機構部33と同様に機能するので、特に、吊荷のコンテナCを着床した状態の荷役中に地震が発生した場合には、トルクリミッタ50の動作により、主巻きロープ11に対して張りや過大な張力が作用することを防止できる。

0040

すなわち、主巻きロープ11に対して所定位置以上の大きな張力が作用すると、トルクリミッタ50にも所定値以上の高いトルクが作用して滑りを生じるので、主巻きロープ11に許容する張力の上限値をトルクリミッタ50により規定することが可能になる。
また、このトルクリミッタ50は電源が不要であるから、地震による停電で外部電源がなくなっても機能する。従って、電源を保有するタイヤ式トランスファークレーンはもとより、外部からの電源供給を受けて動作するコンテナクレーンにおいても、停電による影響を受けることなく機能する。
なお、このトルクリミッタ50については、上述した位置に限定されることはなく、他の好適な設置位置として、たとえば図2(b)に示すように、トルクリミッタ50A,50Bのように、減速機42と巻上げドラム12a,12bとを連結する軸部に各々介在させた構成としてもよい。

0041

このように、本実施形態に係るクレーン装置1によれば、コンテナ船Sの上等に吊荷のコンテナCを着床した状態の荷役中に地震が発生しても、張力緩和装置30やトルクリミッタ50を動作させて主巻きロープ11の張力を緩め、主巻きロープ11に張りや過大な張力が作用することを防止できる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、その要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。

0042

1クレーン装置
2ガーダ
3ブーム
4トロリー
5スプレッダ
10巻上機構
11,11a〜11d主巻きロープ
12a,12b巻上げドラム
13,13a〜13d基端シーブ
14,14a〜14d トロリーシーブ
15,15a〜15d昇降シーブ
20A回転姿勢制御装置
20B傾斜姿勢制御装置
21a,21bリンク機構
30張力緩和装置
31着床検出部
32地震検出部
33張力緩和機構部
34 制御部
35張力検出部
40駆動機構
41電動機
42減速機
43 主巻きロープブレーキ機構(ブレーキ機構)
50、50A,50Bトルクリミッタ
Cコンテナ(吊荷)

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    【課題】スプール収容部と連通路との流通性を向上させるとともに、両者の間の流通量の変動幅を小さくして安定した流通を確保できるデッキクレーンの給油装置用の分配弁を提供すること。【解決手段】分配弁44には、... 詳細

  • 株式会社タダノの「 アウトリガ装置、及びアウトリガ装置を備えた作業車」が 公開されました。( 2020/02/13)

    【課題】遠隔操作によって、外筒に対して任意の位置に内筒を位置決めできるアウトリガ装置を提供する。【解決手段】アウトリガ31、32は、外筒34及び内筒35を備える。内筒35は、外筒34に格納された格納位... 詳細

  • 株式会社タダノの「 ウインチのロープ乱巻防止装置」が 公開されました。( 2020/02/13)

    【課題】ロープの乱巻を確実に防止することのできるウインチのロープ乱巻防止装置を提供する。【解決手段】ウインチドラム24aの回転軸方向に移動自在に設けられ、ウインチドラム24aに巻き掛けられるロープ22... 詳細

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