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技術 端子の保護構造及び車両

出願人 トヨタ自動車株式会社
発明者 木谷信昭
出願日 2011年7月25日 (9年5ヶ月経過) 出願番号 2011-161740
公開日 2013年2月4日 (7年10ヶ月経過) 公開番号 2013-026111
状態 特許登録済
技術分野 電池の接続・端子 電池及び電池容器の装着・懸架 車両用電気・流体回路
主要キーワード 車載位置 車両ボディー デッキパネル 負荷分布 挿通開口 衝撃吸収力 衝撃吸収能力 ケース上面
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図面 (6)

課題

衝突の際に、端子に加わる負荷を軽減することを目的とする。

解決手段

それぞれが突状の端子を備える複数の単電池を積層した電池群と、前記電池群を収容するためのケースと、を有し前記ケースの外面には、前記端子の突出方向であって、かつ、前記電池群から離間する方向に突出する段差形状部が形成されており、前記端子の突出方向視において、前記段差形状部は、前記端子と重なる領域を有することを特徴とする端子の保護構造

概要

背景

電気自動車ハイブリッド自動車は、充放電可能な車両用電池を備える。この種の車両用電池として、高出力が得られる複数の単電池を積層した組電池が知られている。組電池は、車両衝突の際に様々な外力を受けるため、この外力から単電池を保護する保護構造を備えている。

特許文献1は、複数の電池モジュールを積層した電池集合体アッパーケース及びロアケースからなる電池ケースで覆った電池パックを開示する。電池集合体の側面(アッパーケースに対向する面)には、突状の端子電極が形成されている(図1参照)。

概要

衝突の際に、端子に加わる負荷を軽減することを目的とする。それぞれが突状の端子を備える複数の単電池を積層した電池群と、前記電池群を収容するためのケースと、を有し前記ケースの外面には、前記端子の突出方向であって、かつ、前記電池群から離間する方向に突出する段差形状部が形成されており、前記端子の突出方向視において、前記段差形状部は、前記端子と重なる領域を有することを特徴とする端子の保護構造。

目的

本発明は、衝突の際に、端子に加わる負荷を軽減することを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

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請求項1

それぞれが突状の端子を備える複数の単電池を積層した電池群と、前記電池群を収容するためのケースと、を有し前記ケースの外面には、前記端子の突出方向であって、かつ、前記電池群から離間する方向に突出する段差形状部が形成されており、前記端子の突出方向視において、前記段差形状部は、前記端子と重なる領域を有することを特徴とする端子の保護構造

請求項2

前記段差形状部の前記単電池の積層方向の幅をT、前記積層方向において隣り合う前記端子間の間隔をSとしたときに、以下の条件式(1)を満足することを特徴とする請求項1に記載の端子の保護構造。T≧3S・・・・・・・・・・・・・・・・(1)

請求項3

前記端子の突出方向視において、前記段差形状部は、前記端子の径方向における中心部を含む半分以上の領域と重なることを特徴とする請求項1又は2に記載の端子の保護構造。

請求項4

前記積層方向に隣接する前記単電池における前記端子は、互いにバスバーを介して接続されており、前記端子の突出方向において、前記端子と前記段差形状部との間には、前記バスバーを覆うバスバーカバーが位置することを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一つに記載の端子の保護構造。

請求項5

前記ケースは、ロアケースに固定された前記電池群を収容するアッパーケースであることを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか一つに記載の端子の保護構造。

請求項6

請求項1乃至5のうちいずれか一つに記載の端子の保護構造を備えた車両であって、前記電池群は、車両のリアシートよりも車両後方に形成されたラゲッジルームの内部に、前記積層方向が車幅方向に向いた状態で収められており、前記端子は、車両後方に向かって突出していることを特徴とする車両。

請求項7

請求項5に記載の端子の保護構造を備えた車両であって、前記電池群は、車両のリアシートよりも車両後方に形成されたラゲッジルームの内部に、前記積層方向が車幅方向に向いた状態で収められており、前記端子は、車両後方に向かって突出しており、前記ロアケースは、車幅方向の両端部にそれぞれ車両の固定部に固定される脚部を備え、前記段差形状部は、車幅方向に間隔を隔てて複数形成されており、前記複数の段差形状部は、第1の段差形状部と、この第1の段差形状部よりも車幅方向中央から離間した位置に形成された第2の段差形状部とを有し、前記第1の段差形状部は、前記第2の段差形状部よりも前記車幅方向の寸法が大きいことを特徴とする車両。

技術分野

0001

本発明は、単電池に形成された突状の端子を保護する保護構造などに関する

背景技術

0002

電気自動車ハイブリッド自動車は、充放電可能な車両用電池を備える。この種の車両用電池として、高出力が得られる複数の単電池を積層した組電池が知られている。組電池は、車両衝突の際に様々な外力を受けるため、この外力から単電池を保護する保護構造を備えている。

0003

特許文献1は、複数の電池モジュールを積層した電池集合体アッパーケース及びロアケースからなる電池ケースで覆った電池パックを開示する。電池集合体の側面(アッパーケースに対向する面)には、突状の端子電極が形成されている(図1参照)。

先行技術

0004

特開2006−236826号公報
特開2008−269895号公報
特開2001−332232号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、特許文献1のアッパーケースは、端子に対向する領域の形状が端子の径方向に延びる形状となっているため、端子の保護構造として不十分である。すなわち、
アッパーケースに対して端子の延びる方向から衝撃が加わった際に、変形したアッパーケースが端子に当接して大きな負荷が加わるおそれがある。

0006

そこで、本発明は、衝突の際に、端子に加わる負荷を軽減することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

上記課題を解決するために、本発明に係る端子の保護構造は、(1)それぞれが突状の端子を備える複数の単電池を積層した電池群と、前記電池群を収容するためのケースと、を有し、前記ケースの外面には、前記端子の突出方向であって、かつ、前記電池群から離間する方向に突出する段差形状部が形成されており、前記端子の突出方向視において、前記段差形状部は、前記端子と重なる領域を有することを特徴とする。

0008

(2)上記(1)の構成において、前記段差形状部の前記単電池の積層方向の幅をT、前記積層方向において隣り合う前記端子間の間隔をSとしたときに、T≧3Sを満足するのが好ましい。(2)の構成によれば、段差形状部の衝撃吸収能力が高まり、端子をより確実に保護することができる。

0009

(3)上記(1)又は(2)の構成において、前記端子の突出方向視において、前記段差形状部は、前記端子の径方向における中心部を含む半分以上の領域と重なる。(3)
の構成によれば、段差形状部の衝撃吸収能力が更に高まり、端子をより確実に保護することができる。

0010

(4)上記(1)〜(3)の構成において、前記積層方向に隣接する前記単電池の前記端子は、互いにバスバーを介して接続されており、前記端子の突出方向において、前記端子と前記段差形状部との間には、前記バスバーを覆うバスバーカバーが位置する。(4)の構成によれば、バスバーカバーにより、端子の保護効果を高めることができる。

0011

(5)上記(1)〜(4)の構成において、前記ケースは、ロアケースに固定された前記電池群を収容するアッパーケースであってもよい。

0012

(6)上記(1)乃至(5)のうちいずれか一つに記載の端子の保護構造を備えた車両であって、前記電池群は、車両のリアシートよりも車両後方に形成されたラゲッジルームの内部に、前記積層方向が車幅方向に向いた状態で収められており、前記端子は、車両後方に向かって突出している。(6)の構成によれば、ラゲッジルームに納められた積荷が、車両衝突時に車両後方からケースに当接した際に、端子を保護することができる。

0013

(7)上記(5)に記載の端子の保護構造を備えた車両であって、前記電池群は、車両のリアシートよりも車両後方に形成されたラゲッジルームの内部に、前記積層方向が車幅方向に向いた状態で収められており、前記端子は、車両後方に向かって突出しており、前記ロアケースは、車幅方向の両端部にそれぞれ車両の固定部に固定される脚部を備え、前記段差形状部は、車幅方向に間隔を隔てて複数形成されており、前記複数の段差形状部は、第1の段差形状部と、この第1の段差形状部よりも車幅方向中央から離間した位置に形成された第2の段差形状部とを有し、前記第1の段差形状部は、前記第2の段差形状部よりも前記車幅方向の寸法が大きい。(7)の構成によれば、ラゲッジルームに納められた積荷が車両衝突時にケースに当接した際に、外力が大きくなり易い、より車幅方向中央側の段差形状部の剛性が高まるため、外力の強度分布に応じて、適切に端子を保護することができる。

発明の効果

0014

本発明によれば、衝突の際に、端子に加わる負荷を軽減することができる。

図面の簡単な説明

0015

バッテリパックが搭載された車両の概略図である。
バッテリパックの分解斜視図である。
バッテリパックをRr−Up面で切断した断面図である。
バッテリパックを車両後方から視た斜視図である。
変形例に係るバッテリパックが搭載された車両の概略図である。

実施例

0016

以下、本発明に係る実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係るバッテリパックを搭載した車両の概略図であり、車両後方のみを図示する。ここで、矢印Frは車両の進行方向(車両前進方向)を示し、Rrは車両の進行方向とは反対方向(車両後進方向)を示しており、他の図面においても同様である。なお、図1では、バッテリパックを概略して図示する。車両200は、リアシート201、ラゲッジルーム202及びバッテリパック100を備える。車両200は、バッテリパック100の電力を用いてモータを駆動する第1の駆動部と、内燃機関からなる第2の駆動部とを動力源として兼用するハイブリッド自動車、或いは前記第1の駆動部のみを動力源として備える電気自動車であってもよい。

0017

ラゲッジルーム202は、リアシート201のRr方向に形成されている。ラゲッジルーム202は、バックドア204により開閉可能である。ラゲッジルーム202は、デッキパネル202Aを備える。デッキパネル202Aには、車幅方向に延びるクロスメンバー205が設置されている。

0018

バッテリパック100は、クロスメンバー205の上に載置されており、デッキパネル202Aに固定されている。バッテリパック100の固定方法については後述する。ここで、ラゲッジルーム202を広くするためには、バッテリパック100をよりリアシート201に近接した領域に配置する必要がある。

0019

しかしながら、リアシート201に近接した領域に配置されたバッテリパック100に対して、車両後方から衝撃が加わると、バッテリパック100がFr方向に移動して、リアシート201に当接するおそれがある。したがって、衝撃時のバッテリパック100のFr方向における移動量が小さくなるように、バッテリパック100を強固に固定する必要がある。しかしながら、バッテリパック100を強固に固定すると、衝撃時にバッテリパック100に加わる負荷が大きくなる。

0020

また、車両後方から車両等が衝突した場合には、車両ボディーが変形することにより、衝突エネルギーの一部が吸収される。しかしながら、ラゲッジルーム202内に位置する積荷等は、衝突時に慣性力によってFr方向に移動し、バッテリパック100に直接衝突するため、バッテリパック100に加わる負荷が大きくなる。そこで、本実施形態では、以下に説明するように、バッテリパック100の一部を衝撃に強い構造とすることにより、端子を保護する。

0021

図2は、バッテリパック100の分解斜視図である。RHは車両のFr方向に向かって右側の方向、LHは車両のFr方向に向かって左側の方向を示している。なお、RH方向及びLH方向を特に区別する必要がない場合には、車幅方向と表記する。図3は、バッテリパックをRr−Up面で切断した断面図であり、一部の要素を省略して図示する。これらの図を参照して、バッテリパック100は、電池群1と、電池群1を覆うパックケース3を備える。電池群1は、複数の単電池11を備える。これらの単電池11は、スペーサ16を介して車幅方向に積層されている。

0022

単電池11は、ニッケル水素電池であってもよい。また、単電池11は、複数の発電要素を接続した電池モジュール、或いは単一の発電要素からなる電池素子であってもよい。単電池11は、発電要素を収容する電池ケース11Aを備える。電池ケース11Aは樹脂であってもよい。単電池11は、正極端子14及び負極端子15を備える。正極端子14は、単電池11のRr方向の端面或いは、Fr方向の端面に突状に形成されている。負極端子15は、単電池11のFr方向の端面、或いはRr方向の端面に突状に形成されている。正極端子14及び負極端子15の外周面には、ネジ溝が形成されている。積層方向に隣接する単電池11は、互いに正極端子14及び負極端子15が隣り合っている。

0023

電池群1の積層方向両端部には、それぞれエンドプレート12が設けられている。これらのエンドプレート12の上端面には腕部12Aが形成されており、これらの脚部12Aには、円柱状に形成された拘束部材13の端部が固定されている。拘束部材13は、車幅方向に延びており、電池群1を拘束する。これにより、各単電池11の位置ずれを抑制することができる。
積層方向に隣接する単電池11は、バスバー22を介して直列に接続されている。バスバー22は、積層方向において隣り合う正極端子14及び負極端子15がそれぞれ挿通する一対の挿通開口部を備える。バスバー22の取り付け状態において、正極端子14及び負極端子15は、バスバー22から突出する。これらのバスバー22は、バスバーモジュール21によってユニット化されている。これにより、複数のバスバー22を正極端子14及び負極端子15に対して同時に接続することが可能となり、作業負担を軽減することができる。

0024

正極端子14及び負極端子15には、ナット23が締結されている。これにより、バスバー22を正極端子14及び負極端子15に対して接触させた状態で、バスバーモジュール21を固定することができる。ただし、バスバーモジュール21を省略して、バスバーを個々に正極端子14及び負極端子15に締結する構成であってもよい。

0025

バスバーカバー24は、バスバー22を保持するバスバーモジュール21を覆っている。バスバーカバー24は、樹脂であってもよい。バスバーカバー24は、Rr方向において、アッパーケース31と正極端子14(負極端子15)との間に位置する。

0026

バスバーカバー24と正極端子14(負極端子15)との間には、Rr方向に隙間S1が形成されている。車両後方から衝突した積荷などによって、パックケース3がFr方向に塑性変形し、さらに、塑性変形したパックケース3の壁部がバスバーカバー24に当接した場合には、バスバーカバー24が潰れることにより、衝撃エネルギーの一部が吸収される。

0027

パックケース3は、アッパーケース31及びロアケース32を備える。ロアケース32のRr方向の端部には、一対のケース脚部321が形成されている。一方のケース脚部321は、ロアケース32におけるRH方向の端部側に形成されており、他方のケース脚部321は、ロアケース32におけるLH方向の端部側に形成されている。これらのケース脚部321は、車両下側に向かって屈曲しており、その先端部には、ロアケース32を車両の固定部に固定するための孔部321Aが形成されている。

0028

車両の固定部は、デッキパネル202Aであってもよい。孔部321Aに対して図示しない締結部材を締結することにより、ロアケース32をデッキパネル202Aに固定することができる。孔部321AにおけるRr方向の端部には、切欠部321Bが形成されている。車両後方からバッテリパック100に衝撃が加わった場合には、切欠部321Bが塑性変形することにより、バッテリパック100全体がFr方向に移動して、衝撃が緩和される。

0029

アッパーケース31は、ケース上面部313、リア側ケース側面部311、フロント側ケース側面部312及び固定片部314を備える。ここで、リア側ケース側面部311とは、バックドア204を開いた時に車両後方から視認され側の側面部のことであり、フロント側ケース側面部312とは、リアシート201に対向する側の側面部のことである。固定片部314には、締結孔部314Aが形成されており、この締結孔部314Aには、ロアケース32のピン部323が挿通される。ピン部323の外周面にはネジ溝が形成されており、このネジ溝に対して図示しないナットを締結することにより、アッパーケース31及びロアケース32が一体化される。

0030

図3を参照して、リア側ケース側面部311の外面(バックドア204に対して対向する面)には、正極端子14(負極端子15)の突出方向であって、かつ、電池群1から離間する方向、つまり、車両のRr方向に突出する段差形状部51が形成されている。段差形状部51は、正極端子14(負極端子15)の突出方向視において、正極端子14(負極端子15)と重なる領域を有する。

0031

これにより、車両衝突時にラゲッジルーム202内の積荷等がアッパーケース31に衝突した場合に、段差形状部51において衝撃力が吸収されるため、塑性変形したアッパーケース31等が正極端子14(負極端子15)に当接するのを抑制することができる。また、塑性変形したアッパーケース31等が正極端子14(負極端子15)に当接した場合であっても、段差形状部51において衝撃力が十分に吸収されるため、正極端子14(負極端子15)に加わる負荷を軽減することができる。

0032

また、段差形状部51によって、リア側ケース側面部311の外面が凹凸構造となるため、バッテリパック100の振動時に、異音が発生するのを抑制することができる。つまり、段差形状部51に対して、端子の保護機能異音発生抑制機能とを兼用させることができる。

0033

ここで、段差形状部51は、好ましくは、正極端子14(負極端子15)の突出方向視において、正極端子14(負極端子15)の径方向における中心部を含む半分以上の領域を覆っている。これにより、各正極端子14(負極端子15)の半分以上の領域がRr方向視において段差形状部51と重なるため、より確実に正極端子14(負極端子15)を保護することができる。段差形状部51は、より好ましくは、正極端子14(負極端子15)の突出方向視において、正極端子14(負極端子15)の径方向における全ての領域を覆っている。これにより、正極端子14(負極端子15)の保護効果をさらに高めることができる。

0034

ここで、正極端子14(負極端子15)を保護する方法として、アッパーケース31の外面に硬質ウレタンなどの衝撃吸収部材を配置する方法(以下、比較例という)も考えられる。しかしながら、この方法では、衝撃吸収部材の寸法分だけ、バッテリパックのサイズがRr方向に大きくなるため、ラゲッジルームが狭くなるおそれがある。これに対して、本実施形態では、アッパーケース31の一部を段差形状に形成することにより正極端子14(負極端子15)が保護されるため、ラゲッジルーム202が狭小化するのを抑制できる。また、段差形状部51は、アッパーケース31をプレス成形する際に同時に成形することができる。したがって、衝撃吸収部材を取り付ける必要がある比較例と比べて製造工程が簡素化されるとともに、コストを削減することができる。

0035

次に、図4を参照して、段差形状部51の構造について更に詳細に説明する。図4は、バッテリパックを車両後方から視た斜視図であり、正極端子(負極端子)を透視して図示する。ただし、図面を簡略化するため、電池群1の積層方向端部側に位置する正極端子14(負極端子15)は、省略して図示する。

0036

同図を参照して、段差形状部51は、車幅方向に所定の間隔を隔てて複数形成されている。これらの段差形状部51のうち車幅方向の中央を含む位置に形成された第1の段差形状部51Aは、第1の段差形状部51Aよりも車幅方向外側に位置する第2の段差形状部51Bよりも車幅方向の寸法が大きく設定されている。

0037

上述したように、バッテリパック100は、ロアケース32のRr方向の両端部に形成されたケース脚部321をデッキパネル202Aに締結することにより固定されるため、ラゲッジルーム202内の積荷等がバッテリパック100に衝突した際に、バッテリパック100の車幅方向中心側に働くモーメントが相対的に大きくなる。上述の構成によれば、第1の段差形状部51Aは、第2の段差形状部51Bよりも車幅方向の寸法が大きく設定されており、車両後方側からの衝突に対してより強固な構造となっている。これにより、車幅方向のより中心側に位置する正極端子14(負極端子15)を衝突から有効に保護することができる。

0038

また、段差形状部51の車幅方向の寸法をT、車幅方向において隣り合う正極端子14及び負極端子15間の間隔をSとしたときに、T≧3Sなる条件を満足するのが好ましい。これにより段差形状部51の衝撃吸収力が高まるため、正極端子14(負極端子15)をより確実に保護することができる。すなわち、段差形状部51の車幅方向の寸法が、例えば、間隔Sしかない場合には、小寸法の段差形状部51に対して衝突時の荷重が集中する。これに対して、前記条件式を満足するように段差形状部51の形状を形成することにより、段差形状部51の剛性(Rr方向の剛性)を高めることができる。

0039

ここで、正極端子14及び負極端子15の間隔Sは、隣接する単電池11の間にスペーサ16が介在する構成では、車幅方向における単電池11及びスペーサ16の総寸法となり、スペーサ16が省略される構成では、単電池11の車幅方向の寸法となる。

0040

本実施形態では、第1の段差形状部51Aの車幅方向の寸法を5Sとしたが、3S以上の他のサイズであってもよい。また、第2の段差形状部51Bの車幅方向の寸法を2Sとしたが、3S以上の他のサイズであってもよい。すなわち、本実施形態では、バッテリパック100の車幅方向中心側に加わる衝撃力が特に大きいことに鑑みて、第1の段差形状部51Aの車幅方向の寸法を大きく設定したが、例えば、バッテリパック100全体の剛性を高めるために、全ての段差形状部51を、前記条件式を満足するように構成することもできる。

0041

次に、車両衝突時のバッテリパック100の挙動について説明する。図1を参照して、車両が障害物に衝突すると、ラゲッジルーム202に搭載された積荷が慣性力によってFr方向に移動し、アッパーケース31に衝突する。衝突した積荷によってアッパーケース31がFr方向にさらに押し込まれると、アッパーケース31が塑性変形して、衝突時のエネルギーの一部が吸収される。ここで、段差形状部51は、アッパーケース31の他の部位と比べて、Fr方向における外力に対して強い構造となっているため、段差形状部51が塑性変形する際により多くのエネルギーが吸収される。これにより、塑性変形したアッパーケース31が正極端子14(負極端子15)に当接するのを抑制できる。

0042

また、衝突時のエネルギーが大きい場合でも、段差形状部51が塑性変形した際に多くのエネルギーが吸収され、さらに、塑性変形した段差形状部51がバスバーカバー24に当接した際にバスバーカバー24が破損することにより残りのエネルギーの大部分が吸収される。したがって、塑性変形したアッパーケース31が正極端子14(負極端子15)に当接した際の負荷を大幅に軽減することができる。

0043

(変形例1)
上述の実施形態では、リア側に位置する全ての正極端子14(負極端子15)と向きあう位置に段差形状部51を設けたが、本発明はこれに限られるものではなく、一部の正極端子14(負極端子15)と向きあう位置に段差形状部51を設ける構成であってもよい。当該一部の正極端子14(負極端子15)と向き合う段差形状部51は、バッテリパック100に加わる衝突時の負荷分布実験、或いはシミュレーションにより特定し、特に負荷が大きくなる領域に設ける構成であってもよい。

0044

(変形例2)
第1の段差形状部51Aは、第2の段差形状部51BよりもRr方向の寸法が長くてもよい。これにより、積荷衝突時に第1の段差形状部51Aにおいて吸収されるエネルギーがより大きくなるため、より効果的に正極端子14(負極端子15)に加わる負荷を軽減することができる。また、変形例1において説明したように、バッテリパック100に加わる衝突時の負荷分布を実験、或いはシミュレーションにより特定し、特に負荷が大きくなる領域に形成される段差形状部のRr方向の寸法を相対的に大きくする構成であってもよい。

0045

(変形例3)
上述の実施形態では、バッテリパック100をラゲッジルーム202に配置したが、本発明はこれに限られるものではなく、他の車載位置に搭載することもできる。図5は、本変形例に係る車両の断面図であり、図1に対応するものである。同図を参照して、当該車載位置は、ラゲッジルーム202の下部に設けられたスペアタイヤ収容部210であってもよい。本変形例の構成においても、車両後方から加わる衝撃力から正極端子14(負極端子15)を保護することができる。

0046

1電池群3パックケース11単電池12エンドプレート
13拘束部材14正極端子15負極端子16スペーサ
21バスバーモジュール22バスバー24バスバーケース
31アッパーケース32ロアケース201リアシート
202ラゲッジルーム202Aデッキパネル204バックドア
205クロスメンバー311リア側ケース側面部
312フロント側ケース側面部 313ケース上面部 314固定片部
321ケース脚部 321A 孔部 321B切欠部

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