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技術 TEG構造、及び層間剥離箇所探索方法

出願人 次世代半導体材料技術研究組合
発明者 伊藤雅樹
出願日 2011年6月10日 (9年6ヶ月経過) 出願番号 2011-129834
公開日 2012年12月27日 (8年0ヶ月経過) 公開番号 2012-256775
状態 未査定
技術分野 半導体等の試験・測定 半導体集積回路装置の内部配線 半導体集積回路
主要キーワード 導通ライン 導通状況 導体部位 剥離検出 九十九折状 一筆書き状 九十九折 引き出しパッド
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (9)

課題

配線層ビア層との剥離箇所を簡単に特定できる技術を提供する。

解決手段

第1層配線層パターン導体部は、所定の方向Xに沿って、複数本点線状に設けられた導体部と、前記方向Xに交差する所定の方向Yに沿って、複数本、点線状に設けられた導体部とを具備し、第2層配線層のパターンの導体部は、所定の方向Xに沿って、複数本、点線状に設けられた導体部と、前記方向Xに交差する所定の方向Yに沿って、複数本、点線状に設けられた導体部とを具備し、前記方向X(方向Y)に沿って設けられた第1層配線層と第2層配線層とは、平面視において、互いに、食い違うように、かつ、全体で、一つの連続した線が描かれるように設けられてなり、第1層配線層と第2層配線層とは、両方向ともに平面視において共通する或る位置において、電気的に接続し一つのラインに沿った一つの導通ラインが構成されている。

概要

背景

多層配線構造、特にLSI等の配線構造は、例えば上層配線層配線下層配線層の配線とがビア層に設けられた導通路を介して繋がった構造である。このような配線構造において、配線層とビア層との間の剥離断線を引き起こすことになる。ところで、今日、LSIの動作速度向上の観点から、ビア層(絶縁層)の低誘電率化が必須となっている。この観点から、ビア層の構成材料としてLow-k材料(比誘電率は3以下)の採用が避けられない。このLow-k材料は、一般的には、ポーラス構造の材料である。そして、ビア層はポーラス構造のものであるが故に、ビア層と配線層(ビア層の隣接層)との密着力接着力)は弱い。すなわち、動作速度向上の観点からビア層の低誘電率化が図られるにつれて、ビア層と配線層とは剥離が起き易くなる。その結果、断線が起き易くなる。この断線は致命的な欠陥である。断線は、例えば製造工程における様々な要件によって、或いは製品が置かれた環境下で加わったストレスによって起きる。断線を防止する為、断線の解析が行われている。そして、前記解析を基にした対策が考えられている。さて、LSIにおいては、配線層間の導通路(ビア)と配線との接続箇所は数百万にも至ることが多い。従って、LSIの不良解析過程では、先ずは、前記数百万もある接続箇所の何所で断線(剥離)が起きているのかを特定する必要が有る。しかしながら、この特定作業は非常に困難である。労力や費用が嵩む。尚、この問題はLSIに限られない。例えば、微細配線化したPCB(printed circuit board)等でも似たような多層配線構造を有している。従って、この場合でも、前記と同様な問題が有る。そして、断線箇所の特定は、やはり、困難である。

ところで、層間絶縁層(ビア層)と配線層との間の剥離を評価する為、次のような技術が提案されている。

例えば、複数の層間絶縁膜を積層した構造を含む半導体チップにおいて、前記複数の層間絶縁膜に形成された2つの端部を備えた素子部と、前記複数の層間絶縁膜に設けられた素子部の2つの端部を互いに電気的に接続するビア配線とによって構成された構造体を含み、前記構造体は半導体チップの内部回路とは独立に設けられていることを特徴とする半導体チップが提案(特開2005−109393号公報)されている。素子部は、例えば抵抗素子である。そして、前記構造体は前記複数の層間絶縁膜間の剥離を評価する剥離評価部材として作用する。前記剥離評価部材は前記半導体チップの応力の掛かり易い領域、例えば四角形形状の半導体チップの場合、前記剥離評価部材は前記四角形形状のコーナーに隣接した領域に配置される。更に、前記素子部の中、最上層の層間絶縁膜上に配置される素子部の2つの端部は、各々、独立して設けられた外部から接触可能なパッドに電気的に接続される。パッドを介して、電流又は電圧が与えられることにより、素子部を構成する抵抗素子の抵抗値を検出することによって、層間絶縁膜の評価が行われる。

又、半導体基板上に3層以上の層間絶縁膜を有する多層配線構造の半導体装置であって、層間絶縁膜には層間絶縁膜の剥離検出を行う為の配線パターンが形成されており、前記配線パターンは、各層間絶縁膜それぞれの内に1本ずつ形成された配線と最下層以外の層間絶縁膜それぞれの内に1つ以上形成されたビアとが全て接続されたビアチェーンを形成し、前記ビアチェーンの各配線は、最上層の層間絶縁膜上に形成された複数の電極パッドにそれぞれ接続されている半導体装置が提案(特開2007−5662号公報)されている。この半導体装置は、前記ビアチェーンを複数本備え、前記ビアチェーンそれぞれの最下層もしくは最上層の配線同士が接続されている。前記ビアチェーンの各ビアは、当該半導体装置の少なくとも一つの隅部に形成されている。前記ビアチェーンの最上層以外の各配線は、それぞれが接続する電極パッドの直下位置あるいは直下位置の近傍から最上層へ引き上げられている。前記ビアチェーンの最下層以外の各配線は、一つ下層の配線とはビアによる接続部および該接続部近傍以外では半導体基板面の垂直方向からみて重ならない。これによれば、ビアチェーンの各配線を全て異なる電極パッドへ接続するので、断線不良が発生した場所を電気的に検出し、剥離した層間絶縁膜の層を特定することができる。すなわち、層間絶縁膜の剥離が発生すると、ビアチェーンの剥離が発生した層の部分(配線とビアの接合部)で断線不良が発生する。従って、ビアチェーンの各配線が接続された電極パッド間の抵抗値が各々測定されることで、ビアチェーンに発生した断線不良が高感度で検出され、層間絶縁膜の剥離の発生した層が特定される。

又、シリコン基板上に積層された複数の絶縁膜を有する多層配線構造の半導体素子であって、半導体素子の各辺の外周端に沿って、絶縁膜の剥離を防止するためのシールリング内外に複数本形成され、各シールリングはそれぞれ、複数の絶縁膜に形成されたリング状の配線パターンと、絶縁膜間において膜厚方向で隣り合う配線パターン間を接続するビアとで構成され、少なくともいずれかの絶縁膜における内外複数のシールリングの配線パターンに、半導体素子の外周端に向かって延びる検出用配線が形成され、同一絶縁膜に形成された異なるシールリングの検出用配線が対をなすように対向して配設され、最上層の絶縁膜の各シールリングがそれぞれ電極パッドに接続されていることを特徴とする半導体素子が提案(特開2008−16573号公報)されている。検出用配線は、例えば複数の絶縁膜に形成された内外複数のシールリングの各配線パターンに形成されている。同一絶縁膜において、一対の検出用配線が複数組み設けられ、一対の検出用配線の先端部から半導体素子の辺の外周端までの距離が、各組み毎に異なっている。検出用配線はシールリングの配線パターンに対して絶縁膜の平面内で直角に配設され、互いに対をなす検出用配線のうち、一方の検出用配線は、その先端部に、相対する他方の検出用配線に向かって屈曲する一方の屈曲配線部を有し、他方の検出用配線は、その先端部に、相対する一方の検出用配線に向かって屈曲する他方の屈曲配線部を有する。シールリングの配線パターンは周方向において複数の分割配線パターンに分割され、検出用配線が各分割配線パターンに形成され、最上段の絶縁膜の各分割配線パターンがそれぞれ電極パッドに接続されている。これによれば、半導体装置の組立の際に絶縁膜に加わる機械的或いは熱的なストレスにより生じる微小クラックや剥離の有無を電気的に検出することが可能になる。

概要

配線層とビア層との剥離箇所を簡単に特定できる技術を提供する。第1層配線層パターン導体部は、所定の方向Xに沿って、複数本、点線状に設けられた導体部と、前記方向Xに交差する所定の方向Yに沿って、複数本、点線状に設けられた導体部とを具備し、第2層配線層のパターンの導体部は、所定の方向Xに沿って、複数本、点線状に設けられた導体部と、前記方向Xに交差する所定の方向Yに沿って、複数本、点線状に設けられた導体部とを具備し、前記方向X(方向Y)に沿って設けられた第1層配線層と第2層配線層とは、平面視において、互いに、食い違うように、かつ、全体で、一つの連続した線が描かれるように設けられてなり、第1層配線層と第2層配線層とは、両方向ともに平面視において共通する或る位置において、電気的に接続し一つのラインに沿った一つの導通ラインが構成されている。

目的

本発明が解決しようとする課題は、配線層とビア層との剥離(断線)箇所を簡単に特定できる技術を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

下層配線層Lと、上層配線層Hと、前記下層配線層Lと前記上層配線層Hとの間に設けられたビア層Iと、前記下層配線層Lに設けられたパターンlの導体部と、前記上層配線層Hに設けられたパターンhの導体部と、前記ビア層Iに設けられたパターンiの導体部とを具備するTEG構造であって、前記下層配線層Lのパターンlの導体部は、所定の方向Xに沿って、複数本点線状に設けられた導体部と、前記方向Xに交差する所定の方向Yに沿って、複数本、点線状に設けられた導体部とを具備し、前記上層配線層Hのパターンhの導体部は、所定の方向Xに沿って、複数本、点線状に設けられた導体部と、前記方向Xに交差する所定の方向Yに沿って、複数本、点線状に設けられた導体部とを具備し、前記方向Xに沿って設けられた前記下層配線層Lのパターンlにおける点線状の或る1本の導体部と、前記方向Xに沿って設けられた前記上層配線層Hのパターンhにおける点線状の或る1本の導体部とは、平面視において、互いに、食い違うように、かつ、全体で、一つの連続した線が描かれるように設けられてなり、前記方向Yに沿って設けられた前記下層配線層Lのパターンlにおける点線状の或る1本の導体部と、前記方向Yに沿って設けられた前記上層配線層Hのパターンhにおける点線状の或る1本の導体部とは、平面視において、互いに、食い違うように、かつ、全体で、一つの連続した線が描かれるように設けられてなり、前記パターンiの導体部は、平面視において共通する或る位置において、前記下層配線層Lのパターンlの点線状の導体部と前記上層配線層Hのパターンhの点線状の導体部との間を電気的に接続するものであり、前記方向Xに沿って設けられた前記下層配線層Lの配線パターンlの点線状の1本の導体部と、前記方向Xに沿って設けられた前記上層配線層Hの配線パターンhの点線状の1本の導体部と、これ等の導体部を電気的に接続するパターンiの導体部とによって、前記方向Xの一つのラインに沿った一つの導通ラインが構成され、前記方向Yに沿って設けられた前記下層配線層Lの配線パターンlの点線状の1本の導体部と、前記方向Yに沿って設けられた前記上層配線層Hの配線パターンhの点線状の1本の導体部と、これ等の導体部を電気的に接続するパターンiの導体部とによって、前記方向Yの一つのラインに沿った一つの導通ラインが構成されてなることを特徴とするTEG構造。

請求項2

前記下層配線層Lのパターンlの導体部と、前記上層配線層Hのパターンhの導体部と、前記ビア層Iのパターンiの導体部とによって、網状の導通ラインが構成されてなることを特徴とする請求項1のTEG構造。

請求項3

前記方向Xに沿って点線状に設けられた或る1本の導体部と、この1本の導体部に隣接する前記方向Xに沿って点線状に設けられた1本の導体部とが、その端部において、電気的に接続される導体部を更に具備してなり、この端部において電気的に接続される導体部と、前記下層配線層Lのパターンlの前記方向Xに沿った複数本の導体部と、前記上層配線層Hのパターンhの前記方向Xに沿った複数本の導体部と、前記ビア層Iのパターンiの導体部とによって、前記方向Xの複数本のラインが電気的に繋がった一つの導通ラインが構成されてなることを特徴とする請求項1又は請求項2のTEG構造。

請求項4

前記方向Yに沿って点線状に設けられた或る1本の導体部と、この1本の導体部に隣接する前記方向Yに沿って点線状に設けられた1本の導体部とが、その端部において、電気的に接続される導体部を更に具備してなり、この端部において電気的に接続される導体部と、前記下層配線層Lのパターンlの前記方向Yに沿った複数本の導体部と、前記上層配線層Hのパターンhの前記方向Yに沿った複数本の導体部と、前記ビア層Iのパターンiの導体部とによって、前記方向Yの複数本のラインが電気的に繋がった一つの導通ラインが構成されてなることを特徴とする請求項1〜請求項3いずれかのTEG構造。

請求項5

請求項1〜請求項4いずれかのTEG構造を用いることによって層間剥離箇所を探索する方法であって、導通ラインに電流を流す通電工程と、サーモグラフにより発熱していない箇所を探索する探索工程とを具備することを特徴とする層間剥離箇所探索方法

請求項6

請求項1〜請求項4いずれかのTEG構造を用いることによって層間剥離箇所を探索する方法であって、方向Xの導通ラインに電流を流す通電工程と、方向Yの導通ラインに電流を流す通電工程と、前記通電工程において、電流が流れない導通ラインを検出する検出工程とを具備することを特徴とする層間剥離箇所探索方法。

技術分野

0001

本発明は、例えば配線検査技術に関する。

背景技術

0002

多層配線構造、特にLSI等の配線構造は、例えば上層配線層配線下層配線層の配線とがビア層に設けられた導通路を介して繋がった構造である。このような配線構造において、配線層とビア層との間の剥離断線を引き起こすことになる。ところで、今日、LSIの動作速度向上の観点から、ビア層(絶縁層)の低誘電率化が必須となっている。この観点から、ビア層の構成材料としてLow-k材料(比誘電率は3以下)の採用が避けられない。このLow-k材料は、一般的には、ポーラス構造の材料である。そして、ビア層はポーラス構造のものであるが故に、ビア層と配線層(ビア層の隣接層)との密着力接着力)は弱い。すなわち、動作速度向上の観点からビア層の低誘電率化が図られるにつれて、ビア層と配線層とは剥離が起き易くなる。その結果、断線が起き易くなる。この断線は致命的な欠陥である。断線は、例えば製造工程における様々な要件によって、或いは製品が置かれた環境下で加わったストレスによって起きる。断線を防止する為、断線の解析が行われている。そして、前記解析を基にした対策が考えられている。さて、LSIにおいては、配線層間の導通路(ビア)と配線との接続箇所は数百万にも至ることが多い。従って、LSIの不良解析過程では、先ずは、前記数百万もある接続箇所の何所で断線(剥離)が起きているのかを特定する必要が有る。しかしながら、この特定作業は非常に困難である。労力や費用が嵩む。尚、この問題はLSIに限られない。例えば、微細配線化したPCB(printed circuit board)等でも似たような多層配線構造を有している。従って、この場合でも、前記と同様な問題が有る。そして、断線箇所の特定は、やはり、困難である。

0003

ところで、層間絶縁層(ビア層)と配線層との間の剥離を評価する為、次のような技術が提案されている。

0004

例えば、複数の層間絶縁膜を積層した構造を含む半導体チップにおいて、前記複数の層間絶縁膜に形成された2つの端部を備えた素子部と、前記複数の層間絶縁膜に設けられた素子部の2つの端部を互いに電気的に接続するビア配線とによって構成された構造体を含み、前記構造体は半導体チップの内部回路とは独立に設けられていることを特徴とする半導体チップが提案(特開2005−109393号公報)されている。素子部は、例えば抵抗素子である。そして、前記構造体は前記複数の層間絶縁膜間の剥離を評価する剥離評価部材として作用する。前記剥離評価部材は前記半導体チップの応力の掛かり易い領域、例えば四角形形状の半導体チップの場合、前記剥離評価部材は前記四角形形状のコーナーに隣接した領域に配置される。更に、前記素子部の中、最上層の層間絶縁膜上に配置される素子部の2つの端部は、各々、独立して設けられた外部から接触可能なパッドに電気的に接続される。パッドを介して、電流又は電圧が与えられることにより、素子部を構成する抵抗素子の抵抗値を検出することによって、層間絶縁膜の評価が行われる。

0005

又、半導体基板上に3層以上の層間絶縁膜を有する多層配線構造の半導体装置であって、層間絶縁膜には層間絶縁膜の剥離検出を行う為の配線パターンが形成されており、前記配線パターンは、各層間絶縁膜それぞれの内に1本ずつ形成された配線と最下層以外の層間絶縁膜それぞれの内に1つ以上形成されたビアとが全て接続されたビアチェーンを形成し、前記ビアチェーンの各配線は、最上層の層間絶縁膜上に形成された複数の電極パッドにそれぞれ接続されている半導体装置が提案(特開2007−5662号公報)されている。この半導体装置は、前記ビアチェーンを複数本備え、前記ビアチェーンそれぞれの最下層もしくは最上層の配線同士が接続されている。前記ビアチェーンの各ビアは、当該半導体装置の少なくとも一つの隅部に形成されている。前記ビアチェーンの最上層以外の各配線は、それぞれが接続する電極パッドの直下位置あるいは直下位置の近傍から最上層へ引き上げられている。前記ビアチェーンの最下層以外の各配線は、一つ下層の配線とはビアによる接続部および該接続部近傍以外では半導体基板面の垂直方向からみて重ならない。これによれば、ビアチェーンの各配線を全て異なる電極パッドへ接続するので、断線不良が発生した場所を電気的に検出し、剥離した層間絶縁膜の層を特定することができる。すなわち、層間絶縁膜の剥離が発生すると、ビアチェーンの剥離が発生した層の部分(配線とビアの接合部)で断線不良が発生する。従って、ビアチェーンの各配線が接続された電極パッド間の抵抗値が各々測定されることで、ビアチェーンに発生した断線不良が高感度で検出され、層間絶縁膜の剥離の発生した層が特定される。

0006

又、シリコン基板上に積層された複数の絶縁膜を有する多層配線構造の半導体素子であって、半導体素子の各辺の外周端に沿って、絶縁膜の剥離を防止するためのシールリング内外に複数本形成され、各シールリングはそれぞれ、複数の絶縁膜に形成されたリング状の配線パターンと、絶縁膜間において膜厚方向で隣り合う配線パターン間を接続するビアとで構成され、少なくともいずれかの絶縁膜における内外複数のシールリングの配線パターンに、半導体素子の外周端に向かって延びる検出用配線が形成され、同一絶縁膜に形成された異なるシールリングの検出用配線が対をなすように対向して配設され、最上層の絶縁膜の各シールリングがそれぞれ電極パッドに接続されていることを特徴とする半導体素子が提案(特開2008−16573号公報)されている。検出用配線は、例えば複数の絶縁膜に形成された内外複数のシールリングの各配線パターンに形成されている。同一絶縁膜において、一対の検出用配線が複数組み設けられ、一対の検出用配線の先端部から半導体素子の辺の外周端までの距離が、各組み毎に異なっている。検出用配線はシールリングの配線パターンに対して絶縁膜の平面内で直角に配設され、互いに対をなす検出用配線のうち、一方の検出用配線は、その先端部に、相対する他方の検出用配線に向かって屈曲する一方の屈曲配線部を有し、他方の検出用配線は、その先端部に、相対する一方の検出用配線に向かって屈曲する他方の屈曲配線部を有する。シールリングの配線パターンは周方向において複数の分割配線パターンに分割され、検出用配線が各分割配線パターンに形成され、最上段の絶縁膜の各分割配線パターンがそれぞれ電極パッドに接続されている。これによれば、半導体装置の組立の際に絶縁膜に加わる機械的或いは熱的なストレスにより生じる微小クラックや剥離の有無を電気的に検出することが可能になる。

先行技術

0007

特開2005−109393号公報
特開2007−5662号公報
特開2008−16573号公報

発明が解決しようとする課題

0008

前記提案の技術は、平面的に何所で剥離が起きているかの特定が出来たり、不良(断線)が発生したことが検出できる点で、一定の効果を奏している。

0009

しかしながら、どの程度の広さで剥離が起きているのかと言った剥離の全容を特定することは出来ない。そして、実際の配線構造から大きく影響を受ける剥離の分布観測することが出来ない。

0010

因みに、従来の断線不良解析では、超音波赤外線による顕微鏡観察を経て断線箇所を特定した後、断面のSEM観察を行なっている。従って、断線箇所の特定には多くの計測機器と労力が必要であった。

0011

従って、本発明が解決しようとする課題は、配線層とビア層との剥離(断線)箇所を簡単に特定できる技術を提供することである。

課題を解決するための手段

0012

前記の課題は、
下層配線層Lと、上層配線層Hと、前記下層配線層Lと前記上層配線層Hとの間に設けられたビア層Iと、前記下層配線層Lに設けられたパターンlの導体部と、前記上層配線層Hに設けられたパターンhの導体部と、前記ビア層Iに設けられたパターンiの導体部とを具備するTEG構造であって、
前記下層配線層Lのパターンlの導体部は、
所定の方向Xに沿って、複数本、点線状に設けられた導体部と、
前記方向Xに交差する所定の方向Yに沿って、複数本、点線状に設けられた導体部
とを具備し、
前記上層配線層Hのパターンhの導体部は、
所定の方向Xに沿って、複数本、点線状に設けられた導体部と、
前記方向Xに交差する所定の方向Yに沿って、複数本、点線状に設けられた導体部
とを具備し、
前記方向Xに沿って設けられた前記下層配線層Lのパターンlにおける点線状の或る1本の導体部と、前記方向Xに沿って設けられた前記上層配線層Hのパターンhにおける点線状の或る1本の導体部とは、平面視において、互いに、食い違うように、かつ、全体で、一つの連続した線が描かれるように設けられてなり、
前記方向Yに沿って設けられた前記下層配線層Lのパターンlにおける点線状の或る1本の導体部と、前記方向Yに沿って設けられた前記上層配線層Hのパターンhにおける点線状の或る1本の導体部とは、平面視において、互いに、食い違うように、かつ、全体で、一つの連続した線が描かれるように設けられてなり、
前記パターンiの導体部は、
平面視において共通する或る位置において、前記下層配線層Lのパターンlの点線状の導体部と前記上層配線層Hのパターンhの点線状の導体部との間を電気的に接続するものであり、
前記方向Xに沿って設けられた前記下層配線層Lの配線パターンlの点線状の1本の導体部と、前記方向Xに沿って設けられた前記上層配線層Hの配線パターンhの点線状の1本の導体部と、これ等の導体部を電気的に接続するパターンiの導体部とによって、前記方向Xの一つのラインに沿った一つの導通ラインが構成され、
前記方向Yに沿って設けられた前記下層配線層Lの配線パターンlの点線状の1本の導体部と、前記方向Yに沿って設けられた前記上層配線層Hの配線パターンhの点線状の1本の導体部と、これ等の導体部を電気的に接続するパターンiの導体部とによって、前記方向Yの一つのラインに沿った一つの導通ラインが構成されてなる
ことを特徴とするTEG構造によって解決される。

0013

前記TEG構造であって、前記下層配線層Lのパターンlの導体部と、前記上層配線層Hのパターンhの導体部と、前記ビア層Iのパターンiの導体部とによって、網状の導通ラインが構成されてなることを特徴とするTEG構造によって解決される。

0014

前記TEG構造であって、好ましくは、前記方向Xに沿って点線状に設けられた或る1本の導体部と、この1本の導体部に隣接する前記方向Xに沿って点線状に設けられた1本の導体部とが、その端部において、電気的に接続される導体部を更に具備してなり、この端部において電気的に接続される導体部と、前記下層配線層Lのパターンlの前記方向Xに沿った複数本の導体部と、前記上層配線層Hのパターンhの前記方向Xに沿った複数本の導体部と、前記ビア層Iのパターンiの導体部とによって、前記方向Xの複数本のラインが電気的に繋がった一つの導通ラインが構成されてなることを特徴とするTEG構造によって解決される。

0015

前記TEG構造であって、好ましくは、前記方向Yに沿って点線状に設けられた或る1本の導体部と、この1本の導体部に隣接する前記方向Yに沿って点線状に設けられた1本の導体部とが、その端部において、電気的に接続される導体部を更に具備してなり、この端部において電気的に接続される導体部と、前記下層配線層Lのパターンlの前記方向Yに沿った複数本の導体部と、前記上層配線層Hのパターンhの前記方向Yに沿った複数本の導体部と、前記ビア層Iのパターンiの導体部とによって、前記方向Yの複数本のラインが電気的に繋がった一つの導通ラインが構成されてなることを特徴とするTEG構造によって解決される。

0016

前記の課題は、
前記TEG構造を用いることによって層間剥離箇所を探索する方法であって、
導通ラインに電流を流す通電工程と、
サーモグラフにより発熱していない箇所を探索する探索工程
とを具備することを特徴とする層間剥離箇所探索方法によって解決される。

0017

前記の課題は、
前記TEG構造を用いることによって層間剥離箇所を探索する方法であって、
方向Xの導通ラインに電流を流す通電工程と、
方向Yの導通ラインに電流を流す通電工程と、
前記通電工程において、電流が流れない導通ラインを検出する検出工程
とを具備することを特徴とする層間剥離箇所探索方法によって解決される。

発明の効果

0018

配線層とビア層との剥離個所、例えば断線箇所を簡単に特定できる。

図面の簡単な説明

0019

本発明になるTEG構造の基本を示す概略平面
図1のA部(図1における実線で囲んだ個所)拡大図
図2のa−a’線断面図
層配線の場合の図3相当の断面図
導通ラインがx軸方向に沿って7本、y軸方向に沿って8本の場合のTEG構造の概略平面図(断線個所が1個所)
導通ラインがx軸方向に沿って7本、y軸方向に沿って8本の場合のTEG構造の概略平面図(断線個所が2個所)
実施例1の試料断面
計測フローチャート

実施例

0020

第1の本発明はTEG構造である。本TEG構造は、下層配線層Lを具備する。又、上層配線層Hを具備する。又、前記下層配線層Lと前記上層配線層Hとの間に設けられたビア層Iを具備する。前記下層配線層Lはパターンlの導体部を具備する。前記上層配線層Hはパターンhの導体部を具備する。前記ビア層Iはパターンiの導体部を具備する。前記下層配線層Lのパターンlの導体部は、所定の方向Xに沿って、複数本の導体部を具備する。かつ、所定の方向Yに沿って、複数本の導体部を具備する。前記上層配線層Hのパターンhの導体部も、所定の方向Xに沿って、複数本の導体部を具備する。かつ、所定の方向Yに沿って、複数本の導体部を具備する。前記方向Xと前記方向Yとは交差する。前記方向Xと前記方向Yとは、直交する場合と、斜交する場合とが有る。どちらの場合でも良い。好ましくは直交である。前記1本1本(各々)の導体部は、点線状のものである。前記方向Xに沿って設けられた前記下層配線層Lのパターンlにおける点線状の或る1本の導体部と、前記方向Xに沿って設けられた前記上層配線層Hのパターンhにおける点線状の或る1本の導体部とは、平面視において、互いに、食い違うように、かつ、全体で、一つの連続した線が描かれるように設けられたものである。前記方向Yに沿って設けられた前記下層配線層Lのパターンlにおける点線状の或る1本の導体部と、前記方向Yに沿って設けられた前記上層配線層Hのパターンhにおける点線状の或る1本の導体部とは、平面視において、互いに、食い違うように、かつ、全体で、一つの連続した線が描かれるように設けられたものである。前記パターンiの導体部は、平面視において共通する或る位置において、前記下層配線層Lのパターンlの点線状の導体部と前記上層配線層Hのパターンhの点線状の導体部との間を電気的に接続するものである。前記方向Xに沿って設けられた前記下層配線層Lの配線パターンlの点線状の1本の導体部と、前記方向Xに沿って設けられた前記上層配線層Hの配線パターンhの点線状の1本の導体部と、これ等の導体部を電気的に接続するパターンiの導体部とによって、前記方向Xの一つのラインに沿った一つの導通ラインが構成される。前記方向Yに沿って設けられた前記下層配線層Lの配線パターンlの点線状の1本の導体部と、前記方向Yに沿って設けられた前記上層配線層Hの配線パターンhの点線状の1本の導体部と、これ等の導体部を電気的に接続するパターンiの導体部とによって、前記方向Yの一つのラインに沿った一つの導通ラインが構成される。例えば、前記下層配線層Lのパターンlの導体部と、前記上層配線層Hのパターンhの導体部と、前記ビア層Iのパターンiの導体部とによって、網状の導通ラインが構成される。すなわち、経糸緯糸とが用いられて織られた織物の如きの網状の導通ラインが構成される。

0021

本TEG構造は、好ましくは、前記方向Xに沿って点線状に設けられた或る1本の導体部と、この1本の導体部に隣接する前記方向Xに沿って点線状に設けられた1本の導体部とが、その端部において、電気的に接続される導体部を更に具備する。そして、この端部において電気的に接続される導体部と、前記下層配線層Lのパターンlの前記方向Xに沿った複数本の導体部と、前記上層配線層Hのパターンhの前記方向Xに沿った複数本の導体部と、前記ビア層Iのパターンiの導体部とによって、前記方向Xの複数本のラインが電気的に繋がった一つの導通ラインが構成される。

0022

本TEG構造は、好ましくは、前記方向Yに沿って点線状に設けられた或る1本の導体部と、この1本の導体部に隣接する前記方向Yに沿って点線状に設けられた1本の導体部とが、その端部において、電気的に接続される導体部を更に具備する。そして、この端部において電気的に接続される導体部と、前記下層配線層Lのパターンlの前記方向Yに沿った複数本の導体部と、前記上層配線層Hのパターンhの前記方向Yに沿った複数本の導体部と、前記ビア層Iのパターンiの導体部とによって、前記方向Yの複数本のラインが電気的に繋がった一つの導通ラインが構成される。

0023

本TEG構造は次のように言うことも出来る。(1)本TEG構造は、基板とこの基板上に設けられた上下の配線層と、この上下の配線層との間に設けられたビア層を具備する。(2)上下の配線層に設けた配線との間のビア層に所定間隔で設けられたジグザグ状導通回路チップ横断的に形成されている。(3)前記導通回路は、ジグザグの上下位置をずらして、相互に交差して、組み合わされて形成されている。(4)各々の配線は、配線の終端部で、相互に、恰も、1本の配線が形成される如く接続され、終端部からパッドに引出されるようにしていても良く、相互に、全く、接続されておらず、独立していても良い。(5)更に、配線の終端に設けられたパッド部から外部の測定装置に接続できるよう構成されている。前記TEG構造の任意の導通回路を1本選択し、その電気的特性を測定装置で計測する。そして、次々に、順次、計測する。このようにすることで、配線層がチップの何所からどのような剥離やクラックによる断線破壊が進行するのかを特定できる。前記1本1本の配線の間隔は、均一でも、そうでなくても良い。つまり、部分的に狭いものが有っても良い。部分的に狭くしておけば、その領域では検出感度が高まる。基板は、シリコン生地回路を設けた場合だけでなく、ハンダボールインターポーザとの導通回路を構成して、回路網として一体としても良い。上層下層を走る配線を接続する導通路(ビア)の形状は、円柱や角柱形状が一般的であるが、これに限られるものでは無い。形状は問わない。材料の違いも問わない。上下の配線層とビアを介する導通路の層数は、一層でも、複数層でも良い。一般的には、ビアないしはビアと配線部分の接続部が破壊され易いので、他の導通回路部分、例えば上下の配線層における配線幅は問わない。ビアの数を制約しない様に決めれば足りる。

0024

第2の本発明は層間剥離箇所探索方法である。この方法は上記TEG構造を用いる方法である。本方法は導通ラインに電流を流す通電工程を有する。サーモグラフにより発熱していない箇所を探索する探索工程を有する。

0025

第3の本発明は層間剥離箇所探索方法である。この方法は上記TEG構造を用いる方法である。本方法は方向Xの導通ラインに電流を流す通電工程を有する。方向Yの導通ラインに電流を流す通電工程を有する。前記通電工程において、電流が流れない導通ラインを検出する検出工程を有する。

0026

これによって断線箇所を探索(検出)できる。断線のモードは、上下層間の剥離、強度の低い絶縁層内の破壊などの諸原因がある。上下層の剥離では、水分の侵入などによりリークが発生したりすることもあり、導通配線の抵抗値が不安定になる傾向がある。絶縁層内部のビア破壊では、或る領域で全て高い抵抗値となる傾向が有る。測定値の傾向を見るだけでも、当業者ならば、破壊モード大凡の判断が出来る。

0027

図1図3は本発明になるTEG構造の基本を示す図である。

0028

図1の実線で示される通り、上層配線層(第2層)に、第1本目、第2本目、第3本目、……、第m本目の点線状導体部(第2層配線:上層配線)が、x−y座標系のx軸方向に沿って、設けられている。かつ、第1本目、第2本目、第3本目、……、第n本目の点線状導体部(第2層配線:上層配線)が、x−y座標系のy軸方向に沿って、設けられている。

0029

図1点線で示される通り、下層配線層(第1層)に、第1本目、第2本目、第3本目、……、第m本目の点線状導体部(第1層配線:下層配線)が、x−y座標系のx軸方向に沿って、設けられている。かつ、第1本目、第2本目、第3本目、……、第n本目の点線状導体部(第1層配線:下層配線)が、x−y座標系のy軸方向に沿って、設けられている。

0030

図1の●印位置は、第1層配線の導体部の端部と第2層配線の導体部の端部とが上下(平面視)で重なっている位置である。この●印位置において、第1層と第2層との間のビア層にビア(導通路)が、図1紙面に垂直方向に設けられているので、上下の配線(導体部)の間で導通がなされている。

0031

すなわち、x軸方向に沿って設けられた実線で示される第2層配線の第k(k=1〜m)本目の点線状導体部と、x軸方向に沿って設けられた点線で示される第1層配線の第k(k=1〜m)本目の点線状導体部とは、上下(平面視)において、同一の線上に位置しているものの、導体部は、互いに、食い違い状のものとなっている。そして、各々の導体部の端部(●印で示される位置)が、図1の紙面に垂直方向に伸びたビア(導通路)によって、連結されているので、図3に示される如く、ジグザグ状(九十九折状オンオフが繰り返して行われる如きの矩形波状)となって電気的に繋がったものとなり、x軸方向に沿って、一つの導通ラインが構成されている。すなわち、平面視で一直線状(但し、上下方向においてくねくね折れ曲がっている)の導通ラインが、x軸方向に沿って、合計、m本、設けられているかの如くになっている。

0032

又、y軸方向に沿って設けられた実線で示される第2層配線の第k(k=1〜n)本目の点線状導体部と、y軸方向に沿って設けられた点線で示される第1層配線の第k(k=1〜m)本目の点線状導体部とは、上下(平面視)において、同一の線上に位置しているものの、導体部は、互いに、食い違い状のものとなっている。そして、各々の導体部の端部(●印で示される位置)が、図1の紙面に垂直方向に伸びたビア(導通路)によって、連結されているので、図3に示される場合と同様、ジグザグ状(九十九折状:オン・オフが繰り返して行われる如きの矩形波状)となって電気的に繋がったものとなり、y軸方向に沿って、一つの導通ラインが構成されている。そして、平面視で一直線状(但し、上下方向においてくねくね折れ曲がっている。)の導通ラインが、y軸方向に沿って、合計、n本、設けられているかの如くになっている。

0033

又、図1に示される如く、y軸方向に沿った第n本目の導体部位置の右側(外側)位置において、x軸方向に沿った第2層配線における第1本目の導体部の端部とx軸方向に沿った第2層配線における第2本目の導体部の端部とが電気的に接続され、y軸方向に沿った第1本目の導体部位置の左側(外側)位置において、x軸方向に沿った第2層配線における第2本目の導体部の端部とx軸方向に沿った第2層配線における第3本目の導体部の端部とが電気的に接続され、以下、順に、同様に、電気的に接続されている。従って、x軸方向に沿って設けられた合計m本の導通ラインは全てが一筆書きの如くに電気的に接続されたものとなっており、結局、一つの導通ラインが構成された如きのものとなっている。

0034

又、図1に示される如く、x軸方向に沿った第(m−1)本目の導体部位置と第m本目の導体部位置との間において、y軸方向に沿った第2層配線における第1本目の導体部の端部とy軸方向に沿った第2層配線における第2本目の導体部の端部とが電気的に接続され、x軸方向に沿った第1本目の導体部位置と第2本目の導体部位置との間において、y軸方向に沿った第2層配線における第2本目の導体部の端部とy軸方向に沿った第2層配線における第3本目の導体部の端部とが電気的に接続され、以下、順に、同様に、電気的に接続されている。従って、y軸方向に沿って設けられた合計n本の導通ラインは全てが一筆書きの如くに電気的に接続されたものとなっており、結局、一つの導通ラインが構成された如きのものとなっている。

0035

尚、図1からも判る通り、x軸方向に沿って設けられた合計m本の導通ラインは、独立して、各々の導通ライン間で電気的導通の計測(抵抗値の測定)が出来るように、かつ、上記合計m本の導通ラインが一つに繋がった導通ライン間で電気的導通の計測(抵抗値の測定)が出来るように、外部測定器の接続部であるパッドに接続できるよう構成されている。又、y軸方向に沿って設けられた合計n本の導通ラインは、独立して、各々の導通ライン間で電気的導通の計測(抵抗値の測定)が出来るように、かつ、上記合計n本の導通ラインが一つに繋がった導通ライン間で電気的導通の計測(抵抗値の測定)が出来るように、外部測定器の接続部であるパッドに接続できるよう構成されている。

0036

さて、上記x軸方向またはy軸方向に沿った導通ライン1本1本の抵抗は、途中に断線が無い場合、或る有限の値、例えば数百kΩである。しかしながら、何れかの個所で剥離、即ち、断線が生じた場合、該当する配線の抵抗値は無限大になる。そして、剥離(断線)個所は、ピンポイントでは無く、或る一定の領域で生じる。従って、x軸方向に沿った導通ラインにおける抵抗測定、及びy軸方向に沿った導通ラインにおける抵抗測定が行われることで、剥離(断線)個所(領域)を検出できる。勿論、x軸方向に沿った導通ライン間の間隔、y軸方向に沿った導通ライン間の間隔を狭くすることによって、剥離(断線)個所(領域)の検出精度は高まる。

0037

上記は二層配線の例で説明された。すなわち、上層配線層−ビア層−下層配線層の例で説明された。しかし、これは、図4に示される如く、三層以上の配線の場合も同様に考えられる。例えば、ビアが接続する配線層数を何層にしてもビアで連結しておけば、結果は同様である。寸法においても、LSIに用いられる数十nmから数μmレベルの配線とビア径から、PCBで用いられる数百μmから数mmの範囲の配線とビア径までであっても、サイズのレベルに依らず同じ効果が得られることは明白である。

0038

本発明はTEGに関するものであるから、製品性能には何ら寄与しない。しかしながら、構造が簡単で、かつ、寸法や本数を任意に設定できるばかりでなく、既存の技術で、数十nmレベルという微細なビアや配線を形成できる。従って、製品チップの外側や内側に組み込むことが出来る。製品チップの内側にトレーサ、或いは断線を検出するセンサとして組み込み、使用中のモニタとすることも出来る。

0039

検出(計測:探索)方法に関しては、前述のx軸方向とy軸方向との各々の任意の導通ライン間の導通を測定することになるが、その導通ルートについては、次の様な方法が有効である。抵抗測定の場合では、第1本目から第n本目まで、又は第1本目から第m本目までが、デイジーチェーンの様に全面で恰も1本の配線のように測定できるので、断線が検出された場合には、その測定範囲を1/z(zは、例えば1.5〜5の数)、例えば1/2ずつ減じて行き、最終的に断線箇所の特定へと導くことが出来る。単純な抵抗測定以外にも、例えば独立した1本1本の引き出しパッド部から、配線金属溶断しない程度の電流密度で電流を流して発熱させ、チップ上方から配線およびビアの温度を計測することで、温度の低い断線部と高温になった健全な配線部とを検出・識別して特定することもできる。そして、顕微鏡を用いて行っていた従来の剥離(断線)個所の検出手法に代わって、通電と言った簡単な手法で剥離(断線)個所の検出が可能になった。

0040

図5は、x軸方向に沿って設けられた7本の導通ライン1b−1b’,2b−2b’,3b−3b’,4b−4b’,5b−5b’,6b−6b’,7b−7b’と、y軸方向に沿って設けられた8本の導通ライン1a−1a’,2a−2a’,3a−3a’,4a−4a’,5a−5a’,6a−6a’,7a−7a’,8a−8a’とを有する場合の例である。剥離(断線)個所は点線で囲まれる領域である。上層配線層(第2層)と下層配線層(第1層)とを接続するビア層(或いは、ビア層との境界領域)で剥離が起きている為、○で示されたビアには電気的導通が無い。このことは、以下に示す測定の前には知り得ない。その他の●で示したビアは、導通している正常なビアである。このTEGをy軸方向の8本の導通ライン1a−1a’,2a−2a’,3a−3a’,4a−4a’,5a−5a’,6a−6a’,7a−7a’,8a−8a’で抵抗を測定する。そうすると、剥離により断線が起きているビア(○個所)を有する導通ライン5a−5a’における抵抗は無限大となり、他の7本の導通ライン1a−1a’,2a−2a’,3a−3a’,4a−4a’,6a−6a’,7a−7a’,8a−8a’における抵抗は或る有限な抵抗値である。同様に、x軸方向の7本の導通ライン1b−1b’,2b−2b’,3b−3b’,4b−4b’,5b−5b’,6b−6b’,7b−7b’で抵抗を測定する。そうすると、剥離により断線が起きているビア(○個所)を有する導通ライン6b−6b’における抵抗は無限大となり、他の6本の導通ライン1b−1b’,2b−2b’,3b−3b’,4b−4b’,5b−5b’,7b−7b’における抵抗は或る有限な抵抗値である。この結果、導通ライン5a−5a’と導通ライン6b−6b’とが交差する4個のビア全てか何れかにおいて断線が起きていると瞬時に予想できる。

0041

上記の如く、導通ライン1a−1a’,2a−2a’,3a−3a’,4a−4a’,6a−6a’,7a−7a’,8a−8a’の1本1本、又、導通ライン1b−1b’,2b−2b’,3b−3b’,4b−4b’,5b−5b’,6b−6b’,7b−7b’の1本1本の導通を調べても良い。しかしながら、この場合、測定回数が多くなる。そこで、少ない測定回数で検出できる方法を説明する。図5においてy軸方向に沿った導通ラインでは、1a−1a’−2a’−2a−3a−3a’−4a’−4a−5a−5a’−6a’−6a−7a−7a’−8a’−8aと直列に連結されている為、1aと8aとの間で恰も1本の如きの配線の抵抗を測定することが出来る。この場合でも、断線が無い場合、或る有限の抵抗値を示す。従って、断線の有無を一度の測定で判断できる。本例の場合は、途中に断線が有るから、抵抗値は無限大になる。それで、次に、例えば1aと4aとの間で抵抗を測定する。ここでは、抵抗値が有限の値であるから、断線が無いと判断できる。今度は、5aと8aとの間で抵抗を測定する。ここでは、抵抗値が無限大の値であるから、断線が有ると判断できる。そこで、次に、5aと6aとの間で抵抗を測定する。ここでは、抵抗値が無限大の値であるから、断線が有ると判断できる。又、7aと8aとの間で抵抗を測定する。ここでは、抵抗値が有限の値であるから、断線が無いと判断できる。又、5aと5a’との間、及び6aと6a’との間で抵抗を測定する。この結果より、5a−5a’ラインのみが抵抗値は無限大であることを知るので、ここに断線が有ると判断できる。この判断に至るまでの抵抗測定回数は前記の場合よりも少ない。上記説明はy軸方向に沿った導通ラインでの説明であるが、x軸方向に沿った導通ラインの場合も同様である。

0042

上記測定には、プロービングによる機械的な動作によっても、或いは電気的なスイッチングで、順次、計測するようにしても良い。仮に、各配線が短絡されておらず、電気的に独立した配線で形成されている場合には、引き出しパッド間を外部の計測機器で短絡すれば、同じ効果が得られる。ここで言う外部の計測機器には公知のスイッチングマトリクス等が利用できる。

0043

上記は抵抗値の測定により断線個所を検出するものであった。しかしながら、サーモグラフを用いた手法を用いることも出来る。すなわち、先ず、導通ライン1a−1a’,2a−2a’,3a−3a’,4a−4a’,6a−6a’,7a−7a’,8a−8a’の1本1本、又、導通ライン1b−1b’,2b−2b’,3b−3b’,4b−4b’,5b−5b’,6b−6b’,7b−7b’の1本1本に、各々の導通ラインに溶断が起きない程度の電流密度の電流を流す。溶断しない程度の電流密度とは、Cu配線である場合には1MA/cm2程度、Al配線の場合では100A/cm2程度である。この程度の電流を流すと、断線が無い導通ラインではジュール熱による発熱が有る。断線している導通ラインでは電流が流れないから、発熱は無い。従って、断線個所は冷えたままである。この状態にて、サーモグラフを用いて温度を観測すれば、直ちに、冷温個所(断線個所)を知ることが出来る。図5の例では、導通ライン5a−5a’と導通ライン6b−6b’との交点個所が断線個所であることを検出できる。

0044

図5は断線個所が一個所の例であった。断線個所が二個所の例が図6に示される。図5と同様に、○は断線しているビア、●は断線していないビアである。点線で囲まれる領域が剥離(断線)個所である。この場合でも、実線で囲まれる領域を検出できる。そして、複数個所において断線(剥離)が有っても、その複数個所を検出できる。

0045

上記は配線層が二層の場合であった。しかしながら、配線層が三層以上の場合でも基本原理は同じである。例えば、最下層と最上層だけに導通ラインを設け、その間の層に導通路(ビア)を設けておけば(図4参照)、上記と同様にして剥離個所を検出できる。勿論、隣接する二層に上記本発明の技術を用いたならば、平面方向における断線個所のみならず、垂直方向、即ち、どの層で断線が起きているかを知ることも出来る。

0046

以下、具体的な実施例を挙げて説明する。尚、以下で説明される実施例に本発明は限定されず、本発明の技術思想の範囲内において実施例は適宜変更され得ることは明らかである。

0047

[実施例1]
本発明が半導体ウエハの大規模ポリイミドフィルム評価実験に適用された場合で説明(図7参照)される。

0048

直径300mmのウエハにアルミニウムのパターンを形成し、その上にポリイミドフィルム状にコーティングして絶縁層を形成し、2層の再配線層を形成した。下層のアルミニウム配線へはビアを形成して導通させた。そして、再配線層の最上層に形成したCuビアの上に半田ボール融着し、フリップチップを形成した。チップのアルミニウム配線層に有る端子はそのまま使用される。すなわち、第1層のアルミニウム配線と絶縁膜であるポリイミド、そして第2層となる銅配線との間で、矩形状のジグザグ配線が形成された。

0049

本例では基板は実装基板とチップが一体になった導通回路網を持つTEG構造となる。チップサイズは約20mm角で、アルミニウムと銅の配線幅は30μm、配線(導通ライン)数はx軸方向、y軸方向いずれもが130本である。配線端部には端子(パッド部)が有り、プローブなどの手段でコンタクトできる。このフリップチップを単独で、温度サイクル試験なのどの環境試験掛けて、その導通状況を測定することも出来る。このフリップチップを基板実装して組立て、基板上に測定端子を設けることで、実装後の信頼性試験が出来る。

0050

測定器には、測定端子へのプロービングを逐次行い、その抵抗値を計測する方法でもよいが、本実施例では、パッドに固定した測定端子の先に順次導通配線を測定するプログラムを可能とする測定装置を用いた。合計16900個のビアの初期電気抵抗を測定した。測定機器セットアップを含め約10分で完了した。環境試験後に剥離が生じれば、初期測定と同様に即座に特定できる。

0051

使用したプログラムには、全ての配線に結線した測定端子の測定機側では、測定開始スイッチ操作、一筆書きとなるような結線による導通配線の測定とその後の結果表示、次に不良が存在する結果に基づくスイッチ操作と配線の半分に当たる導通配線群の測定とその結果表示、不良表示のある配線群を更に分割しての測定とその結果の表示、最終的には、どの部分が不良箇所なのかの表示を行う一連の操作を含んでいる。図8測定フローチャートが示される。

0052

従来は、TEG配線として一筆書き状のデイジーチェーンが形成されていた為、破壊箇所の特定は超音波や赤外線観察などの顕微鏡を駆使した外観検査主体で得られた画像の濃淡で判断していた。この方法では、測定感度が不安定な上、破断箇所の特定は、断面観察で確認せざるを得ず、剥離個所の特定に10時間以上も掛っていた。

0053

従って、本発明の特長を容易に理解できる。

0054

[実施例2]
本発明が低誘電率層間絶縁膜を用いた配線形成評価用パターンに適用された例で説明される。TEGとしてはシリコン生地に形成した簡単な層構造であって、基板はシリコンチップである。

0055

使用されるLow-k膜の機械的強度は低いので、例えばチップの端部に設けたガードリングの効果を確認する為に有効である。

0056

ウエハ状で配線が形成され、その後ダイシング個片に分割される。この時のダイシングでのガードリングのダメージにより、その影響が配線にも及ぶ。このことは本発明により評価できる。

0057

本実施例では、比誘電率が2.8のMSQ系のLow-k材が用いられた配線TEGが作製された。電気的に評価する九十九折りパターンの平面的な隙間に、100nmずつの配線と絶縁膜で導通ラインを形成した。測定方法は、上記実施例1と同様に行われた。

0058

TEGを温度サイクル試験で300サイクル行った処、従来は検出できなかったチップ角複数箇所に亘って剥がれが顕在化した。そこで、ダイシングなどの工程条件の変更などの対策を講じた結果、剥離を防ぐことが出来た。

0059

[実施例3]
本発明が、製品着工直前にPCBを形成する装置間の最終検査の為、不具合検出トレーサとして用いられた。本発明を搭載し完成したPCBに大電流を流し発熱させ、サーモグラフによる検査が実施された。或る特定の領域において、フラックス塗布ムラを原因とする断線箇所が検出された。すなわち、市場に出荷する前に製品不良を防止できた。

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