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技術 除染用磁性複合粒子の製造方法

出願人 学校法人慈恵大学
発明者 並木禎尚
出願日 2012年3月1日 (8年8ヶ月経過) 出願番号 2012-044995
公開日 2012年12月6日 (7年11ヶ月経過) 公開番号 2012-237740
状態 特許登録済
技術分野 汚染除去及び汚染物処理 固体収着剤及びろ過助剤
主要キーワード 可動式装置 遮蔽部材内 マグネットフィルター 磁気吸着性 マグネットバー ゼオライト顆粒 無人操作 有機物被覆
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

放射性物質類を高効率で除染可能であって、環境耐性が高く大量処理にも好適な放射性物質類除染システム、放射性物質類の除染方法に好適な除染用磁性複合粒子の製造方法を提供する。

解決手段

本発明に係る除染用磁性複合粒子1の製造方法は、磁性ナノ粒子10と、磁性ナノ粒子10の表層の少なくとも一部を被覆する被覆層15を形成するための被覆層形成用化合物とから、被覆性磁性ナノ粒子91を形成する工程と、被覆性磁性ナノ粒子91に対し、表層の少なくとも一部に配されるように捕捉性化合物18を導入する工程と、を具備する。

概要

背景

太平洋三震源とする東地方太平洋沖地震によって発生した福島第一原子発電所事故は、高濃度放射能汚染水復旧作業の大きな障壁となっている。例えば、福島原子力発電所放射能汚染水中に含まれる放射性セシウム137の半減期は30.1年、放射性ストロンチウム90の半減期は28.9年であり、福島原子力発電所の放射能汚染水は大量に存在することから、極めて深刻な事態となっている。例えば、放射性セシウムは、食物連鎖により動物筋組織などに蓄積されることから、体内への取り込みにより、肝臓癌腎臓癌膀胱癌の確率を高めることが報告されている。

このような状況下、放射性セシウムの解毒剤として利用されるフェロシアン化鉄プルシアンブルー非特許文献1))を含む顔料を放射能汚染水に投入し、遠心力で分離した後に、放射性セシウムとともにフィルターで濾しとるシステムが提案された(非特許文献2)。模擬汚染水(福島第1原発の高濃度汚染水に相当する放射性物質同位体放射性を出さないヨウ素、セシウムストロンチウムが含有する水)にフェロシアン化鉄を含む顔料を投入して遠心力で分離した実験では、セシウム濃度が1万分の1以下になることが報告された。泥水浄化などに使われる既存の可動式装置を使うことにより、毎時最大300リットルの処理が可能という。

別の技術として、放射能汚染水に天然ゼオライトなど数種類鉱物化学物質を投入することによって、放射性物質を回収する方法が提案された(非特許文献3)。より詳細には、水100mLに1〜10ppmの濃度で非放射性セシウムを溶かした模擬汚染水に、天然のゼオライトなど数種類の鉱物や化学物質を混ぜた粉末1.5gを入れて10分間掻き混ぜると、セシウムをほぼ100%除去できることが報告された。

また、非特許文献4において、マグネタイトヘキサシアノ鉄(II)酸塩複合体を放射性物質除去に用いる方法が提案されている。また、非特許文献5において、放射性廃液汚染除去分離方法として、末端カルボキシル基を有するカリックスアレーンクラウン‐6誘導体ナノサイズの磁気フェリチン分子との複合体を用いる方法が提案されている。非特許文献6、7において、マグネタイトとヘキサシアノ鉄(II)酸塩の複合体をペロシダーゼの検出に用いる方法が提案されている。なお、特許文献1〜特許文献3、非特許文献8、9については後述する。

概要

放射性物質類を高効率で除染可能であって、環境耐性が高く大量処理にも好適な放射性物質類除染システム、放射性物質類の除染方法に好適な除染用磁性複合粒子の製造方法を提供する。本発明に係る除染用磁性複合粒子1の製造方法は、磁性ナノ粒子10と、磁性ナノ粒子10の表層の少なくとも一部を被覆する被覆層15を形成するための被覆層形成用化合物とから、被覆性磁性ナノ粒子91を形成する工程と、被覆性磁性ナノ粒子91に対し、表層の少なくとも一部に配されるように捕捉性化合物18を導入する工程と、を具備する。A

目的

本発明は、上記背景に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、放射性物質類を高効率で除染可能であって、放射性物質類除染システム、放射性物質類の除染方法に好適に用いられる、除染用磁性複合粒子の製造方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
3件
牽制数
4件

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請求項1

磁性ナノ粒子と、前記磁性ナノ粒子の表層の少なくとも一部を被覆する被覆層を形成するための被覆層形成用化合物とから、被覆性磁性ナノ粒子を形成する工程と、前記被覆性磁性ナノ粒子に対し、表層の少なくとも一部に配されるように捕捉性化合物を導入する工程と、を具備する除染用磁性複合粒子の製造方法。

請求項2

前記捕捉性化合物を導入する工程は、前記被覆性磁性ナノ粒子と前記捕捉性化合物とを分散液中混合撹拌することにより得られることを特徴とする請求項1に記載の除染用磁性複合粒子の製造方法。

請求項3

前記捕捉性化合物を導入する工程は、(i)前記捕捉性化合物、若しくは前記被覆性磁性ナノ粒子のいずれか一方の分散液を混合撹拌しながら、これに他方を加えて混合させる、(ii)前記捕捉性化合物と前記被覆性磁性ナノ粒子を含む分散液を、複数の容器間陽圧、若しくは陰圧によって移動させることによって混合撹拌させる、工程の少なくともいずれかを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の除染用磁性複合粒子の製造方法。

請求項4

前記被覆性磁性ナノ粒子を形成する工程は、前記磁性ナノ粒子と、前記被覆層を形成するための被覆層形成用化合物を、分散液中で混合撹拌する工程を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の除染用磁性複合粒子の製造方法。

請求項5

前記被覆層と前記捕捉性化合物の結合形態は、分子の内部構造を構成する分子内結合共有結合配位結合、金属-金属間結合分子集団を構成する化学結合イオン結合金属結合水素結合疎水結合ファンデルワールス結合のいずれかにより結合されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の除染用磁性複合粒子の製造方法。

請求項6

前記磁性ナノ粒子は、クラスターを形成していることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の除染用磁性複合粒子の製造方法。

請求項7

前記磁性ナノ粒子はFe,Co、Ni、マンガンガドリニウム、及びこれらの酸化物のいずれかを少なくとも一部に含むものであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の除染用磁性複合粒子の製造方法。

請求項8

前記捕捉性化合物は、金属フェロシアン化物ゼオライトイオン交換体ナノ多孔材料ハイドロキシアパタイトのいずれかであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の除染用磁性複合粒子の製造方法。

請求項9

前記放射性物質類は、放射性セシウム、放射性セシウムの安定同位体放射性ストロンチウム、及び放射性ストロンチウムの安定同位体、放射性タリウム、放射性タリウムの安定同位体の少なくともいずれかであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の除染用磁性複合粒子の製造方法。

請求項10

前記磁性ナノ粒子は、内部に中空を有する籠状骨格を成していることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の除染用磁性複合粒子の製造方法。

請求項11

前記捕捉性化合物は、フェロシアン化鉄フェロシアン化ニッケル、又はフェロシアン化コバルト、フェロシアン化銅、フェロシアン化亜鉛、フェロシアン化クロム、フェロシアン化マンガンのいずれかであることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の除染用磁性複合粒子の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、磁力集積手段によって磁気回収が可能な除染用磁性複合粒子の製造方法に関する。

背景技術

0002

太平洋三震源とする東地方太平洋沖地震によって発生した福島第一原子発電所事故は、高濃度放射能汚染水復旧作業の大きな障壁となっている。例えば、福島原子力発電所放射能汚染水中に含まれる放射性セシウム137の半減期は30.1年、放射性ストロンチウム90の半減期は28.9年であり、福島原子力発電所の放射能汚染水は大量に存在することから、極めて深刻な事態となっている。例えば、放射性セシウムは、食物連鎖により動物筋組織などに蓄積されることから、体内への取り込みにより、肝臓癌腎臓癌膀胱癌の確率を高めることが報告されている。

0003

このような状況下、放射性セシウムの解毒剤として利用されるフェロシアン化鉄プルシアンブルー非特許文献1))を含む顔料を放射能汚染水に投入し、遠心力で分離した後に、放射性セシウムとともにフィルターで濾しとるシステムが提案された(非特許文献2)。模擬汚染水(福島第1原発の高濃度汚染水に相当する放射性物質同位体放射性を出さないヨウ素、セシウムストロンチウムが含有する水)にフェロシアン化鉄を含む顔料を投入して遠心力で分離した実験では、セシウム濃度が1万分の1以下になることが報告された。泥水浄化などに使われる既存の可動式装置を使うことにより、毎時最大300リットルの処理が可能という。

0004

別の技術として、放射能汚染水に天然ゼオライトなど数種類鉱物化学物質を投入することによって、放射性物質を回収する方法が提案された(非特許文献3)。より詳細には、水100mLに1〜10ppmの濃度で非放射性セシウムを溶かした模擬汚染水に、天然のゼオライトなど数種類の鉱物や化学物質を混ぜた粉末1.5gを入れて10分間掻き混ぜると、セシウムをほぼ100%除去できることが報告された。

0005

また、非特許文献4において、マグネタイトヘキサシアノ鉄(II)酸塩複合体を放射性物質除去に用いる方法が提案されている。また、非特許文献5において、放射性廃液汚染除去分離方法として、末端カルボキシル基を有するカリックスアレーンクラウン‐6誘導体ナノサイズの磁気フェリチン分子との複合体を用いる方法が提案されている。非特許文献6、7において、マグネタイトとヘキサシアノ鉄(II)酸塩の複合体をペロシダーゼの検出に用いる方法が提案されている。なお、特許文献1〜特許文献3、非特許文献8、9については後述する。

0006

特許第4183047号
特願2011−083367
PCT/JP0011/000638

先行技術

0007

"製品案内顔料"、[online]、大日精化工業株式会社、[平成23年10月11日検索]、インターネット(http://www.daicolor.co.jp/products_i/pro_i_pig/miloriblueqa.html)
"放射性物質:顔料使ってセシウム汚染水浄化東工大が開発"、[online]、毎日新聞2011年4月15日、[平成23年4月22日検索]、インターネット(http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110415k0000e040015000c.html)
"放射性物質捕まえる粉開発 汚染水を浄化も金沢大教授らが開発"、[online]、産経ニュース2011年4月19日、[平成23年4月22日検索]、インターネット(http://sankei.jp.msn.com/science/news/110419/scn11041909150001-n1.htm)
R.D. Ambashta, et al., Journal of Magnetic Materials, 2003, 267, 335-340
Urban I, et al., Chem. Commun., 2010, 46, 4583-4585
Zhang XQ, et al., J. Mater. Chem., 2010, 20, 5110-5116
Wang H, et al., J. Hazard. Mater., 2011, 191, 163-169
' XANESを用いた水田土壌中のヨウ素の非破壊形態分析とその溶脱機構'、[online]、研究トピックス農業環境技術研究所、[平成23年10月11日検索]、インターネット(http://www.niaes.affrc.go.jp/sinfo/publish/niaesnews/072/news07209.pdf#search=)
Yoshihisa Namiki, et al., Nature Nanotechnology 4, 598-606 (2009)

発明が解決しようとする課題

0008

上記非特許文献2の方法によれば、遠心力で分離した後に、放射性セシウムとともにフィルターで濾しとるシステムを採用している。また、前述したとおり、泥水の浄化などに使われる既存の可動式装置を使うことにより、毎時最大300リットルの処理が可能としている。

0009

上記非特許文献4〜7によれば、磁力により放射性物質を回収するので、放射性物質を効率的に回収できる。しかしながら、非特許文献5の方法によれば、複合体自体の製造コストが高いため、海水等の大量処理には不向きであるという問題があった。また、非特許文献4、6,7においても、磁性複合粒子環境耐性が十分であるとは言えなかった。

0010

放射性物質をより高効率で除染する技術を提供できれば、福島原子力発電所の事故の復旧作業の効率化、放射線被爆の問題に大きく貢献することが期待できる。また、現在稼働中の原子力発電所安全対策として重要な役割を担うことが期待できる。なお、上記においては原子力発電所の放射能汚染水の問題について述べたが、液体中に含有する放射性物質類除染処理の分野全般において同様の課題が存在する。

0011

本発明は、上記背景に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、放射性物質類を高効率で除染可能であって、放射性物質類除染システム、放射性物質類の除染方法に好適に用いられる、除染用磁性複合粒子の製造方法を提供することである。

課題を解決するための手段

0012

本発明に係る除染用磁性複合粒子の製造方法は、磁性ナノ粒子と、前記磁性ナノ粒子の表層の少なくとも一部を被覆する被覆層を形成するための被覆層形成用化合物とから、被覆性磁性ナノ粒子を形成する工程と、前記被覆性磁性ナノ粒子に対し、表層の少なくとも一部に配されるように捕捉性化合物を導入する工程とを具備するものである。

発明の効果

0013

本発明によれば、放射性物質類を高効率で除染可能であって、かつ、環境耐性が高く大量処理にも好適な放射性物質類除染システム、放射性物質類の除染方法に好適に用いられる、除染用磁性複合粒子の製造方法を提供することができるという優れた効果を有する。

図面の簡単な説明

0014

第1実施形態に係る放射性物質類の除染方法のフローチャート図。
第1実施形態に係る除染用磁性複合粒子の模式的説明図。
第1実施形態に係る除染用磁性複合粒子の一部分解図。
図2AのIIC−IIC切断部断面図。
磁性ナノ粒子がクラスターを形成している場合の一例を示す説明図。
図2Dのクラスターに、被覆層が形成されている場合の一例を示す説明図。
図2Eに、捕捉性化合物が形成される工程の一例を示す説明図。
クラスターを形成している場合の除染用磁性複合粒子の一例を示す説明図。
クラスターを形成している場合の被覆性磁性ナノ粒子の別の一例を示す説明図。
図2Hの切断部の模式的断面図。
第1実施形態に係る放射性物質類除染システムの説明図。
第1実施形態に係る放射性物質類除染システムの説明図。
第1実施形態に係る放射性物質類除染システムの説明図。
第1実施形態に係る放射性物質類除染システムの説明図。
第1実施形態にかかる磁力集積手段の一例を示す模式的分解斜視図。
第2実施形態に係る放射性物質類の除染方法の一例を説明するための模式的説明図。
第2実施形態に係る放射性物質類の除染方法の一例を説明するための模式的説明図。
第2実施形態に係る磁性金網の一例を示す模式的上面図。
第2実施形態に係る磁性フィルターの模式的側面図。
第3実施形態に係る放射性物質類の除染方法の一例を説明するための模式的説明図。
第3実施形態に係る放射性物質類の除染方法の一例を説明するための模式的説明図。
第4実施形態に係る磁性ナノ粒子の一例を示す概念図。
図8AのVIIIB−VIIIIB切断線における模式的斜視図
実施例1に係る除染用磁性複合粒子の磁力集積手段による集積状態を示す写真
実施例1に係る除染用磁性複合粒子の磁力集積手段による集積状態を示す写真。
実施例1に係る除染用磁性複合粒子の磁力集積手段による集積状態を示す写真。
実施例1に係る除染用磁性複合粒子の磁力集積手段による集積状態を示す写真。
実施例1に係る除染用磁性複合粒子の磁力集積手段による集積状態を示す写真。
実施例1に係る除染用磁性複合粒子の磁力集積手段による集積状態を示す写真。
実施例1に係る除染用磁性複合粒子の磁力集積手段による集積状態を示す写真。
実施例1に係る除染用磁性複合粒子の磁力集積手段による集積状態を示す写真。
実施例2に係る除染用磁性複合粒子の磁力集積手段による集積状態の説明図。
実施例2に係る除染用磁性複合粒子の磁力集積手段による集積状態の説明図。
実施例2に係る除染用磁性複合粒子の磁力集積手段による集積状態の説明図。
実施例2に係る除染用磁性複合粒子の磁力集積手段による集積状態の説明図。
実施例2に係るサンプルのセシウム濃度をプロットした図。
実施例3に係るサンプルのセシウム濃度をプロットした図。
実施例4に係るサンプルのセシウム濃度をプロットした図。
実施例6に係る磁気照射装置とサンプルの模式的正面図。
実施例6に係る磁気照射装置とサンプルの模式的上面図。
第1変形例に係る混合撹拌装置を用いた除染用磁性複合粒子を合成するための説明図。
第1変形例に係る混合撹拌装置を用いた除染用磁性複合粒子を合成するための説明図。
第1変形例に係る混合撹拌装置を用いた除染用磁性複合粒子を合成するための説明図。
第1変形例に係る混合撹拌装置を用いた除染用磁性複合粒子を合成するための説明図。
第1変形例に係る混合撹拌装置を用いた除染用磁性複合粒子を合成するための説明図。
第2変形例に係る混合撹拌装置を用いた除染用磁性複合粒子を合成するための説明図。
第2変形例に係る混合撹拌装置を用いた除染用磁性複合粒子を合成するための説明図。
第2変形例に係る混合撹拌装置を用いた除染用磁性複合粒子を合成するための説明図。
第2変形例に係る混合撹拌装置を用いた除染用磁性複合粒子を合成するための説明図。
実施例219に係るマグネットフィルターシリンジを説明するための概略図。
実施例219に係るマグネットフィルター・シリンジを説明するための模式的分解図。

実施例

0015

以下、本発明を適用した実施形態の一例について説明する。なお、本発明の趣旨に合致する限り、他の実施形態も本発明の範疇に含まれることは言うまでもない。また、以降の図における各部材のサイズや比率は、説明の便宜上のものであり、実際のものとは必ずしも一致しない。また、以降の実施形態及び実施例において、同一の要素部材には同一符号を付し、適宜その説明を省略する。また、下記の実施形態は、互いに好適に組み合わせられる。

0016

[第1実施形態]
本発明に係る放射性物質類除染システムについて、図1図3Dを用いつつ説明する。図1は、第1実施形態に係る放射性物質類の除染方法のフローチャート図である。図2Aは、第1実施形態に係る除染用磁性複合粒子の模式的説明図であり、図2Bは、除染用磁性複合粒子の一部分解図であり、図2Cは、図2AのIIC−IIC切断部断面図である。また、図2D図2Iは、除染用磁性複合粒子の磁性ナノ粒子がクラスターを形成している場合の説明図等を示す。図3A図3Dは、第1実施形態に係る放射性物質類除染システムの説明図である。

0017

なお、放射性物質とは、放射能を持つ物質の総称で、ウランプルトニウムトリウムのような核燃料物、放射性元素、若しくは放射性同位体中性子を吸収または核反応を起こして生成された放射化物質全般を指す。本発明の放射性物質類除染システム及び放射性物質類の除染方法は、放射性物質のみならず、放射性物質である放射性同位体の安定同位体に対しても同様に適用できるものである。放射性同位体と安定同位体は、物理化学的性質や環境中における挙動に差がないことが一般に知られている(例えば、非特許文献8)。すなわち、放射性同位体と安定同位体とは、捕捉性の挙動が実質的に同一であると考えてよいことが知られている。従って、本明細書において「放射性物質類」とは、ウラン、プルトニウム、トリウムのような核燃料物、放射性元素、若しくは放射性同位体、中性子を吸収又は核反応を起こして生成された放射化物質全般、並びに放射性同位体の安定同位体(非放射性物質)も含むものと定義する。

0018

本発明は、放射性物質類を含む液体中に除染用磁性複合粒子を投入して、液体中の放射性物質類を回収する方法を提供するものである。本発明の回収の対象となる液体、すなわち、放射性物質類が含有された液体は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲であれば特に限定されない。好適な例としては、放射能汚染水等の水系、有機溶剤が一部に含まれている水系溶剤を挙げられるが、有機溶剤系に適用することも可能である。本発明の回収の対象となる液体は、例えば、雨水、地下水雪解け水、海水、河川、池、貯水槽等の水や、汚染土壌を含む土壌水汚染した塵の分散水、汚染した埃の分散水、汚染がれき・装置・機械などの洗浄水三輪車自転車オートバイ自動車電車貨車飛行機ヘリコプターなど人・動物・荷物などの輸送手段洗浄した水、上水道へ供給する水、中水道に供給する水、下水道から集められた水、下水汚泥浄水汚泥、放射性物質類を含む焼却灰の分散水、牛乳果汁、おなどの食品を含む飲料水収穫した茶葉等の洗浄水、母乳、内部被爆者の血清体液、その他動物・植物・微生物由来の水分・汚染水・洗浄水を挙げることができる。なお、上水道、中水道に供給する水とは、例えば、各家庭に供給する水、工業用水農業用水林業畜産業・水産業に使用する水を含む。

0019

第1実施形態においては、原子力発電所の事故によって問題となっている放射性セシウムが含有している廃液を放射性物質類の例として説明する。放射性セシウムは、原子力発電所の燃料中として用いられているウランの核分裂の際に発生する物質の一つである。放射性セシウムは、カリウム化学的性質が似ており、カリウムと同様の経路動植物に取り込まれて分布することが知られている物質である。

0020

まず、放射性物質類を含む液体である放射能汚染水20に放射性物質類を捕捉する除染用磁性複合粒子1を投入する(Step1、図3A参照)。第1実施形態の例では、放射性物質類である放射性セシウム21を捕捉する粒子を放射能汚染水20に投入する。除染用磁性複合粒子1とは、放射性物質類捕捉性と磁性を兼ね備えた粒子である。除染用磁性複合粒子1の投入量は、放射能汚染水20中の放射性物質類の濃度を測定し、放射性セシウム21を捕捉するために十分な量を算出して投入する。なお、放射性ストロンチウム、放射性タリウム等の複数の放射性物質を同時に除去する場合には、除染したい放射性物質を捕捉する捕捉性化合物を含む複数種類の除染用磁性複合粒子を同時に、若しくは複数回に分けて放射能汚染水に投入すればよい。

0021

除染用磁性複合粒子1は、図2A図2Cに示すように、磁性ナノ粒子10、被覆層15、捕捉性化合物18を有する。磁性ナノ粒子10の表面の少なくとも一部には、被覆層15が形成され、被覆層15を介して磁性ナノ粒子10と捕捉性化合物18が結合されている。換言すると、除染用磁性複合粒子1は、コア部に磁性ナノ粒子10、表層に液体中の放射性物質類を捕捉する捕捉性化合物18、及び、磁性ナノ粒子10を直接被覆し、磁性ナノ粒子10と捕捉性化合物18の間に実質的に形成されている被覆層15を有する。被覆層15は、単一の被覆層のみならず、複数の被覆層から構成されてもよい。

0022

磁性ナノ粒子10としては、(1)捕捉性化合物18と除染用磁性複合粒子1を形成する、(2)磁力集積手段によって、集積可能な磁性を有する、という条件を満たすものであれば、特に限定されずに適用することができる。磁性ナノ粒子10の好適な例として、鉄(Fe)、ニッケルコバルトマンガンガドリニウム、及びこれらの酸化物、マグネタイト(Fe3O4)、マグヘマイト(Fe2O3)、一酸化鉄(FeO)、窒化鉄、コバルト白金クロム合金バリウムフェライト合金、マンガンアルミ合金、鉄白金合金、鉄パラジウム合金、コバルト白金合金、鉄ネオジムボロン合金、及びサマリウムコバルト合金等が挙げられる。また、複写機等で用いられている磁性トナー等を利用してもよい。なお、磁性ナノ粒子表面の耐食性を向上させるため、表面を各種酸化金属などで被覆してもよい。

0023

磁性ナノ粒子10は、粒子径が小さくても高い磁気誘導特性を有する磁気異方性の高い材料が好ましい。磁性ナノ粒子10の好ましい材料としては、窒化鉄、鉄、FePt粒子や、FePt粒子と他の磁性金属元素を含むナノ粒子との除染用磁性複合粒子を挙げることができる。また、磁性分子非磁性分子によって被覆されたナノ粒子、若しくはマイクロ粒子を用いてもよい。さらに、上記特許文献2に開示した自己会合型磁性脂質ナノ粒子、若しくは脂質被覆磁性ナノ粒子やポリマー被覆磁性ナノ粒子など有機物被覆磁性ナノ粒子を磁性ナノ粒子として用いてもよい。その他シリカ被覆磁性ナノ粒子など無機物被覆磁性ナノ粒子を磁性ナノ粒子として用いてもよい。

0024

磁性ナノ粒子10の平均粒径は、放射能汚染水20中に分散可能であればよく、特に限定されない。放射能汚染水20に対する分散性を考慮すると、1nm以上、10mm以下とすることが好ましい。より好ましくは、磁気吸着能の観点から、5nm以上、吸着表面積拡大の観点から、1mm以下である。

0025

捕捉性化合物18としては、放射性物質類を捕捉できるものであればよく、捕捉したい放射性物質に応じて任意の公知のものを制限なく用いることができる。捕捉性化合物18としては、金属フェロシアン化物が挙げられる。また、ゼオライト、イライト雲母(mica)、バーミキュライト(vermiculite)、スメクタイト(smectite)等の粘土鉱物全般、活性炭イオン交換体全般、公知の天然・人工ナノ多孔体ペクチンなどの食物繊維等が有効である。金属フェロシアン化物の具体例としては、フェロシアン化鉄(プルシアンブルー)、フェロシアン化ニッケルフェロシアン化コバルト、フェロシアン化銅、フェロシアン化亜鉛、フェロシアン化クロム、フェロシアン化マンガンなどのフェロシアン化金属が好適な例として挙げられる。イオン交換体は、イオン交換樹脂、バーミキュライト・ベントナイトなどの天然イオン交換体、リン酸ジルコニウム酸化アルミニウム・フェロシアン化鉄などの無機イオン交換体などが挙げられる。放射性物質類がセシウムの場合には、フェロシアン化鉄、フェロシアン化ニッケル、フェロシアン化コバルト、ゼオライト、粘土鉱物、ペクチン(食物繊維)が特に有効である。また、放射性物質類がストロンチウムの場合には、ハイドロキシヒドロキシアパタイトなどが特に有効である。その他、グアー酵素分解物アガロースグルコマンナンポリデキストロースアルギン酸ナトリウムイヌリンカラギーナンセルロースヘミセルロースリグニンキチンキトサンなども有効である。プルシアンブルーは、セシウムの他、タリウム除去などにも有効である。捕捉性化合物は、捕捉したい放射性物質に応じて適宜設計すればよい。捕捉性化合物は、必要に応じて、熱処理圧熱処理等の処理を施してもよい。例えば、ゼオライトなどは、熱処理や圧熱処理によってセシウム吸着能を向上させることができる。複数種類の放射性物質を捕捉したい場合は、種類の異なる捕捉性化合物を被覆性磁性ナノ粒子に導入したり、複数の除染用磁性複合粒子を用いればよい。

0026

被覆層15は、コア部に形成された磁性ナノ粒子の被覆層として機能する。被覆層15は、磁性ナノ粒子10と捕捉性化合物18の間に実質的に設けられており、これらを接着させる機能を担う。磁性ナノ粒子10と被覆層15からなる被覆性磁性ナノ粒子は、市販されている磁性ビーズなどを好適に用いることができる。磁性ナノ粒子10と被覆層15の結合形態は、公知の技術を制限なく利用できる。例えば、分子(金属)の内部構造を構成する化学結合分子内結合)、共有結合非金属-非金属)、配位結合、金属-金属間結合や、分子(原子集団を構成する化学結合イオン結合(非金属-金属)、金属結合水素結合疎水結合ファンデルワールス結合、若しくは狭義の分子間力が挙げられる。結合強度から、共有結合、若しくは静電結合が望ましい。例えば、磁性ナノ粒子を、高分子電解質を用いて容易に被覆することができる。

0027

被覆層15と捕捉性化合物18の結合形態は特に限定されないが、好ましくは、静電結合、若しくは共有結合が挙げられる。被覆層15に、捕捉性化合物18と結合する反応基を有することが好ましい。非特許文献4においては、被覆層15に相当する層を設けていなかったので、複合粒子が分解しやすいという問題があった。一方、本発明に係る除染用磁性複合粒子1によれば、被覆層15を設けているので、除染用磁性複合粒子1の分解を効果的に防止することができる。換言すると、廃液汚染水、海水等において、分解を抑制して除染用磁性複合粒子を用いることができる。その結果、粒子の磁力を所望の値に保持することができるので、磁力集積手段による回収を高効率に行うことができる。また、被覆層15の反応基を調節することにより、所望量の捕捉性化合物18を磁性ナノ粒子10に導入することが可能となるというメリットも有する。なお、異種の磁性体、異種の捕捉性化合物を組み合わせて、複合粒子を製造することも可能である。

0028

被覆層15の好適な例として、脂質、界面活性剤高分子を挙げることができる。また、シリカ等の無機物でもよく、いわゆるプラスチック材でもよい。高分子としては、末端にアルコキシシリル基クロロシリ基、イソシアナトシリル基メルカプト基等を有するポリエチレングリコール等の高分子、ポリ—L−リジン、ポリ(塩化ジアリルジメチルアンモニウム)、メチルグリコールキトサン(MGch)、ポリ(アリルアミン塩酸塩)、ポリ(アクリルアミド-co-ジアリルジメチルアンモニウムクロリド)、ジアリルジメチルアンモニウム等のカチオン性ポリ電解質、4-スチレンスルホン酸ナトリウム、Poly(4-styrenesulfonic acid-co-maleic acid) sodium、Polyanetholesulfonic acid sodium、ポリ(2-アクリルアミド-2-メチル-1-プロパンスルホン酸)、ポリ(4-スチレンスルホン酸)アンモニウム、ポリ(4-スチレンスルホン酸)リチウム、ポリ(4-スチレンスルホン酸)、ポリ(4-スチレンスルホン酸)-co-マレイン酸)ナトリウム、ポリ(アクリル酸ナトリウム塩)、ポリ(ビニルスルホン酸、ナトリウム塩)、ポリ(硫酸ビニル)カリウム塩、ポリ(4-スチレンスルホン酸ナトリウム)、ポリビニル硫酸カリウム(PVSK)等のポリア二オンポリ電解質などが挙げられる。被覆層15の反応基としては、アピジン-ビオチン系結合、エポキシ基トシル基エステル基チオール基アミノ基、ハロゲン化アシル基、N−ヒドロキシスクシンイミドエステル基アルデヒド基マレイミド基ビニルスルホン基ベンゾトリアゾールカーボネート基プロモアセトアミド基などが挙げられる。放射性照射により耐熱性耐候性などの向上作用のあるポリエチレンなどの架橋型ポリマーを一部含んでもよい。また、磁性ナノ粒子に対し、公知の界面活性剤は全て使用できる。

0029

除染用磁性複合粒子のサイズは、10nm〜5mmの範囲であることが分散性・比表面積磁気吸着性バランスの観点から好ましく、50nm〜500μmの範囲であることがさらに好ましく、250nm〜50μmの範囲がさらに好ましい。また、除染用磁性複合粒子の飽和磁化は、磁力による集積効率を高める観点から、5emu/g以上であることが好ましく、より好ましくは10emu/g以上である。また、さらに好ましくは20emu/g以上である。磁石への吸着効率を高める上では、飽和磁化が高いほうが好ましいが、入手性の観点から、通常、220emu/g以下である。

0030

除染用磁性複合粒子に用いる磁性ナノ粒子は、図2Dに示すように、複数の磁性ナノ粒子10が凝集しているクラスター90であってもよい。磁性ナノ粒子としてクラスターを用いる場合、クラスター90の表面に対して、直接、被覆層15を形成すればよい。図2Eに示すように、複数の磁性ナノ粒子10のクラスター90に対して、その表層に被覆層15をコーティングする被覆性磁性ナノ粒子91を挙げることができる。

0031

また、図2Hの被覆性磁性ナノ粒子91の説明図、及びその断面図である図2Iに示すように、単分散の磁性ナノ粒子10それぞれに被覆層15がコーティングされたものが凝集したクラスター90であってもよい。いずれにしても、磁性ナノ粒子10の表層の少なくとも一部に被覆層15がコーティングされていればよい。なお、個々の磁性ナノ粒子を被覆する被覆層と、クラスター全体を被覆する被覆層の種類が異なっていてもよい。

0032

捕捉性化合物18は、除染用磁性複合粒子の少なくとも一部の表層に形成されている(図2G参照)。図2Fには、静電結合によって捕捉性化合物18と被覆層15を結合させている例を示す。この例においては、除染用磁性複合粒子1は、負に帯電しているクラスター90に対し正に帯電している被覆層15を静電結合により結合させ、さらに、負に帯電している捕捉性化合物18を被覆層15に結合させている。磁性ナノ粒子10がクラスター90を形成することによって、除染用磁性複合粒子1の磁力による吸着力吸着スピードを高めることができ、磁気集積効率を高めることができるというメリットを有する。

0033

除染用磁性複合粒子1の分解を効果的に抑制する観点からは、磁性ナノ粒子の表層の50%以上が被覆層にコーティングされていることが好ましく、80%以上がコーティングされていることがさらに好ましい。

0034

次いで、放射能汚染水20中に投入された除染用磁性複合粒子1によって、放射性物質類を捕獲する(Step2、図3B参照)。必要に応じて、放射性汚染水撹拌、分散、加温等してもよい。

0035

その後、磁力集積手段30を放射能汚染水に浸漬して除染用磁性複合粒子1を集積する。次いで、磁力集積手段30を放射能汚染水から分離した後に、磁気発生をオフすることによって放射性物質類を回収する(Step3、図3C参照)。すなわち、磁力集積手段30の磁力により、放射性物質類をトラップした除染用磁性複合粒子1を集積し、除染用磁性複合粒子1を回収する。従って、簡便かつ効率よく放射性物質類を回収することができる。磁力集積手段30は、放射能汚染水内に浸漬せずに、容器外壁に当接あるいは近接させることにより、除染用磁性複合粒子1を集積させて、分離・回収してもよい。

0036

回収された除染用磁性複合粒子1は、コンクリート鋼鉄、鉛などを用いてガンマ線遮蔽する容器に封印する。ガンマ線の場合、コンクリートは50cm以上の厚みとし、鉛の場合には10cm以上の厚みとする。なお、ガンマ線の例を挙げたが、アルファ線ベータ線放射する放射性物質類の場合には、それぞれ公知の遮蔽用機に封印すればよい。なお、回収した放射性物質は、癌治療用密封線源測定装置用密封線源、その他の密封線源、非密封線源の材料として再利用することも可能である。

0037

磁力集積手段30は、磁力のON−OFF可能な機能と、移動機構を備えている。例えば、電磁石超電導磁石等が好適に用いられる。また、永久磁石シールド手段とによって磁力のON−OFFを制御することも可能である。さらに、永久磁石等を用いて除染用磁性複合粒子1をまず回収し、その後、より強力な電磁石、超電導磁石等により除染用磁性複合粒子1を回収し、次いで、電磁石や超電導磁石等の磁力をオフすることにより、除染用磁性複合粒子1を分離することも可能である。

0038

永久磁石を用いる場合には、特に限定されるものではないが、一例として、フェライト、Ne−Fe−B合金、サマリウム−コバルト合金を挙げることができる。強力な磁力を要する場合には、Ne−Fe−B合金が好ましい。磁力集積手段30は、電磁石や超電導磁石等を用いる場合にも、磁石の磁力線指向性を付与させるために、シールド手段を設けることが有効である。磁力集積手段30を海水による腐食などから適切に保護するために、必要に応じて磁石等をケーシング内に密封する。

0039

図4に、第1実施形態に係る磁力集積手段30の主要部の一例を示す模式的分解斜視図を示す。磁力集積手段30は、磁石31、シールド手段32、ケーシング33等を備えている。磁石31の磁界発生方向に指向性を付与するためのシールド機能を有する。第1実施形態に係るシールド手段32は、ヨーク継鉄)により構成した。無論、シールド機能を有する材料であればこれに限定されるものではない。第1実施形態においては、一方向に強い磁力が発生するように、シールド手段32であるヨークは、磁石31の側面および上面を被覆するような凹部形状の円筒体からなる。シールド手段32を設けることにより、磁石31の底面からの磁力を増強する。

0040

図4の磁力集積手段30は、例えば、除染用磁性複合粒子1を回収後、より強力な電磁石や超電導磁石等によって除染用磁性複合粒子1を磁石31から分離し、次いで、より強力な電磁石や超電導磁石の磁力をオフすることにより除染用磁性複合粒子1のみを回収してもよい。

0041

その後、放射能汚染水の放射能濃度センサー40によって再測定する(Step4、図3D参照)。そして、放射性物質類の回収が必要と判断された場合には、上記Step1〜Step3を繰り返す。放射性物質類の回収が不要と判断された場合には、放射性物質類の回収作業を終了する。放射性物質類が除去された水は、原子力発電所の冷却水等などに再利用することができる。

0042

本実施形態に係る除染用磁性複合粒子の製造方法は、磁性ナノ粒子と、磁性ナノ粒子の表層の少なくとも一部を被覆する被覆層を形成するための被覆層形成用化合物とから、被覆性磁性ナノ粒子を形成する工程と、被覆性磁性ナノ粒子に対し、表層の少なくとも一部に配されるように捕捉性化合物を導入する工程と、を含むものである。捕捉性化合物を導入する工程は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において限定されないが、被覆性磁性ナノ粒子と捕捉性化合物とを分散液中混合撹拌することにより得る方法が好適である。例えば、捕捉性化合物、若しくは被覆性磁性ナノ粒子のいずれか一方の分散液を混合撹拌しながら、これに他方を加えて混合させる、(ii)捕捉性化合物と被覆性磁性ナノ粒子を含む分散液を、複数の容器間陽圧、若しくは陰圧によって移動させることによって混合撹拌させる、工程の少なくともいずれかを含む方法が好適である。また、被覆性磁性ナノ粒子を形成する工程は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において限定されないが、好ましい例として磁性ナノ粒子と、被覆層を形成するための被覆層形成用化合物とを、分散液中で混合撹拌する方法が挙げられる。
以下、本実施形態に係る除染用磁性複合粒子の好適な製造方法の一例について説明するが、本発明に係る除染用磁性複合粒子の製造方法は、以下の方法に限定されるものではない。

0043

まず、磁性ナノ粒子10の分散液、被覆層を形成する化合物(以下、「被覆層形成用化合物」と称する)の分散液、捕捉性化合物の分散液を調製する。磁性ナノ粒子10の製造方法は、特に限定されず、公知の方法を制限なく利用することができる。なお、本明細書でいう「分散液」とは、粒子の溶解の有無等は問わない。分散液は、水系、有機溶媒系、水/有機溶媒混合系の溶媒が好適に用いられる。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、添加剤を任意に加えることが可能である。

0044

磁性ナノ粒子10の形成方法は、特に限定されないが、一例として、後述する実施例に記載した製造方法を挙げることができる。磁性ナノ粒子は、単分散の粒子でも、クラスター90であってもよい。磁性ナノ粒子の分散液、被覆層形成用化合物の分散液、捕捉性化合物の分散液の調製方法は、特に限定されず、公知の方法を制限なく利用することができる。一例として、後述する実施例に記載した製造方法を挙げることができる。

0045

次いで、被覆性磁性ナノ粒子91を形成する。被覆性磁性ナノ粒子の形成方法は、特に限定されず、公知の方法を制限なく利用することができる。第1実施形態においては、被覆層形成用化合物の分散液、磁性ナノ粒子の分散液を調製し、これらを混合撹拌することにより被覆性磁性ナノ粒子を得る。混合撹拌する方法は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において特に限定されない。例えば、被覆層形成用化合物の分散液を浴槽超音波破砕装置で分散させつつ、磁性ナノ粒子の分散液を滴下して超音波処理し、次いで、遠心分離を行って上澄みを取り除く操作を1回から複数回行うことにより被覆性磁性ナノ粒子を得ることができる。所望の粒子形態に応じて、適宜、混合撹拌条件や、分散液を変更することにより、図2Eに示すようなクラスター90を被覆する被覆性磁性ナノ粒子、図2Hに示すような単分散の磁性ナノ粒子10に被覆層15がコーティングされた被覆性磁性ナノ粒子、単分散の磁性ナノ粒子に被覆層がコーティングされて単分散の状態となっている被覆性磁性ナノ粒子などを得ることができる。なお、被覆層形成用化合物の分散液、磁性ナノ粒子の分散液を混合する例を挙げたが、この方法に限定されるものではなく、例えば、溶媒中に、直接、被覆層形成用化合物、磁性ナノ粒子を投入して、被覆性磁性ナノ粒子を合成してもよい。

0046

次に、除染用磁性複合粒子を形成する。除染用磁性複合粒子の形成方法は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の方法を取り得る。第1実施形態においては、捕捉性化合物の分散液と被覆性磁性ナノ粒子の分散液とを混合撹拌することにより得る。より具体的には、捕捉性化合物の分散液を撹拌しながら、被覆性磁性ナノ粒子の分散液を滴下し、混合させる。被覆性磁性ナノ粒子の分散液を滴下する際は、捕捉性化合物の分散液を入れた容器に超音波破砕機のプローブを挿入し、超音波照射を用いて、撹拌効率を高めてもよい。捕捉性化合物の分散液と被覆性磁性ナノ粒子の分散液の混合割合は、除染用磁性複合粒子を形成できる範囲において特に限定されないが、10:1〜1:10の範囲が好ましく、2:1〜1:8がより好ましく、1:1〜1:6の範囲がさらに好ましく、1:3〜1:4の範囲が特に好ましい。また、被覆層15を形成する化合物に、捕捉性化合物18と結合する反応基が導入されている場合、必要に応じて、分散液に反応を促進する触媒等の添加剤を適宜、加えることができる。なお、被覆性磁性ナノ粒子の分散液を攪拌しながら、捕捉性化合物の分散液を滴下して混合してもよい。

0047

(第1変形例) 上述した捕捉性化合物の分散液に被覆性磁性ナノ粒子の分散液を滴下する方法に代えて、以下の方法により除染用磁性複合粒子を形成してもよい。図15A図15Eに、第1変形例に係る混合撹拌装置100を用いた除染用磁性複合粒子の製造方法を説明するための模式図を示す。まず、図15Aに示すように、容器110内において捕捉性化合物の分散液を撹拌手段105により撹拌する。この状態で、被覆性磁性ナノ粒子の分散液を滴下し、さらに混合撹拌する。次いで、図15Bに示すように、容器110の内容物を、強制的に容器120に移送する。その後、図15Cに示すように、容器120の内容物をピストン101によって強制的にスタティックミキサー102に移送する。

0048

続いて、スタティックミキサー102の内容物をチューブポンプ103によりマイクロミキサー130の入口Bに圧入する(図15C参照)。これにより、マイクロミキサー130の出口Cから排出された液体が、容器110に溜まり始める(図15D参照)。容器110の内容物は、チューブポンプ104を介して、マイクロミキサー130の入り口Aに圧入する。これにより、マイクロミキサー130の入り口A及び入り口Bに圧入された液体がミキシングされ、出口Cから排出される。これらの操作を続けると、容器110は満タンになり、容器120は空になる(図15E参照)。この一連の操作を1回〜複数階繰り返すことにより除染用磁性複合粒子を得る。

0049

第1変形例に係る方法によれば、捕捉性化合物の分散液を撹拌しながら、被覆性磁性ナノ粒子の分散液を滴下して混合させる方法に比してより高効率に合成できるというメリットを有する。特に、合成スケールが大きい場合において威力を発揮する。

0050

なお、マイクロミキサー130の数は、適宜増やすことが可能である。マイクロミキサーを増やすことにより、小規模生産の条件を大きく変更することなく容易に大量生産を行うことが可能となる。例えば、MCPStandard(ISMATEC社製)のポンプと、1台のポンプで24本のチューブポンプを駆動して送液できる24チャンネルポンプヘッドとを組み合わることにより、12個のマイクロミキサーを同時に使用してもよい。この場合、処理速度は12倍になる。

0051

(第2変形例)図16A図16Dに、第2変形例に係る混合撹拌装置を用いた除染用磁性複合粒子の製造方法を説明するための模式的側面図を示す。混合撹拌装置200は、マイクロ流路201、所望の2か所だけを開通できる三方活栓202、第1シリンジ210、第2シリンジ220、被覆性磁性ナノ粒子の分散液注入用の第3シリンジ(不図示)、捕捉性化合物の分散液注入用の第4シリンジ(不図示)、第1ステージ211、及び第2ステージ221等を有する。なお、本明細書でいうマイクロ流路とは、いわゆるマイクロリアクターやマイクロミキサー等も含むものとする。

0052

マイクロ流路201は、所望の2か所だけを開通できる三方活栓202、第1シリンジ210、第2シリンジ220に接続されている。第1シリンジ210は、第1電動ステージ211に取り付けられ、第1シリンジ210の押圧吸引は、第1電動ステージ211に設けられた第1シリンジ制御機構212により制御可能なようになっている。第2シリンジ220は、第2電動ステージ221に取り付けられ、第2シリンジ220の押圧・吸引は、第2電動ステージ221に設けられた第2シリンジ制御機構222より制御可能なようになっている。予め、第1シリンジ210には、捕捉性化合物の分散液を注入し、第2シリンジ220は空の状態とする。また、第3シリンジには被覆性磁性ナノ粒子の分散液を、第4シリンジには捕捉性化合物の分散液を注入しておく。第3シリンジ及び第4シリンジは、三方活栓202に、適切なタイミングに接続し、第1シリンジ210若しくは第2シリンジに全量、若しくはその一部を注入可能なようになっている。

0053

まず、第2シリンジ220のピストン213を引き、捕捉性化合物の分散液の半分量を第2シリンジ220内に吸引する。なお、本例においては、捕捉性化合物の分散液を2回に分けて第2シリンジ220に注入する例を説明するが、捕捉性化合物の分散液の注入回数は、合成スケール等に応じて適宜変更可能であり、1度に注入したり3度以上に分けて注入してもよい。その後、三方活栓202の操作により第2シリンジ220と第3シリンジの間を開通し、被覆性磁性ナノ粒子の分散液を第3シリンジから第2シリンジ220に陰圧により吸引させる。これにより、捕捉性化合物の分散液と、被覆性磁性ナノ粒子の分散液が第2シリンジ220にて混合される(以上、「工程A」)。

0054

次に、三方活栓202を操作し、第1シリンジ210のピストン213を、第1シリンジ制御機構212を用いて急速に最大限引くことにより、第2シリンジ220の混合液の例えば半分量をマイクロ流路201の狭い空間を通し、第1シリンジ210に全量を移動させる(図16A参照)。その後、第2シリンジ220のピストン223を、第2シリンジ制御機構222を用いて急速に最大限引くことにより(図16B参照)、第1シリンジ210内の混合液をマイクロ流路201の狭い空間を通し(図16C参照)、第2シリンジ220に全量を移動させる(図16D参照)。次いで、第1シリンジ210のピストン213を同様にして急速に最大限引くことにより、第2シリンジ220内の混合液をマイクロ流路201の狭い空間を通し、第2シリンジ220に全量を移動させる(以上、「工程B」)。工程Bは、1回、若しくは複数回、繰り返す。工程Bにより、第1シリンジ210、第2シリンジ220内にある混合液の全量を強制的に、第1シリンジ210、マイクロ流路201、第2シリンジ220間を移動させることができる。

0055

捕捉性化合物の分散液、被覆性磁性ナノ粒子の分散液の注入を分割して混合液に加えていく場合には、以下の工程Cを行う。具体的には、まず、第1シリンジ210に、混合液に加える前の捕捉性化合物を注入する。次いで、第2シリンジ220のピストン223を引き、第1シリンジ210に注入した残りの捕捉性化合物の分散液を吸引する。その後、三方活栓202と第3シリンジを接続して、第3シリンジから第2シリンジ220に被覆性磁性ナノ粒子の分散液を吸引することにより移す(以上、「工程C」)。そして、工程Bを行う。捕捉性化合物の分散液、被覆性磁性ナノ粒子の分散液の注入の分割回数に応じて、工程C,工程Bを繰り返し行う。

0056

なお、第2変形例においては、シリンジ間を陰圧による吸引により移動させる例を説明したが、陽圧による圧送に代えることも可能である。工程Bから工程Cの操作は、所定量の被覆性磁性ナノ粒子、及び所定量の捕捉性化合物を添加するまで繰り返し行う。これらの工程を経て、除染用磁性複合粒子を合成する。

0057

第2変形例に係る方法によれば、シリンジ間にマイクロ流路を接続し、陰圧をかけてマイクロ流路を強制的に通過させる方法を採用しているので、液体同士の高効率ミキシングを実現できる。特に、合成スケールが大きいときに威力を発揮する。また、陰圧を利用するため、仮に配管の破損、脱落などが生じても、陽圧を利用する方法に比べて液体が外に飛び出しにくいため、安全性が高いというメリットもある。さらに、陰圧を利用することにより、溶存している気体脱泡し、酸化防止の効果、粒子同士の接触効率を高めることが期待できる。さらに、陰圧を利用する方法によれば、陽圧を利用する場合に比して、各部材の機械的強度が低くてもよく、例えば、洗浄工程等を省略し、異物混入を防ぐのに有効なディスポーザブル用のシリンジ等を利用しやすいというメリットもある。同様の理由から、汎用的なシリンジを用いることができるので、小ロット生産から、大量生産まで、設計変更しやすいというメリットがある。マイクロ流路についても同様であり、例えば、プラスチック製の細胞培養の目的等で使用される安価なディスポーザブルのマイクロ流路を用いることができる。また、装置の数を増やすことにより、少量生産と同じ条件で大量生産を行うことも容易である。また、第1シリンジ制御機構212、第2シリンジ制御機構222の制御は、制御装置により管理できるので、無人操作連続処理も可能である。

0058

なお、第2変形例のマイクロ流路は、混合針や細い硬質チューブ等の反応場としてもよい。また、第2変形例においては、混合液を陰圧によって第1シリンジ210と第2シリンジ220間を移動させる例を説明したが、陽圧に代えることも可能である。

0059

第1実施形態に係る放射性物質類の除染方法によれば、磁力集積手段30を放射能汚染水に浸漬して引き上げ引き上げ後に、磁気発生をオフすれば放射性物質類を回収するので、操作性がよく、効率も高い。しかも、磁力集積手段は、何度も利用可能であるという優れたメリットがある。また、特別の設備等を導入する必要がないという優れた効果もある。すなわち、第1実施形態に係る放射性物質類の除染方法によれば、放射性物質類を高効率で回収することができる。

0060

また、非特許文献5のような高価な化合物を用いずに形成可能であるので、低コスト化を実現できる。さらに、除染用磁性複合粒子は、多層構造を有し、磁性ナノ粒子と捕捉性化合物の間に被覆層を設けているので、環境耐性を高めることができる。例えば、非特許文献4、6、7においては、磁性ナノ粒子表層をフェロシアン化鉄が覆っているため、磁性ナノ粒子、フェロシアン化鉄の両者の表面電位マイナスを示すpH8以上のアルカリ領域では、磁性ナノ粒子、フェロシアン化鉄の間の反発力が生まれ、磁性ナノ粒子表面からフェロシアン化鉄が剥離しやすくなる欠点があった。また、非特許文献4においては、原料として、爆発などの危険性のある過塩素酸を用いるという問題もあった。

0061

また、第1実施形態に係る除染用磁性複合粒子によれば、クラスター(磁性ナノ粒子塊)を容易に形成できるので、磁気による吸着力・吸着速度を高めることが容易であるというメリットを有する。また、クラスターを形成した場合、クラスターを被覆層と捕捉性化合物の2層により被覆しているので、物理的に安定な粒子を提供することができる。そのため、環境耐性の高い除染用磁性複合粒子を提供することができるという優れた効果を有する。

0062

なお、汚染土壌に対して放射性物質類回収を実施する際には、汚染土壌、若しくは汚染土壌の分散液に対して除染用磁性複合粒子を投入する前に、汚染土壌中、若しくは汚染土壌の分散液中に含まれる磁性体を事前磁気選別により回収しておくことが望ましい。これにより、除染用磁性複合粒子による放射性物質類の捕捉、及び回収を高効率で実現することができる。

0063

また、第1実施形態においては、磁性ナノ粒子、被覆層、捕捉性化合物の3層構造よりなる例を説明したが、磁性ナノ粒子−被覆層−捕捉性化合物−被覆層−捕捉性化合物の5層構造であってもよい。また、磁性ナノ粒子−被覆層−捕捉性化合物−被覆層−捕捉性化合物−被覆層の6層構造等であってもよい。また、用いる磁性ナノ粒子、被覆層、捕捉性化合物は、それぞれ独立に、単一、複数種類のいずれであってもよい。

0064

また、放射性物質類除染システム及び放射性物質類の除染方法は、上記第1実施形態の例に限定されず種々の変形が可能である。例えば、放射性物質類除染システムは、液体注入口、除染用磁性複合粒子混合タンク、磁力による除染用磁性複合粒子回収タンク濾過装置を有していてもよい。例えば、液体注入口からの液体注入に伴って除染用磁性複合粒子混合タンクに、液体注入量や汚染度等に応じて予め設定した除染用磁性複合粒子を投入する。そして、液体と除染用磁性複合粒子とを除染用磁性複合粒子混合タンク内でよく混合する。その後、磁力による除染用磁性複合粒子回収タンクに除染用磁性複合粒子を含む液体を移動させ、磁気集積手段により除染用磁性複合粒子を回収する。その後、用途に応じて必要であれば、濾過装置を通過させる。このような放射性物質類除染システムは、例えば、浄水器上水処理施設マンション等の上水処理システムとして好適に利用できる。

0065

[第2実施形態]
次に、上記実施形態とは異なる放射性物質類の除染方法の一例について説明する。第2実施形態に係る放射性物質類の除染方法は、以下の点を除く基本的な方法は上記第1実施形態と同様である。すなわち、第2実施形態に係る放射性物質類の除染方法は、除染用磁性複合粒子の回収方法が第1実施形態と相違する。第1実施形態においては、放射性物質類を含む液体内に磁力集積手段を直接、浸漬して引き上げていたが、第2実施形態においては、磁性ナノ粒子を捕捉できるフィルターにより除染用磁性複合粒子を回収している点において相違する。

0066

図5A及び図5Bは、第2実施形態に係る放射性物質類の除染方法の一例を示す模式的説明図である。第2実施形態においては、図5Aに示すように、磁力集積手段である磁性フィルター41と磁力制御部42を具備する。また、磁性フィルター41が設置されている浄化管43、磁性フィルター41を支持する支持部44、接合部47等が設けられている。

0067

浄化管43は、円筒体により構成されている。支持部44は、磁性フィルター41を保持する機能を担っており、浄化管43の内壁円周状に形成されている。接合部47は、浄化管43から磁性フィルター41を着脱自在にするための部分である。換言すると、接合部47の個所で浄化管43は分割可能に構成されている。なお、浄化管43及び支持部44の形状は、任意に変更可能である。磁性フィルター41の形状も任意に変更可能である。

0068

磁性フィルター41は、除染用磁性複合粒子をトラップ可能であればよく特に限定されない。好ましい例としては、少なくとも複数枚の磁性金網を積層して焼結したものからなり、空隙部が多数形成されている焼結金網フィルターが挙げられる(上記特許文献2参照)。磁性フィルター41として、磁性金網を積層して焼結した焼結金網フィルターを用いることにより、剛性耐久性を高めることができる。また、磁性ナノ粒子の捕捉効率を高めることができる。また、支持部44を設けずに、浄化管43の内壁に磁性フィルター41を嵌合させる溝部などを設けてもよい。また、粗大粒子などによる目詰まりを防止するために、プレフィルターなどを磁性フィルター41の前段に設けてもよい。

0069

図6Aは、1枚の磁性金網45の一例を示す模式的上面図であり、図6Bは、磁性フィルター41の模式的側面図である。図6Aの例においては、2次元網目構造を有する磁性金網45の例を説明しているが、1枚の磁性金網45の形状としては、公知のものを制限なく利用することができる。磁性金網45は、3次元の網目構造であってもよい。空隙部46の径は、例えば、ミリメートルからナノメートルのスケールのオーダーである。また、空隙部46の密度も、用途に応じて任意に設計可能である。磁性金網45の空隙部46の径は、深さ方向に一定の場合の他、深さ方向に径が大きくなる等、任意に設計可能である。

0070

磁性フィルター41は、少なくとも磁性金網45が複数枚積層されたものからなる。図2Bの例においては、磁性金網45が14枚積層された例を示しているが、積層枚数は、2枚以上であればよく、用途や目的に応じて決定すればよい。磁性フィルター41の磁性金網45の積層枚数は、磁気吸着効率の向上の観点からは、10〜50枚の範囲が好ましい。磁性金網45の1枚の厚みは、特に限定されるものではないが、例えば、0.1mm〜3mm程度である。

0071

磁性フィルター41は、適宜、機械的強度を補強するための磁性を有さない層を補強層として磁性金網45の間に挿入してもよい。磁性を有さない金網を積層して強度等を補強することも可能である。また、磁性フィルター41とは別体の多孔質ガラスフィルター等の支持体を磁性フィルター41の底部に配設し、強度を補強することも可能である。

0072

磁性金網45の材料としては、磁力制御部42により磁気特性を発揮する材料であれば特に限定されない。例えば、マグネタイト(Fe3O4)、マグヘマイト(Fe2O3)、一酸化鉄(FeO)、窒化鉄、鉄(Fe)、ニッケル、コバルト、コバルト白金クロム合金、バリウムフェライト合金、マンガンアルミ合金、鉄白金合金、鉄パラジウム合金、コバルト白金合金、鉄ネオジムボロン合金、及びサマリウムコバルト合金等が挙げられる。高い磁気誘導特性を有する磁気異方性の高い材料が好ましい。好ましい材料としては、耐食性の高い、フェライト系ステンレスマルテンサイト系ステンレスなど磁性をもつステンレス、FePtなどを挙げることができる。磁性金網45の材料としては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、磁性特性を有さない材料が含まれていてもよい。

0073

放射性物質類の除染方法は、磁性フィルター41の空隙部により磁力制御部42の磁力を利用して磁性ナノ粒子を捕捉する。従って、捕捉する磁性ナノ粒子に応じて、適切な空隙部のサイズを選定する。磁性金網45の積層方法は、空隙部46が互いに一致するように積層してもよいし、空隙部46の位置をずらして3次元の網目構造を形成するようにしてもよい。空隙部46のサイズを任意に変更した磁性金網45を積層してもよい。具体例としては、上部ほど空隙部46のサイズが大きくなるように磁性金網45を積層する焼結金網フィルターや、空隙部46のサイズの大きい磁性金網45と小さい磁性金網45を交互に積層する焼結金網フィルターなどが挙げられる。なお、磁性フィルター41の空隙部は、磁性金網45を積層して焼結することによって得られるので、通常、磁性金網45の空隙部46より若干開口径が小さくなる。

0074

磁性金網を2枚以上積層して焼結した磁性フィルター41のセットを複数用意して、これを重ねて浄化管43に設置することも可能である。磁性フィルター41のセットを複数重ねることによって、目詰まりしてしまった場合に、容易に分解して洗浄することが可能となる。

0075

磁性金網45の製造方法は、公知のものを制限なく利用することができる。例えば、磁性細線を編み込んで磁性金網を製造したり、コイル状の細線同士を熱融着することにより製造することができる。コイル状の細線同士を熱融着することにより磁性金網を製造する場合には、接触面積を大きくすることができるので、磁性ナノ粒子の吸着面を大きくすることができるという優れた効果がある。

0076

磁性金網45の精度(寸法安定性)、形状安定性を考慮すると、金型により製造することが好ましい。金型成型の場合、空隙部、空隙部の密度、磁性金網の厚み等を自在に設計可能であるというメリットがある。金型を用いる場合、例えば、磁性ナノ粒子、若しくは溶融した磁性ナノ粒子を金型に入れて成型加工し、固化した後に金型から取り出すことにより製造することができる。固化処理は、溶融や焼結後に冷却することによって得られる。なお、磁性金網45を製造後に、熱融着工程、圧入工程、焼結工程等を追加してもよい。

0077

磁性フィルター41は、前述している通り、焼結することにより得ることができる。例えば、複数枚の磁性金網45を積層し、真空中で高温焼結することにより得られる。これにより、磁性金網が完全に溶けず、空隙部46の少なくとも一部を保ちつつ、一部を熱融着させることができる。焼結することにより、積層した磁性金網45の外力によるずれや、形状変形を防止できる。すなわち、焼結工程を施すことによって、磁性フィルター41の剛性を高めることができる。

0078

磁力制御部42は、浄化管43の外部側壁において磁性フィルター41と対向する領域に形成されている。第2実施形態においては、枠体状に磁力制御部42を設ける構成としているが、磁性フィルター41に対して磁気を照射可能であれば、その形状や設置位置は問わない。磁力制御部42は、磁石、シールド手段を有する。シールド手段は、磁力遮蔽部材により構成する。これにより、磁石の磁力線に指向性を付与させることが可能となる。

0079

なお、磁力制御部42としては、磁石を有していればよく、シールド手段を具備していなくてもよい。磁石・シールド手段の好ましい材料、形状等は、上記第1実施形態で述べたとおりである。シールド手段を設けることにより、磁石の磁性フィルター41に対する磁力を増強し、他の部分の磁力の大幅な減衰を実現することができる。磁性フィルター41に磁力が付与されるように、シールド手段を配設することによって、磁性フィルター41に対して効率的に磁力を付与することができる。

0080

また、浄化管43と磁石の間に、着脱自在なシールド板を取り付け可能なように設置してもよい。これにより、磁性フィルター41への磁気照射のオン、オフを制御することが可能となる。また、電磁石からなる磁石を浄化管43に固設させ、電気のオン、オフにより、磁力線の発生をオン、オフ可能なように構成してもよい。

0081

次に、第2実施形態に係る放射性物質類の除染方法について説明する。まず、放射能汚染水を浄化管43に誘導し、磁気照射を行いながら磁性フィルター41によって濾過する。これによって、除染用磁性複合粒子1が磁性フィルター41にトラップされる。この際、必要に応じて圧力等を加えてもよい。

0082

次いで、除染用磁性複合粒子1の回収を行う。まず、放射能汚染水を止める。そして、磁性フィルター41の磁力をオフすることにより、磁性フィルター41に捕獲されている除染用磁性複合粒子1を磁性フィルター41から分離する。若しくは、磁性フィルター41を取り出して、磁性フィルター41を放射能遮蔽部材内保管してもよい。

0083

第2実施形態によれば、濾過法と磁力制御部42を併用して、除染用磁性複合粒子を捕捉して回収するので、高効率に放射性物質類を回収することができる。第2実施形態に係る方法は、第1実施形態の方法と組み合わせて行ってもよい。例えば、第1実施形態によって、放射性物質類の大半を取り除き、その後、第2実施形態の磁性フィルターを使って、より確実に放射性物質類を回収するようにしてもよい。また、磁性フィルターとして、磁性金網45を積層すれば、磁気吸着効率を高めることができる。また、図5A及び図5に示す磁性フィルターを用いる場合には、磁性金網45を積層し、これを焼結しているので、積層した磁性金網45が外力でずれたり、形状変形したりするのを防止し、耐久性の高い磁性フィルターを提供することができる。なお、磁性フィルターの好適な例として磁性金網45を積層して焼結したフィルターを挙げたが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の磁性フィルターを利用可能である。

0084

[第3実施形態]
第3実施形態に係る放射性物質類の除染方法は、以下の点を除く基本的な構成は上記第2実施形態と同様である。すなわち、第3実施形態に係る放射性物質類の除染方法は、フィルター吸着物剥離手段を具備している点において、これを有しない第2実施形態とは相違する。

0085

図7A及び図7Bは、第3実施形態に係る放射性物質類の除染方法の一例を説明するための模式的説明図である。第3実施形態においては、第2実施形態に加えて、フィルター吸着物剥離手段である超音波印加手段48等を備える。

0086

超音波印加手段48は、磁力制御部42を取り囲むように、浄化管43の外周部に設けられている。換言すると、磁性フィルター41のサイドに超音波印加手段48が設置されている。超音波印加手段48の位置や設置形状は、限定されるものではない。

0087

フィルター吸着物剥離手段は、超音波印加手段48に限定されるものではなく、磁性フィルター41に物理的エネルギー印加するものであり、本発明の目的が達成できるものであれば特に限定されない。超音波印加手段以外の例としては、加熱手段、超音波よりも周波数の小さな機械的振動印加手段、衝撃波印加手段が挙げられる。また、圧力調整手段の利用も挙げられる。さらに、貴金属微粒子のナノプラズモンを適用した光から熱への光熱効果を利用した活性光線照射手段、酸化チタンなどの光触媒を利用した可視光等の活性光線照射手段、酸化反応を利用した紫外線電離放射線等による活性光線照射手段が挙げられる。フィルター吸着物剥離手段は、単独で用いても組み合わせて用いてもよい。これらのうち、簡便性の観点から、加熱手段あるいは超音波照射手段、圧力調整手段の利用が特に好ましい。

0088

磁気制御部42により磁性フィルター41に磁気を照射しつつ、放射能汚染水20を浄化管43内に供給する。放射能汚染水20は、磁性フィルター41に浸透し、空隙部サイズよりも小さい非磁性ナノ粒子及び溶媒が濾液浄化水)として得られる。一方、空隙部サイズよりも小さい除染用磁性複合粒子1は、磁性フィルター41の空隙部にトラップされる。また、磁性ナノ粒子以外の空隙部よりも大きな粒子は、磁性フィルター41の表面でカットオフされる。なお、粗大粒子の量が多い場合には、放射能汚染水20から粗大粒子を除去するために予め別のフィルターにより除去することが好ましい。

0089

次いで、放射能汚染水20の供給を止める。そして、浄化水側の浄化管43を接合部47のところで遮蔽容器(不図示)に替える。そして、磁力制御部42の磁気照射をオフし、かつ超音波印加手段48を用いて超音波を照射する。これにより、磁性フィルター41の空隙部にトラップされた除染用磁性複合粒子を遮蔽容器内に回収する。この際、必要に応じて、圧力をかけたりして除染用磁性複合粒子の回収を促してもよい。

0090

第3実施形態に係る放射性物質類の除染方法及び放射性物質類除染システムによれば、上記第2実施形態と同様の効果を得ることができる。これに加え、第3実施形態においては、除染用磁性複合粒子の回収の際に超音波印加手段48を加えているので、より効率的に除染用磁性複合粒子を回収することができる。また、フィルターを何度でも利用できるというメリットがある。また、この際、フィルターを取り出して洗浄したりする必要がないという優れた効果がある。

0091

なお、磁力集積手段や放射性物質を捕捉した除染用磁性複合粒子の方法は、上述した実施形態の方法によらず、種々の変形が可能である。例えば、磁力により集めた放射性物質を捕捉した除染用磁性複合粒子に対して、掻き落としワイパー等により物理的に吸着した除染用磁性複合粒子を掻き落とすようにしてもよい。また、永久磁石を埋め込んだ円筒状のドラムに放射性物質類を捕捉した除染用複合粒子を含む液体を投入し、ドラムを回して磁性ナノ粒子を磁気吸着させ、掻き落としワイパー等で、物理的に除染用磁性複合粒子を掻き落とすようにしてもよい。

0092

[第4実施形態]
第4実施形態に係る放射性物質類の除染方法は、以下の点を除く基本的な構成は上記第1実施形態と同様である。すなわち、第4実施形態に係る放射性物質類の除染方法は、除染用磁性複合粒子が、上記第1実施形態と相違する。

0093

第4実施形態に係る除染用磁性複合粒子の磁性ナノ粒子は、内部に中空を有する籠状骨格を成すものである。第4実施形態に適用可能な磁性ナノ粒子としては、特に限定されない。除染用磁性複合粒子は、コア部に内部に中空を有する籠状骨格の磁性ナノ粒子、磁性ナノ粒子を直接被覆する被覆層、及び表層に形成された捕捉性化合物から構成されている。なお、捕捉性化合物は、磁性ナノ粒子の内部に内包するようにしてもよい。

0094

図8Aに、第4実施形態に係る磁性ナノ粒子10cの一例を示す概念図を、図8Bに、図8AのVIIIB−VIIIIB切断線における模式的斜視図を示す。第4実施形態に係る磁性ナノ粒子10cは、磁性籠状骨格12により構成されている。磁性籠状骨格12は、図8A図8Bに示すように、概ね球状の骨格を成し、その内部は、中空構造13となっている。磁性籠状骨格12は、Fe(鉄)、Co(コバルト)、Ni(ニッケル)のいずれかを少なくとも一部に含むナノ粒子を含有する金属系ナノ粒子焼結体よりなる。

0095

磁性籠状骨格12には、多数の多孔体状の空隙14が形成されている。磁性籠状骨格12の空隙率は、1%以上、50%以下とすることが好ましい。1%未満の場合には、本発明に係る磁性ナノ粒子の製造、及び製剤含有磁性微粒子の製造が困難となる恐れがある。一方、空隙率が50%を超えると、骨格を保持することが難しくなる恐れがある。空隙率は、製造安定性の観点からは、5%以上、30%以下とすることが好ましい。空隙14のサイズや形状は、磁性籠状骨格の骨格を維持できるものであれば特に限定されない。

0096

磁性籠状骨格12の厚みは、特に限定されないが、好ましくは5nm以上、50nm以下である。磁性籠状骨格12の厚みを5nm以上とすることにより、構造欠陥を抑制し安定した製造とすることができる。また、50nm以下とすることにより、磁性籠状骨格12の内部への薬剤等の含有率を高くすることができる。

0097

なお、磁性籠状骨格12の形状は、特に限定されるものではなく、後述する鋳型粒子の形状を制御することにより、例えば、楕円球形状としたり、棒形状としたりすることが可能である。

0098

磁性籠状骨格12の材料は、焼結体を形成することが可能であり、少なくともその一部にFe,Co,Niのいずれかが少なくとも一部に含有されているナノ粒子を含有する金属系ナノ粒子であれば制限なく用いることができる。なお、「Fe,Co,Niのいずれかが少なくとも一部に含有されているナノ粒子」とは、Fe,Co,Niの1つが一部に含まれているナノ粒子の他、Fe,Co,Niの2種類以上が一部に含有されているナノ粒子も含まれる。また、「金属系ナノ粒子」には、金属のみにより構成されるナノ粒子の他、金属酸化物金属窒化物などのナノ粒子も含む。

0099

焼結体を形成するための焼結体前駆体の好適な材料の例としては、下記のものを挙げることができる。(1)鉄白金合金(FePt)、コバルト白金合金(CoPt)、鉄パラジウム合金(FePd)、コバルト白金合金(CoPt)などの遷移金属貴金属合金、(2)マグネタイト(Fe3O4)、マグヘマイト(γー三酸化二鉄・γーFe2O3)、マンガン(Mn)フェライトを含めた酸化鉄系化合物、(3)鉄ネオジムボロン(NdFeB),サマリウムコバルト合金(SmCo)などの希土類遷移金属合金、(4)鉄(Fe)、鉄コバルト合金(FeCo)、ニッケル鉄合金(NiFe)、(5)Fe16N2などの窒化鉄系化合物などの遷移金属合金などを挙げることができる。金属合金の他、金属酸化物を含む金属系ナノ粒子も好適に適用することができる。なお、上記例において、微量の他の元素が含まれているものも好適に適用することができる。例えば、鉄白金合金において、Cu、Agなどの第3元素を添加したものも好適に適用することができる。

0100

磁力による集積効率を高める観点からは、磁性籠状骨格12の材料が強磁性を示す金属系ナノ粒子であることが好ましい。生体内利用を目的とする場合には、毒性による有害事象を回避する観点より、Fe、Co、Niの少なくともいずれかを一部に含むナノ粒子として、マグネタイト(四酸化三鉄・Fe3O4)やマグヘマイト(γー三酸化二鉄・γーFe2O3)、一酸化鉄、窒化鉄、鉄、鉄白金合金、鉄パラジウム合金などを用いることが好ましい。

0101

磁性籠状骨格12は、単独材料のみにより構成してもよいし、複数の材料から構成してもよい。使用目的等に応じた磁力となるよう、Fe、Co、Niのいずれかを少なくとも一部に含むナノ粒子の材料、及び含有量を適宜選定する。金属系ナノ粒子は、Fe、Co、Niのいずれかを少なくとも一部に含むナノ粒子のみから構成してもよいが、他の金属系ナノ粒子とブレンドして用いてもよい。使用する金属元素の種類は特に限定されず、用途に応じて適宜選定することができる。例えば、銅、クロム、チタンタンタルタングステン、ニッケル、モリブデン、マンガン、アルミニウムイットリウムから選ばれる1種以上の組み合わせからなる合金、あるいは金属単体等を用いてもよい。

0102

磁性籠状骨格12の粒径は、特に限定されず、用途に応じて適宜選定することができる。磁性籠状骨格12の粒径は、後述する鋳型粒子の大きさを制御することにより容易にコントロールすることができる。製造容易性の観点からは、50nm以上とすることが好ましく、10μm以下とすることが好ましい。

0103

第4実施形態に係る籠状骨格12を有する磁性ナノ粒子は、特許文献2に記載の方法により製造することができる。また、磁性ナノ粒子に被覆層、捕捉性化合物を形成させる方法は、上記第1実施形態と同様の方法により行うことができる。捕捉性化合物の磁性ナノ粒子の内部に内包させる場合には、特許文献2に記載の方法により製造可能である。捕捉性化合物に重合性官能基を修飾しておき、磁性ナノ粒子内部で架橋させることにより、磁性ナノ粒子内部に捕捉性化合物を閉じ込めるようにしてもよい。

0104

第4実施形態に係る放射性物質類の除染方法及び放射性物質類除染システムによれば、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。第4実施形態においては、磁性ナノ粒子の内部を中空とすることにより、除染用磁性複合粒子の比重を軽くして、液体中での分散性を高めることができる。また、磁性ナノ粒子の内部に捕捉性化合物を導入するようにすれば、磁性ナノ粒子の内部、及び表層のいずれにも結合させることができるので、捕捉性化合物の導入率を高めることができる。

0105

[第5実施形態]
第5実施形態に係る放射性物質類の除染方法は、以下の点を除く基本的な構成は上記第1実施形態と同様である。すなわち、第5実施形態に係る放射性物質類の除染方法は、除染用磁性複合粒子が、上記第1実施形態と相違する。

0106

第5実施形態に係る除染用磁性複合粒子は、放射能汚染水に捕捉性化合物と被覆性磁性ナノ粒子を別々に投入し、放射能汚染水中で捕捉性化合物と被覆性磁性ナノ粒子との複合体を形成するものである。被覆層の主成分の好適な例としては、上記第1実施形態で述べたとおりである。

0107

第5実施形態に係る放射性物質類除染システムは、放射能汚染水中で、被覆性磁性ナノ粒子と捕捉性化合物を別々に投入し、除染用磁性複合粒子を形成させる。次いで、除染用磁性複合粒子が、放射性物質類を捕捉する。なお、捕捉性化合物がまず放射性物質類を捕捉し、被覆性磁性ナノ粒子が、放射性物質類を捕捉した捕捉性化合物を捕獲するものであってもよい。また、両者が混在していてもよい。以降の工程は、上記実施形態と同様の方法により除染すればよい。

0108

第5実施形態に係る放射性物質類の除染方法及び放射性物質類除染システムによれば、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。また、放射能汚染水中で複合体を形成させるので、予め除染用磁性複合粒子を形成する必要がないというメリットがある。

0109

上記第1実施形態〜第5実施形態においては、放射性物質類の例として放射性セシウムを例として説明したが、放射性、及び安定同位体のストロンチウム、タリウム、ウラン、プルトニウム、トリウム、ヨウ素などに対して同様に本発明を適用可能である。また、放射性物質類を含む液体として放射能汚染水の例を挙げたが、水以外の溶媒全般に対して本発明を適用することができる。また、上述した除染用磁性複合粒子の例は、一例であって、種々の態様の除染用磁性複合粒子に本発明を適用することができる。さらに、上記実施形態においては放射能汚染水の例を挙げたが、放射性物質である放射性同位体の安定同位体(例えば、非放射性セシウム)が分散した汚染水等から非放射性物質を除去するために利用することもできる。

0110

[実施例]
(実施例1)
<磁性ナノ粒子> 7.95gの塩化第一鉄(II)・四水和物を8mLの純水に溶解した。次いで、21.62gの塩化第二鉄(III)・六水和物を8mLの純水に溶解した。そして、これらを混合し、総量が50mLになるように純水を加えた。次いで、この水溶液を撹拌しながら、アンモニア水(25%)を加え、酸化鉄ナノ粒子磁性スラリーを得た。

0111

続いて、温度調節器電気コンロなどを用いて90℃まで加温し、アンモニア蒸発させた。その後、室温に放置し、自然冷却した。次いで、遠心分離(9000G)によって磁性スラリーを沈殿させ、上澄みを除去した。なお、遠心分離に代えて、ネオジム磁石(0.5テスラ)により磁性スラリーを沈殿させてもよい。

0112

その後、100mLの純水を加えて、浴槽型超音波破砕装置にて沈殿した磁性スラリーを再分散させた。そして、沈殿・再分散の操作を繰り返し行うことにより、磁性スラリーを純水で洗浄した。

0113

<被覆性磁性ナノ粒子> 次いで、80mLの純水に、約0.25gの酸化鉄ナノ粒子が含まれるよう、上記方法により精製した磁性スラリーと純水を用いて調製した。そして、この混合液中の磁性ナノ粒子を、浴槽型超音波破砕装置を用いて約10分間よく分散させた。別途、ポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロライド)(Poly(diallyldimethylammonium chloride)(シグマアルドリッチ社製、分子量は10万〜20万)(以下、「PDDA」と称する)8gと純水160mLをビーカーに入れ、浴槽型超音波破砕装置で10分間分散させたPDDA溶液を用意した。そして、これを浴槽型超音波破砕装置で分散させながら、前述の磁性ナノ粒子の分散液を、1分間あたり約120滴のスピードで加えた。

0114

この混合液を、浴槽型超音波破砕装置で10分間、超音波処理した。そして、遠沈管に30mLずつ8本に移して9800Gで10分間、遠心分離した。次いで、上澄みを取り除いて純水20mLを加え、浴槽型超音波破砕装置で10分間分散させた。遠心分離・上清を取り除き、純水20mLを加えて浴槽型超音波破砕装置で10分間分散させる上記処理を3回繰り返した。そして、PDDA被覆磁性スラリーを80mLの純水に分散させることにより被覆層がPDDAからなる被覆性磁性ナノ粒子を得た。

0115

<捕捉性化合物> 21.62gの塩化第二鉄(III)・六水和物を10mLの純水に溶解した。フェロシアン化カリウム300mgを5mLの純水に溶解した。そして、これらを混合すると、紺色のフェロシアン化鉄微粒子が得られた。これを9800Gで10分間遠心分離し、上澄みを取り除き、純水50mLを加え、浴槽型超音波破砕装置で10分間分散させた。遠心分離・上清除去、分散の上記処理を3回行った。これらの工程を経て得られた補足性化合物であるフェロシアン化鉄(プルシアンブルー)を20mLの純水に分散させた。

0116

<除染用磁性複合粒子> 上記被覆性磁性ナノ粒子の分散液と、上記捕捉性化合物の分散液を1:3の割合で混合した。そして、15分間室温で放置し、除染用磁性複合粒子を0.5テスラのネオジム磁石で吸着させ、上澄みを除去した。これらの工程を経て、酸化鉄ナノ粒子・PDDA被覆層・フェロシアン化鉄の多層構造を有する除染用磁性複合粒子Aを得た。なお、上記被覆性磁性ナノ粒子の分散液と、上記捕捉性化合物の分散液の混合割合が本実施例の1:3以外にも1:1、1:2、7:18、1:4、1:5、1:6でも実施したところ、いずれも除染用磁性複合粒子が得られることを確認した。特に1:3〜1:4の範囲で優れた粒子が得られることを確認した。

0117

続いて、得られた除染用磁性複合粒子を室温で、15mmHg程度まで真空処理し、水分を蒸発させて乾燥させることにより、乾燥させた除染用磁性複合粒子Aを得た。

0118

図9A図9Hに、フェロシアン化鉄被覆マグネタイトである除染用磁性複合粒子Aの磁気吸着の経時的変化の様子を示す。図9Aは、水中に除染用磁性複合粒子Aを投入した直後の写真である。図9B図9Hは、順次、5秒間隔で磁気吸着の様子を撮影したものである。同図より、35秒の時間で磁力集積手段である磁石に除染用磁性複合粒子Aが効率よく集積されていることがわかる。

0119

(実施例2)
<磁性ナノ粒子> 0.02モルの塩化第一鉄(II)(和光純薬社製)、0.04モルの塩化第二鉄(III)(和光社製)を、25mLの純水に溶解した。次いで、アルゴンガスの下で、25mLのアンモニア水(25%)を加え、黒色の酸化鉄ナノ粒子の磁性スラリーを得た。得られた磁性スラリーは、10分間3000Gで遠心分離を行い、塩化アンモニウム副産物を除去するために35mLの純水で10回洗浄した。

0120

<被覆性磁性ナノ粒子> 次いで、1gの磁性ナノ粒子(酸化鉄ナノ粒子)が含まれるように磁性スラリーを純水に再分散させ25mLの溶液を得た。そして、0.01Mの水酸化ナトリウム水溶液を用いて、pH9.0に調整した。得られた溶液を「磁性ナノ粒子の分散液」と称する。別途、PDDA(シグマアルドリッチ社製)0.25gを純水に加え、25mLの溶液を得た。そして、0.01Mの水酸化ナトリウム水溶液を用いて、pH9.0に調整した。得られた溶液を「被覆層形成化合物の分散液」と称する。

0121

前述の磁性ナノ粒子の分散液と被覆層形成化合物の分散液とを、2時間混合した。混合液を遠沈管に25mLずつ2本に移し、9800Gで20分間遠心分離した。次いで、純水35mLにより3回洗浄した。そして、PDDA被覆磁性スラリーである被覆性磁性ナノ粒子を得た。この被覆性磁性ナノ粒子1gを、10mLの純水に分散させた。

0122

<捕捉性化合物> 0.04モルの塩化第二鉄(III)(和光社製)と純水25mLの溶液を調製した。一方、0.01モルのフェロシアン化カリウムを25mLの純水に溶解した。そして、これらを混合すると、紺色のフェロシアン化鉄微粒子である捕捉性化合物を調製した。これを5000Gで15分間遠心分離し、過剰な塩化第二鉄(III)を除去するために、35mLの純水で5回洗浄した。これらの工程を経て得られた捕捉性化合物3gを10mLの純水に分散させた。そして、0.01Mの水酸化ナトリウムを用いてpH6.0に調整した。得られた溶液を「捕捉性化合物の分散液」と称する。

0123

<除染用磁性複合粒子> 上述した被覆性磁性ナノ粒子の分散液と、捕捉性化合物の分散液を1:4の割合で混合した。そして、室温で放置し、1.4テスラのネオジム磁石を用いて過剰なフェロシアン化鉄を除去した。精製工程を8回経て酸化鉄ナノ粒子・PDDA被覆層・フェロシアン化鉄の多層構造を有する除染用磁性複合粒子Bを得た。なお、上記被覆性磁性ナノ粒子の分散液と、上記捕捉性化合物の分散液の混合割合が本実施例の1:4以外にも1:1、1:2、1:3、7:18、1:5、1:6でも実施したところ、いずれも除染用磁性複合粒子が得られることを確認した。特に1:3〜1:4の範囲で優れた粒子が得られることを確認した。

0124

人工海水を調製した。具体的には、塩化ナトリウム(26.5g)、塩化マグネシウム(3.26g)、硫酸マグネシウム(2.07g)、硫酸カルシウム(1.36g)および塩化カリウム(0.714g)を966mLの純水に溶解したものを調製した。そして、バイアルに人工海水3mLを入れ、さらに5mgの上述の除染用磁性複合粒子を添加した。これを、15分間撹拌した後、ネオジム磁石(0.64テスラ:二六製作所製)を用いてバイアル外壁に装着した。約80秒後には、分散した除染用磁性複合粒子のほぼ全量が磁石装着部のバイアル内壁に吸着することを確認した。

0125

陽性コントロール群の調製> 150ppmの塩化セシウムを含有するpH4.5、7.0、9.0の3種類の人工海水(3mL)を用意した。これらのサンプルに対し、公知のセシウム除去剤であるプルシアンブルー5mgを添加し、15分間撹拌後、15000G(重力加速度)にて3分間遠心分離(日立社製)を行った。各サンプルの上澄みの塩化セシウム濃度をICP-MS(島津製作所製)を用いて測定した。得られた結果を陽性コントロール群とした。

0126

<セシウムの捕捉回収> まず、150ppmの塩化セシウム71を含有する3mLの人工海水70に5mgの除染用磁性複合粒子Bを添加し(図10A参照)、15分間撹拌したサンプル72を用意した(図10B参照)。次いで、捕捉回収装置50を用意した。捕捉回収装置50は、シリンジ51、磁気フィルター52、ネオジウム磁石53を有する。磁気フィルター52は、顆粒状SUS430を焼結した磁性フィルター(技研パーツ社製)を用いた。シリンジ51は、2.5mLのディスポーザブルシリンジテルモ社製)を用いた。シリンジ51は、ピストン部を取り外し、先端内部に磁気フィルター52を装着した。磁性フィルター52の装着部のシリンジ外壁部に、ネオジム磁石53として、2つのネオジウム磁石(0.56テスラ、二六製作所製、神戸)を水平対向的に配置し、互いに磁気的に吸着させた。

0127

次いで、サンプル72をシリンジ51の入り口部から注入した(図10C参照)。注入したサンプル72は、磁性フィルター52より1分以内に(重力により)完全に自然排出され試験管54に採取した(図10D参照)。排出サンプル73の色調は、無色透明(排出後)であり、除染用磁性複合粒子61が除去できていることを確認した。排出サンプル73の塩化セシウム濃度をICP-MS(島津製作所製)を用いて測定した結果を図11に示す。図11中のAは、150ppmの塩化セシウム71を含有する人工海水70の結果を示し、同図中のBは、除染用磁性複合粒子Bが担持する同量のプルシアンブルーのみを投入し、その後に遠心分離を行った陽性コントロール群の結果を示す。また、図11中のCは、被覆性磁性ナノ粒子を投入し、その後に磁力により回収したものを、同図中のDは、除染用磁性複合粒子Bを投入し、その後に磁力により回収したものを示す。各サンプルについて、pH4.5、7.0、9.5の3種類の各人工海水70のサンプルを調製し、塩化セシウム71の除去率を測定した。その結果、サンプルDの各pHの塩化セシウム71の除去率は、陽性コントロール群であるサンプルBの84.7〜86.7%のであるという結果を得た。また、いずれのサンプルにおいても、各pHにおいて塩化セシウム除去率が同程度であることを確認した。

0128

(比較例1)磁性フィルター52から、水平対向的に配置したネオジム磁石53を外すことにより磁気を解除した捕捉回収装置50を用意した。そして、150ppmの塩化セシウムを含有する3mLの人工海水に5mgの除染用磁性複合粒子Bを添加して15分間撹拌したサンプルを、ネオジウム磁石53を外したシリンジ51に注入した。注入サンプルは、磁性フィルター52を通過し、1分以内に完全に自然排出された。排出サンプルの色調は、排出前と同様の暗青色のままであることを確認した。

0129

(実施例3)除染用磁性複合粒子Bと磁気を併用して、人工海水150mLからのセシウムの除去を試みた。300mLのガラス製ビーカー内に150ppmの塩化セシウムを含有する150mLの人工海水を調製した。それらの各々に250mgの前述の方法により調製した除染用磁性複合粒子Bを添加し、15分間撹拌した。その後、ネオジム磁石から構成されるマグネットバー(1テスラ:二六製作所製)を挿入後、ウェーブミキサー(WEB-30; アズワン社製、大阪)を用いて撹拌(最大振幅の40%、最大回転数の40%の出力)した。5分後にICP-MS(島津製作所製)を用いて、塩化セシウム濃度を測定した。その結果、図12に示すように、pH4.5、7.0、9.5の3種類の人工海水において、処理前(150ppm)の塩化セシウム濃度に対し、その濃度を35〜35.6%まで低下させることができた。

0130

(実施例4)除染用磁性複合粒子Bと磁気を併用して、ウシ血清や牛乳からのセシウムの除去を試みた。50mLのコニカルチューブ内に150ppmの塩化セシウムを含有する45mL容のウシ血清、牛乳をそれぞれ調製した。それらの各々に75mgの除染用磁性複合粒子を添加し、15分間撹拌した。その後、ネオジム磁石とヨークから構成される磁気回路(1.4テスラ:日之出鋼管)の内部に各コニカルチューブを装着した。5分後にICP-MS(島津製作所製)を用いて、塩化セシウム濃度を測定した。その結果、図13に示すように、処理前(150ppm)であるリファレンスの32.5〜30.5%まで塩化セシウム濃度が低下することを確認した。

0131

(実施例5) <捕捉性化合物>イライト顆粒1グラム乳鉢でよくすりつぶした。得られたイライト粉末0.5グラムを、50mLポリプロピレン製コニカルチューブに入れた純水50mLに加え、よく撹拌した。5分間静置後、上澄み5mLを採取した。粒径、ゼータ電位を測定したところ、約120nm、−20〜−30mV(pH4〜10)であることを確認した。

0132

採取したイライト粉末分散液2mLを9000Gにて遠心分離し、沈殿したイライト粉末を残して上澄みを捨て、遠心乾燥機遠心機真空装置)により、イライト粉末を乾燥させた。得られたイライト粉末0.1グラムを5mLの純水に分散させ、0.1M塩酸を少量加え、pH6になるように調整した。

0133

<除染用磁性複合粒子> 実施例1と同様の工程で合成したPDDAを被覆層とする被覆性磁性ナノ粒子0.2グラムを5mLの純水に分散させ、0.1M塩酸を少量加え、pH6になるように調整した。得られたイライト分散液5mLを50mLポリプロピレン製コニカルチューブに移し、バスタイプソニケーター(アズワン社製)に入れて分散を保ちながら、用意した被覆性磁性ナノ粒子の分散液5mLを3分間かけて少量ずつ点滴して、適宜撹拌しながらイライト分散液である捕捉性化合物の分散液とよく混合した。さらにソニケーター中で、適宜撹拌しながら15分間反応させた後、3000G・5分間の遠心分離を行い、沈殿を残して上澄みを捨てた。得られた沈殿物に1mLの純水を加え、ボルテックス処理で撹拌し、ソニケーター中で分散させることにより、酸化鉄ナノ粒子・PDDA被覆層・イライトの多層構造を有する除染用磁性複合粒子Cの分散液を得た。

0134

得られた除染用磁性複合粒子Cの分散液(pH4〜10)のゼータ電位を測定したところ、約−20mVを示し、単独では陽性荷電を示すPDDA被覆性磁性ナノ粒子が、陰性荷電を示すイライトで被覆されていることを確認した。実施例5より、pH4〜10の広い領域において、安定な除染用磁性複合粒子Cを形成できることを確認した。

0135

(実施例6) <被覆性磁性ナノ粒子>アルゴンガス雰囲気下で、α鉄粉末(フルウ化学社製)0.1グラムを15mL容積ポリプロピレンチューブに入れた。さらに、10mLの10%アンモニア水と2%のPDDAを含む水溶液を、チューブ内に加え良く撹拌した。その後、浴槽型超音波破砕機内で、チューブを時々撹拌しながら5分間処理した。次いで、300μLをチューブに入れ、12000Gにて1分間遠心分離を行った。その後、上澄みを除去し、2mLの純水を添加して、ボルテックス超音波処理により良く分散させた。続いて、12000Gにて1分間遠心分離を行った。上澄みを除去した後、110μLの純水を添加して、ボルテックス超音波処理により良く分散させ、PDDAを被覆層、磁性ナノ粒子としてα鉄を用いた被覆性磁性ナノ粒子の分散液を得た。

0136

<除染用磁性複合粒子>次いで、実施例1で得られた捕捉性化合物(プルシアンブルー)2mgを含む分散液(pH2.5)240μL中に、被覆性磁性ナノ粒子(PDDA被覆α鉄)の分散液を20μLずつ計5回(トータル100μLの被覆性磁性ナノ粒子の分散液)を加えた。加える毎に超音波処理を5秒、ボルテックスによる撹拌5秒を行った。これらの操作により、プルシアンブルー・被覆層・α鉄を磁性ナノ粒子に有する除染用磁性複合粒子Dの分散液を得た。

0137

次に、10ppmの塩化セシウムを含有するpH7の前述の人工海水(2mL)を3.5mL容積のガラスバイアル60に用意した。そして、除染用磁性複合粒子Dが1.2mg含まれる分散液を添加し5分間緩やかに撹拌した。次いで、ガラスバイアル60を磁気照射装置の台65上に設置した。図14Aに、ガラスバイアルを磁気照射装置に設置した側面図を、図14Bにその上面図を示す。具体的には、ガラスバイアル60の側方両サイドに磁気62を近接するように設置し、磁気62の外側には「コ」の字型のヨーク63を配置した。磁気62として、0.4テスラの角型マグネットのS極・N極が向かい合うように設置した。

0138

除染用磁性複合粒子Dは、磁石設置から8秒後に磁石部に完全に吸着することを溶液の透明性の目視観察により確認した。磁石設置から15秒後、中央の透明の部分の液体を500μL回収した。そして、ICP-MS(島津製作所製)を用いて塩化セシウム濃度を測定した。その結果、塩化セシウム濃度は、検出限界以下の1ppb未満であることがわかった。

0139

(実施例7) <捕捉性化合物> 捕捉性化合物として、上記実施例5のイライトをゼオライトに変えた以外は同様の実験を行った。具体的には、ゼオライト顆粒1グラムを乳鉢でよくすりつぶした。得られたゼオライト粉末0.5グラムを、50mLポリプロピレン製コニカルチューブに入れた純水50mLに加え、よく撹拌した。5分間静置後、上澄み5mLを採取した。粒径、ゼータ電位を測定したところ、約200nm、−35〜−50mV(pH4〜10)であった。

0140

採取したゼオライト粉末分散液(捕捉性化合物の分散液)2mLを9000Gにて遠心分離し、沈殿したゼオライト粉末を残し上澄みを捨て、遠心乾燥機(遠心機+真空装置)により、ゼオライト粉末を乾燥させた。得られたゼオライト粉末0.1グラムを5mLの純水に分散させ、0.1M塩酸を少量加え、pH7になるように調整した。一方、PDDAを被覆層とする被覆性磁性ナノ粒子(被覆性磁性ナノ粒子)0.2グラムを5mLの純水に分散させ、0.1M塩酸を少量加え、pH7になるように調整した。

0141

得られた捕捉性化合物(ゼオライト)の分散液5mLを50mLポリプロピレン製コニカルチューブに移し、バスタイプソニケーター(アズワン社製)に入れて分散を保ちながら、PDDAを被覆層とする被覆性磁性ナノ粒子の分散液5mLを3分間かけて少量ずつ点滴して、適宜撹拌しながら捕捉性化合物の分散液とよく混合した。さらにソニケーター中で、適宜撹拌しながら15分間反応させた後、3000G・5分間の遠心分離を行い、沈殿を残して上澄みを捨てた。得られた沈殿物に1mLの純水を加え、ボルテックス処理で撹拌し、ソニケーター中で分散させることにより、除染用磁性複合粒子Eの分散液を得た。

0142

得られた除染用磁性複合粒子Eの分散液(pH4〜10)のゼータ電位を測定したところ、約−30〜−40mVを示し、単独では陽性荷電を示すPDDA被覆性磁性ナノ粒子が、陰性荷電を示すゼオライトで被覆されていることを確認した。実施例7より、pH4〜10の広い領域において、安定な除染用磁性複合粒子Eを形成することを確認した。

0143

(実施例8) 次に、実施例7の捕捉性化合物(ゼオライト)の分散液を水熱処理純水洗浄後に使用した実施例について説明する。ゼオライト顆粒1グラムを乳鉢でよくすりつぶし、ゼオライト粉末0.5グラムを、純水に加えて上澄み5mLを採取する手順は、上記実施例7と同様とした。次いで、超臨界実験用高圧容器11mL容積(耐圧硝子工業株式会社製)に、採取した上澄み5mLを良く混ぜながら入れた。

0144

そして、高圧容器のねじブタを120Nmのトルクにて密封し、400℃2時間の水熱処理を行った。冷却後、内容を取り出し、50mLのポリプロピレン製チューブに入れ、純水を45mL加え、7000Gにて15分間遠心分離した。次いで、上澄みを捨て、50mLの純水を加え、良く撹拌して、水熱処理したゼオライトを分散させた。再び7000Gにて15分間遠心分離して沈殿物を得た。この工程を3回繰り返し、水熱処理したゼオライトを純水にて洗浄した。上記工程を経た水熱処理ゼオライト粉末分散水の粒径、ゼータ電位を測定したところ150〜300nm、−30〜−55mV(pH4〜10)であった。

0145

その後、採取した水熱処理ゼオライト粉末分散液2mLを9000Gにて遠心分離し、実施例7と同様の方法によって、除染用磁性複合粒子Fの分散液を得た。

0146

得られた除染用磁性複合粒子Fの分散液(pH4〜10)のゼータ電位を測定したところ、約−30〜−40mVを示し、単独では陽性荷電を示すPDDA被覆性磁性ナノ粒子が、陰性荷電を示す水熱処理ゼオライトで被覆されていることを確認した。実施例8より、pH4〜10の広い領域において、安定な除染用磁性複合粒子Fを形成することを確認した。

0147

(実施例9) 実施例7のゼオライト単体と、実施例8の水熱処理ゼオライト単体のセシウム吸着能を比較した。実施例8の水熱処理ゼオライトが、実施例7のゼオライトに対し、単位重量当たり約2倍のセシウム吸着能をもつこと、及び実施例8の水熱処理ゼオライトで被覆した除染用磁性複合粒子が、実施例7のゼオライトで被覆した除染用磁性複合粒子に対し、単位重量当たり約2倍のセシウム吸着能をもつことをICP−MSにて確認した。

0148

(実施例10) [工程a1(被覆性磁性ナノ粒子)]50mL容量のチューブを用意し、実施例1の方法により得た磁性ナノ粒子(酸化鉄ナノ粒子)の磁性スラリー1.4gを、1/9濃度のアンモニア水(アンモニア水4mL、蒸留水32mL)に分散させた。4mlのPDDA溶液(20%(重量%)水溶液)を加えた後、よく撹拌し浴槽型超音波破砕装置で分散させた。この混合液の転倒混和を2時間繰り返した。そして、バケット遠心機を用いて3000Gで10分間、遠心分離した。次いで、上澄みを取り除いて純水20mLを加え、完全に分散後、25mLの蒸留水を添加して混合した。その後、超遠心機で18,000G,15分遠心分離を行い、上清を除去した。次いで、蒸留水20mLを加えて、完全に分散後、25mLの蒸留水を添加して混合した。そして、超遠心機を用いて19,000Gで30分間、遠心分離し、上澄みを除去した。その後、総量が14mLとなるように蒸留水を加えて完全に分散させた後にアルゴンガス置換を行った。

0149

表1に、合成した磁性ナノ粒子、及び被覆性磁性ナノ粒子について、pH4.0〜pH10.0までの各溶液におけるゼータ電位(mV)をゼータ電位計で測定した結果を示す。被覆性磁性ナノ粒子は、いずれのpHにおいても正電荷であることを確認した。

0150

[工程b1(捕捉性化合物の分散液)]蒸留水45mLに塩化第二鉄水溶液(2.43モル/L)3mLを添加して混合した。次いで、フェロシアン化カリウム・3水和物の水溶液(0.5モル/L)12mLを添加して混合し、プルシアンブルー分散液を得た。これを19000Gで30分間遠心分離し、上澄みを取り除き、真空ポンプで一晩吸引し、完全に乾燥させたところ、2,19gの捕捉性化合物であるプルシアンブルー(フェロシアン化鉄)を得た。得られた捕捉性化合物の分散液のpHは5.48であり、pH調整後のゼータ電位は以下のとおりであった。
pH4.0:−24.77mV、pH5.0:−25.07mV、pH6.0:−27.93mV

0151

[工程c1(除染用磁性複合粒子)]工程b1で得られた捕捉性化合物(フェロシアン化鉄)の分散液40mLを撹拌しながら、これに工程a1で得られた被覆性磁性ナノ粒子10mLを一滴ずつ加え、完全に混合させた。これらの工程を得て、酸化鉄ナノ粒子・PDDA被覆層・フェロシアン化鉄の多層構造を有する除染用磁性複合粒子G1を得た。

0152

(実施例11) [工程c2]工程b1で得られた捕捉性化合物の分散液40mLを入れた容器に、超音波破砕機のプローブを挿入した。そして、工程a1で得られた被覆性磁性ナノ粒子10mLを一滴ずつ加え、超音波照射により完全に混合させた。これらの工程を得て、酸化鉄ナノ粒子・PDDA被覆層・フェロシアン化鉄の多層構造を有する除染用磁性複合粒子G2を得た。

0153

(実施例12) [工程c3]図15A図15Eに示す混合撹拌装置100を用いて除染用磁性複合粒子G3を合成した。まず、容器110内において工程b1で得た捕捉性化合物の分散液40mLを撹拌手段105により撹拌し、これに工程a1で得た被覆性磁性ナノ粒子2mLを加えて撹拌・混合した(図15A参照)。次いで、容器110の内容物を、強制的に容器120に移送した(図15B参照)。その後、容器120の内容物をピストン101によって強制的にスタティックミキサー102(ノリタケ社製)に移送した(図15C参照)。

0154

スタティックミキサー102の内容物は、チューブポンプ103を介してマイクロミキサー130の入口Bに圧入した。これにより、マイクロミキサー130の出口Cから排出された液体が、容器110に溜まり始める(図15D参照)。次いで、容器110の内容物を、チューブポンプ104によりマイクロミキサー130の入り口Aに圧入した。これにより、マイクロミキサー130の入り口A及び入り口Bに圧入された液体がミキシングされ、出口Cから排出された。これらの操作を続けると、容器110は満タンになり、容器120は空になった(図15E参照)。この一連の操作を5回繰り返した(工程a1の被覆性磁性ナノ粒子は、2mL×5回使用した)。これらの工程を経て酸化鉄ナノ粒子・PDDA被覆層・フェロシアン化鉄の多層構造を有する除染用磁性複合粒子G3を得た。得られた除染用磁性複合粒子G3の分散液pHは5.57であり、pH調整後のゼータ電位は以下のとおりであった。
pH4.0:−24.91mV、pH5.0:−26.34mV、pH6.0:−28.85mV

0155

(実施例13) [工程c4]図16A図16Dに示す第2変形例に係る反応混合装置200を用いて除染用磁性複合粒子G4を合成した。まず、第1シリンジ210には、工程b1の捕捉性化合物の分散液40mLを予め吸引しておき、第2シリンジ220は、空の状態とした。また、被覆性磁性ナノ粒子の分散液注入用の第3シリンジ(不図示)には、工程a1で得られた被覆性磁性ナノ粒子10mLを予め吸引しておいた。

0156

次いで、第2シリンジ220のピストン213を引き、第1シリンジ210から、工程b1の捕捉性化合物の分散液の半分量(20mL)を吸引した。その後、三方活栓を操作により、第2シリンジ220と第3シリンジ間を開通し、被覆性磁性ナノ粒子の分散液2mLを第3シリンジから第2シリンジ220に陰圧により吸引することにより移した(工程A)。

0157

続いて、三方活栓202を操作し、第1シリンジ210のピストン213を、第1シリンジ制御機構212を用いて急速に最大限引くことにより、第2シリンジ220の混合液22mL(工程a1の被覆性磁性ナノ粒子2mL+工程b1の補足性化合物の分散液の半分量(20mL))をマイクロ流路(ibidi社製マイクロスライドフロースルー)201の狭い空間を通し、第1シリンジ210に全量を移動させた(図16A参照)。その後、第2変形例で説明したように、混合液の全量を第1シリンジ210と第2シリンジ220間、及びこれらの間に配置されたマイクロ流路201を移動させた。続いて、残りの被覆性磁性ナノ粒子の分散液、捕捉性化合物の分散液をそれぞれ第3シリンジ、第4シリンジから注入し、ミキシングを行った。これらの工程を経て、除染用磁性複合粒子G4を得た。

0158

(実施例14) [工程c5]マイクロ流路201の代わりに、狭い開口面積を持つ混合針を用いた以外は、実施例13と同様にして除染用磁性複合粒子G5を得た。

0159

(実施例15) [工程c6]マイクロ流路201の代わりに、細い硬質チューブを用いた以外は、実施例13と同様にして除染用磁性複合粒子G6を得た。

0160

(実施例16) 工程b1の代わりに、以下の工程を適用した以外は、実施例10と同様にして除染用磁性複合粒子H1を得た。[工程b2]蒸留水39mLに塩化第二鉄水溶液(2.43モル/L)3mLを添加して混合した。フェロシアン化カリウム・3水和物の水溶液(0.5モル/L)12mLを添加して混合した。次いで、硫酸銅・5水和物の水溶液(0.49モル/L)6mLを添加して混合し、銅イオン添加プルシアンブルー分散液を得た。これを19000Gで30分間遠心分離し、上澄みを取り除き、真空ポンプで一晩吸引し、完全に乾燥させたところ、2.60gの捕捉性化合物である銅イオン添加プルシアンブルーを得た。得られた捕捉性化合物の分散液のpHは4.74であり、pH調整後のゼータ電位は以下のとおりであった。
pH4.0:−2.43mV、pH5.0:−9.07mV、pH6.0:−15.94mV

0161

(実施例17〜21) 工程b1を工程b2に変更した以外は、実施例11と同様の方法により実施例17に係る除染用磁性複合粒子H2を得た。同様にして、工程b1を工程b2に変更した以外は、実施例12〜15と同様の方法により、実施例18に係る除染用複合粒子H3、実施例19に係る除染用複合粒子H4,実施例20に係る除染用複合粒子H5、実施例21に係る除染用複合粒子H6を得た。

0162

(実施例22) 工程b1の代わりに、以下の工程を適用した以外は、実施例10と同様にして除染用磁性複合粒子I1を得た。[工程b3]蒸留水39mLに塩化第二鉄水溶液(2.43モル/L)3mLを添加して混合した。次いで、フェロシアン化カリウム・3水和物の水溶液(0.5モル/L)12mLを添加して混合した。そして、塩化第二銅・2水和物の水溶液(0.49モル/L)6mLを添加して混合し、銅イオン添加プルシアンブルー分散液を得た。これを19000Gで30分間遠心分離し、上澄みを取り除き、真空ポンプで一晩吸引し、完全に乾燥させたところ、2.33gの捕捉性化合物である銅イオン添加プルシアンブルーを得た。得られた捕捉性化合物の分散液のpHは4.56であり、pH調整後のゼータ電位は以下のとおりであった。
pH4.0:1.19mV、pH5.0:−9.57mV、pH6.0:−20.05mV

0163

(実施例23〜27) 工程b1を工程b3に変更した以外は、実施例11と同様の方法により実施例23に係る除染用磁性複合粒子I2を得た。同様にして、工程b1を工程b3に変更した以外は、実施例12〜15と同様の方法により、実施例24に係る除染用複合粒子I3、実施例25に係る除染用複合粒子I4,実施例26に係る除染用複合粒子I5、実施例27に係る除染用複合粒子I6を得た。

0164

(実施例28) 工程b1の代わりに、以下の工程を適用した以外は、実施例10と同様にして除染用磁性複合粒子J1を得た。[工程b4]蒸留水39mLに塩化第二鉄水溶液(2.43モル/L)3mLを添加して混合した。フェロシアン化カリウム・3水和物の水溶液(0.5モル/L)12mLを添加して混合した。硫酸ニッケル・6水和物の水溶液(0.49モル/L)6mLを添加して混合し、ニッケルイオン添加プルシアンブルー分散液を得た。これを19000Gで30分間遠心分離し、上澄みを取り除き、真空ポンプで一晩吸引し、完全に乾燥させたところ、2.52gの捕捉性化合物であるニッケルイオン添加プルシアンブルーを得た。得られた捕捉性化合物の分散液のpHは5.04であり、pH調整後のゼータ電位は以下のとおりであった。
pH4.0:−3.61mV、pH5.0:−5.89mV、pH6.0:−6.80mV

0165

(実施例29〜33) 工程b1を工程b4に変更した以外は、実施例11と同様の方法により実施例29に係る除染用磁性複合粒子J2を得た。同様にして、工程b1を工程b4に変更した以外は、実施例12〜15と同様の方法により、実施例30に係る除染用複合粒子J3、実施例31に係る除染用複合粒子J4,実施例32に係る除染用複合粒子J5、実施例33に係る除染用複合粒子J6を得た。

0166

(実施例34) 工程b1の代わりに、以下の工程を適用した以外は、実施例10と同様にして除染用磁性複合粒子K1を得た。[工程b5]蒸留水39mLに塩化第二鉄水溶液(2.43モル/L)3mLを添加して混合した。これに、フェロシアン化カリウム・3水和物の水溶液(0.5モル/L)12mLを添加して混合した。その後、硫酸コバルト・7水和物の水溶液(0.49モル/L)6mLを添加して混合し、コバルトイオン添加プルシアンブルー分散液を得た。これを19000Gで30分間遠心分離し、上澄みを取り除き、真空ポンプで一晩吸引し、完全に乾燥させたところ、2.41gの捕捉性化合物であるコバルトイオン添加プルシアンブルーを得た。得られた捕捉性化合物の分散液のpHは5.06であり、pH調整後のゼータ電位は以下のとおりであった。
pH4.0:−10.88mV、pH5.0:−13.08mV、pH6.0:−15.07mV

0167

(実施例35〜39) 工程b1を工程b5に変更した以外は、実施例11と同様の方法により実施例35に係る除染用磁性複合粒子K2を得た。同様にして、工程b1を工程b5に変更した以外は、実施例12〜15と同様の方法により、実施例36に係る除染用複合粒子K3、実施例37に係る除染用複合粒子K4,実施例38に係る除染用複合粒子K5、実施例39に係る除染用複合粒子K6を得た。

0168

(実施例40) 工程b1の代わりに、以下の工程を適用した以外は、実施例11と同様にして除染用磁性複合粒子L1を得た。[工程b6]蒸留水39mLに塩化第二鉄水溶液(2.43モル/L)3mLを添加して混合した。これに、フェロシアン化カリウム・3水和物の水溶液(0.5モル/L)12mLを添加して混合した。その後、硫酸亜鉛・7水和物の水溶液(0.49モル/L)6mLを添加、混合し、亜鉛イオン添加プルシアンブルー分散液を得た。これを19000Gで30分間遠心分離し、上澄みを取り除き、真空ポンプで一晩吸引し、完全に乾燥させたところ、2.43gの捕捉性化合物である亜鉛イオン添加プルシアンブルーを得た。得られた捕捉性化合物の分散液のpHは4.83であり、pH調整後のゼータ電位は以下のとおりであった。
pH4.0:−8.05mV、pH5.0:−10.93mV、pH6.0:−19.52mV

0169

(実施例41〜45) 工程b1を工程b6に変更した以外は、実施例11と同様の方法により実施例41に係る除染用磁性複合粒子L2を得た。同様にして、工程b1を工程b6に変更した以外は、実施例12〜15と同様の方法により、実施例42に係る除染用複合粒子L3、実施例43に係る除染用複合粒子L4,実施例44に係る除染用複合粒子L5、実施例45に係る除染用複合粒子L6を得た。

0170

(実施例46) 工程b1の代わりに、以下の工程を適用した以外は、実施例10と同様にして除染用磁性複合粒子M1を得た。[工程b7]蒸留水39mLに、硫酸銅・5水和物の水溶液(0.49モル/L)6mLを添加して混合した。次いで、塩化第二鉄・6水和物の水溶液(2.43モル/L)3mLを添加して混合した。その後、フェロシアン化カリウム・3水和物の水溶液(0.5モル/L)12mLを添加して混合し、フェロシアン化銅/プルシアンブルー分散液を得た。これを19,000Gで30分間遠心分離し、上澄みを取り除き、真空ポンプで一晩吸引し、完全に乾燥させたところ、2.49gの捕捉性化合物であるフェロシアン化銅/プルシアンブルーを得た。得られた捕捉性化合物の分散液のpHは4.60であり、pH調整後のゼータ電位は以下のとおりであった。
pH4.0:−6.64mV、pH5.0:−14.64mV、pH6.0:−22.13mV

0171

純水2.5mLに実施例46の除染用磁性複合粒子M1の分散液50μLを加え、よく撹拌し、実施例6で用いた磁気照射装置(図14A図14B参照)に入れた。その結果、α鉄・PDDA被覆・フェロシアン化銅(硫酸銅由来)/プルシアンブルーで被覆した除染用磁性複合粒子M1は、15秒できれいに磁気分離することを確認した。具体的には、黒色を呈していたサンプルが、磁気照射装置に設置直後から徐々に透過度を上げ、15秒後には磁石近傍以外は透明状態になることを確認した。

0172

(実施例47〜51) 工程b1を工程b7に変更した以外は、実施例11と同様の方法により実施例47に係る除染用磁性複合粒子M2を得た。同様にして、工程b1を工程b7に変更した以外は、実施例12〜15と同様の方法により、実施例48に係る除染用複合粒子M3、実施例49に係る除染用複合粒子M4,実施例50に係る除染用複合粒子M5、実施例51に係る除染用複合粒子M6を得た。

0173

(実施例52) 工程b1の代わりに、以下の工程を適用した以外は、実施例10と同様にして除染用磁性複合粒子N1を得た。[工程b8]蒸留水39mLに、塩化第二銅・2水和物の水溶液(0.49モル/L)6mLを添加して混合した。次いで、塩化第二鉄・6水和物の水溶液(2.43モル/L)3mLを添加して混合した。その後、フェロシアン化カリウム・3水和物の水溶液(0.5モル/L)12mLを添加して混合し、フェロシアン化銅/プルシアンブルー分散液を得た。これを19000Gで30分間遠心分離し、上澄みを取り除き、真空ポンプで一晩吸引し、完全に乾燥させたところ、2.33gの捕捉性化合物であるフェロシアン化銅/プルシアンブルーを得た。得られた捕捉性化合物の分散液のpHは4.48であり、pH調整後のゼータ電位は以下のとおりであった。
pH4.0:−4.05mV、pH5.0:−13.34mV、pH6.0:−19.59mV

0174

(実施例53〜57) 工程b1を工程b8に変更した以外は、実施例11と同様の方法により実施例53に係る除染用磁性複合粒子N2を得た。同様にして、工程b1を工程b2に変更した以外は、実施例12〜15と同様の方法により、実施例54に係る除染用複合粒子N3、実施例55に係る除染用複合粒子N4,実施例56に係る除染用複合粒子N5、実施例57に係る除染用複合粒子N6を得た。

0175

(実施例58) 工程b1の代わりに、以下の工程を適用した以外は、実施例10と同様にして除染用磁性複合粒子P1を得た。[工程b9]蒸留水39mLに、硫酸ニッケル・6水和物の水溶液(0.49モル/L)6mLを添加して混合した。次いで、塩化第二鉄・6水和物の水溶液(2.43モル/L)3mLを添加して混合した。その後、フェロシアン化カリウム・3水和物の水溶液(0.5モル/L)12mLを添加して混合し、フェロシアン化ニッケル/プルシアンブルー分散液を得た。これを19000Gで30分間遠心分離し、上澄みを取り除き、真空ポンプで一晩吸引し、完全に乾燥させたところ、2.59gの捕捉性化合物であるフェロシアン化ニッケル/プルシアンブルーを得た。得られた捕捉性化合物の分散液のpHは4.70であり、pH調整後のゼータ電位は以下のとおりであった。
pH4.0:−2.37mV、pH5.0:−10.64mV、pH6.0:−15.06mV

0176

(実施例59〜63) 工程b1を工程b9に変更した以外は、実施例11と同様の方法により実施例59に係る除染用磁性複合粒子P2を得た。同様にして、工程b1を工程b9に変更した以外は、実施例12〜15と同様の方法により、実施例60に係る除染用複合粒子P3、実施例61に係る除染用複合粒子P4,実施例62に係る除染用複合粒子P5、実施例63に係る除染用複合粒子P6を得た。

0177

(実施例64) 工程b1の代わりに、以下の工程を適用した以外は、実施例10と同様にして除染用磁性複合粒子Q1を得た。[工程b10]蒸留水39mLに、硫酸コバルト・7水和物の水溶液(0.49モル/L)6mLを添加して混合した。次いで、塩化第二鉄・6水和物の水溶液(2.43モル/L)3mLを添加して混合した。その後、フェロシアン化カリウム・3水和物の水溶液(0.5モル/L)12mLを添加して混合し、フェロシアン化コバルト/プルシアンブルー分散液を得た。これを19000Gで30分間遠心分離し、上澄みを取り除き、真空ポンプで一晩吸引し、完全に乾燥させたところ、2.49gの捕捉性化合物であるフェロシアン化コバルト/プルシアンブルーを得た。得られた捕捉性化合物の分散液のpHは4.73であり、pH調整後のゼータ電位は以下のとおりであった。
pH4.0:−8.83mV、pH5.0:−15.24mV、pH6.0:−17.30mV

0178

(実施例65〜69) 工程b1を工程b10に変更した以外は、実施例11と同様の方法により実施例65に係る除染用磁性複合粒子Q2を得た。同様にして、工程b1を工程b10に変更した以外は、実施例12〜15と同様の方法により、実施例66に係る除染用複合粒子Q3、実施例67に係る除染用複合粒子Q4,実施例68に係る除染用複合粒子Q5、実施例69に係る除染用複合粒子Q6を得た。

0179

(実施例70) 工程b1の代わりに、以下の工程を適用した以外は、実施例10と同様にして除染用磁性複合粒子R1を得た。[工程b11]蒸留水39mLに、硫酸亜鉛・7水和物の水溶液(0.49モル/L)6mLを添加して混合した。次いで、塩化第二鉄・6水和物の水溶液(2.43モル/L)3mLを添加して混合した。その後、フェロシアン化カリウム・3水和物の水溶液(0.5モル/L)12mLを添加して混合し、フェロシアン化亜鉛/プルシアンブルー分散液を得た。これを19000Gで30分間遠心分離し、上澄みを取り除き、真空ポンプで一晩吸引し、完全に乾燥させたところ、2.53gの捕捉性化合物であるフェロシアン化亜鉛/プルシアンブルーを得た。得られた捕捉性化合物の分散液のpHは4.81であり、pH調整後のゼータ電位は以下のとおりであった。
pH4.0:−5.68mV、pH5.0:−12.05mV、pH6.0:−21.12mV

0180

(実施例71〜75) 工程b1を工程b11に変更した以外は、実施例11と同様の方法により実施例71に係る除染用磁性複合粒子R2を得た。同様にして、工程b1を工程b11に変更した以外は、実施例12〜15と同様の方法により、実施例72に係る除染用複合粒子R3、実施例73に係る除染用複合粒子R4,実施例74に係る除染用複合粒子R5、実施例75に係る除染用複合粒子R6を得た。

0181

(実施例76) 工程b1の代わりに、以下の工程を適用した以外は、実施例10と同様にして除染用磁性複合粒子S1を得た。[工程b12]蒸留水39mLに、硫酸第一鉄(2価)・7水和物の水溶液(0.49モル/L)6mLを添加して混合した。次いで、塩化第二鉄・6水和物の水溶液(2.43モル/L)3mLを添加して混合した。その後、フェロシアン化カリウム・3水和物の水溶液(0.5モル/L)12mLを添加して混合し、プルシアンブルー分散液を得た。これを19000Gで30分間遠心分離し、上澄みを取り除き、真空ポンプで一晩吸引し、完全に乾燥させたところ、2.44gの捕捉性化合物であるプルシアンブルーを得た。得られた捕捉性化合物の分散液のpHは4.91であり、pH調整後のゼータ電位は以下のとおりであった。
pH4.0:−9.48mV、pH5.0:−16.94mV、pH6.0:−22.68mV

0182

(実施例77〜81) 工程b1を工程b12に変更した以外は、実施例11と同様の方法により実施例77に係る除染用磁性複合粒子S2を得た。同様にして、工程b1を工程b12に変更した以外は、実施例12〜15と同様の方法により、実施例78に係る除染用複合粒子S3、実施例79に係る除染用複合粒子S4,実施例80に係る除染用複合粒子S5、実施例81に係る除染用複合粒子S6を得た。

0183

(実施例82〜153) 工程a1の代わりに、以下の工程を適用した以外は、実施例10〜81と同様にして除染用磁性複合粒子を得た。実施例82〜153の除染用磁性複合粒子は、順に実施例10〜81の工程に対応させたものとする。
実施例82〜実施例87:除染用磁性複合粒子T1〜除染用磁性複合粒子T6
実施例88〜実施例93:除染用磁性複合粒子U1〜除染用磁性複合粒子U6
実施例94〜実施例99:除染用磁性複合粒子V1〜除染用磁性複合粒子V6
実施例100〜実施例105:除染用磁性複合粒子W1〜除染用磁性複合粒子W6
実施例106〜実施例111:除染用磁性複合粒子X1〜除染用磁性複合粒子X6
実施例112〜実施例117:除染用磁性複合粒子Y1〜除染用磁性複合粒子Y6
実施例118〜実施例123:除染用磁性複合粒子Z1〜除染用磁性複合粒子Z6
実施例124〜実施例129:除染用磁性複合粒子AA1〜除染用磁性複合粒子AA6
実施例130〜実施例135:除染用磁性複合粒子AB1〜除染用磁性複合粒子AB6
実施例136〜実施例141:除染用磁性複合粒子AC1〜除染用磁性複合粒子AC6
実施例142〜実施例147:除染用磁性複合粒子AD1〜除染用磁性複合粒子AD6
実施例148〜実施例153:除染用磁性複合粒子AE1〜除染用磁性複合粒子AE6

0184

[工程a2]50mL容量のチューブを用意し、酸化被膜を有するα鉄粉1.4グラムを1/9濃度アンモニア水(アンモニア水4mL+蒸留水32mL)に分散させた。4mlのPDDA溶液(20%(重量%)水溶液)を加えた後、よく撹拌し浴槽型超音波破砕装置で分散させた。この混合液の転倒・混和を2時間繰り返した。そして、バケット遠心機を用いて3000Gで10分間、遠心分離した。次いで、上澄みを取り除いて純水20mLを加え、浴槽型超音波破砕装置で10分間分散させた。遠心分離後、上清を取り除き、純水20mLを加えて、完全に分散後、25mLの蒸留水を添加して混合した。次いで、超遠心機を用いて、19,000Gで30分間、遠心分離し、上澄みを除去した。その後、総量が14mLとなるように蒸留水を加えて完全に分散させた後にアルゴンガス置換を行った。

0185

表2に、合成した磁性ナノ粒子、及び被覆性磁性ナノ粒子について、pH4.0〜pH10.0までの各溶液におけるゼータ電位(mV)をゼータ電位計で測定した結果を示す。被覆性磁性ナノ粒子は、いずれのpHにおいても正電荷であることを確認した。

0186

工程c3により得られた除染用磁性複合粒子分散液の各pHと、pH調整後のゼータ電位を表3に示す。

0187

(実施例154) 工程a1を行い、被覆性磁性ナノ粒子を得た。
[工程b13(キチンナノファイバー分散液)]キチンナノファイバー(10%濃度スギマシン社製)4gに、総量40mLとなるように蒸留水を加えて良く分散させた。
[工程c7(除染用磁性複合粒子の合成)] 被覆性磁性ナノ粒子の量を各段階において、10分の1(計1mL)にする他は、工程c1と同様にして除染用磁性複合粒子AF1を得た。

0188

(実施例155) 工程c7の代わりに、工程c8を適用した以外は、実施例154と同様の方法で除染用磁性複合粒子AF2を得た。[工程c8]被覆性磁性ナノ粒子量を(各段階において)加える量は、工程c2の10分の1(計1mL)にする他は、工程c2と同じとした。

0189

(実施例156) 工程c7の代わりに、工程c9を適用した以外は、実施例154と同様の方法で除染用磁性複合粒子AF3を得た。[工程c9]被覆性磁性ナノ粒子量を(各段階において)加える量は、工程c3の10分の1(計1mL)にする他は、工程c3と同様とした。

0190

(実施例157) 工程c7の代わりに、工程c10を適用した以外は、実施例154の方法で除染用磁性複合粒子AF4を得た。[工程c10]被覆性磁性ナノ粒子量を(各段階において)加える量は、工程c4の10分の1(計1mL)にする他は、工程c4と同様とした。

0191

(実施例158) 工程c7の代わりに、工程c11を適用した以外は、実施例154と同様として除染用磁性複合粒子AF5を得た。[工程c11]被覆性磁性ナノ粒子量を(各段階において)加える量は、工程c5の10分の1(計1mL)にする他は、工程c5と同様とした。

0192

(実施例159) 工程c7の代わりに、工程c12を適用した以外は、実施例154と同様として除染用磁性複合粒子AF6を得た。[工程c12]被覆性磁性ナノ粒子量を(各段階において)加える量は、工程c6の10分の1(計1mL)にする他は、工程c6と同様とした。

0193

(実施例160) 工程b13の代わりに、以下の工程を適用した以外は、実施例154と同様にして除染用磁性複合粒子AG1を得た。[工程b14]キトサンナノファイバー(10%濃度、スギノマシン社製)4gに、総量40mLとなるように蒸留水を加えて良く分散させた。

0194

(実施例161〜165) 実施例155〜159のそれぞれの工程b13の代わりに工程b14を用いた以外は、対応する実施例155〜159と同様にして除染用磁性複合粒子AG2〜AG6を得た。

0195

(実施例166) 工程b13の代わりに、以下の工程を適用した以外は、実施例154と同様にして除染用磁性複合粒子AH1を得た。[工程b15]ハイドロキシアパタイト(nano-SHAp(粒径40nm)、ソフセラ社製)4gに、総量40mLとなるように蒸留水を加えて良く分散させた。

0196

(実施例167〜171) 実施例155〜159のそれぞれの工程b13の代わりに工程b15を用いた以外は、対応する実施例155〜159と同様にして除染用磁性複合粒子AH2〜AH6を得た。

0197

(実施例172〜189) 工程a1の代わりに工程a2を適用した以外は、実施例154〜171と同様にして除染用磁性複合粒子を得た。実施例172〜189の除染用磁性複合粒子は、順に実施例154〜171の工程に対応させたものとする。
実施例172〜実施例177:除染用磁性複合粒子AI1〜除染用磁性複合粒子AI6
実施例178〜実施例183:除染用磁性複合粒子AJ1〜除染用磁性複合粒子AJ6
実施例184〜実施例189:除染用磁性複合粒子AK1〜除染用磁性複合粒子AK6

0198

(実施例190〜195) 工程a1の代わりに工程a3を適用した以外は、実施例166〜171と同様にして除染用磁性複合粒子を得た。実施例190〜195の除染用磁性複合粒子は、順に実施例166〜171の工程に対応させたものとする。
実施例190〜実施例195:除染用磁性複合粒子AL1〜除染用磁性複合粒子AL6
[工程a3(被覆性磁性ナノ粒子の合成)]50mL容量のチューブを用意し、酸化鉄磁性粉1.4グラムを蒸留水20mL分散させた。次いで、蒸留水を加え、総量43.5mLとする。浴槽型超音波破砕装置で10分間分散させた。PSS(Poly (sodium 4-styrene sulfonate:原液販売の形態)は30%水溶液(重量%)、Typical MW 200,000)原液を1.5mL加えた。この混合液を、転倒を繰り返して2時間混和した。そして、バケット遠心機を用いて3000Gで10分間、遠心分離した。遠心分離後、上清を取り除き、蒸留水20mLを加えて、完全に分散後、25mLの蒸留水を添加して混合した。次いで、超遠心機を用いて、18,000Gで15分間、遠心分離し、上澄みを除去した。その後、総量が14mLとなるように蒸留水を加えて完全に分散させた後にアルゴンガス置換を行った。

0199

(実施例196〜201) 工程a1の代わりに工程a4を適用した以外は、実施例166〜171と同様にして除染用磁性複合粒子を得た。実施例196〜201の除染用磁性複合粒子は、順に実施例166〜171の工程に対応させたものとする。
実施例196〜201:除染用磁性複合粒子AM1〜除染用磁性複合粒子AM6
[工程a4]50mL容量のチューブを用意し、酸化被膜を有するα鉄粉1.4グラムを蒸留水37.4mLに分散させた。それ以外の工程は、工程a3と同様とした。

0200

(実施例202)
放射性セシウム汚染水900mLに、実施例48に係る除染用磁性複合粒子M3の分散液1.8mLを加え、放射性セシウム汚染水からの放射性セシウムの除去率を確認する実験を行った。具体的には、放射性セシウム汚染水、及び除染用磁性複合粒子M3を投入する前、及び投入してから5分後に、図17Aに示すマグネットフィルター・シリンジ(非特許文献9参照)を通過させることにより放射性セシウムを吸着した除染用磁性複合粒子を磁気的に除去した。

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