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技術 円二色性測定装置及び円二色性測定方法

出願人 日本分光株式会社
発明者 荒木保幸和田健彦和田明生
出願日 2011年3月25日 (9年10ヶ月経過) 出願番号 2011-067514
公開日 2012年10月22日 (8年3ヶ月経過) 公開番号 2012-202812
状態 特許登録済
技術分野 光学的手段による材料の調査、分析 各種分光測定と色の測定
主要キーワード 測定波数領域 直流成分信号 交流成分信号 時間変化測定 中心波数 DCアンプ 比較性 偏光変調法
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2012年10月22日)のものです。
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図面 (9)

課題

測定の感度向上と確からしさの向上をもたらすCD測定装置及び方法を提供すること。

解決手段

円二色性測定装置は、直線偏光の互いに直交する2つの偏光成分間位相差(δ)を変調して、長軸方向の一致する扁平率の大きい左右の楕円偏光を交互に形成する楕円偏光変調手段と、被測定試料を透過した前記左右の楕円偏光から短軸方向の偏光成分を取り出して、該偏光成分の強度変化を測定する偏光強度測定手段と、前記強度変化の直流成分(DC)、および、前記位相差の変調に同期する前記強度変化の交流成分(AC)をそれぞれ抽出して、該交流成分および該直流成分の比(AC/DC)に前記位相差の変調振幅(δ0)を掛けた値を算出して、被測定試料の円二色性を取得する演算手段と、を備える。

概要

背景

CD測定は、分子立体的な構造を直接解析できる、ほとんど唯一分光学的手法として広く用いられている。その初期には生理活性を有する天然有機化合物の絶対構造の決定や、錯化合物などの立体化学の研究に重用され、その後生化学分野において、たんぱく質をはじめとする生体高分子高次構造の解析に応用されるようになった。生体高分子の熱的安定性の測定、酵素反応反応過程の解析などに極めて有用な手段となっている。また、薬学製薬の分野においても、分子不斉薬効の把握による副作用の低減や、薬剤に配合された酵素などの活性の管理などに重用されている。また、VCD測定は、測定で得られるスペクトル分子構造から計算で予測されるスペクトルの比較性が良いことから、医薬生理活性物質構造解析に応用が拡がりつつある。

CDに限らず、装置の高感度化は、あらゆる分析計測装置で永遠の課題であり、より少ない試料量でより確かな測定結果が得られるよう改良・改善に努力が払われ、今日の姿がある。特に、生体関連の研究分野では、解析しようとする生体成分試料を潤沢な量確保できることは稀で、極限られた微量の試料しか用意できないのが普通である。しかも近年、研究が高度化し、対象となる成分が微量となり、装置の高感度化への要求はますます切実になってきている。この要求に応えるために、装置・システム上の改良・改善に努力が払われているが、実態として、光量を増すとか、光のスループットを上げるとか、信号の利用効率を上げるといったオーソドックスな改善手段は、ほとんど施し尽くされた状態に到達しており、その延長線上で高騰する感度への要求を満たすことは最早困難な状況にある。

(CD測定装置の共通の課題)
基本に戻って、CD測定における高感度化のネックとなっている要因を考えると、CDが吸光度の1/100から1/1000程度という微小な値であることが挙げられる。CDは、左円偏光に対する吸光度(Al)と右円偏光に対する吸光度(Ar)の差(ΔA=Al−Ar)として定義されている。ところがその差は小さく、大きな分子の場合でも吸光度の1/100、通常は1/1000くらいしかないのが普通である。この事実は、単純な見積では、CD測定は吸光光度法の1/100から1/1000程度の感度しか期待できないことを意味している。それでも現在のCD測定装置では、偏光変調法ロックイン増幅法を組み合わせることによって、この単純な期待値より10倍程度の感度向上が達成されているが、吸光度の1/100から1/1000の差を検出していることには変わりない。

この考察は、CD測定を高感度化するためのブレークスルーの手段を示唆している。吸光度の1/1000の差を検出するということは、1000と999の差を測定することであり、これを100と99、あるいは10と9の差として測定するように測定方法を改良できれば、検出感度は単純計算で10倍、100倍向上すると期待できる。そして従来の偏光変調CD測定装置では達成できない高速CD時間変化測定において、上記の測定原理を用いて、検出感度の向上が図られている。

発明者はこの原理を、高速CD時間変化測定のためではなく、従来タイプの偏光変調CD測定装置に適用すべく工夫し、本発明に至ったのである。まず、上述したCD測定装置の共通課題について、ECD、高速CD、VCDの測定装置の順に説明する。ECD測定装置の先行技術として、特開2001−133399号公報(特許文献1)を、また、VCD測定装置の先行技術として、特開2005−43100号公報(特許文献2)をそれぞれ挙げることができる。なお、高速CD測定装置の技術については、特願2010−190514号に詳しく説明されている。

(従来のECD測定装置の概要
最初に、従来のECD測定法について説明する。その光学系は図5、図6に示すようなものである。光源ランプ10を出た光を、分光器11で単色光分光し、偏光子12でY-Z平面に偏光面を有する直線偏光にして位相変調子(PEM)13に通す。このPEMは、ピエゾ効果を利用した素子で、その軸が入射する直線偏光の偏光面と45°の角度で交わるように設置されている。入射する直線偏光は、±45°方向の2つの直線偏光の和と表すことができるが、これらがこのPEMを透過するとき位相差を与えられ、変調周波数f(市販の装置では50kHz)で決まる周期で左/右に交替する円偏光となる。但しこの表現は、理解を助けるためのもので、正確でない。正確には、加わる位相差δ=δ0・sin2πftによって偏光状態が周期的に変わる。その変調の強さ、つまり変調振幅δ0は、1次のベッセル関数J1(δ0)が最大値となるδ0=1.84に設定される。これは従来装置において、CDを反映する交流成分が最大となる最適値である。位相差δが、δ=π/2=1.57のとき円偏光になるから、位相差が最大となるδ=±δ0のところでは、直線偏光が円偏光を通り越して長短が入れ替わった楕円偏光まで変調されることになる。

左右の円偏光は、試料部14に入射する。試料部14にはCDを有する試料が入っており、左右の円偏光が試料を透過すると、左と右で異なった大きさの吸収を受け、それ以降の光は、このCDに依存する強度変動を含むことになる。CD装置では検出器(市販の装置では光電子増倍管、略してPMT)15で検出した光強度を電気信号に変えているが、これは式(1)で表現される。

ここでIl、Irは左と右の円偏光の透過光強度である。この電気信号はDCアンプおよびACアンプへ送られる。DCアンプでは、電気信号を増幅し、そこから直流成分(DC)、即ち(Il+Ir)/2が取得される。また、ACアンプで増幅された電気信号は、さらにロックインアンプへ送られる。ACアンプおよびロックインアンプにより、変調周波数fに同期した周波数の交流成分(AC)、即ち(Il−Ir)・J1(δ0)が取得される。そしてACをDCで割ったものから円二色性ΔAを式(2)で算出している。

(従来のECD測定装置のS/N比改善の問題)
最初に述べたように、一般に円二色性は非常に小さいものであり、大きな分子でもΔA/Aで高々10−2、通常は10−3から10−4であるのが普通である。そうすると、上述の従来のECD測定装置の計測では、非常に大きな直流成分に極僅かに重畳する交流成分を抽出することになり、大きな直流成分に由来する比較的大きな信号ゆらぎが支配的となっていた。このことは、さらに高いS/Nで交流成分を抽出してCDの測定感度を上げることを難しくする大きな要因となっていた。

(高速CD時間変化測定装置の概要)
高速CD時間変化測定装置は、高速CD時間変化測定を可能にするために、従来の偏光変調CD測定装置が改良された装置で、その基本となる構成を図7に示す。白色光光源側から順番に、偏光子31、位相子32、試料部34、検光子35、分光器36および検出器37が光軸上に並ぶ。白色光は偏光子31によってX-Z平面に偏光面を有する直線偏光にされる。直線偏光は位相子32を透過する。この位相子32の進相軸はX軸から微小角度θだけ傾いている。また、位相子32として、適切に小さな位相差δを有するものを選ぶ。その結果、位相子32を通った後の光は、X方向の偏光成分のみではなく、Y方向の偏光成分も僅かに持つ偏光、つまり、直線偏光に近く極めて扁平率の大きい楕円偏光になっている。この楕円偏光が試料を透過すると、試料のCDにより、扁平率が変化する。この変化した楕円偏光が、先の偏光子31とクロスニコルの位置に設置した検光子35を透過する。検光子35によって楕円偏光からY軸方向の偏光成分だけが取り出される。取り出された偏光成分を分光器36に通して単色化し、その偏光強度を検出器37で検出している。このときの測定結果をI+(λ)とする。単一波長だけのデータを取得するほか、分光器36で波長に分光したあとアレイ検出器で波長ごとの複数のデータを同時に取得することで、CDスペクトルを効率的に得るシステムとしてもよい。

次に、位相子32を位相子駆動機構33によって逆に回転して角度を−θとして同様の測定を行う。このときの測定結果をI-(λ)とする。円二色性ΔAは、このI+(λ)、I-(λ)とδから、式(3)に従って計算している。

(高速CD時間変化測定装置の問題)
従来の偏光変調CD測定装置では、偏光変調の速さによって、CD測定における時間分解限界が決まってしまう。これに対し、上述の高速CD時間変化測定装置では位相差の変調を行わず、一定の位相差を有する位相子32を用いて、その進相軸を偏光面に対して±θの角度に合わせる。このようにして左右の円偏光に偏った状態を個々に作り、それぞれの状態で高速時間変化測定を行い、式(3)の演算によって時間変化に伴った左右の円偏光に対する吸光度の差(円二色性ΔA)を求めるものであった。その効果として、感度の向上が得られていた。

しかし、時間変化を追わないで定常状態における円二色性を測定する場合や、時間変化を追うとしても、従来の偏光変調CD測定装置における偏光変調の速さの限界以内での時間変化で十分であり、感度の向上だけを期待する場合には、本システムをそのまま用いるだけでは満足できる測定結果が得られない。本システムでは、位相子32を機械的に動かすことで左右の円偏光に関わる偏光状態を作り出しているから、位相子32を動かすための機械部の精度が厳密でないと、そこの偏り測定値誤差を与えてしまう。また、位相子32を片方に設定して測定し、次に他方に動かして測定するという手順では、両測定値の間の時間的な差を、いくら高速化してもサブ秒より短くすることは困難で、この時間の違いが左右の吸光度の差をとったときの誤差の原因となり得た。

(従来のVCD測定装置の概要)
従来のVCD測定装置も、本発明によって改良しようとする対象である。従来のVCD測定装置の基本となる構成を図8に示す。

赤外光源40から発せられた白色光を、干渉計41によって干渉光にする。偏光子42は、干渉光から直線偏光を取り出し、次いでPEM43で位相変調される。それを試料部44に入射して、試料を透過した光の強度を検出器45で検出する。検出した信号はプリアンプ47で増幅され、そこから抽出されたDC成分はそのままデータ処理装置49へ送られる。また、プリアンプ47で増幅された信号はロックインアンプ48へも送られ、ロックインアンプ48がPEM43の変調周波数に同期した信号を用いてAC成分を抽出してデータ処理装置49へ送る。DC成分およびAC成分はデータ処理装置49で干渉計41の移動鏡位置に同期した時系列の信号として取り込まれる。さらにAC/DCの値が演算される。この値はCDに関係する信号列ではあるが、CDそのものではなく、CDの情報を含むインターフェログラムである。これをデータ処理用のPCに送り、そこでフーリエ変換を施してCDスペクトルを得ている。

(従来のVCD測定装置の問題)
以上のVCD測定装置では、干渉計を通したインターフェログラムを計測に使っている。そこには全波長λ(波数)の光が含まれているので、位相変調の振幅δ0を波長λ毎に適切な大きさに調節することは不可能である。そのため、中心波長を適切に選択し、そこで感度が最適になるように変調振幅δ0を決めることになる。ところが、VCD測定の測定波数範囲(測定波長範囲)は、600cm−1(16μm)から5000cm−1(2μm)に亘る。その結果、ある波長の光については位相差が過大となって感度がなくなる不感帯が生じ、さらにその先では信号が逆転することも起こってしまう。逆転するのは負の係数掛け対処することができるとは言え、感度がなくなる不感帯については対処不能であり、位相差の変調振幅δ0を変えて測定をやり直すしかなかった。

この事情を、1250cm−1(8μm)を中心波数と定め、ここで変調振幅δ0が最適となるように定め、他の波数での変調振幅δ0とCDの感度(効率)を与えるJ1(δ0)を見積もってみる。最適変調振幅δ0は1次のベッセル関数の極値を与えるδ0=1.84ということになる。また各波数における変調振幅はδ0=2π・Δn・d/λであり、PEMの厚さd、誘起される最大の屈折率差Δn、そして波長λで決まる。Δnは波長(波数)に依存するが、Δnを一定とみなして感度J1(δ0)を計算すると、次表のようになる。

中心波数(1250cm−1)の近傍でも、波数によって感度が変るので、これを係数として補正しなければならなくなる。しかし2604cm−1は感度がとなる不感帯になり、それより高い波数帯では信号が逆転し、さらに4762cm−1も不感帯となる。さらに高い波数帯では信号の符号は正転するものの、感度は1/6程度と非常に低くなってしまう。実質的には、この条件で正常に測定できるのは2000cm−1までくらいであり、それより高波数領域を測定するには、その領域の適切な波数を中心波数に設定しなおし、変調振幅δ0の最適化をやり直すことになる。このように中心波数を一つ設定するだけでは、測定波数領域に不感帯や信号の符号の反転する波数域が生じてしまい、一度に測定可能な波数領域が限定されてしまう。

さらにVCD測定装置の場合も、電子遷移CD測定装置と同様、大きな吸収に含まれる左右円偏光に対する吸光度の僅かな差を検出しており、その比が電子遷移に較べるとさらに1/10程度しかなく、感度向上を図る上での、より大きな壁となっている。

概要

測定の感度向上と確からしさの向上をもたらすCD測定装置及び方法を提供すること。円二色性測定装置は、直線偏光の互いに直交する2つの偏光成分間の位相差(δ)を変調して、長軸方向の一致する扁平率の大きい左右の楕円偏光を交互に形成する楕円偏光変調手段と、被測定試料を透過した前記左右の楕円偏光から短軸方向の偏光成分を取り出して、該偏光成分の強度変化を測定する偏光強度測定手段と、前記強度変化の直流成分(DC)、および、前記位相差の変調に同期する前記強度変化の交流成分(AC)をそれぞれ抽出して、該交流成分および該直流成分の比(AC/DC)に前記位相差の変調振幅(δ0)を掛けた値を算出して、被測定試料の円二色性を取得する演算手段と、を備える。

目的

本発明の目的は、上記の技術を、従来のECD測定装置およびVCD測定装置に適用して、これらの測定感度の向上を果たすことであり、特に、従来のVCD測定装置に適用することで、感度の向上だけでなく、測定波長範囲を限定しなければならないという問題をも解決し、振動分光が関与する全波長領域を一度に感度良く測定できる装置およびその測定方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
0件

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請求項1

直線偏光の互いに直交する2つの偏光成分間位相差(δ)を変調して、長軸方向の一致する扁平率の大きい左右の楕円偏光を交互に形成する楕円偏光変調手段と、被測定試料を透過した前記左右の楕円偏光から短軸方向の偏光成分を取り出して、該偏光成分の強度変化を測定する偏光強度測定手段と、前記強度変化の直流成分(DC)、および、前記位相差の変調に同期する前記強度変化の交流成分(AC)をそれぞれ抽出して、該交流成分および該直流成分の比(AC/DC)に前記位相差の変調振幅(δ0)を掛けた値を算出して、被測定試料の円二色性を取得する演算手段と、を備えることを特徴とする円二色性測定装置

請求項2

光源からの赤外光固定鏡および移動鏡に向かうように2分割し、かつ、前記固定鏡および前記移動鏡からの反射光を合成して、光路差(D)の変化に応じた干渉光を形成する干渉手段と、前記干渉光から直線偏光を取り出して、前記光路差(D)の変化よりも大きい変調周波数(f)で、前記直線偏光の互いに直交する2つの偏光成分間の位相差(δ)を変調して、長軸方向の一致する扁平率の大きい左右の楕円偏光を交互に形成する楕円偏光変調手段と、被測定試料を透過した前記左右の楕円偏光から短軸方向の偏光成分を取り出して、該偏光成分の強度変化を測定する偏光強度測定手段と、前記強度変化の直流成分(DC)、および、前記位相差の変調に同期する前記強度変化の交流成分(AC)をそれぞれ抽出し、該交流成分および該直流成分の比(AC/DC)を縦軸、前記光路差(D)を横軸とするインターフェログラムフーリエ変換を施し、フーリエ変換後の値に前記位相差の変調振幅(δ0)を掛けた値を算出して、被測定試料の円二色性を取得する演算手段と、を備えることを特徴とする円二色性測定装置。

請求項3

請求項1または2記載の測定装置において、前記楕円偏光変調手段は、入射光から直線偏光を取り出す偏光子と、前記直線偏光を変調して左右の楕円偏光を形成する位相変調子と、を含み、前記偏光強度測定手段は、被測定試料を透過した前記左右の楕円偏光のうちの短軸方向の直線偏光を透過する検光子と、この透過した直線偏光の強度を検出する検出器と、を含み、前記検光子は、前記偏光子に対して直交ニコルに設置されていることを特徴とする円二色性測定装置。

請求項4

請求項1から3のいずれかに記載の測定装置は、所定の測定波長領域の円二色性スペクトルを取得する測定装置であって、前記楕円偏光変調手段の位相差(δ)の変調振幅(δ0)は、前記測定波長領域の全領域で1/10ラジアン以下であることを特徴とする円二色性測定装置。

請求項5

直線偏光の互いに直交する2つの偏光成分間の位相差(δ)を変調して、長軸方向の一致する扁平率の大きい左右の楕円偏光を交互に形成する楕円偏光変調工程と、被測定試料を透過した前記左右の楕円偏光から短軸方向の偏光成分を取り出して、該偏光成分の強度変化を測定する偏光強度測定手段と、前記強度変化の直流成分(DC)、および、前記位相差の変調に同期する前記強度変化の交流成分(AC)をそれぞれ抽出して、該交流成分および該直流成分の比(AC/DC)に前記位相差の変調振幅(δ0)を掛けた値を算出して、被測定試料の円二色性を取得する演算工程と、を備えることを特徴とする円二色性測定方法

請求項6

請求項5記載の測定方法において、さらに、光源からの赤外光を固定鏡および移動鏡に向かうように2分割し、かつ、前記固定鏡および前記移動鏡からの反射光を合成して、光路差(D)の変化に応じた干渉光を形成する干渉光形成工程を備え、前記楕円偏光変調工程では、前記干渉光から直線偏光を取り出して、前記光路差(D)の変化よりも大きい変調周波数(f)で、前記直線偏光の互いに直交する2つの偏光成分間の位相差(δ)を変調し、前記演算工程では、前記強度変化の直流成分(DC)、および、前記位相差の変調に同期する前記強度変化の交流成分(AC)をそれぞれ抽出して、該交流成分および該直流成分の比(AC/DC)を縦軸、前記光路差(D)を横軸とするインターフェログラムにフーリエ変換を施し、フーリエ変換後の値に前記位相差の変調振幅(δ0)を掛けた値を算出して、被測定試料の円二色性を取得することを特徴とする円二色性測定方法。

技術分野

0001

本発明は円二色性Circular Dichroism、略してCD)測定の感度向上と確からしさの向上をもたらす測定方法及び装置の改良に関する。円二色性測定装置は、紫外可視近赤外領域で、主として電子遷移に関わる円二色性(ECDと呼ばれる)を測定する装置と、赤外領域で、主として振動遷移に関わる円二色性(振動円二色性:VCDと呼ばれる)を測定する装置とがあり、本発明では両装置を対象とする。

背景技術

0002

CD測定は、分子立体的な構造を直接解析できる、ほとんど唯一分光学的手法として広く用いられている。その初期には生理活性を有する天然有機化合物の絶対構造の決定や、錯化合物などの立体化学の研究に重用され、その後生化学分野において、たんぱく質をはじめとする生体高分子高次構造の解析に応用されるようになった。生体高分子の熱的安定性の測定、酵素反応反応過程の解析などに極めて有用な手段となっている。また、薬学製薬の分野においても、分子不斉薬効の把握による副作用の低減や、薬剤に配合された酵素などの活性の管理などに重用されている。また、VCD測定は、測定で得られるスペクトル分子構造から計算で予測されるスペクトルの比較性が良いことから、医薬生理活性物質構造解析に応用が拡がりつつある。

0003

CDに限らず、装置の高感度化は、あらゆる分析計測装置で永遠の課題であり、より少ない試料量でより確かな測定結果が得られるよう改良・改善に努力が払われ、今日の姿がある。特に、生体関連の研究分野では、解析しようとする生体成分試料を潤沢な量確保できることは稀で、極限られた微量の試料しか用意できないのが普通である。しかも近年、研究が高度化し、対象となる成分が微量となり、装置の高感度化への要求はますます切実になってきている。この要求に応えるために、装置・システム上の改良・改善に努力が払われているが、実態として、光量を増すとか、光のスループットを上げるとか、信号の利用効率を上げるといったオーソドックスな改善手段は、ほとんど施し尽くされた状態に到達しており、その延長線上で高騰する感度への要求を満たすことは最早困難な状況にある。

0004

(CD測定装置の共通の課題)
基本に戻って、CD測定における高感度化のネックとなっている要因を考えると、CDが吸光度の1/100から1/1000程度という微小な値であることが挙げられる。CDは、左円偏光に対する吸光度(Al)と右円偏光に対する吸光度(Ar)の差(ΔA=Al−Ar)として定義されている。ところがその差は小さく、大きな分子の場合でも吸光度の1/100、通常は1/1000くらいしかないのが普通である。この事実は、単純な見積では、CD測定は吸光光度法の1/100から1/1000程度の感度しか期待できないことを意味している。それでも現在のCD測定装置では、偏光変調法ロックイン増幅法を組み合わせることによって、この単純な期待値より10倍程度の感度向上が達成されているが、吸光度の1/100から1/1000の差を検出していることには変わりない。

0005

この考察は、CD測定を高感度化するためのブレークスルーの手段を示唆している。吸光度の1/1000の差を検出するということは、1000と999の差を測定することであり、これを100と99、あるいは10と9の差として測定するように測定方法を改良できれば、検出感度は単純計算で10倍、100倍向上すると期待できる。そして従来の偏光変調CD測定装置では達成できない高速CD時間変化測定において、上記の測定原理を用いて、検出感度の向上が図られている。

0006

発明者はこの原理を、高速CD時間変化測定のためではなく、従来タイプの偏光変調CD測定装置に適用すべく工夫し、本発明に至ったのである。まず、上述したCD測定装置の共通課題について、ECD、高速CD、VCDの測定装置の順に説明する。ECD測定装置の先行技術として、特開2001−133399号公報(特許文献1)を、また、VCD測定装置の先行技術として、特開2005−43100号公報(特許文献2)をそれぞれ挙げることができる。なお、高速CD測定装置の技術については、特願2010−190514号に詳しく説明されている。

0007

(従来のECD測定装置の概要
最初に、従来のECD測定法について説明する。その光学系は図5図6に示すようなものである。光源ランプ10を出た光を、分光器11で単色光分光し、偏光子12でY-Z平面に偏光面を有する直線偏光にして位相変調子(PEM)13に通す。このPEMは、ピエゾ効果を利用した素子で、その軸が入射する直線偏光の偏光面と45°の角度で交わるように設置されている。入射する直線偏光は、±45°方向の2つの直線偏光の和と表すことができるが、これらがこのPEMを透過するとき位相差を与えられ、変調周波数f(市販の装置では50kHz)で決まる周期で左/右に交替する円偏光となる。但しこの表現は、理解を助けるためのもので、正確でない。正確には、加わる位相差δ=δ0・sin2πftによって偏光状態が周期的に変わる。その変調の強さ、つまり変調振幅δ0は、1次のベッセル関数J1(δ0)が最大値となるδ0=1.84に設定される。これは従来装置において、CDを反映する交流成分が最大となる最適値である。位相差δが、δ=π/2=1.57のとき円偏光になるから、位相差が最大となるδ=±δ0のところでは、直線偏光が円偏光を通り越して長短が入れ替わった楕円偏光まで変調されることになる。

0008

左右の円偏光は、試料部14に入射する。試料部14にはCDを有する試料が入っており、左右の円偏光が試料を透過すると、左と右で異なった大きさの吸収を受け、それ以降の光は、このCDに依存する強度変動を含むことになる。CD装置では検出器(市販の装置では光電子増倍管、略してPMT)15で検出した光強度を電気信号に変えているが、これは式(1)で表現される。

0009

0010

ここでIl、Irは左と右の円偏光の透過光強度である。この電気信号はDCアンプおよびACアンプへ送られる。DCアンプでは、電気信号を増幅し、そこから直流成分(DC)、即ち(Il+Ir)/2が取得される。また、ACアンプで増幅された電気信号は、さらにロックインアンプへ送られる。ACアンプおよびロックインアンプにより、変調周波数fに同期した周波数の交流成分(AC)、即ち(Il−Ir)・J1(δ0)が取得される。そしてACをDCで割ったものから円二色性ΔAを式(2)で算出している。

0011

0012

(従来のECD測定装置のS/N比改善の問題)
最初に述べたように、一般に円二色性は非常に小さいものであり、大きな分子でもΔA/Aで高々10−2、通常は10−3から10−4であるのが普通である。そうすると、上述の従来のECD測定装置の計測では、非常に大きな直流成分に極僅かに重畳する交流成分を抽出することになり、大きな直流成分に由来する比較的大きな信号ゆらぎが支配的となっていた。このことは、さらに高いS/Nで交流成分を抽出してCDの測定感度を上げることを難しくする大きな要因となっていた。

0013

(高速CD時間変化測定装置の概要)
高速CD時間変化測定装置は、高速CD時間変化測定を可能にするために、従来の偏光変調CD測定装置が改良された装置で、その基本となる構成を図7に示す。白色光光源側から順番に、偏光子31、位相子32、試料部34、検光子35、分光器36および検出器37が光軸上に並ぶ。白色光は偏光子31によってX-Z平面に偏光面を有する直線偏光にされる。直線偏光は位相子32を透過する。この位相子32の進相軸はX軸から微小角度θだけ傾いている。また、位相子32として、適切に小さな位相差δを有するものを選ぶ。その結果、位相子32を通った後の光は、X方向の偏光成分のみではなく、Y方向の偏光成分も僅かに持つ偏光、つまり、直線偏光に近く極めて扁平率の大きい楕円偏光になっている。この楕円偏光が試料を透過すると、試料のCDにより、扁平率が変化する。この変化した楕円偏光が、先の偏光子31とクロスニコルの位置に設置した検光子35を透過する。検光子35によって楕円偏光からY軸方向の偏光成分だけが取り出される。取り出された偏光成分を分光器36に通して単色化し、その偏光強度を検出器37で検出している。このときの測定結果をI+(λ)とする。単一波長だけのデータを取得するほか、分光器36で波長に分光したあとアレイ検出器で波長ごとの複数のデータを同時に取得することで、CDスペクトルを効率的に得るシステムとしてもよい。

0014

次に、位相子32を位相子駆動機構33によって逆に回転して角度を−θとして同様の測定を行う。このときの測定結果をI-(λ)とする。円二色性ΔAは、このI+(λ)、I-(λ)とδから、式(3)に従って計算している。

0015

0016

(高速CD時間変化測定装置の問題)
従来の偏光変調CD測定装置では、偏光変調の速さによって、CD測定における時間分解限界が決まってしまう。これに対し、上述の高速CD時間変化測定装置では位相差の変調を行わず、一定の位相差を有する位相子32を用いて、その進相軸を偏光面に対して±θの角度に合わせる。このようにして左右の円偏光に偏った状態を個々に作り、それぞれの状態で高速時間変化測定を行い、式(3)の演算によって時間変化に伴った左右の円偏光に対する吸光度の差(円二色性ΔA)を求めるものであった。その効果として、感度の向上が得られていた。

0017

しかし、時間変化を追わないで定常状態における円二色性を測定する場合や、時間変化を追うとしても、従来の偏光変調CD測定装置における偏光変調の速さの限界以内での時間変化で十分であり、感度の向上だけを期待する場合には、本システムをそのまま用いるだけでは満足できる測定結果が得られない。本システムでは、位相子32を機械的に動かすことで左右の円偏光に関わる偏光状態を作り出しているから、位相子32を動かすための機械部の精度が厳密でないと、そこの偏り測定値誤差を与えてしまう。また、位相子32を片方に設定して測定し、次に他方に動かして測定するという手順では、両測定値の間の時間的な差を、いくら高速化してもサブ秒より短くすることは困難で、この時間の違いが左右の吸光度の差をとったときの誤差の原因となり得た。

0018

(従来のVCD測定装置の概要)
従来のVCD測定装置も、本発明によって改良しようとする対象である。従来のVCD測定装置の基本となる構成を図8に示す。

0019

赤外光源40から発せられた白色光を、干渉計41によって干渉光にする。偏光子42は、干渉光から直線偏光を取り出し、次いでPEM43で位相変調される。それを試料部44に入射して、試料を透過した光の強度を検出器45で検出する。検出した信号はプリアンプ47で増幅され、そこから抽出されたDC成分はそのままデータ処理装置49へ送られる。また、プリアンプ47で増幅された信号はロックインアンプ48へも送られ、ロックインアンプ48がPEM43の変調周波数に同期した信号を用いてAC成分を抽出してデータ処理装置49へ送る。DC成分およびAC成分はデータ処理装置49で干渉計41の移動鏡位置に同期した時系列の信号として取り込まれる。さらにAC/DCの値が演算される。この値はCDに関係する信号列ではあるが、CDそのものではなく、CDの情報を含むインターフェログラムである。これをデータ処理用のPCに送り、そこでフーリエ変換を施してCDスペクトルを得ている。

0020

(従来のVCD測定装置の問題)
以上のVCD測定装置では、干渉計を通したインターフェログラムを計測に使っている。そこには全波長λ(波数)の光が含まれているので、位相変調の振幅δ0を波長λ毎に適切な大きさに調節することは不可能である。そのため、中心波長を適切に選択し、そこで感度が最適になるように変調振幅δ0を決めることになる。ところが、VCD測定の測定波数範囲(測定波長範囲)は、600cm−1(16μm)から5000cm−1(2μm)に亘る。その結果、ある波長の光については位相差が過大となって感度がなくなる不感帯が生じ、さらにその先では信号が逆転することも起こってしまう。逆転するのは負の係数掛け対処することができるとは言え、感度がなくなる不感帯については対処不能であり、位相差の変調振幅δ0を変えて測定をやり直すしかなかった。

0021

この事情を、1250cm−1(8μm)を中心波数と定め、ここで変調振幅δ0が最適となるように定め、他の波数での変調振幅δ0とCDの感度(効率)を与えるJ1(δ0)を見積もってみる。最適変調振幅δ0は1次のベッセル関数の極値を与えるδ0=1.84ということになる。また各波数における変調振幅はδ0=2π・Δn・d/λであり、PEMの厚さd、誘起される最大の屈折率差Δn、そして波長λで決まる。Δnは波長(波数)に依存するが、Δnを一定とみなして感度J1(δ0)を計算すると、次表のようになる。

0022

0023

中心波数(1250cm−1)の近傍でも、波数によって感度が変るので、これを係数として補正しなければならなくなる。しかし2604cm−1は感度がとなる不感帯になり、それより高い波数帯では信号が逆転し、さらに4762cm−1も不感帯となる。さらに高い波数帯では信号の符号は正転するものの、感度は1/6程度と非常に低くなってしまう。実質的には、この条件で正常に測定できるのは2000cm−1までくらいであり、それより高波数領域を測定するには、その領域の適切な波数を中心波数に設定しなおし、変調振幅δ0の最適化をやり直すことになる。このように中心波数を一つ設定するだけでは、測定波数領域に不感帯や信号の符号の反転する波数域が生じてしまい、一度に測定可能な波数領域が限定されてしまう。

0024

さらにVCD測定装置の場合も、電子遷移CD測定装置と同様、大きな吸収に含まれる左右円偏光に対する吸光度の僅かな差を検出しており、その比が電子遷移に較べるとさらに1/10程度しかなく、感度向上を図る上での、より大きな壁となっている。

先行技術

0025

特開2001−133399号公報
特開2005−43100号公報

発明が解決しようとする課題

0026

本発明は、高速CD時間変化測定装置において達成された技術をベースとする。すなわち、直線偏光に小さな位相差δを与えて扁平率が極めて大きい楕円偏光とし、その長軸方向に直交する方向に検光子をおいて、短軸方向の成分だけを検出することにより、バックグランドに相当する大きな長軸方向の成分を除く。これによって、CDを直接反映する信号だけが優先的に取り出されて、感度の向上を実現するという技術である。そして、本発明の目的は、上記の技術を、従来のECD測定装置およびVCD測定装置に適用して、これらの測定感度の向上を果たすことであり、特に、従来のVCD測定装置に適用することで、感度の向上だけでなく、測定波長範囲を限定しなければならないという問題をも解決し、振動分光が関与する全波長領域を一度に感度良く測定できる装置およびその測定方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0027

本発明の円二色性測定装置は、以下の楕円偏光変調手段、偏光強度測定手段および演算手段を備えることを特徴とする。楕円偏光変調手段は、直線偏光の互いに直交する2つの偏光成分間の位相差(δ)を変調して、長軸方向の一致する扁平率の大きい左右の楕円偏光を交互に形成する。偏光強度測定手段は、被測定試料を透過した前記左右の楕円偏光から短軸方向の偏光成分を取り出して、該偏光成分の強度変化を測定する。演算手段は、前記強度変化の直流成分(DC)、および、前記位相差の変調に同期する前記強度変化の交流成分(AC)をそれぞれ抽出して、該交流成分および該直流成分の比(AC/DC)に前記位相差の変調振幅(δ0)を掛けた値を算出して、被測定試料の円二色性を取得する。

0028

この構成によれば、楕円偏光変調手段が、直線偏光を円偏光になるまで変調しないで、直線偏光を扁平率の大きい楕円偏光の状態まで変調する。よって、直線偏光から扁平率の大きい左回り右回りの楕円偏光が交互に形成される。さらに、偏光強度測定手段が、試料を透過した左右の楕円偏光の光束を全て検出するのではなくて、左右の楕円偏光のうちの短軸方向の偏光成分だけを取り出して、その偏光成分の光束を検出し、変調に応じた偏光成分の強度変化を測定する。このようにすれば、CDを直接反映する信号だけを優先的に取り出すことができる。よって、円二色性測定の感度向上と確からしさの向上を実現できる。なお、所望の円二色性を得るには、測定された強度変化からDC成分とAC成分を抽出して、その比(AC/DC)に変調振幅(δ0)を掛ける演算を行えばよい。

0029

また、本発明の円二色性測定装置は、以下の干渉手段、楕円偏光変調手段、偏光強度測定手段および演算手段を備えることを特徴とする。干渉手段は、光源からの赤外光固定鏡および移動鏡に向かうように2分割し、かつ、前記固定鏡および前記移動鏡からの反射光を合成して、光路差(D)の変化に応じた干渉光を形成する。楕円偏光変調手段は、前記干渉光から直線偏光を取り出して、前記光路差(D)の変化よりも大きい変調周波数(f)で、前記直線偏光の互いに直交する2つの偏光成分間の位相差(δ)を変調して、長軸方向の一致する扁平率の大きい左右の楕円偏光を交互に形成する。偏光強度測定手段は、被測定試料を透過した前記左右の楕円偏光から短軸方向の偏光成分を取り出して、該偏光成分の強度変化を測定する。演算手段は、前記強度変化の直流成分(DC)、および、前記位相差の変調に同期する前記強度変化の交流成分(AC)をそれぞれ抽出し、該交流成分および該直流成分の比(AC/DC)を縦軸、前記光路差(D)を横軸とするインターフェログラムにフーリエ変換を施し、フーリエ変換後の値に前記位相差の変調振幅(δ0)を掛けた値を算出して、被測定試料の円二色性を取得する。

0030

この構成では、楕円偏光変調手段に入射する測定光は、干渉光である。なお、単色光が干渉計に通された場合には、その干渉光は光路差に応じたサインカーブを描く。しかし、赤外吸収の測定では、測定光は所定の波長領域の連続光であり、その干渉光は単色光が描くサインカーブの重ね合わせとなる。このような波形をインターフェログラムと呼ぶ。本発明の構成によれば、楕円偏光変調手段が、インターフェログラムを描く干渉光から直線偏光を取り出して、前述の発明と同様に、直線偏光を円偏光になるまで変調しないで、扁平率の大きい楕円偏光の状態まで変調する。よって、インターフェログラムの状態の左右の楕円偏光が交互に形成されることになる。また、前述の発明と同様に、偏光強度測定手段が、試料を透過した左右の楕円偏光の光束を全て検出するのではなくて、左右の楕円偏光のうちの短軸方向の偏光成分だけを取り出して、その偏光成分の光束を検出し、変調に応じた偏光成分の強度変化を測定する。ここで測定される偏光成分もインターフェログラムの状態であるので、所望の円二色性を得るには、測定された強度変化からDC成分とAC成分を抽出して、その比(AC/DC)にフーリエ変換を施せばよい。そして、変換後の値に変調振幅(δ0)を掛ける演算を行えばよい。従って、前述の発明と同様に、感度の向上が得られる。さらに、測定波長領域で、不感あるいは符号の反転が生じず、測定波長領域が楕円変調手段の変調振幅を設定する中心波長から限られた領域に限定されずに済む。従って、全波長領域を一度に感度良く測定することができる。

0031

また、楕円偏光変調手段は、入射光から直線偏光を取り出す偏光子、および、前記直線偏光を変調して左右の楕円偏光を形成する位相変調子を含む。また、偏光強度測定手段は、被測定試料を透過した前記左右の楕円偏光のうちの短軸方向の直線偏光を透過する検光子、および、この透過した直線偏光の強度を検出する検出器を含む。そして、本発明では、検光子は、偏光子に対して直交ニコルに設置されていることが好ましい。
この構成によれば、偏光子と検光子とが直交ニコルの関係にあるので、検光子が左右の楕円偏光の短軸方向の偏光成分を正確に透過させることができる。

0032

また、本発明は、所定の測定波長領域の円二色性スペクトルを取得する円二色性測定装置であって、楕円偏光変調手段の位相差(δ)の変調振幅(δ0)は、測定波長領域の全領域で1/10ラジアン以下であることが好ましい。
この構成によれば、従来のECD測定法での変調振幅がδ0=1.84ラジアンであることと比べると、変調振幅が極微小となる。よって、位相差の小さく変調精度の高い位相変調子を採用できる。

図面の簡単な説明

0033

本発明のCD測定装置の基本的な構成を示す図である。
本発明の第1実施形態のECD測定装置の光路図である。
前記ECD測定装置の全体構成図である。
本発明の第2実施形態のVCD測定装置の全体構成図である。
従来のCD測定装置の基本的な構成を示す図である。
従来のCDの検出原理に係る光学系の概略図である。
高速CD時間変化測定装置の光学系の概略図である。
従来のVCD測定装置の概略図である。

0034

本発明の円二色性測定装置の基本的な構成について図1を用いて説明する。測定光学系は偏光子501、位相変調子(PEM)502、試料部503、検光子(アナライザ)504、検出器505からなり、この順に測定光500の光軸上に配置されている。

0035

偏光子501は、測定光500からY−Z平面に偏光面を有する直線偏光を取り出すように配置されている。PEM502はその主軸をX方向から45°傾けた状態で配置されている。従来のECD測定装置では、PEMは、各測定波長において1次のベッセル関数が最大値となるδ0=1.84(ラジアン)の変調振幅を与えるようなプログラムによって駆動される。しかし、本発明では全波長領域でそれよりはるかに小さいδ0=0.1(ラジアン)、至適には0.01(ラジアン)となるよう、PEMの駆動電力コントロールする。なお、δ0は位相変調をδ=δ0sin2πftと表したときの変調振幅を示し、予め標準試料を用いた測定によって得られ、記憶されている。

0036

直線偏光はPEM502により位相差を変調される。具体的には、直線偏光の互いに直交する2つの偏光成分間の位相差(δ)がPEM502により変調される。そして、長軸方向(Y方向)の一致する扁平率の大きい左右の楕円偏光が交互に形成される。
検光子504は、試料部503の後段に偏光子501とクロスニコルとなるように設けられている。この検光子504により、試料部503の試料を透過した左右の楕円偏光から、短軸方向(X方向)の偏光成分が取り出される。そして、検出器505は、短軸方向の偏光成分の強度変化を測定する。

0037

データ処理系は、プリアンプ506、ロックインアンプ508、DCアンプ507、PEMドライバ509、A/Dコンバータ510およびデータ処理装置511から構成されている。

0038

検出器505で検出された光強度信号は、プリアンプ506で増幅された後、その直流成分と交流成分とが別々に増幅される。ロックインアンプ508は、PEM502の駆動周波数と同期する信号をPEMドライバ509から受けて、駆動周波数と同じ周波数成分である交流成分信号(AC)を光強度信号から抽出する。DCアンプ507は、光強度信号から直流成分信号(DC)を抽出する。直流成分信号と交流成分信号は、適当なA/Dコンバータ510で数値化されて、データ処理装置511に取り込まれる。データ処理装置511においては、CD値(ΔA)は、式(4)に従って算出される。すなわち、交流成分および直流成分の比(AC/DC)に位相差の変調振幅δ0を掛けた値を算出して、被測定試料の円二色性を取得する。

0039

0040

[第1実施形態]
図2は本実施形態のECD測定装置の具体的な測定光学系の構成を示す光路図である。測定光学系は、光源室分光器室、位相変調室、試料室および検出室に大別される。光源室には、光源ランプ600および集光鏡601が配置され、分光器室へ測定光を供給する。

0041

分光器室には、第1プリズム系および第2プリズム系の各光学素子からなる分光器602が形成され、光源からの測定光を2つの結晶石英プリズム604、606を分光素子として単色化する。第1プリズム系は、スリット603、コリメータ鏡605および第1プリズム604からなり、光源室からの測定光を所定の波長領域の光に分光する。また、第2プリズム系も同様に、スリット603、コリメータ鏡605および第2プリズム606からなる。従来のシステムでは、第2プリズム606を偏光子としても働かせているが、これを踏襲することは好適である。すなわち、第1プリズム系からの測定光を所定の単色光に分光するとともに、直線偏光にする。直線偏光はレンズ607で集光され、位相変調室に送られる。

0042

位相変調室には、PEM608およびシャッター609が配置されている。分光器602からの直線偏光は、PEM608で0.01ラジアン程度の小さな位相変調を加えられ、扁平率が大きく直線偏光に近い左右の楕円偏光となる。左右の楕円偏光は、位相差の変調周波数に応じて交互に形成され、シャッター609を通って、試料室に送られる。

0043

左右の楕円偏光は試料部610を透過した後、検出室に送られる。検出室には本発明で特徴的な検光子611および検出器612が配置されている。左右の楕円偏光を検光子611に通して楕円の短軸成分である直線偏光成分を取り出し、その強度を検出器612で検出する。

0044

なお、偏光子として機能する第2プリズム606および出射スリット603は、測定光から取り出す偏光が紙面に平行な直線偏光となるように配置されている。一方、検光子611は、楕円偏光から紙面に垂直な偏光成分だけを取り出すよう配置されている。

0045

図3は本実施形態のECD測定装置の全体構成図である。ここでは、検出器612で測定された強度信号の処理システムについて説明する。検出器612で検出された光の強度信号は、プリアンプ613で増幅され、ACアンプおよびDCアンプにそれぞれ送られる。ACアンプ618は、強度信号中の交流成分を増幅する。さらにロックインアンプ619は、増幅された交流成分信号から変調周波数と同じ周波数成分を抽出する。抽出された交流成分信号はA/Dコンバータ621で数値化されてデータ処理装置622に取り込まれる。

0046

一方、DCアンプ620は、強度信号中の直流成分を増幅する。増幅された直流成分信号は、A/Dコンバータで数値化されデータ処理装置622に取り込まれる。また、DCアンプ620からの直流成分の一部は、差動アンプ617に取り入れられ、1Vの基準電圧と比較される。そして、PMTHTV616は、直流成分の出力が基準電圧と同じ1Vになるように、検出器612であるPMTの印加電圧をコントロールする。これにより、自動的に所望の信号レベルでAC/DCを演算することができる。

0047

データ処理装置622の取り込んだ信号は、基本的にAC/DCであり、データ処理装置622において式(4)に示した係数(−δ0/ln10)を乗じられてCDデータとなる。

0048

本実施形態では、PEMの駆動電力を、全波長領域で一定とするのが、システムの簡略化のためには好都合である。その結果として、変調振幅δ0は波長によって変化するので、それを係数として補正する。そうしないで、全波長領域で変調振幅δ0が一定になるようPEMの駆動電力をプログラムすることも可能である。

0049

(δ0を実測で求める方法)
前述のように、CDを算出するには光強度の検出信号から得られたAC/DCに変調の強度に関係する係数(変調振幅δ0)を掛ける必要があり、予めこの変調振幅δ0が分かっていなければならない。この発明のきっかけとなった先行の高速CD時間変化測定装置においても、図7に示したように位相子32を機械的に動かして2つの偏光状態を作り出しており、ここでもその位相子32の位相差が既知であるは必要であった。しかし、位相子32はスタティックなものであって、エリプソメトリーなどのような既知の手段によって実測可能なものであった。ところが本発明では、この変調振幅δ0は、図1のようにPEM502を構成する結晶に振動を与え、その振動からひずみを生じさせ、そのひずみが結晶に屈折率の異方性生起し、それが直交する2つの直線偏光に位相差を与え、それが変調の強度となっているダイナミックなものである。従って、スタティックな位相差を測定するエリプソメトリーなどのような通常の手段によっては実測できない。このダイナミックな位相変調の強度(変調振幅δ0)を、実測・確定する手段がなければ、本発明は成り立たない。この点も、先行技術と決定的に違うところである。

0050

本発明のために、ダイナミックなPEM502の変調振幅δ0を実測で求める方法を説明する。このための基準試料として、スタティックな複屈折性を有する素子を用いる。このような素子としては、結晶石英やサファイヤのような透明な1軸性結晶板が適当である。その位相差は0.1ラジアン程度のものが適当である。そして、その位相差を、波長に対するスペクトルとして、エリプソメトリーなどで実測しておく。

0051

こうして位相差が求まっている基準試料を、その軸をX軸に対して45°傾けて、即ちPEMの軸に一致させる方向にして試料部503に置く。この状態で本発明の測定を行うと、直流成分はDC=1/2(偏光子を通って直線偏光になったときの光の強度を1とする)、交流成分は式(5)となる。

0052

0053

Δは基準試料の位相差である。これが既知であるから、目的のPEMの変調振幅δ0を、式(6)で求めることができる。

0054

0055

[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係るVCD測定装置について説明する。
図4は、VCD測定装置の全体構成図である。基本的な構成は、図1の光学系の構成と共通しているが、前述の第1実施形態では、測定光として分光計からの単色光を用いるのに対して、本実施形態では、測定光として干渉計からの干渉光を用いる点で相違する。

0056

すなわち、赤外光源700から出た光は干渉計702を通じてインターフェログラムを描く干渉光となる。干渉計702には、集光鏡701を反射した赤外光が供給される。干渉計702は、測定光を2つの光束に分割するビームスプリッタ706を有する。分割された一方の光束(ビームスプリッタの反射光)は固定鏡705を反射してビームスプリッタ706へ戻り、他方の光束(ビームスプリッタの透過光)は可動鏡707を反射して同様にビームスプリッタ706へ戻る。2つの光束はビームスプリッタ706で合成され干渉光となって出射される。干渉光は、可動鏡707の移動位置に応じた強度、すなわち、2つの光束の光路差(D)に応じた強度を有する干渉光として出射される。

0057

なお、干渉光を偏光子708で直線偏光のインターフェログラムとして、PEM709で位相変調を加え、試料部710に入射させることは、従来の振動CD測定装置と基本的に同じである。唯、PEMは、本発明の根幹に従って、全波数領域に亘って変調強度が0.1ラジアン以下、至適には0.01ラジアンとなる状態で稼動させる。さらに本発明では、試料部710の後に新たに検光子711を取り付けている。検光子711を透過した光は集光レンズ712で検出器713に集光される。検光子711は、前段に設けられた偏光子708とクロスニコルの状態に設置されている。

0058

検出器713の検出信号は、やはり従来のVCD測定装置と同様に、プリアンプ714で増幅された後、直流成分はそのままデータ処理装置718に取り込まれる。また、検出信号の交流成分はPEMの変調周波数に同期させたロックインアンプ717によって抽出され、データ処理装置718に干渉計の移動鏡の位置に同期した時系列の信号として取り込まれる。データ処理装置718は、各成分からAC/DCの値を演算する。この演算結果はCDに関係する信号列ではあるが、CDそのものではなく、インターフェログラムである。従って、これをデータ処理用のコントロールPC720に送り、そこでフーリエ変換が施されて波長(波数ν)に対するスペクトルとなる。このスペクトルに、波数νのパラメータを有する変調振幅δ0を掛けて、式(7)によりCDスペクトルを得ることができる。式中のF[ ]はフーリエ変換を表す。

0059

0060

[本発明の測定原理の正当性の証明]
次に、本発明のCDの測定原理が適正であることを、ジョーンズベクトルジョーンズ行列の手法を用いて説明する。図1の偏光子501を通過した後のY軸方向の直線偏光をジョーンズベクトルでJ1は式(8)のように表される。

0061

0062

さらに、変調位相差δ(=δ0sin2πft)を与えるPEM502、左右の円偏光に対してそれぞれ振幅透過率tl,trの円二色性を示す試料、X軸方向の検光子の作用を示すジョーンズ行列MPEM,MS,MAは、式(9)ように表される。

0063

0064

PEM502、試料部503、検光子504を通過した後のジョーンズベクトルJ2は、J1にこれらの行列を順に左から掛けたものとなり、式(10)のようになる。

0065

検出される信号強度は、この絶対値の2乗となり、それは式(11)のようになる。

0066

δは小さいのでsinδ=δ、sin2δ=2δと近似でき、tlとtrの差は小さいので、(tl−tr)2=0と近似できる。式(11)は次式(12)となる。

0067

位相差δの定義および(tl−tr)2=0の近似式から、δ2、tl・trを示す式(13)が導かれる。

0068

上式(13)の関係を代入すると、最終的に強度Iは式(14)となる。

0069

そうすると、直流成分DCと変調周波数fと同じ周波数の交流成分ACは、式(15)となる。

0070

よって、CD(ΔA)と光の強度Iの関係は、式(16)で表される。

0071

ここで、I、ΔIは、式(17)で表される。

0072

従って、式(16)は、式(18)となって、前述の式(4)の正当性が照明された。

0073

[変調振幅の実測方法の正当性の証明]
次に、位相差Δのスタティックな位相子を基準試料として使って、PEMの変調振幅δ0を実測する方法の根拠を、ジョーンズベクトル、ジョーンズ行列の手法を用いて説明する。

0074

図1において、スタティックな位相差Δを有する位相子をX軸に対して45°の方向に傾けて基準試料として使ったときのジョーンズ行列Mstdは、式(19)と表される。

0075

これを式(10)のMSに代えて計算すると、式(20)、(21)となる。

0076

0077

δは小さいのでsin2δ=2δ、cos2δ=1−2δ2と近似できて式(22)となる。

0078

前式(13)と同様、式(23)を代入すると、式(24)が得られる。

0079

0080

従って、式(25)となって、前述の式(6)の正当性が証明された。

0081

(本発明のCDの検出感度について)
続いて本発明による方法が感度の点で従来法に優れることを説明する。そのために、従来の偏光変調CD測定装置と本発明による偏光変調CD測定装置で検出される直流信号および交流信号を比較する。簡単のために、偏光子を通って直線偏光になったときの光の強度を1.0として、信号強度の比較を行う。また簡単のために、試料の平均の吸光度を1.0、ΔA/Aを1/1000として比較を行う。

0082

従来法による信号強度は式(1)で表されるものとなり、直流信号DCは、DC=(Il+Ir)/2、交流信号ACは、AC=(Il−Ir)・J1(δ0)=0.5819x(Il−Ir)である。これに対して、本発明による方法は式(15)で表されるものとなり、こちらの変調振幅δ0は至適の0.01とする。

0083

これらの条件に基づいて計算すると、表2のようになる。

0084

0085

この計算結果から、従来法では約1.3x10-3の(AC/DC)を検知しなければならないのに対して、本発明では約3.7x10-2の(AC/DC)を検知すればよく、約27倍有利であることが明らかになった。

0086

この関係は、振動円二色性測定装置でも全く同じであり、振動円二色性測定装置についても従来の方法に較べ、本発明の検出感度が約27倍有利となる。

0087

(本発明のVCDの波数範囲拡張について)
本発明による方法では、PEMの変調振幅δ0を0.01ラジアンにするのが至適である。波数1250cm−1(波長で8μm)で、この変調振幅δ0にすると、他の波数では表3のような変調振幅δ0となる。振動円二色性測定がカバーするこれら全部の波数領域で、不感あるいは符号の反転が起きる変調振幅δ0からは十分小さく、好適な感度が得られる条件で測定ができる。

0088

実施例

0089

即ち、従来の振動円二色性測定装置では、測定波数領域がPEMの変調強度を設定する中心波数から限られた領域に限定されてしまっていたのが、本発明によってその限界が取り払われたことが判る。

0090

501、708偏光子(楕円偏光変調手段)
502、608、709位相変調子(楕円偏光変調手段)
504、611、711検光子(偏光強度測定手段)
505、612、713検出器(偏光強度測定手段)
507、620DCアンプ(演算手段)
508、619、717ロックインアンプ(演算手段)
511、622、718データ処理装置(演算手段)
720コントロールPC(演算手段)
602分光計
606 第2プリズム(偏光子)
702 干渉計

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