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技術 証券決済管理システム、証券決済管理方法及び証券決済管理プログラム

出願人 株式会社みずほ銀行
発明者 玉置恒弘三輪久美子小島知子
出願日 2011年3月25日 (9年7ヶ月経過) 出願番号 2011-067461
公開日 2012年10月22日 (8年0ヶ月経過) 公開番号 2012-203638
状態 特許登録済
技術分野 金融・保険関連業務,支払い・決済
主要キーワード 調整負担 大量注文 事前照合 調達コスト 指図データ 非居住者 相手先コード 数量単位
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2012年10月22日)のものです。
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図面 (15)

課題

銀行において、特定の取引者の間で行なわれる証券取引について、効率的な決済支援するための証券決済管理システム、証券決済管理方法及び証券決済管理プログラムを提供する。

解決手段

取引管理サーバ20の制御部21は、受信した指図ロット記録処理を実行する。そして、指図ロットがロット決済の対象であると判定した場合、取引管理サーバ20の制御部21は、指図間の照合処理を実行する。不整合があると判定した場合、制御部21は、照合不一致対応処理において、照合不一致明細を記録する。一方、不整合がないと判定した場合、制御部21は、照合一致明細を登録する。そして、フェイル連絡が記録されていない場合には、制御部21は、照合一致明細を用いた相殺処理により、指図ロットの証券数量決済金額を相殺する。そして、制御部21は、この相殺処理結果を用いて証券残高調整処理、勘定処理を実行する。

概要

背景

海外投資家証券会社などの非在住者が国内の証券取引を行なう場合、銀行や証券会社が提供するカストディサービスを利用する。例えば、国内証券の売買に関して、海外在住の投資家(投資家)と国内証券会社の海外支店との間で売買契約成立した場合、投資家は海外カストディアンに対して売買指図証券売買に伴う証券、資金受渡指示)を行なう。そして、その指図は、カストディ業務を行なう国内の銀行等に送信される。ここで、銀行は、海外カストディアン等の取引先からの指図を、決済データ交換ネットワーク(SWIFT:The Society for Worldwide Interbank Financial Tele-communication)を介して受信する。

投資家による国内証券の売買に伴う決済は、証券保管振替機構における保管及び振替決済制度により行なわれる。この制度においては、証券会社や銀行等が証券保管振替機構に参加者口座を設けるとともに、一般の投資家は、証券保管振替機構の参加者である証券会社や銀行等に顧客口座を設ける。決済は、約定日から起算して4営業日目に口座振替により行われる。なお、国内証券等の券面は、海外に持ち出されず、証券保管振替機構に保管され、所有分は証券会社や銀行等の残高として記録される。

このような指図データに対して効率的かつ迅速な処理を実現するために、カストディサポート方法が検討されている(例えば、特許文献1参照)。この文献に記載されたカストディサポート方法では、新規売買取引の指図を行うNewデータ、先に受け入れた指図データを無効とするためのCancelデータを受信する。そして、Newデータについては、有価証券の売買取引の決済を行なうとともに、Cancelデータについては、項目内容が一致すると判断されたNewデータを無効とする。

また、取引に伴うリスクの低減、為替手数料事務処理費用の削減、決済資金の削減等のために、債権から債務を差し引いた差額を決済するネッティングが行なわれている(例えば、特許文献2、3参照)。特許文献2に記載された技術では、EC事業者等の流通事業者が、製造業者又は卸売業者等から商品等を購入したことに基づく買掛債務と、該流通事業者が個人消費者又は法人消費者に商品等を販売したことに基づく売掛債権とのネッティングを行なう。また、特許文献3に記載された技術では、外貨間取引における取引参加者の負担を低減させるために、ビッドオファー情報及び注文情報に基づく外貨為替取引における外貨建て決済損益マーケットメーカー外貨建て証拠金でネッティングを行なう。そして、ネッティングされる外貨建て決済損益に相当する第1通貨建て決済損益を、マーケットメーカーの第1通貨建て証拠金注文者の第1通貨建て証拠金との間で振替えるコンバージョン処理を行なう。

概要

銀行において、特定の取引者の間で行なわれる証券取引について、効率的な決済を支援するための証券決済管理システム、証券決済管理方法及び証券決済管理プログラムを提供する。取引管理サーバ20の制御部21は、受信した指ロット記録処理を実行する。そして、指ロットがロット決済の対象であると判定した場合、取引管理サーバ20の制御部21は、指間照合処理を実行する。不整合があると判定した場合、制御部21は、照合不一致対応処理において、照合不一致明細を記録する。一方、不整合がないと判定した場合、制御部21は、照合一致明細を登録する。そして、フェイル連絡が記録されていない場合には、制御部21は、照合一致明細を用いた相殺処理により、指ロットの証券数量決済金額を相殺する。そして、制御部21は、この相殺処理結果を用いて証券残高調整処理、勘定処理を実行する。

目的

海外の投資家、証券会社などの非在住者が国内の証券の取引を行なう場合、銀行や証券会社が提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

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請求項1

決済日売買区分証券銘柄コード証券数量決済金額取引相手先に関する情報を含む指図を記録する指図情報記憶手段と、証券残高履歴預金残高履歴を記録する口座情報記憶手段と、証券保管振替システムに接続された制御手段を備えた証券決済管理システムであって、前記制御手段が、ネットワークを介して指図を受信した場合、指図情報記憶手段に記録する手段と、同一決済日について、投資家の指図であって相手先として特定証券会社が指定されている第1の指図と、特定証券会社の指図であって相手先として投資家が指定されている第2の指図を前記指図情報記憶手段から抽出する手段と、前記第1の指図及び第2の指図について、売買区分、証券銘柄コード、証券数量、決済金額を照合する手段と、照合ができた場合には、同一銘柄の指図の証券数量及び全指図の決済金額について相殺処理を行なう手段と、証券数量について相殺処理結果を前記証券保管振替システムに通知する手段と、前記口座情報記憶手段に、前記投資家の指図による証券残高履歴を記録するとともに、前記相殺処理結果を前記特定証券会社の預金残高履歴として記録する手段とを備えたことを特徴とする証券決済管理システム。

請求項2

前記制御手段が、前記照合において、不一致となった投資家及び特定証券会社の指図についてはキャンセルし、再度、受信した指図に基づいて再照合を行なう手段を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の証券決済管理システム。

請求項3

前記制御手段が、前記特定証券会社から、フェイル情報を取得した場合、前記指図情報記憶手段において、このフェイル情報に対応する指図を特定し、前記指図の決済日を延期するための訂正を行なう手段を更に備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の証券決済管理システム。

請求項4

決済日、売買区分、証券銘柄コード、証券数量、決済金額、取引の相手先に関する情報を含む指図を記録する指図情報記憶手段と、証券残高履歴、預金残高履歴を記録する口座情報記憶手段と、証券保管振替システムに接続された制御手段を備えた証券決済管理システムを用いて、証券決済を管理するための方法であって、前記制御手段が、ネットワークを介して指図を受信した場合、指図情報記憶手段に記録する段階と、同一決済日について、投資家の指図であって相手先として特定証券会社が指定されている第1の指図と、特定証券会社の指図であって相手先として投資家が指定されている第2の指図を前記指図情報記憶手段から抽出する段階と、前記第1の指図及び第2の指図について、売買区分、証券銘柄コード、証券数量、決済金額を照合する段階と、照合ができた場合には、同一銘柄の指図の証券数量及び全指図の決済金額について相殺処理を行なう段階と、証券数量について相殺処理結果を前記証券保管振替システムに通知する段階と、前記口座情報記憶手段に、前記投資家の指図による証券残高履歴を記録するとともに、前記相殺処理結果を前記特定証券会社の預金残高履歴として記録する段階とを実行することを特徴とする証券決済管理方法

請求項5

決済日、売買区分、証券銘柄コード、証券数量、決済金額、取引の相手先に関する情報を含む指図を記録する指図情報記憶手段と、証券残高履歴、預金残高履歴を記録する口座情報記憶手段と、証券保管振替システムに接続された制御手段を備えた証券決済管理システムを用いて、証券決済を管理するためのプログラムであって、前記制御手段を、ネットワークを介して指図を受信した場合、指図情報記憶手段に記録する手段、同一決済日について、投資家の指図であって相手先として特定証券会社が指定されている第1の指図と、特定証券会社の指図であって相手先として投資家が指定されている第2の指図を前記指図情報記憶手段から抽出する手段、前記第1の指図及び第2の指図について、売買区分、証券銘柄コード、証券数量、決済金額を照合する手段、照合ができた場合には、同一銘柄の指図の証券数量及び全指図の決済金額について相殺処理を行なう手段、証券数量について相殺処理結果を前記証券保管振替システムに通知する手段、前記口座情報記憶手段に、前記投資家の指図による証券残高履歴を記録するとともに、前記相殺処理結果を前記特定証券会社の預金残高履歴として記録する手段として機能させることを特徴とする証券決済管理プログラム

技術分野

0001

本発明は、特定の取引者の間で行なわれる証券決済支援するための証券決済管理システム、証券決済管理方法及び証券決済管理プログラムに関する。

背景技術

0002

海外投資家証券会社などの非在住者が国内の証券の取引を行なう場合、銀行や証券会社が提供するカストディサービスを利用する。例えば、国内証券の売買に関して、海外在住の投資家(投資家)と国内証券会社の海外支店との間で売買契約成立した場合、投資家は海外カストディアンに対して売買指図証券売買に伴う証券、資金受渡指示)を行なう。そして、その指図は、カストディ業務を行なう国内の銀行等に送信される。ここで、銀行は、海外カストディアン等の取引先からの指図を、決済データ交換ネットワーク(SWIFT:The Society for Worldwide Interbank Financial Tele-communication)を介して受信する。

0003

投資家による国内証券の売買に伴う決済は、証券保管振替機構における保管及び振替決済制度により行なわれる。この制度においては、証券会社や銀行等が証券保管振替機構に参加者口座を設けるとともに、一般の投資家は、証券保管振替機構の参加者である証券会社や銀行等に顧客口座を設ける。決済は、約定日から起算して4営業日目に口座振替により行われる。なお、国内証券等の券面は、海外に持ち出されず、証券保管振替機構に保管され、所有分は証券会社や銀行等の残高として記録される。

0004

このような指図データに対して効率的かつ迅速な処理を実現するために、カストディサポート方法が検討されている(例えば、特許文献1参照)。この文献に記載されたカストディサポート方法では、新規売買取引の指図を行うNewデータ、先に受け入れた指図データを無効とするためのCancelデータを受信する。そして、Newデータについては、有価証券の売買取引の決済を行なうとともに、Cancelデータについては、項目内容が一致すると判断されたNewデータを無効とする。

0005

また、取引に伴うリスクの低減、為替手数料事務処理費用の削減、決済資金の削減等のために、債権から債務を差し引いた差額を決済するネッティングが行なわれている(例えば、特許文献2、3参照)。特許文献2に記載された技術では、EC事業者等の流通事業者が、製造業者又は卸売業者等から商品等を購入したことに基づく買掛債務と、該流通事業者が個人消費者又は法人消費者に商品等を販売したことに基づく売掛債権とのネッティングを行なう。また、特許文献3に記載された技術では、外貨間取引における取引参加者の負担を低減させるために、ビッドオファー情報及び注文情報に基づく外貨為替取引における外貨建て決済損益マーケットメーカー外貨建て証拠金でネッティングを行なう。そして、ネッティングされる外貨建て決済損益に相当する第1通貨建て決済損益を、マーケットメーカーの第1通貨建て証拠金注文者の第1通貨建て証拠金との間で振替えるコンバージョン処理を行なう。

先行技術

0006

特開2002−245250号公報(第1頁、図1
特開2003−76931号公報(第1頁、図1
特開2010−97503号公報(第1頁、図16)

発明が解決しようとする課題

0007

上述の証券取引においては、同じ証券銘柄について、同一決済日に複数回の取引を行なうことがある。この場合、この取引の指図毎に証券保管振替機構において保管されている証券の振替を行なっていたのでは、保振振替件数が膨大となりコストが増加する。また、取引に伴う資金移動についても、DVP決済に係る担保資金や決済資金調達コスト等の負担が大きくなる。

0008

本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、銀行において、特定の取引者の間で行なわれる証券取引について、効率的な決済を支援するための証券決済管理システム、証券決済管理方法及び証券決済管理プログラムを提供することにある。

課題を解決するための手段

0009

上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、決済日売買区分、証券銘柄コード証券数量決済金額、取引の相手先に関する情報を含む指図を記録する指図情報記憶手段と、証券残高履歴預金残高履歴を記録する口座情報記憶手段と、証券保管振替システムに接続された制御手段を備えた証券決済管理システムであって、前記制御手段が、ネットワークを介して指図を受信した場合、指図情報記憶手段に記録する手段と、同一決済日について、投資家の指図であって相手先として特定証券会社が指定されている第1の指図と、特定証券会社の指図であって相手先として投資家が指定されている第2の指図を前記指図情報記憶手段から抽出する手段と、前記第1の指図及び第2の指図について、売買区分、証券銘柄コード、証券数量、決済金額を照合する手段と、照合ができた場合には、同一銘柄の指図の証券数量及び全指図の決済金額について相殺処理を行なう手段と、証券数量について相殺処理結果を前記証券保管振替システムに通知する手段と、前記口座情報記憶手段に、前記投資家の指図による証券残高履歴を記録するとともに、前記相殺処理結果を前記特定証券会社の預金残高履歴として記録する手段とを備えたことを要旨とする。

0010

請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の証券決済管理システムにおいて、前記制御手段が、前記照合において、不一致となった投資家及び特定証券会社の指図についてはキャンセルし、再度、受信した指図に基づいて再照合を行なう手段を更に備えたことを要旨とする。

0011

請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の証券決済管理システムにおいて、前記制御手段が、前記特定証券会社から、フェイル情報を取得した場合、前記指図情報記憶手段において、このフェイル情報に対応する指図を特定し、前記指図の決済日を延期するための訂正を行なう手段を更に備えたことを要旨とする。

0012

請求項4に記載の発明は、決済日、売買区分、証券銘柄コード、証券数量、決済金額、取引の相手先に関する情報を含む指図を記録する指図情報記憶手段と、証券残高履歴、預金残高履歴を記録する口座情報記憶手段と、証券保管振替システムに接続された制御手段を備えた証券決済管理システムを用いて、証券決済を管理するための方法であって、前記制御手段が、ネットワークを介して指図を受信した場合、指図情報記憶手段に記録する段階と、同一決済日について、投資家の指図であって相手先として特定証券会社が指定されている第1の指図と、特定証券会社の指図であって相手先として投資家が指定されている第2の指図を前記指図情報記憶手段から抽出する段階と、前記第1の指図及び第2の指図について、売買区分、証券銘柄コード、証券数量、決済金額を照合する段階と、照合ができた場合には、同一銘柄の指図の証券数量及び全指図の決済金額について相殺処理を行なう段階と、証券数量について相殺処理結果を前記証券保管振替システムに通知する段階と、前記口座情報記憶手段に、前記投資家の指図による証券残高履歴を記録するとともに、前記相殺処理結果を前記特定証券会社の預金残高履歴として記録する段階とを実行することを要旨とする。

0013

請求項5に記載の発明は、決済日、売買区分、証券銘柄コード、証券数量、決済金額、取引の相手先に関する情報を含む指図を記録する指図情報記憶手段と、証券残高履歴、預金残高履歴を記録する口座情報記憶手段と、証券保管振替システムに接続された制御手段を備えた証券決済管理システムを用いて、証券決済を管理するためのプログラムであって、前記制御手段を、ネットワークを介して指図を受信した場合、指図情報記憶手段に記録する手段、同一決済日について、投資家の指図であって相手先として特定証券会社が指定されている第1の指図と、特定証券会社の指図であって相手先として投資家が指定されている第2の指図を前記指図情報記憶手段から抽出する手段、前記第1の指図及び第2の指図について、売買区分、証券銘柄コード、証券数量、決済金額を照合する手段、照合ができた場合には、同一銘柄の指図の証券数量及び全指図の決済金額について相殺処理を行なう手段、証券数量について相殺処理結果を前記証券保管振替システムに通知する手段、前記口座情報記憶手段に、前記投資家の指図による証券残高履歴を記録するとともに、前記相殺処理結果を前記特定証券会社の預金残高履歴として記録する手段として機能させることを要旨とする。

0014

(作用)
請求項1、4又は5に記載の発明によれば、制御手段が、ネットワークを介して指図を受信した場合、指図情報記憶手段に記録する。次に、同一決済日について、投資家の指図であって相手先として特定証券会社が指定されている第1の指図と、特定証券会社の指図であって相手先として投資家が指定されている第2の指図を指図情報記憶手段から抽出する。そして、第1の指図及び第2の指図について、売買区分、証券銘柄コード、証券数量、決済金額を照合する。照合ができた場合には、同一銘柄の指図の証券数量及び全指図の決済金額について相殺処理を行ない、証券数量について相殺処理結果を保管振替システムに通知する。そして、口座情報記憶手段に、投資家の指図による証券残高履歴を記録するとともに、相殺処理結果を特定証券会社の預金残高履歴として記録する。これにより、同一銘柄について複数回の取引を行なった場合にもまとめて保管振替を行なうことができる。又、特定証券会社についても、まとめて預金残高履歴を記録するので、記録処理負担軽減を図ることができる。

0015

請求項2に記載の発明によれば、制御手段が、照合において、不一致となった投資家及び証券会社の指図についてはキャンセルし、再度、受信した指図に基づいて再照合を行なう。これにより、不整合が生じた場合にも、新たに受信した指図に基づいて相殺処理を行なうことができる。

0016

請求項3に記載の発明によれば、制御手段が、特定証券会社から、フェイル情報を取得した場合、指図情報記憶手段において、このフェイル情報に対応する指図を特定する。そして、指図の決済日を延期するための訂正を行なう。これにより、残高不足等により取引ができない場合にも、残高不足が解消したときに決済処理を行なうことができる。

発明の効果

0017

本発明によれば、銀行において、特定の取引者の間で行なわれる大量注文や、売買を繰り返し行なうような証券取引(回転売買)について、効率的な決済を支援することができる。

図面の簡単な説明

0018

本発明の実施形態のシステム概略図。
本実施形態で用いるデータの説明図であって、(a)は口座管理データ記憶部に記録されたデータ、(b)は指図データ、(c)は照合一致明細データ、(d)は照合不一致明細データ、(e)は相殺処理結果データ、(f)は残高調整データの説明図。
本実施形態の処理手順の説明図。
本実施形態の処理手順の説明図。
本実施形態の処理手順の説明図。
本実施形態の指図データの記録処理に用いられるデータの説明図。
本実施形態の照合一致明細データの記録処理に用いられるデータの説明図。
本実施形態の処理手順に用いられるデータの説明図であって、(a)は相殺処理、(b)は相殺処理結果データの記録処理に用いられるデータの説明図。
本実施形態の処理手順に用いられるデータの説明図であって、(a)は証券残高調整処理、(b)は勘定処理に用いられるデータの説明図。
本実施形態の照合不一致明細データの記録処理に用いられるデータの説明図。
本実施形態の処理手順に用いられるデータの説明図であって、(a)はフェイル連絡処理、(b)は決済日訂正処理、(c)相殺処理に用いられるデータの説明図。
本実施形態の処理手順に用いられるデータの説明図であって、(a)は相殺処理結果データの記録処理、(b)は証券残高調整処理に用いられるデータの説明図。
本実施形態の勘定処理に用いられるデータの説明図。
本実施形態の取引形態の説明図。

実施例

0019

以下、本発明を具体化した一実施形態を、図1図14に従って説明する。本実施形態では、カストディアン(投資家に代わって有価証券の管理を行なう機関)において、非居住者の取引を行なうカストディサービスを支援する場合に用いる証券決済管理システム、証券決済管理方法及び証券決済管理プログラムとして説明する。ここでは、特定の投資家及び証券会社から受けた同一決済日の取引指図を束ねグループ化した指図ロットにより決済(以下、ロット決済という)を行なうサービスを提供する。この指図ロットには、一つのファイルに、ロット単位に1又は複数の取引指図が含まれる。

0020

本願発明における取引形態を、図14を用いて説明する。本願発明においては、海外在住の投資家と証券会社Aとが取引を行なう場合を想定する。この場合、銀行Cが、証券会社Aを顧客とするカストディアンである。海外投資家は、現地の証券会社Aに対して所望の国内証券の売買約定を行なう。証券会社Aは同社の東京拠点である証券会社Bに対して売買注文依頼し、証券会社Bは売買注文を証券取引所に対して発注する。本願発明においては、銀行Cは、証券会社Bのカストディアンになることで、証券会社Aと証券会社B間の取引の決済を行なう。この場合、証券会社Aは、決済データ交換ネットワーク10(SWIFT)を利用して、銀行Cに対して、同一決済日の取引指図を束ねてグループ化した指図ロットを送信する。また、証券会社Bは、所定のネットワークを利用して、銀行Cに対して、同一決済日の取引指図を束ねてグループ化した指図ロットを送信する。この銀行Cは、証券会社(A,B)のそれぞれの口座を保有している。そして、証券会社(A,B)からの指図ロットに基づく決済は、これらの口座を利用して行なわれる。

0021

また、このような証券取引を管理するために、公知の証券保管振替機構を利用する。証券保管振替機構は、受益権を管理する振替口座簿を備えている。振替口座簿には、銀行Cの顧客口(海外投資家の受益権を管理する口座)や、証券会社A、証券取引所の決済口が設けられている。

0022

このような取引業務を支援するために、本実施形態では、図1に示すように、銀行Cの証券取引業務を支援するための証券決済管理システムとして取引管理サーバ20を用いる。この取引管理サーバ20は、この銀行Cにおいて顧客口座を管理する勘定システム30に接続されている。

0023

勘定システム30は、顧客の証券口座や資金口座を管理するコンピュータシステムである。この勘定システム30は、口座管理データ記憶部32を備えている。
口座管理データ記憶部32は口座情報記憶手段として機能する。この口座管理データ記憶部32には、図2(a)に示すように、顧客の証券口座の証券残高履歴、資金口座の預金残高履歴を管理するための口座管理レコード320が記憶される。口座管理レコード320は、顧客の口座が開設された場合に登録される。この口座管理レコード320は、資金口座管理レコード321及び証券口座管理レコード322から構成されている。資金口座管理レコード321は、資金口座番号、資金口座残高に関するデータを含んで構成される。証券口座管理レコード322は、証券口座番号、証券銘柄、証券残高に関するデータを含んで構成される。

0024

資金口座番号データ領域、証券口座番号データ領域には、この顧客(本実施形態では、海外投資家、証券会社B)が保有している各口座(資金口座、証券口座)を特定するための識別子に関するデータが記録される。

0025

証券銘柄データ領域には、この顧客が保有している証券の銘柄を特定するための識別子に関するデータが記録されている。
資金口座残高データ領域、証券残高データ領域には、この顧客が保有している各口座の残高に関するデータが記録されている。

0026

更に、取引管理サーバ20は、ネットワークを介して、決済データ交換ネットワーク10、証券保管振替システム40に接続される。
決済データ交換ネットワーク10は、国際的な金融ネットワーク運営機関であるSWIFTのデータ通信システムであり、指図電文等のデータの送受信を取引管理サーバ20との間で行なう。海外の投資家が、海外カストディアンに対して、指図(証券売買に伴う証券の受渡指示)を行なうと、海外カストディアンからの指図(指図電文)が決済データ交換ネットワーク10を介して取引管理サーバ20に送信される。

0027

証券保管振替システム40は、証券保管振替制度により、DVP決済により有価証券の売買取引の決済を行なう決済照合システムである。なお、証券保管振替システム40は、取引管理サーバ20と公衆回線等のネットワークにより接続されており、取引管理サーバ20と各データの送受信を行なう。

0028

取引管理サーバ20は、決済データ交換ネットワーク10から受信した指図電文に基づいて、二つの機関の証券決済を支援する銀行Cのコンピュータシステムである。取引管理サーバ20は、指図電文の照合を行ない、一致した指図電文を証券保管振替システム40に送信する。この場合、証券保管振替システム40は、指図電文の情報に基づいてDVP決済を行なう。

0029

この取引管理サーバ20は、制御部21、指図データ記憶部22、照合一致明細データ記憶部23、照合不一致明細データ記憶部24、相殺処理結果データ記憶部25、決済方法データ記憶部26、フェイル連絡記憶部27を備えている。

0030

更に、取引管理サーバ20は、担当者端末に接続されている。担当者端末は、カストディ業務を行なう銀行Cの担当者が利用するコンピュータ端末である。担当者は、この担当者端末を用いて、取引状況監視する。この担当者端末は、図示しないディスプレイ等から構成された表示部や、キーボードポインティングデバイス等から構成された入力部を備える。

0031

ここで、制御部21は、CPU、RAM、ROM(図示せず)等から構成された制御手段を備えており、後述する処理(指図管理段階、通常決済段階、ロット決済段階、残高調整段階、勘定処理段階等の各処理)を行なう。そして、制御部21は、図1に示すように、証券決済管理プログラムにより、指図管理手段211、通常決済手段212、ロット決済手段213、残高調整手段214、勘定処理手段215として機能する。

0032

指図管理手段211は、決済データ交換ネットワーク10から指図電文を受信する処理を実行する。そして、通常の決済とロット決済とを識別して、後述する通常決済手段212、ロット決済手段213に処理を引き継ぐ。このため、指図管理手段211は、ロット決済の対象となる特定の顧客(海外投資家)や証券会社の識別情報を記録したロット決済対象顧客テーブルを保持している。

0033

通常決済手段212は、証券保管振替システム40を介して受信した指図電文に基づいて、公知の方法により個別に決済処理を行なう処理を実行する。
ロット決済手段213は、特定の顧客(海外投資家)や証券会社の取引指図をまとめた指図ロットの決済処理を行なう処理を実行する。

0034

残高調整手段214は、証券保管振替システム40に対して、各種取引指図を送信することにより、証券保管振替において管理されている口座の残高を調整する処理を実行する。本実施形態では、照合ができた指図ロットについて、口座の残高を調整するための取引指図を送信する。
勘定処理手段215は、勘定システム30において管理されている口座残高を用いて、証券取引における決済処理を実行する。

0035

指図データ記憶部22には、決済データ交換ネットワーク10を介して受信した指図電文に関する指図データが記憶される。決済データ交換ネットワーク10から3種類の指図電文(取引電文変更電文、キャンセル電文)を受信する。各電文の種類は、電文に付されたヘッダにより特定することができる。取引電文とは、海外投資家が新たに指図を行なう場合に送信された電文である。一方、変更電文は、取引電文についての取引の状況を変更するための電文である。キャンセル電文とは、取引電文を取り消すための電文である。なお、指図ロットの取引指図については、各ロットを識別できるようにロット識別子が付与されている。第1の指図及び第2の指図として機能する取引電文を、図2(b)を用いて説明する。

0036

指図データは、ロット識別子、決済日、売買区分、証券口座番号、証券銘柄コード、証券数量、決済金額、相手先コードに関するデータを含む。
ロット識別子データ領域には、取引指図を束ねてグループ化された指図ロットを特定するための識別子に関するデータが記録される。
決済日データ領域には、取引についての決済を行なう年月日に関するデータが記録される。

0037

売買区分データ領域には、この取引において、口座保有者が行なう取引種別(「売」又は「買」)を特定するための識別子に関するデータが記録される。
証券口座番号データ領域には、取引対象となる証券を管理する口座を特定するための識別子に関するデータが記録される。この口座番号に基づいて、取引依頼者(海外投資家や証券会社)を特定することができる。

0038

証券銘柄コードデータ領域には、取引対象の証券の取引銘柄を特定するための識別子に関するデータが記録される。
証券数量データ領域には、取引対象の証券の数量に関するデータが記録される。
決済金額データ領域には、この証券取引において決済される取引金額に関するデータが記録される。

0039

相手先コードデータ領域には、この取引の相手先(国内の相手証券会社又はカストディ銀行)を特定するための識別子に関するデータが記録される。決済相手先としては、例えば、「○○証券会社東京支店」が記録される。

0040

照合一致明細データ記憶部23は、図2(c)に示すように、内容が一致する指図を管理するための照合一致明細データ230が記憶される。照合一致明細データ230は、指図の照合を行なった場合に記録される。この照合一致明細データ230は、照合ができた指図データのロット識別子、決済日、売買区分、証券口座番号、証券銘柄コード、証券数量、決済金額、相手先コード、差引証券数量、差引資金に関するデータを含む。

0041

ロット識別子、決済日、売買区分、証券口座番号、証券銘柄コード、証券数量、決済金額、相手先コードの各データ領域には、照合一致となった指図データの各項目と同じデータが記録される。

0042

差引証券数量、差引資金には、同じ証券銘柄コードにおいて、売買に応じて証券数量、決済金額を総計した数量や金額が記録される。ここでは、証券数量が減少する場合には「−」、増加する場合には「+」で表わす。また、資金に関しては「入」と「払」とを識別して表わす。

0043

照合不一致明細データ記憶部24は、図2(d)に示すように、内容が不一致の指図を管理するための照合不一致明細データ240が記憶される。照合不一致明細データ240は、指図の照合を行なった場合に記録される。この照合不一致明細データ240は、照合処理において不一致の指図データのロット識別子、決済日、売買区分、証券口座番号、証券銘柄コード、証券数量、決済金額、相手先コードに関するデータを含む。ロット識別子、決済日、売買区分、証券口座番号、証券銘柄コード、証券数量、決済金額、相手先コードの各データ領域には、照合不一致となった指図データの各項目と同じデータが記録される。

0044

相殺処理結果データ記憶部25には、図2(e)に示すように、各証券会社から取得した指図電文により相殺された結果についての相殺処理結果データ250が記憶される。この相殺処理結果データ250には、後述する相殺処理を行なった場合に記録される。この相殺処理結果データ250は、決済日、売買区分、証券口座番号、証券銘柄コード、証券数量、決済金額、相手先コードに関するデータを含んで構成される。

0045

決済日データ領域には、取引についての決済(相殺処理日)を行なう年月日に関するデータが記録される。
売買区分データ領域には、この取引において、口座保有者が行なう取引種別(「売り」又は「買い」)を特定するための識別子に関するデータが記録される。ここでは、相殺処理により残った売買区分が記録される。

0046

証券口座番号データ領域には、取引対象となる証券を管理する口座を特定するための識別子に関するデータが記録される。
証券銘柄コードデータ領域には、取引対象の証券の銘柄を特定するための識別子に関するデータが記録される。

0047

証券数量データ領域には、相殺処理により残った証券数量に関するデータが記録される。
決済金額データ領域には、相殺処理により残った決済金額に関するデータが記録される。
相手先コードデータ領域には、この取引の相手先を特定するための識別子に関するデータが記録される。

0048

決済方法データ記憶部26には、決済方法を特定するための決済方法管理レコードが記憶される。決済方法管理レコードは、顧客別決済方法レコード、証券銘柄別決済方法レコード、相手先別決済方法レコードから構成されている。

0049

顧客別決済方法レコードは、顧客毎に決済方法を特定するためのデータであり、証券口座番号又は資金口座番号、照合方法、決済方法に関するデータを含んで構成される。
証券銘柄別決済方法レコードは、証券銘柄毎に決済方法を特定するためのデータであり、証券銘柄コード、証券保管振替機構参加情報数量単位決済場所、決済方法に関するデータを含んで構成される。

0050

相手先別決済方法レコードは、相手先毎に決済方法を特定するためのデータであり、BICコード、決済方法、保振口座番号、資金決済銀行、資金口座番号、決済場所に関するデータを含んで構成される。

0051

証券口座番号又は資金口座番号データ領域には、証券口座又は資金口座を特定するための識別子に関するデータが記録されている。
照合方法データ領域には、取引電文の照合方法を特定するためのデータであり、保管振替機構による照合や電話による照合を特定するためのフラグが記録されている。

0052

決済方法データ領域には、証券の決済方法及び資金の決済方法を特定するためのデータであり、証券本券決済、証券保管振替機構での証券振替決済、DVP決済、外為円決済、RTGS決済、資金口座振替等の決済方法を特定するためのフラグが記録されている。

0053

証券銘柄コードデータ領域には、証券銘柄を特定するための識別子に関するデータが記録されている。
証券保管振替機構参加情報データ領域には、この証券銘柄が証券保管振替機構において管理対象になっているかどうかを判定するためのデータが記録されている。

0054

数量単位データ領域には、売買単位の数量に関するデータが記録されている。
決済場所データ領域には、取引管理サーバ20を運営している銀行の窓口、相手先窓口、証券保管振替機構等の決済場所を特定するための識別子が記録されている。

0055

BICコードデータ領域には、決済データ交換ネットワーク10上で相手方の銀行を特定するために用いられる銀行識別コードが記録されている。
保振口座番号、資金決済銀行、資金口座番号のデータ領域には、それぞれ保管振替機構における口座番号、資金決済を行なう銀行、資金口座を特定するための識別子に関するデータが記録されている。

0056

また、証券会社Bにおいて、取引顧客の証券や資金の残高不足により、決済ができない場合には、証券会社Bは、銀行Cに対してフェイル連絡を行なう。この場合、銀行Cは、フェイル連絡があったことをフェイル連絡記憶部27に記録する。このフェイル連絡記憶部27には、残高不足となったフェイル対象の指図電文の識別情報(例えば、固有番号)が記録される。

0057

上述した相殺処理結果データ250に基づいて、図2(f)に示すように、残高調整データ300が生成される。この残高調整データ300は、証券保管振替システム40に送信される指図電文に含められる。この残高調整データ300は、決済日、売買区分、証券口座番号、証券銘柄コード、証券数量、決済金額、相手先コード、相手先保振口座、相手先資金口座に関するデータを含んで構成される。

0058

決済日、売買区分、証券口座番号、証券銘柄コード、相手先コードの各データ領域には、相殺処理結果データ250の各項目と同じデータが記録される。
証券数量、決済金額の各データ領域には、相殺処理結果データ250の売買区分「売」についての証券の数量、決済金額に関するデータが記録される。

0059

相手先保振口座、相手先資金口座の各データ領域には、相手先コードを用いて決済方法データ記憶部26から抽出した口座を特定するための識別子に関するデータが記録される。

0060

上記のように構成されたシステムを用いて、海外投資家と証券会社との取引についての決済処理を、図3図13を用いて説明する。ここでは、海外投資家と証券会社Bとが証券取引について約定を行なった場合、海外投資家は証券会社A、決済データ交換ネットワーク10を介して指図ロットを送信する。また、証券会社Bは所定のネットワークを利用して、銀行Cに対して指図ロットを送信する。そして、約定日(T)から3日後に決済を行なう「T+3」取引を行なう。

0061

約定日から1日経過までに、図3に示すように、取引管理サーバ20の制御部21は、取引指図の記録処理を実行する(ステップS1−1)。具体的には、制御部21の指図管理手段211は、決済データ交換ネットワーク10を介して、証券会社Aから海外投資家の取引電文を受信する。また、指図管理手段211は、所定のネットワークを介して、証券会社Bから取引電文を受信する。この場合、指図管理手段211は、受信した取引電文に基づいて、指図データ220を生成し、指図データ記憶部22に記録する。この場合、同一決済日の取引指図を束ねてグループ化した指図ロットを受信した場合には、1又は複数の取引指図を束ねたロット単位で記録する。ここでは、図6に示すように、海外投資家の指図データ501、証券会社Bの指図データ502を記録する場合を想定する。

0062

約定日から2日経過後の「T+2」処理において、取引管理サーバ20の制御部21は、処理対象の取引指図の抽出処理を実行する(ステップS1−2)。具体的には、制御部21の指図管理手段211は、指図データ記憶部22に記録された指図データ220であって、決済日「24日」の指図データ220を抽出する。

0063

次に、取引管理サーバ20の制御部21は、ロット決済の対象かどうかについての判定処理を実行する(ステップS1−3)。具体的には、制御部21の指図管理手段211は、抽出した指図データ220の証券口座番号及び相手先コードが、ロット決済対象顧客テーブルに記録されているかどうかを確認する。ここでは、ロット決済対象顧客テーブルに記録されている場合にはロット決済対象と判定し、記録されていない場合には、通常決済の処理対象と判定する。

0064

ロット決済の対象でないと判定した場合(ステップS1−3において「NO」の場合)、取引管理サーバ20の制御部21は、通常処理を実行する(ステップS1−4)。具体的には、制御部21の指図管理手段211は、抽出した指図データ220についての処理を、通常決済手段212に引き継ぐ。この場合、通常決済手段212は、指図データ220に基づいて、公知の決済方法により個別に処理を行なう。

0065

一方、ロット決済の対象と判定した場合(ステップS1−3において「YES」の場合)、取引管理サーバ20の制御部21は、指図間の照合処理を実行する(ステップS1−5)。具体的には、制御部21の指図管理手段211は、抽出した指図データ220についての処理を、ロット決済手段213に引き継ぐ。ここでは、ロット決済対象として、図6に示すように、海外投資家の指図データ501、証券会社Bの指図データ502を受信した場合を想定する。そこで、ロット決済手段213は、指図データ(501、502)において、証券銘柄コード、証券数量、決済金額が一致するレコードであって、指図データ501の売買区分と指図データ502の売買区分が反対になっているレコードを特定する。

0066

そして、取引管理サーバ20の制御部21は、不整合があるかどうかについての判定処理を実行する(ステップS1−6)。具体的には、制御部21のロット決済手段213は、指図データ501と指図データ502とにおいて、売買区分、証券銘柄コード、証券数量、決済金額が一致しないレコードがあるかどうかを判定する。図6の指図データ(501、502)においては、全件が整合していることになる。

0067

不整合があると判定した場合(ステップS1−6において「YES」の場合)、取引管理サーバ20の制御部21は、後述するように、照合不一致の対応処理を実行する(ステップS1−7)。

0068

一方、不整合がないと判定した場合(ステップS1−6において「NO」の場合)、取引管理サーバ20の制御部21は、照合一致明細の登録処理を実行する(ステップS1−8)。具体的には、制御部21のロット決済手段213は、指図データ220に基づいて照合一致明細データ230を生成し、照合一致明細データ記憶部23に記録する。ここでは、図7に示すように、照合一致明細データ(521、522)を照合一致明細データ記憶部23に記録する。この場合、証券銘柄コード毎に、差引証券数量、差引資金を算出する。ここで、差引証券数量、差引資金においては、増加分は「+」、減少分は「−」で表わす。従って、売買区分「売」は、証券数量の減算、資金の入金となり、売買区分「売」は、証券数量の加算、資金の出金となる。

0069

次に、約定日から3日経過後の「T+3」処理において、図4に示すように、取引管理サーバ20の制御部21は、フェイル連絡があったかどうかについての判定処理を実行する(ステップS2−1)。具体的には、制御部21のロット決済手段213は、証券会社Bからのフェイル連絡がフェイル連絡記憶部27に記録されているかどうかを確認する。

0070

フェイル連絡記憶部27にフェイル連絡が記録されている場合(ステップS2−1において「YES」の場合)には、取引管理サーバ20の制御部21は、明細指図修正処理を実行する(ステップS2−2)。この処理は、図11を用いて後述する。

0071

一方、フェイル連絡が記録されていない場合(ステップS2−1において「NO」の場合)には、取引管理サーバ20の制御部21は、相殺処理を実行する(ステップS2−3)。具体的には、制御部21のロット決済手段213は、照合一致明細データ記憶部23に記録されている指図について相殺を行なう。ここでは、差引証券数量、差引資金が「0」の証券銘柄コードの指図を削除する。図7に示す照合一致明細データ(521、522)について相殺処理を行なった場合、証券銘柄コード「B」については削除されて、海外投資家、証券会社の取引量図8(a)に示す相殺処理結果データ(531、532)になる。更に、ロット決済手段213は、差引資金について「入」と「払」とを加減算することにより、相殺処理結果データ250を生成して、相殺処理結果データ記憶部25に記録する。この結果、図7に示す照合一致明細データ(521、522)に対応して、図8(b)に示す相殺処理結果データ(541、542)が記録される。なお、相殺処理結果データ(541、542)には、相手先コードを含めておく。

0072

次に、取引管理サーバ20の制御部21は、相殺処理結果を用いて証券残高調整処理を実行する(ステップS2−4)。具体的には、制御部21の残高調整手段214は、売られた証券数量を示す残高調整データ300を生成する。この場合、決済方法データ記憶部26に記録された決済方法管理レコードを用いて相手先コードに対応する相手先保振口座、相手先資金口座を特定して、残高調整データ300に含める。そして、残高調整データ300を含めた指図電文を証券保管振替システム40に送信する。ここでは、残高調整手段214は、図8(b)に示す相殺処理結果データ541に対応して、図9(a)に示す残高調整データ551を生成する。そして、残高調整手段214は、この残高調整データ551を含めた指図電文を送信する。なお、図9(a)では、決済金額、相手先コード、相手先保振口座、相手先資金口座は省略されている。

0073

一方、証券会社Bによって売られた証券については、証券会社Bのオペレーションにより、証券数量を示す残高調整データ300を含む指図電文が証券保管振替システム40に送信される。ここでは、相殺処理結果データ542に対応して、図9(a)に示す残高調整データ552を含めた指図電文が送信されることになる。

0074

次に、取引管理サーバ20の制御部21は、勘定処理を実行する(ステップS2−5)。具体的には、制御部21の勘定処理手段215は、勘定システム30の口座管理データ記憶部32に記録された口座において、指図毎に証券や資金の移動を記録する。ここでは、図9(b)に示すように、海外投資家の証券口座には、照合一致明細データ230に対応した取引履歴レコード561が記録される。一方、証券会社Bの口座においては、相殺処理結果データ542の差引資金について取引履歴レコード562が記録される。

0075

次に、取引管理サーバ20の制御部21は、指図毎に決済結果通知処理を実行する(ステップS2−6)。具体的には、制御部21のロット決済手段213は、決済データ交換ネットワーク10を介して、証券会社Aに決済結果を通知する。この場合、証券会社Aは海外投資家に決済結果を通知する。

0076

(照合不一致の対応処理)
次に、図5を用いて、照合不一致の対応処理を説明する。
ここでは、取引管理サーバ20の制御部21は、照合不一致明細の記録処理を実行する(ステップS3−1)。具体的には、制御部21のロット決済手段213は、不整合となった指図データを照合不一致明細データ記憶部24に記録する。ここでは、ロット決済対象として、図10に示すように、海外投資家の指図データ601、証券会社Bの指図データ602を受信した場合を想定する。この指図データ(601、602)においては、破線で囲まれたレコードが整合していない。そこで、ロット決済手段213は、指図データ(601、602)を照合不一致明細データとして、照合不一致明細データ記憶部24に記録する。この場合、ロット単位で照合不一致明細データ記憶部24に記録する。

0077

次に、取引管理サーバ20の制御部21は、事前照合結果連絡処理を実行する(ステップS3−2)。具体的には、制御部21のロット決済手段213は、所定のネットワークを介して、不整合が生じたことを証券会社Aに通知する。事前照合結果には、照合不一致明細データとして指図データ(601、602)の内容を含める。この場合、誤った指図ロットを送信した取引者は、指図ロットを再送信する。この場合、取引者は、先に送信した指図ロットと同じロット識別子を設定しておく。

0078

そして、取引管理サーバ20の制御部21は、指図の再受信したかどうかについての判定処理を実行する(ステップS3−3)。具体的には、制御部21のロット決済手段213は、指図データ記憶部22に記録された指図データ220において、指図の再受信を確認する。
指図の再受信していない場合(ステップS3−3において「NO」の場合)、取引管理サーバ20の制御部21は、新たな指図ロットの受信を待機する。

0079

本実施形態では、証券会社Aから海外投資家側の取引電文を、再度、受信する場合を想定する。なお、海外投資家側(証券会社A)から再送信される場合に限られず、証券会社Bから再送信される場合や、両者から再送信される場合もある。ここでは、海外投資家側から、図10に示す指図データ611を再受信した場合を想定する。再受信した指図データ611では、先に受信した指図データ601に対して、証券銘柄コード「E」〜「G」についての指図が修正されている。なお、指図データ611は、図6において説明した指図データ501と同じ内容である。
指図の再受信した場合(ステップS3−3において「YES」の場合)、取引管理サーバ20の制御部21は、キャンセル処理を実行する(ステップS3−4)。具体的には、制御部21のロット決済手段213は、再指図受信時に、照合不一致明細データ記憶部24の記録を参照し、同じ取引者から受信したロット指図であって、ロット識別子が一致する照合不一致明細データをキャンセルする。ここでは、指図データ611を再受信しているので、照合不一致明細データとして記録されていた海外投資家の指図データ601をキャンセルする。

0080

次に、取引管理サーバ20の制御部21は、指図間の照合処理を実行する(ステップS3−5)。具体的には、制御部21のロット決済手段213は、再受信した指図ロットを用いて、再度、照合を行なう。ここでは、再受信した指図データ611と、照合不一致明細データとして記録されていた指図データ602とを照合する。

0081

次に、取引管理サーバ20の制御部21は、再照合において一致かどうかについての判定処理を実行する(ステップS3−6)。具体的には、制御部21のロット決済手段213は、証券銘柄コード、証券数量、決済金額が一致しており、売買区分が反対なっている場合には、指図が一致していることになる。ここで、指図データ611と、照合不一致明細データとして記録されていた指図データ602とは一致している。

0082

再照合において一致していない場合(ステップS3−6において「NO」の場合)、取引管理サーバ20の制御部21は、指図の再受信したかどうかについての判定処理(ステップS3−3)から繰り返す。
一方、再照合において一致している場合(ステップS3−6において「YES」の場合)、取引管理サーバ20の制御部21は、照合一致指図の登録処理を実行する(ステップS3−7)。具体的には、制御部21のロット決済手段213は、受信した指図データ611の内容に基づいて、照合一致明細データ230を生成し、照合一致明細データ記憶部23に登録する。指図データ611は、図6の指図データ501と同じ内容であるため、以下の処理においては、図7図9と同じ内容のデータが生成されることになる。

0083

(フェイル対応処理)
次に、フェイル連絡があった場合の明細指図修正処理(ステップS2−2)について、図11〜13を用いて説明する。ここでは、証券会社Bから、図11(a)に示すように、指図データ651についてのフェイル連絡を受けた場合を想定する。この場合、制御部21のロット決済手段213は、照合一致明細データ記憶部23に記録された照合一致明細データ230においてフェイル連絡があった取引指図(フェイル対象レコード)を含む指図ロットを特定する。

0084

そして、ロット決済手段213は、この照合一致明細データ230からフェイル対象レコードを削除する。次に、ロット決済手段213は、決済日「24日」を翌営業日「25日」に変更した照合一致明細データ230を生成し、照合一致明細データ記憶部23に記録する。この場合、照合一致明細データ記憶部23には、図11(b)に示すように、照合一致明細データ(661、662)が記録される。なお、この明細指図修正処理は、残高不足が解消されるまで、決済日の順を繰り返す。

0085

また、24日においては、フェイル連絡がなかった証券銘柄コード「A」、「B」、「D」〜「G」についてのみ、相殺処理を行なう。従って、相殺処理(ステップS2−3)において、図8(a)に示す相殺処理結果データ(531、532)に代えて、図11(c)に示すように、相殺処理結果データ(671、672)が生成される。更に、図8(b)に示す相殺処理結果データ(541、542)に代えて、図12(a)に示すように、相殺処理結果データ(681、682)が生成されて、相殺処理結果データ記憶部25に記録される。

0086

次に、証券残高調整処理(ステップS2−4)においては、図9(a)に示す残高調整データ551に代えて、図12(b)に示すように、残高調整データ691を含めた指図電文を送信する。一方、証券会社Bによって売られた証券については、証券会社Bのオペレーションにより、証券数量を示す残高調整データ692を含む指図電文が証券保管振替システム40に送信される。

0087

勘定処理(ステップS2−5)においては、図9(b)に示す取引履歴レコード(561、562)に代えて、図13に示すように、取引履歴レコード(701、702)を口座管理データ記憶部32に記録する。

0088

本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態では、取引管理サーバ20の制御部21は、指図間の照合処理を実行する(ステップS1−5)。次に、取引管理サーバ20の制御部21は、不整合があるかどうかについての判定処理を実行する(ステップS1−6)。取引管理サーバ20の制御部21は、照合一致明細の登録処理を実行する(ステップS1−8)。これにより、相殺可能な指図ロットを特定することができる。

0089

(2)本実施形態では、フェイル連絡が記録されていない場合(ステップS2−1において「YES」の場合)には、取引管理サーバ20の制御部21は、相殺処理を実行する(ステップS2−3)。更に、取引管理サーバ20の制御部21は、相殺処理結果を用いて証券残高調整処理を実行する(ステップS2−4)。これにより、証券管理において、指図毎の残高の調整負担を軽減することができる。
更に、取引管理サーバ20の制御部21は、勘定処理を実行する(ステップS2−5)。これにより、勘定システム30における口座残高の更新負担を軽減することができる。
従って、銀行Cでは、保振DVP決済に係るコスト(振替手数料担保金)負担を軽減することができる。また、証券会社Bでは、銀行Cとの決済のための証券の手当て(証券繰り)や保振DVP決済に係るコスト負担を軽減することができる。証券会社においては、証券保管振替機構ではなく、カストディ銀行を決済場所とすることにより、ネットアウトされた最小の負担(証券と資金)で、大量取引を同時に1回で決済を完了させることができる。

0090

(3)本実施形態では、フェイル連絡記憶部27にフェイル連絡が記録されている場合(ステップS2−1において「YES」の場合)には、取引管理サーバ20の制御部21は、明細指図修正処理を実行する(ステップS2−2)。これにより、残高不足の場合には、後から決済を行なうことができる。

0091

なお、上記各実施形態は以下のように変更してもよい。
・ 上記実施形態では、取引管理サーバ20に、指図データ記憶部22、照合一致明細データ記憶部23、照合不一致明細データ記憶部24、相殺処理結果データ記憶部25、決済方法データ記憶部26、フェイル連絡記憶部27を設けた。各データ記憶部に記録されるデータは、これらに限定されるものではなく、各取引を特定できる情報であればよい。

0092

・ 上記実施形態では、証券会社Aは、決済データ交換ネットワーク10(SWIFT)を利用して、銀行Cに対して、指図ロットを送信する。また、証券会社Bは、所定のネットワークを利用して、銀行Cに対して指図ロットを送信する。送信方法はこれらに限定されるものではない。

0093

・ 上記実施形態では、照合不一致明細データの記録処理において、海外投資家からの指図ロットをキャンセルする。キャンセル対象の指図ロットは、海外投資家からの指図ロットに限定されるものではなく、証券会社Bからの指図ロットをキャンセルするようにしてもよい。

0094

・ 上記実施形態では、この取引管理サーバ20は、この銀行において顧客口座を管理する勘定システム30に接続されている。この勘定システム30は、口座管理データ記憶部32を備えている。ここで、口座管理データ記憶部32を取引管理サーバ20内に設ける構成や、他の銀行の勘定システム30を利用することも可能である。

0095

・ 上記実施形態では、カストディアンにおいて、非居住者の取引を行なうカストディサービスを支援する場合を想定する。本発明の適用対象は、海外約定分のみを対象としたサービスに限定されるものではなく、大量の注文・約定が行なわれる国内取引の決済(例えば、国内機関投資家、ファンドを保有する国内証券会社間の大量決済等)にも適用できる。

0096

・ 上記実施形態では、証券会社(A、B)は、銀行Cに対して、同一決済日の取引指図を束ねてグループ化した指図ロット(ファイル)を送信する。これに代えて、銀行Cにおいて受信した取引指図を束ねてグループ化することにより指図ロットを生成するようにしてもよい。この場合には、取引指図において、グループ化するためのロット識別子を設定しておく。そして、取引管理サーバ20が、共通するロット識別子が設定された取引指図をグループ化して指図ロットを生成する。

0097

10…決済データ交換ネットワーク、20…取引管理サーバ、21…制御部、211…指図管理手段、212…通常決済手段、213…ロット決済手段、214…残高調整手段、215…勘定処理手段、22…指図データ記憶部、23…照合一致明細データ記憶部、24…照合不一致明細データ記憶部、25…相殺処理結果データ記憶部、26…決済方法データ記憶部、27…フェイル連絡記憶部、30…勘定システム、32…口座管理データ記憶部、40…証券保管振替システム。

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