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技術 火炉出口の伝熱管内流体温度を調整可能とする貫流ボイラ

出願人 バブコック日立株式会社
発明者 松本一郎
出願日 2010年12月21日 (9年7ヶ月経過) 出願番号 2010-284790
公開日 2012年7月12日 (8年0ヶ月経過) 公開番号 2012-132617
状態 特許登録済
技術分野 廃ガスボイラ・燃焼式ボイラの制御 蒸気ボイラの種類 蒸気ボイラの細部
主要キーワード アンバランス解消 流体系統 スプレ装置 スプレ水 流体混合装置 熱吸収量 出力温度 流体混合
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2012年7月12日)のものです。
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図面 (8)

課題

火炉水壁各部を通る伝熱管内流体左右壁又は前後壁入れ替えを火炉の中間部で行うことにより、ボイラ火炉出口流体温度アンバランスを抑制すること。

解決手段

火炉と伝熱管バーナとを備えた貫流ボイラにおいて、火炉の中間部10に、4つの火炉下部出口管寄せ21と4つの火炉上部入口管寄せ28を設け、両者の管寄せ21,28の間に、2つの流体混合手段23と連絡管24を介した2つの流体分配手段26とを設け、2つの流体混合手段23は、火炉の左右にそれぞれ配置された火炉下部出口管寄せ21からの流体を左右ごとに集めて混合し、混合した流体をそれぞれの連絡管24を通してそれぞれの流体分配手段26に送給し、2つの流体分配手段26は、火炉の下部と上部との間で、火炉の左右の伝熱管内の流体を入れ替えるように4つの火炉上部入口管寄せ28に対して流体流路を形成すること。

概要

背景

貫流ボイラ火炉出口伝熱管内流体温度は、火炉螺旋状に上昇するスパイラル壁を構成することで、熱吸収量の均一化による蒸気温度アンバランスを抑制したり、火炉入口部の伝熱管連絡管オリフィスを設置して火炉水壁各部の流量調整を行うことによって、蒸気温度の均一化を図っている。しかし、火炉内燃焼は、必ずしも均一とはならず、動的にも変化するため、上述の方法では、流体温度のアンバランスを解消することは困難である。

火炉出口の伝熱管内流体温度のアンバランスを解消する従来技術として、例えば、特許文献1に火炉の中間部に混合装置を設けることが提案されている。特許文献1に開示された実施例を図5に示す。図5に示す実施例によると、火炉中間混合装置23を設置することにより、それぞれの混合装置に流入する蒸気エンタルピは均一化されるが、火炉の左右や前後を繋ぐ連絡管が無いため、火炉の左右や前後の流体入れ替えることはできない構造となっている。この構造では火炉の前壁や左右の流体温度のアンバランスを解消することはできない。

また、特許文献1の別の実施例の火炉中間管寄せ部の断面図を図6に示し、その側面図を図7に示す。図6と図7に示す別の実施例によると、火炉の中間管寄せ35の内部に管寄せ仕切り壁34を設置し、管寄せ中央部に仕切り壁によじれを入れることにより、管寄せの左右の流体を混合かつ入れ替える構造となっている。この構造では、それぞれの火炉中間間寄せの内部においてのみ流体の入れ替えを行っているため、管寄せ内に限定された左右の入れ替え及び流体混合に限定され、燃焼に起因する火炉水壁全体の左右や前後の流体温度アンバランス解消には至っていない。

概要

火炉水壁各部を通る伝熱管内流体の左右壁又は前後壁の入れ替えを火炉の中間部で行うことにより、ボイラ火炉出口流体温度のアンバランスを抑制すること。火炉と伝熱管とバーナとを備えた貫流ボイラにおいて、火炉の中間部10に、4つの火炉下部出口管寄せ21と4つの火炉上部入口管寄せ28を設け、両者の管寄せ21,28の間に、2つの流体混合手段23と連絡管24を介した2つの流体分配手段26とを設け、2つの流体混合手段23は、火炉の左右にそれぞれ配置された火炉下部出口管寄せ21からの流体を左右ごとに集めて混合し、混合した流体をそれぞれの連絡管24を通してそれぞれの流体分配手段26に送給し、2つの流体分配手段26は、火炉の下部と上部との間で、火炉の左右の伝熱管内の流体を入れ替えるように4つの火炉上部入口管寄せ28に対して流体流路を形成すること。

目的

本発明の目的は、火炉水壁各部を通る伝熱管内流体の左右壁又は前後壁の入れ替えを火炉の中間部で行うことにより、ボイラの火炉出口流体温度のアンバランスを抑制することにある

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

前壁後壁左側壁右側壁からなる内壁をもつ火炉と、前記内壁に設けられた伝熱管と、前記火炉の下方部に設けたバーナと、を備え、前記伝熱管内流体が前記火炉内燃焼ガスから熱吸収する貫流ボイラにおいて、前記バーナより上方の前記火炉の中間部に、各内壁に対応した伝熱管内の流体を寄せる4つの火炉下部出口管寄せを設け、前記4つの火炉下部出口管寄せから送給された流体を混合する2つの流体混合手段を設け、前記2つの流体混合手段から前記混合した流体がそれぞれの連絡管を通してそれぞれ送給される2つの流体分配手段を設け、前記2つの流体分配手段から流体が送給される4つの火炉上部入口管寄せを前記火炉の中間部に設け、前記2つの流体混合手段は、火炉の左右にそれぞれ配置された火炉下部出口管寄せからの流体を左右ごとに集めて混合し、前記混合した流体をそれぞれの連絡管を通してそれぞれの流体分配手段に送給し、前記2つの流体分配手段は、火炉の下部と上部との間で、火炉の左右の伝熱管内の流体を入れ替えるように前記4つの火炉上部入口管寄せに対して流体流路を形成することを特徴とする貫流ボイラ。

請求項2

請求項1において、前記2つの流体混合手段が火炉の左右にそれぞれ配置された火炉下部出口管寄せからの流体を左右ごとに集めて混合する代わりに、前記2つの流体混合手段が火炉の前後にそれぞれ配置された火炉下部出口管寄せからの流体を前後ごとに集めて混合し、前記2つの流体分配手段は、火炉の下部と上部との間で、火炉の前後の伝熱管内の流体を入れ替えるように前記4つの火炉上部入口管寄せに対して流体流路を形成することを特徴とする貫流ボイラ。

請求項3

請求項1または2において、ボイラ給水ポンプ出口からの水又は複数の高圧給水加熱器間から分岐した水を注水するスプレ装置が、前記連絡管に設けられることを特徴とする貫流ボイラ。

請求項4

請求項3において、火炉出口流体温度計測し、前記計測した流体温度に応じて前記それぞれの連絡管への注水量を制御して流体温度のアンバランスを抑制することを特徴とする貫流ボイラ。

請求項5

請求項3において、高蒸気温度条件のボイラにおける火炉出口の流体温度を計測し、前記計測した流体温度に応じて前記それぞれの連絡管への注水量を制御して火炉出口の流体温度を低減することを特徴とする貫流ボイラ。

技術分野

0001

本発明は、貫流ボイラに係わり、火炉出口において、火炉水壁各部を通る伝熱管内流体蒸気温度アンバランスを抑制するのに好適な貫流ボイラに関する。

背景技術

0002

貫流ボイラの火炉出口伝熱管内の流体温度は、火炉を螺旋状に上昇するスパイラル壁を構成することで、熱吸収量の均一化による蒸気温度アンバランスを抑制したり、火炉入口部の伝熱管連絡管オリフィスを設置して火炉水壁各部の流量調整を行うことによって、蒸気温度の均一化を図っている。しかし、火炉内燃焼は、必ずしも均一とはならず、動的にも変化するため、上述の方法では、流体温度のアンバランスを解消することは困難である。

0003

火炉出口の伝熱管内流体温度のアンバランスを解消する従来技術として、例えば、特許文献1に火炉の中間部に混合装置を設けることが提案されている。特許文献1に開示された実施例を図5に示す。図5に示す実施例によると、火炉中間混合装置23を設置することにより、それぞれの混合装置に流入する蒸気エンタルピは均一化されるが、火炉の左右や前後を繋ぐ連絡管が無いため、火炉の左右や前後の流体を入れ替えることはできない構造となっている。この構造では火炉の前壁や左右の流体温度のアンバランスを解消することはできない。

0004

また、特許文献1の別の実施例の火炉中間管寄せ部の断面図を図6に示し、その側面図を図7に示す。図6図7に示す別の実施例によると、火炉の中間管寄せ35の内部に管寄せ仕切り壁34を設置し、管寄せ中央部に仕切り壁によじれを入れることにより、管寄せの左右の流体を混合かつ入れ替える構造となっている。この構造では、それぞれの火炉中間間寄せの内部においてのみ流体の入れ替えを行っているため、管寄せ内に限定された左右の入れ替え及び流体混合に限定され、燃焼に起因する火炉水壁全体の左右や前後の流体温度アンバランス解消には至っていない。

先行技術

0005

特開平8−327007号公報

発明が解決しようとする課題

0006

上記の特許文献1に開示されているような従来技術は、火炉全体の左右又は前後の入れ替えを行っていないこと、火炉の中間に直接注水することを行っていないことから、燃焼に起因する火炉の左右又は前後の熱吸収量の違いによる火炉出口の伝熱管内の流体温度アンバランスを解消することは困難である。

0007

また一方で、過熱器出口蒸気温度を従来よりも上昇させた高蒸気条件(例えば、700℃の高蒸気温度)のボイラにおいては、燃焼性能から火炉の大きさが決定され、火炉の相対的な熱吸収量割合が従来のボイラと同等であっても、過熱器出口蒸気エンタルピが上昇するため、火炉出口流体のエンタルピも上昇し、火炉出口流体温度過熱器に至る火炉上部出口管寄せの出力温度)が上昇するため、流体温度アンバランスが拡大する。この流体温度アンバランスにより発生する熱応力により火炉が損傷する虞がある。このため、ボイラの過熱器出口温度を従来よりも上昇させたボイラにおいては、従来のボイラよりも、拡大した流体温度のアンバランスの抑制並びにその抑制のための火炉出口流体温度の低減を行う必要がある。

0008

上記の特許文献1に開示されているような従来技術のように、火炉の中間で部分的に流体を混合しても、火炉の下部と火炉の上部で前壁からは前壁へ、後壁からは後壁へと火炉断面の同じ場所を内部流体が通過した場合は、燃焼に起因する左右又は前後の熱吸収アンバランスは解消されない。

0009

本発明の目的は、火炉水壁各部を通る伝熱管内流体の左右壁又は前後壁の入れ替えを火炉の中間部で行うことにより、ボイラの火炉出口流体温度のアンバランスを抑制することにある。

課題を解決するための手段

0010

前記課題を解決するために、本発明は次のような構成を採用する。
前壁、後壁、左側壁右側壁からなる内壁をもつ火炉と、前記内壁に設けられた伝熱管と、前記火炉の下方部に設けたバーナと、を備え、前記伝熱管内の流体が前記火炉内の燃焼ガスから熱吸収する貫流ボイラにおいて、
前記バーナより上方の前記火炉の中間部に、各内壁に対応した伝熱管内の流体を寄せる4つの火炉下部出口管寄せを設け、前記4つの火炉下部出口管寄せから送給された流体を混合する2つの流体混合手段を設け、前記2つの流体混合手段から前記混合した流体がそれぞれの連絡管を通してそれぞれ送給される2つの流体分配手段を設け、前記2つの流体分配手段から流体が送給される4つの火炉上部入口管寄せを前記火炉の中間部に設け、前記2つの流体混合手段は、火炉の左右にそれぞれ配置された火炉下部出口管寄せからの流体を左右ごとに集めて混合し、前記混合した流体をそれぞれの連絡管を通してそれぞれの流体分配手段に送給し、前記2つの流体分配手段は、火炉の下部と上部との間で、火炉の左右の伝熱管内の流体を入れ替えるように前記4つの火炉上部入口管寄せに対して流体流路を形成する構成とする。

0011

また、前記貫流ボイラにおいて、流体を火炉の左右ごとに集めて混合する代わりに、流体を火炉の前後ごとに集めて混合し、火炉の下部と上部との間で、火炉の前後の伝熱管内の流体を入れ替えるように流体流路を形成すること。さらに、前記連絡管にはボイラ給水ポンプ出口からの水又は複数の高圧給水加熱器間から分岐した水を注水するスプレ装置を設けること。さらに、火炉出口の流体温度を計測し、前記計測した流体温度に応じて前記それぞれの連絡管への注水量を制御して流体温度のアンバランスを抑制すること。

発明の効果

0012

本発明によれば、火炉水壁各部を通る伝熱管内流体の左右壁又は前後壁の入れ替えを行うことで、貫流ボイラの火炉出口流体温度のアンバランスの抑制をすることができる。

0013

また、火炉壁の各部を通る伝熱管内の流体を入れ替えるための火炉中間混合部の連絡管に注水スプレを設けることで、火炉出口流体温度のアンバランスをより的確に抑制をすることができ、さらに、高蒸気温度条件のボイラにおいて、注水スプレのスプレ水制御をすることで、火炉出口における熱応力の発生を抑え、火炉の損傷を防止することができる。

図面の簡単な説明

0014

本発明の実施形態に係る貫流ボイラの概略構造ボイラ給水の概略系統を示す図である。
本実施形態に係る貫流ボイラにおける節炭器から火炉出口までの伝熱管内流体の系統図である。
本実施形態に係る貫流ボイラにおける火炉中間混合部での流体系統の断面図である。
本実施形態に関する中間混合部の概略側面図である。
従来技術に関する火炉中間混合部での流体系統を示す図である。
他の従来技術に関する火炉中間混合部での流体系統を示す説明図である。
他の従来技術に関する火炉中間混合部での流体系統を示す側面図である。

実施例

0015

本発明の実施形態に係る貫流ボイラにおける伝熱管を流れる流体流れ並びに流体温度調整について、図1図4を参照しながら以下説明する。図面において、1はボイラ給水ポンプ、2は高圧給水加熱器、3はボイラ給水管、4は節炭器、5は火炉(下部)、6は火炉(上部)、7はバーナ、8は過熱器、9は再熱器、10は火炉中間混合部、11は節炭器入口管寄せ、12は節炭器出口管寄せ、13は火炉入口降水管、14は火炉入口分配管マニホルド、15は火炉入口分配管、16は火炉入口管寄せ、17は火炉下部左側壁、18は火炉下部前壁、19は火炉下部右側壁、20は火炉下部後壁、21は火炉下部出口管寄せ、22は火炉下部出口混合装置接続管、23は火炉中間混合装置、24は火炉中間連絡管、25は火炉中間スプレ装置、26は火炉上部入口分配管マニホルド、27は火炉上部入口分配管、28は火炉上部入口管寄せ、29は火炉上部左側壁、30は火炉上部前壁、31は火炉上部右側壁、32は火炉上部後壁、33は火炉上部出口管寄せ、をそれぞれ表す。

0016

図1において、ボイラへの給水は、ボイラ給水ポンプ1より高圧給水加熱器2を経てボイラ給水管3により、ボイラ内の節炭器4に供給される。給水は、バーナ7が設置されている火炉(下部)5、火炉(上部)6及び過熱器8などによって加熱され、蒸気となって高圧タービンに供給される。また、高圧タービンより戻った蒸気は再熱器9で加熱され、中圧タービンに供給されて発電が行われる。ここで、火炉(下部)5と火炉(上部)6との中間に火炉中間混合部10を設置する。

0017

図2図3及び図4において、節炭器4からの給水は、火炉入口降水管13等を通して火炉(下部)5に送られ、火炉下部前壁18、火炉下部後壁20、火炉下部左側壁17、火炉下部右側壁19の4つの伝熱管で構成された周壁を火炉の燃焼ガスにより加熱され上昇する。火炉中間混合部10では、伝熱管内の流体は火炉下部出口管寄せ21で一旦火炉の外に出され、火炉下部出口混合装置接続管22にて両側壁横に設置された火炉中間混合装置23に集められ、混合される。

0018

次に、混合された流体は、火炉中間連絡管24にて火炉の左右反対側に送られるが(図3を参照)、連絡管24の途中に火炉中間スプレ装置25が設置され、ボイラ給水ポンプ1出口の給水を注入する。火炉の反対側に送られた流体は、火炉上部入口分配管マニホルド26、火炉入口分配管27を経て火炉上部入口管寄せ28に送られ、再び、火炉(上部)6を構成する伝熱管からなる4つの周壁、すなわち、火炉上部前壁30、火炉上部後壁32、火炉上部左側壁29、火炉上部右側壁31で加熱されて上昇し、蒸気となって火炉出口管寄せ33に達する。ここで、不図示であるが、火炉出口管寄せ33の出力側には、火炉出口流体温度を計測する温度センサが設けられている。

0019

次に、図2図3を用いて、中間混合部10における流体の流れの詳細系統について説明する。ボイラの両側壁横に設置している火炉中間混合装置10において、右側の混合装置23−1には火炉下部右側壁19の全部、および火炉下部前壁18と火炉下部後壁20のそれぞれの右側半分の流体が集められ、左側の混合装置23−2には、火炉下部左側壁17の全部、および火炉下部前壁18と火炉下部後壁20のそれぞれの左側半分の流体が集められている。混合装置23−1と23−2において、火炉の右側半分と左側半分の流体のエンタルピはそれぞれが均一化される。

0020

ここで、バーナ部7においてボイラの前後に燃焼にアンバランスが生じていた場合、前壁18の半分づつと後壁20の半分づつを、それぞれ混合装置23−1と23−2で混合しているため、前後の流体のエンタルピ差は解消される。

0021

これに対して、左右に燃焼アンバランスが生じていた場合、2つの混合装置23−1,23−2の流体エンタルピには差が生じることになる。そこで、混合した流体を火炉中間連絡管24で左右を入れ替えることとし、火炉下部の右側半分(右側壁の全部と前壁の右半分と後壁の右半分)で加熱されていた流体が、火炉上部左側壁29及び火炉上部前壁30の左半分と火炉上部後壁32の左半分に送られ、火炉下部の左側半分(左側壁の全部と前壁の左半分と後壁の左半分)で加熱されていた流体が、火炉上部右側壁31および火炉上部前壁30の右半分と火炉上部後壁32の右半分に送られることで、火炉下部で加熱されていた流体が上部では完全に左右が入れ替わることになる。

0022

ここにおいて、火炉下部で発生する燃焼のアンバランスは、火炉上部や過熱器などの後流側にもそのまま前後や左右のアンバランスとなって影響する。したがって、左右の混合装置の流体エンタルピに差があった場合においても、伝熱管内の内部流体を火炉下部と上部で入れ替えたことにより、火炉出口流体のエンタルピ差が緩和され、火炉出口の伝熱管内の流体が水と蒸気の2相流や過熱蒸気超臨界圧の蒸気であった場合においても、温度アンバランスを抑制することができる。これは、火炉の前後に混合装置を配置しても同様である。

0023

また、火炉中間混合装置23と火炉上部入口分配管マニホルド26を結ぶ火炉中間連絡管24において、火炉中間スプレ装置25を用いてボイラ給水ポンプ出口の給水を注入することにより、火炉出口の流体エンタルピを低減することで流体温度のアンバランスを抑制することができる。その際、火炉出口で左右に温度差が発生した場合において、それぞれの出口に該当する部分において温度を計測し、その温度に応じてそれぞれの注入量を制御すれば温度差を一層小さくするように効果的に抑制することができる。

0024

さらに、この火炉中間スプレ装置25によるスプレ水の注入を利用することによって、高蒸気温度条件のボイラにおける火炉出口流体温度の低減を図り、火炉出口における熱応力の発生を抑え、火炉の損傷を防止することができる。以上の説明では、火炉中間混合部10において、火炉の4つの内壁(前壁、後壁、右側壁、左側壁)を左右に分けて混合手段、連絡管、及び分配手段を用いて、火炉の伝熱管内流体を左右で入れ替えることを述べてきたが、左右に限らず、火炉の前後で伝熱管内流体を入れ替えても同様の効果が得られる。

0025

本実施形態では、火炉の中間に注水するスプレ水を節炭器4の入口や出口ではなく、ボイラ給水ポンプ1の出口から分岐している。ポンプ1出口からの分岐の意味は、ボイラ給水が高圧給水加熱器2を通過することで給水の圧力が低下するため、火炉中間混合部10との圧力差は、節炭器の入口又は出口よりも、ボイラ給水ポンプ1出口の方が大きくなることになり、スプレの注水を容易に実施することができるからである。

0026

また、高圧給水加熱器2(図1を参照)では、タービン抽気蒸気によって給水を加熱することから、節炭器4の入口温度よりボイラ給水ポンプ1の出口の方が給水温度は低く、スプレの注水量が節炭器入口又は出口よりも少ない量で火炉中間混合部10における流体のエンタルピを低減し、火炉出口流体温度の低減効果が大きく、制御性に優れている。

0027

以上のように、本発明の実施形態の特徴を繰り返して説明すると、火炉下部において加熱上昇した伝熱管内の流体は、火炉の中間に設置する2つの流体混合装置により、それぞれ50%づつの均一なレベルのエンタルピとなり、この流体を2本の連絡管により火炉の左右または前後の反対側に接続し、火炉上部で加熱することにより、火炉内の燃焼に起因する左右または前後の火炉出口流体温度アンバランスは抑制することができる。

0028

さらに、2本の連絡管においてスプレ装置により注水するに際して、2本の連絡管の注水量を火炉出口流体温度に応じて変えることにより、流体温度アンバランスを効果的に抑制できる。また、高蒸気温度条件のボイラにおいて、注水スプレのスプレ水制御をすることで、火炉出口流体温度の低減を図り、火炉出口における熱応力の発生を抑えることができる。

0029

また、貫流ボイラでは、過熱器へのスプレ水は節炭器の入口または出口の給水より分岐するのに対して、火炉の中間における連絡管内へのスプレ水は、節炭器の入口又は出口の給水より温度の低く且つ連絡管内流体との圧力差を大きく取れる、ボイラ給水ポンプ出口又は複数の高圧給水加熱器の中間から分岐した給水を用いることにより、注水量の減少と流体温度の低減幅を広げることができる。この結果、流体温度アンバランスの抑制と火炉出口流体温度の低減とにより、熱応力の発生を抑え、火炉の損傷を防ぐことができる。

0030

1ボイラ給水ポンプ
2高圧給水加熱器
3ボイラ給水管
4節炭器
5火炉(下部)
6 火炉(上部)
7バーナ
8過熱器
9再熱器
10 火炉中間混合部
11 節炭器入口管寄せ
12 節炭器出口管寄せ
13 火炉入口降水管
14 火炉入口分配管マニホルド
15 火炉入口分配管
16 火炉入口管寄せ
17 火炉下部左側壁
18 火炉下部前壁
19 火炉下部右側壁
20 火炉下部後壁
21火炉下部出口管寄せ
22 火炉下部出口混合装置接続管
23 火炉中間混合装置
24 火炉中間連絡管
25 火炉中間スプレ装置
26 火炉上部入口分配管マニホルド
27 火炉上部入口分配管
28 火炉上部入口管寄せ
29 火炉上部左側壁
30 火炉上部前壁
31 火炉上部右側壁
32 火炉上部後壁
33 火炉上部出口管寄せ
34 管寄せ仕切壁
35 火炉周壁中間管寄せ

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