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技術 神経細胞光刺激装置

出願人 バイオリサーチセンター株式会社
発明者 枝村光浩
出願日 2011年3月8日 (9年9ヶ月経過) 出願番号 2011-050628
公開日 2012年10月4日 (8年2ヶ月経過) 公開番号 2012-187140
状態 特許登録済
技術分野 放射線治療装置
主要キーワード 任意周期 赤外線フォトトランジスタ 赤外線フォトダイオード 赤外線受光器 黄色発光ダイオード 赤外線投光器 所定波長領域 動作スイッチ
関連する未来課題
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図面 (6)

課題

実験動物に不要なストレスを与えずに、実験動物の神経細胞光刺激を与えることが可能な神経細胞光刺激装置を提供する。

解決手段

実験動物の神経細胞に光刺激を与える神経細胞光刺激装置である。実験動物の頭部にファイバ部31を挿入して脳に刺激光照射する発光刺激部3が設けられる。赤外線受信器2が実験動物に装着され、刺激光用のパルス信号重畳した赤外線受光して受光信号を生成し、受光信号に基づき、発光刺激部3を発光動作させる。赤外線送信器1は、光刺激を行う刺激光用のパルス信号を生成し、所定周波数の搬送波をパルス信号で変調した信号を赤外線に重畳させて、赤外線受信器2に信号を送信する。

概要

背景

動物の脳では、多数の神経細胞が複雑な回路を形成して、記憶、学習、運動意思決定など、様々な働きを担っている。一方、統合失調症パーキンソン病などの神経・精神疾患病気は、脳の神経細胞に発生する異常が原因と考えられており、この種の治癒困難な病気の原因解明病気治療の開発が従来より様々な方法で行われている。

このような疾患の原因解明や病気治療の一手段として、従来、脳に電極を埋め込み、脳の神経細胞に電気刺激を与えて、精神疾患の原因解明を行い、或いは病気を治療する治療法が知られている。しかし、電極を脳に埋め込み、神経細胞を電気信号により電気刺激する方法は、電気信号が特定の神経細胞以外の神経細胞に電気刺激を与える影響が大きく、課題の多い方法と考えられている。

そこで、動物の脳の神経回路の解明や、脳の神経細胞の異常に起因した精神疾患などの治療法として、脳核内の神経細胞に光を照射して光刺激する方法が開発されている。光により脳の神経細胞を刺激する従来方法は、下記特許文献1などに記載されるように、細い光ファイバの先端を脳核の特定部位まで挿入し、光ファイバの末端からレーザー光或いは特定波長領域の光を入射し、光ファイバの先端から脳核内に光を放射して、神経細胞に光刺激を与えるようにしている。

概要

実験動物に不要なストレスを与えずに、実験動物の神経細胞に光刺激を与えることが可能な神経細胞光刺激装置を提供する。実験動物の神経細胞に光刺激を与える神経細胞光刺激装置である。実験動物の頭部にファイバ部31を挿入して脳に刺激光を照射する発光刺激部3が設けられる。赤外線受信器2が実験動物に装着され、刺激光用のパルス信号重畳した赤外線受光して受光信号を生成し、受光信号に基づき、発光刺激部3を発光動作させる。赤外線送信器1は、光刺激を行う刺激光用のパルス信号を生成し、所定周波数の搬送波をパルス信号で変調した信号を赤外線に重畳させて、赤外線受信器2に信号を送信する。

目的

本発明は、上述の課題を解決するものであり、実験動物に不要なストレスを与えずに、実験動物の神経細胞に光刺激を与えることが可能な神経細胞光刺激装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

実験動物神経細胞光刺激を与える神経細胞光刺激装置であって、実験動物の頭部にファイバ部を挿入して脳に刺激光照射する発光刺激部と、実験動物に装着され、刺激光用のパルス信号重畳した赤外線受光して受光信号を生成し、該受光信号に基づき、該発光刺激部を発光動作させる赤外線受信器と、該光刺激を行う刺激光用のパルス信号を生成し、所定周波数の搬送波を該パルス信号で変調した信号を赤外線に重畳させて、該赤外線受信器に信号を送信する赤外線送信器と、を備え、該赤外線送信器は、パルス信号を発生するパルス発生手段と、所定周波数の搬送波信号を発生する搬送波発生手段と、該搬送波信号を該パルス信号により変調して送信信号を出力する変調手段と、変調された送信信号を赤外線に重畳して送信するように赤外線投光器を駆動する投光手段と、該赤外線送信器の動作をオンオフするスイッチ手段と、を備え、該赤外線受信器は、該赤外線投光器から投光された赤外線を赤外線受光器により受光し、その受光信号を出力する受光手段と、該受光手段から出力される受光信号を入力し、該受光信号からパルス信号を復調する復調手段と、該復調手段から出力されたパルス信号に基づき前記発光刺激部を発光駆動する駆動手段と、を備えたことを特徴とする神経細胞光刺激装置。

請求項2

前記発光刺激部は、カニューレ内の上部に砲弾型の発光ダイオード嵌入し、該発光ダイオードの先端側にボールレンズを介して、光ファイバからなる前記ファイバ部を、該カニューレから下方に突出すように設けて構成されたことを特徴とする請求項1記載の神経細胞光刺激装置。

請求項3

前記発光刺激部は、砲弾型の発光ダイオードにおけるレンズ部を細く切削して、前記ファイバ部が該発光ダイオードの先端に形成されたことを特徴とする請求項1記載の神経細胞光刺激装置。

請求項4

前記赤外線送信器のパルス発生手段は、前記スイッチ手段の操作に応じて、任意の周期のパルス信号を複数個連続して出力し、或いは任意周期単発のパルス信号を出力するように構成されたことを特徴とする請求項1記載の神経細胞光刺激装置。

請求項5

前記赤外線送信器の変調手段は、パルス位置変調により搬送波信号をパルス信号で変調することを特徴とする請求項1記載の神経細胞光刺激装置。

技術分野

0001

本発明は、実験動物神経細胞遺伝子操作により改変させて、光感受性タンパク質発現した神経細胞を、光により刺激する神経細胞光刺激装置に関する。

背景技術

0002

動物の脳では、多数の神経細胞が複雑な回路を形成して、記憶、学習、運動意思決定など、様々な働きを担っている。一方、統合失調症パーキンソン病などの神経・精神疾患病気は、脳の神経細胞に発生する異常が原因と考えられており、この種の治癒困難な病気の原因解明病気治療の開発が従来より様々な方法で行われている。

0003

このような疾患の原因解明や病気治療の一手段として、従来、脳に電極を埋め込み、脳の神経細胞に電気刺激を与えて、精神疾患の原因解明を行い、或いは病気を治療する治療法が知られている。しかし、電極を脳に埋め込み、神経細胞を電気信号により電気刺激する方法は、電気信号が特定の神経細胞以外の神経細胞に電気刺激を与える影響が大きく、課題の多い方法と考えられている。

0004

そこで、動物の脳の神経回路の解明や、脳の神経細胞の異常に起因した精神疾患などの治療法として、脳核内の神経細胞に光を照射して光刺激する方法が開発されている。光により脳の神経細胞を刺激する従来方法は、下記特許文献1などに記載されるように、細い光ファイバの先端を脳核の特定部位まで挿入し、光ファイバの末端からレーザー光或いは特定波長領域の光を入射し、光ファイバの先端から脳核内に光を放射して、神経細胞に光刺激を与えるようにしている。

先行技術

0005

特表2008−520280号公報

発明が解決しようとする課題

0006

例えば、被験体である実験動物の神経細胞を光刺激する場合、実験動物の脳内に光ファイバの先端を挿入し、光ファイバを通して、脳内の特定部位に光刺激を与える動物実験では、必然的に実験動物の頭部に光ファイバケーブルが接続された状態となる。

0007

実験動物は、実験中、ビヘイビアケージで過ごす場合であっても、頭部に長尺の光ファイバケーブルが接続され、光ファイバケーブルを引きずった状態で動くことになるので、実験動物の動きにより、その頭部には光ファイバケーブルからの物理的な刺激が生じやすく、実験動物には、著しいストレスを与えると共に、光ファイバケーブルが頭部から外れやすいという課題があった。

0008

本発明は、上述の課題を解決するものであり、実験動物に不要なストレスを与えずに、実験動物の神経細胞に光刺激を与えることが可能な神経細胞光刺激装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

本発明に係る神経細胞光刺激装置は、
実験動物の神経細胞に光刺激を与える神経細胞光刺激装置であって、
実験動物の頭部にファイバ部を挿入して脳に刺激光を照射する発光刺激部と、
実験動物に装着され、刺激光用のパルス信号重畳した赤外線受光して受光信号を生成し、該受光信号に基づき、該発光刺激部を発光動作させる赤外線受信器と、
該光刺激を行う刺激光用のパルス信号を生成し、所定周波数の搬送波を該パルス信号で変調した信号を赤外線に重畳させて、該赤外線受信器に信号を送信する赤外線送信器と、を備え、
該赤外線送信器は、パルス信号を発生するパルス発生手段と、所定周波数の搬送波信号を発生する搬送波発生手段と、該搬送波信号を該パルス信号により変調して送信信号を出力する変調手段と、変調された送信信号を赤外線に重畳して送信するように赤外線投光器を駆動する投光手段と、該赤外線送信器の動作をオンオフするスイッチ手段と、を備え、
該赤外線受信器は、該赤外線投光器から投光された赤外線を赤外線受光器により受光し、その受光信号を出力する受光手段と、該受光手段から出力される受光信号を入力し、該受光信号からパルス信号を復調する復調手段と、該復調手段から出力されたパルス信号に基づき前記発光刺激部を発光駆動する駆動手段と、を備えたことを特徴とする。

0010

この発明によれば、赤外線受信器は実験動物に装着され、発光刺激部はその頭部の脳内にファイバ部を挿入して装着される。一方、赤外線送信器は使用者が持って操作し、実験中に使用者がスイッチ手段を操作すると、赤外線送信器からパルス信号が赤外線に重畳して実験動物側の赤外線受信器に送信され、発光刺激部がパルス信号に基づき所定波長領域の刺激光を脳に照射して実験が行われる。このため、実験中、実験動物は、従来の光ファイバケーブルを引きずった状態を回避でき、ビヘイビアケージなどで自由に動くことができるので、実験動物にはストレスを与えにくくなり、光ファイバケーブルが頭部から離脱することも防止することができる。

0011

ここで、上記発光刺激部は、カニューレ内の上部に砲弾型の発光ダイオード嵌入し、発光ダイオードの先端側にボールレンズを介して光ファイバからなるファイバ部を、カニューレから下方に突出すように設けて構成することができる。これによれば、発光刺激部を実験動物の頭部の適正位置に比較的容易に装着し、ファイバ部を脳内の適正位置に挿入することができる。

0012

また、上記発光刺激部は、砲弾型の発光ダイオードにおけるレンズ部を細く切削してファイバ部を発光ダイオードの先端に形成し、構成することができる。これによれば、発光刺激部を小型に形成することができ、実験動物に与えるストレスを最小とすることができる。

0013

さらに、上記赤外線送信器のパルス発生手段は、スイッチ手段の操作に応じて、任意の周期のパルス信号を複数個連続して出力し、或いは任意周期単発のパルス信号を出力するように構成することができる。これによれば、赤外線送信器のスイッチ操作のみで、発光刺激部が照射する刺激光を、トレインパルス状に複数個連続して発生させ、或いは任意の長さの単発のパルス光として、簡単に切り替えながら、発生させることができる。

0014

さらに、上記赤外線送信器の変調手段は、搬送波信号をパルス信号でパルス位置変調して、送信信号を出力するように構成することができる。

発明の効果

0015

本発明の神経細胞光刺激装置によれば、実験動物に不要なストレスを与えずに、実験動物の神経細胞に光刺激を与えることができる。

図面の簡単な説明

0016

本発明に一実施形態を示す神経細胞光刺激装置の全体構成図である。
神経細胞光刺激装置の構成ブロック図である。
発光刺激部の拡大断面図である。
パルス信号、変調送信信号、受信信号波形図である。
他の実施形態の発光刺激部の拡大図である。

実施例

0017

以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1図2に示すように、神経細胞光刺激装置は、実験動物Mの脳の神経細胞に光刺激を与える装置であり、実験動物Mの頭部にファイバ部31を挿入して脳に刺激光を照射する発光刺激部3と、実験動物Mに装着され、刺激光用のパルス信号を重畳した赤外線を受光して受光信号を生成し、受光信号に基づき、発光刺激部3を発光動作させる赤外線受信器2と、光刺激を行う刺激光用のパルス信号を生成し、所定周波数の搬送波をパルス信号で変調した信号を赤外線に重畳させて、赤外線受信器2に信号を送信する赤外線送信器1と、から構成される。

0018

赤外線送信器1は、図2に示すように、パルス信号を発生するパルス発生手段としてのパルス発生器11と、所定周波数の搬送波信号を発生する搬送波発生手段としての搬送波発生器12と、搬送波信号をパルス信号により変調して送信信号を出力する変調手段としての変調回路13と、変調された送信信号を赤外線に重畳して送信するように赤外線投光器15を駆動する投光手段としての投光回路14と、赤外線送信器1の動作をオンオフするスイッチ手段としてのトリガスイッチ16とを、使用者が把持可能な形状と大きさのケースに内蔵して構成される。赤外線投光器15は、赤外線LEDからなり、ケースの外部に設けられ、トリガスイッチ16もケースの外部に設けられる。

0019

パルス発生器11は、発光刺激部3が刺激光を照射して脳の神経細胞を刺激するために、図4のように、波長T1、周期T2を持つパルス信号P1を発生する回路であり、例えば、波長T1は約100m秒、周期T2は約1秒程度に設定され、刺激光はこのパルス信号P1に基づく光パルスとして発光することとなる。

0020

なお、パルス発生器11は、トリガスイッチ16の操作に応じて、そのパルス信号の波長を例えば50m秒、周期を500m秒など、異なる波長、周期のパルス信号を出力するように構成してもよい。また、パルス発生器11は、トリガスイッチ16が1回オン操作されたとき、単発のパルス信号をのみを出力するように構成することもできる。勿論、通常は、波長T1、周期T2を持つパルス信号P1を連続して出力する。パルス信号P1の波長、周期は、刺激光の照射時間幅時間間隔を決定するものであり、有効な光刺激が得られるように設定される。

0021

搬送波発生器12は、例えば38KHzまたは56.8KHzの高周波信号を発生させ搬送波信号として出力する回路である。パルス発生器11から出力されるパルス信号と搬送波発生器12から出力される搬送波信号は、共に変調回路13に入力されるように、パルス発生器11及び搬送波発生器12が変調回路13の入力側に接続される。

0022

変調回路13は、搬送波発生器12から入力した搬送波信号を、パルス信号により変調して送信信号を出力する回路であり、パルス位置変調(PPM変調)により、搬送波信号をパルス信号で変調し、送信信号S(図4)を出力するように構成される。変調回路13は、図2に示す如く、高周波の搬送波信号をパルス信号により変調した送信信号Sを、投光回路14に出力するように接続される。

0023

投光回路14は、変調回路13から送られる送信信号Sを入力し、その送信信号Sにより赤外線投光器15の赤外線LEDを駆動して、変調光としての赤外線を投光させる回路である。投光回路14により赤外線投光器15の赤外線LEDから例えば38KHzの搬送波を含む変調光が投光されるが、このように高周波で変調された変調光を使用することにより、太陽光などの外乱光による受信器側での悪影響を少なくすることができる。また、変調回路13では、パルス位置変調を行うことにより、回路構成を非常に簡素化することができ、パルス発生器11で生成したパルス信号P1を用いて簡単に搬送波を変調し、変調信号を発生させることができる。

0024

なお、上記構成の赤外線送信器1の回路は、ディスクリートで構成されるように説明したが、勿論、所謂ワンチップCPUにより赤外線送信器1の回路を構成することもでき、上記回路の動作をワンチップCPUに記憶されるソフトウエアにより実行するようにしてもよい。

0025

一方、赤外線受信器2は、赤外線送信器1の赤外線投光器15から投光された赤外線を赤外線受光器25により受光し、その受光信号を出力する受光手段としての受光回路24と、受光回路24から出力される受光信号を入力し、受光信号からパルス信号を復調する復調手段としての復調回路22と、復調回路22から出力されたパルス信号に基づき発光刺激部3の発光ダイオード33を発光駆動する駆動回路21と、を備えて構成される。赤外線受信器2は上記構成の回路を小型のケース内に内蔵し、そのケースは実験動物Mの胴部に装着可能な構造であり、また、赤外線受光器25はケースの外部に取り付けられ、赤外線送信器1から送信された赤外線信号を受光できるようなっている。

0026

赤外線受光器25は赤外線を受光して受光信号を出力する赤外線フォトダイオード或いは赤外線フォトトランジスタから構成され、赤外線送信器1から送信された赤外線信号を受光して、受光信号を発生し、受光回路24に出力する。受光回路24は、赤外線受光器25から受光信号を入力して増幅すると共に、信号をフィルタリングして所定の搬送波を含む変調信号のみを通す回路であり、増幅した受光信号を復調回路22に出力するように接続される。

0027

復調回路22は、図4に示すように、入力された変調信号Sを整流して搬送波成分を除去するなどの処理を行って信号を復調し、元のパルス信号P2(図4)とするように構成され、復調されたパルス信号P2を駆動回路21に出力するように接続される。駆動回路21は、発光刺激部3の発光ダイオード33を点灯駆動する回路で、復調回路22から出力されたパルス信号を入力し、そのパルス信号の立ち上りから立ち下りまで、或いは立ち下りから立ち上りまでの間、発光ダイオード33を点灯駆動し、発光ダイオード33から特定波長領域の有色光を発光させる。

0028

駆動回路21から発光刺激部3の発光ダイオード33まではリード線が接続されるが、図2に示すように、そのリード線にはコネクタ26が接続され、発光刺激部3を容易に交換できるようにしている。これにより、後述の如く、光刺激する光の色を青色光黄色光のように変更する場合、青色発光ダイオードを使用した発光ダイオード33の発光刺激部3と、黄色発光ダイオードを使用した発光ダイオード33の発光刺激部3とを交換するのみで、赤外線受信器2を共通して使用することができる。

0029

なお、図2の赤外線受信器2には、電源としての電池動作スイッチは図示されていないが、小型のコイン電池などをケース内に設けることとなり、動作スイッチは必要であれば、ケースの外側に設けることができる。

0030

発光刺激部3は、実験動物の頭部の脳内にファイバ部31を挿入して脳に刺激光を照射する部材である。図3に示すように、発光刺激部3は、例えば内径約5mm、外径約7mmのカニューレ34内の上部に、砲弾型の発光ダイオード33を嵌入し、発光ダイオード33の先端側にボールレンズ32を介して光ファイバからなるファイバ部31を、カニューレ34から下方に突出するように設けて構成される。

0031

カニューレ34の長さは例えば約13mm、ファイバ部31はカニューレ34から約5mm下方に突出するように構成され、カニューレ34を実験動物Mの頭蓋の孔に挿入して固定される。砲弾型の発光ダイオード33から照射された特定波長領域(特定の有色光)の光がボールレンズ32を通して集光され、ファイバ部31に入射され、ファイバ部31の先端から有色光の刺激光が脳内の特定部位に照射されるようになっている。

0032

発光ダイオード33は、刺激光を発光する素子であり、脳内の神経細胞に組み込まれた特殊なタンパク質に応じて、例えば青色光を照射する青色発光ダイオード、黄色光を照射する黄色発光ダイオードなどが選択して使用される。例えば、実験動物Mの脳の神経細胞に、特殊なタンパク質としてチャネルロドプシン2が組み込まれた場合、青色発光ダイオードが発光ダイオード33として使用され、特殊なタンパク質としてハロロドプシンが組み込まれた場合、黄色発光ダイオードが発光ダイオード33として使用される。

0033

次に、上記構成の神経細胞光刺激装置の動作を説明する。実験に際し、先ず、実験動物Mの脳の神経細胞を、遺伝子操作により改変させて、光感受性タンパク質を発現させる。

0034

すなわち、光感受性タンパク質であるチャネルロドプシン2またはハロロドプシンの遺伝子を、ウイルスにより運ばせて、脳の神経細胞に埋め込み、脳の神経細胞にチャネルロドプシン2またはハロロドプシンを発現させる。チャネルロドプシン2は青色光により反応する光感受性タンパク質であり、ハロロドプシンは黄色光により反応する光感受性タンパク質である。

0035

したがって、脳の神経細胞にチャネルロドプシン2を発現させた場合、発光刺激部3には発光ダイオード33として青色光を発光する青色発光ダイオードが取り付けられ、ハロロドプシンを発現させた場合、発光刺激部3には黄色光を発光する黄色発光ダイオードが取り付けられる。青色発光ダイオードは波長470nm近傍ピークを有する青色光を発光し、黄色発光ダイオードは波長590nm近傍にピークを有する黄色光を発光する。

0036

実験動物Mの頭部に発光刺激部3を固定する場合、頭蓋を切開してカニューレ34を挿入可能な孔を頭蓋に形成し、発光刺激部3のカニューレ34の下部を、頭蓋の孔に挿入する。カニューレ34から下方に突出するファイバ部31の先端が、脳の特定部位の神経細胞近傍に達するように装着し、カニューレ34の外周部は歯科用セメント手術用ボンドで頭蓋に固定する。赤外線受信器2は、実験動物Mの胴部に、専用のジャケットなどを用いて装着する。

0037

上記のように発光刺激部3と赤外線受信器2を装着した実験動物Mは、ビヘイビアケージに入れられて実験を行うが、従来のように光ファイバケーブルを実験動物が引きずることがなく、実験動物Mは自由に動くことができるので、実験動物に加わるストレスを低減することができる。

0038

脳の神経細胞にチャネルロドプシン2を発現させた実験動物Mに、青色光を発光する発光ダイオード33を設けた発光刺激部3を装着し、実験者が赤外線送信器1のトリガスイッチ16をオン操作すると、赤外線送信器1から、図4に示すようなパルス信号P1を含む送信信号が赤外線に重畳されて送信される。

0039

その赤外線は実験動物M側の赤外線受信器2の赤外線受光器25で受光され、赤外線受信器2では、赤外線受光器25から出力される受光信号が受光回路24で増幅されフィルタリングされて復調回路22に送られ、復調回路22で信号を整流して搬送波を除去し、送信元のパルス信号P2(図4)が復調されて取りだされ、駆動回路21に送られる。駆動回路21は、入力したパルス信号P2に基づき発光刺激部3の発光ダイオード33を駆動し、これにより、発光ダイオード33から青色光がファイバ部31を通して実験動物Mの脳の神経細胞に照射される。

0040

このとき、チャネルロドプシン2を発現させた神経細胞に青色光が照射されると、その神経細胞が刺激を受けて興奮状態となり、実験動物Mが興奮して動き回るような現象が現れることとなる。

0041

一方、神経細胞に青色光を照射して光刺激する状態から、実験者がトリガスイッチ16をオフ操作して、赤外線送信器1からの赤外線送信を停止すると、実験動物側の赤外線受信器2の信号受信動作が停止する。これにより、赤外線受信器2内のパルス信号P2は消失し、パルス信号P2に基づく駆動回路21の駆動操作が停止し、発光刺激部3の発光ダイオード33の発光が停止する。このため、実験動物Mは興奮状態から通常状態に戻る現象が現れることとなる。

0042

一方、脳の神経細胞にハロロドプシンを発現させた実験動物Mに、黄色光を発光する発光ダイオード33を設けた発光刺激部3を装着し、実験者が赤外線送信器1のトリガスイッチ16をオン操作すると、パルス信号P1を含む送信信号が赤外線に重畳されて送信される。

0043

赤外線は実験動物M側の赤外線受信器2の赤外線受光器25で受光され、赤外線受信器2では、赤外線受光器25から出力される受光信号が受光回路24で増幅されフィルタリングされて復調回路22に送られ、復調回路22で信号を整流して搬送波を除去し、送信元のパルス信号P2が復調されて取りだされ、駆動回路21に送られる。駆動回路21は、入力したパルス信号P2に基づき発光刺激部3の発光ダイオード33を駆動し、発光ダイオード33から黄色光がファイバ部31を通して実験動物Mの脳の神経細胞に照射される。

0044

このとき、ハロロドプシンを発現させた神経細胞に黄色光が照射されると、神経細胞の活動が抑制状態となり、実験動物Mはってしまう現象が現れることとなる。一方、このような神経細胞の抑制状態から、実験者がトリガスイッチ16をオフ操作して、赤外線送信器1からの赤外線送信を停止すると、実験動物側の赤外線受信器2の信号受信動作が停止し、赤外線受信器2内のパルス信号P2は消失し、パルス信号に基づく駆動回路21の駆動操作が停止し、発光刺激部3の発光ダイオード33による黄色光の照射が停止する。このため、実験動物Mの脳の神経細胞は抑制状態から通常状態に戻り眠りから覚めて起き上がるような現象が現れることとなる。

0045

このように、上記神経細胞光刺激装置を使用すれば、実験動物にストレスを与えずに、脳の神経細胞に対する光刺激の実験を行うことができる。

0046

なお、上記実施形態では、発光刺激部3にカニューレ34を使用し、カニューレ34内に発光ダイオード33、ボールレンズ32、及び光ファイバのファイバ部31を取り付けて発光刺激部3を構成したが、図5に示すように、砲弾型の発光ダイオード40のレンズ部である先端部を、細く切削して、ファイバ部41とする構造の発光刺激部を構成することもできる。この場合、カニューレを使用せずに、発光ダイオード40を直接、実験動物の頭部に固定することができ、発光刺激部をより小型化して、実験動物にかかる負担やストレスをより軽減することができる。

0047

1赤外線送信器
2赤外線受信器
3発光刺激部
11パルス発生器
12搬送波発生器
13変調回路
14投光回路
15赤外線投光器
16トリガスイッチ
21駆動回路
22復調回路
24受光回路
25赤外線受光器
26コネクタ
31ファイバ部
32ボールレンズ
33発光ダイオード
34 カニューレ

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