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技術 車両用のホイールと車両の接近警告音発生方法

出願人 いすゞ自動車株式会社
発明者 山下健一
出願日 2011年2月22日 (9年9ヶ月経過) 出願番号 2011-036314
公開日 2012年9月10日 (8年2ヶ月経過) 公開番号 2012-171512
状態 特許登録済
技術分野 車両ホイール 車両の聴覚的信号装置、携帯用危急警報装置
主要キーワード 筒形状空間 一番外周 反響室 筒状空間内 発音部材 リムバルブ 衝撃部材 リム部側
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2012年9月10日)のものです。
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図面 (9)

課題

静音性に優れた車両が低速で走行中に、周囲の歩行者などへ車両の接近を知らせる音を発生する。

解決手段

車輪10のホイール11はタイヤ12を嵌め込むリム部13と、前記リム部13を支持するディスク部14とを備え、ディスク部14がハブ装着部15とホイール11の中心から放射状に配置される支柱16とを備え、該支柱16に内部に発音部材22を備えた前記リム部13からホイール11の中心に向けて筒孔21を設けると共に、前記筒孔21の開口部に封鎖栓23を設け、筒状空間20を構成し、車輪10が回転すると発音部材22が筒状空間20の内部を長手方向に往復し、筒孔21の底部24または封鎖栓23と衝突することにより、衝突音を生じるように構成される。

概要

背景

現在、環境問題に関心が寄せられており、その中で、HEVEVなどの車両は、低炭素社会を進める上で普及促進を図ることとされており、近年登録台数急増し、今後さらに増加するものと予想されている。

一方、HEVやEVなどの自動車は、走行時に音がしなくて危険と感じるという意見ユーザー視覚障害者から寄せられ、また、その危険性は一部の専門家からも指摘されている。これはHEVやEVなどの自動車の構造的によるものである。それは、HEVは電気モータエンジンを併用しており、低速時はエンジンを停止させ電気モータで走行するため、低速時は音が発生しにくい。またEVは常時電気モータで走行するため、音が発生しにくい。HEVやEVのようにエンジン回転停止状態またはエンジン自体がない状態で、電気モータのみによる走行ではこれまで騒音と捉えられていた音が発生しないためである。

例えば一般エンジン車では、エンジン音などにより歩行者などに自動車の接近などを自然に伝えられている。しかし、電気モータのみによる走行(以下、EV走行という)が可能な自動車では、その静音性の高さから歩行者へ自動車の接近を知らせる手段の一つとして重要な役割を果たしている音がなくなり、歩行者などが自動車の接近に気がつかずに事故になるケースが増加している。

上記のような危険性の増加による事故は、EV走行が可能な自動車の発進時から時速20km/hまでの速度域および後退時に特に発生している。例えば、交差点などで速度を落として右折又は左折する場合や、駐車する際の後退時などである。時速20kh/h以上ではタイヤと路面の接触による音や風切り音などにより、EV走行が可能な自動車でも一般エンジン車と同等の気付きやすさになる。

上記のような危険を回避するために、EV走行が可能な自動車に電子音にて接近を知らせる装置を取り付けたものがある(例えば特許文献1参照)。しかし、この装置では電子音を発生する装置の取り付けが必要で、電気により音を出すため、電力消費が問題となる。また、一定の電子音の場合には速度に比例した音ではないことから、近接する速度を感じ取りにくい。また、運転者が電子音を煩わしく思い、電子音の発生装置を停止状態してしまうことも考えられる。

他に車両に搭載される車輪に、車輪の回転と共に発生する遠心力などを利用して音を出す装置もある(例えば特許文献2参照)。これは車輪と共に回転する可動部材弾性部材によって付勢され、回転しない接触部材と接触して接触音を発生し、車輪の回転速度が大きくなると遠心力によって可動部材と接触部材が接触せずに接触音が発生しない装置となっている。しかし、この装置では可動部材と接触部材が引っかかってしまい故障してしまう問題や、バネ付勢力劣化などに伴い音が鳴らなくなってしまうなどの問題がある。

概要

静音性に優れた車両が低速で走行中に、周囲の歩行者などへ車両の接近を知らせる音を発生する。車輪10のホイール11はタイヤ12を嵌め込むリム部13と、前記リム部13を支持するディスク部14とを備え、ディスク部14がハブ装着部15とホイール11の中心から放射状に配置される支柱16とを備え、該支柱16に内部に発音部材22を備えた前記リム部13からホイール11の中心に向けて筒孔21を設けると共に、前記筒孔21の開口部に封鎖栓23を設け、筒状空間20を構成し、車輪10が回転すると発音部材22が筒状空間20の内部を長手方向に往復し、筒孔21の底部24または封鎖栓23と衝突することにより、衝突音を生じるように構成される。

目的

本発明は、上記の問題を鑑みてなされたものであり、その目的は、HEVやEVなどのEV走行が可能な静音性の高い車両が低速時に歩行者などに接近する際、歩行者などに車両の接近を知らせることができる車輪のホイールとそのホイールを搭載した車両を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

車輪ホイールに少なくとも1つの筒状空間を設け、前記車輪の回転に伴って該筒状空間の内部を長手方向に往復することで音を発生する発音部材を設けたことを特徴とするホイール。

請求項2

前記車輪のホイールが、タイヤを嵌め込むリム部と、車軸から放射状に配置されて前記リム部を支持する支柱とを備え、該支柱に前記リム部から前記車軸に向けて筒状の孔を設けると共に、前記筒形状の孔の開口部に封鎖栓を設け、前記筒状空間を構成することを特徴とする請求項1に記載のホイール。

請求項3

請求項1または2に記載のホイールを少なくとも1つ搭載したことを特徴とする車両。

請求項4

車輪の回転によって、前記車輪のホイールに設けた筒状空間の内部を長手方向に発音部材が往復したときに音を発生することを特徴とする車両の接近警告音発生方法

請求項5

前記車輪のホイールに車軸から放射状に前記筒状空間を設け、前記車輪の回転速度が一定速度の範囲内のときには、重力により前記発音部材が前記筒状空間の内部を落下して衝突音を生じ、前記車輪の回転速度が一定の速度を超えたときには、前記車輪の回転による遠心力により前記発音部材が前記筒形状空間の外周側の端部に押し付けられ、衝突音が途絶えることを特徴とする請求項4に記載の車両の接近警告音発生方法。

技術分野

0001

本発明は、低速走行時のハイブリッド自動車(以下HEVという)、若しくは電気自動車(以下EVという)などの静音性が高い車両が、歩行者などへの接近する際に、その接近を知らせる車両用ホイールと、そのホイールを搭載した車両、および、車両の接近を歩行者などへ知らせる方法に関する。

背景技術

0002

現在、環境問題に関心が寄せられており、その中で、HEVやEVなどの車両は、低炭素社会を進める上で普及促進を図ることとされており、近年登録台数急増し、今後さらに増加するものと予想されている。

0003

一方、HEVやEVなどの自動車は、走行時に音がしなくて危険と感じるという意見ユーザー視覚障害者から寄せられ、また、その危険性は一部の専門家からも指摘されている。これはHEVやEVなどの自動車の構造的によるものである。それは、HEVは電気モータエンジンを併用しており、低速時はエンジンを停止させ電気モータで走行するため、低速時は音が発生しにくい。またEVは常時電気モータで走行するため、音が発生しにくい。HEVやEVのようにエンジン回転停止状態またはエンジン自体がない状態で、電気モータのみによる走行ではこれまで騒音と捉えられていた音が発生しないためである。

0004

例えば一般エンジン車では、エンジン音などにより歩行者などに自動車の接近などを自然に伝えられている。しかし、電気モータのみによる走行(以下、EV走行という)が可能な自動車では、その静音性の高さから歩行者へ自動車の接近を知らせる手段の一つとして重要な役割を果たしている音がなくなり、歩行者などが自動車の接近に気がつかずに事故になるケースが増加している。

0005

上記のような危険性の増加による事故は、EV走行が可能な自動車の発進時から時速20km/hまでの速度域および後退時に特に発生している。例えば、交差点などで速度を落として右折又は左折する場合や、駐車する際の後退時などである。時速20kh/h以上ではタイヤと路面の接触による音や風切り音などにより、EV走行が可能な自動車でも一般エンジン車と同等の気付きやすさになる。

0006

上記のような危険を回避するために、EV走行が可能な自動車に電子音にて接近を知らせる装置を取り付けたものがある(例えば特許文献1参照)。しかし、この装置では電子音を発生する装置の取り付けが必要で、電気により音を出すため、電力消費が問題となる。また、一定の電子音の場合には速度に比例した音ではないことから、近接する速度を感じ取りにくい。また、運転者が電子音を煩わしく思い、電子音の発生装置を停止状態してしまうことも考えられる。

0007

他に車両に搭載される車輪に、車輪の回転と共に発生する遠心力などを利用して音を出す装置もある(例えば特許文献2参照)。これは車輪と共に回転する可動部材弾性部材によって付勢され、回転しない接触部材と接触して接触音を発生し、車輪の回転速度が大きくなると遠心力によって可動部材と接触部材が接触せずに接触音が発生しない装置となっている。しかし、この装置では可動部材と接触部材が引っかかってしまい故障してしまう問題や、バネ付勢力劣化などに伴い音が鳴らなくなってしまうなどの問題がある。

先行技術

0008

特開2009—40318号公報
特開2009−56815号公報

発明が解決しようとする課題

0009

本発明は、上記の問題を鑑みてなされたものであり、その目的は、HEVやEVなどのEV走行が可能な静音性の高い車両が低速時に歩行者などに接近する際、歩行者などに車両の接近を知らせることができる車輪のホイールとそのホイールを搭載した車両を提供することである。またその車輪のホイールを用いた車両の接近を知らせる警告音発生方法を提供することである。

課題を解決するための手段

0010

上記の目的を達成するための本発明の車輪のホイールは、車輪のホイールに少なくとも1つの筒状空間を設け、前記車輪の回転に伴って該筒状空間の内部を長手方向に往復することで音を発生する発音部材を設けて構成される。

0011

この構成によれば、車輪のホイールは、発音部材を内部に備えた筒状空間を車輪のホイールの内部または外部に設ける。すると、前記発音部材が車輪の回転に伴って、筒状空間の長手方向を往復し、その際に音を発生するため、車両が接近していることを周囲の歩行者などへ知らせることができる。

0012

筒状空間は、車輪の回転に伴い、内部の発音部材が円滑に移動できるように、筒状空間の長手方向がホイールの半径方向に向くように設けると、効果的に発音部材が筒形状空間の内部を往復することができる。また、筒状空間の長手方向がホイールの接線方向に傾けてもよい。さらに、発音部材は筒状空間を往復することができればよいためその形状は球や立方体などでよい。

0013

発音部材が筒状空間を往復することで発生する音は、発音部材と筒形状空間の両端部が衝突した時に発生する衝突音や、発音部材が筒状空間の内部に設けた弁を通る際に発生する音、または、発音部材自体を鈴などで形成して、発音部材自体から発する音などでもよい。さらに、発音部材は筒状空間内複数個設けてもよい。

0014

また、上記の車輪のホイールは、前記車輪のホイールが、タイヤを嵌め込むリム部と、車軸から放射状に配置されて前記リム部を支持する支柱とを備え、該支柱に前記リム部から前記車軸に向けて筒状の孔を設けると共に、前記筒形状の孔の開口部に封鎖栓を設け、前記筒状空間を構成する。

0015

この構成によれば、リム部と、支柱やハブ装着部などを備えるディスク部とから構成されるホイールにおいて、筒形状空間を支柱の内部に設けることができ、且つ支柱がハブ装着部から放射状に配置されているため、それに伴い筒状空間もホイールに対して放射状に設けることができる。

0016

そのため、車両が低速で走行しているときは、筒形状空間の長手方向が地面に対して垂直になるので、内部に設けた発音部材が、重力によって筒形状空間の内部を地面に向かって長手方向に落下する。落下した発音部材は筒形状空間の端部である筒状空間の底部または封鎖栓と衝突し、その時に衝突音が発生する。その衝突音を聞いた周囲の歩行者は、車両の接近に気がつくことができる。一方、車両が高速で走行しているときは、車輪の回転による遠心力が重力の作用よりも大きくなり、発音部材が常に筒状空間のリム部側の封鎖栓に押し付けられるため、衝突音が発生しない。また、ホイールのリム部を支える放射状
に配置されたスポークなどの支柱に、筒状の孔を開け、封鎖栓をするだけで容易に筒状空間を設けることができるため、車輪のホイールは容易に製造することができる。

0017

加えて、先の問題を解決する車両は、上記の車輪のホイールを少なくとも1つ搭載して構成される。この構成によれば、車両が走行することで車輪が回転し、それに伴いホイールに設けた発音部材を備えた筒状空間も回転するので、内部の発音部材が長手方向に往復し、その際に音を発生する。そのため、車両が接近していることを周囲の歩行者などへ知らせることができる。

0018

その上、上記の問題を解決する車両の接近警告音発生方法は、車輪の回転によって、前記車輪のホイールに設けた筒状空間の内部を長手方向に発音部材が往復したときに音を発生する。

0019

この方法によれば、車輪のホイールに内部に発音部材を備えた筒状空間を設けている車両を走行させると、車輪が回転し、その回転に伴って発音部材が筒状空間の長手方向を往復する。その際に発生する音によって周囲の歩行者などへ、車両の接近を知らせることができる。また、車輪の回転速度によって発音部材の発生させる音が変化するために、周囲の歩行者は車両の接近と共に、その接近してくる車両の速度も知ることができる。

0020

さらに、上記の車両の接近警告音発生方法は、前記車輪のホイールに車軸から放射状に前記筒状空間を設け、前記車輪の回転速度が一定速度の範囲内のときには、重力により前記発音部材が前記筒状空間の内部を落下して衝突音を生じ、前記車輪の回転速度が一定の速度を超えたときには、前記車輪の回転による遠心力により前記発音部材が前記筒形状空間の外周側の端部に押し付けられ、衝突音が途絶える。

0021

この構成によれば、車両が低速で走行しているときには、車輪の回転による遠心力が重力の作用に比べ小さいため、筒状空間の内部に備えられた発音部材はその重力の作用により、筒状空間の内部を長手方向に移動し、筒状空間の端部と衝突することにより衝突音を発生させる。対して、車両が一定以上の速度で走行しているときには、車輪の回転による遠心力が重力の作用に比べて大きくなるため、発音部材はその遠心力の作用により、常に筒状空間のホイールの外周側の端部に押し付けられ、衝突音を発生しない。

0022

車両が一定以上の速度で走行している場合は車両の風切音や、タイヤの摩擦音および例えばHEVであればエンジン音などが大きくなるため、筒状空間と発音部材の発生する衝突音は不要となる。そこで上記の方法は車両の速度が一定以上になってときには、不要な衝突音が発生しないようにすることができる。

発明の効果

0023

本発明によれば、車輪の回転に伴って、衝突音を発生するため、HEVやEVなどの静音性に優れた車両の走行音の小さい低速時に、歩行者などへ車両の接近を知らせることができる。また、発生する衝突音は回転に比例することから歩行者などは車両の接近速度を概ね把握することができる。加えて、車両の速度が上がり接近を知らせる音が不要になったときに、衝突音をなくすことができる。

図面の簡単な説明

0024

本発明に係る第1の実施の形態のホイールを備えた車輪を示した正面図である。
図1のII−II断面を示した断面図である。
本発明に係る第1の実施の形態のホイールを搭載した車両を示した図である。
本発明に係る第1の実施の形態のホイールが停止している状態を示した断面図である。
本発明に係る第1の実施の形態のホイールが低速で回転している状態を示した断面図である。
本発明に係る第1の実施の形態のホイールが高速で回転している状態を示した断面図である。
本発明に係る第2の実施の形態のホイールを示した断面図である。
本発明に係る第3の実施の形態のホイールを示した断面図である。

実施例

0025

以下、本発明に係る実施の形態の車輪10とそれを搭載した車両1について、図面を参照しながら説明する。

0026

図1に示すように、本発明に係る第1の実施の形態の車輪10はホイール11とタイヤ12を備える。ホイール11はリム部13と、ディスク部14とを備え、図示しない気密製バルブで形成されたリムバルブも備える。

0027

ホイール11は回転の際に、偏心しないように円形に形成されている。タイヤ12はチューブレスタイヤであるが、チューブタイプタイヤを使用することもできる。チューブタイプタイヤを使用する場合はリム部13にチューブのバルブが通るバルブ用の穴が必要となる。

0028

また、ホイール11にはリム部13とディスク部14を一体形成した1ピース構造、リム部13とディスク部14を溶接などで一体形成した2ピース構造、およびリム部13を表側リム部分と裏側リム部分と分割して形成し、ディスク部14とピアスボルトで固定して組み立てる3ピース構造などを用いることができる。ホイール11は、鋳造鍛造によって形成され、その材料により様々な種類があり、鉄で形成されたスチールホイールや、アルミニウムまたはアルミニウム合金で形成されたアルミホイール、さらにはマグネシウム合金で形成されたマグネシウムホイールなどを用いることができる。

0029

リム部13は、ホイール11の外周部分で、タイヤ12を保持する役割を持つように形成されている。またタイヤ12を保持するだけでなく、タイヤが変形するのを防ぐ役割もしている。リム部13には2種類あり、図2に示すように、車両を横から見て、裏側寄りにタイヤ12を組み付けるための凹みであるドロップが設けているタイプをリバースタイプといい、別の種類として、表側寄りにドロップが設けられているタイプをフォーミュラタイプという。本発明に係る第1の実施例は、リバースタイプの方がストレートな表リム形状が可能となり、ディスク部14の面を深くとることができるため適しているが、フォーミュラタイプでも適用することができる。

0030

図1に示すように、ディスク部14は、上記リム部13を支えるように、ホイールの中心から放射状に配置されている支柱16と、中心に車両側のハブと結合するハブ装着部15とを備える。支柱16はスポークとも呼ばれ、柱状に形成され、内部に筒状空間20を備えている。その他、リム部13を支えることができれば、板状などに形成することや、S字形状などの異形形状で形成することもできる。支柱16は走行中にホイール11が偏心しないように、放射状に配置されている。支柱16の搭載数は様々で、実施例では8本であるが、8本に限らず2本や3本、およびそれ以上のものもある。

0031

図2に示すように、ハブ装着部15は車両側のハブ(図示しない)と結合するようにハブ穴17を設けている。車両側のハブとハブ穴17とを噛みあわせて、ホイール11とハブとの中心を高い精度で合わせている。

0032

筒状空間20は、筒孔21と発音部材22と封鎖栓23とからなる。筒孔21は、支柱16のリム部13側から円筒状に形成され、内部に衝撃部材22を備える。その筒孔21のリム部13側の開口部を封鎖するように封鎖栓23を備える。筒状空間20はホイール11の中心から放射状に配置されている各支柱16にそれぞれに設けられている。すべての支柱16に筒状空間20を設ける必要はないが、走行中にホイール11が偏心しないように、筒状空間20を等間隔や対角線などに配置するとよい。

0033

筒孔21は、ホイール11の半径方向に長手方向を持つ円筒形状で形成されている。筒孔21は支柱16とハブ装着部15との結合部の手前に底部24を備える。筒孔21は円筒の他にも、筒形状であれば、その断面が半円形状や多角形状でもよい。

0034

発音部材22は、球状に形成され、筒孔21の内部を長手方向に往復することができる。発音部材22の形状は筒孔21の長手方向に移動することができれば球形に限らず、正方形などの多面体でもよい。また、その材質は鉄などの金属製や、プラスチックなどを用いることができる。さらに、発音部材22は衝突した際に、音が発生し易いように、その内部を空洞にするとよりよい。加えて、発音部材22を鈴などの発音部材22自身が音を発生するようにしてもよい。さらに、発音部材22を弾性部材で形成すると、筒孔21の端部に衝突する際に衝突音を生じるが、端部に押し付けられた際に不要な衝突音を生じないようにすることもできる。1つの筒状空間20につき1つの発音部材22を入れてもよいが、複数個入れてもよい。

0035

封鎖栓23はリム部13と筒孔21とを完全に封鎖するように設けられ、例えばチューブレスタイプのタイヤ12を装着した際に、内部の空気が筒孔21に入り込まないようにする。封鎖栓23はホイール11と同様の材質で形成することもできるが、弾性部材で形成してもよい。その場合は筒孔21内部の発音部材22が封鎖栓23に衝突した際に音を発生しにくい。車輪10を高速で回転させたときに発音部材22は遠心力により封鎖栓23に押し付けられ、衝突音を発生しないようになっているが、封鎖栓23を弾性部材で形成すればより、衝突音を発生しない。また、封鎖栓23にバネなどの弾性体を設けることもできる。

0036

上記の構成のホイール11にタイヤ12をはめ込んだ車輪10を、図3に示すように、車両1へ取り付ける。車両1へ車輪1を取り付ける際には車軸のハブとハブ穴17とを接続する。全部で4つの車輪10を車両1へ取り付けるほうが好ましいが、最低でも1つ取り付けてあればよい。

0037

上記の構成により、ホイール11が回転した際に、その回転に伴って、発音部材22が筒状空間20の長手方向に往復し、筒状空間20の封鎖栓23または底部24に衝突する。そのとき、衝突音を生じる。車両1の周囲の歩行者などはその衝突音を聞くことで、車両1の接近を知ることができる。

0038

筒状空間20は上記の構成に限らず、発音部材20が筒状空間20の内部をホイール11の回転に伴って移動することができる構成であればよい。例えば筒状空間20の内部を多面体状や球状の空間で形成し、そこへ発音部材22を設けてもよい。また、ホイール11を鋳造や鍛造で形成する際に、筒状空間20を形成するようにしてもよい。

0039

次に本発明の第1の実施の形態の動作を説明する。車輪10が回転していない状態のホイール11を、図4に示す。ホイール11も車輪10と同様に回転していないため、筒状空間20の内部の発音部材22は、重力G1の影響だけを受けている。筒状空間20bが地面から一番遠い位置になり、筒状空間20fが地面に一番近い位置を示す。筒状空間2
0a、20b、20cでは発音部材22a、22b、22cは、底部24a、24b、24cと接している。筒状空間20e、20f、20gでは発音部材22e、22f、22gは、封鎖栓23e、23f、23gと接している。筒状空間20d、20hでは筒孔21d、21hの側面に接している。

0040

次に、図5で示すように、車輪10が低速で回転し、ホイール11が低速で回転している状態を説明する。低速とは約20km/h以下の速度である。実際には、車両1が停止状態から走行し始めるときや街中で走行しているとき、および車両1が交差点を右折又は左折するときの状態である。ホイール11が低速で回転する状態では、発音部材22a〜22hには重力G1とホイール11の回転により発生する遠心力F1とが作用している。遠心力Fは発音部材22a〜22hのそれぞれにホイール11の動径方向に作用している。

0041

例えば、発音部材22aに作用している力は重力G1と遠心力F1になり、この2つの力を比較すると、発音部材22aに作用している力の方向が決まる。重力G1を遠心力F1の同一方向の重力G2と重力G3とに分解し、重力G2と遠心力F1とを比べると、重力G2が遠心力F1よりも大きくなるため、発音部材22aは筒孔21aの底部24aへ向かって落下する。筒状空間20aと同様に、筒状空間20b〜20hで重力G1の作用の方が遠心力F1の作用よりも大きくなるため、発音部材22b〜22hには、常に地面の方向への力が作用する。つまり、発音部材22a〜22cは、底部24a〜24cの方向へ力が働き、筒状空間20e〜20gでは発音部材22e〜22gは、封鎖栓23e〜23gの方向へ力が働くことになる。

0042

よって、筒状空間20aで発音部材22aが、底部24aへ向けて筒孔21a内部を移動し始め、筒状空間20bで発音部材22bは底部24bと衝突し、そのときに、衝突音を発生する。筒状空間20c、20dで発音部材22c、22dにほぼ動きがなく、筒状空間20eで封鎖栓23eへ向けて筒孔21e内部を移動し始め、筒状空間20fで発音部材22fは封鎖栓23fと衝突し、そのときにも衝突音を発生する。筒状空間20g、20hでもほぼ動きはない。この動作はホイール11が回転している限り続くので、衝突音も鳴り続ける。つまり、ホイール11が低速で回転すると、発音部材22a〜20hは筒孔21a〜21h内を重力G1の影響を受け、往復する。そして、封鎖栓23a〜23hと底部24a〜24hとに交互に衝突して衝突音を生じる。

0043

上記の動作により、ホイール11が低速で回転すると、衝突音が生じ、その衝突音を車両1の周りにいる歩行者などが聞くことにより、歩行者などへ車両1が接近していることを知らせることができる。衝突音はホイール11の回転速度によって、変化する。ホイール11がより速く回転すると筒状空間20a〜20hの回転の速度も速くなるため、衝突音が発生する間隔が速くなる。そのため、衝突音の間隔で歩行者などは車両1の接近を知ると共にその車両1の走行速度も知ることができる。

0044

また、車両1が停止から急発進する状態において、車輪10の回転に伴い、衝突音を生じる構成のため、車両1の速度を検出して音を発生させる装置に比べて、確実に周囲へ車両1の急発進を知らせることができる。

0045

次に、図6に示すように、車輪10が高速で回転し、ホイール11が高速で回転している状態を説明する。高速とは約20km/hを超える速度である。ホイール11が低速で回転している状態と同様に、ホイール11が高速で回転する状態でも、発音部材22a〜22hには重力G1とホイール11の回転により発生する遠心力F2とが作用している。

0046

例えば、筒状空間20aに作用している力は重力G1と遠心力F2となり、この2つの
力を比較すると、発音部材22aに作用している力の方向が決まる。重力G1を遠心力F2の同一方向の重力G2と重力G3とに分解し、重力G2と遠心力F2とを比べると、ホイール11が高速で回転しているため、遠心力F2は低速で回転しているときよりも大きく、遠心力F2が重力G2よりも大きくなるため、発音部材20aは筒状空間20aの一番外周に近い封鎖栓23aに押し付けられた状態になる。

0047

この時の速度をVkm/hとし、車輪10の半径をRm、発音部材22が入る筒孔21の中心位置とホイール11の中心との距離をrmとすれば、それぞれの関係は重力と遠心力とのつりあいから、次の数1で表すことができる。

0048

筒状空間20aと同様に、筒状空間20b〜20hで遠心力F2の作用のほうが重力G1の作用よりも大きくなるため、発音部材22b〜22hは絶えず封鎖栓23b〜23hの方向の力がかかり、それぞれ封鎖栓23b〜23hに押し付けられた状態になり、筒状空間20b〜20hの内部を移動しない。

0049

上記の動作により、ホイール11が高速で回転すると、衝突音を生じることがない。しかし、ホイール11が高速で回転している状態では、車両1は高速で走行していることになり、そのため、車両1の風切り音やタイヤ12と地面との摩擦音により音が生じているため、歩行者などは車両1の接近を知ることができる。そのため、ホイール11が高速で回転しているときには、筒状空間20a〜20hから衝突音を生じる必要はなく、衝突音が生じてしまうと、却って騒音となってしまう。しかし、上記のようにホイール11が高速で回転する場合は、発音部材22a〜22hはそれぞれ封鎖栓23a〜23hに押し付けられているため、不要な衝突音を生じることがない。

0050

次に、図7に示すように、本発明に係る第2の実施の形態について説明する。ホイール30は、上記の構成は変えず、ハブ装着部15と筒状空間20との間に反響室31を設ける。反響室31は車両1にホイール30を取り付けたときに外側に開口するように形成したものである。ホイール30が低速で回転してときに、発音部材22が筒状空間20の底部24に衝突した際に、衝突音を生じ、その衝突音が反響室31の影響により、より大きくなり、周囲の歩行者などへ衝突音を届けやすくなる。

0051

次に、図8に示すように、本発明に係る第3の実施の形態について説明する。ホイール40は、筒状空間41を支柱16に備える。筒状空間41は筒孔42とその内部に発音部材43と封鎖栓44とを備える。筒孔42はホイール40の接線方向に長手方向を持つ。この場合にもホイール40が低速で回転する場合は、遠心力と重力との作用により、発音部材43が筒状空間41内部を往復し、ホイール40が高速で回転する場合は、発音部材43が筒孔42の端部に押し付けられ、移動しない。

0052

本発明の筒状空間20は、上記のような構成に限らず、例えば、ホイール11の支柱16内部に設けずに、ホイール11の外表面または内側面に設けてもよい。その場合は筒状空間20を、金属などで内部が中空の筒状に形成する。その内部の中空部に発音部材22を設け、中空部を移動できるように構成する。その筒状空間20aをホイール11の中心から放射状になるように、外表面または内側面に配置することで衝突音を生じさせることができる。また、筒状空間20をディスクブレーキなどに設けてもよい。

0053

本発明の車輪は、ホイールが回転した際に、筒状空間の内部を筒状空間の長手方向に発音部材が往復し、筒状空間の端部に衝突し、衝突音を生じるため、車両の周囲の歩行者などへ車両の接近を知らせることができる。そのため、HEVやEVなどの静音性に優れた車両などに用いることができる。

0054

1 車両
10車輪
11、30、40ホイール
12 タイヤ
13リム部
14ディスク部
15 ハブ装着部
16支柱
17ハブ穴
20筒状空間
21筒孔
22発音部材
23封鎖栓
24 底部
31 反響室

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