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技術 界面活性剤組成物

出願人 花王株式会社
発明者 松本啓一中尾真治小塚淳
出願日 2011年6月14日 (10年0ヶ月経過) 出願番号 2011-132014
公開日 2013年1月7日 (8年5ヶ月経過) 公開番号 2013-001748
状態 特許登録済
技術分野 洗浄性組成物
主要キーワード 構造体化 解砕効率 篩通過率 進入硬度 圧力噴霧ノズル ヒドロキシ脂肪酸塩 アルキル硫酸ナトリウム塩 解砕翼
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2013年1月7日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (1)

課題

低温でも製剤化が可能な、アルキル硫酸塩を含有する界面活性剤組成物を提供すること、該界面活性剤組成物を粉体原料含浸させて担持させることにより、低温溶解性及び低温分散性に優れる洗剤組成物の製造方法を提供すること。

解決手段

(a):アルキル硫酸塩を5〜50質量%、(b):アルキルエーテル硫酸エステル塩を0〜50質量%、(c):非イオン性界面活性剤を40〜70質量%、及び(d):水を含有してなる界面活性剤組成物であって、成分(d)の量は、該界面活性剤組成物が60℃にて構造体を形成しない量であり、60℃における粘度が0.8Pa・s以下である界面活性剤組成物。

概要

背景

粉末洗剤に使用される主要なアニオン性界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩アルキル硫酸塩が挙げられる。アルキル硫酸塩は、天然アルコール原料とした界面活性剤であり、石化原料から製造されるアルキルベンゼンスルホン酸塩と比べて、天然由来炭素率が非常に高い。

しかし、アルキル硫酸塩、非イオン性界面活性剤及び水を含有してなる界面活性剤組成物粉体原料担持させて洗剤組成物を工業的に製造する工程においては、硫酸エステル基の熱分解を抑制するために、低温(60℃)付近で製剤化する必要がある。しかしながら、アルキル硫酸塩の有効分は60%程度であるので、界面活性剤組成物を調製する際の持込み水が多くなるため、低温(60℃)では構造体を形成し、増粘するおそれがある。そして、界面活性剤組成物が増粘すると、粉体原料への吸油不良が生じ、洗剤組成物の粉末物性低温溶解性等に影響を与えるおそれがある。

一方、このような特性を持つアルキル硫酸塩を使用した粉末洗剤に関連する発明としては、例えば、特許文献1では、非イオン性界面活性剤とアルキルベンゼンスルホン酸塩又はアルキル硫酸塩及び水からなる、20〜80℃の範囲で噴霧されうる易動性を持つ粉末洗剤の製造に用いられる界面活性剤組成物が開示されている。

概要

低温でも製剤化が可能な、アルキル硫酸塩を含有する界面活性剤組成物を提供すること、該界面活性剤組成物を粉体原料に含浸させて担持させることにより、低温溶解性及び低温分散性に優れる洗剤組成物の製造方法を提供すること。(a):アルキル硫酸塩を5〜50質量%、(b):アルキルエーテル硫酸エステル塩を0〜50質量%、(c):非イオン性界面活性剤を40〜70質量%、及び(d):水を含有してなる界面活性剤組成物であって、成分(d)の量は、該界面活性剤組成物が60℃にて構造体を形成しない量であり、60℃における粘度が0.8Pa・s以下である界面活性剤組成物。なし

目的

本発明の課題は、60℃のような低温でも製剤化が可能な、アルキル硫酸塩を含有する界面活性剤組成物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

(a):アルキル硫酸塩を5〜50質量%、(b):下記一般式(1):RO−〔(PO)m/(EO)n〕−SO3M(1)(式中、Rは炭化水素基であり、POとEOはそれぞれプロピレンオキシ基エチレンオキシ基であって、m、nはそれぞれPO及びEOの平均付加モル数を示し、0≦m≦5及び0<n≦5の数であり、「/」はPOとEOとの結合様式ランダム付加でもブロック付加でもよいことを示す記号であり、Mは陽イオンである。)で表されるアルキルエーテル硫酸エステル塩を0〜50質量%、(c):式:R1OH(R1は炭素数8〜18の炭化水素基である。)で表される化合物の1モルあたりに、エチレンオキシドをp1モル付加させた後、炭素数3〜5のアルキレンオキシドをq1モル付加させた後、さらにエチレンオキシドをp2モル付加させて得られる非イオン性界面活性剤であって、p1が3〜30の数であり、p2が1以上の数であり、q1が1〜5の数であり、p1+p2=16〜50である非イオン性界面活性剤を40〜70質量%、及び(d):水を含有してなる界面活性剤組成物であって、成分(d)の量は、該界面活性剤組成物が60℃にて構造体を形成しない量であり、60℃における粘度が0.8Pa・s以下である界面活性剤組成物。

請求項2

成分(a)及び成分(b)の量の合計が界面活性剤組成物の10〜50質量%である、請求項1に記載の界面活性剤組成物。

請求項3

成分(d)と成分(c)との割合〔(d)/(c)〕が0.01〜0.7(質量比)である、請求項1又は2に記載の界面活性剤組成物。

請求項4

成分(a)及び成分(b)の量の合計に対する成分(d)の割合〔(d)/((a)+(b))〕が0.3〜1.3(質量比)である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の界面活性剤組成物。

請求項5

(a):アルキル硫酸塩を5〜50質量%、(b):下記一般式(1):RO−〔(PO)m/(EO)n〕−SO3M(1)(式中、Rは炭化水素基であり、POとEOはそれぞれプロピレンオキシ基とエチレンオキシ基であって、m、nはそれぞれPO及びEOの平均付加モル数を示し、0≦m≦5及び0<n≦5の数であり、「/」はPOとEOとの結合様式がランダム付加でもブロック付加でもよいことを示す記号であり、Mは陽イオンである。)で表されるアルキルエーテル硫酸エステル塩を0〜50質量%、(c):式:R1OH(R1は炭素数8〜18の炭化水素基である。)で表される化合物の1モルあたりに、エチレンオキシドをp1モル付加させた後、炭素数3〜5のアルキレンオキシドをq1モル付加させた後、さらにエチレンオキシドをp2モル付加させて得られる非イオン性界面活性剤であって、p1が3〜30の数であり、p2が1以上の数であり、q1が1〜5の数であり、p1+p2=16〜50である非イオン性界面活性剤を40〜70質量%、及び(d):水を含有してなる界面活性剤組成物であって、成分(d)と成分(c)との割合〔(d)/(c)〕が0.01〜0.7(質量比)であり、成分(a)及び成分(b)の量の合計に対する成分(d)の割合〔(d)/((a)+(b))〕が0.3〜1.3(質量比)であり、60℃における粘度が0.8Pa・s以下である界面活性剤組成物。

請求項6

成分(a)及び成分(b)の量の合計が界面活性剤組成物の10〜50質量%である、請求項5に記載の界面活性剤組成物。

請求項7

請求項1〜6のいずれか1項に記載の界面活性剤組成物を粉体原料に40〜70℃の範囲で担持させる工程を有する、平均粒径が150〜500μmであって、嵩密度が500g/L以上である洗剤組成物の製造方法。

請求項8

粉体原料が洗剤ビルダーである、請求項7に記載の洗剤組成物の製造方法。

請求項9

製造される洗剤組成物が、下式(2)に規定される溶解率(%)が80%以上であるという性質を有する、請求項7又は8に記載の製造方法:溶解率(%)={1−(T/S)}×100(2)S:対象洗剤組成物の投入質量(g)T:下記攪拌条件にて得られた水溶液を、JISZ8801規定の標準篩(目開き74μm)に供した後に、上に残存する対象洗剤組成物の溶残物の乾燥質量(g)(ただし、溶残物の乾燥質量は次の乾燥条件:105℃の温度下に篩を1時間保持した後、シリカゲルを入れたデシケーター(25℃)内で30分間保持する。)攪拌条件:5℃の1Lの硬水(71.2mgのCaCO3/L、Ca/Mgのモル比が7/3)に対象洗剤組成物1.0000±0.0010gを投入し、1Lビーカー内径105mm)内で攪拌子(長さ35mm、直径8mm)を用いて回転数800rpmで60秒間攪拌すること。

請求項10

請求項7〜9のいずれか1項に記載の製造方法によって製造された洗剤組成物。

技術分野

0001

本発明は、アルキル硫酸塩(以下、ASとも言う)と特定の非イオン性界面活性剤とを含有する界面活性剤組成物に関する。さらに本発明は、該界面活性剤組成物を含有する洗剤組成物の製造方法に関する。

背景技術

0002

粉末洗剤に使用される主要なアニオン性界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩やアルキル硫酸塩が挙げられる。アルキル硫酸塩は、天然アルコール原料とした界面活性剤であり、石化原料から製造されるアルキルベンゼンスルホン酸塩と比べて、天然由来炭素率が非常に高い。

0003

しかし、アルキル硫酸塩、非イオン性界面活性剤及び水を含有してなる界面活性剤組成物を粉体原料担持させて洗剤組成物を工業的に製造する工程においては、硫酸エステル基の熱分解を抑制するために、低温(60℃)付近で製剤化する必要がある。しかしながら、アルキル硫酸塩の有効分は60%程度であるので、界面活性剤組成物を調製する際の持込み水が多くなるため、低温(60℃)では構造体を形成し、増粘するおそれがある。そして、界面活性剤組成物が増粘すると、粉体原料への吸油不良が生じ、洗剤組成物の粉末物性低温溶解性等に影響を与えるおそれがある。

0004

一方、このような特性を持つアルキル硫酸塩を使用した粉末洗剤に関連する発明としては、例えば、特許文献1では、非イオン性界面活性剤とアルキルベンゼンスルホン酸塩又はアルキル硫酸塩及び水からなる、20〜80℃の範囲で噴霧されうる易動性を持つ粉末洗剤の製造に用いられる界面活性剤組成物が開示されている。

先行技術

0005

特開昭63−110292号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかし、特許文献1には、アルキル硫酸塩を使用した実施例に関しては具体的には記載されておらず、且つ、アルキル硫酸塩を使用した場合の粉末洗剤の低温溶解性については何ら記載も示唆もされていない。更に、アルキル硫酸塩を使用し、特許文献1の温度範囲高温(80℃)付近で界面活性剤を使用した場合、短期間で硫酸エステル基の熱分解が生じるという課題については、何ら記載も示唆もされていない。更に、低温(60℃)付近での構造体の形成による界面活性剤組成物の増粘や、粉体原料への担持不良による最終産物としての洗剤組成物の粉末物性や低温分散性劣化についても、何ら記載も示唆もされていない。

0007

従って、本発明の課題は、60℃のような低温でも製剤化が可能な、アルキル硫酸塩を含有する界面活性剤組成物を提供すること、該界面活性剤組成物を粉体原料に含浸させて担持させることにより、低温溶解性及び低温分散性に優れる洗剤組成物の製造方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

即ち、本発明の要旨は、
〔1〕(a):アルキル硫酸塩を5〜50質量%、
(b):下記一般式(1):
RO−〔(PO)m/(EO)n〕−SO3M (1)
(式中、Rは炭化水素基であり、POとEOはそれぞれプロピレンオキシ基エチレンオキシ基であって、m、nはそれぞれPO及びEOの平均付加モル数を示し、0≦m≦5及び0<n≦5の数であり、「/」はPOとEOとの結合様式ランダム付加でもブロック付加でもよいことを示す記号であり、Mは陽イオンである。)で表されるアルキルエーテル硫酸エステル塩を0〜50質量%、
(c):式:R1OH(R1は炭素数8〜18の炭化水素基である。)で表される化合物の1モルあたりに、エチレンオキシドをp1モル付加させた後、炭素数3〜5のアルキレンオキシドをq1モル付加させた後、さらにエチレンオキシドをp2モル付加させて得られる非イオン性界面活性剤であって、p1が3〜30の数であり、p2が1以上の数であり、q1が1〜5の数であり、p1+p2=16〜50である非イオン性界面活性剤を40〜70質量%、及び
(d):水
を含有してなる界面活性剤組成物であって、
成分(d)の量は、該界面活性剤組成物が60℃にて構造体を形成しない量であり、
60℃における粘度が0.8Pa・s以下である界面活性剤組成物;

0009

〔2〕(a):アルキル硫酸塩を5〜50質量%、
(b):上記一般式(1)で表されるアルキルエーテル硫酸エステル塩を0〜50質量%、
(c):式:R1OH(R1は炭素数8〜18の炭化水素基である。)で表される化合物の1モルあたりに、エチレンオキシドをp1モル付加させた後、炭素数3〜5のアルキレンオキシドをq1モル付加させた後、さらにエチレンオキシドをp2モル付加させて得られる非イオン性界面活性剤であって、p1が3〜30の数であり、p2が1以上の数であり、q1が1〜5の数であり、p1+p2=16〜50である非イオン性界面活性剤を40〜70質量%、及び
(d):水
を含有してなる界面活性剤組成物であって、
成分(d)と成分(c)との割合〔(d)/(c)〕が0.01〜0.7(質量比)であり、
成分(a)及び成分(b)の量の合計に対する成分(d)の割合〔(d)/((a)+(b))〕が0.3〜1.3(質量比)であり、
60℃における粘度が0.8Pa・s以下である界面活性剤組成物;

0010

〔3〕前記〔1〕又は〔2〕に記載の界面活性剤組成物を粉体原料に40〜70℃の範囲で担持させる工程を有する、平均粒径が150〜500μmであって、嵩密度が500g/L以上である洗剤組成物の製造方法;並びに
〔4〕前記〔3〕に記載の製造方法によって製造された洗剤組成物;に関するものである。

発明の効果

0011

アルキル硫酸塩を含むアニオン性界面活性剤、特定の構造を有する非イオン性界面活性剤及び水を含有してなる本発明の界面活性剤組成物を使用することにより、低温での非イオン性界面活性剤のゲル化等の構造体化を抑制し、界面活性剤組成物の増粘を抑制すると共に、低温条件下で界面活性剤組成物の粉体原料への浸透が促進され、その結果、低温溶解性及び低温分散性に優れる洗剤組成物を提供するという効果が奏される。しかも、当該非イオン性界面活性剤を使用することによって、界面活性剤組成物の調製時の水分量が多い場合であっても製剤化ができるので、ゲル化を抑制するために従来では必要であった脱水工程を省略できるという効果も奏される。

図面の簡単な説明

0012

図1は、実施例2及び比較例1の界面活性剤組成物を2次元像X線回折装置を用い、60℃の条件で解析した結果を示す図である。

0013

1.成分(a)
成分(a)はアルキル硫酸塩であり、そのアルキル基としては、炭素数8〜20のものが好ましく、12〜15のものがより好ましい。また、アルキル基は直鎖でも分岐鎖でも構わないが、直鎖であることが好ましい。アルキル硫酸対イオンとしては特に制限されず、例えばナトリウムイオンカリウムイオンアンモニウムイオン等が挙げられる。

0014

界面活性剤組成物中の成分(a)の量は50質量%以下であり、低温での洗浄力及び界面活性剤組成物のハンドリング性の点から35質量%以下であることが好ましい。また、成分(a)の量は5質量%以上であり、洗剤組成物の保存安定性の点から10質量%以上であることが好ましく、15質量%以上であることがより好ましい。

0015

2.成分(b)
本発明においては、洗剤組成物の表面改質性、洗浄力及び低温溶解性向上の観点から、成分(b)を用いることが好ましい。成分(b)は、下記一般式(1):
RO−〔(PO)m/(EO)n〕−SO3M (1)
(式中、Rは炭化水素基であり、POとEOはそれぞれプロピレンオキシ基とエチレンオキシ基であって、m、nはそれぞれPO及びEOの平均付加モル数を示し、0≦m≦5及び0<n≦5の数であり、「/」はPOとEOとの結合様式がランダム付加でもブロック付加でもよいことを示す記号であり、Mは陽イオンである。)で表されるアルキルエーテル硫酸エステル塩である。一般式(1)において、POとEOとの結合の順序は特に制限されず、例えばランダム付加により得られたものやブロック付加により得られたものが含まれる。

0016

Rの炭化水素基としては、アルキル基及び/又はアルケニル基が挙げられ、アルキル基が好ましい。Rの炭素数としては8〜20のものが好ましく、12〜15のものがより好ましい。また、炭化水素基は直鎖でも分岐鎖でもよい。

0017

洗剤組成物の表面改質性、洗浄力及び低温溶解性の点から、mのより好ましい範囲は0≦m≦3であり、より好ましい範囲は0≦m≦1であり、さらに好ましい範囲はm=0である。また、洗剤組成物の表面改質性、洗浄力及び低温溶解性の点から、nのより好ましい範囲は0.5≦n≦4であり、より好ましい範囲は1≦n≦3であり、さらに好ましい範囲は1.5≦n≦2.5である。

0018

また、m及びnの好ましい範囲は0≦m≦3及び0.5≦n≦4の数であり、より好ましい範囲は0≦m≦1及び1≦n≦3の数であり、更に好ましい範囲はm=0及び1.5≦n≦2.5の数である。

0019

Mは陽イオンであれば制限されず、例えばナトリウムイオン、カリウムイオン、アンモニウムイオン等が挙げられる。

0020

界面活性剤組成物中の成分(b)の量は0〜50質量%であるが、成分(b)を用いる場合、界面活性剤組成物中の成分(b)の量は50質量%以下であり、好ましくは30質量%以下、より好ましくは20質量%以下、さらに好ましくは10質量%以下である一方、好ましくは1質量%以上、より好ましくは3質量%以上、さらに好ましくは5質量%以上である。さらに、洗剤組成物の表面改質性・洗浄力の点から、成分(a)と成分(b)の量の合計としては、10〜50質量%が好ましく、15〜40質量%がより好ましく、20〜30質量%がさらに好ましい。

0021

3.成分(c)
成分(c)は、特定の構造を有する非イオン性界面活性剤、即ち、式:R1OH(R1は炭素数8〜18の炭化水素基である。)で表される化合物の1モルあたりに、エチレンオキシドをp1モル付加させた後、炭素数3〜5のアルキレンオキシドをq1モル付加させた後、さらにエチレンオキシドをp2モル付加させて得られる非イオン性界面活性剤であって、p1が3〜30の数であり、p2が1以上の数であり、q1が1〜5の数であり、p1+p2=16〜50である非イオン性界面活性剤である。

0022

上記式におけるR1は、安定性及び洗浄性の点から炭素数8〜18、好ましくは10〜16、より好ましくは12〜14の炭化水素基である。洗浄性の点からR1に結合する酸素原子は、R1の第1炭素原子又は第2炭素原子に結合していることが好ましい。成分(c)は、1級アルコール又は2級アルコールにアルキレンオキシドを付加することによって得ることができる。R1はアルキル基又はアルケニル基が好ましく、直鎖であることがより好ましい。

0023

そのようなR1を有する化合物を得るための原料として1級アルコールである天然油脂由来のアルコールを用いることが好ましい。この場合、通常、R1は炭素数8〜18の偶数の炭素数で構成されており、天然系脂肪酸アルキル分布で構成されていてもよいが、本発明では特には炭素数12のアルキル基及び炭素数14のアルキル基から選ばれる1種以上の直鎖アルキル基を含むことが好ましい。p1、p2、q1は、R1OHで表される化合物1モルあたりの付加モル数であることから、以下、これらを平均付加モル数として説明する場合もある。

0024

本発明における成分(c)は、下記一般式(I)で表される非イオン性界面活性剤として示すことができる。
R1O−(EO)p1(AO)q1(EO)p2H (I)
〔式中、R1は炭素数8〜18の炭化水素基を表し、EOはエチレンオキシ基、AOは炭素数3〜5のアルキレンオキシ基を表し、p1、p2はそれぞれEOの平均付加モル数であり、p1は3〜30の数であり、p2は1以上の数であり、q1はAOの平均付加モル数であり、1〜5の数である。p1+p2=16〜50である。〕

0025

成分(c)におけるEOの平均付加モル数p1は3〜30であり、好ましくは6〜20、より好ましくは8〜15である。また、EOの平均付加モル数p2は、このような範囲のp1に対して、p1+p2が16〜50となる数であるが、p2は1以上、好ましくは3〜30、より好ましくは6〜20、更に好ましくは8〜15である。

0026

成分(c)におけるEOの平均付加モル数の合計p1+p2は16〜50であり、好ましくは16〜40、より好ましくは17〜30、更により好ましくは18〜25であり、18〜20がさらに好ましい。p1+p2が16以上、さらには18以上であると、低温での液晶形成が抑制され、溶解性が良好となる。これは、界面活性剤の親水基部分のサイズが疎水基部分のサイズと比較し相対的に十分大きくなり、界面活性剤の整列が抑制されるためと考えられる。また、p1+p2が50以下、更には40以下、より更には30以下、より更には25以下、特には20以下であると、洗浄性能及び低温での安定性が良好となる。

0027

成分(c)における炭素数3〜5のアルキレンオキシ基の平均付加モル数q1は1〜5であり、好ましくは2〜4、より好ましくは2〜3である。

0028

AOの平均付加モル数q1は、液晶や結晶形成抑制能、溶解性、低温での安定性に優れる点で1以上であり、洗浄性能の点から5以下である。AOは、炭素数3〜5のアルキレンオキシドを付加させることによって得られる。AOは分岐したアルキル基を有する点で共通しているだけでなく、EOがブロック化することで親水性部位を形成することが知られている一方で、AOは親油性を示すことが知られている。AOのうち、炭素数3のアルキレンオキシ基、すなわちプロピレンオキシ基が汎用性のみならず、後に続くエチレンオキシドの付加反応の反応しやすさから好ましい。

0029

成分(c)におけるAOとEOの位置関係を示す指標として、EOの平均付加モル数p1、p2の比は、好ましくはp1/(p1+p2)=0.2〜0.8であり、より好ましくは0.3〜0.7、さらに好ましくは0.4〜0.6である。p1/(p1+p2)が0.2以上であると、液晶、結晶形成抑制能が向上するため、溶解性、低温での安定性に優れるようになる。p1/(p1+p2)が0.8以下であると、結晶形成抑制能が向上するため、低温での安定性に優れるようになる。

0030

界面活性剤組成物中の成分(c)の量は40〜70質量%であり、低温での洗浄力及び界面活性剤組成物のハンドリング性の点から45〜60質量%が好ましい。

0031

4.成分(d)
成分(d)は水である。成分(d)の量は、界面活性剤組成物が60℃にて構造体を形成しない量の水である。ここで、構造体とは、特に限定されるものではないが、例えば、界面活性剤組成物の一部又は全体がゲル化又は結晶化した状態を指す。

0032

界面活性剤組成物の構造解析は、例えば2次元像X線回折装置PINTPAPID(株式会社リガク)を使用して、界面活性剤組成物を実際に用いる温度(例えば60℃)で測定することにより実施することができる。より具体的には、構造体を形成しない界面活性剤組成物とは、2θが1.5〜3.0の間でベースラインとの強度比が2.0以上のピーク、より好ましくは1.5以上のピーク、さらに好ましくは1.3以上のピークを有しないものと規定される。

0033

成分(d)の量に関しては、具体的には、成分(d)としての水と成分(c)との質量比〔(d)/(c)〕は、界面活性剤組成物の構造体形成防止の点から0.7以下が好ましく、0.6以下がより好ましく、該界面活性剤組成物の洗浄性能の点から0.5以下が好ましく、0.4以下がより好ましく、0.35以下が更に好ましい。さらに、ASを含有する界面活性剤組成物の構造体形成防止と洗浄性能の点から、〔(d)/(c)〕は0.01以上が好ましく、0.05以上がより好ましく、0.1以上がさらに好ましく、0.2以上がよりさらに好ましい。このことから、該界面活性剤組成物のゲル化と結晶化の防止を両立できる範囲として、〔(d)/(c)〕は0.01〜0.7が好ましく、0.05〜0.4がより好ましく、0.1〜0.35が更に好ましい。

0034

また、成分(d)の量に関しては、成分(a)及び成分(b)の量の合計に対する成分(d)の割合〔(d)/(a)+(b)〕(質量比)は、ASを含有する界面活性剤組成物の構造体形成防止の観点から、1.3以下が好ましく、1.0以下がより好ましく、0.8以下がさらに好ましい一方、0.3以上が好ましい。また、0.3〜0.8が好ましく、0.35〜0.65がより好ましい。

0035

成分(a)、成分(b)及び/又は成分(c)は水を媒体とした状態、例えば水溶液の状態で添加されてもよいので、このような場合、媒体としての水が成分(d)として扱われる。当然のことながら、成分(a)、成分(b)又は成分(c)とは別に、成分(d)としての水を添加してもよい。

0036

従って、本発明の界面活性剤組成物の好ましい一つの態様としては、次のものが挙げられる。
(a):アルキル硫酸塩を5〜50質量%、
(b):下記一般式(1):
RO−〔(PO)m/(EO)n〕−SO3M (1)
(式中、Rは炭化水素基であり、POとEOはそれぞれプロピレンオキシ基とエチレンオキシ基であって、m、nはそれぞれPO及びEOの平均付加モル数を示し、0≦m≦5及び0<n≦5の数であり、「/」はPOとEOとの結合様式がランダム付加でもブロック付加でもよいことを示す記号であり、Mは陽イオンである。)で表されるアルキルエーテル硫酸エステル塩を0〜50質量%、
(c):式:R1OH(R1は炭素数8〜18の炭化水素基である。)で表される化合物の1モルあたりに、エチレンオキシドをp1モル付加させた後、炭素数3〜5のアルキレンオキシドをq1モル付加させた後、さらにエチレンオキシドをp2モル付加させて得られる非イオン性界面活性剤であって、p1が3〜30の数であり、p2が1以上の数であり、q1が1〜5の数であり、p1+p2=16〜50である非イオン性界面活性剤を40〜70質量%、及び
(d):水
を含有してなる界面活性剤組成物であって、
成分(d)と成分(c)との割合〔(d)/(c)〕が0.01〜0.7(質量比)であり、
成分(a)及び成分(b)の量の合計に対する成分(d)の割合〔(d)/((a)+(b))〕が0.3〜1.3(質量比)であり、
60℃における粘度が0.8Pa・s以下である界面活性剤組成物。

0037

5.その他の成分
その他成分として、固形化剤などの添加も可能であり、例えば、成分(e−1)としてカルボン酸基又はリン酸基を有する陰イオン性界面活性剤(但し、スルホン酸基を有するものを除く。)及び成分(e−2)として35℃以上の融点を有する、ポリオキシアルキレン型非イオン性化合物及びポリエーテル系非イオン性化合物からなる群より選ばれる1種以上の化合物を挙げることができる。

0038

成分(e−1)としては、より具体的には、脂肪酸塩ヒドロキシ脂肪酸塩アルキルリン酸塩等の陰イオン性界面活性剤等が挙げられる。特に、炭素数10〜22の脂肪酸もしくはヒドロキシ脂肪酸ナトリウムカリウムアルカリ金属塩及びアルカノールアミン等のアミン塩から選ばれる1種以上が溶解性の点で好ましい。特に好ましくは、シミ出し抑制の点で、炭素数12〜18、好ましくは12〜16、より好ましくは13〜15の飽和脂肪酸のナトリウム、カリウム塩から選ばれる1種以上である。

0039

成分(e−1)として脂肪酸塩を用いる場合の配合量は、溶解性の観点から成分(c)の非イオン性界面活性剤100質量部に対して40質量部以下が好ましく、より好ましくは20質量部以下であり、更に好ましくは10質量部以下である。

0040

成分(e−2)としては、35℃以上の融点を有し、かつ成分(c)の非イオン性界面活性剤と相溶性を有する化合物であることが好ましい。例えば、分子量が1,000〜30,000のポリオキシアルキレン型非イオン性化合物、分子量が1,000〜30,000のポリエーテル系非イオン性化合物などから選ばれる1種以上が挙げられる。特にポリエチレングリコールポリプロピレングリコールポリオキシエチレンアルキルエーテルが好ましい例として挙げられる。中でも成分(c)の非イオン性界面活性剤の融点より高く、界面活性剤組成物の流動点よりも低い温度範囲で、該組成物進入硬度を高める効果、及び流動点以上の温度で該組成物を減粘させる効果の向上の点で、分子量1,000〜10,000(好ましくは1,000〜5,000)のポリエチレングリコールがよい。ここでいう相溶性とは、成分(c)の融点以上の温度のいずれかで成分(c)と成分(e−2)の混合物がよく混じり合い、分相しにくい性質をいう。従って、成分(e−2)の成分(c)への混合割合は、ハンドリング可能な範囲で適宜設定すれば良い。

0041

成分(e)としては、成分(e−1)単独又は成分(e−2)単独でも良く、成分(e−1)と成分(e−2)との混合物でも良い。とりわけ、該混合物を成分(e)として用いることは、シミ出し防止効果耐ケーキング性をさらに向上させることができるため、特に好ましい。更に、その他成分として、ポリエチレングリコール等のポリマー及び/又は芒硝硫酸ナトリウム)を添加することもできる。

0042

6.界面活性剤組成物
本発明の界面活性剤組成物は高温で硫酸エステル基が熱分解を起すアルキル硫酸塩を含有している。従って、低温の範囲(例えば40〜67℃、より好ましくは65℃以下、さらに好ましくは62℃以下。一方ハンドリングの観点からは好ましくは45℃以上が好ましく、50℃以上がより好ましく、55℃以上がさらに好ましい)で界面活性剤組成物の調製、ハンドリング及び製剤化を行うことが重要である。

0043

界面活性剤組成物の調製は、例えば以下のようにして実施することができる。成分(a)として有効分60〜70%のアルキル硫酸塩及び成分(c)として非イオン界面活性剤、さらには必要に応じて成分(b)としてアルキルエーテル硫酸エステル塩を上記規定の温度範囲で混合する。

0044

得られる界面活性剤組成物の粘度は非イオン性界面活性剤と水分の比率コントロールすることができ、例えば成分(c)としてポリオキシエチレンアルキルエーテルであれば、成分(d)としての水と成分(c)との質量比((d)/(c))としては、好ましくは0.01〜0.5、より好ましくは0.01〜0.5、より好ましくは0.05〜0.4、より好ましくは0.01〜0.35とすることで、60℃以下でハンドリング可能な粘度に調整できる。

0045

界面活性剤組成物の60℃における粘度としては、0.8Pa・s以下、好ましくは0.65Pa・s以下、より好ましくは0.2Pa・s以下である。また、0.02Pa・s以上であることが好ましい。なお、粘度の測定は、共軸二重円筒型の回転粘度計HAKE製、センサーSV−DIN)を用いて行い、界面活性剤組成物を所定の温度(60℃)に設定した後、剪断速度50〔1/s〕にて測定を開始し、測定開始5分後の粘度を測定値とする。

0046

その為、必要に応じて、50〜60℃の条件下で下記(1)又は(2)の操作を行い、界面活性剤組成物の中の水分量を調整する。

0047

(1)関西化学機械製作株式会社製のウォールウェッター(30Lスケール)、又は大川原製作所製のエバポール(機器番号:CEP−1)を使用し、減圧下(5〜20kPa)で界面活性剤組成物中の水分量をさらに減少させる、例えば5〜12質量%まで除去する方法。
(2)特開昭64−47755号公報に記載のような、アルキル硫酸、アルキルエーテル硫酸エステル非イオン活性剤中で中和する方法。

0048

7.洗剤組成物
更に、本発明の目的の一つは、調製された界面活性剤組成物を粉体原料と低温条件下で混合することにより担持させ、低温溶解性及び低温分散性に優れた洗剤組成物を製造することにある。従って、本発明の界面活性剤組成物を用いた洗剤組成物の製造方法及びかかる製造方法によって製造される洗剤組成物も、本発明に包含される。

0049

衣料用洗剤の最も一般的な形態は粉末状であり、粉末状の形態を得るためには、本発明の界面活性剤組成物100質量部に対して、粉体原料150〜2,000質量部配合することが好ましく、洗浄力の点から200〜1,000質量部配合することがより好ましい。粉末状の洗剤組成物を得る好適な製造方法は、以下の工程(A)を含んでなり、更に必要に応じて工程(B)を含んでもかまわない。

0050

工程(A):以下に示す粉体原料と60℃における粘度が0.8Pa・s以下、好ましくは0.65Pa・s以下、より好ましくは0.2Pa・s以下であり、一方、好ましくは0.02Pa・s以上である界面活性剤組成物を40〜70℃の条件で混合して、粉体原料に界面活性剤組成物を担持させ、洗剤組成物を得る工程。
工程(B):工程(A)で得られた洗剤組成物と微粉体とを混合し、洗剤組成物の表面を該微粉体で被覆する工程。工程(B)は解砕が同時に進行する場合も含まれる。

0051

ここで、該粉体原料とは、特に限定されるものではないが、一般的に衣料用洗剤に用いられるビルダー洗剤ビルダー)であり、例えば、ゼオライトクエン酸塩等の金属イオン封鎖剤や、炭酸ナトリウム炭酸カリウム等のアルカリ剤結晶性ケイ酸塩等の金属イオン封鎖能及びアルカリ能のいずれも有する基剤等の粉体、並びにこれらビルダー単独、又は複数成分からなる造粒物を意味する。また、洗剤組成物に一般的に用いられるその他の基剤、例えば、衣料用洗剤の分野で公知の界面活性剤、アクリル酸ポリマー若しくはアクリル酸マレイン酸コポリマーカルボキシメチルセルロース等の再汚染防止剤、芒硝、亜硫酸塩等の無機粉末蛍光増白剤、または上記ビルダー等を適宜含有するスラリーを乾燥させて得られたベース顆粒も粉体原料の一種である。更に、ベントナイト等の粘土鉱物も粉体原料の一種である。

0052

かかるベース顆粒を使用する場合、洗剤組成物の溶解性の点で、その量は好ましくは粉体原料の60質量%以上、より好ましくは70質量%以上、特に好ましくは80質量%以上である。また、100質量%であってもよい。但し、微粉体を含む洗剤組成物の場合は、微粉体の量を除いて算出する。

0053

好適なベース顆粒の物性に関して、その嵩密度は、好ましくは400〜1000g/L、より好ましくは500〜800g/Lであり、その平均粒径は、好ましくは150〜500μm、より好ましくは180〜350μmである。嵩密度は、JIS K 3362の方法で測定する。平均粒径(Xa)は、JIS Z 8801に規定のを用いて以下のように求める。

0054

例えば、目開きが2000μm、1400μm、1000μm、710μm、500μm、355μm、250μm、180μm及び125μmである9段の篩と受け皿を用い、ロータップマシーンHEIKO SEISAKUSHO製、タッピング:156回/分、ローリング:290回/分)に取り付け、100gの試料を5分間振動して篩い分けを行う。その後、受け皿、125μm、180μm、250μm、355μm、500μm、710μm、1000μm、1400μm、2000μmの順番に受け皿及び各篩下質量頻度を積算する。積算の質量頻度が50%以上となる最初の篩の目開きをxjμmとし、それよりも一段小さい篩の目開きをxj+1μmとした時、受け皿からxjμmの篩までの質量頻度の積算をQj%、受け皿からxj+1μmの篩までの質量頻度の積算をQj+1%とした場合、平均粒径(Xa)を式(1)、(2)によって求める。

0055

0056

ベース顆粒はスラリー乾燥によって調製される。その乾燥方法として、例えば噴霧乾燥凍結乾燥薄膜乾燥、真空乾燥及び混練乾燥等が挙げられる。中でも生産性の点から噴霧乾燥が好ましい。また、乾燥後に粉砕分級等を行ってベース顆粒としてもよい。

0057

工程(A)で用いる混合機は例えば界面活性剤組成物を添加するためのノズル混合機内の温度を制御するためにジャケットを備えたものが好ましい。工程(A)において、本発明の界面活性剤組成物中に成分(a)や成分(b)の未中和物が含まれている場合は、粉体原料中のアルカリ成分と中和させてもよい。好適な混合時間(回分式の場合)及び平均滞留時間連続式の場合)は、例えば1〜20分間が好ましく、特に2〜10分間が好ましい。更に工程(B)を行うことにより、洗剤組成物の流動性と耐ケーキング性を向上させることができる。また、工程(A)で得られた混合物が粉末状を呈していない場合に、工程(B)には、微粉体を助剤として用いて混合物を解砕する工程も含まれる。

0058

該微粉体は、洗剤組成物表面の被覆率の向上、洗剤組成物の流動性と耐ケーキング性の向上の点から、その一次粒子の平均粒径が10μm以下のものが好ましい。平均粒径は、光散乱を利用した方法、例えばパーティクルアナライザー(堀場製作所(株)製)により測定される。

0059

該微粉体は、アルミノケイ酸塩が望ましく、ケイ酸カルシウム二酸化ケイ素、ベントナイト、タルククレイ非晶質シリカ誘導体結晶性シリケート化合物等のシリケート化合物のような無機微粉体や、一次粒子が10μm以下の金属石鹸も用いることができる。また、該微粉体が高いイオン交換能や高いアルカリ能を有することが洗浄力の点で好ましい。

0060

微粉体の使用量としては、流動性及び使用感の点で粉末洗剤組成物100質量部に対して好ましくは0.5〜40質量部、より好ましくは1〜30質量部、特に好ましくは2〜20質量部である。

0061

工程(B)で用いられる混合機は、添加する微粉体の分散性の向上、解砕効率の向上の点から例えば、混合機内に高速回転する解砕翼を備えているものが好ましい。
また、混合機内の温度は目的に応じて任意に設定すればよいが、本発明の界面活性剤組成物の進入硬度が100g/cm2以上の温度範囲であれば微粉体添加量の低減、解砕効率の向上の点から有利である。

0062

洗剤組成物の物性は、以下のものが適している。
(1)洗剤組成物の低温での溶解率は、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%以上である。溶解率の測定方法は次の通りである。

0063

5℃に冷却した71.2mgのCaCO3/Lに相当する1Lの硬水(Ca/Mgのモル比7/3)を1Lビーカー内径105mm、高さ150mmの円筒型、例えば岩硝子社製1Lガラスビーカー)の中に満たし、5℃の水温ウォーターバスにて一定に保った状態で、攪拌子(長さ35mm、直径8mm、例えば型式:ADVANTEC社製、テフロン登録商標)丸型細型)にて水深に対する渦巻きの深さが約1/3となる回転数(800rpm)で攪拌する。1.0000±0.0010gとなるように縮分量した対象洗剤組成物を攪拌下に水中に投入・分散させ攪拌を続ける。投入から60秒後にビーカー中の洗剤組成物の分散液を質量既知のJIS Z 8801(ASTMNo.200に相当)規定の目開き74μmの標準篩(直径100mm)で濾過し、篩上に残留した含水状態の洗剤組成物を篩と共に質量既知の開放容器回収する。

0064

尚、濾過開始から篩を回収するまでの操作時間を10±2秒とする。回収した洗剤組成物の溶残物を105℃に加熱した電気乾燥機にて1時間乾燥し、その後、シリカゲルを入れたデシケーター(25℃)内で30分間保持して冷却する。冷却後、乾燥した洗剤の溶残物と篩と回収容器の合計の質量を測定し、次式によって洗剤組成物の溶解率(%)を算出する。尚、質量の測定は精密天秤を用いて行うこととする。

0065

溶解率(%)={1−(T/S)}×100
〔S:対象洗剤組成物の投入質量(g);T:上記攪拌条件にて得られた水溶液を上記篩に供した後、篩上に残存する対象洗剤組成物の溶残物の乾燥質量(g)(乾燥条件:105℃の温度下に篩を1時間保持した後、シリカゲルを入れたデシケーター(25℃)内で30分間保持する。)。〕

0066

(2)低温での分散性(ペースト形成、ペースト残存率)の評価方法は以下の通りである。
パナソニック洗濯機号NA−F42Y1」のパルセータの6分割された扇状の窪みの1つの外周の近くに、洗剤組成物17.5gを集合状態で置く。次に、洗剤組成物に直接水が当らないようにして、10L/minの流量で5℃の水道水22Lを注水し、注水終了後に静置する。注水終了後から5分後、弱水流(手洗いモード)で攪拌を開始し、3分間攪拌した後に排水し、洗濯槽に残留する洗剤の状態を下記の評価基準によって判定する。下記記載の「残留粒子面積」とは、残留した洗剤粒子を底が平ら容器内に敷き詰めた場合の合計面積をいう。

0067

ペースト形成性の評価基準〕
I:凝集物がない、もしくは視認できない。
II:凝集物が殆どない(残留粒子面積25mm2以内)。
III:凝集物が少量残留している(残留粒子面積25mm2を超えて100mm2以内)。
IV:凝集物が多量に残留している(残留粒子面積100mm2を超える)。

0068

(3)嵩密度は500g/L以上が好ましく、500〜1000g/Lがより好ましく、600〜900g/Lがさらに好ましく、650〜850g/Lがよりさらに好ましい。該嵩密度の測定方法は、ベース顆粒と同様である。

0069

(4)平均粒径は、好ましくは150〜500μm、より好ましくは200〜450μm、さらに好ましくは250〜400μmである。該平均粒径の測定方法は、ベース顆粒と同様である。

0070

(5)耐ケーキング性は、好ましくは篩通過率が90%以上、より好ましくは95%以上である。耐ケーキング性の試験法は、濾紙(ADVANTEC社製No.2)で長さ10.2cm×幅6.2cm×高さ4cmの天部のない箱を作り、四隅ステープラーでとめる。試料50gを入れ、温度30℃、湿度70%RH雰囲気下、28日間放置した後のケーキング状態について下記の通過率を求めることによって行う。

0071

<通過率>
試験後の試料を篩(JIS Z 8801規定の目開き4760μm)上に静かにあけ、通過した粉末質量を計り、試験後の試料に対する通過率(%)を求める。

0072

(6)シミ出し性は、下記の試験法による評価が好ましくはタンク1又はランク2、より好ましくはランク1であれば搬送系での機器への非イオン性界面活性剤を含有する粉末の付着防止、容器にシミ出し防止の工夫が不要となるので好ましい。

0073

シミ出し性の試験法:耐ケーキング試験と同様の方法で、28日間保存した時の濾紙の容器の底部(粉体と非接触面)でのシミ出し状態目視評価する。評価は、底部の濡れ面積で判定し、下記の1〜5ランクとする。

0074

ランク1:濡れていない。
ランク2:1/4程度の面が濡れている。
ランク3:1/2程度の面が濡れている。
ランク4:3/4程度の面が濡れている。
ランク5:全面が濡れている。

0075

実施例1
100質量部のノニオン(c-1)に対して、アニオン水溶液(アニオン(a-2)として54質量部)、3.5質量部のPEG及び2.9質量部の芒硝を混合し、界面活性剤組成物を調製した。アニオン水溶液は有効分63%のものを使用した。界面活性剤組成物中の水分は、100質量部のノニオン(c-1)に対して、32質量部であった。得られた界面活性剤組成物の60℃、70℃、80℃における粘度を表1に示した。

0076

実施例2
アニオン(a-2)に代えてアニオン(a-1)及びアニオン(b-1)を用いたこと以外は調製例1と同様の方法で界面活性剤組成物を調製した。得られた界面活性剤組成物の60℃、70℃、80℃における粘度を表1に示した。

0077

比較例1
ノニオン(c-1)に代えてノニオン(c'-1)を用いたこと、並びにアニオン(a-2)に代えてアニオン(a-1)及びアニオン(b-1)を用いたこと以外は調製例1と同様の方法で界面活性剤組成物を調製した。得られた界面活性剤組成物の60℃、70℃、80℃における粘度を表1に示した。

0078

0079

なお、実施例と比較例では以下の成分を使用し、表1では略号で示した。
アニオン(a-1):アルキル硫酸ナトリウム塩(アルキル基の炭素数:C14)
アニオン(a-2):アルキル硫酸ナトリウム塩(アルキル基の炭素数:C12/C14)
アニオン(b-1):アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム塩(アルキル基の炭素数:C12/C14、EO平均付加モル数:2モルPO平均付加モル数:0モル)、花王株式会社製エマール270J
ノニオン(c-1):一般式(I)で表される非イオン性界面活性剤:
R1O−(EO)p1(PO)q1(EO)p2H (I)
〔ここで、R1は炭素数12〜14の直鎖アルキル基であり、EOはエチレンオキシ基であり、POはプロピレンオキシ基であり、p1=9、q1=2、p2=9の数である。〕ノニオン(c'-1):ポリオキシエチレンアルキルエーテル(アルキル基の炭素数:C12、EO平均付加モル数:6モル)、花王株式会社製エマルゲン108
PEG:ポリエチレングリコール(質量平均分子量:1,300)、花王株式会社製XG1300

0080

表1より、ノニオン(c-1)を使用した実施例1及び実施例2においては、ノニオン(c'-1)を使用した比較例1と異なり、水/(c)の比率を0.32とした場合であっても、低温(60℃)での界面活性剤組成物をハンドリング可能な低粘度に保てることが分かった。一方、比較例1においては、よりハンドリングに容易に行う為には、脱水工程が必要であったと考えられる。

0081

実施例2及び比較例1の界面活性剤組成物を2次元像X線回折装置PINTPAPID(株式会社リガク)を使用し、60℃の条件で解析した結果を図1に示す。実施例2の界面活性剤組成物では2θ=1.5〜3.0の間で明確なピークは認められなかった。一方、比較例1の界面活性剤組成物では2θ=2.4付近にベースラインとの強度比2.0程度のピークが検出された。この結果より、比較例1の界面活性剤組成物中には何らかの構造体が形成され、その構造体により粘度が上昇したものと推察することができる。

0082

実施例3及び比較例2
以下の手順に従って、洗剤組成物を製造した。
(1)工程(A)に使用するベース顆粒を次のようにして調製した。
混合槽に水410質量部を入れ、水温が45℃に達した後に、硫酸ナトリウム(四国化成株式会社製、無水中性芒硝)110質量部、亜硫酸ナトリウム(三井化学株式会社製、亜硫酸ソーダ)8質量部、蛍光染料(チバスシャリティケミカルス社製、チノパールBS−X)2質量部を添加して10分間攪拌した。炭酸ナトリウム(セントラル硝子株式会社製、デンス灰、平均粒径:290μm)120質量部を添加し、40%ポリアクリル酸ナトリウム水溶液(花王株式会社製、質量平均分子量1万)150質量部を添加し10分間攪拌し、塩化ナトリウム海塩業株式会社製、ナクルN)40質量部と、更にゼオライト(ZEOBUILDER社製、ゼオビルダー、4A型、平均粒径:3.5μm)160質量部を添加し、15分間攪拌して均質なスラリーを得た(スラリー水分50%、温度50℃)。

0083

スラリーをポンプ噴霧乾燥塔向流式)に供給し、塔頂付近に設置した圧力噴霧ノズルから噴霧圧2.5MPaで噴霧を行った。噴霧乾燥塔に供給する高温ガス下部より温度285℃で供給され、塔頂より98℃で排出された。得られたベース顆粒中の水分は0.0%、嵩密度は510g/L、平均粒径290μmであった。この得られたベース顆粒100質量部に対して、シリケート結晶性ケイ酸ナトリウム(株式会社トクヤマシルテック製プリフィード6Nを粉砕し、平均粒径10μmにて使用))4質量部、炭酸ナトリウム((平均粒径:290μm)、セントラルガラス株式会社製ソーダ灰)26質量部、粉末ベントナイト(黒崎白土工業株式会社製オドゾルブK−400)9質量部を添加して一様になるまで混合し、粉体原料を得た。

0084

(2)粉体原料と界面活性剤組成物との混合を次のようにして実施し、粉体原料に界面活性剤組成物を担持させた。ここで、実施例3において用いられた界面活性剤組成物は実施例1で得られたものであり、比較例2において用いられた界面活性剤組成物は比較例1で得られたものであった。

0085

工程(A):粉体原料100質量部に界面活性剤組成物38質量部を担持させた。担持機にはリボンミキサーホソカワミクロン製:80Lスケール)を使用し、粉体原料の温度:60℃、界面活性剤組成物の温度:60℃、担持機の温水ジャケット温度:60℃で実施した。

0086

工程(B):工程(A)で得られた洗剤組成物を改質機に移し、該洗剤組成物100質量部あたり、脂肪酸(アルキル基の炭素数12〜18)1.2質量部とポリエチレングリコール1.2質量部を添加して一様になるまで混合した。次いで、洗剤組成物の表面を改質するために、微粉体としてゼオライト((平均粒径:3.5μm)ZEOBUILDER社製、ゼオビルダー、4A型)11質量部を添加した。改質機にはレディミキサー貿易株式会社:FM130D型:130Lスケール)を使用した。微粉体添加時の温度は60℃とした。微粉体添加後の改質時間は、実施例3、比較例2ともに1分間とした。

0087

実施例3と比較例2で得られた洗剤組成物の物性を表2に示した。

0088

0089

表2より、比較例2では、低温溶解率が80%以下、低温分散性もIIIというように、凝集物が残留した状態であり、低温での溶解性・分散性に関して十分な品質レベルを有する洗剤組成物を製造することが出来なかった。

実施例

0090

一方で、実施例3については、低温での溶解性、分散性ともに十分なレベルの粉末洗剤組成物を製造することができた。しかも、保存安定性にも優れたものであった。これは、界面活性剤組成物が低粘度化され、粉体原料としてのベース顆粒への担持が効率的に行われたことが要因の一つと考えられる。

0091

本発明によれば、低温でハンドリング可能な、アルキル硫酸塩を含有する界面活性剤組成物を提供することができる。かかる界面活性剤組成物を用いることにより、低温での溶解性及び低温分散性に優れる洗剤組成物を提供することが可能となる。

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