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技術 細胞学的または組織学的固定組成および染色方法

出願人 アール.エー.エル.ディアグノティクス
発明者 ダジラル,ラドルフェ,ルイス,ガイモンティエル,フロリアン
出願日 2010年7月21日 (9年7ヶ月経過) 出願番号 2012-521086
公開日 2012年12月27日 (7年2ヶ月経過) 公開番号 2012-533745
状態 不明
技術分野
  • -
主要キーワード 予備固定 視覚コントラスト 固定製品 人的要因 使用段階 顕微鏡標本 染色段階 再現性のある結果
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (17)

課題

本発明の目的は、少なくともアルコールエチレングリコールジメチルスルホキシド、水および塩化ナトリウムを含むことを特徴とする組織学的および細胞学的固定組成である。

解決手段

本発明は、また、この固定剤調製方法および、特に細胞または細胞構造染色方法でのその固定剤の使用に関する。

概要

背景

組織細胞または細胞の部分を同定するために、顕微鏡観察または画像分析システムと組み合わされた細胞染色技術を使用する。

これらの染色方法は、組織診断または細胞診断について医学または獣医学分析と同様に基礎研究においても、多数の生物学分野で不可欠である。

特に血液学においては、久しく以前からMGG、メイ−グリュンワルドギムザ(May−Grunwald Giemsa)の名称で公知の染色が使用される。その染色方法は、下記のように、
メタノール中に溶解したメチレンブルーエオシンによって構成されたメイ−グリュンワルド(May−Grunwald)溶液薄板上に染色する細胞を固定し、
−薄板を緩衝液と接触させ、
−次に、メタノール中にグリセリンとともに溶解したコバルトブルーII−エオシンによって構成されたギムザ(Giemsa)溶液と薄板を接触させ、
−最後に薄板をすすいで、乾燥させる
ことからなる。

したがって、この技術を標準とし、信頼性のある比較を設定することができるすべての実行者に公知の染色が得られる。

しかしながら、MGG染色は、多数の欠点を呈している。特に、有毒性かつ揮発性溶剤を使用する。さらに、グリセリンの存在によって、薄板のすすぎがより困難になり、濾過のときフィルタ詰まりが生じることがあるので、それもまた不都合な点を生じさせることがある。

さらに、良好な染色を実現するためには、染料が安定しており、薄板のすすぎの後に染料の堆積が残らないことが重要である。

ところが、MGGでは、そのような堆積が出現することがある。これらの堆積は、染色自動装置および細胞の識別システムの作動を妨害し、様々な細胞要素の区別と、細胞診断の場合は健康な細胞から病気の細胞の識別を難しくする。

これらの欠点を回避するために、MGGを他の染色方法に変更することが試された。

しかしながら、MGGに換えるために開発された方法の大多数では、分析に必須のその再現性を保持することも比較できる結果を得ることもできなかった。

また、MGGと同様に、それらの方法でも染料それ自体または細胞の固定溶液を実現するためにメタノールを使用している。実際、メタノールは、細胞を良好に固定することができるという特有物理的特性を備えている。

ところが、メタノールは有毒性かつ揮発性であり、実行者にとって危険である場合があるので、その使用を制限することが望ましい。

メタノールをエタノールに変更した溶液が提案されたが、エタノールだけでは、特に固定に使用するとき、満足できる結果が得られない。

他の溶液は、細胞構造固定剤として、ピクリン酸ホルムアルデヒドグルタルアルデヒド、または、オスミウム酸を使用することからなる。

しかし、得られた結果が優れていても、毒性製品が存在すると、それらを操作することになる人々にとって危険が引き起こされる。

さらに、画像分析システムの発達とともに、染色段階の常に同じ展開を確実にするために、染色自動装置が必要である。しかし、現在の試薬および固定製品では、これらの機械は、回路およびタンクに急速な汚れ蓄積が生じるので、過重保守に悩まされる。

さらにまた、知られているように、歴史的に、関係する国によって、生物学の同一分野でも、染色試薬は異なることがある。それは、特定の型の細胞要素の様々な色調および多少とも目立つ視覚化によって表される。血液学では、従来から、染色試薬の組み合わせ(「ヨーロッパ文化」の国々で使用されるMGG染料のように)を介在させる染色と単一の染色試薬(「アングロサクソンおよびアジア文化」の国々で使用されるライト(Wright)およびリーシュマン(Leishman)染料のように)を介在させる染色を区別する。また、現在使用される固定溶液は所定の染色方法に特化されており、二つの異なる方法に同一の固定剤を使用することはできない。

概要

本発明の目的は、少なくともアルコールエチレングリコールジメチルスルホキシド、水および塩化ナトリウムを含むことを特徴とする組織学的および細胞学的固定組成である。本発明は、また、この固定剤の調製方法および、特に細胞または細胞構造の染色方法でのその固定剤の使用に関する。a

目的

本発明は、組織、細胞または細胞成分を、その染色、および顕微鏡でのまたは画像分析システムによる分析のために薄板上の固定するための
少なくとも、
−アルコール、
−ジメチルスルホキシド、
−エチレングリコール、
−水、および、
−塩化ナトリウム
を含む組成の使用を目的とする

効果

実績

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請求項1

染色および顕微鏡によるまたは画像システムによる分析のため組織、および/または細胞および/または細胞構造固定組成であって、該組成は、少なくとも以下の成分を、そのパーセンテージは組成総量に対する質量パーセントで表示すると、−40〜60%のアルコール、−ジメチルスルホキシド、−0.1〜1%のエチレングリコール、−2〜12%の水、および−0.1〜0.5%の塩化ナトリウムを含むことを特徴とする固定組成。

請求項2

前記アルコールは、エタノールまたはイソプロパノールであることを特徴とする請求項1に記載の組成。

請求項3

前記ジメチルスルホキシドは、組成総量の30〜40質量%存在することを特徴とする請求項1または2に記載の組成。

請求項4

また、少なくとも一つの青色染料および少なくとも一つの赤色染料を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の方法。

請求項5

前記青色染料は、メチレンブルーおよび/またはコバルトブルーIおよび/またはチアジン系に属する青色染料から選択され、前記赤色染料はエオシンおよび/またはエリトロシンから選択されることを特徴とする請求項4に記載の組成。

請求項6

染色および顕微鏡でのまたは画像システムによる分析のための組織および/または細胞および/または細胞構造を薄板上に固定するための、少なくともアルコール、ジメチルスルホキシド、エチレングリコール、水および塩化ナトリウムを含む組成の使用。

請求項7

前記組成は、請求項1〜5のいずれか一つに記載の組成であることを特徴とする請求項6に記載の使用。

請求項8

組織および/または細胞および/または細胞構造の固定および染色を同時に実施するための請求項4または5に記載の組成の使用。

請求項9

少なくとも以下の段階の実施、−アルコールおよびエチレングリコールを混合させ、溶液1を得る、−水に塩化ナトリウムを溶解させ、溶液2を得る、−攪拌下の溶液1に溶液2を、続いて、ジメチルスルホキシドを添加する、および、−濾過を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の組成の製造方法。

請求項10

少なくとも以下の段階の実施、−少なくともジメチルスルホキシド、青色染料および赤色染料を含む溶液4を調製する、−アルコールおよびエチレングリコールを混合させ、溶液1を得る、−水に塩化ナトリウムを溶解させ、溶液2を得る、−攪拌下の溶液1に溶液2を添加して、溶液3を得る、−攪拌下の溶液3を溶液4に添加する、−濾過を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の組成の製造方法。

請求項11

前記溶液4は、ジメチルスルホキシドに以下の染料、−メチレンブルー−エオシン−コバルトブルーI−エオシン−メチレンブルー、−メチレンコバルトブルーI、−チアジン系化合物を溶解して、得られることを特徴とする請求項9に製造方法。

請求項12

前記アルコールは、エタノールまたはイソプロパノールであることを特徴とする請求項8〜10のいずれか一つに記載の製造方法。

請求項13

少なくとも染色する標本を請求項4または5に記載の固定組成と接触させることからなる段階を備えることを特徴とする、特に血液および骨髄の細胞または細胞構造の染色方法

請求項14

少なくとも以下の段階、−染色する標本を請求項4または5に記載の固定組成と接触させ、−固定された標本をpH6.5〜7.0の緩衝溶液と接触させ、−該標本をすすぎ溶液と接触させるを備えることを特徴とする、特に血液および骨髄の細胞または細胞構造の染色方法。

請求項15

少なくとも以下の段階、−染色する標本を請求項4または5に記載の固定組成と5〜10分間接触させ、−固定された標本をpH6.5〜7.0の緩衝溶液に3〜8分間接触させ、−5〜20秒間標本をすすぎ溶液に接触させるを備えることを特徴とする、特に血液および骨髄の細胞または細胞構造の染色方法。

請求項16

少なくとも以下の段階、−染色する標本を請求項4または5に記載の固定組成と接触させ、−固定された標本をpH6.8〜7.2の緩衝溶液に接触させ、−標本を補足反応試薬に接触させ、−標本をすすぎ溶液に接触させるを備えることを特徴とする、特に血液および骨髄の細胞または細胞構造の染色方法。

請求項17

少なくとも以下の段階、−染色する標本を請求項4または5に記載の固定組成と5〜8分間接触させ、−固定された標本をpH6.8〜7.2の緩衝溶液に2〜3分間接触させ、−標本を補足の反応試薬に1〜3分間接触させ、−5〜20秒間標本をすすぎ溶液に接触させるを備えることを特徴とする、特に血液および骨髄の細胞または細胞構造の染色方法。

技術分野

0001

本発明は、染色および分析のため薄板上に組織細胞または細胞成分を固定するための組成に関するものである。

0002

本発明は、また、この固定剤調製方法およびその組織学または細胞学での使用に関するものである。本発明の特定の利用は、この固定剤を使用した、特に血液および骨髄のための組織、細胞または細胞成分の染色方法である。

背景技術

0003

組織、細胞または細胞の部分を同定するために、顕微鏡観察または画像分析システムと組み合わされた細胞染色技術を使用する。

0004

これらの染色方法は、組織診断または細胞診断について医学または獣医学分析と同様に基礎研究においても、多数の生物学分野で不可欠である。

0005

特に血液学においては、久しく以前からMGG、メイ−グリュンワルドギムザ(May−Grunwald Giemsa)の名称で公知の染色が使用される。その染色方法は、下記のように、
メタノール中に溶解したメチレンブルーエオシンによって構成されたメイ−グリュンワルド(May−Grunwald)溶液で薄板上に染色する細胞を固定し、
−薄板を緩衝液と接触させ、
−次に、メタノール中にグリセリンとともに溶解したコバルトブルーII−エオシンによって構成されたギムザ(Giemsa)溶液と薄板を接触させ、
−最後に薄板をすすいで、乾燥させる
ことからなる。

0006

したがって、この技術を標準とし、信頼性のある比較を設定することができるすべての実行者に公知の染色が得られる。

0007

しかしながら、MGG染色は、多数の欠点を呈している。特に、有毒性かつ揮発性溶剤を使用する。さらに、グリセリンの存在によって、薄板のすすぎがより困難になり、濾過のときフィルタ詰まりが生じることがあるので、それもまた不都合な点を生じさせることがある。

0008

さらに、良好な染色を実現するためには、染料が安定しており、薄板のすすぎの後に染料の堆積が残らないことが重要である。

0009

ところが、MGGでは、そのような堆積が出現することがある。これらの堆積は、染色自動装置および細胞の識別システムの作動を妨害し、様々な細胞要素の区別と、細胞診断の場合は健康な細胞から病気の細胞の識別を難しくする。

0010

これらの欠点を回避するために、MGGを他の染色方法に変更することが試された。

0011

しかしながら、MGGに換えるために開発された方法の大多数では、分析に必須のその再現性を保持することも比較できる結果を得ることもできなかった。

0012

また、MGGと同様に、それらの方法でも染料それ自体または細胞の固定溶液を実現するためにメタノールを使用している。実際、メタノールは、細胞を良好に固定することができるという特有物理的特性を備えている。

0013

ところが、メタノールは有毒性かつ揮発性であり、実行者にとって危険である場合があるので、その使用を制限することが望ましい。

0014

メタノールをエタノールに変更した溶液が提案されたが、エタノールだけでは、特に固定に使用するとき、満足できる結果が得られない。

0015

他の溶液は、細胞構造の固定剤として、ピクリン酸ホルムアルデヒドグルタルアルデヒド、または、オスミウム酸を使用することからなる。

0016

しかし、得られた結果が優れていても、毒性製品が存在すると、それらを操作することになる人々にとって危険が引き起こされる。

0017

さらに、画像分析システムの発達とともに、染色段階の常に同じ展開を確実にするために、染色自動装置が必要である。しかし、現在の試薬および固定製品では、これらの機械は、回路およびタンクに急速な汚れ蓄積が生じるので、過重保守に悩まされる。

0018

さらにまた、知られているように、歴史的に、関係する国によって、生物学の同一分野でも、染色試薬は異なることがある。それは、特定の型の細胞要素の様々な色調および多少とも目立つ視覚化によって表される。血液学では、従来から、染色試薬の組み合わせ(「ヨーロッパ文化」の国々で使用されるMGG染料のように)を介在させる染色と単一の染色試薬(「アングロサクソンおよびアジア文化」の国々で使用されるライト(Wright)およびリーシュマン(Leishman)染料のように)を介在させる染色を区別する。また、現在使用される固定溶液は所定の染色方法に特化されており、二つの異なる方法に同一の固定剤を使用することはできない。

発明が解決しようとする課題

0019

したがって、毒性がなく、安定し、経済的で、使用が簡単で、再現性のある結果を得ることができ、かつ染色自動装置に適した組織、細胞または細胞成分の染色用製品への要望存続している。特に、薄板上の組織、細胞または細胞要素の顕微鏡での研究用の、これらの要望に応え、他の染色方法に適した製品への要望が存続している。

課題を解決するための手段

0020

本発明は、従来技術の欠点を解消し、特に血液学の分野に適した、組織学的または細胞学的固定組成を使用することを提案して、この問題を解決しようとする。

0021

このため、本発明は、組織、細胞または細胞成分を、その染色、および顕微鏡でのまたは画像分析システムによる分析のために薄板上の固定するための
少なくとも、
アルコール
ジメチルスルホキシド
エチレングリコール
−水、および、
塩化ナトリウム
を含む組成の使用を目的とする。

0022

本発明は、また、使用される組織学的また細胞学的組成、または、固定剤を目的とする。

0023

そのような組成は、毒性製品を含まないのが好ましい。それによって、細胞をその染色のため有効に保持して、顕微鏡でおよび画像分析システムによって容易に分析可能な、再現性があり、かつ、安定した結果を得ることができる。

0024

本発明は、また、この組成の調製方法に関する。

0025

好ましくは、その固定組成は、また、少なくとも一つの青色染料および赤色染料を含み、細胞を固定し、染色するために一度に同時に使用することができる。

0026

本発明は、また、固定組成を使用して、特に血液および骨髄に適した、細胞または細胞要素の染色方法を目的とする。

発明の効果

0027

好ましくは、本発明による方法によって、極めて優れた再現性のある結果を得ることができる。そのうえ、経済的で、迅速で、信頼性があり、使用が容易であり、極めて低い含有量の染料しか必要としない。

0028

下記の添付図面を参照して、以下に本発明を詳細に説明する。

図面の簡単な説明

0029

図1aは、MGG染色後の血液塗抹標本を示している。
図1bは、固定の悪いMGG染色後の血液塗抹標本を示している。
図1cは、ライト(Wright)染色後の血液塗抹標本を示している。
図1dは、リーシュマン(Leishman)染色後の血液塗抹標本を示している。
図2aは、MGG染色型染色方法の使用によって、本発明による組成による固定および染色後の血液塗抹標本を示している。
図2bは、ライト/リーシュマン(Wright/Leishman)染色型染色方法の使用によって、本発明による組成による固定および染色後の血液塗抹標本を示している。
図3aは、70°のエタノール+2%エチレングリコールでの1分間の予備固定段階を備える方法での急速な染色後の血液塗抹標本を示している。
図3bは、99.9°のエタノール+2%エチレングリコールでの1分間の予備固定段階を備える方法での急速な染色後の血液塗抹標本を示している。
図3cは、99.9°のエタノール+2%エチレングリコールでの5分間の予備固定段階を備える方法での急速な染色後の血液塗抹標本を示している。
図4は、99.9°のエタノール+2%エチレングリコール+ジメチルスルホキシドでの5分間の予備固定段階を備える方法での急速な染色後の血液塗抹標本を示している。
図5aは、99.9°のエタノール+2%エチレングリコール+ジメチルスルホキシド+水5mlでの5分間の予備固定段階を備える方法での急速な染色後の血液塗抹標本を示している。
図5bは、99.9°のエタノール+2%エチレングリコール+ジメチルスルホキシド+水10mlでの5分間の予備固定段階を備える方法での急速な染色後の血液塗抹標本を示している。
図5cは、99.9°のエタノール+2%エチレングリコール+ジメチルスルホキシド+水20mlでの5分間の予備固定段階を備える方法での急速な染色後の血液塗抹標本を示している。
図6aは、99.9°のエタノール+2%エチレングリコール+ジメチルスルホキシド+水5ml+塩化ナトリウム0.1gでの5分間の予備固定段階を備える方法での急速な染色後の血液塗抹標本を示している。
図6bは、99.9°のエタノール+2%エチレングリコール+ジメチルスルホキシド+水5ml+塩化ナトリウム0.3gでの5分間の予備固定段階を備える方法での急速な染色後の血液塗抹標本を示している。
図6cは、99.9°のエタノール+2%エチレングリコール+ジメチルスルホキシド+水5ml+塩化ナトリウム0.2gでの5分間の予備固定段階を備える方法での急速な染色後の血液塗抹標本を示している

0030

本発明は、組織および/または細胞および/または細胞成分を、その染色、および顕微鏡でのまたは画像分析システムによる分析のために薄板上での固定を実施するための、
少なくとも、アルコール、ジメチルスルホキシド、エチレングリコール、水および塩化ナトリウムを含む組成の使用を目的とする。

0031

好ましくは、組成は、血液または骨髄の細胞および/または細胞構造を固定するために使用される。

0032

好ましくは、組成は、また、一つまたは複数の染料を含み、組織および/または細胞および/または細胞構造の固定と染色を同時に実施するために使用することができる。

0033

本発明は、また、固定剤とも呼ばれる組織学または細胞学の特定の組成に関するものである。

0034

本発明の意味での固定組成または固定剤とは、細胞および組織が生きた状態のときにあった様相を可能な限り保持するために細胞および組織の自己分解現象を停止させることのできる試薬を意味する。したがって、そのような試薬は、保持されることのできる顕微鏡標本を実現するために形態を尊重し、細胞および組織を不動化することができる。また、細胞および組織の構造的、機能的または遺伝的様相を明らかにするために、染色、組織化学的または免疫学的な反応のような補足的な処理を実施することができる必要がある。

0035

組成は、少なくともアルコール、ジメチルスルホキシド、エチレングリコール、水および塩化ナトリウムを含む。

0036

アルコールは、全ての非毒性アルコールから選択される。好ましいアルコールは、エタノールまたはイソプロパノールである。

0037

また、アルコール混合物を使用することもできる。

0038

特に適した一実施態様によると、アルコールはエタノールである。

0039

水は、脱塩水または脱イオン水であることがある。

0040

組成の有効性をより優れたものにするために、水および塩化ナトリウムは特定の割合で存在しなければならない。また、特に適した一実施態様によると、塩化ナトリウムは組成の総量の0.1〜0.5質量%、水は組成の総量の2〜12質量%、好ましくは2.6〜8質量%存在する。さらにより好ましくは、塩化ナトリウムは0.2〜0.3%、水は3〜6%である。また、アルコールは組成の総量の40〜60質量%、エチレングリコールは組成の総量の0.1〜1質量%存在する。さらに好ましくは、アルコールは50〜60%、エチレングリコールは0.1〜0.5%である。

0041

また、DMSO(ジメチルスルホキシド)が組成総量の30〜40質量%存在するとき、特に興味深い結果が得られる。

0042

図3a〜6cの様々な図面を比較すると、アルコール、エチレングリコール、ジメチルスルホキシド、塩化ナトリウムおよび水の各成分が重要であることが分かる。細胞を固定させ、次に容易に染色および分析できるようにすることができるのは、これらの特定の成分の混合物である。

0043

図3a〜6cで、細胞は本発明による組成の成分の全部または一部を含む組成によって固定され、続いて、Kit RAL 555(RAL(登録商標))で使用されるような急速染色技術によって染色される。すなわち、固定された薄板を5秒間第一の赤色染料に浸し、次に5秒間青色染料に浸し、最後に薄板をすすいで、乾燥させる。固定組成中にアルコール、エチレングリコール、ジメチルスルホキシド、塩化ナトリウムおよび水が存在するとき得られる結果はより良好なものである。

0044

本発明による組成は、少なくとも以下の段階の実施を含む製造方法によって得られる:
−アルコールおよびエチレングリコールを混合させ、溶液1を得る、
−水に塩化ナトリウムを溶解させ、溶液2を得る、
攪拌下の溶液1に溶液2を、続いて、ジメチルスルホキシドを添加する、
−濾過。

0045

一実施態様によると、本発明による固定組成は、また、少なくとも一つの青色染料および少なくとも一つの赤色染料を含む。

0046

青色染料は、メチレンブルーおよび/またはコバルトブルーIおよび/またはチアジン系に属する青色染料の中から選択される。

0047

赤色染料は、エオシンおよび/またはエリトロシンから選択される。

0048

好ましくは、一つまたは複数の青色および赤色染料は、ジメチルスルホキシド中に溶解される。

0049

特に適した一実施態様によると、本発明による組成は、
−ジメチルスルホキシド、
−アルコール、例えば、エタノールまたはイソプロパノール、またはアルコール混合物、
−エチレングリコール、
−水、
−塩化ナトリウム、
−メチレンブルー−エオシン、
−コバルトブルーI−エオシン、
−メチレンブルー、
メチレンコバルトブルーI、および、
−チアジン系化合物
を含む。

0050

特に、本発明による組成は、
−ジメチルスルホキシド約32(容積)%
−アルコール約63(容積)%
−エチレングリコール約 0.1(容積)%
−水 約 4.9(容積)%
−メチレンブルー−エオシン約20(重量)%(乾燥材料の重量%)
−コバルトブルーI−エオシン 約20(重量)%(乾燥材料の重量%)
−メチレンブルー 約 8(重量)%(乾燥材料の重量%)
−メチレンコバルトブルーI 約 8(重量)%(乾燥材料の重量%)
−チアジン系化合物約 4(重量)%(乾燥材料の重量%)
−塩化ナトリウム約40(重量)%(乾燥材料の重量%)
を含むことがある。

0051

好ましくは、そのような組成によって、組織、細胞または細胞成分の染色および固定を同時に実施することができる。

0052

その組成は、少なくとも以下の段階の実施を含む製造方法によって得られる:
−少なくともジメチルスルホキシド、青色染料および赤色染料を含む溶液4を調製する、
−アルコールおよびエチレングリコールを混合させ、溶液1を得る、
−水に塩化ナトリウムを溶解させ、溶液2を得る、
−攪拌下の溶液1に溶液2を添加して、溶液3を得る、
−攪拌下の溶液3を溶液4に添加する、
−濾過。

0053

溶液4の染料は、ジメチルスルホキシド中に溶解される。

0054

好ましくは、アルコールはエタノールである。

0055

好ましくは、本発明による固定剤は、組織、細胞および細胞構造の良好な固定を可能にしながら、毒性製品を全く含まない。その固定剤は、特に、血液および骨髄の塗抹標本に適している。

0056

別の利点によると、本発明の固定組成は、様々な方法で使用でき、単一の染色試薬を介在させる方法と同様に染色試薬の組み合わせを介在させる方法にも、様々な染色方法に適用できる。

0057

にもかかわらず、本発明は、この固定剤を使用する特定の染色方法を目的とする。特に血液および骨髄用の細胞または細胞構造の染色方法に関する。

0058

これらの方法は、少なくとも染色する標本を本発明の目的である固定組成と接触させることからなる段階を備える。

0059

第一の実施態様によると、染色方法は、少なくとも下記の段階を備える:
−染色する標本、例えば、分析する血液または骨髄の塗抹標本を載せた薄板を本発明による固定組成と、好ましくは5〜10分間接触させる。
−固定された標本をpH6.5〜7の緩衝溶液に好ましくは3〜8分間接触させ、本発明による固定剤によって準備された染色過程を開始し、制御する。緩衝溶液を通過するとき、この段階では全ての固定剤を除去しないほうが好ましいであろう。
−場合によっては軽く撹拌して、好ましくは5〜20秒間標本をすすぎ溶液に接触させるが、その役目は、過剰な固定剤を除去して、染色を停止させ、細胞構造の染色を仕上げることである。

0060

この方法は、「ライト(Wright)/リーシュマン(Leishman)」型染色に対応する。

0061

第二の実施態様によると、染色方法は、少なくとも下記の段階を備える:
−染色する標本を本発明による固定組成と、好ましくは5〜8分間接触させる。
−固定された標本をpH6.8〜7.2の緩衝溶液に好ましくは2〜3分間接触させ、本発明による固定剤によって準備された染色過程を開始し、制御する。
−場合によっては軽く撹拌して、標本を好ましくは1〜3分間緩衝媒中で攪拌され、ある使用条件で染色を完成させることができる補足の染色試薬と接触させる。
−標本を好ましくは5〜20秒間すすぎ溶液に接触させる。

0062

この方法は、メイ−グリュンワルドギムザ(May−Grunwald−Giemsa)型染色に対応する。

0063

本発明による方法の実施に使用される緩衝液は、水、リン酸ナトリウムカリウムリン酸塩抗菌剤および非イオン性界面活性剤によって構成される。

0064

補足の染色試薬は、ジメチルスルホキシドに溶解したメチレンブルー、メチレンコバルトブルーIおよびチアジン系化合物、および、水に溶解したリン酸2ナトリウムおよびカリウムリン酸塩で構成される。

0065

すすぎ溶液は、それ自体、水に溶解したリン酸2ナトリウム、カリウムリン酸塩、抗菌剤およびイソプロパノールで構成される。

0066

空気による乾燥後、薄板を顕微鏡で、または、画像分析システムによって直接観察する準備ができる。

0067

好ましくは、使用した製品で、特に本発明による固定剤によって、染色の標準化保証し、色の再現性を得ることができる。その標準化および再現性は、製品、特に固定剤の組成に関係しているが、また、使用できる製品が重要であるということである。実際、そのような製品の使用は、溶液の調製において、特に、質が可変であり、それによって、染色の品質および再現性を劣化させる補足の製品の希釈および使用段階廃止して、人的要因を導入することを回避する。

0068

この再現性は、画像分析システムが拠にすることができる安定した基準を構成する。疾患の存在の疑わしい兆候不確定な異常を標定して、様々な型の細胞を識別し、分類する役目を負うこれらのシステムは、得られた結果が再現性でなければ、使用できない。

0069

また、本発明によって使用される固定剤および試薬は、それらの使用によって堆積が限定され、それによって、これらの機械の開発コストがかなり減少したので、染色自動装置内で使用できる。

0070

また別の利点によると、本発明によって、様々な型の細胞の正確な識別が可能な優れた視覚コントラストと、染料の堆積もなく、様々なアーチファクトソースを得ることができる。特に図2aおよび図2bで、得られたコントラストが従来技術の製品で得られたもの(図1a、1b、1c、1d)より優れていることが分かる。

0071

本発明は、下記に、血液学に関係した例によって説明されるが、それらの例は本発明を何ら限定するものではない。

0072

−材料
固定組成(製品1)
固定組成は、以下に示すように調製される。

0073

製品1lのために、
−ジメチルスルホキシド280〜380mlに、以下の染料、すなわち、メチレンブルー−エオシン、コバルトブルーI−エオシン、メチレンブルー、メチレンコバルトブルーI、チアジン系化合物を溶解して、溶液Aを調製し、
−エタノール550〜680mlにエチレングリコール約1mlを混合して、溶液Bを調製し、
−塩化ナトリウム1〜4gを水40〜60mlに溶解して、溶液Cを調製し、
−溶液Bに攪拌下の溶液Cを添加して、溶液Dを調製し、
−溶液Dに溶液Aを攪拌しながら添加し、
−混合物を濾過する。

0074

緩衝液(製品2)
緩衝液は、以下に示す手順の実施によって調製される。

0075

製品1lのために、水約1l中にリン酸2ナトリウム0.189〜0.530g、カリウムリン酸塩0.399〜0.726g、抗菌剤約1gおよび非イオン性界面活性剤約1gを溶解する。続いて、全体を濾過する。

0076

補足の染色試薬(製品3)
補足の染色試薬は、以下に示すように調製される。

0077

製品1lのために、
−ジメチルスルホキシド10〜15mlに、以下の染料、すなわち、メチレンブルー、メチレンコバルトブルーIおよびチアジン系化合物を溶解して、第一の溶液を調製し、
−リン酸2ナトリウム5〜8gおよびカリウムリン酸塩1.5〜3gを水985〜990mlに溶解して、第二の溶液を調製し、
−第二の溶液に第一の溶液を攪拌しながら添加し、
−混合物を濾過する。

0078

すすぎ溶液(製品4)
すすぎ溶液は、製品1lのために、水約940mlにリン酸2ナトリウム0.3〜0.5g、カリウムリン酸塩0.3〜0.5g、抗菌剤約0.1gおよびアルコール(好ましくはイソプロパノール)45〜50gを溶解して、得られる。続いて、全体を濾過する。

0079

−染色方法の実施例「メイ−グリュンワルドギムザ(May−Grunwald−Giemsa)」型染色の結果
「メイ−グリュンワルドギムザ(May−Grunwald−Giemsa)」型染色として当業者には公知の結果を得るために、以下の一連の段階を実施することができる:
−分析する血液または骨髄塗抹標本を載せた薄板を製品1と5〜8分接触させ、
−薄板を製品2と2〜3分接触させ、
−薄板を製品3と1〜3分接触させ、および、
−場合によっては軽く攪拌しなから薄板を製品4と5〜20秒接触させる。

0080

空気で乾燥後、薄板は顕微鏡で直接または画像分析システムで観察できるようになっている。

0081

得られた結果を図2aに示した。

0082

−染色方法の実施例「ライト/リーシュマン(Wright/Leishman)」型染色の結果
「ライト/リーシュマン(Wright/Leishman)」型染色として当業者には公知の結果を得るために、以下の一連の段階を実施することができる:
−分析する血液または骨髄塗抹標本を載せた薄板を製品1と5〜10分接触させ、
−薄板を製品2と3〜8分接触させ、および、
−場合によっては軽く攪拌しながら薄板を製品4と5〜20秒接触させる。

0083

空気で乾燥後、薄板は顕微鏡で直接または画像分析システムで観察できるようになっている。

0084

得られた結果を図2bに示した。

実施例

0085

もちろん、本発明は、前記の実施態様に限定されるものではないことは明らかであるが、反対に全ての変更例を含むものである。

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