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技術 発電機のセットについてユニットコミットメント問題を解く方法

出願人 三菱電機株式会社
発明者 ダニエル・エヌ・ニコヴスキウェイホン・ザン
出願日 2012年5月24日 (8年6ヶ月経過) 出願番号 2012-118786
公開日 2012年12月20日 (7年11ヶ月経過) 公開番号 2012-254007
状態 特許登録済
技術分野 交流の給配電 発電機の制御
主要キーワード ステップ運転 ステータス変数 冗長セット ホライゾン 最適構成 予備量 最大電力容量 計算状態
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図面 (3)

課題

電力需要目標需要からの起こり得る逸脱をカバーすることができることを期待して予想より高い需要について計画した結果オーバーコミットされた容量が、発電出力となることを回避する。

解決手段

ユニットコミットメント問題が、2N・T個のスケジュールのセットを有する構成のセットを有する発電機のセットについて解かれる。ここで、Nは発電機iの数であり、Tは決定時間テップの数である。構成の縮小したセットが確定され、次に、構成の全ての可能な対の類似度を測定するための関数メトリックが定義される。動的計画法が、類似度メトリックを使用して、構成の縮小したセットに対して適用され、最適構成が確定される。

概要

背景

ユニットコミットメント(UC)問題は、目標電力需要を満たすために、電力生成に使用すべき発電機の構成を確定することを必要とする。構成は、本明細書で用いられるとき、発電機が、特定の時間ステップの間OFFであるべきかまたはONであるべきかを示すブール変数を含む。発電機は、通常、原子力電源火力電源、および再生可能電源を含む。発電機は、安定した運転レベルランプアップまたはランプダウンレート、および発電機がONまたはOFFである時間量等の制約を受け、これらの制約が、ユニットコミットメント(UC)問題を、難しい組合せ最適化タスクにしている。組合せ最適化タスクは、N個の個々の発電機の運転が、同時に個々の発電機の運転制約遵守しながら、目標電力需要を満たす電気エネルギー生産する総コストが最小にされるように、T時間ステップにわたって構成されるときに生じる。

従来、ユニットコミットメント問題は、通常、発電機の出力が、完全にディスパッチ可能(dispatchable:給電可能)である、例えば、化石燃焼式、原子力であると仮定され、また、将来の電力需要が、完全に分かっているかまたは予測可能であると仮定される決定論的最適化問題として定式化される。決定論的UC問題を解く種々の組合せ最適化法が知られており、その組合せ最適化には、動的計画ラグランジェ緩和、および混合整数計画に基づく方法が含まれる。

しかし、これらの仮定は、ほとんど当てはまらない。将来の電力需要は、24時間以上の予測ホライゾンに関して2%未満の誤差ではめったに予測することができないため、需要は、実際には、少なくともその程度の標準偏差を有する確率変数である。

さらに、風または太陽等の再生可能でディスパッチ不能(undispatchable:給電不能)な電源の発電出力は、きわめて不安定である。例えば、風力タービンによって生成される電気は、その定格最大電力カットイン速度およびカットアウト速度、発電機効率、および空気密度等の多くの因子と結合して、風速とともに著しく変動する。

これらの因子が与えられると、発電出力は、固定値ではなく確率変数であると仮定することがより現実的である。いくつかの異なる方法が、電力需要とディスパッチ不能発電機の出力の不確定性を処理する。1つの方法は、電力出力の安全マージンが、目標需要からの起こり得る逸脱をカバーすることができることを期待して予想より高い需要について計画する。安全マージンは、需要の統計的特性利用可能である場合、需要の統計的特性から求めることができる。しかし、それは、目標需要を満たすために必要であるよりも多くのかつ/またはより大きな発電機を運転することをもたらす。その方法は、本質的に、オーバーコミットされた容量が、全てでないがほとんどの考えられる需要および発電出力の実現値対処できることを期待して、保守的な方法で決定論的手法によって非決定論的問題を解く。

代替的に、別の方法は、需要の不確定性を直接扱い、対応する非決定論的決定問題確率論的最適化法によって解く(Takriti他の非特許文献1を参照)。全ての起こり得る偶然性についてモデル化し計画することによって、確率論的スケジューラは、供給と需要の将来の変動を正確に処理し、暗黙的に安全マージンを提供する。しかし、確率性を表すための方法は、少数シナリオだけに限られる。

別の方法は、電力需要の進展およびディスパッチ不能発電機の不確定な出力を自然にモデル化することができる因子分解マルコフ決定過程(fMDP:factored Markov decision process)の形態で効率的な確率的表現を通じてシナリオを編成する(2010年8月27日にNikovski他によって出願された「Method for Scheduling the Operation of Power Generators」と題する特許文献1を参照)。結果として得られるfMDPについてのほぼ最適なポリシーは、決定論的手法に比べて、コストと運転リスクとの間のよりよいトレードオフを達成する決定空間近似動的計画(DSADP:decision−space approximate dynamic programming)によって求めることができる。しかし、そのDSADP法は、通常24個の時間ステップと168個の時間ステップとの間で継続時間がそれぞれ1時間の決定ホライゾンにおいて指数関数的に増大するAND/OR木を使用し、それにより、ほとんどのUCアプリケーションについてDSADP法を非実用的にする。さらに、その方法は、候補構成を選択するためにデコミットメントソルバーを使用する。

概要

電力需要と目標需要からの起こり得る逸脱をカバーすることができることを期待して予想より高い需要について計画した結果オーバーコミットされた容量が、発電出力となることを回避する。ユニットコミットメント問題が、2N・T個のスケジュールのセットを有する構成のセットを有する発電機のセットについて解かれる。ここで、Nは発電機iの数であり、Tは決定時間テップの数である。構成の縮小したセットが確定され、次に、構成の全ての可能な対の類似度を測定するための関数メトリックが定義される。動的計画法が、類似度メトリックを使用して、構成の縮小したセットに対して適用され、最適構成が確定される。

目的

全ての起こり得る偶然性についてモデル化し計画することによって、確率論的スケジューラは、供給と需要の将来の変動を正確に処理し、暗黙的に安全マージンを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

Nが発電機iの数であり、Tが決定時間テップの数である、2N・T個のスケジュールのセットを有する構成のセットを有する発電機のセットについてユニットコミットメント問題解く方法であって、構成の縮小したセットを確定するステップと、前記構成の全ての可能な対の類似度を示すための関数メトリックを定義するステップと、前記類似度メトリックを使用して、前記構成の縮小したセットに対して動的計画法を適用し、最適構成を確定する、適用するステップとを含み、前記ステップはプロセッサにおいて実施される、ユニットコミットメント問題を解く方法。

請求項2

前記構成のセットは、u=[u1,...,uT]であり、時間ステップtにおける目標電力需要はdtであり、前記発電機のセットについて経済的配分問題を解き、時間ステップtにおける各発電機iについての最適電力pitを確定する、解くステップと、各発電機iについて、最適なOFF(0)またはON(1)のステータスuitを確定するステップとを更に含み、ここで、ut=[u1t,...,uNt]が最適構成となるように、pit>0である場合には、uit=1であり、そうでない場合において、pit=0である場合には、uit=0である、請求項1に記載の方法。

請求項3

前記発電機iの運転コストは、2次関数によって表され、式中、ciは、非負定数である、請求項2に記載の方法。

請求項4

ユニットコミットメント法を解く目的は、前記発電機の初期構成u0および初期需要d0が与えられるときに、目的関数を最小にする前記最適構成を確定することであり、シーケンス需要d=[d1,...,dT]は、各期間tの前記目標電力需要についての期待値実現値であり、f(ut,dt)は、前記発電機のセットについての時間tにおける総運転コストを表し、hi(uit,uit+1)は、前記発電機iを、スケジュールuitからuit+1に切換えコストを表す、請求項2に記載の方法。

請求項5

前記運転コストf(ut,dt)は、前記発電機のセットの電力生産が前記目標電力需要を満たすという制約に従った経済的配分(ED)の解である、請求項4に記載の方法。

請求項6

前記2次関数Fi(pit)の増分コストは、前記電力pitについてci1+ci2pitであり、前記増分コストの平均は、Miが発電機iの最大電力容量であるとき、或る生産範囲にわたってci1+ci2Mi=2である、請求項3に記載の方法。

請求項7

前記最適構成(OC)問題は、前記発電機のセットの電力生産が前記目標電力需要を満たすという制約に従って、前記構成uに対する1ステップ運転コストを最小にする前記構成utを確定する、請求項4に記載の方法。

請求項8

混合整数2次問題を使用して前記2次関数を解くステップを更に含む、請求項3に記載の方法。

請求項9

前記動的計画を適用しながら、前記目標電力需要が満たされるまで、前記発電機のセットから、nタプルによって表される前記発電機のタプルを除去することによって、各時間ステップtについて適切なスケジュールut,m(m=1,M)の冗長セットを確定するステップを更に含む、請求項2に記載の方法。

請求項10

前記関数メトリックは、時間ステップtにおける現在の構成から、時間ステップt+1における次の構成までの、かかるコストの差を示す、請求項1に記載の方法。

請求項11

前記動的計画は近似である請求項1に記載の方法。

請求項12

前記関数メトリックは、状態集約動的計画のために使用される、請求項1に記載の方法。

請求項13

前記確定するステップは、総需要から出力を減算することによって、各発電機の前記電力を需要変数に集約することであって、純需要を得る、集約することと、目標予備量を変えることによって、目標需要集合体を選択することと、を更に含む、請求項1に記載の方法。

請求項14

前記構成の対の全体的な類似度である、前記SSADP法における前記類似度は、前記構成の対のコミットされた容量の差、前記構成の対の過渡的容量の差、および前記構成の対の需要差の和である、請求項1に記載の方法。

技術分野

0001

この発明は、包括的に、発電機によって電力を生成することに関し、より詳細には、使用すべき発電機の最適構成および各発電機によって生成されるエネルギー量を確定するユニットコミットメント(UC:unit commitment)に関する。

背景技術

0002

ユニットコミットメント(UC)問題は、目標電力需要を満たすために、電力生成に使用すべき発電機の構成を確定することを必要とする。構成は、本明細書で用いられるとき、発電機が、特定の時間ステップの間OFFであるべきかまたはONであるべきかを示すブール変数を含む。発電機は、通常、原子力電源火力電源、および再生可能電源を含む。発電機は、安定した運転レベルランプアップまたはランプダウンレート、および発電機がONまたはOFFである時間量等の制約を受け、これらの制約が、ユニットコミットメント(UC)問題を、難しい組合せ最適化タスクにしている。組合せ最適化タスクは、N個の個々の発電機の運転が、同時に個々の発電機の運転制約遵守しながら、目標電力需要を満たす電気エネルギー生産する総コストが最小にされるように、T時間ステップにわたって構成されるときに生じる。

0003

従来、ユニットコミットメント問題は、通常、発電機の出力が、完全にディスパッチ可能(dispatchable:給電可能)である、例えば、化石燃焼式、原子力であると仮定され、また、将来の電力需要が、完全に分かっているかまたは予測可能であると仮定される決定論的最適化問題として定式化される。決定論的UC問題を解く種々の組合せ最適化法が知られており、その組合せ最適化には、動的計画ラグランジェ緩和、および混合整数計画に基づく方法が含まれる。

0004

しかし、これらの仮定は、ほとんど当てはまらない。将来の電力需要は、24時間以上の予測ホライゾンに関して2%未満の誤差ではめったに予測することができないため、需要は、実際には、少なくともその程度の標準偏差を有する確率変数である。

0005

さらに、風または太陽等の再生可能でディスパッチ不能(undispatchable:給電不能)な電源の発電出力は、きわめて不安定である。例えば、風力タービンによって生成される電気は、その定格最大電力カットイン速度およびカットアウト速度、発電機効率、および空気密度等の多くの因子と結合して、風速とともに著しく変動する。

0006

これらの因子が与えられると、発電出力は、固定値ではなく確率変数であると仮定することがより現実的である。いくつかの異なる方法が、電力需要とディスパッチ不能発電機の出力の不確定性を処理する。1つの方法は、電力出力の安全マージンが、目標需要からの起こり得る逸脱をカバーすることができることを期待して予想より高い需要について計画する。安全マージンは、需要の統計的特性利用可能である場合、需要の統計的特性から求めることができる。しかし、それは、目標需要を満たすために必要であるよりも多くのかつ/またはより大きな発電機を運転することをもたらす。その方法は、本質的に、オーバーコミットされた容量が、全てでないがほとんどの考えられる需要および発電出力の実現値対処できることを期待して、保守的な方法で決定論的手法によって非決定論的問題を解く。

0007

代替的に、別の方法は、需要の不確定性を直接扱い、対応する非決定論的決定問題確率論的最適化法によって解く(Takriti他の非特許文献1を参照)。全ての起こり得る偶然性についてモデル化し計画することによって、確率論的スケジューラは、供給と需要の将来の変動を正確に処理し、暗黙的に安全マージンを提供する。しかし、確率性を表すための方法は、少数シナリオだけに限られる。

0008

別の方法は、電力需要の進展およびディスパッチ不能発電機の不確定な出力を自然にモデル化することができる因子分解マルコフ決定過程(fMDP:factored Markov decision process)の形態で効率的な確率的表現を通じてシナリオを編成する(2010年8月27日にNikovski他によって出願された「Method for Scheduling the Operation of Power Generators」と題する特許文献1を参照)。結果として得られるfMDPについてのほぼ最適なポリシーは、決定論的手法に比べて、コストと運転リスクとの間のよりよいトレードオフを達成する決定空間近似動的計画(DSADP:decision−space approximate dynamic programming)によって求めることができる。しかし、そのDSADP法は、通常24個の時間ステップと168個の時間ステップとの間で継続時間がそれぞれ1時間の決定ホライゾンにおいて指数関数的に増大するAND/OR木を使用し、それにより、ほとんどのUCアプリケーションについてDSADP法を非実用的にする。さらに、その方法は、候補構成を選択するためにデコミットメントソルバーを使用する。

0009

米国特許出願第12/870,703号

先行技術

0010

「A stochastic model of the unit commitment problem」、(IEEE Transactions on Power Systems,11(3),1497−1508,1996)

発明が解決しようとする課題

0011

電力需要およびいくつかの発電機の出力の不確定性に関するユニットコミットメント問題は、因子分解型マルコフ決定過程モデルとして表すことができることが知られている。

0012

この発明は、こうしたモデルを解くために、2次計画法連携して、状態空間近似動的計画法を提供する。これまで、本発明者らは、デコミットメントソルバーを使用して、候補構成を選択していた(特許文献1を参照)。

課題を解決するための手段

0013

この発明の実施の形態は、ユニットコミットメント(UC)問題を解くために、発電機の最適構成の縮小したサブセットを確定するための方法を提供する。本方法は、関連する2次計画(QP:quadratic programming)問題によって、電力需要の所与目標値について使用される発電機の最適スケジュールを確定するための混合整数計画(MIP:mixed−integer programming)問題を近似する。

0014

本方法は、動的計画によってUC問題をその後解くために使用することができる発電機スケジュールの比較的小さいが冗長性があるセットを確定するために、可能性のある電力需要の範囲を横断するためのプロシージャを使用する。

0015

この発明の実施の形態は、最適構成の縮小したサブセット、すなわち、全ての可能な構成のセットより指数関数的に小さいセットに関して動的計画を実行する方法を提供する。本方法は、構成間の類似度定量化する関数メトリックを使用する。動的計画では、構成の値が計算されないが、その以前の構成を更新するために必要とされる場合、縮小したサブセット内の最も類似する構成の値が使用される。

発明の効果

0016

これにより、ユニットコミットメント問題を解くことができる。

図面の簡単な説明

0017

この発明の実施の形態による、目標電力需要を満たすために、発電機のセットについての最適構成を確定するための方法のフローチャートである。
この発明の実施の形態によるSSADP法の概略図である。

実施例

0018

T個の時間ステップにわたるN個の発電機の構成のシーケンスu=[u1,...,uT]について全部で2N・T個のスケジュールが存在し、ここで、各スケジュールut=[u1t,...,uTt]は、発電機iが、時間tにおいてOFFであるとき、ステータスuitが0であり、発電機iがONであるとき、ステータスuitが1であるような個々の発電機(ユニット)のブールコミットメントステータス変数uit∈{0,1}からなる。

0019

発電機がOFFであるとき、運転コストはゼロであり、発電機がONであるとき、運転コストは、通常、2次関数

0020

0021

によって表すことができる。式中、pitは、この時間ステップ中に発電機によって生産される電力量であり、ciは、非負定数である。

0022

ユニットコミットメント解法の目的は、発電機の初期構成u0および初期需要d0が与えられると、目的関数

0023

0024

を最小にする最適構成を確定することである。シーケンスd=[d1,...,dT]は、各時間ステップtの目標電力需要についての期待値の実現値である。この目的において、f(ut,dt)は、発電機のセットについての時間tにおける総運転コストを表す一方、hi(uit,uit+1)は、ステップtにおける構成uitからステップt+1における構成uit+1に切換えるコストを表す。運転コストf(ut,dt)は、生産が目標電力需要を満たすという制約

0025

0026

およびOFFである発電機が電力を生産しないという条件に従って、入れ子式制約付最適化問題または経済的配分(ED:economic dispatch)問題の解

0027

0028

である。

0029

2N・T個の構成が存在するため、全ての可能な構成の網羅的列挙によってuについての最適解を求めることは実行可能でない。例えば、N=10個の発電機およびT=24個の1時間時間ステップを有する比較的小さな問題の場合、構成の数は2240個である。代わりに、より高度の組合せ最適化法を使用しなければならない。

0030

1つの打切り動的計画法(truncated dynamic programming method)が、ユニットコミットメント問題を解く(Pang他の「Optimal short−term thermal unit commitment」(IEEE Trans. On Power Apparatus and system, vol.95, no.4, pages 1336−1346, July 1976))。その方法は、任意の時間ステップtについて、全ての2N個の可能なサブセットutを考慮しなければならないという計算的困難さを回避するために、ユニット選択リストを使用する。ユニット選択リストは、ローディング優先度によるN個の発電機の順序付けを表す。高い優先度を有する発電機ほど、より低い生産コストを有し、最初にロードされる。こうして、全ての2N個の可能なサブセットからN+1個の主要構成だけが、動的計画に使用される。例えば発電機が、最大動作可能時間についての限界に達したか、または、最小中断時間についての要件に達していないために、発電機が利用可能でないとき、リスト上の次の発電機が、代わりに使用される。

0031

電力を生産するコストが一定でないため、発電機の平均増分生産コスト等の、ユニット選択リストに使用されるコストを推定するためのいくつかの方法が可能である。2次関数Fの場合、増分コストは、所与の電力pitについてci1+ci2pitであり、平均増分コストは、Miが発電機iの最大電力容量であるとき、或る生産範囲にわたってci1+ci2Mi=2である。

0032

平均コストの他の定義が可能である。例えば、固定初期コストci0は、生産される平均量にわたって償却することができる:ci1+ci2Mi/2+2ci0/Mi。優先度リストに基づくその手法は、2N個の可能なスケジュールを効果的に扱うが、結果として得られる構成が準最適になるいくつかの欠点を有する。

0033

第1の欠点は、状態空間のサイズの著しい縮小であり、一方、2N個のスケジュールは、多過ぎて計算的に扱うことができず、N+1個だけでは、通常、効率的な構成を確定するには少な過ぎる。上述したように、運転制約のために、優先度リスト上の発電機のうちの1つが利用可能でないときにだけ、追加のスケジュールが考慮される。

0034

準最適性の第2の発生源は、単一の発電機iについての可変増分生産コストci1+ci2pitおよび生産量にわたって固定コストci0を同様に償却する必要があることである。

0035

本発明者らは、最適構成(OC:optimal configuration)問題と呼ぶ、関連する問題に対して複数の解を使用することによってユニットコミットメント問題を解く。OC問題の目的は、生産が需要を満たすという制約

0036

0037

に従って、1ステップ運転コストを最小にする発電機の構成ut

0038

0039

を確定することである。

0040

この問題は、UC問題およびED問題と異なる。UC問題は、時間的制約を考慮し、計画ホライゾン全体にわたって累積コストJ(u)を最適化し、構成切換えコストhi(uit,uit+1)を含む。

0041

ED問題は、発電機構成が、固定で既知であり、ONである発電機についての生産量pitのみを確定することを仮定する。

0042

OC問題は、単一ステップにわたってのみ最適化し、時間的制約を無視し、構成の切換えコストを含まない。OC問題は、全ての可能な構成uにわたって最適化を行い、最適構成を確定する。そのため、OC問題は、完全なUC問題よりも、解くのが容易であるが、ED問題よりもはるかに難解である。

0043

本発明者らの方法では、本発明者らは、以下で述べるように、より難解なUC問題を解くために、動的計画アルゴリズムのための縮小した状態空間としてOC問題の複数の解を使用する。

0044

この手法の1つの計算的な効率性は、複数のOC問題を迅速に解く効率的な方法を確定することである。

0045

OC問題を解くこと
より単純なED問題を解くために、任意の2次問題(QP)を使用することができる。特に、上述した凸コスト関数Fi(pit)の場合、楕円体法が多項式時間で問題を解くことを保証されている。

0046

対照的に、一般的なOC問題を解くことは、混合整数2次問題(MIQP)を解くことを必要とし、混合整数2次問題は、通常、発電機の全ての2N個の可能な構成utにわたる組合せ最適化に頼る。ブランチアンドバウンド(branch−and−bound)等の、探索空間プルーニングするためのいくつかの方法が存在するが、これらを、OC問題の種々のインスタンスに複数回適用することは、非常に時間がかかる。

0047

本発明者らは、ヒューリスティックを使用して、OC問題を、関連するED問題に変形することによって、OC問題を解き、その後、正則QPによってED問題を解く。

0048

発電機が、比較的コストがかかり過ぎて、目標需要の特定値を満たすために、他の発電機とともに使用することができないとき、こうした発電機によって生産される電力が、可能な限りの許容最低限であるとEDソルバーが判定することを、本発明者らは認識する。

0049

特に、最小許容生産量がゼロである(ほとんどの発電機に一般的である)とき、EDソルバーは、この発電機が電力を生産すべきでないと判定する。

0050

OC問題を解くための本発明者らの方法は、図1に示すように、以下のステップを含む。

0051

時間tにおいて、目標需要dtが与えられると、全てのN個の発電機についてED問題を解き、1≦i≦Nの場合の各発電機iによって生産される電力の最適量pit111を求める(110)。

0052

それぞれの1≦i≦Nについて、各発電機についての最適ステータスuitを、次のように確定する。
pit>0である場合には、uit=1であり、そうでない場合において、pit=0である場合には、uit=0である。

0053

こうして、ベクトルut=[u1t,...,uNt]は、目標需要dtを満たすために発電機の最適構成を確定するOC問題の解である。OC問題を解くこの方法は、QPによって関連するED問題を解くことと計算的に同様である。

0054

上記方法のステップは、当該技術分野で知られているメモリおよび入力/出力インタフェースに接続されたプロセッサ150において実行することができる。

0055

ユニットコミットメントのためにOC解を使用すること
時間tにおいて目標需要dtを満たすために、最も適切な1つのスケジュールut=[u1t,...,uTt]を識別すること。各ステップについてこうした構成のシーケンスu=[u1,...,uT]を構成することは、必ずしも目標需要を満たすという全体のUC問題に対する有効な解を構成しない。その理由は、こうした解のシーケンスが、運転制約を満たさない可能性があり、例えば、低コスト発電機が、全てのスケジュールut(1≦t≦T)においてONであるが、T個の時間ステップより短い最大ON時間を有する場合、シーケンスuは、その発電機についての制約に違反し、有効な解にならないからである。

0056

この問題を克服するために、本発明者らは、各時間ステップtについて適切なスケジュールut,m(m=1,M)の冗長なセットを確定し、これらを、Pang他の「Optimal short−term thermal unit commitment」(IEEE Trans. on Power Apparatus and Systems,vol.95,no.4,pages 1336−1346,July 1976)によって述べられる動的計画法とともに使用する。ここで、Mは、利用可能な計算資源に依存する適切に大きな数である。冗長性を有するために、本発明者らは、全体のセットから1つずつ発電機を除去することによってN−1個の発電機のサブセットを有するOC問題を解く。N−1個の発電機のN個のこうしたサブセットが存在するため、これは、考慮すべき動的計画法についてN個の新しい適切なスケジュールをもたらす。

0057

この考えは、発電機の全ての可能な対、三つ組等、一般にnタプルを除去することによって、さらに拡張することができる。その効果は、動的計画ソルバーが、運転制約のために1つまたは複数の発電機が発電のために利用可能でない場合を考慮する複数のオプションを有するということである。

0058

状態空間近似動的計画(SSADP:State−Space Approximate Dynamic Programming)
この発明の実施形態は、fMDPの形態で述べられる確率論的ユニットコミットメント問題を解くための方法を提供する。問題の大きな状態空間を扱うために、近似動的計画(SSADP)法は、OC解を使用して上述された代表的なシステム構成(状態)の縮小されたセットを使用し、このセット以外の状態の価値関数を表す適切なメトリックを有する状態集約手法を使用する。

0059

SSADPが扱う構成のセットのサイズは、発電機の数および決定ホライゾンの多項式であり、したがって、従来のDSADP法の制限をなくす。したがって、SSADP法は、DSADP法よりはるかに大きな問題を解くことができる。

0060

SSADP法では、構成の値が計算されないが、その以前の構成を更新するために必要とされる場合、縮小したサブセット内の最も類似する構成の値が使用される。これを実施するために、SSADP法は、構成間の類似度を定量化する関数メトリックを使用する。

0061

図2は、SSADP法が、時間ステップtおよび時間ステップt+1の間にどのように働くかを示す。2つの大きな実線楕円(ellipse)201は、完全な状態空間を示す。目標需要D1〜D4は、プラス符号202で示すOC解を使用してシステム構成を生成するように選択される。図示するように、需要は、時間とともに上下に変動し得る。

0062

プラス符号のセットは、SSADPについての生成された状態空間である。例えば、状態s2について値更新を実行するとき、星203として表される2つの後続状態s5およびs6は、ステップt+1において確定されない。SSADPは、類似度メトリックを使用して、ステップt+1においてプラスで表されかつ状態s5およびs6の小さな点線楕円204内に囲まれた最も類似する状態を探索する。最も類似する状態の値は、未計算状態s5およびs6のために使用される。関数メトリックは、任意の2つの構成の類似度を示す。コストの観点から、一方の構成のかかるコスト(cost−to−go)と他の構成のかかるコストとの差が小さくなるほど、構成はより類似する。SSADP法では、構成の対s1およびs2の全体の類似度は、以下の3つの成分差の和、すなわち、状態のコミットされた容量が、構成内のON発電機の最大容量の和である構成の対のコミットされた容量の差、一方の状態でONであるが、他方の状態でOFFである発電機についての容量の和である、構成の対の過渡的容量の差、および、OC問題を解くときの構成に需要が関連付けられる需要差の和である。

0063

こうしたメトリックは、任意の2つの構成の類似度を示すことができる。メトリックは、非負であり、識別できないものと同一であり、対称である。実際には、メトリックは、状態集約動的計画のために使用することができる。SSADP法は、全ての可能な構成の指数関数的に小さいセットを扱い、全ての構成について値更新を実行しないため、構成の後続状態の値が計算されないことが可能である。その場合、メトリックは、その最も類似する構成を識別するのに使用することができる。SSADPは、代わりに、最も類似する状態の値を使用する。したがって、メトリックは、SSADPが、最適構成(OC)問題を解くことから得られた構成の縮小したセットにわたって値更新を実施することを可能にする。

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