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技術 肺動脈圧を使用する心拍出量推定装置

出願人 カーディアックペースメイカーズ,インコーポレイテッド
発明者 ソファー、リーサチャナンダニ、ハレシュジー.ミ、ビンチャン、ユンロン
出願日 2009年8月18日 (11年4ヶ月経過) 出願番号 2011-525086
公開日 2012年1月19日 (8年11ヶ月経過) 公開番号 2012-501218
状態 拒絶査定
技術分野 脈拍・心拍・血圧・血流の測定
主要キーワード 流量プロファイル 領域式 接尾文字 密閉缶 本解決策 チェビシェフフィルタ 領域関係 遠距離無線
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (8)

課題・解決手段

心拍出量推定システムと方法は、肺動脈内の圧力信号感知することで、1回拍出量と心拍出量を算出する。圧力信号は、肺動脈内に配置された埋込圧力センサから受取られる。圧力信号は、心拍数(HR)と心臓周期を決定するための収縮期拡張期を含む。反復更新モデル(510)は、圧力信号と心拍数を、1回拍出量(SV)と心拍出量(CO)に関係付ける。反復更新モデルは、肺動脈圧信号から平均脈圧(MPP)を取出して、患者特有血管抵抗モデルパラメータと患者特有の動脈コンプライアンスモデルパラメータを受取る。心拍出量は、心拍数と肺動脈圧信号と反復更新モデルとを用いることで算出できる。血管抵抗モデルパラメータと動脈コンプライアンスモデルパラメータは、反復更新モデルの出力を用いることで反復的に更新される。

概要

背景

心臓は、人体循環系の中心である。左心房左心室を含む心臓の左心腔は、から血液を吸引し、それを体の諸器官送出し酸素化された血液を供給する。右心房右心室を含む心臓の右心腔は、諸器官から血液を吸引して肺に送出し、そこで血液は酸素化される。体の諸器官は生存するために酸素を必要とするが、このために適切な心拍出量と適切な血流量が要求される。1回拍出量と心拍出量は、患者心臓状態を決定もしくは特徴づけるために使用できる血行力学パラメータである。

概要

心拍出量推定システムと方法は、肺動脈内の圧力信号感知することで、1回拍出量と心拍出量を算出する。圧力信号は、肺動脈内に配置された埋込圧力センサから受取られる。圧力信号は、心拍数(HR)と心臓周期を決定するための収縮期拡張期を含む。反復更新モデル(510)は、圧力信号と心拍数を、1回拍出量(SV)と心拍出量(CO)に関係付ける。反復更新モデルは、肺動脈圧信号から平均脈圧(MPP)を取出して、患者特有血管抵抗モデルパラメータと患者特有の動脈コンプライアンスモデルパラメータを受取る。心拍出量は、心拍数と肺動脈圧信号と反復更新モデルとを用いることで算出できる。血管抵抗モデルパラメータと動脈コンプライアンスモデルパラメータは、反復更新モデルの出力を用いることで反復的に更新される。

目的

心臓と大血管に埋込まれた無線センサは、臨床的貴重なデータ、たとえば肺動脈内の圧の直接測定を含む圧監視に多くの利点を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

この技術が所属する分野

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請求項1

埋込圧力センサから圧力センサ信号を受取入力端と;心拍出量を算出するために用いられる出力信号を提供する出力端と;患者特有血管抵抗モデルパラメータと、患者特有の動脈コンプライアンスモデルパラメータとを記憶するように構成された記憶装置と;前記入力端と前記出力端と前記記憶装置とに連結されたプロセッサとを有する心拍出量推定装置であって、前記プロセッサは、収縮期拡張期とを有する前記圧力センサ信号を受取り心臓周期心拍数(HR)を決定し;前記圧力センサ信号と前記心拍数を、1回拍出量(SV)と心拍出量(CO)のうちの少なくとも1つに関係づけ、かつ前記圧力センサ信号から導かれた脈圧の値を取出すべく、患者特有の前記血管抵抗モデルパラメータと患者特有の前記動脈コンプライアンスモデルパラメータとを用いる反復更新モデルを提供し;前記心拍数と前記圧力センサ信号と前記反復更新モデルを用いることで、前記心拍出量を算出し;前記反復更新モデルからの出力信号を用いることで、患者特有の前記血管抵抗モデルパラメータを反復的に更新し;前記反復更新モデルからの出力信号を用いることで、患者特有の前記動脈コンプライアンスモデルパラメータを反復的に更新するように構成されていることを特徴とする、心拍出量推定装置。

請求項2

前記埋込圧力センサは、患者肺動脈内に配置されて前記圧力センサ信号を生成するように構成された肺動脈圧PAPセンサを有する、請求項1記載の心拍出量推定装置。

請求項3

前記プロセッサは、前記記憶装置内に格納された患者特有の血管インピーダンスモデルパラメータを受取る、請求項1または2記載の心拍出量推定装置。

請求項4

前記プロセッサは、前記記憶装置内に格納された前記圧力センサ信号と前記血管抵抗モデルパラメータと前記動脈コンプライアンスモデルパラメータとを用いることで、前記心臓周期にわたる肺血流量プロファイルを決定するように構成された、請求項1〜3何れか一項記載の心拍出量推定装置。

請求項5

前記プロセッサは、前記心臓周期にわたる肺血流量プロファイルを積分することによって1回拍出量を決定するように構成された、請求項1〜4何れか一項記載の心拍出量推定装置。

請求項6

前記プロセッサは、前記圧力センサ信号を用いることで第2動コンプライアンスモデルパラメータを決定するように構成された、請求項1〜5何れか一項記載の心拍出量推定装置。

請求項7

前記プロセッサは、前記1回拍出量と、前記圧力センサ信号から取出された脈圧とを用いることで、前記第2動脈コンプライアンスモデルパラメータを決定するように構成された、請求項6記載の心拍出量推定装置。

請求項8

前記プロセッサは、前記圧力センサ信号を用いることで第2血管抵抗モデルパラメータを決定するように構成された、請求項4〜6何れか一項記載の心拍出量推定装置。

請求項9

前記プロセッサは、前記圧力センサ信号の中心傾向と、前記心臓周期にわたる肺血流量プロファイルの中心傾向とを用いることで、前記第2血管抵抗モデルパラメータを決定するように構成された、請求項8記載の心拍出量推定装置。

請求項10

前記プロセッサは、前記血管抵抗モデルパラメータを、前記第2血管抵抗モデルパラメータで置換するように構成された、請求項8または9記載の心拍出量推定装置。

請求項11

前記プロセッサは、前記動脈コンプライアンスモデルパラメータを、前記第2動脈コンプライアンスモデルパラメータで置換するように構成された、請求項6〜10何れか一項記載の心拍出量推定装置。

請求項12

肺血流量プロファイルを生成するために前記圧力センサ信号を、フィルタリングダウンサンプリングするように構成された、請求項11記載の心拍出量推定装置。

請求項13

前記プロセッサは、前記圧力センサ信号における前記収縮期と前記拡張期とを特定することによって、前記心拍数と前記心臓周期とを決定するように構成された、請求項1〜12何れか一項記載の心拍出量推定装置。

請求項14

前記プロセッサは、前記心臓周期中の前記圧力センサ信号における重複隆起を特定することによって前記収縮期と前記拡張期とを特定するように構成された、請求項13記載の心拍出量推定装置。

請求項15

前記プロセッサは、ピーク検出を用いることで重複隆起を特定する、請求項14記載の心拍出量推定装置。

請求項16

前記プロセッサは、第2生理学的センサから生成された生理学的信号を用いることで重複隆起を特定する、請求項14または15記載の心拍出量推定装置。

請求項17

前記第2生理学的センサは、心音センサECGモニタのうちの少なくとも1つを有する、請求項16記載の心拍出量推定装置。

請求項18

前記プロセッサは、所定数の前記心臓周期にわたる心拍出量の中心傾向を決定するように構成された、請求項1〜17何れか一項記載の心拍出量推定装置。

請求項19

心拍出量算出を正規化するために、前記入力端として姿勢センサを有する、請求項18記載の心拍出量推定装置。

請求項20

算出された心拍出量から、患者の呼吸効果を減衰させるように構成された、請求項1〜19何れか一項記載の心拍出量推定装置。

請求項21

前記プロセッサは、埋込圧力センサに通信可能に連結できる埋込医療装置内に配置されている、請求項1〜20何れか一項記載の心拍出量推定装置。

請求項22

前記埋込医療装置は、外部装置に通信するように構成された、請求項21記載の心拍出量推定装置。

請求項23

前記プロセッサは、埋込圧力センサに通信可能に連結できる外部装置内に配置された、請求項1〜20何れか一項記載の心拍出量推定装置。

請求項24

患者の肺動脈内に配置された肺動脈圧センサから、収縮期と拡張期とを有する肺動脈圧(PAP)信号を受取るための信号受信手段と;心臓周期の心拍数(HR)を決定するための心拍数決定手段と;肺動脈圧と前記心拍数を、1回拍出量(SV)と心拍出量(CO)のうちの少なくとも1つに関係付け、かつ肺動脈圧から脈圧(MPP)の中心傾向の値を取出すべく、患者特有の血管抵抗モデルパラメータと患者特有の動脈コンプライアンスモデルパラメータとを用いる反復更新モデルを提供するためのモデル提供手段と;前記心拍数と肺動脈圧信号と前記反復更新モデルとを用いることで、心拍出量を算出するための算出手段と;反復更新モデル出力を用いることで、患者特有の前記血管抵抗モデルパラメータを反復的に更新するための抵抗更新手段と;反復更新モデル出力を用いることで、患者特有の前記動脈コンプライアンスモデルパラメータを反復的に更新するためのコンプライアンス更新手段とを有することを特徴とする、心拍出量推定システム

請求項25

前記信号受信手段は、外部装置を有する、請求項24記載の心拍出量推定システム。

技術分野

0001

本発明は、肺動脈圧を使用する心拍出量推定に関する。

背景技術

0002

心臓は、人体循環系の中心である。左心房左心室を含む心臓の左心腔は、から血液を吸引し、それを体の諸器官送出し酸素化された血液を供給する。右心房右心室を含む心臓の右心腔は、諸器官から血液を吸引して肺に送出し、そこで血液は酸素化される。体の諸器官は生存するために酸素を必要とするが、このために適切な心拍出量と適切な血流量が要求される。1回拍出量と心拍出量は、患者心臓状態を決定もしくは特徴づけるために使用できる血行力学パラメータである。

先行技術

0003

米国特許出願第11/216,738号明細書
米国特許出願第11/249,624号明細書
米国特許出願第10/943,626号明細書
米国特許出願第10/943,269号明細書
米国特許出願第10/943,627号明細書
米国特許出願第10/943,271号明細書
米国特許出願第10/943,272号明細書

発明が解決しようとする課題

0004

本発明者は、とりわけ1回拍出量または心拍出量を容易に決定できないことが、心臓病患者に提供される治療に影響を与え得ることを認識した。埋込心調律管理装置(たとえばペースメーカ除細動器再同期装置等)を使用している多数の患者について、1回拍出量または心拍出量を日常的により正確に推定することが可能であれば、患者の管理を助け、結果を改善する上で経済的であり、臨床的にも有益であろう。

0005

熱希釈またはフィック法を用いることで心拍出量を測定する方法は侵襲的技術であり、患者は診療所または病院施設滞在することが必要である。ドップラ超音波法を用いる他の非侵襲的技術も、装置が高価な上、訓練された技術者を必要とするため、診療所または病院の施設で使用せざるを得ない。

0006

1回拍出量と心拍出量は、流量測定に基づき流量を積分して1回拍出量を決定することによって算出できる。ある方法は差圧測定を用いることで流量を推定するが、この方法は圧測定を互いに異なる2箇所で行うことを必要とする。しかしながら、システムの複雑さを低減するために1回の圧測定で済ませることが好ましく、特に測定が埋込装置から行われる場合はなおのことである。心臓と大血管に埋込まれた無線センサは、臨床的に貴重なデータ、たとえば肺動脈内の圧の直接測定を含む圧監視に多くの利点を提供する。さらに、センサを血管系の右側に配置することによって、左側に関連した、血栓と脳卒中の可能性を含むリスクを最小限に抑えることができる。このタイプのセンサシステムが望ましいのは、センサ信号情報を用いることで種々の新しいタイプの心不全の治療を提供することにつながる可能性があるためである。その上、幾つかの埋込センサを互いに接続して、患者の健康状態を決定するために用いられてもよい。

課題を解決するための手段

0007

本明細書は、とりわけ本明細書に記載された、単一の肺動脈圧(PAP)センサから圧力信号受取反復更新モデルを用いることで、1回拍出量と心拍出量を推定するシステムと方法について論じる。推定された心臓の1回拍出量と心拍出量は、肺動脈圧信号、またはこの信号から導かれるパラメータを用いることで、あるいは肺動脈圧の変化を用いることで、もしくは多数の肺動脈圧信号特徴の間隔を用いることで、または肺動脈圧からの情報、および電気心臓信号心音信号姿勢センサ信号および/または酸素飽和信号を有する種々の生理学的信号からの情報を用いることで検出できる。

0008

例1において、心拍出量推定装置は、埋込圧力センサから圧力センサ信号を受取る入力端と;心拍出量を算出するために用いられる出力信号を提供する出力端と;患者特有血管抵抗モデルパラメータと患者特有の動脈コンプライアンスモデルパラメータとを記憶するように構成された記憶装置と;入力端と出力端と記憶装置とに連結されたプロセッサとを有する。このプロセッサは、収縮期拡張期とを有する圧力センサ信号を受取り心臓周期心拍数(HR)を決定し;圧力センサ信号と心拍数を、1回拍出量(SV)と心拍出量(CO)のうちの少なくとも1つに関係づけ、かつ圧力センサ信号から導かれた脈圧の値を取出す反復更新モデルを提供する。当該反復更新モデルは、患者特有の血管抵抗モデルパラメータと、患者特有の動脈コンプライアンスモデルパラメータとを用いる。プロセッサはさらに、心拍数と圧力センサ信号と反復更新モデルを用いることで、心拍出量を算出し;反復更新モデルからの出力信号を用いることで、患者特有の血管抵抗モデルパラメータを反復的に更新し;反復更新モデルからの出力信号を用いることで、患者特有の動脈コンプライアンスモデルパラメータを反復的に更新するように構成されている。

0009

例2において、例1の装置で埋込圧力センサは、患者の肺動脈内に配置された肺動脈圧(PAP)センサを随意に有する。
例3において、例1または例2の装置は、記憶装置内に格納された患者特有の血管インピーダンスモデルパラメータを受取るように構成されたプロセッサを随意に有する。

0010

例4において、例1〜3何れか一項記載の装置は、記憶装置内に格納された圧力センサ信号と血管抵抗モデルパラメータと動脈コンプライアンスモデルパラメータとを用いることで、心臓周期にわたる肺血流量プロファイルを決定するように構成されたプロセッサを随意に有する。

0011

例5において、例1〜4何れか一項記載の装置は、心臓周期にわたる肺血流量プロファイルを積分することによって1回拍出量を決定するように構成されたプロセッサを随意に有する。

0012

例6において、例1〜5何れか一項記載の装置は、圧力センサ信号を用いることで、第2動コンプライアンスモデルパラメータを決定するように構成されたプロセッサを随意に有する。

0013

例7において、例1〜6何れか一項記載の装置は、1回拍出量と圧力センサ信号から取出された脈圧とを用いることで、第2動脈コンプライアンスモデルパラメータを決定するように構成されたプロセッサを随意に有する。

0014

例8において、例1〜7何れか一項記載の装置は、圧力センサ信号を用いることで、第2血管抵抗モデルパラメータを決定するように構成されたプロセッサを随意に有する。
例9において、例1〜8何れか一項記載の装置は、圧力センサ信号の中心傾向と、心臓周期にわたる肺血流量プロファイルの中心傾向とを用いることで、第2血管抵抗モデルパラメータを決定するように構成されたプロセッサを随意に有する。

0015

例10において、例1〜9何れか一項記載の装置は、血管抵抗モデルパラメータを、第2血管抵抗モデルパラメータで置換するように構成されたプロセッサを随意に有する。
例11において、例1〜10何れか一項記載の装置は、動脈コンプライアンスモデルパラメータを、第2動脈コンプライアンスモデルパラメータで置換するように構成されたプロセッサを随意に有する。

0016

例12において、例1〜11何れか一項記載の装置は、肺血流量プロファイルを生成するために圧力センサ信号を、フィルタリングダウンサンプリングするように随意に構成されている。

0017

例13において、例1〜12何れか一項記載の装置は、圧力センサ信号における収縮期と拡張期とを特定することによって、心拍数と心臓周期とを決定するように構成されたプロセッサを随意に有する。

0018

例14において、例1〜13何れか一項記載の装置は、心臓周期中の圧力センサ信号における重複隆起を特定することによって、収縮期と拡張期とを特定するように構成されたプロセッサを随意に有する。

0019

例15において、例1〜14何れか一項記載の装置は、ピーク検出を用いることで、重複隆起を特定するように構成されたプロセッサを随意に有する。
例16において、例1〜15何れか一項記載の装置は、第2生理学的センサから生成された生理学的信号を用いることで、重複隆起を特定するように構成されたプロセッサを随意に有する。

0020

例17において、例1〜16何れか一項記載の装置は、心音センサECGモニタのうちの少なくとも1つを含んでよい追加的な生理学的センサを随意に有する。
例18において、例1〜17何れか一項記載の装置は、所定数の心臓周期にわたる心拍出量の中心傾向を決定するように構成されたプロセッサを随意に有する。

0021

例19において、例1〜18何れか一項記載の装置は、心拍出量算出を正規化するための姿勢センサを随意に有する。
例20において、例1〜19何れか一項記載の装置は、算出された心拍出量から、患者の呼吸効果を減衰させることを随意に有する。

0022

例21において、例1〜20何れか一項記載の装置は、肺動脈圧センサから信号を受取るように構成された埋込医療装置を随意に有する。
例22において、1〜21何れか一項記載の装置は、心拍出量を算出できる埋込装置内に配置されたプロセッサを随意に有する。

0023

例23において、例1〜21何れか一項記載の装置は、心拍出量を算出できる肺動脈圧センサ内に配置されたプロセッサを随意に有する。
例24において、例1〜23何れか一項記載の装置は、埋込装置に通信し、かつ埋込装置内に配置されたプロセッサから心拍出量信号を受取るように構成された外部装置を随意に有する。

0024

例25において、例1〜24何れか一項記載の装置は、肺動脈圧センサから圧力センサ信号を受取るように構成された外部装置を随意に有する。
例26において、例1〜25何れか一項記載の装置は、心拍出量を算出できる外部装置内に配置されたプロセッサを随意に有する。

0025

例27において、動作方法は、患者の肺動脈内に配置された埋込圧力センサから肺動脈圧(PAP)信号を受取ることを含み、当該肺動脈圧信号は収縮期と拡張期とを含んでおり;さらに、心臓周期の心拍数(HR)を決定するための手段と;肺動脈圧と心拍数を、1回拍出量(SV)と心拍出量(CO)のうちの少なくとも1つに関係付け、かつ肺動脈圧から脈圧(MPP)の値を取出す反復更新モデルを提供することを含み、当該反復更新モデルは患者特有の血管抵抗モデルパラメータと患者特有の動脈コンプライアンスモデルパラメータとを用いており;さらに、心拍数と肺動脈圧信号と反復更新モデルとを用いることで心拍出量を算出することと;反復更新モデルの出力を用いることで患者特有の血管抵抗モデルパラメータを反復的に更新することと;反復更新モデルの出力を用いることで患者特有の動脈コンプライアンスモデルパラメータを反復的に更新することと、を有する。

0026

例28において、例27の動作方法は、肺動脈圧信号と血管抵抗モデルパラメータと動脈コンプライアンスモデルパラメータとを用いることで、心臓周期にわたる肺血流量プロファイルを決定することを随意に有する。

0027

例29において、例27または例28の動作方法は、心臓周期にわたる肺血流量プロファイルを積分することによって1回拍出量を決定することを随意に有する。
例30において、例27〜29何れか一項記載の動作方法は、圧波形中の収縮期と拡張期を特定することによって心拍数を決定することを随意に有する。

0028

例31において、例27〜30何れか一項記載の動作方法は、第2生理学的センサを用いることで心臓周期中の肺動脈圧信号における重複隆起を特定することによって、収縮期と拡張期を特定することを随意に有する。

0029

例32において、例27〜30何れか一項記載の動作方法は、ピーク検出を用いることで収縮期と拡張期を特定することを随意に有する。
例33において、例27〜32何れか一項記載の動作方法は、患者特有の血管抵抗モデルパラメータと患者特有の動脈コンプライアンスモデルパラメータと肺動脈圧(PAP)信号とを用いることで、心臓周期にわたる肺血流量プロファイルを決定することと;1回拍出量と脈圧を決定することと;1回拍出量と脈圧とを用いることで更新された動脈コンプライアンスパラメータを生成することと;肺動脈圧信号の中心傾向と心臓周期にわたる肺血流量プロファイルの中心傾向を決定することと;肺動脈圧信号の中心傾向と肺血流量プロファイルの中心傾向を用いることで、更新された血管抵抗パラメータを生成することと;患者特有の血管抵抗モデルパラメータを更新された血管抵抗パラメータで置換することと;患者特有の動脈コンプライアンスモデルパラメータを更新された動脈コンプライアンスパラメータで置換することと、を随意に有する。

0030

例34において、例27〜33何れか一項記載の動作方法は、肺血流量プロファイルを決定する前に肺動脈圧信号をフィルタリングとダウンサンプリングすることを随意に有する。

0031

例35において、例27〜34何れか一項記載の動作方法は、所定数の心臓周期にわたる更新された血管抵抗パラメータと、更新された動脈コンプライアンスパラメータとの中心傾向を決定することを随意に有する。

0032

例36において、例27〜35何れか一項記載の動作方法は、所定数の心臓周期にわたる心拍出量の中心傾向を決定することを随意に有する。
例37において、例27〜36何れか一項記載の動作方法は、埋込圧力センサに通信可能に連結され得る埋込医療装置内に、反復更新モデルを提供することを随意に有する。

0033

例38において、例27〜37何れか一項記載の動作方法は、埋込圧力センサに通信可能に連結され得る外部装置内に、反復更新モデルを提供することを随意に有する。
例39において、例27〜38何れか一項記載の動作方法は、姿勢センサを有する複数の生理学的センサから少なくとも1つのベースライン信号を受取ること、およびベースライン信号を用いることで心拍出量を調整することを随意に有する。

0034

例40において、心拍出量推定システムは、患者の肺動脈内に配置された肺動脈圧センサから肺動脈圧(PAP)信号を受取るための手段を含み、当該肺動脈圧信号は収縮期と拡張期とを含んでおり;さらに、心臓周期の心拍数(HR)を決定するための手段と;肺動脈圧と心拍数を、1回拍出量(SV)と心拍出量(CO)のうちの少なくとも1つに関係付け、かつ肺動脈圧から脈圧(MPP)の中心傾向の値を取出す反復更新モデルを提供するための手段とを含み、当該反復更新モデルは患者特有の血管抵抗モデルパラメータと患者特有の動脈コンプライアンスモデルパラメータとを用いており;さらに、心拍数と肺動脈圧信号と反復更新モデルとを用いることで心拍出量を算出するための手段と;反復更新モデル出力を用いることで患者特有の血管抵抗モデルパラメータを反復的に更新するための手段と;反復更新モデル出力を用いることで患者特有の動脈コンプライアンスモデルパラメータを反復的に更新するための手段と、を有する。

0035

例41において、例40の心拍出量推定システムは、埋込装置によって肺動脈圧を受取るための手段を随意に有する。
例42において、例40または例41の心拍出量推定システムは、外部装置によって肺動脈圧を受取るための手段を随意に有する。

0036

以上の概観は、本特許出願の要旨の要約を提供することを意図したものである。本発明の排他的または網羅的な説明を提供することを意図したものではない。本特許出願の要旨に関する詳しい情報を提供するために詳細な説明が含まれている。

0037

必ずしも縮尺通りに描かれていない図面において、同一の符号は複数の図を通して概ね類似の構成要素を表す。互いに異なる接尾文字を有する同一の符号は、概ね類似の構成要素の種々異なる例を表す。図面は、本明細書で論じられる種々の実施形態を制限ではなく例示の方法で一般的に示している。

図面の簡単な説明

0038

2個の集中パラメータを用いることで血流量を圧波形に関係付けるために用いられる、血管系の2要素電気類似モデルの例。
3個の集中パラメータを用いることで血流量を圧波形に関係付けるために用いられる、血管系の3要素電気類似モデルの例。
埋込肺動脈圧(PAP)センサを有するシステムの例。
肺動脈圧信号、記憶された患者特有のパラメータ、たとえば抵抗コンプライアンスインピーダンスを受取り、1回拍出量と心拍出量に対する値を生成するように構成された処理システムの一般例。
心拍出量信号を生成するための、図4に示された処理システムの詳細図を示すシステム例。
肺動脈圧センサ、プロセッサ、および補助生理学的センサを有するシステムの一般例。
患者の1回拍出量と心拍出量を、推定する方法。

実施例

0039

心不全患者の場合、心臓が仕事をする能力は低下している。心臓が1回の拍動で血液を
駆出する能力(1回拍出量、SV)と、左心室によって1分間に送出される血液のリットル数(心拍出量、CO)とは、著しく減少している。ニューヨーク心臓協会(NYHA)のIII/IV度の心不全患者では、駆出率(EF)が20%以下はごく普通である。1回拍出量と心拍出量を測定することによって、医師は患者の心臓の性能を評価することができる。

0040

本明細書は、とりわけ1回拍出量、心拍出量、および心臓機能を日常的に継続して監視することを可能にする、埋込センサからの入力を有するリアルタイム心拍出量監視システムについて一般的に説明する。さらに、本明細書において提供される心拍出量推定システムと方法によって、患者の心拍出量と1回拍出量の遠隔監視が可能になる。

0041

本解決策はWindkessel(空気チャンバ)理論に基づき開発された脈拍輪郭法(PCM)を組入れることができる。この理論は、電気回路と類似の関係を用いた血管系をモデル化することによって、動脈圧脈波から心拍出量と1回拍出量を導き出す方法を提供する。

0042

この方法は、1組の集中パラメータ、たとえば動脈コンプライアンス、血管末梢抵抗、血管インピーダンスを用いることで、血流量を特定の生理学的位置(たとえば大動脈)における圧波形に関係付けることができる。

0043

表1は、図1図2に示された血行力学等価回路の種々の電気類似物掲載する。

0044

図1図2に示された回路から導かれる等効の時間領域式は、以下に式1と式2として提供されている。

0045

図1は、2個の集中パラメータを用いることで血流量を圧波形に関係付けるために用いられる血管系の2要素電気類似モデルの例を示す。図1に示された2要素電気回路は、動脈コンプライアンスを表すキャパシタンスCと、血管末梢抵抗を表す抵抗Rとを有する。

0046

種々の血管パラメータの間の2要素時間領域関係は、次式によって与えられる。
Q=C×dP/(dt) + P/R…(式1) 。
ここで、C=コンプライアンス、R=抵抗である。

0047

図2は、3個の集中パラメータを用いることで血流量を圧波形に関係付けるために用いられる血管系の3要素電気類似モデルを示している。3要素モデルは、3個の原理的構成要素を有する。これらは、拍動流に対する血管の抗力すなわちシステム抵抗を表すインピーダンスと、血流量の増加に対する血管の抗力を表す動脈コンプライアンスと、および血流量に対する血管構造の抗力を表す血管末梢抵抗とである。

0048

種々の血管パラメータの間の3要素時間領域関係は、次式によって与えられる。
dP/(dt)=(R+Z)/(RC)+Z×dQ/(dt) − P/(RC)…(式2) 。
ここで、C=コンプライアンス、R=抵抗、Z=インピーダンスである。

0049

図3は、心拍出量推定システム300と、心拍出量推定システム300が動作する環境の一部の例を示す。一例において、心拍出量推定システム300は、埋込肺動脈圧(PAP)センサ320、埋込医療装置301、リード線305および310、外部システム302、肺動脈圧センサ320と埋込医療装置301との間の通信リンク324、肺動脈圧センサ320と外部システム302との間の遠隔測定リンク326、埋込医療装置301と外部システム302との間の遠隔測定リンク303を有する。一例において、心拍出量推定システム300は、埋込またはその他の心調律管理(CRM)システムを有する。

0050

図3において、埋込肺動脈圧センサ320と埋込医療装置301は、心臓319につながる肺動脈318を持つ人体390に埋込まれている。心臓319の右心室は、肺動脈318を通って血液を人体390の肺に送出して血液を酸素化させる。埋込肺動脈圧センサ320は、肺動脈圧信号を感知するために肺動脈318の内壁の一部に貼付されるように構成された圧力センサである。

0051

図3の例において、肺動脈圧センサ320は、患者の肺動脈318内に送達位置決め、または定着され得る。これについては共同譲渡されたChavan他による特許文献1「埋込センサ装置の位置決めと定着のための装置と方法」(本明細書においては「Chavan他`738」と呼ぶ)で説明されており、参照によって、圧力センサ等の生理学的パラメータセンサを肺動脈等の血管に送達、位置決め、および定着することの開示を含め、その全体が本明細書に組込まれる。別の例において、他の生理学的パラメータセンサ送達、位置決め、または定着の方法を使用できる。

0052

感知された肺動脈圧信号は、通信リンク324を介して埋込医療装置301に伝送される。一例において、感知された肺動脈圧信号は、外部システム302に伝送される。一例において、通信リンク324は、埋込肺動脈圧センサ320と埋込医療装置301との間に接続されたリード線によって形成された有線通信リンクを有する。別の例において、通信リンク324は、体内無線遠隔測定リンクを有する。特定の例において、体内無線遠隔測定リンクは、超音波遠隔測定リンクである。埋込医療装置301は、埋込肺動脈圧センサ320によって感知された肺動脈圧信号を受取って処理できるセンサ信号処理システム321を有することができる。一例において、埋込医療装置301は、ペーシング治療除細動治療頻脈性不整脈防止ペーシング治療、再同期治療、または神経性刺激治療の1つ以上を提供するように構成された心調律管理システムを有する。一例において、埋込医療装置301はさらに、1つ以上の他の監視および/または治療装置、たとえば薬剤または生物学的物質送達装置を有する。埋込医療装置301は、たとえば1つ以上の生理学的信号の感知を助け、または1つ以上の治療用電気パルスもしくは他の治療を提供するために、電子回路を収容した密閉缶を有することができる。ある例において、密閉缶は、たとえば電気的感知または電気的エネルギー供給のために、電極を提供することもできる。

0053

幾つかの例において、センサ信号処理システム321は、ハードウェアソフトウェアとの組合せによって実装できる。幾つかの例において、信号処理システム321は、たとえば以下にモジュールと呼ぶ要素を有することができる。これらは、1つ以上の特定の機能を実行するように構成された用途別回路要素、または1つ以上の機能を実行するようにプログラムできる汎用回路要素を有することができる。このような汎用回路要素は、マイクロプロセッサまたはその一部、マイクロコントローラまたはその一部、プログラム可能な論理回路要素またはその一部を有することができるが、これらに限定されない。

0054

一例において、通信リンク303は、埋込肺動脈圧センサ320によって感知された肺動脈圧信号を表すデータを伝送し、これらのデータは埋込医療装置301内で処理または記憶される。埋込肺動脈圧センサとセンサ信号処理の例は、2005年10月13日にカーディアック・ペースメーカ社によって提出された特許文献2「肺動脈圧信号絶縁のための方法と装置」で説明されており、参照によってその全体が本明細書に組込まれる。

0055

外部システム302は、埋込医療装置301のプログラミングを可能にでき、埋込医療装置301によって取得された1つ以上の生理学的信号またはその他の信号に関する情報を受取ることができる。一例において、外部システム302はプログラマ装置を有することができる。別の例において、外部システム302は、患者管理システム、たとえば埋込医療装置301に近い外部装置、外部装置や埋込医療装置301から比較的離れた位置にある遠隔装置、および外部装置と遠隔装置をリンクする遠隔通信ネットワークを有することができる。患者管理システムは、たとえば患者の状態の監視または1つ以上の治療の調整のために、遠隔位置から埋込医療装置301へのアクセスを提供できる。遠隔測定リンク303は、埋込医療装置301と外部システム302との間の双方向データ伝送を提供する無線通信リンクを有することができる。一例において、遠隔測定リンク303は、誘導遠隔測定リンクを有することができる。別の例において、遠隔測定リンク303は、遠距離無線周波数遠隔測定リンクを有することができる。遠隔測定リンク303は、埋込医療装置301から外部システム302へのデータ伝送を提供できる。これは、たとえば埋込医療装置301によって取得されたリアルタイムの生理学的データを伝送すること、埋込医療装置301によって取得と記憶された生理学的データを取出すこと、埋込医療装置301によって記憶された治療履歴データを取出すこと、または埋込医療装置301の動作状態(たとえばバッテリー状態またはリード線インピーダンス)を示すデータを取出すことを有することができる。遠隔測定リンク303は外部システム302から埋込医療装置301へのデータ伝送も提供できる。これは、たとえば生理学的データを取得するために埋込医療装置301をプログラムすること、少なくとも1つの自己診断テスト(たとえば装置の動作状態)を実行するために埋込医療装置301をプログラムすること、監視機能または治療機能を利用できるように埋込医療装置301をプログラムすること、または1つ以上の治療パラメータ、たとえばペーシングもしくは電気的除細動除細動パラメータを調節するために埋込医療装置301をプログラムすることを有することができる。

0056

一例において、プロセッサ321は外部システム302内に設置されてよい。一例において、肺動脈圧センサ320は直接に外部システム302に通信する。
一例において、肺動脈圧センサ320は、肺動脈圧信号を感知するために肺動脈内に配置された埋込圧力センサを有することができる。これはたとえば共同譲渡されたStahmannによる前述の特許文献2「肺動脈圧信号絶縁のための方法と装置」で開示されており、参照によって、肺動脈内に配置された埋込圧力センサを用いることで肺動脈圧信号を感知することの開示を含め、その全体が本明細書に組込まれる。別の例において、肺動脈圧信号を感知するために他の圧力センサ構成を使用できる。

0057

肺動脈圧センサ320は、センサ信号処理システム321内の1つ以上のプロセッサ、心調律管理装置、外部医療装置、または1つ以上の埋込医療装置(IMD)の組合せもしくは置換え、センサ信号処理システム321、心調律管理装置、および外部医療装置に通信するように構成できる。このようなセンサ、センサ構成、通信システム、および方法の幾つかの例が、Mazar他による特許文献3「相対的な生理学的パラメータを導き出すためのシステムと方法」、Von Arx他による特許文献4「外部計算装置を用いてシステム相対的な生理学的測定値を導き出すためのシステムと方法」、Von Arx他による特許文献5「バックエンド計算システムを用いて相対的な生理学的パラメータを導き出すためのシステムと方法」、およびChavan他による特許文献6「埋込まれたセンサ装置を用いて相対的な生理学的パラメータを導き出すためのシステムと方法」、および
特許文献7「埋込まれたセンサ装置を用いて相対的な生理学的測定値を導き出すためのシステムと方法」で詳細に論じられている。これらはすべてカーディアック・ペースメーカ社に譲渡されており、参照によってその全体が本明細書に組込まれ、また本明細書においてはまとめて「生理学的パラメータ感知システムと方法特許」と呼ばれる。

0058

図3の例において、センサ信号処理システム321は、肺動脈圧センサ320に通信可能に連結され得る。一般的に、センサ信号処理システム321は、患者の心臓の1回拍出量または心拍出量を算出するように構成できる。これは、たとえば少なくとも1つの検出された肺動脈圧特性または肺動脈圧センサ320から受取られた他の情報を用いることで、肺動脈圧センサ320からの情報を使用することを包含することができる。

0059

一例において、センサ信号処理システム321は、肺動脈圧情報、たとえば肺動脈圧センサ305からの肺動脈圧信号を用いることで、少なくとも1つの肺動脈圧特性、たとえば肺動脈拡張期圧(「PAD」)、肺動脈収縮期圧(「PAS」)、平均(または他の中心傾向)肺動脈圧、肺動脈端拡張期圧(「PAEDP」)、肺動脈内の圧変化率(「PAdP/dt」)、肺動脈圧(「PAPP」)またはその他の肺動脈圧特性を検出するように構成できる。

0060

一例において、センサ信号処理システム321は、たとえば肺動脈圧センサ120からの肺動脈圧情報を用いることで、少なくとも1つの左心室圧特性、たとえば左心室圧、左心室拡張期圧左心室収縮期圧、左心室端拡張期圧、平均(または他の中心傾向)左心室圧、左心室容積、左心室dP/dt、またはその他の左心室圧特性に対応する少なくとも1つの信号を検出するように構成できる。

0061

図3の例において、センサ信号処理システム321は、時間間隔検出器を有することができる。一例において、時間間隔検出器は、第1時刻に発生する肺動脈圧信号の少なくとも第1特徴と、第2時刻に発生する肺動脈圧信号の少なくとも第2特徴との間の少なくとも1つの時間間隔を検出するように構成できる。幾つかの例において、センサ信号処理システム321は、少なくとも1つの数学的操作と1つ以上の間隔を用いることで1つ以上の出力を算出するように構成できる。例は、1つ以上の間隔の間の差を算出すること、算出1つ以上の間隔の平均(または他の中心傾向値)を算出すること、または少なくとも1つの数学的操作を用いることで1つ以上の他の出力を算出することを有することができる。

0062

一例において、センサ信号処理システム321は、算出された心拍出量または推定された1回拍出量の通知を、外部装置302、たとえば外部リピータ、またはプロセッサ321に通信することができる他の装置に送るように構成できる。幾つかの例において、外部装置、IMDまたはその他の装置は、たとえばEメールまたはその他の通信手段によって、利用者、たとえば医師、その他の介護者または患者に通信するように構成できる。

0063

図4は、肺動脈圧信号、および血管抵抗、および患者特有の動脈コンプライアンスを含んでよい、記憶された患者特有の集中パラメータを受取るように構成された処理システム400の例を一般的に示す。処理システム400は、この情報を用いることで患者390のために1回拍出量または心拍出量の1つ以上の値を生成できる。一例において、処理システム400は、入力端1で肺動脈圧プロファイル430、入力端2で患者特有の血管抵抗422、および入力端3で患者特有の動脈コンプライアンス424を受取るように構成されたプロセッサ410を有することができる。一例において、患者特有の血管抵抗422と患者特有の動脈コンプライアンスは、記憶装置420に記憶される。一例において、記憶装置420は、患者特有の血管インピーダンス426に関係付けられた集中パラメータを有する。一例において、患者特有の血管インピーダンス426は、患者特有の血管抵
抗422と患者特有の動脈コンプライアンス424と併せてプロセッサ410に提供される。

0064

一例において、プロセッサ410は、出力端4で1つ以上の1回拍出量、出力端5で心拍出量、出力端6で算出された血管抵抗、または出力端7で算出された動脈コンプライアンスを生成するように構成できる。一例において、算出血管抵抗と算出された動脈コンプライアンス値は、入力端2と入力端3にフィードバックされてプロセッサ410によって後の処理周期において使用される。

0065

図5は、患者390の心拍出量を表す心拍出量信号を生成するための、図4に示した処理システムの詳細図を示す心拍出量推定システム500の例である。この例において、心拍出量推定システム500は、記憶装置420とプロセッサ410を有することができる。一例において、プロセッサ410は、反復更新モデル510、フィルタ502、ダウンサンプラ504、ピーク検出器506、減算器モジュール508、逆数算出モジュール512,516、積分器514、乗算器518,520および522を有することができ、これらは図5に示されているように互いに連結できる。一例において、反復更新モデル510は、2要素Windkesselモデルを表すために用いられる前述の式1によって血流量を決定するように構成できる。一例において、反復更新モデル510は、3要素Windkesselモデルを表すために用いられる前述の式2によって血流量を決定するように構成できる。

0066

一例において、肺動脈圧信号550はフィルタ502で受取られる。一例において、フィルタ502は、チェビシェフフィルタまたはバターワースフィルタを有することができ、これらは肺動脈圧センサ320から受取られた肺動脈圧信号550中のノイズを除去または減衰するように構成できる。一例において、フィルタ502からのフィルタリングされた肺動脈圧信号はダウンサンプラ504によって受取られてよく、これによってフィルタリングされた肺動脈圧信号のサンプリングレートを低めることができる。一例において、ピーク検出器506は、1心拍にわたる肺動脈圧プロファイルを反復更新モデル510に提供できる。一例において、ピーク検出器506は、たとえば肺動脈圧信号から収縮期と拡張期を用いることで患者の心拍数を決定するように構成できる。一例において、収縮期と拡張期は、肺動脈圧信号における心臓周期内の重複隆起を特定することによって決定できる。一例において、検出された収縮期圧(Psystolic)と拡張期圧(Pdiastolic)は、収縮期圧と拡張期圧の差を算出することによって脈圧を算出できる減算器モジュール508に提供されてよい。一例において、ピーク検出器506は、平均(または他の中心傾向)圧を算出して乗算器520に提供でき、乗算器520はまた、反復更新モデル510によって生成される平均血流量の逆数も受取る。

0067

一例において、脈圧の逆数は、積分器514から受取られた1回拍出量と一緒に乗算器518に提供できる。乗算器518の出力は、更新された動脈コンプライアンスを有することができ、これは初期の患者特有の動脈コンプライアンス424を置換するために使用されてよい。乗算器520の出力は、更新された血管抵抗を有することができ、これは初期の患者特有の血管抵抗422を置換するために使用されてよい。最後に、乗算器522は、患者390の心拍出量を決定するために、積分器514から1回拍出量を、そしてピーク検出器506から心拍数を受取るように構成できる。

0068

図6は、肺動脈圧センサ320、プロセッサ410、および補助生理学的センサ610を有するシステム600の例を一般的に示す。幾つかの例において、1つ以上の肺動脈圧センサ320、プロセッサ410または補助生理学的センサ610は、埋込コンポーネント外部コンポーネント、または埋込コンポーネントと外部コンポーネントの組合せもしくは置換えを有することができる。たとえば、プロセッサ410は、埋込であっても、外
部型であってもよく、または埋込位置外部位置の間で交換できてもよい。

0069

一般的に、補助生理学的センサ610は、患者の種々の生理学的信号、たとえば患者の肺動脈圧信号以外の生理学的信号を感知するように構成できる。補助生理学的センサ610は、患者の種々の生理学的信号を感知するように構成された埋込センサまたは外部センサ、たとえば患者の心臓信号を感知するように構成された心臓センサ、患者の心音信号を感知するように構成された心音センサ、患者の右心室圧信号を感知するように構成された右心室圧センサ、患者の左心室圧信号を感知するように構成された左心室圧センサ、患者の血圧信号を感知するように構成された血圧センサ、患者の酸素飽和信号を感知するように構成された酸素飽和センサ、患者の心臓インピーダンスを感知するように構成されたインピーダンスセンサ、患者の加速度または減速度、たとえば患者の左心室の加速度または減速度を感知するように構成された加速度計、たとえばリード線ベースの加速度計、患者の身体活動信号を感知するように構成された身体活動センサ、患者の姿勢を感知するように構成された姿勢センサ、または患者の他の生理学的信号を感知するように構成されたその他の補助生理学的センサを有することができる。

0070

一例において、プロセッサ410は、補助生理学的センサ610と肺動脈圧センサ320に通信可能に連結できる。プロセッサ410は、補助生理学的センサ610から情報を受取り、肺動脈圧センサ320から情報、たとえば肺動脈圧信号を受取るように構成できる。一例において、プロセッサ410は、肺動脈圧センサ320からの情報と補助生理学的センサ610からの情報を用いることで心臓の1回拍出量と心拍出量を算出するように構成できる。

0071

図7は、患者の1回拍出量または心拍出量を推定するための動作方法700の例を示す。
テップS702で、動作方法700は肺動脈圧信号を受取ることを有することができる。肺動脈圧信号は、患者の肺動脈の肺動脈圧の少なくとも一部を示す何らかの信号を有することができる。一例において、肺動脈圧信号は肺動脈センサ320を用いることで感知できる。

0072

ステップS704で、動作方法700は、ステップS702で受取られた圧波形のフィルタリングとダウンサンプリングのうちの少なくとも1つを有することができる。一例において、受取られた肺動脈圧信号は、フィルタ502を用いることでフィルタリングされてよい。一例において、フィルタリングされた肺動脈圧信号は、ダウンサンプラ504を用いることでダウンサンプリングされてよい。

0073

ステップS706で、動作方法700は、たとえば1つ以上の収縮期のピークまたは1つ以上の拡張期の谷を位置特定するために、ダウンサンプリングされた波形のピーク検出を実行し、連続する谷の間の時間間隔を決定することを有することができる。一例において、ピーク検出は、ピーク検出器モジュール506を用いることで実行されてよい。一例において、収縮期と拡張期は、肺動脈圧信号の心臓周期における重複隆起を用いることで特定できる。

0074

ステップS708で、動作方法700は、現心拍に対する脈圧を算出することを有することができる。一例において、脈圧は、減算器モジュール508で収縮期圧(Psystolic)と拡張期圧(Pdiastolic)との間の差を形成することによって算出できる。

0075

ステップS710で、動作方法700は、初期の患者特有の血管抵抗モデルパラメータ422と初期の患者特有の動脈コンプライアンスモデルパラメータ424を反復更新モデ
ル510に提供することを有することができる。一例において、初期の患者特有の動脈コンプライアンスモデルパラメータ422、初期の患者特有の血管抵抗モデルパラメータ424、および初期の患者特有の血管インピーダンスモデルパラメータ426は、記憶装置420に記憶されてよい。一例において、初期の患者特有の血管抵抗モデルパラメータと初期の患者特有の動脈コンプライアンスモデルパラメータは、患者の少なくとも1つの生理学的特性を用いることで導き出すことができる。上記モデルパラメータを決定するために使用できる生理学的特性の例は、CTスキャンまたは超音波画像法を用いることで決定できる患者の心臓の物理次元を有する。

0076

ステップS712で、動作方法700は、反復更新モデル510における現心拍に対する流量プロファイルを、2つのWindkessel式のいずれか1つ(2要素モデルの場合は式1、または3要素モデルの場合は式2)を用いることで算出することを有することができる。

0077

ステップS714で、動作方法700は、1心拍にわたる流量プロファイルを積分して1回拍出量を決定することを有することができる。一例において、積分器514は、反復更新モデル510から受取られた出力流量プロファイルに関する積分を実行できる。

0078

ステップS716で、動作方法700は、1回拍出量を脈圧で除算し、更新された動脈コンプライアンスを算出することを有することができる。
ステップS717で、動作方法700は、記憶装置420内で初期動脈コンプライアンス422を、ステップS716で算出され更新された動脈コンプライアンスで置換することを有する。

0079

ステップS718で、動作方法700は、現心拍にわたる圧の平均を求め、平均圧を決定することを有することができる。
ステップS720で、動作方法700は、現心拍にわたる流量プロファイルの平均を求めて、平均血流量を決定することを有する。

0080

ステップS722で、動作方法700は、平均圧を平均血流量で除算して、更新された血管抵抗を算出することを有することができる。一例において、モジュール512は平均血流量の逆数を乗算器520に提供し、乗算器520は更新された血管抵抗を出力する。

0081

ステップS723で、動作方法700は、記憶装置420内で初期血管抵抗424を、ステップS722で算出され更新された血管抵抗で置換することを有することができる。
ステップS724で、動作方法700は、収縮の間の時間間隔の逆数を取ることによって心拍数を生成することを有することができる。一例において、心拍数は、ピーク検出器モジュール508によって乗算器522に提供される。

0082

ステップS726で、動作方法700は、ピーク検出器モジュール506から受取られた心拍数に、積分器モジュール514から受取られた1回拍出量を乗算することで、心拍出量を生成することを有することができる。一例において、乗算器522を用いることで心拍数と1回拍出量を乗算できる。

0083

上記の詳細な説明は、詳細な説明の一部を構成する添付の図面の参照を含む。図面は、本発明を実施できる特定の実施形態を例示の方法で示している。これらの実施形態は本明細書においては「例」と呼ばれる。このような例は図示または説明された以外の要素を有することができる。しかしながら本発明者は、図示または説明された要素のみが想定された例も意図している。さらに、本発明者は特定の例に関しても、本明細書中で図示または説明された他の例に関して、図示または説明された要素を組合わせ、または置換する例も
意図している。

0084

本明細書中で参照を求めたすべての出版物、特許、および特許文書は、あたかも個々に参照して組込まれたかのように、参照によってそれらの全体が本明細書に組込まれる。本明細書と参照によって組込まれたそれらの文書との間で語法に矛盾がある場合は、組込まれた参照文書の語法は本明細書の語法の補足と見なされるべきである。矛盾が相容れない場合は、本明細書の語法が基準となる。

0085

本明細書において「a」または「an」の用語は、特許文書で慣例のように、1または1以上のものを含むために使用されており、他の「少なくとも1つの」または「1つ以上の」という例または語法には関わりない。本明細書において「or」という用語は非排他的であり、「AまたはB」は特に指示しない限り「AであるがBではない」「BではあるがAではない」および「AおよびB」を含む。添付の請求項において、「including」と「in which」の用語は、それぞれ「comprising」と「wherein」を表す平易な英語として用いられている。また、以下の請求項において「including」と「comprising」の用語は制限がなく、ある請求項においてこのような用語の後に枚挙されている要素以外の要素を有するシステム、装置、物品またはプロセスは、当該請求項の範囲に含まれると見なされる。さらに、以下の請求項において「第1」、「第2」、および「第3」等の用語は、単に標識として使用されており、それらの対象物に数的な要求を課すものではない。

0086

本明細書中に説明された方法例は、少なくとも一部は機械またはコンピュータで実装できる。幾つかの説明は、上記の例で説明された方法を実行するための電子装置を構成するように動作する命令で符号化されたコンピュータ可読媒体または機械可読媒体を含むことができる。このような方法の実装は、マイクロコードアセンブリ言語コード、上位レベル原語コード等のコードを含むことができる。このようなコードは、種々の方法を実行するためのコンピュータ可読命令を含むことができる。コードはコンピュータプログラム製品の一部をなしてもよい。さらに、コードは、実行中または他の時点で1つ以上の揮発性または非揮発性コンピュータ可読媒体に具体的に記憶されてよい。これらのコンピュータ可読媒体は、ハードディスクリムーバブル磁気ディスク、リムーバブル光学ディスク(たとえばコンパクトディスクデジタルビデオディスク)、磁気カセットメモリカードまたはメモリスティックランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)等を含んでよいが、これらに限られない。

0087

上記の説明は例示を意図しており、制限的なものではない。たとえば上述した例(またはその1つ以上の側面)は、互いに組合わせて用いられてよい。当業者が上記の説明を再検討することによって他の実施形態も使用できる。要約は米国特許法施行規則(37C.F.R.)第1.72条(b)に従い、読者が技術的開示内容の本質を迅速に確認できるように提供されている。要約は特許請求の範囲または意味を解釈または制限するために使用されないという理解のもとで提出される。また、上記の詳細な説明において、開示を簡素化する目的で種々の特徴をグループ編成した。この開示方法は、請求されない特徴が何らかの請求項にとって必須であることを意図するものとして解釈すべきではない。むしろ、本発明の要旨は、開示された特定の実施形態の全部の特徴より少数の特徴に存在する。従って、特許請求の範囲は、これによって詳細な説明に組込まれ、各請求項は、個別の実施形態として自立している。本発明の範囲は、添付の特許請求項、およびこれらが権利化される等効物の全範囲を参照して決定されるべきである。

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