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技術 燃焼排ガス中の窒素酸化物の除去触媒および同触媒を用いる窒素酸化物の除去方法

出願人 日立造船株式会社
発明者 日数谷進清水香奈
出願日 2011年11月8日 (9年1ヶ月経過) 出願番号 2011-244504
公開日 2013年5月23日 (7年7ヶ月経過) 公開番号 2013-099715
状態 未査定
技術分野 排気の後処理 触媒による排ガス処理 触媒
主要キーワード 三酸化硫黄濃度 舶用機関 Mnイオン 直接分解法 SOx濃度 低温排ガス 析出温度 SOx
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2013年5月23日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

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課題

硫安析出温度付近排ガス中の窒素酸化物を効率的に除去することができる方法を提供する。

解決手段

MFI型ゼオライトをFe、CoおよびMnのうちの少なくとも一種イオン交換させた触媒に排ガスを温度200〜350℃の範囲で接触させることを特徴とする、排ガス中の窒素酸化物の除去方法

概要

背景

燃焼排ガス中に含まれているNOxを除去する方法は、アンモニア還元剤として排ガスに添加しバナジウムチタニアを主成分とする脱硝触媒に排ガスを接触させることでNOxを除去するアンモニア選択的接触還元法(以下、アンモニアSCR法と記す)が主流である。

重油等の硫黄を含む燃料の燃焼排ガス中にはNOxと共に硫黄酸化物(以下、SOxと記す)が存在する。このような燃焼排ガス脱硝温度は、触媒上への硫安析出を防止する観点から硫安の析出温度以上でなければならない。硫安の析出温度は排ガス中のSO3およびアンモニア濃度に関係する。その関係を図1に示す。図1からわかるようにSO3およびアンモニア濃度が高くなると硫安の析出温度が高くなる。

石炭焚きボイラーの燃焼排ガスでは、一般的にSOx濃度は100ppmであるためS03濃度はその10%の10ppm、NOx濃度は500ppmであるためアンモニア濃度は最大500ppmである。この条件における硫安の析出温度は約250℃となる。この時の排ガス温度は通常300〜400℃であり、硫安の析出温度250℃より高いため触媒上への硫安の析出は起こらず、安定した触媒性能を維持することができる。

一方、舶用機関から排出されている排ガスは燃料がC重油であるため排ガス中のSOx濃度が1000ppm、のNOx濃度も1000ppmと高く、硫安の析出温度は約280℃と高くなる。しかし、排ガス温度は250℃と低いため、この条件では硫安が析出し、安定した触媒性能を維持することができない。

従って、舶用機関排ガスを上記選択的接触還元法で処理するには排ガス温度を硫安析出温度以上に加熱する必要がある。

高濃度のSOxおよびNOxが存在し、排ガス温度が低い舶用機関排ガスの処理にアンモニアSCR触媒を使用するには硫安の析出温度を排ガス温度以下にする必要がある。硫安の析出温度は図1に示されるとおりS03濃度とアンモニア濃度で決定される。アンモニア濃度は排ガス中のNOx濃度と目標脱硝率で決まるため、この値を低減することできない。したがって、排ガス温度が低い舶用機関ではアンモニアSCR法を使用することができない。

アンモニアSCR法以外の脱硝方法としては、イオン導電性を有する金属複合酸化物からなる触媒等にNOxを接触させるだけで窒素酸素に分解する直接分解法(特許文献1など)や、還元剤として炭化水素を用い触媒にNOxを接触させる脱硝方法があり、後者の触媒としてβゼオライトに金属を担持した触媒(特許文献2)や、アルミナ硫酸アルミニウム、銀を主成分とする触媒(特許文献3)が知られている。しかし、反応温度は前者の方法では600℃以上と高く、後者の方法では350℃程度である。

特許文献4には還元剤を用いない直接分解法が記載され、その対照例3には水素化したゼオライトに金属を担持させた触媒を用い、温度400℃でNOx除去率は10%以下であったことが示されている。しかし、この触媒では金属担持後も金属の酸点より強い酸点であるプロトン酸点が一部残るため、NOはより強い酸点を優先的にアタックし、脱硝反応が進行しにくい。

概要

硫安の析出温度付近で排ガス中の窒素酸化物を効率的に除去することができる方法を提供する。MFI型ゼオライトをFe、CoおよびMnのうちの少なくとも一種イオン交換させた触媒に排ガスを温度200〜350℃の範囲で接触させることを特徴とする、排ガス中の窒素酸化物の除去方法。なし

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

MFI型ゼオライトをFe、CoおよびMnのうちの少なくとも一種イオン交換させたことを特徴とする、燃焼排ガス中窒素酸化物除去触媒

請求項2

請求項1記載の触媒排ガスを温度200〜350℃の範囲で接触させることを特徴とする、排ガス中の窒素酸化物の除去方法

請求項3

触媒に排ガスを温度220〜320℃の範囲で接触させることを特徴とする請求項2記載の方法。

技術分野

0001

本発明は、燃焼排ガス中窒素酸化物(以下、NOxと記す)の除去触媒および同触媒を用いるNOxの除去方法に関する。

背景技術

0002

燃焼排ガス中に含まれているNOxを除去する方法は、アンモニア還元剤として排ガスに添加しバナジウムチタニアを主成分とする脱硝触媒に排ガスを接触させることでNOxを除去するアンモニア選択的接触還元法(以下、アンモニアSCR法と記す)が主流である。

0003

重油等の硫黄を含む燃料の燃焼排ガス中にはNOxと共に硫黄酸化物(以下、SOxと記す)が存在する。このような燃焼排ガス脱硝温度は、触媒上への硫安析出を防止する観点から硫安の析出温度以上でなければならない。硫安の析出温度は排ガス中のSO3およびアンモニア濃度に関係する。その関係を図1に示す。図1からわかるようにSO3およびアンモニア濃度が高くなると硫安の析出温度が高くなる。

0004

石炭焚きボイラーの燃焼排ガスでは、一般的にSOx濃度は100ppmであるためS03濃度はその10%の10ppm、NOx濃度は500ppmであるためアンモニア濃度は最大500ppmである。この条件における硫安の析出温度は約250℃となる。この時の排ガス温度は通常300〜400℃であり、硫安の析出温度250℃より高いため触媒上への硫安の析出は起こらず、安定した触媒性能を維持することができる。

0005

一方、舶用機関から排出されている排ガスは燃料がC重油であるため排ガス中のSOx濃度が1000ppm、のNOx濃度も1000ppmと高く、硫安の析出温度は約280℃と高くなる。しかし、排ガス温度は250℃と低いため、この条件では硫安が析出し、安定した触媒性能を維持することができない。

0006

従って、舶用機関排ガスを上記選択的接触還元法で処理するには排ガス温度を硫安析出温度以上に加熱する必要がある。

0007

高濃度のSOxおよびNOxが存在し、排ガス温度が低い舶用機関排ガスの処理にアンモニアSCR触媒を使用するには硫安の析出温度を排ガス温度以下にする必要がある。硫安の析出温度は図1に示されるとおりS03濃度とアンモニア濃度で決定される。アンモニア濃度は排ガス中のNOx濃度と目標脱硝率で決まるため、この値を低減することできない。したがって、排ガス温度が低い舶用機関ではアンモニアSCR法を使用することができない。

0008

アンモニアSCR法以外の脱硝方法としては、イオン導電性を有する金属複合酸化物からなる触媒等にNOxを接触させるだけで窒素酸素に分解する直接分解法(特許文献1など)や、還元剤として炭化水素を用い触媒にNOxを接触させる脱硝方法があり、後者の触媒としてβゼオライトに金属を担持した触媒(特許文献2)や、アルミナ硫酸アルミニウム、銀を主成分とする触媒(特許文献3)が知られている。しかし、反応温度は前者の方法では600℃以上と高く、後者の方法では350℃程度である。

0009

特許文献4には還元剤を用いない直接分解法が記載され、その対照例3には水素化したゼオライトに金属を担持させた触媒を用い、温度400℃でNOx除去率は10%以下であったことが示されている。しかし、この触媒では金属担持後も金属の酸点より強い酸点であるプロトン酸点が一部残るため、NOはより強い酸点を優先的にアタックし、脱硝反応が進行しにくい。

先行技術

0010

特開平11−151440号公報
特開2004−358454号公報
特開2010−29783号公報
特公平07−106300号公報

発明が解決しようとする課題

0011

上述のとおり、従来、舶用機関のように温度250℃付近低温排ガスに対しては実用的な触媒性能を有する触媒は見い出せていなかった。

0012

その原因は、直接分解法および還元除去法では、触媒上でNOが分解した際に生成する酸素が触媒表面から除去されないことにある。従って、触媒表面の酸素を除去することが可能となれば直接分解法および還元除去法が可能と考えられる。

課題を解決するための手段

0013

本発明者らは検討を重ねた結果、MFI型ゼオライトをFe、CoおよびMnのうちの少なくとも一種イオン交換させた触媒に排ガスを温度200〜350℃、好ましくは220〜320℃、より好ましくは230〜300℃、より好ましくは230〜270℃の範囲で接触させることで効果的にNOxを低減できることを見出した。

0014

MFI型ゼオライトは市販品であってよい。

0015

イオン交換方法は、たとえば、Fe、Coおよび/またはMnの前駆体化合物を含む水溶液にMFI型ゼオライトを懸濁させ、濾過洗浄の後、該ゼオライトを乾燥ついで焼成する方法であってよい。前駆体化合物はFe、Coおよび/またはMnの無機酸塩(例えば硝酸塩硫酸塩)、有機酸塩(例えば酢酸塩)であってよい。

0016

Fe、CoおよびMnのうちの少なくとも一種でイオン交換させた後のゼオライトには、ナトリウム、上記イオン交換金属、プロトンの部分に酸点があり、各酸点における酸強度はプロトン>イオン交換金属>ナトリウムの順となる。脱硝反応は、イオン交換金属の酸点で一酸化窒素が分解されることで進行する。

図面の簡単な説明

0017

硫酸アンモニウム硫酸水素アンモニウムの析出温度が三酸化硫黄濃度とアンモニア濃度に関係することを示すグラフである。
触媒の性能評価を行うための試験装置を示す概略フロー図である。

実施例

0018

次に本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。

0019

実施例1
Fe/ゼオライト触媒
市販のMFI型ゼオライト4gを0.05MのFe(NO3)3・9H20水溶液500m1に50℃で6時間懸濁させた後、これを濾過、洗浄し、120℃で12時間乾燥し、さらに400℃で6時間焼成した。こうしてFeイオン交換ゼオライト触媒を得た。この触媒のFe担持量は2.0wt%であった。

0020

実施例2
Co/ゼオライト触媒
市販のMFI型ゼオライト4gを0.01MのCo(NO3)2水溶液500mlに80℃で18時間懸濁させた後、これを濾過、洗浄し、120℃で12時間乾燥し、さらに500℃で4時間焼成した。こうしてCoイオン交換ゼオライト触媒を得た。この触媒のCo担持量は2.31wt%であった。

0021

実施例3
Mn/ゼオライト触媒
市販のMFI型ゼオライト4gを0.01MのMn(CH3COO)2水溶液500m1に80℃で18時間懸濁させた後、これを濾過、洗浄し、120℃で12時間乾燥し、さらに500℃で4時間焼成した。こうしてMnイオン交換ゼオライト触媒を得た。この触媒のMn担持量は4.0wt%であった。

0022

比較例1
A1203 4gを0.05MのFe(NO3)3・9H20水溶液500mlに80℃で6時間懸濁させた後、これを濾過し、120℃で12時間乾燥し、さらに400℃で6時間焼成した。こうしてFe担持A1203触媒を得た。この触媒のFe担持量は2.0wt%であった。

0023

比較例2
市販のβ型ゼオライト4gを0.01MのCo(NO3)2水溶液500m1に80℃で18時間懸濁させた後、これを濾過、洗浄し、120℃で12時間乾燥し、さらに500℃で4時間焼成した。こうしてCoイオン交換ゼオライト触媒を得た。この触媒のCo担持量は3.8wt%であった。

0024

触媒性能評価
上記で得られた触媒をプレス成形後粉砕し、メッシュサイズ28から14に整粒し、得られた粒状触媒を、図2に示す試験装置を用いる評価試験に供した。図2中,(1)は脱硝反応器、(2)は蒸発器、(3)はポンプ、(4)は水槽である。試験条件を表1に示す。

0025

表2に試験結果を示す。出口でNO2が生じているのは、平衡の関係からである。供給ガス中の空気中の酸素によってNOがNO2に酸化される。触媒量を増すことで脱硝率を向上させることができる。

0026

実施例においてはいずれの触媒においても比較例より高い脱硝率が得られており、本発明の触媒が反応温度250℃で高い触媒性能を有することがわかる。

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