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技術 パワー半導体デバイス適応式冷却アセンブリ

出願人 コーニンクレッカフィリップスエヌヴェ
発明者 デレイク,アレクサンデルセーハイスマン,ヘンドリク
出願日 2009年10月1日 (10年0ヶ月経過) 出願番号 2011-529670
公開日 2012年3月1日 (7年7ヶ月経過) 公開番号 2012-505528
状態 特許登録済
技術分野 半導体または固体装置の冷却等
主要キーワード 最低温度値 電力用電子装置 最高温度値 測定温度信号 冷却用装置 温度伝導 フィードフォワードシステム フィードフォワード制御システム
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (6)

課題・解決手段

本発明は、パワー半導体デバイス(100)を冷却するパワー半導体デバイス冷却アセンブリに関する。当該アセンブリは、能動的に冷却されるヒートシンク(102)と、コントローラ(208;300)とを有し、コントローラ(208;300)は、パワー半導体デバイス(100)が有する大電流担持半導体ジャンクションの温度に応じて、ヒートシンク(102)の冷却効率を調整するように適応される。

概要

背景

通常、パワー半導体デバイスは、例えばファン冷却又は液冷却などの追加の冷却手段を有するか否かにかかわらず、大きいヒートシンク上に取り付けられる。パワー半導体デバイスは、パワーエレクトロニクス回路内でスイッチ又は整流器として使用される半導体デバイスである。例として、パワーダイオードサイリスタ、IGBT絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)及びパワーMOSFETがある。

ヒートシンクは、追加の冷却手段の有無にかかわらず、フルパワーが要求される場合にパワー半導体デバイスの温度が、その仕様によって定められる絶対最大温度より低いままであるように設計される。電力要求が低下あるいは停止されると、冷却システムは、フルパワー時と同じ速度で熱を伝達し続け、冷却システム全体の温度、すなわち、ヒートシンク及びそれに取り付けられた部品の温度を非常に迅速に低下させる。電力要求が再び増大されると、温度もまた改めて上昇することになる。

パワー半導体デバイスが、電力が必要とされない或いは小さい電力のみが必要とされる短い時間間隔と交互にされて、最大電力で繰り返し使用される場合、パワー半導体デバイスの温度は、該温度がその最大値まで上昇するフルパワー要求の期間と、実装されたヒートシンクと利用可能な場合の冷却システムとの冷却能力によってデバイス温度が急速に低下する低電力又は無電力要求の期間との間で、変化することになる。このように、デバイス温度は大きい温度変化被り得る。

例えば、特許文献1は、冷媒圧縮器付随する可変周波数駆動の電子装置冷却用装置を開示している。コンプレッサ駆動により、電力用電子装置の温度が所望の温度範囲に維持される。

半導体デバイスの寿命は、各過程が意図されるデバイス特性を完全なるデバイス故障に至るまで経時的に劣化させる複数の過程によって決定される。パワー半導体の場合、最も重要な過程の1つは、熱サイクルによる機械的応力である。半導体ダイとそれが搭載された基材ベース)との間の有限熱抵抗と、含まれる材料間での熱膨張係数の差とに起因して、経時的な熱放散の変動は不可避的に熱応力を生じさせる。これらの応力は、材料疲労ボンドワイヤの断絶の発現、及び/又はダイとそれが搭載されたベースとの間のはんだ接続の劣化をもたらし得る。

ボンドワイヤの断絶は、直接的なデバイス故障、又は、パワー半導体モジュールにおいてしばしばそうであるように複数のボンドワイヤが並列接続される場合の、その他のボンドワイヤへの応力の更なる増大、の何れかをもたらし得る。

結果として、パワー半導体デバイスが、電力が必要とされない或いは小さい電力のみが必要とされる期間と交互にされて、最大電力で繰り返し使用される場合、該パワーデバイスの温度は、追加の冷却手段を備えた或いは備えない大型ヒートシンク上に取り付けられたときであっても、繰り返されるフルパワー要求期間の間に大きく変化することになる。その結果、ダイ温度は、パワー半導体デバイスの寿命を短縮させる大きな温度変化を被ることになる。

特許文献2は、電子チップ冷却装置に関係し、より具体的には、熱疲労を制限し、製品寿命を長期化し、より大きいチップを可能にし、且つ熱膨張係数が整合されていない基板への直接的なチップ取付けを、より小さい信頼性上の懸念で可能にする、電子チップの温度逸脱を抑制する能動冷却を提供する装置に関係している。一形態において、電子チップが基板に取り付けられ、チップの露出面に熱電冷却デバイスが固定される。熱電冷却(thermal electric cooling;TEC)デバイスの冷却側とチップとの間に、例えば薄膜熱結合などの温度検知手段が取り付けられる。温度検知手段は代替的に、チップ内、あるいはTECデバイスとチップとの間の相互接続に隣接する電子パッケージ内に組み込まれてもよい。さらに、TECデバイスの高温側に固定されたヒートシンクが配設される。熱カップルの出力はフィードバック制御回路に結合される。

特許文献3は、複数のパワー半導体部品とそれらを制御するように構成された制御装置とを有するインバータに接続された装置及び方法を開示している。この制御装置は、出力電圧を生成するように制御量に応じてパワー半導体部品を制御するよう構成されている。

特許文献4は、フィードバック制御ループ内に温度センサペルチェ効果モジュールとを用いるオーディオ機器用冷却システムを開示している。この冷却システムは、温度センサを読み取って機器オーディオ部品の温度を取得し、該オーディオ部品を冷却するペルチェ効果モジュールの駆動を調整することで、該部品の過熱を防止している。

特許文献5は、最大温度未満で駆動される必要がある様々な電子部品を備えた筐体を有する電子制御ユニットを開示している。これらの電子部品を冷却するために、ペルチェ素子が配設されている。

概要

本発明は、パワー半導体デバイス(100)を冷却するパワー半導体デバイス冷却アセンブリに関する。当該アセンブリは、能動的に冷却されるヒートシンク(102)と、コントローラ(208;300)とを有し、コントローラ(208;300)は、パワー半導体デバイス(100)が有する大電流担持半導体ジャンクションの温度に応じて、ヒートシンク(102)の冷却効率を調整するように適応される。

目的

特許文献2は、電子チップ冷却装置に関係し、より具体的には、熱疲労を制限し、製品寿命を長期化し、より大きいチップを可能にし、且つ熱膨張係数が整合されていない基板への直接的なチップ取付けを、より小さい信頼性上の懸念で可能にする、電子チップの温度逸脱を抑制する能動冷却を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
2件

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請求項1

パワー半導体デバイスを冷却するパワー半導体デバイス冷却アセンブリであって、能動的に冷却されるヒートシンクと、コントローラとを有し、前記コントローラは、前記パワー半導体デバイスが有する大電流担持半導体ジャンクションの温度に応じて、前記ヒートシンクの冷却効率を調整するように適応され、前記コントローラは、前記大電流担持半導体ジャンクションの実測された温度値を表す温度信号を受信するように適応され、前記コントローラは、前記冷却効率を調整するためにフィードバック制御モードフィードフォワード制御モードとの間で選択を行うように適応された選択モジュールを有し、前記フィードバック制御モードにおいて、前記冷却効率の調整は前記温度信号に応じて実行され、前記フィードフォワード制御モードにおいて、前記冷却効率の調整は、モデルを用いて、前記パワー半導体デバイスの所望の或いは測定された出力電力レベルに応じて実行され、前記モデルは、前記出力電力レベルに対する熱的電力消散予測するように適応され、前記選択モジュールは、前記温度信号の信号品質に基づいて前記選択を行うように適応される、アセンブリ

請求項2

前記温度信号の前記信号品質の指標が、前記温度信号の雑音レベルによって与えられる、請求項1に記載のアセンブリ。

請求項3

前記コントローラは、組み合わされた温度信号に応じて前記ヒートシンクの前記冷却効率を調整するように適応され、前記コントローラは、予測された前記パワー半導体デバイスの前記熱的電力消散と前記温度信号とを時間ドメイン及び/又は周波数ドメインにて重み付けて組み合わせることによって、前記組み合わされた温度信号を生成するように適応される、請求項1に記載のアセンブリ。

請求項4

前記コントローラは、周波数ドメインにて雑音で重み付けた組み合わせを実行するように適応される、請求項3に記載のアセンブリ。

請求項5

前記パワー半導体デバイスは、或るスイッチング周波数で動作可能であり、前記コントローラは更に、前記パワー半導体デバイスの前記所望の或いは測定された出力電力レベルに応じて、前記スイッチング周波数を調整するように適応される、請求項1乃至4の何れかに記載のアセンブリ。

請求項6

前記ヒートシンクは環境に対して断熱される、請求項1乃至5の何れかに記載のアセンブリ。

請求項7

請求項1乃至6の何れかに記載のアセンブリを有する核磁気共鳴検査ステム

請求項8

パワー半導体デバイスを冷却するパワー半導体デバイス冷却アセンブリを動作させる方法であって、前記アセンブリは、能動的に冷却されるヒートシンクと、コントローラと、選択モジュールとを有し、当該方法は、前記コントローラによって、前記パワー半導体デバイスの大電流担持半導体ジャンクションの温度に応じて、前記ヒートシンクの冷却効率を調整するステップを有し、当該方法は更に:−前記大電流担持半導体ジャンクションの実測された温度値を表す温度信号を受信するステップと、−前記選択モジュールによって、前記冷却効率を調整するためにフィードバック制御モードとフィードフォワード制御モードとの間で選択を行うステップとを有し、前記フィードバック制御モードにおいて、前記冷却効率の調整は前記温度信号に応じて実行され、前記フィードフォワード制御モードにおいて、前記冷却効率の調整は、モデルを用いて、前記パワー半導体デバイスの所望の或いは測定された出力電力レベルに応じて実行され、前記モデルは、前記出力電力レベルに対する熱的電力消散を予測するように適応され、前記選択は、前記温度信号の信号品質に基づいて行われる、方法。

請求項9

請求項8に記載の方法を実行するためのコンピュータ実行可能命令を有するコンピュータプログラム

技術分野

0001

本発明は、パワー半導体デバイスを冷却するパワー半導体デバイス冷却アセンブリ、パワー半導体デバイス冷却アセンブリを有する核磁気共鳴検査ステム、パワー半導体デバイス冷却アセンブリを動作させる方法、及びコンピュータプログラムに関する。

背景技術

0002

通常、パワー半導体デバイスは、例えばファン冷却又は液冷却などの追加の冷却手段を有するか否かにかかわらず、大きいヒートシンク上に取り付けられる。パワー半導体デバイスは、パワーエレクトロニクス回路内でスイッチ又は整流器として使用される半導体デバイスである。例として、パワーダイオードサイリスタ、IGBT絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)及びパワーMOSFETがある。

0003

ヒートシンクは、追加の冷却手段の有無にかかわらず、フルパワーが要求される場合にパワー半導体デバイスの温度が、その仕様によって定められる絶対最大温度より低いままであるように設計される。電力要求が低下あるいは停止されると、冷却システムは、フルパワー時と同じ速度で熱を伝達し続け、冷却システム全体の温度、すなわち、ヒートシンク及びそれに取り付けられた部品の温度を非常に迅速に低下させる。電力要求が再び増大されると、温度もまた改めて上昇することになる。

0004

パワー半導体デバイスが、電力が必要とされない或いは小さい電力のみが必要とされる短い時間間隔と交互にされて、最大電力で繰り返し使用される場合、パワー半導体デバイスの温度は、該温度がその最大値まで上昇するフルパワー要求の期間と、実装されたヒートシンクと利用可能な場合の冷却システムとの冷却能力によってデバイス温度が急速に低下する低電力又は無電力要求の期間との間で、変化することになる。このように、デバイス温度は大きい温度変化被り得る。

0005

例えば、特許文献1は、冷媒圧縮器付随する可変周波数駆動の電子装置冷却用装置を開示している。コンプレッサ駆動により、電力用電子装置の温度が所望の温度範囲に維持される。

0006

半導体デバイスの寿命は、各過程が意図されるデバイス特性を完全なるデバイス故障に至るまで経時的に劣化させる複数の過程によって決定される。パワー半導体の場合、最も重要な過程の1つは、熱サイクルによる機械的応力である。半導体ダイとそれが搭載された基材ベース)との間の有限熱抵抗と、含まれる材料間での熱膨張係数の差とに起因して、経時的な熱放散の変動は不可避的に熱応力を生じさせる。これらの応力は、材料疲労ボンドワイヤの断絶の発現、及び/又はダイとそれが搭載されたベースとの間のはんだ接続の劣化をもたらし得る。

0007

ボンドワイヤの断絶は、直接的なデバイス故障、又は、パワー半導体モジュールにおいてしばしばそうであるように複数のボンドワイヤが並列接続される場合の、その他のボンドワイヤへの応力の更なる増大、の何れかをもたらし得る。

0008

結果として、パワー半導体デバイスが、電力が必要とされない或いは小さい電力のみが必要とされる期間と交互にされて、最大電力で繰り返し使用される場合、該パワーデバイスの温度は、追加の冷却手段を備えた或いは備えない大型ヒートシンク上に取り付けられたときであっても、繰り返されるフルパワー要求期間の間に大きく変化することになる。その結果、ダイ温度は、パワー半導体デバイスの寿命を短縮させる大きな温度変化を被ることになる。

0009

特許文献2は、電子チップ冷却装置に関係し、より具体的には、熱疲労を制限し、製品寿命を長期化し、より大きいチップを可能にし、且つ熱膨張係数が整合されていない基板への直接的なチップ取付けを、より小さい信頼性上の懸念で可能にする、電子チップの温度逸脱を抑制する能動冷却を提供する装置に関係している。一形態において、電子チップが基板に取り付けられ、チップの露出面に熱電冷却デバイスが固定される。熱電冷却(thermal electric cooling;TEC)デバイスの冷却側とチップとの間に、例えば薄膜熱結合などの温度検知手段が取り付けられる。温度検知手段は代替的に、チップ内、あるいはTECデバイスとチップとの間の相互接続に隣接する電子パッケージ内に組み込まれてもよい。さらに、TECデバイスの高温側に固定されたヒートシンクが配設される。熱カップルの出力はフィードバック制御回路に結合される。

0010

特許文献3は、複数のパワー半導体部品とそれらを制御するように構成された制御装置とを有するインバータに接続された装置及び方法を開示している。この制御装置は、出力電圧を生成するように制御量に応じてパワー半導体部品を制御するよう構成されている。

0011

特許文献4は、フィードバック制御ループ内に温度センサペルチェ効果モジュールとを用いるオーディオ機器用冷却システムを開示している。この冷却システムは、温度センサを読み取って機器オーディオ部品の温度を取得し、該オーディオ部品を冷却するペルチェ効果モジュールの駆動を調整することで、該部品の過熱を防止している。

0012

特許文献5は、最大温度未満で駆動される必要がある様々な電子部品を備えた筐体を有する電子制御ユニットを開示している。これらの電子部品を冷却するために、ペルチェ素子が配設されている。

先行技術

0013

米国特許第6116040号明細書
米国特許第5569650号明細書
国際公開第2005/043618号パンフレット
米国特許出願公開第2005/039465号明細書
独国特許出願公開第10233836号明細書

発明が解決しようとする課題

0014

本発明は、パワー半導体デバイスを冷却するパワー半導体デバイス冷却アセンブリ、パワー半導体デバイス冷却アセンブリを有する核磁気共鳴検査システム、パワー半導体デバイス冷却アセンブリを動作させる方法、及びコンピュータプログラムを提供する。

課題を解決するための手段

0015

本発明により、パワー半導体デバイスを冷却するパワー半導体デバイス冷却アセンブリであって、能動的に冷却されるヒートシンクとコントローラとを有し、コントローラは、パワー半導体デバイスが有する大電流担持半導体ジャンクションの温度に応じて、ヒートシンクの冷却効率を調整するように適応される、アセンブリが提供される。

0016

このアセンブリは、パワー半導体デバイスの最もクリティカル且つ故障しやすい部分、すなわち、パワー半導体デバイスの動作中に熱生成の発生源となるパワー半導体デバイスの大電流担持する半導体接合(以下、大電流担持半導体ジャンクション)の温度に応じて、コントローラがヒートシンクの冷却効率を永続的に調整可能なことにより、パワー半導体デバイスの寿命が大幅に伸ばされるという利点を有する。このパワー半導体デバイス冷却アセンブリにより、パワーデバイス、特に、大電流担持半導体ジャンクション、の熱サイクルを抑制することができ、その結果、大電流担持半導体ジャンクション間での、あるいは一般的に、ダイと上記ジャンクション又は該ダイが搭載された基材(ベース)との間での上述の熱応力も抑制される。それにより、デバイス寿命の有意な長期化がもたらされる。熱サイクルの振幅が小さくされるほど、パワーデバイスが扱うことができるサイクル数が増加し、ひいては、パワー半導体デバイスの寿命が長くなる。

0017

なお、本発明の1つの鍵となる特徴は、パワー半導体デバイスが有する大電流担持半導体ジャンクションの温度に応じてヒートシンクの冷却効率が調整されることである。例えば、ヒートシンク自体の温度を或る特定の範囲に維持するためだけ冷却アセンブリが配設される場合、パワー半導体デバイスと比較して大きいヒートシンクの熱容量に起因して、ヒートシンクは、大電流担持半導体ジャンクションの温度変化にかなりゆっくりではあるが追従することになり、その結果、平均してヒートシンクの温度はかなり一定のレベルに維持され得るが、同時に、大電流担持半導体ジャンクションの温度は大きい範囲で循環することになる。パワー半導体デバイス適応式の冷却アセンブリにより、パワー半導体デバイスのクリティカル部分の温度を、遙かに高い精度で、或る一定の温度範囲に維持することができる。ヒートシンクの冷却効率の調整が、ヒートシンクの温度に対して実行されるのではなく、大電流担持半導体ジャンクションの温度に対して実行されるからである。

0018

本発明の一実施形態によれば、コントローラは、大電流担持半導体ジャンクションの実測された温度値を表す温度信号を受信するように適応され、コントローラは、この温度信号に応じてヒートシンクの冷却効率を調整するように適応される。この温度値は、大電流担持半導体ジャンクションの位置で直接的に測定された値、又はその他の利用可能な信号に基づいて適切に再構築あるいは計算された温度値の何れであってもよい。そのような利用可能な信号は、例えば、パワー半導体デバイス又はそれがしようされる装置の所望の或いは測定された出力電力レベルとし得る。

0019

換言すれば、ヒートシンクの冷却効率の調整は、大電流担持半導体ジャンクションの実際の事実に基づいた温度(例えば、該ジャンクションに必然的に近接して取り付けられた或いは直に取り付けられたセンサによって測定される)を使用するフィードバックコントローラによって実行されてもよいし、パワー半導体デバイスの所望の或いは測定された出力電力レベルに対する熱的な電力消散予測するように適応されモデルを用い、予測されたパワー半導体デバイスの熱的電力消散を用いてヒートシンクの冷却効率の調整を実行するフィードフォワードコントローラを使用してもよい。更なる他の一例は、双方の種類のコントローラの組み合わせ、すなわち、フィードバックフィードフォワードとの組み合わせのコントローラである。

0020

このような組み合わせは、本発明の一実施形態によれば、冷却効率を調整するためにフィードバック制御モードフィードフォワード制御モードとの間で選択を行うように適応された選択モジュールを有していてもよく、フィードバック制御モードにおいて、冷却効率の調整は温度信号に応じて実行され、フィードフォワード制御モードにおいて、冷却効率の調整は、モデルを用いて、パワー半導体デバイスの所望の或いは測定された出力電力レベルに応じて実行され、選択モジュールは、温度信号の信号品質に基づいて選択を行うように適応される。

0021

本発明の一実施形態によれば、フィードバックとフィードフォワードとの組み合わせのコントローラを用いることができ、‘通常’動作条件下ではフィードバックコントローラが用いられ、‘難しい’条件下でのみ、フィードバックコントローラがフィードフォワードコントローラで置き換えられる。このような‘難しい’状況は、フィードバック制御ループの安定性がもはや保証されない状況を有し得る。例えば、半導体デバイスの出力電力が経時的に振動している場合、温度変化が半導体ジャンクションの実際の温度挙動をもはや反映しないほど大きい温度変化の振動が構築され得る。その場合、コントローラは、モデルを用いて大電流担持半導体ジャンクションの温度変化が適切に予測されるフィードフォワード制御動作モードに切り替えることを決定し得る。その場合、制御されない、あるいは不所望の、ヒートシンク及び/又は大電流担持半導体ジャンクションの温度振動の構築を防止することができる。

0022

そうは言うものの、純粋なフィードバックモード又はフィードフォワードモードのみでの動作も、それ自身の利点を有する。フィードバックモードの1つの利点は、このモードはモデル化誤差にあまり敏感でなく、より正確であることである。フィードフォワードモードの1つの利点は、閉ループ制御システム内の制御ループの高い安定性が実現され得ることである。何れを使用しても、大電流担持半導体ジャンクションの温度変化を抑制し、ひいては、パワー半導体デバイスを長寿命化することになる。

0023

本発明の更なる一実施形態によれば、コントローラは更に、組み合わされた温度信号に応じてヒートシンクの冷却効率を調整するように適応され、コントローラは、予測されたパワー半導体デバイスの熱的電力消散と温度信号とを時間ドメイン及び/又は周波数ドメインにて重み付けて組み合わせることによって、組み合わされた温度信号を生成するように適応される。例えば、組み合わされた温度信号は、周波数ドメインでの雑音で重み付けた組み合わせによって得ることができる。これは、最適なされた手法にて、高精度のジャンクション温度が決定され、ヒートシンクの冷却効率を調整するために使用されるといく利点を有するので、単なるフィードバックモード又はフィードフォワードモードの間での排他的な切り替えよりも好ましい実施形態である。

0024

一般的に、測定された温度信号と予測された温度は、大きく異なる特性を有する。例えば、高い電流及び/又は電圧でのデバイススイッチング時に物理的に測定された信号は、しばしば、低い信号対雑音比を有する。しかしながら、その雑音は、非常に上手いことに、デバイスのスイッチング周波数付近の狭い周波数帯域内に位置し、例えば帯域阻止フィルタを用いて除去され得る。この帯域阻止周波数領域においては、予測された信号を代わりに用いることができ、結果として、組み合わされた温度信号がヒートシンクの冷却効率を調整するために使用される。上記帯域阻止周波数領域の外側に位置する周波数帯域では、実測による温度信号が使用され、上記帯域阻止周波数領域内では、予測による信号が使用される。しかしながら、一般的に、測定温度信号予測温度との加重組み合わせを実行するための基準としては、実際のモデル入力、熱抵抗及び熱容量、及びスイッチング動作当たりの実損失のような如何なる種類のパラメータを用いてもよい。

0025

換言すれば、非常に高い精度を有する最良総合的温度信号は、実測と予測という双方の方法を用いて生成された双方の信号を重み付けて組み合わせることによって得ることができる。これは、例えば、一方の信号の特定の周波数帯域と他方の信号の相補的な周波数帯域とを用いることによって、特定の時間間隔内の一方の信号と残りの時間における他方の信号とを用いることによって、あるいはこれらを組み合わせることによって行われ得る。

0026

本発明の一実施形態によれば、温度信号の信号品質は、例えばEMI擾乱といった、重要な役割を果たし得る温度信号の雑音レベルによって与えられる。雑音が大きい場合、温度信号の信号品質に基づいてフィードバックモードとフィードフォワードモードとの間で選択を行う選択モジュールにより、フィードバックモードからフィードフォワードモードへ切り替えることが可能である。フィードフォワードモードは、実際のジャンクション温度の温度予測に関してあまり正確でないことがあるが、このような極端な状況の場合であっても依然としてヒートシンクの冷却効率の適切な制御が可能であることを保証する。

0027

本発明の一実施形態によれば、パワー半導体デバイスは、或るスイッチング周波数で動作可能であり、コントローラは更に、パワー半導体デバイスの所望の或いは測定された出力電力レベルに応じてスイッチング周波数を調整するように適応される。或るスイッチング周波数で動作可能なパワー半導体デバイスの一例は、Hブリッジ又は高周波PWM(パルス幅変調)のパワー制御システムである。このようなシステムにおいて、システムの温度は2つの主要な熱源によって決定される。第1の熱源はデバイスのスイッチングであり、第2の熱源は上述のデバイスを流れる負荷電流である。結果として、デバイス内の温度は、スイッチング周波数と出力電流という2つの変数によって制御することができる。その結果、大電流担持半導体ジャンクションの温度は、大電流とともに低いスイッチング周波数が用いられ、そして小電流とともに高いスイッチング周波数が用いられるように、負荷電流に対応させてスイッチング周波数を変化させることによって制御され得る。デバイスがフルパワーで用いられる場合、最低定格スイッチング周波数が用いられるが、負荷が低下すると直ちに、デバイス内の温度を可能な限り一定に維持するために外部システムに実際に電力を送り届けることなく、デバイス内で一層大きな損失を生成するように周波数が高められる。このような方法は、例えば、Murdock、Torres、Conners及びLorenzの「Active Thermal Control of Power Electronics Modules」、IEEE Transaction on Industry Applications、第42巻、第2号、pp.552-558から知られている。

0028

この構成の利点は、大電流担持半導体ジャンクションという要求される正確な位置で、追加の損失が生成されることである。この構成を、上述のフィードフォワード制御システム又はフィードバック制御システムと組み合わせることにより、パワー半導体デバイスの温度を更に正確に制御することができる。その理由は、ヒートシンクと大電流担持半導体ジャンクションとの間での温度平衡に要する時間にある。現に上昇しているジャンクション温度をシステムが正確に測定することができる場合であっても、早急に向上されるヒートシンクの冷却効率は、典型的な使用材料の有限の温度伝導度のために、一定量の時間が経過した後でのみ温度上昇を制限するのに有効になる。その間に、例えばシステムのスイッチング周波数を更に低下させることによって、温度上昇を更に抑制することができる。換言すれば、上述のフィードバック制御又はフィードフォワード制御の使用と組み合わせてスイッチング周波数を調整することによって、温度変化を更に平滑化して温度上昇速度を効率的に制限することができ、それにより、このパワー半導体デバイス冷却アセンブリを用いてパワー半導体デバイスの寿命を更に伸ばすことになる。

0029

本発明の更なる一実施形態によれば、ヒートシンクは環境に対して断熱される。これは、ヒートシンクに蓄積される熱がそれ以上流れ出すことができず、例えば無電力又は小電力を要求する期間中に、ヒートシンクの温度が比較的一定に維持されるという利点を有する。温度低下は、液体又は空気のような使用冷媒と、かなり小さいものである断熱材を介しての温度リークとにより発生するヒートシンクの塊内の温度差熱平衡化によってのみ引き起こされる。パワーデバイスが再びフルパワーを送り届けることを必要とすると直ちに、ヒートシンクの冷却能力がその最大値まで回復される。結果として、無電力又は小電力が必要とされる期間内であってもヒートシンク温度が可能な限り一定に保たれるので、パワー半導体デバイス、特に、半導体デバイスジャンクション、の温度サイクルの振幅は大幅に低減される。

0030

他の一態様において、本発明は、本発明に従ったアセンブリを有する核磁気共鳴検査システムに関する。例えば、核磁気共鳴検査システムにおいては、ハイパワー半導体デバイスを有する勾配増幅器が使用されている。核磁気共鳴撮像スキャンが行われるとき、典型的に、勾配増幅器はフルパワーで使用されるが、磁気共鳴システムは相異なるスキャン種類間での切り替えを必要とするため、あるいは新たなスキャン開始前オペレータがスキャンを評価するために時間を要するため、あるいは新たな患者を装置内に配置する必要があるために、電力が要求されない規則的な短いインターバルが存在する。勾配増幅器の電力を必要としないこれらの期間の時間枠は、秒から分の範囲にある。上述のアセンブリを有する核磁気共鳴検査システムにより、勾配増幅器のパワー半導体デバイスの温度振動が大幅に抑制され、ひいては、これらのパワーデバイスが長寿命化される。

0031

本発明に従ったアセンブリを、磁気共鳴スキャナの勾配増幅器に使用されるパワー半導体デバイスに適用する場合、上述の種類のコントローラ、すなわち、フィードバックコントローラ、フィードフォワードコントローラ、パワーモジュールのスイッチング周波数を調整するコントローラ、又はこれらの組み合わせを用いることが可能であり、あるいは、実際に適用される磁気共鳴パルスシーケンス由来する勾配増幅器制御情報を更に用いることが可能である。その場合、使用される磁気共鳴パルスシーケンスを分析してMR勾配増幅器システムの更なる進行を分析することによって、大電流担持半導体ジャンクションのその後の温度挙動を予測し、ヒートシンクの冷却効率を前もって調整することも可能である。

0032

他の一態様において、本発明は、パワー半導体デバイスを冷却するために、能動的に冷却されるヒートシンクとコントローラとを有するパワー半導体デバイス冷却アセンブリを動作させる方法であり、それにより、コントローラが、パワー半導体デバイスの大電流担持半導体ジャンクションの温度に応じて、ヒートシンクの冷却効率を調整することになる方法に関する。

0033

本発明の一実施形態によれば、この方法は更に、大電流担持半導体ジャンクションの実際の温度値を表す温度信号を受信し、該温度信号に応じてヒートシンクの冷却効率を調整することを有する。

0034

本発明の更なる一実施形態によれば、この方法は更に、パワー半導体デバイスの所望の或いは測定された出力電力レベルに応じてヒートシンクの冷却効率を調整することを有し、この調整は、出力電力レベルに対する熱的電力消散を予測するモデルを用い、予測されたパワー半導体デバイスの熱的電力消散を用いて実行される。

0035

他の一態様において、本発明は、本発明に従った方法を実行するためのコンピュータ実行可能命令を有するコンピュータプログラムに関する。

図面の簡単な説明

0036

以下では、以下の図を含む図面を参照しながら、単なる例として、本発明の好適実施形態を詳細に説明する。
パワー半導体デバイスが取り付けられたヒートシンクを例示する図である。
フィードバック型のパワー半導体デバイス冷却アセンブリを例示する図である。
フィードフォワード型のパワー半導体デバイス冷却アセンブリを例示する図である。
古典的な冷却システムと、パワー半導体デバイス冷却アセンブリを適用した冷却システムとについての、冷却作用シミュレーション結果を示す図である。
パワー半導体デバイス冷却アセンブリを動作させる方法を例示するフローチャートである。

実施例

0037

以下では、同様の要素は同一の参照符号で示す。

0038

図1は、例えばIGBTといったパワー半導体デバイス100が取り付けられたヒートシンク102を有する組立体(アセンブリ)116を模式的に示している。ヒートシンク102は、環境への不所望な熱流を最小限に抑える断熱材114を有している。その結果、パワー半導体デバイス100との熱平衡は、熱流110と、能動冷媒を有するヒートシンクの熱接触とによってのみ果たされる。

0039

能動(アクティブ)冷却は、例えば、ヒートシンク102の複数のフィン(ここでは図示せず)によって方向106に流れる空気の流れによって、あるいはヒートシンク102と熱接触している冷却液輸送するチューブ104によって行われ得る。結果として、パワー半導体デバイスの温度は、熱流110で表される半導体デバイス100とヒートシンク102との間の熱抵抗と、熱流112で表されるヒートシンク102と周囲温度との間の熱抵抗と、ヒートシンク102とチューブ104内を流れる冷却液との間の熱抵抗と、パワー半導体デバイス100からヒートシンク102を介して断熱材114の外側の環境に流れる生成熱とによって決定される。

0040

熱抵抗はさておき、パワーデバイス及びヒートシンクの双方が、蓄積されることが可能な熱量を定める熱容量を有する。これらの熱容量は冷却システムの動的な挙動に寄与するものである。一般的に、ヒートシンクは、それに取り付けられるパワーデバイスの熱容量より遙かに大きい熱容量を有する。換言すれば、パワーデバイス100の温度は、ヒートシンク102の温度より遙かに速く変化することができる。これが意味することは、デバイス100の温度はヒートシンク102の温度に非常に迅速に収束するということである。デバイス100が動作している場合、ヒートシンク102はデバイス100の動作中に生成された熱を効率的に運び出す。しかしながら、ヒートシンク102の冷却効率の制御が存在しない場合、デバイス100の動作が停止されると直ちに、ヒートシンク102の温度は急速に低下する。その結果、デバイス100の温度も、もはやかなり低いものとなったヒートシンクの温度まで非常に急速に低下し、例えばパワー半導体デバイス100のダイとベースとの間に熱応力を生じさせることになる。既に説明したように、このような応力は材料疲労をもたらし、ひいては、デバイス100の寿命を有意に制限してしまう。

0041

故に、ヒートシンク102の冷却効率を制御することによって、デバイス100、好ましくは、そして特には、パワー半導体デバイスの大電流担持半導体ジャンクション、の温度の大きな温度低下、ひいてはデバイス100内の熱応力を制限することができ、それにより、該デバイスの寿命が有意に伸ばされることになる。

0042

図2は、この原理がフィードバックコントローラ208によって適用される一実施形態を示している。図2に示した冷却アセンブリは、アイソレーション114によって環境に対して熱的に分離されたヒートシンク102を有するアセンブリ116によって動作する。ヒートシンク上に半導体パワーデバイス100が取り付けられている。ヒートシンク102は、例えば水のような冷却液が流れているチューブといった冷却路を有する。冷却液から熱を抽出する熱交換器204へのループ内で、液体がポンプ200によってヒートシンク102内に送り込まれる。ヒートシンク102の冷却効率は、フィードバックコントローラ208から制御線206を介してポンプ200に提供される制御信号によって制御される。

0043

ポンプ200を制御するため、コントローラ208は温度制御線210を介して、パワーデバイス100からの温度信号を受信する。温度信号は、パワー半導体デバイス100の大電流担持半導体ジャンクションの実際の温度値を特定する。ポンプ200によって冷却液の流速を制御するため、コントローラ208はプロセッサ216及びメモリ218を有している。プロセッサとメモリとにより、コントローラ208は、温度信号を分析し、冷却液の流れを調整することでヒートシンク102の冷却効率を調整する。

0044

更なる一実施形態において、コントローラ208は、当該コントローラがパワー半導体デバイス100の制御信号212を受信することを可能にする入力を有する。例えば、パワー半導体デバイス100は、或る可変のスイッチング周波数で動作するHブリッジである。その場合、好ましくは、制御信号212はこのスイッチング周波数を有する。詳細に上述したように、Hブリッジ100のスイッチング周波数を更に変化させることにより、更なる可能性が与えられる。それは、大電流担持半導体ジャンクションの温度を、該ジャンクションの温度変化が更に抑制されるように制御することが可能になることである。実際に使用されるスイッチング周波数は、コントローラ208のプロセッサ216及びメモリ218(コンピュータプログラムを有する)を用いて計算され得る。計算されたスイッチング周波数は、コントローラ208からデバイス100に制御線214を介して信号伝達される。

0045

図3は、例えばパワー半導体デバイス100の実際温度又は温度に派生するものを直接的に測定することができない場合などに用いられることが可能な、フィードフォワードシステムを示している。

0046

図3では、このシステムを、ヒートシンクアセンブリ116の温度を調整するために冷却液を使用することと組み合わせて示しているが、システムの冷却能力を調整することができるという要件の下で、ベンチレータ又は技術的に知られたその他の冷却技術を用いて実現することも可能である。

0047

このシステムは、例えばIGBTといったパワー半導体デバイス100と、液冷式ヒートシンクアセンブリ116とで構成されている。ヒートシンクアセンブリ116は、閉ループ液体冷却システムの一部である。この閉ループ液体冷却システムは、ヒートシンクアセンブリ116以外に、流体を循環させるポンプ200と、ヒートシンクから輸送された熱を抽出する熱交換器204とで構成されている。コントローラ300から制御線206を介してポンプ200に制御信号が提供されることにより、流速がポンプ200を介して制御される。好ましくは、デバイス100のフルパワー要求中にヒートシンクアセンブリ116によってパワーデバイスの最大の冷却が達成されるよう、ポンプ200中の流量が制御される。パワーデバイスからの電力が小さい或いは無いことが要求されるとき、パワーデバイス100内での過度の温度低下を制限するため、ポンプ200中の流れが抑制あるいは完全に停止される。パワーデバイス100からの電力がないことが必要とされながら、ポンプ中の流れが最大冷却能力に対応するレベルを維持した場合、パワーデバイス100の大電流担持半導体ジャンクションの温度が急激に低下してしまうことになる。そうなることは、上述のように、熱的な材料応力を生じさせ、ひいてはパワーデバイス100の寿命を有意に制限してしまう。

0048

対照的に、パワーデバイス100の入力制御信号212に基づいてポンプ200を制御することにより、パワーデバイス100の熱サイクルを抑制することができる。鍵となる要素の1つは、半導体デバイス100の大電流担持半導体ジャンクションでの電力消散の正確なモデルに基づく予測である。コントローラ300のプロセッサ302及びメモリ304により、例えば制御信号212により与えられる所望の出力電力レベルに対して、熱的な電力消散を予測するように適応されたモデルを用いて、パワー半導体デバイスの熱的な電力消散をモデル化するアルゴリズムが適用される。このアルゴリズムは典型的に、パワー半導体デバイス冷却アセンブリの開発中に、その所望動作と半導体デバイス及び冷却システムの熱的挙動とに基づいて決定される。

0049

図3にはフィードフォワードシステムのみが示されているが、図3のフィードフォワードシステムはまた、図2に示されたフィードバックシステムと組み合わされてもよい。このことは、パワーデバイスからコントローラ300に提供される付加的な温度信号が通る信号伝送線210によって例示的に指し示されている。さらに、冷却効率を調整するためにフィードバック制御モードとフィードフォワード制御モードとの間で選択を行うように適応された選択モジュールが、例えばメモリ304内の、ソフトウェアによって実装されてもよい。そのとき、冷却効率の調整は、フィードバックモードでは温度信号に応じて実行され、フィードフォワードモードでは、モデルを用いて、上記所望の或いは測定されたパワー半導体デバイスの出力電力レベルに応じて実行され、選択モジュールは、温度信号の信号品質に基づいて選択を行うように適応される。

0050

図4は、ヒートシンクの温度が大電流担持半導体ジャンクションの温度に応じてアクティブに制御されることのない古典的な冷却システムの冷却作用、及び本発明に従ったパワー半導体デバイス冷却アセンブリの冷却作用のシミュレーション結果を示している。

0051

図4の上側の図には、パワー半導体デバイスの電力要求が、時間に対して、任意単位にて描かれている。この電力要求は、電力がパワー半導体デバイスから要求されない12分の継続時間間隙412が後に続く、約20分の継続時間のブロック群410からなる。ブロック410及び412は交互に連続して並べられている。

0052

下側の図には、上側の図に示した電力要求を用いて動作されるパワー半導体デバイスの大電流担持半導体ジャンクションの温度が示されている。温度も、時間に対して、任意単位にて与えられている。曲線400は、絶えず冷却される通常のヒートシンクが用いられる場合のジャンクション温度を例示している。見て取れるように、大電力要求を有するブロック410が終了した後、時間の間隙412中に、温度は大きく低下する。対照的に、直接測定されたもの又は適切なモデルを用いて予測されたものの何れであろうと、大電流担持半導体ジャンクションの実際の温度に応じて、ヒートシンクの冷却効率をアクティブに調整することにより、曲線402により指し示される温度変化は著しく抑制されている。曲線402の場合、温度は最高温度値406と最低温度値404との間で振れ、曲線400の場合、温度は最高温度値406と最低温度値408との間で振れる。最低温度408は最低温度404より遙かに低い。

0053

結果として、本発明に係る方法を適用するときの半導体ジャンクションの熱サイクルの振幅は、絶えず冷却されるヒートシンクが使用される場合の熱サイクルの振幅と比較して遙かに小さいものであり、その結果、本発明に係る方法によって冷却されるパワーデバイスの寿命を有意に伸ばすことになる。

0054

図5は、パワー半導体デバイスを冷却するパワー半導体デバイス冷却アセンブリを動作させる方法を例示するフローチャートである。図5に示す方法のステップ群は、フィードマックとフィードフォワードとの組み合わせに係る制御方法に関するものであり、制御方法が実際に適用されるとき、ステップ500にて受信された温度信号の分析が実行される。この温度信号は、半導体デバイスが有する大電流担持半導体ジャンクションの実際の温度を有する。ステップ502にて、信号品質(例えば、温度信号の雑音レベルによって与えられる)が十分に良好であり、ヒートシンクの冷却効率を調整するために該温度信号を使用し得ることが判明した場合、この方法は、その最も単純な実装例において、ステップ508で、受信した温度信号に基づく冷却効率の調整を続ける。代替的に、信号品質は大夫であるとのステップ502での決定後、所望の出力レベルを受信するステップ504を続けることが可能である。このステップは、パワー半導体デバイスが特定のスイッチング周波数で動作され、ステップ500で受信した温度信号に基づいて、ステップ506にて、スイッチング周波数を調整してパワー半導体デバイス内部の温度を調整可能にすることができる場合に有利である。ステップ506の後、やはりステップ508にて、ステップ500で受信した温度信号に基づいて冷却効率が調整される。

0055

一方、ステップ502が、ステップ500で受信した温度信号のみに基づいて冷却効率の調整を行うのには信号品質が十分に良好でないという結果を返す場合、ステップ502の後、この方法は、パワー半導体デバイスの所望の出力電力レベルを受信するステップ510を続ける。受信したこの出力電力レベルに基づいて、ステップ512にて、パワーデバイス内での電力消散を正確に模擬するモデルを用いて、大電流担持半導体ジャンクションの熱的電力消散が予測される。ステップ512の直後、予測された熱的な電力消散に基づく冷却効率の調整が実行される。あるいは、半導体デバイスが特定のスイッチング周波数で動作可能な場合、ステップ512の後、パワー半導体デバイスのスイッチング周波数を調整する更なるステップ506が実行されてもよい。ステップ506の後、冷却効率を調整するステップ508が続けられる。

0056

ステップ508の後、この方法はステップ500に戻り図5に示した方法が循環的に繰り返される。

0057

なお、このフローチャートに示した方法は、単に、本発明の一実施形態に相当するのみである。上述のように、他の一実施形態は、受信した温度信号又は予測した熱的電力消散の何れかの排他的選択のみではなく、これらの組み合わせでもよい。例えば、より高い雑音レベルのために特定の周波数帯域内で信号品質がOKでないことがステップ502で決定された場合、ステップ508で、上記周波数帯域内では予測したジャンクション温度を調整基準として用いて、そして、上記周波数帯域外ではステップ510で受信した温度信号を調整基準として用いて冷却効率が調整されるよう、ステップ群502、504及び506、並びにステップ群502、510、512及び506が実行され得る。しかしながら、雑音レベルに依存した重み付けで、これらを重み付けて組み合わせることも可能である。雑音レベルが高いほど、雑音を含む温度信号の重み付けは低くされることになる。

0058

100パワー半導体デバイス
102ヒートシンク
104チューブ
106 空気の流れ方向
110熱流
112 熱流
114断熱
116ヒートシンクアセンブリ
200ポンプ
204熱交換器
206信号伝送線
208コントローラ
210温度信号伝送線
212制御信号
214 制御信号伝送線
216プロセッサ
218メモリ
300 コントローラ
302 プロセッサ
304 メモリ
400シミュレーション結果
402 シミュレーション結果
404最小値
406最大値
408 最小値
410ブロック
412 間隙

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