図面 (/)

技術 三配位超原子価ヨウ素化合物の製造方法

出願人 株式会社合同資源
発明者 小松弘人宮本充彦
出願日 2011年12月8日 (9年6ヶ月経過) 出願番号 2011-269461
公開日 2013年6月17日 (7年11ヶ月経過) 公開番号 2013-119541
状態 特許登録済
技術分野 有機低分子化合物及びその製造
主要キーワード 爆発危険性 有機ヨウ素化合物 配位子置換反応 III価 超原子価ヨウ素化合物 ポリアンモニウム さらし粉 DIAC
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2013年6月17日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (2)

課題

解決手段

有機アニオンと、金属カチオン置換されていてもよいアンモニウムカチオン、又は置換されていてもよいポリアンモニウムカチオンの何れか1のカチオンとからなる有機塩共存下、非水系溶媒中において、有機ヨウ素化合物と、塩素系酸化剤を混合することにより、三配位超原子価ヨウ素化合物をワンポットで製造することを特徴とする。

概要

背景

超原子価ヨウ素化合物は、重金属酸化剤に比べ毒性が低いため、重金属酸化剤に代わるクリーンな環境調和的酸化剤として、その利用拡大が期待されている。三配位超原子価ヨウ素化合物ヨウ素がIII価酸化状態を取り、一般に一般式(3)

(式(3)中、A' は置換基を含んでいてもよい芳香族基、置換基を含んでいてもよい鎖式脂肪族基、置換基を含んでいてもよい環式脂肪族基、置換基を含んでいてもよい非芳香族複素環基、又はこれらの組合せである基であり、配位子Lはアシロキシ基アリールオキシ基等の基を示す。)で示される構造を持つ超原子価ヨウ素化合物である。

一般的な三配位超原子価ヨウ素化合物の製造方法としては、有機ヨウ素化合物有機過酸化物を反応させる1段階での反応が挙げられ、例えば(ジアセトキシヨードアリール類製造法に関して、下記反応式(4)で示されるような、ヨードベンゼン過酢酸を作用させる方法(例えば、非特許文献1参照)が報告されている。又、この改良法として、有機又は無機過酸化物から反応系中において有機過酸化物を生成させ、これを有機ヨウ素化合物と反応させる方法があり、例えば下記反応式(5)で示されるように、ヨードアリール類の酢酸溶液に過ホウ酸ナトリウム四水和物(例えば、非特許文献2参照)、過ヨウ素酸ナトリウム(例えば、非特許文献3参照)、過炭酸ナトリウム(SPC)(例えば、非特許文献4参照)、m−クロ過安息香酸(mCPBA)(例えば、非特許文献5参照)、過硫酸カリウム(例えば、非特許文献6参照)、過酸化尿素(UHP)(例えば、非特許文献7参照)等の酸化剤を作用させて、(ジアセトキシヨード)アリール類を製造する方法等が報告されている。

(式(5)中、Arは置換基を含んでいてもよい芳香族基を示す。)

しかし、これらの製造方法では何れも過酢酸等の有機過酸化物を使用するか、又は反応系中で発生させ、これを有機ヨウ素化合物と反応させている。有機過酸化物は特に爆発危険性が高く、取扱いや移送が困難である。又、一般的に有機過酸化物は高価な試薬である。このため、三配位超原子価化合物の製造方法として、より安価で且つ安全に行う方法が期待される。

一方、三配位超原子価ヨウ素化合物の他の製造方法として、有機過酸化物に比べ、より安価で且つ取り扱いが容易な塩素系酸化剤を用いる方法が知られている。この製造方法は、下記反応式(6)で示されるような、ヨードベンゼンと塩素との反応(例えば、非特許文献8参照)等によりジクロロヨード化合物類を製造・単離する。続く、下記反応式(7)で示されるような、塩との反応による配位子交換反応により三配位超原子価ヨウ素化合物を製造するものである。具体的には、酢酸水銀を作用させる方法(例えば、非特許文献9参照)、(ジクロロヨード)アリール類に酢酸中、酸化水銀を作用させる方法(例えば、非特許文献10参照)、(ジクロロヨード)アリール類に酢酸中、酢酸鉛を作用させる方法(例えば、非特許文献11参照)等が報告されている。

(式(7)中、Arは置換基を含んでいてもよい芳香族基を示す。)

しかしながら、中間体であるジクロロヨード化合物類は保管中にも分解することが知られており(例えば、非特許文献8参照)、長期保管することは危険である。又、この超原子価ヨウ素化合物の製造方法は、配位子交換反応に用いられる原料のジクロロヨード化合物類を別途調製・単離する2段階反応である。

概要

有機ヨウ素化合物から三配位超原子価ヨウ素化合物を製造することをワンポットプロセスで実現する。有機アニオンと、金属カチオン置換されていてもよいアンモニウムカチオン、又は置換されていてもよいポリアンモニウムカチオンの何れか1のカチオンとからなる有機塩共存下、非水系溶媒中において、有機ヨウ素化合物と、塩素系酸化剤を混合することにより、三配位超原子価ヨウ素化合物をワンポットで製造することを特徴とする。

目的

このように、安全で、安価で且つ効率的な三配位超原子価ヨウ素化合物の製造法が望まれている

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

有機アニオンと、金属カチオン置換されていてもよいアンモニウムカチオン、又は置換されていてもよいポリアンモニウムカチオンの何れか1のカチオンとからなる有機塩共存下、非水系溶媒中において、一般式(1)(式(1)中、Aは置換基を含んでいてもよい芳香族基、置換基を含んでいてもよい鎖式脂肪族基、置換基を含んでいてもよい環式脂肪族基、置換基を含んでいてもよい非芳香族複素環基、又はこれらの組合せである基であり、nは1以上の整数である。)で示される有機ヨウ素化合物と、塩素系酸化剤を混合することにより、一般式(2)(式(2)中、Aは置換基を含んでいてもよい芳香族基、置換基を含んでいてもよい鎖式脂肪族基、置換基を含んでいてもよい環式脂肪族基、置換基を含んでいてもよい非芳香族複素環基、又はこれらの組合せである基であり、R1, R2は互いに同一であっても異なっていても、又は互いに結合していてもよく、R1, R2はそれぞれ置換基を含んでいてもよいアシル基、置換基を含んでいてもよい芳香族基、置換基を含んでいてもよい鎖式脂肪族基、置換基を含んでいてもよい環式脂肪族基、置換基を含んでいてもよい非芳香族複素環基、又はこれらの組合せである基であり、nは1以上の整数である。)で示される三配位超原子価ヨウ素化合物ワンポットで製造することを特徴とする三配位超原子価ヨウ素化合物の製造方法。

請求項2

塩素系酸化剤が、塩素次亜塩素酸カルシウム及び次亜塩素酸系酸化剤からなる群より選ばれる何れか1の酸化剤である請求項1に記載の三配位超原子価ヨウ素化合物の製造方法。

請求項3

式(2)中のR1, R2が互いに同一であっても異なっていても、又は互いに結合していてもよく、R1, R2がそれぞれ置換基を含んでいてもよいアシル基である請求項1又は2に記載の三配位超原子価ヨウ素化合物の製造方法。

請求項4

式(2)中のR1, R2が互いに同一であっても異なっていても、又は互いに結合していてもよく、R1, R2がそれぞれ置換基を含んでいてもよい芳香族基である請求項1又は2に記載の三配位超原子価ヨウ素化合物の製造方法。

請求項5

式(1)及び式(2)中、Aが置換基を含んでいてもよい芳香族基である請求項1〜4のうち何れか1項に記載の三配位超原子価ヨウ素化合物の製造方法。

請求項6

式(1)及び(2)中、Aが置換基を含んでいてもよい不飽和鎖式脂肪族基、又は置換基を含んでいてもよい不飽和環式脂肪族基である請求項1〜4のうち何れか1項に記載の三配位超原子価ヨウ素化合物の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、三配位超原子価ヨウ素化合物の製造方法に関し、特に製造の安全性や経済性に優れ、しかも収率良く三配位超原子価ヨウ素化合物を得ることが可能な三配位超原子価ヨウ素化合物の製造方法に関するものである。

背景技術

0002

超原子価ヨウ素化合物は、重金属酸化剤に比べ毒性が低いため、重金属酸化剤に代わるクリーンな環境調和的酸化剤として、その利用拡大が期待されている。三配位超原子価ヨウ素化合物はヨウ素がIII価酸化状態を取り、一般に一般式(3)

0003

0004

(式(3)中、A' は置換基を含んでいてもよい芳香族基、置換基を含んでいてもよい鎖式脂肪族基、置換基を含んでいてもよい環式脂肪族基、置換基を含んでいてもよい非芳香族複素環基、又はこれらの組合せである基であり、配位子Lはアシロキシ基アリールオキシ基等の基を示す。)で示される構造を持つ超原子価ヨウ素化合物である。

0005

一般的な三配位超原子価ヨウ素化合物の製造方法としては、有機ヨウ素化合物有機過酸化物を反応させる1段階での反応が挙げられ、例えば(ジアセトキシヨードアリール類製造法に関して、下記反応式(4)で示されるような、ヨードベンゼン過酢酸を作用させる方法(例えば、非特許文献1参照)が報告されている。又、この改良法として、有機又は無機過酸化物から反応系中において有機過酸化物を生成させ、これを有機ヨウ素化合物と反応させる方法があり、例えば下記反応式(5)で示されるように、ヨードアリール類の酢酸溶液に過ホウ酸ナトリウム四水和物(例えば、非特許文献2参照)、過ヨウ素酸ナトリウム(例えば、非特許文献3参照)、過炭酸ナトリウム(SPC)(例えば、非特許文献4参照)、m−クロ過安息香酸(mCPBA)(例えば、非特許文献5参照)、過硫酸カリウム(例えば、非特許文献6参照)、過酸化尿素(UHP)(例えば、非特許文献7参照)等の酸化剤を作用させて、(ジアセトキシヨード)アリール類を製造する方法等が報告されている。

0006

0007

(式(5)中、Arは置換基を含んでいてもよい芳香族基を示す。)

0008

しかし、これらの製造方法では何れも過酢酸等の有機過酸化物を使用するか、又は反応系中で発生させ、これを有機ヨウ素化合物と反応させている。有機過酸化物は特に爆発危険性が高く、取扱いや移送が困難である。又、一般的に有機過酸化物は高価な試薬である。このため、三配位超原子価化合物の製造方法として、より安価で且つ安全に行う方法が期待される。

0009

一方、三配位超原子価ヨウ素化合物の他の製造方法として、有機過酸化物に比べ、より安価で且つ取り扱いが容易な塩素系酸化剤を用いる方法が知られている。この製造方法は、下記反応式(6)で示されるような、ヨードベンゼンと塩素との反応(例えば、非特許文献8参照)等によりジクロロヨード化合物類を製造・単離する。続く、下記反応式(7)で示されるような、塩との反応による配位子交換反応により三配位超原子価ヨウ素化合物を製造するものである。具体的には、酢酸水銀を作用させる方法(例えば、非特許文献9参照)、(ジクロロヨード)アリール類に酢酸中、酸化水銀を作用させる方法(例えば、非特許文献10参照)、(ジクロロヨード)アリール類に酢酸中、酢酸鉛を作用させる方法(例えば、非特許文献11参照)等が報告されている。

0010

0011

0012

(式(7)中、Arは置換基を含んでいてもよい芳香族基を示す。)

0013

しかしながら、中間体であるジクロロヨード化合物類は保管中にも分解することが知られており(例えば、非特許文献8参照)、長期保管することは危険である。又、この超原子価ヨウ素化合物の製造方法は、配位子交換反応に用いられる原料のジクロロヨード化合物類を別途調製・単離する2段階反応である。

先行技術

0014

J. G. Sharefkin, H. Saltzman, "IODOSOBENZENEDIACETATE", Organic Syntheses, Coll. Vol. 5, 660 (1973).
A. McKillop, D. Kemp, "Further Functional Group Oxidations Using Sodium Perborate", Tetrahedron, 45, 3299 (1989).
P. Kazmierczak, L. Skulski, L. Kraszkiewicz, "Syntheses of (Diacetoxyiodo)arenes or Iodylarenes from Iodoarenes, with Sodium Periodate as the Oxidant", Molecules, 6, 881 (2001).
A. Zielinska, L. Skulski, "Easy Preparation of (Diacetoxyiodo)arenes from Iodoarenes with Sodium Percarbonate as the Oxidant", Molecules, 7, 806 (2002).
H. Tohma, A. Maruyama, A. Maeda, T. Maegawa, T. Dohi, M. Shiro, T. Morita, Y. Kita, "Preparation and Reactivity of 1,3,5,7-Tetrakis[4-(diacetoxyiodo)phenyl]adamantane, a Recyclable Hypervalent Iodine(III) Reagent", Angewandte Chemie International Edition , 43, 3595 (2004).
M.-D. Hossain, T. Kitamura, "Alternative, Easy Preparation of (Diacetoxyiodo)arenes from Iodoarenes Using Potassium Peroxodisulfate as the Oxidant", Synthesis, 1932 (2005).
T.-K. Page,T. Wirth, "Simple Direct Synthesis of [Bis(trifluoroacetoxy)iodo]arenes", Synthesis, 3153 (2006).
H. J. Lucas and E. R. Kennedy, "IODOBENZENEDICHLORIDE", Organic Syntheses, Coll. Vol. 3, 482 (1955).
M. Ochiai, Y. Takaoka, Y. Masaki, "Synthesis of Chiral Hypervalent Organoiodinanes, Iodo(III)binaphthyls, and Evidence for Pseudorotation on Iodine", Journal of the American Chemical Society, 112, 5677 (1990).
R. T. Taylor, T. A. Stevenson, "Mercury Mediated Synthesis of Bis(carboxy)iodobenzenes", Tetrahedron Letters, 29, 2033 (1988).
R. Neu, "Zur Kenntnis der Aryljodidchloride (I. Mitteil.)", Berichte der Deutschen Chemischen Gesellschaft, 72B, 1505 (1939).

発明が解決しようとする課題

0015

前述した三配位超原子価ヨウ素化合物の製造法では、有機過酸化物を使用する1段階による方法においては、有機過酸化物の危険性及び経済性が問題であり、又、ジクロロヨード化合物類を製造・単離後、配位子交換反応を行う方法では、ジクロロヨード化合物類の不安定性及び2段階反応であるという効率性に問題が見出される。このように、安全で、安価で且つ効率的な三配位超原子価ヨウ素化合物の製造法が望まれている。

0016

そこで、本発明では、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、I価の有機ヨウ素化合物から三配位超原子価ヨウ素化合物を製造する上で、非水系溶媒中、ジクロロヨード化合物類を中間体として単離することなく、安価な塩素系酸化剤を用い、効率的なワンポットプロセスでの三配位超原子価ヨウ素化合物の製造方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0017

本発明者は、上述した課題を解決するために鋭意検討を行ったところ、有機アニオンと、金属カチオン置換されていてもよいアンモニウムカチオン、又は置換されていてもよいポリアンモニウムカチオンの何れか1のカチオンとからなる有機塩共存下、非水系溶媒中において、一般式(1)

0018

0019

(式(1)中、Aは置換基を含んでいてもよい芳香族基、置換基を含んでいてもよい鎖式脂肪族基、置換基を含んでいてもよい環式脂肪族基、置換基を含んでいてもよい非芳香族複素環基、又はこれらの組合せである基であり、nは1以上の整数である。)で示される有機ヨウ素化合物と、塩素系酸化剤を混合することにより、一般式(2)

0020

0021

(式(2)中、Aは置換基を含んでいてもよい芳香族基、置換基を含んでいてもよい鎖式脂肪族基、置換基を含んでいてもよい環式脂肪族基、置換基を含んでいてもよい非芳香族複素環基、又はこれらの組合せである基であり、R1, R2は同一であっても異なっていても、又は互いに結合していてもよく、R1, R2はそれぞれ置換基を含んでいてもよいアシル基、置換基を含んでいてもよい芳香族基、置換基を含んでいてもよい鎖式脂肪族基、置換基を含んでいてもよい環式脂肪族基、置換基を含んでいてもよい非芳香族複素環基、又はこれらの組合せである基であり、nは1以上の整数である。)で示される三配位超原子価ヨウ素化合物をワンポットで製造することを新たに見出した。

0022

即ち、本発明では、非水系溶媒中にて、前記一般式(2)で示される三配位超原子価ヨウ素化合物を製造するために、前記一般式(1)で示される有機ヨウ素化合物の塩素系酸化剤による酸化反応、及び有機アニオンと、金属カチオン、置換されていてもよいアンモニウムカチオン、又は置換されていてもよいポリアンモニウムカチオンの何れか1のカチオンとからなる有機塩の共存による配位子交換反応の全プロセスをワンポットで行う。

0023

請求項1記載の三配位超原子価ヨウ素化合物の製造方法は、有機アニオンと、金属カチオン、置換されていてもよいアンモニウムカチオン、又は置換されていてもよいポリアンモニウムカチオンの何れか1のカチオンとからなる有機塩共存下、非水系溶媒中において、一般式(1)

0024

0025

(式(1)中、Aは置換基を含んでいてもよい芳香族基、置換基を含んでいてもよい鎖式脂肪族基、置換基を含んでいてもよい環式脂肪族基、置換基を含んでいてもよい非芳香族複素環基、又はこれらの組合せである基であり、nは1以上の整数である。)で示される有機ヨウ素化合物と、塩素系酸化剤を混合することにより、一般式(2)

0026

0027

(式(2)中、Aは置換基を含んでいてもよい芳香族基、置換基を含んでいてもよい鎖式脂肪族基、置換基を含んでいてもよい環式脂肪族基、置換基を含んでいてもよい非芳香族複素環基、又はこれらの組合せである基であり、R1, R2は互いに同一であっても異なっていても、又は互いに結合していてもよく、R1, R2はそれぞれ置換基を含んでいてもよいアシル基、置換基を含んでいてもよい芳香族基、置換基を含んでいてもよい鎖式脂肪族基、置換基を含んでいてもよい環式脂肪族基、置換基を含んでいてもよい非芳香族複素環基、又はこれらの組合せである基であり、nは1以上の整数である。)で示される三配位超原子価ヨウ素化合物をワンポットで製造することを特徴とする。

0028

請求項2記載の三配位超原子価ヨウ素化合物の製造方法は、請求項1記載の発明において、塩素系酸化剤が、塩素、次亜塩素酸カルシウム及び次亜塩素酸系酸化剤からなる群より選ばれる何れか1の酸化剤であることを特徴とする。

0029

請求項3記載の三配位超原子価ヨウ素化合物の製造方法は、請求項1又は2に記載の発明において、式(2)中のR1, R2が互いに同一であっても異なっていても、又は互いに結合していてもよく、R1, R2がそれぞれ置換基を含んでいてもよいアシル基である。

0030

請求項4記載の三配位超原子価ヨウ素化合物の製造方法は、請求項1又は2に記載の発明において、式(2)中のR1, R2が互いに同一であっても異なっていても、又は互いに結合していてもよく、R1, R2がそれぞれ置換基を含んでいてもよい芳香族基である。

0031

請求項5記載の三配位超原子価ヨウ素化合物の製造方法は、請求項1〜4のうち何れか1項に記載の発明において、式(1)及び式(2)中、Aが置換基を含んでいてもよい芳香族基である。

0032

請求項6記載の三配位超原子価ヨウ素化合物の製造方法は、請求項1〜4のうち何れか1項に記載の発明において、式(1)及び(2)中、Aが置換基を含んでいてもよい不飽和鎖式脂肪族基、又は置換基を含んでいてもよい不飽和環式脂肪族基である。

発明の効果

0033

本発明によれば、塩素系酸化剤による有機ヨウ素化合物の酸化プロセスと、有機塩によるジクロロヨード化合物の配位子交換反応プロセスとを別に実施することなく、ワンポットで行うことを特徴とする。

0034

そのため、ジクロロヨード化合物を単離、精製するプロセスを省くことができ、2段階で行う反応に比べて、収率の向上及び製造の効率化を図ることが可能となる。又、ジクロロヨード化合物は保存中にも分解することが知られている(例えば、非特許文献8参照)が、ジクロロヨード化合物の単離・精製・保存を行わない本発明においては、この分解による損失を回避することができる。

0035

更に、ジクロロヨード化合物を一旦単離する2段階反応における配位子交換反応段階では、溶液中で高濃度でジクロロヨード化合物が存在するため、ジクロロヨード化合物の分解による有機ヨウ素化合物の再生が容易に起こり、危険であると共に、最終生成物の収率及び純度が低下する。一方、本発明に係る三配位超原子価ヨウ素化合物の製造方法では、塩素系酸化剤による酸化反応が進行する時点で、配位子交換反応試剤である有機塩が既に存在しているため、ジクロロヨード化合物は反応溶液中で高濃度に存在することなく、最終生成物である三配位超原子価ヨウ素化合物が生成する。仮にジクロロヨード化合物の溶液中における分解反応が進行した場合でも、本発明はワンポット反応であり、塩素系酸化剤による酸化反応が同時に行われているため、分解生成物である有機ヨウ素化合物は再び酸化反応を受け、最終的に三配位超原子価ヨウ素化合物へと変換される。従って、ワンポットプロセスを特徴とする本発明に係る三配位超原子価ヨウ素化合物の製造方法では、三配位超原子価ヨウ素化合物の収率及び純度向上が可能となる。また、分解性のあるジクロロヨード化合物を高濃度に存在させない安全なプロセス構築が可能となる。

0036

また本発明によれば、塩素、又は次亜塩素酸系酸化剤等の何れかからなる塩素系酸化剤を酸化剤として使用することを特徴とする。従来、三配位超原子価ヨウ素化合物をワンポットで製造する方法において使用される過酢酸等の有機過酸化物系酸化剤は、特に爆発危険性が高い物質として知られていることからも、その使用だけでなく、移送、及び保管においては特に慎重に行われる必要がある。又、有機過酸化物系酸化剤は高価であり、入手も困難である。これに対し、本発明において使用する塩素系酸化剤は非常に安価な酸化剤である。又、工業的に幅広く使用されているため、容易に入手することができるだけでなく、安全な使用に関する知見も多く、塩素系酸化剤の使用環境構築が容易に行えるという利点がある。

0037

更に、本発明では非水系溶媒を用いているが、非水系溶媒と有機塩を構成するカチオンとの組合せを選択し、反応の副産物である塩化物塩の溶解度をより低くすることで、最終生成物の収率及び純度を向上させることが可能となる。

図面の簡単な説明

0038

本発明を適用した三配位超原子価ヨウ素化合物の製造方法における代表的な簡易フロー図である。

0039

以下、本発明の実施の形態として、三配位超原子価ヨウ素化合物の製造方法について詳細に説明する。

0040

本発明を適用した三配位超原子価ヨウ素化合物の製造方法では、有機アニオンと、金属カチオン、置換されていてもよいアンモニウムカチオン、又は置換されていてもよいポリアンモニウムカチオンの何れか1のカチオンとからなる有機塩共存下、非水系溶媒中において、出発原料として、一般式(1)

0041

0042

(式(1)中、Aは置換基を含んでいてもよい芳香族基、置換基を含んでいてもよい鎖式脂肪族基、置換基を含んでいてもよい環式脂肪族基、置換基を含んでいてもよい非芳香族複素環基、又はこれらの組合せである基であり、nは1以上の整数である。)で示される有機ヨウ素化合物を用い、一般式(2)

0043

0044

(式(2)中、Aは置換基を含んでいてもよい芳香族基、置換基を含んでいてもよい鎖式脂肪族基、置換基を含んでいてもよい環式脂肪族基、置換基を含んでいてもよい非芳香族複素環基、又はこれらの組合せである基であり、R1, R2は同一であっても異なっていても、又は互いに結合していてもよく、R1, R2はそれぞれ置換基を含んでいてもよいアシル基、置換基を含んでいてもよい芳香族基、置換基を含んでいてもよい鎖式脂肪族基、置換基を含んでいてもよい環式脂肪族基、置換基を含んでいてもよい非芳香族複素環基、又はこれらの組合せである基であり、nは1以上の整数である。)で示される三配位超原子価ヨウ素化合物を製造する方法を提供する。

0045

図1は、本発明を適用した三配位超原子価ヨウ素化合物の製造方法における代表的な簡易フロー図である。

0046

本発明では、図1に示すようにS11において、前記有機ヨウ素化合物を非水系溶媒に溶解し、有機アニオンと、金属カチオン、置換されていてもよいアンモニウムカチオン、又は置換されていてもよいポリアンモニウムカチオンの何れか1のカチオンとからなる有機塩を混合し、S12において塩素系酸化剤を添加することで酸化反応、及び配位子置換反応を行わせる。続くS13において熟成を行ってもよく、結果として最終生成物である三配位超原子価ヨウ素化合物をワンポットで製造するものである。なお、各試薬の添加順序は上述した順序及び図1に示される順序に限定されるものではない。又、塩素系酸化剤は添加しても又は他の酸化剤等を用いて反応系中で発生させてもよい。前述した有機塩における有機アニオンは、一般式(2)で示される最終生成物の三配位超原子価ヨウ素化合物におけるヨウ素上の配位子-OR1, -OR2である。

0047

従来の方法において、この三配位超原子価ヨウ素化合物を製造するためには、危険性が高く高価な有機過酸化物系酸化剤を使用するか、又は一旦有機ヨウ素化合物から不安定なジクロロヨード化合物を製造・単離し、続いて有機塩との配位子交換反応を行わせる2段階反応が用いられてきた。しかしながら、未だ安価、且つ安全な三配位超原子価ヨウ素化合物の製造方法は達成されていない。

0048

そこで、本発明では、一般式(8)



(式(8)中、Aは置換基を含んでいてもよい芳香族基、置換基を含んでいてもよい鎖式脂肪族基、置換基を含んでいてもよい環式脂肪族基、置換基を含んでいてもよい非芳香族複素環基、又はこれらの組合せである基であり、nは1以上の整数である。)で示される不安定なジクロロヨード化合物を単離することなく、しかも爆発危険性を有し高価な有機過酸化物系酸化剤ではなく、安価で且つ取扱いに関する知見の多い塩素系酸化剤を使用した三配位超原子価ヨウ素化合物の製造法を提供するものである。本発明では、前述の有機塩を共存させることで、塩素系酸化剤による酸化反応と同時に配位子交換反応が進行し、最終生成物である三配位超原子価ヨウ素化合物が生成する、いわゆるワンポットによる製造方法を特徴としている。

0049

以下、本発明を適用した三配位超原子価ヨウ素化合物の製造方法において使用する原料、添加剤、及び反応条件の詳細について説明をする。

0050

一般式(1)

0051

0052

(式(1)中、Aは置換基を含んでいてもよい芳香族基、置換基を含んでいてもよい鎖式脂肪族基、置換基を含んでいてもよい環式脂肪族基、置換基を含んでいてもよい非芳香族複素環基、又はこれらの組合せである基であり、nは1以上の整数である。)で示される有機ヨウ素化合物とは、具体的に、置換基を含んでいてもよい芳香族化合物、置換基を含んでいてもよい鎖式脂肪族化合物、置換基を含んでいてもよい環式脂肪族化合物、置換基を含んでいてもよい非芳香族複素環化合物、又はこれらを組み合わせてできる化合物からなる群から選ばれる化合物において、1個以上の水素原子ヨウ素原子に置換した化合物を示す。

0054

一般式(1)で示される有機ヨウ素化合物における鎖式脂肪族化合物としては、例えば、メタンエタンエテンエチンプロパンプロペンプロピンブタンブテンブチンブタジエンブタジインペンタンペンテンペンチンペンタジエンペンタインヘキサンヘキセンヘキシンヘキサジエンヘキサジインヘキサトリエン、ヘキサトリイン等が挙げられる。

0055

一般式(1)で示される有機ヨウ素化合物における環式脂肪族化合物としては、例えば、シクロプロパンシクロブタンシクロペンタンシクロヘキサンアダマンタンノルボルナンノルボルネンなどが挙げられる。

0056

一般式(1)で示される有機ヨウ素化合物における非芳香族複素環化合物としては、ピロリジンピロリンイミダゾリジンイミダゾリンピラゾリジンピラゾリンピペリジンピペラジンテトラヒドロフランピランモルホリンなどが挙げられる。

0057

又、一般式(1)で示される有機ヨウ素化合物において、置換基を含んでいてもよい芳香族化合物、置換基を含んでいてもよい鎖式脂肪族化合物、置換基を含んでいてもよい環式脂肪族化合物、又は置換基を含んでいてもよい非芳香族複素環化合物を組み合わせてできる化合物としては、例えば、フルオレンクロマンイソクロマンキサンテンインドリンイソインドリンジヒドロアントラセンチオキサンテンイミノジベンジルなどが挙げられる。

0058

更に、一般式(1)で示される有機ヨウ素化合物において、芳香族化合物、鎖式脂肪族化合物、環式脂肪族化合物、非芳香族複素環化合物が含んでいてもよい置換基とは、例えば、アルキル基アルケニル基アルキニル基シクロアルキル基シクロアルケニル基シクロアルキニル基アリール基ヘテロアリール基ヘテロシクリル基ニトリル基ホルミル基、アシル基、アルコキシカルボニル基カルボキシル基アミノ基、アルキルアミノ基ニトロ基ヒドロキシル基アルコキシ基、アリールオキシ基、アシロキシ基、ハロゲン基スルホン基等である。

0059

塩素系酸化剤とは、例えば塩素、又は次亜塩素酸系酸化剤等である。次亜塩素酸系酸化剤とは、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウム(さらし粉)等である。この塩素系酸化剤は、工業的に広く利用されているという実績があり、又安価であるという利点がある。

0060

有機アニオンとは、具体的に、置換基を含んでいてもよい芳香族化合物、置換基を含んでいてもよい鎖式脂肪族化合物、置換基を含んでいてもよい環式脂肪族化合物、置換基を含んでいてもよい非芳香族複素環化合物、又はこれらを組み合わせてできる化合物からなる群から選ばれる化合物において、1個以上の水素原子がそれぞれカルボキシル基又は水酸基に置換した化合物のカルボキシル基及び水酸基、またはその何れか1の基からプロトンを取り除いたアニオンを示す。

0061

更に具体的に、有機アニオン(一般式(2)における−OR1、−OR2)における芳香族化合物とは、例えば、ベンゼン、ビフェニル、ターフェニル、ナフタレン、ビナフチル、アズレン、アントラセン、フェナントレン、テトラセン、クリセン、ヘリセン、フラーレン、フラン、チオフェン、ピロール、ピラゾール、イミダゾール、イソオキサゾール、チアゾール、チアジアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、トリアジン、ベンゾフラン、インドール、チアナフテン、ベンゾイミダゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾトリアゾール、プリン、キノリン、イソキノリン、キノキサリン、ジベンゾチオフェン、アクリジン、フェナントロリン、カルバゾール、チアントレン、フェノキサチイン等が挙げられる。

0062

有機アニオン(一般式(2)における−OR1、−OR2)における鎖式脂肪族化合物としては、例えば、メタン、エタン、エテン、エチン、プロパン、プロペン、プロピン、ブタン、ブテン、ブチン、ブタジエン、ブタジイン、ペンタン、ペンテン、ペンチン、ペンタジエン、ペンタジイン、ヘキサン、ヘキセン、ヘキシン、ヘキサジエン、ヘキサジイン、ヘキサトリエン、ヘキサトリイン等が挙げられる。

0063

有機アニオン(一般式(2)における−OR1、−OR2)における環式脂肪族化合物としては、例えば、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、アダマンタン、ノルボルナン、ノルボルネンなどが挙げられる。

0064

有機アニオン(一般式(2)における−OR1、−OR2)における非芳香族複素環化合物としては、例えば、ピロリジン、ピロリン、イミダゾリジン、イミダゾリン、ピラゾリジン、ピラゾリン、ピペリジン、ピペラジン、テトラヒドロフラン、ピラン、モルホリンなどが挙げられる。

0065

又、有機アニオン(一般式(2)における−OR1、−OR2)において、置換基を含んでいてもよい芳香族化合物、置換基を含んでいてもよい鎖式脂肪族化合物、置換基を含んでいてもよい環式脂肪族化合物、又は置換基を含んでいてもよい非芳香族複素環化合物を組み合わせてできる化合物としては、例えば、フルオレン、クロマン、イソクロマン、キサンテン、インドリン、イソインドリン、ジヒドロアントラセン、チオキサンテン、イミノジベンジルなどが挙げられる。

0066

更に、有機アニオン(一般式(2)における−OR1、−OR2)において、芳香族化合物、鎖式脂肪族化合物、環式脂肪族化合物、非芳香族複素環化合物が含んでいてもよい置換基とは、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、シクロアルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、ヘテロシクリル基、ニトリル基、ホルミル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、アミノ基、アルキルアミノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシロキシ基、ハロゲン基、スルホン基等である。

0067

有機塩における金属カチオンとは、例えば、Li+、Na+、K+、Mg2+、Ca2+等である。

0068

非水系溶媒とは具体的には、例えば、ジクロロメタンクロロホルム四塩化炭素ジクロロエタンアセトンアセトニトリル酢酸エチル、ベンゼン、トルエンメタノールエタノールn-プロパノールイソプロパノールジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等であり、反応の副産物である塩化物塩の溶解度がより低い溶媒を用いることで、最終生成物である三配位超原子価ヨウ素化合物の収率及び純度を向上することが可能となる。

0069

尚、上述した原料並びに添加剤以外に、例えば、有機塩を構成する有機アニオンの共役酸を添加するようにしてもよい。

0070

塩素系酸化剤は、反応液へ塩素系酸化剤自体を添加してもよく、又塩素系酸化剤以外の酸化剤を用いて反応系中で発生させてもよい。塩素系酸化剤の添加に関しては、有機ヨウ素化合物に対して1〜30倍モル、好ましくは、1〜10倍モル程度添加し、0〜300分、好ましくは、30〜60分かけて徐々に添加する。塩素系酸化剤の添加時反応液温度は、−30〜100℃、好ましくは10〜50℃である。

0071

又有機塩は、有機ヨウ素化合物に対して2〜100倍モル、好ましくは2〜5倍モル程度添加する。この有機塩は、反応初期に添加することが望ましいが、これに限定されるものではない。

0072

又、有機塩を構成する有機アニオンの共役酸を添加する場合、その添加量は、有機ヨウ素化合物に対して0〜10倍モル、好ましくは1〜3倍モルである。この共役酸は、反応初期に添加することが望ましいが、これに限定されるものではない。

0073

実際にこれらの全試剤を混合した後は、−30〜100℃、好ましくは10〜50℃で熟成させてもよく、0〜100時間、好ましくは1〜5時間行うようにしてもよい。

0074

上述の如きプロセスで構成される本発明によれば、塩素系酸化剤による有機ヨウ素化合物の酸化プロセスと、有機塩によるジクロロヨード化合物の配位子交換反応プロセスとを別に実施することなく、ワンポットで三配位超原子価ヨウ素化合物を製造することが可能である。ワンポットプロセスでは、不安定なジクロロヨード化合物の単離、精製プロセスを省くことができるため、収率の向上又は製造の効率化を図ることが可能であり、又、ジクロロヨード化合物の保存時における分解による損失も避けることができる。

0075

更に、塩素系酸化剤による酸化反応の時点で有機塩が共存するために、分解性のあるジクロロヨード化合物は反応溶液中で高濃度に存在することなく、最終生成物が生成する。仮に反応溶液中でジクロロヨード化合物の分解反応が進行した場合でも、分解生成物である有機ヨウ素化合物は、再度塩素系酸化剤による酸化反応を受けるため、結果として最終生成物である三配位超原子価ヨウ素化合物の収率及び純度向上が可能となる。また分解性のあるジクロロヨード化合物を高濃度に存在させない点において安全なプロセスである。

0076

また本発明において使用される塩素系酸化剤は、従来法で使用されている有機過酸化物系酸化剤に比べ、非常に安価で入手も容易であり、又、安全な使用に関する知見が多いため、製造プロセスの構築を容易に行うことが可能である。

0077

(ジアセトキシヨード)ベンゼン(DAIB)ヨードベンゼン2.04 g (10.0 mmol)、酢酸1.20 g (20 mmol)、酢酸ナトリウム4.10 g (50 mmol)、ジクロロメタン6.4 mlを加え、室温にて5分程度撹拌した。ここに、濃塩酸13.75 g (132.0 mmol)に30%過酸化水素滴下することで発生させた塩素ガスを30分掛け通気した。その後、更に1時間室温にて撹拌した後、反応溶液を水で洗浄した。ジクロロメタン層に酢酸ナトリウムと酢酸を加えて撹拌後、水で洗浄した。この操作を更に2回行った後、ジクロロメタン層を酢酸ナトリウム共存下、硫酸マグネシウムで乾燥させた。硫酸マグネシウム及び酢酸ナトリウムをろ過により除去し、次いでジクロロメタンを留去した後、減圧下、50℃で3時間乾燥させ、DAIB 3.111 g (収率96.6 %)を得た。

0078

1H-NMR(CDCl3, 400MHz) d 8.07 (d, 2H), 7.58 (t, 1H), 7.48 (t, 2H), 1.99 (s, 6H)。

0079

(ジベンゾイロキシヨード)ベンゼン(DBIB)ヨードベンゼン2.04 g (10.0 mmol)、安息香酸2.44 g (20 mmol)、安息香酸ナトリウム7.21 g (50 mmol)、ジクロロメタン25 mlを加え、室温にて5分程度撹拌した。ここで濃塩酸13.75 g(132.0 mmol)に30%過酸化水素を滴下することで発生させた塩素ガスを30分かけて通気した。

0080

その後、更に1時間室温にて撹拌したところ、1H-NMRにより85.9%の反応率でDBIBが生成していることが確認された。

0081

1H-NMR(CDCl3, 400MHz) d 8.22 (d, 2H), 7.91 (d, 4H), 7.61 (t, 1H), 7.53 (t, 2H), 7.48 (t, 2H), 7.35 (t, 4H)。

0082

(ジアジポイロキシヨード)ベンゼン(DAzIB)ヨードベンゼン2.04 g (10.0 mmol)、アジピン酸1.46 g (10 mmol)、アジピン酸ジナトリウム4.75 g (25 mmol)、ジクロロメタン19 mlを加え、室温にて5分程度撹拌した。ここに、濃塩酸13.75 g (132.0 mmol)に30%過酸化水素を滴下することで発生させた塩素ガスを30分かけて通気した。その後、更に1時間室温にて撹拌したところ、1H-NMRにより27.1%の反応率でDAzIBが生成していることが確認された。

0083

1H-NMR(CDCl3, 400MHz) d 8.06 (br, 2H), 7.56 (br, 1H), 7.46 (br, 2H), 2.24 (br, 4H), 1.52 (br, 4H)。

0084

パラ(ジアセトキシヨード)トルエン(PDAITol) パラヨードトルエン2.18 g (10.0 mmol)、酢酸1.20 g (20 mmol)、酢酸ナトリウム4.10 g (50 mmol)、ジクロロメタン6.4 mlを加え、室温にて5分程度撹拌した。ここに、濃塩酸13.75 g (132.0 mmol)に30%過酸化水素を滴下することで発生させた塩素ガスを30分かけて通気した。その後、更に1時間室温にて撹拌した後、反応溶液を水で洗浄した。ジクロロメタン層に酢酸ナトリウムと酢酸を加えて撹拌後、水で洗浄した。この操作を更に2回行った後、ジクロロメタン層を酢酸ナトリウム共存下、硫酸マグネシウムで乾燥させた。硫酸マグネシウム及び酢酸ナトリウムをろ過により除去し、次いでジクロロメタンを留去した後、減圧下、50℃で3時間乾燥させ、PDAITol 3.245 g (収率96.5 %)を得た。

0085

1H-NMR(CDCl3, 400MHz) d 7.93 (d, 2H), 7.25 (d, 2H), 2.40 (s, 3H), 1.96 (s, 6H)。

0086

パラ(ジアセトキシヨード)クロロベンゼン(PCDAIB)パラクロロヨードベンゼン1.19 g (5.0 mmol)、酢酸0.6 g (10 mmol)、酢酸ナトリウム2.05 g (25 mmol)、ジクロロメタン3.2 mlを加え、室温にて5分程度撹拌した。ここに、濃塩酸6.88 g (66.0 mmol)に30%過酸化水素を滴下することで発生させた塩素ガスを30分かけて通気した。その後、更に1時間室温にて撹拌した後、反応溶液を水で洗浄した。ジクロロメタン層に酢酸ナトリウムと酢酸を加えて撹拌後、水で洗浄した。この操作を更に2回行った後、ジクロロメタン層を酢酸ナトリウム共存下、硫酸マグネシウムで乾燥させた。硫酸マグネシウム及び酢酸ナトリウムをろ過により除去し、次いでジクロロメタンを留去した後、減圧下、50℃で3時間乾燥させ、PCDAIB 1.547 g (収率86.8 %)を得た。

0087

1H-NMR(CDCl3, 400MHz) d 7.97 (d, 2H), 7.40 (d, 2H), 1.95 (s, 6H)。

0088

メタ(ジアセトキシヨード)ニトロベンゼン(MDAINB) メタヨードニトロベンゼン2.49 g (10.0 mmol)、酢酸1.20g(20mmol)、酢酸ナトリウム4.10g(50 mmol)、ジクロロメタン6.4 mlを加え、室温にて5分程度撹拌した。ここに、濃塩酸13.75g(132.0mmol)に30%過酸化水素を滴下することで発生させた塩素ガスを30分かけて通気した。その後、更に1時間室温にて撹拌した後、反応溶液を水で洗浄した。ジクロロメタン層に酢酸ナトリウムと酢酸を加えて撹拌後、水で洗浄した。この操作を更に2回行った後、ジクロロメタン層を酢酸ナトリウム共存下、硫酸マグネシウムで乾燥させた。硫酸マグネシウム及び酢酸ナトリウムをろ過により除去し、次いでジクロロメタンを留去した後、減圧下、50℃で3時間乾燥させ、MDAINB 3.40 g (収率92.6 %)を得た。

0089

1H-NMR(CDCl3, 400MHz) d 8.92 (s, 1H), 8.42 (d, 1H), 8.37 (d, 1H), 7.70 (t, 1H), 2.04 (s, 6H)。

0090

4,4‘−ビス(ジアセトキシヨード)ビフェニル(BDAIBP) 4,4'−ジヨードビフェニル2.03 g (5.0 mmol)、酢酸18.0 g (300 mmol)、無水酢酸5.10 g (50 mmol)、酢酸ナトリウム4.10 g (50 mmol)を加え、室温にて5分程度撹拌した。ここに、濃塩酸13.75 g (132.0 mmol)に30%過酸化水素を滴下することで発生させた塩素ガスを30分かけて通気した。その後、更に1時間室温にて撹拌した後、水を加えて析出した結晶を集めた。得られた結晶を酢酸ナトリウム共存下酢酸中に懸濁させ、しばらく撹拌した後、水を加えて析出した結晶を集めた。この操作を更に2回行った後、五酸化リン共存下、減圧下、50℃で3時間、更に室温で15時間乾燥させ、BDAIBP 2.91 g (収率90.7 %)を得た。

0091

1H-NMR(CDCl3, 400MHz) d 8.17 (d, 4H), 7.64 (d, 4H), 2.00 (s, 12H)。

0092

1,4−ビス(ジアセトキシヨード)ベンゼン(BDAIB) 1,4−ジヨードベンゼン1.65 g (5.0 mmol)、酢酸18.0 g (300 mmol)、無水酢酸5.10 g (50 mmol)、酢酸ナトリウム4.10 g (50 mmol)を加え、室温にて5分程度撹拌した。ここに、濃塩酸13.75 g (132.0 mmol)に30%過酸化水素を滴下することで発生させた塩素ガスを30分かけて通気した。その後、更に1時間室温にて撹拌した後、水を加えて析出した結晶を集めた。得られた結晶を酢酸ナトリウム共存下酢酸中に懸濁させ、しばらく撹拌した後、水を加えて析出した結晶を集めた。この操作を更に2回行った後、五酸化リン共存下、減圧下、50℃で3時間、更に室温で15時間乾燥させ、BDAIB 1.74 g (収率61.5 %)を得た。

実施例

0093

1H-NMR(CD3OD, 400MHz) d 11.60 (s, 4H), 2.03 (m, 12H)。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ