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技術 タイヤ

出願人 株式会社ブリヂストン
発明者 高橋淳一
出願日 2011年6月7日 (9年5ヶ月経過) 出願番号 2011-127397
公開日 2012年12月27日 (7年10ヶ月経過) 公開番号 2012-254653
状態 未査定
技術分野 タイヤ一般
主要キーワード 中央領 損失係数tanδ 外側ベルト 摩耗量比 矩形率 内圧条件 ドライビングフォース セパレート性
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2012年12月27日)のものです。
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図面 (3)

課題

高速耐久性能などの耐久性能を確保しつつ、センター摩耗を抑制することが可能なタイヤを提供する。

解決手段

タイヤは、路面に接地する接地面を有するトレッドゴム層と、トレッドゴム層のタイヤ径方向内側に配置される少なくとも1層のベルト層と、前記ベルト層と前記トレッドゴム層との間に配置される複数のベルト補強層とを備える。タイヤは、前記複数のベルト補強層の内、最もタイヤ径方向外側には、最外ベルト補強層が配置されており、前記最外ベルト補強層は、トレッド幅方向中央に位置する中央領域に配置される中央補強層と、前記中央領域よりもトレッド幅方向外側であり、前記ベルト層の端部が位置する外側領域に配置される外端補強層とを備え、前記中央補強層は、有機繊維コードゴム部材とによって形成されており、前記外端補強層は、60℃の損失係数tanδが0.05以下であるゴム部材のみによって形成されている。

概要

背景

従来、小型トラック向けの空気入りタイヤ(以下、タイヤ)では、耐久性能を確保するため、ベルト層補強するベルト補強層が設けられたタイヤが知られている(例えば、特許文献1参照)。

かかるタイヤでは、ベルト層のタイヤ径方向外側に、複数のベルト補強層が配置されている。また、複数のベルト補強層の内、最もタイヤ径方向外側に配置されている最外ベルト補強層は、ベルト層の端部が位置する外側領域に配置されている。具体的に、最外ベルト補強層は、トレッド幅方向に離間して配置される一対の外端補強層によって構成されており、それぞれの外端補強層は、外側領域に位置するベルト層の端部を覆うように配置されている。

このようなタイヤでは、ベルト層の端部に発生するセパレートを抑制する耐セパレート性能が確保され、タイヤの耐久性能が向上している。

また、かかるタイヤでは、最外ベルト補強層がベルト層の端部に配置されているので、タイヤの高速回転時においても、ベルト層の端部に発生する歪みを抑制できる。よって、かかるタイヤでは、歪みに起因して外側領域に発生する発熱を抑制できるため、高速耐久性能も確保されている。

概要

高速耐久性能などの耐久性能を確保しつつ、センター摩耗を抑制することが可能なタイヤを提供する。 タイヤは、路面に接地する接地面を有するトレッドゴム層と、トレッドゴム層のタイヤ径方向内側に配置される少なくとも1層のベルト層と、前記ベルト層と前記トレッドゴム層との間に配置される複数のベルト補強層とを備える。タイヤは、前記複数のベルト補強層の内、最もタイヤ径方向外側には、最外ベルト補強層が配置されており、前記最外ベルト補強層は、トレッド幅方向中央に位置する中央領域に配置される中央補強層と、前記中央領域よりもトレッド幅方向外側であり、前記ベルト層の端部が位置する外側領域に配置される外端補強層とを備え、前記中央補強層は、有機繊維コードゴム部材とによって形成されており、前記外端補強層は、60℃の損失係数tanδが0.05以下であるゴム部材のみによって形成されている。

目的

本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、高速耐久性能などの耐久性能を確保しつつ、センター摩耗を抑制することが可能なタイヤを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

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請求項1

路面に接地する接地面を有するトレッドゴム層と、トレッドゴム層のタイヤ径方向内側に配置される少なくとも1層のベルト層と、前記ベルト層と前記トレッドゴム層との間に配置される複数のベルト補強層とを備えるタイヤであって、前記複数のベルト補強層の内、最もタイヤ径方向外側には、最外ベルト補強層が配置されており、前記最外ベルト補強層は、トレッド幅方向中央に位置する中央領域に配置される中央補強層と、前記中央領域よりもトレッド幅方向外側であり、前記ベルト層の端部が位置する外側領域に配置される外端補強層とを備え、前記中央補強層は、有機繊維コードゴム部材とによって形成されており、前記外端補強層は、60℃の損失係数tanδが0.05以下であるゴム部材のみによって形成されていることを特徴とするタイヤ。

請求項2

前記中央補強層は、前記接地面の幅の35〜50%の幅を有し、かつ、トレッド幅方向中心タイヤ赤道面とを一致するように配置されており、前記外端補強層は、前記接地面のトレッド幅方向の幅の10〜20%の幅を有し、かつ、トレッド幅方向中心と前記接地面の端部のトレッド幅方向における位置とを一致するように配置されていることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ。

請求項3

前記ベルト層は、前記接地面の幅の85〜115%の幅を有し、かつ、トレッド幅方向中心とタイヤ赤道面とを一致するように配置されており、前記複数のベルト補強層の内、前記外側ベルト補強層を除く他のベルト補強層は、前記接地面の幅の85〜115%の幅を有し、かつ、トレッド幅方向中心と前記タイヤ赤道面とを一致するように配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のタイヤ。

技術分野

0001

本発明は、路面に接地する接地面を有するトレッドゴム層と、トレッドゴム層のタイヤ径方向内側に配置されるベルト層と、前記ベルト層と前記トレッドゴム層との間に配置されるベルト補強層とを備えるタイヤに関する。

背景技術

0002

従来、小型トラック向けの空気入りタイヤ(以下、タイヤ)では、耐久性能を確保するため、ベルト層を補強するベルト補強層が設けられたタイヤが知られている(例えば、特許文献1参照)。

0003

かかるタイヤでは、ベルト層のタイヤ径方向外側に、複数のベルト補強層が配置されている。また、複数のベルト補強層の内、最もタイヤ径方向外側に配置されている最外ベルト補強層は、ベルト層の端部が位置する外側領域に配置されている。具体的に、最外ベルト補強層は、トレッド幅方向に離間して配置される一対の外端補強層によって構成されており、それぞれの外端補強層は、外側領域に位置するベルト層の端部を覆うように配置されている。

0004

このようなタイヤでは、ベルト層の端部に発生するセパレートを抑制する耐セパレート性能が確保され、タイヤの耐久性能が向上している。

0005

また、かかるタイヤでは、最外ベルト補強層がベルト層の端部に配置されているので、タイヤの高速回転時においても、ベルト層の端部に発生する歪みを抑制できる。よって、かかるタイヤでは、歪みに起因して外側領域に発生する発熱を抑制できるため、高速耐久性能も確保されている。

先行技術

0006

特開2001−180225号公報

発明が解決しようとする課題

0007

しかしながら、従来技術に係るタイヤでは、次のような問題があった。すなわち、従来技術のように、最外ベルト補強層がベルト層の端部に配置されているタイヤでは、ベルト層の端部が位置する外側領域の剛性が、トレッド幅方向中央に位置する中央領域の剛性に比べて高くなる。外側領域の剛性が高いタイヤでは、タイヤに正規内圧をかけるとともに、タイヤに正規荷重を静的に負荷した場合、接地面の接地形状において、中央領域におけるタイヤ周方向接地長さが、外側領域におけるタイヤ周方向の接地長さよりも長くなる。

0008

この結果、上述した構成のタイヤでは、中央領域のドライビングフォースが、外側領域よりも高くなり、センター摩耗が生じやすい。つまり、従来技術にかかるタイヤは、高速耐久性能などの耐久性能を確保できるものの、中央領域にセンター摩耗を引き起こすという問題があった。

0009

そこで、本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、高速耐久性能などの耐久性能を確保しつつ、センター摩耗を抑制することが可能なタイヤを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0010

上述した問題を解決するにあたって、発明者等は、まず、従来のタイヤにおいて、タイヤの中央領域に発生するセンター摩耗について検討した。

0011

ここで、中央領域の剛性が外側領域の剛性よりも低いタイヤでは、外側領域の径成長に比べて中央領域の径成長が大きくなるため、中央領域におけるタイヤ周方向の接地長さが、外側領域におけるタイヤ周方向の接地長さよりも長くなる。

0012

このようなタイヤでは、タイヤの矩形率が小さくなる。なお、矩形率は、接地領域の形状を表す指数の一つである。具体的に、矩形率は、タイヤに正規内圧をかけるとともに、タイヤに正規荷重を静的に負荷した際、タイヤ赤道面におけるタイヤ周方向Tcの接地長さをLcとし、タイヤ赤道面からトレッド幅方向外側に40%(左右の片側40%)の位置におけるタイヤ周方向Tcの接地長さをLl、Lrとしたときに、(Ll+Lr)/2Lcで算出される値である。

0013

なお、矩形率の小さいタイヤでは、タイヤ赤道面が位置する中央領域の接地長さが、外側領域の接地長さよりも大きくなることから、矩形率の小さいタイヤほど、センター摩耗の摩耗量が大きくなると言える。また、上述した矩形率は、タイヤ赤道面が位置する中央領域の剛性と、トレッド幅方向外側に40%の位置を含む外側領域の剛性とを調整することによって、変更することができる。

0014

かかる知見を踏まえ、発明者等は、タイヤの耐久性能を考慮しながら、中央領域の剛性を高めることによって矩形率を大きくすれば、すなわち、中央領域におけるタイヤ周方向の接地長さを小さくすれば、耐久性能を確保しつつ、センター摩耗を効果的に抑制できることに着目したのである。

0015

そこで、本発明は、次のような特徴を有している。まず、本発明の第1の特徴は、 路面に接地する接地面(接地面51)を有するトレッドゴム層(トレッドゴム層52)と、トレッドゴム層のタイヤ径方向内側に配置される少なくとも1層のベルト層(ベルト層30)と、前記ベルト層と前記トレッドゴム層との間に配置される複数のベルト補強層(ベルト補強層40)とを備えるタイヤ(空気入りタイヤ1)であって、前記複数のベルト補強層の内、最もタイヤ径方向外側には、最外ベルト補強層(外側ベルト補強層32)が配置されており、前記最外ベルト補強層は、トレッド幅方向中央に位置する中央領域(中央領域C)に配置される中央補強層(中央補強層421)と、前記中央領域よりもトレッド幅方向外側であり、前記ベルト層の端部(端部31a、32a)が位置する外側領域(外側領域S)に配置される外端補強層(外端補強層422)とを備え、前記中央補強層は、有機繊維コードゴム部材とによって形成されており、前記外端補強層は、60℃の損失係数tanδが0.05以下であるゴム部材のみによって形成されていることを要旨とするものである。

0016

このようなタイヤによれば、複数のベルト補強層内、最もタイヤ径方向外側には、最外ベルト補強層が配置されている。また、最外ベルト補強層は、中央領域に配置される中央補強層と、外側領域に配置される外端補強層とを備える。

0017

この外側領域には、ベルト層の端部が配置されており、外端補強層がベルト層の端部に配置されている。また、外端補強層がベルト層の端部に配置されることによって、ベルト層の端部における耐セパレーション性能などの耐久性能を確保することができる。

0018

また、外端補強層は、60℃の損失係数tanδが0.05以下であるゴム部材のみによって形成されている。よって、タイヤの高速回転時においても、外側領域における径成長の歪みに起因する発熱の上昇を抑制できるため、高速耐久性能も確保できる。

0019

また、中央補強層は、有機繊維コードとゴム部材とによって形成されており、外端補強層は、ゴム部材のみによって形成されている。このようなタイヤでは、中央補強層が配置されている中央領域の剛性は、外端補強層が配置されている外側領域の剛性よりも高くなる。つまり、かかるタイヤでは、外側領域の剛性が高いタイヤと比べて、矩形率を大きくできるので、中央領域に発生するセンター摩耗を抑制できる。

0020

このように、かかるタイヤによれば、高速耐久性能などの耐久性能を確保しつつ、センター摩耗を抑制することができる。

0021

本発明の第2の特徴は、上記特徴に係り、前記中央補強層は、前記接地面の幅(W)の35〜50%の幅(W1)を有し、かつ、トレッド幅方向中心とタイヤ赤道面(タイヤ赤道面CL)とを一致するように配置されており、前記外端補強層は、前記接地面のトレッド幅方向の幅の10〜20%の幅(W2)を有し、かつ、トレッド幅方向中心と前記接地面の端部(端部51a)のトレッド幅方向における位置とを一致するように配置されていることを要旨とするものである。

0022

かかるタイヤによれば、中央補強層が、35〜50%の範囲の幅を有し、かつ、トレッド幅方向中心とタイヤ赤道面とを一致するように配置している。

0023

ここで、一般的に、小型トラック用タイヤでは、トレッド部に周方向溝が3本形成されているものが多い。また、タイヤ赤道面を中心にトレッド幅方向外側へ35〜50%の範囲は、中央の周方向溝に隣接する部を含む範囲である。よって、かかるタイヤによれば、中央の周方向溝に隣接する陸部のタイヤ径方向内側に中央補強層が配置されているため、陸部の剛性を的確に高めることができる。このような構成のタイヤは、陸部のタイヤ周方向における接地長さを短くできるので、センター摩耗を抑制するために有効である。

0024

また、外端補強層は、トレッド幅方向中心と接地面の端部とを一致するように配置されている。かかるタイヤによれば、外端補強層のトレッド幅方向の中心は、トレッド幅方向において、最も歪みが発生する接地面の端部のトレッド幅方向における同位置に配置されているので、タイヤの高速回転時においても、歪みの発生に起因する発熱を効率よく抑制することができる。

0025

本発明の第3の特徴は、上記特徴に係り、前記ベルト層は、前記接地面の幅の85〜115%の幅を有し、かつ、トレッド幅方向中心とタイヤ赤道面とを一致するように配置されており、前記複数のベルト補強層の内、前記外側ベルト補強層を除く他のベルト補強層(内側ベルト補強層41)は、前記接地面の幅の85〜115%の幅を有し、かつ、トレッド幅方向中心と前記タイヤ赤道面とを一致するように配置されていることを要旨とするものである。

0026

かかる特徴によれば、ベルト層と他のベルト補強層とによって、トレッド部全体の剛性が確保されるので、トレッドゴム層に発生するカットを抑制する耐カット性能などの耐久性能も確保することができる。

発明の効果

0027

本発明によれば、高速耐久性能などの耐久性能を確保しつつ、センター摩耗を抑制することが可能なタイヤを提供することができる。

図面の簡単な説明

0028

図1は、本実施形態に係る空気入りタイヤ1の一部を示す斜視図である。
図2は、本実施形態に係る空気入りタイヤ1の一部を示すトレッド幅方向断面図である。

実施例

0029

次に、本発明に係る空気入りタイヤの実施形態について、図面を参照しながら説明する。具体的に、(1)空気入りタイヤの構成、(2)ベルト補強層の構成、(3)作用・効果、(4)比較評価、(5)その他の実施形態について説明する。

0030

なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれ得る。

0031

(1)空気入りタイヤの構成
本実施形態に係る空気入りタイヤ1の構成について、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る空気入りタイヤ1の断面を含む斜視図である。図2は、本実施形態に係る空気入りタイヤ1のトレッド幅方向とタイヤ径方向との断面図である。

0032

本実施形態に係る空気入りタイヤ1は、小型トラック等に用いられるラジアルタイヤを想定している。なお、かかる空気入りタイヤ1は、これに限定されるものではない。

0033

図1に示すように、空気入りタイヤ1は、トレッド幅方向Twに離間して配置された一対のビードコア10、10と、ビードコア10、10間をトロイダル状に沿って延びるタイヤの骨格となるカーカス層20と、路面に接地するトレッド部50とを備える。また、空気入りタイヤ1では、カーカス層20のタイヤ径方向Td内側に、インナーライナー80が設けられている。インナーライナー80は、チューブに相当する気密性の高いゴム層によって構成されている。

0034

本実施形態に係るトレッド部50は、路面に接地する接地面51を有するトレッドゴム層52と、トレッドゴム層52のタイヤ径方向Td内側に配置される少なくとも1層のベルト層30と、ベルト層30とトレッドゴム層52との間に配置される複数のベルト補強層40とを備える。また、トレッドゴム層52は、タイヤ周方向Tcに沿って形成される周方向溝60と、周方向溝60によって区画されることによって形成される陸部70を有する。トレッドゴム層52において、タイヤ径方向Tdの厚みであるトレッドゲージは、15mm以上である。なお、接地面51において、溝面積接地面積との比率であるネガティブ比率は、50%であることが好ましい。

0035

ここで、図2に示すように、本実施形態に係る空気入りタイヤ1では、接地面51のトレッド幅方向Twの幅Wは、正規内圧を有する空気入りタイヤに正規荷重をかけた際に、路面に接地する範囲である。また、正規内圧とは、JATMA(日本自動車タイヤ協会)のYear Book2008年度版のタイヤの測定方法で規定された空気圧である。また、正規荷重とは、JATMA(日本自動車タイヤ協会)のYear Book2008年度版の単輪を適用した場合の最大負荷能力に相当する荷重である。

0036

また、本実施形態に係る空気入りタイヤ1では、図2に示すように、ベルト層30として、内側ベルト層31と、外側ベルト層32とを備える。なお、空気入りタイヤ1には、内側ベルト層31と、外側ベルト層32とに限定されず、更に多くのベルト層を設けてもよい。

0037

内側ベルト層31は、カーカス層20のタイヤ径方向Td外側に隣接して配置されている。外側ベルト層32は、内側ベルト層31のタイヤ径方向Td外側に隣接して配置されている。

0038

また、内側ベルト層31と外側ベルト層32とは、トレッド幅方向Twにおいて、ベルト層のトレッド幅方向中心と、タイヤ赤道面CLとを一致するように配置されている。また、内側ベルト層31と外側ベルト層32とは、接地面51のトレッド幅方向Twの幅Wの85〜115%の範囲(タイヤ赤道面CLから片側に42.5〜57.5%の範囲)の幅を有することが好ましい。なお、内側ベルト層31と外側ベルト層32とが、かかる範囲に配置されることによって、トレッド部50全体の剛性が保たれるので、トレッドゴム層52に発生するカットを抑制する耐カット性能などの耐久性能も確保することができる。

0039

(2)ベルト補強層の構成
次に、本実施形態に係る空気入りタイヤ1におけるベルト補強層40の構成について図2を参照して説明する。本実施形態に係る空気入りタイヤ1は、複数のベルト補強層40を有する。また、かかる空気入りタイヤ1は、ベルト補強層40として、内側ベルト補強層41と、外側ベルト補強層42とを有する。

0040

内側ベルト補強層41は、スパイラル状にタイヤ周方向Tcに巻き付けられた有機繊維コードと、ゴム部材とによって形成されている。なお、有機繊維コードには、ナイロン66(N66)、ポリエチレンテレフタレート等を部材として用いることができる。

0041

内側ベルト補強層41は、トレッド幅方向中心とタイヤ赤道面CLとを一致するように配置されている。また、内側ベルト補強層41は、接地面51の幅Wの85〜115%の範囲(タイヤ赤道面CLから片側に42.5〜57.5%の範囲)の幅を有することが好ましい。なお、内側ベルト補強層41が、かかる範囲に配置されることによって、トレッド部50全体の剛性が保たれるので、トレッドゴム層52に発生するカットを抑制する耐カット性能などの耐久性能も確保することができる。また、本実施形態において、内側ベルト補強層41は、複数のベルト補強層40の内、外側ベルト補強層42を除く他のベルト補強層を示している。

0042

外側ベルト補強層42は、複数のベルト補強層40の内、最もタイヤ径方向Td外側に配置されている。なお、本実施形態において、外側ベルト補強層42は、最外ベルト補強層を構成する。

0043

外側ベルト補強層42は、図2に示すように、トレッド幅方向中央に位置する中央領域Cに配置される中央補強層421と、中央領域Cよりもトレッド幅方向外側であり、ベルト層30の端部31a、32aが位置する外側領域Sに配置される外端補強層422とを備える。

0044

中央補強層421は、有機繊維コードとゴム部材とによって形成されている。つまり、中央補強層421は、内側ベルト補強層41と同様の部材によって形成されている。また、中央補強層421は、トレッド幅方向Twにおいて、トレッド幅方向中心とタイヤ赤道面CLと一致するように配置されている。また、中央補強層421は、接地面51の幅Wの35〜50%の範囲(タイヤ赤道面CLから片側に17.5〜25%の範囲)の幅W2を有することが好ましい。なお、本実施形態において、中央補強層421の幅W1と中央領域Cの幅とは同一である。

0045

外端補強層422、422は、ベルト層30のトレッド幅方向の両端部を覆うように、トレッド幅方向に離間して配置されている。つまり、一対の外端補強層422、422が離間して配置されている。

0046

外端補強層422は、中央補強層421のように、有機繊維コードを有しておらず、ゴム部材のみによって形成されている。つまり、外端補強層422の剛性は、中央補強層421の剛性よりも低くなるように構成されている。また、ゴム部材としては、60℃測定時の損失係数tanδが0.05以下であるゴム特性を有するものが用いられている。かかるゴム部材の損失係数は、一般的なゴム部材の損失係数(60℃tanδが0.20〜0.25)よりも低い。

0047

また、外端補強層422のそれぞれは、トレッド幅方向中心と、接地面51の端部51aのトレッド幅方向Twにおける位置とを一致するように配置されている。また、外端補強層422は、接地面51のトレッド幅方向の幅Wの10〜20%の範囲となる幅W2を有することが好ましい。

0048

このような構成によって、本実施形態に係る空気入りタイヤ1では、外端補強層422が、トレッド幅方向Twにおいて、トレッド幅方向中心と接地面51の端部51aとを同位置に配置されるとともに、ベルト層30の端部を覆うように配置されている。なお、本実施形態において、外端補強層422の幅W2と外側領域Sの幅とは同一である。

0049

(3)作用・効果
次に本実施形態に係る空気入りタイヤ1の作用及び効果について説明する。本実施形態に係る空気入りタイヤ1では、複数のベルト補強層40の内、最もタイヤ径方向外側には、外側ベルト補強層42が配置されている。また、外側ベルト補強層42は、中央領域Cに配置される中央補強層421と、外側領域Sに配置される外端補強層422とを備える。

0050

この外側領域Sには、ベルト層の端部が配置されており、外端補強層422がベルト層の端部に位置するように配置されている。よって、外端補強層422がベルト層30の端部に配置されることによって、ベルト層30の端部における耐セパレーション性能などの耐久性能も確保することができる。

0051

また、外端補強層422は、60℃の損失係数tanδが0.05以下であるゴム部材のみによって形成されている。つまり、空気入りタイヤ1では、損失係数の低い外端補強層422が配置されることによって、高速回転時においても、外側領域Sにおける径成長の歪みに起因する発熱の上昇を抑制できるため、高速耐久性能を確保できる。

0052

また、本実施形態に係る空気入りタイヤ1では、中央補強層421が、有機繊維コードとゴム部材とによって形成されており、外端補強層422が、ゴム部材のみによって形成されている。このような空気入りタイヤ1では、中央補強層421が配置されている中央領域Cの剛性は、外端補強層422が配置されている外側領域Sの剛性よりも高くなる。

0053

ここで、中央領域Cに比べて外側領域Sの剛性が高いタイヤでは、タイヤの接地面の接地領域を示す矩形率が小さくなる。矩形率の小さいタイヤでは、タイヤ赤道面CLの接地長さLcが、外側領域Sの接地長さLl、Lrよりも大きくなることから、矩形率の小さいタイヤほど、センター摩耗の摩耗量が大きくなると言える。

0054

本実施形態に係る空気入りタイヤ1では、中央領域Cに有機繊維コードを有する中央補強層421を配置するとともに、外側領域Sにゴム部材のみからなる外端補強層422を配置するように構成されている。このような構成によって、かかる空気入りタイヤ1では、中央領域Cにおける剛性を増加させることで、矩形率を大きくするように構成されており、中央領域Cに発生するセンター摩耗を抑制できる。

0055

このように、本実施形態に係る空気入りタイヤ1によれば、高速耐久性能などの耐久性能を確保しつつ、センター摩耗を抑制することができる。

0056

(4)比較評価
次に、本発明の効果を更に明確にするために、以下の実施例に係る空気入りタイヤを用いて行った比較評価について説明する。具体的には、(4.1)比較例及び実施例の説明、(4.2)評価方法、(4.3)評価結果について、表1を参照しながら説明する。なお、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。

0057

(4.1)比較例及び実施例の説明
次の比較例1乃至5及び実施例を用意した。比較例1に係る空気入りタイヤでは、外側ベルト補強層が、外端補強層を有しておらず、中央補強層のみを有するものを用いた。なお、比較例1乃至5及び実施例に係る空気入りタイヤの構成の詳細については、表1に示すとおりである。

0058

(4.2)評価方法
比較例1乃至2、実施例の空気入りタイヤを用いて、以下の条件において、評価を行った。

0059

・ タイヤサイズ :265/75R16C 112Q
リムサイズ :7.5J x 16
内圧条件:375kPa
高速耐久性評価方法:高速ドラム試験後、故障発生時の速度km/h × 当該速度における走行時間(分)を評価
耐センター摩耗性評価方法:乾燥路10000km走行後、中央領域Cと外側領域Sの摩耗量比を評価
・ 耐ベルトエッジセパ性評価方法: BESドラム試験後、ベルト層の端部に発生した平均セパレート長さを指数化して評価
耐カット性評価方法: 外側領域におけるプランジャー試験破壊エネルギーを指数化して評価
(4.3)評価結果
それぞれの空気入りタイヤの評価結果について、表1を参照しながら説明する。

0060

ここで、表1において、「高速耐久性」は、故障発生時の時速(km/h)×走行時間(分)を示しており、時速と時間との値が大きいほど、高速耐久性に優れていることを示す。また、「耐センター摩耗性」は、各タイヤの外側領域における摩耗量を基準(100)にした場合の中央領域における摩耗量の比を示しており、この比の値が大きいほど耐センター摩耗性に優れていることを示している。

0061

「耐ベルトエッジセパレート性」は、各タイヤのベルト層の端部に発生したセパレート長さ(剥離長さ)の平均値を、実施例のセパレート長さの平均値を基準(100)とした場合の指数を示しており、この指数が大きいほど耐ベルトエッジセパレート性に優れていることを示す。「耐カット性」は、プランジャー試験における実施例の破壊エネルギーを基準(100)とした場合の指数を示しており、この指数が大きいほど耐カット性に優れていることを示す。

0062

表1に示されるように、実施例に係る空気入りタイヤは、比較例1乃至5に係る空気入りタイヤと比較した場合、高速耐久性能と、耐センター摩耗性とに優れていることが証明された。従って、実施例の空気入りタイヤ1では、高速耐久性能を確保しつつ、センター摩耗を抑制することが証明された。さらに、実施例に係る空気入りタイヤは、耐ベルトエッジセパレート性や耐カット性などの耐久性能についても維持されていることが証明された。

0063

(5)その他の実施形態
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。

0064

例えば、上述した実施形態において、空気入りタイヤ1は、ベルト補強層40として、2つの層を有する場合を例に挙げて説明したが、更に多くのベルト層補強を備えていてもよい。

0065

また、タイヤとして、空気や窒素ガスなどが充填される空気入りタイヤであってもよく、空気や窒素ガスなどが充填されないソリッドタイヤでもあってもよい。

0066

このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態などを含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められる。

0067

C…中央領域、S…外側領域、CL…タイヤ赤道面、Tc…タイヤ周方向、Td…タイヤ径方向、Tw…トレッド幅方向、1…空気入りタイヤ、10…ビードコア、20…カーカス層、30…ベルト層、31…内側ベルト層、32…外側ベルト層、40…ベルト補強層、41…内側ベルト補強層、42…外側ベルト補強層、421…中央補強層、422…外端補強層、50…トレッド部、51…接地面、51a…端部、52…トレッドゴム層、60…周方向溝、70…陸部、80…インナーライナー

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