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技術 新規な軟性金属箔積層板およびその製造方法

出願人 ドゥーサンコーポレイション
発明者 パク、ヨンソクペク、ウンソンキム、ヤンソプヤン、ドンボ
出願日 2010年1月22日 (10年11ヶ月経過) 出願番号 2011-547782
公開日 2012年7月12日 (8年5ヶ月経過) 公開番号 2012-515671
状態 特許登録済
技術分野 積層体(2)
主要キーワード エポキシ接着剤層 粉末投入口 ビニールモノマー ホウフッ化物 改善要求 両面積層板 耐絶縁性 ホスフィン酸塩類
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2012年7月12日)のものです。
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図面 (3)

課題・解決手段

本発明は、(a)第1の面上に第1のポリイミド層が形成された第1の導電性金属箔と、(b)第1の面上に第2のポリイミド層が形成された第2の導電性金属箔と、を含み、前記第1のポリイミド層と第2のポリイミド層とがエポキシ接着剤により互いに接着されていることを特徴とする軟性金属箔積層板及びその製造方法を提供する。本発明によれば、従来の軟性2層両面銅張積層板と同程度の耐熱性及び屈曲特性を発揮すると共に、製造工程が簡単であるため、生産性及び経済性を向上させることができる。

概要

背景

フレキシブル銅張積層板(Flexible Copper Clad Laminated:FCCL)は、主に軟性を持つプリント配線板基材として使用され、その他、面発熱体電磁波シールド材料フラットケーブル包装材料などに使用されている。近年、プリント配線板を使用した電子機器の小型化、高密度化高効率化に伴い、フレキシブル両面銅張積層板の使用が増加している。

前記軟性銅張積層板は、大きく、ポリイミド系のみを使用する2層の軟性銅張積層板と、エポキシ系を使用する3層の軟性銅張積層板とに分けることができる。この中、図1に示される従来の3層軟性両面銅張積層板は、ポリイミドフィルムの両面にエポキシ樹脂をそれぞれ塗布した後、これらの両側に銅箔を互いに接着させるという比較的簡単な方法で製造されている。しかし、これは、銅箔がエポキシ接着剤層と直接に接する構造となっており、これによって、最終的に得られる軟性銅張積層板の耐熱性耐薬品性難燃性電気特性などのような物性が、使用されるエポキシ接着剤の特性によって支配され、ポリイミド本来の優れた特性が十分に発揮できないという短所を有している。特に、屈曲性、耐熱性、耐絶縁性が十分に得られない。

上記の問題点を解決するため、エポキシ接着剤を使用せずにポリイミドを接着剤としたポリイミドのみを使用するフレキシブル2層両面銅張積層板が製造されている。このような2層軟性銅張積層板は、ポリイミド系のみを使用しているため、耐熱性が良好でかつ屈曲性に非常に優れ、特に屈曲性が要求される多くの分野で利用されている。一例として、ノートパソコン携帯電話、PDA、デジタルカメラなどのような電子製品に広く使用されている。特に、2層軟性銅張積層板のうちで銅箔を両面に接着させた両面積層板は、回路集積化薄型化に伴い、その使用分野及び使用量が増加している。しかし、このような2層両面軟性銅張積層板は、その製造工程が長く、製造方法が煩雑であるという問題点を有している。

従って、2層両面軟性銅張積層板の優れた性能を発揮できると共に、製造方法が比較的簡単な軟性銅張積層板の開発が求められている。

概要

本発明は、(a)第1の面上に第1のポリイミド層が形成された第1の導電性金属箔と、(b)第1の面上に第2のポリイミド層が形成された第2の導電性金属箔と、を含み、前記第1のポリイミド層と第2のポリイミド層とがエポキシ接着剤により互いに接着されていることを特徴とする軟性金属箔積層板及びその製造方法を提供する。本発明によれば、従来の軟性2層両面銅張積層板と同程度の耐熱性及び屈曲特性を発揮すると共に、製造工程が簡単であるため、生産性及び経済性を向上させることができる。

目的

本発明の目的は、優れた物性を有すると共に、製造工程のコンパクト化及び経済性が得られる新規な軟性両面金属箔積層板及びその製造方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

(a)第1の面上に第1のポリイミド層が形成された第1の導電性金属箔と、(b)第1の面上に第2のポリイミド層が形成された第2の導電性金属箔と、を含み、前記第1のポリイミド層と第2のポリイミド層とがエポキシ接着剤により互いに接着されていることを特徴とする軟性金属箔積層板

請求項2

前記軟性銅張積層板は、(a)第1の導電性金属箔と、(b)第1のポリイミド層と、(c)エポキシ接着剤層と、(d)第2のポリイミド層と、(e)第2の導電性金属箔と、を含み、これらが順次積層されてなることを特徴とする請求項1に記載の軟性金属箔積層板。

請求項3

前記導電性金属箔の厚さは、5〜40μmであり、ポリイミド層の厚さは、2〜60μmであり、エポキシ接着剤層の厚さは、2〜60μmであることを特徴とする請求項1に記載の軟性金属箔積層板。

請求項4

前記導電性金属箔は、銅、錫、金、銀又はこれらの混合形態であることを特徴とする請求項1に記載の軟性金属箔積層板。

請求項5

前記ポリイミド層は、熱膨張係数(CTE)を低下させる無機充填剤がポリイミド層の全体に均一に又は一部に偏在して分布していることを特徴とする請求項1に記載の軟性金属箔積層板。

請求項6

請求項1〜5のいずれかに記載の軟性金属箔積層板を具備する軟性プリント回路基板

請求項7

(a)第1の導電性金属箔の上に第1のポリイミド層を形成して硬化させるステップと、(b)第2の導電性金属箔の上に第2のポリイミド層を形成して硬化させるステップと、(c)前記第1のポリイミド層、第2のポリイミド層又はこれら両方の表面上にエポキシ接着剤を塗布し、乾燥した後、半硬化状態で第1のポリイミド層と第2のポリイミド層とを接合するステップと、を含む、請求項1〜5のいずれかに記載の軟性金属箔積層板の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、軟性銅張積層板として要求される屈曲性耐熱性耐薬品性難燃性電気的特性がいずれも良好であると共に、製造工程のコンパクト化、経済性を図ることができる、新規な軟性両面金属箔積層板及びその製造方法に関する。

背景技術

0002

フレキシブル銅張積層板(Flexible Copper Clad Laminated:FCCL)は、主に軟性を持つプリント配線板基材として使用され、その他、面発熱体電磁波シールド材料フラットケーブル包装材料などに使用されている。近年、プリント配線板を使用した電子機器の小型化、高密度化高効率化に伴い、フレキシブル両面銅張積層板の使用が増加している。

0003

前記軟性銅張積層板は、大きく、ポリイミド系のみを使用する2層の軟性銅張積層板と、エポキシ系を使用する3層の軟性銅張積層板とに分けることができる。この中、図1に示される従来の3層軟性両面銅張積層板は、ポリイミドフィルムの両面にエポキシ樹脂をそれぞれ塗布した後、これらの両側に銅箔を互いに接着させるという比較的簡単な方法で製造されている。しかし、これは、銅箔がエポキシ接着剤層と直接に接する構造となっており、これによって、最終的に得られる軟性銅張積層板の耐熱性、耐薬品性、難燃性、電気特性などのような物性が、使用されるエポキシ接着剤の特性によって支配され、ポリイミド本来の優れた特性が十分に発揮できないという短所を有している。特に、屈曲性、耐熱性、耐絶縁性が十分に得られない。

0004

上記の問題点を解決するため、エポキシ接着剤を使用せずにポリイミドを接着剤としたポリイミドのみを使用するフレキシブル2層両面銅張積層板が製造されている。このような2層軟性銅張積層板は、ポリイミド系のみを使用しているため、耐熱性が良好でかつ屈曲性に非常に優れ、特に屈曲性が要求される多くの分野で利用されている。一例として、ノートパソコン携帯電話、PDA、デジタルカメラなどのような電子製品に広く使用されている。特に、2層軟性銅張積層板のうちで銅箔を両面に接着させた両面積層板は、回路集積化薄型化に伴い、その使用分野及び使用量が増加している。しかし、このような2層両面軟性銅張積層板は、その製造工程が長く、製造方法が煩雑であるという問題点を有している。

0005

従って、2層両面軟性銅張積層板の優れた性能を発揮できると共に、製造方法が比較的簡単な軟性銅張積層板の開発が求められている。

発明が解決しようとする課題

0006

従来のエポキシ接着剤を用いた軟性銅張積層板は、製造し易さ及び優れた接着力のため、その使用量が増加していたが、エポキシ接着層は、ポリイミドに比べて屈曲性及び耐熱性が劣るため、優れた屈曲性及び耐熱性が要求される分野においてその使用が制限されることがある。そのため、エポキシ接着層を用いた軟性銅張積層板に対する屈曲性及び耐熱性の改善要求が高くなっていた。

0007

本発明者らは、上記の問題点を解決するために鋭意研究を重ねた結果、優れた屈曲性、耐熱性、耐薬品性、難燃性、電気特性を有するポリイミド本来の特性を損なうことなく、製造工程が簡単である新規な軟性金属箔積層板及びその製造方法の開発に成功し、本発明を完成するに至った。

0008

従って、本発明の目的は、優れた物性を有すると共に、製造工程のコンパクト化及び経済性が得られる新規な軟性両面金属箔積層板及びその製造方法を提供することにある。

0009

なお、本発明が達成しようとする他の技術的課題は、以上で言及した技術的課題に制限されるものではなく、以下の記載から、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者にとっては明らかになるであろう。

課題を解決するための手段

0010

上記の課題を解決するため、本発明は、(a)第1の面上に第1のポリイミド層が形成された第1の導電性金属箔、及び(b)第1の面上に第2のポリイミド層が形成された第2の導電性金属箔を含み、前記第1のポリイミド層と第2のポリイミド層とがエポキシ接着剤により互いに接着されていることを特徴とする軟性金属箔積層板を提供する。

0011

前記軟性銅張積層板は、(i)第1の導電性金属箔、(ii)第1のポリイミド層、(iii)エポキシ接着剤層、(iv)第2のポリイミド層、及び(v)第2の導電性金属箔を含み、これらが順次積層されてなることを特徴とする。

0012

このとき、前記導電性金属箔の厚さは、5〜40μmの範囲であり、ポリイミド層の厚さは、2〜60μmの範囲であり、エポキシ接着剤層の厚さは、2〜60μmの範囲であることを特徴とする。

0013

また、前記導電性金属箔は、銅、錫、金、銀又はこれらの混合形態であることを特徴とする。

0014

さらに、前記ポリイミド層は、熱膨張係数(CTE)を低下させるための無機充填剤がポリイミド層の全体に均一に又は一部に偏在して分布していることを特徴とする。

0015

上記の技術的課題を達成するための本発明の軟性金属箔積層板は、(a)第1の導電性金属箔の上に第1のポリイミド層を形成して硬化させるステップ、(b)第2の導電性金属箔の上に第2のポリイミド層を形成して硬化させるステップ、及び(c)前記第1のポリイミド層、第2のポリイミド層又はこれら両方の表面上にエポキシ接着剤を塗布し、乾燥した後、半硬化状態で第1のポリイミド層と第2のポリイミド層とを接合するステップを経て製造されることを特徴とする。

発明の効果

0016

本発明によれば、ポリイミド本来の特性を生かし、従来の2層両面銅張積層板と同程度の耐熱性及び屈曲特性を維持することができると共に、製造工程が簡単であるため、生産性及び経済性を向上させることができる。

図面の簡単な説明

0017

従来技術(比較例1)に係る軟性銅張積層板の構成を示す断面図である。
本発明の実施例に係る軟性金属箔積層板の構成を示す断面図である。

0018

以下、本発明の詳細を説明する。

0019

本発明は、優れた屈曲性、耐熱性、耐薬品性、難燃性、電気的特性などを有するポリイミド本来の特性を十分に生かしながら、製造工程のコンパクト化を図っている。

0020

そのため、本発明の積層板は、第1の導電性金属箔及び第2の導電性金属箔の一側面(例えば、第1の面)上にそれぞれ第1のポリイミド層及び第2のポリイミド層を形成し、形成されたポリイミド層がエポキシ接着剤により互いに接合されるという新規な構造的特徴を持つ。

0021

この場合、軟性金属箔は、エポキシ接着剤の代わりにポリイミド層と接するようになり、このようなポリイミド層は、それぞれ、最終的に得られる軟性金属箔積層板の中間部に位置するエポキシ接着剤を完全に取り囲むことにより、エポキシ接着剤の特性を補完しながらポリイミド本来の優れた特性を十分に発揮することができる(表3を参照)。

0022

なお、従来、接着剤としてポリイミド系を使用されたことがあるが、ポリイミド系のものは高価であり、苛酷使用条件下(例えば、高温高圧)で接着する必要があるため、製造工程のコンパクト化が難しいという問題があった。これに対し、本発明では、エポキシ接着剤を使用することにより、上記の問題点が根本的に解決され、生産性及び経済性が向上する効果が得られる。

0023

以下、添付の図面を参照して本発明の実施例に係る軟性金属箔積層板について詳述する。

0024

図2は、本発明の一実施例に係る軟性金属箔積層板の構成を示す断面図である。

0025

本発明の実施例に係る金属箔積層板は、第1の面上に第1のポリイミド層102aが形成された第1の導電性金属箔101a、及び第1の面上に第2のポリイミド102bが形成された第2の導電性金属箔101bを含み、前記第1のポリイミド層と第2のポリイミド層との間に形成され、これらを互いに接合させるためのエポキシ接着剤層103を含んで構成されることができる。

0026

前記軟性金属箔積層板の好適な実施例を挙げると、第1の導電性金属箔101a、第1のポリイミド層102a、エポキシ接着剤層103、第2のポリイミド層102b及び第2の導電性金属箔101bを備え、これらが順次積層される構造を有することができる。

0027

導電性金属箔101a、101bの材料としては、導電性と軟性を示す金属であれば、特に限定されない。一例として、銅、錫、金、銀又はこれらの混合物であることができ、好ましくは、銅(Cu)である。銅箔の場合は、圧延銅箔又は電解銅箔であることができる。

0028

第1の導電性金属箔と第2の導電性金属箔とは、それぞれ異なる材料で構成することができるが、同じ材料で構成することが好ましい。前記導電性金属箔の厚さは、特に限定されないが、好ましくは、5〜40μmの範囲、より好ましくは、9〜35μmの範囲である。

0029

前記導電性金属箔に形成されるポリイミド層としては、当業界で公知の通常のポリイミド(PI)系樹脂を使用することができる。

0030

ポリイミド(PI)は、イミド環を有する高分子物質であり、イミド環の化学的定性踏まえて、優れた耐熱性、耐化学性耐磨耗性耐候性などを発揮し、さらには、低い熱膨張率、低い通気性及び優れた電気的特性を示すものである。このようなポリイミドは、一般に、芳香族二無水物及び芳香族ジアミン(又は、芳香族ジイソシアネート)を縮合重合して合成されるが、最終的に得られるポリマー固体分子構造及び成型加工性などによって、(1)直鎖状熱可塑性、(2)直鎖状非熱可塑性、(3)熱硬化性、の3つの形態に分けることができる。なお、前記ポリイミドとしては、熱硬化性ポリイミドが好ましい。前記第1のポリイミド層と第2のポリイミド層とは、それぞれ異なる材料で構成するか、又は同じ材料で構成することができる。

0031

前記ポリイミド層の厚さは、特に限定されないが、好ましくは、2〜60μm、より好ましくは、3〜30μmの範囲である。なお、第1のポリイミド層と第2のポリイミド層の厚さは、それぞれ同一又は異なることができる。

0032

金属箔とのCTEの差を減らすため、前述のようなポリイミド層は、熱膨張係数(CTE)を低下させる無機充填剤が、ポリイミド層の全体に均一に又は一部に偏在して分布することができる。

0033

本発明において、第1のポリイミド層と第2のポリイミド層との間に形成され、これらを接合させる接着剤は、当業界で公知の通常のエポキシ系樹脂であって、分子中に1つ以上のエポキシ基を含有するエポキシ接着剤であることができる。

0034

前記エポキシ接着剤層の厚さは、特に限定されないが、好ましくは、2〜60μmの範囲、より好ましくは、4〜30μmの範囲である。なお、前記熱硬化性ポリイミド層エポキシ層とを合わせた絶縁層の合計厚さは、10〜50μmの範囲であることが好ましい。

0035

さらに、本発明の製造方法では、従来の銅張積層板の製造方法のように塗布工程と積層工程とを繰り返して行う必要がない。即ち、一度の簡単な塗布工程により単層ポリイミド銅張積層板、例えば、金属箔の上に熱硬化性ポリイミド層が設けられる構造を形成した後、この単層ポリイミド系の軟性銅張積層板2つをエポキシ接着剤により接合して製造することができる。

0036

このとき、エポキシ接着剤層は、単層で構成されているため、製造工程が簡単であり、全般的に2層銅張積層板製品と同等な耐熱性、屈曲性などを発揮することができる。

0037

本発明によって軟性金属箔積層板を製造する方法は、下記のようなステップから構成されることができる。本発明に係る製造方法の好適な一実施形態を挙げると、(a)第1の導電性金属箔の上に第1のポリイミド層を形成して硬化させるステップ、(b)第2の導電性金属箔の上に第2のポリイミド層を形成して硬化させるステップ、及び(c)前記第1のポリイミド層、第2のポリイミド層又はこれらの表面上にエポキシ接着剤を塗布し、乾燥した後、半硬化状態で第1のポリイミド層と第2のポリイミド層とを接合するステップを含むことができる。

0038

先ず、1)第1の導電性金属箔及び第2の導電性金属箔の上にそれぞれ第1のポリイミド層及び第2のポリイミド層を形成する。

0039

前記ポリイミド層は、二無水物(ジアンヒドリド)とジアミンイミド化反応を通じて得られるポリアミック酸ワニスを銅箔の上に塗布及び乾燥した後、イミド化反応して形成させるキャスト法により製造することができる。

0040

その具体例を挙げると、芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミンを極性溶媒に溶解させてポリアミック酸溶液を製造した後、このポリアミック酸溶液を銅箔の上に塗布し、熱を加えることで、銅箔上に熱硬化性ポリイミド層を持つ構造を形成することができる。

0041

前記ポリアミック酸の製造に使用されるジアンヒドリドとしては、例えば、ピロメリット酸二無水物(PMDA:pyromellitic dianhydride)、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA:3,3',4,4'-biphenyltetracarboxylic dianhydride)、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物BTDA:3,3',4,4'-benzophenonetetracarboxylic dianhydride)、4,4’−オキシジフタル酸無水物ODPA:4,4'-oxydiphthalic anhydride)、4,4’− (4,4’−イソプロピリデンジフェノキシ)ビス無水フタル酸)(BPADA:4,4'-isopropylidenediphenoxy)-bis(phthalic anhydride))、2,2’− ビスー(3,4−ジカルボキシフェニルヘキサフルオロプロパン二無水物(6FDA:2,2'-bis-(3,4-dicarboxyphenyl)hexafluoropropane dianhydride)、エチレングリコールビストリリット無水物)(TMEG:ethylene glycol bis(anhydro-trimellitate))、ハイドロキノンジフタル酸無水物(HQDEA:Hydroquinone diphthalic anhydride)、3,4,3’、4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物(DSDA:3,4,3',4'-diphenylsulfonetetracarboxylic dianhydride)又はこれらの1種以上の混合物などが挙げられるが、これらに限定されない。好ましくは、前述の無水物の中から1種以上を選択して混用することができる。

0042

また、前記ジアミンとしては、例えば、p−フェニレンジアミン(p−PDA:p-phenylene diamine)、m−フェニレンジアミン(m−PDA:m-phenylene diamine)、4,4’−オキシジアニリン(4,4’−ODA:4,4'-oxydianiline)、2,2−ビス(4−4[アミノフェノキシ]−フェニルプロパン(BAPP:2,2-bis(4-[4-aminophenoxy]-phenyl)propane)、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル(m−TB−HG:2,2'-Dimethyl-4,4'-diaminobiphenyl)、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼンTPER:1,3-bis(4-aminophenoxy)benzene)、2,2−ビス(4−[3−アミノフェノキシ]フェニル)スルホン(m−BAPS:2,2-bis(4-[3-aminophenoxy]phenyl)sulfone)、4,4’−ジアミノベンズアニリド(DABA:4,4'-diamino benzanilide)、又は4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル(4,4'-bis(4-aminophenoxy)biphenyl)、又はこれらの一種以上の混合物などが挙げられるが、これらに限定されない。好ましくは、上記のジアミンの中から1種以上を選択して混用することができる。

0043

このポリアミック酸の製造時に、適正量の無機充填剤を含むことができる。

0044

通常、ポリイミド樹脂の熱膨張係数は、20〜50ppmであるが、銅箔の熱膨張係数は、18ppmであるため、その熱膨張係数の差によって、最終的に得られる軟性金属箔積層板が撓んでしまうという問題が発生する可能性がある。前記無機充填剤は、ポリイミド樹脂と銅箔の熱膨張係数(Coefficient of Thermal Expansion:CTE)の差を減少させて、最終生成物の撓み特性の向上及び低膨張化を図ることができ、また、機械的物性低応力化を効率的に向上させることができる。

0045

使用できる無機充填剤としては、例えば、タルクマイカシリカ炭酸カルシウム炭酸マグネシウムクレイケイ酸カルシウム酸化チタン酸化アンチモンガラス繊維又はこれらの混合物などが挙げられるが、これらに限定されない。なお、この無機充填剤の使用量は、全ポリアミック酸製造のための反応物100重量%に対して、少なくとも10%以上30%未満の範囲で使用することが好ましいが、これに限定されない。

0046

前記ポリアミック酸ワニスの製造に使用される溶媒としては、例えば、N−メチルピロリジノン(NMP:N-methylpyrrolidinone)、N,N−ジメチルアセトアミドDMAc:N,N-dimethylacetamide)、テトラヒドロフラン(THF:tetrahydrofuran)、N,N−ジメチルホルムアミドDMF:N,N-dimethylformamide)、ジメチルスルホキシドDMSO:dimethylsulfoxide)、シクロヘキサンアセトニトリルなどが挙げられるが、これらに限定されない。

0047

必要に応じて、上記の化合物に代えて他のジアンヒドリドや他のジアミン、或いは他の添加剤化合物を少量添加することができ、これは、本発明の範疇に属する。

0048

製造されたポリアミック酸ワニスは、3,000〜5,000cpsの粘度を有することが好ましいが、これに限定されない。前述のように製造されるポリアミック酸ワニスを金属箔上に塗布するにあたって、塗布されるポリアミック酸ワニスの厚さは、濃度により変化するが、最終的にイミド化反応後の第1のポリイミド樹脂層の厚さが、2〜60μm、好ましくは、3〜30μmとなるように調節して一次塗布を行うことができる。

0049

2)形成されたポリイミド層を接着させるため、前記第1のポリイミド層、第2のポリイミド層又はこれら両方の表面上にエポキシ接着剤を塗布した後、乾燥し、半硬化状態で前記ポリイミド層を硬化させ、接合させる。

0050

前記熱硬化性ポリイミドの接着に使用されるエポキシ接着剤には、高耐熱性、難燃性、優れた屈曲性などが要求されている。このとき、当業界で公知の通常のハロゲン系エポキシ樹脂を使用することができ、好ましくは、環境に優しい非ハロゲン系エポキシ樹脂である。前記エポキシ接着剤は、耐熱性、屈曲性、難燃性などの特性を確保するため、種々の物質を混用することができ、下記の物質、例えば、カルボキシル基含有アクリル樹脂カルボキシル基含有アクリロニトリル−ブタジエンゴム、(メタアクリル酸エステル、(メタ)アクリロニトリル不飽和カルボン酸、その他、当業界で公知の通常の物質を制限無く混用することができる。

0051

非ハロゲン系エポキシ樹脂
非ハロゲン系エポキシ樹脂は、分子内に臭素などのようなハロゲン原子を含まないエポキシ樹脂である。このエポキシ樹脂は、特に限定されないが、例えば、シリコンウレタン、ポリイミド、ポリアミドなどを含有することができる。また、骨格内リン原子硫黄原子窒素原子などを含むことができる。

0053

また、反応性リン化合物を用いてリン原子を結合した種々のリンを含有するエポキシ樹脂は、ハロゲンを含有しない難燃性接着剤組成物を構成する場合、効果的に利用することができる。

0054

カルボキシル基含有アクリル樹脂及び/又はカルボキシル基含有アクリロニトリル−ブタジエンゴム
カルボキシル基含有アクリル樹脂及び/又はカルボキシル基含有アクリロニトリル−ブタジエンゴム(以下、「アクリロニトリル−ブタジエンゴム」を「NBR」と略する)を用いることができる。

0055

前記カルボキシル基含有アクリル樹脂は、接着剤に適切な粘着性(tack)を付与し、優れた取扱性を得るため、ガラス遷移温度Tgが−40〜30℃の範囲で、アクリル酸エステルを主成分とし、これと少量のカルボキシル基を有するモノマーとで構成されることができる。ガラス遷移温度Tgは、好ましくは、−10〜25℃の範囲である。

0056

前記アクリル樹脂重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC、標準ポリスチレン換算)による測定値が、10万〜100万であることが好ましく、30万〜85万であることがより好ましい。このようなアクリル樹脂の好適な例としては、(a)アクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステル、(b)アクリロニトリル及び/又はメタクリロニトリル、及び(c)不飽和カルボン酸の、3成分を共重合して得られるアクリル系重合体が挙げられる。前記アクリル系重合体は、(a)〜(c)成分のみを含む共重合体であることができ、通常のモノマーやオリゴマー成分をさらに含む共重合体であることができる。

0057

(メタ)アクリル酸エステル
アクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステルは、アクリル系接着剤組成物に柔軟性を付与することができる。

0058

使用できるアクリル酸エステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸イソペンチル、(メタ)アクリル酸−n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸−n−オクチル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸−n−デシル、(メタ)アクリル酸イソデシルなどが挙げられるが、これらに限定されない。中でも、アルキル基炭素原子数が1〜12、特に1〜4である(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましく使用できる。この(メタ)アクリル酸エステルは、1種を単独で用いても良く、又は2種以上を併用しても良い。

0059

前記(メタ)アクリル酸エステル成分の含量は、好ましくは、全エポキシ接着剤100重量%に対して50〜80重量%であり、より好ましくは、55〜75重量%である。

0060

(メタ)アクリロニトリル
アクリロニトリル及び/又はメタクリロニトリルは、接着剤シートに、耐熱性、接着性及び耐薬品性を付与することができる。前記(メタ)アクリロニトリルの含量は、好ましくは、全エポキシ接着剤100重量%に対して15〜45重量%であり、より好ましくは、20〜40重量%である。

0061

不飽和カルボン酸
不飽和カルボン酸は、接着性を付与すると共に、加熱時において架橋点となるものである。カルボキシル基を有する共重合可能ビニールモノマーであることができる。使用可能な不飽和カルボン酸としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸クロトン酸マレイン酸フマル酸イタコン酸などが挙げられるが、これらに限定されない。

0062

不飽和カルボン酸成分の含量は、全エポキシ接着剤100重量%に対して、好ましくは、2〜10重量%であり、より好ましくは、2〜8重量%である。

0063

前記カルボキシル基含有アクリル樹脂としては、例えば、パラクロンME−3500−DR(商品名、根上工業製、ガラス遷移温度−35℃、重量平均分子量60万、−COOH含有)、テイサンレジンWS023DR(ナガセケムテックス製、ガラス遷移温度−5℃、重量平均分子量45万、−OH/−COOH含有)、テイサンレジンSG−280DR(ナガセケムテックス製、ガラス遷移温度−30℃、重量平均分子量90万、−COOH含有)、テイサンレジンSG−708−6DR(ナガセケムテックス製、ガラス遷移温度5℃、重量平均分子量80万、−OH/−COOH含有)等が挙げられる。前記アクリル樹脂は、1種単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。

0064

本発明において使用できるカルボキシル基含有NBRとしては、例えば、アクリロニトリルとブタジエンとを、アクリロニトリルとブタジエンとの合計量100重量%に対して、アクリロニトリルの量が、好ましくは、5〜70重量%、特に好ましくは、10〜50重量%の割合となるように共重合させた共重合ゴム分子鎖末端カルボキシル化したもの、又は、アクリロニトリル及びブタジエンと、アクリル酸、マレイン酸などのカルボキシル基含有モノマーとの共重合ゴムなどが挙げられる。前記カルボキシル化には、一例として、メタクリル酸などのカルボキシル基を有するモノマーを使用することができる。前記カルボキシル基含有NBR中におけるカルボキシル基の割合(即ち、カルボキシル基含有NBRを構成する全モノマーに対する、前記カルボキシル基を有する前記モノマー単位の割合)は、特に限定されないが、好ましくは、1〜10モル%、特に好ましくは、2〜6モル%である。この割合が1〜10モル%の範囲であると、得られる組成物流動性コントロールすることができるため、良好な硬化性を得ることができる。

0065

このようなカルボキシル基含有NBRとしては、例えば、ニポール1072(商品名、日本ゼオン製)、イオン不純物量が少なく高純度品であるPNR−1H(JSR製)などを使用することができる。高純度なカルボキシル基含有アクリロニトリルブタジエンゴムは、高価であるため多量に使用することはできないが、接着性と耐マイグレーション性とを同時に向上させることができる点で有効である。前記カルボキシル基含有NBR成分の配合量は、特に限定されないが、非ハロゲン系エポキシ樹脂成分100重量部に対して、通常、10〜200重量部であり、好ましくは、20〜150重量部である。前記カルボキシル基含有NBR成分が上記の範囲を満たす場合、難燃性、銅箔との剥離強度の面で優れた軟性銅張積層板を得ることができる。前記カルボキシル基含有アクリル樹脂及び/又はカルボキシル基含有NBRは、それぞれ1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。

0066

硬化剤
硬化剤は、エポキシ樹脂の硬化剤として通常使用されるものであれば、特に限定されない。例えば、ポリアミン系硬化剤酸無水物系硬化剤三フッ化ホウ素アミン錯塩フェノール樹脂等が挙げられる。

0067

前記ポリアミン系硬化剤としては、例えば、ジエチレントリアミンテトラエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミンなどの脂肪族アミン系硬化剤、イソホロンジアミンなどの脂環式アミン系硬化剤、ジアミノジフェニルメタン、フェニレンジアミンなどの芳香族アミン系硬化剤ジシアンジアミドなどが挙げられるが、これらに限定されない。

0068

酸無水物系硬化剤としては、例えば、無水フタル酸、ピロメリット酸無水物、トリメリット酸無水物、ヘキサヒドロ無水フタル酸などが挙げられるが、これらに限定されない。中でも、軟性銅張積層板を製造するにあたって、より優れた耐熱性が付与できる酸無水物系硬化剤が使用することが好ましい。上記の硬化剤は、1種単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。

0069

前記硬化剤の配合量は、特に限定されないが、非ハロゲン系エポキシ樹脂100重量部に対して、通常、0.5〜20重量部であり、好ましくは、1〜15重量部である。

0070

硬化促進剤
必要に応じて硬化促進剤を使用することができ、なるべく添加配合されていることが好ましい。

0071

硬化促進剤は、非ハロゲン系エポキシ樹脂と硬化剤との反応促進に使用できるものであれば、特に限定されない。使用できる硬化促進剤としては、例えば、メチルイミダゾール、及びこれら化合物のエチルイソシアネート化合物、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾールなどのイミダゾール化合物トリフェニルホスフィントリブチルホスフィン、トリス(p−メチルフェニル)ホスフィン、トリス(p−メトキシフェニル)ホスフィン、トリス(p−エトキシフェニル)ホスフィン、トリフェニルホスフィン・トリフェニルボレートテトラフェニルホスフィン・テトラフェニルボレートなどのトリオルガノホスフィン類;4級ホスホニウム塩、トリエチレンアンモニウム・トリフェニルボレートなどの3級アミンテトラフェニルホウ酸塩ホウフッ化亜鉛ホウフッ化スズ、ホウフッ化ニッケルなどのホウフッ化物オクチル酸スズオクチル酸亜鉛などのオクチル酸塩などが挙げられるが、これらに限定されない。

0072

前記硬化促進剤成分の配合量は、特に限定されないが、エポキシ樹脂100重量部に対して、通常、0.1〜15重量部であり、好ましくは、0.5〜10重量部であり、特に好ましくは、1〜5重量部である。

0073

ホスフィン酸塩
ホスフィン酸塩及び/又はジホスフィン酸塩(以下、「ホスフィン酸塩類」という)は、ハロゲン原子を含有せず、難燃性を付与する成分である。

0074

前記ホスフィン酸塩類は、炭素原子数1〜3のアルキル基を有することが好ましく、特にエチル基であることがより好ましい。このとき、塩を形成する金属成分は、アルミニウムであることが特に好ましい。ホスフィン酸塩類は、リン含有率が高く、特に高い難燃性を発揮することができる。

0075

本発明において使用されるホスフィン酸塩類は、平均粒径が、好ましくは、20μm以下、より好ましくは、0.1μm〜10μmである。ホスフィン酸塩類の平均粒径が大き過ぎるか、又は小さ過ぎると、本発明のエポキシ接着剤組成物に対する分散性が低下し、難燃性、耐熱性、絶縁性が低下する問題を招来することがあり得る。

0076

前記ホスフィン酸塩としては、例えば、Exolit OP930(商品名、クラリアントジャパン(株)製、ジエチルホスフィン酸アルミニウム塩、リン含有率23質量%)が挙げられる。

0077

なお、「平均粒径」とは、レーザー回折散乱法で測定した体積基準の平均粒径を意味する。

0078

前記ホスフィン酸塩類の他に、耐マイグレーション性を損なわない範囲内で、他のリン系難燃剤を併用することもできるが、前記ホスフィン酸塩類を単独で使用することが好ましい。リン酸エステル類は、耐マイグレーション性を損なう可能性があるため、リン酸エステル類を併用することは好ましくない。

0079

ホスフィン酸塩類の配合量は、特に限定されないが、良好な難燃性を確保する点から、接着剤組成物中の無機固形成分、例えば、無機充填剤を除く有機樹脂成分100重量部に対して、リン含有率は、好ましくは、2.0〜4.5重量部であることができ、より好ましくは、2.5〜4.0重量部である。

0080

無機充填剤
無機充填剤は、前記ホスフィン酸塩類以外の充填剤として併用できるものである。前記無機充填剤としては、従来、接着剤シート、カバーレイフィルム及び軟性銅張積層板に使用可能なものであれば、特に限定されない。難燃助剤として作用できる理由から、酸化アルミニウム水酸化マグネシウム二酸化珪素酸化モリブデンなどの金属酸化物などを使用することができ、好ましくは、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムである。これらの無機充填剤は、1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。

0081

前記無機充填剤の配合量は、特に限定されないが、接着剤組成物中の有機樹脂成分の合計100重量部に対して、好ましくは、5〜50重量部、より好ましくは、10〜40重量部である。

0082

有機溶剤
前述のエポキシ接着剤成分は、無溶剤で軟性銅張積層板の製造に使用されることができるが、有機溶剤に溶解又は分散させることで、前記組成物を溶液又は分散液(以下、単に「溶液」という)として使用されることもできる。

0083

使用できる有機溶剤としては、例えば、N,N−ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、N,N−ジメチルホルムアミド、シクロヘキサノンN−メチル−2−ピロリドントルエンメタノールエタノールイソプロパノールアセトンなどが挙げられるが、これらに限定されない。好ましくは、N,N−ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、N,N−ジメチルホルムアミド、シクロヘキサノン、N−メチル−2−ピロリドン、トルエンであり、特に好ましくは、N,N−ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、トルエンである。これらの有機溶剤は、1種を単独で使用しても良く、2種以上を併用しても良い。

0084

前記接着剤溶液中の有機溶剤を除く固形分、即ち、有機樹脂成分及び無機固形成分の合計濃度は、通常、10〜45重量%であり、好ましくは、20〜40重量%である。濃度が上記の範囲である場合は、接着剤溶液は、電気絶縁性フィルムなどの基材に対する塗布性が良好で、作業性に優れかつ塗布ムラが生じないため、優れた塗工性が得られる。また、環境保護及び経済性の面で有効である。

0085

本発明のエポキシ接着剤組成物は、必要に応じて、本発明の目的と効果が著しく損なわれない範囲で、可塑剤酸化防止剤難燃化剤分散剤、粘度調節剤、レベリング剤、又はその他の通常の添加剤を適切に添加して使用することができる。

0086

本発明のエポキシ接着剤組成物の中で、有機樹脂成分と、必要に応じて添加される無機固形成分及び有機溶剤は、ポットミルボールミルホモジナイザースーパーミルなどを用いて混合されることができる。

0087

前述のエポキシ接着剤組成物をポリイミド層上に塗布する方法は、当業界で公知の通常の方法、例えば、ディップコートダイコートロールコート、コンマコート、キャストコート又はこれらの混合方式など、種々の方式を制限無く用いることができる。また、塗布されたエポキシ接着剤層の乾燥又は接合方法は、同じく、当業界で公知の通常の温度、圧力範囲内で適宜調節して行われることができる。

0088

さらに、本発明は、前述のような構造的特性を有する軟性金属箔積層板を備える軟性プリント回路基板を提供する。

0089

前記軟性プリント回路基板は、ポリイミドによる優れた耐熱性、耐絶縁性、屈曲性、難燃性、耐薬品性などのような種々の性能が持続的に期待でき、これにより、各種電子機器などの高機能化及び長寿命化に貢献することができる。

0090

以下、本発明の実施例及び実験例を挙げて詳細に説明する。但し、下記の実施例は、本発明の好適な一例に過ぎず、本発明は、下記の実施例及び試験例に限定されるものではない。

0091

〔実施例1〕ポリイミド、エポキシ樹脂及びこれらを用いた軟性銅張積層板の製造
1−1.ポリイミドの製造
温度計攪拌機及び窒素吸入口と粉末投入口が設けられた1000mLの四口丸底フラスコに窒素を流し入れながら、9.733gのp−フェニレンジアミン(p−PDA)(0.09mol)と、12.014gの4,4’−オキシジアニリン(4,4’−ODA)(0.06mol)に、500mLのN−メチルピロリジノン(NMP)を加え、攪拌して完全に溶解させた。この溶液を50℃に維持しながら30.893gの3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)(0.105mol)と、9.815gのピロメリット酸二無水物(PMDA)(0.045mol)を徐々に加え、攪拌しながら重合させることで、粘度25,000cpsのポリアミック酸ワニスを得た。

0092

ドクターブレードを用いて前記得られたポリアミック酸ワニスを、厚さ12μmの電解銅箔(ILJIN素材(株)製)に塗布した。このとき、塗布された厚さは、硬化過程が終わった最終のポリイミド樹脂層の厚さが6μmとなるように調節した。前記ポリアミック酸ワニスの塗布終了後、140℃で3分間乾燥し、さらに200℃で5分間乾燥を行った。次に、350℃まで昇温し、イミド化反応を進め、銅張積層板を製造した。

0093

1−2.エポキシ接着剤組成物の製造
エポキシ接着剤組成物の成分を、下記の表1に記載の配合比率で混合し、得られた混合物にメチルエチルケトン/トルエンの質量比が1:1の混合溶剤を添加することで、有機固形成分及び無機固形成分の合計濃度が30質量%の分散液を製造した。

0094

0095

1−3.軟性銅張積層板の製造
上記の実施例1−1で製造された銅張積層板のポリイミド面を、プラズマ処理した後、アプリケーターで上記の実施例1−2で得られた分散液を乾燥後の厚さが4μmとなるように塗布し、130℃で5分間、送風オーブン内で乾燥させることで組成物を半硬化状態としたものを2つ製造した。前記塗布品のエポキシ接着剤面を接合して、130℃、線圧20N/cmでロールラミネーター熱圧着させた後、80℃で二時間、さらに160℃で4時間、ポストキュアを行うことで、軟性銅張積層板を製造した(図2を参照)。

0096

〔実施例2〕
温度計、攪拌機及び窒素吸入口と粉末投入口が設けられた1000mLの四口丸底フラスコに窒素を流し入れながら、9.733gのp−フェニレンジアミン(p−PDA)(0.09mol)と、12.014gの4,4’−オキシジアニリン(4,4’−ODA)(0.06mol)に、500mLのN−メチルピロリジノン(NMP)を加え、攪拌して完全に溶解させた。ここに、タルクを14.7g添加し、30分間攪拌した。

0097

この溶液を50℃に維持しながら30.893gの3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)(0.105mol)と、9.815gのピロメリット酸二無水物(PMDA)(0.045mol)を徐々に加え、攪拌しながら重合させることで、粘度23,000cpsのポリアミック酸ワニスを得た。ドクターブレードを用いて前記得られたポリアミック酸ワニスを、厚さ12μmの電解銅箔(ILJIN素材(株)製)に塗布した。このとき、塗布された厚さは、硬化過程が終わった最終のポリイミド樹脂層の厚さが6μmとなるように調節した。前記ポリアミック酸ワニスの塗布終了後、140℃で3分間乾燥し、さらに200℃で5分間乾燥を行った。次に、350℃まで昇温し、イミド化反応を進め、銅張積層板を製造した。

0098

製造された銅張積層板に、前述の実施例1〜2のエポキシ接着剤組成物を使用して塗布、乾燥、接合を行うことで、最終的に軟性銅張積層板が得られた。その特性を測定し、下記の表3に示す。

0099

〔実施例3〜6〕
p−PDA、ODA、BPDA、PMDA、Talcの相対的比率を下記の表2に示すように種々に変化させた以外は、前述の実施例1と同様にして実施例3〜6の軟性銅張積層板をそれぞれ製造した。その特性を測定し、下記の表3に示す。

0100

0101

〔比較例1〕
接着剤組成物として実施例1〜2で使用したエポキシ系接着剤を用い、この接着剤の成分は、ポリイミドフィルム「Apical NPI」(商品名、株式会社カネカ製、厚さ:12.5μm)の一側面に、アプリケーターで前記分散液を乾燥後の厚さが4μmとなるように塗布した後、130℃で3分間、送風オーブン内で乾燥させることで、組成物を半硬化状態とした。次いで、前記ポリイミドフィルムの他側面に、アプリケーターで前記接着剤を乾燥後の厚さが4μmとなるように塗布し、130℃で5分間、送風オーブン内で乾燥させた。

0102

前記接着剤層が塗布されたフィルムを中間部に位置させ、上下に電解銅箔を施し、130℃、線圧20N/cmでロールラミネーターで熱圧着した後、80℃で二時間、追加的に160℃で4時間、ポストキュアを行うことで、軟性銅張積層板が製造された。

0103

〔比較例2〕
2−1.ポリイミドの製造
温度計、攪拌機及び窒素吸入口と粉末投入口が設けられた1000mLの四口丸底フラスコに窒素を流し入れながら、49.51gの2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ]フェニル)プロパン](BAPP)(0.121mol)に、500mLのN−メチルピロリジノン(NMP)を加え、攪拌して完全に溶解させた。この溶液を50℃に維持しながら35.49gの3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)(0.121mol)を徐々に加え、攪拌しながら重合させることで、粘度20,000cpsのポリアミック酸ワニスを得た。

0104

2−2.軟性銅張積層板の製造
上記の実施例1−1で製造された単面銅張積層板のポリイミド面をプラズマ処理した後、アプリケーターで、比較例2−1で得られた熱可塑性ポリイミドワニスを、乾燥後の厚さが4μmとなるように塗布し、140℃で3分間乾燥し、さらに250℃で5分間乾燥を行って製造した。同じものを2つ用意した。

0105

前記塗布品の熱可塑性ポリイミド面を接合して、370℃、線圧20KN/cmの高温、高圧の条件下でロールラミネーターで熱圧着させることで、両面軟性銅張積層板が製造された。

0106

前述のように、比較例2の銅張積層板は、苛酷な使用条件下(例えば、高温、高圧)で接着する必要があるため、工程上、製造が困難であった。

0107

〔試験例〕軟性銅張積層板の特性評価
実施例1〜6及び比較例1で製造された各軟性金属箔積層板の特性を評価するため、下記のような測定方法で測定した。その測定結果を表3に示す。

0108

1)剥離強度
JIS C 6471に準拠して、軟性銅張積層板に、パターン幅1mmの回路を形成した後、25℃の条件下で、銅箔(前記回路)を、前記積層板の面に対して90°方向に、50mm/分の速度で剥離するに必要な力の最低値を測定し、その値を剥離強度とした。

0109

2)半田付けに対する耐熱性
JIS C 6471に準拠して、軟性銅張積層板を25mm辺(角)となるようにカットして試験片を製造し、この試験片を300℃の半田浴上に30秒間浮遊させた。当該試験片において、膨張、剥離、変色が認められない場合は「良好」(○)と評価し、当該試験片に膨張、剥離又は変色のいずれか少なくとも1つが認められる場合は「不良」(×)と評価した。

0110

3)難燃性
軟性銅張積層板にエッチング処理を施すことで銅箔を完全に除去し、サンプルを製造した。

0111

UL94V−O難燃性規格に準拠して、当該サンプルの難燃性を測定した。UL94V−O規格を満足する難燃性を示した場合は「良好」(○)と評価し、当該サンプルがUL94V−O規格を満足しない場合は「不良」(×)と評価した。

0112

4)屈曲性
JIS C 6471に準拠して、軟性銅張積板層にパターン幅1mmの回路を形成した後、カバーレイを接合して屈曲部曲率半径が0.38mmの治具を当てて、500gの力を加えた状態で屈曲性を測定し、その回数を示した。

0113

0114

実験の結果、比較例1の軟性銅張積層板は、屈曲性の非常に低い物性を示しているが、本発明の実施例では、いずれも軟性銅張積層板として要求される基本的な物性、例えば、耐熱性、難燃性、屈曲性、銅箔剥離強度の面で優れた物性を示していることが分かる。

実施例

0115

また、接着時に苛酷な使用条件(例えば、高温、高圧)が必要となる比較例2の製造工程に比べて、本発明では、製造工程が比較的簡単であるため、種々の軟性プリント基板分野で有効に活用することができる。

0116

101a、101b:金属箔、
102、102a、102b:ポリイミド、
103、103a、103b:エポキシ接着剤。

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