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技術 浮体構造物連結システム及びこれを用いた係留システム

出願人 中村拓樹
発明者 中村拓樹秋元博路
出願日 2011年12月7日 (9年0ヶ月経過) 出願番号 2011-267443
公開日 2013年6月17日 (7年6ヶ月経過) 公開番号 2013-119289
状態 未査定
技術分野 船体構造 艤装・その他の海洋構造 係船・載荷 風車
主要キーワード メインロッド カテナリー曲線 プッシュプルロッド 上支柱 弓形部材 側面視台形状 水平リンク 細長比
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2013年6月17日)のものです。
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図面 (10)

課題

連結システムに過大なストレスが発生することがなく、浮体構造物鉛直軸同士の近接又は離間を抑制することができる浮体構造物連結システム及びこれを用いた係留システムを提供する。

解決手段

互いに離間して配置された2つの浮体構造物10と、水面上に略水平に配置され、両端が前記2つの浮体構造物にそれぞれ水平にピン接合された第1水平リンク20と、第1水平リンクに対して鉛直方向に離間して並列に配置され、両端が前記2つの浮体構造物にそれぞれ水平にピン接合された第2水平リンク30と、を備え、2つの浮体構造物が相対的に上下動しても、また前記2つの浮体構造物がそれぞれ傾斜しても、2つの浮体構造物の鉛直軸が互いに平行に保たれるように、2つの浮体構造物と第1水平リンクと第2水平リンクとによって平行四辺形リンクを構成したことを特徴とする。

概要

背景

浮体構造物を安価に係留するための係留システムとして、一般にドラッグアンカーカテナリーチェーンが使われている。このような係留索は、水深の3倍から10倍程度の長さを展開するのが通常で、浮体構造物が動き回らないようにするためには複数の係留索を放射状に配置する必要がある。また一本が切れても大惨事に至らないように考慮して設計される。このため、最低でも3本が使用されるが、一本が切れたときの挙動を考慮すると4本以上が望ましい。かといって、小さな浮体構造物の場合には、ひとつひとつに4本の係留索を設置するのは無駄も多くコストもかかるものであり、またこの方法で設置密度を上げることができず、たとえば限られた水面で風力エネルギー潮流エネルギー波力ネルギー等を回収しようとする場合に効率が悪い。そこで、複数の浮体同士を水平の舫いでつないだ上でそれら全体を係留索で海底のアンカーに固定する方法が考えられ、複数の洋上風力発電ユニットを設置する場合などに提案されている。

しかし、一般にひとつの浮体構造物を固定する1セットの係留索は、空から見て放射状に配置されていて各係留索張力の水平成分がつりあっており、また各係留索の垂直下向き成分はほぼ一様になっていてそれら係留索が浮体の、例えば4隅を、同程度の力で下向きに引っ張っていて浮体のバランスが取れているものである。したがって、4本の放射状係留索を持つ浮体が2セット近所に設置されるからと安易にそれぞれの浮体の係留索のうち1本乃至2本を、浮体同士をつなぐ水平の舫い綱に置き換えてしまうと、水平力つりあいは取れたとしてもそれぞれの浮体構造物にかかる下向きの張力にはアンバランスが生じ、浮体構造物にはそれぞれ、舫い綱に置き換えられた近辺浮き上がり、係留索が残っている部分が沈みこむような傾斜が生じ、不安定な状態になるという問題がある。

そこで、複数の浮体構造物を舫い綱ではなく剛体つなぎ、一体の構造物とすることが考えられ、グリッド型あるいは集合型洋上風力発電システムとして提案されている。例えば、特許文献1には、一つの浮体と、この浮体を中心にしてその周囲に配置される複数個外周浮体とを互いに剛性を有する部材で連結した状態で洋上に浮かべ、少なくとも前記浮体の一つに風力発電用機材を載置して成る浮体装置と、前記中心部の浮体の下部に接続される係留索としての複数のアンカーとでなる洋上風力発電装置基礎構造が開示されている。特許文献1では、中心部の浮体の下部に8本のアンカーが等間隔で放射状に設置されている。

概要

連結システムに過大なストレスが発生することがなく、浮体構造物の鉛直軸同士の近接又は離間を抑制することができる浮体構造物連結システム及びこれを用いた係留システムを提供する。互いに離間して配置された2つの浮体構造物10と、水面上に略水平に配置され、両端が前記2つの浮体構造物にそれぞれ水平にピン接合された第1水平リンク20と、第1水平リンクに対して鉛直方向に離間して並列に配置され、両端が前記2つの浮体構造物にそれぞれ水平にピン接合された第2水平リンク30と、を備え、2つの浮体構造物が相対的に上下動しても、また前記2つの浮体構造物がそれぞれ傾斜しても、2つの浮体構造物の鉛直軸が互いに平行に保たれるように、2つの浮体構造物と第1水平リンクと第2水平リンクとによって平行四辺形リンクを構成したことを特徴とする。

目的

本発明は、上記の状況を鑑みてなされたものであり、連結システムに過大なストレスが発生することがなく、浮体構造物の鉛直軸同士の近接又は離間を抑制することができる浮体構造物連結システム及びこれを用いた係留システムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

複数の浮体構造物を水面近辺で連結する浮体構造物連結システムであって、互いに離間して配置された少なくとも2つの前記浮体構造物と、水面上に略水平に配置され、両端が前記2つの浮体構造物にそれぞれ水平ピン接合された第1水平リンクと、前記第1水平リンクに対して鉛直方向に離間して並列に配置され、両端が前記2つの浮体構造物にそれぞれ水平ピン接合された第2水平リンクと、を備え、前記2つの浮体構造物が相対的に上下動しても、また前記2つの浮体構造物が傾斜しても、前記2つの浮体構造物の鉛直軸が互いに平行に保たれるように、前記2つの浮体構造物と前記第1水平リンクと前記第2水平リンクとによって平行四辺形リンクを構成したことを特徴とする浮体構造物連結システム。

請求項2

前記第1水平リンク及び前記第2水平リンクのうちの少なくとも一方は、所定値以上の圧縮力又は引張力が作用した場合に弾性変形するスプリング機構を有し、前記所定値以上の圧縮力又は引張力が作用した場合は、前記スプリング機構の弾性変形によって、前記2つの浮体構造物の鉛直軸が互いに非平行状態となり、前記圧縮力又は引張力が前記所定値よりも小さい場合は、前記平行四辺形リンクによって、前記2つの浮体構造物の鉛直軸が互いに平行状態に保たれる、ことを特徴とする請求項1に記載の浮体構造物連結システム。

請求項3

前記スプリング機構は、トーションバースプリングを含んで構成され、前記トーションバースプリングは、前記2つの浮体構造物の鉛直軸が互いに非平行状態となる場合には両端部が逆向きにねじられ、前記2つの浮体構造物の鉛直軸が互いに平行状態に保たれる場合には、両端部が同位相で回転するように、前記2つの浮体構造物に連結されていることを特徴とする請求項2に記載の浮体構造物連結システム。

請求項4

前記スプリング機構は、弾性材料からなる弓形部材で構成されており、前記弓形部材は、前記2つの浮体構造物の鉛直軸が互いに非平行状態となる場合には両端部が互いに近接又は離間するように湾曲し、前記2つの浮体構造物の鉛直軸が互いに平行状態に保たれる場合には平行移動するように、前記2つの浮体構造物に連結されていることを特徴とする請求項2に記載の浮体構造物連結システム。

請求項5

前記第1水平リンクは、橋型構造物からなり、前記スプリング機構は、前記第2水平リンクに設けられていることを特徴とする請求項2から請求項4の何れか1項に記載の浮体構造物連結システム。

請求項6

前記浮体構造物は、風力利用システム潮力利用システム及び波力利用システムの少なくともいずれか1つを備えることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の浮体構造物連結システム。

請求項7

海底に設置されたアンカーと前記浮体構造物とを連結する複数の係留索をさらに有し、前記複数の係留索は、平面視で前記浮体構造物連結システムの図心に対して回転対称に、かつ、前記各浮体構造物から外側に向かって略放射状に配置されていることを特徴とする請求項1から請求項6の何れか1項に記載の浮体構造物連結システム。

請求項8

請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の浮体構造物連結システムを複数連結してなる浮体構造物連結システム群を海底のアンカーにつながる複数の係留索を用いて係留する係留システムであって、前記複数の係留索は、前記浮体構造物連結システム群のうち、外周部に配置された前記浮体構造物に連結されており、平面視で略放射状に配置されていることを特徴とする係留システム。

技術分野

0001

本発明は、揺動する船舶洋上構造物等の浮体構造物同士を連結する浮体構造物連結システム及びこれを用いた係留システムに関するものである。

背景技術

0002

浮体構造物を安価に係留するための係留システムとして、一般にドラッグアンカーカテナリーチェーンが使われている。このような係留索は、水深の3倍から10倍程度の長さを展開するのが通常で、浮体構造物が動き回らないようにするためには複数の係留索を放射状に配置する必要がある。また一本が切れても大惨事に至らないように考慮して設計される。このため、最低でも3本が使用されるが、一本が切れたときの挙動を考慮すると4本以上が望ましい。かといって、小さな浮体構造物の場合には、ひとつひとつに4本の係留索を設置するのは無駄も多くコストもかかるものであり、またこの方法で設置密度を上げることができず、たとえば限られた水面で風力エネルギー潮流エネルギー波力ネルギー等を回収しようとする場合に効率が悪い。そこで、複数の浮体同士を水平の舫いでつないだ上でそれら全体を係留索で海底のアンカーに固定する方法が考えられ、複数の洋上風力発電ユニットを設置する場合などに提案されている。

0003

しかし、一般にひとつの浮体構造物を固定する1セットの係留索は、空から見て放射状に配置されていて各係留索張力の水平成分がつりあっており、また各係留索の垂直下向き成分はほぼ一様になっていてそれら係留索が浮体の、例えば4隅を、同程度の力で下向きに引っ張っていて浮体のバランスが取れているものである。したがって、4本の放射状係留索を持つ浮体が2セット近所に設置されるからと安易にそれぞれの浮体の係留索のうち1本乃至2本を、浮体同士をつなぐ水平の舫い綱に置き換えてしまうと、水平力つりあいは取れたとしてもそれぞれの浮体構造物にかかる下向きの張力にはアンバランスが生じ、浮体構造物にはそれぞれ、舫い綱に置き換えられた近辺浮き上がり、係留索が残っている部分が沈みこむような傾斜が生じ、不安定な状態になるという問題がある。

0004

そこで、複数の浮体構造物を舫い綱ではなく剛体つなぎ、一体の構造物とすることが考えられ、グリッド型あるいは集合型洋上風力発電システムとして提案されている。例えば、特許文献1には、一つの浮体と、この浮体を中心にしてその周囲に配置される複数個外周浮体とを互いに剛性を有する部材で連結した状態で洋上に浮かべ、少なくとも前記浮体の一つに風力発電用機材を載置して成る浮体装置と、前記中心部の浮体の下部に接続される係留索としての複数のアンカーとでなる洋上風力発電装置基礎構造が開示されている。特許文献1では、中心部の浮体の下部に8本のアンカーが等間隔で放射状に設置されている。

先行技術

0005

特開2010−216273号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかしそのように浮体構造物間をつなぐ細長い構造物は、波浪にさらされたときに、浮力偏在による巨大剪断力サグホグと呼ばれる上反り下反りモーメントに対して簡単には耐え難く、常識的に船舶として存在しうるような細長比でないと難しいという問題がある。特に風力利用システムにおいては、風車間の距離は数百メートルになるケースが多いが、これは一般的な設計最大波波長半波長と同程度であるため、海面形状とそれに伴う浮力の変化によって大きな変形力にさらされることになり、全てを細い一体の構造物として設計するのは困難である。また逆に係留索等で柔軟に連結した場合には、揺れで隣り合う風車同士がぶつかり合う心配がある。

0007

本発明は、上記の状況を鑑みてなされたものであり、連結システムに過大なストレスが発生することがなく、浮体構造物の鉛直軸同士の近接又は離間を抑制することができる浮体構造物連結システム及びこれを用いた係留システムを提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0008

2つの浮体構造物を水面近辺で連結する浮体構造物連結システムであって、互いに離間して配置された前記2つの浮体構造物と、水面上に略水平に配置され、両端が前記2つの浮体構造物にそれぞれ水平にピン接合された第1水平リンクと、前記第1水平リンクに対して鉛直方向に離間して並列に配置され、両端が前記2つの浮体構造物にそれぞれ水平にピン接合された第2水平リンクと、を備え、前記2つの浮体構造物が相対的に上下動しても、また前記2つの浮体構造物がそれぞれ傾斜しても、前記2つの浮体構造物の鉛直軸が互いに平行に保たれるように、前記2つの浮体構造物と前記第1水平リンクと前記第2水平リンクとによって平行四辺形リンクを構成したことを特徴とする。

0009

これによれば、平行四辺形リンクによって、各々の前記浮体構造物が相対的に上下動できるために、特に浮体構造物間の距離と同程度の波長をもつ波にさらされても連結システムに過大なストレスを発生させることなく連結できる。また、平行四辺形リンクによって、各々の前記浮体構造物が同じ方向であれば傾斜できるため、同じ方向の風を受けて同じ方向に傾斜して風を逃がしながら、浮体構造物が互いにその頭頂部を近づけ合う傾斜や遠ざけ合う傾斜を防止することができる。

0010

また、前記第1水平リンク及び前記第2水平リンクのうちの少なくとも一方は、所定値以上の圧縮力又は引張力が作用した場合に弾性変形するスプリング機構を有し、前記所定値以上の圧縮力又は引張力が作用した場合は、前記スプリング機構の弾性変形によって、前記2つの浮体構造物の鉛直軸が互いに非平行状態となり、前記圧縮力又は引張力が前記所定値よりも小さい場合は、前記平行四辺形リンクによって、前記2つの浮体構造物の鉛直軸が互いに平行状態に保たれる構成とするのが好ましい。

0011

これによれば、第1水平リンク及び前記第2水平リンクのうちの少なくとも一方は、所定値以上の圧縮力又は引張力が作用した場合に弾性変形するスプリング機構を有しているので、所定値以上の圧縮力又は引張力が作用した場合は、前記スプリング機構の弾性変形によって、前記2つの浮体構造物の鉛直軸が互いに非平行状態となり、前記圧縮力又は引張力が前記所定値よりも小さい場合は、前記平行四辺形リンクによって、前記2つの浮体構造物の鉛直軸が互いに平行状態に保たれることになる。そのため、強い外力によって、浮体構造物の頭頂部同士が近づいたり遠ざかったりする場合には、スプリング機構がある程度柔軟に変形して第1水平リンク又は第2水平リンクに過大なストレスが発生するのを受け流し、外力が弱まれば浮体構造物の鉛直軸同士が平行に戻るようにできる効果がある。

0012

また、前記スプリング機構は、トーションバースプリングを含んで構成され、前記トーションバースプリングは、前記2つの浮体構造物の鉛直軸が互いに非平行状態となる場合には両端部が逆向きにねじられ、前記2つの浮体構造物の鉛直軸が互いに平行状態に保たれる場合には、両端部が同位相で回転するように、前記2つの浮体構造物に連結されている構成とするのが好ましい。

0013

これによれば、トーションバースプリングが、前記2つの浮体構造物の鉛直軸が互いに非平行状態となる場合には両端部が逆向きにねじられ、前記2つの浮体構造物の鉛直軸が互いに平行状態に保たれる場合には、両端部が同位相で回転するので、実質的に抵抗を持って弾性変形する水平リンクを実現することができる。例えば、各々の前記浮体構造物の傾斜運動を各々設けられたホーンの押し引きを介して各々回転運動に変換して同一のトーションバーの両端に接続し、両端の前記浮体構造物の鉛直軸が互いに平行を保って傾斜する場合は該トーションバーが単純回転され、両端の前記浮体構造物の鉛直軸が互いに逆向きに傾斜する場合はトーションバーの両端がねじられるように構成することにより、実質的に実現することができる。

0014

また、前記スプリング機構は、弾性材料からなる弓形部材で構成されており、前記弓形部材は、前記2つの浮体構造物の鉛直軸が互いに非平行状態となる場合には両端部が互いに近接又は離間するように湾曲し、前記2つの浮体構造物の鉛直軸が互いに平行状態に保たれる場合には平行移動するように、前記2つの浮体構造物に連結されている構成とするのが好ましい。

0015

これによれば、弾性材料からなる弓形部材でスプリング機構が構成されているので、2つの浮体構造物の鉛直軸が互いに非平行状態となる場合には、弓形部材の両端部が互いに近接又は離間するように湾曲(弾性変形)し、2つの浮体構造物の鉛直軸が互いに平行状態に保たれる場合には、弓形部材が平行移動することで、実質的に抵抗を持って伸縮する水平リンクを実現することができる。また、トーションバースプリングでスプリング機構を構成する場合に比較して、構造を簡素化できる。そのため、部品点数の低減や組立作業の容易化を図ることができる。

0016

また、前記第1水平リンクは、橋型構造物からなり、前記スプリング機構は、前記第2水平リンクに設けられている構成とするのが好ましい。

0017

これによれば、例えば、浮体構造物が風力利用システムである場合には、風車のメンテナンス用のプラットフォームメンテナンス要員の乗るボートの着のための浮桟橋として、さらには風車の設置のため搬入運搬バージとして、橋型構造物からなる第1水平リンクを使うことができる。また、スプリング機構は、第2水平リンクに設けられているので、2つの浮体構造物の鉛直軸が非平行状態となった場合でも、第2水平リンクが変形して負荷を吸収するので、橋型構造物からなる第1水平リンクが安定する。

0018

また、前記した浮体構造物は、浮体構造物は、風力利用システム、潮力利用システム及び波力利用システムの少なくともいずれか1つを備えるのが好ましい。

0019

これによれば、浮体構造物連結システムによって、複数の風力、潮力、または波力利用システムを安定して連結することができる。

0020

また、前記浮体構造物連結システムは、海底に設置されたアンカーと前記浮体構造物とを連結する複数の係留索をさらに有し、前記複数の係留索は、平面視で前記浮体構造物連結システムの図心に対して回転対称に、かつ、前記各浮体構造物から外側に向かって略放射状に配置されている構成とするのが好ましい。

0021

これによれば、複数の係留索が、平面視で前記浮体構造物連結システムの図心に対して回転対称に、かつ、前記各浮体構造物から外側に向かって略放射状に配置されているので、浮体構造物連結システムをバランスよく係留することができる。また、2つの浮体構造物に作用する負荷にアンバランスが生じたとしても、平行四辺形リンクによって各浮体構造物を平行に傾けたり、スプリング機構によって負荷を吸収したりすることができる。

0022

また、本発明に係る係留システムは、前記した浮体構造物連結システムを複数連結してなる浮体構造物連結システム群を海底のアンカーにつながる複数の係留索を用いて係留する係留システムであって、前記複数の係留索は、前記浮体構造物連結システム群のうち、外周部に配置された前記浮体構造物に連結されており、平面視で略放射状に配置されていることを特徴とする。

0023

これによれば、複数の係留索は、前記浮体構造物連結システム群のうち、外周部に配置された前記浮体構造物に連結されており、平面視で略放射状に配置されているので、海底のアンカーに複数の係留索を用いて浮体構造物連結システム群全体が位置保持される。
例えば2つに浮体構造物からなる浮体構造物群の場合、右の海底に延びる係留索は右の浮体の右端から取り、左の海底に延びる係留索は左の浮体構造物の左端から取るのがよい。この時、各々の浮体構造物を見ると、左の浮体構造物においては、係留索が左に引く力と、連結システムが右に引く力とがバランスしている。また、右の浮体構造物においては、係留索が右に引く力と、連結システムが左に引く力とがバランスしている。また、垂直方向においては、左の浮体構造物には、その左端が下向きに引っ張られるためにその頭頂部を左に倒そうとする転倒モーメントが働く。また、右の浮体構造物には、その右端が下向きに引っ張られるためにその頭頂部を右に倒そうとする転倒モーメントが働く。このとき、前記した浮体構造物連結システムの第1水平リンク及び第2水平リンクが、左右の浮体構造物の転倒モーメントを打ち消し合わせて互いに平行に保とうとする力が働くので、安定を保つことができる。

発明の効果

0024

以上に説明したように、本発明の浮体構造物連結システムによれば、平行四辺形リンクによって、各々の浮体構造物が互いに平行な状態で相対的に上下動できるので、連結システムに過大なストレスが発生することがなく、浮体構造物の鉛直軸同士の近接又は離間を抑制することができる。その結果、複数の浮体構造物の設置密度を上げ、安価なドラッグアンカーとカテナリーチェーンで係留することができる。

0025

また、平行四辺形リンクによって、各々の前記浮体構造物が同じ方向であれば傾斜できるので、波高増幅され、かつ水深に対して波高が高い浅瀬においても、浮力の偏在や変動、水の流体力、係留力の変動等を適度に逃がして過大なストレスが連結部や浮体構造物にかかることを防止することができる。

0026

また、本発明の浮体構造物連結システムによれば、浮体構造物が風力利用システムである場合には、風車の翼のメンテナンス用のプラットフォームやメンテナンス要員の乗るボートの着桟のための浮桟橋として、さらには風車の設置のため搬入用運搬バージとして、橋型構造物からなる第1水平リンクを使うことができる。

0027

更に、本発明の係留システムによれば、それぞれの浮体構造物に係留索による張力の下向き成分にアンバランスがあっても浮体構造物が傾かないように浮体を連結するので、例えば風力発電システムであった場合に、となりあう風車同士がお互いに近づきあうように傾斜することがなく、風車同士が接触するのを防ぐことができる効果がある。

図面の簡単な説明

0028

本実施形態に係る浮体構造物連結システムの側面図である。
(a)は浮体構造物の側面図、(b)は浮体構造物の平面図、(c)は(a)のA−A矢視断面図、である。
(a)は平行四辺形リンクの側面図、(b)は第1水平リンクの側面図、(c)は第2水平リンクの側面図、である。
第1水平リンクの一部を切り欠いて示した平行四辺形リンクの平面図である。
浮体構造物が平行に傾斜した場合の第2水平リンクの各部の動作を矢印で付して示した第2水平リンクの斜視図である。
浮体構造物の頭頂部同士が互いに遠ざかるように傾斜した場合の第2水平リンクの各部の動作を矢印で付して示した第2水平リンクの斜視図である。
第1変形例に係る伸縮可リンクの断面図である。
(a)は、第2変形例に係る浮体構造物連結システムの平行四辺形リンクの側面図、(b)は第1水平リンクの側面図、(c)第2水平リンクを構成する弓形部材の側面図、である。
浮体構造物連結システムを利用した係留システムの平面図であり、(a)は直鎖型、(b)はクロスリンク型、(c)は三角型、をそれぞれ示している。

実施例

0029

本実施形態に係る浮体構造物連結システムについて、その最小単位である2つの風力利用システムを連結した場合を例にとって、図1乃至図6を参照して説明する。なお、説明において方向を示すときは、図面に示した左右上下前後に基づくものとする。

0030

図1に示すように、浮体構造物連結システム1は、互いに離間して設置された2つの浮体構造物10と、この2つの浮体構造物10同士を連結する第1水平リンク20及び第2水平リンク30と、2つの浮体構造物10をそれぞれ係留する複数の係留索50と、を備えている。これら2つの浮体構造物10と、第1水平リンク20と、第2水平リンク30と、によって平行四辺形リンク40が構成されている。

0031

浮体構造物連結システム1には、係留索50によって、例えば左右の浮体構造物10をそれぞれ外側に転倒させようとする転倒モーメントMが作用する。平行四辺形リンク40は、これら2つの転倒モーメントを好適に逃がしたり打ち消したりするように機能する。

0032

図2に示すように、浮体構造物10は、浮体110と、風力利用システムとしてのダリウス型風車120と、潮力利用システムとしてのサボニウス型水車130と、を有している。

0033

浮体110は、浮力を有する装置であり、例えば船体のように中空構造に構成されている。浮体110は、後記するダリウス型風車120とサボニウス型水車130の回転軸を回転可能に軸支している。また、浮体110は、この回転軸の回転によって発電する発電装置(図示省略)を備えている。また、浮体110は、浮体110の外側(第1水平リンク20及び第2水平リンク30と反対側)に取り付けられた係留索50によって海底のアンカー70に係留されている。浮体110は、係留索50によって外側下方に引かれている。

0034

図2(a),(b)に示すように、ダリウス型風車120は、回転軸となる上支柱121と、上支柱121の周囲に等間隔で3つ設けられたブレード122と、を有している。ブレード122の上端部122a及び下端部122bは、上支柱121の上端部に設けられた上ブラケット123及び上支柱121の下端側に設けられた下ブラケット124に上下方向に回転可能にそれぞれ支持されている。ブレード122の中間部122cは、ヒンジ構造に構成されている。また、下ブラケット124は、上支柱121に対してスライド可能に構成されている。ブレード122は、下ブラケット124を上下にスライドさせることによりブレード122の中間部122cを屈曲させて、その回転半径rを変更可能に構成されている。

0035

図2(a),(c)に示すように、サボニウス型水車130は、浮体構造物10の重心を水中に配置するためのバラストとしての機能を兼ねるものであり、その上端部を下支柱131に支持されている。サボニウス型水車130は、円筒体を軸方向に反割りした形状のブレード132,132を備えている。2つのブレード132,132は、分割面に沿って互いにずらした形状に結合されている。サボニウス型水車130は、ブレード132,132に囲まれた空間132aを潮流が通過することによって回転する。本実施形態に係るサボニウス型水車130は、このようなブレード132,132を上下に2段重ねて、互いに90度ずつ位相をずらして配置した構造となっている。

0036

ダリウス型風車120の回転軸である上支柱121とサボニウス型水車130の回転軸である下支柱131は、例えば、増速機構ラチェット機構などを組み合わせたギアシステム(図示省略)によって連結されている。増速機構は、例えば遊星歯車機構などで構成することができる。この増速機構によって、起動性の高いサボニウス型水車130によってダリウス型風車120を起動させることができる。また、ダリウス型風車120の起動後は、ダリウス型風車120の回転とサボニウス型水車130の回転とをラチェット機構で切り離すことによって、サボニウス型水車130がダリウス型風車120の負荷になることを防止することができる。

0037

係留索50は、浮体構造物10(より詳しくは浮体110)とアンカー70とを連結する部材であり、例えば鎖などで構成されている。アンカー70は、海底に設置されたストックレスアンカーやストックアンカー等ので構成されている。本実施形態では、図4に示すように、4本の係留索50が、平面視で浮体構造物連結システム1の図心に対して回転対称に、かつ、各浮体構造物10から2本ずつ外側に向かって略放射状に配置されている。係留索50は、水深に対して十分な長さ(例えば水深の3倍〜10倍程度)を有しており、いわゆるカテナリー曲線となっている。これにより、浮体構造物10が波浪によって上下動しても、アンカー70には水平方向の引張力が作用するようになっている。

0038

図3図4に示すように、第1水平リンク20は、水面上に略水平に配置された橋型構造物である。第1水平リンク20は、床板状のデッキ部210と、デッキ部210を補強するトラス部220とを有している。

0039

デッキ部210は、作業者通路資材の荷置場としての機能を有する。デッキ部210の両端部は、2つの浮体構造物10の上側にそれぞれ水平軸回りにピン接合されている。これにより、第1水平リンク20は、浮体構造物10に対して上下方向に回動可能となる。

0040

トラス部220は、デッキ部210の下方に離間して平行に配置された下梁221と、デッキ部210と下梁221との間に斜めに又は垂直に架設された複数の弦材222と、から構成されている。

0041

図3図4図5(主に図5)に示すように、第2水平リンク30は、第1水平リンク20に対して(より詳しくはデッキ部210に対して)下方に離間して並列に配置された連結装置である。第2水平リンク30は、一対のメインロッド310,310と、この一対のメインロッド310,310の間に配置されたトーションバー(トーションバースプリング)320と、メインロッド310とトーションバー320との間に介設された一対のリンク機構330,330と、から構成されている。これら一対のメインロッド310,310と、トーションバー320と、一対のリンク機構330,330と、によって、スプリング機構が構成されている。

0042

一対のメインロッド310は、浮体構造物10の傾動に伴って後記するトーションバー320のホーン322を押し引きする棒状部材である。各メインロッド310の一端側は、浮体110の下端側に水平軸回りにピン接合されている。各メインロッド310の他端側は、リンク機構330に鉛直ピン接合されている。各メインロッド310は、トーションバー320に近づくほどデッキ部210に近づくように傾斜して配置されている。なお、図5図6においては、説明の便宜上、メインロッド310を単なる直線で描いている。

0043

トーションバー320は、2つの浮体構造物10,10を結ぶ方向に延設されたトーションバー本体321と、このトーションバー本体321の両端に突設された一対のホーン322,322と、を備えている。トーションバー本体321は、例えば断面が円形状に形成された棒状部材であり、例えば金属などの弾性材料で構成されている。トーションバー本体321は、所定値以上のねじり荷重が作用したときに有意な弾性変形をする程度の剛性を有している。図5に示すように、トーションバー本体321は、平面視した状態で、一対のメインロッド310,310と同一直線上に配置されている。一対のホーン322は、トーションバー本体321に対して径方向に突出して設置された金属製の板状部材である。各ホーン322は、トーションバー本体321に対して同一の方向(図5では下方)に突出している。各ホーン322は、トーションバー本体321の両端部に溶接などによってそれぞれ剛結合されている。

0044

一対のリンク機構330,330は、メインロッド310の軸方向の動作を、トーションバー320の周方向の動作に変換する装置である。一対のリンク機構330,330は、平面視で、略コ字状に形成されいる。一対のリンク機構330,330は、平面視で、トーションバー320に対して対称(回転対称)に配置されている。各リンク機構330は、トーションバー320よりも高いねじり剛性を有している。各リンク機構330は、軸部331と、ブラケット332と、一対のホーン333a,333bと、一対のプッシュプルロッド334,334と、を備えている。

0045

軸部331は、リンク機構330の回転軸となる棒状部材であり、トーションバー本体321よりも短尺に形成されている。軸部331は、側面視で、メインロッド310に対して直交する方向に回転軸を向けて設置されている(図3(c)参照)。また、軸部331は、平面視で、メインロッド310に対してメインロッド310の軸方向に直交する方向に離間して配置されている(図4参照)。軸部331は、ブラケット332を介して第1水平リンク20に回転可能に軸支されている。

0046

ブラケット332は、軸部331を回転可能に支持する部材である。ブラケット332は、筒状部332aと、筒状部332aを支持する板状部332bと、を備えている。筒状部332aは、円筒状の中空部材であり、軸部331を回転可能に外嵌保持している。板状部332bは、筒状部332aとデッキ部210とを連結する側面視台形状の板状部材である。板状部332bの上端部はデッキ部210の下面に例えば溶接固定されている。

0047

一対のホーン333a,333bは、軸部331の上下端部から互いに90°の位相を有して径方向に突設されている。上側のホーン333aは、メインロッド310に直交する方向に延設されている。上側のホーン333aは、軸部331の上端部とメインロッド310の先端部とを略水平に連結している。上側のホーン333aの基端部は、軸部331の上端部に剛接合されている。上側のホーン333aの先端部は、メインロッド310に対して鉛直軸回りにピン接合されている。下側のホーン333bは、軸部331の下端部から、トーションバー320側に向かってメインロッド310と平行に延出している。下側のホーン333bの基端部は、軸部331の下端部に剛接合されている。下側のホーン333bとトーションバー320のホーン322との間には、後記するプッシュプルロッド334が介設されている。

0048

一対のプッシュプルロッド334,334は、下側のホーン333bの先端とトーションバー320のホーン322の先端とを連結する棒状部材である。一対のプッシュプルロッド334,334は、トーションバー320のホーン322を、トーションバー本体321の周方向に押し引きすることにより、トーションバー本体321を回転させたりねじったりする機能を有する。プッシュプルロッド334は、下側のホーン333bの先端に対して鉛直軸回りにピン接合されているとともに、トーションバー320のホーン322に対して水平軸回りにピン接合されている。なお、図5図6においては、説明の便宜上、プッシュプルロッド334を単なる直線で描いている。

0049

本実施形態に係る浮体構造物連結システム1は、基本的に以上のように構成されるものであり、次に、浮体構造物連結システム1の動作について、図1から図6(主に図5図6)を参照して詳細に説明する。

0050

浮体構造物連結システム1は、2つの浮体構造物10と、第1水平リンク20と、第2水平リンク30と、によって平行四辺形リンク40を構成しているので、2つの浮体構造物10は、互いに平行に保たれる。そのため、2つの浮体構造物10が、相対的に上下動したり、同一方向に傾動したりすることができる。これにより、同じ方向に傾斜して風を逃がしたり、ダリウス型風車120同士が近接するような傾動を回避することができる。

0051

例えば、浮体構造物10の頭頂部が図1の左側に向かって移動するように、2つの浮体構造物10が傾いた場合、浮体110と第1水平リンク20との連結点支点として、浮体110の下側は、両者ともに右側に変位する。そうすると、図5に示すように、左側のメインロッド310は右側に押圧され、右側のメインロッド310は右側に引っ張られる。

0052

そして、左側のリンク機構330は、左側のメインロッド310に押圧されることによって、平面視で反時計回りに回転し、左側のプッシュプルロッド334を引っ張る。トーションバー320の左側は、左側のプッシュプルロッド334に引っ張られて、左側のホーン322が前側に向かうように回転する。

0053

一方、右側のリンク機構330は、右側のメインロッド310に引っ張られることによって、平面視で時計回りに回転し、右側のプッシュプルロッド334を押圧する。トーションバー320の右側は、右側のプッシュプルロッド334に押圧されて、右側のホーン322が前側に向かうように回転する。

0054

これにより、トーションバー320の右側と左側が同位相で単純に回転するだけなので、トーションバー320に過度なストレスが発生することがない。また、右側のメインロッド310が左に移動した分だけ、左のメインロッド310も左に移動するので、第2水平リンク30の全長がほとんど変化しない。そのため、平行四辺形リンク40が保たれる。

0055

例えば、風車同士の風影響の干渉を避けるためには、風車間の距離を風車直径の数倍程度が必要とされている。そのため、浮体構造物10間の距離は数百mになることが多いが、それは設計最大風波の波長と同程度である。このような場合に風車同士が剛に連結されていると過大なストレスがかかるが、本実施形態に係るの浮体構造物連結システム1では、例えば左側の浮体構造物10が大波の頂部に乗り、右側の浮体構造物10が大波の底部に落ち込んだ場合には、左側の浮体110は左側のプッシュプルロッド334を引く一方、右側の浮体110は右側のプッシュプルロッド334を押す。このような場合、トーションバー320は単純に回転するのみで、抵抗力を発揮しないため、スムーズに平行四辺形リンク40として作動することができる。

0056

次に、比較的大きな荷重が作用して、2つの浮体構造物10同士の頭頂部が互いに遠ざかるように変形した場合は、浮体110と第1水平リンク20との連結点を支点として、浮体110の下側同士が近接するように変形する。なお、このとき、浮体110の上側同士は、伸縮不能な第1水平リンク20によって連結されているので、互いの距離は変化しない。そうすると、図6に示すように、一対のメインロッド310は、トーションバー320に近づく方向に押圧される。

0057

そして、左側のリンク機構330は、左側のメインロッド310に押圧されることによって、平面視で反時計回りに回転し、左側のプッシュプルロッド334を引っ張る。トーションバー320の左側は、左側のプッシュプルロッド334に引っ張られて、左側のホーン322が前側に向かうように回転する。

0058

一方、右側のリンク機構330は、右側のメインロッド310に押圧されることによって、平面視で反時計回りに回転し、右側のプッシュプルロッド334を引っ張る。トーションバー320の右側は、右側のプッシュプルロッド334に引っ張られて、右側のホーン322が後側に向かうように回転する。

0059

これにより、トーションバー320の右側と左側が逆位相で回転するので、トーションバー320がねじられて弾性変形し、浮体構造物10の頭頂部が互いに遠ざかるように浮体構造物10を傾動させるエネルギーが吸収されることになる。そして、トーションバー320が逆位相でねじられることによって、第2水平リンク30の全長は若干短くなるが、傾動エネルギーが弱まった段階で、トーションバー320のねじれ解放され、第2水平リンク30の全長が元に戻る。これにより、平行四辺形リンク40が復活し、2つの浮体構造物10を同一方向に傾動させることができる。
なお、浮体構造物10の頭頂部が互いに近づきあうように浮体構造物10が傾動した場合も、トーションバー320のねじれの向きなどが前記と逆になるだけで、同様の作用効果を奏する。

0060

なお、第1水平リンク20は、橋型構造物であるので、メンテナンスや点検修理のための作業員の通が着桟し係船するためのボラード防舷材等の設備や、上やGPSとの通信のためのアンテナ、陸上へ電力送電するためのケーブル繋ぎ込み等の設備を設置することができる。また、ブレード132を第1水平リンク20の上に揚げ降ろしして点検、修理、交換等をする際の作業場所として利用することができる。

0061

以上、本実施形態に係る浮体構造物連結システム1について、図面を参照して詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。

0062

例えば、本実施形態では、浮体構造物10にダリウス型風車120及びサボニウス型水車130を設置したが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の形式垂直軸風車垂直軸水車を設置してもよく、さらには、水平軸風車水平軸水車を設置してもよい。また、浮体構造物10に水車及び風車の何れか一方のみを設置してもよいし、波力発電装置などの波力利用システムを設置してもよい。

0063

また、本実施形態では、トーションバー320とリンク機構330によって、第2水平リンク30を伸縮可能に構成したが、本発明はこれに限定されるものではなく、トーションバー320とリンク機構330に替えて、図7に示す伸縮可能リンク400や、図8に示す弓形部材600などを採用してもよい。

0064

図7は、第1変形例に係る伸縮可能リンクの断面図である。
図7に示すように、伸縮可能リンク400は、シリンダ410と、ロッド420と、シリンダ410内に配置された一対のコイルばね430a,430bと、で構成されている。

0065

シリンダ410の左端部は、左側のメインロッド310(図4参照)に水平軸回りにピン接合されている。シリンダ410の右端部には、ロッド420が挿入されている。ロッド420の右端部は、右側のメインロッド310(図4参照)に水平軸回りにピン接合されている。ロッド420の左端部には、ロッド420よりも径の大きいフランジ420aが設けられている。シリンダ410の内部であって、シリンダ410の左端部とフランジ420aとの間には、第1のコイルばね430aが設置されており、シリンダ410の右端部とフランジ420aとの間には、第2のコイルばね430bが設置されている。

0066

このような構成によれば、左右のメインロッド310が互いに押圧する方向、又は引っ張り合う方向に移動した場合、伸縮可能リンク400が伸縮することで、傾動エネルギーを吸収することができる。また、傾動エネルギーが弱まったときに、浮体構造物10の傾斜を元に戻すことができる。
また、コイルばね430a,430bに予圧を与えておくことにより、所定値以上の圧縮力又は引張力が作用したときに、伸縮可能リンク400が弾性変形を開始し、それまでは平行移動するように構成することができる。
また、シリンダ410の内部にオイルなどの粘性流体充填するとともにフランジ420aにオリフィス(図示省略)を設けることにより、伸縮可能リンク400を減衰ダンパーとして機能させることもできる。

0067

図8の(a)は、第2変形例に係る浮体構造物連結システムの平行四辺形リンクの側面図、(b)は第1水平リンクの側面図、(c)第2水平リンクを構成する弓形部材の側面図、である。
図8に示すように、第2変形例に係る浮体構造物連結システム1Aは、第2水平リンク60が弓形部材600で構成されている点が、前記した実施形態に係る浮体構造物連結システム1と異なっている。弓形部材600は、例えば高張力鋼などのある程度の剛性のある弾性材料を用いて、上向きに凸となる弓形状に構成されている。

0068

図8(a),(c)に示すように、弓形部材600は、水平部610と、この水平部610の両端に設けられた一対の傾斜部620,620と、を備えている。水平部600は、左右方向に延設された棒状の長尺部材であり、第1水平リンク20に対して下方に離間した位置に、第1水平リンク20と略平行に配置されている。一対の傾斜部620,620は、水平部610から離れるほど下側に位置するように傾斜している。各傾斜部620の先端部620aは、浮体構造物10の下側に水平軸回りにピン接合されており、上下方向に回動可能となっている。
なお、図8(b)に示すように、第1水平リンク20は、前記した実施形態と同様の構造であるので、詳細な説明は省略する。

0069

第2変形例に係る浮体構造物連結システム1Aでは、弾性材料からなる弓形部材600で第2水平リンク60が構成されているので、浮体構造物10に所定値以上の負荷が作用して、2つの浮体構造物10が互いに非平行状態となる場合には、弓形部材600の先端部630a同士が互いに近接又は離間するように湾曲(弾性変形)し、負荷を吸収する。一方、浮体構造物10に作用する負荷が所定値よりも小さくなった場合には弓形部材600が復元し、2つの浮体構造物10が互いに平行状態に保たれるとともに弓形部材600が平行移動するように揺動する。これにより、実質的に抵抗を持って伸縮するスプリング機構を備えた水平リンクを実現することができる。

0070

次に、本実施形態に係る浮体構造物連結システム1を利用した係留システムについて、図9を参照して詳細に説明する。

0071

図9(a)に示すように、第1の浮体構造物連結システム群2Aは、5つの浮体構造物10を4つの平行四辺形リンク40で連結していわゆる直鎖型に構成されている。そして、両端の浮体構造物10の外側に係留索50が放射状に設置されている。なお、中央の浮体構造物10にも2つの係留索50が平行四辺形リンク40に直交する方向に連結されているが、中央の浮体構造物10の2つの係留索50は省略してもよい。

0072

図9(b)に示すように、第2の浮体構造物連結システム群2Bは、中央の浮体構造物10の周囲に4つの浮体構造物10を配置し、中央の浮体構造物10と周囲の浮体構造物10とを4つの平行四辺形リンク40でそれぞれ連結して、いわゆるクロスリンク型に構成されている。周囲の4つの浮体構造物10は、平面視で正方形頂点を成すように配置されている。そして、周囲の4つの浮体構造物10から外側に向かって2つの(合計8つの)係留索50がそれぞれ連結されている。

0073

図9(c)に示すように、第3の浮体構造物連結システム群2Cは、3つの浮体構造物10を、平面視で正三角形の頂点を成すように配置するとともに、各浮体構造物10を平行四辺形リンク40でそれぞれ連結して三角型に構成されている。そして、周囲の3つの浮体構造物10から外側に向かって2つの(合計6つの)係留索50がそれぞれ連結されている。

0074

これらの浮体構造物連結システム群2A,2B,2Cは、それぞれの平面的な中心(図心)に対して回転対象に構成されている。そして、浮体構造物連結システム群2A,2B,2Cは、それぞれの外周部に配置された浮体構造物10から外側に放射状に設置された係留索50によって、海底のアンカー70(図2(a)参照)に位置保持されている。このような構成にすれば、係留索50が浮体構造物10を引く力と、平行四辺形リンク40が反対向きに浮体構造物10を引く力とがバランスするので、安定を保つことができる。

0075

なお、上記の浮体構造物連結システム群2A,2B,2Cは、一例であり、このような構成要素を用いてさらに拡大し、より多くの浮体構造物10を連結してもよい。

0076

1浮体構造物連結システム
10浮体構造物
110浮体
120ダリウス型風車
121上支柱
122ブレード
122a上端部
122b下端部
122c 中間部
123 上ブラケット
124 下ブラケット
130サボニウス型水車
131 下支柱
132 ブレード
132a 空間
20 第1水平リンク
210デッキ部
220トラス部
221 下梁
222弦材
30 第2水平リンク
310メインロッド
320トーションバー
321 トーションバー本体
322ホーン
330リンク機構
331 軸部
332 ブラケット
332a 筒状部
332b 板状部
333a ホーン
333b ホーン
334プッシュプルロッド
40平行四辺形リンク
400伸縮可能リンク
410シリンダ
420ロッド
420aフランジ
50係留索
70アンカー
2A 浮体構造物連結システム群
2B 浮体構造物連結システム群
2C 浮体構造物連結システム群

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