図面 (/)

技術 患者の心臓の移植部位で弁プロテーゼを位置決めし固定するためのステント

出願人 イエナバルブテクノロジーインク
発明者 ストラウビンガー、ヘルムートユング、ヨハネスジラード、マイケルジェー.マイヤー、アーナルフ
出願日 2010年2月25日 (10年9ヶ月経過) 出願番号 2011-550607
公開日 2012年8月16日 (8年3ヶ月経過) 公開番号 2012-518446
状態 特許登録済
技術分野 補綴
主要キーワード 一様な変形 追加ガイド 保護アーム クリップ力 横方向ウェブ 接続ウェブ 保持セグメント 固定ジョイント
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2012年8月16日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (20)

課題・解決手段

本発明は、患者心臓移植部位弁プロテーゼ(100)を位置決めし固定するためのステント(10)に関する。特に、本発明は心臓弁狭窄および/または心臓弁不全症治療に用いられる体内プロテーゼ用の拡張ステントに関する。ステント(10)の移植された状態で心臓の蠕動運動があった場合でも、ステント(10)に固定された弁プロテーゼ(100)のステント(10)に対する縦方向変位が生じないようにする。本発明に係るステント(10)は、弁プロテーゼ(100)をステント(10)に接続可能にする少なくとも一つの固定部(11、11a)を備える。ステント(10)は、位置決めアーチ(15a、15b、15c)および保持アーチ(16a、16b、16c)をさらに備え、少なくとも一つの位置決めアーチ(15a、15b、15c)が少なくとも一つの保持アーチ(16a、16b、16c)に接続される。

概要

背景

心臓弁狭窄(stenosis, narrowing)および/または心臓弁不全症」という表現は、遺伝的なものまたは発症したもののいずれかである一つ以上の心臓弁の機能的欠陥を含むように意図されている。左心室内の弁(大動脈弁および僧帽弁)は、心臓右心部(肺動脈弁および三尖弁)よりも大きく影響を受けることが多いものの、この種の心臓欠陥は四つの心臓弁のそれぞれに影響を与えうる。機能的欠陥は狭窄、閉鎖不能(不全)または二つの組み合わせ(組み合わせ欠陥)を招く可能性がある。この発明は、このような心臓弁欠陥の治療のために患者体内経腔的に(transluminally)移植可能であり、また経皮的な(percutaneously)導入の後に半径方向に拡張される拡張ステントを備える体内プロテーゼに関する。

重症の心臓弁狭窄および/または心臓弁不全症に対する現在の治療では、狭窄したまたは病変した心臓弁が体内プロテーゼと交換される。この目的のために、病変した心臓弁を除去した後、の開口部を通して心臓弁ベッド内に典型的に外科的に縫い付けられる生体弁モデルまたは機械弁モデルが用いられる。この手術は、治療中に患者の血液循環を維持するための心肺装置を使用する必要があり、プロテーゼ移植中に心停止が誘発される。これは、長期の術後処置および回復期間に加え、患者にとって関連する危険を伴うリスクの高い外科手術である。このような手術は、多病の(polypathic)患者の場合、正当化できるリスクと見なされないことが多い。

侵襲の治療形態が近年開発されてきており、これらは局所麻酔下での手術を可能とするという特徴がある。ある手法では、カテーテルシステムを用いて、折り畳み可能な弁プロテーゼ(valvular prosthesis)に接続された自己拡張可能なステントを移植する。このような自己拡張可能な体内プロテーゼは、カテーテルシステムによって鼠径動脈または静脈を通して心臓内移植部位に導くことができる。移植部位への到達後、ステントを広げることができる。

この目的のために、例えば、複数の自己拡張する縦方向ステントセグメントから構成され、セグメントが互いに関節接合されているステントが知られている。心臓の近くの適切な血管内にステントをしっかりと適所に固定するために、血管壁係合する固定(anchoring barb)が用いられることが多い。

体内プロテーゼを締結および固定するための拡張ステントは、DE 10 010 074 A1の公開公報で知られている。これによると、ステントはワイヤ成形され相互に接続されたセグメントで本質的に形成される。DE10010074A1は、弁プロテーゼを締結および固定し、移植部位で体内プロテーゼを締結および支持する機能を担う様々なアーチ状要素を有するステントを提案する。具体的には、互いに対して120°間隔の空いた三つの同一構成の位置決めアーチが使用される。これらの位置決めアーチは固定関節によって互いに接続される。

位置決めアーチに加えて、補助的な曲線保持アーチがステントの広がった後に血管壁を半径方向に押しつけることによって体内プロテーゼを固定する役割を果たす。

しかしながら、上述の解決法の使用には、体内プロテーゼの不正確なまたは不適当な移植というリスクがある。別の言い方をすると、移植される体内プロテーゼを正確に配置し縦方向に位置合わせをする必要がある。特に、縦横両方の方向でステントを十分正確に位置決めし、患者の病変した心臓弁の正しい領域に関連する体内プロテーゼを確実に配置することは、主治医である外科医または心臓専門医の側で優れた能力を用いるときにのみ可能である。

中でも、最適でない位置の体内プロテーゼの不正確な移植は、かなりの室壁張力をもたらす漏出または弁不全を起こすことがある。例えば、体内プロテーゼが生体心臓弁の平面よりも遙か上方に移植された場合、冠状動脈口(冠状動脈の入口)の閉鎖または遮断、さらには致命的な冠動脈虚血および心筋梗塞に至る可能性もある。

したがって、心臓弁狭窄または心臓弁不全症の最適な治療のために、治療される心臓弁の移植部位において、弁プロテーゼの固定されたステントを可能な限り正確に位置決めする必要がある。

大動脈弁不全を治療するための体内プロテーゼは、DE 20 2007 005 491 U1の公開公報で知られている。体内プロテーゼは、弁プロテーゼと、患者の心臓の移植部位に体内プロテーゼを位置決めし固定するためのステントとを備える。いくつかの(複数の、通常は三つであるが、二尖弁の場合は二つである)位置決めアーチを有するステントがこの体内プロテーゼで利用される。ステントが移植された状態では、これらの位置決めアーチが放射状に広がり、治療される生体(病変)心臓弁の(pocket)内に係合する役割を果たす。ステントに固定された弁プロテーゼは、心臓弁の平面内に自己位置決めすることができる。体内プロテーゼの移植された状態では保持アーチが大動脈の血管壁に接触し、強制はめ合い(force-fit)接続を形成し、体内プロテーゼを固定するために使用される。

位置決めアーチは、患者の心臓の移植部位でこの体内プロテーゼのステントを最適に位置決めすることができるものの、ステントの下端部に取り付けられた弁プロテーゼが心臓弁の平面内で実際に位置決めされることを保証することはできない。特に、心臓サイクル充満期(心臓拡張期)の間に、体内プロテーゼにはかなりの力が作用するが、この力はステントに対して体内プロテーゼを縦方向に変位させる可能性がある。特に心臓の蠕動運動のために心臓および血管で生じる、移植された体内プロテーゼのこの縦方向変位に起因して、移植された体内プロテーゼがしっかりとした封止を提供できなくなることがある。

さらに、蠕動運動とともに生じるステントに対する弁プロテーゼの縦方向変位のために、弁プロテーゼをステントに締結するために使用される糸または縫合が、ステントに対して擦り切れることがある。したがって、時間とともに締結糸がほつれ締結機能喪失事態も除外することはできない。このために、ステントから弁プロテーゼが少なくとも部分的に分離し、漏出、不適切な位置決め、または弁プロテーゼの完全な分離にさえつながる可能性がある。

概要

本発明は、患者の心臓の移植部位で弁プロテーゼ(100)を位置決めし固定するためのステント(10)に関する。特に、本発明は心臓弁狭窄および/または心臓弁不全症の治療に用いられる体内プロテーゼ用の拡張ステントに関する。ステント(10)の移植された状態で心臓の蠕動運動があった場合でも、ステント(10)に固定された弁プロテーゼ(100)のステント(10)に対する縦方向変位が生じないようにする。本発明に係るステント(10)は、弁プロテーゼ(100)をステント(10)に接続可能にする少なくとも一つの固定部(11、11a)を備える。ステント(10)は、位置決めアーチ(15a、15b、15c)および保持アーチ(16a、16b、16c)をさらに備え、少なくとも一つの位置決めアーチ(15a、15b、15c)が少なくとも一つの保持アーチ(16a、16b、16c)に接続される。c

目的

本発明の特定の実施形態は、最適な位置決め精度および移植される体内プロテーゼの固定を実現する、心臓弁狭窄または心臓弁不全症を治療するための自己拡張型体内プロテーゼを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

心臓弁狭窄または心臓弁不全症治療時に患者心臓移植部位内に弁プロテーゼ(100)を位置決めし固定するための拡張ステント(10)であって、前記ステント(10)は、患者の生体心臓弁の複数の(T)内に配置されるとともに複数の生体心臓弁の第1側面に配置されるように構成された複数の位置決めアーチ(15a、15b、15c)と、第1側面と反対側の、前記複数の生体心臓弁尖の第2側面に配置されるように構成された複数の保持アーチ(16a、16b、16c)と、を備えることを特徴とする拡張ステント(10)。

請求項2

前記複数の位置決めアーチ(15a、15b、15c)がそれぞれ実質的にU字形またはV字形の構造を有することを特徴とする請求項1に記載の拡張ステント(10)。

請求項3

前記複数の保持アーチ(16a、16b、16c)のそれぞれが、実質的にO字形の構造を有する接続部(30)で互いに結合された第1および第2のアーム(16a’、16a”;16b’、16b”;16c’、16c”)を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の拡張ステント(10)。

請求項4

患者の体内に挿入されるときの折り畳みモードと移植時の拡張モードとをさらに含むことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の拡張ステント(10)。

請求項5

前記複数の位置決めアーチ(15a、15b、15c)および前記複数の保持アーチ(16a、16b、16c)がそれぞれ本質的に三つのアーチからなることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の拡張ステント(10)。

請求項6

二つの隣接する保持アーチ(16a、16b、16c)の間を占める少なくとも一つの補助アーチ(18a、18b、18c)をさらに備え、前記少なくとも一つの補助アーチ(18a、18b、18c)は、その第1端部で第1保持アーチ(16a、16b、16c)に接続される第1アーム(18a’、18a”、18b’、18b”、18c’、18c”)と、その第1端部で第2保持アーチ(16a、16b、16c)に接続される第2アーム(18a’、18a”、18b’、18b”、18c’、18c”)とを備え、前記第1および第2アーム(18a’、18a”、18b’、18b”、18c’、18c”)のそれぞれが、縫合部を収容するように構成された少なくとも一つの締結穴を備える結合部で互いに接続された第2端部を備えることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の拡張ステント(10)。

請求項7

前記結合部は複数の締結穴を備え、前記複数の締結穴の少なくとも一部を通して導かれる少なくとも一つの縫合糸を介して弁プロテーゼ(100)が前記ステント(10)に接続されることを特徴とする請求項6に記載の拡張ステント(10)。

請求項8

前記複数の補助アーチ(18a、18b、18c)のうち一つと実質的に円周方向に整列された少なくとも一つの追加締結部(11a、11b)をさらに備え、該少なくとも一つの追加締結部(11a、11b)は、縫合部を受け入れるように構成された複数の締結穴を備えることを特徴とする請求項6または7に記載の拡張ステント(10)。

請求項9

少なくとも一つの追加締結部(11a、11b)は、縫合部を固定するように構成された複数の切り欠きをさらに備えることを特徴とする請求項8に記載の拡張ステント(10)。

請求項10

前記複数の位置決めアーチ(15a、15b、15c)のうち少なくとも一つと実質的に円周方向に整列された少なくとも一つの放射アーチ(32a、32b、32c)をさらに備えることを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の拡張ステント(10)。

請求項11

前記少なくとも一つの放射アーチ(32a、32b、32c)が実質的にU字形またはV字形の構造を有することを特徴とする請求項10に記載の拡張ステント(10)。

請求項12

患者の体内に挿入されるときの折り畳みモードと移植時の拡張モードとをさらに含み、前記少なくとも一つの放射アーチ(32a、32b、32c)は、ステント(10)が拡張モードにあるときに該ステント(10)を固定するための半径方向に作用する力をもって血管壁押し付けるように構成されることを特徴とする請求項10または11に記載の拡張ステント(10)。

請求項13

前記少なくとも一つの放射アーチ(32a、32b、32c)は、放射状のヘッド部で互いに結合された第1および第2アーム(32’、32”)を備えることを特徴とする請求項10ないし12のいずれかに記載の拡張ステント(10)。

請求項14

前記少なくとも一つの放射アーチが複数の放射アーチ(32a、32b、32c)を含むことを特徴とする請求項10ないし13のいずれかに記載の拡張ステント(10)。

請求項15

前記複数の放射アーチ(32a、32b、32c)が本質的に三つの放射アーチからなることを特徴とする請求項14に記載の拡張ステント(10)。

請求項16

前記複数の位置決めアーチ(15a、15b、15c)のそれぞれ、および前記複数の放射アーチ(32a、32b、32c)のそれぞれが閉鎖された端部を備え、それぞれの位置決めアーチ(15a、15b、15c)の前記閉鎖された端部が、関連する保持アーチ(16a、16b、16c)の閉鎖された端部に対して実質的に円周方向に位置合わせされていることを特徴とする請求項14または15に記載の拡張ステント(10)。

請求項17

前記複数の保持アーチ(16a、16b、16c)のそれぞれの閉鎖された端部がステント(10)の第1軸方向に延び、前記複数の放射アーチ(32a、32b、32c)のそれぞれの閉鎖された端部が、前記第1軸方向とは反対のステント(10)の第2軸方向に延びることを特徴とする請求項16に記載の拡張ステント(10)。

請求項18

複数の補助アーチ(18a、18b、18c)をさらに備え、各補助アーチは、二つの隣接する保持アーチ(16a、16b、16c)の間の空間を占め、その第1端部で第1保持アーチに接続される第1アームと、その第1端部で第2保持アーチに接続される第2アームとを備えることを特徴とする請求項1ないし17のいずれかに記載の拡張ステント(10)。

請求項19

前記複数の補助アーチ(18a、18b、18c)のそれぞれの第1および第2アームが、ステント(10)の下端部(2)に設けられた少なくとも一つの環状カラー(40)に接続された第2端部を有することを特徴とする請求項18に記載の拡張ステント(10)。

請求項20

前記複数の補助アーチ(18a、18b、18c)のそれぞれの第1および第2アームが、ヘッド部(31)を画成するとともに該ヘッド部(31)により画成され縫合糸を受け入れるように構成された少なくとも一つの締結穴(12d)を有する接続部で互いに接続された第2端部を備えることを特徴とする請求項18に記載の拡張ステント(10)。

請求項21

前記接続部が複数の締結穴(12d)を備え、前記複数の締結穴の少なくとも一部を通して導かれる少なくとも一本の縫合糸によって弁プロテーゼ(100)がステント(10)に接続されることを特徴とする請求項20に記載の拡張ステント(10)。

請求項22

前記複数の保持アーチ(16a、16b、16c)のそれぞれが、その第1端部で第1位置決めアーチ(15a、15b、15c)に接続される第1アーム(16a’、16b’、16c’)と、その第1端部で第2位置決めアーチ(15a、15b、15c)に接続される第2アーム(16a”、16b”、16c”)とを備えており、前記複数の保持アーチ(16a、16b、16c)の前記第1および第2アーム(16a’、16b’、16c’、16a”、16b”、16c”)のそれぞれが、隣接する補助アーチ18a、18b、18c)によって画成されるヘッド部の少なくとも一部を実質的に補完する形状を有する曲げ部を備えることを特徴とする請求項20または21に記載の拡張ステント(10)。

請求項23

患者の体内に導入されるときの折り畳みモードと、移植されたときの拡張モードとをさらに備え、ステント(10)が折り畳みモードであるとき、前記複数の保持アーチ(16a、16b、16c)のそれぞれの曲げ部が、隣接する補助アーチによって画成されるヘッド部の少なくとも一部とかみ合うことを特徴とする請求項22に記載の拡張ステント(10)。

請求項24

前記複数の補助アーチ(18a、18b、18c)のそれぞれが縫合糸を固定するように構成された切り欠きを備えることを特徴とする請求項18ないし23のいずれかに記載の拡張ステント(10)。

請求項25

患者の体内に導入されるときの折り畳みモードと、移植されたときの拡張モードとをさらに備え、ステント(10)が折り畳みモードであるとき、前記複数の補助アーチ(18a、18b、18c)のそれぞれの切り欠きが保持アーチの少なくとも一部とかみ合うことを特徴とする請求項24に記載の拡張ステント(10)。

請求項26

前記複数の位置決めアーチ(15a、15b、15c)、前記複数の保持アーチ(16a、16b、16c)、および前記複数の補助アーチ(18a、18b、18c)がそれぞれ、本質的に三つのアーチからなることを特徴とする請求項18ないし25のいずれかに記載の拡張ステント(10)。

請求項27

複数のエクストラアーチ(60a、60b、60c、60d、60e、60f)をさらに備え、各エクストラアーチは、一つの保持アーチ(16a、16b、16c)と隣接する補助アーチ(18a、18b、18c)との間の空間を占め、その第1端部で保持アーチ(16a、16b、16c)の一つのアーム(16a’、16b’、16c’、16a”、16b”、16c”)に接続される第1アームと、その第1端部で補助アーチ(18a、18b、18c)の一つのアーム(18a’、18b’、18c’、18a”、18b”、18c”)に接続される第2アームとを備えており、前記複数のエクストラアーチ(60a、60b、60c、60d、60e、60f)のそれぞれの第1および第2アームは、ヘッド部を画成する接続部で互いに接続された第2端部を備えることを特徴とする請求項18ないし26のいずれかに記載の拡張ステント(10)。

請求項28

複数のエクストラアーチ(60a、60b、60c、60d、60e、60f)をさらに備え、各エクストラアーチは、一つの保持アーチ(16a、16b、16c)と隣接する第2保持アーチ(16a、16b、16c)との間の空間を占め、その第1端部で第1保持アーチ(16a、16b、16c)の一つのアーム(16a’、16b’、16c’、16a”、16b”、16c”)に接続される第1アームと、その第1端部で第2保持アーチ(16a、16b、16c)の一つのアーム(16a’、16b’、16c’、16a”、16b”、16c”)に接続される第2アームとを備えており、前記複数のエクストラアーチ(60a、60b、60c、60d、60e、60f)のそれぞれの第1および第2アームは、ヘッド部を画成する接続部で互いに接続された第2端部を備えることを特徴とする請求項1ないし17のいずれかに記載の拡張ステント(10)。

請求項29

前記複数のエクストラアーチ(60a、60b、60c、60d、60e、60f)のそれぞれの第1端部と第2端部の間の前記接続部は、前記ヘッド部により画成される少なくとも一つの締結穴を有し、縫合部を受け入れるように構成されることを特徴とする請求項28に記載の拡張ステント(10)。

請求項30

前記複数の保持アーチ(16a、16b、16c)のうち少なくとも一つに設けられる少なくとも一つの締結部(11)をさらに備え、該少なくとも一つの締結部(11)は縫合部を受け入れるように構成された複数の締結穴(12)を備えることを特徴とする請求項1ないし29のいずれかに記載の拡張ステント(10)。

請求項31

前記少なくとも一つの締結部(11)および/または前記少なくとも一つの追加締結部(11a、11b)は、縫合部を固定するように構成された複数の切り欠きをさらに備えることを特徴とする請求項30に記載の拡張ステント(10)。

請求項32

前記複数の位置決めアーチ(15a、15b、15c)がそれぞれ、ヘッド部(30)で互いに結合される第1および第2アーム(15a’、15a”;15b’、15b”;15c’、15c”)を備え、前記拡張ステント(10)は、複数の弁尖保護アーチ(50a、50b、50c)をさらに備え、各弁尖保護アーチは、前記複数の位置決めアーチ(15a、15b、15c)のうち一つの二本のアーム(15a’、15a”;15b’、15b”;15c’15c”)の間の空間を占め、第1アームと第2アームを備えており、前記複数の弁尖保護アーチ(50a、50b、50c)のそれぞれの第1および第2アームは、ヘッド部を画成する接続部で互いに接続されており、前記複数の弁尖保護アーチ(50a、50b、50c)はそれぞれ、対応する弁尖保護アーチ(50a、50b、50c)が間に設けられる前記位置決めアーチ(15a、15b、15c)と同一方向に延出することを特徴とする請求項1ないし31のいずれかに記載の拡張ステント(10)。

請求項33

前記複数の弁尖保護アーチ(50a、50b、50c)はそれぞれ、その第1端部で一つの位置決めアーチ(15a、15b、15c)の前記第1アーム(15a’、15b’、15c’)に接続される第1アームと、その第1端部で一つの位置決めアーチ(15a、15b、15c)の前記第2アーム(15a”、15b”、15c”)に接続される第2アームと、を備え、前記複数の弁尖保護アーチ(50a、50b、50c)のそれぞれの第1および第2アームは、ヘッド部を画成する接続部で互いに接続される第2端部を備えることを特徴とする請求項32に記載の拡張ステント(10)。

請求項34

前記複数の位置決めアーチ(15a、15b、15c)のうち少なくとも一つと実質的に円周方向に整列される少なくとも一つの放射アーチ(32a、32b、32c)をさらに備え、該少なくとも一つの放射アーチ(32a、32b、32c)は放射形状のヘッド部で互いに結合された第1および第2アーム(32’、32”)を備え、前記複数の弁尖保護アーチ(50a、50b、50c)はそれぞれ、その第1端部で前記少なくとも一つの放射アーチ(32a、32b、32c)のうち一つの第1アーム(32’)に接続される第1アームと、その第1端部で前記少なくとも一つの放射アーチ(32a、32b、32c)のうち一つの第2アーム(32”)に接続される第2アームと、を備え、前記複数の弁尖保護アーチ(50a、50b、50c)のそれぞれの第1および第2アームは、ヘッド部を画成する接続部で互いに接続される第2端部を備えることを特徴とする請求項32に記載の拡張ステント(10)。

請求項35

前記複数の弁尖保護アーチ(50a、50b、50c)の各アームは、放射アーチ(32a、32b、32c)のアームの全長略中点で、反対側の放射アーチ(32a、32b、32c)のアームと融合することを特徴とする請求項34に記載の拡張ステント(10)。

請求項36

二つの隣接する保持アーチ(16a−c)のアーム(16a’、16b’、16c’、16a”、16b”、16c”)の間の領域にある複数の支柱によって形成された格子セル構造(70)をさらに備えることを特徴とする請求項1ないし35のいずれかに記載の拡張ステント(10)。

請求項37

ステント(10)が拡張された状態で、前記保持アーチ(16a、16b、16c)の各アーム(16a’、16b’、16c’、16a”、16b”、16c”)が、ステント(10)に取り付けられる弁プロテーゼ(100)の弁尖と一致する形状を有することを特徴とする請求項1ないし36のいずれかに記載の拡張ステント(10)。

請求項38

少なくとも一つの環状カラー(40、40’)が設けられることを特徴とする請求項1ないし37のいずれかに記載の拡張ステント(10)。

請求項39

少なくとも一つの環状カラー(40)が、各保持アーム(16a’、16b’、16c’、16a”、16b”、16c”)の下端部のそれぞれまたは一部に接続されることを特徴とする請求項38に記載の拡張ステント(10)。

請求項40

二つの隣接する保持アーチ(16a−c)のアーム(16a’、16b’、16c’、16a”、16b”、16c”)の間の領域にある複数の支柱によって形成された格子セル構造(70)をさらに備え、前記少なくとも一つの環状カラー(40)が、前記格子セル構造(70)を形成する前記支柱の下端部のそれぞれまたは一部と接続されることを特徴とする請求項38または39に記載の拡張ステント(10)。

請求項41

前記少なくとも一つの環状カラー(40)の下端部に一様に分配され、弁プロテーゼ(100)をステント(10)に固定するための複数の小穴(12f)をさらに備えることを特徴とする請求項38ないし40のいずれかに記載の拡張ステント(10)。

請求項42

カテーテル保持手段(23)が位置する平面と、二つの隣接する位置決めアーチ(15a、15b;15b、15c;15c、15a)の二つの隣接するアーム(15a”、15b’;15b”、15c’;15c”、15a’)の接続部が位置する平面との間に、少なくとも一つの環状カラー(40’)が位置することを特徴とする請求項38ないし40のいずれかに記載の拡張ステント(10)。

請求項43

前記少なくとも一つの環状カラー(40、40’)は、ステント(10)の非拡張状態でステント(10)の長手軸と平行に走り横方向ウェブ(42)によって相互に接続される、複数の支持ウェブ(41)を備えることを特徴とする請求項38ないし42のいずれかに記載の拡張ステント(10)。

請求項44

ステント(10)が拡張した状態で、患者の生体心臓弁(H)の位置でのステント(10)の固定を改善し、弁プロテーゼ(100)の取り付けられたステント(10)の順行性移動を防止するために、少なくとも一つのフレア区画またはテーパー区画が下端部(2)に設けられることを特徴とする請求項1ないし43のいずれかに記載の拡張ステント(10)。

請求項45

ステント(10)が拡張した状態で、前記環状カラー(40)の下端部が、患者の生体心臓弁(H)の位置でのステント(10)の固定を改善し、弁プロテーゼ(100)の取り付けられたステント(10)の順行性移動を防止するために設けられた少なくとも一つのフレア区画またはテーパー区画を構成することを特徴とする請求項38ないし43のいずれかに記載の拡張ステント(10)。

請求項46

ステント(10)の前記少なくとも一つのフレア区画またはテーパー区画が放射形状を有することを特徴とする請求項44または45に記載の拡張ステント(10)。

請求項47

ステント(10)の前記少なくとも一つのフレア区画またはテーパー区画がステント(10)の円周周りで一様な形状でないことを特徴とする請求項44または45に記載の拡張ステント(10)。

請求項48

前記位置決めアーチ(15a、15b、15c)の場所の近傍にのみ少なくとも一つのフレア区画またはテーパー区画が設けられ、二つの隣接する位置決めアーチ(15a、15b、15c)の二本のアーム(15a’、15a”;15b’、15b”;15c’15c”)の間の領域の近傍にはフレア区画またはテーパー区画が設けられないことを特徴とする請求項47に記載の拡張ステント(10)。

請求項49

ステント(10)が拡張された状態のとき、その下端部(2)に波形流入端設計を有することを特徴とする請求項1ないし48のいずれかに記載の拡張ステント(10)。

請求項50

チューブの一部、特に金属の小管から一体的に切り出された構造をとることを特徴とする請求項1ないし49のいずれかに記載の拡張ステント(10)。

請求項51

最小侵襲的な態様で患者の体内に導入可能であり、患者の体内へのステント(10)の挿入中に第1の予め定められた形状をとり、ステント(10)が移植された状態で第2の予め定められた形状をとることを特徴とする請求項1ないし50のいずれかに記載の拡張ステント(10)。

請求項52

第1形状にあるステント(10)が約5.0mmの外径と33.0mm〜40.0mmの全長を有し、好ましくは全長が34.0mm〜39.0mmであり、さらに好ましくは全長が34.37mm〜38.37mmであることを特徴とする請求項51に記載の拡張ステント(10)。

請求項53

ステント(10)が第2の形状であるとき、ステント(10)が該ステント(10)の下端(2)に向けて先細であるわずかに凹形の構成を有することを特徴とする請求項51または52に記載の拡張ステント(10)。

請求項54

ステント(10)が第2の形状であるとき、ステント(10)の下端(2)の直径が22mm〜33mmであり、好ましくは25mm〜31mmであることを特徴とする請求項51ないし53のいずれかに記載の拡張ステント(10)。

請求項55

外部刺激の影響下でステント(10)が一時的な形状から恒久的な形状に変形可能となるようにステント(10)が形状記憶材料で構成されており、ステント(10)の一時的形状がステント(10)の第1の形状に対応し、ステント(10)の恒久的形状がステント(10)の第2の形状に対応することを特徴とする請求項1ないし54のいずれかに記載の拡張ステント(10)。

請求項56

前記外部刺激が定義可能な切替温度であることを特徴とする請求項55に記載の拡張ステント(10)。

請求項57

前記切替温度は室温と患者の体温との間の範囲であり、好ましくは約22°Cであることを特徴とする請求項56に記載の拡張ステント(10)。

請求項58

前記複数の締結穴の少なくとも一部を通して導かれる少なくとも一つの縫合糸を介して弁プロテーゼ(100)が前記ステントに接続されることを特徴とする請求項1ないし57のいずれかに記載の拡張ステント(10)。

請求項59

前記弁プロテーゼが心膜で作られることを特徴とする請求項58に記載の拡張ステント(10)。

請求項60

ステント(10)に取り付けられた心臓弁プロテーゼ(100)の弁尖(102)に柔軟性を与えるために、ステント(10)に取り付けられた弁プロテーゼ(100)の継ぎ目の上部で円周周りに非連続のケージを有することを特徴とする請求項1ないし59のいずれかに記載の拡張ステント(10)。

請求項61

ステント(10)に支持された心臓弁プロテーゼ(100)を用いて生体心臓弁を治療する方法であって、前記ステント(10)は、隣接する第1アーチの開放端に結合された開放端をそれぞれ備える複数の第1アーチと、隣接する第2アーチの開放端に結合された開放端をそれぞれ備える複数の第2アーチと、開放端を有し、二つの隣接する第1アーチの間を占めこれらに結合される少なくとも一つの第3アーチと、を備え、前記方法は、生体心臓弁の嚢の中に前記複数の第1アーチを配置するステップと、前記複数の第1アーチと前記複数の第2アーチとの間に、生体心臓弁の少なくとも一部を配置するステップと、前記少なくとも一つの第3アーチを用いて、血管壁の一部に対して半径方向の力を加えるステップと、を含むことを特徴とする方法。

請求項62

前記ステント(10)が折り畳みモードから拡張モードへと拡張するように構成されており、前記複数の第1アーチが、前記複数の第2アーチと前記少なくとも一つの第3アーチとは独立に拡張するように構成されていることを特徴とする請求項61に記載の方法。

請求項63

前記少なくとも一つの第3アーチが複数の第3アーチであり、各第3アーチが二つの隣接する第1アーチの間を占めこれらと結合されていることを特徴とする請求項61または62に記載の方法。

請求項64

前記ステント(10)が、一組の隣接する第1アーチと、一組の隣接する第2アーチとの間に、円周方向に位置合わせされた少なくとも一つの支柱部材をさらに備えることを特徴とする請求項61ないし63のいずれかに記載の方法。

請求項65

前記ステント(10)が、それぞれが一組の隣接する第2アーチの間を占める複数の第4アーチをさらに備えることを特徴とする請求項64に記載の方法。

請求項66

前記生体弁大動脈弁であることを特徴とする請求項61ないし65のいずれかに記載の方法。

技術分野

0001

本発明は、患者心臓移植部位体内プロテーゼ(endoprosthesis)を位置決めし固定するためのステントに関する。特に、本発明は、心臓弁狭窄(stenosis, narrowing)および/または心臓弁不全症治療に用いられる体内プロテーゼ用の拡張ステントに関する。

0002

本発明はまた、患者の心臓の移植部位でプロテーゼ人工補綴物)を位置決めし固定するためのステントを備える体内プロテーゼに関する。特に、本発明は、心臓弁の狭窄および/または心臓弁不全症を治療するためにカテーテルを用いて移植部位に搬送可能であるステントを備える、折り畳みおよび拡張可能なプロテーゼに関する。

背景技術

0003

「心臓弁の狭窄(stenosis, narrowing)および/または心臓弁不全症」という表現は、遺伝的なものまたは発症したもののいずれかである一つ以上の心臓弁の機能的欠陥を含むように意図されている。左心室内の弁(大動脈弁および僧帽弁)は、心臓の右心部(肺動脈弁および三尖弁)よりも大きく影響を受けることが多いものの、この種の心臓欠陥は四つの心臓弁のそれぞれに影響を与えうる。機能的欠陥は狭窄、閉鎖不能(不全)または二つの組み合わせ(組み合わせ欠陥)を招く可能性がある。この発明は、このような心臓弁欠陥の治療のために患者の体内経腔的に(transluminally)移植可能であり、また経皮的な(percutaneously)導入の後に半径方向に拡張される拡張ステントを備える体内プロテーゼに関する。

0004

重症の心臓弁狭窄および/または心臓弁不全症に対する現在の治療では、狭窄したまたは病変した心臓弁が体内プロテーゼと交換される。この目的のために、病変した心臓弁を除去した後、の開口部を通して心臓弁ベッド内に典型的に外科的に縫い付けられる生体弁モデルまたは機械弁モデルが用いられる。この手術は、治療中に患者の血液循環を維持するための心肺装置を使用する必要があり、プロテーゼの移植中に心停止が誘発される。これは、長期の術後処置および回復期間に加え、患者にとって関連する危険を伴うリスクの高い外科手術である。このような手術は、多病の(polypathic)患者の場合、正当化できるリスクと見なされないことが多い。

0005

侵襲の治療形態が近年開発されてきており、これらは局所麻酔下での手術を可能とするという特徴がある。ある手法では、カテーテルシステムを用いて、折り畳み可能な弁プロテーゼ(valvular prosthesis)に接続された自己拡張可能なステントを移植する。このような自己拡張可能な体内プロテーゼは、カテーテルシステムによって鼠径動脈または静脈を通して心臓内の移植部位に導くことができる。移植部位への到達後、ステントを広げることができる。

0006

この目的のために、例えば、複数の自己拡張する縦方向ステントセグメントから構成され、セグメントが互いに関節接合されているステントが知られている。心臓の近くの適切な血管内にステントをしっかりと適所に固定するために、血管壁係合する固定(anchoring barb)が用いられることが多い。

0007

体内プロテーゼを締結および固定するための拡張ステントは、DE 10 010 074 A1の公開公報で知られている。これによると、ステントはワイヤ成形され相互に接続されたセグメントで本質的に形成される。DE10010074A1は、弁プロテーゼを締結および固定し、移植部位で体内プロテーゼを締結および支持する機能を担う様々なアーチ状要素を有するステントを提案する。具体的には、互いに対して120°間隔の空いた三つの同一構成の位置決めアーチが使用される。これらの位置決めアーチは固定関節によって互いに接続される。

0008

位置決めアーチに加えて、補助的な曲線保持アーチがステントの広がった後に血管壁を半径方向に押しつけることによって体内プロテーゼを固定する役割を果たす。

0009

しかしながら、上述の解決法の使用には、体内プロテーゼの不正確なまたは不適当な移植というリスクがある。別の言い方をすると、移植される体内プロテーゼを正確に配置し縦方向に位置合わせをする必要がある。特に、縦横両方の方向でステントを十分正確に位置決めし、患者の病変した心臓弁の正しい領域に関連する体内プロテーゼを確実に配置することは、主治医である外科医または心臓専門医の側で優れた能力を用いるときにのみ可能である。

0010

中でも、最適でない位置の体内プロテーゼの不正確な移植は、かなりの室壁張力をもたらす漏出または弁不全を起こすことがある。例えば、体内プロテーゼが生体心臓弁の平面よりも遙か上方に移植された場合、冠状動脈口(冠状動脈の入口)の閉鎖または遮断、さらには致命的な冠動脈虚血および心筋梗塞に至る可能性もある。

0011

したがって、心臓弁狭窄または心臓弁不全症の最適な治療のために、治療される心臓弁の移植部位において、弁プロテーゼの固定されたステントを可能な限り正確に位置決めする必要がある。

0012

大動脈弁不全を治療するための体内プロテーゼは、DE 20 2007 005 491 U1の公開公報で知られている。体内プロテーゼは、弁プロテーゼと、患者の心臓の移植部位に体内プロテーゼを位置決めし固定するためのステントとを備える。いくつかの(複数の、通常は三つであるが、二尖弁の場合は二つである)位置決めアーチを有するステントがこの体内プロテーゼで利用される。ステントが移植された状態では、これらの位置決めアーチが放射状に広がり、治療される生体(病変)心臓弁の(pocket)内に係合する役割を果たす。ステントに固定された弁プロテーゼは、心臓弁の平面内に自己位置決めすることができる。体内プロテーゼの移植された状態では保持アーチが大動脈の血管壁に接触し、強制はめ合い(force-fit)接続を形成し、体内プロテーゼを固定するために使用される。

0013

位置決めアーチは、患者の心臓の移植部位でこの体内プロテーゼのステントを最適に位置決めすることができるものの、ステントの下端部に取り付けられた弁プロテーゼが心臓弁の平面内で実際に位置決めされることを保証することはできない。特に、心臓サイクル充満期(心臓拡張期)の間に、体内プロテーゼにはかなりの力が作用するが、この力はステントに対して体内プロテーゼを縦方向に変位させる可能性がある。特に心臓の蠕動運動のために心臓および血管で生じる、移植された体内プロテーゼのこの縦方向変位に起因して、移植された体内プロテーゼがしっかりとした封止を提供できなくなることがある。

0014

さらに、蠕動運動とともに生じるステントに対する弁プロテーゼの縦方向変位のために、弁プロテーゼをステントに締結するために使用される糸または縫合が、ステントに対して擦り切れることがある。したがって、時間とともに締結糸がほつれ締結機能喪失事態も除外することはできない。このために、ステントから弁プロテーゼが少なくとも部分的に分離し、漏出、不適切な位置決め、または弁プロテーゼの完全な分離にさえつながる可能性がある。

発明が解決しようとする課題

0015

上記で概要を述べた問題に基づき、本発明の特定の実施形態は、最適な位置決め精度および移植される体内プロテーゼの固定を実現する、心臓弁狭窄または心臓弁不全症を治療するための自己拡張型体内プロテーゼを提供するという問題に対処する。加えて、心臓弁狭窄または心臓弁不全症の治療を簡単な手術で行うことで、患者に大きなストレスを与えない心臓弁狭窄または心臓弁不全症の日常治療を可能にする。

課題を解決するための手段

0016

この点において、後で詳細に説明するように、本発明は、心臓弁の狭窄または心臓弁不全症の治療時に患者の心臓の移植部位に体内プロテーゼを位置決めし固定するための拡張ステントを提供する。ステントは、患者の生体心臓弁の複数の嚢内に配置されるとともに複数の生体心臓弁の第1側面に配置されるように構成された複数の位置決めアーチと、第1側面と反対側の、複数の生体心臓弁尖の第2側面に配置されるように構成された複数の保持アーチと、を備える。

0017

後に詳細に説明するように、本発明のいくつかの実施形態では、拡張ステントは、二つの隣接する保持アーチの間の空間を占める少なくとも一つの補助アーチをさらに備えてもよい。少なくとも一つの補助アーチは、その第1端部で第1保持アーチに接続される第1アームと、その第1端部で第2保持アーチに接続される第2アームとを備える。少なくとも一つの補助アーチの第1および第2アームはそれぞれ、縫い目受け入れるように構成された少なくとも一つの締結穴を含む接合部で互いに接続される第2端部を備える。

0018

少なくとも一つの補助アーチに加えてまたはその代わりに、本発明に係るステントは、複数の位置決めアーチのうち少なくとも一つと実質的に円周方向に位置合わせされた少なくとも一つの放射アーチをさらに備えてもよい。

0019

または、本発明に係るステントには、複数の補助アーチがさらに設けられることも想定可能である。複数の補助アーチはそれぞれ、二つの隣接する保持アーチの間の空間を占め、その第1端部で第1保持アーチに接続される第1アームと、その第1端部で第2保持アーチに接続される第2アームとを備える。

0020

さらに、本発明に係るステントには、複数のエクストラアーチが設けられてもよい。複数のエクストラアーチはそれぞれ、第1保持アーチと、隣合う第2保持アーチとの間の空間を占める。

0021

本発明に係るステントは、複数の弁尖保護アーチをさらに備えることが好ましい。弁尖保護アーチはそれぞれ、複数の位置決めアーチのうち一つの二本のアームの間の空間を占める。

0022

本発明の特定の実施形態のさらなる目的は、心臓弁狭窄または心臓弁不全症の治療用の体内プロテーゼの仕様を定めることにあり、これによって体内プロテーゼを患者の心臓の移植部位にしっかりと固定することが可能になる。加えて、本発明の特定の実施形態は、心臓サイクルの充満期に体内プロテーゼに力が作用しても、移植された体内プロテーゼが理想的な移植部位からずれることを実質的に防止するという問題にも対処する。

0023

本発明は、請求項に定義されたステントと、ステントに取り付けられた弁プロテーゼとによって構成された体内プロテーゼも対象とする。

0024

本明細書に記載するように、ステントは、経皮的に移植可能であり、経皮的な導入の後に半径方向に拡張することができる、半径方向拡張可能な血管内インプラントであってもよい。ステントは、鼓動心臓トランスアピカル手順または逆行経大動脈手順などの最小限侵襲アプローチを用いて、生体の狭窄した大動脈弁または肺動脈弁などの、患者の病変した生体弁を置換するように構成されてもよい。多数のアクセス点を経由して患者の体内にステントを導入することができるが、大腿部アクセスまたはトランスアピカルアクセスによる大動脈弁に対する血管横断(transvascular)アプローチが好ましい。しかしながら、本発明はこれらのアプローチに限定されない。

0025

「生体大動脈弁」は三尖弁(三つの弁尖を有する)または先天的な二尖弁(二つの弁尖を有する)であってもよい。

0026

体内プロテーゼは、開弁して前方への血流を許し、閉弁して逆流を防ぐ、チェック弁として機能するインプラント(弁プロテーゼが取り付けられるステントとともに)を含んでもよい。弁プロテーゼは、少なくとも二つ、好適には三つの弁尖と、弁尖が接続される弁スカートとから成ってもよい。

0027

一態様によると、本発明の特定の実施形態による折り畳みおよび拡張可能な(collapsible and expandable)プロテーゼが提案される。このステントは、弁プロテーゼをステントに接続する少なくとも一つの締結部を備える。加えて、ステントは位置決めアーチと保持アーチを備える。ステントの少なくとも一つの位置決めアーチは、第1接続ウェブによってステントの少なくとも一つの保持アーチに接続される。また、ステントは、それぞれの保持アーチのアームと相互接続する少なくとも一つの補助アーチをさらに備える。

0028

少なくとも一つの締結部がステントの縦軸に沿って延び、少なくとも一つの締結部の全長に沿って離れた位置に長手方向に分布した複数の締結穴を備える。各締結穴を通って糸または細いワイヤがガイドされ、弁プロテーゼをステントに固定するようにしてもよい。この特徴の利点は、移植後のステントに対する弁プロテーゼの縦方向変位が実質的に最小化され、そのため心臓の蠕動運動のためにプロテーゼが過度に害されたりまたは弱められたりしないことである。

0029

締結穴に加え、締結部は縫合材料着座および保持を補助するための一つ以上の切り欠きを備えてもよい。切り欠きは、ステントへのプロテーゼの取り付けさえも補助し、締結穴と同様に、プロテーゼの縦方向変位を最小化する。

0030

一組の締結部の間からは締結アーチが延出し、弁組織がその上に置かれる。ステントとこれに取り付けられた弁プロテーゼが拡張され移植された状態では、ステントの締結アーチがステントの少なくとも下部で血管壁に寄りかかり、漏れを封止する。さらに、締結アーチを用いて、プロテーゼ組織が位置決めアーチおよび保持アーチから分離され離されており、プロテーゼの損傷および脆弱化につながりうるこれらのアーチと組織との摩擦の可能性を低減している。締結アーチは弁プロテーゼの下端を固定し材料に張力をかける役割を果たし、そのためプロテーゼは弁として有効なものとなる。締結部および締結アーチを有することによって、プロテーゼはステントの境界内に完全に支持され固定される。二つの締結機構の組み合わせは、一方の締結機構が壊れた場合のフェールセーフ機能を提供する。縫合が不完全であるプロテーゼは、縫合によってプロテーゼに与えられる追加の応力および張力によって本来あるべき状態ほど有効なものにならないので、これは特に重要である。こうして、アーチによって、縫合のみに依存しないでプロテーゼを固定することが可能になる。

0031

移植された構成では、ステントの少なくとも一つの位置決めアーチが全体的に半径方向にステントの周囲から延出する。これらの位置決めアーチは、交換される生体の(病変した)心臓弁の嚢に係合してステントの正確な位置決めを可能にするように設計される。さらに、移植時に、位置決めアーチは血管壁と生体心臓弁の弁尖との間に位置する。そして、位置決めアーチは対応する保持アーチと協働し、二つのアーチ間に生体の弁尖を挟む。このようにして位置決めアーチと保持アーチが共にステントを適所に保持し、ステントの軸回転を実質的に排除する。

0032

好適な実施形態(第18実施形態に係るステントを参照)では、位置決めアーチは実質的に凸形に成形されてもよい。言い換えると、生体弁の弁尖に位置するアーチの端部が、ステントの内側に向けてあるいはステントの縦軸に向けて曲がっていてもよい。このようにして、各位置決めアーチの形状が、生体弁の弁尖に対してさらなるクリップ力を与える。

0033

少なくとも一つの保持アーチが接続ウェブによって位置決めアーチに接続される。ステントが内部に展開される血管壁を少なくとも一つの保持アーチが半径方向に作用する緊張力で押しつけるように、ステントの移植状態時に保持アーチが半径方向に延びる。その場所で、各保持アーチの端部が大動脈弁輪の下部に適合し、ステントを配置し固定するさらなる手段となる。少なくとも一つの保持アーチに加えて、本発明の特定の実施形態は、少なくとも一つの位置決めアーチに接続された少なくとも一つの保持アーチのそれぞれのアームと相互接続する少なくとも一つの補助アーチをさらに備える。少なくとも一つの保持アーチと同じく、ステントが内部に展開される血管壁を少なくとも一つの補助アーチが半径方向に作用する緊張力で押しつけるように、ステントの拡張状態時に少なくとも一つの補助アーチが半径方向に突出する。

0034

折り畳みおよび拡張が可能なプロテーゼのステントは、各位置決めアーチの間に配置された放射アーチを備えてもよく、各放射アーチはステントの上端に向けて上方に延出する。放射アーチは、移植前および移植中にステントをカテーテル内部に保持可能とする追加の手段を提供し、また移植後にステントを回収可能とする手段を提供する。アーチはステントの上端に半径方向の強度を加える。

0035

プロテーゼ全体の組織部分(tissue component)をステントに締結可能とするように用いられる、ステントの少なくとも一つの締結部には、複数の締結穴および選択的に一つ以上の切り欠きが提供される。これらの締結穴および切り欠きは、締結部の所与の位置に縦方向に分布しており、弁プロテーゼの組織部分をステントに締結する少なくとも一本の糸または細いワイヤを導き、これによってステント上でのプロテーゼ全体の組織部分の正確な位置決めを可能としている。このように、少なくとも一つの締結部に設けられた各個別の締結穴および切り欠きは、ステントの締結部に弁プロテーゼの組織部分を固定または縫合する糸または細いワイヤを導く働きをする。

0036

ステントの締結部に弁プロテーゼの組織部分を締結するために提供される手段(糸または細いワイヤ)は、締結穴および切り欠きによって導かれ、そのためステントに対する弁プロテーゼの縦方向変位が実質的に最小化される。これにより、ステントに対する弁プロテーゼの正確な位置決めも可能になる。

0037

ステントの少なくとも一つの締結部への弁プロテーゼの組織部分のしっかりとした規定の固定は、ステントに組織部分を締結するために使用される手段(糸または細いワイヤ)がステントに対してこすられて長期の使用後に劣化することをより効果的に防止する。

0038

締結部に複数の締結穴および任意の切り欠きを構成するために、少なくとも一つの締結部は、位置決めアーチ、保持アーチおよび補助保持アーチのそれぞれのアームと比較して、幅の広い部分となるように構成されることが好ましい。締結部は、比較的多量の材料を有し、ステントが移植されるときの移動および位置の分析を容易にするステント片である。例えば、挿入手術を監視するために蛍光透視法心臓カテーテルLHK)または超音波経食道エコー検査=TEE)を使用するとき、ステントの締結部は特に見分けやすい。

0039

本発明の特定の実施形態に係るステントの好適な実現形態は、ステントの保持アーチの各アーム内に構成された締結部を提供する。

0040

ステントのそれぞれの保持アーチを強化するために、上述した補助アーチが提供される。補助アーチは締結部の下端から延出し、二つの隣合う保持アーチのそれぞれのアームを接続する。

0041

本発明の特定の実施形態に係る弁プロテーゼで使用されるステントを製造するとき、チューブの一部、とりわけ金属の小管から一体的に切り出された構造をとるステントが考えられる。このステントは、位置決めアーチ、保持アーチおよび補助保持アーチ、並びに締結穴と切り欠きが画成された少なくとも一つの締結部を備える。特に、レーザを使用して金属の小管からステント構造を切り出すことが考えられる。これによると、移植中の折り畳まれた状態から移植部位での拡張された状態へとステントが変形可能となるような適切な成形および熱処理過程が構造に与えられる。この成形および熱処理過程は、ステント構造への損傷を防止するために徐々に実行されると有利である。

0042

ステントが金属の小管から一体的に切り出された構造であることが特に好ましく、この場合、各位置決めアーチは一つの保持アーチに割り当てられ、ステントの上端を向いた位置決めアーチの各上端部は第1接続ウェブを介して関連する保持アーチの上端部と接続される。これによって、複数の締結穴が設けられた少なくとも一つの締結部が、保持アーチのアーム内に好適に構成される。

0043

ステントは、第1の予め定義可能な形状から第2の予め定義可能な形状に変形可能である一体的に形成された構造であることが好ましく、これによってステントは、患者の体内への挿入中には第1の予め定義可能な形状(折り畳まれた形状)をとり、移植された後には第2の予め定義可能な形状(拡張された形状)をとる。第1の予め定義された形状から第2の予め定義された形状へと遷移中、このステントの設計のために、位置決めアーチ、保持アーチおよび補助アーチは、ステントの断面展開の機能として半径方向に拡張する。これによって、ステントが拡張されたときに、ステントが内部に展開される血管壁に保持アーチと補助アーチが接触するように、ステントの第2の形状が選択されることが好ましい。加えて、保持アーチの端部が生体弁輪の下方に配置され、これによりステントがさらに固定される。

0044

移植部位でステントをしっかりと固定するために、保持アーチと補助アーチの両方が、血管壁に半径方向の力をかけて押しつける。この半径方向の力は、ステント構造に適切な成形および熱処理過程を受けさせることによって設定することができる。

0045

「上部」という用語は、移植された状態で観察したときのステントを指すことが理解される。言い換えると、「上部」という用語は、移植時に心臓から離れて位置するステントの上端のことを言う。同様に、「下部」という用語の使用は、移植された位置でステントを観察するときに心臓の心室側に向けて配置されるステントの近位位置のことを言う。

0046

本発明に係るステントの好ましい実施形態(第18実施形態)は、それぞれステントの下端部に向けて閉鎖する本質的にU字形、T字形またはV字形の構造を呈する位置決めアーチ、関連する保持アーチおよび補助アーチを提供する。関連する保持アーチの本質的にU字形、T字形またはV字形の構造が取られた金属の小管の材料部分から各位置決めアーチが切断されることが特に好ましい。それぞれの補助アーチは、本質的にU字形、T字形またはV字形の保持アーチ構造の間に位置する金属小管の材料部分から切り取られることが好ましい。

0047

ステント構造のこの好適な実施形態は、体内プロテーゼの下側領域を形成するそれぞれの保持アーチおよび補助アーチを提供し、位置決めアーチは保持アーチと対称的に構成されるが、好ましくは体内プロテーゼの上側領域に向けてやや上方に配置される。

0048

位置決めアーチのそれぞれの上端は、体内プロテーゼの上側領域で、第1接続ウェブによって関連する保持アーチのそれぞれの上端と接続される。締結部は保持アーチのそれぞれのアーム内に構成される。ステントの拡張状態では、締結部を有する下側領域と、それぞれの位置決めアーチおよび保持アーチの間でステントの上端に配置された接続ウェブの両方が展開し、この結果、ステントの下側領域とステントの上端部の両方から半径方向に作用する力が血管壁に加えられ、これによって移植部位でのステントのしっかりとした固定が可能になる。

0049

好適な実施形態では、第1の形状(折り畳まれた形状)でのステントの外形は約4〜8mm、全長は30mm〜40mmであり、好ましくは全長が34.0〜39.0mmであり、さらに好ましくは全長が34.37mm〜38.37mmである。これにより、例えば21Fデリバリ-システムを用いて患者の体内にステントを含むプロテーゼを容易に挿入し、また直径が19mm〜28mmの体内プロテーゼとともにステントを用いることが可能になる。上述の全長の仕様は現時点で好適な寸法であり、この寸法に基づくと治療される患者の大半にとってステントが適したものとなる。

0050

引き伸ばされた弁プロテーゼが固定された移植後のステントを特にしっかりと固定するために、完成したステントが先細であるわずかに凹形の構成をとるように、製造中にステントに成形および熱処理過程を施すこともさらに考えられる。

0051

例えば、完成したステントは、完全に拡張し移植された状態で、その上端に向けて次第に細くなるわずかに凹んだ構成であってもよい。ステントおよびステントに固定された弁プロテーゼが完全に拡張し移植された状態のとき、ステントの下端部の最大直径は環の下方に位置しており、たとえステントの上端部がわずかに大きく広がった場合にも、ステントの上端部よりも大きな直径となるようにしている。これによって、移植状態のステントおよびステントに取り付けられた弁プロテーゼを固定する、より大きな半径方向力を与えている。こうして、動脈壁に損傷を与えずに血管壁内にステントをしっかりと保持することができる。この構成は、心臓および動脈壁の蠕動運動に耐えられるしっかりとした固定を提供し、また、動脈壁に対してプロテーゼを高い信頼性で封止する役割も果たす。当然ながら、第2形状にあるステントの凹形の構成をより大きなまたは小さな凹面に設計することも考えられる。

0052

好適には、ステントの下端部2におけるステント直径は、目標直径周りの環の直径範囲適応できる大きさでなければならない。この範囲内では、拡張し移植されたステントの剛性に起因して血管壁に与えられる力は、移植されたステントの移動を防止するのに適してるが、環の損傷または房室結節閉塞の原因となるほど大きくはない。ステント3の上端部では、たとえ環の直径が目標直径とぴったりではないときでも、弁の癒合(coaptation)または開弁の性能に与える影響を最小限にするため、直径が著しく変化しないことが望ましい。

0053

第2形状にあるときステントの下端領域の直径は22mm〜33mmであることが好ましく、25mm〜31mmであることが好ましい。ステントを二つ以上の異なる寸法で構成し、特定の患者に応じて最適なステントサイズを選択可能とすることも考えられる。加えて、特に熱処理過程によってステントを適切に硬化させることによって、所与のステントサイズから始まる正確かつ患者固有のステント寸法を実現することも可能である。

0054

特定の好ましい実現形態では、ステントは、弁プロテーゼの組織部分が糸などによってステントの少なくとも一つ締結部に取り付けられた、好ましくは生体弁プロテーゼまたは心膜弁プロテーゼである弁プロテーゼを備える。

0055

ステントの材料として形状記憶材料を用いることが好ましく、この材料は、外部刺激の影響下でステントが一時的形状から恒久的形状に変形可能であるように設計される。一時的形状はステントの第1形状(すなわち、ステントが折り畳まれた状態)であり、恒久的形状はステントの第2形状(すなわち、ステントが拡張された状態)である。特に、ニッケルチタンの等原子比合金であるニチノールなどの形状記憶材料を用いると、ステントの移植時に優しい移植手順が可能になる。

0056

好ましくは形状記憶材料でステントを製造するとき、ステント構造はチューブから切断された後の形状であることが好ましい。一旦所望の形状が形成されると、この形状が「固定」される。この過程は「プログラミング」として知られている。プログラミングは、ステント構造を加熱し、ステントを所望の形状に形成し、その後ステントを冷却することによって達成することができる。プログラミングは、低い温度でステント構造を形成および成形することによっても達成可能である。これは「コールドストレッチング」として知られている。こうして恒久的形状が保存され、ステントを保管し一時的な非形成の形状で移植することが可能になる。ステント構造に外部刺激が作用すると、形状記憶効果発現し保存された恒久的形状が回復する。

0057

特定の好適な実施形態は、定義可能な切替温度である外部刺激を提供する。形状記憶効果を発揮させステントの保存された恒久的形状を再現させるために、切替温度よりも合い温度までステント材料を加熱する必要があることも考えられる。形状記憶材料の化学成分の関連する選択によって、特定の切替温度をプリセットすることができる。

0058

切替温度は、室温と患者の体温の間の範囲に設定されることが特に好ましい。特に患者体内のインプラントとして仕様される医療機器に関して、そのようにすると有利である。したがって、ステント移植時にこの点に関して確実になす必要のあることの全ては、移植部位でステントを患者の体温(36°C)まで暖めてステント材料の形状記憶効果を発揮させることである。

0059

以下、添付の図面を参照して、本発明に係るステントの好適な実施形態をより詳細に説明する。

図面の簡単な説明

0060

本発明の第1実施形態に係る体内プロテーゼを支持および固定可能である心臓弁ステントの側面図であり、心臓弁ステントが折り畳まれた状態を示す図である。
本発明の第1実施形態に係る体内プロテーゼを支持および固定可能である心臓弁ステントの側面図であり、心臓弁ステントが拡張された状態を示す図である。
本発明の第1実施形態に係る心臓弁ステントの下端部の上面図であり、心臓弁ステントが拡張された状態を示す図である。
心臓弁狭窄または心臓弁不全を治療するための体内プロテーゼの側面図であり、体内プロテーゼが、体内プロテーゼを保持するために本発明の第1実施形態に係る心臓弁ステントを備える様子を示す図である。
本発明の第1実施形態に係る心臓弁ステントの平面展開図である。
本発明の第2実施形態に係る体内プロテーゼを支持および固定可能である心臓弁ステントの側面図であり、心臓弁ステントが折り畳まれた状態を示す図である。
本発明の第2実施形態に係る体内プロテーゼを支持および固定可能である心臓弁ステントの第1側面斜視図であり、心臓弁ステントが拡張された状態を示す図である。
本発明の第2実施形態に係る体内プロテーゼを支持および固定可能である心臓弁ステントの第2側面斜視図であり、心臓弁ステントが拡張された状態を示す図である。
心臓弁狭窄または心臓弁不全を治療するための体内プロテーゼの側面斜視図であり、体内プロテーゼが、体内プロテーゼを保持するために本発明の第2実施形態に係る心臓弁ステントを備える様子を示す図である。
本発明の第2実施形態に係る心臓弁ステントの平面展開図である。
本発明の第3実施形態に係る心臓弁ステントの平面展開図である。
本発明の第4実施形態に係る心臓弁ステントの平面展開図である。
本発明の第5実施形態に係る体内プロテーゼを支持および固定可能である心臓弁ステントの第1側面斜視図であり、心臓弁ステントが拡張された状態を示す図である。
本発明の第5実施形態に係る体内プロテーゼを支持および固定可能である心臓弁ステントの第2側面斜視図であり、心臓弁ステントが拡張された状態を示す図である。
本発明の第5実施形態に係る体内プロテーゼを支持および固定可能である心臓弁ステントの上端の平面図であり、心臓弁ステントが拡張された状態を示す図である。
本発明の第5実施形態に係る心臓弁ステントの平面展開図である。
本発明の第6実施形態に係る体内プロテーゼを支持および固定可能である心臓弁ステントの第1側面斜視図であり、心臓弁ステントが拡張された状態を示す図である。
本発明の第6実施形態に係る体内プロテーゼを支持および固定可能である心臓弁ステントの第2側面斜視図であり、心臓弁ステントが拡張された状態を示す図である。
本発明の第6実施形態に係る体内プロテーゼを支持および固定可能である心臓弁ステントの第3側面斜視図であり、心臓弁ステントが拡張された状態を示す図である。
本発明の第6実施形態に係る心臓弁ステントの平面展開図である。
心臓弁狭窄または心臓弁不全を治療するための体内プロテーゼの側面斜視図であり、体内プロテーゼが体内プロテーゼを保持するために本発明の一実施形態に係る心臓弁ステントを備え、心臓弁ステントが部分的に拡張された状態を示す図である。
心臓弁狭窄または心臓弁不全を治療するための体内プロテーゼの側面斜視図であり、体内プロテーゼが体内プロテーゼを保持するために本発明の第6実施形態に係る心臓弁ステントを備え、心臓弁ステントが拡張された状態を示す図である。
図6fに示した体内プロテーゼの心臓弁ステントに属する保持アーチのヘッド部の詳細斜視図である。
図6fに示した体内プロテーゼの心臓弁ステントに属する追加固定部の詳細斜視図である。
図6fに示した体内プロテーゼの下端の平面図、すなわち図6fに示した体内プロテーゼの流入側から見た図である。
本発明の第7実施形態に係る心臓弁ステントの平面展開図である。
本発明の第7実施形態に係る体内プロテーゼを支持および固定可能である心臓弁ステントの第1側面図であり、心臓弁ステントが拡張された状態を示す図である。
本発明の第7実施形態に係る体内プロテーゼを支持および固定可能である心臓弁ステントの第2側面図であり、心臓弁ステントが拡張された状態を示す図である。
本発明の第8実施形態に係る心臓弁ステントの平面展開図である。
本発明の第8実施形態に係る体内プロテーゼを支持および固定可能である心臓弁ステントの第1側面斜視図であり、心臓弁ステントが拡張された状態を示す図である。
本発明の第8実施形態に係る体内プロテーゼを支持および固定可能である心臓弁ステントの第2側面斜視図であり、心臓弁ステントが拡張された状態を示す図である。
本発明の第9実施形態に係る心臓弁ステントの平面展開図である。
本発明の第9実施形態に係る体内プロテーゼを支持および固定可能である心臓弁ステントの側面斜視図であり、心臓弁ステントが拡張された状態を示す図である。
本発明の第10実施形態に係る心臓弁ステントの平面展開図である。
本発明の第11実施形態に係る心臓弁ステントの平面展開図である。
本発明の第12実施形態に係る心臓弁ステントの平面展開図である。
本発明の第13実施形態に係る心臓弁ステントの平面展開図である。
本発明の第13実施形態に係る体内プロテーゼを支持および固定可能である心臓弁ステントの第1側面斜視図であり、心臓弁ステントが拡張された状態を示す図である。
本発明の第13実施形態に係る体内プロテーゼを支持および固定可能である心臓弁ステントの第2側面斜視図であり、心臓弁ステントが拡張された状態を示す図である。
本発明の第14実施形態に係る心臓弁ステントの平面展開図である。
本発明の第14実施形態に係る体内プロテーゼを支持および固定可能である心臓弁ステントの側面斜視図であり、心臓弁ステントが拡張された状態を示す図である。
本発明の第15実施形態に係る心臓弁ステントの平面展開図である。
本発明の第16実施形態に係る心臓弁ステントの平面展開図である。
本発明の第16実施形態に係る体内プロテーゼを支持および固定可能である心臓弁ステントの第1側面斜視図であり、心臓弁ステントが拡張された状態を示す図である。
本発明の第16実施形態に係る体内プロテーゼを支持および固定可能である心臓弁ステントの第2側面斜視図であり、心臓弁ステントが拡張された状態を示す図である。
本発明の第16実施形態に係る体内プロテーゼを支持および固定可能である心臓弁ステントの第3側面斜視図であり、心臓弁ステントが拡張された状態を示す図である。
本発明の第16実施形態に係る体内プロテーゼを支持および固定可能である心臓弁ステントの上端の平面図であり、心臓弁ステントが拡張された状態を示す図である。
心臓弁狭窄または心臓弁不全を治療するための体内プロテーゼの第1側面斜視図であり、体内プロテーゼが体内プロテーゼを保持するために本発明の一実施形態に係る心臓弁ステントを備え、心臓弁ステントが部分的に拡張された状態を示す図である。
心臓弁狭窄または心臓弁不全を治療するための体内プロテーゼの第2側面斜視図であり、体内プロテーゼが体内プロテーゼを保持するために本発明の第6実施形態に係る心臓弁ステントを備え、心臓弁ステントが拡張された状態を示す図である。
本発明の第17実施形態に係る心臓弁ステントの平面展開図である。
本発明の第17実施形態に係る体内プロテーゼを支持および固定可能である心臓弁ステントの第1側面斜視図であり、心臓弁ステントが拡張された状態を示す図である。
本発明の第17実施形態に係る体内プロテーゼを支持および固定可能である心臓弁ステントの第2側面斜視図であり、心臓弁ステントが拡張された状態を示す図である。
本発明の第17実施形態に係る体内プロテーゼを支持および固定可能である心臓弁ステントの第3側面斜視図であり、心臓弁ステントが拡張された状態を示す図である。
本発明の第17実施形態に係る体内プロテーゼを支持および固定可能である心臓弁ステントの上端の平面図であり、心臓弁ステントが拡張された状態を示す図である。
(a)〜(c)は、本発明の特定の実施形態に係る心臓弁ステントと、ステントに取り付けられた弁プロテーゼと、を備える大動脈内プロテーゼの経動脈移植(transarterial implantation)を示す工程順序図である。
本発明の第18実施形態に係る体内プロテーゼを支持および固定可能である心臓弁ステントの第1側面斜視図であり、心臓弁ステントが拡張された状態を示す図である。
本発明の第18実施形態に係る体内プロテーゼを支持および固定可能である心臓弁ステントの第2側面斜視図であり、心臓弁ステントが拡張された状態を示す図である。

実施例

0061

人間の心臓は右半分と左半分の両方とも心室と心房から構成される。これらの空洞は心臓の隔壁によって分離され、隔壁は心房中隔心室中隔分類される。

0062

心房と心室の間、かつ心房と接続した動脈内に位置する、機械弁のように機能する心臓弁のために、血液は心室を通って一方向にのみ流れることができる。上大静脈および下大静脈右心房に流れ込む。それらは、体循環からの酸素使い切った血液(静脈血)を心臓に供給する。心室収縮心収縮)のときに血液が心房に逆流するのを防止する、機械弁のような三尖弁が、右心房と左心室の間に位置している。三尖弁は、靱帯によって心室筋組織フラップ状に固定された三つの断片(弁尖とも呼ばれる)で構成される(そのため、「フラップ弁」とも呼ばれる)。二つの肺動脈が共通肺動脈幹)を経由して心臓の右心室から出る。心室と肺動脈幹の間にも弁(いわゆる肺動脈弁)が存在する。この種の弁は、その形状のために半月弁とも呼ばれる。肺動脈は、酸素を使い切った血液を肺循環に供給する。

0063

続いて、酸素の豊富な血液(動脈血)が通常、四つの肺静脈を通って肺循環から左心房に流れる。そこから、血液はさらなるフラップ弁、すなわち僧帽弁を通って左心室に到達する。流出は、肺動脈と同様に半月弁(大動脈弁)を有する大動脈によって実行される。

0064

心臓のサイクルの間、はじめに心房が満たされ心室は同時に血液を動脈内に吐き出す。心室筋組織が弛緩すると、心室内の圧力低下のためにフラップ弁が開き、血液が心房から流れ込む(心収縮(auricular systole))。これは、心房の収縮によって補助される。心室収縮がその後に続く。すなわち、心室筋組織が収縮し、圧力が上昇し、フラップ弁が閉じ、そして血液が開いた半月弁を通って動脈内へと流れることができる。弛緩期(心臓拡張期)中の動脈からの血液の逆流は、流れの方向が弁のみによって定められるように半月弁を閉じることによって防止される。

0065

四つの心臓弁は、心臓内で機械弁のように動作し、誤った方向への血液の逆流を防止する。心臓のいずれの半分もフラップ弁(房室弁)と半月弁とを有する。房室弁は心房と心室との間に位置し、二尖弁/僧帽弁および三尖弁と呼ばれる。半月弁は心室と血管流との間に位置し、それぞれ肺動脈弁および大動脈弁と呼ばれる。

0066

心臓の左側にある弁(大動脈弁および僧帽弁)は、心臓の右側にある弁(肺動脈弁および三尖弁)よりも顕著に影響を受けることが多いものの、弁の欠陥、すなわち心臓弁の機能障害は、四つの心臓弁のいずれにも影響を与えうる。機能障害は、狭窄(constriction, stenosis)、不全症または二つの組み合わせ(組み合わせ欠陥)を包含することができる。

0067

医学において、「大動脈弁閉鎖不全症(aortic valve insufficiency)」または略して「大動脈弁不全症(aortic insufficiency)」という用語は、心臓の大動脈弁の閉鎖の欠陥およびその結果としての大動脈から左心室への血液の拡張期逆流のことを指す。大動脈弁不全症の重症度および大動脈の枯渇に対する抵抗の程度に応じて、逆流の量は左心室の排出量(通常の心拍出量は40〜70ml)の最大三分の二にまでなり得る。これは、特徴的な高血圧振幅となって現れる。この逆流血液は左心室の拡張期充満を増大させ、心臓のこの部分の血液量が過剰となり、結果として遠心性肥大(eccentric hypertrophy)となる。

0068

大動脈弁の狭窄は、大動脈弁の不完全な開きによって引き起こされる心臓弁膜症である。大動脈弁が狭窄を起こすと、左心室と大動脈の間に圧較差(pressure gradient)が生じる。弁がさらに狭窄すると、左心室と大動脈の間の圧較差がさらに高くなる。例えば、軽度の大動脈弁狭窄では、圧較差は20mmHgになり得る。これは、収縮期ピークにおいて、左心室が140mmHgの圧力を発生させる間、大動脈に伝わる圧力が120mmHgに過ぎないことを意味する。

0069

大動脈弁狭窄を起こした個体では、狭窄した大動脈弁によって生じた増大した負荷を克服するために、左心室は増大した圧力を発生させて左心室から血液を排出しなければならない。大動脈弁狭窄がさらに深刻になると、左心室の収縮期圧と動脈の収縮期圧の間の圧較差がさらに高くなる。左心室によって発生する増大した圧力のために、左心室の心筋筋肉)は肥大する(筋肉量が増加する)。

0070

大動脈弁狭窄の状況で起こる狭心症は、大動脈弁狭窄によって生じた圧較差を克服するために必要となる増大した圧力の持続生成によって生じる左心室肥大続発する症状である。左心室の心筋(すなわち、心臓の筋肉)が厚くなる一方で、心筋に血液を供給する動脈は有意に長くなったり大きくなったりはしないので、心筋は虚血性になる(すなわち、適切な血液供給を受けられなくなる)。虚血は、最初は運動時、すなわち心筋が増大した負荷を埋め合わせるために増大した血液供給を必要とするときに明らかになるかもしれない。個人は、労作性狭心症訴えるかもしれない。この段階では、画像を用いた負荷試験が虚血を示唆することもある。

0071

僧帽弁閉鎖不全症は、人間医学および少なくとも一部の動物種においてよく見られる弁欠陥である。これは、閉鎖の欠陥すなわち心臓の僧帽弁の「漏れ」を引き起こし、駆出期(収縮期)中の左心室から左心房への血液の逆流につながる。

0072

僧帽弁は、心臓の左心房と左心室の間で機械弁のように機能する。僧帽弁は心室の充満期(拡張期)に開き、心房からの血液の流入を可能にする。駆出期(収縮期)の開始時に、心室内での急激な圧力増加により僧帽弁が閉鎖し、心房を「封鎖」する。その際、わずか約8mmHgの圧力が心房内に広がり、同時に心室内の約120mmHgの収縮期圧によって血液はその通常経路に沿って大動脈内に送られる。

0073

しかしながら、深刻な僧帽弁閉鎖不全症の場合、逆流時の開口は40mm2よりも大きくなり、逆流量は60mlよりも大きくなる。これは、深刻かつ時には生死にかかわる変化となり得る。

0074

急性期には、左心室と左心房が通常の大きさの場合、心房内で、したがって肺静脈内でも顕著な圧力増加が生じる。これは最大100mmHgにもなることがあり、肺動脈が正常の状態であると仮定すると、急性肺水腫を引き起こす。圧倒的な血液の逆流によって動脈内への流出が不十分になり、全ての臓器への血流量が低下する可能性がある。

0075

深刻な心臓弁狭窄または心臓弁不全症を治療するためには、狭窄したまたは病変した心臓弁の弁機能を体内プロテーゼが遂行する必要がある。この点の本質は、心臓の移植部位、すなわち置換すべき(病変した)心臓弁の平面内に、体内プロテーゼをしっかりと位置決めおよび固定して、ときにはかなり大きくなる力が弁プロテーゼに作用した場合にも、弁プロテーゼが変位したりずれたりしないようにすることである。また、心収縮中の効果的な封止も僧帽弁および心拡張時の大動脈弁にとっては受容である。

0076

本発明は、心臓弁の狭窄(stenosis, narrowing)および/または心臓弁不全症の治療に用いられる体内プロテーゼ用の拡張ステントに関する。さらに、本発明は、心臓弁の狭窄および/または心臓弁不全症を治療するためにカテーテルを用いて移植部位に搬送可能であるステントを備える、折り畳みおよび拡張可能なプロテーゼに関する。本発明のステントおよびステントに取り付けられた弁プロテーゼを用いて、四つの異なる心臓弁、特に肺動脈弁および大動脈弁のいずれかを置換することができるが、以下では、簡単のために、病変した大動脈弁の治療への本発明の適用について説明する。

0077

上述の弁プロテーゼを位置決めし固定するために、弁プロテーゼ100が適切に固定される心臓弁ステント10が本発明の少なくとも特定の実施形態で採用される。心臓弁狭窄または心臓弁不全症を治療するための、心臓弁ステント10およびステント10に固定された弁プロテーゼ100からなる医療機器を、以下では単に体内プロテーゼ(endoprosthesis)1と呼ぶ。

0078

図1dは、心臓弁狭窄または心臓弁不全症を治療するための体内プロテーゼ1の側面斜視図である。体内プロテーゼ1は、本発明の第1実施形態に係る弁プロテーゼ100を保持する心臓弁ステント10を備える。図2dは、同様に、心臓弁狭窄または心臓弁不全症を治療するための別の体内プロテーゼ1の側面斜視図であり、本発明の第2実施形態に係る心臓弁ステント10が採用される。

0079

以下の説明は、本発明の好適な実施形態を詳細に説明するための図面を参照して行われる。本発明の特定の実施形態に係る心臓弁ステント10(以下、単に「ステント」と呼ぶ)は、ステント10が折り畳まれた状態である第1の予め定義された形状から、ステント10が拡張された状態である第2の予め定義された形状に変形可能な拡張構造を有する。図1aは、本発明の第1実施形態に係るステント10の側面図であり、ステント10が折り畳まれた状態である。図2aは、本発明の第2実施形態に係る折り畳まれたステント10を示す。

0080

二つの実施形態において、ステント10とステントに取り付けられた弁プロテーゼは、挿入カテーテルシステム(図には明示せず)を使用して第1の形状(図1aおよび図2aを参照)で患者の体内に低侵襲的に挿入される。挿入の間は、ステント10に固定された弁プロテーゼ100も同様に折り畳まれた状態である。しかしながら、明瞭さのために、図1a図2aの両方とも、ステント10に固定された弁プロテーゼ100の表示が省かれている。

0081

患者の心臓に移植部位に到達すると、ステント10は拡張された形状に変形する。ステント10に固定された弁プロテーゼ100も展開し拡張される。ステント10の拡張された形状は、プログラミングによって設定された恒久的な形状である。完全に展開し拡張された弁プロテーゼ100が同様に固定された、本発明の第1/第2実施形態に係る完全に拡張されたステント10が、図1dおよび図2dに示されている。ステント10の第2形状、すなわち完全に拡張したが移植されていない状態のステント10の形状が、完全に拡張し移植された状態のステント10の形状と異なっていてもよい点に注意するのが重要である。なぜなら、移植された状態では、完全に拡張したステント10の形状は、移植部位における生体構造によって少なくとも部分的に制限されるからである。

0082

図1bおよび図1cは、弁プロテーゼ100が除かれた異なる視点からの本発明の第1実施形態に係る完全に拡張されたステント10を示す。図2bおよび図2cは、同様に弁プロテーゼ100が除かれた異なる視点からの本発明の第2実施形態に係る完全に拡張されたステント10を示す。

0083

以下、ステント10の第1実施形態の説明において図1aから図1eを最初に参照する。

0084

第1実施形態に係るステント10は、チューブ、特に金属の小管の一部から一体的に切断された構造をしている。ステント10の設計を形作るために使用された切断パターンが、図1e二次元投影図の中に描かれている。

0085

詳細には、ステント10は、ステントを肺動脈弁または大動脈弁の平面内に自ら位置決めさせる機能を担う三つの位置決めアーチ15a、15b、15cを有する。位置決めアーチ15a、15b、15cは、心臓の移植部位(図18a参照)においてステント10を位置決めする間、治療対象の(病変した)心臓弁の嚢(pocket)Tに係合する丸まったヘッド部20を有する。

0086

生体弁のものと一致する対称性を提供する他、三つの位置決めアーチ15a、15b、15cは回転の精度、回転対称性および回転安定性を提供する。当然ながら、ステント10は全部で三つの位置決めアーチの使用に限定されるものではない。

0087

それぞれがステント10の下端2の方を向く位置決めアーチ15a、15b、15cのヘッド部20は、位置決めアーチ15a、15b、15cが置換される心臓弁Hの嚢Tに係合するときに血管壁が損傷しないように丸くされている。ステント10の移植中の移動及び位置の分析を改善するため、位置決めアーチ15a、15b、15cのヘッド部20上にまたはその内部に基準マーカ21が設けられる。赤外線または超音波によって活性化可能な放射線を通さない(radio opaque)マーカが特に適している。

0088

位置決めアーチ15a、15b、15cはそれぞれ、ステント10の下端で閉鎖する本質的にU字形またはV字形の構造を呈する。したがって、各位置決めアーチ15a、15b、15cは、関連する位置決めアーチ15a、15b、15cのヘッド部20からステント10の上端3に向けてそれぞれ延び出す全部で二つのアーム(腕部)15a’、15a”、15b’、15b”、15c’、15c”を有する。そうすることで、二つの隣合う位置決めアーチのそれぞれの隣接するアームが、接続部22を介して互いに接続される。

0089

適切なカテーテルシステムを用いてステント10およびステントに取り付けられた弁プロテーゼを移植および外植するため、ステント10はその上端3にカテーテル保持手段23を備えている。接続部22はそれぞれ、接続ウェブ25を介してカテーテル保持手段23と接続される。接続ウェブ25は、以下では「第2接続ウェブ25」と呼ばれる。

0090

カテーテル保持手段23は、それぞれが対応する長円形小穴24を有する長円形のヘッド部を備える。カテーテル保持手段23の形状は、ステント10の移植/外植に使用されるカテーテルシステムのカテーテルの先端のクラウン補完する。カテーテル先端のクラウンは、カテーテル保持手段23の負側として構成された突出要素を有する。代替的には、突出要素が小穴24の補完的な形状であり、カテーテル保持ヘッドとして構成される。これは、ステント10の上部領域3と解放可能に係合するようにクラウンの突出要素を形成し、カテーテル先端にステント10を解放可能に取り付けることで実現可能である。

0091

第1接続ウェブ17は、ステント10の長手方向Lに本質的に延出し、上端部17dと下端部17pとを有する。上端部17dは、上述した第2接続ウェブ25に加えて、二つの隣合う位置決めアーチ15a、15b、15cの二つのアーム15a’、15a”、15b’、15b”、15c’、15c”の間の接続部22の中に開く。図1bから分かるように、第1接続ウェブ17は本質的に逆Y字形の構成を有し、その下端部17pで分岐して二つの隣合う保持アーチ16a、16b、16cのそれぞれのアーム16a’、16a”、16b’、16b”、16c’、16c”に道を譲る。

0092

それぞれの位置決めアーチ15と保持アーチ16の間には、締結アーチ(fastening arch)19がある。図1bに特に明瞭に示すように、締結アーチは締結部11の下端から延出し、ステント10の下端で閉鎖する実質的にU字形またはV字形の構造を有する。図1dに示されるように、締結アーチは弁プロテーゼ100の下端を支持する役割を果たす。プロテーゼ100は、締結アーチ19a、19b、19cが弁材料ポケット内に配置されるような形状とされる。

0093

このステント設計軸対称の構造を実現し、各位置決めアーチ15a、15b、15cが一つの締結アーチ19a、19b、19cと一つの保持アーチ16a、16b、16cに割り当てられる。したがって、図1aから図1dに描かれた第1実施形態のステント10は、図1dに例示として描かれたように、弁プロテーゼ100を収容するためのステント10の保持セグメントを構成する全部で三つの保持アーチ16a、16b、16cを備える。

0094

ステント10が第1の(折り畳まれた)形状である、図1aに示すステント10の状態では、位置決めアーチ15a、15b、15cのそれぞれのアーム15a’、15a”、15b’、15b”、15c’、15c”は、締結アーチ19a、19b、19cのそれぞれのアーム19a’、19a”、19b’、19b”、19c’、19c”と直接隣接し、アーム19a’、19a”、19b’、19b”、19c’、19c”は関連する保持アーチ16a、16b、16cのそれぞれのアーム16a’、16a”、16b’、16b”、16c’、16c”と直接隣接する。

0095

第1実施形態に従ったステント10が第2の拡張された形状で示されている図1bを参照する。各位置決めアーチ15a、15b、15c、関連する締結アーチ19a、19b、19cおよび保持アーチ16a、16b、16cのそれぞれが、ステント10の下端2に向けて閉鎖する本質的にU字形またはV字形の構造を呈することが、この図から特に認識できる。具体的には、各位置決めアーチ15a、15b、15cは、関連する締結アーチ19a、19b、19cの本質的にU字形またはV字形の構造が取られたチューブの一部の材料片から切り出される。このことは、図1eに描かれた切断パターンから理解することができる。

0096

図1a図1bを比較すると、ステント10の拡張時、すなわちステント10が第1形状から第2形状に変形するとき、ステント10の長手方向Lの長さが短くなる一方、同時に断面が拡大することが分かる。ステント10の拡張状態では、位置決めアーチ15a、15b、15cは、ステント10の上端3と比較して、ステント10の下端2における半径方向でより大きく拡大する。半径方向により大きく突出するので、位置決めアーチ15a、15b、15cを、置換される心臓弁Hの心臓弁嚢Tの中に特に簡単な態様で展開することができる。

0097

ステント10の拡張状態時にステント10から半径方向に既に突出している位置決めアーチ15a、15b、15cのために、心臓の移植部位でステント10およびステントに取り付けられた弁プロテーゼの特定の固定が達成されているときでさえも、位置決めアーチ15a、15b、15cから血管壁に作用する接触力はステント10を移植部位にしっかりと固定するには不十分であることに注意する。ステント10の下端2を形成する上述した保持アーチ16a、16b、16cは、この理由のために設けられている。保持アーチ16a、16b、16cは、拡張状態時にステント10の周囲から半径方向に突出し、その結果、保持アーチ16a、16b、16cは半径方向に作用する接触力を持ってステントの展開される血管壁を押しつける。加えて、保持アーチ16a、16b、16cの閉鎖端部が外方に広がり、ステント10の周囲からさらに半径方向に突出する。この形状により、保持アーチ16a、16b、16cの端部を生体弁輪(native valve annulus )の下方に位置づけるか、または少なくとも生体弁輪の上に位置づけることが可能になり、これによってステント10およびステントに取り付けられた弁プロテーゼがさらに固定される。

0098

保持アーチ16a、16b、16cに加えて、ステント10は補助アーチ(auxiliary arch)18a、18b、18cをさらに備える。補助アーチ18a、18b、18cは、ステント10の移植部位で血管壁に対して半径方向に作用する接触力を同様に及ぼし、これによって移植部位におけるステント10およびステントに取り付けられた弁プロテーゼの固定がさらに改善される。

0099

図1bから分かるように、ステント10は、ステント10の下端2に向けて閉鎖する全部で三つの本質的にU字形またはV字形の補助アーチ18a、18b、18cを備える。各補助アーチ18a、18b、18cは、第1の保持アーチ16a、16b、16cを、第1の保持アーチと隣合う第2の保持アーチと接続する。

0100

拡張されたステント10の下端領域2の上面図(図1c参照)では、下端領域2は、保持アーチ16a、16b、16cの個々のアーム16a’、16a”、16b’、16b”、16c’、16c”および補助アーチ18a、18b、18cの個々のアーム18a’、18a”、18b’、18b”、18c’、18c”から形成された、12角形多角形構造を呈する。このステント設計は、特に、ステント10の下端領域2の周りに一様に分布した全部で6つのアーチ16a、16b、16c、18a、18b、18cを提供する。アーチのそれぞれは血管壁を押しつけ、ステント10が拡張され移植された状態においてステント10およびステントに取り付けられた弁プロテーゼを効果的に適切な位置に保持する。

0101

要約すると、一方で保持アーチ16a、16b、16cを設け、他方で補助アーチ18a、18b、18cを設けることで、これらのアーチのそれぞれの下端部によって血管壁に半径方向の力が及ぼされる。これにより、ステント10に固定された弁プロテーゼ100の血管壁に対する強固な封止と、心臓の移植部位におけるステント10のしっかりとした固定の両方を確実に行うことができる。

0102

保持アーチ16a、16b、16cおよび補助アーチ18a、18b、18cによって血管壁に及ぼされる接触力に加えて、ステント10が完全に拡張したが移植されていない状態のときに、ステント10の上端領域3を下端領域2と比較して半径方向に10%から25%だけ大きく拡張させることも考えられる。こうすると、ステント10は、下端領域2に向けて先細であるわずかに凹形の構造となる。しかしながら、移植された状態のステントの形状は移植側の生体組織によって制限されるので、完全に拡張し移植された状態では、ステント10の上端部3は下端領域2と比較して10%から25%だけ半径方向に拡張されないことがある。しかしながら、ステント10の上端部3は、ステント10の制約を受ける下端部2の環の直径と比較して、やや半径方向に広がる傾向にある。これにより、血管壁を押しつけるステント10の上端領域2によってステント10が血管内にしっかりと固定される。

0103

ステント10およびステントに取り付けられた弁プロテーゼが中に展開された心臓および血管の蠕動運動の間でさえも、ステント10に固定された弁プロテーゼのステント10に対する縦方向の変位が確実に最小となるように、図面に示された本発明のステント10の実施形態は、ステント10の長手方向Lに延び、弁プロテーゼ100の組織部分をステント10に固定する手段である複数の締結部11をステント10に備えている。心臓弁狭窄または心臓弁不全症を治療するための体内プロテーゼ1の側面斜視図である図1dを参照する。体内プロテーゼ1は、本発明の第1実施形態にしたがった、弁プロテーゼ100を保持するステント10を備える。弁プロテーゼ100は、生体材料または合成材料で作られた少なくとも一つの弁尖102を備える。

0104

などの動物から除去された生体弁、心膜などの結合組織から作成された人工の生体弁、細胞培養育成された組織、ニチノールなどの人工材料および人工繊維を含む、任意の適切な材料で弁プロテーゼを作成できることは認められよう。

0105

詳細には、ステント10の第1接続ウェブ17は、上端17dを介して接続部22と接続し、下端17pを介して締結部11の上端13と接続する。一つのおよび同一の接続ウェブ17と接続された締結部の下端14はそれぞれ、ステント10の下端2に向けて閉鎖する本質的にU字形またはV字形の補助アーチ18a、18b、18cを介して互いに接続される。

0106

具体的には、本発明の第1実施形態のステント10の拡張された状態が図1dに示されており、ここではステント10によって引き伸ばされた糸101または細いワイヤによって弁プロテーゼ100が上記ステント10に固定されている。弁プロテーゼ100が配置されたステント10の中央領域および下端領域2を拡大することで、体内プロテーゼの展開が実現されることは容易に理解される。同時に、保持アーチ16a、16b、16cおよび補助アーチ18a、18b、18cの下端部が、(図1dに不図示の)血管壁に半径方向の力を及ぼす。

0107

図1dから理解できるように、ステント10のそれぞれの締結部11内に規定の複数の締結穴12が構成されており、これらが締結部11に沿った予め定められた長手方向位置に分布するように配置されている。弁プロテーゼ100の組織部分をステント10に固定する糸101または細いワイヤは、それぞれの締結穴12を通して導かれる。

0108

体内プロテーゼ1を構成する部品、すなわちステント10と弁プロテーゼ100の両方が、外科的処置直前まで互いに接続されなくてもよい。そのように構成された体内プロテーゼ1は、弁プロテーゼ100の組織の構造的劣化を起こすことなく、拡張された形状で長期間保存することができる。外科的処置の直前に体内プロテーゼ1を圧縮して折り畳み形状にされる。続いて、体内プロテーゼ1は、体内プロテーゼ1の移植に用いられるカテーテルシステム内に挿入される準備ができる。

0109

当然、体内プロテーゼ1を構成する部品、すなわちステント10と弁プロテーゼ100の両方が、外科的処置の直前まで接続されないことも想定可能である。この場合、ステント10は第2の形状、すなわち拡張された状態で保存され、外科的処置の直前まで第1の(折り畳まれた)形状にされない。

0110

図1bおよび図1dから、それぞれの締結部11が、ステント10の保持アーチ16a、16b、16cのそれぞれのアーム16a’、16a”、16b’、16b”、16c’、16c”内に構成されることが分かる。締結部11内に構成される締結穴12の大きさは、弁プロテーゼ100の組織部分をステント10に締結するために使用される糸101またはワイヤの太さに適合させるべきである。

0111

締結穴12の断面形状も、弁プロテーゼ100の締結に使用される糸101またはワイヤの断面形状に適合させてもよい。これにより、ステント10に対して予め定められた正確な位置に弁プロテーゼ100を固定することができる。弁プロテーゼ100をステント10に固定するために複数の締結穴12を設けることによって、ステント10への弁プロテーゼ100正確な位置決めが実現される。

0112

締結穴12は、弁プロテーゼ100をステント10に固定するために使用される糸101またはワイヤの太さおよび/または断面形状に適合されるので、体内プロテーゼ1が移植されるとき、心臓の蠕動運動に起因するステント10と弁プロテーゼ100との間の相対移動を効果的に防ぐことができる。体内プロテーゼ1が完全に拡張して移植された状態にあるとき、弁プロテーゼ100は、弁プロテーゼの固定に使用される糸101またはワイヤの摩擦で引き起こされる摩耗が最小化されるような、最小限の遊びでステント10に締結される。

0113

弁組織、すなわち弁プロテーゼ100の組織部分がステント10にしっかりと締結されるが、弁組織は、折り畳まれるときにステントが伸びるようにして損傷を与えることなく変形できるようなものでなければならない。

0114

上述したように、それぞれの締結部11内に構成された締結穴12は、弁プロテーゼ100をステント10に固定するために使用される糸101の直径に応じて、および/または弁プロテーゼ100の組織部分をステント10に固定するために利用される縫製技術に応じて、直径、数または断面形状(長円形、四角形など)が異なっていてもよい。少なくとも一つの締結穴12の直径、数および/または断面形状は、体内プロテーゼ1(すなわち、心臓弁狭窄および/または心臓弁不全症の治療に用いられる医療機器)の種類の表示としての役割を果たしてもよい。この点において、少なくとも一つの締結穴12の直径、数および/または断面形状を、ステント10に固定されるように適合された弁プロテーゼ100の異なるサイズまたは種類を区別するための表示として使用してもよいし、あるいは、弁プロテーゼ100が既にステント10に固定されている場合、体内プロテーゼ1の異なるサイズまたは種類を区別するための表示として使用してもよい。例えば、ステントに固定された小さいサイズの弁プロテーゼ100を有する小さなサイズのステント10、あるいは小さなサイズの弁プロテーゼ100を運ぶように適合され構成された小さなサイズのステント10は、円形の締結穴12を有してもよく、一方、ステントに固定された大きなサイズの弁プロテーゼ100を有する大きなサイズのステント10、あるいは大きなサイズの弁プロテーゼ100を運ぶように適合され構成された大きなサイズのステント10は、三角形の締結穴12を有してもよい。これにより、執刀医/心臓スタッフが、測定の必要なしに、異なる弁のサイズ、ステントの種類、および/または弁プロテーゼの種類を簡単にかつ視覚的に見分けることが可能になる。

0115

図1a〜eに示す第1実施形態では、ステント10の締結部11(その上に弁プロテーゼ100が縫製されるか縫製可能である)は、ステント10が圧縮されるとき、例えばステント10が図1aに示す第1の(折り畳まれた)形状であるときに、自身の形状を変化させない。この事象は、標準チューブ状ステントが使用されるときに発生する。したがって、糸が摩耗するリスクは最小限になる。

0116

しかしながら、本発明の第16および第17実施形態で詳細に説明するように、保持アーチと、保持アーチの各アームに設けられる締結部とは、ステント10が折り畳まれるときにその形状が変化しないように構成されてもよい。詳細には、本発明のステント設計の第16および第17実施形態によると、ステントが拡張されるとき保持アーチは曲がっているが、ステントが折り畳まれているときには相対的に直線である。

0117

第2実施形態に係るステント10が図2aから図2cに描かれており、これは図1aから図1cに示したステント10の第1実施形態と構造および機能が類似している。図1eに係る切断パターンと原則として同等である、図2eに示す切断パターンにも同様のことが当てはまる。したがって、共通する特徴の詳細な説明は省略される。

0118

相違点は、ステント10の上端3に設けられたカテーテル保持手段23の構成に見られる。本発明の第1実施形態のステント10と対照的に、本質的に丸い構成のヘッド部が第2実施形態におけるカテーテル保持手段23として使用されており、いずれの場合も本質的に長円形の小穴24が設けられている。ヘッド部の丸い構成のために、損傷または障害を与える危険性が低下する。それゆえ、ヘッド部の本質的に丸い構成はより傷つけないようになっている(atraumatic)。

0119

既に示したように、本発明の特定の実施形態に係るステント10は、チューブの一部から、特に金属の小管から一体的に切断された構造を呈する。締結アーチ19a、19b、19cおよび保持アーチ16a、16b、16cが、各位置決めアーチ15a、15b、15cに割り当てられており、各保持アーチ16a、16b、16cは補助アーチ18a、18b、18cによって隣合う保持アーチと接続される。特定の数の締結穴12を有する締結部11が、保持アーチ16a、16b、16cの各アーム16a’、16a”、16b’、16b”、16c’、16c”内に構成される。

0120

図1eおよび図2eはそれぞれ、本発明の第1または第2実施形態に従ったステント10の展開図を示す。これらの展開図はそれぞれ、本発明の第1または第2実施形態に従ったステント10の製造に使用可能である切断パターンの二次元投影図に対応する。これにより、チューブの一部、特に金属の小管から一体的なステント10を切り出すことが可能になる。一方では、本発明のステント10は、ステント10の個々の部品(位置決めアーチ、保持アーチ、補助アーチ)の間の固定ジョイントまたは他の類似の接続デバイスを省略している。他方では、位置決めアーチ15a、15b、15cによって提供されるような位置決め機能と、保持アーチ16a、16b、16cの各アーム16a’、16a”、16b’、16b”、16c’、16c”内に構成された締結穴11によって提供されるような弁プロテーゼ100の規定の締結の機能とが、長手方向の広がりが最小限であるステント10に与えられる。

0121

保持アーチ16a、16b、16cに加えて、ステント10は、心臓の移植部位にステント10を特にしっかりと固定可能にする補助アーチ18a、18b、18cをさらに備える。

0122

本発明の第3実施形態に係るステント10も、チューブの一部、特に金属の小管から切り出された一体構造を有する。ステント設計を形成するために使用される切断パターンが、図3の二次元投影図に示される。

0123

ステントの第3実施形態と第1および第2実施形態との間の相違点は、図3に示す二次元の切断パターンの参照によって理解することができる。第1または第2実施形態の場合のように、ステント10の第三実施形態は、全部で三つの位置決めアーチ15a、15b、15cを有している。位置決めアーチは、肺動脈弁または大動脈弁の平面内に心臓弁ステントを自動的に位置決めする機能を引き受ける。

0124

ステント10はニチノールから作られる。ステントが拡張された状態のとき、すなわち切替温度を越えて恒久的形状となったとき、図1b図1d図2bおよび図2dに示すように位置決めアーチが半径方向に広がるだけでなく同時にステント10の方向にわずかに凸状に曲がるとなるように、位置決めアーチ15a、15b、15cが製造時に適切な熱処理によって調整される。この手段により、位置決めアーチ15a、15b、15cのヘッド部20を理想的なかたちで拡張ステント10の長手軸Lと平行にすることが可能になる。結果として、心臓弁ステント10の移植の間、位置決めアーチ15a、15b、15cのヘッド部20を生体弁Hの嚢T(図12a参照)の中に特に容易に挿入することができる。とりわけ、位置決めアーチ15a、15b、15cを生体弁Hの嚢Tの中に挿入するときに周囲組織への損傷が最小となる。生体弁の弁尖を各アーチの底部で挟むことによって、位置決めアーチ15a、15b、15c生体弁の弁尖にさらにクリップ力を及ぼすことができる。

0125

加えて、位置決めアーチ15a、15b、15cの凸状の湾曲によって、移植部位でステント10を特にしっかりと支持できるようになるが、これは位置決めアーチ15a、15b、15cが生体心臓弁Hの嚢Tおよびその周囲の組織により適合しているからである。

0126

第1および第2実施形態に係るステント10(例えば、図1b、1c、1d、2b、2c、2d)におけるように、第3実施形態のステント10は、小穴24を有するカテーテル保持手段23を備える。上述の実施形態と同様に、適切なカテーテルシステムがカテーテル保持手段23と切り離し可能に結合され、低侵襲の血管を横断する(transvascular)ステント10の移植および外植を容易に行えるようにする。

0127

第1および第2実施形態のステント10と同様に、保持アーチ16a、16b、16cおよび補助アーチ18a、18b、18cは、ステント10を移植部位に半径方向にしっかりと固定し、締結アーチ19a、19b、19cによってステント10に締結された弁プロテーゼを拡張する役に立つ。ステントの本実施形態の保持アーチ16a、16b、16cおよび補助アーチ18a、18b、18cもまた移植された弁プロテーゼを封止する機能があることを説明するために、さらなる議論は必要がない。同様に、保持アーチ16a、16b、16cおよび位置決めアーチ15a、15b、15cがペーパークリップのように生体心臓弁Hを挟み、その結果心臓の移植部位にステント10をしっかりと固定することに貢献する。

0128

第3実施形態に係るステント10は、各保持アーチ16a、16b、16cのそれぞれのアーム16a’、16a”、16b’、16b”、16c’、16c”が、締結部11から心臓弁ステントの下端2に延び、接続部30によって互いに接続される点で、第1および第2実施形態とは相違する。図1b、1c、1d、2b、2c、2dに係る実施形態のU字形またはV字形の接続部30と比較すると、接続部30は異なる形状を有する。特に、接続部20は、締結アーチの対応する接続部30’の直上にくびれ部を有している。保持アーチおよび締結アーチのくびれ部は、各補助アーチ18a、18b、18cの下端で拡張されたヘッド31を収容する。

0129

図3を詳細に観察すると、保持アーチ16a、16b、16cの二つのアーム16a’、16a”、16b’、16b”、16c’、16c”を接続する各接続部30は、略O字形の構成を有する。この形状は、弁プロテーゼ100をステント10に締結するためのより大きな空間を提供し、弁プロテーゼとステントの間で荷重伝達がなされている間に体内プロテーゼの移植された状態で生じうる荷重ピークの発生に効果的に対抗する。

0130

接続部30の代替的形状は、ステントが拡張された状態で移植部位に位置決めされるとき、保持アーチ16a、16b、16cの下端と血管壁との間の実効接触面積をさらに増大させる。このため、弁プロテーゼが取り付けられたステントと血管壁との間の封止を改善することができる。さらに、保持アーチ16a、16b、16cを介して血管壁に伝達される、ステントの拡張状態時に作用する半径方向の力が、分離した接触面積にわたって分配され、これにより荷重ピークの発生に対抗する。保持アーチ16a、16b、16cから血管壁に対する損傷の危険性も軽減される。

0131

締結アーチ19a、19b、19cの二つのアーム19a’、19a”、19b’、19b”、19c’、19c”を接続する各接続部30’は、弁プロテーゼ100のステント10への固定を補助する、より角の多い形状を有する。

0132

保持アーチ16および締結アーチ19の閉鎖端部の代替的な形状は、短縮された補助アーチ18a、18b、18cの拡大ヘッド部31を収容する。拡大ヘッド部31により、補助アーチを用いて弁材料100を支持することが可能になり、また、追加の半径方向の力を与えることができる。ヘッド部31は、ステントに取り付けられる弁プロテーゼ100をさらに安定にする、弁プロテーゼ100の追加取付具のための締結穴12を備える。追加の締結穴12は、ステント10内での弁100の位置合わせミスの可能性を低減し、また体内プロテーゼ1が移植された後の弁100のあらゆる縦方向移動を最小化する。加えて、また保持アーチ16a、16b、16cに関連して既に述べたように、拡大されたヘッド部31には拡張された接触面積が与えられ、これは移植部位におけるステント10の固定を強化する一方で、血管壁に対する損傷の危険性を最小化する。

0133

図3の切断パターンから分かるように、それぞれの保持アーチ16a、16b、16cの上側アーム部は、関連する締結部11の下側領域14と接続される。その一方、補助アーチ18a、18b、18cの上側アーム部は、関連する締結部11の中央領域と接続される。こうすると、ステント10の全体サイズを拡大することなく、保持アーチ16a、16b、16cのアーム16a’、16a”、16b’、16b”、16c’、16c”並びに補助アーチ18a、18b、18cのアーム18a’、18a”、18b’、18b”、18c’、18c”と締結部11との間をしっかりと接続することができる。

0134

第3実施形態のステントと第1および第2実施形態のステントとのさらなる相違点は、切り欠き26を含むことである。図3に示すように、切り欠き26は締結部11の下端に位置し、補助アーチ18a、18b、18cと保持アーチ16a、16b、16cのアーム内に形成される。ステントの強度が確実に維持されるように、切り欠きはアームから切り出されるのではなくアーム内に成形される。切り欠き26は、縫合糸またはワイヤ用の追加ガイドおよび固定点として機能する。

0135

切り欠き26を収容するために、補助アーチ18a、18b、18cは、締結部11の下端からではなく、締結部11の全長に沿った中間から延出する。この構成は、短縮された補助アーチから欠落しかねない十分な柔軟性を各補助アーチ18a、18b、18cに与える。

0136

図4は、本発明の第4実施形態に係るステント10の平面展開図であり、本発明の第4実施形態に係るステント10の製造に適した切断パターンの二次元投影図に対応する。

0137

ステント10の第4実施形態は、第3実施形態と類似している。しかしながら、第4実施形態のステントは、弁プロテーゼを締結するために追加の締結穴12aが設けられている。具体的には、追加の締結穴12aは、第1接続ウェブ17の下端17pにある。追加の締結穴12aは、締結部11と接続部22の間の第1接続ウェブ17上の小穴として構成される。当然ながら、追加の締結穴12aを小穴として構成せずに、第1接続ウェブ内に直接形成することも想定される。追加の締結穴12aにより、弁プロテーゼの上側領域をステント10に対してさらにしっかりと固定することが可能になる。

0138

追加の締結穴12aの大きさは、弁プロテーゼをステント10に締結するために使用される特定の糸またはワイヤの太さに適合させてもよい。追加の締結穴12aの断面形状も、弁プロテーゼを締結するために使用される糸またはワイヤの断面形状に適合させてもよい。弁プロテーゼを心臓弁ステントに固定するための複数の追加の締結穴12aが存在するために、心臓弁ステントに対する弁プロテーゼの締結位置を正確に定めることができる。

0139

締結穴12aの代わりに、ステント10の同じ領域に一つ以上の切り欠きが設けられていてもよい。これらの切り欠きは締結穴12aと同じ機能を果たし、ステント100内での弁プロテーゼのさらなる固定に貢献する。

0140

本発明の第5実施形態に係るステント10が、ステントの拡張された状態で図5a図5cに示されている。図5aおよび図5bはステント10の側面図であり、図5cはステント10の上端3の平面図である。図5dは、本発明の第5実施形態に係るステントの平面展開図であり、本発明の第5実施形態に係るステントの製造に適した切断パターンの二次元投影図に対応する。ステントはチューブの一部、特に金属の小管から一体的に切り出される。

0141

第5実施形態に係るステント10は、第3実施形態のステントと構造および機能の点で類似する。特に、第5実施形態のステント10は、全部で三つの位置決めアーチ15a、15b、15cを同様に有しており、これらが肺動脈弁または大動脈弁の平面内でステント10を自動的に位置決めする機能を引き受ける。ステント10の他の実施形態のように、位置決めアーチ15a、15b、15cは丸いヘッド部20を有し、これが心臓の移植部位(図18a参照)におけるステント10の位置決めの間、治療される生体の心臓弁Hの嚢に係合する。

0142

全部で三つの保持アーチ16a、16b、16cと三つの締結アーチ19a、19b、19cも設けられる。

0143

第5実施形態のステント10は、締結部11内に締結穴12に加えてさらに切り欠き26aが設けられている点で、第3実施形態のステントと相違する。図5dから分かるように、弁プロテーゼ100の組織部分の追加固定手段として、および縫合糸またはワイヤのガイドとして機能する一連の切り欠き26aが設けられる。これらの追加切り欠き26aは、体内プロテーゼ1が移植されるとき、縫合糸またはワイヤの移動を最小化し、第1接続ウェブ17とのこすれによる糸またはワイヤの摩耗を低減する。追加切り欠き26aによって弁プロテーゼの上側領域を心臓弁ステント10にしっかりと締結することができ、プロテーゼの移動を最小限とし、これによって縫合糸またはワイヤの摩擦により生じる摩耗の可能性がさらに最小化される。

0144

当然ながら、追加ノッチ26aを縫合糸またはワイヤの太さに適合させることも考えられる。とりわけ、縫合糸またはワイヤの損傷を最小化するように追加ノッチ26aの半径を定めてもよい。

0145

ステント10の第5実施形態は、位置決めアーチ15a、15b、15cからステント10の上端3に向けて延びる放射アーチ32a、32b、32cを備える。図5aおよび図5bに最も明瞭に示されているように、ステント10は三つの放射アーチ32a、32b、32cを有し、各アーチ32a、32b、32cは、各位置決めアーチ15a、15b、15cの二つのアーム15a’、15a”、15b’、15b”、15c’、15c”の間に位置している。各放射アーチ32a、32b、32cは、各位置決めアーチ15a、15b、15cとはおおよそ逆の形状を有しており、位置決めアーチ15a、15b、15cのそれぞれ一つと反対の方向に延出する。

0146

図5dに示す切断パターンから特によく分かるように、放射アーチ32の各アーム32’、32”は、ステント10の全長の略中点で、反対側の位置決めアーチ15a、15b、15cのアーム15a’、15a”、15b’、15b”、15c’、15c”と融合する。

0147

各放射アーチ32a、32b、32cの二つのアーム32’、32”は、丸い接続部またはヘッド部33によってステント10の上端3で互いに接続される。このヘッド部33は丸いだけでなく、ステント10が拡張され移植される状態にあるとき、血管の内壁に対して可能な限り大きな接触面積で接触するように先端が広がっている。

0148

各放射アーチ32a、32b、32cのヘッド部33は、移植前および移植中にステント10をカテーテル内に保持し、および/または移植後にステントを取り戻すことのできる追加手段としても機能する。

0149

図5cは、ステント10の上端3からみた斜視平面図であり、ステント10が拡張された状態にあるとき、ステント10の周囲外方に半径方向に延出するように放射アーチ32a、32b、32cがプログラムされている様子を示す。こうすると、ステント10の上端領域によって、血管壁に対して増大した接触力を与えることができる。したがって、その場所でステント10を固定するときの安全性が増加し、これによってステントが移動する可能性が低下する。したがって、拡張された状態では、位置決めアーチのクランプ効果に加えて、全てがステント10の周囲から半径方向外方に突出する保持アーチ16a、16b、16c、補助アーチ18a、18b、18cおよび放射アーチ32a、32b、32cによって及ぼされる半径方向の力によって、第5実施形態のステント10が適切な位置に固定される。

0150

カテーテル保持手段23または締結小穴24を有する締結手段が位置する平面を越えて、放射アーチ32a、32b、32cがステント10の長手方向Lに突出しないことが、図5dに示す切断パターンから分かる。これは、放射アーチ32a、32b、32cのヘッド部33と干渉することなく、カテーテル保持手段23が適切な移植カテーテル内の対応手段と協働できるようにしている。実際、上述したように、ヘッド部33自体をステント10の外植を遂行するための追加のカテーテル保持手段または追加手段として使用することができる。

0151

原理上、半径方向の接触力をさらに増大するために、ステント10は三つより多い数の放射アーチ32を備えてもよい。例えば、移植部位においてステント10をさらに良好に固定可能とするために、放射アーチ32a、32b、32cの一部または全てに鉤状(barb)要素を設けることも可能である。

0152

本発明の第6実施形態に係るステント10を図6a−6dおよび図6f−6iに示す。図6a−6cは、拡張された状態にあるステント10の様々な側面斜視図である。一方、第6実施形態に係るステントの平面展開図を図6dに示す。この平面展開図は、第6実施形態に係るステントの製造に適した切断パターンの二次元投影図に対応する。

0153

図6eは、心臓弁狭窄または心臓弁不全症を治療するための体内プロテーゼの側面斜視図であり、体内プロテーゼは、本発明の第6実施形態と同様の、弁プロテーゼを保持するための心臓弁ステントを備える。詳細には、図6eは、弁プロテーゼ100をステント10に固定する方法の一例として、ステント10に取り付けられた弁プロテーゼ100を示す。この例は、本明細書で述べるステント実施形態に適用可能である。

0154

図6fは、心臓弁狭窄または心臓弁不全症を治療するための体内プロテーゼの側面斜視図であり、体内プロテーゼは、本発明の第6実施形態に係る、弁プロテーゼを保持するための心臓弁ステントを備える。

0155

図6gおよび図6hは、図6fに示した体内プロテーゼの様々な側面詳細図である。図6iは、図6fに示した体内プロテーゼの下端部の平面図である。

0156

上述した実施形態にあるように、第6実施形態のステント10は、チューブの一部、特に金属の小管から切断された一体構造として構成される。切断パターンは、図6に二次元投影図として示されている。

0157

ステント10の第6実施形態は、原理上、第5実施形態と構造および機能の点で類似している。繰り返しを避けるために、第5実施形態の上記説明を参照する。特に、ステント10の上側領域における半径方向に作用する接触力を増大させるために、本質的にU字形またはV字形の放射アーチ32a、32b、32cが同様に設けられる。

0158

弁プロテーゼの組織部分をさらに締結するために、追加締結部11aを備えた固定ブリッジ27が設けられている点で、第6実施形態は第5実施形態と相違する。心膜などの生体材料のシートから構築された弁が弁プロテーゼとして使用されるとき、すなわち、弁プロテーゼが数片の材料で構成されるとき、追加締結部11aを備えた固定ブリッジ27の存在は特に有利となる。心膜弁が使用されるとき、心膜材料がステント10にしっかりと取り付けられることを保証するために注意を払わなければならない。この理由のため、第6実施形態に係るステント10は、それぞれが追加締結部11aを備える全部で三つの固定ブリッジ27を有する。各固定ブリッジ27は第1接続ウェブ17の一つに取り付けられ、ステント10の下端2の方向に延出する。

0159

固定ブリッジ27に設けられた追加締結部11aは、心膜材料または弁プロテーゼをステント10に締結するために使用される糸または細いワイヤを固定するための締結穴12bおよび/または他の締結手段、例えば切り欠き26bをさらに有しており、これによって弁プロテーゼの移動を最小限に、好ましくはゼロにすることができる。当然ながら、その直径が弁プロテーゼを締結するために使用される糸またはワイヤの太さに適合された締結穴または締結小穴を設けることも想定される。一般に、締結穴12bまたは切り欠き26bの半径は、摩擦により生ずる糸またはワイヤの摩耗をできるだけ最小とするように設定されるべきである。

0160

心臓弁狭窄または心臓弁不全症を治療するための体内プロテーゼ1の側面図を表す図6eおよび図6fを参照する。図6fに示した実施形態では、ステント10は、弁プロテーゼ100を保持するための、本発明の第6実施形態にしたがうステントに対応する。第6実施形態に関して弁プロテーゼ100をステント10に固定する方法の説明は、本明細書に記載の他の実施形態に係るステント10にも適用可能である。

0161

弁プロテーゼ100は、生体材料または合成材料で作られた少なくとも一つの弁尖102(図6i参照)を備える。特に、図6eは体内プロテーゼ1の側面斜視図を表し、心臓弁ステント10が部分的に拡張された状態で示されている。図6fは体内プロテーゼ1の側面斜視図を表し、心臓弁ステント10が完全に拡張された状態で示されている。図6g−iは、図6fに示した体内プロテーゼ1の様々な詳細斜視図である。詳細には、図6gは保持アーチ16aのヘッド部30の詳細斜視図であり、図6hは追加締結部11aの詳細斜視図である。図6i図6fに示した体内プロテーゼ1の下端部2の平面図である。

0162

ステント10が展開された心臓および血管の蠕動運動の間でさえも、ステント10に固定された弁プロテーゼ100のステント10に対する長手方向の変位が最小になるように、本発明の第6実施形態に係るステント10は、ステント10の長手方向Lに延びる複数の締結部11を備える。加えて、第6実施形態に係るステント100には、それぞれが第1接続ウェブ17の一つに取り付けられステント10の下端2の方向に延出する追加締結部11aが設けられる。締結部11および追加締結部11aの両方によって、弁プロテーゼ100の組織部分がステント10に固定される。

0163

詳細には、弁プロテーゼ100の組織部分は、締結部11および追加締結部11aの締結穴12、12bをそれぞれ通して導かれる糸101または細いワイヤによって、ステント10に締結される。これにより、ステント10に対して予め定義された正確な位置に、弁プロテーゼ100をステント10に固定することが可能になる。弁プロテーゼ100をステント10に固定するための複数の締結穴12を設けることによって、ステント10上での弁プロテーゼ100の正確な位置決めが実現される。

0164

本発明の第6実施形態に係るステントの変形例であるステント10を備えた体内プロテーゼ1を示す図6eを参照する。図6eに示したステント10は、まだ完全には拡張されていない。本発明の第6実施形態に係るステント10が完全に拡張された体内プロテーゼ1は、図6fに示されている。

0165

図18a−cを参照して詳細に後述するように、本発明に係るステント10は、心尖から(すなわちトランスアピカル(transapical))、または大腿動脈および大動脈弓を通して(すなわちトランスフェモラル(transfemoral))心臓の移植部位に到達する挿入カテーテルシステムを介して、侵襲を最小限にして折り畳まれた状態で前進する。挿入手順の間、弁プロテーゼ100が固定されたステント10は、カテーテルシステムの先端K内に折り畳まれた状態で収容される(図18a参照)。心臓の移植部位に到達すると、弁プロテーゼ100が固定されたステント10は、カテーテルシステムの搬送部の近位側Kの部分を選択的に操作することによって順に解放される。

0166

図18a−cに示す挿入手順は、大腿動脈および大動脈弓を通して(すなわち経大腿)心臓の移植部位に体内プロテーゼ1が挿入される挿入手順であることに注意するのが重要である。しかしながら、本発明は図18a−cを参照して説明される特定の搬送アクセスに限定されない。むしろ、体内プロテーゼ1の移植のために様々なアプローチを使用することができる。例えば、心尖から移植部位に体内プロテーゼを運ぶ、大動脈弁を治療するためのトランスアピカルアプローチなどである。

0167

詳細には、第1解放ステップの間、ステント10の残りの部分、特に保持アーチ16a−c、補助アーチ18a−cおよび放射アーチ32a−cが依然として折り畳まれた状態(図18a参照)である一方、ステント10の位置決めアーチ15a−cが解放されるように、挿入カテーテルシステムの搬送部の近位側Kが操作される。第1解放ステップ中に解放される位置決めアーチ15a−cは、半径方向外方に拡張し展開する。その後、カテーテルシステムの搬送部の近位側Kを適切に移動することによって、拡張された位置決めアーチ15a−cを患者の生体心臓弁Hの嚢Tの中に挿入することができる(図18a参照)。

0168

後に続く第2解放ステップでは、ステント10の下端部2を形成するアーチ(補助アーチ18a−cおよび保持アーチ16a−c)が解放される一方、ステント10の上端部3は依然として挿入カテーテルシステムの搬送部の近位側Kにしっかりと固定され、解放されることがないように、挿入カテーテルシステムの搬送部の近位側Kが操作される(図18a参照)。

0169

ステント10に配置された位置決めアーチ15a−cおよび保持アーチ16a−cは、下側方向に、すなわちステント10の下端部2に向けて凸状および円弧状にカーブしていてもよく、このような丸みのある形状は、動脈の損傷を低減するとともに自己拡張中の展開を容易にすることができる。このような設計により、近隣の組織または血管を損傷することなく、生体心臓弁の嚢内に位置決めアーチ15a−cをより容易に挿入することが可能になる。

0170

図6eには、弁プロテーゼ100が上記ステント10に固定された本発明の一実施形態に係るステント10を有する体内プロテーゼ1の第2解放ステップ後の状態が示されている。第2解放ステップでは、カテーテル保持手段23を備える上端部3のみが挿入カテーテルシステムの先端Kにしっかりと接続され、ステント10の残りの部分は既に解放され半径方向に拡張されている。図6eから、保持アーチ16a−cおよび補助アーチ18a−cの自己拡張のために、これらに固定された弁プロテーゼ100が既に(少なくとも部分的に)拡張されていることが分かる。

0171

図6eに示すように、ステント10の上端3は依然として挿入カテーテルシステムの搬送部(図6eには明示されていない)内の状部P内に収容されている。機能の確認が可能になる程度まで弁プロテーゼ100の展開および位置決めが行われるまで、この状態が維持される。

0172

機能テストによって弁プロテーゼ100が十分に機能することが分かると、カテーテル保持手段23を有するステント10の上端3が完全に解放される(図18c参照)ように、袖状部Pを遠位に引き戻すことができる。

0173

糸101を用いて弁プロテーゼ100をステント10に固定する方法が図6eからさらに理解される。二つの隣合う保持アーチ16a、16bの間に延びる固定ブリッジ27の締結穴12bに縫い付けられた心膜弁プロテーゼ100が図示の実施形態で用いられる。図6cおよび図6fを参照のこと。弁プロテーゼ100は、実質的に円形の断面を有する事実上の管状であってもよい。ステント10の下端2では、弁プロテーゼ100はビード(bead)105状になる。体内プロテーゼ1の平面図では環状であるこのビード105は、弁プロテーゼ100を自身の上に巻き上げて弁プロテーゼ100の下端部を裏返すことによって形成される。図6eに示すように、環状ビード105は糸101によって縁取り(overedge)されている。環状のビード105は異なる構造であってもよい。

0174

弁プロテーゼ100の下端にある環状ビード105は、蠕動運動があった場合でも、弁プロテーゼ100の周辺領域を体内プロテーゼ1の移植部位における血管にしっかりと固定することができ、また血管壁をしっかりと封止することができる。

0175

弁プロテーゼ100の下端の環状ビード105は、ステント10の下端部2で良好な接触とより一様な構造とを提供して、移植状態の体内プロテーゼ1を固定するのに必要な半径方向力をより均一に分布させる。この点において、体内プロテーゼ1の移植後に封止および漏れの防止を実現することができる。時間が経過すると、組織が成長して体内プロテーゼ1をさらに固定し、体内プロテーゼ1の移植された状態の血管に対する任意の移動または漏れを防止する。生体血管内に体内プロテーゼ1を移植するとき、環状ビード105の周辺領域と血管壁との間のあらゆる漏れは、体内プロテーゼ1と病変した生体弁輪との間の良好な接触と半径方向圧力とによって封止される。したがって、ビード形状の領域105は、特に心臓サイクルの充満期(心臓拡張期)の間、しっかりとした封止を提供する。

0176

図6iは、例えば図6fに示された体内プロテーゼ1の下端2の平面図であり、図6fに示された体内プロテーゼの流入側から見た図である。ここでは、体内プロテーゼ1のステント10が完全に拡張された状態で示されている。

0177

図6iに示すように、弁プロテーゼ100の弁尖102は、心臓の拡張期の開始時と同様に、半分閉鎖された位置にある。

0178

図6fおよび図6gに詳細に示されているように、追加締結部11aを備える固定ブリッジ27は、弁膜材料または弁プロテーゼ100の組織部分をステント10に締結するために用いられる糸または細いワイヤを固定するための切り欠き26bを有しており、弁プロテーゼの移動を最小限に、好ましくはゼロにすることができる。さらに、弁プロテーゼ100をステント10に固定するための締結手段として、補助アーチ18a−cが使用される。

0179

図6fおよび図6gから、締結アーチ19a−cのそれぞれのヘッド部30’と補助アーチ18a−cのそれぞれのヘッド部31とがその中で係合する円周フラップを形成するように、弁プロテーゼ100の下側が裏返されていることが分かる。体内プロテーゼ1が移植されるとき、心臓の蠕動運動に起因するステント10と弁プロテーゼ100の間の相対運動が効果的に防止されるように、弁プロテーゼ100は遊びが最小限となるようにステント10に締結される。

0180

本発明のステント10の第7実施形態を、図7a−cを参照して以下に説明する。ここで、図7bおよび図7cはそれぞれ、第7実施形態に係る完全に拡張されたステント10の斜視図である。

0181

下端部を除き、第7実施形態に係るステント10は、図6a−dおよび図6f−iを参照して上述した本発明の第6実施形態に係るステントに本質的に対応している。

0182

したがって、第7実施形態に係るステント10は全部で三つの位置決めアーチ15a、15b、15cを有しており、これらは肺動脈弁または大動脈弁の弁平面内でのステント10の自動位置決め機能を引き受ける。ステント10の他の実施形態のように、位置決めアーチ15a、15b、15cは、心臓の移植部位におけるステント10の位置決め中に(図18a参照)、治療される生体心臓弁Hの嚢に係合する丸いヘッド部20を有する。

0183

全部で三つの保持アーチ16a、16b、16cも設けられる。しかしながら、第6実施形態のステント設計とは異なり、第17実施形態に係るステント設計では、各保持アーチ16a、16b、16cの二つのアーム16a’、16a”、16b’、16b”、16c’、16c”は、ほぼO字形構成を有する接続部を介して互いに接続されない。むしろ、第7実施形態では、保持アーチ16a、16b、16cの各アームの下端部が環状カラー40に融合するが、これについては以下でさらに詳細に説明する。

0184

本発明の第6実施形態におけるように、第7実施形態に係るステント設計には追加締結部11aを備える固定ブリッジ27が設けられ、弁プロテーゼの組織部分または弁プロテーゼの一部をさらに締結する。各固定ブリッジ27は第1接続ウェブ17の一つに取り付けられ、ステント10の下端2の方向に延出する。固定ブリッジ27に設けられた追加締結部11aは、弁膜材料または弁プロテーゼの組織部分をステント10に締結するために使用される糸または細いワイヤを固定する締結穴12bおよび切り欠き26bをさらに有し、弁プロテーゼの移動を最小限に、好ましくは移動しないようにすることができる。当然ながら、弁プロテーゼの組織部分を締結するために使用される糸またはワイヤの太さにその直径が適合された締結穴または締結小穴を設けることも想定される。

0185

ステント10の第7実施形態は、位置決めアーチ15a、15b、15cからステント10の上端3に向けて延出する放射アーチ32a、32b、32cも備える。図7bおよび図7cに最も明瞭に示されているように、ステント10は、各位置決めアーチ15a、15b、15cの二つのアーム15a’、15a”、15b’、15b”、15c’、15c”の間に各アーチ32a、32b、32cが配置された、三つの放射アーチ32a、32b、32cを有する。各放射アーチ32a、32b、32cは、各位置決めアーチ15a、15b、15cとはおおよそ反対の形状を有し、位置決めアーチ15a、15b、15cのそれぞれ一つと反対方向に延びる。

0186

体内プロテーゼ1の移植された状態では、心臓サイクルの充満期(心臓拡張期)の間にかなりの力が弁プロテーゼ100に作用し、この力は弁プロテーゼ100に固定されたステントに伝達されるので、弁プロテーゼ100の固定されたステント10を移植部位にしっかりと固定することが重要なのは明らかである。以下で述べるステント10の第7−第11実施形態は、保持アーチ、補助アーチおよび放射アーチの上述の実施形態に追加して提供可能であり、移植部位においてステント10、体内プロテーゼ1をそれぞれさらにしっかりと固定することができ、また体内プロテーゼ1の位置変位を防止することができる、さらなる手段を含む。

0187

詳細には、図7b−cに示すステント10の追加固定手段として、ステント10の下端部2を形成する少なくとも一つの環状カラー(襟状部)40が第7実施形態にしたがって提供される。

0188

図7aは、本発明の第7実施形態に係る別の心臓弁ステントの平面展開図である。図7aの平面展開図は、第7実施形態にしたがった心臓弁ステントをチューブの一部、特に金属の小管から一体的に切り出して第7実施形態に係る心臓弁ステントを製造するのに使用可能である切断パターンの二次元投影図に対応する。

0189

環状カラー40のステント本体への接続とは別に、図7aに示すステント設計は、図7b−cに示すステント10の設計に対応する。詳細には、図7aの展開図に示すステント設計によると、第7実施形態の修正では、締結アーチ19a、19b、19cと保持アーチ16a、16b、16cとがステントに設けられる。図7aの展開図に示すように、一つの結アーチ19a、19b、19cと一つの保持アーチ16a、16b、16cとが各位置決めアーチ15a、15b、15cに割り当てられる。各保持アーチ16a、16b、16cは、補助アーチ18a、18b、18cによって隣合う保持アーチと接続される。保持アーチ16a、16b、16cの各アーム16a’、16a”、16b’、16b”、16c’、16c”に、複数の締結穴12を持つ締結部が設けられる。

0190

しかしながら、例えば第6実施形態のステント設計とは異なり、図7aのステント設計では、各保持アーチ16a、16b、16cの二つのアーム16a’、16a”、16b’、16b”、16c’、16c”と、各締結アーチ19a、19b、19cの二つのアーム19a’、19a”、19b’、19b”、19c’、19c”のいずれも、ほぼO字形構成を有する接続部を介して互いに接続されない。むしろ、図7aに示すステント設計では、保持アーチ16a、16b、16cの各アームの下端部と、締結アーチ19a、19b、19cの各アームの下端部とが、図7b−cに示すステント設計の環状カラーと同一の構成を有する環状カラー40に融合する。

0191

図7aに示すステント設計とは異なり、図b−cに示すステント10には、保持アーチ16a−cの各保持アーム16a’、16a”、16b’、16b”、16c’、16c”の下端部のそれぞれまたは一部と単に接続される環状カラー40が設けられるが、この理由は、図7b−cに示すステント10には、図7aに示すステント設計のような締結アーチが設けられていないからである。しかしながら、図7aに示すステント設計には、保持アーチ16a−cの各保持アーム16a’、16a”、16b’、16b”、16c’、16c”の下端部のそれぞれまたは一部と接続されるとともに、締結アーチ19a−cの各アーム19a’、19a”、19b’、19b”、19c’、19c”の下端部のそれぞれまたは一部と接続される環状カラー40が設けられる。

0192

しかしながら、一般に、第7実施形態のステント10では、環状カラー40は、補助アーチ18a、18b、18cの各アーム18a’、18a”、18b’、18b”、18c’、18c”の下端部のそれぞれまたは一部と接続されてもよい。これは、図7aの平面展開図、図7bの側面図または図7cの斜視図から特に理解することができる。

0193

環状カラー40は、上記ステント10の非拡張状態時にステント10の長手軸と平行に走り、横方向ウェブ42(図7a参照)により相互接続される複数の支持ウェブ41を有する。ステント10の拡張状態時には、支持ウェブ41と横方向ウェブ42とが菱形状、または蛇紋状(serpentine)の環状カラー40を形成し、体内プロテーゼ1、ステント10それぞれの移植状態時に血管壁と接触する。図7bおよび図7cは、拡張状態にある環状カラー40を示す。

0194

環状カラー40は、自己拡張により発現する半径方向の力を血管壁に伝達する経路となる支持体として機能する。ステント10の比較的広い接触面積が血管壁と相互作用するので、また環状カラー40の菱形状、または蛇紋状構造のために、半径方向の力が増大するにもかかわらず、動脈または組織に損傷を与える危険性を低減することができる。

0195

したがって、環状カラー40を設けることによって自己拡張後のステント10の剛性を高めるだけでなく、ステント10の移植部位での固定を改善すなわち強化することができる。加えて、環状カラー40の環状の断面形状は、血管壁と体内プロテーゼ1の間の封止も改善する。

0196

このような環状カラー40は、自己拡張可能な支持構造として有利に構成される。これは、半径方向外向きに作用する接触圧およびその設計のために、移植部位におけるステント10の固定がさらに改善されるという有利な効果を与え、その結果、弁プロテーゼ100を備えるステント10の変位または回転をさらに防止することができる。

0197

本発明のステント10の第8実施形態を図8a−cに示す。詳細には、図8bおよび図8cはそれぞれ第8実施形態のステント10の斜視図であり、ステント10が完全に拡張されている。図8aは、本発明の第8実施形態に係る心臓弁ステントの平面展開図である。図8aの平面展開図は、第8実施形態にしたがった心臓弁ステントをチューブの一部、特に金属の小管から一体的に切り出す製造に適用可能である切断パターンの二次元投影図に対応する。

0198

上端部を除き、第8実施形態に係るステント10は、図5a−dを参照して上述した本発明の第5実施形態に係るステントと本質的に対応している。

0199

したがって、第8実施形態のステント10は全部で三つの位置決めアーチ15a、15b、15cを有し、肺動脈弁または大動脈弁の弁平面内でのステント10の自動位置決め機能を引き受ける。ステント10の他の実施形態のように、位置決めアーチ15a、15b、15cは丸いヘッド部20を有し、ヘッド部は心臓の移植部位でのステントの位置決め中に、治療される生体心臓弁Hの嚢に係合する(図18a参照)。

0200

全部で三つの保持アーチ16a、16b、16cおよび三つの締結アーチ19a、19b、19cも設けられる。

0201

さらに、第8実施形態のステント10には、締結部11内の締結穴12に加えて、弁プロテーゼ100の組織部分の追加固定手段および縫合糸またはワイヤのガイドとして機能する切り欠き26aが設けられる。これらの追加切り欠き26aは、縫合糸またはワイヤの移動を最小化し、これによって、体内プロテーゼ1が移植されるとき、第1接続ウェブ17上でのこすれによる糸またはワイヤの摩耗が低減される。追加切り欠き26aは、弁プロテーゼの上側領域が心臓弁ステント10にしっかりと締結されるようにし、プロテーゼの移動を最小限にし、これによって縫合糸またはワイヤの摩擦により生じる摩耗の可能性をさらに最小化する。

0202

全部で三つの保持アーチ16a、16b、16cおよび三つの締結アーチ19a、19b、19cも設けられる。

0203

しかしながら、第7実施形態(図7a−c参照)とは対照的に、ステント10の下端部2は第8実施形態で変更されないが、ステント10の上端部3には上部環状カラー40’が形成される。図8bおよび図8cに示すように、環状カラー40’は支持ウェブ41および横方向ウェブ42で構成され、拡張状態時に菱形の支持構造を形成する。

0204

図8aに係る切断パターンの図から、第8実施形態で利用される上部環状カラー40’は放射アーチ32a、32b、32cの上側ヘッド部と接続されることが分かる。他方、上部環状カラー40’は、拡張状態時(図8b図8c参照)にカテーテル保持手段23が位置づけられる面から離して配置されるように第2接続ウェブ25と接続される。具体的には、第8実施形態の環状カラー40’は、カテーテル保持手段23が位置する平面と、隣合う位置決めアーチ15a−cの二つのアームの接続部22が位置する平面との間に置かれる。この目的のために、第5実施形態の接続ウェブと比較して、接続ウェブ25は幾分長くなるように構成される。

0205

第8実施形態で利用される上部環状カラー40’は、第7実施形態で利用される下部環状カラー40と機能の点で類似するので、明確さのためにこれ以上は説明しない。特に、上部環状カラー40’は、移植状態にある体内プロテーゼの移動を防止するように適切に固定し、また半径方向力を一様に分布させる。

0206

以下では、図9aおよび図9bを参照して本発明に係るステント10の第9実施形態を説明する。図9bは、第9実施形態に係るステント10の拡張された状態の斜視図である。図9aは、本発明の第9実施形態に係る心臓弁ステントの平面図である。図9aの平面図は、心臓弁ステントをチューブの一部から、特に金属の小管から一体的に切り出すために、本発明の第9実施形態に係る心臓弁ステントの製造に適用可能である切断パターンの二次元投影図に対応する。

0207

上部環状カラー40’はステント10の上端部3に同様に形成されるので、第9実施形態に係るステント10は、図8a−cに係る上述のステント(第8実施形態)と類似している。第8実施形態と比較して、第9実施形態の上部環状カラー40’は、ステント10の長手方向により長くなるように構成される。具体的には、図9bおよび図8bを比較すると、第9実施形態では、環状カラー40’として互いに頂上に位置する二つの菱形環状体が使用されていることが分かる。これは、ステント10が上端部3から及ぼす半径方向の接触力を増大させる。図9a−bに係る実施形態では、対応する細長い接続ウェブ25が利用される。

0208

図10は、本発明の第10実施形態に係る心臓弁ステント10の平面展開図である。この平面図は、チューブの一部から、特に金属の小管から、本発明の第10実施形態に係る心臓弁ステント10を一体部品として切り出すために使用可能な切断パターンの二次元投影図である。

0209

図8a−bを参照して上述した第8実施形態および図9a−bを参照して上述した第9実施形態と同じく、本発明のステント10の第10実施形態は、図5a−dを参照して上述した実施形態と本質的に対応している。

0210

しかしながら、例えば第8実施形態(図8a−c参照)とは対照的に、ステント10の上端部3は第10実施形態で変更されないが、ステント10の下端部2には下部環状カラー40が形成される。図10に示すように、環状カラー40は支持ウェブ41および横方向ウェブ42で構成され、拡張状態時に菱形の支持構造を形成する。

0211

図10に係る切断パターンの図から、第10実施形態で利用される下部環状カラー40は、保持アーチ16a、16b、16c、締結アーチ19a、19b、19cおよび補助アーチ18a、18b、18cの下側ヘッド部と接続されることが分かる。他方、下部環状カラー40は、拡張状態時にカテーテル保持手段23が位置づけられる面から離して配置されるように、保持アーチ16a、16b、16c、締結アーチ19a、19b、19cおよび補助アーチ18a、18b、18cと接続される。

0212

第10実施形態で利用される下部環状カラー40は、第7実施形態で利用される下部環状カラー40と機能の点で類似するので、明確さのためにこれ以上は説明しない。

0213

図11は、本発明の第11実施形態に係る心臓弁ステント10の平面展開図である。

0214

上端部および下端部を除き、第11実施形態に係るステント10は、図5a−dを参照して上述した本発明の第5実施形態に係るステントと類似する。

0215

したがって、第11実施形態のステント10は全部で三つの位置決めアーチ15a、15b、15cを有し、肺動脈弁または大動脈弁の弁平面内でのステント10の自動位置決め機能を引き受ける。ステント10の他の実施形態のように、位置決めアーチ15a、15b、15cは丸いヘッド部20を有し、ヘッド部は心臓の移植部位でのステントの位置決め中に、治療される生体心臓弁Hの嚢に係合する(図18a参照)。

0216

全部で三つの保持アーチ16a、16b、16cおよび三つの締結アーチ19a、19b、19cも設けられる。

0217

ステント10の第11実施形態は、位置決めアーチ15a、15b、15cからステント10の上端3に向けて延出する放射アーチ32a、32b、32cも備える。図11に示すように、ステント10は、各位置決めアーチ15a、15b、15cの二つのアーム15a’、15a”、15b’、15b”、15c’、15c”の間に各アーチ32a、32b、32cが配置された、三つの放射アーチ32a、32b、32cを有する。各放射アーチ32a、32b、32cは、各位置決めアーチ15a、15b、15cとはおおよそ反対の形状を有し、位置決めアーチ15a、15b、15cのそれぞれ一つと反対方向に延びる。

0218

ステント10の下端部2および上端部2’を形成する二つの環状カラー40、40’が第11実施形態にしたがってステント10の追加固定手段として設けられている点で、ステントの第11実施形態(図11参照)は図5a−dを参照して上述した本発明の第5実施形態とは異なる。図7a−cを参照して上述した第7実施形態のように、下部環状カラー40は、保持アーチ16a−cのそれぞれの保持アーム16a’、16a”、16b’、16b”、16c’、16c”の下端部、および締結アーチ19a−cのそれぞれのアーム19a’、19a”、19b’、19b”、19c’、19c”の下端部に接続されるが、このことは図11にしたがった切断パターンから特に理解することができる。他方、第11実施形態で利用される上部環状カラー40’は、放射アーチ32a、32b、32cの上側ヘッド部に接続される。詳細には、第11実施形態の環状カラー40’は、カテーテル保持手段23が位置する平面と、隣合う位置決めアーチ15a−cの二つのアームの接続部22が位置する平面の間に置かれる。

0219

本発明の第10実施形態に関して上述したように、上部環状カラーおよび下部環状カラー40、40’は、上記ステント10の非拡張状態時にステント10の長手軸と平行に走り、横方向ウェブ42(図11参照)によって相互接続される複数の支持ウェブ41を有する。ステント10の拡張状態時には、支持ウェブ41および横方向ウェブ42とが菱形状、または蛇紋状の環状カラー40、40’を形成し、体内プロテーゼ1、ステント10それぞれの移植状態時に血管壁と接触する。

0220

図8aおよび図9aに係る切断パターンを比較すると、第11実施形態に係るステント10は、第8実施形態(図8a−c参照)に係るステント10に基本的に由来することが分かる。固定を改善するために、追加の(下部)環状カラー40が、ステント10の下端部2に形成される。この追加の下部環状カラーは、第7実施形態(図7a−c)で利用された下部環状カラーと実質的に対応する。繰り返しを避けるために、第7および第8実施形態に対する上記記載を参照する。

0221

当然ながら、環状カラー40または40’は、弁プロテーゼが位置する平面内に原理的に配置することができる。保持アーチ16a−cまたは補助締結アーチ19a−cの全ての端部に対して環状カラー40を接続することは必須ではない。また、必ずしも放射アーチ32の全ての端部に上部環状カラー40’を接続しなければならない訳ではない。

0222

図12は、本発明の第12実施形態に係る心臓弁ステントの平面展開図である。図12に示す展開図は、第12実施形態に係るステントを製造するための切断パターンとしても用いることができる。第12実施形態に係るステントの側面図または斜視図は図面には表れない。

0223

上述の要素と概ね同様である図12内の要素は、同様の要素について図1ないし11で使用された参照番号と同一の参照番号を有する。

0224

原理的に、第12実施形態に係るステントは、図5a−dを参照して上述した第5実施形態のステントと同様である。繰り返しを避けるために、第5実施形態の上記記載が参照される。

0225

簡単に要約すると、第12実施形態のステントは、全部で三つの位置決めアーチ15a、15b、15cを同様に有しており、これらが肺動脈弁または大動脈弁の平面内でステントを自動的に位置決めする機能を引き受ける。ステントの他の実施形態のように、位置決めアーチ15a、15b、15cは丸いヘッド部20を有し、これが心臓の移植部位(図18a参照)におけるステント10の位置決めの間、治療される生体の心臓弁Hの嚢に係合する。

0226

第12実施形態のステントには、全部で三つの保持アーチ16a、16b、16cが設けられる。しかしながら、第12実施形態に係るステントの図12に示された切断パターンによると、締結アーチが省かれてもよい。もちろん、例えば第5実施形態のステントに関して述べたように、第12実施形態に係るステント構造にそのような締結アーチを設けることも可能である。

0227

加えて、ステントの上部領域3で半径方向に作用する接触力を増加させるために、本質的にU字形またはV字形の放射アーチ32a、32b、32cが同様に設けられる。第12実施形態に係るステントの放射アーチ32a、32b、32cは、位置決めアーチ15a、15b、15cからステントの上端3に向けて延出する。図12に示す切断パターンによると、第12実施形態のステントは、三つの放射アーチ32a、32b、32cを有し、各アーチ32a、32b、32cは、各位置決めアーチ15a、15b、15cの二つのアーム15a、15a’、15b、15b’、15c、15c’の間に位置している。各放射アーチ32a、32b、32cは、各位置決めアーチ15a、15b、15cとはおおよそ逆の形状を有しており、位置決めアーチ15a、15b、15cのそれぞれ一つと反対の方向に延出する。放射アーチ32の各アーム32’、32”は、ステントの全長の略中点で、反対側の位置決めアーチ15a、15b、15cのアーム15a’、15a”、15b’、15b”、15c’、15c”と融合する。

0228

各放射アーチ32a、32b、32cの二つのアーム32’、32”は、丸い接続部またはヘッド部によってステントの上端3で互いに接続される。このヘッド部は丸いだけでなく、第12実施形態のステントが拡張され移植される状態にあるとき、血管の内壁に対して可能な限り大きな接触面積で接触するように先端が広がっている。

0229

各放射アーチ32a、32b、32cのヘッド部は、移植前および移植中に第12実施形態に係るステントをカテーテル内に保持し、および/または移植後にステントを取り戻すことのできる追加手段としても機能する。

0230

保持アーチ16a、16b、16cに加えて、第12実施形態のステントは、補助アーチ18a、18b、18cをさらに備える。補助アーチ18a、18b、18cは、ステントが移植された状態で血管壁に対して半径方向に作用する接触力を同様に及ぼし、これによって移植部位におけるステントの固定がさらに改善される。

0231

要約すると、一方で保持アーチ16a、16b、16cを設け、他方で補助アーチ18a、18b、18cを設けることで、これらのアーチのそれぞれの下端部によって血管壁に半径方向の力が及ぼされる。これにより、ステントに固定された弁プロテーゼの血管壁に対する強固な封止と、心臓の移植部位におけるステントのしっかりとした固定の両方を確実に行うことができる。

0232

図12に係る切断パターンから分かるように、第12実施形態に係るステントは、ステントの下端2に向けて閉鎖する全部で三つの本質的にU字形またはV字形の補助アーチ18a、18b、18cを備える。各補助アーチ18a、18b、18cは、第1の保持アーチ16a、16b、16cを、第1の保持アーチと隣合う第2の保持アーチと接続する。

0233

図12に係る切断パターンには明示されていないが、第12実施形態に係るステントが拡張した状態にあるとき、ステントの周囲外方に半径方向に延出するように放射アーチ32a、32b、32cがプログラムされていることが好ましい。こうすると、第12実施形態のステントが拡張され移植された状態のとき、ステントの上端領域によって血管壁に対して増大した接触力を与えることができる。したがって、その場所でステントを固定するときの安全性が増加し、これによってステントが移動する可能性が低下する。したがって、拡張され移植された状態では、位置決めアーチのクランプ効果に加えて、その全てがステントの周囲から半径方向外方に突出する保持アーチ16a、16b、16c、補助アーチ18a、18b、18cおよび放射アーチ32a、32b、32cによって及ぼされる半径方向の力によって、第12実施形態のステントが適切な位置に固定される。

0234

カテーテル保持手段23または締結小穴24を有する締結手段が位置する平面を越えて、放射アーチ32a、32b、32cがステントの長手方向Lに突出しないことが、図12に示す切断パターンから分かる。これにより、放射アーチ32a、32b、32cのヘッド部と干渉することなく、カテーテル保持手段23が適切な移植カテーテル内の対応手段と協働できるようにしている。実際、上述したように、ヘッド部自体を第12実施形態のステントの外植を遂行するための追加のカテーテル保持手段または追加手段として使用することができる。

0235

第5実施形態と同様に、半径方向の接触力をさらに増大するために、第12実施形態に係るステントは三つより多い数の放射アーチ32を備えてもよい。例えば、移植部位においてステント10を固定するために、放射アーチ32a、32b、32cの一部または全てに鉤状要素を設けることも可能である。

0236

既に示したように、第12実施形態に係るステントは、チューブの一部から、特に金属の小管から一体的に切断された構造を呈する。本発明の他の実施形態と同様に、第12実施形態に係るステントにおいて、保持アーチ16a、16b、16cが各位置決めアーチ15a、15b、15cに割り当てられており、各保持アーチ16a、16b、16cは補助アーチ18a、18b、18cによって隣合う保持アーチと接続される。特定の数の締結穴12を有する少なくとも一つの締結部11が、保持アーチ16a、16b、16cの各アーム16a’、16a”、16b’、16b”、16c’、16c”内に構成される。

0237

第12実施形態のステントは、特に、図5a−dに参照番号26aで示した追加の切り欠きが設けられている点で、第5実施形態のステントと相違する。追加の切り欠きの代わりに、第12実施形態に係るステントは、弁プロテーゼの組織部分または弁プロテーゼの一部をさらに締結するための第1および第2の追加締結部11a、11bを備える。

0238

詳細には、弁プロテーゼの組織部分または弁プロテーゼの一部をさらに締結するために第1追加締結部11aが設けられる。これらの第1追加締結部11aには、弁膜材料または弁プロテーゼの組織部分をステントに締結するために用いられる糸または細いワイヤを固定するための補助締結穴12bおよび/または他の締結手段、例えば切り欠きが設けられており、弁プロテーゼの移動を最小限に、好ましくはゼロにすることができる。第1追加締結部11aは、二つの隣接する保持アーチ16a−cの第1および第2アーム16a’、16a”、16b’、16b”、16c’、16c”の間に配置され、第1接続ウェブ17のそれぞれの下端17dからステントの下端3の方向に延出する。第1接続ウェブ17には、既に述べた第2追加締結部11bが設けられる。

0239

第1追加締結部11aに加えて、第12実施形態に係るステントは、第2追加締結部11bをさらに備える。詳細には、第12実施形態に係るステントの各第1接続ウェブ17には、少なくとも一つの第2追加締結部11bが設けられる。第2追加締結部11bの少なくとも一つは、追加補助締結穴12cおよび/または他の締結手段を備える部分である。第2追加締結部11bの少なくとも一つは、本質的に、第12実施形態に係るステントの長手方向Lに延出する。

0240

例えば図5dに示した切断パターンと図12に示した切断パターンとを比較すると、第12実施形態に係るステントの第1接続ウェブ17のそれぞれには、一つの第2追加締結部11bが設けられることが分かる。この点に関して、第12実施形態に係るステントには、第2追加締結部11bが設けられる。第2追加締結部11bの上端部は、二つの隣合う位置決めアーチ15a、15b、15cの二つのアーム15a’、15a”、15b’、15b”、15c’、15c”の間の接続部22の中に開く。

0241

他方、第12実施形態に係るステント設計では、第2追加締結部11bを有する第1接続ウェブ17は、それぞれ、第1接続ウェブ17の下端部で分岐して二つの隣合う保持アーチ16a、16b、16cのそれぞれのアーム16a’、16a”、16b’、16b”、16c’、16c”に道を譲るような構造を呈する。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ