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技術 車両用前照灯制御システムおよび車両用前照灯制御装置

出願人 株式会社小糸製作所
発明者 増田剛時田主
出願日 2011年12月7日 (9年0ヶ月経過) 出願番号 2011-267648
公開日 2013年6月17日 (7年6ヶ月経過) 公開番号 2013-119294
状態 特許登録済
技術分野 車両の外部照明装置、信号
主要キーワード 非照射状態 前方センサ パラボラ型 前照灯制御システム 発光素子ユニット 供給電流量 点消灯制御 光度低下
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (7)

課題

温度により発光効率が変化する発光素子光源として用いつつも、所望の照射状態または非照射状態を得ることができる。

解決手段

複数の部分領域P1〜P13を含んでなる照射レンジPA内において、車両10に配置された前照灯用の複数の光源52−1〜52−13による光の照射によって所定の照射領域が形成される。ある部分領域を照射する光源の光度を低下させる場合、当該光度の低下量に基づいて当該部分領域に隣接する部分領域を照射する光源に供給される電流量を低下させる。

概要

背景

車両用前照灯装置として、アレイを形成する複数個発光素子(例えば発光ダイオード)を光源として用いたものが知られている。全ての光源から照射される光によって形成される配光パターンとして定義される照射レンジは複数の部分領域に分割され、各部分領域には前記複数個の発光素子の少なくとも一つが割り当てられている。各発光素子を独立して点消灯制御することにより、照射レンジを構成する複数の部分領域の少なくとも一つを選択的に照射状態または非照射状態とすることができる(例えば特許文献1参照)。

概要

温度により発光効率が変化する発光素子を光源として用いつつも、所望の照射状態または非照射状態を得ることができる。複数の部分領域P1〜P13を含んでなる照射レンジPA内において、車両10に配置された前照灯用の複数の光源52−1〜52−13による光の照射によって所定の照射領域が形成される。ある部分領域を照射する光源の光度を低下させる場合、当該光度の低下量に基づいて当該部分領域に隣接する部分領域を照射する光源に供給される電流量を低下させる。

目的

本発明は上記課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、温度により発光効率が変化する発光素子を光源として用いつつも、所望の照射状態または非照射状態を得ることができる技術を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

車両に配置される前照灯用の複数の光源と、前記複数の光源による光の照射を制御して複数の部分領域を含んでなる照射レンジ内に所定の照射領域を形成する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記照射領域における第1の部分領域を照射する第1光源の光度を低下させるとともに、当該光度の低下量に基づいて前記第1の部分領域に隣接する第2の部分領域を照射する第2光源に供給される電流量を低下させる、車両用前照灯制御システム

請求項2

前記照射レンジ内に被照射物を検出する検出手段をさらに備え、前記制御手段は、前記被照射物が含まれる部分領域を前記第1の部分領域として前記複数の光源を制御する、請求項1に記載の車両用前照灯システム

請求項3

前記制御手段は、前記第1光源を消灯させるように前記複数の光源を制御する、請求項1または2に記載の車両用前照灯制御システム。

請求項4

前記第1光源の光度の低下量に前記第2光源に供給される電流の低下量を予め関連付けて記憶する記憶手段をさらに備える、請求項1から3のいずれか一項に記載の車両用前照灯制御システム。

請求項5

前記複数の光源は、ハイビーム用の光源である、請求項1から4のいずれか一項に記載の車両用前照灯制御システム。

請求項6

車両に配置される前照灯用の複数の光源に供給される駆動電流の量を制御する車両用前照灯制御装置であって、複数の部分領域を含んでなる照射レンジ内に所定の照射領域を形成するように、前記複数の光源の各々に供給される電流量を制御する制御手段を備え、前記制御手段は、前記複数の光源に含まれる第1光源に供給される電流の量を低下させるとともに、当該電流の低下量に基づいて、前記複数の光源に含まれ前記第1光源に隣接する第2光源に供給される電流の量を低下させる、車両用前照灯制御装置。

技術分野

0001

本発明は、車両用前照灯制御システムおよび車両用前照灯制御装置に関する。

背景技術

0002

車両用前照灯装置として、アレイを形成する複数個発光素子(例えば発光ダイオード)を光源として用いたものが知られている。全ての光源から照射される光によって形成される配光パターンとして定義される照射レンジは複数の部分領域に分割され、各部分領域には前記複数個の発光素子の少なくとも一つが割り当てられている。各発光素子を独立して点消灯制御することにより、照射レンジを構成する複数の部分領域の少なくとも一つを選択的に照射状態または非照射状態とすることができる(例えば特許文献1参照)。

先行技術

0003

特開2009−218155号公報

発明が解決しようとする課題

0004

発光ダイオード等の発光素子は、温度が上昇すると発光効率が低下するという特性を有する。すなわち素子の温度が低下すると、当該素子への供給電流量が同じでも発光効率が上がり照射光の光度が上昇する。

0005

したがって一部の部分領域を非照射状態とするために当該部分領域に対応する発光素子を消灯すると、これに隣接する発光素子の温度が低下して光度が上昇する。結果として光度が上昇した発光素子により照射される部分領域は必要以上に明るく照明されるばかりでなく、本来非照射状態としたい部分領域の照度が十分に低下しないことがある。特に前走車や歩行者に与えるグレアを抑制するために非照射領域を形成しようとする場合、所望の効果が得られないことがある。

0006

本発明は上記課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、温度により発光効率が変化する発光素子を光源として用いつつも、所望の照射状態または非照射状態を得ることができる技術を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

上記課題の少なくとも一部を解決するために、本発明は以下に列挙する種々の態様を採り得る。

0008

本発明の第1の態様は、車両用前照灯制御システムであって、車両に配置される前照灯用の複数の光源と、前記複数の光源による光の照射を制御して複数の部分領域を含んでなる照射レンジ内に所定の照射領域を形成する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記照射領域における第1の部分領域を照射する第1光源の光度を低下させるとともに、当該光度の低下量に基づいて前記第1の部分領域に隣接する第2の部分領域を照射する第2光源に供給される電流量を低下させる。

0009

このような構成によれば、第1光源の光度低下に伴って第2光源の光度が上昇することを回避でき、所望の配光パターンを維持することができる。

0010

前記照射レンジ内に被照射物を検出する検出手段をさらに備え、前記制御手段は、前記被照射物が含まれる部分領域を前記第1の部分領域として前記複数の光源を制御する構成としてもよい。この場合、被照射物に与えるグレアを効果的に抑制することができる。

0011

前記制御手段は、前記第1光源を消灯させるように前記複数の光源を制御する構成としてもよい。この場合、所望の非照射状態を確保することができる。

0012

前記第1光源の光度低下量に前記第2光源に供給される電流の低下量を予め関連付けて記憶する記憶手段をさらに備える構成としてもよい。この場合、制御手段の負荷を抑制することができる。

0013

また前記複数の光源は、ハイビーム用の光源として好適に用いられる。

0014

本発明の第2の態様は、車両に配置される前照灯用の複数の光源に供給される駆動電流の量を制御する車両用前照灯制御装置であって、複数の部分領域を含んでなる照射レンジ内に所定の照射領域を形成するように、前記複数の光源の各々に供給される電流の値を制御する制御手段を備え、前記制御手段は、前記複数の光源に含まれる第1光源に供給される電流量を低下させるとともに、当該電流の低下量に基づいて、前記複数の光源に含まれ前記第1光源に隣接する第2光源に供給される電流量を低下させる。

0015

このような構成によれば、ある光源の光度低下に伴って隣接する光源の光度が上昇することを回避でき、所望の配光パターンを維持することができる。

発明の効果

0016

本発明によれば、温度により発光効率が変化する発光素子を光源として用いつつも、所望の照射状態または非照射状態を得ることができる。

図面の簡単な説明

0017

本発明の一実施形態に係る前照灯装置が搭載された車両の全体構成を模式的に示す図である。
図1における右前照灯ユニットの構成を示す水平断面図である。
図2における発光素子ユニットの構成を模式的に示す図である。
図1における前照灯装置からの光によって形成される配光パターンを模式的に示す図である。
図1前照灯制御システムによる調光制御を説明する図である。
図1の前照灯制御システムによる調光制御を説明する図である。

実施例

0018

添付の図面を参照しつつ本発明について以下詳細に説明する。なお以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするために縮尺を適宜変更している。

0019

図1に本発明の一実施形態に係る前照灯制御システム11が搭載された車両10の全体構成を模式的に示す。前照灯制御システム11は、前照灯装置12、統合制御部14、車輪速センサ16、操舵角センサ17、およびカメラ18を備えている。

0020

統合制御部14は、各種演算処理を実行するCPU、各種制御プログラムを格納するROM、データ格納プログラム実行のためのワークエリアとして利用されるRAM等を備え、車両10における様々な制御を実行する。統合制御部14は、本発明における制御手段の少なくとも一部として機能する。

0021

車輪速センサ16は、車両10に組み付けられる左右の前輪および後輪の4つの車輪の各々に対応して設けられている。車輪速センサ16の各々は統合制御部14と通信可能に接続されており、車輪の回転速度に応じた信号を統合制御部14に出力する。統合制御部14は、車輪速センサ16から入力された信号を利用して車両10の速度を算出する。

0022

操舵角センサ17は、ステアリングホイールに設けられて統合制御部14と通信可能に接続されている。操舵角センサ17は、運転手によるステアリングホイールの操舵回転角に対応した操舵角パルス信号を統合制御部14に出力する。統合制御部14は、操舵角センサ17から入力された信号を利用して車両10の進行方向を算出する。

0023

カメラ18は、例えばCCD(Charged Coupled Device)センサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ等の撮像素子を備え、車両前方撮影して画像データを生成する。カメラ18は統合制御部14と通信可能に接続されており、生成された画像データは統合制御部14に出力される。

0024

前照灯装置12は、前照灯制御部20、記憶部21、右前照灯ユニット22R、および左前照灯ユニット22Lを備えている。以下、右前照灯ユニット22Rと左前照灯ユニット22Lを、必要に応じて前照灯ユニット22と総称する。前照灯制御部20は、CPU、ROM、およびRAM等を有し、前照灯ユニット22による光の照射を制御する。前照灯制御部20は、本発明における制御手段の少なくとも一部として機能する。

0025

上記の右前照灯ユニット22Rを水平面で切断して上方から見た断面を図2に示す。右前照灯ユニット22Rは、透光カバー30、ランプボディ32、エクステンション34、第1灯具ユニット36、および第2灯具ユニット38を備えている。

0026

透光カバー30は透光性を有する樹脂等によって形成されている。透光カバー30は、ランプボディ32に装着されて灯室区画形成している。第1灯具ユニット36および第2灯具ユニット38は灯室内に配置されている。

0027

エクステンション34は、第1灯具ユニット36および第2灯具ユニット38からの照射光を通過させるための開口部を有し、ランプボディ32に固定されている。第1灯具ユニット36は第2灯具ユニット38よりも車両外側に配置されている。

0028

第1灯具ユニット36は、いわゆるパラボラ型の灯具ユニットであり、後述するロービーム用配光パターンを形成する。第1灯具ユニット36は、光源42としてハロゲンランプ等のフィラメントを有する白熱灯や、メタルハライドランプ等のHID(High Intensity Discharge)ランプを用いている。第1灯具ユニット36の構成は公知であるため、詳細な説明は省略する。

0029

第2灯具ユニット38は、ホルダ46、投影レンズ48、発光素子ユニット49、基板50、およびヒートシンク54を備えている。

0030

投影レンズ48は、筒状に形成されたホルダ46の一方の開口部に装着されている。投影レンズ48は、前方側表面が凸面で後方側表面が平面の平凸非球面レンズであり、その後側焦点面上に形成される光源像反転像として灯具前方仮想鉛直スクリーン上に投影する。

0031

発光素子ユニット49は基板50の前方側表面に設けられており、ヒートシンク54は基板50の後方側表面に設けられている。ヒートシンク54は、アルミニウム等の金属により多数の放熱フィンを有する形状に形成されている。

0032

図3に発光素子ユニット49を車両前方から見た構成を示す。発光素子ユニット49は、基板50上に実装された発光素子アレイ52を備えている。発光素子アレイ52は、車両右側から左側に向かって配列された第1発光素子52−1〜第13発光素子52−13を備えている。

0033

各発光素子は、同一の高さと同一の幅を有する直方体状に形成されている。図示は省略しているが、各発光素子は光源および薄膜を有している。光源は1mm角程度の発光面を有する白色LED(発光ダイオード)であり、薄膜はこの発光面を覆うように設けられている。

0034

図3においては各発光素子に番号を記し、第1発光素子52−1と第13発光素子52−13以外の発光素子については参照番号の表示を省略している。例えば番号7が記された発光素子は、第7発光素子52−7を意味している。

0035

各発光素子は制御線53を介して前照灯制御部20との間に電流回路を形成している。図3においては、第1発光素子52−1と第13発光素子52−13以外の発光素子については制御線53の図示を省略している。前照灯制御部20は、制御線53を通じて供給される電流の量を調整することにより、各発光素子の点消灯および点灯時における光度を制御することができる。

0036

図2に示すように、基板50がホルダ46の他方の開口部に装着されることにより、発光素子ユニット49がホルダ46の内部に配置される。発光素子ユニット49が備える複数の発光素子が各々発光することにより、それぞれの像が灯具前方の仮想鉛直スクリーン上に投影される。複数の発光素子は、本発明における複数の光源として機能する。

0037

左前照灯ユニット22Lは右前照灯ユニット22Rと左右対称に構成されており、詳細な説明は省略する。なお右前照灯ユニット22Rにおいても、第1発光素子52−1〜第13発光素子52−13は車両右側から車両左側に向かって配列されている。すなわち第2灯具ユニット38の内部構成に関しては、左前照灯ユニット22Lと右前照灯ユニット22Rは左右対称でない。

0038

図4の(a)は、右前照灯ユニット22Rおよび左前照灯ユニット22Lから前方に照射される光により、例えば車両前方25mの位置に配置された仮想鉛直スクリーン上に形成される配光パターンを示している。

0039

ロービーム用配光パターンPLは、右前照灯ユニット22Rおよび左前照灯ユニット22Lの第1灯具ユニット36からの照射光の合成によって形成される。ロービーム用配光パターンPLは左配光のロービーム用配光パターンであり、その上端縁に第1カットオフラインCL1〜第3カットオフラインCL3を有している。第1カットオフラインCL1〜第3カットオフラインCL3は、灯具正面方向の消点を通る鉛直線であるV−V線を境にして左右段違いで水平方向に延在している。

0040

第1カットオフラインCL1は対向車線カットオフラインとして利用される。第3カットオフラインCL3は、第1カットオフラインCL1の左端部から左上方に向かって斜めに延在している。第2カットオフラインラインCL2は、第3カットオフラインCL3とH−H線との交点から左側においてH−H線上に延在している。すなわち第2カットオフラインCL2は自車線側カットオフラインとして利用される。

0041

ロービーム用配光パターンPLにおいて、第1カットオフラインCL1とV−V線との交点であるエルボ点Eをやや左寄りに囲むようにして高光度領域であるホットゾーンHZが形成されている。

0042

付加配光パターンPAは本発明における照射レンジに対応し、右前照灯ユニット22Rおよび左前照灯ユニット22Lの第2灯具ユニット38が備える全ての発光素子からの照射光によって形成される配光パターンとして定義される。

0043

付加配光パターンPAは水平線(H−H線)を含み、下端が第1カットオフラインCL1上に位置するよう水平方向に延在する帯状に形成される。よって第2灯具ユニット38は、ハイビーム用の光源として機能するものであってもよい。

0044

図4の(b)に付加配光パターンPAと発光素子アレイ52の関係を示す。この例では、付加配光パターンPAは各々略同一の形状と面積を有する13個の部分領域に分割されており、部分領域P1〜P13を含んでいる。

0045

部分領域P1は、右前照灯ユニット22Rの第1発光素子52−1と左前照灯ユニット22Lの第1発光素子52−1を光源像とした投影像の合成として形成される。換言すると、部分領域P1はこれらの発光素子からの照射光の合成によって形成される。他の部分領域についても同様に、左右の前照灯ユニット22の対応する発光素子からの照射光の合成によって形成される。

0046

例えば部分領域P9は、左右の第9発光素子52−9からの照射光の合成によって形成される。各発光素子からの照射光は投影レンズ48を通過するため、部分領域の配列と図3に示した発光素子の配列とは左右が逆転している。

0047

次に、上記の構成を有する前照灯制御システム11による調光制御について図5および図6を参照しつつ説明する。本実施形態においては、統合制御部14からの指令に応じて前照灯制御部20が付加配光パターンPA内のある部分領域(第1の部分領域)を照射する発光素子の光度を低下させる際に、当該光度の低下量に基づいて当該第1の部分領域に隣接する部分領域(第2の部分領域)を照射する発光素子に供給される電流量を低下させるように構成されている。

0048

図5の(a)は、車両10が通常走行している場合における付加配光パターンPA内の部分領域P1〜P13の照度分布の一例を示す図である。棒グラフが長いほどその部分領域の照度が高い(当該部分領域を照射する光源の光度が高い)ことを意味している。すなわち本例においては、エルボ点Eの近傍が最も明るく照射され、当該エルボ点Eから水平方向左右に離れるにしたがって照度が低くなるように照射領域が形成されている。

0049

ここで例えば図5の(b)に示すように、部分領域P6〜P8を非照射状態とするために対応する発光素子52−6〜52−8が前照灯制御部20により消灯されると、隣接する発光素子52−5および52−9の温度が低下する。本実施形態の発光素子は、素子の温度が低下すると発光効率が上昇するという特性を有しているため、発光素子52−5および52−9に供給される電流量をそのままとした場合、発光素子52−5および52−9の光度が上昇し、部分領域P5およびP9の照度がL0からL1に上昇してしまう。

0050

そこで本実施形態の前照灯制御部20は、発光素子52−6〜52−8を消灯させる際に、上記斜線部に相当する部分領域P5およびP9の照度上昇を回避するために、図5の(c)に示すように、対応する発光素子52−5および52−9に供給される電流量をI0からI1に低下させる。結果として、発光素子52−6〜52−8の消灯により発光素子52−5および52−9の温度が低下しても、所望の光度で発光させ続けることができる。

0051

本実施形態の前照灯制御システム11は、付加配光パターンPA内のある部分領域に前走車や歩行者(被照射物)が検出されると、当該部分領域に対応する光源を消灯することにより当該部分領域を非照射状態とし、当該車両の運転手や歩行者のグレアを抑制するようにしている。上記の調光制御はこのような場合において特に有用である。

0052

被照射物の検出は、統合制御部14がカメラ18から入力された画像データを解析することにより行なわれる。すなわち統合制御部14とカメラ18は、本発明の検出手段として機能する。例えば図5の(c)に示すように、部分領域P6〜P8に前走車が検出された場合、上記に説明したように発光素子52−6〜52−8が消灯され、発光素子52−5および52−9へ供給される電流量が低下されることにより、非照射領域に位置する前走車に対する所望のグレア抑制効果を得ることができる。

0053

発光素子の温度特性既知であるため、ある発光素子の光度の低下量から隣接する発光素子の光度の上昇量が導かれ、これを回避するために必要な供給電流の低下量を特定しうる。よって本実施形態では、ある発光素子の光度低下量に当該発光素子に隣接する発光素子に供給される電流の低下量を予め関連付け、関数あるいはテーブルとして記憶部21に記憶している。すなわち記憶部21は、本発明における記憶手段として機能する。

0054

前照灯制御部20は、当該関数あるいはテーブルを参照し、上記隣接する発光素子に供給される電流値の低下量を決定するため、演算速度の向上と制御負荷の抑制を実現できる。記憶部21は、前照灯制御部20を構成するメモリの一部として実現されてもよい。

0055

上記の実施形態は本発明の理解を容易にするためのものであって、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく変更・改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは明らかである。

0056

付加配光パターンPA内のある部分領域に前走車等が検出された場合に、必ずしも当該部分領域に対応する光源を消灯することを要しない。図6の(a)に示すように、前走車が検出された部分領域P7およびP8(第1の部分領域)に対応する発光素子52−7および52−8の光度を所定値まであるいは所定の比率で低下させるように供給電流量を低下させる調光制御も可能である。

0057

この場合、第1の部分領域に隣接する部分領域P6およびP9(第2の部分領域)を照射する発光素子52−6および52−9に供給される電流量を低下させる。電流の低下量は、第1の部分領域を照射する光源の光度(供給電流量)の低下量に対応するように定められる。本例の場合、発光素子52−7の方が発光素子52−8よりも光度の低下量が大きいため、発光素子52−6に供給される電流の低下量を、発光素子52−9に供給される電流の低下量よりも大きくしている。

0058

また第1の部分領域を照射する光源の光度低下量に基づいて第2の部分領域を照射する光源に供給される電流の低下量を決定するのであれば、必ずしも供給電流量を低下させることを要しない(低下量がゼロの場合を含みうる)。例えば第1の部分領域を照射する光源の光度低下量が所定の閾値以下であれば、隣接する発光素子の発光効率に与える影響は無視できるとみなし、当該隣接する発光素子に供給される電流を低下させないようにすることができる。

0059

例えば図6の(b)に示すように、車両10の操舵等により前走車の位置が部分領域P10およびP11内に位置するように変化した場合、当該部分領域に非照射領域を移動させるように調光制御が行なわれる。ここで部分領域P10を照射する発光素子52−10の消灯に伴う部分領域P9の照度上昇を回避するために、対応する発光素子52−9に供給される電流量は低下される。一方、部分領域P11を照射する発光素子52−11の消灯に伴う光度低下量が小さいため、部分領域P12に対応する発光素子52−12に供給される電流量は低下されない。このような構成によれば制御負荷を抑制することができる。

0060

なお非照射領域の移動量は、車輪速センサ16、操舵角センサ17、およびカメラ18から入力された信号に基づいて統合制御部14により決定される。

0061

なおカメラ18から入力される画像データに加えてあるいは代えて、図示しないレーザセンサ等の前方センサにより取得される障害物データ等を利用して前走車等の存在を判定してもよい。

0062

付加配光パターンPAに含まれる部分領域の数は、上記の構成に限られるものではない。水平方向(図4のH−H線方向)に二つ以上の任意の数を選択することができる。また垂直方向図4のV−V線方向)に部分領域が複数列並ぶ構成としてもよい。

0063

付加配光パターンPAに含まれる部分領域の形状は、上記の構成に限られるものではない。各部分領域の面積と形状の少なくとも一方は互いに相違してもよい。

0064

ある特定の部分領域を照射する光源が右前照灯ユニット22Rと左前照灯ユニット22Lの各々に設けられている必要はない。所望の付加配光パターンPAが得られ、所定の部分領域を照射しうるのであれば、各部分領域を照射する少なくとも一つの光源の車両10における位置は任意である。

0065

隣接する部分領域を照射する光源は、必ずしも発光素子アレイ52内において隣接配置されていることを要しない。この場合において本発明の調光制御は、部分領域の隣接よりも発光素子の隣接を優先して適用される。すなわち光度の低下量が大きな第1の発光素子に隣接する第2の発光素子に供給される電流量が低下されるが、このとき第1の発光素子と第2の発光素子が照射する部分領域が付加配光パターンPA内で隣接していることを要しない。

0066

ロービーム用配光パターンPLを得るための第1灯具ユニット36を、第2右灯具ユニット38Rおよび第2左灯具ユニット38LのようにLEDアレイで構成してもよい。この場合、ロービーム用配光パターンPLを複数の部分領域に分割し、その少なくとも一つを選択的に照射領域または非照射領域とすることができ、本発明の調光制御を適用できる。

0067

前照灯制御部20は、右前照灯ユニット22Rと左前照灯ユニット22Lの各々について設けられる構成としてもよい。前照灯制御部20において本発明の調光制御を実現する機能の少なくとも一部は、統合制御部14により実現されうる。

0068

10:車両、11:前照灯制御システム、12:前照灯装置、14:統合制御部、18:カメラ、20:前照灯制御部、21:記憶部、22R:右前照灯ユニット、22L:左前照灯ユニット、52:発光素子アレイ、PA:付加配光パターン、P1〜P13:部分領域

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