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技術 土壌固化材及び土壌固化方法

出願人 吉澤石灰工業株式会社
発明者 森嶋浩史守吉佑介門間英毅飯田徹
出願日 2011年10月18日 (9年4ヶ月経過) 出願番号 2011-229138
公開日 2013年5月13日 (7年9ヶ月経過) 公開番号 2013-087201
状態 拒絶査定
技術分野 地盤中に固結物質を施すことによる地盤強化 土壌改良剤および土壌安定剤
主要キーワード 固体板 石膏系接着剤 有機系吸収剤 滲出水 硫酸マグネシウム無水物 土懸濁液 固化促進剤 土壌強度
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この項目の情報は公開日時点(2013年5月13日)のものです。
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課題

土壌の強度を向上させることができ、土壌のpH上昇を抑制することが可能であり、かつ低コストである土壌固化材と、この土壌固化材を用いた土壌固化方法とを提供する。

解決手段

(A)半水石膏と、(B)軽焼ドロマイト生石灰、及び消石灰の1種又は2種以上からなる成分と、(C)硫酸マグネシウム無水物とを含む土壌固化材。上記の土壌固化材を、土壌に添加する土壌固化方法。

概要

背景

軟弱な地盤強化し、安定化する方法として、土壌に対して固化材を添加して撹拌混合し、固化処理することが行なわれている。この目的で使用する固化材としては、一般に、生石灰ポルトランドセメントが用いられている。これらの固化材によると、ポゾラン反応などにより土壌が固化される。しかしながら、これらの固化材を用いた場合、水酸化カルシウムが生じることにより、土壌のpHが12前後に上昇して強アルカリ性になる。このような強アルカリ性となった土壌に雨水や地下水滲透したとき、そこからの滲出水も当然に強アルカリ性となることから、周辺の環境や植生に対して悪影響を及ぼす懸念がある。
一方、pHの上昇を抑制するために、固化材として石膏を用いることが提案されている。この石膏として、石膏系建築廃材を用いることにより、廃材の有効利用を図ることもできる。しかしながら、石膏は、生石灰やポルトランドセメントと比べて、土壌の強度の向上効果に劣るという問題がある。
このように、処理土壌のpH低減と強度向上とは、従来は両立困難とされていた。よって、この問題を解決するために、種々の対策が試みられている。

例えば、特許文献1には、軽焼ドロマイト80〜20重量部と、硫酸マグネシウム無水塩ないし3水塩20〜80重量部とからなる土壌固化材が提案されている。軽焼ドロマイト中のCaOの水和反応によって生じた水酸化カルシウムが、硫酸マグネシウムと反応して二水石膏になることにより、pHの上昇が緩和される。
また、特許文献2には、生石灰又は軽焼ドロマイト100質量部に対して活性白土を50〜100質量部配合してなる土質改良材が提案されている。この活性白土のH+が土壌中に存在するCa2+やMg2+と交換され、土壌中のOH-を中和することにより、土壌のpHを下げることができる。

概要

土壌の強度を向上させることができ、土壌のpH上昇を抑制することが可能であり、かつ低コストである土壌固化材と、この土壌固化材を用いた土壌固化方法とを提供する。(A)半水石膏と、(B)軽焼ドロマイト、生石灰、及び消石灰の1種又は2種以上からなる成分と、(C)硫酸マグネシウム無水物とを含む土壌固化材。上記の土壌固化材を、土壌に添加する土壌固化方法。なし

目的

本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、土壌の強度を向上させることができ、土壌のpH上昇を抑制することが可能であり、かつ低コストである土壌固化材と、この土壌固化材を用いた土壌固化方法とを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

(A)半水石膏と、(B)軽焼ドロマイト生石灰、及び消石灰の1種又は2種以上からなる成分と、(C)硫酸マグネシウム無水物とを含む土壌固化材

請求項2

(A)半水石膏が65〜90質量%であり、(B)成分の含有量に対する(C)硫酸マグネシウム無水物の含有量の質量比(C/B)が1以上である請求項1に記載の土壌固化材。

請求項3

(A)半水石膏が65〜87質量%、(B)成分が1〜30質量%、及び、(C)硫酸マグネシウム無水物が3〜30質量%である請求項2に記載の土壌固化材。

請求項4

請求項1〜3のいずれか1項に記載の土壌固化材を、土壌に添加する土壌固化方法

請求項5

前記土壌固化材を、土壌1m3当り50〜400kgの量添加する請求項4に記載の土壌固化方法。

技術分野

0001

本発明は土壌固化材及び土壌固化方法に関し、特に土壌の強度を向上させることができ、かつ添加に伴う土壌のpH上昇を抑制することが可能な土壌固化材と、この土壌固化材を用いた土壌固化方法とに関する。

背景技術

0002

軟弱な地盤強化し、安定化する方法として、土壌に対して固化材を添加して撹拌混合し、固化処理することが行なわれている。この目的で使用する固化材としては、一般に、生石灰ポルトランドセメントが用いられている。これらの固化材によると、ポゾラン反応などにより土壌が固化される。しかしながら、これらの固化材を用いた場合、水酸化カルシウムが生じることにより、土壌のpHが12前後に上昇して強アルカリ性になる。このような強アルカリ性となった土壌に雨水や地下水滲透したとき、そこからの滲出水も当然に強アルカリ性となることから、周辺の環境や植生に対して悪影響を及ぼす懸念がある。
一方、pHの上昇を抑制するために、固化材として石膏を用いることが提案されている。この石膏として、石膏系建築廃材を用いることにより、廃材の有効利用を図ることもできる。しかしながら、石膏は、生石灰やポルトランドセメントと比べて、土壌の強度の向上効果に劣るという問題がある。
このように、処理土壌のpH低減と強度向上とは、従来は両立困難とされていた。よって、この問題を解決するために、種々の対策が試みられている。

0003

例えば、特許文献1には、軽焼ドロマイト80〜20重量部と、硫酸マグネシウム無水塩ないし3水塩20〜80重量部とからなる土壌固化材が提案されている。軽焼ドロマイト中のCaOの水和反応によって生じた水酸化カルシウムが、硫酸マグネシウムと反応して二水石膏になることにより、pHの上昇が緩和される。
また、特許文献2には、生石灰又は軽焼ドロマイト100質量部に対して活性白土を50〜100質量部配合してなる土質改良材が提案されている。この活性白土のH+が土壌中に存在するCa2+やMg2+と交換され、土壌中のOH-を中和することにより、土壌のpHを下げることができる。

先行技術

0004

特開2010−215821号公報
特開2009−185159号公報

発明が解決しようとする課題

0005

特許文献1の土壌固化材は、石膏を含有していないため、石膏系建築廃材を有効利用することができずコスト高であり、また、土壌の高強度化とpH上昇の低減の両立を十分に達成することができない。特許文献2の土壌固化材も、高価な活性白土を用いるためにコスト高である。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、土壌の強度を向上させることができ、土壌のpH上昇を抑制することが可能であり、かつ低コストである土壌固化材と、この土壌固化材を用いた土壌固化方法とを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明者らは、半水石膏と、軽焼ドロマイト、生石灰、及び消石灰の少なくとも1種と、硫酸マグネシウム無水物とを含有する土壌固化材が、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成した。

0007

すなわち本発明は以下の[1]〜[5]を提供するものである。
[1](A)半水石膏と、(B)軽焼ドロマイト、生石灰、及び消石灰の1種又は2種以上からなる成分と、(C)硫酸マグネシウム無水物とを含む土壌固化材。
[2](A)半水石膏が65〜90質量%であり、(B)成分の含有量に対する(C)硫酸マグネシウム無水物の含有量の質量比(C/B)が1以上である[1]に記載の土壌固化材。
[3](A)半水石膏が65〜87質量%、(B)成分が1〜30質量%、及び、(C)硫酸マグネシウム無水物が3〜30質量%である[2]に記載の土壌固化材。
[4][1]〜[3]のいずれかに記載の土壌固化材を、土壌に添加する土壌固化方法。
[5]前記土壌固化材を、土壌1m3当り50〜400kgの量添加する[4]に記載の土壌固化方法。

発明の効果

0008

本発明の土壌固化材及び土壌固化方法によると、土壌の強度を向上させることができ、土壌のpH上昇を抑制することが可能であり、かつ低コストである土壌固化材と、この土壌固化材を用いた土壌固化方法とを提供することができる。

0009

[土壌固化材]
本発明に係る土壌固化材は、(A)半水石膏と、(B)軽焼ドロマイト、生石灰、及び消石灰の1種又は2種以上からなる成分と、(C)硫酸マグネシウム無水物とを含むものである。

0010

<(A)半水石膏>
本発明の土壌固化材は、(A)半水石膏を含む必要がある。この半水石膏が土壌中の水と反応して二水石膏として硬化する。これら半水石膏の吸水作用及び硬化作用により、土壌が固化される。また、この半水石膏は、セメント系や石灰系の土質改良材のように土壌のpHを上げることがないため、環境や植生にも適した低塩基性での土質改良が可能である。更に、固化速度が速いため、含水比が高い土壌を短時間で搬出可能な状態に改良することができる。また、半水石膏の原料として後述する石膏系建築廃材を用いることにより、低コスト化を図ることができる。

0011

半水石膏(CaSO4・0.5H2O)を供給する原料としては、上記のとおり石膏系建築廃材を用いることが好ましい。これにより、石膏系建築廃材の有効利用が図られ、かつコスト安である。この石膏系建築廃材としては、固体板状の石膏ボード石膏プラスター石膏系接着剤目地処理剤等が挙げられる。
ここで、石膏ボードとは、JIS A6901に規定されている表面が紙等の表面材被覆されてなる一般的なものの他、かかる表面材で被覆されていない板状物繊維強化石膏板や石膏木毛板等の板状石膏系建材をいうものとする。また、石膏プラスターとはJIS A6904に規定されているものを示し、目地処理剤とはJIS A6914に規定されているものを示す。
これら石膏系建築廃材は、一般に、半水石膏の他に二水石膏(CaSO4・2H2O)を含んでいる。よって、これら石膏系建築廃材を粉砕後、加熱処理して、半水石膏の含有割合を高くすることが好ましい。
この粉砕は、公知の粉砕機を用いて行うことができる。

0012

上記の加熱処理における加熱温度は、好ましくは120〜200℃である。120℃以上であると、二水石膏を短時間で効率よく半水石膏に変化させることができる。200℃以下であると、加熱処理で消費されるエネルギー量を少なくすることができる。この観点から、加熱温度は、より好ましくは130〜180℃であり、更に好ましくは140〜170℃である。
上記の加熱処理における加熱時間は、好ましくは12〜24時間である。
土壌固化材中における半水石膏の含有量は、好ましくは65〜90質量%である。半水石膏の含有量が65質量%以上であると、土壌固化材が低コストなものとなり、また、pHの上昇が抑制される。一方、半水石膏の含有量が90質量%以下であると、相対的に(C)成分の含有量が多くなり、土壌強度の向上効果により優れたものとなる。上記の観点から、半水石膏の含有量は、より好ましくは65〜87質量%であり、更に好ましくは70〜85質量%であり、特に好ましくは75〜85質量%、とりわけ好ましくは77〜83質量%である。

0013

<(B)成分>
本発明の土壌固化材は、(B)成分として、軽焼ドロマイト、生石灰、及び消石灰の1種又は2種以上からなる成分を含むことを必要とする。これら(B)成分を含むことにより、半水石膏のみの場合と比べて、少量の土壌固化材で同等の土壌強度の向上効果を得ることができる。
ここで、軽焼ドロマイトとしては、JIS R9001に規定する特号または1号の軽焼ドロマイトが好適であり、生石灰としては、JIS R9001に規定する特号、1号又は2号の生石灰が好適であり、消石灰としては、JIS R9001に規定する特号、1号又は2号の消石灰が好適である。

0014

生石灰を用いた場合、次のようにして土質が改良されるものと推測される。すなわち、生石灰は土中で水和されて消石灰となり、このときに土中の水分が蒸発する。また、生石灰や消石灰が土中のシリカアルミナと反応してケイ酸カルシウムエトリンガイト等が生成すること等(ポゾラン反応)により、土粒子架橋する。これらの効果により、土壌強度が向上すると考えられる。
軽焼ドロマイトを用いた場合、軽焼ドロマイト中のCaOが生石灰と同様の作用を果たすことにより、土質が改良されるものと推測される。また、軽焼ドロマイトを用いた場合、土中のpHの上昇を良好に抑制することができる。その理由は、軽焼ドロマイト中のMgOの水和によって生成した水酸化マグネシウム(Mg(OH)2)が、低塩基性であるためと考えられる。このpH上昇抑制効果を有する点において、軽焼ドロマイトは他の(B)成分よりも好ましい。
消石灰を用いた場合も、ポゾラン反応等によって土質が改良されると考えられる。

0015

土壌固化材中における(B)成分の含有量は、好ましくは1〜30質量%である。1質量%以上であると、土壌固化材がより土壌強度向上効果に優れたものとなる。30質量%以下であると、土壌のpHが高くなり過ぎることが防止される。この観点から、この(B)成分の含有量は、より好ましくは3〜25質量%であり、更に好ましく5〜20質量%であり、特に好ましくは10〜15質量%である。

0016

<(C)硫酸マグネシウム無水物>
本発明の土壌固化材は、(C)硫酸マグネシウム無水物を含む必要がある。この(C)硫酸マグネシウム無水物は、上記の(B)成分とともに使用することにより、(B)成分中に予め含まれているCa(OH)2や(B)成分中のCaO成分の水和によって生じたCa(OH)2と、次の反応を生じる。
Ca(OH)2+MgSO4+2H2O→CaSO4・2H2O+Mg(OH)2 (1)
この反応により、アルカリ性のCa(OH)2が消費されて二水石膏(CaSO4・2H2O)となり、土壌のpHの上昇が抑制される。なお、二水石膏(CaSO4・2H2O)は中性である。また、このように無水硫酸マグネシウムには吸湿性があり、更に水との反応により発熱して土中の水分を蒸発させるため、土壌の強度向上効果に優れる。
なお、硫酸マグネシウムが結晶水を含む場合、土壌固化材中に占めるMgSO4の割合が低下し、また、土壌中の含水率が高くなるため、土壌の強度が低下する。よって、土壌固化材中に(C)硫酸マグネシウム無水物を含む必要があり、また、硫酸マグネシウム全体に占める硫酸マグネシウムの水和物の割合は小さいほうが好ましい。

0017

(B)成分の含有量に対する(C)硫酸マグネシウム無水物の含有量の質量比(C/B)は、好ましくは1以上である。これにより、(B)成分によるpHの上昇を良好に抑制することができる。この観点から、当該質量比(C/B)は、より好ましくは1.5以上であり、更に好ましくは2以上である。

0018

また、土壌固化材中における(C)硫酸マグネシウム無水物の含有量は、好ましくは3〜50質量%である。3質量%以上であると、土中のpHを良好に抑制することができる。50質量%以下であると、相対的に前記半水石膏や(B)成分の使用量を多くすることができ、土壌の強度向上効果に優れる。この観点から、この硫酸マグネシウム無水物の含有量は、より好ましくは3〜40質量%であり、更に好ましくは3〜30質量%であり、特に好ましくは7〜30質量%であり、とりわけ好ましくは10〜20質量%である。

0019

<その他の成分>
上記の土壌固化材には、通常用いられる各種の添加剤が含まれていてもよい。例えば、フライアッシュベントナイト等を吸水剤として、アルミニウムミョウバン硫酸アルミニウム等のアルミニウム化合物等を固化促進剤として添加してもよく、汚泥と均一に固化するように、シリカバルーンコロイダルシリカシラスシラスバルーン等のケイ素化合物を添加することもできる。また、有機系吸収剤等と併用してもよい。

0020

[土壌固化方法]
本発明の土壌固化方法は、上記の土壌固化材を土壌に添加するものである。
この土壌固化材の土壌への添加量は、好ましくは50〜400kg/m3である。土壌固化材の添加量が50kg/m3以上であると、土壌の強度を十分に向上させることができる。土壌固化材の添加量が400kg/m3以下であると、土壌中のpHの上昇が抑制されて低塩基性に維持されるとともに、土壌固化材の使用量が低減され、また土壌固化材を土壌へ添加してソイルミキサー等で混合する場合の手間及びコストが低減される。この観点から、土壌固化材の添加量は、より好ましくは60〜200kg/m3であり、更に好ましくは70〜150kg/m3であり、特に好ましくは80〜100kg/m3である。
土壌固化材の添加後における土壌固化材は、環境負荷を低減し、植生に適した土壌にするという観点からは、pHが11未満であることが好ましく、10.5未満であることがより好ましく、10未満であることが更に好ましい。

0021

次に、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれによって制限されるものではない。

0022

<原料等>
(1)対象土としては、三ローム木県栃木市、湿潤密度1722kg/cm3、含水比50.1質量%、一軸圧縮強度94kN/m2、土懸濁液のpH8.26)を用いた。
(2)半水石膏としては、関東化学製の半水石膏(焼石膏)を用いた。
(3)軽焼ドロマイトとしては、栃木県生産焼成ドロマイトを粉砕・分級し、0.21mmのフルイを通過したものを用いた。
(4)生石灰としては、栃木県葛生産の生石灰を粉砕・分級し、0.21mmのフルイを通過したものを用いた。
(5)消石灰としては、栃木県葛生産の消石灰を粉砕・分級し、0.21mmのフルイを通過したものを用いた。
(6)硫酸マグネシウム無水物としては、関東化学製(特級)のものを用いた。

0023

<実施例1〜7及び比較例1〜6>
原料を表1のとおりに配合し、土壌固化材を得た。
対象土に対して、各土壌固化材を表1に示す添加量にて添加して撹拌混合した。
このように土質改良材の添加量を異ならせた各対象土について、次の操作を行って円柱状の供試体を作製した。すなわち、対象土300gを4等分し、4回に分けて円筒形モールド内径:50mm、高さ:100mm)内に詰めて供試体とした。その際、1.5kgのランマーを使用し、1回目の対象土を10回締め固めることにより第1層とし、その上から2回目の対象土を入れて25回締め固めることにより第2層とし、更にその上から3回目の対象土を入れて25回締め固めることにより第3層とし、その上から4回目の対象土を入れて40回締め固めることにより第4層とした。
各供試体は20℃、80%RHの恒温恒湿室で7日間気中養生した。
養生後の各供試体について、JIS A1216に準じて一軸圧縮強度を測定した。また、地盤工学JGS−0211に従って土懸濁液のpHを測定した。これらの結果を表1に示す。

0024

0025

<結果>
比較例1は、土壌固化材として半水石膏のみを含有したものを用いたものである。比較例1では、土壌の一軸圧縮強度が300kN/m3以上、pHが10未満であり、ともに良好な値であった。しかし、この土壌固化材の土壌中への添加量が400kg/m3と多量であるため、土壌固化材の土壌への添加・混合作業に手間がかかる等、施工上問題と考えられる。

0026

比較例2〜4は、土壌固化材の添加量の低減を目的として、それぞれ、土壌固化材中に軽焼ドロマイト、生石灰、及び消石灰を10質量%含有させたものである(よって、半水石膏の含有量は90質量%)。比較例2〜4では、土壌中への土壌固化材の添加量を200kg/m3に低減しても、土壌の一軸圧縮強度を300kN/m3以上に向上させることができた。しかしながら、土壌のpHを10未満に抑制することができなかった。

0027

実施例1〜3は、pHの上昇抑制を目的として、比較例2〜4において、更に土壌固化材中に硫酸マグネシウム無水物を10質量%含有させたものである(よって、半水石膏の含有量は80質量%)。実施例1〜3では、土壌中への土壌固化材の添加量を200kg/m3に低減しても、土壌の一軸圧縮強度を300kN/m3以上に向上させることができ、かつ土壌のpHを10未満に抑制することができた。このようにpHの上昇を抑制できた理由は、前述のとおり、土壌固化材中に予め含まれているCa(OH)2や土壌固化材中のCaO成分の水和によって生じるCa(OH)2と、硫酸マグネシウム無水物とが、前記の式(1)のとおりに反応することによると考えられる。

0028

実施例1〜3を比較すると、生石灰を配合した実施例2が、一軸圧縮強度が最も高くなっている。この理由は、生石灰が土中で水和されて消石灰となり、このときに土中の水分が蒸発するためと考えられる。また、生石灰や消石灰が土中のシリカやアルミナと反応してケイ酸カルシウムやエトリンガイト等が生成すること等(ポゾラン反応)により、土粒子を架橋するためと考えられる。
また、実施例1〜3を比較すると、実施例1の土壌固化材(軽焼ドロマイトを含有)を用いた場合に土壌中のpHの上昇が最も抑制される。その理由は、実施例1が実施例2,3と比べて、CaO及びCa(OH)2の合計含有量が最も少ないことや、軽焼ドロマイト中のMgOが水和してなるMg(OH)2が低塩基性であることによると考えられる。

0029

実施例4,5は、実施例1と同一配合の土壌固化材を用い、当該土壌固化材の土壌に対する添加量を、それぞれ、150kg/m3及び100kg/m3に低減したものである。添加量が少なくなるほどpHの上昇が抑制された。また、土壌固化材の添加量が100kg/m3であっても、土壌の一軸圧縮強度を300kN/m3に近い値に維持することができた。

0030

実施例6は、実施例1〜5よりも(A)半水石膏の含有割合を小さくし、(B)成分及び(C)硫酸マグネシウム無水物の含有割合を大きくしたものである。実施例6の土壌固化材も、土壌の一軸圧縮強度を300kN/m3に近い値に維持しつつ、pHを10未満に抑制することができた。
一方、実施例7は、実施例1〜6よりも(A)半水石膏の含有割合を大きくし、(B)成分及び(C)硫酸マグネシウム無水物の含有割合を小さくしたものである。実施例7の土壌固化材は、土壌の一軸圧縮強度が実施例1〜6と比べると若干小さいが依然として300kN/m3に近い値であり、またpHを10未満に抑制することもできた。

実施例

0031

一方、比較例5の土壌固化材は、軽焼ドロマイト30質量%及び硫酸マグネシウム無水物70質量%のみが配合されており、半水石膏が配合されていない。このように半水石膏を含有しない土壌固化材は、硫酸マグネシウム無水物を70質量%も配合しているにもかかわらず、土壌のpHを10未満に抑制することができなかった。また、軽焼ドロマイトを30質量%も配合しているにもかかわらず、一軸圧縮強度を300kN/m3以上に向上させることができなかった。
以上の結果より、半水セッコウと、軽焼ドロマイト、生石灰及び消石灰の1種又は2種以上と、硫酸マグネシウム無水物とを配合した土壌固化材は、少ない添加量で、pHの上昇を抑制しつつ、土壌の強度を十分に向上させることが可能である。

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