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技術 良好な固有の色彩および耐熱性を有する超高純度ポリカーボネートならびに該ポリカーボネートを製造するための装置および方法

出願人 コベストロ、ドイチュラント、アクチエンゲゼルシャフト
発明者 トーマス・ケーニッヒイェルク・キルヒホフミヒャエル・ビーアデルクレメンス・コールグリューバーヨハン・レヒナーヨハン・ファエスヨハン・ファンデン・アインデフランク・ブラインセールスベルト・ライティンクス
出願日 2010年5月26日 (11年7ヶ月経過) 出願番号 2012-512252
公開日 2012年11月15日 (9年1ヶ月経過) 公開番号 2012-528895
状態 特許登録済
技術分野 ポリエステル、ポリカーボネート
主要キーワード 分散域 流入域 螺旋状チューブ 気体スペース 螺旋チューブ ストランド式 ニッケル系材料 シーリング領域
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (5)

課題・解決手段

本発明は、揮発成分および熱分解生成物残留が極めて少なく、かつ光学的性質、特に黄色度指数が改善され、熱安定性が良好なポリカーボネートであって、溶媒含有ポリマー溶融体から製造されたものに関する。本発明はまた、少なくとも3つのガス抜き域および該少なくとも3つのガス抜き域の前にあり、共留剤を分散させるための域を備えたベント式押出機を用いて上記ポリカーボネートを製造するための装置および方法にも関する。

概要

背景

ポリカーボネートを製造するための公知の界面法においては、クロロベンゼンのような芳香族クロ炭化水素およびジクロロメタンが使用されているが、これらはポリカーボネートを崩壊させるので、最終生成物においてそれらの残留による含有は望まれていない。これらの揮発成分を除去するためには、脱蔵押出機を従来の技術で公知の方法により比較的高温で操作しなければならず、これにより熱的損傷および崩壊生成物が生じるので、欠陥構造により光学的性質が悪化するという不利益がある。

このため光学的性質が改善されたポリカーボネートを得るためには、ポリカーボネート溶液の効果的な濃度および残留含有量溶媒低温での気化最高に重要なことである。

界面法によるポリカーボネートの合成方法については様々な文献が存在しており、例えば、シュネル著「ポリカーボネートの化学物理学」、ポリマーレビュー、第9巻、インターサイエンス発行ニューヨークロンドン、シドニー、1964年、第33〜70頁がある。

界面法においては、はじめにアルカリ性水溶液(または懸濁液)中に入れられたビスフェノール(または異なるビスフェノール類の混合物)の二ナトリウム塩を、第2相を形成する不活性有機溶媒または溶媒混合物の存在下、ホスゲン化させる。主として有機相中で形成されて存在するオリゴカーボネート類は適切な触媒を用いて縮合し、有機相中に溶解された高分子量のポリカーボネートが得られる。有機相は最終的には多段階法で除去および洗浄され、ナトリウムおよび触媒の残留物を除去する。典型的には有機相は反応後、10〜20重量%のポリカーボネートを含有する。

その後、ポリカーボネートは有機相から単離されなければならない。ポリカーボネート溶液を濃縮してポリカーボネートを単離する通常の方法は特許文献および教科書に記載されており、当業者によく知られている。ポリカーボネートの溶液からの単離は、溶媒を熱的に気化させること、または減圧により行うことが好ましい。当該方法で溶媒の気化後に溶融体相を直接的に得るためには、高沸点(>100℃)の溶媒、例えばクロロベンゼンを使用する必要がある。反応時におけるポリマーの溶媒への溶解性を改善するために、1種または2種以上の高沸点溶媒と低沸点のジクロロメタンとの混合物も使用される。ジクロロメタンの高沸点溶媒に対する重量比率は典型的には約1:1である。

残留溶媒を検出可能量で含有しないポリカーボネートを製造するための方法のひとつに、エステル交換法による製造方法がある。この方法は当業者に非常によく知られており、前記と同様にシュネル著「ポリカーボネートの化学と物理学」に記載されている。この方法においては、モノマー類、ビスフェノールまたは異なるビスフェノール類の混合物をジアリールカーボネートまたは異なるジアリールカーボネート類の混合物と平衡反応で反応させる。ここで形成される副生成物フェノールまたはフェノール類の混合物である。これらのフェノール類は除去され、所望の分子量まで増大させる。

エステル交換法により製造されたポリカーボネートは上記反応において形成されたフェノール類、ならびにビスフェノールおよびジアリールカーボネート(例えば、ジフェニルカーボネート)モノマー類の残留物を必然的に含有する。残留ジフェニルカーボネートは、例えば、200〜700ppmの範囲で含有される。これらの物質は同様に崩壊をもたらす。これらの物質は射出成形および押出などの加工時において加工現場で部分的に放出され、臭気公害および環境汚染をそこで引き起こす。さらに、これらの物質は射出成形時において付着物の形成をもたらすため、耐用年数が減少する。これらの物質はまた、食物および飲物との接触によりポリカーボネートから食物および飲物へ移行し、味覚に変化をもたらす。特に水は味覚の変化に敏感である。ポリカーボネート製の食物容器が、洗浄および/または消毒の間、塩素または臭素イオンの存在下で塩素系活性剤または強酸化剤と接触するとき、特にフェノール類はハロゲン化フェノール類を形成する傾向がある。水中でのフェノールの味覚閾値は文献では10μg/lと定義されている(ヤングおよびクレーン等、1996年);ハロゲン化フェノール類の味覚閾値はおよそ500倍未満である(エイチ・ブルッシェル等、ジャーナルオブ・アメリカン・ウォーターワークスアソシエーション、第51巻;第205頁(1959年)「味覚および臭覚の原因となるフェノールの塩素誘導体」、およびシー・ジョル等、カーティン技術大学、応用有機地球化学センター、「パース飲用水におけるハロフェノールの味覚の化学」)。このため、ポリカーボネートにおける残留フェノールの含有は水において特に好ましくない。

さらに、エステル交換法により製造されたポリカーボネートは触媒残留物を必然的に含有する。触媒は当業者に公知のものであり、多くの特許明細書で開示されている。例えば、アルカリ金属およびアルカリ土類金属アルカリ性化合物、例えば、ナトリウムフェノキシドが、例えば30ppb(ナトリウムに基づく)で含有される。このような化合物はポリカーボネートの品質および安定性のためには好ましくない。よく知られているように、エステル交換法においてはフェノール性OH末端基は、分子量の増大に伴ってアリール末端基と反応させることが必要なため、エステル交換法により製造されたポリカーボネートはフェノール性OH末端基を一定の最少含有量で必然的に含有する。エステル交換法により工業的に製造されたポリカーボネートにおけるフェノール性OH末端基の濃度は例えば、200ppmを超える。フェノール性OH末端基は、ポリカーボネートの安定性に悪影響を与え、例えば、フェノールの再解離(redissociation)およびジアリールカーボネート類の再形成を直接的にもたらし得るので、フェノール性OH末端基はポリカーボネートにとって特に有害である。例えば、ポリカーボネートの製造に使用されるホスホニウム触媒、例えばテトラフェニルホスホニウムフェノキシドは、熱分解するという利点を有するが、生成物中、前記のように少ない残留量で残り、前記のようにポリカーボネートの安定性を低下させる。

ポリカーボネートのさらなる製造方法は、例えば、US3114432号公報明細書において開示されているように、ピリジンまたはピリジンとクロロベンゼンとの混合物の存在下でビスフェノール類をホスゲン化することからなる。残留ピリジンを含有するポリカーボネートは強烈な不快臭のため食物および飲物には全く不適切である。

ハロゲン化溶媒はフェノール類およびそのハロゲン化誘導体と同様に低い感覚的な閾値を示す。ハロゲン化溶媒はより低い溶解性を有し、そのより低い拡散定数のため、よりゆっくりと移行するが、条件により水と入れ換わるため、味覚に変化が生じる。味覚試験においては、水中でのクロロベンゼン含有量が1ppbのときでさえ、試験により味覚の変化が検出される。そのような味覚変化を確実に防止するためには、ポリカーボネート製の飲用水ボトル中の残留クロロベンゼン含有量は10ppm未満とすることが必要である。

ポリカーボネートの熱的な分解もまた、クレゾール類を生じさせ、当該クレゾール類の強烈な味覚の結果として、前記と同様に食物類における味覚変化をもたらし得る。

ポリカーボネートのさらなる製造方法は、相界面で反応させた後、揮発成分を追い出すための加熱ガス、特にスチーム注入により有機溶媒からポリカーボネートを単離することからなる。この方法によれば、キャリアガスを含むポリカーボネート溶液を噴霧すること、およびポリカーボネートを固形分として、特に水湿潤懸濁液として得ることが含まれる。他の単離方法としては、結晶化および沈殿、ならびに固体相における溶媒残留物のベークアウト(baking out)が挙げられる。最近の方法では溶媒としてのジクロロメタンの使用が必要とされ、揮発溶媒の残留含有量としてジクロロメタン約2ppmを達成することができる。

しかしながら、ジクロロメタンは加工操作において塩酸とともに残留水分を除去することが知られており、ポリカーボネートのジクロロ化および器具腐食をもたらし得るので、残留含有量でのジクロロメタンはポリカーボネートに対して特に崩壊的である。高温においては、ジクロロメタンはまた製造作業時に変色およびゲル形成等の品質低下をもたらし得る。

塩素および一酸化炭素から、界面法に必要なホスゲンを製造する場合、生じる全ての第2メタン成分四塩化炭素に変換されることが知られている。噴霧工程においては、高沸点物質である四塩化炭素が低沸点物質であるジクロロメタンと比較して豊富になるため、噴霧工程後、残留四塩化炭素は最高2ppmの含有量範囲で残留し得る。残留四塩化炭素の生成物への含有は、当業者に知られているように、好ましくない。

さらなる方法は、例えば、DE3429960公報明細書で開示されているように、ポリカーボネートのジクロロメタン溶液へ、芳香族化合物、非塩素化芳香族化合物、例えば、ベンゼントルエンエチルベンゼンまたは各種キシレン類蒸気を注入した後、凝固および乾燥させることにより、溶液からポリカーボネートを単離する方法である。残留含有量での芳香族化合物もまた、味覚を変化し得る。DE3429960公報明細書は四塩化炭素およびジクロロメタンを確実に除去する方法はないことを教示する。当該方法の注目すべき不利益は工業的変換において明らかになる。このため、経済的実行可能性および環境保護の理由から、物質の循環路(substance circuits)を閉じることが絶対的に必要である。特に、使用された芳香族化合物は、ポリカーボネートから除去後、当該方法で再利用されなければならない。ポリカーボネートの低分子量成分、例えば熱的に不安定なビスフェノール類は乾燥の間に溶媒と共に蒸発する。これらの成分は当該循環路中、熱的なかつ起こり得る酸化強制の対象となる。例えばビスフェノール類が熱的な強制下で変色した、特に黄色の化合物に変換されることは当業者に知られている。これらの変色した化合物は循環路中、豊富なため、製造されるポリカーボネートの色彩が長期の作業中、ある程度、悪化する。このため、明るい固有の色彩を有するポリカーボネートをこの方法で工業的に製造することは不可能である。DE3429960の実施例で記載されている短期試験において、この影響は現れない。長期の作業中において、四塩化炭素もまた、当該循環路で豊富なため、ポリカーボネート中の四塩化炭素の含有量が結局は許容できないほど高くなる。

残留含有量での、芳香族炭化水素およびクロロ炭化水素などの高沸点溶媒もまた崩壊的である。これらの溶媒は射出成形および押出などの加工時において加工現場で部分的に放出され、臭気公害および環境汚染をそこで引き起こす。さらに、これらの溶媒は射出成形時において付着物の形成をもたらすため、耐用年数が減少する。これらの物質はまた、食物および飲物との接触によりポリカーボネートから食物および飲物へ移行し、味覚に変化をもたらす。ポリカーボネート中の芳香族クロロ炭化水素の残留含有量が10ppm超のとき、味覚に悪影響があることが既にわかっている。従来技術の方法においては、芳香族炭化水素、特にクロロ炭化水素の残留含有量を0.1ppm〜10ppmの程度まで低減させると同時に、ジクロロメタンが検出限界の0.5ppmよりも少なく、かつフェノール類が15ppm未満に低減された生成物を与え、同時に、生じた全ての四塩化炭素の残留含有量を検出限界の0.01ppmよりも少ない量に限定でき、しかもいつも良好な色彩および熱的な安定性を付与する方法はない。

公知の気化方法または他のフラッシュ気化(flash vaporization)方法においては、ポリカーボネート溶液をわずかに高圧下で当該沸点超の温度まで繰り返し加熱した後、これらの過熱溶液を、圧力が当該溶液の蒸気圧に相当する圧力よりも低い容器で減圧する。反応後における溶液中のポリカーボネート濃度は比較的低いので、当該方法における当該繰り返しは一般的には好都合であり、当該方法における当該繰り返しにより重大な過熱が回避される。装置を用いたポリカーボネート溶液の通常の蒸発方法は当業者によく知られている。例えば、分離器へ向けて開口する加熱された螺旋状チューブで過熱溶液を減圧することができる。

ポリカーボネートが特定濃度(約60重量%)を超えると、フラッシュ気化による蒸発は高粘度により一層、困難になる。約60重量%までの蒸発を、以下、第1蒸発と呼ぶものとする。一般的には、残留溶媒を他の方法、装置および機械により除去することが有利である。このような装置は、例えば、脱蔵押出機または鉛直チューブ式脱蔵装置であってもよい。最終段階で、ストランド式脱蔵装置または発泡式脱蔵装置を用いて特に低い残留含有量を達成することもできる。

従来技術によるポリカーボネートの蒸発では、通常は、過剰に高い装置温度および装置内における溶融体の過剰に長い滞留時間が採用され、これにより、カーボネート溶融体における残留揮発成分の除去を行うが、このように製造されたポリカーボネートは損傷を受ける。この生成物の損傷は通常、当該脱蔵用装置においてポリマー溶融体が過剰な滞留時間にわたって過剰な熱的ストレスを受ける直接的な結果によるものである。この間にポリカーボネートに、光学的性質の低下を引き起こす副反応が起こり、特に当該ポリカーボネートから製造された成形体においてUV光でやっと明らかになる欠陥構造体が形成される。このような欠陥構造体の具体例として、超微粒子およびゲル体が挙げられる。光学的データキャリア、例えば、CDおよびDVDを得るためのポリカーボネートの加工に際しては、最終製品における当該欠陥構造体はかなりの品質低下をもたらすので、容認できるものではなく、回避しなければならない。

EP1088019号公報明細書は、界面法により製造されたポリカーボネートを、最終的なストランド式脱蔵装置による多段階の第1蒸発により脱蔵する方法を開示する。当該明細書には、芳香族クロロ炭化水素(クロロベンゼン)の達成濃度は20ppmであることが記載されている。

EP−A1265944号公報明細書およびEP−A1113848号公報明細書にはクロロベンゼン含有ポリカーボネート溶液の濃縮方法が記載されており、その実施例では、65重量%ポリカーボネート溶液の製造方法が記載されている。ポリカーボネートの残留揮発成分を除去するためには、当該明細書に記載のその後の加工工程とは対照的に、当該ポリカーボネート溶液を複数の脱蔵押出機でさらに蒸発させることもできる。

EP1265944号公報明細書は、界面法により製造されたポリカーボネートを、1つのストランド式またはパイプ式脱蔵装置により脱蔵する方法を開示する。実施例で達成される芳香族クロロ炭化水素の最低の残留含有量は25ppmである。

EP1113848号公報明細書もまた、界面法により製造されたポリカーボネートを、最終段階で1つのストランド式またはパイプ式脱蔵装置により脱蔵する方法を開示する。実施例で達成される芳香族クロロ炭化水素の最低の残留含有量は50ppmである。

DE2908352号公報明細書およびEP1165302号公報明細書には、複数の脱蔵押出機を用いてポリカーボネート溶液から残留揮発成分を除去する方法が記載されている。これらの2つの押出機法においては、押出機入口におけるいわゆる後方脱蔵方法(backward devolatilization)が記載されている。この場合、任意に予熱されたポリマー溶液は1つの二軸スクリュー押出機に導入され、発泡する。その後、ガスは当該二軸スクリュー押出機の羽根を経由して脱蔵ドームに向けて後方から除去される。一般用語では、このような後方脱蔵方法は従来技術であり、例えば、教科書「デル・グライヒロイフィーゲ・ドッペルシュネックエクストルーデル(Der gleichlaufige Doppelschneckenextruder)」(同時回転式二軸スクリュー押出機)、クレメンス・コールギューベル(Klemens Kohlgruber)、カール・ハンサー・ベルラーク(Carl Hanser Verlag)、アイエス・ビー・エヌ978−3−446−41252−1[1]において第193〜195頁に記載されている。当該後方脱蔵方法の不都合のひとつは、スクリュー溝が比較的狭く、ガスの高速化が達成されるため、溶媒の蒸発量に限界があることである。従って、65〜75重量%ポリカーボネート溶液がこれらの装置に導入され、当該ポリカーボネート中の残留溶媒の含有量が全カーボネート材料に基づいて数ppmに至るまで濃縮されるべき場合、比較的高い割合の残留溶媒を当該押出機のさらなる段階で蒸発させなければならない。ポリカーボネートに熱的損傷、例えば、黄色化不溶成分の形成、斑点ポリマー鎖開裂残留モノマーおよび他の低分子量成分の生成などが起こるかもしれない。ジクロロメタンなどの溶媒を残留溶媒量で含有するポリカーボネート溶液を押出機に直接的に供給する場合、例えばジクロロメタンの存在下、スクリューの羽根で、当業者に周知の溶液の過熱が起こると、生成物が局部的な損傷を受けて、その後、生成物全体の変色が起こるので、不都合である。良好な脱蔵を行うためには、EP1165302号公報明細書で規定されている390/分までの速度が絶対的に必要であるが、同時に、生成物に重大な温度上昇をもたらすため、ポリカーボネートに変色および低分子量成分の生成が起こる。

国際公開WO2005/103114号公報明細書は、発泡剤を用いてポリカーボネート溶液の残留揮発成分を除去する方法を開示する。当該明細書には、ポリカーボネート含有量90〜99.95重量%まで有機溶媒を気化させる方法が記載されており、得られた溶融体を発泡剤と任意に混合し、減圧下で入口オリフィスを経て分離容器へ導入することにより先行する溶融体の一方から脱蔵を行う。実施例で特定された残留含有量は最少で芳香族クロロ炭化水素(クロロベンゼン)7ppmであった。当該明細書で詳述されている、減圧下で溶融体を導く素子は、特に低い残留含有量をもたらすが、ゲル形成のおそれがあるため不都合である。

EP1742983号公報明細書には、エステル交換法により製造されたポリカーボネートにおけるモノマー類およびフェノール類の残留含有量を低減する方法が記載されている。当該方法では、ジアリールカーボネート(この場合、ジフェニルカーボネート)の残留含有量を約30ppmまで低減する。当該明細書で詳述されている、減圧下で溶融体を導く素子は、特に低い残留含有量をもたらすが、ゲル形成のおそれがあるため不都合である。エステル交換により製造されたポリカーボネートの反応性のために、当該方法もまた、残留フェノール含有量を15ppm未満に低減するには適していない。

EP1556418号公報明細書には、熱可塑性ポリマー溶液から残留揮発成分を除去する従来技術が記載されており、当該技術においては、液体、特に水を、特別に構成された液体分配器によりポリマー溶融体流に加圧下で注入および分配することが記載されている。分離チャンバー内の減圧の間に、液体を気化させることにより、ポリマー溶融体を発泡させ、溶媒の気化による濃縮を達成する。ポリカーボネート溶融体から残留揮発成分を除去するために発泡剤として水を使用することは、加水分解によるポリマー分解のおそれがあるので、得策ではない。しかも当該欧州特許は脱蔵および濃縮が起こる装置の構成に関し十分に教示しない。

EP905149号公報明細書には、熱可塑性ポリマー溶液から残留揮発成分を除去する従来技術が記載されており、当該技術においては、発泡剤をポリマー流へ当該流れ方向の反対で注入し、発泡剤、例えば水または揮発性脂肪族炭化水素を当該ポリマー流の中へ分配する。ポリカーボネート溶融体から残留揮発成分を除去するために発泡剤として水を使用することは、加水分解によるポリマー分解のおそれがあるので得策ではないし、他の溶媒を使用することは、循環路での回収および生成物中での残留物の残留のため適切ではない。

EP−A027700号公報明細書では、オレフィン重合由来の溶液を濃縮するために、1つのフラッシュ脱蔵装置と1つの脱蔵押出機を組み合わせることが開示されており、フラッシュ段階では共留剤としての流れをポリマー溶融体流へ注入することを先行して行う。ポリカーボネート溶融体の場合、高温の水は加水分解によるポリマー分解をもたらす。このため、当該方法は、ポリカーボネート溶融体から残留揮発成分を除去するには得策ではない。当該明細書には、生成物を装置の底で脱蔵用容器に「集める」こと、および生成物を脱蔵用容器の底と接触させて押出機に供給することも記載されているが、ポリマーの滞留時間が増大して熱的損傷が起こる。

EP1113848B1号公報明細書には、蒸発の最終段階のために、パイプ式脱蔵装置およびストランド式脱蔵装置を組み合わせることが記載されている。この方法では、最初に、下流に分離器を備えたシェルアンドチューブ熱交換器でポリマー溶液の濃縮を、ポリカーボネート60〜75重量%含有溶液が98〜99重量%になるまで続行した後、ストランド式脱蔵装置で当該溶液の濃縮をクロロベンゼンの残留含有量が5〜500ppmになるまで行う。ストランド式脱蔵装置を使用する場合、ポリマー溶融体は減圧および高温下、分離器中、微細ストランド造形されるため、溶媒が除去される。当該ストランド式脱蔵技術における不都合は、効果的な脱蔵は安定なストランドによってのみ確実に行われることであり、このことは、当該装置において複数のストランドが離れないことを意味する。ストランドの安定性はポリマー溶液の粘度に影響を受ける。粘度が低すぎると、ストランド破断が起こる。このことは、温度および残留揮発成分の入口含有量に関する操作パラメータに制限をもたらす。粘度に関する悪影響に加えて、物質移動は単に拡散により決定されるので、揮発成分の過剰な入口濃縮は、達成できる脱蔵に直接的に悪影響を及ぼす。一方、物質移動に関して表面積ストランド形状により固定される。ストランドを得るのに必要とされる溶融体分配器のための広大面積を必要とすることが、さらに、高価で大型の装置を必要とする。このような大型装置は、特に放出時において低い流速で流れる大面積を同様に必然的に有する。このような低い流速は壁体に接近したポリカーボネートの過剰に長い滞留時間をもたらすので、その場でポリカーボネートに望ましくない変化、例えば、変色およびゲルの形成を誘発する。

[1]第193頁、図10.1はモノマー類または少量の溶媒の2つの脱蔵方法を概略形式で詳述する。
当該図中に記載のひとつの方法(図の中央の系統)は、概略的には、添加域、混練域混合域における共留剤添加部、脱蔵域、さらなる混合域における共留剤添加部、さらなる脱蔵域、および後続粒状化部からなる。当該方法において混練域は高エネルギー投入をもたらし、生成物の品質に不利益である。たった2つの脱蔵域しかないので、脱蔵はとても達成できないものと予想される。結果的に熱的ストレスが過度に高いレベルまで上がるので、当該装置において脱蔵域の数をさらに増やすことは不可能である。

上記図中に記載のもうひとつの方法(図の下の系統)は、概略的には、添加域、混練域、脱蔵域、混合域における共留剤添加部、さらなる脱蔵域、および後続のペレット化部からなる。当該方法において混練域は高エネルギー投入をもたらし、生成物の品質に不利益である。第1脱蔵域は、共留剤の不在の結果として、低い入口濃度で実施されないので、このような概略的構成の全脱ガス性能は前記中央系統よりもさらに低い。

概要

本発明は、揮発成分および熱分解生成物の残留が極めて少なく、かつ光学的性質、特に黄色度指数が改善され、熱安定性が良好なポリカーボネートであって、溶媒含有ポリマー溶融体から製造されたものに関する。本発明はまた、少なくとも3つのガス抜き域および該少なくとも3つのガス抜き域の前にあり、共留剤を分散させるための域を備えたベント式押出機を用いて上記ポリカーボネートを製造するための装置および方法にも関する。

目的

本発明は、揮発成分および熱分解生成物の残留濃度が極めて低く、かつ光学的性質、特に黄色度指数(YI)が改善され、熱安定性が良好で、溶媒含有ポリマー溶融体に由来するポリカーボネートを製造することを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
2件

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請求項1

塩素芳香族化合物を5ppm未満ジクロロメタンを0.5ppm未満、1価フェノール類を5ppm未満、および塩素不含芳香族化合物を0.5ppm未満で含有する芳香族ポリカーボネート

請求項2

四塩化炭素を0.01ppm未満、ジアリールカーボネート類を2ppm未満、ビスフェノール類を2ppm未満、アルカリ金属を0.05ppm未満、クレゾール類を0.2ppm未満、およびフェノール性OH基を200ppm未満で含有する請求項1に記載の芳香族ポリカーボネート。

請求項3

溶媒含有ポリカーボネート溶融体脱蔵するための装置であって、少なくとも3つの脱蔵域を備えた脱蔵押出機が使用され、該3つの脱蔵域の上流において、共留剤分散系に導入するための複数の域が存在する装置。

請求項4

発泡式脱蔵装置および脱蔵押出機が、発泡式脱蔵装置−脱蔵押出機の順序で組み合わされた請求項3に記載の装置。

請求項5

ダウンパイプ式脱蔵装置、発泡式脱蔵装置および脱蔵押出機が、ダウンパイプ式脱蔵装置、発泡式脱蔵装置および脱蔵押出機の順序で組み合わされた請求項3に記載の装置。

請求項6

脱蔵押出機が2軸型または4軸型のものである請求項3〜5のいずれかに記載の装置。

請求項7

脱蔵押出機が完全噛合型同時回転式2軸スクリュー押出機である請求項3〜6のいずれかに記載の装置。

請求項8

発泡式脱蔵装置が、分離器上に鉛直に配置されると共に該分離器に直接的に連結される分配器から構成され、該分離器が脱蔵押出機の直上に配置される請求項3〜7のいずれかに記載の装置。

請求項9

少なくとも1種の有機溶媒および少なくとも1種のポリカーボネートを含有するポリカーボネート溶液を界面法により調製し、後続の工程で、該ポリカーボネート溶液を少なくとも1つの脱蔵押出機に供給し、該脱蔵押出機中、共留剤の導入により少なくとも3つの工程で生成物を脱蔵するポリカーボネートの製造方法。

請求項10

ポリカーボネート溶液を発泡式脱蔵装置中、脱蔵した後、脱蔵押出機中、脱蔵する請求項9に記載の方法。

請求項11

共留剤として不活性ガスを発泡式脱蔵装置の上流でポリマー溶融体流に注入および混合する請求項10に記載の方法。

請求項12

ポリカーボネート溶液を、ダウンパイプ式脱蔵装置、発泡式脱蔵装置および脱蔵押出機中、ダウンパイプ式脱蔵装置、発泡式脱蔵装置および脱蔵押出機の順序で脱蔵する請求項10または11に記載の方法。

請求項13

ダウンパイプ式脱蔵装置へのポリカーボネートの投入濃度が60〜95重量%である請求項12に記載の方法。

請求項14

添加剤を、請求項1または2に記載のポリカーボネートとの混合物中のポリマーに添加する請求項9〜13のいずれかに記載の方法。

技術分野

0001

本発明は、揮発成分および熱分解生成物残留濃度が極めて低く、かつ光学的性質、特に黄色度指数(YI)が改善され、熱安定性が良好なポリカーボネートであって、溶媒含有ポリマー溶融体由来するものに関する。本発明はまた、少なくとも3つの脱蔵域および該少なくとも3つの脱蔵域の上流に存在し、共留剤分散系に導入するための複数の域を備えた脱蔵押出機(devolatilizing extruder)を用いて上記ポリカーボネートを製造するための装置および方法にも関する。

背景技術

0002

ポリカーボネートを製造するための公知の界面法においては、クロロベンゼンのような芳香族クロ炭化水素およびジクロロメタンが使用されているが、これらはポリカーボネートを崩壊させるので、最終生成物においてそれらの残留による含有は望まれていない。これらの揮発成分を除去するためには、脱蔵押出機を従来の技術で公知の方法により比較的高温で操作しなければならず、これにより熱的損傷および崩壊生成物が生じるので、欠陥構造により光学的性質が悪化するという不利益がある。

0003

このため光学的性質が改善されたポリカーボネートを得るためには、ポリカーボネート溶液の効果的な濃度および残留含有量溶媒低温での気化最高に重要なことである。

0004

界面法によるポリカーボネートの合成方法については様々な文献が存在しており、例えば、シュネル著「ポリカーボネートの化学物理学」、ポリマーレビュー、第9巻、インターサイエンス発行ニューヨークロンドン、シドニー、1964年、第33〜70頁がある。

0005

界面法においては、はじめにアルカリ性水溶液(または懸濁液)中に入れられたビスフェノール(または異なるビスフェノール類の混合物)の二ナトリウム塩を、第2相を形成する不活性有機溶媒または溶媒混合物の存在下、ホスゲン化させる。主として有機相中で形成されて存在するオリゴカーボネート類は適切な触媒を用いて縮合し、有機相中に溶解された高分子量のポリカーボネートが得られる。有機相は最終的には多段階法で除去および洗浄され、ナトリウムおよび触媒の残留物を除去する。典型的には有機相は反応後、10〜20重量%のポリカーボネートを含有する。

0006

その後、ポリカーボネートは有機相から単離されなければならない。ポリカーボネート溶液を濃縮してポリカーボネートを単離する通常の方法は特許文献および教科書に記載されており、当業者によく知られている。ポリカーボネートの溶液からの単離は、溶媒を熱的に気化させること、または減圧により行うことが好ましい。当該方法で溶媒の気化後に溶融体相を直接的に得るためには、高沸点(>100℃)の溶媒、例えばクロロベンゼンを使用する必要がある。反応時におけるポリマーの溶媒への溶解性を改善するために、1種または2種以上の高沸点溶媒と低沸点のジクロロメタンとの混合物も使用される。ジクロロメタンの高沸点溶媒に対する重量比率は典型的には約1:1である。

0007

残留溶媒を検出可能量で含有しないポリカーボネートを製造するための方法のひとつに、エステル交換法による製造方法がある。この方法は当業者に非常によく知られており、前記と同様にシュネル著「ポリカーボネートの化学と物理学」に記載されている。この方法においては、モノマー類、ビスフェノールまたは異なるビスフェノール類の混合物をジアリールカーボネートまたは異なるジアリールカーボネート類の混合物と平衡反応で反応させる。ここで形成される副生成物フェノールまたはフェノール類の混合物である。これらのフェノール類は除去され、所望の分子量まで増大させる。

0008

エステル交換法により製造されたポリカーボネートは上記反応において形成されたフェノール類、ならびにビスフェノールおよびジアリールカーボネート(例えば、ジフェニルカーボネート)モノマー類の残留物を必然的に含有する。残留ジフェニルカーボネートは、例えば、200〜700ppmの範囲で含有される。これらの物質は同様に崩壊をもたらす。これらの物質は射出成形および押出などの加工時において加工現場で部分的に放出され、臭気公害および環境汚染をそこで引き起こす。さらに、これらの物質は射出成形時において付着物の形成をもたらすため、耐用年数が減少する。これらの物質はまた、食物および飲物との接触によりポリカーボネートから食物および飲物へ移行し、味覚に変化をもたらす。特に水は味覚の変化に敏感である。ポリカーボネート製の食物容器が、洗浄および/または消毒の間、塩素または臭素イオンの存在下で塩素系活性剤または強酸化剤と接触するとき、特にフェノール類はハロゲン化フェノール類を形成する傾向がある。水中でのフェノールの味覚閾値は文献では10μg/lと定義されている(ヤングおよびクレーン等、1996年);ハロゲン化フェノール類の味覚閾値はおよそ500倍未満である(エイチ・ブルッシェル等、ジャーナルオブ・アメリカン・ウォーターワークスアソシエーション、第51巻;第205頁(1959年)「味覚および臭覚の原因となるフェノールの塩素誘導体」、およびシー・ジョル等、カーティン技術大学、応用有機地球化学センター、「パース飲用水におけるハロフェノールの味覚の化学」)。このため、ポリカーボネートにおける残留フェノールの含有は水において特に好ましくない。

0009

さらに、エステル交換法により製造されたポリカーボネートは触媒残留物を必然的に含有する。触媒は当業者に公知のものであり、多くの特許明細書で開示されている。例えば、アルカリ金属およびアルカリ土類金属アルカリ性化合物、例えば、ナトリウムフェノキシドが、例えば30ppb(ナトリウムに基づく)で含有される。このような化合物はポリカーボネートの品質および安定性のためには好ましくない。よく知られているように、エステル交換法においてはフェノール性OH末端基は、分子量の増大に伴ってアリール末端基と反応させることが必要なため、エステル交換法により製造されたポリカーボネートはフェノール性OH末端基を一定の最少含有量で必然的に含有する。エステル交換法により工業的に製造されたポリカーボネートにおけるフェノール性OH末端基の濃度は例えば、200ppmを超える。フェノール性OH末端基は、ポリカーボネートの安定性に悪影響を与え、例えば、フェノールの再解離(redissociation)およびジアリールカーボネート類の再形成を直接的にもたらし得るので、フェノール性OH末端基はポリカーボネートにとって特に有害である。例えば、ポリカーボネートの製造に使用されるホスホニウム触媒、例えばテトラフェニルホスホニウムフェノキシドは、熱分解するという利点を有するが、生成物中、前記のように少ない残留量で残り、前記のようにポリカーボネートの安定性を低下させる。

0010

ポリカーボネートのさらなる製造方法は、例えば、US3114432号公報明細書において開示されているように、ピリジンまたはピリジンとクロロベンゼンとの混合物の存在下でビスフェノール類をホスゲン化することからなる。残留ピリジンを含有するポリカーボネートは強烈な不快臭のため食物および飲物には全く不適切である。

0011

ハロゲン化溶媒はフェノール類およびそのハロゲン化誘導体と同様に低い感覚的な閾値を示す。ハロゲン化溶媒はより低い溶解性を有し、そのより低い拡散定数のため、よりゆっくりと移行するが、条件により水と入れ換わるため、味覚に変化が生じる。味覚試験においては、水中でのクロロベンゼン含有量が1ppbのときでさえ、試験により味覚の変化が検出される。そのような味覚変化を確実に防止するためには、ポリカーボネート製の飲用水ボトル中の残留クロロベンゼン含有量は10ppm未満とすることが必要である。

0012

ポリカーボネートの熱的な分解もまた、クレゾール類を生じさせ、当該クレゾール類の強烈な味覚の結果として、前記と同様に食物類における味覚変化をもたらし得る。

0013

ポリカーボネートのさらなる製造方法は、相界面で反応させた後、揮発成分を追い出すための加熱ガス、特にスチーム注入により有機溶媒からポリカーボネートを単離することからなる。この方法によれば、キャリアガスを含むポリカーボネート溶液を噴霧すること、およびポリカーボネートを固形分として、特に水湿潤懸濁液として得ることが含まれる。他の単離方法としては、結晶化および沈殿、ならびに固体相における溶媒残留物のベークアウト(baking out)が挙げられる。最近の方法では溶媒としてのジクロロメタンの使用が必要とされ、揮発溶媒の残留含有量としてジクロロメタン約2ppmを達成することができる。

0014

しかしながら、ジクロロメタンは加工操作において塩酸とともに残留水分を除去することが知られており、ポリカーボネートのジクロロ化および器具腐食をもたらし得るので、残留含有量でのジクロロメタンはポリカーボネートに対して特に崩壊的である。高温においては、ジクロロメタンはまた製造作業時に変色およびゲル形成等の品質低下をもたらし得る。

0015

塩素および一酸化炭素から、界面法に必要なホスゲンを製造する場合、生じる全ての第2メタン成分四塩化炭素に変換されることが知られている。噴霧工程においては、高沸点物質である四塩化炭素が低沸点物質であるジクロロメタンと比較して豊富になるため、噴霧工程後、残留四塩化炭素は最高2ppmの含有量範囲で残留し得る。残留四塩化炭素の生成物への含有は、当業者に知られているように、好ましくない。

0016

さらなる方法は、例えば、DE3429960公報明細書で開示されているように、ポリカーボネートのジクロロメタン溶液へ、芳香族化合物、非塩素化芳香族化合物、例えば、ベンゼントルエンエチルベンゼンまたは各種キシレン類蒸気を注入した後、凝固および乾燥させることにより、溶液からポリカーボネートを単離する方法である。残留含有量での芳香族化合物もまた、味覚を変化し得る。DE3429960公報明細書は四塩化炭素およびジクロロメタンを確実に除去する方法はないことを教示する。当該方法の注目すべき不利益は工業的変換において明らかになる。このため、経済的実行可能性および環境保護の理由から、物質の循環路(substance circuits)を閉じることが絶対的に必要である。特に、使用された芳香族化合物は、ポリカーボネートから除去後、当該方法で再利用されなければならない。ポリカーボネートの低分子量成分、例えば熱的に不安定なビスフェノール類は乾燥の間に溶媒と共に蒸発する。これらの成分は当該循環路中、熱的なかつ起こり得る酸化強制の対象となる。例えばビスフェノール類が熱的な強制下で変色した、特に黄色の化合物に変換されることは当業者に知られている。これらの変色した化合物は循環路中、豊富なため、製造されるポリカーボネートの色彩が長期の作業中、ある程度、悪化する。このため、明るい固有の色彩を有するポリカーボネートをこの方法で工業的に製造することは不可能である。DE3429960の実施例で記載されている短期試験において、この影響は現れない。長期の作業中において、四塩化炭素もまた、当該循環路で豊富なため、ポリカーボネート中の四塩化炭素の含有量が結局は許容できないほど高くなる。

0017

残留含有量での、芳香族炭化水素およびクロロ炭化水素などの高沸点溶媒もまた崩壊的である。これらの溶媒は射出成形および押出などの加工時において加工現場で部分的に放出され、臭気公害および環境汚染をそこで引き起こす。さらに、これらの溶媒は射出成形時において付着物の形成をもたらすため、耐用年数が減少する。これらの物質はまた、食物および飲物との接触によりポリカーボネートから食物および飲物へ移行し、味覚に変化をもたらす。ポリカーボネート中の芳香族クロロ炭化水素の残留含有量が10ppm超のとき、味覚に悪影響があることが既にわかっている。従来技術の方法においては、芳香族炭化水素、特にクロロ炭化水素の残留含有量を0.1ppm〜10ppmの程度まで低減させると同時に、ジクロロメタンが検出限界の0.5ppmよりも少なく、かつフェノール類が15ppm未満に低減された生成物を与え、同時に、生じた全ての四塩化炭素の残留含有量を検出限界の0.01ppmよりも少ない量に限定でき、しかもいつも良好な色彩および熱的な安定性を付与する方法はない。

0018

公知の気化方法または他のフラッシュ気化(flash vaporization)方法においては、ポリカーボネート溶液をわずかに高圧下で当該沸点超の温度まで繰り返し加熱した後、これらの過熱溶液を、圧力が当該溶液の蒸気圧に相当する圧力よりも低い容器で減圧する。反応後における溶液中のポリカーボネート濃度は比較的低いので、当該方法における当該繰り返しは一般的には好都合であり、当該方法における当該繰り返しにより重大な過熱が回避される。装置を用いたポリカーボネート溶液の通常の蒸発方法は当業者によく知られている。例えば、分離器へ向けて開口する加熱された螺旋状チューブで過熱溶液を減圧することができる。

0019

ポリカーボネートが特定濃度(約60重量%)を超えると、フラッシュ気化による蒸発は高粘度により一層、困難になる。約60重量%までの蒸発を、以下、第1蒸発と呼ぶものとする。一般的には、残留溶媒を他の方法、装置および機械により除去することが有利である。このような装置は、例えば、脱蔵押出機または鉛直チューブ式脱蔵装置であってもよい。最終段階で、ストランド式脱蔵装置または発泡式脱蔵装置を用いて特に低い残留含有量を達成することもできる。

0020

従来技術によるポリカーボネートの蒸発では、通常は、過剰に高い装置温度および装置内における溶融体の過剰に長い滞留時間が採用され、これにより、カーボネート溶融体における残留揮発成分の除去を行うが、このように製造されたポリカーボネートは損傷を受ける。この生成物の損傷は通常、当該脱蔵用装置においてポリマー溶融体が過剰な滞留時間にわたって過剰な熱的ストレスを受ける直接的な結果によるものである。この間にポリカーボネートに、光学的性質の低下を引き起こす副反応が起こり、特に当該ポリカーボネートから製造された成形体においてUV光でやっと明らかになる欠陥構造体が形成される。このような欠陥構造体の具体例として、超微粒子およびゲル体が挙げられる。光学的データキャリア、例えば、CDおよびDVDを得るためのポリカーボネートの加工に際しては、最終製品における当該欠陥構造体はかなりの品質低下をもたらすので、容認できるものではなく、回避しなければならない。

0021

EP1088019号公報明細書は、界面法により製造されたポリカーボネートを、最終的なストランド式脱蔵装置による多段階の第1蒸発により脱蔵する方法を開示する。当該明細書には、芳香族クロロ炭化水素(クロロベンゼン)の達成濃度は20ppmであることが記載されている。

0022

EP−A1265944号公報明細書およびEP−A1113848号公報明細書にはクロロベンゼン含有ポリカーボネート溶液の濃縮方法が記載されており、その実施例では、65重量%ポリカーボネート溶液の製造方法が記載されている。ポリカーボネートの残留揮発成分を除去するためには、当該明細書に記載のその後の加工工程とは対照的に、当該ポリカーボネート溶液を複数の脱蔵押出機でさらに蒸発させることもできる。

0023

EP1265944号公報明細書は、界面法により製造されたポリカーボネートを、1つのストランド式またはパイプ式脱蔵装置により脱蔵する方法を開示する。実施例で達成される芳香族クロロ炭化水素の最低の残留含有量は25ppmである。

0024

EP1113848号公報明細書もまた、界面法により製造されたポリカーボネートを、最終段階で1つのストランド式またはパイプ式脱蔵装置により脱蔵する方法を開示する。実施例で達成される芳香族クロロ炭化水素の最低の残留含有量は50ppmである。

0025

DE2908352号公報明細書およびEP1165302号公報明細書には、複数の脱蔵押出機を用いてポリカーボネート溶液から残留揮発成分を除去する方法が記載されている。これらの2つの押出機法においては、押出機入口におけるいわゆる後方脱蔵方法(backward devolatilization)が記載されている。この場合、任意に予熱されたポリマー溶液は1つの二軸スクリュー押出機に導入され、発泡する。その後、ガスは当該二軸スクリュー押出機の羽根を経由して脱蔵ドームに向けて後方から除去される。一般用語では、このような後方脱蔵方法は従来技術であり、例えば、教科書「デル・グライヒロイフィーゲ・ドッペルシュネックエクストルーデル(Der gleichlaufige Doppelschneckenextruder)」(同時回転式二軸スクリュー押出機)、クレメンス・コールギューベル(Klemens Kohlgruber)、カール・ハンサー・ベルラーク(Carl Hanser Verlag)、アイエス・ビー・エヌ978−3−446−41252−1[1]において第193〜195頁に記載されている。当該後方脱蔵方法の不都合のひとつは、スクリュー溝が比較的狭く、ガスの高速化が達成されるため、溶媒の蒸発量に限界があることである。従って、65〜75重量%ポリカーボネート溶液がこれらの装置に導入され、当該ポリカーボネート中の残留溶媒の含有量が全カーボネート材料に基づいて数ppmに至るまで濃縮されるべき場合、比較的高い割合の残留溶媒を当該押出機のさらなる段階で蒸発させなければならない。ポリカーボネートに熱的損傷、例えば、黄色化不溶成分の形成、斑点ポリマー鎖開裂残留モノマーおよび他の低分子量成分の生成などが起こるかもしれない。ジクロロメタンなどの溶媒を残留溶媒量で含有するポリカーボネート溶液を押出機に直接的に供給する場合、例えばジクロロメタンの存在下、スクリューの羽根で、当業者に周知の溶液の過熱が起こると、生成物が局部的な損傷を受けて、その後、生成物全体の変色が起こるので、不都合である。良好な脱蔵を行うためには、EP1165302号公報明細書で規定されている390/分までの速度が絶対的に必要であるが、同時に、生成物に重大な温度上昇をもたらすため、ポリカーボネートに変色および低分子量成分の生成が起こる。

0026

国際公開WO2005/103114号公報明細書は、発泡剤を用いてポリカーボネート溶液の残留揮発成分を除去する方法を開示する。当該明細書には、ポリカーボネート含有量90〜99.95重量%まで有機溶媒を気化させる方法が記載されており、得られた溶融体を発泡剤と任意に混合し、減圧下で入口オリフィスを経て分離容器へ導入することにより先行する溶融体の一方から脱蔵を行う。実施例で特定された残留含有量は最少で芳香族クロロ炭化水素(クロロベンゼン)7ppmであった。当該明細書で詳述されている、減圧下で溶融体を導く素子は、特に低い残留含有量をもたらすが、ゲル形成のおそれがあるため不都合である。

0027

EP1742983号公報明細書には、エステル交換法により製造されたポリカーボネートにおけるモノマー類およびフェノール類の残留含有量を低減する方法が記載されている。当該方法では、ジアリールカーボネート(この場合、ジフェニルカーボネート)の残留含有量を約30ppmまで低減する。当該明細書で詳述されている、減圧下で溶融体を導く素子は、特に低い残留含有量をもたらすが、ゲル形成のおそれがあるため不都合である。エステル交換により製造されたポリカーボネートの反応性のために、当該方法もまた、残留フェノール含有量を15ppm未満に低減するには適していない。

0028

EP1556418号公報明細書には、熱可塑性ポリマー溶液から残留揮発成分を除去する従来技術が記載されており、当該技術においては、液体、特に水を、特別に構成された液体分配器によりポリマー溶融体流に加圧下で注入および分配することが記載されている。分離チャンバー内の減圧の間に、液体を気化させることにより、ポリマー溶融体を発泡させ、溶媒の気化による濃縮を達成する。ポリカーボネート溶融体から残留揮発成分を除去するために発泡剤として水を使用することは、加水分解によるポリマー分解のおそれがあるので、得策ではない。しかも当該欧州特許は脱蔵および濃縮が起こる装置の構成に関し十分に教示しない。

0029

EP905149号公報明細書には、熱可塑性ポリマー溶液から残留揮発成分を除去する従来技術が記載されており、当該技術においては、発泡剤をポリマー流へ当該流れ方向の反対で注入し、発泡剤、例えば水または揮発性脂肪族炭化水素を当該ポリマー流の中へ分配する。ポリカーボネート溶融体から残留揮発成分を除去するために発泡剤として水を使用することは、加水分解によるポリマー分解のおそれがあるので得策ではないし、他の溶媒を使用することは、循環路での回収および生成物中での残留物の残留のため適切ではない。

0030

EP−A027700号公報明細書では、オレフィン重合由来の溶液を濃縮するために、1つのフラッシュ脱蔵装置と1つの脱蔵押出機を組み合わせることが開示されており、フラッシュ段階では共留剤としての流れをポリマー溶融体流へ注入することを先行して行う。ポリカーボネート溶融体の場合、高温の水は加水分解によるポリマー分解をもたらす。このため、当該方法は、ポリカーボネート溶融体から残留揮発成分を除去するには得策ではない。当該明細書には、生成物を装置の底で脱蔵用容器に「集める」こと、および生成物を脱蔵用容器の底と接触させて押出機に供給することも記載されているが、ポリマーの滞留時間が増大して熱的損傷が起こる。

0031

EP1113848B1号公報明細書には、蒸発の最終段階のために、パイプ式脱蔵装置およびストランド式脱蔵装置を組み合わせることが記載されている。この方法では、最初に、下流に分離器を備えたシェルアンドチューブ熱交換器でポリマー溶液の濃縮を、ポリカーボネート60〜75重量%含有溶液が98〜99重量%になるまで続行した後、ストランド式脱蔵装置で当該溶液の濃縮をクロロベンゼンの残留含有量が5〜500ppmになるまで行う。ストランド式脱蔵装置を使用する場合、ポリマー溶融体は減圧および高温下、分離器中、微細ストランド造形されるため、溶媒が除去される。当該ストランド式脱蔵技術における不都合は、効果的な脱蔵は安定なストランドによってのみ確実に行われることであり、このことは、当該装置において複数のストランドが離れないことを意味する。ストランドの安定性はポリマー溶液の粘度に影響を受ける。粘度が低すぎると、ストランド破断が起こる。このことは、温度および残留揮発成分の入口含有量に関する操作パラメータに制限をもたらす。粘度に関する悪影響に加えて、物質移動は単に拡散により決定されるので、揮発成分の過剰な入口濃縮は、達成できる脱蔵に直接的に悪影響を及ぼす。一方、物質移動に関して表面積ストランド形状により固定される。ストランドを得るのに必要とされる溶融体分配器のための広大面積を必要とすることが、さらに、高価で大型の装置を必要とする。このような大型装置は、特に放出時において低い流速で流れる大面積を同様に必然的に有する。このような低い流速は壁体に接近したポリカーボネートの過剰に長い滞留時間をもたらすので、その場でポリカーボネートに望ましくない変化、例えば、変色およびゲルの形成を誘発する。

0032

[1]第193頁、図10.1はモノマー類または少量の溶媒の2つの脱蔵方法を概略形式で詳述する。
当該図中に記載のひとつの方法(図の中央の系統)は、概略的には、添加域、混練域混合域における共留剤添加部、脱蔵域、さらなる混合域における共留剤添加部、さらなる脱蔵域、および後続粒状化部からなる。当該方法において混練域は高エネルギー投入をもたらし、生成物の品質に不利益である。たった2つの脱蔵域しかないので、脱蔵はとても達成できないものと予想される。結果的に熱的ストレスが過度に高いレベルまで上がるので、当該装置において脱蔵域の数をさらに増やすことは不可能である。

0033

上記図中に記載のもうひとつの方法(図の下の系統)は、概略的には、添加域、混練域、脱蔵域、混合域における共留剤添加部、さらなる脱蔵域、および後続のペレット化部からなる。当該方法において混練域は高エネルギー投入をもたらし、生成物の品質に不利益である。第1脱蔵域は、共留剤の不在の結果として、低い入口濃度で実施されないので、このような概略的構成の全脱ガス性能は前記中央系統よりもさらに低い。

発明が解決しようとする課題

0034

本発明は、揮発成分および熱分解生成物の残留濃度が極めて低く、かつ光学的性質、特に黄色度指数(YI)が改善され、熱安定性が良好で、溶媒含有ポリマー溶融体に由来するポリカーボネートを製造することを目的とする。

0035

このポリカーボネートは好ましくは、含塩素芳香族化合物(特にクロロベンゼン)、ジクロロメタン、四塩化炭素、フェノール、ジアリールカーボネート類(特にジフェニルカーボネート)、ビスフェノール類(特にビスフェノールA)、クレゾール類、非ハロゲン化芳香族化合物、ナトリウムおよび他のアルカリ金属、アルカリ土類金属、ピリジンおよびフェノール性OHの含有量が低い。当該ポリカーボネートは明るい固有の色彩および良好な熱安定性も有する。

課題を解決するための手段

0036

上記目的は、驚くことに、少なくとも3つの脱蔵域および該少なくとも3つの脱蔵域の上流に存在し、共留剤を分散系に導入するための複数の域を備えた脱蔵押出機を用いて上記ポリカーボネートを製造するための装置および方法を使用することにより達成される。

図面の簡単な説明

0037

実施例1の装置構成を示す。
実施例2の装置構成を示す。
実施例3の装置構成を示す。
実施例4の装置構成を示す。

0038

脱蔵押出機は原則として当業者に知られており、例えば[1]に記載されている。脱蔵押出機の特徴は、いわゆる複数の脱蔵用ドーム、脱蔵用オリフィスまたは脱蔵域である。これらは、生成する蒸気を逃がすことができるオリフィスを有するハウジングである。異なる脱蔵用ドームは、生成物が該脱蔵用ドーム間で溜まるとき、異なる圧力間で封止が生じるように、異なる圧力で運転できる。

0039

脱蔵押出機はさらに、1つの発泡式脱蔵装置(foam devolatilizer)および、所望により、1つの加熱可能なダウンパイプ式脱蔵装置(downpipe devolatilizer)と組み合わせることができる。この装置組み合わせは、発泡式脱蔵装置の円錐部(cone)が脱蔵押出機の第1ハウジングのひとつの上に鉛直に配置され、かつ上方向で開口するスクリューの断面積の少なくとも70%、好ましくは100%が、ダウンパイプ式脱蔵装置から落下する溶融体の入口オリフィスとして利用できるように構成されることが好ましい。

0040

溶媒としての芳香族クロロ炭化水素、例えばクロロベンゼン中、または芳香族クロロ炭化水素とジクロロメタンとの混合物中で界面法により製造されたポリカーボネート溶液は、当該装置で穏やかに、かつ、十分に揮発成分を取り除くことが好ましい。脱蔵押出機と1つの発泡式脱蔵装置および、所望により、1つの加熱可能なダウンパイプ式脱蔵装置との組み合わせの場合、ポリカーボネート溶融体は、ダウンパイプ式脱蔵装置が存在するなら当該装置を第1段階で通過し、第2段階で発泡式脱蔵装置を、第3段階として脱蔵押出機を通過することが好ましい。

0041

本発明はさらに、少なくとも3つの脱蔵域および該少なくとも3つの脱蔵域の上流に存在し、共留剤を分散系に導入するための複数の域を備えた脱蔵押出機を用いて、溶媒含有ポリマー溶融体、特に芳香族クロロ炭化水素を含有するポリカーボネート溶融体から揮発成分を除去する方法を提供する。共留剤は、押出機中、ポリマー溶融体の圧力より高い圧力で添加される。好ましい実施態様においては、少なくとも1つの発泡式脱蔵装置および1つの脱蔵押出機の装置組み合わせが使用される。

0042

さらに好ましい実施態様においては、少なくとも1つの加熱可能なダウンパイプ式脱蔵装置、少なくとも1つの発泡式脱蔵装置および1つの脱蔵押出機の装置組み合わせが使用される。

0043

特に好ましい組み合わせにおいては、この装置組み合わせは、発泡式脱蔵装置内で形成された溶媒含有蒸気が、いわゆる蒸気ラインを経て発泡式脱蔵装置のハウジングから直接的に除去されるように設計される。

0044

この装置組み合わせのさらに特に好ましい実施態様においては、共留剤として、不活性成分、不活性成分、例えば窒素アルゴン二酸化炭素、水、メタンまたはヘリウム、またはこれらの成分の1種以上の混合物、好ましくは、窒素が、発泡式脱蔵装置の上流のポリマー溶融体流内へ、注入および混合される。

0045

この装置組み合わせのさらに特に好ましい実施態様において、不活性ガスは、脱蔵押出機の1以上のハウジング中、共留剤として注入される。

0046

ダウンパイプ式脱蔵装置が存在するなら、当該装置および発泡式脱蔵装置中での蒸発は、押出機の上流でおこなわれ、押出機の速度をもう一度より遅くできるので、温度を低減させ、生成物の損傷を減少させる。

0047

本発明において使用されるダウンパイプ式脱蔵装置は、少なくとも1つの加熱可能なシェルアンドチューブ熱交換器(shell-and-tube heat exchanger)を具備し、該熱交換器は、分離器上に鉛直に配置されると共に該分離器に直接的に連結される。ポリカーボネート溶融体で充填されるシェルアンドチューブ熱交換器のチューブは、分離器内へ向けて非制限的な方法で開口し、該分離器は、続いて、より低い円錐部を介して、非制限的および非閉塞的(unblockable)な方法で、排出ポンプに直接連結される。

0048

特に好ましい実施態様において、ダウンパイプ式脱蔵装置の分離器は、上部領域において、ガス蒸気を除去するための少なくとも1つの排出オリフィス蒸気流により伴出された溶融粒子を分離できる少なくとも1つの分離容器、および1以上の凝縮器、複数の減圧ポンプおよび調整弁からなっていてもよい凝縮ユニットを有する。このような凝縮ユニットの型は当業者に知られている。

0049

好ましい実施態様において、ダウンパイプ式脱蔵装置は、シェルアンドチューブ熱交換器から構成される。ポリカーボネート溶液は、入口オリフィスを介してダウンパイプ式脱蔵装置の上端に導入され、分配器板(distributor plate)を介して、外部から加熱される多数のチューブに供給される。好ましくは、加熱は、凝縮性蒸気凝縮性有機熱キャリア、または液体有機熱キャリアを用いて行う。溶媒を気化させるための熱エネルギーは、チューブの内表面を介してポリカーボネート溶融体へと導入される。同時に、溶媒成分は気化し、二相性気液混合物を形成させる。ポリマー溶融体の過熱は、制御された方法により、回避される。逃散する蒸気質の溶媒は、ポリカーボネート溶融体の表面更新と均一な混合をもたらし、このことは、溶融体のより効率的な濃縮をもたらす。その結果、この溶融体はそれほど熱的な影響を受けず、所望ではない副生成物の形成を際立って減少させる。ダウンパイプ式脱蔵装置から蒸気を分離除去することは、発泡式脱蔵装置/脱蔵押出機の全体性能をさらに改善する。

0050

ダウンパイプ式脱蔵装置に入るポリカーボネート溶液は、ポリカーボネート溶液の総重量に基づき、好ましくは65〜95重量%のポリカーボネートを含有する。

0051

ダウンパイプ式脱蔵装置の上流で、および/または脱蔵押出機の中で、共留ガスをさらに導入することは、穏やかな方法で、ポリカーボネート溶融体中の残留揮発成分の除去度合をさらに改善する。

0052

特に好ましい実施態様において、好ましくは、ダウンパイプ式脱蔵装置は、5〜30mm、好ましくは5〜15mmの内径と、0.5〜4m、好ましくは1〜2mの長さを有し、静的ミキサーが設置されているかまたは設置されていない、鉛直な加熱チューブを備えたシェルアンドチューブ熱交換器を有し、該チューブを介する熱交換チューブあたりの処理能力は、ポリマーに基づき、0.5〜10kg/時、好ましくは3〜7kg/時である。チューブの加熱温度は240℃〜360℃、好ましくは250℃〜340℃、最も好ましくは260℃〜300℃である。チューブ束熱交換器の材料は、ジクロロメタンによる腐食攻撃に対して耐性を有するべきであり、またポリカーボネートを損傷させないものであるべきである。低鉄または鉄を含有しない材料を用いることが好ましい。好ましくは、鉄含有量が4重量%未満のニッケル系材料であり、より好ましくは、材料番号(Stahlschlussel「Key to Steel」2007,Verlag Wegst GmbH):2.4605(NiCr23Mo16Al)および2.4610(NiMo16Cr16Ti)で表わされる合金である。

0053

発泡式脱蔵装置においては、蒸発は、約90%溶媒〜0.1%溶媒が10ppm〜250ppmの残留含有量に至るまで行うことが好ましい。発泡式脱蔵装置は、例えば、EP1740638号公報明細書に記載されているように構成することができる。発泡式脱蔵装置は、分離器上に鉛直に配置されると共に該分離器に直接的に連結される分配器から構成されることが好ましい。ポリカーボネートが充填される分配器のオリフィスは、好ましくは、この分離器内へ向けて非制限的な方法で開口する。

0054

発泡式脱蔵装置の上流においては、所望により、発泡剤を添加して蒸発を改善することができる。発泡式脱蔵装置内においてポリカーボネート溶融体の発泡を開始して、特に効果的な脱蔵を達成するために、ポリカーボネート溶融体中に十分な溶媒が存在するべきである。従って、入口オリフィスへの流入に基づく揮発成分含有ポリカーボネート溶融体の過飽和(oversaturation)は少なくとも0.1bar、好ましくは少なくとも0.5bar、より好ましくは少なくとも1barである。過飽和は、入口オリフィスへの流入に基づく全揮発成分の蒸気圧と、分離容器(以下、分離器または脱蔵用容器とも呼ぶ)中の圧力との差として定義される。当該蒸気圧は、ポリマー溶融体中に存在する全成分の部分圧の総和からなり、揮発成分の濃度および温度に依存する。ポリカーボネート溶融体中での溶媒の残留だけが、必要な蒸気圧を上昇させる場合、発泡剤の使用を省くことができる。

0055

所望により添加される発泡剤は高蒸気圧を有する低分子量物質からなり、例えば、窒素、メタン、水素、ヘリウム、二酸化炭素または水が挙げられる。好ましくは二酸化炭素および窒素であり、特に好ましくは窒素である。発泡剤を添加する方法は当業者に知られており、例えば、EP1740638号公報明細書に記載されている。好ましくは、添加用静的ミキサーを用いる。溶融体中の発泡剤の設定濃度における発泡式脱蔵装置の入口オリフィスへの入口の温度での発泡剤の蒸気圧は好ましくは0.1〜100bar、より好ましくは0.5〜60bar、最も好ましくは1〜40barである。

0056

好ましい実施態様においては、分離器の下方部分は、ポリカーボネート溶融体が脱蔵押出機へ直接移行できるように、非制限的および非閉塞的な方法で、脱蔵押出機に直接連結される。

0057

別の好ましい実施態様においては、分離器の下方端部に排出ユニット、好ましくはギアポンプが配設され、そこからポリカーボネート溶融体を脱蔵押出機へ送り込むことができる。

0058

分離器は、上部領域において、後述の少なくとも1つの分離容器によりガス蒸気を除去するための少なくとも1つの排出オリフィス、蒸気流により伴出された溶融粒子を分離できる少なくとも1つの分離容器、および蒸気凝縮ユニットを有し、圧力調整部を備えた減圧発生器をさらに有してもよい。

0059

好ましい実施態様においては、分配器は複数のボア(bore)を有するダイプレート(die plate)から構成される。ボアの直径は好ましくは0.8〜5mm、より好ましくは1〜4mmである。

0060

さらに好ましい実施態様において、分配器は、ポリカーボネートが同時に加熱または冷却、好ましくは加熱されるシェルアンドチューブ熱交換器から構成される。シェルアンドチューブ熱交換器のチューブ内径は好ましくは4〜20mm、より好ましくは5〜15mmである。当該チューブの長さは好ましくは300〜2500mm、より好ましくは500〜2000mmである。オリフィスあたりの質量流量は好ましくは0.1〜20kg/時である。

0061

発泡式脱蔵装置の入口においてポリカーボネートの濃度は、ダウンパイプ式脱蔵装置の出口での濃度に相当するものであり、好ましくは85%〜99.99%、より好ましくは90%〜99.95%である。

0062

十分な発泡および良好な脱蔵を保証するために、全揮発成分(残留溶媒および発泡剤)の蒸気圧の総和は分離器内の圧力よりも少なくとも1bar高く選択されるべきである。

0063

分離容器内の圧力は好ましくは0.1mbar〜20mbar、より好ましくは1mbar〜10mbarである。

0064

発泡式脱蔵装置の下流での溶媒の残留濃度は好ましくは10ppm〜250ppm、より好ましくは20ppm〜100ppmである。

0065

発泡式脱蔵装置の出口でのポリカーボネート溶融体の温度は好ましくは250℃〜350℃、より好ましくは280℃〜320℃である。

0066

脱蔵押出機は、単軸または多軸型であってもよく、好ましくは、単軸、2軸または、4軸であり、最も好ましくは2軸である。多軸型の脱蔵押出機は、同時回転式もしくはカウンター回転式(co- or counter-rotatory)、完全噛合(closely intermeshing)型若しくは接触型であってもよく、あるいは、4本以上の軸を有する場合、完全噛合型と接触型の組合せである。特に好ましくは、完全噛合型の同時回転式2軸スクリュー押出機である。

0067

脱蔵域は2または3枚の羽根、好ましくは2枚の羽根で構成されていてもよい。

0068

さらに好ましい実施態様によれば、押出機が、搬送方向に複数の脱蔵域を有すると共に、吸引装置がそれらの各々に取り付けられる場合、高程度の脱蔵を達成できる。各脱蔵域内の圧力は好ましくは10Pa〜10kPa、より好ましくは100Pa〜1kPaである。脱蔵域の数は少なくとも2であり、好ましくは少なくとも3、より好ましくは少なくとも4である。好ましくは、脱蔵域の各々は、生成した蒸気を除去する脱蔵用ドームを有する。押出機における異なる脱蔵域の間には、圧力降下が中間または後方搬送素子(neutral or backward-conveying elements)によりもたらされるために、押出機の自由横断面が完全に充填される溜まり域(backup zone)が配列される。このため複数の脱蔵域の気体スペースには異なる圧力が生じるようにできる。この目的のために、混練素子または後方搬送スクリュー素子を用いることが好ましい。

0069

好ましい実施態様において、脱蔵押出機における脱蔵は、脱蔵表面積を増加させる共留剤による良い影響を受けることができる。本発明に係る方法において、好ましくは、共留剤は、搬送方向において各脱蔵域の上流に添加される。使用される共留剤は、好ましくは窒素である。共留剤は、例えば混練域または混合域中で分散される。このような混練域または混合域の型は当業者に知られており、例えば、[1]において第199頁に記載されているように、後方搬送域、歯のある混合域およびさらなる後方搬送域の(搬送方向)順序から構成される。その時、共留剤は歯のある混合域で分散系へ導入される。歯のある混合域の代わりに、当業者に知られているように混練域を用いることもできる。このような混練域は同様に当業者に知られており、例えば、[1]において第107頁ffに記載されている。供給される共留剤の体積流量は、好ましくは0.05〜0.3質量%である。最後の脱蔵域の下流にて、添加剤と所望により溶融ポリマー流が添加され、それは、圧力上昇域において主流と混合される。添加剤は好ましくはポリカーボネート流に予備混合され、本発明のポリカーボネートおよび添加剤の混合物を用いることが特に好ましい。従来技術による別法では、クロロメタントリクロロメタン、クロロベンゼン、トルエン、キシレンアセトンアルカン類、例えばシクロヘキサンまたはn−ヘキサンなどの溶媒中の添加剤が添加される。しかし、この方法には、生成物中に残留含有量での上記溶媒が見つかるという欠点がある。

0070

さらに好ましい実施態様においては、例えば、複数対の同時回転式スクリュー軸と、相互に厳密に擦れ合う複数対のスクリュー軸とを有するスクリュー素子を用いることも可能であり、生成中および生成されたスクリュープロファイルシーリング領域転移領域−溝(channnel)領域−転移領域の順序を有し、1つのシーリング領域は羽根領域−フランク領域−羽根領域の順序であり、1つの溝領域は、グルーブ(groove)領域−フランク領域−グルーブ領域の順序であり、および1つの転移領域は、フランク領域に始まりフランク領域で終わるスクリュープロファイル領域の配列である。外部スクリュー半径に相当するスクリュープロファイルの領域は、羽根領域と称される。コア半径に相当するスクリュープロファイルの領域は、グルーブ領域と称される。外部スクリュー半径よりも小さくコア半径よりも大きいスクリュープロファイルの領域は、フランク領域と称される。このようなスクリュー素子は、例えば、独国出願公開公報(Offenlegungschrift)DE102008029306.7号明細書(該出願は、本願出願日において公開されている)に記載されている。「羽根領域」では、スクリュー素子は、それらの最も大きな直径を有すると共に、壁体を洗浄する。「グルーブ領域」では、スクリュー素子はそれらの最も小さい直径を有する。「転移領域」では、スクリュー素子は、それらの最大でもなく最小でもない直径を有する。当該スクリュー素子は、押出機の出口での圧力上昇および共留剤分散域の上流での圧力上昇のために使用されることがより好ましい。

0071

好ましい実施態様においては、例えば、複数対の同時回転式スクリュー軸と、相互に厳密に擦れ合う複数対のスクリュー軸とを有する多軸スクリュー装置用のスクリュー素子を使用することも可能である。2以上のスクリュー羽根(screw flight)Z、軸間隔Aおよび外径DEを有するとき、1素子対フライトアングルの合計は0よりも大きく、下記式よりも小さい。このようなスクリュー素子は、例えば独国出願公開公報DE102008029305.9号明細書(該出願は、本願出願日において公開されている)に記載されている。脱蔵域において、このようなスクリュー素子を用いることが特に好ましい。

0072

0073

本発明に係る方法により得ることができる熱可塑性ポリカーボネートは以下の残留含有量を示すことが好ましい:
・クロロベンゼンおよび他の含塩素芳香族化合物10ppm未満、好ましくは5ppm未満、より好ましくは2ppm未満;
・ジクロロメタン1ppm未満、好ましくは0.5ppm未満;
・1価フェノール類、例えば、フェノール、tert−ブチルフェノールおよびクミルフェノール15ppm未満、好ましくは5ppm未満、より好ましくは2ppm未満;
・アルカン類10ppm未満、好ましくは5ppm未満。

0074

より好ましく得られた熱可塑性ポリカーボネートは以下の残留含有量を示す:
・四塩化炭素0.01ppm未満;
・ジアリールカーボネート類、特にジフェニルカーボネートおよびジ−tert−ブチルフェノールカーボネート5ppm未満、好ましくは2ppm未満;
・ビスフェノールAおよび他のビスフェノール類5ppm未満、好ましくは2ppm未満、より好ましくは0.5ppm未満;
・ナトリウムおよび他のアルカリ金属ならびにアルカリ土類金属0.05ppm未満;
・クレゾール類1ppm未満、好ましくは0.2ppm未満;
・フェノール性OH基300ppm未満、好ましくは200ppm未満、より好ましくは100ppm未満;
・アルカリ土類金属 0.1ppm未満、より好ましくは0.05ppm未満;
・ピリジン1ppm未満、好ましくは0.1ppm未満;
・非ハロゲン化芳香族化合物、例えば、キシレンおよびトルエン10ppm未満、好ましくは5ppm未満。

0075

ポリカーボネートを製造するための、本発明に係る方法に好適なジフェノール類は、従来技術において何度も記載されている。

0076

好適なジフェノール類には以下のものが含まれる:例えば、ヒドロキノンレソルシノールジヒドロキシジフェニルビスヒドロキシフェニルアルカン、ビス(ヒドロキシフェニル)シクロアルカン類、ビス(ヒドロキシフェニル)スルフィド類、ビス(ヒドロキシフェニル)エーテル類、ビス(ヒドロキシフェニル)ケトン類、ビス(ヒドロキシフェニル)スルホン類、ビス(ヒドロキシフェニル)スルホキシド類、α,α’−ビス(ヒドロキシフェニル)ジイソプロピルベンゼン類、およびそれらのアルキル化、環アルキル化および環ハロゲン化化合物類。

0077

好ましいジフェノール類は、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルプロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルエタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタン、1,3−ビス[2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル]ベンゼン(ビスフェノールM)、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、2,4−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタン、1,3−ビス[2−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル]−ベンゼンおよび1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(ビスフェノールTMC)である。

0078

特に好ましいジフェノール類は、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルエタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンおよび1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(ビスフェノールTMC)である。

0079

ホモポリカーボネートの場合、ただ1種のジフェノールが使用され、コポリカーボネートの場合、複数種のジフェノールが使用される。もちろん、使用されるジフェノール類、合成に添加される助剤および全ての他の化学薬品なども、それら自体の合成、処理および貯蔵に由来する不純物汚染されても良いが、極めて実質的に清浄原料物質を用いることが望ましい。

0080

分子量の調節に必要な単官能性連鎖停止剤、例えばフェノールもしくはアルキルフェノール類、特にフェノール、p−tert−ブチルフェノール、イソオクチルフェノール、クミルフェノール、それらのクロロ炭酸エステルまたはモノカルボン酸酸塩化物またはこれらの連鎖停止剤の混合物は、ビスフェノキシド若しくはビスフェノキシド類と共に反応に供給されるか、ホスゲンもしくはクロロ炭酸末端基が反応混合物中に存在する合成中の任意の他の時点で添加されるか、あるいは、連鎖停止剤としての酸塩化物およびクロロ炭酸エステルの場合、形成するポリマーにおいて十分なフェノール性末端基が存在する合成中の任意の他の時点で添加される。しかし、好ましくは、連鎖停止剤は、ホスゲン化の後に、ホスゲンがもはや存在しないものの、触媒が未だ計量される時または位置にて、添加される。あるいは、触媒の前に、触媒と共にまたは平行して計量添加することもできる。

0081

同様に、分枝剤または分枝剤混合物は、合成物に対して所望により添加される。しかしながら、通常、分枝剤は、連鎖停止剤の前に添加される。一般に、トリスフェノール類、第4級フェノール類またはトリ−もしくはテトラカルボン酸の酸塩化物、または当該ポリフェノール類もしくは酸塩化物の混合物が使用される。3以上のフェノール性ヒドロキシル基を有すると共に分枝剤として好適な化合物の例には、以下のものが含まれる:フロログルシノール、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ(4−ヒドロキシフェニル)ヘプテン-2、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、1,3,5−トリ(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、1,1,1−トリ(4−ヒドロキシフェニル)−エタン、トリ(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、2,2−ビス(4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキシル)−プロパン、2,4−ビス(4−ヒドロキシフェニルイソプロピル)フェノール、テトラ(4−ヒドロキシフェニル)メタン。

0082

別の三官能性化合物の例は、2,4−ジヒドロキシ安息香酸トリメシン酸塩化シアヌルおよび3,3−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドールである。

0083

好ましい分枝剤は、3,3−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドールおよび1,1,1−トリ(4−ヒドロキシフェニル)エタンである。

0084

ポリカーボネートの界面合成において好ましく使用される触媒には、以下のものが含まれる:第3級アミン、特にトリエチルアミントリブチルアミントリオクチルアミン、N−エチルピペリジン、N−メチルピペリジン、N−i/n−プロピルピペリジン;第4級アンモニウム塩、例えばテトラブチルアンモニウム水酸化物塩化物臭化物硫化水素若しくはテトラフルオロホウ酸塩トリブチルベンジルアンモニウム水酸化物、塩化物、臭化物、硫化水素若しくはテトラフルオロホウ酸塩、テトラエチルアンモニウム水酸化物、塩化物、臭化物、硫化水素若しくはテトラフルオロホウ酸塩、ならびにアンモニウム化合物に対応するホスホニウム化合物。これらの化合物は、典型的な界面触媒として文献に記載されており、市販されており、当業者によく知られている。当該触媒は、単独で、混合物で、または相互に並行して連続的に、合成に添加でき、所望によりホスゲン化の前に添加できる。しかし、好ましくは、ホスゲンの導入後に計量添加される(ただし、オニウム化合物またはオニウム化合物の混合物を触媒として使用する場合を除く)。この場合、ホスゲンを計量添加する前に添加することが好ましい。触媒を物質中、不活性溶媒中、好ましくはポリカーボネート合成に係る溶媒中で計量添加でき、または水性溶液として計量添加でき、もしくはそのアンモニウム塩としての第三級アミンの場合、酸、好ましくは鉱酸、特に塩酸とともに計量添加できる。複数の触媒を使用する場合、触媒の総量の一部を計量添加する場合、もちろん様々な位置または様々な時間において異なる計量添加の方法を行うことも可能である。使用される触媒の総量は、用いられるビスフェノール類のモルに対して0.001〜10mol%、好ましくは0.01〜8mol%、より好ましくは0.05〜5mol%である。

0085

ポリカーボネート合成は、連続的に行ってもよく、回分式で行なってもよい。したがって、反応は、攪拌容器管状反応炉ポンプ循環反応炉または攪拌容器カスケード、あるいはこれらの組合せで行われる。合成混合物が完全に反応している場合、すなわち、ホスゲンまたはクロロ炭酸エステルの加水分解性塩素をもはや含有しない場合にのみ、既に記載したように、混合ユニットを使用することにより、水相と有機相の分離を可能な限り確実とする。

0086

ホスゲン導入後、任意の分枝剤を添加する前のしばらくの間、有機相と水相を混合することが有利であり、ビスフェノキシドと共に計量添加されていない場合、連鎖停止剤と触媒が添加される。このような連続反応時間は、各計量添加の後に有利である。これらの連続攪拌時間は10秒〜60分、好ましくは30秒〜40分、より好ましくは1〜15分である。

0087

有機相は溶媒または複数の溶媒混合物から構成されてもよい。好適な溶媒は塩素化炭化水素脂肪族および/または芳香族)、好ましくはジクロロメタン、トリクロロエチレン、1,1,1−トリクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタンおよびクロロベンゼン、ならびにそれらの混合物である。しかし、芳香族炭化水素、例えばベンゼン、トルエン、m/p/o−キシレンなど、または芳香族エーテル、例えばアニソールなどを使用してもよく、それらを単独で、混合して、あるいは塩素化炭化水素に加えて使用できる。合成の別の実施態様は、ポリカーボネートを溶解しないが、それを単に膨潤させる溶媒を使用する。したがって、溶媒と併用して、ポリカーボネートに対する非溶媒を使用することも可能である。溶媒の相手が第二有機相を形成する場合、水相において使用される溶媒は、可溶性溶媒、例えばテトラヒドラフラン、1,3/1,4−ジオキサンまたは1,3−ジオキソランなどであってもよい。

0088

最大でも(<2ppm)のクロロ炭酸エステルの痕跡(traces)を含む、完全に反応した少なくとも二相性の反応混合物は、相分離を示すままである。水性アルカリ性相を、水相としてポリカーボネート系内へ完全にまたは部分的に戻す場合もあり、あるいは、溶媒と触媒成分を除去する廃水処理に付して再利用してもよい。後処理の他の変形例の場合、有機不純物の除去後(特に溶媒とポリマー残渣の除去後)、および、所望により、例えば水酸化ナトリウム溶液を添加することにより、特定のpHを確立した後、例えば塩素アルカリ電気分解に付すことができる塩を除去すると共に、水相を所望により合成系へ送り返す。

0089

次いで、ポリカーボネートを含有する有機相を精製して、アルカリ性、イオン性または触媒性の全汚染物をそこから取り除くことができる。1以上の相分離の後であっても、有機相は、微細液滴状の水性のアルカリ性相と触媒(一般に第三級アミン)の一部を含有している。有機相が、沈殿槽、攪拌容器、コアレッサー若しくは分離器、またはそれらの組合せを通過することによって、所望により、相分離を促進できる。この場合、能動的または受動的混合装置を用いる環境下、各分離工程またはいくつかの分離工程において、所望により水を計量添加できる。

0090

アルカリ性の水相に関するこの粗分離の後、希酸、鉱酸、カルボン酸ヒドロキシカルボン酸および/またはスルホン酸を用いて、有機相を1回以上洗浄する。水性の鉱酸、特に塩酸、亜リン酸およびリン酸、またはこれらの酸の混合物が好ましい。これらの酸の濃度は、0.001〜50重量%、好ましくは0.01〜5重量%の範囲である。

0091

さらに、脱塩水または蒸留水で有機相を繰り返して洗浄する。所望により水相の一部で分散させた有機相は、沈殿槽、攪拌容器、コアレッサー若しくは分離器、またはそれらの組合せを用いる各洗浄工程の後に除去される。この場合、能動的または受動的な混合装置を用いる洗浄工程間で、所望により洗浄水を計量添加できる。

0092

これらの洗浄工程の間または洗浄の後に、ポリマー溶液の基礎を形成する溶媒中に好ましく溶解する酸を、所望により添加してもよい。塩化水素ガス、およびリン酸または亜リン酸を用いることが好ましく、それらは、所望により混合物としても使用できる。

0093

反応により得られたポリカーボネートは、ポリカーボネートの重量に対して、300ppm未満、好ましくは200ppm未満の量のフェノール性OH末端基を有する。洗浄後、ポリカーボネートは、ポリカーボネートに対して100ppb未満、好ましくは50ppb未満の含有量のナトリウムをまだ含有する。酸性洗浄工程後、存在するナトリウムはアルカリ性形態ではなく、塩として中性形態にあるので、その結果としてポリカーボネートを攻撃することはほとんどない。

0094

次いで、この精製溶液は、後続の工程において、複数のフラッシュ段階または螺旋チューブを用いた複数のフラッシュ段階からなる1以上の第1蒸発段階へ、約65%のポリカーボネート濃度が達成されるまで供給される。次いで、ポリカーボネートは、ダウンパイプ式脱蔵装置、発泡式脱蔵装置および脱蔵押出機の本発明の組み合わせに供給されることが好ましい。

0095

本発明に係る方法によって得られたポリカーボネートは、常套の添加剤(例えば、助剤および強化剤)を付与されることにより、変性させてもよい。添加剤および混合物の添加は、使用時間を延長したり(例えば、加水分解安定剤または分解安定剤)、色彩安定性を改善したり(例えば、熱安定剤および紫外線安定剤)、加工を容易化したり(例えば離型剤流動助剤)、使用特性を改善したり(例えば帯電防止剤)、難燃性を改善したり、視覚的印象に影響を与えたり(例えば、有機着色剤顔料)または特定の負荷に対するポリマー特性を調整したり(衝撃改質剤微細粉鉱物繊維状物質石英粉末ガラス繊維および炭素繊維)する機能を果たす。

0096

以下、作業例を示す図1を参考にして、本発明を説明する。

0097

ポリマー溶液は供給ライン1を介して、底で開口するシェルアンドチューブ熱交換器2へ供給される。シェルアンドチューブ熱交換器は、3にて供給され4から除去される熱媒体で加熱される。チューブの端では、ポリマー溶液は、押出機の真上に配置された分離容器5内に展開される。放出された気体は、蒸気ライン6を介して除去される。生成物は、押出機の流入域7内へ直接落下し、シーリング域8を介して、脱蔵ドーム10を有する第1の脱蔵域9へ供給される。これらの後に、更なる複数のバックアップ域8と複数の脱蔵域9が続く。最後の脱蔵ドーム上流において、混練域11中の添加位置12にて、窒素が添加される。添加位置13にて、添加剤と所望による溶融ポリマーも添加され、それらは圧力増加および混合域14中でポリマー流と混合される。

0098

以下の実施例は例示する目的で本発明を説明するために提供するものであり、限定して解釈されるべきではない。

0099

実施例1:
実施例1の装置構成を図1に示す。相対粘度1.295のポリカーボネートを7500kg/時で、ポリカーボネート65重量%、クロロベンゼン33.5重量%およびジクロロメタン1.5重量%含有する溶液にて、温度230℃のパイプライン1よりダウンパイプ式脱蔵装置2に供給した。ダウンパイプ式脱蔵装置は蒸気状熱キャリアオイルで添加部3より加熱した。凝縮液は出口4から放出した。ダウンパイプ式脱蔵装置2のパイプの長さは2.5m、その内径は10mm、パイプの数は1150本であった。加熱温度は330℃であり、分離容器5への出口でのポリマーの出口温度は295℃であった。分離容器5での圧力は250mbarであり、クロロベンゼンの残留含有量は5000ppm、ジクロロメタンの残留含有量は50ppmであった。形成された蒸気は分離容器から2系統で除去した。伴出されたポリマーは全て分離器7で保持した。蒸気はその後、凝縮器で凝縮させた。圧力を真空ポンプで調節した。

0100

濃縮されたポリマー溶液をギアポンプ6で集め、静的ミキサー9に供給した。窒素0.1重量%を添加部8より静的ミキサーに添加した。静的ミキサー9で窒素を完全に溶液中にもたらした。

0101

窒素を含有するポリマー溶融体を、脱蔵押出機14の真上にある発泡式脱蔵装置11でさらに脱蔵した。発泡式脱蔵装置は310℃に加熱された1.15m長のパイプ1500本からなっていた。発泡式脱蔵装置の分離容器13の圧力は1mbarであった。発泡式脱蔵装置のパイプは、蒸気状熱キャリアオイルで添加部11より加熱した。凝縮した熱キャリアオイルは出口12から再び除去した。形成された蒸気は分離容器から2系統で除去した。伴出されたポリマーは全て分離器12で保持した。発泡式脱蔵装置の下流における残留クロロベンゼン含有量は20ppmであった。発泡式脱蔵装置の分離容器13は脱蔵押出機14の真上に配置した。

0102

脱蔵押出機14は、表示直径が180mmおよび長さの直径に対する比率が40である2枚羽根式の完全噛合型2軸スクリュー押出機として設計した。当該脱蔵押出機14は、共留剤を分散系に導入するための3つの域15およびそれぞれの該域の後ろにある共留剤および揮発成分を除去するための脱蔵域16を備えていた。伴出されたポリマーは全て分離器17で保持した。添加部18では、ポリカーボネートと共に混合物中に存在する添加剤を側方押出機(side extruder)により添加した。この後、圧力を増加させてペレット化した。

0103

押出機の速度は200/分であった。押出機の端末部での温度は350℃であった;残留クロロベンゼン含有量は2ppmであった。ジクロロメタンはもはや検出できなかった(<0.1ppm)。黄色度指数は1.6であった。

0104

実施例2
実施例2の装置構成を図2に示す。相対粘度1.295のポリカーボネートを7500kg/時で、ポリカーボネート65重量%、クロロベンゼン33.5重量%およびジクロロメタン1.5重量%含有する溶液にて、温度230℃のパイプライン1よりダウンパイプ式脱蔵装置2に供給した。ダウンパイプ式脱蔵装置は蒸気状熱キャリアオイルで添加部3より加熱した。凝縮液は出口4から放出した。ダウンパイプ式脱蔵装置2のパイプの長さは2.5m、その内径は10mm、パイプの数は1150本であった。加熱温度は330℃であり、分離容器5への出口でのポリマーの出口温度は295℃であった。分離容器5での圧力は2barであり、クロロベンゼンの残留含有量は5重量%、ジクロロメタンの残留含有量は500ppmであった。形成された蒸気は分離容器から2系統で除去した。伴出されたポリマーは全て分離器7で保持した。蒸気はその後、凝縮器で凝縮させた。

0105

濃縮されたポリマー溶液をギアポンプ6で集め、ダウンパイプ式脱蔵装置10に供給した。当該発泡式脱蔵装置は310℃に加熱された1.15m長のパイプ1500本からなっていた。発泡式脱蔵装置の分離容器13の圧力は6mbarであった。発泡式脱蔵装置のパイプは、蒸気状熱キャリアオイルで添加部11より加熱した。凝縮した熱キャリアオイルは出口12から再び除去した。形成された蒸気は分離容器から2系統で除去した。伴出されたポリマーは全て分離器12で保持した。発泡式脱蔵装置の下流における残留クロロベンゼン含有量は90ppmであった。発泡式脱蔵装置の分離容器13は脱蔵押出機14の真上に配置した。

0106

脱蔵押出機14は、表示直径が180mmおよび長さの直径に対する比率が48である2枚羽根式の完全噛合型2軸スクリュー押出機として設計した。当該脱蔵押出機14は、共留剤を分散系に導入するための4つの域15およびそれぞれの該域の後ろにある共留剤および揮発成分を除去するための脱蔵域16を備えていた。伴出されたポリマーは全て分離器17で保持した。添加部18では、ポリカーボネートと共に混合物中に存在する添加剤を側方押出機により添加した。この後、圧力を増加させてペレット化した。

0107

押出機の速度は180/分であった。押出機の端末部での温度は345℃であった;残留クロロベンゼン含有量は4ppmであった。ジクロロメタンはもはや検出できなかった(<0.1ppm)。黄色度指数は1.6であった。

0108

実施例3
実施例3の装置構成を図3に示す。相対粘度1.325の分枝状ポリカーボネートを7500kg/時で、ポリカーボネート65重量%、クロロベンゼン33.5重量%およびジクロロメタン1.5重量%含有する溶液にて、温度230℃のパイプライン1よりダウンパイプ式脱蔵装置2に供給した。ダウンパイプ式脱蔵装置は蒸気状熱キャリアオイルで添加部3より加熱した。凝縮液は出口4から放出した。ダウンパイプ式脱蔵装置2のパイプの長さは2.5m、その内径は10mm、パイプの数は1150本であった。加熱温度は330℃であり、分離容器5への出口でのポリマーの出口温度は295℃であった。分離容器5での圧力は2.5barであり、クロロベンゼンの残留含有量は7重量%、ジクロロメタンの残留含有量は700ppmであった。形成された蒸気は分離容器から2系統で除去した。伴出されたポリマーは全て分離器7で保持した。蒸気はその後、凝縮器で凝縮させた。

0109

濃縮されたポリマー溶液をギアポンプ6で集め、ダウンパイプ式脱蔵装置10に供給した。当該発泡式脱蔵装置は320℃に加熱された1.15m長のパイプ1500本からなっていた。発泡式脱蔵装置の分離容器13の圧力は4.5mbarであった。発泡式脱蔵装置のパイプは、蒸気状熱キャリアオイルで添加部11より加熱した。凝縮した熱キャリアオイルは出口12から再び除去した。形成された蒸気は分離容器から2系統で除去した。伴出されたポリマーは全て分離器12で保持した。発泡式脱蔵装置の下流における残留クロロベンゼン含有量は60ppmであった。発泡式脱蔵装置の底でポリマー溶融体をギアポンプ19から集め、脱蔵押出機に供給した。

0110

脱蔵押出機14は、表示直径が180mmおよび長さの直径に対する比率が48である2枚羽根式の完全噛合型2軸スクリュー押出機として設計した。当該脱蔵押出機14は、共留剤を分散系に導入するための4つの域15およびそれぞれの該域の後ろにある共留剤および揮発成分を除去するための脱蔵域16を備えていた。伴出されたポリマーは全て分離器17で保持した。添加部18では、ポリカーボネートと共に混合物中に存在する添加剤を側方押出機により添加した。この後、圧力を増加させてペレット化した。

0111

押出機の速度は200/分であった。押出機の端末部での温度は380℃であった;残留クロロベンゼン含有量は4.5ppmであった。ジクロロメタンはもはや検出できなかった(<0.1ppm)。透過率は88.0%であった。

0112

実施例4
実施例4の装置構成を図4に示す。相対粘度1.325の分枝状ポリカーボネートを7500kg/時で、ポリカーボネート65重量%、クロロベンゼン33.5重量%およびジクロロメタン1.5重量%含有する溶液にて、温度230℃のパイプライン1よりダウンパイプ式脱蔵装置2に供給した。ダウンパイプ式脱蔵装置は蒸気状熱キャリアオイルで添加部3より加熱した。凝縮液は出口4から放出した。ダウンパイプ式脱蔵装置2のパイプの長さは2.5m、その内径は10mm、パイプの数は1150本であった。加熱温度は300℃であり、分離容器5への出口でのポリマーの出口温度は270℃であった。分離容器5での圧力は50mbarであり、クロロベンゼンの残留含有量は1000ppm、ジクロロメタンの残留含有量は10ppmであった。形成された蒸気は分離容器から2系統で除去した。伴出されたポリマーは全て分離器7で保持した。蒸気はその後、凝縮器で凝縮させた。圧力を真空ポンプで調節した。

0113

濃縮されたポリマー溶液をギアポンプ6で集め、静的ミキサー9に供給した。窒素0.1重量%を添加部8より静的ミキサーに添加した。静的ミキサー9で窒素を完全に溶液中にもたらした。

0114

窒素を含有するポリマー溶融体を、発泡式脱蔵装置11でさらに脱蔵した。発泡式脱蔵装置は320℃に加熱された1.15m長のパイプ1500本からなっていた。発泡式脱蔵装置の分離容器13の圧力は1mbarであった。発泡式脱蔵装置のパイプは、蒸気状熱キャリアオイルで添加部11より加熱した。凝縮した熱キャリアオイルは出口12から再び除去した。形成された蒸気は分離容器から2系統で除去した。伴出されたポリマーは全て分離器12で保持した。発泡式脱蔵装置の下流における残留クロロベンゼン含有量は15ppmであった。発泡式脱蔵装置の分離容器13の底でポリマー溶融体をギアポンプ19で集め、脱蔵押出機に送り込んだ。

0115

脱蔵押出機14は、表示直径が180mmおよび長さの直径に対する比率が40である2枚羽根式の完全噛合型2軸スクリュー押出機として設計した。当該脱蔵押出機14は、共留剤を分散系に導入するための3つの域15およびそれぞれの該域の後ろにある共留剤および揮発成分を除去するための脱蔵域16を備えていた。伴出されたポリマーは全て分離器17で保持した。添加部18では、ポリカーボネートと共に混合物中に存在する添加剤を側方押出機により添加した。圧力をギアポンプ20により増加させてペレット化した。

0116

押出機の速度は160/分であった。押出機の端末部での温度は360℃であった;残留クロロベンゼン含有量は1.2ppmであった。ジクロロメタンはもはや検出できなかった(<0.1ppm)。透過率は88%であった。

0117

比較実施例5
ポリカーボネート65%、クロロベンゼン33.5%およびジクロロメタン1.5%含有する溶液からポリカーボネートを6500kg/時にて後方脱蔵押出機で単離した。使用した脱蔵押出機は、実施例1と同様に、完全噛合型同時回転式2軸スクリュー押出機として形成され、表示直径は180mm、長さの直径に対する比率は48であり、取り入れ域および複数の脱蔵域で2枚羽根型のものであった。共留剤域では、実施例1と同様に、窒素を1.3kg/時で供給した。後方脱蔵前のポリマー溶液の温度は185℃であった。

0118

残留クロロベンゼン含有量は410ppmであり、押出機のダイでの温度は409℃であった。黄色度指数は2.3であった。ジクロロメタン含有量は0.5ppmであった。

実施例

0119

実施例6
相対粘度1.316の分枝状ポリカーボネートを67kg/時で、ポリカーボネート65重量%、クロロベンゼン33.5重量%およびジクロロメタン1.5重量%含有する溶液にて、温度230℃のパイプライン1より、19本のパイプを備えたダウンパイプ式脱蔵装置に供給した。パイプの内径は10.3mm、長さは2.5mであった。加熱温度は300℃であり、分離器での圧力は1.1barであった。このように蒸発により濃縮された溶液を静的ミキサー中、100g/時の窒素と混合し、4つの脱蔵域を備えた二軸押出機に導かれる内径10mmおよび長さ1.5mのパイプを22本備えた発泡式脱蔵装置に供給した。脱蔵域の圧力は3.5〜5mbarであった。第2、第3および第4の脱蔵域それぞれの上流では毎時100グラムの窒素を分散させた。残留クロロベンゼン含有量は1.3ppmであった。ジクロロメタンは検出できなかった(<0.5ppm)。クレゾール類の残留含有量は1ppm未満であった。遊離BPAの残留含有量は2ppmであった。遊離フェノールの残留含有量は11ppmであった。遊離ジフェニルカーボネートの残留含有量は2ppmであった。フェノール性OH末端基の含有量は170ppmであった。アルカリ金属およびアルカリ土類金属を合わせた残留含有量は0.05ppm未満であった(検出限界)。四塩化炭素の残留含有量は検出限界0.01ppm未満であった。非ハロゲン化芳香族化合物の残留含有量は5ppm未満であった(検出限界)。ピリジンの残留含有量は0.01ppm未満であった(検出限界)。

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