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技術 マルチビーム走査光学装置の組立調整方法及び製造方法

出願人 キヤノン株式会社
発明者 谷村憲
出願日 2012年6月14日 (8年5ヶ月経過) 出願番号 2012-134981
公開日 2013年2月21日 (7年9ヶ月経過) 公開番号 2013-037342
状態 特許登録済
技術分野 レーザービームプリンタ 光学要素の取付・調整 機械的光走査系 FAXの走査装置
主要キーワード 略同一量 照射位置変化 入射位置調整 初期設計 fθレンズ 取り付け姿勢 姿勢変動 狙い値
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図面 (16)

課題

マルチビーム走査位置ずれを良好に補正し、かつ副走査方向のマルチビーム間隔が一様となる高速精細印字が可能なマルチビーム走査光学装置組立調整方法及び製造方法を提供する。

解決手段

複数の発光点を有する光源手段と、該光源手段から射出された複数の光束を偏向する偏向手段と、該偏向手段により偏向された光束を被走査面上に結像させる結像光学系と、を有するマルチビーム走査光学装置の組立調整方法であって、前記結像光学系を構成する結像光学素子入射する前記複数の光束の、副走査方向の入射位置を調整することにより、前記複数の光束の前記被走査面上での照射位置を調整する入射位置調整と、前記入射位置を変化させずに、前記複数の光束の前記被走査面上での副走査方向における照射位置を調整する照射位置調整と、を含むことを特徴とするマルチビーム走査光学装置の組立調整方法とを含む。

概要

背景

従来よりレーザービームプリンタ(LBP)等の走査光学装置においては、画像信号に応じて光源手段から光変調され出射した光束(ビーム)を、回転多面鏡ポリゴンミラー)より成る偏向手段により周期的に偏向させている。そして、偏向走査された光束を、fθ特性を有する結像光学系によって感光性の記録媒体感光ドラム)面上にスポット状に収束させ、その面上を光走査して画像記録を行っている。

印刷速度の速い印刷機に対するニーズが高まる中、走査光学装置においてはその対策として、例えば、(1)偏向手段(ポリゴンミラーなど)の回転数を増やす。(2)ポリゴンミラーの面数を増やす。(3)多ビーム化マルチビームレーザーの使用、プリズムによるビーム合成、複数の光束を偏向方向に異なる角度をもってポリゴン入射させる)といったものが挙げられる。しかし、(1)と(2)に関しては回転数の限界やポリゴンの面数を増やすことでのポリゴンミラーの大きさの制約といった問題があるため、(3)の多ビーム光源を用いたマルチビーム走査光学装置を用いることが多くなっている。

しかし、マルチビーム走査光学装置においては、各光学部品取り付け誤差などにより、マルチビーム副走査方向の走査間隔ずれや走査位置ずれレジストレーションずれ)が生じてしまう場合がある。これに対して、特許文献1では、半導体レーザ中心軸周りに回転させることで、感光体ドラム面上におけるマルチビームの副走査間隔を調整する方法が開示されている。なお、マルチビームを用いているわけではないが、特許文献2では複数の走査光学装置を有するカラー画像形成装置において、回折光学素子回動させることにより、各色間の副走査方向のレジストレーションずれを抑える調整方法が開示されている。また、特許文献3に開示されているように、結像光学素子を副走査方向に移動させることにより、副走査方向の走査線ずれ補正する方法も知られている。

概要

マルチビームの走査位置ずれを良好に補正し、かつ副走査方向のマルチビーム間隔が一様となる高速精細印字が可能なマルチビーム走査光学装置の組立調整方法及び製造方法を提供する。 複数の発光点を有する光源手段と、該光源手段から射出された複数の光束を偏向する偏向手段と、該偏向手段により偏向された光束を被走査面上に結像させる結像光学系と、を有するマルチビーム走査光学装置の組立調整方法であって、前記結像光学系を構成する結像光学素子に入射する前記複数の光束の、副走査方向の入射位置を調整することにより、前記複数の光束の前記被走査面上での照射位置を調整する入射位置調整と、前記入射位置を変化させずに、前記複数の光束の前記被走査面上での副走査方向における照射位置を調整する照射位置調整と、を含むことを特徴とするマルチビーム走査光学装置の組立調整方法とを含む。

目的

そこで、マルチビームの走査位置ずれを良好に補正し、かつ副走査方向のマルチビーム間隔が一様となる高速高精細な印字が可能なマルチビーム走査光学装置の組立調整方法及び製造方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

複数の発光点を有する光源手段と、該光源手段から射出された複数の光束を偏向する偏向手段と、該偏向手段により偏向された光束を被走査面上に結像させる結像光学系と、を有するマルチビーム走査光学装置組立調整方法であって、前記結像光学系を構成する結像光学素子入射する前記複数の光束の、副走査方向の入射位置を調整することにより、前記複数の光束の前記被走査面上での照射位置を調整する入射位置調整と、前記入射位置を変化させずに、前記複数の光束の前記被走査面上での副走査方向における照射位置を調整する照射位置調整と、を含むことを特徴とするマルチビーム走査光学装置の組立調整方法。

請求項2

前記結像光学系は複数の結像光学素子を含み、前記入射位置調整は、前記複数の結像光学素子のうち副走査方向のパワーが最も大きい結像光学素子に入射する前記複数の光束の、副走査方向の入射位置を調整することにより行われることを特徴とする請求項1に記載のマルチビーム走査光学装置の組立調整方法。

請求項3

前記入射位置調整は、前記副走査方向のパワーが最も大きい結像光学素子を副走査方向に移動させて行なわれる、ことを特徴とする請求項2に記載のマルチビーム走査光学装置の組立調整方法。

請求項4

前記入射位置調整は、前記偏向手段と前記副走査方向のパワーが最も大きい結像光学素子との間に設けられた反射部材姿勢を調整することで行われる、ことを特徴とする請求項2に記載のマルチビーム走査光学装置の組立調整方法。

請求項5

前記照射位置調整は、前記副走査方向のパワーが最も大きい結像光学素子と前記被走査面との間に設けられた反射部材の姿勢を調整することにより行われる、ことを特徴とする請求項2に記載のマルチビーム走査光学装置の組立調整方法。

請求項6

前記照射位置調整は、前記結像光学系を含む光学ユニットと前記被走査面との相対位置を調整することにより行なわれる、ことを特徴とする請求項2に記載のマルチビーム走査光学装置の組立調整方法。

請求項7

前記入射位置調整及び前記照射位置調整は、前記被走査面に相当する位置の少なくとも2つの像高の位置に配置された第1の光学センサに入射する前記複数の光束を検出しながら行われる、ことを特徴とする請求項2に記載のマルチビーム走査光学装置の組立調整方法。

請求項8

前記副走査方向のパワーが最も大きい結像光学素子の前記偏向手段側に第2の光学センサを配置し、該第2の光学センサに入射する前記複数の光束を検出しながら前記入射位置調整が行なわれ、前記第1の光学センサに入射する前記複数の光束を検出しながら前記照射位置調整が行なわれる、ことを特徴とする請求項7に記載のマルチビーム走査光学装置の組立調整方法。

請求項9

複数の発光点を有する光源手段と、該光源手段から射出された複数の光束を偏向する偏向手段と、該偏向手段により偏向された光束を被走査面上に結像させる結像光学系と、を光学ユニットに取り付ける工程と、前記結像光学系を構成する結像光学素子に入射する前記複数の光束の、副走査方向の入射位置を調整することにより、前記複数の光束の前記被走査面上での照射位置を調整する入射位置調整工程と、前記結像光学素子を前記光学ユニットに固定する固定工程と、前記入射位置を変化させずに、前記複数の光束の該被走査面上での副走査方向における照射位置を調整する照射位置調整工程と、を含むことを特徴とするマルチビーム走査光学装置の製造方法。

請求項10

前記入射位置調整は、前記結像光学系を構成する複数の結像光学素子のうち、副走査方向のパワーが最も大きい結像光学素子に入射する前記複数の光束の、副走査方向の入射位置を調整する工程であり、前記固定工程は、前記副走査方向のパワーが最も大きい結像光学素子を前記光学ユニットに固定する工程である、ことを特徴とする請求項9に記載のマルチビーム走査光学装置の製造方法。

請求項11

前記入射位置調整工程は、前記副走査方向のパワーが最も大きい結像光学素子を副走査方向に移動させる工程である、ことを特徴とする請求項10に記載のマルチビーム走査光学装置の製造方法。

請求項12

前記入射位置調整工程は、前記偏向手段と前記副走査方向のパワーが最も大きい結像光学素子との間に設けられた反射部材の姿勢を調整する工程である、ことを特徴とする請求項10に記載のマルチビーム走査光学装置の製造方法。

請求項13

前記照射位置調整工程は、前記副走査方向のパワーが最も大きい結像光学素子と前記被走査面との間に設けられた反射部材の姿勢を調整する工程である、ことを特徴とする請求項10に記載のマルチビーム走査光学装置の製造方法。

請求項14

前記照射位置調整工程は、前記光学ユニットと前記被走査面との相対位置を調整する工程である、ことを特徴とする請求項10に記載のマルチビーム走査光学装置の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、マルチビーム走査光学装置組立調整方法及び製造方法に関する。特に、電子写真プロセスを有するレーザービームプリンタデジタル複写機マルチファンクションプリンタ多機能プリンタ)等の画像形成装置に使用されるマルチビーム走査光学装置に好適なものである。

背景技術

0002

従来よりレーザービームプリンタ(LBP)等の走査光学装置においては、画像信号に応じて光源手段から光変調され出射した光束(ビーム)を、回転多面鏡ポリゴンミラー)より成る偏向手段により周期的に偏向させている。そして、偏向走査された光束を、fθ特性を有する結像光学系によって感光性の記録媒体感光ドラム)面上にスポット状に収束させ、その面上を光走査して画像記録を行っている。

0003

印刷速度の速い印刷機に対するニーズが高まる中、走査光学装置においてはその対策として、例えば、(1)偏向手段(ポリゴンミラーなど)の回転数を増やす。(2)ポリゴンミラーの面数を増やす。(3)多ビーム化マルチビームレーザーの使用、プリズムによるビーム合成、複数の光束を偏向方向に異なる角度をもってポリゴン入射させる)といったものが挙げられる。しかし、(1)と(2)に関しては回転数の限界やポリゴンの面数を増やすことでのポリゴンミラーの大きさの制約といった問題があるため、(3)の多ビーム光源を用いたマルチビーム走査光学装置を用いることが多くなっている。

0004

しかし、マルチビーム走査光学装置においては、各光学部品取り付け誤差などにより、マルチビーム副走査方向の走査間隔ずれや走査位置ずれレジストレーションずれ)が生じてしまう場合がある。これに対して、特許文献1では、半導体レーザ中心軸周りに回転させることで、感光体ドラム面上におけるマルチビームの副走査間隔を調整する方法が開示されている。なお、マルチビームを用いているわけではないが、特許文献2では複数の走査光学装置を有するカラー画像形成装置において、回折光学素子回動させることにより、各色間の副走査方向のレジストレーションずれを抑える調整方法が開示されている。また、特許文献3に開示されているように、結像光学素子を副走査方向に移動させることにより、副走査方向の走査線ずれ補正する方法も知られている。

先行技術

0005

特開平10−319336号公報
特開平11−326804号公報
特開2004−258182号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、マルチビーム走査光学装置において走査位置ずれ(レジストレーションずれ)を補正する際に、特許文献2、3に記載の方法を適用した場合、感光体ドラム面上におけるマルチビームのビーム間の副走査間隔が像高に対して一定でなくなるという問題が生じる。この現象は、副走査方向の走査位置ずれ(レジストレーション)を補正するために結像光学素子を移動させたときに、複数のレーザー光束が本来入射すべき、結像光学素子の副走査位置が大幅にはずれてしまうことに起因する。

0007

そこで、マルチビームの走査位置ずれを良好に補正し、かつ副走査方向のマルチビーム間隔が一様となる高速精細印字が可能なマルチビーム走査光学装置の組立調整方法及び製造方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

上記目的を達成するために、本発明におけるマルチビーム走査光学装置の組立調整方法は、複数の発光点を有する光源手段と、該光源手段から射出された複数の光束を偏向する偏向手段と、該偏向手段により偏向された光束を被走査面上に結像させる結像光学系と、を有するマルチビーム走査光学装置の組立調整方法であって、前記結像光学系を構成する結像光学素子に入射する前記複数の光束の、副走査方向の入射位置を調整することにより、前記複数の光束の前記被走査面上での照射位置を調整する入射位置調整と、前記入射位置を変化させずに、前記複数の光束の前記被走査面上での副走査方向における照射位置を調整する照射位置調整と、を含むことを特徴とする。

発明の効果

0009

本発明によれば、マルチビーム走査光学装置において、画像の劣化を抑え、かつ高速高精細な印字を達成することができる。

図面の簡単な説明

0010

本発明の実施例1における主走査断面図および副走査断面図
マルチビーム走査光学装置の位相合わせを説明する図
ミラー1の姿勢変動によるマルチビームの副走査照射間隔非対称性を説明する図
本発明の実施例1における組立調整フロー
本発明の実施例1におけるセンサ配置および調整方向を説明する図
本発明の実施例1におけるミラー湾曲調整を説明する図
本発明の実施例1の別の調整方法を示す図
本発明の実施例1における像面湾曲量を示す図
本発明の実施例1におけるfθ特性を示す図
本発明の実施例1におけるスポットを示す図
本発明の実施例1におけるスポット径デフォーカス特性を示す図
本発明の実施例2におけるセンサ配置を説明する図
本発明の実施例2における組立調整フロー図
本発明の画像形成装置の実施例を示す副走査断面図
本発明の実施態様のカラー画像形成装置の要部概略図

実施例

0011

(実施例1)
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。

0012

図1(A)は本発明の実施例1における走査光学装置の主走査断面図である。また、図1(B)は本発明の実施例1における走査光学装置の副走査断面図である。ここで、主走査方向(Y方向)とは偏向手段5の回転軸及び結像光学系6の光軸(X方向)に垂直な方向(偏向手段で光束が偏向(偏向走査)される方向)である。副走査方向(Z方向)とは偏向手段5の回転軸と平行な方向である。また、主走査断面とは結像光学系6の光軸と主走査方向とを含む平面である。副走査断面とは結像光学系6の光軸を含み主走査断面に垂直な断面である。

0013

図中、1は光源手段(例えば、半導体レーザー)である。また、光源手段1は複数の発光点(1a、1b)を有する。光源手段1(1a、1b)から出射した発散光束コリメータレンズ3(3a、3b)により略平行光束に変換される。変換された略平行光束は副走査方向のみにパワーを有するシリンドリカルレンズ4により、ポリゴンミラー5の偏向面a近傍に主走査方向に長手線像として結像される。また、シリンドリカルレンズ4に入射した光束は、開口絞り2によって主走査方向および副走査方向において光束幅が制限される。開口絞り2、コリメータレンズ3、シリンドリカルレンズ4で入射光学系が構成される。

0014

5は偏向手段としての光偏向器であり、例えば回転多面鏡(ポリゴンミラー)より成り、モータ等の駆動手段(不図示)により図中矢印A方向に一定速度で回転している。

0015

fθ特性を有する結像光学素子(トーリックレンズ)6a、6bは、光偏向器5により偏向された光束を感光ドラム面(被走査面)8上にスポット状に結像させている。また、9a、9bおよび9cは折り返しミラー、7は防塵ガラスである。該ポリゴンミラー5を矢印A方向に回転させることによって、該感光ドラム面8上を矢印B方向に光走査し走査線(不図示)を形成し画像記録を行っている。トーリックレンズ6は副走査断面内において、光偏向器5の偏向面5a又はその近傍と感光ドラム面8又はその近傍との間を共役関係にすることにより、倒れ補正機能を有している。トーリックレンズ6a、6b、及び、折り返しミラー9a、9b、9cで結像光学系が構成される。

0016

以下の説明において言及される光学ユニットは、光源手段、入射光学系、偏向手段、結像光学系を含むユニットとする。

0017

本実施例における、トーリックレンズ6a及び6bの光学機能面形状は以下の表現式により表される。トーリックレンズ6a及び6bの各レンズ面と光軸との交点原点とし、光軸方向をx軸、主走査断面内において光軸と直交する方向をy軸、副走査断面内において光軸と直交する方向をz軸としたとき、主走査方向に対応する母線方向については、



で表される。但し、Rは曲率半径、k、A4、A6、A8、A10は非球面係数を表す。また、副走査方向(光軸を含み主走査方向と直交する方向)に対応する子線方向については、



c=c0+B2Y2+B4Y4+B6Y6+B8Y8+B10Y10で表される。但し、c0は光軸上の子線曲率、B2、B4、B6、B8、B10は係数を表す。

0018

マルチビーム走査光学装置においては、複数の発光点を主走査方向及び副走査方向のある幅の範囲で斜めに配置している。よって、図2(A)に示すように、複数の発光点1aおよび1bのそれぞれから出射した光束A1および光束B1は光偏向器(ポリゴンミラー)の偏向面上で主走査方向に離れた位置に入射し、且つ光偏向器から反射偏向される各光束の角度もそれぞれ異なる為に感光体ドラム面8上において互いに主走査方向に離れた位置にスポットが結像されることになる。よって、このような構成のマルチビーム走査光学装置においては、ある1つの基準の発光点が被走査面上に結像する主走査方向での位置に他の発光点からの光束の主走査方向の結像位置を合わせるように所定時間δTだけタイミングをずらして画像データを送っている。δTだけ時間がずれたときの偏向面5aは図2(B)の偏向面5bの角度に設定され、このとき該偏向面5bで反射偏向される光束B2は光束B2′の方向、即ち光束A1と同じ光束A1′方向に反射偏向されることによって互いのスポットの主走査方向における結像位置が一致することになる。

0019

光学ユニットに対して、上記の光学部品取り付け姿勢が変化したときに感光体ドラム面8上における光源手段1から射出された複数の光束それぞれの副走査方向の照射位置の変動について見てみることにする。例として、ミラー9aの姿勢図3(A)のRy方向に倒れ、光束が図の点線のような軌跡をたどり感光体ドラム面8上に到達したと仮定する。感光体ドラム面8上において+152mm,0mm,−152mmの3像高におけるマルチビームの各発光点(1a,1b)の照射位置変化量を図3(B)に示す。図3(B)に示すように、各発光点からの光束の副走査方向の照射位置は3像高とも設計位置(図中の点線)に対して同一の方向に移動する。しかし、発光点によって各像高の変動量が異なっている。発光点1aからの光束の照射位置の変動量は、+152mmから−152mmにかけて減少しているのに対して、発光点1bからの光束の照射位置の変動量は、+152mmから−152mmにかけて増加している。したがって、これら光束間の副走査方向の照射間隔は+152mmから−152mmにかけて増加し、非対称になってしまう。

0020

この現象は、光束が副走査方向にパワーを有するトーリックレンズ6bに入射する際の副走査方向の入射位置が本来の位置(全ての光学部材初期設計の状態において入射する位置)から外れることで発生する。図2に述べたδTの時間差をつけることで、各発光点からの光束(A1およびB1)はトーリックレンズ6bの異なる位置に入射することになる。このために、各発光点からの光束がトーリックレンズ6bに入射する位置での副走査方向の曲率が異なること、もしくは主走査方向に入射する角度が異なることでの屈折力差によって副走査方向のパワーが異なってしまう。その結果として、各発光点からの光束がトーリックレンズ6bに副走査方向に略同一量だけ外れて入射したとしても、トーリックレンズ6bを出射後の光路が異なることで感光体ドラム面8上の副走査方向の照射位置が各発光点間で異なってしまうのである。また、各発光点からの光束がトーリックレンズ6bに入射する主走査角度の大小は+152mmと−152mmで逆転するために、像高に対して非対称性が発生するのである。

0021

感光体ドラム面8上における副走査方向の照射位置がずれた分は、例えばトーリックレンズ6bを副走査方向に移動させることにより補正する方法が考えられる。しかし、トーリックレンズ6bに入射する副走査方向の位置は本来の位置から外れたままであるので、感光体ドラム面8上の各発光点からの光束間の副走査方向の照射間隔は非対称なままである。そこで、従来、意図的に副走査方向の照射位置の狙い値を一律にずらして、副走査方向の照射間隔の非対称性をある程度抑えるようにトーリックレンズ6bを移動させることを行なってきた。しかし、光学部品の組付け等による製造バラツキを考慮すると、結像光学系の横倍率が1.0以上の場合、トーリックレンズ6bへの副走査方向の光束入射位置の変動による副走査方向の照射間隔Δおよび照射位置の変動敏感度が大きくなるため、好ましくない。

0022

この課題を解決するため、本発明においては、組立調整を図4のフローに基づいて行なう。光学ユニット(不図示)に各光学部材を取り付け、ポリゴンミラー5を回転させながら、発光点1aおよび1bを所定時間のみ点灯させ、被走査面である感光体ドラム面に相当する位置で図5のように像高3箇所に設けた光学センサ21,22、23(第1の光学センサ)に入射する各発光点からの光束の主走査方向の照射位置Yと副走査方向の照射位置Zを検出する。ここで光学センサ22は像高0mmに相当し、光学センサ21および23は光学センサ22に対して主走査方向において略同一の距離離れている。次に光学センサ21,23における各発光点からの光束の副走査方向の照射間隔を演算する。発光点1aからの光束が光学センサ21に入射する座標を(Y21a,Z21a)、発光点1bからの光束が光学センサ21に入射する座標を(Y21b,Z21b)とすると、各発光点からの光束の副走査方向の照射間隔Δ21はZ21a−Z21bで計算される。光学センサ23においても同様に、Z23a−Z23bにて副走査方向の照射間隔Δ23を算出する。光学センサ21および23における2つの光束間の副走査方向の照射間隔の非対称性Δ(=Δ21—Δ23)が所定の値以上であれば、本来の光束入射位置に近づくように、既知の敏感度から算出される量だけトーリックレンズ6bを副走査方向に対して移動させる。非対称性Δが所定の範囲内になったところでトーリックレンズ6bの副走査方向への移動を終了する(入射位置調整)。結像光学系を構成するトーリックレンズの中で副走査方向のパワーを有するものを副走査方向に移動させることにより、副走査方向の照射間隔の非対称性を調整することができるが、副走査方向のパワーが最も大きいトーリックレンズを副走査方向に移動させることが好ましい。本実施例においては、トーリックレンズ6bが結像光学系を構成するトーリックレンズの中で副走査方向のパワーが最も大きい。なお、副走査方向のパワーが最も大きいトーリックレンズとは、主走査方向の走査範囲全域において副走査方向のパワーをトーリックレンズ間で比較し、どの主走査方向での比較においても最も大きい副走査方向のパワーを有するトーリックレンズのことを指すものとする。

0023

次に、レジストレーションずれの補正を行なう。発光点1aからの光束が、光学センサ21、22および23に入射する位置を検出し、下記のレジストレーション値を算出する。
(1)副走査方向の照射位置傾き : Z21a−Z23a
(2)副走査方向の照射位置曲がり :(Z21a+Z23a)/2−Z22a
(3)主走査方向の照射位置片倍率:(Y21a+Y23a)−2×Y22a
本実施例においては、(1)の副走査方向の照射位置傾きの補正については、トーリックレンズ6bをレンズの光軸(図中のL)を中心として図5のRx方向に回転させることで行なう。ここで、トーリックレンズ6bの光軸を回転中心としたのは、回転中心位置が光軸以外だと先程補正した副走査照射間隔の非対称性Δが変化するからである。そして、(2)の副走査方向の照射位置曲がりの補正については、ミラー9cを図6のように、板バネ30で反射面方向に押さえつけた状態でスライダSを左右に移動させることでミラー9cを反射面方向に湾曲させることで行なう。また、(3)の主走査方向の照射位置片倍率の補正については、トーリックレンズ6bを図5のdY方向に移動させることで行なう。本実施例においては、レジストレーションずれの補正をトーリックレンズ6bの移動、およびミラー9cを変形させることで行なったが、照射位置を電気的に補正させても感光体ドラム面8上で同一の効果が得られるので問題ない。なお、ここではカラー画像形成装置に用いる走査光学装置を想定してレジストレーションずれを補正する場合について説明したが、この補正方法マルチビーム光学系を有するモノクロ画像形成装置における走査光学装置にも適用できる。

0024

レジストレーションずれの補正が完了した時点で、トーリックレンズ6bを光学ユニットに固定(たとえば接着)する。次に、中央像高(像高0)の位置にある光学センサ22における副走査方向の照射間隔Δ22(=Z22a−Z22b)が、所定の解像度DPI)から算出される量よりずれているものを、たとえばレーザーユニットLU(光源手段1とコリメータレンズ3が一体化されたもの)を光軸を中心に図5のRx’の方向に回転させることで補正する。そして、レーザーユニットLUを光学ユニットに固定し電気基板25を取り付ける。

0025

この時点で、光学センサ22における発光点1aからの光束による副走査方向における照射位置Z22aは所定の位置からずれたままなので、たとえばトーリックレンズ6bと感光体ドラム面8との間にある反射部材であるミラー9cを図1(B)のRy方向に回転させることで副走査方向における照射位置を補正する(照射位置調整)。しかし、この副走査方向における照射位置を補正する方法は、本実施例で例示した、トーリックレンズ6bと感光体ドラム面8の間の反射部材9cを回転させることでの補正に限定されることはない。例えば、図7に示すように、光学ユニットを画像形成装置本体に取り付ける際に、副走査方向の照射位置を検出しながら光学ユニットの位置を調整(dX)し、被走査面である感光体ドラム面との相対位置を調整することによっても、照射位置調整は可能である。この工程において光学部品の組立調整が完了する。

0026

本実施例に係る入射位置調整においては、副走査方向にパワーを有するトーリックレンズ6bの副走査方向における光束入射位置を本来の位置に戻すように、トーリックレンズ6b自体を副走査方向に対して移動を行なった。しかし、この方法だけではなく、図7のようにミラー9aもしくはミラー9bの姿勢調整を行なうことでもトーリックレンズ6bの入射位置を本体の位置に戻すことができる。なお、副走査方向の照射位置調整をトーリックレンズ6bと感光体ドラム面8との間にあるミラー9cの姿勢を変えることで行なったのは、トーリックレンズ6b以降(トーリックレンズ6bより被走査面側)の光学部材の姿勢変化であれば、既に調整されている副走査方向の照射間隔は変化しないからである。また、本実施例では、図4のフローに基づいて入射位置調整の後に照射位置調整を行ったが、本発明の組立調整方法はこれに限らず、照射位置調整の後に入射位置調整を行なってもよい。

0027

本実施例においては、レーザー光源(光源手段)の発光点が2つの系について述べたが、発光点が3つ以上のレーザー光源であっても、レーザーの発光点中心に対して一番遠い2点の発光点から射出された光束について光学センサで検出すればよい。ここで、光源手段として面発光レーザーVCSEL)を用いてもよい。面発光レーザーは、素子の構成上マルチビーム化が容易であり、高速でかつ高解像度を達成する上で採用されるものであるため、面発光レーザーを光源手段として有する走査光学装置に対して本発明を適用することにより、大きな効果を達成することができる。なお、発光点を各々2次元状に配列した面発光レーザーに対しても、本発明を適用することができる。表1に実施例1の光学系における各レンズの光学配置、形状および使用した硝材の特性を示している。また、表2にトーリックレンズ6aおよびトーリックレンズ6bの光学面の形状を示す。表2における記号については、先に述べた(式A)および(式B)の通りである。

0028

0029

0030

図8に実施例1の光学系での被走査面上の像面湾曲図9に実施例1のfθ特性を示す。また、図10に実施例1の光学系での被走査面上のスポット形状ピーク光量に対して、5%, 10%, 13.5%, 36.8%, 50%の等高線)、図11像面位置デフォーカスさせたときの主走査方向および副走査方向のスポット径を示す。

0031

実施例1の結像光学系において、ポリゴンミラー5の手前(光源手段1側)にある光学部材の姿勢がずれたときに、±152mm像高における副走査照射間隔の非対称性Δの量の一例を表3に示す。表3のΔをすべて積み重ねるとΔは3.7μmとなる。

0032

0033

トーリックレンズ6bを図1(B)のdz方向に移動したときの±152mm像高における副走査照射間隔の非対称性Δの変動敏感度は、13.0μm/mmである。また、トーリックレンズ6bをdz方向に移動したときの像面における副走査照射位置の変動敏感度は2.0mm/mm、ミラー9cをRy方向に傾けたときの副走査照射位置の変動敏感度は0.064mm/分である。先程のΔ=3.7μmを補正するためにはトーリックレンズ6bを3.7/13=0.28mmだけ副走査方向に移動させればよい。トーリックレンズ6bを移動させることで、像面における副走査照射位置が0.28×2.0=0.56mm変動するのでミラー9cを0.56/0.064=8.7分だけRy方向に傾けて副走査照射位置を元に戻すような調整をすればよい。

0034

(実施例2)
図12は実施例2のマルチビーム走査光学装置の組立調整方法におけるセンサ配置を示した図であり、図中の番号が同じ物は実施例1で述べたものと同じである。また、図13に実施例2における組立調整フローを示す。トーリックレンズ6bの直前(偏向手段側)に光学センサ(例えばラインCCD)40(第2の光学センサ)を設置していることが、実施例1と異なる。光学センサ21および23で副走査方向の照射位置での間隔を検出して非対称性を評価する代わりに、トーリックレンズ6bに入射する副走査方向の光束位置を光学センサ40で検出している。検出された副走査方向の入射位置ΔZが所定の値ずれている場合、実施例1と同様に入射位置調整を行う。ここでは、トーリックレンズ6bを副走査方向にΔZ移動させて、トーリックレンズ6bに入射する複数の光束の副走査方向の入射位置を調整することにより、副走査方向の照射間隔の非対称性を改善している。副走査方向の照射間隔の非対称の補正後、光学センサ40を退避させ、さらに実施例1と同様に、レジストレーションずれの補正、像高0(中央像高)における副走査方向の照射間隔補正、および副走査方向の照射位置調整を行い、組立工程を完了させる。

0035

[画像形成装置]
図14は、本発明の画像形成装置104の実施形態を示す副走査方向の要部断面図である。

0036

画像形成装置104には、パーソナルコンピュータ等の外部機器117からコードデータDcが入力され、プリンタコントローラ111によって、画像データ(ドットデータ)Diに変換される。画像データDiは、実施例1又は2に示した構成を有する走査光学装置(光走査ユニット)100に入力され、光走査ユニット100からは、画像データDiに応じて変調された光ビーム103が出射され、感光ドラム101の感光面が主走査方向に走査される。

0037

静電潜像担持体たる感光ドラム101は、モータ115によって時計廻りに回転し、その感光面が光ビーム103に対して、主走査方向と直交する副走査方向に移動する。感光ドラム101の上方で帯電ローラ102がその表面に当接し、感光ドラム101表面を一様に帯電せしめ、帯電された感光ドラム101の表面に、前記光走査ユニット100によって走査される光ビーム103が照射され、静電潜像を形成する。

0038

静電潜像は、光ビーム103の照射位置よりも下流側で感光ドラム101に当接するように配設された現像器107によってトナー像として現像され、感光ドラム101に対向するように配設された転写ローラ108によって、感光ドラム101の前方(図14の右側)の用紙カセット109内に収納されている被転写材たる用紙112上に転写される。用紙カセット109端部には、給紙ローラ110が配設されており、用紙カセット109内の用紙112を搬送路送り込む

0039

以上のようにして、未定着トナー像が転写された用紙112はさらに感光ドラム101後方定着器へと搬送される。定着器は内部に定着ヒータ(図示せず)を有する定着ローラ113と、それに圧接するように配設された加圧ローラ114とで構成され、転写部からの用紙112を両ローラ113、114の圧接部にて加圧及び加熱することにより未定着トナー像を定着する。更に定着ローラ113の後方には排紙ローラ116が配設されており、用紙112を画像形成装置の外に排出する。

0040

[カラー画像形成装置]
図15は本発明の実施態様のカラー画像形成装置360の要部概略図である。

0041

カラー画像形成装置360は、走査光学装置を4個並べ各々並行して像担持体である感光ドラム面上に画像情報を記録するタンデムタイプのカラー画像形成装置である。カラー画像形成装置360は、実施例1又は2に示したいずれかの構成を有する走査光学装置311,312,313,314、各々像担持体としての感光ドラム341,342,343,344、現像器321,322,323,324、および搬送ベルト351を備えている。

0042

カラー画像形成装置360には、パーソナルコンピュータ等の外部機器352からR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の各色信号が入力する。これらの色信号は、装置内のプリンタコントローラ353によって、C,M,Y、Bの画像データ(ドットデータ)に変換される。画像データは、それぞれ走査光学装置に入力され、走査光学装置から各画像データに応じて変調された光ビーム331,332,333,334が出射され、これらの光ビームによって感光ドラムの感光面が主走査方向に走査される。
本実施態様におけるカラー画像形成装置は走査光学装置(311,312),(313,314)を2個並べ、各々がC,M,Y、Bの各色に対応し、各々平行して感光ドラム面上に画像信号(画像情報)を記録し、カラー画像を高速に印字するものである。
本実施態様におけるカラー画像形成装置は上述の如く4つの走査光学装置により各々の画像データに基づいた光ビームを用いて各色の潜像を各々対応する感光ドラム面上に形成している。その後、記録材多重転写して1枚のフルカラー画像を形成している。

0043

前記外部機器352としては、例えばCCDセンサを備えたカラー画像読取装置が用いられても良い。この場合には、このカラー画像読取装置と、カラー画像形成装置360とで、カラーデジタル複写機が構成される。

0044

1.光源手段(半導体レーザー・半導体レーザーアレイ
2.開口絞り
3.集光レンズ(コリメータレンズ)
4.シリンドリカルレンズ
5.偏向手段(ポリゴンミラー)
6.結像光学系(fθレンズ
8.被走査面(感光体ドラム

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