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図面 (8)

課題

治療用タンパク質の有効性を改善するために必要とされる、改善した属性を有する変異Fc領域を提供する。

解決手段

特定のアミノ酸配列からなる、軽鎖及び重鎖可変領域と、変異Fc領域が247I/339Q及び247I/339Dからなる群から選択されるアミノ酸置換を含む母体Fc領域変異体を含むことを特徴とする抗CD20抗体。並びに、前記変異Fc領域を有する抗CD20抗体を含む医薬組成物

概要

背景

ヒト治療法における使用において、米国で現在承認される少なくとも17種類のモノクローナル抗体が存在する。更に、例えば、移植拒絶ガン炎症性疾患敗血症腎炎アルツハイマー疾患アレルギー糖尿病自己免疫疾患関節炎多発性硬化症、及び、感染症を含む様々な疾患又は障害治療のため、臨床試験中の数百種類のモノクローナル抗体、及び、前臨床試験中の数千種類のモノクローナル抗体が存在する。治療用モノクローナル抗体の分野は、近年において急成長する位置づけとなっている。ワクチン後、抗体(又は免疫グロブリンIg」)は、2番目に多くの一般的な種類の臨床的に試験される生物薬剤を構成する(Stockwin, L.H.他 Biochemical Society Transactions, 31:433−436, 2003)。

実質的に、遺伝子工学は、治療用モノクローナル抗体の分野の成長に関与する。潜在する治療用モノクローナル抗体の効果は、抗体のタンパク質配列への適度な変化によって異なる。モノクローナル抗体の可変領域における単一アミノ酸変化は、抗体属性(例えばKon速度又はKoff速度)と同様、抗体が抗原エピトープに結合する親和性を改変する潜在性を有する。このようなアミノ酸変化は、治療用としてモノクローナル抗体の成功又は失敗を測定することができる。同様に、モノクローナル抗体のFc領域アミノ酸配列における適度の変化は、Fc領域が作動可能な状態で結合される抗体のエフェクター機能の属性又はタンパク質半減期において重大な変化を引き起こす。

抗体のFc領域(つまり、CH2領域、CH3領域、及び一部のヒンジ領域にわたる抗体の重鎖カルボキシ末端(図1参照))は、変異性において制限され、抗体が果たす生理役割をもたらすのに関与する。抗体のFc領域に起因するエフェクター機能は、抗体の分類及びサブクラスによって異なり、かつ、(i)例えば、抗体を覆われた粒子食細胞活動及び破壊免疫複合体の除去、炎症伝達物質の放出、抗体の経胎盤伝達、並びに、免疫グロブリン産生の制御を含む、Fc領域を介して様々な生物反応を誘発する細胞上の特定のFc受容体(「FcR」)への抗体の結合と、(ii)Fc領域がC1q補体成分と結合することによって、標的細胞溶解現象を導く補体活性化古典経路を開始する補体依存性細胞障害作用(「CDC」)と、(iii)特定のヒト免疫系細胞、例えば、Fcγ受容体を介した貪食細胞及びNK細胞が、免疫細胞上の特異抗体結合する受容体を介して抗体のFc領域に結合し、その後、抗体が結合する物質の破壊の信号を送る、抗体依存の細胞媒介性細胞障害反応(「ADCC」)と、及び、(iv)肥満細胞好塩基球、及び、好酸球への結合と、を含む。Fc領域が特定のFcR(例えばFcRn)に結合するか、或いは、Fc領域がCDC又はADCCを媒介することができるレベル治療用タンパク質、特に、モノクローナル抗体の有効性又は半減期を測定するための重要な要素である。

ヒトIgGのFc領域におけるアミノ酸の詳細な修飾は、治療用タンパク質、特にモノクローナル抗体の開発に関連する構造機能相関情報を得る研究の活発な領域である(Fc領域が作動可能に結合されるポリペプチド血清半減期の改変に関する米国特許第6,165,745号明細書及び国際公開第2004/035752号パンフレット、及び、修飾されたFc領域を含むモノクローナル抗体のエフェクター機能の改変に関する米国特許第6,737,056号明細書及び国際公開第2004/029207号パンフレットを参照)。

新規な治療用タンパク質(特にモノクローナル抗体)の開発は、対象とする抗体に所望の有益な属性を与えるように特定のアミノ酸改質によってFc領域を合理的に設計することによって利益をもたらす。Fc領域における同じ特定のアミノ酸改質によって、全てのモノクローナル抗体が治療用として改善されることが期待されるというわけでない。ある標的抗原と結合する治療用モノクローナル抗体は、特定のエフェクター機能における増加によって利益をもたらす一方、異なる標的抗原と結合する異なる治療用モノクローナル抗体が、異なるエフェクター機能の増加又は減少によって利益をもたらす。ある治療用モノクローナル抗体は、大きな親和性で特定のFc受容体と結合することによって利益をもたらす一方、別の抗体は、低い親和性においてFc受容体に結合し、速い速度で身体から除去することによって治療的に改善される。更にまた、特定のFc領域アミノ酸改質又は置換、及び、治療用抗体に利点をもたらす効果は、抗体が結合する抗原標的及び/又は抗体によって改善する疾患又は障害に依存する。

抗体のFc領域に関連する特定のエフェクター機能を改変する方法及び組成物は、所望の属性を有する新規な治療用抗体を生成するとともに、既存の治療用抗体の属性を改善するのに必要である。変異Fc領域を有するモノクローナル抗体は、例えば、炎症性疾患、ガン、自己免疫不全細胞信号伝達障害、及び感染症を含む様々な疾患又は障害を治療するために使用される。更に、血清半減期を増加させて少量の用量に抑えるか、或いは、血清半減期を減少させて身体から速く除去させるように促すといった、治療用タンパク質の血清半減期を改変する方法及び組成物は、治療用抗体のみならず他のタンパク質の産生の利点をもたらす。

治療用タンパク質(特にモノクローナル抗体)の有効性を改善するために必要とされるものは、改善した属性を有する変異Fc領域である。

概要

治療用タンパク質の有効性を改善するために必要とされる、改善した属性を有する変異Fc領域を提供する。特定のアミノ酸配列からなる、軽鎖及び重鎖可変領域と、変異Fc領域が247I/339Q及び247I/339Dからなる群から選択されるアミノ酸置換を含む母体Fc領域の変異体を含むことを特徴とする抗CD20抗体。並びに、前記変異Fc領域を有する抗CD20抗体を含む医薬組成物。なし

目的

本発明は、モノクローナル抗体のエフェクター機能を改変する方法、又は、本発明の変異Fc領域が作動可能な状態で付着されるポリペプチドの血清半減期を延長させる方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

母体Fc領域変異体又はその部分を含むポリペプチドであって、変異Fc領域又はその部分は、該母体Fc領域に存在するアミノ酸と比較して、Fc領域のアミノ酸位279、341、343、又は373の1又は複数においてアミノ酸置換を含むポリペプチド。

請求項2

母体Fc領域の変異体を含むポリペプチドであって、変異Fc領域は、以下のアミノ酸置換の少なくとも1つを含むポリペプチド。235G、235R、236F、236R、236Y、237K、237N、237R、238E、238G、238H、238I、238L、238V、238W、238Y、244L、245R、247A、247D、247E、247F、247M、247N、247Q、247R、247S、247T、247W、247Y、248F、248P、248Q、248W、249L、249M、249N、249P、249Y、251H、251I、251W、254D、254E、254F、254G、254H、254I、254K、254L、254M、254N、254P、254Q、254R、254V、254W、254Y、255K、255N、256H、256I、256K、256L、256V、256W、256Y、257A、257I、257M、257N、257S、258D、260S、262L、264S、265K、265S、267H、267I、267K、268K、269N、269Q、271T、272H、272K、272L、272R、279A、279D、279F、279G、279H、279I、279K、279L、279M、279N、279Q、279R、279S、279T、279W、279Y、280T、283F、283G、283H、283I、283K、283L、283M、283P、283R、283T、283W、283Y、285N、286F、288N、288P、292E、292F、292G、292I、292L、293S、293V、301W、304E、307E、307M、312P、315F、315K、315L、315P、315R、316F、316K、317P、317T、318N、318P、318T、332F、332G、332L、332M、332S、332V、332W、339D、339E、339F、339G、339H、339I、339K、339L、339M、339N、339Q、339R、339S、339W、339Y、341D、341E、341F、341H、341I、341K、341L、341M、341N、341P、341Q、341R、341S、341T、341V、341W、341Y、343A、343D、343E、343F、343G、343H、343I、343K、343L、343M、343N、343Q、343R、343S、343T、343V、343W、343Y、373D、373E、373F、373G、373H、373I、373K、373L、373M、373N、373Q、373R、373S、373T、373V、373W、375R、376E、376F、376G、376H、376I、376L、376M、376N、376P、376Q、376R、376S、376T、376V、376W、376Y、377G、377K、377P、378N、379N、379Q、379S、379T、380D、380N、380S、380T、382D、382F、382H、382I、382K、382L、382M、382N、382P、382Q、382R、382S、382T、382V、382W、382Y、385E、385P、386K、423N、424H、424M、424V、426D、426L、427N、429A、429F、429M、430A、430D、430F、430G、430H、430I、430K、430L、430M、430N、430P、430Q、430R、430S、430T、430V、430W、430Y、431H、431K、431P、432R、432S、438G、438K、438L、438T、438W、439E、439H、439Q、440D、440E、440F、440G、440H、440I、440K、440L、440M、440Q、440T、440V、又は442K。

請求項3

前記変異Fc領域が、以下のアミノ酸置換の少なくとも1つを含む請求項2に記載のポリペプチド。235G、236F、236R、236Y、237K、237N、237R、238E、238G、238H、238I、238L、238V、238W、238Y、245R、247A、247D、247E、247F、247M、247N、247Q、247R、247T、247W、247Y、248F、248P、248Q、248W、249L、249M、249N、249P、249Y、251H、251I、251W、254D、254E、254F、254G、254H、254I、254K、254L、254M、254N、254P、254Q、254R、254V、254W、254Y、255K、255N、256H、256I、256K、256L、256W、257A、257I、257M、257N、257S、258D、260S、262L、264S、265K、265S、267H、267I、267K、268K、269N、269Q、271T、272H、272K、272R、279A、279D、279G、279H、279N、279Q、279S、279T、279W、279Y、280T、283F、283H、283K、283M、283R、283W、285N、286F、288N、288P、292E、292G、292I、301W、304E、307E、307M、312P、315F、315L、315P、316F、317P、317T、318N、318P、318T、332L、332M、332R、332S、332W、339D、339F、339I、339K、339M、339N、339Q、339R、339S、339W、339Y、341D、341E、341F、341H、341I、341K、341L、341M、341N、341P、341Q、341R、341S、341T、341V、341W、341Y、343D、343E、343G、343H、343K、343N、343Q、343R、343S、343T、343W、343Y、373D、373E、373G、373H、373I、373K、373L、373M、373Q、373R、373S、373T、373W、375R、376G、376N、376P、376Q、376R、376S、376T、376V、376W、376Y、377G、377K、377P、378D、378N、379N、379Q、379T、380N、380S、380T、382D、382F、382I、382K、382L、382Q、382R、382S、382T、382V、382W、382Y、385E、386K、423N、424H、424M、424V、426D、426L、427N、429A、429F、429M、430A、430D、430F、430G、430H、430I、430K、430L、430M、430N、430P、430Q、430R、430S、430T、430V、430W、430Y、431H、431K、431P、432R、432S、438K、438L、438T、438W、439E、440D、440I、又は440L。

請求項4

前記母体Fc領域が、天然のFc領域である請求項1〜3のいずれかに記載のポリペプチド。

請求項5

前記母体Fc領域が、IgGのFc領域、実質的にIgGのFc領域、又はその部分である請求項1〜4のいずれかに記載のポリペプチド。

請求項6

前記母体Fc領域が、IgG1、IgG3、もしくはIgG4のFc領域であり、実質的にIgG1、IgG3、もしくはIgG4のFc領域、又はその部分である請求項5に記載のポリペプチド。

請求項7

前記ポリペプチドがモノクローナル抗体である請求項1〜6のいずれかに記載のポリペプチド。

請求項8

前記モノクローナル抗体が、キメラ抗体ヒト化抗体、又はヒトのモノクローナル抗体である請求項12に記載のモノクローナル抗体。

請求項9

前記モノクローナル抗体が、全長抗体又は単鎖のモノクローナル抗体である請求項12又は13に記載のモノクローナル抗体。

請求項10

母体Fc領域の変異体を含むモノクローナル抗体であって、該モノクローナル抗体は、Fc領域に以下のアミノ酸置換の少なくとも1つを含み、その変異Fc領域を含むモノクローナル抗体は、該母体Fc領域を含むモノクローナル抗体に比べて増大したADCCを呈するモノクローナル抗体。247A、247F、247M、247T、247V、247Y、249E、249Y、254F、254M、254Y、256A、258D、279A、283A、283I、283K、283M、283R、288N、292A、311A、311D、311N、311T、311V、311Y、315L、318N、318P、318T、318V、332T、332V、339D、339F、339G、339I、339K、339M、339N、339Q、339R、339S、339T、376A、376V、377G、377K、379N、380N、380S、382A、382I、385E、427N、429M、434W、436I、440G、440H、440I、又は440L。

請求項11

前記Fc領域に以下のアミノ酸置換の少なくとも1つを含む請求項10に記載のモノクローナル抗体。247A、247F、247M、247T、247V、247Y、254F、254Y、258D、279A、283M、288N、292A、311D、311N、311T、315L、318N、318P、318T、318V、339D、339I、339K、339M、339N、339Q、339R、339S、376A、376V、377K、379N、380N、382A、440I、又は440L。

請求項12

母体Fc領域の変異体を含むモノクローナル抗体であって、該モノクローナル抗体は、Fc領域に以下のアミノ酸置換の少なくとも1つを含み、その変異Fc領域を含むモノクローナル抗体は、該母体Fc領域を含むモノクローナル抗体に比べて減少したADCCを呈するモノクローナル抗体。235Q、235R、235S、236F、236R、236Y、237E、237K、237N、237R、238E、238G、238H、238I、238L、238V、238W、238Y、247G、247R、249L、249P、250K、250M、250R、251H、251I、251W、252Y、254L、254P、254Q、254T、254V、256V、257A、257I、257M、257N、257S、257V、260S、262L、264S、265H、265K、265S、267G、267H、267I、267K、269N、269Q、270A、270G、270K、270N、271T、272H、272K、272L、272N、272R、279D、279F、279K、279L、279W、283D、283F、283G、283H、283L、283T、283W、283Y、285N、288P、292E、292F、292G、292I、293S、293V、301W、304E、307A、307E、307M、311F、311I、311K、311S、312P、314F、314I、314V、314W、315F、315P、316F、317P、327T、328V、329Y、332G、332K、332L、332R、332W、341D、341E、341F、341H、341I、341K、341L、341M、341N、341P、341Q、341R、341S、341T、341W、341Y、343A、343D、343E、343F、343G、343H、343L、343M、343N、343Q、343R、343S、343T、343V、343W、343Y、373A、373D、373E、373F、373G、373I、373K、373L、373M、373N、373Q、373R、373S、373T、373V、373W、375R、376A、376E、376F、376G、376H、376W、376Y、379Q、382D、382S、430H、430K、430N、430Q、430R、430W、432R、432S、434I、440D、440T、440V、又は442K。

請求項13

前記Fc領域に以下のアミノ酸置換の少なくとも1つを含む請求項12に記載のモノクローナル抗体。235R、236F、236Y、237E、237K、237N、237R、238E、238G、238H、238I、238L、238V、238W、238Y、247R、250K、251H、254T、257I、257M、257N、257S、257V、265H、265K、265S、267G、267H、267I、267K、269N、269Q、270A、270G、270K、270M、270N、271T、272N、272R、288P、292E、301W、304E、316F、317P、327T、328V、329Y、332K、332R、341F、341I、341M、341P、341Q、341R、341T、341W、341Y、343W、373A、373E、373G、373S、376W、432R、又は432S。

請求項14

母体Fc領域の変異体を含むモノクローナル抗体であって、該モノクローナル抗体は、Fc領域に以下のアミノ酸置換の少なくとも1つを含み、その変異Fc領域を含むモノクローナル抗体は、該母体Fc領域を含むモノクローナル抗体に比べて増大したFcRn結合親和性を呈するモノクローナル抗体。238L、244L、245R、249P、252Y、256P、257A、257I、257M、257N、257S、258D、260S、262L、270K、272L、272R、279A、279D、279G、279H、279M、279N、279Q、279R、279S、279T、279W、279Y、283A、283D、283F、283G、283H、283I、283K、283L、283N、283P、283Q、283R、283S、283T、283W、283Y、285N、286F、288N、288P、293V、307E、307M、311A、311I、311K、311L、311M、311V、311W、312P、316K、317P、318N、318T、332F、332H、332K、332L、332M、332R、332S、332W、339N、339T、339W、341P、343E、343H、343K、343Q、343R、343T、343Y、375R、376G、376I、376M、376P、376T、376V、377K、378D、378N、380N、380S、380T、382F、382H、382I、382K、382L、382M、382N、382Q、382R、382S、382T、382V、382W、382Y、423N、427N、430A、430F、430G、430H、430I、430K、430L、430M、430N、430Q、430R、430S、430T、430V、430Y、431H、431K、434F、434G、434H、434W、434Y、436I、436L、436T、438K、438L、438T、438W、440K、又は442K。

請求項15

前記Fc領域に以下のアミノ酸置換の少なくとも1つを含む請求項14に記載のモノクローナル抗体。245R、252Y、256P、257A、257I、257M、257N、257S、257V、258D、260S、262L、279A、279D、279G、279H、279N、279Q、279S、279T、279W、279Y、283F、283H、283K、283R、285N、286F、307E、307M、311I、311K、311M、312P、318N、318T、332S、339W、343E、343H、343K、343Q、343R、375R、377K、378D、378N、380S、380T、382F、382K、382Q、382R、382S、382T、382V、382W、382Y、423N、427N、430A、430F、430H、430I、430L、430M、430N、430Q、430R、430S、430V、430Y、431H、431K,434F、434G、434H、4342、434Y、436I、436L、438K、438L、又は438W。

請求項16

母体Fc領域に変異体を含むモノクローナル抗体であって、該モノクローナル抗体は、Fc領域に以下のアミノ酸置換の少なくとも1つを含み、その変異Fc領域を含むモノクローナル抗体は、該母体Fc領域を含むモノクローナル抗体に比べて減少したFcRn結合親和性を呈するモノクローナル抗体。235Q、236Y、237K、237R、238E、238G、238H、238W、247A、247D、247E、247F、247G、247H、247I、247L、247M、247N、247Q、247R、247S、247W、247Y、248A、248F、248P、248Q、248W、249E、249L、249M、249Y、251F、251H、251I、251W、254D、254E、254F、254G、254H、254I、254K、254L、254M、254N、254P、254Q、254R、254T、254V、254W、254Y、255K、255N、256F、256H、256I、256K、256M、256R、256W、256Y、264S、265S、265Y、267G、267I、268D、268K、270A、270M、279I、279K、279L、280T、292E、292F、292G、292I、292L、311D、311E、311F、311G、311N、311R、311Y、315F、315K、315P、316F、317T、326W、327T、339E、339G、339L、339R、341D、341E、341F、341I、341K、341L、341M、341N、341Q、341R、341S、341T、341V、341W、341Y、343M、343V、343W、373D、373G、373A、373D、373G、373K、373L、373M、373N、373Q、373S、373T、373V、373W、376H、376L、376W、376Y、424M、424V、426D、429A、429F、429M、430D、430W、431P、432R、432S、439Q、440A、440D、440E、440F、又は440M。

請求項17

前記Fc領域に以下のアミノ酸置換の少なくとも1つを含む請求項16に記載のモノクローナル抗体。237R、247D、247E、247F、247H、247I、247L、247M、247N、247Q、247W、247Y、248A、248F、248P、248Q、248W、249L、249M、249Y、251H、251I、251W、254D、254E、254F、254G、254H、254I、254K、254M、254N、254P、254Q、254R、254T、254V、254W、254Y、255K、255N、256F、256H、256K、256M、256R、256W、265Y、280T、292G、292I、311D、311E、311G、311N、315F、315P、316T、317T、327T、341D、341E、341F、341I、341L、341Y、343W、373A、373G、373M、373Q、376W、376Y、424M、424V、430D、430W、431P、又は432S。

請求項18

母体Fc領域の変異体を含むモノクローナル抗体であって、該モノクローナル抗体は、Fc領域に以下のアミノ酸置換の少なくとも1つを含み、その変異Fc領域を含むモノクローナル抗体は、該母体Fc領域を含むモノクローナル抗体に比べて増大したCDCを呈するモノクローナル抗体。236Y、244L、247A、247D、247E、247G、247N、247Q、247R、247S、247W、248F、248P、248Q、248W、249E、249L、249M、249N、249P、249Y、251F、251H、251I、251W、254A、254F、254K、254L、254M、254R、254Y、255K、256A、256G、256I、256L、256M、256P、256Q、256W、256Y、260S、268D、279Q、279S、279W、279Y、280K、280T、283F、283G、283H、283I、283K、283L、283M、283N、283P、283R、283S、283W、292L、307A、307M、311F、311I、311K、311L、311M、311T、311V、311W、311Y、312P、314F、314I、314V、314W314Y、315F、315K、315L、315P、315R、316K、317P、317T、318N、318T、332A、332D、332E、332F、332G、332L、332M、332Q、332S、332T、332V、332W、332Y、339D、339F、339G、339H、339I、339K、339N、339Q、339R、339S、339T、339W、339Y、341D、341E、341F、341H、341I、341K、341L、341M、341N、341P、341Q、341R、341S、341T、341V、341W、341Y、343A、343D、343E、343G、343H、343K、343L、343M、343N、343Q、343R、343S、343T、343W、343Y、373D、373E、373F、373H、373I、373K、373L、373M、373N、373Q、373R、373T、373V、373W、375R、376A、376F、376G、376H、376L、376N、376P、376Q、376R、376S、376T、376V、377P、379N、379Q、379S、379T、380A、380N、380S、380T、382I、382L、382Q、382V、386K、426D、426L、429A、429F、429M、430A、430D、430F、430G、430H、430I、430K、430L、430M、430N、430P、430R、430S、430T、430V、430W、430Y、431H、431P、432R、432S、438L、438W、434Y、438L、438W、440Q、又は440Y。

請求項19

前記Fc領域に以下のアミノ酸置換の少なくとも1つを含む請求項18に記載のモノクローナル抗体。236Y、248F、248P、248Q、248W、249E、249L、249M、249N、249Y、251H、251I、251W、254F、254K、254L、254M、254R、254Y、255K、256A、256G、256I、256L、256M、256P、256Q、256W、260S、280K、283W、307M、311F、311I、311K、311L、311M、311T、311V、311W、311Y、314I、314V、314W、314Y、315P、317P、332D、332L、332M、332S、332W、339D、339F、339I、339K、339N、339S、339W、339Y、341D、341E、341F、341H、341I、341K、341L、341M、341N、341P、341Q、341R、341S、341T、341V、341W、341Y、343D、343E、343G、343H、343K、343N、343Q、343R、343S、343T、343W、343Y、373E、373F、373H、373I、373K、373L、373Q、373R、373T、373W、376A、376G、376N、376P、376Q、376R、376S、376T、376V、377P、379N、379Q、379T、382I、382L、386K、426D、426L、429F、429M、430A、430D、430F、430G、430H、430I、430K、430L、430M、430N、430P、430R、430S、430T、430V、430W、430Y、431H、431P、434Y、438L、又は440Y。

請求項20

母体Fc領域の変異体を含むモノクローナル抗体であって、該モノクローナル抗体は、Fc領域に以下のアミノ酸置換の少なくとも1つを含み、その変異Fc領域を含むモノクローナル抗体は、該母体Fc領域を含むモノクローナル抗体に比べて減少したCDCを呈するモノクローナル抗体。235G、236R、235S、237K、237E、237K、237N、237R、238A、238E、238G、238H、238I、238L、238V、238W、238Y、245R、247H、247I、247L、247T、247Y、250M、252Y、254D、254E、254I、254P、254Q、254T、254V、255N、257A、257I、257M、257N、257S、257V、262L、264S、265H、265Y、267G、267H、267I、267K、268K、269N、269Q、270G、270M、270N、271T、272H、272L、272N、292A、293S、301W、307E、311E、311S、316F、318P、327T、328V、329Y、330K、330R、332E、332M、343I、373S、378D、380D、382D、382F、382N、382P、382R、382S、382W、382Y、385E、385P、423N、424H、424M、又は427N。

請求項21

前記Fc領域に以下のアミノ酸置換の少なくとも1つを含む請求項20に記載のモノクローナル抗体。235G、235S、236R、237E、237K、237N、237R、238A、238E、238G、238H、238I、238L、238V、238W、238Y、245R、247I、247L、247T、250M、257A、257I、257M、262L、264S、267G、267H、267I、267K、268K、269N、269Q、270G、270M、270N、271T、272H、301W、311S、327T、329Y、330K、378D、385E、423N、又は424H。

請求項22

前記モノクローナル抗体が、キメラ抗体、ヒト化抗体、ヒトのモノクローナル抗体である請求項10〜21のいずれかに記載のモノクローナル抗体。

請求項23

前記モノクローナル抗体が、全長抗体又は単鎖のモノクローナル抗体である請求項10〜22のいずれかに記載のモノクローナル抗体。

請求項24

前記抗体が、CD3、CD20、CD25、TNFα、Her2/neu、CD33、CD52、EGFR、EpCAM、MUC1、GD3、CEA、CA125、HLA−DR、TGFβ、VEGF、GDF8、GDF11、グレリン、又はそれらの前駆体又は機能性フラグメントからなる群から選択されるヒト標的抗原に特異的に結合する請求項7〜23のいずれかに記載のモノクローナル抗体。

請求項25

前記Fc領域に以下のアミノ酸置換を少なくとも1つ含み、前記ポリペプチドが、母体Fc領域を含むポリペプチドに比べて増大した血清半減期を呈する変異Fc領域を含む請求項1〜7のいずれかに記載のポリペプチド238L、244L、245R、249P、252Y、256P、257A、257I、257M、257N、257S、257V、258D、260S、262L、270K、272L、272R、279A、279D、279G、279H、279M、279N、279Q、279R、279S、279T、279W、279Y、283A、283D、283F、283G、283H、283I、283K、283L、283N、283P、283Q283R、283S、283T、283W、283Y、285N、286F、288N、288P、293V、307E、307M、311A、311I、311K、311L、311M、311V、311W、312P、316K、317P、318N、318T、332F、332H、332K、332L、332M、332R、332S、332W、339N、339T、339W、341P、343E、343H、343K、343Q、343R、343T、343Y、375R、376G、376I、376M、376P、376T、376V、377K、378D、378N、380N、380S、380T、382F、382H、382I、382K、382L、382M、382N、382Q、382R、382S、382T、382V、382W、382Y、423N、427N、430A、430F、430G、430H、430I、430K、430L、430M、430N、430Q、430R、430S、430T、430V、430Y、431H、431K、434F、434G、434H、434W、434Y、436I、436L、436T、438K、438L、438T、438W、440K、又は442K。

請求項26

前記Fc領域に以下のアミノ酸置換の少なくとも1つを含む請求項25に記載のポリペプチド。245R、252Y、256P、257A、257I、257M、257N、257S、257V、258D、260S、262L、279A、279D、279G、279H、279N、279Q、279S、279T、279W、279Y、283F、283H、283K、283R、285N、286F、307E、307M、311I、311K、311L、311M、312P、318N、318T、332S、339W、343E、343H、343K、343Q、343R、375R、377K、378D、378N、380S、380T、382F、382K、382Q、382R、382S、382T、382V、382W、382Y、423N、427N、430A、430F、430H、430I、430L、430M、430N、430Q、430R、430S、430V、430Y、431H、431K、434F、434G、434H、434W、434Y、436I、436L、438K、438L、又は438W。

請求項27

前記Fc領域に以下のアミノ酸置換を少なくとも1つ含み、前記ポリペプチドが、母体Fc領域を含むポリペプチドに比べて減少した血清半減期を呈する変異Fc領域を含む請求項1〜7のいずれかに記載のポリペプチド。235Q、236Y、237K、237R、238E、238G、238H、238W、247A、247D、247E、247F、247G、247H、247I、247L、247M、247N、247Q、247R、247S、247W、247Y、248A、248F、248P、248Q、248W、249E、249L、249M、249Y、251F、251H、251I、251W、254D、254E、254F、254G、254H、254I、254K、254L、254M、254N、254P、254Q、254R、254T、254V、254W、254Y、255K、255N、256F、256H、256I、256K、256M、246R、256W、256Y、264S、265S、265Y、267G、267I、268D、268K、270A、270M、279I、279K、279L、280T、292E、292F、292G、292I、292L、311D、311E、311F、311G、311N、311R、311Y、315F、315K、315P、316F、317T、326W、327T、339E、339G、339L、339R、341D、341E、341F、341I、341K、341L、341M、341N、341Q、341R、341S、341T、341V、341W、341Y、343M、343V、343W、373A、373D、373G、373K、373L、373M、373N、373Q、373S、373T、373V、373W、376H、376L、376W、376Y、424M、424V、426D、429A、429F、429M、430D、430W、431P、432R、432S、439Q、440D、440E、440F、又は440M。

請求項28

前記Fc領域に以下のアミノ酸置換の少なくとも1つを含む請求項27に記載のポリペプチド。237R、247D、247E、247F、247H、247L、247M、247N、247Q、247W、247Y、248A、248F、248P、248Q、248W、249L、249M、249Y、251H、251I、251W、254D、254E、254F、254G、254H、254I、254K、254M、254N、254P、254Q、254R、254T、254V、254W、254Y、255K、255N、256F、256H、256K、256M、256R.256W、265Y、280T、292G、292I、311D、311E、311G、311N、315F、315P、316T、317T、327T、341D、341E、341F、341I、341L、341Y、343W、373A、373G、373M、373Q、376W、376Y、424M、424V、430D、430W、431P、又は432S。

請求項29

変異モノクローナル抗体の母体モノクローナル抗体に比べて増大したADCC反応を呈する前記変異モノクローナル抗体を生成する方法であって、以下のアミノ酸置換の少なくとも1つを含むように前記母体モノクローナル抗体のFc領域を設計することを含む方法。247A、247F、247H、247I、247L、247M、247T、247Y、249E、249Y、251F、254F、254M、254Y、256A、256M、258D、268D、268E、279A、280A、280K、283A、283I、283K、283M、283R、288N、292A、311A、311D、311N、311T、311V、311Y、315L、318N、318P、318T、318V、330K、332T、332V、339D、339F、339G、339I、339K、339M、339N、339Q、339R、339S、339T、376A、376V、377G、377K、379N、380N、380S、382A、382I、385E、427N、429M、434W、436I、440G、440H、440I、又は440L。

請求項30

請求項29の方法によって生成される変異モノクローナル抗体。

請求項31

変異モノクローナル抗体の母体モノクローナル抗体に比べて減少したADCC反応を呈する前記変異モノクローナル抗体を生成する方法であって、以下のアミノ酸置換の少なくとも1つを含むように前記母体モノクローナル抗体のFc領域を設計することを含む方法。235Q、235R、235S、236F、236R、236Y、237E、237K、237N、237R、238E、238G、238H、238I、238L、238V、238W、238Y、247G、247R、249L、249P、250K、250M、250R、251H、251I、251W、252Y、254L、254P、254Q、254T、254V、256V、257A、257I、257M、257N、257S、257V、260S、262L、264S、265K、265S、267G、267H、267I、267K、269N、269Q、270A、270G、270K、270M、270N、271T、272H、272K、272L、272N、272R、279D、279F、279K、279L、279W、283D、283F、283G、283H、283L、283T、283W、283Y、285N、288P、292E、292F、292G、292I、293S、293V、301W、304E、307A、307E、307M、311F、311I、311K、311S、312P、314F、314I、314V、314W、315F、315P、316F、317P、327T、328V、329Y、332G、332K、332L、332R、332W、341D、341E、341F、341H、341I、341K、341L、341M、341N、341P、341Q、341R、341S、341T、341W、341Y、343A、343D、343E、343F、343G、343H、343L、343M、343N、343Q、343R、343S、343T、343V、343W、343Y、373A、373D、373E、373F、373G、373I、373K、373L、373M、373N、373Q、373R、373S、373T、373V、373W、375R、376A、376E、376F、376G、376H、376W、376Y、379Q、382D、382S、429A、429F、430H、430K、430N、430Q、430R、430W、432R、432S、434I、440D、440T、440V、又は442K。

請求項32

請求項31の方法によって生成される変異モノクローナル抗体。

請求項33

変異モノクローナル抗体の母体モノクローナル抗体に比べて増大したFcRn結合親和性を有する前記変異モノクローナル抗体を生成する方法であって、以下のアミノ酸置換の少なくとも1つを含むように前記母体モノクローナル抗体のFc領域を設計することを含む方法。238L、244L、245R、249P、252Y、256P、257A、257I、257M、257N、257S、257V、258D、260S、262L、270K、272L、272R、279A、279D、279G、279H、279M、279N、279Q、279R、279S、279T、279W、279Y、283A、283D、283F、283G、283H、283I、283K、283L、283N、283P、283Q、283R、283S、283T、283W、283Y、285N、286F、288N、288P、293V、307A、307E、307M、311A、311I、311K、311L、311M、311V、311W、312P、316K、317P、318N、318T、332F、332H、332K、332L、332M、332R、332S、332W、339N、339T、339W、341P、343E、343H、343K、343Q、343R、343T、343Y、375R、376G、376I、376M、376P、376T、376V、377K、378D、378N、380N、380S、380T、382F、382H、382I、382K、382L、382M、382N、382Q、382R、382S、382T、382V、382W、382Y、423N、427N、430A、430F、430G、430H、430I、430K、430L、430M、430N、430Q、430R、430S、430T、430V、430Y、431H、431K、434F、434G、434H、434W、434Y、436I、436L、436T、438K、438L、438T、438W、440K、又は442K。

請求項34

請求項33の方法によって生成される変異モノクローナル抗体。

請求項35

前記変異モノクローナル抗体の母体モノクローナル抗体に比べて減少したFcRn結合親和性を有する変異モノクローナル抗体を生成する方法であって、以下のアミノ酸置換の少なくとも1つを含むように前記母体モノクローナル抗体のFc領域を設計することを含む方法。238L、244L、245R、249P、252Y、256P、257A、257I、257M、257N、257S、257V、258D、260S、262L、270K、272L、272R、279A、279D、279G、279H、279M、279N、279Q、279R、279S、279T、279W、279Y、283A、283D、283F、283G、283H、283I、283K、283L、283N、283P、283Q、283R、283S、283T、283W、283Y、285N、286F、288N、288P、293V、307A、307E、307M、311A、311I、311K、311L、311M、311V、311W、312P、316K、317P、318N、318T、332F、332H、332K、332L、332M、332R、332S、332W、339N、339T、339W、341P、343E、343H、343K、343Q、343R、343T、343Y、375R、376G、376I、376M、376P、376T、376V、377K、378D、378N、380N、380S、380T、382F、382H、382I、382K、382L、382M、382N、382Q、382R、382S、382T、382V、382W、382Y、423N、427N、430A、430F、430G、430H、430I、430K、430L、430M、430N、430Q、430R、430S、430T、430V、430Y、431H、431K、434F、434G、434H、434W、434Y、436I、436L、436T、438K、438L、438T、438W、440K、又は442K。

請求項36

請求項35の方法によって生成される変異モノクローナル抗体。

請求項37

変異モノクローナル抗体の母体モノクローナル抗体に比べて増大したCDC反応を有する前記変異モノクローナル抗体を生成する方法であって、以下のアミノ酸置換の少なくとも1つを含むように前記母体モノクローナル抗体のFc領域を設計することを含む方法。236Y、244L、247A、247D、247E、247g、247N、247Q、247R、247S、247W、248F、248P、248Q、248W、249E、249L、249M、249N、249P、249Y、250K、250R、251F、251H、251I、251W、254A、254F、254K、254L、254M、254R、254Y、255K、256A、256G、256I、256L、256M、256P、256Q、256W、256Y、260S、268D、279Q、279S、279W、279Y、280K、280T、283F、283G、283H、283I、283K、283L、283M、283N、283P、283R、283S、283W、292L、307A、307M、311F、311I、311K、311L、311M、311T、311V、311W、311Y、312P、314F、314I、314V、314W、315F、315K、315L、315P、315R、316K、317P、317T、318N、318T、332A、332D、332E、332F、332G、332H、332L、332M、332N、332Q、332S、332T、332V、332W、332Y、339D、339F、339G、339H、339I、339K、339N、339Q、339R、339S、339W、339Y、341D、341E、341F、341H、341I、341K、341L、341M、341N、341P、341Q、341R、341S、341T、341V、341W、341Y、343A、343D、343E、343G、343H、343K、343L、343M、343N、343Q、343R、343S、343T、343W、343Y、373D、373E、373F、373H、373I、373K、373L、373M、373N、373Q、373R、373T、373V、373W、375R、376A、376F、376G、376H、376L、376N、376P、376Q、376R、376S、376T、376V、377P、379N、379Q、379S、379T、380A、380N、380S、380T、382I、382L、382Q、382V、386K、426D、426L、429A、429F、429M、430A、430D、430F、430G、430H、430I、430K、430L、430M、430N、430P、430R、430S、430T、430V、430W、430Y、431H、431P、432R、432S、434W、434Y、438L、438W、440Q、又は440Y。

請求項38

請求項37の方法によって生成される変異モノクローナル抗体。

請求項39

変異モノクローナル抗体の母体モノクローナル抗体に比べて減少したCDC反応を有する前記変異モノクローナル抗体を生成する方法であって、以下のアミノ酸置換の少なくとも1つを含むように前記母体モノクローナル抗体のFc領域を設計することを含む方法。235G、235S、236R、237E、237K、237N、237R、238A、238E、238G、238H、238I、238L、238V、238W、238Y、245R、247H、247I、247L、247T、247Y、250M、252Y、254D、254E、254I、254P、254Q、254T、254V、255N、257A、257I、257M、257N、257S、257V、262L、264S、265H、265Y、267G、267H、267I、267K、268K、269N、269Q、270G、270M、270N、271T、272H、272L、272N、292A、293S、301W、307E、311E、311S、316F、318P、327T、328V、329Y、330K、330R、332K、339E、339M、343I、373S、378D、380D、382D、382F、382N、382P、382R、382S、382W、382Y、385E、385P、423N、424H、424M、又は427N。

請求項40

請求項39の方法によって生成される変異モノクローナル抗体。

請求項41

変異ポリペプチド母体ポリペプチドに比べて増大した血清半減期を有する前記変異ポリペプチドを生成する方法であって、a)以下のアミノ酸置換の少なくとも1つを含むFc領域をコードする核酸分子作動可能に結合された前記母体ポリペプチドをコードする核酸分子から、前記変異ポリペプチドを発現することと、b)前記変異ポリペプチドを単離して精製することと、を含む方法。238L、244L、245R、249P、252Y、256P、257A、257I、257M、257N、257S、257V、258D、260S、262L、270K、272L、272R、279A、279D、279G、279H、279M、279N、279Q、279R、279S、279T、279W、279Y、283A、283D、283F、283G、283H、283I、283K、283L、283N、283P、283Q、283R、283S、283T、283W、283Y、285N、286F、288N、288P、293V、307A、307E、307M、311A、311I、311K、311L、311M、311V、311W、312P、316K、317P、318N、318T、332F、332H、332K、332L、332M、332R、332S、332W、339N、339T、339W、341P、343E、343H、343K、343Q、343R、343T、343Y、375R、376G、376I、376M、376P、376T、376V、377K、378D、378N、380N、380S、380T、382F、382H、382I、382K、382L、382M、382N、382Q、382R、382S、382T、382V、382W、382Y、423N、427N、430A、430F、430G、430H、430I、430K、430L、430M、430N、430Q、430R、430S、430T、430V、430Y、431H、431K、434F、434G、434H、434W、434Y、436I、436L、436T、438K、438L、438T、438W、440K、又は442K。

請求項42

請求項41の方法によって生成される変異ポリペプチド。

請求項43

変異ポリペプチドの母体ポリペプチドに比べて減少した血清半減期を有する前記変異ポリペプチドを生成する方法であって、a)以下のアミノ酸置換の少なくとも1つを含むFc領域をコードする核酸分子に作動可能に結合された前記母体ポリペプチドをコードする核酸分子から、前記変異ポリペプチドを発現することと、b)前記変異ポリペプチドを単離して精製することと、を含む方法。238L、244L、245R、249P、252Y、256P、257A、257I、257M、257N、257S、257V、258D、260S、262L、270K、272L、272R、279A、279D、279G、279H、279M、279N、279Q、279R、279S、279T、279W、279Y、283A、283D、283F、283G、283H、283I、283K、283L、283N、283P、283Q、283R、283S、283T、283W、283Y、285N、286F、288N、288P、293V、307A、307E、307M、311A、311I、311K、311L、311M、311V、311W、312P、316K、317P、318N、318T、332F、332H、332K、332L、332M、332R、332S、332W、339N、339T、339W、341P、343E、343H、343K、343Q、343R、343T、343Y、375R、376G、376I、376M、376P、376T、376V、377K、378D、378N、380N、380S、380T、382F、382H、382I、382K、382L、382M、382N、382Q、382R、382S、382T、382V、382W、382Y、423N、427N、430A、430F、430G、430H、430I、430K、430L、430M、430N、430Q、430R、430S、430T、430V、430Y、431H、431K、434F、434G、434H、434W、434Y、436I、436L、436T、438K、438L、438T、438W、440K、又は442。

請求項44

請求項43の方法によって生成される変異ポリペプチド。

請求項45

Fc領域に以下のアミノ酸置換の少なくとも1つを含む変異Fc領域をコードする核酸分子を含む単離核酸分子。235G、235R、236F、236R、236Y、237K、237N、237R、238E、238G、238H、238I、238L、238V、238W、238Y、244L、245R、247A、247D、247E、247F、247M、247N、247Q、247R、247S、247T、247W、247Y、248F、248P、248Q、248W、249L、249M、249N、249P、249Y、251H、251I、251W、254D、254E、254F、254G、254H、254I、254K、254L、254M、254N、254P、254Q、254R、254V、254W、254Y、255K、255N、256H、256I、256K、256L、256V、256W、256Y、257A、257I、257M、257N、257S、258D、260S、262L、264S、265K、265S、267H、267I、267K、268K、269N、269Q、271T、272H、272K、272L、272R、279A、279D、279F、279G、279H、279I、279K、279L、279M、279N、279Q、279R、279S、279T、279W、279Y、280T、283F、283G、283H、283I、283K、283L、283M、283P、283R、283T、283W、283Y、285N、286F、288N、288P、292E、292F、292G、292I、292L、293S、293V、301W、304E、307E、307M、312P、315F、315K、315L、315P、315R、316F、316K、317P、317T、318N、318P、318T、332F、332G、332L、332M、332S、332V、332W、339D、339E、339F、339G、339H、339I、339K、339L、339M、339N、339Q、339R、339S、339W、339Y、341D、341E、341F、341H、341I、341K、341L、341M、341N、341P、341Q、341R、341S、341T、341V、341W、341Y、343A、343D、343E、343F、343G、343H、343I、343K、343L、343M、343N、343Q、343R、343S、343T、343V、343W、343Y、373D、373E、373F、373G、373H、373I、373K、373L、373M、373N、373Q、373R、373S、373T、373V、373W、375R、376E、376F、376G、376H、376I、376L、376M、376N、376P、376Q、376R、376S、376T、376V、376W、376Y、377G、377K、377P、378N、379N、379Q、379S、379T、380D、380N、380S、380T、382D、382F、382H、382I、382K、382L、382M、382N、382P、382Q、382R、382S、382T、382V、382W、382Y、385E、385P、386K、423N、424H、424M、424V、426D、426L、427N、429A、429F、429M、430A、430D、430F、430G、430H、430I、430K、430L、430M、430N、430P、430Q、430R、430S、430T、430V、430W、430Y、431H、431K、431P、432R、432S、438G、438K、438L、438T、438W、439E、439H、439Q、440D、440E、440F、440G、440H、440I、440K、440L、440M、440Q、440T、440V、又は442K。

請求項46

請求項45に記載の単離核酸分子を含むベクター

請求項47

前記ベクターが、発現ベクターである請求項46に記載のベクター。

請求項48

請求項47に記載のベクターを含む宿主細胞

請求項49

前記宿主細胞型が、CHO、COS、SP2/0、NSO、酵母、E.coli、及び任意の好ましい細胞種誘導体又は子孫からなる群より選択される請求項48に記載の宿主細胞。

請求項50

請求項1〜7、25〜28、42、又は44のいずれかに記載の変異ポリペプチドを含む医薬組成物

請求項51

請求項8〜24、30、32、35、36、又は38のいずれかに記載の変異モノクローナル抗体を含む医薬組成物。

請求項52

抗CD20抗体であって、(a)配列番号13からなる軽鎖可変領域アミノ酸配列と、(b)配列番号14からなる重鎖可変領域アミノ酸配列と、(c)変異Fc領域が、247I/339Q、247I/339D、及び378Dからなる群から選択されるアミノ酸置換を含む母体Fc領域の変異体を含む抗体。

請求項53

Fc異性体が、247I/339Qである請求項52に記載の抗CD20抗体。

請求項54

Fc異性体が、247I/339Dである請求項52に記載の抗CD20抗体。

請求項55

Fc異性体が、378Dである請求項52に記載の抗CD20抗体。

請求項56

配列番号29からなる軽鎖アミノ酸配列と、配列番号31からなる重鎖アミノ酸配列と、を含む請求項53に記載の抗CD20抗体。

請求項57

配列番号29からなる軽鎖アミノ酸配列と、配列番号33からなる重鎖アミノ酸配列と、を含む請求項54に記載の抗CD20抗体。

請求項58

配列番号29からなる軽鎖アミノ酸配列と、配列番号35からなる重鎖アミノ酸配列と、を含む請求項55に記載の抗CD20抗体。

請求項59

請求項52〜58のいずれかに記載の抗CD20抗体を含む医薬組成物。

技術分野

0001

本発明は、新規変異Fc領域を含むポリペプチドに関する。具体的には、本発明の新規な変異Fc領域は、本願明細書において記載される少なくとも1つのアミノ酸置換で含み、アミノ酸置換が欠失している母体免疫グロブリンと比べて、本発明の変異Fc領域を含む免疫グロブリンにおけるエフェクター機能又は血清半減期改変する。更に、本発明は、モノクローナル抗体のエフェクター機能を改変する方法、又は、本発明の変異Fc領域が作動可能な状態で付着されるポリペプチドの血清半減期を延長させる方法を提供する。ポリペプチド、タンパク質、特にモノクローナル抗体の治療的な使用が開示される。

背景技術

0002

ヒト治療法における使用において、米国で現在承認される少なくとも17種類のモノクローナル抗体が存在する。更に、例えば、移植拒絶ガン炎症性疾患敗血症腎炎アルツハイマー疾患アレルギー糖尿病自己免疫疾患関節炎多発性硬化症、及び、感染症を含む様々な疾患又は障害の治療のため、臨床試験中の数百種類のモノクローナル抗体、及び、前臨床試験中の数千種類のモノクローナル抗体が存在する。治療用モノクローナル抗体の分野は、近年において急成長する位置づけとなっている。ワクチン後、抗体(又は免疫グロブリン「Ig」)は、2番目に多くの一般的な種類の臨床的に試験される生物薬剤を構成する(Stockwin, L.H.他 Biochemical Society Transactions, 31:433−436, 2003)。

0003

実質的に、遺伝子工学は、治療用モノクローナル抗体の分野の成長に関与する。潜在する治療用モノクローナル抗体の効果は、抗体のタンパク質配列への適度な変化によって異なる。モノクローナル抗体の可変領域における単一アミノ酸変化は、抗体属性(例えばKon速度又はKoff速度)と同様、抗体が抗原エピトープに結合する親和性を改変する潜在性を有する。このようなアミノ酸変化は、治療用としてモノクローナル抗体の成功又は失敗を測定することができる。同様に、モノクローナル抗体のFc領域アミノ酸配列における適度の変化は、Fc領域が作動可能な状態で結合される抗体のエフェクター機能の属性又はタンパク質の半減期において重大な変化を引き起こす。

0004

抗体のFc領域(つまり、CH2領域、CH3領域、及び一部のヒンジ領域にわたる抗体の重鎖カルボキシ末端図1参照))は、変異性において制限され、抗体が果たす生理役割をもたらすのに関与する。抗体のFc領域に起因するエフェクター機能は、抗体の分類及びサブクラスによって異なり、かつ、(i)例えば、抗体を覆われた粒子食細胞活動及び破壊免疫複合体の除去、炎症伝達物質の放出、抗体の経胎盤伝達、並びに、免疫グロブリン産生の制御を含む、Fc領域を介して様々な生物反応を誘発する細胞上の特定のFc受容体(「FcR」)への抗体の結合と、(ii)Fc領域がC1q補体成分と結合することによって、標的細胞溶解現象を導く補体活性化古典経路を開始する補体依存性細胞障害作用(「CDC」)と、(iii)特定のヒト免疫系細胞、例えば、Fcγ受容体を介した貪食細胞及びNK細胞が、免疫細胞上の特異抗体結合する受容体を介して抗体のFc領域に結合し、その後、抗体が結合する物質の破壊の信号を送る、抗体依存の細胞媒介性細胞障害反応(「ADCC」)と、及び、(iv)肥満細胞好塩基球、及び、好酸球への結合と、を含む。Fc領域が特定のFcR(例えばFcRn)に結合するか、或いは、Fc領域がCDC又はADCCを媒介することができるレベル治療用タンパク質、特に、モノクローナル抗体の有効性又は半減期を測定するための重要な要素である。

0005

ヒトIgGのFc領域におけるアミノ酸の詳細な修飾は、治療用タンパク質、特にモノクローナル抗体の開発に関連する構造機能相関情報を得る研究の活発な領域である(Fc領域が作動可能に結合されるポリペプチドの血清半減期の改変に関する米国特許第6,165,745号明細書及び国際公開第2004/035752号パンフレット、及び、修飾されたFc領域を含むモノクローナル抗体のエフェクター機能の改変に関する米国特許第6,737,056号明細書及び国際公開第2004/029207号パンフレットを参照)。

0006

新規な治療用タンパク質(特にモノクローナル抗体)の開発は、対象とする抗体に所望の有益な属性を与えるように特定のアミノ酸改質によってFc領域を合理的に設計することによって利益をもたらす。Fc領域における同じ特定のアミノ酸改質によって、全てのモノクローナル抗体が治療用として改善されることが期待されるというわけでない。ある標的抗原と結合する治療用モノクローナル抗体は、特定のエフェクター機能における増加によって利益をもたらす一方、異なる標的抗原と結合する異なる治療用モノクローナル抗体が、異なるエフェクター機能の増加又は減少によって利益をもたらす。ある治療用モノクローナル抗体は、大きな親和性で特定のFc受容体と結合することによって利益をもたらす一方、別の抗体は、低い親和性においてFc受容体に結合し、速い速度で身体から除去することによって治療的に改善される。更にまた、特定のFc領域アミノ酸改質又は置換、及び、治療用抗体に利点をもたらす効果は、抗体が結合する抗原標的及び/又は抗体によって改善する疾患又は障害に依存する。

0007

抗体のFc領域に関連する特定のエフェクター機能を改変する方法及び組成物は、所望の属性を有する新規な治療用抗体を生成するとともに、既存の治療用抗体の属性を改善するのに必要である。変異Fc領域を有するモノクローナル抗体は、例えば、炎症性疾患、ガン、自己免疫不全細胞信号伝達障害、及び感染症を含む様々な疾患又は障害を治療するために使用される。更に、血清半減期を増加させて少量の用量に抑えるか、或いは、血清半減期を減少させて身体から速く除去させるように促すといった、治療用タンパク質の血清半減期を改変する方法及び組成物は、治療用抗体のみならず他のタンパク質の産生の利点をもたらす。

0008

治療用タンパク質(特にモノクローナル抗体)の有効性を改善するために必要とされるものは、改善した属性を有する変異Fc領域である。

課題を解決するための手段

0009

本発明は、変異Fc領域(即ち、本願明細書に記載のアミノ酸置換を含むFc領域(例えば表1参照))を提供し、前記変異Fc領域を含むポリペプチドに有益な属性を与える。

0010

本発明の変異Fc領域を生成するアミノ酸置換の母体Fc領域のFcの位置は、279位、341位、343位、及び373位であり、Fc領域における残基の番号付け、つまり、位置番号は、KabatのEUインデックスの番号付けである(本願明細書中図2を参照)。本発明は、母体Fc領域の279位、341位、343位、又は373位、或いは、それらの組合せにおけるアミノ酸置換を含む変異Fc領域を提供する。母体Fc領域は、279位、341位、343位、及び373位以外の位置における変性アミノ酸残基を任意に有する。ヒトIgGの位置における天然のアミノ酸残基は、バリン(279)、グリシン(341)、プロリン(343)、及びチロシン(373)である。

0011

本発明の全体にわたる好ましい実施形態において、母体Fc領域に存在して置換されるアミノ酸残基は、自然発生のアミノ酸残基である。特に明記しない限り、母体Fc領域は、天然又は変性のFc領域であり、好ましくはヒト起源又は実質的にヒト起源のFc領域である。母体Fc領域のアミノ酸配列は、好ましくは配列番号1、2、3、又は4で示される。好ましくは、母体Fc領域は、本発明の変異Fc領域を生成するために置換される位置に存在する天然のアミノ酸残基を有する。更に、全体にわたって、本願明細書に記載されているように、変異Fc領域は、少なくとも1つのアミノ酸置換を含むように修飾される母体Fc領域であることが理解される。更に、母体Fc領域が変異Fc領域を生成するために置換されるアミノ酸残基を含む、全長Fc又はその一部であると理解される。

0012

更なる本発明は、ポリペプチド(好ましくはモノクローナル抗体)を提供し、母体Fc領域と比較して、279位、341位、343位、又は373位において少なくとも1つのアミノ酸置換を含む変異Fc領域(又はその機能性フラグメント)を含む。Fc位置である279位、341位、343位、又は373位において少なくとも1つのアミノ酸置換を含む変異Fc領域は、変異Fc領域と同じ種類の天然のFc領域に存在するアミノ酸残基と比較して、少なくとも1つの付加的なアミノ酸置換をFc領域に更に含む。

0013

一実施形態において、変異Fc領域(即ち、母体Fc領域の変異体)は、以下から選択される少なくとも1、2、3、又はそれ以上のアミノ酸置換を含む。
235G、235R、236F、236R、236Y、237K、237N、237R、238E、238G、238H、238I、238L、238V、238W、238Y、244L、245R、247A、247D、247E、247F、247M、247N、247Q、247R、247S、247T、247W、247Y、248F、248P、248Q、248W、249L、249M、249N、249P、249Y、251H、251I、251W、254D、254E、254F、254G、254H、254I、254K、254L、254M、254N、254P、254Q、254R、254V、254W、254Y、255K、255N、256H、256I、256K、256L、256V、256W、256Y、257A、257I、257M、257N、257S、258D、260S、262L、264S、265K、265S、267H、267I、267K、268K、269N、269Q、271T、272H、272K、272L、272R、279A、279D、279F、279G、279H、279I、279K、279L、279M、279N、279Q、279R、279S、279T、279W、279Y、280T、283F、283G、283H、283I、283K、283L、283M、283P、283R、283T、283W、283Y、285N、286F、288N、288P、292E、292F、292G、292I、292L、293S、293V、301W、304E、307E、307M、312P、315F、315K、315L、315P、315R、316F、316K、317P、317T、318N、318P、318T、332F、332G、332L、332M、332S、332V、332W、339D、339E、339F、339G、339H、339I、339K、339L、339M、339N、339Q、339R、339S、339W、339Y、341D、341E、341F、341H、341I、341K、341L、341M、341N、341P、341Q、341R、341S、341T、341V、341W、341Y、343A、343D、343E、343F、343G、343H、343I、343K、343L、343M、343N、343Q、343R、343S、343T、343V、343W、343Y、373D、373E、373F、373G、373H、373I、373K、373L、373M、373N、373Q、373R、373S、373T、373V、373W、375R、376E、376F、376G、376H、376I、376L、376M、376N、376P、376Q、376R、376S、376T、376V、376W、376Y、377G、377K、377P、378N、379N、379Q、379S、379T、380D、380N、380S、380T、382D、382F、382H、382I、382K、382L、382M、382N、382P、382Q、382R、382S、382T、382V、382W、382Y、385E、385P、386K、423N、424H、424M、424V、426D、426L、427N、429A、429F、429M、430A、430D、430F、430G、430H、430I、430K、430L、430M、430N、430P、430Q、430R、430S、430T、430V、430W、430Y、431H、431K、431P、432R、432S、438G、438K、438L、438T、438W、439E、439H、439Q、440D、440E、440F、440G、440H、440I、440K、440L、440M、440Q、440T、440V、又は442K。

0014

好ましい実施形態において、変異Fc領域は、以下から選択される少なくとも1、2、3、又はそれ以上のアミノ酸置換を含む。
235G、236F、236R、236Y、237K、237N、237R、238E、238G、238H、238I、238L、238V、238W、238Y、245R、247A、247D、247E、247F、247M、247N、247Q、247R、247T、247W、247Y、248F、248P、248Q、248W、249L、249M、249N、249P、249Y、251H、251I、251W、254D、254E、254F、254G、254H、254I、254K、254L、254M、254N、254P、254Q、254R、254V、254W、254Y、255K、255N、256H、256I、256K、256L、256W、257A、257I、257M、257N、257S、258D、260S、262L、264S、265K、265S、267H、267I、267K、268K、269N、269Q、271T、272H、272K、272R、279A、279D、279G、279H、279N、279Q、279S、279T、279W、279Y、280T、283F、283H、283K、283M、283R、283W、285N、286F、288N、288P、292E、292G、292I、301W、304E、307E、307M、312P、315F、315L、315P、316F、317P、317T、318N、318P、318T、332L、332M、332R、332S、332W、339D、339F、339I、339K、339M、339N、339Q、339R、339S、339W、339Y、341D、341E、341F、341H、341I、341K、341L、341M、341N、341P、341Q、341R、341S、341T、341V、341W、341Y、343D、343E、343G、343H、343K、343N、343Q、343R、343S、343T、343W、343Y、373D、373E、373G、373H、373I、373K、373L、373M、373Q、373R、373S、373T、373W、375R、376G、376N、376P、376Q、376R、376S、376T、376V、376W、376Y、377G、377K、377P、378D、378N、379N、379Q、379T、380N、380S、380T、382D、382F、382I、382K、382L、382Q、382R、382S、382T、382V、382W、382Y、385E、386K、423N、424H、424M、424V、426D、426L、427N、429A、429F、429M、430A、430D、430F、430G、430H、430I、430K、430L、430M、430N、430P、430Q、430R、430S、430T、430V、430W、430Y、431H、431K、431P、432R、432S、438K、438L、438T、438W、439E、440D、440I、又は440L。

0015

本発明の変異Fc領域は、好ましくは、本願明細書において記載される多くの実験法の1つを使用することを特徴とする。このような変異Fc領域は、変異Fc領域を含むモノクローナル抗体において改変したエフェクター機能又は改変した血清半減期、或いは、変異Fc領域が作動可能な状態で付着されるポリペプチドにおいて改変した血清半減期を示す。

0016

好ましくは、本発明の変異Fc領域の母体Fc領域は、IgG、IgAIgEIgM、及びIgDからなる群から選択されるヒト起源の天然又は生殖細胞系をコードしたFc領域、もしくはその多形性の変異体、或いは、その機能性フラグメントである。母体Fc領域は、好ましくはIgG Fc領域であり、より好ましくはIgG1、IgG3又はIgG4 Fc領域である。母体Fc領域は、天然のFc領域と比較して、本願明細書に記載される(つまり、表1に列挙される置換)以外の1つ以上の付加的なアミノ酸置換、特に、当該分野で公知、又は、米国特許第6,165,745号明細書又は米国特許第6,737,056号明細書、国際公開第2004/035752号パンフレット又は国際公開第2004/029207号パンフレット(これらは全体において本願明細書に組み込まれる)に記述されるような1つ以上のアミノ酸置換を任意に含み、このようなアミノ酸置換もまた、母体Fc領域に存在する場合、変異Fc領域を生成するために、その後置換される位置にない限り、本発明の変異Fc領域及び本発明の変異Fc領域を含むポリペプチドにおける変異Fc領域に存在する。

0017

本発明は、ポリペプチド、好ましくはモノクローナル抗体を提供し、本発明の変異Fc領域、又はその機能性フラグメントを含む。好ましい実施形態において、本発明の変異Fc領域を含むモノクローナル抗体は、キメラ抗体である。より好ましい実施態様において、本発明の変異Fc領域を含むモノクローナル抗体は、抗体に存在するフレームワーク配列、及び、定常領域配列が、実質的にヒト起源であるヒト化抗体又はヒト抗体である。キメラ抗体、ヒト化抗体、又はヒト抗体は、好ましくは、全長抗体又は単鎖抗体である。本発明の変異Fc領域を含むモノクローナル抗体が、ヒト治療として使用される場合、Fc領域は、好ましくは、実質的にヒト起源である。

0018

好ましくは、本発明の変異Fc領域を含む、或いは、本発明の変異Fc領域が作動可能な状態で付着されるポリペプチド(つまり、「変異ポリペプチド」)は、母体Fc領域と比較して、変異Fc領域における少なくとも1つのアミノ酸置換を有し、及び、前記変異Fc領域の母体Fc領域を含むポリペプチドと比較して改変したエフェクター機能又は血清半減期を呈し、「変異Fc領域における少なくとも1つのアミノ酸置換」とは、(i)Fc領域の279、341、343、又は373位における任意のアミノ酸置換、又は、(ii)Fc領域における、少なくとも1つの以下のアミノ酸置換:235G、235R、236F、236R、236Y、237K、237N、237R、238E、238G、238H、238I、238L、238V、238W、238Y、244L、245R、247A、247D、247E、247F、247M、247N、247Q、247R、247S、247T、247W、247Y、248F、248P、248Q、248W、249L、249M、249N、249P、249Y、251H、251I、251W、254D、254E、254F、254G、254H、254I、254K、254L、254M、254N、254P、254Q、254R、254V、254W、254Y、255K、255N、256H、256I、256K、256L、256V、256W、256Y、257A、257I、257M、257N、257S、258D、260S、262L、264S、265K、265S、267H、267I、267K、268K、269N、269Q、271T、272H、272K、272L、272R、279A、279D、279F、279G、279H、279I、279K、279L、279M、279N、279Q、279R、279S、279T、279W、279Y、280T、283F、283G、283H、283I、283K、283L、283M、283P、283R、283T、283W、283Y、285N、286F、288N、288P、292E、292F、292G、292I、292L、293S、293V、301W、304E、307E、307M、312P、315F、315K、315L、315P、315R、316F、316K、317P、317T、318N、318P、318T、332F、332G、332L、332M、332S、332V、332W、339D、339E、339F、339G、339H、339I、339K、339L、339M、339N、339Q、339R、339S、339W、339Y、341D、341E、341F、341H、341I、341K、341L、341M、341N、341P、341Q、341R、341S、341T、341V、341W、341Y、343A、343D、343E、343F、343G、343H、343I、343K、343L、343M、343N、343Q、343R、343S、343T、343V、343W、343Y、373D、373E、373F、373G、373H、373I、373K、373L、373M、373N、373Q、373R、373S、373T、373V、373W、375R、376E、376F、376G、376H、376I、376L、376M、376N、376P、376Q、376R、376S、376T、376V、376W、376Y、377G、377K、377P、378N、379N、379Q、379S、379T、380D、380N、380S、380T、382D、382F、382H、382I、382K、382L、382M、382N、382P、382Q、382R、382S、382T、382V、382W、382Y、385E、385P、386K、423N、424H、424M、424V、426D、426L、427N、429A、429F、429M、430A、430D、430F、430G、430H、430I、430K、430L、430M、430N、430P、430Q、430R、430S、430T、430V、430W、430Y、431H、431K、431P、432R、432S、438G、438K、438L、438T、438W、439E、439H、439Q、440D、440E、440F、440G、440H、440I、440K、440L、440M、440Q、440T、440V、又は442K、或いは、(iii)上記の(i)又は(ii)に列挙される少なくとも2つのアミノ酸置換、(iv)上記の(i)又は(ii)に列挙されていない少なくとも1つのFc領域アミノ酸置換に加えて、上記の(i)又は(ii)に列挙されている少なくとも1、2、又は3つのアミノ酸置換である。改変したエフェクター機能は、好ましくは、Fc領域(即ち、母体Fc領域)においてアミノ酸置換を欠失する前記ポリペプチドに比べて、ADCCを増加、ADCCを減少、CDCを増加、CDCを減少、C1q結合能を増加、C1q結合能を減少、FcR(好ましくはFcRn)結合能を増加、又はFcR(好ましくはFcRn)結合能を減少させる。

0019

本発明は、Fc領域における以下のアミノ酸置換の少なくとも1つを含む変異Fc領域を含むモノクローナル抗体を提供し、変異Fc領域を含むモノクローナル抗体は、母体Fc領域を含むモノクローナル抗体に比べて増大したADCCを呈する。247A、247F、247M、247T、247V、247Y、249E、249Y、254F、254M、254Y、256A、258D、279A、283A、283I、283K、283M、283R、288N、292A、311A、311D、311N、311T、311V、311Y、315L、318N、318P、318T、318V、332T、332V、339D、339F、339G、339I、339K、339M、339N、339Q、339R、339S、339T、376A、376V、377G、377K、379N、380N、380S、382A、382I、385E、427N、429M、434W、436I、440G、440H、440I、又は440L、[好ましくは、247A、247F、247M、247T、247V、247Y、254F、254Y、258D、279A、283M、288N、292A、311D、311N、311T、315L、318N、318P、318T、318V、339D、339I、339K、339M、339N、339Q、339R、339S、376A、376V、377K、379N、380N、382A、440I、又は440L]。

0020

本発明は、Fc領域における以下のアミノ酸置換の少なくとも1つを含む変異Fc領域を含むモノクローナル抗体を提供し、変異Fc領域を含むモノクローナル抗体は、母体Fc領域を含むモノクローナル抗体に比べて減少したADCC活性を呈する。235Q、235R、235S、236F、236R、236Y、237E、237K、237N、237R、238E、238G、238H、238I、238L、238V、238W、238Y、247G、247R、249L、249P、250K、250M、250R、251H、251I、251W、252Y、254L、254P、254Q、254T、254V、256V、257A、257I、257M、257N、257S、257V、260S、262L、264S、265H、265K、265S、267G、267H、267I、267K、269N、269Q、270A、270G、270K、270M、270N、271T、272H、272K、272L、272N、272R、279D、279F、279K、279L、279W、283D、283F、283G、283H、283L、283W、283Y、285N、288P、292E、292F、292G、292I、293S、293V、301W、304E、307A、307E、307M、311F、311I、311K、311S、312P、314F、314I、314V、314W、315F、315P、316F、317P、327T、328V、329Y、332G、332K、332L、332R、332W、341D、341E、341F、341H、341I、341K、341L、341M、341N、341P、341Q、341R、341S、341T、341W、341Y、343A、343D、343E、343F、343G、343H、343L、343M、343N、343Q、343R、343S、343T、343V、343W、343Y、373A、373D、373E、373F、373G、373I、373K、373L、373M、373N、373Q、373R、373S、373T、373V、373W、375R、376A、376E、376F、376G、376H、376W、376Y、379Q、382D、382S、430H、430K、430N、430Q、430R、430W、432R、432S、434I、440D、440T、440V、又は442K、[好ましくは、235R、236F、236Y、237E、237K、237N、237R、238E、238G、238H、238I、238L、238V、238W、238Y、247R、250K、251H、254T、257I、257M、257N、257S、257V、265H、265K、265S、267G、267H、267I、267K、269N、269Q、270A、270G、270K、270M、270N、271T、272N、272R、288P、292E、301W、304E、316F、317P、327T、328V、329Y、332K、332R、341F、341I、341M、341P、341Q、341R、341T、341W、341Y、343W、373A、373E、373G、373S、376A、376W、432R、又は432S]。

0021

本発明は、Fc領域における以下のアミノ酸置換の少なくとも1つを含む変異Fc領域を含むモノクローナル抗体を提供し、変異Fc領域を含むモノクローナル抗体は、母体Fc領域を含むモノクローナル抗体に比べて増大したFcRnの結合親和性を呈する。238L、244L、245R、249P、252Y、256P、257A、257I、257M、257N、257S、257V、258D、260S、262L、270K、272L、272R、279A、279D、279G、279H、279M、279N、279Q、279R、279S、279T、279W、279Y、283A、283D、283F、283G、283H、283I、283K、283L、283N、283P、283Q、283R、283S、283T、283W、283Y、285N、286F、288N、288P、293V、307E、307M、311A、311I、311K、311L、311M、311V、311W、312P、316K、317P、318N、318T、332F、332H、332K、332L、332M、332R、332S、332W、339N、339T、339W、341P、343E、343H、343K、343Q、343R、343T、343Y、375R、376G、376I、376M、376P、376T、376V、377K、378D、378N、380N、380S、380T、382F、382H、382I、382K、382L、382M、382N、382Q、382R、382S、382T、382V、382W、382Y、423N、427N、430A、430F、430G、430H、430I、430K、430L、430M、430N、430Q、430R、430S、430T、430V、430Y、431H、431K、434F、434G、434H、434W、434Y、436I、436L、436T、438K、438L、438T、438W、440K、又は442K、[好ましくは、245R、252Y、256P、257A、257I、257M、257N、257S、257V、258D、260S、262L、279A、279D、279G、279H、279N、279Q、279S、279T、279W、279Y、283F、283H、283K、283R、285N、286F、307E、307M、311I、311K、311L、311M、312P、318N、318T、332S、339W、343E、343H、343K、343Q、343R、375R、377K、378D、378N、380S、380T、382F、382K、382Q、382R、382S、382T、382V、382W、382Y、423N、427N、430A、430F、430H、430I、430L、430M、430N、430Q、430R、430S、430V、430Y、431H、431K、434F. 434G、434H、434W、434Y、436I、436L、438K、438L、又は438W]。

0022

本発明は、Fc領域における以下のアミノ酸置換の少なくとも1つを含む変異Fc領域を含むモノクローナル抗体を提供し、変異Fc領域を含むモノクローナル抗体は、母体Fc領域を含むモノクローナル抗体に比べて減少したFcRnの結合親和性を呈する。235Q、236Y、237K、237R、238E、238G、238H、238W、247A、247D、247E、247F、247G、247H、247I、247L、247M、247N、247Q、247R、247S、247W、247Y、248A、248F、248P、248Q、248W、249E、249L、249M、249Y、251F、251H、251I、251W、254D、254E、254F、254G、254H、254I、254K、254L、254M、254N、254P、254Q、254R、254T、254V、254W、254Y、255K、255N、256F、256H、256I、256K、256M、256R、256W、256Y、264S、265S、265Y、267G、267I、268D、268K、270A、270M、279I、279K、279L、280T、292E、292F、292G、292I、292L、311D、311E、311F、311G、311N、311R、311Y、315F、315K、315P、316F、317T、326W、327T、339E、339G、339L、339R、341D、341E、341F、341I、341K、341L、341M、341N、341Q、341R、341S、341T、341V、341W、341Y、343M、343V、343W、373A、373D、373G、373K、373L、373M、373N、373Q、373S、373T、373V、373W、376H、376L、376W、376Y、424M、424V、426D、429A、429F、429M、430D、430W、431P、432R、432S、439Q、440A、440D、440E、440F、又は440M、[好ましくは、237R、247D、247E、247F、247H、247I、247L、247M、247N、247Q、247W、247Y、248A、248F、248P、248Q、248W、249L、249M、249Y、251H、251I、251W、254D、254E、254F、254G、254H、254I、254K、254M、254N、254P、254Q、254R、254T、254V、254W、254Y、255K、255N、256F、256H、256K、256M、256R、256W、265Y、280T、292G、292I、311D、311E、311G、311N、315F、315P、316T、317T、327T、341D、341E、341F、341I、341L、341Y、343W、373A、373G、373M、373Q、376W、376Y、424M、424V、430D、430W、431P、又は432S]。

0023

本発明は、Fc領域における以下のアミノ酸置換の少なくとも1つを含む変異Fc領域を含むモノクローナル抗体を提供し、変異Fc領域を含むモノクローナル抗体は、母体Fc領域を含むモノクローナル抗体に比べて増大したCDC活性を呈する。236Y、244L、247A、247D、247E、247G、247N、247Q、247R、247S、247W、248F、248P、248Q、248W、249E、249L、249M、249N、249P、249Y、251F、251H、251I、251W、254A、254F、254K、254L、254M、254R、254Y、255K、256A、256G、256I、256L、256M、256P、256Q、256W、256Y、260S、268D、279Q、279S、279W、279Y、280K、280T、283F、283G、283H、283I、283K、283L、283M、283N、283P、283R、283S、283W、292L、307A、307M、311F、311I、311K、311L、311M、311T、3111V、311W、311Y、312P、314F、314I、314V、314W、314Y、315F、315K、315L、315P、315R、316K、317P、317T、318N、318T、332A、332D、332E、332F、332G、332L、332M、332Q、332S、332T、332V、332W、332Y、339D、339F、339G、339H、339I、339K、339N、339Q、339R、339S、339T、339W、339Y、341D、341E、341F、341H、341I、341K、341L、341M、341N、341P、341Q、341R、341S、341T、341V、341W、341Y、343A、343D、343E、343G、343H、343K、343L、343M、343N、343Q、343R、343S、343T、343W、343Y、373D、373E、373F、373H、373I、373K、373L、373M、373N、373Q、373R、373T、373V、373W、375R、376A、376F、376G、376H、376L、376N、376P、376Q、376R、376S、376T、376V、377P、379N、379Q、379S、379T、380A、380N、380S、380T、382I、382L、382Q、382V、386K、426D、426L、429A、429F、429M、430A、430D、430F、430G、430H、430I、430K、430L、430M、430N、430P、430R、430S、430T、430V、430W、430Y、431H、431P、432R、432S、434W、434Y、438L、438W、440Q、又は440Y、[好ましくは、236Y、248F、248P、248Q、248W、249E、249L、249M、249N、249Y、251H、251I、251W、254F、254K、254L、254M、254R、254Y、255K、256A、256G、256I、256L、256M、256P、256Q、256W、260S、280K、283W、307M、311F、311I、311K、311L、311M、311T、311V、311W、311Y、314I、314V、314W、314Y、315P、317P、332D、332L、332M、332S、332W、339D、339F、339I、339K、339N、339S、339W、339Y、341D、341E、341F、341H、341I、341K、341L、341M、341N、341P、341Q、341R、341S、341T、341V、341W、341Y、343D、343E、343G、343H、343K、343N、343Q、343R、343S、343T、343W、343Y、373E、373F、373H、373I、373K、373L、373Q、373R、373T、373W、376A、376G、376N、376P、376Q、376R、376S、376T、376V、377P、379N、379Q、379T、382I、382L、386K、426D、426L、429F、429M、430A、430D、430F、430G、430H、430I、430K、430L、430M、430N、430P、430R、430S、430T、430V、430W、430Y、431H、431P、434Y、438L、又は440Y]。

0024

本発明は、Fc領域における以下のアミノ酸置換の少なくとも1つを含む変異Fc領域を含むモノクローナル抗体を提供し、変異Fc領域を含むモノクローナル抗体は、母体Fc領域を含むモノクローナル抗体に比べて減少したCDC活性を呈する。235G、235S、236R、237E、237K、237N、237R、238A、238E、238G、238H、238I、238L、238V、238W、238Y、245R、247H、247I、247L、247T、247Y、250M、252Y、254D、254E、254I、254P、254Q、254T、254V、255N、257A、257I、257M、257N、257S、257V、262L、264S、265H、265Y、267G、267H、267I、267K、268K、269N、269Q、270G、270M、270N、271T、272H、272L、272N、292A、293S、301W、307E、311E、311S、316F、318P、327T、328V、329Y、330K、330R、332E、332M、343I、373S、378D、380D、382D、382F、382N、382P、382R、382S、382W、382Y、385E、385P、423N、424H、424M、又は427N [好ましくは、235G、235S、236R、237E、237K、237N、237R、238A、238E、238G、238H、238I、238L、238V、238W、238Y、245R、247I、247L、247T、250M、257A、257I、257M、262L、264S、267G、267H、267I、267K、268K、269N、269Q、270G、270M、270N、271T、272H、301W、311S、327T、329Y、330K、378D、385E、423N、又は424H]。

0025

更に、本発明は、本発明の変異Fc領域を含むモノクローナル抗体を具現化し、前記抗体は、特にヒト標的抗原と結合する。好ましくは、標的抗原は、CD3、CD20、CD25、TNF(α)、Her2/neu、CD33、CD52、EGFR、EpCAM、MUC1、GD3、CEA、CA125、HLA−DR、TGF(β)、VEGF、GDF8、GDF11、グレリン、又は任意の前駆体、或いは、その機能性フラグメントから選択される。

0026

本発明は、Fc領域における以下のアミノ酸置換の少なくとも1つを含む変異Fc領域を含む変異ポリペプチドを提供し、変異ポリペプチドは、母体ポリペプチド(即ち、変異ポリペプチドと同一のポリペプチドであるが、上記に列挙されるアミノ酸置換がない)に比べて増大した血清半減期を呈する。
238L、244L、245R、249P、252Y、256P、257A、257I、257M、257N、257S、257V、258D、260S、262L、270K、272L、272R、279A、279D、279G、279H、279M、279N、279Q、279R、279S、279T、279W、279Y、283A、283D、283F、283G、283H、283I、283K、283L、283N、283P、283Q、283R、283S、283T、283W、283Y、285N、286F、288N、288P、293V、307E、307M、311A、311I、311K、311L、311M、311V、311W、312P、316K、317P、318N、318T、332F、332H、332K、332L、332M、332R、332S、332W、339N、339T、339W、341P、343E、343H、343K、343Q、343R、343T、343Y、375R、376G、376I、376M、376P、376T、376V、377K、378D、378N、380N、380S、380T、382F、382H、382I、382K、382L、382M、382N、382Q、382R、382S、382T、382V、382W、382Y、423N、427N、430A、430F、430G、430H、430I、430K、430L、430M、430N、430Q、430R、430S、430T、430V、430Y、431H、431K、434F、434G、434H、434W、434Y、436I、436L、436T、438K、438L、438T、438W、440K、又は442K,[好ましくは、245R、252Y、256P、257A、257I、257M、257N、257S、257V、258D、260S、262L、279A、279D、279G、279H、279N、279Q、279S、279T、279W、279Y、283F、283H、283K、283R、285N、286F、307E、307M、311I、311K、311L、311M、312P、318N、318T、332S、339W、343E、343H、343K、343Q、343R、375R、377K、378D、378N、380S、380T、382F、382K、382Q、382R、382S、382T、382V、382W、382Y、423N、427N、430A、430F、430H、430I、430L、430M、430N、430Q、430R、430S、430V、430Y、431H、431K、434F、434G、434H、434W、434Y、436I、436L、438K、438L、又は438W]。

0027

本発明は、Fc領域における以下のアミノ酸置換の少なくとも1つを含む変異Fc領域を含む変異ポリペプチドを提供し、変異ポリペプチドは、母体ポリペプチド(即ち、変異ポリペプチドと同一のポリペプチドであるが、上記に列挙されるアミノ酸置換がない)に比べて減少した血清半減期を呈する。235Q、236Y、237K、237R、238E、238G、238H、238W、247A、247D、247E、247F、247G、247H、247I、247L、247M、247N、247Q、247R、247S、247W、247Y、248A、248F、248P、248Q、248W、249E、249L、249M、249Y、251F、251H、251I、251W、254D、254E、254F、254G、254H、254I、254K、254L、254M、254N、254P、254Q、254R、254T、254V、254W、254Y、255K、255N、256F、256H、256I、256K、256M、256R、256W、256Y、264S、265S、265Y、267G、267I、268D、268K、270A、270M、279I、279K、279L、280T、292E、292F、292G、292I、292L、311D、311E、311F、311G、311N 311R、311Y、315F、315K、315P、316F、317T、326W、327T、339E、339G、339L、339R、341D、341E、341F、341I、341K、341L、341M、341N、341Q、341R、341S、341T、341V、341W、341Y、343M、343V、343W、373A、373D、373G、373K、373L、373M、373N、373Q、373S、373T、373V、373W、376H、376L、376W、376Y、424M、424V、426D、429A、429F、429M、430D、430W、431P、432R、432S、439Q、440D、440E、440F、又は440M [好ましくは、237R、247D、247E、247F、247H、247L、247M、247N、247Q、247W、247Y、248A、248F、248P、248Q、248W、249L、249M、249Y、251H、251I、251W、254D、254E、254F、254G、254H、254I、254K、254M、254N、254P、254Q、254R、254T、254V、254W、254Y、255K、255N、256F、256H、256K、256M、256R、256W、265Y、280T、292G、292I、311D、311E、311G、311N、315F、315P、316T、317T、327T、341D、341E、341F、341I、341L、341Y、343W、373A、373G、373M、373Q、376W、376Y、424M、424V、430D、430W、431P、又は432S]。

0028

一実施形態において、本発明は、モノクローナル抗体、好ましくは治療用モノクローナル抗体(又はその機能性フラグメント)のADCC活性を増加させる方法を提供し、少なくとも1つの以下のアミノ酸置換を含む変異Fc領域をコードする核酸を含む核酸を設計することを含む。247A、247F、247H、247I、247L、247M、247T、247V、247Y、249E、249Y、251F、254F、254M、254Y、256A、256M、258D、268D、268E、279A、280A、280K、283A、283I、283K、283M、283R、288N、292A、311A、311D、311N、311T、311V、311Y、315L、318N、318P、318T、318V、330K、332T、332V、339D、339F、339G、339I、339K、339M、339N、339Q、339R、339S、339T、376A、376V、377G、377K、379N、380N、380S、382A、382I、385E、427N、429M、434W、436I、440G、440H、440I、又は440L [好ましくは、247A、247F、247M、247T、247V、247Y、254F、254Y、258D、279A、283M、288N、292A、311D、311N、311T、315L、318N、318P、318T、318V、339D、339I、339K、339M、339N、339Q、339R、339S、376A、376V、377K、379N、380N、382A、440I、又は440L]。この方法によって、変異Fc領域をコードする核酸分子に、上記の少なくとも1つのアミノ酸置換を含むように(例えば、母体Fc領域又は天然のFc領域をコードする核酸分子から)設計され、更に、追加的な抗体をコードする核酸(例えば、Ig重鎖の残部をコードする核酸配列)と作動可能な状態で付着される。また、この方法は、その後、追加的な抗体をコードする核酸に、(即ち、上記に列挙される少なくとも1つのアミノ酸置換の導入後の)変異Fc領域をコードする核酸に作動可能な状態で付着されることを更に含む。この方法は、変異Fc領域を含むモノクローナル抗体の発現及び精製も含む。この方法は、母体Fc領域を含むモノクローナル抗体の発現及び精製も含む。この方法は、当該技術で利用される方法、又は本願明細書に記載の方法によって、変異Fc領域を含むモノクローナル抗体のADCC活性、及び母体Fc領域を含むモノクローナル抗体の活性を測定することも含む。この方法は、母体Fc領域を含むモノクローナル抗体より大きい(即ち、好ましくは、5%、10%、12%、14%、16%、18%、20%以上大きい)ADCC活性を有する変異Fc領域を含むモノクローナル抗体を選択することも含む。本発明は、モノクローナル抗体又はその機能性フラグメントを更に具現化し、その方法によって生成される変異Fc領域を含む。

0029

一実施形態において、本発明は、モノクローナル抗体、好ましくは治療用モノクローナル抗体(又はその機能性フラグメント)のADCC活性を減少させる方法を提供し、少なくとも1つの以下のアミノ酸置換を含む変異Fc領域をコードする核酸を含む核酸を設計することを含む。235Q、235R、235S、236F、236R、236Y、237E、237K、237N、237R、238E、238G、238H、238I、238L、238V、238W、238Y、247G、247R、249L、249P、250K、250M、250R、251H、251I、251W、252Y、254L、254P、S254Q、254T、254V、256V、257A、257I、257M、257N、257S、257V、260S、262L、264S、265H、265K、265S、267G、S267H、267I、267K、269N、269Q、270A、270G、270K、270M、270N、271T、272H、272K、272L、272N、272R、279D、279F、279K、279L、279W、283D、283F、283G、283H、283L、283T、283W、283Y、285N、288P、292E、292F、292G、292I、293S、293V、301W、304E、307A、307E、307M、311F、311I、311K、311S、312P、314F、314I、314V、314W、315F、315P、316F、317P、327T、328V、329Y、332G、332K、332L、332R、332W、341D、341E、341F、341H、341I、341K、341L、341M、341N、341P、341Q、341R、341S、341T、341W、341Y、343A、343D、343E、343F、343G、343H、343L、343M、343N、343Q、343R、343S、343T、343V、343W、343Y、373A、373D、373E、373F、373G、373I、373K、373L、373M、373N、373Q、373R、373S、373T、373V、373W、375R、376A、376E、376F、376G、376H、376W、376Y、379Q、382D、382S、429A、429F、430H、430K、430N、430Q、430R、430W、432R、432S、434I、440D、440T、440V、又は442K [好ましくは、235R、236F、236R、236Y、237E、237K、237N、237R、238E、238G、238H、238I、238L、238V、238W、238Y、247R、249P、250K、251H、254T、257I、257M、257N、257S、257V、265H、265K、265S、267G、267H、267I、267K、269N、269Q、270A、270G、270K、270M、270N、271T、272R、288P、292E、301W、304E、316F、317P、327T、329Y、332K、332R、341F、341I、341M、341P、341Q、341R、341T、341W、341Y、343W、373A、373E、373G、373S、376W、429A、432R、又は432S]。この方法によって、変異Fc領域をコードする核酸分子は、上記の少なくとも1つのアミノ酸置換を含むように(例えば、母体Fc領域又は天然のFc領域をコードする核酸分子から)設計され、更に、追加的な抗体をコードする核酸(例えば、Ig重鎖の残部をコードする核酸配列)に作動可能な状態で付着される。また、この方法は、その後、追加的な抗体をコードする核酸に、(即ち、上記に列挙される少なくとも1つのアミノ酸置換の導入後の)変異Fc領域をコードする核酸を作動可能な状態で付着されることを更に含む。この方法は、変異Fc領域を含むモノクローナル抗体の発現及び精製も含む。この方法は、当該技術で利用される方法、又は本願明細書に記載の方法によって、変異Fc領域を含むモノクローナル抗体のADCC活性、及び母体Fc領域を含むモノクローナル抗体の活性を測定することも含む。この方法は、母体Fc領域を含むモノクローナル抗体より少ない(即ち、好ましくは、5%、10%、12%、14%、16%、18%、20%以上少ない)ADCC活性を有する変異Fc領域を含むモノクローナル抗体を選択することを更に含む。本発明はモノクローナル抗体又はその機能性フラグメントを更に具現化し、その方法によって生成される変異Fc領域を含む。

0030

一実施形態において、本発明は、モノクローナル抗体、好ましくは治療用モノクローナル抗体(又はその機能性フラグメント)のFcRn結合親和性を増加させる方法を提供し、少なくとも1つの以下のアミノ酸置換を含む変異Fc領域をコードする核酸を含む核酸を設計することを含む。238L、244L、245R、249P、252Y、256P、257A、257I、257M、257N、257S、257V、258D、260S、262L、270K、272L、272R、279A、279D、279G、279H、279M、279N、279Q、279R、279S、279T、279W、279Y、283A、283D、283F、283G、283H、283I、283K、283L、283N、283P、283Q、283R、283S、283T、283W、283Y、285N、286F、288N、288P、293V、307A、307E、307M、311A、311I、311K、311L、311M、311V、311W、312P、316K、317P、318N、318T、332F、332H、332K、332L、332M、332R、332S、332W、339N、339T、339W、341P、343E、343H、343K、343Q、343R、343T、343Y、375R、376G、376I、376M、376P、376T、376V、377K、378D、378N、380N、380S、380T、382F、382H、382I、382K、382L、382M、382N、382Q、382R、382S、382T、382V、382W、382Y、423N、427N、430A、430F、430G、430H、430I、430K、430L、430M、430N、430Q、430R、430S、430T、430V、430Y、431H、431K、434F、434G、434H、434W、434Y、436I、436L、436T、438K、438L、438T、438W、440K、又は442K [好ましくは、245R、252Y、256P、257A、257I、257M、257N、257S、257V、258D、262L、279A、279D、279G、279H、279N、279Q、279S、279T、279W、279Y、283F、283H、283K、283R、285N、286F、307A、307E、307M、311I、311K、311L、311M、312P、318N、318T、332S、339W、343E、343H、343K、343Q、343R、375R、377K、378D、378N、380S、380T、382F、382K、382Q、382R、382S、382T、382V、382W、382Y、423N、427N、430A、430F、430H、430I、430L、430M、430N、430Q、430R、430S、430V、430Y、431H、431K、434F、434G、434H、434W、434Y、436I、436L、438K、438L、又は438W]。この方法によって、変異Fc領域をコードする核酸分子は、上記の少なくとも1つのアミノ酸置換を含むように(例えば、母体Fc領域又は天然のFc領域をコードする核酸分子から)設計され、更に、追加的な抗体をコードする核酸(例えば、Ig重鎖の残部をコードする核酸配列)に作動可能な状態で付着される。また、この方法は、その後、追加的な抗体をコードする核酸に、(即ち、上記に列挙される少なくとも1つのアミノ酸置換の導入後の)変異Fc領域をコードする核酸を作動可能な状態で付着されることを更に含む。この方法は、変異Fc領域を含むモノクローナル抗体の発現及び精製も含む。この方法は、母体Fc領域を含むモノクローナル抗体の発現及び精製も含む。方法は、当該技術で利用される方法、又は本願明細書に記載の方法によって、変異Fc領域を含むモノクローナル抗体のFcRn結合親和性、及び母体Fc領域を含むモノクローナル抗体の活性を測定することを更に含む。方法は、母体Fc領域を含むモノクローナル抗体より大きい(即ち、好ましくは、5%、10%、12%、14%、16%、18%、20%以上大きい)FcRn結合親和性を有する変異Fc領域を含むモノクローナル抗体を選択することを更に含む。更なる本発明はモノクローナル抗体又はその機能性フラグメントを具現化し、その方法によって生成される変異Fc領域を含む。

0031

一実施形態において、本発明は、ポリペプチド(好ましくは治療用ポリペプチド)のインビボ血清半減期を増加させる方法を提供し、以下のアミノ酸置換の少なくとも1つを含む変異Fc領域をコードする核酸を含む核酸を設計することを含む。238L、244L、245R、249P、252Y、256P、257A、257I、257M、257N、257S、257V、258D、260S、262L、270K、272L、272R、279A、279D、279G、279H、279M、279N、279Q、279R、279S、279T、279W、279Y、283A、283D、283F、283G、283H、283I、283K、283L、283N、283P、283Q、283R、283S、283T、283W、283Y、285N、286F、288N、288P、293V、307A、307E、307M、311A、311I、311K、311L、311M、311V、311W、312P、316K、317P、318N、318T、332F、332H、332K、332L、332M、332R、332S、332W、339N、339T、339W、341P、343E、343H、343K、343Q、343R、343T、343Y、375R、376G、376I、376M、376P、376T、376V、377K、378D、378N、380N、380S、380T、382F、382H、382I、382K、382L、382M、382N、382Q、382R、382S、382T、382V、382W、382Y、423N、427N、430A、430F、430G、430H、430I、430K、430L、430M、430N、430Q、430R、430S、430T、430V、430Y、431H、431K、434F、434G、434H、434W、434Y、436I、436L、436T、438K、438L、438T、438W、440K、又は442K、[好ましくは、245R、252Y、256P、257A、257I、257M、257N、257S、257V、258D、262L、279A、279D、279G、279H、279N、279Q、279S、279T、279W、279Y、283F、283H、283K、283R、285N、286F、307A、307E、307M、311I、311K、311L、311M、312P、318N、318T、332S、339W、343E、343H、343K、343Q、343R、375R、377K、378D、378N、380S、380T、382F、382K、382Q、382R、382S、382T、382V、382W、382Y、423N、427N、430A、430F、430H、430I、430L、430M、430N、430Q、430R、430S、430V、430Y、431H、431K、434F、434G、434H、434W、434Y、436I、436L、438K、438L、又は438W]。変異Fc領域をコードする核酸分子は、治療用タンパク質をコードする核酸分子に、作動可能な状態で結合される。この方法によって、変異Fc領域をコードする核酸分子は、上記の少なくとも1つのアミノ酸置換を含むように、(例えば、母体Fc領域又は天然のFc領域をコードする核酸分子から)設計され、更に、追加的なポリペプチドをコードする核酸(例えば、融合タンパク質の非Fc領域をコードする核酸配列)に作動可能な状態で付着される。また、この方法は、非Fc融合パートナーをコードする核酸に上記に列挙される少なくとも1つのアミノ酸置換の導入後の変異Fc領域をコードする核酸に、その後作動可能な状態で付着されることを更に含む。この方法は、変異Fc領域を含むポリペプチドの発現及び精製も含む。この方法は、母体Fc領域を含むポリペプチドの発現及び精製も含む。この方法は、当該技術で利用される方法、又は本願明細書に記載の方法によって、変異Fc領域を含むポリペプチド、及び母体Fc領域を含むポリペプチドのインビボ血清半減期を測定することも含む。この方法は、変異Fc領域を含むポリペプチドを選択することを更に含み、該ポリペプチドが、母体Fc領域を含むポリペプチドに比べて増加した(即ち、好ましくは、少なくとも5%、10%、12%、14%、16%、18%、20%以上増加した)血清半減期を有する。本発明は、方法によって生成される変異Fc領域を含むポリペプチド(即ち、融合ポリペプチド)を更に具現化する。

0032

一実施形態において、本発明は、モノクローナル抗体、好ましくは治療用モノクローナル抗体(又はその機能性フラグメント)のFcRn結合親和性を減少させる方法を提供し、少なくとも1つの以下のアミノ酸置換を含む変異Fc領域をコードする核酸を設計することを含む。235Q、236Y、237K、237R、238E、238G、238H、238W、247A、247D、247E、247F、247G、247H、247I、247L、247M、247N、247Q、247R、247S、247W、247Y、248A、248F、248P、248Q、248W、249E、249L、249M、249Y、251F、251H、251I、251W、254D、254E、254F、254G、254H、254I、254K、254L、254M、254N、254P、254Q、254R、254T、254V、254W、254Y、255K、255N、256F、256H、256I、256K、256M、256R、256W、256Y、264S、265S、265Y、S267G、267I、268D、268K、270A、270M、279I、279K、279L、280T、292E、292F、292G、292I、292L、311D、311E、311F、311G、311N、311R、311Y、315F、315K、315P、316F、317T、326W、327T、339E、339G、339L、339R、341D、341E、341F、341I、341K、341L、341M、341N、341Q、341R、341S、341T、341V、341W、341Y、343M、343V、343W、373A、373D、373G、373K、373L、373M、373N、373Q、373S、373T、373V、373W、376H、376L、376W、376Y、424M、424V、426D、429A、429F、429M、430D、430W、431P、432R、432S、434I、439Q、440A、440D、440E、440F、又は440M [好ましくは、237R、247D、247E、247F、247H、247L、247M、247N、247Q、247W、247Y、248A、248F、248P、248Q、248Q、249L、249M、249Y、251H、251I、251W、254D、254E、254F、254G、254H、254I、254K、254M、254N、254P、254R、254T、254V、254W、254Y、255K、255N、256F、256H、256K、256M、256R、256W、265Y、280T、292G、292I、311D、311E、311G、311N、315F、315P、316T、317T、327T、341D、341E、341F、341L、341Y、343W、373A、373G、373M、373Q、376W、376Y、424M、424V、430D、430W、431P、又は432S]。この方法によって、変異Fc領域をコードする核酸分子は、上記の少なくとも1つのアミノ酸置換を含むように、(例えば、母体Fc領域又は天然のFc領域をコードする核酸分子から)設計され、変異Fc領域をコードする核酸分子は、追加的な抗体配列をコードする核酸(例えば、Ig重鎖の残部をコードする核酸配列)に作動可能な状態で付着される。また、この方法は、その後、追加的な抗体をコードする核酸に、上記に列挙される少なくとも1つのアミノ酸置換の導入後の変異Fc領域をコードする核酸を作動可能な状態で付着されることを更に含む。この方法は、変異Fc領域を含むモノクローナル抗体の発現及び精製も含む。この方法は、母体Fc領域を含むモノクローナル抗体の発現及び精製も含む。この方法は、当該技術で利用される方法、又は本願明細書に記載の方法によって、変異Fc領域を含むモノクローナル抗体のFcRn結合親和性、及び母体Fc領域を含むモノクローナル抗体の活性を測定することも含む。この方法は、母体Fc領域を含むモノクローナル抗体より少ない(即ち、好ましくは、5%、10%、12%、14%、16%、18%、20%以上少ない)FcRn結合親和性を有する変異Fc領域を含むモノクローナル抗体を選択することを更に含む。本発明は、その方法によって生成される(変異Fc領域を含む)モノクローナル抗体を更に具現化する。

0033

別の実施形態において、本発明は、ポリペプチド(好ましくは治療用ポリペプチド)のインビボ血清半減期を減少させる方法を提供し、以下のアミノ酸置換の少なくとも1つを含む変異Fc領域をコードする核酸を設計することを含む。235Q、236Y、237K、237R、238E、238G、238H、238W、247A、247D、247E、247F、247G、247H、247I、247L、247M、247N、247Q、247R、247S、247W、247Y、248A、248F、248P、248Q、248W、249E、249L、249M、249Y、251F、251H、251I、251W、254D、254E、254F、254G、254H、254I、254K、254L、254M、254N、254P、254Q、254R、254T、254V、254W、254Y、255K、255N、256F、256H、256I、256K、256M、256R、256W、256Y、264S、265S、265Y、S267G、267I、268D、268K、270A、270M、279I、279K、279L、280T、292E、292F、292G、292I、292L、311D、311E、311F、311G、311N、311R、311Y、315F、315K、315P、316F、317T、326W、327T、339E、339G、339L、339R、341D、341E、341F、341I、341K、341L、341M、341N、341Q、341R、341S、341T、341V、341W、341Y、343M、343V、343W、373A、373D、373G、373K、373L、373M、373N、373Q、373S、373T、373V、373W、376H、376L、376W、376Y、424M、424V、426D、429A、429F、429M、430D、430W、431P、432R、432S、434I、439Q、440A、440D、440E、440F、又は440M [好ましくは、237R、247D、247E、247F、247H、247L、247M、247N、247Q、247W、247Y、248A、248F、248P、248Q、248Q、249L、249M、249Y、251H、251I、251W、254D、254E、254F、254G、254H、254I、254K、254M、254N、254P、254R、254T、254V、254W、254Y、255K、255N、256F、256H、256K、256M、256R、256W、265Y、280T、292G、292I、311D、311E、311G、311N、315F、315P、316T、317T、327T、341D、341E、341F、341L、341Y、343W、373A、373G、373M、373Q、376W、376Y、424M、424V、430D、430W、431P、又は432S]。Fc変異体領域をコードする核酸は、治療用タンパク質をコードする核酸に作動可能な状態で結合される。この方法によって、変異Fc領域をコードする核酸分子は、上記の少なくとも1つのアミノ酸置換を含むように、(例えば、母体Fc領域又は天然のFc領域をコードする核酸分子から)設計され、核酸分子は、追加的なポリペプチドをコードする核酸(例えば、融合タンパク質の非Fc領域をコードする核酸配列)に作動可能な状態で付着される。また、この方法は、非Fc融合パートナーをコードする核酸に上記に列挙される少なくとも1つのアミノ酸置換の導入後の変異Fc領域をコードする核酸に、その後作動可能な状態で付着されることを更に含む。この方法は、変異Fc領域を含むポリペプチドの発現及び精製も含む。この方法は、母体Fc領域を含むポリペプチドの発現及び精製も含む。この方法は、当該技術で利用される方法、又は本願明細書に記載の方法によって、変異Fc領域を含むポリペプチド、及び母体Fc領域を含むポリペプチドのインビボ血清半減期を測定することも含む。この方法は、変異Fc領域を含むポリペプチドを選択することを更に含み、該ポリペプチドが、母体Fc領域を含むポリペプチドに比べて減少した(即ち、好ましくは、少なくとも5%、10%、12%、14%、16%、18%、20%以上減少した)血清半減期を有する。本発明は、方法によって生成される変異Fc領域を含むポリペプチド(即ち、融合ポリペプチド)を更に具現化する。

0034

別の実施形態において、本発明は、モノクローナル抗体、好ましくは治療用モノクローナル抗体のCDC活性を増加させる方法を提供し、以下のアミノ酸置換の少なくとも1つを含むように抗体のFc領域を構築することを含む。236Y、244L、247A、247D、247E、247G、247N、247Q、247R、247S、247W、248F、248P、248Q、248W、249E、249L、249M、249N、249P、249Y、250K、250R、251F、251H、251I、251W、254A、254F、254K、254L、254M、254R、254Y、255K、256A、256G、256I、256L、256M、256P、256Q、256W、256Y、260S、268D、279Q、279S、279W、279Y、280K、280T、283F、283G、283H、283I、283K、283L、283M、283N、283P、283R、283S、283W、292L、307A、307M、311F、311I、311K、311L、311M、311T、311V、311W、311Y、312P、314F、314I、314V、314W、314Y、315F、315K、315L、315P、315R、316K、317P、317T、318N、318T、332A、332D、332E、332F、332G、332H、332L、332M、332N、332Q、332S、332T、332V、332W、332Y、339D、339F、339G、339H、339I、339K、339N、339Q、339R、339S、339T、339W、339Y、341D、341E、341F、341H、341I、341K、341L、341M、341N、341P、341Q、341R、341S、341T、341V、341W、341Y、343A、343D、343E、343G、343H、343K、343L、343M、343N、343Q、343R、343S、343T、343W、343Y、373D、373E、373F、373H、373I、373K、373L、373M、373N、373Q、373R、373T、373V、373W、375R、376A、376F、376G、376H、376L、376N、376P、376Q、376R、376S、376T、376V、377P、379N、379Q、379S、379T、380A、380N、380S、380T、382I、382L、382Q、382V、386K、426D、426L、429A、429F、429M、430A、430D、430F、430G、430H、430I、430K、430L、430M、430N、430P、430R、430S、430T、430V、430W、430Y、431H、431P、432R、432S、434W、434Y、438L、438W、440Q、又は440Y [好ましくは、236Y、248F、248P、248Q、248W、249E、249L、249M、249N、249Y、250K、250R、251H、251I、251W、254A、254F、254K、254L、254M、254R、254Y、255K、256A、256G、256I、256L、256M、256P、256Q、256W、260S、280K、283W、307M、311F、311I、311K、311L、311M、311T、311V、311W、311Y、314I、314V、314W、314Y、315P、317P、332D、332L、332M、332S、332W、332Y、339D、339F、339I、339K、339N、339S、339T、339W、339Y、341D、341E、341F、341H、341I、341K、341L、341M、341N、341P、341Q、341R、341S、341T、341V、341W、341Y、343D、343E、343G、343H、343K、343N、343Q、343R、343S、343T、343W、343Y、373D、373E、373H、373I、373K、373L、373Q、373R、373T、373W、376A、376G、376N、376P、376Q、376R、376S、376T、376V、377P、379N、379Q、379T、382I、382L、386K、426D、426L、429F、429M、430A、430D、430F、430G、430H、430I、430K、430L、430M、430N、430P、430R、430S、430T、430V、430W、430Y、431H、431P、432R、434Y、438L、又は440Y]。この方法によって、変異Fc領域をコードする核酸分子は、上記の少なくとも1つのアミノ酸置換を含むように、(例えば、母体Fc領域又は天然のFc領域をコードする核酸分子から)設計され、核酸分子は、追加的な抗体をコードする核酸(例えば、Ig重鎖の残部をコードする核酸配列)に作動可能な状態で付着される。また、この方法は、その後、追加的な抗体をコードする核酸に、上記に列挙される少なくとも1つのアミノ酸置換の導入後の変異Fc領域をコードする核酸を作動可能な状態で付着されることを更に含む。この方法は、変異Fc領域を含むモノクローナル抗体の発現及び精製も含む。この方法は、母体Fc領域を含むモノクローナル抗体の発現及び精製も含む。この方法は、当該技術で利用される方法、又は本願明細書に記載の方法によって、変異Fc領域を含むモノクローナル抗体のCDC活性、及び母体Fc領域を含むモノクローナル抗体の活性を測定することも含む。この方法は、母体Fc領域を含むモノクローナル抗体より大きい(即ち、好ましくは、5%、10%、12%、14%、16%、18%、20%以上大きい)CDC活性を有する変異Fc領域を含むモノクローナル抗体を選択することを更に含む。本発明は、この方法によって生成される変異Fc領域を含むモノクローナル抗体を更に具現化する。

0035

別の実施形態において、本発明は、モノクローナル抗体、好ましくは治療用モノクローナル抗体のCDC応答を減少させる方法を提供し、以下のアミノ酸置換の少なくとも1つを含むように抗体のFc領域を構築することを含む。235G、235S、236R、237E、237K、237N、237R、238A、238E、238G、238H、238I、238L、238V、238W、238Y、245R、247H、247I、247L、247T、247Y、250M、252Y、254D、254E、254I、254P、254Q、254T、254V、255N、257A、257I、257M、257N、257S、257V、262L、264S、265H、265Y、267G、267H、267I、267K、268K、269N、269Q、270G、270M、270N、271T、272H、272L、272N、292A、293S、301W、307E、311E、311S、316F、318P、327T、328V、329Y、330K、330R、332K、339E、339M、343I、373S、378D、380D、382D、382F、382N、382P、382R、382S、382W、382Y、385E、385P、423N、424H、424M、又は427N [好ましくは、235G、235S、236R、237E、237K、237N、237R、238A、238E、238G、238H、238I、238L、238V、238W、238Y、245R、247I、247L、247T、250M、257A、257I、257M、262L、264S、267G、267H、267I、267K、268K、269N、269Q、270G、270M、270N、271T、272H、301W、311S、327T、329Y、330K、330R、378D、385E、423N、又は424H]。この方法によって、変異Fc領域をコードする核酸分子は、上記の少なくとも1つのアミノ酸置換を含むように、(例えば、母体Fc領域又は天然のFc領域をコードする核酸分子から)設計され、核酸分子は、追加的な抗体をコードする核酸(例えば、Ig重鎖の残部をコードする核酸配列)に作動可能な状態で付着される。また、この方法は、その後、追加的な抗体をコードする核酸に、上記に列挙される少なくとも1つのアミノ酸置換の導入後の変異Fc領域をコードする核酸を作動可能な状態で付着されることを更に含む。この方法は、変異Fc領域を含むモノクローナル抗体の発現及び精製も含む。この方法は、母体Fc領域を含むモノクローナル抗体の発現及び精製も含む。この方法は、当該技術で利用される方法、又は本願明細書に記載の方法によって、変異Fc領域を含むモノクローナル抗体のCDC活性、及び母体Fc領域を含むモノクローナル抗体の活性を測定することも含む。この方法は、母体Fc領域を含むモノクローナル抗体より少ない(即ち、好ましくは、5%、10%、12%、14%、16%、18%、20%以上少ない)CDC活性を有する変異Fc領域を含むモノクローナル抗体を選択することを更に含む。本発明は、この方法によって生成される変異Fc領域を含むモノクローナル抗体を更に具現化する。

0036

別の実施形態において、本発明は、本発明の変異Fc領域又はその機能性フラグメントをコードする核酸分子を含む単離核酸分子を提供する。より好ましくは、単離核酸分子は、本発明の変異Fc領域を含むポリペプチドをコードする核酸を含む。好ましくは、前記核酸によってコードされる変異Fc領域ポリペプチドは、変異体の母体Fc領域と比較して、表1に示すようなアミノ酸置換を有する。好ましくは、ポリペプチドはモノクローナル抗体であり、更に好ましくは、モノクローナル抗体は全長抗体又は単鎖抗体である。モノクローナル抗体は、キメラモノクローナル抗体、ヒト化モノクローナル抗体、又はヒトモノクローナル抗体である。

0037

別の実施形態において、本発明はベクターを提供し、好ましくは、本発明の変異Fc領域ポリペプチドを含むポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含むプラスミド組換え発現ベクター酵母発現ベクター、又はレトロウイルス発現ベクターを提供する(但し、これらに制限されない)。

0038

別の実施形態において、本発明は、本発明の核酸分子を含む宿主細胞を提供する。好ましくは、本発明の宿主細胞は、本発明の核酸分子を含む1つ以上のベクター又はコンストラクトを含む。本発明の宿主細胞は、本発明のベクターが導入された(例えば、形質転換形質導入、感染、トランスフェクションエレクトロポレーションなどによる)細胞であり、前記ベクターは、本発明の変異Fc領域ポリペプチドを含むポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含む。任意に、ベクターは、宿主細胞染色体に安定して組み込まれる。宿主細胞タイプは、哺乳類、細菌、植物、及び酵母細胞を含む。好ましくは、宿主細胞は、CHO細胞、COS細胞、SP2/0細胞、NS0細胞、酵母細胞、又はあらゆる好ましい細胞種誘導体又は子孫である。

0039

別の実施形態において、本発明は、本発明の変異Fc領域又はその機能性フラグメントを含むポリペプチドを含む医薬組成物を提供する。好ましくは、ポリペプチドはモノクローナル抗体であり、より好ましくは治療用モノクローナル抗体である。モノクローナル抗体は、キメラモノクローナル抗体、ヒト化モノクローナル抗体、又はヒトモノクローナル抗体である。あるいは、ポリペプチドは、本発明の変異Fc領域が作動可能な状態で結合され、及び共発現することによって改変した血清半減期から利益がもたらされる抗体以外のポリペプチドである。本発明の医薬組成物は、薬学的に許容できる担体を更に含む。前記医薬組成物において、変異Fc領域を含むポリペプチドは有効成分である。好ましくは、医薬組成物は、本発明の変異Fc領域を含むモノクローナル抗体の相同又は実質的に相同な集団を含む。治療的に使用される医薬組成物は、好ましくは無菌であり、かつ、凍結乾燥される。

0040

本発明は、哺乳類、好ましくはヒトにおけるタンパク質の活性を抑制する方法は、治療的に有効量又は予防的に有効量の(前記哺乳類に本発明の変異Fc領域を含むポリペプチド(好ましくはモノクローナル抗体)を、それらを必要とする前記哺乳類に投与することを含む。好ましくは、変異Fc領域を含むポリペプチドは、抑制されるタンパク質の結合パートナーである。本発明は、抗原エピトープに本発明の変異Fc領域を含むモノクローナル抗体が結合して生じる細胞情報伝達の抑制によって、改善する疾患又は障害を治療又は予防する方法を提供し、このような治療又は予防を必要とする患者(例えばヒト)に、治療的又は予防的に有効量の本発明のモノクローナル抗体を投与することを含む。

0041

本発明は、抗原エピトープに本発明の変異Fc領域を含むモノクローナル抗体が結合して生じる細胞情報伝達の抑制によって、改善する疾患又は疾患を治療又は予防する方法を提供し、このような治療又は予防を必要とする患者(例えばヒト)に、治療上又は予防上有効量の本発明のモノクローナル抗体を投与することを含む。本発明は包装材料、および該包装材料内に包含された本発明の変異Fc領域ポリペプチドを含むポリペプチドを含む製品を具現化する。本発明は、本願明細書に記載の変異Fc領域を含むモノクローナル抗体及び外因性のポリペプチドを含む組成物、並びに、生理的又は薬学的に許容できる担体又は希釈剤を更に具現化する。

0042

ある実施形態において、本発明は、i)天然のヒトフレームワーク領域(「FR」)(例えば、自然発生のヒトフレームワークに対して改変されていない)、及び、ii)変異Fc領域を含むポリペプチドを提供する。ある実施形態において、前記未修飾のヒトフレームワークは、ヒト生殖細胞系フレームワークである。他の実施形態において、本発明は、ポリペプチドを含む組成物を提供し、ポリペプチドは、i)少なくとも1つのランダム化CDR配列、及び、ii)本発明の変異Fc領域を含む。他の実施形態において、本発明は、ポリペプチドを含む組成物を提供し、ポリペプチドは、i)未修飾のヒトフレームワーク(例えば、ヒト生殖細胞系フレームワーク)、ii)少なくとも1つのランダム化CDR配列、及び、iii)本発明の変異Fc領域を含む。

0043

本発明は、本発明の変異Fc領域を含むモノクローナル抗体外因性のポリペプチドの治療及び診断的な使用を意図し、本願明細書において開示される。

発明を実施するための最良の形態

0044

本願明細書及び本願請求範囲全体において、免疫グロブリン中の重鎖(Fc領域)のアミノ酸残基に対する番号づけは、Kabat他,Sequences of Proteins of Immunological Interest,5th Ed.Public Health Service,National Institutes of Health,Bethesda,MD(1991)により、EUインデックスによる。「KabatによるEUインデックスフォーマット」とは、ヒトIgG抗体における残基の番号づけを意味し、本願明細書の図2に示される。例えば、438位において、ヒトIgG1、IgG2、IgG3、IgG4、及びマウスIgG3の全ては、Qアミノ酸を有し、マウスIgG1はIアミノ酸を有し、マウスIgG2aはTアミノ酸を有し、及び、マウスIgG2BはKアミノ酸を有する。更に、本願明細書において、置換は、置換が生じたアミノ酸位置番号、その後に母体Fc領域の同位置にあったアミノ酸に代替するアミノ酸が続いて指定される(例えば、249Gは、母体Fc領域の249位において置換されるグリシン残基を示す)。番号は、母体Fc領域がヒトIgG1であるか否かに関わらずヒトIgG1の位置に言及する。母体Fc領域がヒトIgG1でなく、ある位置でヒトIgGと共に整列する場合、番号は母体Fc領域における相同性の位置に言及する。

0045

本願明細書で使用される場合において、「被験者」及び「患者」という用語は、本発明の変異Fc領域を含むポリペプチドが治療的に使用される任意の動物に言及し、このような治療によって利益を享受するヒトのみならず他の哺乳類(例えば、ペット用動物イヌネコ等)、スポーツ用の動物(例えばウマ)、及び家畜動物ウシブタ、及びヒツジ)を含む。

0046

本願明細書で使用される場合において、「治療又は予防」という用語は、異常なレベルのタンパク質と関連し、タンパク質の活性又はレベルを改変することによって利益が得られる疾患又は障害に言及する。

0047

「単離された」という用語は、天然環境において回収された、少なくとも1つの混入核酸と同定及びその核酸から単離された核酸に関連して使用される。単離された核酸は天然において見られるのとは異なる型及び環境に存在する。したがって、単離核酸分子は、天然の細胞中に存在する核酸分子とは区別される。単離核酸分子は、通常、例えば、核酸分子がプラスミド又は染色体中の天然細胞とは異なる位置でポリペプチドを発現する、細胞中に含まれる核酸分子を含む。単離された核酸は、一本鎖又は二本鎖の状態で存在する。単離核酸分子がタンパク質を発現するために使用されるとき、オリゴヌクレオチド又はポリヌクレオチドは最低センス鎖又はコード鎖を含むが、センス鎖及びアンチセンス鎖(即ち、二本鎖である)を含んでもよい。

0048

核酸は、他の核酸分子と機能的な関係におかれた場合に、「作動可能に結合」又は「作動可能に付着」される。例えば、プロモーター又はエンハンサーコード配列転写に作用する場合、核酸のコード配列に作動可能な状態で結合されるか、又は、リボソーム結合部位翻訳を容易にするために配置される場合、核酸のコード配列に作動可能な状態で結合される。変異Fc領域をコードする核酸分子は、発現した融合タンパク質が、変異Fc領域ポリペプチドに上流又は下流で付着する外因性のタンパク質又はその機能性フラグメントを含むように配置される場合、外因性のタンパク質(即ち、自然界に存在するようにFc領域を含まないタンパク質又はその機能性フラグメント)をコードする核酸分子に作動可能な状態で結合され、外因性のタンパク質は、変異Fc領域ポリペプチドにすぐに付着されるか、或いは、あらゆる長さ及び組成リンカー配列によって分離される。同様に、ポリペプチドが別のポリペプチドとの機能的な関係に配置されるとき、ポリペプチド(本願明細書において「タンパク質」と同義的に使用される)分子は、「作動可能に結合」又は「作動可能に付着」される。

0049

本願明細書で使用される場合において、「機能性フラグメント」という用語は、ポリペプチド又はタンパク質(例えば、変異Fc領域又はモノクローナル抗体)に関して使用される場合、全長ポリペプチドの少なくとも1つの機能において保持するタンパク質のフラグメントに関連する。フラグメントは、6つのアミノ酸から全長ポリペプチドの全アミノ酸配列から1つのアミノ酸を除く大きさにおいて様々である。本願明細書において定義されるように、本発明の変異Fc領域ポリペプチドの機能性フラグメントは少なくとも1つの「アミノ酸置換」を保持する。変異Fc領域ポリペプチドの機能性フラグメントは、Fc領域に関連する公知の少なくとも1つの機能(例えば、ADCC、CDC、Fc受容体への結合、C1qへの結合、細胞表面レセプター下方制御は、例えば、Fc領域が作動可能に付着されるポリペプチドのインビボ又はインビトロでの半減期を増加させる)を保持する。

0050

「精製された」又は「精製する」という用語は、サンプルから少なくとも1つの混入物の実質的な除去を意味する。例えば、抗原特異的な抗体は、少なくとも1つの混入する非免疫グロブリンタンパク質を完全又は実質的に(少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%以上、好ましくは、96%、97%、98%、又は99%)除去することにより精製することができ、また、それらは同一の抗原に結合しない免疫グロブリンを除去することにより精製することができる。非免疫グロブリンタンパク質及び/又は特定の抗原に結合しない免疫グロブリンを除去することにより、サンプル中の抗原特異的な免疫グロブリンの割合が増大する。他の例では、ポリペプチド(例えば免疫グロブリン)を細菌の宿主細胞中で発現させ、宿主細胞のタンパク質を完全又は実質的に除去して精製することにより、サンプル中のポリペプチドの割合が増大する。

0051

用語「天然」という用語は、ポリペプチド(例えばFc領域)に言及し、自然又は自然に発生する多型現象において共通に発生するポリペプチドのアミノ酸配列からなるアミノ酸配列を、ポリペプチドが有するということを示すために本願明細書において使用する。天然ポリペプチド(例えば天然のFc領域)は、組換え手段によって生成されるか、又は自然発生源から単離される。

0052

本願明細書で使用される場合において、「発現ベクター」という用語は、所望のコード配列及び特定の宿主生体で作動可能に結合されたコード配列の発現に必要な適当な核酸配列を含む組み換えDNA分子を意味する。

0053

本願明細書で使用される場合において、「宿主細胞」という用語は、インビトロ又はインビボのいずれかに存在する、任意の真核細胞及び原核細胞(例えば、大腸菌等の細菌、CHO細胞、酵母細胞、哺乳類細胞鳥類細胞両生類細胞、植物細胞魚類細胞、及び昆虫細胞)を意味する。例えば、宿主細胞はトランスジュニック動物中に存在するものでもよい。

0054

本願明細書で使用される場合において、「母体ポリペプチド」とは、変異体(変異ポリペプチド)を生成するために変更又は改変(例えばアミノ酸置換)されてもよいアミノ酸配列を含むポリペプチドを意味する。好ましい実施形態において、母体ポリペプチドは、天然又は非天然のFc領域、つまり、自然発生するFc領域又は少なくとも一部又はアミノ酸配列の修飾を伴うFc領域を含む。ある実施形態において、母体ポリペプチドよりも長い、あるいは短い変異体が特に意図される。特に好ましい実施形態において、母体ポリペプチドは、変異体と比べ機能(例えば、増大又は減少したエフェクター機能、レセプター結合等)の点で相違する。

0055

本願明細書で使用されている場合において、「母体ポリペプチドの変異体」という用語は、少なくとも1つのアミノ酸置換により、母体ポリペプチドと異なるアミノ酸配列を含むポリペプチドを意味する。ある実施形態において、変異体はFc領域の少なくとも40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、又は90%、或いは最も好ましくは少なくとも95%、97%、又は99%(つまり、Fc領域の「一部」)を含む。好ましい実施例において、母体ポリペプチドの変異Fc領域は母体ポリペプチドからの少なくとも1つのアミノ酸置換、Fc領域において行なわれる置換を含む。母体ポリペプチドは、天然ポリペプチドであってもなくてもよい。

0056

本願明細書で使用される場合において、「Fc領域」という用語は、(例えば図1に示したような)免疫グロブリン重鎖C末端領域を意味する。「Fc領域」は、Fc領域の天然配列であってもよく、又は変異Fc領域であってもよい。広く受け入れられている免疫グロブリン重鎖におけるFc領域の境界は変動しうるが、ヒトIgG重鎖のFc領域は、通常226位のCys又は230位のProから、カルボキシル末端まで及ぶと定義されている。ある実施形態において、変異体はFc領域の一部のみを含み、カルボキシル末端は含んでも含まなくてもよい。免疫グロブリンのFc領域は、例えば、図1に示すように通常2つの定常領域、CH2及びCH3を含んでいる。ある実施形態において、1又は複数の定常領域を含む変異体が意図されている。他の実施形態において、そのような定常領域を含まない(又はそのような定常領域の一部しか含まない)変異体が意図されている。

0057

ヒトIgGのFc領域の「CH2領域」(「Cγ2」領域とも呼ばれる)は、通常231位付近のアミノ酸から340位付近のアミノ酸に至る。CH2領域は、他の領域と緊密に対形成していない点で際立っている。2つのN結合性分岐糖鎖が、正常なIgG分子の2つのCH2領域の間に介在する。

0058

ヒトIgGのFc領域の「CH3領域」(「Cγ3」領域とも呼ばれる)は、一般にFc領域の341位付近のアミノ酸残基から447位付近のアミノ酸残基に至る、Fc領域のC末端からCH2領域までの残基の範囲である。

0059

「機能的なFc領域」は、天然の配列Fc領域の「エフェクター機能」を保有する。本発明の変異Fc領域を含むポリペプチドの少なくとも1つのエフェクター機能は、天然のFc領域又は変異体の母体Fc領域を含むポリペプチドに関して増加又は減少する。エフェクター機能の例としては、C1qへの結合、補体依存性細胞毒性(CDC)、抗体依存細胞媒介性細胞毒性(ADCC)、食作用、細胞表面レセプター(例えば、B細胞レセプター、BCR)の下方制御等が挙げられるが、これらに限定されない。そのようなエフェクター効果は、Fc領域が結合領域(例えば抗体の可変領域)に作動可能に結合されることを必要とする場合もあり、種々のアッセイ(例えば、Fc結合アッセイ、ADCCアッセイ、CDCアッセイ、全血又は部分血サンプルからの標的細胞の消失等)により評価することができる。

0060

「天然配列Fc領域」又は「野生型Fc領域」は、広く天然において見られるFc領域のアミノ酸配列と同一のアミノ酸配列を意味する。天然配列ヒトFc領域の例を図2に示すが、これらには、天然配列ヒトIgG1Fc領域(f及びa,zアロタイプ、つまり非Aアロタイプ及びAアロタイプ)、天然配列ヒトIgG2Fc領域、天然配列ヒトIgG3Fc領域、及び天然配列ヒトIgG4Fc領域並びに天然に存在するこれらの変異体が含まれる。天然配列マウスFc領域も図2に示す。

0061

「変異Fc領域」は、本願明細書で定義されるように、少なくとも1つの「アミノ酸置換」により天然配列Fc領域(又はそのフラグメント)と異なるアミノ酸配列を含む。好ましい実施形態において、変異Fc領域は、天然配列Fc領域と比べて少なくとも1つのアミノ酸置換、好ましくは、天然配列Fc領域又は母体ポリペプチドのFc領域において、1、2、3、4、又は5のアミノ酸置換、好ましくは約1〜約5のアミノ酸置換を有する。他の実施形態において、変異Fc領域は、本願明細書に開示される方法に従って生成され、この変異Fc領域は選択した外因性のポリペプチド、例えば、レセプター又はリガンド結合ドメインなどの抗体可変ドメイン又は非抗体ポリペプチドに融合することができる。

0062

本願明細書で使用される場合、ポリペプチドにおける「誘導体」という用語は、それを含むポリペプチド、及び、アミノ酸残基置換の導入によって改変したアミノ酸配列に言及する。本願明細書において使用する場合、「誘導体」という用語は、あらゆる種類の分子がポリペプチドへの共有結合することによって修飾されるポリペプチドに言及する。例えば、抗体は、例えば、グリコシル化アセチル化、PEG化、リン酸エステル化アミド化、公知の保護基封鎖基による誘導体化タンパク質分解的切断、細胞リガンド又は他のタンパク質に対する結合などによって修飾されるが、これらに制限されない。ポリペプチド誘導体は、特定の化学開裂、アセチル化、ホルミル化ツニカマイシンの代謝合成などを含むがこれには限定されない当業者にとって公知の技術を使用し、化学修飾によって生成される。更に、ポリペプチド誘導体は、誘導元のポリペプチドと同様又は同一の機能を有する。本発明の変異Fc領域を含むポリペプチドは、本願明細書で定義されるように誘導体であると理解され、好ましくは、誘導体化はFc領域において発生する。

0063

ポリペプチド(例えばFc領域又はモノクローナル抗体)に関連して本願明細書で使用される場合、「実質的にヒト由来」は、ポリペプチドは、天然のヒトアミノポリペプチドと少なくとも80%、少なくとも85%、より好ましくは、少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、又はそれ以上、より好ましくは、少なくとも95%、95%、97%、98%、又は99%相同であるアミノ酸配列を有することを示す。

0064

Fcレセプター」又は「FcR」という用語は、Fc領域(例えば抗体のFc領域)に結合するレセプターを意味する。好ましいFcRは、天然の配列FcRである。更に、好ましいFcRは、IgG抗体と結合し(γレセプター)、FcγRI、FcγRII、FcγRIIサブクラスのレセプターを含み、このレセプターの対立遺伝子変異体及び選択的にスプライスされた形態を含む。FcγRIIレセプターは、FcγRIIA(「活性化レセプター」)、及びFcγRIIB(「抑制化レセプター)を含み、その細胞質ドメインにおいて主に異なる同様のアミノ酸配列を有する。FcRは、Ravetch及びKinetによって研究されている。Annu. Rev. Immunol. 9:457−92 (1991); Capel,他, Immunomethods4:25−34 (1994); and de Haas他, J. Lab. Clin. Med. 126:330−41 (1995)。別の好ましいFcRは、母体のIgGの胎児への移動に関与する新生児レセプター(FcRn)を含む(Guyer他, J. Immunol. 117:587 (1976)and Kim他, J. Immunol. 24:249 (1994))。将来、特定されるFcRを含む他のFcRは、本願明細書において用語「FcR」に包含される。

0065

本願明細書で使用される場合において、「抗体依存細胞媒介性細胞毒性」及び「ADCC」という語句は、非特異的なFcRを発現した(例えば非特異的な)細胞障害性細胞(例えば、ナチュラルキラー(NK)細胞、好中球、及びマクロファージ)が、標的細胞上に結合した抗体を認識し、標的細胞の溶解を起こす細胞に媒介された反応を意味する。ADCCを媒介する細胞であるNK細胞は、FcγRIIIのみを発現するが、単球は、FcγRI、FcγRII、及びFcγRIIIを発現する。

0066

本願明細書で使用される場合において、「エフェクター細胞」という語句は、1種又は複種のFcRを発現し、エフェクター機能を果たす白血球(好ましくはヒト)を意味する。好ましくは、エフェクター細胞は、少なくともFcγRIIIを発現し、ADCCエフェクター機能を果たす。ADCCを媒介する白血球の例としては、PBMC、NK細胞、単球、細胞障害性T細胞及び好中球が挙げられる。エフェクター細胞は、天然供給源から(例えば血液又はPBMCから)単離されてもよい。

0067

「改変した」FcRn結合親和性を有する変異ポリペプチドは、pH6.0のとき、その変異体の母体ポリペプチド又は天然配列Fc領域を有するポリペプチドと比べてFcR結合親和性は、強化(増大)又は減退(減少)してよい。FcRnに対し増大した結合又は結合性を示す変異ポリペプチドは、FcRと母体ポリペプチドよりも高い親和性で結合する。FcRnに対し減少した結合又は結合性を示す変異ポリペプチドは、FcRと母体ポリペプチドよりも低い親和性で結合する。FcRnに対し減少した結合性を示す変異体は、結合性をほとんど又は全く検知できず、例えば、母体ポリペプチドに比べ、0〜20%の結合性を有する。FcRnに対し「高い親和性」で結合する変異ポリペプチドは、母体ポリペプチドと比較して、結合アッセイにおいて変異ポリペプチドと母体ポリペプチドの量がほぼ同一で、その他の条件も同一な場合、1種のFcRnと母体抗体よりも高い結合親和性で結合する。例えば、高いFcRn結合親和性を有する変異ポリペプチドは、例えば、ELISAアッセイにおいて、FcRn結合親和性が、母体ポリペプチドと比べ、約1.10倍〜100倍(より典型的には約1.2倍〜約50倍)増加することを示す。

0068

本願明細書で使用される場合において、「アミノ酸置換」とは、あるアミノ酸配列中に存在する少なくとも1つのアミノ酸残基を、他の「代替」アミノ酸残基に置き換えることを意味する。代替残基は、「天然に存在する(遺伝子によりコードされた)アミノ酸残基」であり、アラニン(Ala)、アルギニン(Arg)、アスパラギン(Asn)、アスパラギン酸(Asp)、システイン(Cys)、グルタミン(Gln)、グルタミン酸(Glu)、グリシン(Gly)、ヒスチジン(His)、イソロイシン(Ile)ロイシン(Leu)、リジン(Lys)、メチオニン(Met)、フェニルアラニン(Phe)、プロリン(Pro)、セリン(Ser)、スレオニン(Thr)、トリプトファン(Trp)、チロシン(Tyr)、及びバリン(Val)から選択されてもよい。1又は複数の天然に存在しないアミノ酸残基による置換も、本願明細書におけるアミノ酸置換の定義に包含される。「天然に存在しないアミノ酸残基」とは、上に挙げた天然に存在するアミノ酸残基以外の残基を意味し、ポリペプチド鎖中の隣接するアミノ酸残基と共有結合することができる。天然に存在しないアミノ酸の例としては、ノルロイシン、オミシンノルバリンホモセリン、及び本願明細書に参照として組み込まれるEllman他,Meth.Enzym.202:301−336(1991)に記載のもの等の他のアミノ酸残基アナローグが挙げられるが、これらに限定されない。

0069

「アッセイシグナル」という用語は、タンパク質−タンパク質相互作用を検出する任意の方法からの出力を意味し、比色アッセイからの吸光度蛍光強度、又は1分あたりの分解速度が含まれるが、これらに限定されない。アッセイのフォーマットとして、ELISA、facs、又は他の方法を含んでいてもよい。「アッセイシグナル」の変化は、細胞の生存率及び/又は解離速度結合速度、若しくは両者の変化を反映させることができる。「高いアッセイシグナル」とは、測定された出力の値が他の値よりも高いこと(例えば、変異体は、ELISAアッセイにおいて、母体ポリペプチドに比べて高い(大きい)値を示すことがある)を意味する。「より低い」アッセイシグナルとは、測定された出力の値が他の値よりも低いこと(例えば、変異体は、ELISAアッセイにおいて、母体ポリペプチドに比べてより低い(小さい)値を示すことがある)を意味する。

0070

「結合親和性」という用語は、個々のFcレセプター−Fc結合相互作用に関する解離平衡定数(濃度の単位で示される)を意味する。結合親和性は、解離速度(通常、秒−1等の時間の逆数の単位で示される)を結合速度(通常、モル/秒等の単位、濃度/単位時間の単位で示される)で割った比に直接関係する。一般に、解離平衡定数の変化が、結合速度、解離速度、又は両者の変化によるものであるかについては、それらの値を(例えば、BIACORE又はSAPIDYNE測定によって)実験的に測定しないと、明確にすることはできない。

0071

本願明細書で使用される場合において、「ヒンジ領域」という用語は、ヒトIgG1のGlu2l6(216)からPro230にわたる、ヒトIgG1における一連のアミノ酸を意味する。他のIgGアイソタイプのヒンジ領域は、重鎖間S−S結合を同じ位置で形成する最初と最後のシステイン残基の位置を決定することにより、IgG1配列について整列することができる。

0072

「Clq(C1q)」とは、免疫グロブリンのFc領域に対する結合部位を含むポリペプチドを意味する。Clq(C1q)と2つのセリンプロテアーゼClr及びClsは、共に、CDC経路の第1成分である複合体Clを形成する。

0073

本願明細書で使用される場合において、「抗体」という用語は、「免疫グロブリン」又は「Ig」と同義であり、そして、最も広い意味で使用され、具体的には、モノクローナル抗体(全長モノクローナル抗体を含む)、ポリクローナル抗体、多特異的(multispecific)(例えば二特異的(bispecific)抗体、及び所望の生物学的活性又は機能的活性を示す任意の抗体のフラグメントを包含する。単鎖抗体、及びキメラ抗体、ヒト抗体、ヒト化抗体、又は霊長類化抗体(CDR移植された)、更に、キメラ抗体又はCDRを移植した単鎖抗体は、異なる種に由来する部分を含み、本発明及び「抗体」という用語に包含される。これらの抗体の部分は、従来の技術によって、合成的に、化学的に結合することができ、また、遺伝子工学技術を使用して連続したタンパク質として調製することができる。例えば、キメラ抗体又はヒト化抗体の鎖をコードする核酸は、連続したタンパク質を生成するために発現させることができる。米国特許第4,816,567号明細書;欧州特許第0125023 B1号明細書;米国特許第4,816,397号明細書;欧州特許第0120694 B1号明細書;国際公開第86/01533号明細書;欧州特許第0194276 B1号明細書;米国特許第5,225、539号明細書;欧州特許第0239400 B1号明細書、及び米国特許第5,585,089号明細書、及び、米国特許第5,698,762号明細書を参照。また、単鎖抗体に関する、Newman, R.他 BioTechnology, 10:1455−1460, 1993, regarding primatized antibody、及びLadner他、米国特許第4,946,778号明細書、及び、Bird, R.E.他, Science, 242:423−426, 1988も参照。Fc領域(又はその部分)を含む抗体の全ての形態は、「抗体」という用語で本願明細書において包含されると理解される。更にまた、抗体は、固相に固定され、及び/又は、公知技術の方法に従って異種化合物(例えば、エンザイム又は毒素)によって結合して検出可能な標識で標識化される。

0074

本願明細書で使用される場合において、「抗体のフラグメント」という用語は、完全な抗体の一部を意味する。抗体のフラグメントの例としては、直鎖抗体一本鎖抗体分子、Fc又はFc’ペプチドFab及びFabフラグメント、及び抗体のフラグメントから形成される多特異的(multispecific)抗体が挙げられるが、これらに限定されない。抗体のフラグメントは、好ましくはヒンジ領域の少なくとも一部及び必要に応じてIgG重鎖のCH1領域を保持する。他の好ましい実施形態において、抗体のフラグメントはCH2領域の少なくとも一部又はCH2領域全体を含む。

0075

本願明細書で使用される場合において、「機能性フラグメント」という用語は、モノクローナル抗体に関して使用される場合、機能的活性を保持するモノクローナル抗体の一部を意味することが意図される。機能的活性は、例えば、抗原結合活性又は特異性、レセプター結合活性又は特異性、エフェクター機能活性などである。モノクローナル抗体の機能性フラグメントとしては、重鎖又は軽鎖単独及び、VL、FH及びFd等のそれらのフラグメント、Fv、Fab及びFab’等の一価フラグメント、F(ab’)2等の二価フラグメント、一本鎖Fv(scFv)、及びFcフラグメント等が挙げられるが、これらに限定されない。これらの用語は、例えば、Harlowe and Lane,Antibodies:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory,New York(1989);Molec.Biology and Biotechnology:A Comprehensive Desk Reference(Myers,R.A.(ed.),New York:VCH Publisher,Inc.);Huston他,Cell Biophysics,22:189−224(1993);Pluckthun and Skerra,Meth.Enzymol.,178:497−515(1989)及び、Day,E.D.,Advanced Immunochemistry,Second Ed.,Wiley−Liss,Inc.,New York,NY(1990)に記載される。機能性フラグメントという用語は、例えば、プロテアーゼによるモノクローナル抗体の消化又は短縮、及び公知の組み換えDNA法により生成されたフラグメントを含むことが意図される。

0076

本願明細書で使用される場合、「フラグメント」という用語は、別のポリペプチドのアミノ酸配列の少なくとも5、15、20、25、40、50、70、90、100以上連続したアミノ酸残基のアミノ酸配列を含むポリペプチドに言及する。好ましい実施形態において、ポリペプチドのフラグメントは、全長ポリペプチドの少なくとも1つの機能を保持する。

0077

本願明細書で使用される場合、用語「キメラ抗体」は、1価、2価、又は多価の免疫グロブリンを含む。1価のキメラ抗体は、キメラ軽鎖とジスルフィド架橋を介して結合するキメラ重鎖によって形成される二量体である。2価のキメラ抗体は、少なくとも1つのジスルフィド架橋で結合される2つの重鎖−軽鎖二量体によって形成される四量体である。ヒトに用いられる抗体のキメラ重鎖は、非ヒト抗体の重鎖に由来する抗原結合性領域を含み、少なくとも一部のヒト重鎖定常領域(例えばCH1又はCH2)に結合される。ヒトに用いられる抗体のキメラ軽鎖は、非ヒト抗体の軽鎖に由来する抗原結合領域を含み、少なくとも一部のヒト軽鎖定常領域(CL)に結合される。また、抗体、同一又は異なる可変領域結合特性のキメラ重鎖、及び、キメラ軽鎖を有するフラグメント又は誘導体は、公知の方法に従って、個々のポリペプチド鎖の適切な結合によって調製することができる。本方法において、キメラ重鎖を発現する宿主は、キメラ軽鎖を発現する宿主から別々培養され、そして、免疫グロブリン鎖は、別々に回収及び結合される。あるいは、宿主は共培養され、培養液において自然に結合させることができ、その後、組み立てられた免疫グロブリン又はフラグメント又は両方が回収され、重鎖及び軽鎖が同一の宿主細胞において発現される。キメラ抗体を生成する方法は、公知技術である(米国特許第6,284,471号明細書;米国特許第5,807,715号明細書;米国特許第4,816,567号明細書;及び米国特許第4,816,397号明細書を参照)。

0078

本願明細書で使用される場合において、非ヒト(マウス等)抗体がヒト化した状態(つまり、ヒト化抗体)とは、非ヒト免疫グロブリンから誘導される最小限の配列を含む、あるいは全く含まない抗体を意味する。大部分は、ヒト化抗体はヒト免疫グロブリンレシピエント抗体)であり、レシピエント由来超可変領域が、マウス、ラットウサギ非ヒト霊長類等の非ヒト種由来の、所望の特異性、親和性及び能力を有する超可変領域由来の残基(ドナー抗体)で置換される。いくつかの例において、ヒト免疫グロブリンのフレームワーク領域(FR)残基は、対応する非ヒト由来の残基で置換されている。更に、ヒト化抗体は、レシピエント抗体又はドナー抗体において見出されない残基を含んでもよい。これらの改変は、一般に抗体の特性を更に改善するために行われる。一般的に、ヒト化抗体は、少なくとも1つ、通常は2つの可変領域のほぼ全体を含んでおり、超可変ループ(CDR)の全体又はほぼ全体は、非ヒト免疫グロブリンの同一部位に対応しており、FRの全体又はほぼ全体は、ヒト免疫グロブリン配列に由来する。ヒト化抗体はまた、通常、ヒト免疫グロブリン由来のイニムノグロブリン(inimunoglobulin)の定常領域(Fc)の少なくとも一部を含む。ヒト化抗体を生成するために使用される例示的な方法は、米国特許第5,225,539号明細書に記載される。

0079

本願明細書で使用される場合において、「イムノアドヘシン」という用語は、外因性の「アドヘシン」タンパク質(例えば、レセプター、リガンド又は酵素)の結合領域を、免疫グロブリンの定常領域に結合させた抗体類似の分子を表す。構造的に、イムノアドヘシンは、所望の結合特性を有し、抗体の抗原認識及び結合部位(抗原結合部位)とは異なる(「外因性の」)アドヘシンのアミノ酸配列と免疫グロブリン定常領域配列が融合した構造を含む。

0080

本願明細書で使用される場合において、「リガンド結合ドメイン」という用語は、任意の天然レセプター又は少なくとも対応する天然レセプターの定性的なリガンド結合能を保持したその誘導体を意味する。ある実施形態において、レセプターは、免疫グロブリンの超遺伝子族のメンバーと相同な細胞外ドメインを有する細胞表面ポリペプチドに由来する。特にこの定義に含まれる、免疫グロブリン超遺伝子族に属しない他のレセプターとして、特にチロシンキナーゼ活性を有するサイトカインレセプターチロシンキナーゼレセプター)、ヘマトポイエチン及び神経成長因子スーパーファミリー、及び細胞接合分子(例えば、E−、L−、及びP−セレクチン)がある。

0081

本願明細書で使用される場合において、「レセプター結合ドメイン」という用語は、任意のレセプターに対する天然のリガンドを意味し、細胞接合分子、又は、対応する天然のリガンドの少なくとも定性的な結合能を保持した天然のリガンドの任意の領域又は誘導体を意味する。

0082

本願明細書で使用される場合において、「抗体−イムノアドヘシンキメラ」という用語は、抗体の少なくとも1つの結合ドメインに少なくとも1つのイムノアドヘシンで結合する分子を含む。例としては、Berg他,PNAS(USA)88:4723−4727(1991)及びCharnow他,J.Immunol.,153:4268(1994)に記載の二特異性CD4−IgGキメラを含むが、これらに限定されない。

0083

本願明細書で使用される場合において、「単離した」ポリペプチドとは、同定及び単離され、かつ/又はその天然環境(enviromnent)下での成分から回収されたものである。天然環境での混入成分は、ポリペプチドの診断又は治療用途への使用を妨害する物質であり、酵素、ホルモン、及び他のタンパク質、又は非タンパク質性の溶質が含まれる。ある実施形態において、単離したポリペプチドは、(1)Lowry法により決定された場合にポリペプチドの95重量%、好ましくは99重量%を上回るまで、(2)スピニングカップシークエネーターを用いて、少なくとも15のN末端又は内部(intemal)のアミノ酸配列を得るのに適当な程度に、又は(3)還元又は非還元条件下で、クマシーブルー又は銀染色を用いたSDS−pageで単一性を示すまで精製される。単離したポリペプチドは、ポリペプチドの天然環境の少なくとも1つの成分を含まないため、そのままでは組み換え細胞内のポリペプチドを含んでいる。しかし、通常単離したポリペプチドは、少なくとも1つの精製工程を経て調製される。

0084

本願明細書で使用される場合において、「治療」という用語は、治療的な処置及び予防又は防止の方法を意味する。治療を必要とする人には、すでに疾患を発症している人及び疾患を予防する必要がある人が含まれる。

0085

本願明細書で使用される場合において、「障害」及び「疾患」という用語は、同義的に使用され、変異ポリペプチド(本発明の変異体Fcを含むポリペプチド)を用いた治療により利益を享受することができる任意の状態を意味し、慢性及び急性の障害又は疾患(例えば、患者が特定の疾患にかかりやすくなるような病的状態)を含む。ある実施形態において、病気はガンである。ある実施形態において、「自己免疫疾患」という用語は、「自己免疫不全」という用語と同義的に使用され、被験者の細胞、組織及び/又は器官との被検者自身免疫反応によって引き起こされる細胞損傷組織損傷及び/又は臓器損傷を特徴とした被検者の症状に言及する。用語「炎症性疾患」は、用語「炎症性疾患」によって同義的に使用され、炎症を特徴とする被検者の症状に言及する。自己免疫不全は、炎症と関連していてもいなくてもよい。更に、炎症は、自己免疫不全によって引き起こされてもなくてもよい。特定の疾患は、自己免疫疾患及び炎症性疾患の両方を特徴とする。

0086

本願明細書で使用される場合において、「ガン」及び「ガン性の」という用語は、典型的には、無秩序細胞成長によって特徴づけられる哺乳類の生理学的状態を意味し、記述する。ガンの例としては、上皮性悪性腫瘍リンパ腫芽細胞種、肉腫、及び白血病が挙げられるが、これらに限定されない。より具体的には、それらのガンとしては、扁平上皮ガン、小細胞ガン、非小細胞肺ガン、肺ガン、肺扁平上皮ガン、腹膜ガン、肝細胞ガン、胃ガン膵臓ガングリア芽腫子宮頸ガン、卵巣ガン、肝ガン、膀胱ガン、肝ガン、乳ガン大腸ガン結腸直腸ガン子宮内膜又は子宮ガン、唾液腺ガン、腎臓ガン、肝臓ガン前立腺ガン外陰部ガン、甲状腺ガン、肝腫瘍、及び数種の頭部及び頸部ガンが挙げられる。本願明細書で使用される場合において、「標識」という用語は、ポリペプチドと直接又は間接的に結合する検出可能な化合物又は組成物を意味する。標識は、それ自身が検出可能なもの(例えば、放射性同位体標識又は蛍光標識)であってもよく、酵素標識の場合には、検出可能な基質又は組成物の化学変化触媒するものであってもよい。

0087

本願明細書で使用される場合において、「レセプター」という用語は、少なくとも1つのリガンドに結合することが可能なポリペプチドを意味する。好ましいレセプターは、細胞外リガンド結合ドメイン、及び、必要に応じて、他のドメイン(例えば、膜貫通ドメイン、細胞間ドメイン及び/又は膜アンカー)を有する細胞表面又は可溶性のレセプターである。本願明細書に記載のアッセイにより評価されるレセプターは、完全なレセプターでもよく、そのフラグメント又は誘導体(例えば、1又は複数の外因性ポリペプチドに融合した、レセプターの結合ドメインを有する融合タンパク質)でもよい。更に、結合能が評価されるレセプターは、細胞内にあってもよく、又は単離され、必要に応じてアッセイプレート又は他の固相に塗布されていてもよく、又は直接標識されプローブとして使用されてもよい。

0088

本願明細書で使用される場合において、「抗体応答性疾患」という用語は、抗体療法により少なくとも部分的に治療が可能であることが示される任意の疾患又は病状を意味する。そのような疾患又は病状の例としては、リンパ腫(RITUXANにより治療可能であることが示されている)、感染症(SYNGISで治療可能であることが示されている呼吸器シンシチウムウイルス)、腎臓移植(ZENAPAXが有効であることが示されている)、クローン病及び関節リウマチREMICADEで治療可能であることが示されている)、乳ガン(HERCAPTINにより治療可能であることが示されている)、及び大腸ガン(EDRECOLOMABにより治療可能であることが示されている)が挙げられるが、これらに限定されない。本願明細書で使用される場合において、「イムノアドヘシン応答性疾患」という用語は、アドヘシン療法により少なくとも部分的に治療が可能であることが示される任意の疾患又は病状を意味する。

0089

本願明細書で使用される場合において、母体ポリペプチドよりも「ヒトエフェクター細胞の存在下で抗体依存細胞媒介性細胞毒性(ADCC)を効率的に媒介する」変異ポリペプチドとは、インビトロ又はインビボにおいて、アッセイに用いた変異ポリペプチド及び母体抗体の量がほぼ同じである場合に、ADCCの媒介が顕著に有効なポリペプチドである。例えば、そのような変異体は、同一のADCCアッセイにおいて、母体ポリペプチドよりもあるADCCアッセイにおいてより多くの標的細胞の溶解を起こす。そのような変異体は、例えばADCCアッセイにより同定することができるが、ADCC活性を決定する他のアッセイ又は方法(例えば動物モデル)を用いてもよい。好ましい実施形態において、変異ポリペプチドは、母体ポリペプチドよりも、ADCCの媒介において約1.2倍、1.5倍、50倍、100倍、約500倍、又は約1000倍以上有効である。

0090

「抗体又はイムノアドヘシン応答性疾患の症状」という用語は、通常、特定の疾患に関連するそれらの症状を意味する。例えば、症状は通常クローン病に関連する症状であり、腹痛下痢直腸出血、体重の減少、発熱食欲の減退、脱水貧血膨張線維症腸管の炎症、及び栄養失調を含む。「症状が軽減するような条件下で」という語句は、任意の抗体又はイムノアドヘシン応答性疾患の検知可能な症状における、任意の定性的又は定量的な減少を意味し、疾患からの回復速度における検出可能な影響(例えば体重の増加)、又は、通常特定の疾患に関連する少なくとも1つの疾患の軽減(例えば、抗体又はイムノアドヘシン応答性疾患がクローン病の場合には、腹痛、下痢、直腸出血、体重の減少、発熱、食欲の減退、脱水、貧血、膨張、線維症、腸管の炎症、及び栄養失調の少なくとも1つの軽減)の症状を含むが、それらに限定されない。

0091

モノクローナル抗体及びレセプター
天然に存在する全長抗体(「免疫グロブリン」又は「Ig」)は、4つのペプチド鎖ジスルフィド結合によって相互接続する2つの重(H)鎖(完全長では約50−70kDa)及び2つの軽(L)鎖(完全長では約25kDa)からなる免疫グロブリン分子である。各鎖のアミノ末端は、抗原認識に主に関与する約100−110以上のアミノ酸の可変領域を含む。各鎖のC末端部は、エフェクター機能に主に関与する定常領域を定義する。

0092

軽鎖は、κ又はλとして分類され、特定の定常領域を特徴とする。重鎖は、γ、μ、α、δ又はεとして分類され、抗体のアイソタイプをそれぞれIgG、IgM、IgA、IgD、及びIgEとして定義する。各重鎖タイプは、特定の定常領域を特徴とする。

0093

各重鎖は、重鎖可変領域(本願明細書では「HCVR」)、及び重鎖定常領域からなる。重鎖定常領域は、IgG、IgD、及び、IgAに関する3つのドメイン(CH1、CH2、及びCH3)、及び4つのドメイン(CH1、CH2、CH3、及びCH4)からなる。各軽鎖は、軽鎖可変領域(本願明細書「LCVR」)、及び、軽鎖定常領域からなる。軽鎖定常領域は、1つのドメイン(CL)からなる。HCVR及びLCVR領域は、相補性決定領域(CDR)と呼ばれる超可変性の領域に更に再分割され、そして、フレームワーク領域(FR)と呼ばれる保護領域点在する。各HCVR及びLCVRは、3つのCDR及び4つのFRからなり、FR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3、FR4の順序でアミノ末端からカルボキシ末端を構成する。各ドメインに対するアミノ酸の帰属は、周知の規則に従う[Kabat, ”Sequences of Proteins of Immunological Interest,” National Institutes of Health, Bethesda, Md. (1991)]。特定の抗原と結合する抗体の機能的な能力は、集合的に6つのCDRで決定される。しかしながら、完全なFabより低い親和性であるにもかかわらず、抗原に関する特定の3つのCDRだけを含む単一の可変ドメインですら抗原を認識及び結合する能力を有する。

0094

本発明のモノクローナル抗体は、例えば、公知技術のハイブリドーマ技術のみならず、組み換え技術、ファージディスプレイ技術、合成技術又はこのような容易な公知の技術の組合せを使用して生成することができる。本願明細書で使用される場合、「モノクローナル抗体」という用語は、制限されないが、ハイブリドーマ技術で生成される抗体である。「モノクローナル抗体」は、例えば、あらゆる成熟核、原核生物、又はファージクローンを含む単一のコピー又はクローンに由来する抗体に言及し、かつ、その抗体が生成される方法に言及しない。「モノクローナル抗体」は完全(intact)(完全(complete)又は全長)な抗体、実質的に完全な抗体、抗体の機能性フラグメントであり、キメラ抗体、ヒト抗体、又はヒト化抗体であってよい。

0095

「モノクローナル抗体」の集団は、相同又は実質的に相同な(又は純粋な)抗体集団に言及し、つまり、集団における抗体の少なくとも約90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、又はそれ以上、より好ましくは、少なくとも約97%又は98%、最も好ましくは少なくとも99%が同一であり、同じ抗原又はエピトープに対してELISA分析において拮抗する。

0096

本願明細書において使用する場合、「特異的に結合する」又は「選択的に結合する」という用語は、特異結合の対の片方は、その特異結合パートナー以外の分子に、有意に結合しない状態に言及する。また、この用語は、例えば、本発明の抗体の抗原結合性ドメインは、多くの抗原によって担持される特定のエピトープに特異的であり、抗原結合性ドメインを担持する特異抗体が、エピトープを担持する様々な抗原に結合する場合に適用できる。

0097

Fc領域は、酵素パパインでの消化によって生成される完全抗体(例えばIgG)の部分に言及する(図1を参照)。Fc領域は、CH2及びCH3ドメイン同様ヒンジ領域の部分からなる各鎖を有するホモ二量体である。Fc領域は、CH3ドメイン間のヒンジ領域間及び複数の非共有結合間で形成される鎖間ジスルフィド架橋による二量体である。IgGは、身体の最も多い種類のIgであって、総免疫グロブリンのほぼ75%を構成し、血管内プール及び血管外プールの中に均等に分布する。IgGは、抗原に一次応答初期ステージにおいてほとんど生成されないが、二次応答において生成される抗体の主な形状である。

0098

上述したように、抗体には主としてCH2及びCH3領域が存在し、非抗原性結合機能に関与する。また、これらの領域及びリンカーの部分は、通常、Fc領域として知られており、エフェクター分子の結合により媒介されるいくつかのエフェクター効果を有する。

0099

抗体のFc領域に媒介されるエフェクター機能は、(1)抗体が抗原に結合した後に作用するエフェクター効果(これらの効果は、例えば、補体カスケード又はFcレセプター(FcR)を有する細胞に関与する)、及び(2)抗原への結合とは無関係に作用するエフェクター効果(これらの効果は、循環し続けること及びトランスサイトーシスにより細胞間障壁を越えて輸送される能力によりもたらされる)の2つのカテゴリーに分類することができる。例えば、補体のClq(C1q)成分の抗体への結合により補体系が活性化される。オプソニン化に続く、補体の活性化が細胞病原体の溶解にとって重要である。補体の活性化はまた、炎症応答刺激し、自己免疫過敏にも関与する場合がある。更に、抗体はFc領域を介して、抗体のFc領域上のFcレセプター結合部位で、細胞上のFcRに結合することにより細胞に結合する。IgG、IgE、IgA、及びIgMを含む種々の抗体には、特異的な多くのFcRが存在する。本発明は、いずれかの特定のメカニズムに限定されないが、細胞表面におけるFcRへの抗体の結合は、抗体に覆われた粒子の呑食及び破壊、免疫複合体の除去、キラー細胞による抗体で覆われた標的細胞の溶解(ADCC)、炎症性メディエータ、胎盤通過及び免疫グロブリンの産生の制御を含む多くの重要で多様な生物学的応答を引き起こす。

0100

いくつかの抗体のエフェクター機能は、抗体のFc領域に結合するFcRに媒介される。FcRは、免疫グロブリンのアイソタイプに対する特異性によって定義され、IgG抗体に対するFcレセプターはFcγR、IgEに対するものはFcεR、IgAに対するものはFcαR等と呼ばれる。FcγRの3つのサブクラス、FcγRI(CD64)、FcγRII(CD32)、FcγRIII(CD16)が同定されている。

0101

FcγRのそれぞれのサブクラスは2つ又は3つの遺伝子によりコードされており、選択的RNAスプライシングにより多重転写が起こり、FcγRアイソフォーム幅広多様性が存在する。FcγRIサブクラスをコードする3つの遺伝子(FcγRIA、FcγRIB及びFcγRIC)は、第1染色体長腕の1q21.1領域に一団となって存在しており、FcγRIIサブクラスをコードする3つの遺伝子(FcγRIIA、FcγRIIB及びFcγRIIC)及びFcγRIIIサブクラスをコードする2つの遺伝子(FcγRIIIA、及びFcγRIIIB)は全て領域1q22に一団となって存在する。これらの異なるFcRサブタイプは、異なる細胞種において発現する(例えば、Ravetch及びKinet,Annu.Rev.Immunol.9:457−492(1991))。例えば、ヒトにおいて、FcγRIIIBは好中球のみにおいて見られるが、FcγRIIIAはマクロファージ、単球、NK細胞、及びT細胞の亜集団において見られる。特に、FcγRIIIAは、ADCCに関与する細胞種の一つであるNK細胞に存在する。

0102

ヒトFcγRIIIA(CD16)レセプターは、細胞外ドメインの158位に、この位置にフェニルアラニン又はバリンをコードする共通の多型を有する。FcγRIIIのV型対立遺伝子は、ヒトIgG1に対しF型対立遺伝子よりも高い親和性を有する。V158対立遺伝子はまた、ADCCを効率的に媒介する。臨床データは、RITUXANによる治療を行っている患者におけるFcγRIIIAの遺伝子型と、処置及び治療に対する応答との間に相関を示した。臨床及び分子レベルでの応答並びに進行時間は、FcγRIIIA−158V遺伝子型(人口の約20%)と同型の患者が優れていることが示された。それに対して、異型又はより親和性の低いFcγRIIIA−158F遺伝子型(人口の約80%)の患者の応答は鈍くなる。これらのデータは、ADCCを促進する158FのFc変異キャリアはガンの抗体治療の臨床での有効性を高める可能性があることを示唆する。遺伝子多型は、ヒトFcγRIIA(CD32)レセプターの、細胞外ドメインの131位にも存在し、ヒスチジン(H)又はアルギニン(R)のいずれかをコードする。131位における多型は、ヒトIgGに対する結合に影響を与えることが見出されている。最近のデータによれば、FcγRIIIAの131位における多型とRITUXANに対する臨床応答との間に相関が存在することが示されている。

0103

H131対立遺伝子と同型である患者は、他の2つの群よりも優位に高い応答速度を有する。FcγRI、FcγRII、及びFcγRIIIは、免疫グロブリンスーパーファミリー(IgSF)レセプターであり、FcγRIは細胞外ドメインに3つのIgSFドメインを有する一方、FcγRII及びFcγRIIIは、細胞外ドメインに2つのIgSFドメインしか有しない。他のタイプのFcレセプターは新生児Fcレセプター(FcRn)である。FcRnは、主要組織適合複合体MHC)と構造的に同一であり、β2−マイクログロブリンと非共有結合したα鎖を含む。

0104

変異Fc領域
本発明は、変異ポリペプチド、変異ポリペプチドをコードする核酸配列、及び、変異ポリペプチドを生成する方法を提供する。好ましくは、本発明の変異ポリペプチドは、母体ポリペプチドと少なくとも1つのアミノ酸の修飾、好ましくはアミノ酸置換を有する点で異なる。「母体」、「野生型」、「出発物質となる」又は「非変異体」ポリペプチドは、好ましくは抗体Fc領域の少なくとも一部を含み、変異体ポリペプチドはFc領域の中で発生する。Fc領域を含む母体ポリペプチドは、Fc領域またはその部分を含むポリペプチドを生成する当該技術分野で用いられる手法を用いて調製することができる。好ましい実施形態において、母体ポリペプチドは抗体である。しかし、母体ポリペプチドは、少なくともFc領域の一部を含む他のポリペプチド(例えばイムノアドヘシン)であってもよい。母体ポリペプチドのFc領域の部分は天然配列又は非天然配列のものであり、好ましくは、ヒト起源の天然配列である。ある実施形態において、変異Fc領域は(例えば、本願明細書に記載の方法によって)生成することができ、抗体の可変領域又はレセプター若しくはリガンド、或いは治療用ポリペプチドの結合ドメイン等の選択された外因性のポリペプチドに融合させてもよい。

0105

好ましい実施形態において、母体ポリペプチドは、Fc領域又はその機能部位を含む。一般的に、母体ポリペプチドのFc領域は天然配列Fc領域、及び好ましくはヒト天然配列Fc領域を含む。しかし、母体ポリペプチドのFc領域は、1又は複数のすでに存在する天然配列Fc領域からのアミノ酸配列の変更又は修飾(例えばアミノ酸置換)を有していてもよい。例えば、Fc領域のClq(C1q)結合活性がすでに変更させられていてもよく、またFc領域のFcγR結合親和性が変更されてもよい。関連する変異Fc領域をコードする所望の変異Fc領域又は核酸は構築してから、変異Fc領域(例えば、抗体可変領域、外因性のタンパク質)の所望の融合パートナーに作動可能に付着されるように設計される。さらなる実施形態において、母体ポリペプチドのFc領域は仮想的(例えば、思考上のもの又はコンピューター若しくは紙面上に可視的に表現されたもの)であり、それは物理的に存在しないが、抗体技術者は所望の変異Fc領域のアミノ酸配列を決定し、その配列又は所望の変異Fc領域のアミノ酸配列のDNAコーディングを含むポリペプチドを生成することができる。しかし、好ましい実施形態において、母体ポリペプチドのFc領域をコードする核酸配列を得ることができ、この核酸配列を変更して変異Fc領域をコードする変異性核酸配列を生成することができる。

0106

母体ポリペプチド(又は単に変異Fc領域)の変異体をコードする核酸は、具体的な配列についての本願明細書の教示を用いて、公知の方法により調製することができる。これらの方法には、ポリペプチドをコードするすでに調製された核酸への部位特異的(又はオリゴヌクレオチド媒介性)突然変異誘発法、PCR突然変異誘発法(e.g., Vallette他, Nuc. AcidsRes. 17:723−733 (1989)、及びカセット式突然変異誘発法(e.g., Wells他, Gene 34:315−323 (1985)が含まれるが、それらに限定されない。部位特異的突然変異誘発法は、変異体を調製するための好ましい方法である。この手法は当該技術において公知である(例えば、Carter他,Nucleic Acids Res.13:4431−4443(1985)及びKunkel他,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 82:488(1987)を参照)。

0107

あるいは、又は更に、変異ポリペプチドをコードする所望のアミノ酸配列を決定することができ、このような変異ポリペプチド(即ち、本願明細書に記載されるように、アミノ酸置換からなる変異Fc領域を含むポリペプチド)のアミノ酸配列を合成的に生成することができる。これは、母体Fc領域が変異Fc領域の分子前駆体ではないが、代わりに、所望のアミノ酸置換の非存在下の母体に存在するFc領域のアミノ酸配列であった場合であるにもかかわらず、母体Fc領域の変異Fc領域であると未だに考慮される。

0108

母体ポリペプチドのアミノ酸配列は、インビトロ及び/又はインビボで変更された結合親和性又は活性を有し、かつ/又はインビトロ及び/又はインビボで変更されたADCCを有する変異Fc領域を生成するために修飾されてもよい。また、母体ポリペプチドのアミノ酸配列は、変更された補体結合特性及び/又は循環半減期を有する変異Fc領域を生成するために修飾されてもよい。

0109

Fc領域の生物的性質の実質的な改変は、(a)例えば、シート又はヘリックスコンホメーションの置換された領域のポリペプチド骨格の構造、(b)標的部位における分子、又は側鎖全体における電荷又は疎水性、(d)糖質との相互作用、又は(e)ドメインの運動柔軟性を変化させる効果の点で有意に異なるアミノ酸置換を選択することにより達成される。天然に存在するアミノ酸残基は、共通の側鎖の性質に基づき、下記のように分類される。
(1)疎水性:ノルロイシン、met、ala、val、leu、ile
(2)中性かつ親水性:cys、ser、thr
(3)酸性:asp、glu
(4)塩基性:asn、gln、his、lys、arg
(5)配向に影響を与える残基:gly、pro
(6)芳香族:trp、tyr、phe

0110

保存的置換により、これらの分類の1つに属するアミノ酸は他の分類に属するアミノ酸に交換される。保存的置換により、これらの分類の1つに属するアミノ酸は同一の分類に属するアミノ酸に交換される。

0111

以下の実施例で示されるように、改変した活性(エフェクター機能及び薬物動態)を有する変異Fc領域を設計することができる。例えば、Fc領域の1又は複数のアミノ酸残基を、ADCC活性又はCDD活性或いはFcRn結合親和性を改変(例えば、増大又は減少)するために修飾することができる。好ましい実施例において、修飾は、本願明細書の表1のリストに記載される置換である。一般的に、ADCC活性に影響することを本願明細書で確認したFc領域の残基について、そのような変異Fc領域を生成するために1又は複数のアミノ酸置換を行う。好ましい実施形態において、1〜約10以下のFc領域の残基を置換する。ここで、1又は複数のアミノ酸置換を有するFc領域は、好ましくは、母体Fc領域又は天然ヒトFcの配列の少なくとも約80%、好ましくは少なくとも約90%、最も好ましくは少なくとも約95%を保持する。

0112

母体Fc領域に適当なアミノ酸配列の修飾を導入することにより、(母体Fc領域と比較して)(a)ADCCをヒトエフェクター細胞の存在下で効率的又は非効率に媒介し、かつ/又は、(b)CDCをヒトエフェクター細胞の存在下で効率的又は非効率に媒介し、かつ/又は、(c)C1qに、所望の親和性で結合し、かつ/又は、(d)Fcγレセプター(FcγR)又は新生児Fcレセプター(FcRn)に所望の親和性で結合することができる変異Fc領域を生成することができる。そのような変異Fc領域は、通常少なくとも1つのアミノ酸の修飾をFc領域に含む。好ましくは、修飾は、アミノ酸置換(より好ましくは、本願明細書の表1〜9に列挙されるようなアミノ酸置換)である。

0113

好ましい実施形態において、母体ポリペプチドのFc領域は、ヒトFc領域又はその機能性フラグメント、例えば、天然ヒトFc領域IgG1(f及びa,zアロタイプ)、IgG2、IgG3、IgG4、及び任意の種について知られている又は発見された全てのアロタイプである。そのような領域は図2(配列番号1〜8)及び図3(配列番号9〜12)に示した配列を有する。

0114

ある実施形態において、増大したADCC活性を有する変異Fc領域を生成するために、母体ポリペプチドは、ADCCをすでに有するもの(例えば、母体ポリペプチドはヒトIgG1又はヒトIgG3のFc領域を含む)であることが好ましい。ある実施形態において、変異体は、母体ポリペプチドに比べて増大したADCC活性(例えば、本願明細書に記載されるADCC分析に従って母体に比べて大きなレベル)を有する。即ち、変異Fc領域から成っているモノクローナル抗体は、母体Fc領域或いは天然IgG1又はIgG3のFc領域配列からなるモノクローナル抗体に対して同一の環境、又は、変異Fc領域からなるモノクローナル抗体と同一の下で比較して増大したADCC活性を有する。

0115

好ましい実施形態において、アミノ酸置換はFc領域のCH2及び/又はCH3領域に導入される。好ましい実施形態において、これらの変異体を生成するためのテンプレートとして用いた母体ポリペプチドは、ヒトIgGのFc領域を含む。

0116

ある実施形態において、増大したCDC活性を有する変異Fc領域を生成するために、母体ポリペプチドは、CDCをすでに有していることが好ましい。ある実施形態において、変異体は、母体ポリペプチドに比べて増大したCDC活性(例えば、本願明細書に記載されるCDC分析に従って母体に比べて大きなレベル)を有する。即ち、変異Fc領域から成っているモノクローナル抗体は、母体Fc領域或いは天然IgG1又はIgG3のFc領域配列からなるモノクローナル抗体に対して同一の環境、又は、変異Fc領域からなるモノクローナル抗体と同一の下で比較して増大したCDC活性を有する。

0117

上述の変異ポリペプチドには、望ましい又は意図されるポリペプチドの使用に応じて更に修飾を行ってもよい。そのような修飾には、例えば、アミノ酸配列のさらなる変更(アミノ酸配列の置換、挿入及び/又は欠失)、糖質の改変、外因性ポリペプチドとの融合及び/又は共有結合による修飾が含まれる。そのようなさらなる改変は、Fcレセプターとの結合及び/又はADCC活性の変更をもたらす、本願明細書に開示したアミノ酸の修飾の前、同時、又は後に行うことができる。

0118

あるいは、又は更に、アミノ酸の修飾をClq(C1q)との結合及び/又はFc領域のCDC機能を改変させる1又は複数のさらなるアミノ酸の修飾と組み合わせることが有用な場合がある。例えば、出発物質となったポリペプチドは、Clq(C1q)に結合することができず、かつ/又はCDCを媒介できないが、本願明細書の教示に従い、これらのさらなるエフェクター機能を獲得するように改変することができる。更に、すでにClq(C1q)結合能を有し、必要に応じてCDC媒介能をも更に有するポリペプチドを、これらの活性の一方又は両方を増大(或いは、減少)させるように改変することもできる。Clq(C1q)結合を変化させ、かつ/又はCDC活性を改変する特定のFc領域アミノ酸の修飾については、本願明細書(表2、7、8、及び10を参照)又は、国際公開第00/42072号パンフレットに記載される。

0119

上に開示したように、Fc領域又はその一部を、例えば、CDC活性及び/又はADCC活性を改変することにより、エフェクター機能を変化させるようにデザインすることができる。例えば、改善したCDC活性及びADCC活性を有する変異Fc領域を生成することができる。あるいは、エフェクター機能を減少させ、あるいは除去したい場合には、CDC活性及び/又はADCC活性が減少した変異Fc領域を設計することができる。他の実施形態において、これらの活性の一方を増大させ、必要に応じて他方の活性を減少させ、例えば、増大したADCC活性を有するがCDC活性が減少したFc領域変異体、及びその逆の変異Fc領域を生成することができる。更に、FcRn、プロテインA、及び/又は他のFc結合性タンパク質に対する結合親和性が改変した変異Fc領域を設計することができる。

0120

ある実施形態において、本発明は、母体ポリペプチドの変異体を含む組成物を提供し、前記変異体はFc領域を有し、Fc領域の中において少なくとも1つのアミノ酸の修飾を有する(例えば、Deisenhofer, Biochemistry, 20:2361−70, April 1981, 及びW00042072を参照)。他の実施形態において、本発明は、Fc領域を有する母体ポリペプチドの変異体を含む組成物を提供し、該変異体はFc領域において少なくとも1つの非表面残基のアミノ酸の修飾を含む。さらなる実施形態において、本発明は、Fc領域を有する母体ポリペプチドの変異体を含む組成物を提供し、該変異体は、Fc領域において、少なくとも1つの表面残基のアミノ酸の修飾及び少なくとも1つの非表面残基のアミノ酸の修飾の両方を含む。

0121

複合変異
ある実施形態において、本発明の変異Fc領域は、2つ以上アミノ酸の修飾(例えば置換)からなる。このような複合変異体は、例えば、上記で詳述される(例えば、表1を参照)アミノ酸置換、又は当該技術分野において公知の置換に加えて表1に列挙されるような1つ以上のアミノ酸置換の2つ以上を選択して生成される。

0122

表10に示した複合変異体及び他の複合変異体(国際公開第00/42072号パンフレットに開示され、本願明細書において開示される組合せで使用する)は、所定の活性(例えば、FcRn結合活性、ADCC活性、及びCDC活性)について、種々のアッセイ(下記の実施例を参照)によりテストすることができる。こうして、有用な複合変異体を同定することができる。

0123

ある好ましい実施形態において、複数のアミノ酸置換はADCC活性を増大させる1つのアミノ酸置換、及び変異Fc領域を含むポリペプチドの新生児Fcレセプター(FcRn)への結合親和性(例えば、pH6.0における)を増大させる1つのアミノ酸の修飾を有する本発明の変性Fc領域において存在する。他の実施形態において、本発明の複合変異体は、本発明の少なくとも変異Fc領域の1つの表面残基のアミノ酸の修飾及び少なくとも1つの非表面残基のアミノ酸の修飾を含む。本発明の変異Fc領域のさらなる複合変異体は、本願明細書に記載の2又はそれ以上のアミノ酸置換、又は本願明細書に記載の少なくとも1つのアミノ酸の修飾、及び世界公開第00/42072号パンフレットに記載のアミノ酸の修飾を組み合わせることにより生成することができる。

0124

変異ポリペプチドのアッセイ
本発明は、Fc領域変異体又は本発明の変異Fc領域を含むポリペプチドをスクリーニングする種々のアッセイを提供する。スクリーニングアッセイを、有用な変異体の発見及び検証のために用いることができる。例えば、複合変異体(表10参照)をスクリーニングし、FcRへの結合が変化した、かつ/又はADCC活性が変化した、かつ/又はCDC活性が変化した(例えば、ADCC又はCDC活性が増大又は減少した)、かつ/又は全血からの標的細胞(例えばB細胞)の除去能が改変を受けた変異体を見出すことができる。また、以下に述べるように、本発明のアッセイを用いて、(例えば、抗体又はイムノアドヘシン応答性疾患の症状を有するヒト等の)被験者に対する有用な治療効果を有する変異体を発見し検証することができる。種々のアッセイのタイプを用いて、変異体における母体ポリペプチドに対する任意の変更を評価することができる(国際公開第00/42072号パンフレットに記載のスクリーニングアッセイを参照)。他のアッセイの例は以下に示す。

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