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技術 ロータリーダンパー

出願人 備前発条株式会社
発明者 山根孟士小林徳三中山敬博谷口靖岡本昭彦
出願日 2011年12月8日 (8年4ヶ月経過) 出願番号 2011-268618
公開日 2013年6月17日 (6年10ヶ月経過) 公開番号 2013-119920
状態 特許登録済
技術分野 振動減衰装置 流体減衰装置
主要キーワード 締付動作 型抜き用 弛緩動作 有効巻数 コイルスプリング式 締付状態 ブレーキスプリング グリス溜
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2013年6月17日)のものです。
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図面 (7)

課題

回動する際の抵抗力を容易に調節できるロータリーダンパーの提供。

解決手段

ロータリーダンパーを、その端部が第一部材100に対して一体的に固定されるブレーキドラム10と、ブレーキドラム10に対して相対的に回動可能な状態で被せられ、第二部材200に連動して回動可能な状態で連結された筒状ケース20と、ブレーキドラム10に対して締付状態で外嵌されてその一端部及び他端部がそれぞれ筒状ケース20の一端部及び他端部に固定されたコイルスプリングからなるブレーキスプリング30とで構成した。ブレーキドラム10におけるブレーキスプリング30が外嵌される区間外周面には逃がし用凹部10cを設けた。ブレーキドラム10の両端部には、ブレーキドラム10とは独立して回動する巻付固定部20a,20bを設け、巻付固定部20a,20bの外周面に、ブレーキプリング30の一端部及び他端部の所定巻数分をそれぞれ外嵌させた。

概要

背景

リクライニングシートの角度を調節する際や、折畳み式シートを折り畳む際や、収納式オットマン出し入れする際や、開き戸開閉する際や、各種装置の蓋などを開閉する際などに、相対的に回動する部材間ロータリーダンパーを介在させ、その回動に抵抗力を与えて重量感のある動作をさせることが行われている。ロータリーダンパーは、その動作原理により、各種のものに分類される。例えば、シリコンオイルなどの粘性流体粘性抵抗を利用することにより、前記回動に抵抗力を付与したもの(以下において、「粘性流体式のロータリーダンパー」と表記することがある。)が知られている。粘性流体式のロータリーダンパーでは、回動させる向きによって抵抗力が変化するなど、高機能なものも提案されている(例えば、特許文献1)。しかし、粘性流体式のロータリーダンパーには、高い液密性が要求され、それを構成する各部材には、高い寸法精度が要求される。このため、粘性流体式のロータリーダンパーにおける各部材は、ダイカストにより製造されるのが一般的となっていた。したがって、粘性流体式のロータリーダンパーでは、その抵抗力の設定の際、ダイカスト金型から作る必要があり、設計開発期間が長くなり、製造コストも高くなるという欠点があった。加えて、粘性流体式のロータリーダンパーは、軽量化や小型化が困難であるという欠点もあった。

また、従来のロータリーダンパーには、ブレーキドラムに対して締付状態で外嵌したコイルスプリングからなるブレーキスプリングが前記ブレーキドラムの外周面から受ける摩擦力により、前記回動に抵抗力を付与したもの(以下において、「コイルスプリング式のロータリーダンパー」と表記することがある。)も知られている(例えば、特許文献2)。コイルスプリング式のロータリーダンパーは、ブレーキスプリングの巻数や、その端部を固定する位置を調節するだけで、その抵抗力を変更することができる。加えて、軽量化や小型化も容易である。しかし、コイルスプリング式のロータリーダンパーは、過大な荷重がかかった際に、ブレーキスプリング(特にその端部付近)が変形するおそれがあった。加えて、コイルスプリング式のロータリーダンパーにおいて、回動させる向きによって抵抗力を変化させたものは見当たらなかった。この点、特許文献3には、一端部に小径部が設けられ、他端部に大径部が設けられたコイルスプリングを使用することにより、回動させる向きによって異なる抵抗力が発生するようにした角度調節式のヘッドレストが記載されている。しかし、このコイルスプリングは、ヘッドレストを所定角度ロックするためのものであり、ロータリーダンパーとしての使用態様ではない。

概要

回動する際の抵抗力を容易に調節できるロータリーダンパーの提供。ロータリーダンパーを、その端部が第一部材100に対して一体的に固定されるブレーキドラム10と、ブレーキドラム10に対して相対的に回動可能な状態で被せられ、第二部材200に連動して回動可能な状態で連結された筒状ケース20と、ブレーキドラム10に対して締付状態で外嵌されてその一端部及び他端部がそれぞれ筒状ケース20の一端部及び他端部に固定されたコイルスプリングからなるブレーキスプリング30とで構成した。ブレーキドラム10におけるブレーキスプリング30が外嵌される区間の外周面には逃がし用凹部10cを設けた。ブレーキドラム10の両端部には、ブレーキドラム10とは独立して回動する巻付固定部20a,20bを設け、巻付固定部20a,20bの外周面に、ブレーキプリング30の一端部及び他端部の所定巻数分をそれぞれ外嵌させた。

目的

本発明は、上記課題を解決するものであり、回動する際の抵抗力を容易な調節で設定できるだけでなく、軽量化や小型化や低コスト化が容易なコイルスプリング式のロータリーダンパーを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

第一部材と、第一部材に対して相対的に回動する第二部材との間に介在されて、第一部材に対して第二部材を相対的に回動させる際に該回動に抵抗力を付与するためのロータリーダンパーであって、その端部を第一部材に対して一体的に固定されるブレーキドラムと、ブレーキドラムに対して相対的に回動可能な状態で被せられ、第二部材に連動して回動可能な状態で連結された筒状ケースと、ブレーキドラムに対して締付状態で外嵌されてその一端部及び他端部がそれぞれ筒状ケースの一端部及び他端部に固定されたコイルスプリングからなるブレーキスプリングと、で構成され、ブレーキドラムにおけるブレーキスプリングが外嵌される区間外周面に、逃がし用凹部をブレーキドラムの外周方向に沿って設けるとともに、ブレーキドラムにおける前記区間の両端部に、ブレーキドラムとは独立して回動する巻付固定部を設け、該巻付固定部の外周面に、ブレーキプリングにおける一端部及び他端部の所定巻数分をそれぞれ外嵌させたことを特徴とするロータリーダンパー。

請求項2

筒状ケースが、ブレーキスプリングにおける前記一端部が固定される第一ケースと、ブレーキスプリングにおける前記他端部が固定される第二ケースとに分離可能な構造とされるとともに、第一ケースにおける第二ケース側の端部内周面に、複数の内向き係合歯を第一ケースの内周方向に沿って所定間隔で形成する一方、第二ケースにおける第一ケース側の端部外周面に、前記内向き係合歯に係合する複数の外向き係合歯を第二ケースの外周方向に沿って所定間隔で形成し、又は、第一ケースにおける第二ケース側の端部外周面に、複数の外向き係合歯を第一ケースの外周方向に沿って所定間隔で形成する一方、第二ケースにおける第一ケース側の端部内周面に、前記外向き係合歯に係合する複数の内向き係合歯を第二ケースの内周方向に沿って所定間隔で形成した請求項1記載のロータリーダンパー。

請求項3

ブレーキドラムにおけるブレーキスプリングが外嵌される区間の端部から逃がし用凹部まで延在する型抜き用凹部をブレーキドラムの外周方向に間歇的に設け、ブレーキドラムにおける一端側に設けられた型抜き用凹部と他端側に設けられた型抜き用凹部を互い違いに配した請求項1又は2記載のロータリーダンパー。

技術分野

0001

本発明は、2つの部材間に介在されて、一方の部材に対して他方の部材を相対的に回動させる際に該回動に抵抗力を付与するためのロータリーダンパーに関する。

背景技術

0002

リクライニングシートの角度を調節する際や、折畳み式シートを折り畳む際や、収納式オットマン出し入れする際や、開き戸開閉する際や、各種装置の蓋などを開閉する際などに、相対的に回動する部材間にロータリーダンパーを介在させ、その回動に抵抗力を与えて重量感のある動作をさせることが行われている。ロータリーダンパーは、その動作原理により、各種のものに分類される。例えば、シリコンオイルなどの粘性流体粘性抵抗を利用することにより、前記回動に抵抗力を付与したもの(以下において、「粘性流体式のロータリーダンパー」と表記することがある。)が知られている。粘性流体式のロータリーダンパーでは、回動させる向きによって抵抗力が変化するなど、高機能なものも提案されている(例えば、特許文献1)。しかし、粘性流体式のロータリーダンパーには、高い液密性が要求され、それを構成する各部材には、高い寸法精度が要求される。このため、粘性流体式のロータリーダンパーにおける各部材は、ダイカストにより製造されるのが一般的となっていた。したがって、粘性流体式のロータリーダンパーでは、その抵抗力の設定の際、ダイカスト金型から作る必要があり、設計開発期間が長くなり、製造コストも高くなるという欠点があった。加えて、粘性流体式のロータリーダンパーは、軽量化や小型化が困難であるという欠点もあった。

0003

また、従来のロータリーダンパーには、ブレーキドラムに対して締付状態で外嵌したコイルスプリングからなるブレーキスプリングが前記ブレーキドラムの外周面から受ける摩擦力により、前記回動に抵抗力を付与したもの(以下において、「コイルスプリング式のロータリーダンパー」と表記することがある。)も知られている(例えば、特許文献2)。コイルスプリング式のロータリーダンパーは、ブレーキスプリングの巻数や、その端部を固定する位置を調節するだけで、その抵抗力を変更することができる。加えて、軽量化や小型化も容易である。しかし、コイルスプリング式のロータリーダンパーは、過大な荷重がかかった際に、ブレーキスプリング(特にその端部付近)が変形するおそれがあった。加えて、コイルスプリング式のロータリーダンパーにおいて、回動させる向きによって抵抗力を変化させたものは見当たらなかった。この点、特許文献3には、一端部に小径部が設けられ、他端部に大径部が設けられたコイルスプリングを使用することにより、回動させる向きによって異なる抵抗力が発生するようにした角度調節式のヘッドレストが記載されている。しかし、このコイルスプリングは、ヘッドレストを所定角度ロックするためのものであり、ロータリーダンパーとしての使用態様ではない。

先行技術

0004

特開2011−190917号公報
特開平11−002278号公報
特開2010−142439号公報

発明が解決しようとする課題

0005

本発明は、上記課題を解決するものであり、回動する際の抵抗力を容易な調節で設定できるだけでなく、軽量化や小型化や低コスト化が容易なコイルスプリング式のロータリーダンパーを提供するものである。また、長期間の使用に対し、ブレーキスプリングが変形しないコイルスプリング式のロータリーダンパーを提供することも本発明の目的である。さらに、回動する向きによって抵抗力を変えるといった複雑な動作を容易に実現することが可能なコイルスプリング式ダンパーを提供することも本発明の目的である。

課題を解決するための手段

0006

上記課題は、
第一部材と、第一部材に対して相対的に回動する第二部材との間に介在されて、第一部材に対して第二部材を相対的に回動させる際に該回動に抵抗力を付与するためのロータリーダンパーであって、
その端部を第一部材に対して一体的に固定されるブレーキドラムと、
ブレーキドラムに対して相対的に回動可能な状態で被せられ、第二部材に連動して回動可能な状態で連結された筒状ケースと、
ブレーキドラムに対して締付状態で外嵌されてその一端部及び他端部がそれぞれ筒状ケースの一端部及び他端部に固定されたコイルスプリングからなるブレーキスプリングと、
で構成され、
ブレーキドラムにおけるブレーキスプリングが外嵌される区間の外周面に、逃がし用凹部をブレーキドラムの外周方向に沿って設けるとともに、
ブレーキドラムにおける前記区間の両端部に、ブレーキドラムとは独立して回動する巻付固定部を設け、該巻付固定部の外周面に、ブレーキプリングにおける一端部及び他端部の所定巻数分をそれぞれ外嵌させたことを特徴とするロータリーダンパー
を提供することによって解決される。

0007

本発明のロータリーダンパーにおいて、第一部材に対して第二部材を相対的に回動させようとすると、第二部材に連動して筒状ケースも回動しようとするものの、筒状ケースには、ブレーキドラムに対して締付状態で外嵌されているブレーキスプリングの一端部及び他端部が固定されている。このため、第一部材に対して第二部材を相対的に回動させる際には、ブレーキスプリングの内周面がブレーキドラムの外周面を締め付ける。この締め付けに伴う抵抗力が回動の際の抵抗力(トルク)となる。この締付力は、ブレーキスプリングがブレーキドラムの外周面と接触する部分において発生し、ブレーキスプリングの外周面に逃がし用凹部を設けた部分では発生しない。このため、本発明のロータリーダンパーでは、逃がし用凹部の寸法、形状又は配置などを変更することにより、回動の抵抗力を容易に調節することができるようになっている。その具体例については後述する。また、本発明のロータリーダンパーは、液密性が要求されず、それを構成する各部材は、プレス加工樹脂射出成形で加工できる。さらに、軽量化や小型化や低コスト化も容易である。さらにまた、本発明のロータリーダンパーでは、ブレーキドラムとは独立して回動する巻付固定部に、ブレーキスプリングの一端部及び他端部を所定巻数分だけ外嵌させたので、第一部材と第二部材の間に荷重がかかると、巻付固定部が締め付けられ、ブレーキスプリングの一端部及び他端部には局所的な大きな負荷がかからないようになっている。このため、ブレーキスプリングは変形しにくい状態となっている。

0008

本発明のロータリーダンパーにおいて、筒状ケースの具体的な態様は、特に限定されないが、筒状ケースを、ブレーキスプリングにおける前記一端部が固定される第一ケースと、ブレーキスプリングにおける前記他端部が固定される第二ケースとに分離可能な構造とするとともに、第一ケースにおける第二ケース側の端部内周面に、複数の内向き係合歯を第一ケースの内周方向に沿って所定間隔で形成する一方、第二ケースにおける第一ケース側の端部外周面に、前記内向き係合歯に係合する複数の外向き係合歯を第二ケースの外周方向に沿って所定間隔で形成すると好ましい。逃がし用凹部を設けたブレーキドラムに当該構成を採用すると、互いに係合させる内向き係合歯と外向き係合歯とを変更することが可能になり、第一ケースに対する第二ケースの組み付け角度を調節することができる。したがって、ブレーキスプリングの一端部と他端部との相対的位置関係を調節して、ブレーキドラムに対するブレーキスプリングの締付力を調整することが可能になる。第一ケースにおける第二ケース側の端部外周面に、複数の外向き係合歯を第一ケースの外周方向に沿って所定間隔で形成する一方、第二ケースにおける第一ケース側の端部内周面に、前記外向き係合歯に係合する複数の内向き係合歯を第二ケースの内周方向に沿って所定間隔で形成しても、当該構成と同様の作用効果を得ることができる。

0009

ところで、本発明のロータリーダンパーにおいては、ブレーキドラムに逃がし用凹部を設けるため、ブレーキドラムを樹脂の射出成型品とする場合には、型抜きを考慮して、ブレーキドラムの長手方向に沿って相対的に移動する2つの型(二方抜き型)に加えて、ブレーキドラムの径方向に沿って移動する型(三方向抜き型)が必要となる。しかし、ブレーキドラムにおけるブレーキスプリングが外嵌される区間の端部から逃がし用凹部まで延在する型抜き用凹部をブレーキドラムの外周方向に間歇的に設け、ブレーキドラムにおける一端側に設けられた型抜き用凹部と他端側に設けられた型抜き用凹部を互い違いに配することで、上記の二方向抜き型だけでブレーキドラムを射出成形することが可能になる。型抜き用凹部は、グリスを溜めるためのグリス溜め用凹部として利用できる。

発明の効果

0010

本発明は、上記課題を解決するものであり、回動する際の抵抗力を容易な調節で設定できるだけでなく、軽量化や小型化や低コスト化が容易なコイルスプリング式のロータリーダンパーを提供することが可能になる。また、長期間の使用に対し、ブレーキスプリングが変形しないコイルスプリング式のロータリーダンパーを提供することも可能になる。さらに、回動する向きによって抵抗力を変えるといった複雑な動作を容易に実現することが可能なコイルスプリング式ダンパーを提供することも可能になる。

図面の簡単な説明

0011

第一実施態様のロータリーダンパーを各構成部品に分解した状態を示した斜視図である。
第一実施態様のロータリーダンパーをブレーキドラムの中心線を含む平面で切断した状態を示した断面図である。
第一実施態様のロータリーダンパーの抵抗力(トルク)の異方性を説明するグラフである。
第二実施態様のロータリーダンパーをブレーキドラムの中心線を含む平面で切断した状態を示した断面図である。
第三実施態様のロータリーダンパーをブレーキドラムの中心線を含む平面で切断した状態を示した断面図である。
第四実施態様のロータリーダンパーにおけるブレーキドラムを示した斜視図である。

実施例

0012

[本発明のロータリーダンパーの概要
本発明のロータリーダンパーの好適な実施態様について、図面を用いてより具体的に説明する。図1は、第一実施態様のロータリーダンパーを各構成部品に分解した状態を示した斜視図である。図2は、第一実施態様のロータリーダンパーをブレーキドラム10の中心線Lを含む平面で切断した状態を示した断面図である。図3は、第一実施態様のロータリーダンパーの抵抗力(トルク)の異方性を説明するグラフである。

0013

第一実施態様のロータリーダンパーは、図1,2に示すように、第一部材100と第二部材200との間に介在される。このロータリーダンパーは、ブレーキドラム10と、筒状ケース20と、ブレーキスプリング30とで構成される。ブレーキドラム10は、第一部材100から立設された軸体ボルト)101に外嵌され、抜止手段(ナット)102により抜け止めされる。ブレーキドラム10は、その一端部10aに設けた突起10dが第一部材100の嵌合穴103に嵌合することにより、第一部材100に対して一体的に固定された状態となっている。また、筒状ケース20は、ブレーキドラム10に対して相対的に回動可能な状態で被せられる。筒状ケース20は、その外周部から立設するフランジ部に設けた貫通孔20cに、第二部材200から立設する軸体(ボルト)201が遊びのある状態で挿入され、第二部材200に連動して回動可能するようになっている。さらに、ブレーキスプリング30の両端部を除く区間は、ブレーキドラム10に対して締付状態で外嵌され、ブレーキスプリング30の一端部30a及び他端部30bの所定巻数分は、巻付固定部20a,20bに対して締付状態で外嵌されている。ブレーキドラム10の中間部の外周面に沿った箇所には、逃がし用凹部10cを設けており、当該箇所においてブレーキスプリングの締付力が作用しないようにし、ブレーキスプリング30の締付作用を分断している。

0014

第一実施態様のロータリーダンパーにおいて、筒状ケース20は、図1,2に示すように、ブレーキスプリング30の一端部30aが固定される第一ケース21と、他端部30bが固定される第二ケース22とに分離可能な構造となっている。第一ケース21における第二ケース22側の端部内周面には、複数の内向き係合歯21aを第一ケース21の内周方向に沿って所定間隔で形成している。一方、第二ケース22における第一ケース21側の端部外周面には、複数の外向き係合歯22aを第二ケース22の外周方向に沿って所定間隔で形成している。このため、互いに係合させる内向き係合歯21aと外向き係合歯22aとを変更することにより、第一ケース21に対する第二ケース22の組み付け角度を調節することができるようになっている。第一ケース21及び第二ケース22の内側には、それぞれブレーキプリング30における一端部30a及び他端部30bの所定巻数分をそれぞれ外嵌させるための巻付固定部20a,20bをそれぞれ設けている。第一実施態様のロータリーダンパーにおいては、筒状ケース20の内側に一体的に設けた一対の鍔状部を巻付固定部20a,20bとしているが、巻付固定部20a,20bは、筒状ケース20と別体としてもよい。

0015

逃がし用凹部10cの場所は、ロータリーダンパーに要求される機能に応じて適宜決定される。第一実施態様のロータリーダンパーにおいて、逃がし用凹部10cは、ブレーキドラム10におけるブレーキスプリング30が外嵌される区間の中間点から見てコイルスプリング30の他端部30b側にずれた位置に設けている。このように、逃がし用凹部10cの位置を選択して設けることで、図3に示すように、第一部材100に対して第二部材200を相対的に回動させる際の抵抗力を、一の方向(図2における矢印Aの向き)に回動させる場合と他の方向(図2における矢印Bの向き)に回動させる場合の抵抗力に差を設ける(異方性を持たせる)ことが可能になる。その理由は、次の通りである。すなわち、逃がし用凹部10cを設けることで、ブレーキスプリング30の締付作用を分断し、第一部材100に対して第二部材200を相対的に回動させると、ブレーキスプリング30のいずれか一方の端部はブレーキスプリング30を締め付ける向きに引っ張られ、他方の端部はブレーキスプリング30を緩める向きに押し込まれるようになる。この際、ブレーキスプリング30の中間点よりも前記一方の端部側の区間では、ブレーキスプリング30は締付動作を行い、前記他方の端部側の区間では、ブレーキスプリング30は弛緩動作を行う。加えて、逃がし用凹部10cを上記の位置に設けたことによって、ブレーキスプリング30の一端部30a側の有効巻数と他端部30b側の有効巻数とが異なっているため、その有効巻数の差が抵抗力の差となって現れる。

0016

図4は、第二実施態様のロータリーダンパーをブレーキドラム10の中心線Lを含む平面で切断した状態を示した断面図である。第二実施態様のロータリーダンパーは、図4に示すように、第一ケース21と第二ケース22との間に第三ケース23を設けている。第三ケース23の一端部23a及び他端部23bの内周面には、それぞれ、その内周方向に沿って複数の内向き係合歯を所定間隔で設けており、第一ケース21及び第二ケース22の端部外周面に設けられた外向き係合歯と係合させることにより、筒状ケース20を一体化させることができるようになっている。貫通孔20cを有する前記フランジ部は、第三ケース23の外周部に設けている。他の構成については、第一実施態様のロータリーダンパーと略同様であるために説明を割愛する。

0017

図5は、第三実施態様のロータリーダンパーをブレーキドラム10の中心線Lを含む平面で切断した状態を示した断面図である。第三実施態様のロータリーダンパーは、図5に示すように、逃がし用凹部10cを2箇所に設けている。それぞれの逃がし用凹部10cは、ブレーキドラム10におけるブレーキスプリング30が外嵌された区間の中間点から等距離となる位置に設けられている。このように、逃がし用凹部10cを前記中間点から見て対称となる位置に設けることで、ブレーキスプリング30の一端部30a側の有効巻数と他端部30b側の有効巻数とを等しくすることができる。したがって、第一部材100に対して第二部材200を相対的に回動させる際の抵抗力を、一の方向(図5における矢印Aの向き)に回動させる場合と他の方向(図5における矢印Bの向き)に回動させる場合とで等しくすることができる。

0018

図6は、第四実施態様のロータリーダンパーにおけるブレーキドラム10を示した斜視図である。第四実施態様のロータリーダンパーは、図6に示すように、その拡径部(ブレーキスプリング30が外嵌される区間)の両端部から逃がし用凹部10cまで延在する型抜き用凹部10f,10g(図6において網掛けハッチングで示した部分)をブレーキドラム10の外周方向に間歇的に設けている。ブレーキスプリング30は、ブレーキドラム10の外周面における凸部10hの頂面に対して締め付けられる。ブレーキドラム10における一端側に設けられた型抜き用凹部10fと他端側に設けられた型抜き用凹部10gは互い違いに配しており、ブレーキドラム10は、二方向抜き型で射出成形することが可能となっている。このブレーキドラム10は、樹脂の射出成型により好適に成形することができる。

0019

以上で説明した本発明のロータリーダンパーは、その用途を限定されるものではなく、各種用途に採用することができる。具体的には、折畳み式シートの折畳み機構、リクライニングシートやヘッドレストやアームレストやオットマンの角度調節機構ドア開閉機構などが例示される。本発明のロータリーダンパーは、小型軽量化あるいは低コスト化も容易なので、それらに対する要求の強い自動車の各機構に採用するものとして特に好適である。

0020

10ブレーキドラム
10a 一端部
10b 他端部
10c 逃がし用凹部
10d突起
10e貫通孔
10f型抜き用凹部(グリス溜め用凹部)
10g 型抜き用凹部(グリス溜め用凹部)
10h 凸部
10i 凸部
20筒状ケース
20a 巻付固定部
20b 巻付固定部
20c 貫通孔
21 第一ケース
21a内向き係合歯
22 第二ケース
22a外向き係合歯
23 第三ケース
23a 一端部
23b 他端部
30ブレーキスプリング
30a 一端部
30b 他端部
100 第一部材
101軸体(ボルト)
102抜止手段(ナット)
103 嵌合穴
200 第二部材
201 軸体(ボルト)

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