図面 (/)

技術 形状測定装置およびこれに用いる光学フィルタ

出願人 JFEスチール株式会社
発明者 児玉俊文山平尚史
出願日 2011年5月16日 (8年4ヶ月経過) 出願番号 2011-109769
公開日 2012年12月10日 (6年9ヶ月経過) 公開番号 2012-242134
状態 拒絶査定
技術分野 光学的手段による測長装置 光学フィルタ
主要キーワード 面中心軸 透過波長帯域幅 立体形 スリットレーザ光 部分領域間 インターフェイスボード 投光範囲 形状測定データ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2012年12月10日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (15)

課題

装置構造を大型化することなく、光切断法によって至近距離から大型な被測定物の形状を精度よく測定できること。

解決手段

本発明の一態様にかかる形状測定装置1は、被測定物15にスリット光L1を照射し、被測定物15から反射したスリット光L1をフィルタ3を介して撮像するとともにスリット光L1以外を遮光して、被測定物15の形状を測定する。フィルタ3の中心透過波長は、レンズ4の光軸C近傍においてスリット光L1の主ピーク波長と同等であり、スリット光L1の入射面に沿って光軸Cからフィルタ3の縁側に向けて大きくなる。

概要

背景

従来から、被測定物立体形状を測定する手法として光切断法が公知である。光切断法は、一般に、レーザ光等の高輝度スリット光を被測定物に照射し、得られたスリット光像をもとに、被測定物の凹凸等の表面形状を測定する。

例えば、光切断法では、図14に示すように、スリット光源101によって被測定物100の表面にスリット光を照射し、スリット光の照射方向とは別の方向から、撮像装置102によって被測定物100から反射したスリット光を撮像し、得られた被測定物100のスリット光像を表示装置103に表示する。この被測定物100の表面形状は、得られたスリット光像の変形量および撮像光学系の幾何学的配置等をもとに算出される。

このような光切断法は、単純な光学系によって大型な物体の測定も可能であり、また、光学系の配置によって凹凸の測定感度を大幅に調整できる等の利点がある。このため、近年の画像処理技術の進歩に伴い、ロボット用の視覚センサに適用される立体形状入力法として注目されている。

また、鉄鋼業においても、光切断法は、冷却せずに高温状態を維持しつつスリット光に沿った方向の形状を取得できるという利点から、鋼管等の鉄鋼製品を製造する際に生成される高温中間製品形状検査に応用されている(特許文献1〜3参照)。

概要

装置構造を大型化することなく、光切断法によって至近距離から大型な被測定物の形状を精度よく測定できること。本発明の一態様にかかる形状測定装置1は、被測定物15にスリット光L1を照射し、被測定物15から反射したスリット光L1をフィルタ3を介して撮像するとともにスリット光L1以外を遮光して、被測定物15の形状を測定する。フィルタ3の中心透過波長は、レンズ4の光軸C近傍においてスリット光L1の主ピーク波長と同等であり、スリット光L1の入射面に沿って光軸Cからフィルタ3の縁側に向けて大きくなる。

目的

本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、装置構造を大型化することなく、光切断法によって至近距離から大型な被測定物の形状を精度よく測定できる形状測定装置およびこれに用いる光学フィルタを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

被測定物スリット光照射し、前記被測定物から反射した前記スリット光の反射光レンズを介して撮像するとともに前記反射光以外を遮光して、前記被測定物の形状を測定する形状測定装置において、前記レンズの光軸近傍透過波長帯域が前記反射光の波長を含み、前記反射光の入射面に沿って前記光軸から縁側に向けて中心透過波長が大きくなる光学フィルタを備えたことを特徴とする形状測定装置。

請求項2

前記中心透過波長は、前記光軸から前記光学フィルタの縁側に向けて連続的に大きくなることを特徴とする請求項1に記載の形状測定装置。

請求項3

前記中心透過波長は、対象スリット光の長く伸びる方向の受光角に対応して変化することを特徴とする請求項2に記載の形状測定装置。

請求項4

前記光学フィルタの透過波長帯域の帯域幅は、前記スリット光の半値幅の2〜4倍であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の形状測定装置。

請求項5

前記中心透過波長は、前記光軸から前記光学フィルタの縁側に向けて段階的に大きくなることを特徴とする請求項1に記載の形状測定装置。

請求項6

前記光学フィルタは、前記光軸が通過する中心領域と、該中心領域を中心に対称的に分割される複数の部分領域とを含み、前記中心透過波長は、前記中心領域において前記スリット光の主ピーク波長と同等であり、前記光学フィルタの縁側に向けて前記部分領域毎に大きくなることを特徴とする請求項5に記載の形状測定装置。

請求項7

前記中心領域および前記部分領域の各透過波長帯域は、隣接する前記中心領域または前記部分領域間において重なることを特徴とする請求項6に記載の形状測定装置。

請求項8

前記中心領域および前記部分領域の各透過波長帯域の帯域幅は、同一であることを特徴とする請求項6または7に記載の形状測定装置。

請求項9

前記部分領域の透過波長帯域の帯域幅は、前記中心領域の透過波長帯域の帯域幅に比して広いことを特徴とする請求項6または7に記載の形状測定装置。

請求項10

前記部分領域の透過波長帯域の帯域幅は、前記スリット光の半値幅を2〜4倍した帯域幅であることを特徴とする請求項9に記載の形状測定装置。

請求項11

被測定物に照射したスリット光の反射光を集光するレンズを有し、光切断法によって前記被測定物の形状を測定する形状測定装置の光学フィルタにおいて、前記レンズの光軸近傍の透過波長帯域が前記反射光の波長を含み、前記反射光の入射面に沿って前記光軸から縁側に向けて中心透過波長が大きくなる透光性膜を備えたことを特徴とする光学フィルタ。

請求項12

前記中心透過波長は、前記光軸から前記透光性膜の縁側に向けて連続的に大きくなることを特徴とする請求項11に記載の光学フィルタ。

請求項13

前記中心透過波長は、対象スリット光の長く伸びる方向の受光角に対応して変化することを特徴とする請求項12に記載の光学フィルタ。

請求項14

透過波長帯域の帯域幅は、前記スリット光の半値幅の2〜4倍であることを特徴とする請求項11〜13のいずれか一つに記載の光学フィルタ。

請求項15

前記中心透過波長は、前記光軸から前記透光性膜の縁側に向けて段階的に大きくなることを特徴とする請求項11に記載の光学フィルタ。

請求項16

前記透光性膜は、前記光軸が通過する中心領域と、該中心領域を中心に対称的に分割される複数の部分領域とを含み、前記中心透過波長は、前記中心領域において前記スリット光の主ピーク波長と同等であり、前記透光性膜の縁側に向けて前記部分領域毎に大きくなることを特徴とする請求項15に記載の光学フィルタ。

請求項17

前記中心領域および前記部分領域の各透過波長帯域は、隣接する前記中心領域または前記部分領域間において重なることを特徴とする請求項16に記載の光学フィルタ。

請求項18

前記中心領域および前記部分領域の各透過波長帯域の帯域幅は、同一であることを特徴とする請求項16または17に記載の光学フィルタ。

請求項19

前記部分領域の透過波長帯域の帯域幅は、前記中心領域の透過波長帯域の帯域幅に比して広いことを特徴とする請求項16または17に記載の光学フィルタ。

請求項20

前記部分領域の透過波長帯域の帯域幅は、前記スリット光の半値幅を2〜4倍した帯域幅であることを特徴とする請求項19に記載の光学フィルタ。

技術分野

0001

本発明は、光切断法によって被測定物の形状を測定する形状測定装置およびこれに用いる光学フィルタに関する。

背景技術

0002

従来から、被測定物の立体形状を測定する手法として光切断法が公知である。光切断法は、一般に、レーザ光等の高輝度スリット光を被測定物に照射し、得られたスリット光像をもとに、被測定物の凹凸等の表面形状を測定する。

0003

例えば、光切断法では、図14に示すように、スリット光源101によって被測定物100の表面にスリット光を照射し、スリット光の照射方向とは別の方向から、撮像装置102によって被測定物100から反射したスリット光を撮像し、得られた被測定物100のスリット光像を表示装置103に表示する。この被測定物100の表面形状は、得られたスリット光像の変形量および撮像光学系の幾何学的配置等をもとに算出される。

0004

このような光切断法は、単純な光学系によって大型な物体の測定も可能であり、また、光学系の配置によって凹凸の測定感度を大幅に調整できる等の利点がある。このため、近年の画像処理技術の進歩に伴い、ロボット用の視覚センサに適用される立体形状入力法として注目されている。

0005

また、鉄鋼業においても、光切断法は、冷却せずに高温状態を維持しつつスリット光に沿った方向の形状を取得できるという利点から、鋼管等の鉄鋼製品を製造する際に生成される高温中間製品形状検査に応用されている(特許文献1〜3参照)。

先行技術

0006

特開2003−322513号公報
特開2004−181471号公報
特開2004−117053号公報

発明が解決しようとする課題

0007

ところで、近年の鉄鋼業においては、鋼管等の鉄鋼製品のみならず、コークス炉等の大型且つ高温な設備点検に好適な光切断法による形状測定要望されている。例えば、光切断法によってコークス炉内の形状を測定し、コークス炉内壁面凹凸状態検査することが可能な形状測定装置が必要とされている。コークス炉内の点検においては、高温なコークス炉に形状測定装置を接近させて、コークス炉内壁面の凹凸状態を広範囲に測定しなければならない。

0008

このため、形状測定装置の投光範囲および受光範囲をより大きくする必要がある。このうち、投光範囲については、形状測定装置のスリット光源を変更して、より広範囲にスリット光を照射すればよいが、これは、スリット光源のスリット長を変更する等の手法によって容易に達成できる。

0009

一方、受光範囲については、形状測定装置の光学系を変更して、受光角範囲すなわち画角をより大きくする必要がある。この場合、形状測定装置は、今まで以上に大きい入射角の範囲に亘って、被測定物から反射したスリット光を受光することになる。

0010

ここで、形状測定装置には、一般に、被測定物から反射したスリット光を感度よく受光するために、干渉フィルタ等の光学フィルタを備えている。ところが、光学フィルタの光透過特性は、光の入射角の増加に伴って低くなる。

0011

このため、被測定物に照射するスリット光の波長に限定した光透過特性を有する光学フィルタを用いた場合、この光学フィルタは、入射角の大きなスリット光、すなわち、光軸部位から縁側へ所定の距離以上離れた領域に入射したスリット光を遮断してしまう。この結果、被測定物から反射したスリット光を感度よく検出できないことから、光切断法によって至近距離から大型な被測定物の形状を精度よく測定できないという問題があった。

0012

本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、装置構造を大型化することなく、光切断法によって至近距離から大型な被測定物の形状を精度よく測定できる形状測定装置およびこれに用いる光学フィルタを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0013

上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる形状測定装置は、被測定物にスリット光を照射し、前記被測定物から反射した前記スリット光の反射光レンズを介して撮像するとともに前記反射光以外を遮光して、前記被測定物の形状を測定する形状測定装置において、前記レンズの光軸近傍透過波長帯域が前記反射光の波長を含み、前記反射光の入射面に沿って前記光軸から縁側に向けて中心透過波長が大きくなる光学フィルタを備えたことを特徴とする。

0014

また、本発明にかかる形状測定装置は、上記の発明において、前記中心透過波長は、前記光軸から前記光学フィルタの縁側に向けて連続的に大きくなることを特徴とする。

0015

また、本発明にかかる形状測定装置は、上記の発明において、前記中心透過波長は、対象スリット光の長く伸びる方向の受光角に対応して変化することを特徴とする。

0016

また、本発明にかかる形状測定装置は、上記の発明において、前記光学フィルタの透過波長帯域の帯域幅は、前記スリット光の半値幅の2〜4倍であることを特徴とする。

0017

また、本発明にかかる形状測定装置は、上記の発明において、前記中心透過波長は、前記光軸から前記光学フィルタの縁側に向けて段階的に大きくなることを特徴とする。

0018

また、本発明にかかる形状測定装置は、上記の発明において、前記光学フィルタは、前記光軸が通過する中心領域と、該中心領域を中心に対称的に分割される複数の部分領域とを含み、前記中心透過波長は、前記中心領域において前記スリット光の主ピーク波長と同等であり、前記光学フィルタの縁側に向けて前記部分領域毎に大きくなることを特徴とする。

0019

また、本発明にかかる形状測定装置は、上記の発明において、前記中心領域および前記部分領域の各透過波長帯域は、隣接する前記中心領域または前記部分領域間において重なることを特徴とする。

0020

また、本発明にかかる形状測定装置は、上記の発明において、前記中心領域および前記部分領域の各透過波長帯域の帯域幅は、同一であることを特徴とする。

0021

また、本発明にかかる形状測定装置は、上記の発明において、前記部分領域の透過波長帯域の帯域幅は、前記中心領域の透過波長帯域の帯域幅に比して広いことを特徴とする。

0022

また、本発明にかかる形状測定装置は、上記の発明において、前記部分領域の透過波長帯域の帯域幅は、前記スリット光の半値幅を2〜4倍した帯域幅であることを特徴とする。

0023

また、本発明にかかる光学フィルタは、被測定物に照射したスリット光の反射光を集光するレンズを有し、光切断法によって前記被測定物の形状を測定する形状測定装置の光学フィルタにおいて、前記レンズの光軸近傍の透過波長帯域が前記反射光の波長を含み、前記反射光の入射面に沿って前記光軸から縁側に向けて中心透過波長が大きくなる透光性膜を備えたことを特徴とする。

0024

また、本発明にかかる光学フィルタは、上記の発明において、前記中心透過波長は、前記光軸から前記透光性膜の縁側に向けて連続的に大きくなることを特徴とする。

0025

また、本発明にかかる光学フィルタは、上記の発明において、前記中心透過波長は、対象スリット光の長く伸びる方向の受光角に対応して変化することを特徴とする。

0026

また、本発明にかかる光学フィルタは、上記の発明において、透過波長帯域の帯域幅は、前記スリット光の半値幅を2〜4倍であることを特徴とする。

0027

また、本発明にかかる光学フィルタは、上記の発明において、前記中心透過波長は、前記光軸から前記透光性膜の縁側に向けて段階的に大きくなることを特徴とする。

0028

また、本発明にかかる光学フィルタは、上記の発明において、前記透光性膜は、前記光軸が通過する中心領域と、該中心領域を中心に対称的に分割される複数の部分領域とを含み、前記中心透過波長は、前記中心領域において前記スリット光の主ピーク波長と同等であり、前記透光性膜の縁側に向けて前記部分領域毎に大きくなることを特徴とする。

0029

また、本発明にかかる光学フィルタは、上記の発明において、前記中心領域および前記部分領域の各透過波長帯域は、隣接する前記中心領域または前記部分領域間において重なることを特徴とする。

0030

また、本発明にかかる光学フィルタは、上記の発明において、前記中心領域および前記部分領域の各透過波長帯域の帯域幅は、同一であることを特徴とする。

0031

また、本発明にかかる光学フィルタは、上記の発明において、前記部分領域の透過波長帯域の帯域幅は、前記中心領域の透過波長帯域の帯域幅に比して広いことを特徴とする。

0032

また、本発明にかかる光学フィルタは、上記の発明において、前記部分領域の透過波長帯域の帯域幅は、前記スリット光の半値幅を2〜4倍した帯域幅であることを特徴とする。

発明の効果

0033

本発明にかかる形状測定装置によれば、より広範囲な画角に亘って、被測定物から反射したスリット光を感度よく検出できるため、装置構造を大型化することなく、光切断法によって至近距離から大型な被測定物の形状を精度よく測定できるという効果を奏する。

0034

また、本発明にかかる光学フィルタによれば、被測定物から反射したスリット光を感度よく検出できる画角を一層広範囲にすることができるため、装置構造を大型化することなく、光切断法によって至近距離から大型な被測定物の形状を精度よく測定可能な形状測定装置を実現できるという効果を奏する。

図面の簡単な説明

0035

図1は、本発明の実施の形態1にかかる形状測定装置の一構成例を模式的に示すブロック図である。
図2は、本発明の実施の形態1にかかる光学フィルタの一構成例を示す模式図である。
図3は、この実施の形態1にかかる光学フィルタの光透過特性を示す模式図である。
図4は、フィルタの光軸近傍にスリット光が入射する状態を示す模式図である。
図5は、フィルタの縁部近傍にスリット光が入射する状態を示す模式図である。
図6は、本発明の実施の形態1にかかる光学フィルタを取り外した形状測定装置によるスリット光の検出結果の一例を示す図である。
図7は、図6の状態に外乱光を追加した場合のスリット光の検出結果を示す図である。
図8は、本発明の実施の形態1にかかる形状測定装置によるスリット光の検出結果の一例を示す図である。
図9は、従来の形状測定装置によるスリット光の検出結果の一例を示す図である。
図10は、従来の形状測定装置によるスリット光の検出結果の別例を示す図である。
図11は、本発明の実施の形態2にかかる形状測定装置の一構成例を模式的に示すブロック図である。
図12は、本発明の実施の形態2にかかる光学フィルタの一構成例を示す模式図である。
図13は、この実施の形態2にかかる光学フィルタの光透過特性を示す模式図である。
図14は、光切断法による従来の形状測定装置を示す模式図である。

0036

以下に、添付図面を参照して、この発明にかかる形状測定装置およびこれに用いる光学フィルタの好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、この実施の形態により、この発明が限定されるものではない。

0037

(実施の形態1)
まず、本発明の実施の形態1にかかる形状測定装置の構成について説明する。図1は、本発明の実施の形態1にかかる形状測定装置の一構成例を模式的に示すブロック図である。図1に示すように、この形状測定装置1は、被測定物15にスリット光L1を照射するスリット光源2と、被測定物15から反射したスリット光L1を透過するフィルタ3と、フィルタ3を透過したスリット光L1を結像するレンズ4と、レンズ4によって結像されたスリット光L1を撮像する撮像部5と、を備える。また、形状測定装置1は、オンオフ状態切り替えるための入力部6と、入力部6からの入力信号に対応してスリット光源2および撮像部5を制御する制御部7と、撮像部5によって撮像されたスリット光L1の画像処理を行う画像処理部8と、被測定物15に照射されたスリット光L1の形状を表示する表示部9と、防塵および遮光等のための筐体10とを備える。

0038

スリット光源2は、被測定物15の測定範囲にわたって概平面状の光を照射するものである。具体的には、スリット光源2は、半導体レーザ素子およびレンズを一体化したスリットレーザ光源を用いて実現され、所定の波長帯域のスリット光L1を被測定物15の測定表面15aに照射する。

0039

フィルタ3は、被測定物15の形状測定に必要な光を選択的に透過する光学フィルタである。具体的には、フィルタ3は、干渉フィルタ等を用いて実現され、図1に示すように、レンズ4の前段(被測定物15側)に固定配置される。この場合、フィルタ3は、レンズ4によって規定される画角の範囲内に配置される。さらには、フィルタ3は、スリット光L1の反射光の入射範囲内、すなわち図1に示す測定表面15a上のスリット光L1の両端とレンズ4の物体側主点4aとを結ぶ破線の範囲内に配置される。なお、フィルタ3の面中心軸は、レンズ4の光軸Cと一致していることが望ましいが、少なくとも光軸Cに対して平行であればよい。

0040

また、フィルタ3の光透過特性は、スリット光L1の反射光を透過するとともに、この反射光以外を遮光するものであり、この反射光の入射面に沿って光軸Cからフィルタ3の縁側へ変位するとともに変化する。

0041

レンズ4は、図1に示すように、フィルタ3と撮像部5との間に配置され、フィルタ3によって選択的に透過されたスリット光L1の反射光を集光し、この集光した反射光を撮像部5の受光面に結像する。

0042

撮像部5は、撮像素子5aを有し、レンズ4によって結像されたスリット光L1の反射光像を撮像する。この場合、撮像素子5aは、レンズ4によって結像された反射光を受光し、受光した反射光の強弱画素アドレスに対応した電気信号に変換する。その後、撮像部5は、撮像素子5aによって得られた電気信号を画像処理部8に送信する。

0043

なお、上述したレンズ4および撮像部5は、各々公知のカメラレンズおよびエリアセンサカメラ等を用いればよく、測定範囲と分解能、すなわち被測定物15上における撮像素子5aの縦画素数および横画素数あたりの寸法を案して選択すればよい。

0044

入力部6は、オンオフを切り替えるスイッチ等を用いて実現され、操作者入力操作に対応して、測定開始を指示する開始指示信号または測定終了を指示する終了指示信号を制御部7に入力する。

0045

制御部7は、入力部6によって入力された指示情報をもとに、スリット光源2および撮像部5の動作タイミングを制御する。具体的には、制御部7は、開始指示信号が入力された場合、スリット光L1を照射するようスリット光源2を制御するとともに、スリット光L1の反射光像を撮像して、得られた画像データを画像処理部8に順次送信するよう撮像部5を制御する。一方、制御部7は、終了指示信号が入力された場合、スリット光L1の照射動作を停止するようスリット光源2を制御するとともに、撮像動作を停止するよう撮像部5を制御する。

0046

画像処理部8は、スリット光L1の画像データに対して所定の画像処理を行って、被測定物15の形状を測定するためのものである。具体的には、画像処理部8は、撮像素子5aによって電気信号に変換された画像データを撮像部5から取得し、得られた画像データを数値データに変換する。その後、画像処理部8は、この数値データをもとに、測定表面15a上のスリット光L1の形状を算出し、この算出結果をもとに、被測定物15の凹凸等の形状を算出する。

0047

なお、画像処理部8は、公知な画像入力回路および画像処理回路を用いて実現でき、あるいは画像インターフェイスボードおよびパーソナルコンピュータ組合せによって簡易に実現できる。また、上述したスリット光L1の形状算出結果に基づく被測定物15の形状算出処理は、公知な細線化処理および初等演算処理の組合せによって実現可能であり、さらには必要に応じて、公知なシェーディング補正によって元の画像のムラ補正する前処理を加えればよい。

0048

表示部9は、画像処理部8からスリット光L1の画像データおよび被測定物15の形状測定データを取得し、得られたデータをもとに、スリット光L1の反射光像および被測定物15の形状測定結果等を表示する。

0049

筐体10は、上述したスリット光源2、フィルタ3、レンズ4、撮像部5および制御部7を収容する。ここで、コークス炉等の製造現場においては、鉄鋼製品または設備から高い熱または粉塵等が発生する。これに対し、筐体10は、製造現場において形状測定装置1を使用する際に、これら形状測定装置1の内部構成部の耐熱(さらには冷却)および防塵を確保する。

0050

また、筐体10には、図1に示したように、被測定物15にスリット光L1を照射するための開口部10aがスリット光源2の近傍に形成され、被測定物15から反射したスリット光L1を入射するための開口部10bがフィルタ3の近傍に形成されている。

0051

なお、開口部10a、10bには、各々透光部11、12が設けられる。透光部11、12は、スリット光L1の波長帯域に対して透明なガラス部材または樹脂部材等によって実現される。透光部11は、スリット光L1の照射を阻害せずに筐体10による内部の防塵性を高める。一方、透光部12は、スリット光L1の入射を阻害せずに筐体10による内部の防塵性を高める。

0052

つぎに、図1に示したフィルタ3の構成および光透過特性について詳細に説明する。図2は、本発明の実施の形態1にかかる光学フィルタの一構成例を示す模式図である。図3は、この実施の形態1にかかる光学フィルタの光透過特性を示す模式図である。

0053

図2に示すように、フィルタ3は、スリット光L1の波長帯域に対して透明な板状のガラス基板3aの一表面に、光の干渉を発生させるための誘電体金属膜3bを蒸着等の製法によって形成して実現される。

0054

ここで、このフィルタ3に対して、図1に示したレンズ4の光軸Cと原点で直交する2軸の直交座標系を設定し、この直交座標系のX軸およびY軸のうちのX軸をスリット光L1の長手方向に対して平行な軸とする。この場合、光軸Cの近傍におけるフィルタ3の透過波長帯域は、スリット光L1の反射光の波長を含み、フィルタ3の中心透過波長は、この反射光の入射面に沿って光軸Cからフィルタ3の縁側に向けて大きくなる。すなわち、フィルタ3の中心透過波長は、光軸Cの位置においてスリット光L1の主ピーク波長と同等であり、図2に示すX軸の正および負の両方向について、光軸Cからフィルタ3の縁側へ変位するに伴って大きくなる。

0055

詳細には、図3に示すように、フィルタ3の実質の中心透過波長λは、フィルタ3上の光入射面において、光軸Cを中心にして対称的に、光軸Cからフィルタ3の縁側へ変位するに伴って連続的に大きくなる。この場合、中心透過波長λは、対象のスリット光L1の長く伸びる方向の受光角に対応して変化する。例えば、中心透過波長λは、上述したレンズ4の物体側主点4aを中心に、光軸Cの位置X0を頂点として弧状に変化する。

0056

具体的には、フィルタ3は、光軸Cの位置X0において、スリット光L1の主ピーク波長と同等の中心透過波長λ0を有し、光軸Cからフィルタ3の縁側に向けてX1まで変位した場合、中心透過波長λはλ0からλ1に連続的に大きくなる。さらに、この位置X1からフィルタ3の縁側に向けてX2まで変位した場合、中心透過波長λはλ1からλ2に連続的に大きくなる。

0057

ここで、上述した被測定物15からフィルタ3に反射したスリット光L1の入射角θは、フィルタ3の光入射面のX軸方向に沿って増大する。すなわち、図3の破線矢印によって示すように、被測定物15からのスリット光L1の反射光は、光軸Cの位置X0からフィルタ3の縁側に向けて入射位置が変位するに伴って、フィルタ3に対して一層斜めに入射する。よって、フィルタ3の中心から縁側にかけて波長透過特性が所定の関係で徐々に大きくなるように設定しておけば、中心でも縁でも入射光の実質の透過特性を一定になるようにすることができる。

0058

このため、フィルタ3の中心透過波長λは、X軸方向への入射位置の変位に伴って変化する入射角θを変数とした関数、簡易的には1/cosθに比例する関数、あるいはシミュレーションまたは実験等によって導出して得られた関数に基づいて算出することができる。

0059

また、フィルタ3の透過波長帯域は、被測定物15から反射するスリット光L1の主要波長成分を透過するとともに外乱光等の不要な光成分を遮断するという観点から、可能な限り狭い方がよい。具体的には、フィルタ3の透過波長帯域は、スリット光L1の主ピーク波長の半値幅の2〜4倍の範囲内にして、フィルタ3の光入射面における各位置の透過波長帯域が重なるように設定することが望ましい。

0060

上述したような光透過特性を有するフィルタ3は、例えば、ガラス基板3aの表面に付着させる誘電体金属膜3bの膜厚積層数または材料等を調整あるいは選択することによって実現される。

0061

なお、Y軸方向の入射角θは被測定物15の凹凸または距離によって変化するため、Y軸方向についてのフィルタ3の透過波長帯域の帯域幅は、この入射角度変化による透過波長帯域特性の変動を吸収する程度に設定すればよい。この場合、フィルタ3の中心透過波長λは、Y軸方向の変位に対して一定であってもよいし、X軸方向の場合と同様に光軸Cからフィルタ3の縁側に向けて大きくしてもよいし、スリット光L1の主ピーク波長の半値幅の2〜4倍の範囲内に設定してもよい。

0062

つぎに、フィルタ3の光透過作用について詳細に説明する。図4は、フィルタの光軸近傍にスリット光が入射する状態を示す模式図である。図5は、フィルタの縁部近傍にスリット光が入射する状態を示す模式図である。

0063

図4に示すように、被測定物15(図1参照)から反射したスリット光L1がフィルタ3の光軸C近傍に入射した場合、フィルタ3に対するスリット光L1の入射角θは、ほぼに近い値となる。この場合、誘電体金属膜3bの膜厚dと誘電体金属膜3b内を通過するスリット光L1の経路長(d×cosθ)とは、ほぼ同等の長さになる。このため、スリット光L1は、フィルタ3の光軸C近傍に入射した後、膜厚dの誘電体金属膜3b本来の干渉作用を受けて透過し、その後、ガラス基板3a内を通過する。

0064

一方、図5に示すように、スリット光L1がフィルタ3の縁部近傍に入射した場合、入射角θは、上述した光軸C近傍への入射の場合に比して大きい値となる。誘電体金属膜3b内におけるスリット光L1の経路長(d×cosθ)は、誘電体金属膜3bの膜厚dに比して無視できない程大きい値となる。このため、スリット光L1が通過する誘電体金属膜3bの膜厚が等価的に大きな値となる。

0065

ここで、従来の干渉フィルタであれば、スリット光L1の入射角θの増大に伴って誘電体金属膜3bの経路長すなわち膜厚dが増大した場合、スリット光L1は、この干渉フィルタ本来の干渉条件から外れ、その結果、本来透過するべきスリット光L1が干渉フィルタを透過しなくなる。これは、干渉フィルタの中心透過波長λが、光の入射角θの増大に伴って短波長側にシフトするためである。

0066

これに対し、上述したフィルタ3は、図3に示したように光軸Cからフィルタ3の縁側に向かって中心透過波長λを大きくしている。このため、フィルタ3は、スリット光L1の入射角θが増大した場合であっても、スリット光L1の入射位置において常に、スリット光L1の主ピーク波長と同等の中心透過波長λを有する。また、フィルタ3の透過波長帯域は、スリット光L1の入射面において連続するように設定されている。この結果、フィルタ3は、被測定物15の両端の範囲に亘って広範囲から反射してきたスリット光L1を感度よく透過できるとともに、外乱光等のスリット光L1以外の不要な光を遮断できる。

0067

つぎに、本発明の実施の形態1にかかる形状測定装置1の実施例を示して、この実施の形態1による作用効果を具体的に説明する。図6は、本発明の実施の形態1にかかる光学フィルタを取り外した形状測定装置によるスリット光の検出結果の一例を示す図である。図7は、図6の状態に外乱光を追加した場合のスリット光の検出結果を示す図である。図8は、本発明の実施の形態1にかかる形状測定装置によるスリット光の検出結果の一例を示す図である。図9は、従来の形状測定装置によるスリット光の検出結果の一例を示す図である。図10は、従来の形状測定装置によるスリット光の検出結果の別例を示す図である。

0068

図1に示した形状測定装置1において、フィルタ3は、レンズ4の仮想画角中心から100mmの位置に固定配置した。また、レンズ4の画角は、実測値63度にした。一方、スリット光L1の主ピーク波長は532nmであり、その半値幅は3nmであった。

0069

このスリット光L1に合わせて、フィルタ3の中心透過波長λは、光軸Cの位置において532nmに設定した。また、この中心透過波長λは、フィルタ3の縁部、具体的には、光軸CからX軸方向に30.1mm変位した位置に向けて、光軸Cの位置から連続的に大きくなるようにし、この縁部において625nmに設定した。さらに、フィルタ3の透過波長帯域幅は、5nmに設定した。

0070

まずは、比較例として、この形状測定装置1からフィルタ3を取り外し、被測定物15の一例として平面パネルを用いてスリット光L1の検出を行った。具体的には、この形状測定装置1の前方1000mmに平面パネルを配置し、この平面パネルにスリット光源2によってスリット光L1を照射して、この平面パネルから反射したスリット光L1をフィルタ3を介さずに撮像した。この結果、図6に示すように、平面パネルの両端に亘ってスリット光が検出された。

0071

つぎに、上述した状態に、広帯域ハロゲンランプによる外乱光を平面パネルに更に照射しつつ、この平面パネルから反射したスリット光L1および外乱光をフィルタ3を介さずに撮像した。この結果、図7に示すように、スリット光L1に比して外乱光の影響度合いが酷く、そのため、外乱光の照射位置においてスリット光L1と外乱光とが区別できなくなっていた。

0072

これに対し、形状測定装置1にフィルタ3を取り付け、スリット光L1および外乱光を照射した状態にして、同一の平面パネルを撮像した。この結果、図8に示すようなスリット光検出結果が得られた。すなわち、フィルタ3は、不要な光である外乱光を遮断しつつ、平面パネルから反射したスリット光L1を撮像視野全域に亘って明瞭に透過できる。

0073

このフィルタ3を備えることによって、形状測定装置1は、外乱光等の形状測定に不要な光を除外しつつ、画角の広い受光範囲から入射したスリット光L1を感度よく検出できる。このような形状測定装置1は、コークス炉の内壁面等の高温且つ広範囲な被測定物の形状を精度よく測定することができる。

0074

なお、上述したフィルタ3に代えて、光軸Cの位置において同じ中心透過波長を有する従来の干渉フィルタを形状測定装置1に取り付けた場合、図9に示すようなスリット光L1の検出結果が得られた。この場合、従来の干渉フィルタによって外乱光を遮断することは可能だが、図9に示すように、平面パネルの中心部近傍から反射したスリット光L1を辛うじて検出できる程度である。一方、平面パネルの縁側近傍から反射したスリット光L1は、その検出強度が著しく低下し、その結果、図9に示すように検出できなかった。

0075

一方、別の比較例として、上述したフィルタ3に代えて、S/N比を増大させるために透過波長帯域を528〜570nmに広げた均一な透過特性の干渉フィルタを形状測定装置1に取り付けて、同様のスリット光検出実験を行った。この結果、図10に示すように、スリット光L1を検出することはできたが、同時に外乱光を検出してしまい、形状測定精度は不十分であった。

0076

以上、説明したように、本発明の実施の形態1では、被測定物15から反射したスリット光L1の入射面に沿って、光軸Cからフィルタ3の縁側に向かって中心透過波長λを連続的に大きくしている。このため、フィルタ3に対するスリット光L1の入射角θの増大に伴って、フィルタ3の透過波長帯域がスリット光L1に適した本来の波長帯域から低波長側にシフトした場合であっても、スリット光L1の入射位置において常に、フィルタ3の中心透過波長λがスリット光L1の主ピーク波長と同等になって、入射角θの増大に関係なくスリット光L1に適した透過波長帯域を確保できる。この結果、被測定物15の両端の範囲に亘って広範囲から反射してきたスリット光L1を感度よく透過できるとともに、外乱光等のスリット光L1以外の不要な光を遮断でき、これによって、装置構造を大型化することなく、光切断法によって至近距離からコークス炉等の大型な被測定物の形状を精度よく測定することができる。

0077

(実施の形態2)
つぎに、本発明の実施の形態2について説明する。上述した実施の形態1では、光軸Cからフィルタ3の縁部に向けて連続的に中心透過波長λを大きくしていたが、この実施の形態2では、光軸Cからフィルタ縁部に向けて段階的に中心透過波長λを大きくしている。

0078

図11は、本発明の実施の形態2にかかる形状測定装置の一構成例を模式的に示すブロック図である。図11に示すように、この形状測定装置21は、上述した実施の形態1にかかる形状測定装置1のフィルタ3に代えてフィルタ23を備える。その他の構成は実施の形態1と同じであり、同一構成部分には同一符号を付している。

0079

フィルタ23は、被測定物15の形状測定に必要な光を選択的に透過する光学フィルタであり、上述した実施の形態1にかかるフィルタ3と同様に、レンズ4の前段に固定配置される。フィルタ23は、実施の形態1にかかるフィルタ3に比して異なる光透過特性を有する。

0080

つぎに、フィルタ23の構成および光透過特性について詳細に説明する。図12は、本発明の実施の形態2にかかる光学フィルタの一構成例を示す模式図である。図13は、この実施の形態2にかかる光学フィルタの光透過特性を示す模式図である。

0081

図12に示すように、フィルタ23は、蒸着等の製法によってガラス基板3aの一表面に、光の干渉を発生させるための誘電体金属膜23b、23c−1、23c−2、23d−1、23d−2、23e−1、23e−2、23f−1、23f−2を形成して実現される。

0082

ここで、このフィルタ23に対して、図11に示したレンズ4の光軸Cと原点で直交する2軸の直交座標系を設定し、この直交座標系のX軸およびY軸のうちのX軸をスリット光L1の長手方向に対して平行な軸とする。この場合、図12に示すように、Y軸上に誘電体金属膜23bが位置する。また、この誘電体金属膜23bを中心にして、X軸の正の方向に向かって誘電体金属膜23c−1、23d−1、23e−1、23f−1が各々形成され、X軸の負の方向に向かって誘電体金属膜23c−2、23d−2、23e−2、23f−2が各々形成される。

0083

このようにガラス基板3a上に形成された誘電体金属膜23b、23c−1、23c−2、23d−1、23d−2、23e−1、23e−2、23f−1、23f−2は、各々X軸方向に対して垂直であり、図13に示すように、光軸Cからフィルタ23の縁側に向けて中心透過波長λが段階的に大きくなる誘電体金属膜群をなす。

0084

詳細には、誘電体金属膜23bは、ガラス基板3aを分割した複数の領域のうち、光軸Cを中心軸とする中心領域H1に形成され、スリット光L1の主ピーク波長と同等の中心透過波長λ10を有する。

0085

また、誘電体金属膜23c−2、23d−2、23e−2、23f−2、23c−1、23d−1、23e−1、23f−1は、この中心領域H1を中心に対称的に分割される複数の部分領域H2〜H9に各々形成される。誘電体金属膜23c−2、23c−1は、誘電体金属膜23bの中心透過波長λ10に比して大きい中心透過波長λ11を有し、誘電体金属膜23d−2、23d−1は、この中心透過波長λ11に比して大きい中心透過波長λ12を有する。また、誘電体金属膜23e−2、23e−1は、この中心透過波長λ12に比して大きい中心透過波長λ13を有し、誘電体金属膜23f−2、23f−1は、この中心透過波長λ13に比して大きい中心透過波長λ14を有する。

0086

一方、誘電体金属膜23b、23c−1、23c−2、23d−1、23d−2、23e−1、23e−2、23f−1、23f−2の各透過波長帯域は、隣接する中心領域H1または部分領域H2〜H9間同士において重なるように設定される。この場合、中心領域H1および各部分領域H2〜H9の各帯域幅は、図13に示すように、これら各領域の透過波長帯域内にスリット光L1の主ピーク波長が含まれるように設定される。なお、このスリット光L1の主ピーク波長は、図13の破線に示されるように、物体側主点4aを中心に弧状に変化する。

0087

具体的には、誘電体金属膜23bの透過波長帯域は、両隣の誘電体金属膜23c−1、23c−2の各透過波長帯域と重なる。また、誘電体金属膜23c−1の透過波長帯域は、隣接する誘電体金属膜23d−1の透過波長帯域と重なり、誘電体金属膜23d−1の透過波長帯域は、隣接する誘電体金属膜23e−1の透過波長帯域と重なり、誘電体金属膜23e−1の透過波長帯域は、隣接する誘電体金属膜23f−1の透過波長帯域と重なる。同様に、誘電体金属膜23c−2の透過波長帯域は、隣接する誘電体金属膜23d−2の透過波長帯域と重なり、誘電体金属膜23d−2の透過波長帯域は、隣接する誘電体金属膜23e−2の透過波長帯域と重なり、誘電体金属膜23e−2の透過波長帯域は、隣接する誘電体金属膜23f−2の透過波長帯域と重なる。

0088

また、上述した誘電体金属膜23b、23c−1、23c−2、23d−1、23d−2、23e−1、23e−2、23f−1、23f−2の各透過波長帯域の帯域幅は、互いに同一の帯域幅に設定される。

0089

なお、上述した各領域の中心透過波長λ10〜λ14は、X軸方向への入射位置の変位に伴って変化するスリット光L1の入射角θを変数とした関数をシミュレーションまたは実験等によって導出し、得られた関数に基づいて算出することができる。

0090

上述したような光透過特性を有するフィルタ23は、例えば、誘電体金属膜23b、23c−1、23c−2、23d−1、23d−2、23e−1、23e−2、23f−1、23f−2の膜厚、積層数または材料等を各々調整あるいは選択することによって実現される。

0091

なお、図12に示したY軸方向の変位に対して、フィルタ23の中心透過波長λ10〜λ14は、一定であってもよいし、X軸方向の場合と同様に光軸Cからフィルタ3の縁側に向けて大きくしてもよい。また、Y軸方向の入射角θは被測定物15の凹凸または距離によって変化するため、Y軸方向についてのフィルタ23の透過波長帯域の帯域幅は、この入射角度変化による透過波長帯域特性の変動を吸収する程度に設定すればよい。

0092

上述したような光透過特性を有するフィルタ23は、実施の形態1にかかるフィルタ3と同様の光透過作用を奏する。このため、フィルタ23は、被測定物15の両端の範囲に亘って広範囲から反射してきたスリット光L1を感度よく透過できるとともに、外乱光等のスリット光L1以外の不要な光を遮断できる。

0093

以上、説明したように、本発明の実施の形態2では、被測定物15から反射したスリット光L1の長手方向に沿ってフィルタ23を複数の領域に分割し、隣接する領域同士の透過波長帯域が重なるようにしつつ、これら複数の領域の各中心透過波長を光軸Cからフィルタ23の縁側に向かって段階的に大きくしている。このため、光軸Cからフィルタ23の縁側に向かって近似的に中心透過波長を連続的に大きくできることから、上述した実施の形態1の場合と同様の作用効果を享受するとともに、光軸Cからフィルタ縁側に向かって中心透過波長を大きくしたフィルタを容易に実現できる。

0094

なお、上述した実施の形態1、2では、スリット光L1の長手方向に対して平行な方向にフィルタ3、23の中心透過波長を変化させていたが、これに限らず、スリット光L1の入射面においてスリット光L1の主ピーク波長を含み、且つ入射角θの増大に伴って中心透過波長が大きくなれば、スリット光L1の長手方向に対して斜めの方向にフィルタ3、23の中心透過波長を変化させてもよい。

0095

また、上述した実施の形態1、2では、ガラス基板の表面に誘電体金属膜を形成したフィルタを用いていたが、これに限らず、ガラス基板に代えて樹脂基板等のスリット光L1に対して透明な透光性部材の表面に誘電体金属膜を形成したフィルタであってもよい。

0096

さらに、上述した実施の形態1、2では、ガラス基板の表面に誘電体金属膜を形成したフィルタを用いていたが、これに限らず、誘電体金属膜に代えて誘電体膜をガラス基板等の透光性部材の表面に形成したフィルタであってもよい。

0097

また、上述した実施の形態1、2では、レンズ4の物体側主点4aを中心にフィルタ3、23の中心透過波長を変化させていたが、これに限らず、レンズ4の収束点、例えば像側主点を中心にフィルタ3、23の中心透過波長を変化させてもよい。

0098

さらに、上述した実施の形態1、2では、スリット光源2として、半導体レーザ素子およびレンズを一体化したスリットレーザ光源を用いていたが、これに限らず、図14に示すように、所定の光源からの光をスリット板を介して照射するスリット光源であってもよいし、点光源から発するスポット光振動ミラー等の光学部材によって高速扇状または平行に走査させるスキャン光の光源であってもよい。

0099

また、上述した実施の形態1、2では、入力部6を用いて操作する形状測定装置を例示したが、これに限らず、上述した入力部6および制御部7を設けずに、スリット光源2および撮像部5に各々オンオフのスイッチを設けて、各スイッチを操作するようにしてもよい。

0100

さらに、上述した実施の形態2では、中心領域H1とこれを挟む8つの部分領域H2〜H9に分割した誘電体金属膜を有するフィルタを例示したが、中心領域H1の両側に設けられる部分領域の数は8つに限らず、2つ以上であればよい。

実施例

0101

また、上述した実施の形態2では、フィルタ23の中心領域H1および部分領域H2〜H9の各透過波長帯域の各帯域幅を同一にしていたが、これに限らず、中心領域H1の透過波長帯域を急峻とし、部分領域H2〜H9の透過波長帯域の帯域幅を中心領域H1に比して幅広にしてもよい。この場合、部分領域H2〜H9の帯域幅は、スリット光L1の主ピーク波長の半値幅の2〜4倍に設定してもよい。

0102

1、21形状測定装置
2スリット光源
3、23フィルタ
3aガラス基板
3b、23b、23c−1〜23f−1、23c−2〜23f−2誘電体金属膜
4レンズ
4a物体側主点
5撮像部
5a撮像素子
6 入力部
7 制御部
8画像処理部
9 表示部
10筐体
10a、10b 開口部
11、12透光部
15被測定物
15a測定表面
100 被測定物
101 スリット光源
102撮像装置
103表示装置
C光軸
H1中心領域
H2〜H9 部分領域
L1 スリット光

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

関連する公募課題一覧

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ