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技術 撮像装置

出願人 富士フイルム株式会社
発明者 浅野英樹谷武晴
出願日 2011年5月13日 (8年3ヶ月経過) 出願番号 2011-107759
公開日 2012年12月6日 (6年8ヶ月経過) 公開番号 2012-238774
状態 未査定
技術分野 固体撮像素子 光学要素・レンズ スタジオ装置
主要キーワード 最大角度α デバイス形態 略格子状 光カラーフィルタ TV電話機 本撮像素子 半導体回路基板 限界膜厚
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2012年12月6日)のものです。
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図面 (14)

課題

光学特性が良好であり、かつ薄型化、小型化を実現した撮像装置を得る。

解決手段

レンズ群115および開口絞り111を含む結像用光学系110と、固体撮像素子10とを備え、固体撮像素子10が、有機材料からなる光電変換層14、および2色以上のカラーフィルタ21r、21g、21bと分離壁22とからなるカラーフィルタ層CFを備え、光電変換層14の厚さが0.1μm〜1μmであり、各色のカラーフィルタ21r、21g、21bの屈折率がいずれも1.5〜1.8であり、分離壁22の幅が0.05μm〜0.2μmであり、分離壁22の屈折率が1.22〜1.34であり、固体撮像素子10における画素ピッチD(μm)と該固体撮像素子に入射する主光線最大角度α(°)との関係が、D≦2.6μm、45≧α≧25・D−20となるようにレンズ群115と固体撮像素子10とを配置する。

概要

背景

デジタルカメラに代表される撮像装置は小型化が容易であることから、携帯電話機やPDAなどの各種の携帯機器携帯情報端末)に組み込まれ、さらにはTV電話機用のカメラとして、また各種車両の内外の画像を運転席から確認するための車載カメラとしても広く用いられている。撮像装置は、結像用の光学系と、この光学系で結像された被写体画像光電変換する固体撮像素子とをユニット化した撮像装置と、固体撮像素子を駆動して撮像信号読出しを行い、さらには種々の信号処理を施してデジタル化した画像データを得、そして記録する回路メモリ装置などで構成される。

例えば、携帯情報端末として広く利用されている携帯電話機やPDAなどに撮像装置を内蔵させる場合、回路・メモリ装置部分については様々な実装手法で薄型化を図ることは比較的容易であるが、撮像装置部分についてはその光学的な性能を考慮するとその薄型化が難しい。

固体撮像素子として現在広く用いられている通常の表面照射型CMOSイメージセンサでは、画素開口効率を向上させ、結像光束を可能な限り画素ごとの光電変換部に導くべく、被写体光入射面にマイクロレンズが敷設されている。これによって、マイクロレンズが敷設されていない場合に比べて開口効率が向上し光電変換効率も向上する。

しかし、被写体像を光電変換する光電変換部が配線層のさらに下方に存在するため、入射光の一部は配線等によって遮断されてしまいロスが大きい。また、ある程度の角度以上に大きい入射角光線は配線等による遮断に加え、隣接する画素に漏れてしまうため、本来入射した画素の光電変換に寄与できず、隣接画素における光電変換層に入射する。すなわち、入射角が大きくなると感度の低下および混色の問題が顕著となる。

そのため、表面照射型CMOSイメージセンサにおいては、上述の如く光電変換部が配線層のさらに下方に存在するという画素構造により光線の広がり角度許容範囲が狭くなる。表面照射型CMOSにおいては、画素単位での光電変換効率は光線が撮像面に垂直に入射した場合に最も高く、入射角20°程度になったときの光電変換効率は垂直入射時の100%に対して35%程度にまで激減し、入射角が30°程度を超えると大半の光線が配線層等により遮断され、あるいは隣接する画素へ漏れる結果、垂直入射時の5%まで低下すると言われている。こうした事情から、特許文献1、2、3などで知られるように、撮像装置に用いられる光学系は、画面周辺部に入射する主光線の入射角が概ね30°以内に収まるように光学設計されている。このように、入射角を抑制するためには、結像用のレンズレンズ群)による光学全長をある程度長くする必要があり、これが装置全体の薄型化の弊害となっていた。

近年、画素ピッチ縮小化が著しく、画素ピッチ1μm以下の撮像素子試作結果が報告され始めている。画素面積の縮小に伴い感度低下は大きくなるために、光電変換効率向上が図られ、表面照射型の素子における配線による入射光の損失を低減する目的で裏面照射型と言われる方式が現在では主流になってきている。裏面照射型方式は光電変換部が光入射側に配置されているため光電変換効率の向上には有効である。しかしながら、裏面照射型方式においても、隣接する画素間でのクロストークは大きな問題となっており、入射する光の入射角が大きくなると混色が大きくなる。

そこで特許文献4、5などでは、光電変換層を従来のシリコンから有機材料に変更することが提案されている。有機材料は可視光吸収係数がシリコンと比較して大きいため、光電変換層の厚みをシリコンに較べ薄くすることができるので、画素間のクロストークを低減する効果を有する。従来のシリコンからなる光電変換層の厚みが約3μm必要であるのに対し、有機材料では0.5μm程度まで薄くすることが可能となる。なお、光電変換層の厚みを薄くすることにより、結果として撮像素子を薄くすることができる。

また、特許文献5では、光電変換部の上方に設けられたカラーフィルタと光電変換部との距離が3μm以下で、かつ、隣り合うカラーフィルタ同士の間に該カラーフィルタを互いに分離するための分離壁が設けられている撮像素子が提案されている。分離壁を備えたカラーフィルタにより、隣接画素間のクロストークを大きく抑制することが可能となる。

概要

光学特性が良好であり、かつ薄型化、小型化を実現した撮像装置を得る。レンズ群115および開口絞り111を含む結像用光学系110と、固体撮像素子10とを備え、固体撮像素子10が、有機材料からなる光電変換層14、および2色以上のカラーフィルタ21r、21g、21bと分離壁22とからなるカラーフィルタ層CFを備え、光電変換層14の厚さが0.1μm〜1μmであり、各色のカラーフィルタ21r、21g、21bの屈折率がいずれも1.5〜1.8であり、分離壁22の幅が0.05μm〜0.2μmであり、分離壁22の屈折率が1.22〜1.34であり、固体撮像素子10における画素ピッチD(μm)と該固体撮像素子に入射する主光線の最大角度α(°)との関係が、D≦2.6μm、45≧α≧25・D−20となるようにレンズ群115と固体撮像素子10とを配置する。A

目的

本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、固体撮像素子を備えた、光学特性が良好であり、かつ薄型化、小型化を実現した撮像装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

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請求項1

レンズ群および開口絞りを含む結像用光学系と、該結像用光学系の結像面結像された画像を撮像する固体撮像素子とを備え、該固体撮像素子が、基板上に複数の画素を有する撮像素子であって、有機材料からなる光電変換層、および該光電変換層の上方に配された2色以上のカラーフィルタと該各色のカラーフィルタを隔てて分離する透明な分離壁とからなるカラーフィルタ層を備え、前記光電変換層の厚さが0.1μm〜1μmであり、前記各色のカラーフィルタの屈折率がいずれも1.5〜1.8であり、前記分離壁の幅が0.05μm〜0.2μmであり、該分離壁の屈折率が1.22〜1.34であり、前記固体撮像素子における画素ピッチD(μm)と該固体撮像素子に入射する主光線最大角度α(°)との関係が、D≦2.6μm45≧α≧25・D−20となるように前記レンズ群と前記固体撮像素子とが配置されていることを特徴とする撮像装置

請求項2

前記画素ピッチD(μm)と前記主光線の最大角度α(°)との関係が、D≦2.4μm45≧α≧25・D−15であることを特徴とする請求項1記載の撮像装置。

請求項3

前記画素ピッチD(μm)と前記主光線の最大角度α(°)との関係が、D≦2.0μm45≧α≧25・D−5であることを特徴とする請求項1記載の撮像装置。

技術分野

0001

本発明は、有機材料による光電変換膜カラーフィルタを積層した固体撮像素子を備えてなる撮像装置に関するものである。

背景技術

0002

デジタルカメラに代表される撮像装置は小型化が容易であることから、携帯電話機やPDAなどの各種の携帯機器携帯情報端末)に組み込まれ、さらにはTV電話機用のカメラとして、また各種車両の内外の画像を運転席から確認するための車載カメラとしても広く用いられている。撮像装置は、結像用の光学系と、この光学系で結像された被写体画像光電変換する固体撮像素子とをユニット化した撮像装置と、固体撮像素子を駆動して撮像信号読出しを行い、さらには種々の信号処理を施してデジタル化した画像データを得、そして記録する回路メモリ装置などで構成される。

0003

例えば、携帯情報端末として広く利用されている携帯電話機やPDAなどに撮像装置を内蔵させる場合、回路・メモリ装置部分については様々な実装手法で薄型化を図ることは比較的容易であるが、撮像装置部分についてはその光学的な性能を考慮するとその薄型化が難しい。

0004

固体撮像素子として現在広く用いられている通常の表面照射型CMOSイメージセンサでは、画素開口効率を向上させ、結像光束を可能な限り画素ごとの光電変換部に導くべく、被写体光入射面にマイクロレンズが敷設されている。これによって、マイクロレンズが敷設されていない場合に比べて開口効率が向上し光電変換効率も向上する。

0005

しかし、被写体像を光電変換する光電変換部が配線層のさらに下方に存在するため、入射光の一部は配線等によって遮断されてしまいロスが大きい。また、ある程度の角度以上に大きい入射角光線は配線等による遮断に加え、隣接する画素に漏れてしまうため、本来入射した画素の光電変換に寄与できず、隣接画素における光電変換層に入射する。すなわち、入射角が大きくなると感度の低下および混色の問題が顕著となる。

0006

そのため、表面照射型CMOSイメージセンサにおいては、上述の如く光電変換部が配線層のさらに下方に存在するという画素構造により光線の広がり角度許容範囲が狭くなる。表面照射型CMOSにおいては、画素単位での光電変換効率は光線が撮像面に垂直に入射した場合に最も高く、入射角20°程度になったときの光電変換効率は垂直入射時の100%に対して35%程度にまで激減し、入射角が30°程度を超えると大半の光線が配線層等により遮断され、あるいは隣接する画素へ漏れる結果、垂直入射時の5%まで低下すると言われている。こうした事情から、特許文献1、2、3などで知られるように、撮像装置に用いられる光学系は、画面周辺部に入射する主光線の入射角が概ね30°以内に収まるように光学設計されている。このように、入射角を抑制するためには、結像用のレンズレンズ群)による光学全長をある程度長くする必要があり、これが装置全体の薄型化の弊害となっていた。

0007

近年、画素ピッチ縮小化が著しく、画素ピッチ1μm以下の撮像素子試作結果が報告され始めている。画素面積の縮小に伴い感度低下は大きくなるために、光電変換効率向上が図られ、表面照射型の素子における配線による入射光の損失を低減する目的で裏面照射型と言われる方式が現在では主流になってきている。裏面照射型方式は光電変換部が光入射側に配置されているため光電変換効率の向上には有効である。しかしながら、裏面照射型方式においても、隣接する画素間でのクロストークは大きな問題となっており、入射する光の入射角が大きくなると混色が大きくなる。

0008

そこで特許文献4、5などでは、光電変換層を従来のシリコンから有機材料に変更することが提案されている。有機材料は可視光吸収係数がシリコンと比較して大きいため、光電変換層の厚みをシリコンに較べ薄くすることができるので、画素間のクロストークを低減する効果を有する。従来のシリコンからなる光電変換層の厚みが約3μm必要であるのに対し、有機材料では0.5μm程度まで薄くすることが可能となる。なお、光電変換層の厚みを薄くすることにより、結果として撮像素子を薄くすることができる。

0009

また、特許文献5では、光電変換部の上方に設けられたカラーフィルタと光電変換部との距離が3μm以下で、かつ、隣り合うカラーフィルタ同士の間に該カラーフィルタを互いに分離するための分離壁が設けられている撮像素子が提案されている。分離壁を備えたカラーフィルタにより、隣接画素間のクロストークを大きく抑制することが可能となる。

先行技術

0010

特開2007−122007号公報
特開2008−268946号公報
特開2008−185687号公報
特開2010−67828号公報
特開2010−232537号公報

発明が解決しようとする課題

0011

しかしながら、特許文献5においては、撮像素子の薄型化が可能となるが、その撮像素子が組み込まれた撮像装置についての十分な検討がなされていない。すなわち、撮像装置において光学特性の良好なかつ薄型化を実現するための、撮像装置における撮像素子と結像用光学系との関係や撮像素子の画素ピッチ、光入射角度等の検討が十分でなかった。

0012

本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、固体撮像素子を備えた、光学特性が良好であり、かつ薄型化、小型化を実現した撮像装置を提供することを目的とするものである。

課題を解決するための手段

0013

本発明の撮像装置は、レンズ群および開口絞りを含む結像用光学系と、
該結像用光学系の結像面に結像された画像を撮像する固体撮像素子とを備え、
該固体撮像素子が、基板上に複数の画素を有する撮像素子であって、有機材料からなる光電変換層、および該光電変換層の上方に配された2色以上のカラーフィルタと該各色のカラーフィルタを隔てて分離する透明な分離壁とからなるカラーフィルタ層を備え、
前記光電変換層の厚さが0.1μm〜1μmであり、
前記各色のカラーフィルタの屈折率がいずれも1.5〜1.8であり、
前記分離壁の幅が0.05μm〜0.2μmであり、
該分離壁の屈折率が1.22〜1.34であり、
前記固体撮像素子における画素ピッチD(μm)と該固体撮像素子に入射する主光線の最大角度α(°)との関係が、
D≦2.6μm
45≧α≧25・D−20
となるように前記レンズ群と前記固体撮像素子とが配置されていることを特徴とするものである。

0014

なお、前記画素ピッチD(μm)と前記主光線の最大角度α(°)との関係が、
D≦2.4μm
45≧α≧25・D−15
であることが好ましい。

0015

さらには、前記画素ピッチD(μm)と前記主光線の最大角度α(°)との関係が、
D≦2.0μm
45≧α≧25・D−5
であることが好ましい。

発明の効果

0016

本発明の撮像装置によれば、固体撮像素子が有機材料からなる光電変換層を備えているので、光電変換層の厚さを0.1μm〜1μmと薄くすることができる。また、各色のカラーフィルタを隔てて分離する透明な分離壁を備えたカラーフィルタ層を備えており、前記各色のカラーフィルタの屈折率がいずれも1.5〜1.8であり、該分離壁の屈折率が1.22〜1.34であることから、隣接画素間のクロストークを大幅に抑制することができる。さらには、画素ピッチDが2.6μm以下、主光線の最大入射角度α(°)のとき、α≧25・D−20となるようにレンズ群と撮像素子が配置されており、この範囲のαを用いることができるため、レンズ群による光学全長を短くすることができ、装置の薄型化を実現することができる。従来の分離壁を備えないカラーフィルタとマイクロレンズを備えた構成の撮像素子を用いた場合では、α≧25・D−20の範囲の入射角は混色が大きく利用できなかったので、この範囲の入射角を利用しているこら、従来の分離壁を備えていないカラーフィルタとマイクロレンズを備えた構成の撮像素子を備えた場合と比較して撮像装置におけるレンズ群の全長を確実に短くすることができるので、薄型の撮像装置を得ることができる。

0017

本発明の撮像装置は、特許文献5においては明確でなかった撮像装置における撮像素子の画素ピッチと最大入射角度αとの関係が明確に規定されているので、光学特性の良好な撮像装置を得ることができる。また、最大45°までの入射角度許容できることを明らかにしており、レンズ群の設計の自由度も高い。

図面の簡単な説明

0018

本発明の実施形態に係る撮像装置の構造を示す模式断面図
本発明の実施形態の撮像装置に備えられている固体撮像素子の構造を示す模式断面図
本発明の効果を説明するための図
カラーフィルタの配置図
シミュレーションに用いた分離壁付きカラーフィルタを備えた素子構造を示す断面図
シミュレーションに用いたマイクロレンズ付きカラーフィルタを備えた素子構造を示す断面図(比較例)
シミュレーション結果に基づいて作成された、画素ピッチと有効入射角との関係を示すグラフ
図4Aの素子構造について、緑画素における入射角と入射光量のシミュレーション結果を示すグラフ(画素ピッチ1.8μm)
図4Aの素子構造について、緑画素における入射角と入射光量のシミュレーション結果を示すグラフ(画素ピッチ1.4μm)
図4Aの素子構造について、緑画素における入射角と入射光量のシミュレーション結果を示すグラフ(画素ピッチ1.2μm)
図4Bの素子構造について、緑画素における入射角と入射光量のシミュレーション結果を示すグラフ(画素ピッチ1.8μm)
図4Bの素子構造について、緑画素における入射角と入射光量のシミュレーション結果を示すグラフ(画素ピッチ1.4μm)
図4Bの素子構造について、緑画素における入射角と入射光量のシミュレーション結果を示すグラフ(画素ピッチ1.2μm)

実施例

0019

本発明の実施形態に係る撮像装置について説明する。図1Aは本実施形態の撮像装置の概略構成を示す断面図であり、図1Bは撮像装置に備えられている固体撮像素子の一部を示す模式断面図である。

0020

図1Aに示すように、撮像装置100は、セラミックパッケージ101に組み込まれた固体撮像素子10と、開口絞り111を有するレンズホルダ102に、固体撮像素子10の素子表面(受光面)で結像するように配置固定されたレンズ112およびレンズ113とを備え、セラミックパッケージ101とレンズホルダ102とが一体化されてなる。なお、レンズ112およびレンズ113とからなるレンズ群115と固体撮像素子10との間には赤外光カットフィルタ105が備えられている。ここで、開口絞り111とレンズ群115とにより結像用光学系110が構成されている。

0021

図1Bに示すように、固体撮像素子10は、半導体回路基板11と、半導体回路基板11上に二次元アレイ状に形成された複数の画素電極(下部電極)12と、複数の画素電極12上に連続し形成された有機材料からなる光電変換層14と、光電変換層14上に形成された、複数の画素電極に対向する対向電極であり、単一層として設けられた共通電極(上部電極)16とを備えている。また、上部電極16の上には透明な絶縁層18が積層されており、この絶縁層18上に、2色以上(本実施形態においては3色)のカラーフィルタ21r、21g、21bと各色のカラーフィルタ21r、21g、21bを隔てて分離する透明な分離壁22とからなるカラーフィルタ層CFが設けられ、さらにカラーフィルタ層CF上には低反射層25が設けられている。

0022

本撮像装置100は、開口絞り111を通過した光Lがレンズ112、レンズ113および赤外光カットフィルタ105を順次透過して固体撮像素子10の受光面に結像するよう構成されている。なお、ここで、レンズ113を透過し主光線の最大入射角αが45°以下となるように、レンズ群115および固体撮像素子10が配置構成されている。

0023

また、画素ピッチD(μm)と固体撮像素子の受光面に入射する主光線の最大角度α(°)との関係が、
D≦2.6μmのとき、45≧α≧25・D−20
となるようにレンズ群115と固体撮像素子10との位置関係が設定されている。

0024

画素ピッチD(μm)と主光線の最大角度α(°)との関係は、
D≦2.4μmのときには、45≧α≧25・D−15
となるようにレンズ群115と固体撮像素子10との位置関係を設定することが好ましい。
さらに、D≦2.0μmのときには、45≧α≧25・D−5
となるようにレンズ群115と固体撮像素子10との位置関係を設定することが好ましい。

0025

ここで単純な光学系にて本発明の効果を検証する。図2は1枚のレンズ201にて集光してイメージセンサ202上に等倍結像する場合を示している。画素ピッチを2.0μmとし、フルハイビジョン撮影をする場合、イメージセンサの大きさは、横2.0μm×1920=3.84mm、縦2.0μm×1080=2.16mm、となるため、対角としては4.4mmが必要となる。開口をイメージセンサと同じ4.4mmφを想定した場合、本発明の分離壁付きカラーフィルタ(図4A参照)を用いたイメージセンサであればNA=0.7のレンズを用いることでレンズとイメージセンサの距離dを4.4mmとすることが出来るのに対し、マイクロレンズ付きカラーフィルタ(図4B参照)ではNA=0.5のレンズまでしか許容できないことからレンズとイメージセンサの距離が7.6mmとなってしまう。実際の光学系は製品によって開口が異なることや、収差周辺部の歪の影響を低減するために使用するレンズの枚数は1枚ではないし、複雑な非球面レンズを用いるために前記に示したような単純ではないが、効果としては原理的に同じで、光軸方向の長さを短くすることが可能となる。

0026

以下、各構成要素についての詳細を説明する。

0027

(半導体回路基板)
半導体回路基板11は、n型シリコン基板1(以下、単に基板1とする。)の表面にp型のウェル領域2を備え、ウェル領域2にはn型の不純物拡散領域3が複数形成されている。不純物拡散領域3は、回路基板11上に形成される画素電極12と対応して二次元アレイ状に形成されている。また、ウェル領域2の表面において、不純物拡散領域3の近傍には、該不純物拡散領域3に蓄積した電荷に応じた信号を出力する信号読出し部4が設けられている。

0028

信号読出し部4は、不純物拡散領域3に蓄積された電荷を電圧信号に変換して出力する回路であって、例えば公知のCCDやCMOS回路によって構成することができる。

0029

さらに、基板1のウェル領域2が形成された表面上に絶縁層5が積層されている。絶縁層5の上には、平面視略矩形状の画素電極12が複数、所定の間隔で配列形成されている。各画素電極12は、絶縁層5を貫通するように形成された導電性材料からなる接続部6を介して、基板1の不純物拡散領域3に電気的に接続されている。

0030

撮像素子10は、光電変換層14に光が入射されると、光電変換層14で発生した電荷(正孔及び電子)のうち、例えば、正孔を上部電極16に移動させ、電子を下部電極12に移動させるように、下部電極12及び上部電極16間には、図示しない電圧供給部によってバイアス電圧印加される。この場合、上部電極16を正孔捕集電極とし、下部電極12を電子捕集電極としている。

0031

(電極)
上部電極16及び下部電極12は、光電変換層14との密着性や、電子親和力や、イオン化ポテンシャル、安定性等を考慮して選ばれる。

0032

上部電極16及び下部電極12の作製には、その材料によって種々の方法が用いられるが、例えばITOの場合、電子ビーム法、スパッタリング法抵抗加熱蒸着法化学反応法(ゾルーゲル法など)、酸化インジウムスズの分散物の塗布などの方法で膜形成される。ITOの場合、UV−オゾン処理プラズマ処理などを施すことができる。

0033

上部電極16は、光電変換層14に光を入射させる必要があるため、透明な導電性材料で構成されている。ここで、透明電極材料は、例えば波長が約420nm〜約660nmの範囲の可視光域で約80%以上の透過率であるものが好ましい。

0034

上部電極16の具体的な材料としては、例えば、酸化スズ酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化インジウムスズ(ITO)等の導電性金属酸化物、あるいは金、銀、クロムニッケル等の金属、さらにこれらの金属と導電性金属酸化物との混合物または積層物ヨウ化銅硫化銅などの無機導電性物質ポリアニリンポリチオフェンポリピロールなどの有機導電性材料シリコン化合物およびこれらとITOとの積層物などが挙げられ、好ましくは、導電性金属酸化物であり、特に、生産性高導電性、透明性等の点からITO、ZnO、InO、が好ましい。

0035

下部電極12は、導電性材料であればよく、透明である必要はない。しかし、下部電極12の下方の基板1側にも光を透過させることが必要である場合には、下部電極12も透明電極材料で構成することが必要となる。このとき、下部電極12の透明電極材料としては、上部電極16と同様に、ITOを用いることが好ましい。

0036

(光電変換層)
有機材料による光電変換層14は、厚みが0.1μmから1.0μmの範囲となるように成膜されている。光電変換層14の層厚は薄いほどイメージセンサの混色には有効となるが、光吸収とのトレードオフがあり、実質的には0.5μm程度が最適な層厚となる。

0037

光電変換層14を構成する機材料としては、例えば電子写真感光材料に用いられているような、様々な有機半導体材料を用いることができる。その中でも、高い光電変換性能を有すること、分光する際の色分離に優れていること、長時間の光照射に対する耐久性が高いこと、真空蒸着を行いやすいこと、等の観点から、キナクリドン骨格を含む材料やフタロシアニン骨格を含む有機材料が特に好ましい。

0038

光電変換層14を構成する有機材料は、p型有機半導体及びn型有機半導体の少なくとも一方を含んでいることが好ましい。例えば、p型有機型半導体及びn型有機半導体として、それぞれキナクリドン誘導体ナフタレン誘導体アントラセン誘導体フェナントレン誘導体テトラセン誘導体ピレン誘導体ペリレン誘導体、及びフルオランテン誘導体のいずれかを特に好ましく用いることができる。

0039

光電変換層14を有機材料で構成すれば、シリコン基板などに形成したフォトダイオードを光電変換部として用いる構成に比べて、可視光に対する光吸収係数が大きい。このため、光電変換層14に入射した光が吸収されやすくなる。この性質によれば、光電変換層14に斜めに入射した光も隣接する画素部へ漏れにくくなり、画素部で光電変換されることになり、透過効率の向上とクロストークの抑制を図ることができる。

0040

(絶縁層)
絶縁層18は、Al2O3、SiO2、SiN、またはこれらの混合膜などから構成することができる。

0041

(カラーフィルタ層)
図2に示すように、カラーフィルタ層CFは、それぞれ異なる波長の光を透過する複数のカラーフィルタを有する。ここでは、カラーフィルタCFは赤/青/緑色の顔料、もしくは染料の入った有機材料によるカラーフィルタ21r、21g、21bが画素毎に配置され、各カラーフィルタ21r、21g、21b間にはカラーフィルタ材料よりも屈折率が小さな透明材料で構成される分離壁22が設けられている。

0042

カラーフィルタ21r、21g、21bは、それぞれ異なる波長の光を透過するものであり、カラーフィルタ21rは、入射光のうち赤色の波長の光を透過する構成を有するR光カラーフィルタとして機能する。同様にカラーフィルタ21gは、入射光のうち緑色の波長の光を透過する構成を有するG光カラーフィルタとして、カラーフィルタ21bは、入射光のうち青色の波長の光を透過する構成を有するB光カラーフィルタとして機能する。

0043

複数のカラーフィルタ21r,21g,21bは、各画素部にいずれか1つが含まれ、画素部の配列に応じてベイヤー配列などのカラーパターンで配列されている。図3では、一例として、4つの画素部におけるカラーフィルタ21r,21g,21bのベイヤー配列を示している。複数のカラーフィルタ21r,21g,21bの配列はこの構成例で説明するものに限定されず、任意に変更可能である。

0044

カラーフィルタの屈折率は赤青緑の各色で異なり、また入射光の波長によっても異なるものであるが、カラーフィルタ21r、21g、21bのいずれも入射光波長(少なくともその可視光域の波長(400nm〜700nm)に対し1.5〜1.8の範囲内の屈折率を有する。
また、それぞれのカラーフィルタ21r、21g、21bの厚みは0.3μm〜1.0μmの範囲内としている。

0045

カラーフィルタ21r,21g,21bを互いに分離するための分離壁22は、図3に示す平面視においては、略格子状に形成され、各カラーフィルタ21r,21g,21bそれぞれを個別に囲うように形成されている。

0046

各カラーフィルタ21r、21g、21bの間隔に相当する分離壁22の幅tは0.05μm〜0.2μmの範囲内にあり、その屈折率は1.22〜1.34の範囲内にある。分離壁22の屈折率は低い程イメージセンサとしての特性は向上するが、あまり低い材料を用いると膜としての脆弱性が問題となることから実効的には1.28〜1.30程度の材料を用いることが望ましい。

0047

(低反射層)
低反射層25は空気中からカラーフィルタCFに光がダイレクトに入射する場合の反射損失を低減するために備えられる。カラーフィルタCFに用いる材料の屈折率(例えば、3色のフィルタの屈折率の平均値)をncとした場合、低反射層25としては√ncとなる屈折率を有する材料を選択し、層厚は可視光のほぼ中心波長となる550nmの1/4膜厚となるようにすればよい。例えば、本素子の場合ではカラーフィルタCFの屈折率が1.5〜1.8であることから1.28前後の屈折率を有する材料を用い、厚さは550/4/1.28=107nmとなることから、約0.1μmとすればよい。

0048

本実施形態の撮像装置は、以上のように構成されている。

0049

本実施形態において撮像素子10は、基板1の上方に光電変換層14が積層された積層型撮像素子である。撮像素子は、従来の撮像素子のようなフォトダイオードが形成された基板上に電荷転送路が形成され、その上に平坦化膜などを挟んでカラーフィルタ層が設けられる表面照射型の撮像素子に比べ、カラーフィルタ層と光電変換層14との距離dを短くすることが可能である。具体的に、距離dは、カラーフィルタ層CFの下側面から光電変換層14の上側面までの距離である。本撮像素子の構成によれば、距離dを3μm以下とすることが可能である。

0050

上記構成の撮像素子10を備えることにより、固体撮像素子10を備えた撮像装置100の厚さTを従来よりも小さくすることが可能となる。具体的には、固体撮像素子が1/4インチである場合に、従来装置であれば厚さTが通常5mm前後以上となるが、上記構成とすることにより4mmを下回る厚さを達成することができた。

0051

(シミュレーション)
以下、本発明の撮像装置に備えられている分離壁22を有するカラーフィルタCFを備えた場合と、比較例として、分離壁を有さずマイクロレンズ31が備えられたカラーフィルタCF’を備えた場合とについて、光学シミュレーションを行った結果を説明する。

0052

シミュレーションを行った素子構造の断面模式図図4Aおよび図4Bに示す。図4Aが分離壁付きカラーフィルタを備えた場合の素子を示すものであり、図4Bがマイクロレンズ付きカラーフィルタを備えた場合の素子を示すものである。本シミュレーションにおいては、いずれも各色のカラーフィルタ21r、21g、21bを図3に示したようなベイヤー配列に配置したものとし、緑の画素領域における緑色フィルタを通って入射された光量と隣の画素(赤あるいは青)からの入射光量の入射角依存性を計算した。より詳細には、図3に示すカラーフィルタにおいて、G1−G1線上のR画素に隣接するG画素における入射光量をG1、およびこのG画素に隣接するR画素から入射する入射光量をRとし、入射角度をG1−G1線方向に変えていった場合の入射角度依存性を計算したものである。
同様にG2−G2線上のB画素に隣接するG画素における入射光量をG2、およびこのG画素に隣接するB画素から入射する入射光量をBとし、入射角度をG2−G2線方向に変えていった場合の入射角依存性を計算した。

0053

構造とも光電変換層14としては有機材料を用いており厚さは0.5μmとし、カラーフィルタ層CFあるいはCF’との間には厚さ0.3μmの可視光に対し透明な絶縁層18を備えた構造とした。

0054

分離壁付きカラーフィルタ層CFは分離壁22の幅を0.2μm、分離壁22の屈折率を1.3とした。本シミュレーションにおいて用いた各カラーフィルタ21r、21g、21bの膜厚は、0.7μm、0.5μm、0.5μmとした。

0055

マイクロレンズ付きカラーフィルタ層CF’の21r、21g、21bの膜厚は、0.7μm、0.5μm、0.5μmとした。カラーフィルタCF’とマイクロレンズ31との間に平坦化層30を備える構造とし、平坦化層の厚みは赤色カラーフィルタとマイクロレンズ31の間の厚さと定義した。また、マイクロレンズ31はレンズ厚tmが0.6μmとなる構造とした。

0056

平坦化層30の厚みは通常1〜2μmであるが、本シミュレーションでは平坦化層30の厚みを0μm、0.5μm、1.0μmと3種類の構造について計算した。平坦化層30はカラーフィルタ層CF’が現状の一般的な作製方法では表面に凹凸のある形状になってしまうこと、加えて各色毎にカラーフィルタの厚みが異なること等の理由から、マイクロレンズを安定に作製するために必要となる層である。現状一般的な厚みは1〜2μmと厚いものの、今後平坦化に用いる材料の技術進歩により将来は1μmよりも薄くして平坦化できる可能性がある。なお、マイクロレンズは平坦な面上に設ける必要があることから、現実的には平坦化層0μmはありえない値であり、せいぜい0.5μm程度が限界膜厚最小膜厚)となると考えられる。

0057

シミュレーションにより得られた、混色が許容できる有効な入射角と画素ピッチの関係を示したものを図5に示す。なお、入射有効角は垂直入射時の光量よりも1割低減した時の入射角度と定義した。

0058

図4Aに示した分離壁を有するカラーフィルタCFを備えた構造、および図4Bに示したマイクロレンズ付きカラーフィルタCF’を備えた構造であり、平坦化層1μm、0.5μm、0μmとした場合について、画素ピッチを1.8、1.4、1.2μmとした場合のそれぞれについてシミュレーションを行った。

0059

図5に示す本シミュレーション結果によれば、従来のマイクロレンズ付きカラーフィルタ構造では、有機材料による薄い光電変換層であっても画素ピッチが小さくなるにつれて光入射角度が大きくなった際の混色が避けられず、最大有効入射角が小さくなることが分かった。これに対し分離壁付きカラーフィルタ構造、斜め入射による混色が劇的に小さくなり、最大有効入射角の許容範囲が大幅に増加することが分かった。

0060

図6図8は、図4Aに示す分離壁付きカラーフィルタを備えた場合であって、画素ピッチをそれぞれ1.8、1.4、1.2μmとした時のシミュレーション結果である。

0061

図6図8に示すように、本発明の撮像装置では、画素ピッチDが1.8、1.4、1.2μmのいずれであっても45°まではほとんど劣化がないことが明らかとなった。

0062

図9図11は、図4Bに示すマイクロレンズ付きカラーフィルタ(分離壁なし)を備え、平坦化層の厚みthを0.5μmとした場合であって、画素ピッチDをそれぞれ1.8、1.4、1.2μmとした時のシミュレーション結果である。

0063

図9〜11に示すように、マイクロレンズ付きカラーフィルタ、平坦化層0.5μmを備えた素子においては、画素ピッチDが1.8μmの時(図9)、30°より大きな入射角になると入射光量及び混色特性が劣化し、同様に、画素ピッチDが1.4μmの時(図10)、20°より大きな入射角になると、画素ピッチDが1.2μmの時(図11)、15°より大きな入射角になるとそれぞれ顕著に入射光量及び混色特性が劣化していくのが分かる。

0064

なお、図6図11において示すシミュレーション結果における縦軸(入射光量)は、図6に示すG1についての垂直入射(入射角0°)した際の光量を1として、規格化したものである。

0065

図5に示すように、マイクロレンズ付きカラーフィルタを備えた構造では、平坦化層の厚みが現実的な値である1.0μmの場合、画素ピッチDが1.8μmでは入射角が25°以上になると隣接画素からの混色が問題となる。同様に画素ピッチDが1.4μmでは15°、1.2μmでは10°より大きくなると混色による性能劣化が起き、画素ピッチに比例して画素ピッチが小さくなるほど有効な入射角が小さくなっている。すなわち、マイクロレンズ付きカラーフィルタを備えた構造では、平坦化層の厚み1.0μmの場合、図5の直線(1)より下の条件であれば良好な性能を得ることができる。
画素ピッチをD(μm)、有効入射角をα(°)とした場合、図5の直線(1)は、α=25・D−5であり、
α≧25・D−20の範囲でG光の入射光量の低下およびR光、B光の混色等の性能劣化が生じる。

0066

また、マイクロレンズ付きカラーフィルタを備えた構造で、平坦化層として用いる材料等に技術進歩により将来達成可能と考えられる平坦化層の最小膜厚である0.5μmの場合、図5の直線(2)より下の条件であれば良好な性能を得ることができる。
この場合、α≧25・D−15の範囲で性能劣化が生じる。

0067

さらに、マイクロレンズ付きカラーフィルタを備えた構造における製作上理論限界となる平坦化層0μmの場合で見ても、画素ピッチDが1.8μmでは入射角が40°以上になると隣接画素からの混色が問題となる。同様に画素ピッチDが1.4μmでは30°、1.2μmでは22.5°より大きくなると混色による性能劣化が起きている。
この場合、α≧25・D−5の範囲で性能劣化が生じることが明らかになった。

0068

これに対し、分離壁付きカラーフィルタではどの画素ピッチにおいても入射角に対する劣化が小さく、1.8μm、1.4μm、1.2μmのどの画素ピッチでも45°まで混色が問題とならないことがシミュレーションにより初めて明らかになった。従来のマイクロレンズ付きカラーフィルタでは画素ピッチが小さくなるほど最大入射角が小さくなっていることを考えると平坦化層の厚みにもよるが画素ピッチ2μm程度以上の範囲では混色が問題になることはなかったと考えられる。逆に画素ピッチが小さい範囲はシミュレーションでは1.2μmまでしか計算していないものの、画素ピッチが波長サイズ、つまり最長波長の赤色の波長である0.7μmをカラーフィルタの屈折率で割った約0.4μm程度までは有効であると考えられる。0.4μmよりも更に画素ピッチが小さい範囲では画素サイズが光の振幅よりも小さくなるために垂直入射でも混色が起きることが予想される。以上の考察より分離壁付きカラーフィルタが特に有効となる範囲は画素ピッチが0.4μm〜2μm程度の範囲であることが分かった。

0069

以上のシミュレーション結果から、本発明においては、従来の構成では達成できなかった画素ピッチと入射有効角の範囲を規定した。すなわち、本発明は、最大入射角がマイクロレンズ付きカラーフィルタでは大きくロスが生じる入射角度以上であり、分離壁付きカラーフィルタを備えた素子において達成できる入射角度域を以下のように規定したものである。

0070

画素ピッチ2.6μm以下のとき、45≧α≧25・D−20、
さらに、画素ピッチ2.4μm以下のとき、45≧α≧25・D−15、
さらには、画素ピッチ2.0μm以下のとき、45≧α≧25・D−5とする。

0071

なお、既述の通り、マイクロレンズ付きカラーフィルタの場合、平坦化層30を設けない構成すなわち平坦化層厚0μmは現実的ではない。平坦化層30を設けない構成とするためには、カラーフィルタ層において、各色のフィルタ厚みを同じにし、且つ各画素毎に平らになるようにして、隣の画素とのオーバラップも全くないようにパターニングする必要がある。しかし実際には各色毎に光吸収係数が異なるために、同じ厚さに揃えるのは技術的に困難であり、市販されている撮像装置に用いられているカラーフィルタは一般に各色毎のフィルタ厚さが異なっている。また表面を平らに加工するのは困難で、実際には端の部分が丸みを帯びた凸形状になっている。そのため赤青緑色のカラーフィルタを形成した表面は凸形状の各フィルタが敷き詰められた凸凹した表面形状になっている。マイクロレンズは平坦な面上に形成することを要することから、カラーフィルタの表面の凹凸を平坦化するための平坦化層30が必須となる。カラーフィルタ表面の凹凸の高低差はどんなに押さえ込んでも0.2〜0.3μm程度は残り、ここに樹脂を塗布して平坦にするためには少なくてもこの3倍程度の厚みを必要とする。従って現実的な平坦化層厚としては1μm程度が必要となるのである。

0072

マイクロレンズ付きカラーフィルタを備えた構成では、画素ピッチが小さくなるにつれて、光入射有効角が小さくなる。したがって、光学系の全長を長くする必要があり、装置の小型化の弊害となっていた。
本発明で示した固体撮像素子は斜めから入射された光に対しても45°まではほとんど混色が問題にならない。したがって本撮像素子を用いた撮像装置は、αが45°以下となる光学系であれば任意の光学系と組み合わせて使用することが出来、従来のマイクロレンズを備えた素子において、各画素ピッチ毎に上限とされていた入射有効角よりも大きい角度の入射有効角を許容できるので、モジュールの全長を短くすることができ、小型化・薄型化に有効である。そのため例えばデジタルカメラや他の家電製品や携帯情報端末などに種々の用途で内蔵される撮像装置として効果的に利用することができる。

0073

広角で撮影を必要とする監視用カメラ、及び超薄型のデバイス形態が要求されるデジタルカメラ、ビデオカメラ携帯電話等で利用可能である。

0074

10固体撮像素子
11半導体回路基板
12 下部電極(画素電極)
14有機光電変換層
16 上部電極(共通電極)
18絶縁層
21r、21g、21bカラーフィルタ
22分離壁
30平坦化層
31マイクロレンズ
100撮像装置
101セラミックパッケージ
102レンズホルダ
105赤外光カットフィルタ
110結像用光学系
111開口絞り
112、113レンズ
115レンズ群
CF 分離壁付きカラーフィルタ

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