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図面 (6)

課題

眼の状態を処置するための光力学的治療において、処置の有効性および選択性を増大させる改善されたPDTベースの方法を提供すること。

解決手段

望ましくない脈絡膜血管構造により特徴づけられる哺乳類眼球状態、例えば、血管新生AMD、眼ヒストプラズマ症候群病的近視網膜色素線条突発性障害脈絡膜炎、脈絡膜破裂被覆する脈絡膜の母斑、および特定の炎症性の疾患の処置における、同時の、別々の、または連続した使用のためのアポトーシス調節因子および光増感剤組合せ剤を提供することにより上記課題を解決する。

概要

背景

脈絡膜血管新生は、出血および線維症を引き起こし得、眼の多くの状態(例えば、加齢性横変性、眼ヒストプラズマ症候群病的近視網膜色素線条突発性障害脈絡膜炎、脈絡膜破裂被覆する脈絡膜母斑、および特定の炎症性の疾患を含む)における視力障害を生じる。これらの障害の1つ、すなわち、加齢性黄斑変性(AMD)は、65以上の人々における重篤失明の主な原因である(Bresslerら(1998)SURV.OPHTHALMOL.32、375−413、Guyerら(1986)ARCH.OPHTHALMOL.104、702−705、Hymanら(1983)AM.J.EPIEMIOL.188、816−824、Klein&Klein(1982)ARCH.OPHTHALMOL.100、571−573、Leibowitzら(1980)SURV.OPHTHALMOL.24、335−610)。臨床病理学的な説明はなされてきたが、この疾患の病因および病原については、ほとんど理解されていない。

乾性AMDは、この疾患のより一般的な形態であり、これは、結晶腔、斑における色素変化および萎縮性の変化によって特徴付けられ、中心視力のゆっくりとした進行性喪失を伴う。湿性AMDまたは血管新生AMDは、網膜下の出血、線維症および脈絡膜新血管構造(CNV)の形成に二次的な液体によって特徴付けられ、そしてより迅速かつ明白な失明をともなう。乾性AMDよりは一般的ではないが、血管新生AMDは、AMDに起因する重篤な失明の約80%を占める。米国においてだけで、約200,000症例の血管新生AMDが毎年診断される。

現在、乾性AMDのための処置は存在しない。最近まで、レーザー光凝固術が、血管新生AMDの選択された症例に対して利用可能な唯一治療であった。不運にも、血管新生AMDを有する患者大多数は、レーザー光凝固術治療のための基準を満たさない。血管新生AMDを有する患者の約85%は、十分に規定されないか、潜在的であるか、または比較的広範な下の(subfoveal)脈絡膜血管新生形成を有し、これらの患者は誰も、レーザー治療受け入れられない。さらに、レーザー光凝固術は、CNV組織への熱損傷に依存し、これは、被覆する神経感覚性網膜を損傷し、結果的に、視覚機能の喪失を伴う。レーザー光凝固術はまた、約50%の症例において生じる再発によって悩まされる。

光力学的治療(PDT)は、望ましくないCNVを除去し、そして血管新生AMDを処置するための新たな処置として、有望な結果を示した(Millerら(1999)ARCHIVESOF OPHTHALMOLOGY 117:1161−1173、Schmidt−Erfurthら(1999)ARCHIVES OF OPHTHALMOLOGY 117:1177−1187、TAPStudy Group(1999)ARCHIVES OF OPHTHALMOLOGY 117:1329−45、Husainら(1999)PHILADELPHIA:MOSBY;297−307)。PDTは、腫瘍および新規に形成された血管のような増殖組織に蓄積する光増感剤またはPDT色素(光増感剤)の全身性投与;続く、この色素の吸光ピークに対応する波長での、低強度、非熱性の光による標的組織照射を含む(Oleinickら(1998)RADATION RESEARCH:150:S146−S156)。この色素の励起は、一重項酸素および活性酸素種として周知のフリーラジカルの形成を導き、これが標的組織に対する光化学的な損傷を引き起こす(Weinshauptら(1976)CANCERRES.36:2326−2329)。

CNVの処置のためにPDTを使用した研究は、光増感剤の用量、レーザー光用量、および照射のタイミングの適切な処置パラメーターを用いて、実験的CNVへの比較的選択的な損傷が(網膜の脈管、大きい脈絡膜の脈管を容認し、そして神経感覚性網膜において最小限の変化で)達成され得ることを実証した(Husainら(1996)ARCH OPHTHALMOL.114:978−985、Husainら(1997)SEMINARS IN OPHTHALMOLOGY 12:14−25、Millerら(1995)ARCH OPHTHALMOL.113:810−818、Kramerら(1996)OPHTHALMOLOGY 103(3):427−438)。さらに、緑色ポルフィリン色素を使用したPDTベースの手順は、最近、血管新生AMDの処置における使用のために種々の国で承認されている。

しかし、臨床研究の間、漏出の再発が処置後1〜3ヶ月までにCNVの少なくとも一部においてあらわれることが見出されてきた。光増感剤または光用量の漸増は、この再発を予防しないようであり、そして網膜の脈管への望ましくない非選択的損傷を引き起こしさえし得る(Millerら(1999)ARCHIVESOF OPHTHALMOLOGY 117:1161−1173)。いくつかの多施設臨床第3相試験が、3ヶ月ごとに適用される反復されるPDT処置を研究するために進行中である。中間データは、中程度の失明の減少率の点で有望なように見える(TAPStudy Group(1999)ARCHIVES OF OPHTHALMOLOGY 117:1329−45)。それにもかかわらず、反復されるPDT処置についての必要性は、網膜色素上皮(RPE)および脈絡毛細管への累積的な損傷を引き起こすと予想され得、これらの損傷は、処置に関連した失明の進行を引き起こし得る。

概要

眼の状態を処置するための光力学的治療において、処置の有効性および選択性を増大させる改善されたPDTベースの方法を提供すること。 望ましくない脈絡膜新血管構造により特徴づけられる哺乳類眼球状態、例えば、血管新生AMD、眼ヒストプラズマ症候群、病的近視、網膜色素線条、突発性障害、脈絡膜炎、脈絡膜破裂、被覆する脈絡膜の母斑、および特定の炎症性の疾患の処置における、同時の、別々の、または連続した使用のためのアポトーシス調節因子および光増感剤の組合せ剤を提供することにより上記課題を解決する。なし

目的

本発明は、哺乳動物において望ましくないCNVを処置する方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

哺乳動物における望ましくない脈絡膜血管構造処置する方法であって、該脈絡膜新血管構造は、内皮細胞を含み、該方法は、以下の工程:(a)該哺乳動物に、抗新血管形成因子を、有効量が該脈絡膜新血管構造に局在し得るのに十分な量で投与する工程;(b)該哺乳動物に、有効量が該脈絡膜新血管構造に局在し得るのに十分な量の光増感剤を投与する工程;および(c)レーザー光が該光増感剤により吸収されるように、該レーザー光を該脈絡膜新血管構造に照射して、該脈絡膜新血管構造を閉塞する工程であって、ここで、工程(a)、(b)および(c)から生じる該内皮細胞に対する損傷は、工程(b)および(c)のみから生じる損傷より大きい、工程、を包含する、方法。

技術分野

0001

本出願は、2000年2月10日に出願された米国仮出願番号60/181,641への優先権を主張し、この開示は、本明細書中に参考として援用される。

0002

本発明は一般的に、光力学的治療ベースの方法および眼の状態を処置するための組成物に関し、そしてより詳細には、本発明は、光力学的治療ベースの方法および、望ましくない脈絡膜血管構造によって特徴付けられる眼の状態の処置のための組成物に関する。

背景技術

0003

脈絡膜の血管新生は、出血および線維症を引き起こし得、眼の多くの状態(例えば、加齢性横変性、眼ヒストプラズマ症候群病的近視網膜色素線条突発性障害脈絡膜炎、脈絡膜破裂被覆する脈絡膜母斑、および特定の炎症性の疾患を含む)における視力障害を生じる。これらの障害の1つ、すなわち、加齢性黄斑変性(AMD)は、65以上の人々における重篤失明の主な原因である(Bresslerら(1998)SURV.OPHTHALMOL.32、375−413、Guyerら(1986)ARCH.OPHTHALMOL.104、702−705、Hymanら(1983)AM.J.EPIEMIOL.188、816−824、Klein&Klein(1982)ARCH.OPHTHALMOL.100、571−573、Leibowitzら(1980)SURV.OPHTHALMOL.24、335−610)。臨床病理学的な説明はなされてきたが、この疾患の病因および病原については、ほとんど理解されていない。

0004

乾性AMDは、この疾患のより一般的な形態であり、これは、結晶腔、斑における色素変化および萎縮性の変化によって特徴付けられ、中心視力のゆっくりとした進行性喪失を伴う。湿性AMDまたは血管新生AMDは、網膜下の出血、線維症および脈絡膜新血管構造(CNV)の形成に二次的な液体によって特徴付けられ、そしてより迅速かつ明白な失明をともなう。乾性AMDよりは一般的ではないが、血管新生AMDは、AMDに起因する重篤な失明の約80%を占める。米国においてだけで、約200,000症例の血管新生AMDが毎年診断される。

0005

現在、乾性AMDのための処置は存在しない。最近まで、レーザー光凝固術が、血管新生AMDの選択された症例に対して利用可能な唯一治療であった。不運にも、血管新生AMDを有する患者大多数は、レーザー光凝固術治療のための基準を満たさない。血管新生AMDを有する患者の約85%は、十分に規定されないか、潜在的であるか、または比較的広範な下の(subfoveal)脈絡膜血管新生形成を有し、これらの患者は誰も、レーザー治療受け入れられない。さらに、レーザー光凝固術は、CNV組織への熱損傷に依存し、これは、被覆する神経感覚性網膜を損傷し、結果的に、視覚機能の喪失を伴う。レーザー光凝固術はまた、約50%の症例において生じる再発によって悩まされる。

0006

光力学的治療(PDT)は、望ましくないCNVを除去し、そして血管新生AMDを処置するための新たな処置として、有望な結果を示した(Millerら(1999)ARCHIVESOF OPHTHALMOLOGY 117:1161−1173、Schmidt−Erfurthら(1999)ARCHIVES OF OPHTHALMOLOGY 117:1177−1187、TAPStudy Group(1999)ARCHIVES OF OPHTHALMOLOGY 117:1329−45、Husainら(1999)PHILADELPHIA:MOSBY;297−307)。PDTは、腫瘍および新規に形成された血管のような増殖組織に蓄積する光増感剤またはPDT色素(光増感剤)の全身性投与;続く、この色素の吸光ピークに対応する波長での、低強度、非熱性の光による標的組織照射を含む(Oleinickら(1998)RADATION RESEARCH:150:S146−S156)。この色素の励起は、一重項酸素および活性酸素種として周知のフリーラジカルの形成を導き、これが標的組織に対する光化学的な損傷を引き起こす(Weinshauptら(1976)CANCERRES.36:2326−2329)。

0007

CNVの処置のためにPDTを使用した研究は、光増感剤の用量、レーザー光用量、および照射のタイミングの適切な処置パラメーターを用いて、実験的CNVへの比較的選択的な損傷が(網膜の脈管、大きい脈絡膜の脈管を容認し、そして神経感覚性網膜において最小限の変化で)達成され得ることを実証した(Husainら(1996)ARCH OPHTHALMOL.114:978−985、Husainら(1997)SEMINARS IN OPHTHALMOLOGY 12:14−25、Millerら(1995)ARCH OPHTHALMOL.113:810−818、Kramerら(1996)OPHTHALMOLOGY 103(3):427−438)。さらに、緑色ポルフィリン色素を使用したPDTベースの手順は、最近、血管新生AMDの処置における使用のために種々の国で承認されている。

0008

しかし、臨床研究の間、漏出の再発が処置後1〜3ヶ月までにCNVの少なくとも一部においてあらわれることが見出されてきた。光増感剤または光用量の漸増は、この再発を予防しないようであり、そして網膜の脈管への望ましくない非選択的損傷を引き起こしさえし得る(Millerら(1999)ARCHIVESOF OPHTHALMOLOGY 117:1161−1173)。いくつかの多施設臨床第3相試験が、3ヶ月ごとに適用される反復されるPDT処置を研究するために進行中である。中間データは、中程度の失明の減少率の点で有望なように見える(TAPStudy Group(1999)ARCHIVES OF OPHTHALMOLOGY 117:1329−45)。それにもかかわらず、反復されるPDT処置についての必要性は、網膜色素上皮(RPE)および脈絡毛細管への累積的な損傷を引き起こすと予想され得、これらの損傷は、処置に関連した失明の進行を引き起こし得る。

発明が解決しようとする課題

0009

従って、処置の有効性および選択性を増大させる、改善されたPDTベースの方法の必要性がいまだ存在し、そしてこの改善された方法は、障害の再発を減少させるかまたは遅延させる。

課題を解決するための手段

0010

本発明は、PDTベースの方法、および望ましくない眼の血管新生に関連する眼の状態を処置するため組成物に方向付けられる。このような眼の状態としては、例えば、血管新生AMD、眼ヒストプラズマ症候群、病的近視、網膜色素線条、突発性障害、脈絡膜炎、脈絡膜破裂、被覆する脈絡膜の母斑、および特定の炎症性の疾患が挙げられる。本発明は、望ましくないCNVを処置するためのより効果的なPDTベースの方法を提供し、これは以下の利点の1以上を有する:処置の効力の増大;CNVに対する選択性の増大;およびPDTに続く、状態の再発の減少または遅延。

0011

1つの局面において、本発明は、哺乳動物において望ましくないCNVを処置する方法を提供し、ここで、このCMVは、内皮細胞(例えば、毛細管の内皮細胞)を含む。この方法は:(a)哺乳動物、例えば、霊長類、好ましくはヒトに、抗血管新生因子を、有効量がCNV内に局在することを可能にするために十分な量で投与する工程;(b)哺乳動物に、有効量がCNV内に局在することを可能にするために十分な量の光増感剤(PDT色素)を投与する工程;および(c)、レーザー光が光増感剤によって吸収されるような、レーザー光をCNVに照射して、CNVを閉塞させる、工程を含む。この方法の実施の間、脈絡膜新血管構造内に配置される内皮細胞に対する損傷は、抗血管新生因子の投与を欠いた類似の処置における内皮細胞によって経験される損傷よりも大きい。さらに、抗血管新生因子は、PDTの細胞毒性を増強し得る。例えば、抗血管新生因子およびPDTは、相乗的に作用して毛細管の内皮細胞を選択的に殺し得るが、一方、同時に、網膜細胞(例えば、網膜色素上皮細胞および神経感覚性網膜中に配置される細胞(例えば、光受容細胞およびMuller細胞))を容認する。

0012

抗血管新生因子は、例えば、CNVを閉塞させるが同時に周辺の血管(例えば、正常な脈絡膜血管系および網膜血管系、および/または組織(例えば、被覆する神経感覚性網膜))を容認することによって、PDTの選択性を増強し得る。従って、抗血管新生因子の包含は、PDT方法を、毛細管内皮細胞に対して、より選択的にする。さらに、本発明の実施は、脈絡膜新血管構造の再発を遅くするかまたは遅延させ得る。

0013

種々の抗血管新生因子が、本発明に使用され得る。有用な抗血管新生因子としては、例えば:アンギオスタチン(angiostatin);エンドスタチン(endostatin);RGDトリペプチド配列を含み、そしてαvβインテグリンに結合し得るペプチド;COX−2選択的インヒビターハロフギノン酢酸ネコターブ(anecotave);血管内皮増殖因子レセプターに結合する抗体および他のペプチド;血管内皮増殖因子に結合して、それと同系のレセプターへの結合を妨げるかまたは減少させる抗体、他のペプチド、および核酸チロシンキナーゼインヒビタートロンボスポンジン−1;抗上皮増殖因子肝細胞増殖因子トロンボキサン;ならびに色素上皮由来増殖因子が挙げられる。好ましい抗血管新生因子としては、アンギオスタチン、エンドスタチン、および色素上皮由来の増殖因子が挙げられる。

0014

抗血管新生因子は、特定の状況下で、光増感剤と同時に共投与され得る。しかし、好ましい実施形態においては、この抗血管新生因子は、光増感剤の投与前に哺乳動物に投与される。

0015

別の局面において、本発明は、哺乳動物において望ましくないCNVを処置する方法を提供する。本方法は、(a)哺乳動物、例えば、霊長類、好ましくはヒトに、有効量がCNV内に局在することを可能にする量の光増感剤(内皮細胞(例えば、CNV中に存在する毛細管内皮細胞)上に配置された細胞表面リガンド優先的に結合する標的化成分を含む)を、投与する工程、;および(b)レーザー光が光増感剤によって吸収されるような、レーザー光をCNVに照射して、CNVを閉塞させる工程を含む。標的化部分は、優先的にCNVに結合するので、周辺の細胞および組織に比べて、CNVにおける光増感剤の有効濃度を増大させ得る。従って、このような方法は、CNVに対するPDT方法の選択性を増大させるが、一方で周辺の網膜および大きい脈絡膜血管、ならびに被覆する神経感覚網膜を容認する。

0016

この標的化成分は、CNV内の内皮細胞に対する親和性を有する任意の分子(例えば、タンパク質、ペプチド、核酸、ペプチジル核酸、有機分子または無機分子)であり得る。しかし、標的化タンパク質およびペプチドが、好まれる。例えば、標的化ペプチドは、αvβインテグリン(例えば、αvβ3インテグリンまたはαvβ5インテグリン)を標的化するペプチドであり得る。あるいは、この標的化ペプチドは、CNVにおいて上昇した濃度または密度で配置された細胞表面リガンドに優先的に結合する抗体(例えば、モノクローナル抗体またはその抗原結合性フラグメントポリクローナル抗体またはその抗原結合性フラグメント、あるいは生合成抗体結合部位)であり得る。実施例に関して、この標的化成分は、血管内皮増殖因子レセプターに特異的に結合する抗体であり得る。

0017

別の局面において、本発明は、哺乳動物における望ましくないCNVを処置する方法を提供する。本方法は、(a)哺乳動物、例えば、霊長類、そしてより好ましくはヒトに、アポトーシス調節因子を、CNVまたはCNVの周辺の組織に有効量が局在することを可能にするために十分な量で投与する工程;(b)哺乳動物に、CNVにおける有効量の局在を可能にするために十分な量の光増感剤を投与する工程;および(c)レーザ光が光増感剤によって吸収されるような、レーザー光をCNVに照射して、CNVを閉塞させる、工程を含む。PDTの細胞毒性は、増強され得、そして/またはアポトーシス調節因子を欠いた類似の処置と比較して、CNVに対してより特異的にされ得る。

0018

アポトーシス調節因子は、CNVの細胞または組織においてアポトーシスを増強するかまたは刺激するか、あるいはCNVの周辺の細胞または組織においてアポトーシスを抑制する任意の分子(例えば、タンパク質、ペプチド、核酸、ペプチジル核酸、有機分子または無機分子)であり得る。好ましい実施形態において、このアポトーシス調節因子は、CNV中に存在する細胞(例えば、内皮細胞)におけるアポトーシスを誘導し得るペプチドである。このペプチドは、例えば、N末端からC末端の方向で、KLAKLAKKLAKLAK(配列番号1)(細胞の外側では毒性はないが、ミトコンドリア膜破壊することに起因して、標的細胞中に内部移行した場合に毒性があるように設計される)を含むアミノ配列を含み得る。さらに、このペプチドは、標的化アミノ酸配列(例えば、N末端からC末端の方向で、RGD−4Cとしてまた公知の、ACDCRGDCFC(配列番号2))の包含によって内皮細胞に対して標的化され得る。

0019

このアポトーシス調節因子は、光増感剤と同時に共投与され得る。しかし、好ましい実施形態においては、このアポトーシス調節因子は、光増感剤の投与および/または照射の前に霊長類に投与される。

0020

上記の方法の全てにおいて、PDTにおいて有用な任意の光増感剤が、本発明の実施において有用であり得ることが意図される。好ましい光増感剤としては、例えば、アミノ酸誘導体アゾ色素キサンテン誘導体クロリンテトラピロール誘導体フタロシアニン、および他の各種光増感剤が挙げられる。しかし、好ましい光増感剤としては、例えば、ルテチウムテキサフィリン(texaphyrin)、ベンゾポルフィリンおよびその誘導体、ならびにヘマトポルフィリンおよびその誘導体が挙げられる。

0021

本発明の上記および他の目的、特徴、および利点、ならびに本発明自体は、添付の図面と共に読まれた場合、上記の好ましい実施形態の記載からより完全に理解され得る。

図面の簡単な説明

0022

図1Aは、アンギオスタチンの存在下または非存在下における、ルテニウムテキサフィリン(Lu−Tex)/PDTへの曝露に対するウシ網膜毛細管内皮(BRCE)細胞(図1A)のインビトロ生存率を示す棒グラフである。細胞を配置し、Lu−Tex/PDTの前18時間、アンギオスタチンに曝露させた。この生存している画分を、1週間の増殖アッセイを使用して計測した。データは、三回の実験の平均値±標準偏差である。
図1Bは、アンギオスタチンの存在下または非存在下における、ルテニウムテキサフィリン(Lu−Tex)/PDTへの曝露に対する網膜色素上皮(RPE)細胞(図1B)のインビトロ生存率を示す棒グラフである。細胞を配置し、Lu−Tex/PDTの前18時間、アンギオスタチンに曝露させた。この生存している画分を、1週間の増殖アッセイを使用して計測した。データは、三回の実験の平均値±標準偏差である。
図2Aは、BRCE(ひし形)およびRPE(四角)におけるLu−Tex/PDT後の、カスパーゼ様活性反応速度論を示すグラフである。BRCEおよびRPE細胞を、10J/cm2(図2A)、20J/cm2(図2B)、および40J/cm2(図2C)の流速量でLu−Tex/PDTに曝露させた。その後、示された時間で細胞を回収し、溶解させた。アリコート(タンパク質50μg)を、Ac−DEVD−AFCと共に、37℃で30分間インキュベートした。放出された蛍光色素の量を、溶解緩衝液における検量線と比較することによって決定し、そしてこのデータは、3回の独立した実験の平均値を示す。
図2Bは、BRCE(ひし形)およびRPE(四角)におけるLu−Tex/PDT後の、カスパーゼ3様活性の反応速度論を示すグラフである。BRCEおよびRPE細胞を、10J/cm2(図2A)、20J/cm2(図2B)、および40J/cm2(図2C)の流速量でLu−Tex/PDTに曝露させた。その後、示された時間で細胞を回収し、溶解させた。アリコート(タンパク質50μg)を、Ac−DEVD−AFCと共に、37℃で30分間インキュベートした。放出された蛍光色素の量を、溶解緩衝液における検量線と比較することによって決定し、そしてこのデータは、3回の独立した実験の平均値を示す。
図2Cは、BRCE(ひし形)およびRPE(四角)におけるLu−Tex/PDT後の、カスパーゼ3様活性の反応速度論を示すグラフである。BRCEおよびRPE細胞を、10J/cm2(図2A)、20J/cm2(図2B)、および40J/cm2(図2C)の流速量でLu−Tex/PDTに曝露させた。その後、示された時間で細胞を回収し、溶解させた。アリコート(タンパク質50μg)を、Ac−DEVD−AFCと共に、37℃で30分間インキュベートした。放出された蛍光色素の量を、溶解緩衝液における検量線と比較することによって決定し、そしてこのデータは、3回の独立した実験の平均値を示す。
図3は、アンギオスタチン/Lu−Tex/PDT対Lu−Tex/PDT単独後の、BRCEにおけるカスパーゼ3様活性を示すグラフである。BRCEを、アンギオスタチン(500ng/ml)単独(ひし形)、Lu−Tex/PDT(20J/cm2(四角)、および40J/cm2(バツ印)))単独、ならびにアンギオスタチン/Lu−Tex/PDTの組み合わせ(三角)に曝露させた。その後、示された時間で細胞を回収し、溶解させた。アリコート(タンパク質50μg)を、Ac−DEVD−AFCと共に、37℃で30分間インキュベートした。放出された蛍光色素の量を、溶解緩衝液における検量線と比較することによって決定し、そしてこのデータは、3つの独立した実験の平均を示す。

0023

本発明は、望ましくないCNVを有することで特徴付けられる眼の状態を処置するための、改善されたPDTベースの方法に関する。このような状態としては、例えば、血管新生AMD、眼ヒストプラズマ症候群、病的近視、網膜色素線条、特発性障害、脈絡膜炎、脈絡膜断裂、被覆する(overlying)脈絡膜母斑、および特定の炎症性疾患が挙げられる。本発明は、以下の利点の1つ以上を提供する:処置の増大した効力;CNVに対する増大した選択性;およびPDT後の状態の減少または遅延した再発。

0024

本発明の方法は、望ましくない標的CNVを処置するためのPDTベースの方法に関する。この方法は、このような処置が必要な哺乳動物へ、有効量の光増感剤が標的CNVに局在化することを可能にするのに十分な量(すなわち、PDTを促進するのに十分な量)の光増感剤の投与を必要とする。次いで、光増感剤の投与後に、CNVは、この光増感剤によってレーザー光が吸収されるような条件下で、レーザー光が照射される。光によって活性化された場合、この光増感剤は、一重項酸素およびフリーラジカル(例えば、活性酸素種)を生成し、これは周辺組織に損傷を生じる。例えば、内皮細胞のPDT誘導損傷は、血小板の付着および脱顆粒化を生じ、血行停止および血球凝集、ならびに血管の閉塞を引き起こす。

0025

効力および/またはPDTの選択性における増大、ならびに/あるいはCNVの再発の減少または遅延は、以下:(i)光増感剤の投与の前または投与と同時に、この哺乳動物に抗血管新生因子を投与すること、(ii)光増感剤をCNVに対して標的化する標的分子と共に光増感剤を使用すること、(iii)光増感剤の投与の前または投与と同時に、この哺乳動物にアポトーシス調節因子を投与すること、(iv)上記のうちの任意の2つの組合せ(例えば、抗血管新生因子と標的化された光増感剤との組合せ、抗血管新生因子とアポトーシス調節因子との組合せ、または標的化された光増感剤とアポトーシス調節因子との組み合わせ)、あるいは(v)上記の3つ全ての組合せ、によって達成され得る。

0026

PDTにおいて有用な種々の光増感剤は、本発明の実施において有用であり得ることが意図され、これらとしては、例えば、アミノ酸誘導体、アゾ色素、キサンテン誘導体、クロリン、テトラピロール誘導体、フタロシアニン、および類別される他の光増感剤が挙げられる。

0027

アミノ酸誘導体としては、例えば、5−アミノレブリン酸(Bergら(1997)PHOTOCHEM.PHOTOBIOL 65:403−409;El−Farら(1985)CELL.BIOCHEM.FUNCTION 3,115−119)が挙げられる。アゾ色素としては、例えば、Sudan I、Sudan II、Sudan III、Sudan IV、Sudan Black、Disperse Orange、Disperse Red、Oil Red O、Trypan Blue、Congo Red、β−カロテン(Moskyら(1984)Exp.RES.155,389−396)が挙げられる。キサンテン誘導体としては、例えばローズベンガルが挙げられる。

0028

クロリンとしては、例えば、リシルクロリンp6(Bergら(1997)前出)およびエチオベンゾクロリン(Bergら(1997)前出)、5,10,15,20−テトラ(m−ヒドロキシフェニル)クロリン(M−THPC)、N−アスパルチルクロリンe6(Doughertyら(1998)J.NATL.CANCERINST.90:889−905)、ならびにバクテリオクロリン(Korbelikら(1992)J.PHOTOCHEM.PHOTOBIOL.12:107−119)が挙げられる。

0029

テトラピロール誘導体としては、例えば以下が挙げられる:ルテニウムテキサフリン(texaphrin)(Lu−Tex,PCI−0123)(Doughertyら(1998)前出、Youngら(1996)PHOTOCHEM.PHOTOBIOL.63:892−897);ベンゾポルフィルン誘導体(BPD)(米国特許第5,171,749号、同第5,214,036号、同第5,283,255号、および同第5,798,349号、Joriら(1990)LASERSMED.SCI.5,115−120)、ベンゾポルフィリン誘導体一酸(BPD−MA)(米国特許第5,171,749号、同第5,214,036号、同第5,283,255号、および同第5,798,349号、Bergら(1997)前出、Doughertyら(1998)前出)、ヘマトポルフィリン(Hp)(Joriら(1990)前出)、ヘマトポルフィリン誘導体(HpD)(Bergら(1997)前出、Westら(1990)IN.J.RADIAT.BIOL.58:145−156)、ポルフィマー(porfimer)ナトリウムまたはPhotofrin(PHP)(Bergら(1997)前出)、Photofrin II(PII)(Heら(1994)PHOTOCHEM.PHOTOBIOL.59:468−473)、プロトポルフィリンIX(PpIX)(Doughertyら(1998)前出、Heら(1994)前出)、メソ−テトラ(4−カルボキシフェニルポルフィン(TCPP)(Musserら(1982)RES.COMMUN.CHEM.PATHOL.PHARMACOL.2,251−259)、メソ−テトラ(4−スルホナトフェニル)ポルフィン(TSPP)(Musserら(1982)前出)、ウロポルフィリンI(UROP−I)(El−Farら(1985)CELL.BIOCHEM.FUNCTION 3,115−119)、ウロポルフィリンIII(UROP−III)(El−Farら(1985)前出)、エチルエチオプルプリンスズ(SnET2)、(Doughertyら(1998)前出 90:889−905)および13,17−ビス[1−カルボキシプロピオニルカルバモイルエチル−8−エテニル−2−ヒドロキシ−3−ヒドロキシイミノエチリデンe−2,7,12,18−テトラネチル(tetranethyl)6ポルフィリンナトリウム(ATX−S10(Na))Moriら(2000)JPN.J.CANCERRES.91:753−759、Obanaら(2000)ARCH.OPHTHALMOL.118:650−658、Obanaら(1999)LASERS SURG.MED.24:209−222)。

0030

フタロシアニンとしては、例えば以下が挙げられる:クロロアルミニウムフタロシアニン(AlPcCI)(Rerkoら(1992)PHOTOCHEM.PHOTOBIOL.55,75−80)、2−4スルホネート基を有するアルミニウムフタロシアニン(AlPcS2−4)(Bergら(1997)前出、Glassbergら(1991)LASERS SURG.MED.11,432−439)、クロロ−アルミニウムスルホン酸化フタロシアニン(CASPc)(Robertsら(1991)J.NATL.CANCERINST.83,18−32)、フタロシアニン(PC)(Joriら(1990)前出)、ケイ素フタロシアニン(Pc4)(Heら(1998)PHOTOCHEM.PHOTOBIOL.67:720−728、Joriら(1990)前出)、マグネシウムフタロシアニン(Mg2+−PC)(Joriら(1990)前出)、亜鉛フタロシアニン(ZnPC)(Bergら(1997)前出)。他の光増感剤としては、例えば、チオニントルイジンブルーニュートラルレッドおよびアズールcが挙げられる、しかし、好ましい光増感剤としては、例えば、ルテニウムテキサフリン(Lu−Tex)が挙げられ、その有利な臨床特性(深組織浸透および迅速なクリアランスを可能にする、約730nmでの吸収を含む)のために、新世代の光増感剤が、現在CNVに対する臨床試験中にあり、これはAlcon Laboratories,Fort Worth,TXから入手可能である。他の好ましい光増感剤としては、ベンゾポルフィリンおよびベンゾポルフィリン誘導体(例えば、BPD−MAおよびBPD−DA、QLTPhototherapeutics,Inc.,Vancouver,Canadaから入手可能)が挙げられる。

0031

この光増感剤は、好ましくは、高濃度の光増感剤をCNVに送達する送達系に処方される。このような処方としては、例えば、光増感剤と、高濃度の光増感剤をCNVに送達するキャリアとの組合せ、および/または光増感剤と、CNVの特定の細胞表面成分に優先的に結合する特異的結合リガンドとの結合が挙げられ得る。

0032

1つの好ましい実施形態において、この光増感剤は、脂質ベースのキャリアと組合され得る。例えば、リポソーム処方物は、光増感剤、グリーンポルフィリン、およびより詳細にはBPD−MAの、血漿低密度リポタンパク質成分への送達において特に有効であることが見出され、これは次いで、光増感剤をより効率的にCNVへと送達するキャリアとして働く。増加した数のLDLレセプターがCNVと会合することが示され、そして血液のリポタンパク質相への光増感剤(photosenstizer)の分配の増加によって、これはCNVへとより効率的に送達され得る。特定の光増感剤(例えば、グリーンポルフィリン、およびより詳細にはBPD−MA)は、リポタンパク質と強く相互作用する。LDL自体はキャリアとして使用され得るが、LDLは、相当より高価であり、そしてリポソーム処方物よりも実用的ではない。したがって、LDL、または好ましくはリポソームは、グリーンポルフィリンについての好ましいキャリアである。なぜなら、グリーンポルフィリンは、リポタンパク質と強く相互作用し、そしてこれはリポソーム中に容易にパッケージ化されるためである。リポソームを含むリポ複合体(lipocomplex)として処方されるグリーンポルフィリンの組成物は、例えば、米国特許第5,214,036号、同第5,707,608号および同第5,798,349に記載されている。グリーンポルフィリンのリポソーム処方物は、QLTPhototherapeutics,Inc.,Vancouver,Canadaから入手され得る。他の特定の光増感剤が、同様に脂質キャリア(例えば、リポソームまたはLDL)と共に処方され得、光増感剤をCNVへと送達することが意図される。

0033

さらに、光増感剤は、CNVの細胞表面成分に優先的に結合する特異的結合リガンド(例えば、血管新生内皮ホーミングモチーフ)と結合され得る。種々の細胞表面リガンドは、他の細胞または組織と比較して、新しい血管において高レベル発現されるようである。

0034

新しい血管における内皮細胞は、樹立した血管において存在しないかまたはほとんど検出可能ではないいくつかのタンパク質を発現し(Folkman(1995)NATUREMEDICINE 1:27−31)、そして特定の血管新生因子様血管内皮増殖因子(VEGF)のためのインテグリン(Brooksら(1994)SCIENCE 264:569−571;Friedlanderら(1995)SCIENCE 270:1500−1502)およびレセプターを含む。ファージペプチドライブラリーインビボ選択はまた、器官特異的な血管系によって発現されるペプチドを同定し、多くの組織が血管の「アドレス」を有することを暗示する(Pasqualiniら(1996)NATURE 380:364−366)。適切なターゲティング部分は、光増感剤をCNV内皮に配向し得、これによって効力が増大し、そしてPDTの毒性を低減することが意図される。

0035

いくつかの標的分子は、光増感剤を血管新生内皮に対して標的化するために使用され得る。例えば、α−vインテグリン(特に、α−v β3およびα−v β5)は、臨床検体および実験モデルの両方において、脈絡膜新血管構造組織において発現されるようである(Corjayら(1997)INVEST.OPHTHALMOL.VIS.SCI.38,S965;Friedlanderら(1995)前出)。従って、α−vインテグリンに優先的に結合する分子は、光増感剤をCNVに標的化するために使用され得る。例えば、これらのインテグリンの環状ペプチドアンタゴニストは、実験モデルにおいて血管新生形成を阻害するために使用されてきた(Friedlanderら(1996)PROC.NATL.ACAD.SCI.USA 93:9764−9769)。N末端からC末端方向にACDCRGDCFC(配列番号2)のアミノ酸配列を有するペプチドモチーフ(RGD−4Cとしてもまた公知である)は、ヒトα−vインテグリンに対する選択的結合および腫瘍の新血管構造(neovasculature)における蓄積が、他の新脈管形成ターゲティングペプチドよりも、より効率的であることが同定された(Arapら(1998)NATURE 279:377−380;Ellerbyら(1999)NATUREMEDICINE 5:1032−1038)。アンジオスタチン(angiostatin)はまた、光増感剤のための標的分子として使用され得る。研究は、例えば、アンジオスタチンが、ヒト内皮細胞の表面上に配置したATPシンターゼに特異的に結合することを示した(Moserら(1999)PROC.NATL.ACAD.SCI.USA 96:2811−2816)。

0036

別の潜在的な標的分子は、血管内皮増殖因子レセプター(VEGF−2R)に対する抗体である。臨床的および実験的証拠は、脈絡膜新血管構造形成、特に、虚血関連血管新生形成におけるVEGFについての役割を強く支持する(Adamisら(1996)ARCH.OPHTHALMOL.114:66−71;Tolentinoら(1996)ARCH.OPHTHALMOL.114:964−970;Tolentinoら(1996)OPHTHALMOLOGY 103:1820−1828)。VEGFレセプターに対する抗体(VEGFR−2、またKDRとしても公知)はまた、血管新生内皮に優先的に結合し得る。本明細書中で使用される場合、用語「抗体」は、例えば、モノクローナル抗体またはその抗原結合フラグメント(例えば、Fv、Fab、Fab’または(Fab’)2分子)、ポリクローナル抗体またはその抗原結合フラグメント、あるいは標的リガンドに特異的に結合する生合成抗体結合部位(例えば、sFv(米国特許第5,091,513号;同第5,132,405号;同第5,258,498号;および同第5,482,858号))を含む。本明細書中で使用される場合、用語「特異的な」結合または「優先的な」結合は、標的分子(例えば、抗体)が、少なくとも105、そしてより好ましくは107M−1の結合親和性で、相補的なリガンドまたは標的リガンドに結合することを意味することが理解される。

0037

この標的分子は、当該分野で公知でありかつ使用される方法論を用いて合成され得る。例えば、タンパク質およびペプチドは、慣習的な合成ペプチド化学を使用して合成され得るか、あるいは組換え発現系において組換えタンパク質またはペプチドとして発現され得る(例えば、「Molecular Cloning」Sambrookら編,Cold Spring Harbor Laboratoriesを参照のこと)。同様に、抗体は、慣習的な方法論(例えば、「Practical Immunology」,Butt,W.R.編,1984 Marcel Deckker,New Yorkおよび「Antibodies,A Laboratory Approach」Harlowら編(1988),Cold Spring Harbor Pressに記載されるような)を使用して調製および精製され得る。一旦生成されると、このターゲティング因子は、例えば、通常の架橋試薬(例えば、ヘテロ二官能性架橋試薬(例えば、Pierce,Rockford,ILから入手可能)を使用する標準的なカップリング化学を使用して、光増感剤と結合され得る。

0038

一旦処方されると、この光増感剤は、広範な種々の手段(例えば、経口的、非経口的、または直腸的に)のいずれかで投与され得る。非経口的投与(例えば、静脈内、筋肉内、または皮下)は好ましい。静脈内注入が、特に好ましい。光増感剤の用量は、処置される組織;これが運ばれる物理学的送達系(例えば、リポソームの形態);または標的特異的リガンド(例えば、抗体または免疫学的に活性なフラグメント)に結合するか否か、に依存して広範に変化し得る。

0039

本発明における効果的な、選択的光力学的治療について用いられる種々のパラメータは、相互関係を有することに注意すべきである。従って、この用量はまた、他のパラメータ(例えば、フルエンス照射量、PDTにおいて用いられる光の持続時間、およびこの用量の投与と治療照射との間の時間間隔)に関して調節されるべきである。これらのパラメータの全ては、周辺組織に有意な損傷を与えることなく、CNVに有意な損傷を生じるように調節されるべきである。

0040

代表的に、使用される光増感剤の用量は、約0.1〜約20mg/kg、好ましくは約0.15〜約5.0mg/kg、およびなおより好ましくは約0.25〜約2.0mg/kgの範囲内である。さらに、光増感剤の投薬量が減少する場合(例えば、グリーンポルフィリンまたはBPD−MAの場合は約2から約1mg/kgへと)、CNVを閉塞(close)するために必要なフルエンスは、増加し得る(例えば、約50から約100ジュール/cm2)。同様の傾向が、本明細書中で議論される他の光増感剤について観察され得る。

0041

光増感剤が投与された後、CNVは、代表的には光増感剤の最大吸光度周りの波長(通常は、約550nm〜約750nmの範囲)で照射される。この範囲の波長は、身体組織への増大した浸透のために特に好ましい。特定の光増感剤のために使用される好ましい波長としては、例えば、ベンゾポルフィリン誘導体一酸については約690nm、ヘマトポルフィリン誘導体については約630nm、クロロアルミニウムスルホン化フタロシアニンについては約675nm、エチルエチオプルプリンスズについては約660nm、ルテニウムテキサフリンについては約730nm、ATX−S 10(NA)については約670nm、N−アスパルチルクロリンe6については約665nm、および5,10,15,20−テトラ(m−ヒドロキシフェニル)クロリンについては約650nmが挙げられる。

0042

照射の結果として、三重項状態の光増感剤は、酸素および他の化合物と相互作用して、反応性中間体(例えば、一重項酸素および活性酸素種)を形成し、これが細胞構造崩壊させ得ると考えられる。可能な細胞標的としては、細胞膜ミトコンドリアリソソーム膜、および核が挙げられる。腫瘍および血管新生モデルからの証拠は、血管系の閉塞が光力学治療の主な機構であり、これは内皮細胞への損傷によって起こり、引き続いて血小板の付着、脱顆粒、および血栓の形成が生じることを示す。

0043

照射処置の間のフルエンスは、使用される光増感剤の型、組織の型、標的組織の深さ、および被覆する流体または血液の量に依存して、広範に変化し得る。フルエンスは、好ましくは、約10〜約400ジュール/cm2で変化し、そしてより好ましくは約50〜約200ジュール/cm2で変化する。照射は、代表的には約50mW/cm2〜約1800mW/cm2、より好ましくは約100mW/cm2〜約900mW/cm2、そして最も好ましくは約150mW/cm2〜約600mW/cm2の範囲で変化する。多くの実用的な用途について、この照射は、約300mW/cm2〜約900mW/cm2の範囲内であることが意図される。しかし、効果的でありかつ処置時間を短くするという利点を有する場合、より高い照射の使用が選択され得る。

0044

光増感剤の投与後の光照射の時間は、処置の選択性を最大にする(従って、標的組織以外の構造への損傷を最小にする)手段の1つとして重要であり得る。光増感剤の投与後の光処置までの最適の時間は、投与の様式、投与の形態(例えば、リポソームの形態またはLDLとの複合体として)、および標的組織の型に依存して、広範に変化し得る。例えば、ベンゾポルフィリン誘導体は、代表的に、投与後1分以内に標的新血管構造内に存在し、そして約50分維持する。ルテニウムテキサフリンは、代表的に投与後1分以内に標的新血管構造内に存在し、そして約20分持続する。N−アセチルクロリンe6は、代表的に、投与後1分以内に標的新血管構造内に存在し、そして約20分持続する。そしてローズベンガルは、代表的に投与後1分以内に標的血管系に存在し、そして約10分間持続する。

0045

効率的な血管の閉塞は、一般に、光増感剤の投与後、約1分〜約3時間の範囲内の時点で起こる。しかし、グリーンポルフィリンの場合、なお比較的高濃度の光増感剤を含む網膜血管過度の損傷を防止するために、投与後最初の5分以内にPDTを行うのは望ましくない。

0046

PDTの効力は、従来の方法論を使用して(例えば、眼底撮影法または血管造影法を介して)、モニターされ得る。閉塞は、通常、処置された領域での初期血管造影フレームにおける低蛍光(hypofluorescence)によって血管造影的に観察され得る。後期の血管造影フレームの間に、過剰蛍光(hyperfluorescence)のが現れ始め得、これは次いで処置した領域を満たし、これは処置された領域における損傷した網膜色素上皮を通る、隣接する脈絡毛細管板からの漏出をおそらく意味する。処置された領域の大きな網膜血管は、代表的に、光力学治療の後に灌流する。

0047

最小の網膜損傷は、一般に、組織病理学的相関において見出され、そしてこれはフルエンスおよび照射後の光増感剤が投与される時間間隔に依存する。適切な光増感剤、投薬量、投与の様式、処方、投与後照射前のタイミング、および照射パラメータの選択は、経験的に決定され得ることが意図される。

0048

望ましくないCNVを処置するために、種々の抗血管新生因子がPDTと組合され得ることが意図される。この抗脈環形成因子は、PDT治療の細胞傷害性を増強し得、これによって脈絡膜の新血管構造の閉塞を増大する。さらに、この抗血管新生因子は、例えば、CNVを閉塞し、同時に、周辺血管(例えば、網膜および大きな脈絡膜の血管)および/または周辺組織(例えば、網膜上皮)を容認する(sparing)ことによって、PDTの選択性を増大し得る。さらに、この抗血管新生因子は、この状態の再発を減少または遅延するために使用され得る。

0049

用語「抗血管新生因子」は、哺乳動物における新しい血管の形成を減少または阻害する、任意の分子(例えば、タンパク質、ペプチド、核酸(リボース核酸(RNA)またはデオキシリボース核酸(DNA))、ペプチジル核酸、有機化合物または無機化合物)を意味することが理解される。有用な新脈管形成インヒビター(既に公知でない場合)は、当該分野で周知でありかつ使用される種々のアッセイを使用して同定され得ることが意図される。このようなアッセイとしては、例えば、ウシ毛細管内皮細胞増殖アッセイ、ニワトリ絨毛尿膜CAM)アッセイ、またはマウス角膜アッセイが挙げられる。しかし。CAMアッセイが好ましい(例えば、O’Reillyら(1994)CELL79:315−328およびO’Reillyら(1997)CELL 88:277−285を参照のこと)。手短にいうと、インタクト卵黄を有するが、受精した3日齢の白色から取り出され、そしてペトリ皿に置かれる。37℃、3%CO2で3日間インキュベートした後、推定新脈管形成インヒビターを含むメチルセルロースディスクを、個々の胚の絨毛尿膜に適用する。約48時間インキュベート後、この絨毛尿膜は、顕微鏡下で阻害の区域の証拠について観察される。

0050

多数の抗血管新生因子は周知であり、そして当該分野において完全に文書に示されている(例えば、PCT/US99/08335を参照のこと)。本発明の実施において有用な抗血管新生因子の例としては、例えば、抗新脈管形成のタンパク質/ペプチドインヒビターが挙げられ、これは例えば、以下である:プラスミノゲンタンパク質分解性フラグメントであるアンギオスタチン(O’Reillyら(1994)CELL79:315−328、ならびに米国特許第5,733,876号;同第5,837,682号;および同第5,885,795号)(アンギオスタチンの全長アミノ酸配列、その生物活性フラグメント、およびそのアナログを含む);コラーゲンXVIIIのタンパク質分解性フラグメントである、エンドスタチン(O’Reillyら(1997)CELL 88:277−285,Cirriら(1999)INT.BIOL.MARKER 14:263−267、および米国特許第5,854,205号)(エンドスタチンの全長アミノ酸配列、その生物活性フラグメント、およびそのアナログを含む);RGDトリペプチド配列を含み、そしてαvβ3インテグリンを結合し得るペプチド(Brooksら(1994)CELL 79:1157−1164,Brooksら(1994)SCIENCE 264:569−571);腫瘍血管上皮細胞において見出されるαvβ3インテグリンに優先的に結合する、特定の抗体およびその抗原結合フラグメントならびにペプチド(Brooksら、前出、Friedlanderら(1996)PROC.NATL.ACAD.SCI.USA 93:9764−9769);上皮増殖因子レセプターに優先的に結合する、特定の抗体およびその抗原結合フラグメントならびにペプチド(Ciardelloら(1996)J.NATL.CANCERINST.88:1770−1776,Ciardelloら(2000)CLIN.CANCER RES.6:3739−3747);血管内皮増殖因子に優先的に結合し、そして中和する、抗体、タンパク質、ペプチドおよび/または核酸(Adamisら(1996)ARCH OPTHALMOL 114:66−71)、内皮増殖因子レセプターに優先的に結合し、そして中和する、抗体、タンパク質、および/またはペプチド;抗線維芽細胞増殖因子、抗上皮増殖因子(Ciardielloら(2000)CLIN.CANCER RES.6:3739−3747)(全長アミノ酸配列、その生物活性フラグメントおよびアナログを含む);ならびに色素上皮由来増殖因子(Dawson(1999)SCIENCE 2035:245−248)(全長アミノ酸配列、その生物活性フラグメントおよびアナログを含む)。生物活性フラグメントとは、少なくとも30%、より好ましくは少なくとも70%、そして最も好ましくは少なくとも90%の、インタクトなタンパク質の生物活性を有する、インタクトなタンパク質の部分をいう。アナログとは、インタクトなタンパク質の種および対立遺伝子改変体、または少なくとも30%、より好ましくは少なくとも70%、そして最も好ましくは90%の、インタクトなタンパク質の生物活性を有する、そのアミノ酸置換物、挿入物または欠失物をいう。

0051

他の新脈管形成インヒビターとしては、例えば、以下が挙げられる:COX−2選択インヒビター(Masferrerら(1998)PROC.AMER.ASSOC.CANCER RES.39:271;Ershovら(1999)J.NEUROSCI.RES.15:254−261;Masferrerら(2000)CURR.MED.CHEM.7:1163−1170);チロシンキナーゼインヒビター(例えば、PD 173074)(Dimitroffら(1999)INVEST.NEW DRUGS 17:121−135)、ハロフギノン(Abramovitchら(1999)NEOPLASIA 1:321−329;Elkinら(1999)CANCER RES.5:1982−1988)、AGM−1470(Bremら(1993)J.PED.SURGERY 28:1253−1257)、脈管形成ステロイド(例えば、ヒドロコルチゾンおよびアネコルタブ(anecortave)アセテート(Pennら(2000)INVEST.OPHTHALMOL.VIS.SCI.42:283−290)、トロンボスポンジン−1(Shafieeら(2000)INVEST.OPHTHALMOL.VIS.SCI.8:2378−2388;Norら(2000)J.VASC.RES.37:09−218)、UCN−01(Krugerら(1998−1999)INVASION METASTASIS 18:209−218)、CM 101(Sundellら(1997)CLIN.CANCER RES.3:365−372);フマギリンおよびアナログ(例えば、AGM−1470)(Ingberら(1990)NATURE 348:555−557)、ならびに他の低分子(例えば、サリドマイド)(D’Amatoら(1994)PROC.NATL.ACAD.SCI.USA 91:4082−4085)。

0052

いくつかのサイトカイン(その生物活性フラグメントおよびそのアナログを含む)もまた、抗新脈管形成活性を有することが報告されており、従って、本発明の実施において有用であり得る。例としては、例えば、以下が挙げられる:IL−12(これは、報告によれば、IFN−γ依存性機構を介して作用する)(Voestら(1995)J.NATL.CANC.INST.87:581−586);IFN−α(これは、単独でかまたは他のインヒビターとの組み合わせにおいて、抗新脈管形成性であることが示されている)(Bremら(1993)J.PEDIATR.SURG.28:1253−1257)。さらに、インターフェロンIFN−α、IFN−βおよびIFN−γは、報告によれば、免疫学的効果、および抗新脈管形成特性を有し、これらの特性は、これらのインターフェロンの抗ウイルス活性に依存しない。しかし、好ましい抗血管新生因子としては、エンドスタチンおよびアンギオスタチンが挙げられる。

0053

抗血管新生因子は、当該分野において公知であり、そして使用される方法論を使用して、合成され得る。例えば、タンパク質およびペプチドは、従来の合成ペプチド化学および精製プロトコルを使用して合成および精製され得るか、または組換え発現系において組換えタンパク質または組換えペプチドとして発現され得る(例えば、「Molecular Cloning」Sambrookら編、Cold Spring Harbor Laboratoriesを参照のこと)。同様に、抗体は、例えば「Practical Immunology」Butt,W.R.編、1984 Marcel Deckker,New Yorkおよび「Antibodies,A Laboratory Approach」Harlowら編(1988),Cold Spring Harbor Pressに記載されるように、従来の方法論を使用して、調製および精製され得る。

0054

抗血管新生因子が核酸またはペプチジル核酸である場合には、このような化合物は、当該分野において公知の化学的オリゴヌクレオチドおよびペプチジル核酸の合成の方法論のいずれかによって合成され得(例えば、PCT/EP92/20702およびPCT/US94/013523を参照のこと)、そしてアンチセンス治療において使用され得る。アンチセンスオリゴヌクレオチド配列およびペプチジル核酸配列は、通常、10〜100ユニット長、より好ましくは15〜50ユニット長であり、遺伝子および/またはmRNA転写物ハイブリダイズし得、従って、標的タンパク質転写および/または翻訳を阻害するために使用され得る。しかし、オリゴヌクレオチド配列は一般に、デオキシリボヌクレオチド配列より、リボヌクレアーゼによる酵素的攻撃に対してより感受性が高いことが、理解されている。従って、オリゴデオキシリボヌクレオチドは、インビボでの使用に関して、オリゴリボヌクレオチドより好ましい。ヌクレオチド配列の場合には、ホスホジエステル結合が、チオエステル結合置換され得、得られる分子をヌクレアーゼ分解に対してより耐性にする。さらに、ペプチジル核酸配列は、規則的な核酸配列とは異なり、ヌクレアーゼ分解に対して感受性ではなく、従って、インビボにおいてより卓越した寿命を有するようである。さらに、ペプチジル核酸配列は、対応するDNA配列よりも強く、相補的な一本鎖DNA鎖およびRNA鎖と結合することが見出されている(PCT/EP92/20702)。さらに、抗血管新生因子が有機化合物または無機化合物である場合には、このような化合物は、当該分野において公知の標準的な手順によって、合成され、抽出され、そして/または精製され得る。

0055

投与されるべき抗血管新生因子の型および量は、PDTおよび処置されるべき細胞型に依存し得る。しかし、最適な抗血管新生因子、投与の様式および投薬量は、実験的に決定され得ることが考慮される。抗血管新生因子は、薬学的に受容可能なキャリアまたはビヒクル中で投与され得、これによって、投与が、レシピエント電解質および/または容量のバランスに他に不利な影響を与えない。キャリアは、例えば、生理食塩水を含み得る。

0056

タンパク質、ペプチドまたは核酸に基づく新脈管形成インヒビターは、例えば、約0.001〜約500mg/kg、より好ましくは約0.01〜約250mg/kg、そして最も好ましくは約0.1〜約100mg/kgの範囲の用量で、投与され得る。例えば、血管上皮増殖因子を結合する抗体は、2〜4週間ごとに1回、約0.1〜約5mg/kgの範囲の用量で、静脈内投与され得る。例えば、エンドスタチンは、毎日基礎として、1日あたり約1〜約50mg/kgの範囲の投薬量で、静脈内投与され得る。硝子体内投与に関して、抗血管新生因子(例えば、血管上皮増殖因子を結合する抗体)は、代表的に、周期的にボーラスとして、約10μg〜約5mg/眼の範囲、そしてより好ましくは約100μg〜約2mg/眼の範囲の投薬量で、投与される。

0057

抗血管新生因子は、好ましくは、PDTの前に、哺乳動物に投与される。従って、抗血管新生因子を、光増感剤の投与の前に投与することが、好ましい。抗血管新生因子は、光増感剤と同様に、広範な種々の様式(例えば、経口、非経口、または直腸)のいずれかで投与され得る。しかし、非経口投与(例えば、静脈内、筋肉内、皮下、および硝子体内)が好ましい。投与は、周期的なボーラスとして(例えば、静脈内または硝子体内)、あるいは内部貯蔵所から(例えば、眼内または眼外の位置に配置された、生体腐食性移植物から)または外部貯蔵所から(例えば、静脈内バッグから)の連続的な注入として、提供され得る。抗血管新生因子は、例えば、眼の内壁に固定された徐放性薬物送達デバイスからの連続的な放出によってか、または脈絡膜への標的化された経強膜制御放出を介して、局所的に投与され得る(PCT/US00/00207を参照のこと)。

0058

従って、本発明は、眼の状態(これは好ましくは、脈絡膜の血管新生に関連する)を、好ましくはPDTに基づく方法で処置するための、医薬品の調製における、抗血管新生因子の使用を包含する。この抗血管新生因子は、キットにおいて提供され得、このキットは、このような状態を処置する方法に関する指示が書かれたパッケージインサートを、必要に応じて含み得る。光増感剤と抗血管新生因子との両方を含む組成物が、本発明における使用のために提供され得る。この組成物は、薬学的に受容可能なキャリアまたは賦形剤を含有し得る。従って、本発明は、光増感剤および抗血管新生因子を含有する、薬学的に受容可能な組成物;ならびに医薬品における使用のための組成物を包含する。しかし、より好ましくは、本発明は、抗血管新生因子および光増感剤が別個に投与される、組み合わせ治療における使用のためのものである。好ましくは、抗血管新生因子は、光増感剤の投与の前に投与される。このような投与に関する指示が、抗血管新生因子および/または光増感剤に関して提供され得る。所望である場合には、抗血管新生因子および光増感剤が、1つのキットに一緒に提供され得、このキットは、必要に応じて、使用説明書を書かれたパッケージインサートを含む。抗血管新生因子および光増感剤は、好ましくは、別個の容器内に提供される。各投与に関して、抗血管新生因子および/または光増感剤は、単一投薬量形態または複数投薬量形態で提供され得る。しかし、光増感剤および抗血管新生因子の好ましい投薬量は、上記のとおりである。

0059

さらに、PDT方法の効力および選択性が、PDTをアポトーシス調節因子と組み合わせることによって、増強され得る。アポトーシス調節因子は、特定の細胞型においてアポトーシスを誘導または抑制する、任意の因子であり得、例えば、タンパク質(例えば、増殖因子または抗体)、ペプチド、核酸(例えば、アンチセンスオリゴヌクレオチド)、ペプチジル核酸(例えば、アンチセンス分子)、有機分子または無機分子であり得る。例えば、CNV内皮細胞のアポトーシス機構を、アポトーシスの誘発因子で、PDTの前にプライムし、これによってこれらの細胞のPDTに対する感受性を増加させることが、有利であり得る。この様式でプライムされる内皮細胞は、PDTに対してより感受性であるとみなされる。このアプローチはまた、CNV閉塞を達成するために必要とされる光用量(フルエンス)を減少させ得、そしてこれによって、RPEのような周囲の細胞に対する損傷のレベルを低下させ得る。あるいは、CNVの外側の細胞が、アポトーシスの抑制因子でプライムされ得、これによって、これらの細胞のPDTに対する感受性を低下させ得る。このアプローチにおいて、特定のフルエンスにおけるPDTが、CNVに対してより選択的になり得る。

0060

アポトーシスは、遺伝子的に決定された細胞自殺プログラムの活性化を包含し、これは、細胞の縮小核凝縮DNA断片化、膜の再構築および小疱形成によって特徴付けられる、形態的に異なる形の細胞死を生じる(Kerrら(1972)BR.J.CANCER26:239−257)。このプロセスの中核は、前酵素の保存されたセット(カスパーゼと呼ばれる)にあり、そしてこのファミリーの2つの重要なメンバーは、カスパーゼ3および7である(Nicholsonら(1997)TIBS22:299−306)。これらの活性のモニタリングを使用して、進行中のアポトーシスを評価し得る。

0061

アポトーシスは、活性酸素種の発生に関連すること、およびBcl−2遺伝子の産物が、活性酸素種の発生または作用を阻害することによって、細胞をアポトーシスに対して保護することが、示唆されている(Hockenberyら(1993)CELL75:241−251,Kaneら(1993)SCIENCE 262:1274−1277,Veisら(1993)CELL 75:229−240,Virgiliら(1998)FREERADICALS BIOL.MED.24:93−101)。Bcl−2は、アポトーシス調節遺伝子産物の増殖ファミリーに属し、これらは、死アンタゴニスト(Bcl−2、Bcl−xLなど)または死アゴニスト(Bax、Bak)のいずれかであり得る(Kroemerら(1997)NAT.MED.3:614−620)。細胞死の制御は、これらの相互作用および種々のファミリーメンバーの構成的活性によって、調節されるようである(Hockenberyら(1993)CELL 75:241−251)。いくつかのアポトーシス経路が、刺激特異的、段階特異的、状況特異的、かつ細胞型特異的な様式で優先的に活性化された哺乳動物細胞において、共存し得る(Hakemら(1998)CELL 94:339−352)。

0062

アポトーシス誘導因子は、好ましくは、CNVに位置する細胞(例えば、内皮細胞)においてアポトーシスを誘導し得る、タンパク質またはペプチドである。1つのアポトーシス誘導ペプチドは、N末端からC末端の方向で、KLAKLAKKLAKLAK(配列番号1)を有するアミノ酸配列を含む。このペプチドは、報告によれば、細胞の外側では非毒性であるが、ミトコンドリア膜を破壊することによって、標的化細胞内在化する場合に、毒性となる(Ellerbyら、(1999)前出)。この配列は、架橋剤またはペプチド結合のいずれかによって、標的化ドメイン(例えば、RGD−4Cとして公知のアミノ酸配列(Ellerbyら(1999)前出)(これは、報告によれば、アポトーシス誘導ペプチドを内皮細胞に指向し得る))に結合され得る。他のアポトーシス誘導因子としては、例えば、コンスタチン(constatin)(Kamphausら(2000)J.BIOL.CHEM.14:1209−1215)、組織壊死因子α(Lucasら(1998)BLOD92:4730−4741)(その生物活性フラグメントおよびアナログを含む)、シクロヘキシミド(O’Connorら(2000)AM.J.PATHOL.156:393−398)、ツニカマイシン(Martinezら(2000)ADV.EXP.MED.BIOL.476:197−208)、アデノシン(Harringtonら(2000)AM.J.PHYSIOL.LUNG CELLMOL.PHYSIOL.279:733−742)が挙げられる。さらに、他のアポトーシス誘導因子としては、例えば、1つ以上の死アンタゴニスト(例えば、Bcl−2、Bcl−xL)の発現を減少または停止させる、アンチセンス核酸またはペプチジル核酸配列が挙げられ得る。Bcl−2に対するアンチセンスヌクレオチドは、PDTの間に、光毒性およびアポトーシスに対する感受性の増加とともに、特定の株におけるBcl−2タンパク質の発現を低下させることが示されている(Zhangら(1999)PHOTOCHEM PHOTOBIOL 69:582−586)。さらに、Bcl−2のオープンリーディングフレームの最初の6つのコドンに相補的であり、そしてF3139として公知の、18マーホスホチエートオリゴヌクレオチドが、非ホジキンリンパ腫に対する処置として、ヒトにおいて試験されている。

0063

アポトーシス抑制因子としては、サービビン(survivin)(その生物活性フラグメントおよびアナログを含む)(Papapetropoulosら(2000)J.BIOL.CHEM.275:9102−9105)、CD39(Goepfertら(2000)MOL.MED.6:591−603)、BDNF(Caffeら(2001)INVEST.OPHTHALMOL.VIS.SCI.42:275−82)、FGF2(Bryckaertら(1999)ONCOGENE 18:7584−7593)、カスパーゼインヒビター(Ekertら(1999)CELLDEATH DIFFER6:1081−1068)および色素上皮由来増殖因子(その生物活性フラグメントおよびアナログを含む)が挙げられる。さらに、他のアポトーシス抑制因子としては、例えば、1つ以上の死アゴニスト(例えば、Bax、Bak)の発現を減少または停止させる、アンチセンス核酸またはペプチジル核酸配列が挙げられ得る。

0064

アポトーシス調節因子がタンパク質またはペプチド、核酸、ペプチジル核酸、有機化合物または無機化合物である場合には、これは、抗血管新生因子の合成に関して記載した1つ以上の方法論によって、合成および精製され得る。

0065

投与されるべきアポトーシス調節因子の型および量は、PDTおよび処置されるべき細胞型に依存し得る。しかし、最適なアポトーシス調節因子、投与の様式および投薬量は、実験的に決定され得ることが考慮される。アポトーシス調節因子は、薬学的に受容可能なキャリアまたはビヒクル中で投与され得、これによって、投与が、レシピエントの電解質および/または容量のバランスに他に不利な影響を与えない。キャリアは、例えば、生理食塩水を含み得る。

0066

タンパク質、ペプチドまたは核酸に基づくアポトーシス調節因子は、例えば、約0.001〜約500mg/kg、より好ましくは約0.01〜約250mg/kg、そして最も好ましくは約0.1〜約100mg/kgの範囲の用量で、投与され得る。例えば、核酸に基づくアポトーシス誘導因子(例えば、G318)は、毎日約1〜約20mg/kgの範囲の用量で投与され得る。さらに、抗体は、2〜4週間ごとに1回、約0.1〜約5mg/kgの範囲の用量で、静脈内投与され得る。硝子体内投与に関して、アポトーシス調節因子(例えば、抗体)は、代表的に、周期的にボーラスとして、約10μg〜約5mg/眼、そしてより好ましくは約100μg〜約2mg/眼の範囲の投薬量で、投与され得る。

0067

アポトーシス調節因子は、好ましくは、PDTの前に、哺乳動物に投与される。従って、アポトーシス調節因子を、光増感剤の投与の前に投与することが、好ましい。アポトーシス調節因子は、光増感剤および抗血管新生因子と同様に、広範な種々の様式(例えば、経口、非経口、または直腸)のいずれかで投与され得る。しかし、非経口投与(例えば、静脈内、筋肉内、皮下、および硝子体内)が好ましい。投与は、周期的なボーラスとして(例えば、静脈内または硝子体内)、あるいは内部貯蔵所(例えば、眼内または眼外の位置に配置された、生体腐食性移植物)から、または外部貯蔵所(例えば、静脈内バッグ)からの連続的な注入によって、提供され得る。アポトーシス調節因子は、例えば、眼の内壁に固定された徐放性薬物送達デバイスからの連続的な放出によってか、または標的化された経強膜制御放出を介して、脈絡膜に局所的に投与され得る(PCT/US00/00207を参照のこと)。

0068

本発明の上記方法および組成物は、所望でない脈絡膜血管新生形成の処置において有用であり得、これによって、眼の障害(例えば、AMD、眼のヒストプラズマ症候群、病的近視、網膜色素線条、突発性障害、脈絡膜炎、脈絡膜破裂、被覆する脈絡膜母斑、および炎症性疾患を含む)の症状を軽減するが、同じ方法および組成物がまた、他の形態の眼の新脈管形成を処置する際に有用であり得ることが、考慮される。より具体的には、本発明の方法および組成物は、同様に、角膜の新脈管形成、虹彩の新脈管形成、網膜の新脈管形成、網膜の血管腫および脈絡膜の血管腫の処置および除去または減少において、有用であり得る。

0069

本発明を、以下の非限定的な実施例を参照して、さらに説明する。

0070

(実施例1.抗血管新生因子は、内皮細胞においてPDTの効果を増強する)
実験を、PDTから生じる細胞毒性が、抗血管新生因子の添加によって増強され得るかどうかを決定するために実施した。目的の細胞を、PDT単独でか、または抗血管新生因子と組み合わせて処置し、そしてPDTの細胞毒性に及ぼす影響を、細胞増殖アッセイによって評価した。

0071

ウシ網膜毛細管内皮(Bovine retinal capillary endothelial(BRCE))細胞(Patricia A.D’Amore,Schepens Eye Research Institute,Boston,MA)およびヒト網膜色素上皮(retinal pigment enthelial(RPE))細胞(Anthony P.Adamis,Massachusetts Eye & Ear Infirmary,Boston,MA)を、L−グルタミンペニシリン、およびストレプトマイシン(Gibco Grand Island,NY)を補充した、Dulbeccoの改良イーグル培地DMEM;Sigma,St.Louis,MO)、5%の熱不活化ウシ胎児血清(FBS、Gibco、Grand Island,NY)中で、37℃、5%のCO2で増殖させた。ルテチウムテキサフィリン(Lu−Tex)を、4℃の暗室で安定な2mg/mlのストック溶液として、Alcon Laboratories,Inc.(Fort Worth,TX)から入手し、そして製造業者指針に従って使用した。

0072

細胞の生存率を、細胞の増殖アッセイを使用して測定した。簡潔には、BRCEまたはRPE細胞を、5%のFBSを含むDMEM中に105個の細胞密度で配置し、そして5%のCO2中で37℃でインキュベートした。18時間後、そして所望の場合、組換えヒトアンギオスタチン(Calbiochem,La Jolla,CA)を、500ng/mlの濃度で添加した。18時間後、この培地を除去し、そして完全培地中の3μg/mlのLu−Texによって置き換えた。30分後、この培養物を、アルゴン/色素光凝固器(732nm)およびレーザー送達系(モデル920、Coherent Inc.,Palo Alto,CA)を使用する時限照射に曝露した。照射を、10mw/cm2の速度で送達し、5〜20J/cm2の総用量を、7〜28分の範囲の照射時間で与えた。照射後に、この培地を除去し、そして完全培地で置き換えた。培養物を7日間、インキュベータに戻し、その後、この細胞をトリプシン中に分散させ、マスク様式で計数し、そして生存している画分を決定した。これらの結果を、3回の平均±SDとして報告し、表1に要約した。培養物をLu−Tex/PDTの後の種々の時間において、逆位相差顕微鏡(Diaphot,Nicon,Melville,NY)の16×−0.32計算装置を使用して撮影した。

0073

(表1:処置の関数としての細胞生存率(%)の要約*)

0074

*アンギオスタチンおよびLu−Tex/PDTとの組み合わせ処置の、インビトロでの相互作用的抗内皮効果は、各処置単独での期待される効果の合計と比較した場合、加算したものよりも大きい。BRCEにおけるLu−Tex/PDT効果の増強は、アンギオスタチンのみへの予備曝露で効果的である。RPEにおいて、アンギオスタチンの効果は認められなかった。データは、細胞の平均生存率%±SDである。

0075

BRCE細胞の生存率において、アンギオスタチンとLu−Tex/PDTの組み合わせ効果を評価するために、細胞を、500ng/mlのアンギオスタチンを用いて18時間予備処置し、その後に、種々のフルエンスでLu−Tex/PDTを用いて処置した。細胞の生存率を、1週間の細胞増殖アッセイによって測定した。アンギオスタチン単独に曝露する場合に、この増殖アッセイは、使用されるアンギオスタチン用量でBRCE細胞の12.61%の死滅を実証した(表1)。アンギオスタチンへのBRCE細胞の予備曝露は、Lu−Texの引き続く細胞取り込み干渉するようではなかった。より重要なことに、この結果は、使用される全フルエンス(5、10、および20J/cm2)において、BRCE細胞でアンギオスタチンおよびLu−Tex/PDTの相乗的細胞毒性の効果を示し、Lu−Tex/PDT単独、アンギオスタチン単独から得られる細胞毒性またはそれらの各々の細胞毒性の演算合計を一貫して超える(表1、図1A)。暗室での毒性は、使用されるLu−Texの濃度において観測されなかったので、コントロールは、光にのみ曝露された細胞からなった。さらに、アンギオスタチンは、PDT後に送達された場合、Lu−Tex/PDTの効果を増強するのに効果的でないことが観測された。

0076

BRCE細胞から得られた結果と比較して、細胞毒性は、ヒトRPE細胞をヒトアンギオスタチンで処置した場合に観測され、そしてアンギオスタチンおよびLu−Tex/PDTに曝露した後に、相互作用的な死滅は観測されなかった(図1B、表1)。アンギオスタチンと組み合わせた場合、Lu−Tex/PDTは、BRCE細胞に対して20J/cm2の致死用量(LD100)を有する一方で、Lu−Tex/PDT単独では、BRCE細胞において同一の効果を達成するために40J/cm2を必要とした。以前の研究では、20および40J/cm2のフルエンスにおいて、RPE細胞の生存率は、それぞれ、約43%および21%であることを示した。

0077

このデータは、1週間の増殖アッセイにおいて、細胞の数の減少によって実証されるように、BRCE細胞においてアンギオスタチンの特定の抗増殖効果を示した。対照的に、アンギオスタチンの効果は、RPE細胞において観測されなかった。従って、BRCE細胞は、アンギオスタチンによって特異的に標的にされる、別の内皮細胞株、ならびにウシ副腎皮質微小管細胞、ウシ副腎皮質毛細管細胞、ウシ大動脈細胞、ヒト臍静脈細胞およびヒト皮膚微小管内皮細胞、であるようである(Mauceri et al.(1998)NATURE 394:287−291,Lucas et al.(1998)BLOOD92:4730−41)。この研究において、アンギオスタチンの抗新脈管形成効果を試験するために、BRCE細胞に、後方セグメントの個々のキャピラリー内皮株を使用した。アンギオスタチンが、BRCE細胞のアポトーシスを誘導するという発見は、この細胞死が、細胞の数の全体の減少に寄与し得ることを示唆している。しかし、アンギオスタチンの正確な抗脈管形成機構に関してはほとんど知られていない(Lucas et al(1998)BLOOD 92:4730−4741)。

0078

要約すると、この研究により、Lu−Tex/PDTおよびアンギオスタチンが、(色素内皮細胞ではなく)網膜毛細管内皮細胞において組合された細胞毒性効果を有することが示される。しかし、アンギオスタチンがPDT後に投与される場合、この組み合わせは、PDTの効果を保持しなかった。Lu−Tex/PEDの前のアンギオスタチンの組み合わせにおいて、20J/cm2のフルエンスで、BRCEのほぼ100%の死亡度を達成するに十分であった。アンギオスタチンが存在しない場合において、40J/cm2の光用量が、細胞毒性のレベルを達成するのに必要とされた。20J/cm2の光用量において、RPE細胞のPDT後の生存率は、20%まで改善された。従って、この結果は、CNVの根絶を改善し、そしてRPEにおよぼす有害な影響を減少させるために、Lu−Tex/PDTとアンギオスタチンを組み合わせる潜在性を支持する。

0079

(実施例2.抗血管新生因子を用いたPDT後の細胞形態
実験を、PDTが、BRCEおよびRPE細胞の細胞形態にどのように影響を与えるかを確立するために実施した。細胞を、処置しそして実施例1で記載したように、PDT単独で、またはアンギオスタチンと組み合わせて曝露した。細胞は、PDT直後に激しく損傷されたようだが、特定の状況下で、引き続いて回復した。PDTの1週間後に、いくらかの細胞が消滅したが、残った細胞は、紡錘形状およびそれらの接着能力を回復した。

0080

PDTの後にアンギオスタチンで最初にプライムしたBRCE細胞において、広範かつ大量の細胞死が、1週間で観測された。細胞の残余物および色素細胞の高密度に屈折した本体のみが、培地中に浮遊した状態で観測された。粒子を回収し、そして新鮮な完全培地中に配置したが、新しい皿の上での再接着または増殖のいずれのサインも示さなかった。従って、アンギオスタチンおよびLu−Tex/PDTの組み合わせは、使用される条件下で、BRCEに対して致命的であるようである。

0081

18時間にわたってアンギオスタチンのみで処置された、コントロールのBRCE細胞およびRPE細胞を、増殖し続け、そしてコンフルーエンスに達した。Lu−Tex/PDTに対するアンギオスタチンのさらなる効果は、RPE細胞中で観測されなかった。Lu−Tex/PDT単独でまたはアンギオスタチンと共に曝されたRPE細胞は、これらの形態によって明示されるような変化はみられなかった。

0082

(実施例3.PDT後のBRCEおよびRPEにおけるカスパーゼ3様(DEVDアーゼ)活性化)
BRCEおよびRPE中でのLu−Tex/PDT媒介細胞死におけるアポトーシスの役割を調査するために、カスパーゼ3様(DEVDアーゼ)プロテアーゼの活性化、アポトーシスの特徴(Nicholson(1997)TIBS22:299−309)をモニタリングした。活性化の動態学を、カスパーゼ3様プロテアーゼファミリーメンバーによってのみ切断され得る基質加水分解をアッセイすることによって、分光蛍光分析学的に測定した。

0083

Lu−Tex/PDT後の種々の時間に、106個の細胞を、遠心分離により回収して、そして洗浄した細胞ペレットを、10mM Tris、130mM NaCl、1% TritonX−100、10mM NaF、10mM NaPi、10mM NaPPi、16μg/mlベンズアミジン、10μg/mlフェナントロリン、10μg/mlアプロチニン、10μg/mlロイペプチン、10μg/mlペプスタチンおよび4mM 4(2−アミノエチル)−ベンゼンスルファニルフルオリドヒドロクロリドAEBSF)を含む氷冷溶解緩衝液(pH7.5)(500μl)中に再懸濁した。細胞溶解物を、後のプロテアーゼ活性アッセイまたはウエスタンブロット分析のために、−84℃のアリコート中で保存した。ウシ血清アルブミン(BSA)標準を用いたタンパク質アッセイ(クマシー+タンパク質アッセイ(Pierce,Rockford,IL))を使用して、細胞抽出でタンパク質の濃度をアッセイした。

0084

プロテアーゼ活性を測定するために、50μgの細胞のタンパク質を含むアリコートを、14μMとともに37℃にて1時間インキュベートした(最終濃度N−アセチル(Asp−Glu−Val−Asp(配列番号3)−(7−アミノ−4−トリフルオロメチルクマリン(Ac−DEVD−AFC);(Pharmingen San Diego,CA)(1mlのプロテアーゼアッセイ緩衝液pH7.2中)(20mMのピペラジン−N−N1−ビス(2−エタン硫酸)(PIPES)、100mM NaCl、10mMジチオトレイトール(DTT)、1mMEDTA、0.1%(w/v)3−[(3−コルアミドプロピルジメチルアンモニオ]−1−プロパンスルホネートCHAPS)、および10%スクロース))。蛍光を、Perkin−Elmer MPF−44A分光蛍光光度計(λ(励起)400nm;λ(発光)505nm)を使用して測定した。細胞のタンパク質を、ブランクとして使用した。結果を、AFC(Sigma,St.Louis,MO)から構築された検量線と比較し、そして図2示した。

0085

図2は、BRCEおよびRPE中における、3つの異なる光用量でのLu−Tex/PDT後のAc−DEVD−AFC切断の時間経過を例示する。図2A、2Bおよび2Cは、10、20および40J/cm2の光用量をそれぞれ使用して生じたデータを示す。これらの結果は、BRCEおよびRPE細胞の両方および使用される全用量において、Lu−Tex/PDT後10分程度の初期段階で、Lu−Tex/PDTの直後にカスパーゼ3−様活性の迅速な上昇を示し、そして40分後にピークに達する。アポトーシスになる速度は、各細胞株中で、時間および用量に依存した。しかし、カスパーゼ3様活性化の量は、RPE細胞に比べてBRCE細胞において常に顕著に高かった。さらに、10J/cm2および20J/cm2において、カスパーゼ3様活性化の量が、RPE細胞と比較した場合に、BRCE細胞中で約50%まで上昇し;40J/cm2(BRCE細胞に関してLD100に等しい)において、BRCEのレベルは、RPE細胞の5倍のレベルであった。

0086

BRCE細胞中のDEVDアーゼ活性化でのアンギオスタチンおよびLu−Tex/PDTを組み合わせる効果を試験するために、細胞を、アンギオスタチン単独、Lu−Tex/PDT単独およびアンギオスタチン/Lu−Tex/PDTで処置し、その後、カスパーゼ3様活性化を、上記のようにアッセイした。この結果を、図3に要約する。アンギオスタチン/Lu−Tex/PDTの組み合わせおよびLu−Tex/PDT単独のそれぞれのLD100に対応して、20および40J/cm2のフルエンスを使用した。結果は、アンギオスタチン/Lu−Tex/PDTの組み合わせが、20J/cm2フルエンスを使用するLu−Tex/PDT単独と比較した場合に、カスパーゼ3様活性の統計学的に顕著な増加を誘導することを実証した(図3)。しかし、Lu−Tex/PDT(40J/cm2)およびアンギオスタチン/Lu−Tex/PDTの組み合わせ(20J/cm2)の両方は結果として、BRCE細胞の100%の死亡率となるが、Lu−Tex/PDT(40J/cm2)は結果として、アンギオスタチン/Lu−Tex/PDT(20J/cm2)と比較して、カスパーゼ3様活性の増加したレベルとなった。Lu−Tex/PDT単独で処置したBRCE細胞の場合において、アンギオスタチン/Lu−Tex/PDTの組み合わせで処置したBRCE細胞のアポトーシスになる速度は、時間に依存した。しかし、時間経過は、顕著に異なり、カスパーゼ3様活性化の誘導は、アンギオスタチン/Lu−Tex/PDTの結果として急激かつより迅速に生じ、30分でピークに達し、そして処置の90分後に最低レベルに達した。

0087

(実施例4.Lu−Tex/PDT後のBRCEおよびRPE細胞中でのBcl−2ファミリーメンバーの転形(modulation))
Lu−Tex/PDT後のBRCEおよびRPE細胞中でのBcl−2ファミリーメンバーの発現を評価するために、BRCEおよびRPE細胞を、Lu−Tex/PDTに供し、そして得られた細胞溶解物を、抗アポトーシスBcl−2、Bcl−XLマーカー、およびプロアポトーシスのBaxおよびBakマーカーの検出のためのウエスタンブロット分析に供した。

0088

細胞溶解物を、実施例3に記載されるように産生した。タンパク質のドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミドゲル電気泳動を、12%のSDS−ポリアクリルアミドゲルを用いて実施した。全サンプルを煮沸して、サンプル緩衝液を変性させ、そしてタンパク質の等量を、1レーンあたりにロードした。タンパク質を、120Vの還元条件下で室温で分離した。分離したタンパク質のウエスタンブロット移動を、1時間かけて、50mAにおいてポリビニリデンフルオリド膜を使用して、室温で実施した。等しいタンパク質のローディングを確認するために、ブロットを、5%の酢酸中で希釈した0.1%のポンソーレッド(ponceau red)(Sigma)で染色した。後に、ブロットを、5%の乾燥脱脂乳を含む、Tris緩衝生理食塩水(TBS;10mM Tris−HCl,pH7.5,および150mM NaCl)中で1時間、ブロックした。次に、この膜を、1時間半の間、2.5%の乾燥脱脂乳を含む、TBS中の一次抗体の適切な希釈液(1:250〜1:1000)でプローブした。Bcl−2、Bcl−xL、BaxおよびBakに対する、マウスポリクローナル抗体は、Pharmingenから購入した。一次抗体とともにインキュベーション後、このブロットを、TBSの頻繁な交換により30分間洗浄し、TBS中の1%の乾燥脱脂乳で30分間ブロックし、続いて、1%の乾燥脱脂乳を含むTBS中で、1時間の間、ペルオキシダーゼ結合二次抗体とともにインキュベートした。このブロットを、TBST(TBS,0.1% Tween)の頻繁な交換により1時間の間、洗浄した。イムノブロット分析を、増強した化学発光+ウエスタンブロット検出剤(Amersham,Pharmacia Biotec Piscataway,NJ)を使用して実施し、続いて、x線フィルム(ML Eastman Kodak,Rochester,NY)に曝露した。

0089

結果は、BRCEおよびRPE細胞においてBcl−2ファミリーメンバーの異なる発現を示した。具体的には、Bcl−2およびBaxは、BRCE細胞中で検出されたが、Bcl−xLおよびBakは、RPE細胞中で検出された(表2)。Lu−Tex/PDT(LD50)後に、Bcl−2の下方制御およびBaxの上方制御は、BRCE細胞中で観測され、Bcl−2タンパク質に対するBaxの細胞比の増加を生じた。RPE細胞中で、PDTの4時間後までに、Bcl−xLおよびBakの上方制御が存在し、その後に、Bcl−xLレベルは、プラトーに達し、そしてBakレベルは、減少し始めた。BRCE細胞中のBaxの上方制御は、用量依存性であり得るが、しかし、RPE中のプロアポトーシスカウンターパートBakの上方制御は、20J/cm2までのみ用量依存性を示し、その後、減少し始めた。

0090

(表2.BRCEおよびRPE細胞中のBcl2ファミリーメンバーの免疫検出の要約)

0091

検出可能(+)または検出不可能(−)
Lu−Tex/PDTは、用量および時間依存性様式で、BRCEおよびRPE細胞の両方においてカスパーゼ3様活性化を誘導し、これは、アポトーシスがこれらの細胞株中のLu−Tex/PDTの細胞毒性のメディエータであることを示唆する。さらに、このデータは、Lu−Tex/PDTが、用量および時間依存性様式でBcl−2およびBaxの転形を通じて、BRCE細胞中でアポトーシスを誘導し、そしてBcl−xLおよびBakの転形を通じてRPE細胞中でアポトーシスを誘導したことを示す。結果として、Lu−Tex/PDTは、異なる細胞型の各々において、異なるモードの死を引き起こす。

0092

漸増性PDT投薬後に、プロアポトーシスBakは、20J/cm2までRPE細胞中で上方制御され、その後に、Bakレベルが、40J/cm2までのPDT投与の増加にも係わらず、減少し始めた。理論に束縛されることを好まないが、保護性生存応答が、アポトーシスの誘因を相殺するために、これらの致死用量でRPE細胞中にマウントされることが可能である。このような仮説は、インビボでのPDT後のRPE細胞の回復の組織学的証拠によってさらに支持されており(Kramerら(1996)OPHTHALMOLOGY 103(3):427438、Husainら(1999)IVEST OPHTHALMOL VISL SCI.40:2322−31)、そして他の研究者から報告では、抗アポトーシスBcl−2ファミリーメンバーの過剰発現により、PDTに対して部分的に耐性である細胞を提供すること(Heら(1996)PHOTOCHEMISTRY AND PHOTOBIOLOGY 64:845−852)およびPDT後にカスパーゼ3の活性を阻害すること(Granvilleら(1998)FEBS422:151−154)が示されている。

0093

BRCE細胞中において、Lu−Tex/PDTに対するアンギオステインの組み合わせの結果として、同一用量のLu−Tex/PDTのみが適用されたものと比較して、DEVDアーゼ活性の増加を生じることが示される。このことは、BRCE細胞におけるLu−Tex/PDTの影響でアンギオスタチンの増強した作用が、アポトーシスを介して進むことを示唆している。しかし、アンギオスタチン/Lu−Tex/PDTのカスパーゼ3様活性の時間経過は、Lu−Tex/PDT単独のものとは異なり、待ち時間なしでより速く進み、Lu−Tex/PDT後20分するとすぐにピークに達した。後者は、恐らくアポトーシスカスケードが、最初にアンギオスタチンで予めインキュベートすることによって既にプライムされて、従って、Lu−Tex/PDTの適用が、既に引き下げ
れた活性化の閾値によって益を得てアポトーシス応答を迅速に増幅することに基づいて説明され得る。しかし、このことは、1つより多いのアポトーシス経路の関係の可能性を排除しない。なぜならば、特に、PDTは、活性酸素種の発生を介して細胞毒性を惹起することで公知であるが(Weishaupら(1976)前出)、アンギオスタチンは、細胞表面に存在するアデノシントリホスフェートシンターゼのα−サブユニットに結合することによって、ヒト内皮細胞において作用することが最近示された(Moserら(1999)PROC NATLACADSCIUSA 96:2811−2816)、さらに、アンギオスタチン/Lu−Tex/PDT(20J/cm2)は、Lu−Tex/PDT(40J/cm2)単独で実施したのと同様に、BRCE細胞の100%の死亡率を生じたが、DEVDアーゼ活性化のレベルは、上述のレジメンにおいて顕著により高かった。このことは、Lu−Tex/PDTおよびアンギオスタチン/Lu−Tex/PDTが、BRCE細胞中で異なるアポトーシス経路を介して作用するという理論を支持する。

0094

(実施例5−脈絡膜新血管構造への光増感剤の標的送達
効果を上げそしてPDTの毒性を下げるために、光増感剤を新血管内皮結合部分に結合することによって、この光増感剤がCNV内皮に指向され得ることが企図される。いくつかの標的分子は、新血管内皮に光増感剤を標的化するために使用され得る。α−vインテグリン、特に、α−v β−3およびα−v β−5インテグリンは、臨床標本および実験モデルの両方において、眼の新血管組織で発現されるようである(Corjayら(1997)前出;Friedladerら(1995)前出)。これらのインテグリンの環状ペプチドアンタゴニストは、実験モデルにおいて、新血管形成を阻害するために使用されている(Friedlanderら、(1996)、PROC.NATL.ACAD.SCI.USA 93:9764−9769)。ヒトα−vインテグリンに選択的に結合し、そして他の新脈管形成標的ペプチドより効率的に腫瘍新血管構造内に蓄積する、ペプチドモチーフのACDCRGDCFC(配列番号2)(RGD−4Cとも呼ばれる)が同定された(Arapら(1998)、NATURE 279:377−380)。別の強力な標的分子は、血管内皮増殖因子レセプター(VEGF−2R)に対する抗体である。臨床的証拠および実験的証拠は、眼の新血管形成、特に、虚血関連性新血管形成におけるVEGFの役割を強く支持する(Adamisら、(1996)、ARCH.OPHTHALMOL.114:66−71;Tolentinoら、(1996)、ARCH.OPHTHALMOL.114:964−970;Tolentinoら、(1996)、OPHTHALMOLOGY 103:1820−1828)。VEGFレセプター(KDRとしてもまた公知のVEGFR−2)に対する抗体は、新血管内皮に優勢に結合することが予測され得る。

0095

実験計画
光増感剤のVerteporfin(QLTPhototherapeutics,Inc.,Vancouver BC)またはLutetium Texaphyrin(Alcon Laboratories,Fort Worth,TX)を、標準的なカップリング化学を使用して、標的部分(例えば、RGD−4Cペプチドまたは抗VEGFレセプター抗体)にカップリングする。得られる光増感剤複合体のスペクトル特性(発光および励起)をインビトロで測定し得る。続いて、BRCEおよびRPE細胞を使用して、インビトロ研究を行って、PDT後の細胞の取込みおよび光毒性を評価し得る。実験は、インビトロにおける選択的光毒性に対する最適なタイミング、ならびに薬物および光線量を含むPDT処置パラメーターをアドレスし得る。次いで、CNVのラットモデルにおける、結合光増感剤をインビボで使用して、PDTの有効性および選択性を試験し得る。次いで、標的分子を含む光増感剤を用いるPDTの結果を、標的分子を欠く同じ光増感剤を用いるPDTの結果と比較し得る。

0096

CNVは、動物においてクリプトンレーザーを使用して誘導され得、そしてデジタル眼底フルオレセイン血管造影法によって実証され得る。より詳細には、ラットにおけるレーザー損傷モデルは、サルにおける同様のモデルの改変である(Dobiら(1989)、ARCH.OPHTHALMOL.107:264−269;Ryan(1982)ARCH.OPHTHALMOL.100:1804−1809;Tobeら(1994)J.JPN.OPHTHALMOL.SOC.98:837−845)。簡潔には、5〜6の高強度クリプトンレーザーバーン(burn)(100μmスポットサイズ、0.1秒の継続時間、160mW)は、乳頭周囲様式で配置され得る。過剰蛍光(hyperfluorescence)および遅発型漏出により証明されるようなCNVは、デジタルフルオレセイン血管造影法を使用して実証され得、そしてレーザー損傷の2〜3週間以内に、この病変の少なくとも60%で生じることが予測される。

0097

次いで、PDTを、CNVおよび正常な脈絡膜の領域にわたって実施し得、そしてその効果を、血管造影法で、および組織学的に評価する。より詳細には、PDTは、標的分子を含有する光増感剤または標的分子を欠く光増感剤のいずれかの尾静脈注射、続く処置領域レーザー照射を使用して行われ得る。PDTはまた、一方の眼のCNV領域、および他方の眼の正常な脈絡膜領域に適用され得る。光増感剤およびレーザーパラメーターは、サルモデルにおけるVerteporfinおよびLu−Texを使用する以前の実験、ならびにラットモデルにおけるある予備線量に依存する。

0098

PCTの有効性は以下のように評価し得る:
(a)CNV閉塞の有効性。CNVの効果的な閉塞は、PDTの24時間後のフルオレセイン血管造影法により、CNVからの漏出がないことによって評価され得る。この方法論は、サルにおけるレーザー損傷において十分に確立されている。組織病理学光学顕微鏡を使用して実施され得る。
(b)効果の選択性。このモデルにおけるCNVは、レーザー損傷の領域において発生するため、CNVの領域が処置される場合、網膜および脈絡膜に対するP
DTの効果を評価することは困難である。従って、CNVに対するPDTの選択性を証明するために、PDTをまた、正常な網膜および脈絡膜の領域に適用し得、そして公表された組織病理学的類別スキームを使用して、RPE、光受容体、網膜および脈絡膜血管に対する損傷を定量する(Kramerら(1996)、OPHTHALMOLOGY 103:427−438)。
(c)PDT 対 組み合わせPDTレジメンの効果の比較。PDTの効果を、光増感剤のみを用いるPDTで処置したCNV動物の群と、改変したPDT(すなわち、標的化光増感剤)を受けた群との間で比較し得る。PDTを、CNVおよび正常な領域に適用し得る。初めに、CNV閉塞が、改変PDTを使用するPDTのみを用いる場合と同じ光用量(フルエンスJ/cm2)において生じるか否かが決定され得る。次いで、特定された光用量において、改変PDTおよびPDTのみの、正常な網膜に対する効果が比較され得る。例として、標的化光増感剤を使用して、未結合の光増感剤を用いる場合より低いフルエンスで、CNVの閉塞を達成することが可能であり、そしてこのフルエンスにおいて、標的光増感剤を使用するPDTで処置された正常な領域におけるRPEに対するかなり少ない損傷を見出し得る。

0099

(実施例6−脈絡膜新血管形成処置のための標的プロアポトーシスペプチドとPDTとの組み合わせ効果)
実験により、PDTは、アポトーシスにより内皮細胞において細胞死を引き起こし、そしてそのRPEに対する毒性はまた、プログラムされた細胞死によって進行することが示された。異なるアポトーシス経路は、BRCEおよびRPE細胞において、PDTによって誘引されるようである。PDTの前に新血管毛細管内皮細胞のアポトーシス機構(machinery)を特異的にプライムすることによって、PDTに対するそれらの感受性を増加することが可能となり得る。このアプローチは、CNV閉塞を達成するのに必要な光用量(フルエンス)を減少し得、それにより、RPE細胞のような周辺細胞に対する影響を軽減し得る。

0100

研究は、腫瘍サイズを有意に減少する際の、抗癌活性における標的化プロアポトーシスペプチドの有効性を示した(Ellerbyら、(1999)前出)。これらの標的化プロアポトーシス結合体は、2つの機能的ドメイン:低い哺乳動物毒性を有する抗菌ペプチド(KLAKLAKKLAKLAK;配列番号1)、および新脈管形成ホーミングペプチド(RGD−4C)を含んだ。抗菌ペプチドは、真核生物形質膜よりむしろ、原核生物形質膜および真核生物ミトコンドリア膜を優勢に崩壊する(Ellerbyら(1999)前出)。従って、キメラペプチドは、標的細胞のサイトゾル侵入する手段を有し得、ここで標的細胞において、このキメラペプチドは、ミトコンドリア依存性アポトーシスを引き起こす。これらの結合体によりプライムされた内皮細胞は、PDTに対してより感受性であることが予測される。

0101

(実験計画)
目的のペプチドを、初めに、BRCEおよびRPE細胞においてインビトロで試験して、特異性および有効性を確認する。次いで、プロアポトーシスペプチド/PDTレジメンをインビトロで評価し得、次いで、BRCEおよびRPE細胞の両方において、PDTのみおよびペプチドのみと比較する。BRCEおよびRPE細胞を、標準的な組織培養技術を使用して増殖させ得る。ApoAlertアッセイキット(Clonetech)を使用して、処置後の細胞におけるカスパーゼ−3様活性についてアッセイし得る。この比色アッセイは、基質のDEVD−pNAの切断から生じる発色団のp−ニトロアニリド(pNA)を追跡する。DEVD−pNAは、活性なカスパーゼ−3に対する公知の基質であり、そして処置後の異なる時点で調製された細胞抽出物に添加され得、そしてサンプルは、カスパーゼ−3活性を評価するために分析され得る。

0102

その後、CNVのラットモデルにおけるインビボでの標的プロアポトーシスペプチドの有効性および選択性を試験するために、実験が行われ得る。標的プロアポトーシスペプチドを、PDTの4時間前に、静脈内注射し得る。PDTをDNVの領域にわたっておよび正常な眼において行い得、CNV閉塞に対するPDTのみの効果をプロアポトーシスペプチドの後のPDTと比較し、そして実施例5に記載されるように、正常な脈絡膜における選択性を比較する。

0103

本発明は、本発明の精神または本質的な特徴から逸脱することなく、他の特定の形態で具体化され得る。従って、上記の実施形態は全て、本明細書中に記載される本発明を制限するよりむしろ例示の観点であると考えられるべきである。従って、本発明の範囲は、上記の説明によるよりむしろ添付の特許請求の範囲により示され、そして特許請求の範囲の等価物の意味および範囲内にある全ての変更は、本発明に包含されることが意図される。

実施例

0104

本明細書中上記に開示される特許書類および特定の刊行物の各々は、本明細書中で参考として明確に援用される。

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