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技術 灯油組成物

出願人 東燃ゼネラル石油株式会社
発明者 岡安良宣野口詩帆子
出願日 2011年9月30日 (7年9ヶ月経過) 出願番号 2011-217301
公開日 2013年4月25日 (6年2ヶ月経過) 公開番号 2013-076009
状態 特許登録済
技術分野 液体炭素質燃料
主要キーワード 加速酸化 チャッキ弁 石油ストーブ 外挿法 内挿法 暖房機器 kg未満 酸素圧
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2013年4月25日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (2)

課題

本発明は、灯油の室温での6カ月保管定性を短時間でかつ確実に判定する方法を提供する事を目的とする。

解決手段

灯油の保管安定性を判定する方法において、所定の温度における灯油の過酸化物価時間経過から過酸化物価が所定の値になる時間を推定し、該時間の大小により灯油の保管安定性を判定する方法。

概要

背景

石油ストーブに使用されている灯油の種類と規格は、日本工業規格JIS K 2203に示されており、その中でも1号灯油は、家庭用暖房機器等に広く用いられている。該灯油は、消費者購入後に保管し、必要に応じて消費者が注油して使用することが多い。その為、灯油由来トラブルを回避するためには、保管安定性(即ち、酸化安定性)が十分に良い灯油を供給する必要がある。灯油は通常1ヶ月程度で使用されるが、の初めに購入し冬の終わりまで保管されるケースを想定して、6カ月の保管に対して品質を維持する事が望ましい。そのため、保管安定性に優れた様々な灯油組成物報告されている(特許文献1〜4)。

概要

本発明は、灯油の室温での6カ月保管安定性を短時間でかつ確実に判定する方法を提供する事を目的とする。 灯油の保管安定性を判定する方法において、所定の温度における灯油の過酸化物価時間経過から過酸化物価が所定の値になる時間を推定し、該時間の大小により灯油の保管安定性を判定する方法。 なし

目的

本発明は、上記事情に鑑み、灯油の室温での6カ月保管安定性を短時間でかつ確実に判定する方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

灯油保管定性を判定する方法において、所定の温度における灯油の過酸化物価時間経過から過酸化物価が所定の値になる時間を推定し、該時間の大小により灯油の保管安定性を判定する方法。

請求項2

所定の温度における灯油の過酸化物価の時間経過をプロットし、内挿法または外挿法により過酸化物価が所定の値になる時間を推定する、請求項1に記載の方法。

請求項3

所定の温度における灯油の過酸化物価の時間経過を示す近似式を作成し、過酸化物価が所定の値になる時間を推定する、請求項1に記載の方法。

請求項4

過酸化物価の所定の値が0.5〜2mg/kgの範囲にある、請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。

請求項5

過酸化物価の所定の値が1mg/kgである、請求項4に記載の方法。

請求項6

所定の温度が80〜95℃の範囲にある、請求項1から5のいずれか1に記載の方法。

請求項7

過酸化物価の所定の値が1mg/kgであり、所定の温度が90℃である、請求項6に記載の方法。

技術分野

0001

本発明は灯油保管定性を判定する方法に関する。

背景技術

0002

石油ストーブに使用されている灯油の種類と規格は、日本工業規格JIS K 2203に示されており、その中でも1号灯油は、家庭用暖房機器等に広く用いられている。該灯油は、消費者購入後に保管し、必要に応じて消費者が注油して使用することが多い。その為、灯油由来トラブルを回避するためには、保管安定性(即ち、酸化安定性)が十分に良い灯油を供給する必要がある。灯油は通常1ヶ月程度で使用されるが、の初めに購入し冬の終わりまで保管されるケースを想定して、6カ月の保管に対して品質を維持する事が望ましい。そのため、保管安定性に優れた様々な灯油組成物報告されている(特許文献1〜4)。

先行技術

0003

特開2000−212579号公報
特開2008−201949号公報
特開2008−201950号公報
特開2009−292857号公報

発明が解決しようとする課題

0004

灯油の保管安定性の判断方法としてASTMD 2274を適用することがある。該方法は、灯油を95℃で16時間の加速酸化に付し、灯油に生じた過酸化物の量を測定する方法である。該方法では、灯油の過酸化物価が1mg/kgを超えることがよくある。しかし、該方法で高い過酸化物価を示した灯油であっても、室温での6か月保管安定性は良好なことがある。従って、ASTM D 2274では保管安定性の判断を見誤ることがある。また、ASTM D 4625は比較的低温(43℃)で加速試験を行う方法であるが、当該方法では、判定に数週間以上の長い期間を必要とする。そこで本発明は、上記事情に鑑み、灯油の室温での6カ月保管安定性を短時間でかつ確実に判定する方法を提供する事を目的とする。

課題を解決するための手段

0005

本発明者は、灯油の酸化反応初期段階に着目した。灯油を加速酸化に付し、少ない量の過酸化物が生成されるまでの時間を測定したところ、該時間により、灯油の室温での6か月保管安定性を確実に判定できることを見出した。即ち、本発明は、灯油の保管安定性を判定する方法において、所定の温度における灯油の過酸化物価の時間経過から過酸化物価が所定の値になる時間を推定し、該時間の大小により灯油の保管安定性を判定する方法である。

発明の効果

0006

本発明の方法は、灯油の室温での6か月保管安定性を短時間でかつ確実に判定することができる。

図面の簡単な説明

0007

図1は、10%重質ナフサ/灯油の過酸化物価の時間経過を示すグラフである。
図2は、過酸化物価が1mg/kgとなる時間と1000/T(K)との関係を示すグラフである。

0008

本発明の方法は、先ず、所定の温度における灯油の過酸化物価を測定する。次いで、過酸化物価の時間経過から過酸化物価が所定の値になる時間を推定する。該時間の推定方法は、例えば、過酸化物価の時間経過をプロットし、内挿法または外挿法により過酸化物価が所定の値になる時間を推定する方法が挙げられる。また、所定の温度における灯油の過酸化物価の時間経過を示す近似式を作成し、該近似式より過酸化物価が所定の値になる時間を推定してもよい。本発明は、該時間の大小により灯油の保管安定性を判定する方法である。本発明の方法において所定の温度とは特に制限されるものではない。例えば、80〜95℃の範囲、特には90℃で測定することができる。過酸化物価の所定の値とは、好ましくは0.5〜2mg/kgの範囲、特には1mg/kgであるのがよい。尚、以下の記載において室温とは20℃±5℃を意味する。

0009

過酸化物価の時間経過をプロットし、内挿法または外挿法により過酸化物価が所定の値になる時間を推定する例を以下に説明する。直留灯油選択的水素化重質ナフサを10容量%となるように混合し、該混合物をさらに水素化処理した灯油組成物(以下、10%重質ナフサ/灯油と称す)を、70℃、80℃、90℃、100℃及び110℃で加速酸化に付し、各温度における過酸化物価を測定し、該過酸化物価の時間経過をプロットした例を図1に示す。図1によれば、例えば90℃における10%重質ナフサ/灯油の過酸化物価が1mg/kgとなる時間は19.7時間であると推定できる。前記方法において、過酸化物価は石油学会法JPI−5S−46−96「灯油の過酸化物価試験方法」に基づき測定した値である。また、加速酸化はJIS K 2287(ガソリン酸化安定性試験方法)に記載されているのと同じ容器、装置を用いた。詳細には、SUS製容器に試料を100ml入れ、酸素を500kPaまで充填して密封した後、所定温度に加熱されたオイルバス中に容器を所定時間浸した後の過酸化物価を測定した。

0010

また、本発明者は、灯油の酸化反応が温度に関わらず一定の反応機構を有する事を確認した。以下に詳細に説明する。直留灯油、上記10%重質ナフサ/灯油、及び100%選択的水素化重質ナフサ(以下、単に100%重質ナフサと称す)について、各々、70℃、80℃、90℃、100℃及び110℃の各温度における過酸化物価を上記方法により測定し、過酸化物価の時間経過をプロットし、内挿法または外挿法により過酸化物価が1mg/kgとなる時間を推定した。結果を表1に示す。

0011

[表1]

0012

次いで、各試料について、上記表1に示される、過酸化物価が1mg/kgとなる時間と1000/T(K)との関係をグラフに示した(図2)。図2のグラフに示されるように、広い温度範囲において、過酸化物価が1mg/kgとなる時間と1000/T(K)との間に指数関数的関係が得られた。この結果は、実験した温度範囲において灯油の酸化反応機構が等しいことを示す。即ち、灯油の酸化安定性はどの温度条件で判定しても一定の判定をすることができると言える。このことは本発明者により初めて確認された。従って、本発明の方法では、ASTMD 2274やASTM D 4625のように温度条件を固定せず、どの温度条件であっても判定をすることができる。

0013

以下、本発明の判定方法をより詳細に説明する。先ず、保管安定性の判断基準として使用する試料を決定する。該試料は、室温で6カ月保管後の過酸化物価が保管安定性の基準値に近いもの、即ち、6カ月保管後の過酸化物価が2mg/kg未満、好ましくは0.5〜1.4mg/kgである試料が良い。上述した方法により、該試料の過酸化物価が所定の値となる時間を推定し、該時間を灯油の保管安定性の判断基準とする。例えば、100%重質ナフサを基準とする例を示す。以下の実施例で確認されるように100%重質ナフサの、室温で6か月保管後の過酸化物価は1mg/kg未満である。上記表1に記載の通り、100%重質ナフサの90℃における過酸化物価が1mg/kgとなる時間は6.4時間と推定される。上述の通り、灯油の酸化反応は温度に依存せず一定の反応機構を有するので、90℃における過酸化物価が1mg/kgとなる時間が6.4時間以上である灯油は室温で6か月保管後の過酸化物価が1mg/kg未満であると予測することができる。さらには、90℃における過酸化物価が1mg/kgとなる時間が10時間以上である灯油は、確実に、室温で6か月保管後の過酸化物価が1mg/kg未満であると予測することができる。従って、6.4時間以上、特には10時間以上を判断基準とし、該基準を満たす灯油は6か月保管後の安定性が良好であるという判定ができる。

0014

本発明の方法により保管安定性を判定する灯油は特に制限されるものではなく、日本工業規格JIS K 2203に規定される灯油等が挙げられる。詳細には、直留灯油、水素化分解灯油、前記灯油留分(直留灯油、水素化分解灯油)を水素化精製して得られる水素化精製灯油、これらの灯油に重質ナフサ、軽質分軽油等を混合した灯油組成物、該灯油組成物を水素処置したもの等が挙げられる。

0015

本発明の方法によれば、ASTMD 2274に規定されている方法(95℃で16時間の加速酸化)に比べ、確実に、室温での6か月保管安定性を判定することができる。また、ASTM D 4625に規定されている方法(43℃で数週間の加速酸化)に比べ、短時間で保管安定性を判定することができる。従って、本発明の方法は、灯油の保管安定性を判定する方法として有用である。

0016

以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例により限定されるものではない。

0017

以下の実施例において、過酸化物価はJPI−5S−46−96に準拠して測定した。また、加速酸化はJIS K 2287(ガソリン酸化安定性試験方法)に記載されているのと同じ容器、装置を用いて行った。但し、チャッキ弁により試験中は酸素圧が一定になるようにした。詳細には、SUS製容器に試料を100ml入れ、酸素を500kPaまで充填して密封した後、所定温度に加熱されたオイルバス中に容器を所定時間浸した。

0018

実施例1では、100%選択的水素化重質ナフサを使用した(以下、100%重質ナフサと称す)。実施例2では、100%直留灯油を使用した。実施例3では、直留灯油に選択的水素化重質ナフサを10容量%となるように混合し、該混合物をさらに水素化処理した灯油組成物を使用した(以下、10%重質ナフサ/灯油と称す)。各試料の性状を表2に示す。

0019

[表2]

0020

[実施例1]
100%重質ナフサを加速酸化に付し、90℃における過酸化物価を測定した。過酸化物価の時間経過をプロットし、内挿法により過酸化物価が1mg/kgとなる値を推定したところ6.4時間であった。次に、該重質ナフサを室温で6か月保管し、その後の過酸化物価を測定したところ1mg/kg未満であった。更に保管を継続したところ18ヶ月保管後に過酸化物価が1mg/kgとなった。当該結果より、90℃における過酸化物価が1mg/kgとなる時間が6.4時間以上であると、室温で6か月保管後の過酸化物価が1mg/kg未満となることが予測できる。さらには、過酸化物価が1mg/kgとなる時間が10時間以上であれば、確実に、過酸化物価が1mg/kg未満となることが予測できる。従って、以下の実施例において、90℃における過酸化物価が1mg/kgとなる時間が10時間以上であることを保管安定性の判断基準とすることにした。

0021

[実施例2]
100%直留灯油を加速酸化に付し、90℃における過酸化物価を実施例1と同様の方法により測定し、過酸化物価が1mg/kgとなる時間を推定したところ20.7時間であった。当該結果は上記実施例1で設定した判断基準(10時間以上)を満たすものであり、該灯油は、室温で6か月保管後の保管安定性が良好であるという判定ができる。実際に該灯油を室温で保管して確認したところ、6ヵ月保管後の過酸化物価は0mg/kgであった。また更に保管を継続したところ18ヶ月保管後に過酸化物価は1mg/kgとなった。

0022

[実施例3]
10%重質ナフサ/灯油を加速酸化に付し、90℃における過酸化物価を実施例1と同様の方法により測定し、過酸化物価が1mg/kgとなる時間を推定したところ19.7時間であった。当該結果は上記実施例1で設定した判断基準(10時間以上)を満たすものであり、該灯油組成物は、室温で6か月保管後の保管安定性が良好であるという判定ができる。

0023

[比較例1]
下記表3に示す各試料の過酸化物価をASTMD 2274に準拠して測定した。また、各試料を室温で6か月間保管した後の過酸化物価を測定した。各結果を表3に示す。表中、LCGOは軽質分解軽油を意味し、HD−HyFCNは選択的水素化重質ナフサを意味する。

0024

[表3]

(1)直留灯油に軽質分解軽油を10容量%となるよう混合した灯油組成物。
(2)直留灯油に軽質分解軽油を20容量%となるよう混合した灯油組成物。
(3)直留灯油に選択的水素化重質ナフサを5容量%となるよう混合した灯油組成物。
(4)直留灯油に選択的水素化重質ナフサを10容量%となるよう混合した灯油組成物。
(5)直留灯油に選択的水素化重質ナフサを12.5容量%となるよう混合した灯油組成物。
(6)深脱直留灯油

0025

上記表3に示す通り、試料2、試料3、及び試料7〜9において加速酸化後の過酸化物価は1mg/kgを超えた。即ち、ASTMD 2274に準拠する方法では、試料2、試料3、及び試料7〜9は保管安定性に劣るという判断がされた。しかし、各試料を実際に室温で6か月間保管した後の過酸化物価は全ての試料で1mg/kg未満であり、全ての試料が室温で6か月保管後の安定性を有していた。即ち、ASTM D 2274に準拠する方法では誤った判断がされてしまった。

0026

[実施例4]
上記表3に示す各試料を加速酸化に付し、90℃における過酸化物価を実施例1と同様の方法により測定した。過酸化物価の時間経過をプロットし、内挿法または外挿法により過酸化物価が1mg/kgとなる値を推定した。結果を表4に示す。

0027

[表4]

0028

全ての試料において、過酸化物価が1mg/kgとなる時間は上記実施例1で設定した基準値(即ち、試料8の値)を超えていた。従って、本発明の方法に依れば、全ての試料は6か月保管後の保管安定性が良いという判定ができる。当該結果は、上記表3に示される、実際に各試料を6か月保管した後の判定結果とも整合する。即ち、本発明の方法によれば、灯油を6か月保管した後の安定性を確実に評価することができる。

実施例

0029

[比較例2]
ASTMD 4625は43℃で加速試験を行う方法である。100%重質ナフサを43℃で加速試験に付し、過酸化物価が1mg/kgになるまでの時間を測定したところ714時間(約30日)かかった。即ち、ASTM D 4625の試験方法では、保管安定性の判定に長時間を必要とする。これに対し、本発明の方法では、上記実施例で示す通り短時間で保管安定性を判定することができる。

0030

本発明の方法は、灯油を室温で6か月保管した後の安定性を短時間でかつ確実に判定することができるため、灯油の保管安定性の判定方法として有用である。

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