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技術 薄膜形成用の蒸着材及び該薄膜を備える薄膜シート並びに積層シート

出願人 三菱マテリアル株式会社
発明者 黛良享有泉久美子黒光祥郎
出願日 2011年2月2日 (10年0ヶ月経過) 出願番号 2011-020724
公開日 2012年7月12日 (8年7ヶ月経過) 公開番号 2012-132086
状態 拒絶査定
技術分野 積層体(2) 酸化物セラミックスの組成1 酸化物セラミックスの組成2 物理蒸着
主要キーワード 亜鉛メッキ鉄 蒸着皮膜 プラスチック複合材 ガスバリア性評価 CaO粒子 プライマーコーティング層 CaO粉末 薄膜シート
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2012年7月12日)のものです。
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図面 (4)

課題

透明性及びガスバリア性に優れた薄膜の形成に好適な蒸着材及び該薄膜を備える薄膜シート並びに積層シートを提供する。

解決手段

第1酸化物粉末と第2酸化物粉末とを混合して作られた蒸着材において、第1酸化物粉末がTiO2粉末であって、第1酸化物粉末の第1酸化物純度が98%以上であり、第2酸化物粉末がZnO、MgO及びCaOからなる群より選ばれた1種の粉末又は2種以上の混合粉末であって、第2酸化物粉末の第2酸化物純度が98%以上であり、蒸着材が第1酸化物粒子と第2酸化物粒子を含有するペレットからなり、蒸着材中の第1酸化物と第2酸化物とのモル比が5〜85:95〜15であり、かつ、ペレットの塩基度が0.1以上であることを特徴とする。

概要

背景

液晶ディスプレイ有機ELディスプレイ或いは太陽電池等の機器は、一般に湿気に弱く、吸湿によって急速にその特性を劣化させるため、高防湿性、即ち酸素水蒸気等の透過又は侵入を防止するガスバリア性を有する部品装備することが不可欠である。

例えば、太陽電池の例では、太陽電池モジュール受光面とは反対側の裏面にバックシートが設けられている。このバックシートは、基材に、高防湿性を有するガスバリア材と、それらを保護する部材等から構成されたものが代表的である。

このような太陽電池モジュールを構成するバックシートとしては、例えば、高強度の耐熱性耐候性樹脂により防湿性金属箔サンドイッチし、更にその一方にガラス質蒸着皮膜を設けてなる太陽電池モジュールの裏面保護用シート材料が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。このシート材料では、ガスバリア材として、アルミニウム箔亜鉛メッキ鉄箔、錫メッキ鉄箔等の金属箔が用いられている。また、高防湿フィルムと高耐候フィルムとを積層して一体化してなる太陽電池カバー材を、裏面側保護部材に用いた太陽電池が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。この太陽電池カバー材における高防湿フィルムには、PETフィルム等の基材フィルムに、ガスバリア材として、CVD(化学蒸着)、PVD(反応蒸着)法等によってシリカアルミナ等の無機酸化物コーティング膜よりなる防湿膜を形成したものが用いられている。また、無機酸化物層を呈するプラスチックフィルム又はプラスチック複合材からなるバリア層を備えた光起電モジュールが開示されている(例えば、特許文献3参照。)。この無機酸化物層には、酸化アルミニウム又は酸化珪素がそのコーティング材料として使用されている。

概要

透明性及びガスバリア性に優れた薄膜の形成に好適な蒸着材及び該薄膜を備える薄膜シート並びに積層シートを提供する。第1酸化物粉末と第2酸化物粉末とを混合して作られた蒸着材において、第1酸化物粉末がTiO2粉末であって、第1酸化物粉末の第1酸化物純度が98%以上であり、第2酸化物粉末がZnO、MgO及びCaOからなる群より選ばれた1種の粉末又は2種以上の混合粉末であって、第2酸化物粉末の第2酸化物純度が98%以上であり、蒸着材が第1酸化物粒子と第2酸化物粒子を含有するペレットからなり、蒸着材中の第1酸化物と第2酸化物とのモル比が5〜85:95〜15であり、かつ、ペレットの塩基度が0.1以上であることを特徴とする。

目的

本発明の目的は、透明性及びガスバリア性に優れた薄膜を形成するのに好適な蒸着材を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

第1酸化物粉末と第2酸化物粉末とを混合して作られた蒸着材において、前記第1酸化物粉末がTiO2粉末であって、前記第1酸化物粉末の第1酸化物純度が98%以上であり、前記第2酸化物粉末がZnO、MgO及びCaOからなる群より選ばれた1種の粉末又は2種以上の混合粉末であって、前記第2酸化物粉末の第2酸化物純度が98%以上であり、前記蒸着材が前記第1酸化物粒子と前記第2酸化物粒子を含有するペレットからなり、前記蒸着材中の第1酸化物と第2酸化物とのモル比が5〜85:95〜15であり、かつ、前記ペレットの塩基度が0.1以上であることを特徴とする蒸着材。

請求項2

前記第1酸化物粒子の平均粒径が0.1〜10μmであり、かつ前記第2酸化物粒子の平均粒径が0.1〜10μmである請求項1記載の蒸着材。

請求項3

請求項1又は2記載の蒸着材をターゲット材として用いた真空成膜法により第1基材フィルム上に前記第1酸化物に含まれる金属元素A及び前記第2酸化物に含まれる金属元素Bを含む酸化物薄膜を形成することを特徴とする膜の製造方法。

請求項4

請求項1又は2記載の蒸着材をターゲット材として用いた真空成膜法により第1基材フィルム上に前記第1酸化物に含まれる金属元素A及び前記第2酸化物に含まれる金属元素Bを含む酸化物薄膜を形成してなり、前記薄膜中の前記金属元素Aと前記金属元素Bとのモル比が5〜85:95〜15である薄膜シート

請求項5

前記真空成膜法が電子ビーム蒸着法イオンプレーティング法反応性プラズマ蒸着法、抵抗加熱法又は誘導加熱法のいずれかである請求項4記載の薄膜シート。

請求項6

温度20℃、相対湿度50%RHの条件で1時間放置したときの水蒸気透過度Sが0.3g/m2・day以下である請求項4又は5記載の薄膜シート。

請求項7

温度20℃、相対湿度50%RHの条件で1時間放置した後、温度85℃、相対湿度90%RHの条件で更に100時間放置したときの水蒸気透過度をTとするとき、前記水蒸気透過度Tの、前記水蒸気透過度Sに対する変化率(T/S×100)が200%以下である請求項6記載の薄膜シート。

請求項8

請求項4ないし7いずれか1項に記載の薄膜シートの薄膜形成側に接着層を介して第2基材フィルムを積層してなる積層シート

技術分野

0001

本発明は、透明性、ガスバリア性等の諸特性に優れた薄膜の形成に好適な蒸着材及び該薄膜を備える薄膜シート並びに積層シートに関する。更に詳しくは、これらの諸特性に優れ、特に液晶ディスプレイ有機ELディスプレイ又は太陽電池モジュール等のガスバリア材として好適な薄膜の形成に用いる蒸着材及び該薄膜を備える薄膜シート並びに積層シートに関するものである。

背景技術

0002

液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ或いは太陽電池等の機器は、一般に湿気に弱く、吸湿によって急速にその特性を劣化させるため、高防湿性、即ち酸素水蒸気等の透過又は侵入を防止するガスバリア性を有する部品装備することが不可欠である。

0003

例えば、太陽電池の例では、太陽電池モジュールの受光面とは反対側の裏面にバックシートが設けられている。このバックシートは、基材に、高防湿性を有するガスバリア材と、それらを保護する部材等から構成されたものが代表的である。

0004

このような太陽電池モジュールを構成するバックシートとしては、例えば、高強度の耐熱性耐候性樹脂により防湿性金属箔サンドイッチし、更にその一方にガラス質蒸着皮膜を設けてなる太陽電池モジュールの裏面保護用シート材料が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。このシート材料では、ガスバリア材として、アルミニウム箔亜鉛メッキ鉄箔、錫メッキ鉄箔等の金属箔が用いられている。また、高防湿フィルムと高耐候フィルムとを積層して一体化してなる太陽電池カバー材を、裏面側保護部材に用いた太陽電池が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。この太陽電池カバー材における高防湿フィルムには、PETフィルム等の基材フィルムに、ガスバリア材として、CVD(化学蒸着)、PVD(反応蒸着)法等によってシリカアルミナ等の無機酸化物コーティング膜よりなる防湿膜を形成したものが用いられている。また、無機酸化物層を呈するプラスチックフィルム又はプラスチック複合材からなるバリア層を備えた光起電モジュールが開示されている(例えば、特許文献3参照。)。この無機酸化物層には、酸化アルミニウム又は酸化珪素がそのコーティング材料として使用されている。

先行技術

0005

実公平2−44995号公報(実用新案登録請求の範囲及びカラム5の41〜44行目
特開2000−174296号公報(請求項1、請求項7及び段落[0019])
特表2002−520820号公報(請求項1、及び段落[0019])

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、上記特許文献1に示された裏面保護用シート材料は、ガスバリア材として、アルミニウム箔等の金属箔が使用されているため、このシート材料を太陽電池モジュールのバックシートに適用すると、耐電圧性が低下し、電流がリークするおそれがある。また、金属箔を使用したシート材料は、金属箔の厚さが20μm以下になると、耐熱性耐候性樹脂と金属箔との間に発生するピンホールが増加し、ガスバリア性が著しく低下する。一方、金属箔の厚さを厚くすれば、製造コストが上がってしまうという問題が生じる。また、上記特許文献2及び3において使用されているシリカ、アルミナ等の無機酸化物の場合、高いガスバリア性を得るには膜の厚さを100nm以上確保しなければならず、それでもガスバリア性が十分であるとは言えない。

0007

本発明の目的は、透明性及びガスバリア性に優れた薄膜を形成するのに好適な蒸着材を提供することにある。

0008

本発明の別の目的は、透明性及びガスバリア性に優れた薄膜を備える薄膜シート及び積層シートを提供することにある。

課題を解決するための手段

0009

本発明の第1の観点は、第1酸化物粉末と第2酸化物粉末とを混合して作られた蒸着材において、上記第1酸化物粉末がTiO2粉末であって、この第1酸化物粉末の第1酸化物純度が98%以上であり、上記第2酸化物粉末がZnO、MgO及びCaOからなる群より選ばれた1種の粉末又は2種以上の混合粉末であって、この第2酸化物粉末の第2酸化物純度が98%以上であり、蒸着材が第1酸化物粒子と第2酸化物粒子を含有するペレットからなり、蒸着材中の第1酸化物と第2酸化物とのモル比が5〜85:95〜15であり、かつ、ペレットの塩基度が0.1以上であることを特徴とする。

0010

本発明の第2の観点は、第1の観点に基づく発明であって、更に第1酸化物粒子の平均粒径が0.1〜10μmであり、かつ第2酸化物粒子の平均粒径が0.1〜10μmであることを特徴とする。

0011

本発明の第3の観点は、第1又は第2の観点に基づく蒸着材をターゲット材として用いた真空成膜法により第1基材フィルム上に第1酸化物に含まれる金属元素A及び第2酸化物に含まれる金属元素Bを含む酸化物薄膜を形成することを特徴とする膜の製造方法である。

0012

本発明の第4の観点は、図1に示すように、第1又は第2の観点に基づく蒸着材をターゲット材として用いた真空成膜法により第1基材フィルム11上に第1酸化物に含まれる金属元素A及び第2酸化物に含まれる金属元素Bを含む酸化物薄膜12を形成してなり、薄膜12中の金属元素Aと金属元素Bとのモル比が5〜85:95〜15である薄膜シート10である。

0013

本発明の第5の観点は、第4の観点に基づく発明であって、更に真空成膜法が電子ビーム蒸着法イオンプレーティング法反応性プラズマ蒸着法、抵抗加熱法又は誘導加熱法のいずれかであることを特徴とする。

0014

本発明の第6の観点は、第4又は第5の観点に基づく発明であって、更に温度20℃、相対湿度50%RHの条件で1時間放置したときの水蒸気透過度Sが0.3g/m2・day以下であることを特徴とする。

0015

本発明の第7の観点は、第6の観点に基づく発明であって、更に温度20℃、相対湿度50%RHの条件で1時間放置した後、温度85℃、相対湿度90%RHの条件で更に100時間放置したときの水蒸気透過度をTとするとき、水蒸気透過度Tの、水蒸気透過度Sに対する変化率(T/S×100)が200%以下であることを特徴とする。

0016

本発明の第8の観点は、図1に示すように、第4ないし第7の観点に基づく薄膜シート10の薄膜12形成側に接着層13を介して第2基材フィルム14を積層してなる積層シート20である。

発明の効果

0017

本発明の第1の観点の蒸着材では、第1酸化物粉末がTiO2粉末であって、この第1酸化物粉末の第1酸化物純度が98%以上であり、上記第2酸化物粉末がZnO、MgO及びCaOからなる群より選ばれた1種の粉末又は2種以上の混合粉末であって、この第2酸化物粉末の第2酸化物純度が98%以上であり、蒸着材が第1酸化物粒子と第2酸化物粒子を含有するペレットからなり、蒸着材中の第1酸化物と第2酸化物とのモル比が5〜85:95〜15であり、かつ、ペレットの塩基度が0.1以上であることにより、従来のガスバリア材よりも、ガスバリア性が大幅に向上する薄膜を形成することができる。

0018

本発明の第2の観点の蒸着材では、第1酸化物粒子の平均粒径が0.1〜10μmであり、かつ第2酸化物粒子の平均粒径が0.1〜10μmであることにより、蒸着効率の良い、稠密な蒸着膜に形成できるので、高いガスバリア性を維持し安定化させることができる。

0019

本発明の第4の観点の薄膜シートでは、第1酸化物に含まれる金属元素A及び第2酸化物に含まれる金属元素Bを含む薄膜中の金属元素Aと金属元素Bとのモル比が5〜85:95〜15である薄膜を備えることにより、優れた透明性及びガスバリア性を有する。

0020

本発明の第6の観点の薄膜シートでは、温度20℃、相対湿度50%RHの条件で1時間放置したときの水蒸気透過度Sが0.3g/m2・day以下という非常に高く、かつ時間経過による劣化が少ないガスバリア性を有する。

0021

本発明の第7の観点の薄膜シートでは、温度20℃、相対湿度50%RHの条件で1時間放置した後、温度85℃、相対湿度90%RHの条件で更に100時間放置したときの水蒸気透過度をTとするとき、水蒸気透過度Tの、水蒸気透過度Sに対する変化率(T/S×100)が200%以下という時間経過による劣化が非常に少ないガスバリア性を有する。

0022

本発明の第8の観点の積層シートでは、第4ないし第7の観点の薄膜シートの薄膜形成側に、更に接着層を介して第2基材フィルムが積層する構造をとる。これにより、第2基材フィルムが薄膜を保護できるため、高いガスバリア性を維持し安定化させることができる。

図面の簡単な説明

0023

本発明実施形態の薄膜シート及び積層シートの積層構造を模式的に表した断面図である。
従来の薄膜シートの断面構造を模式的に表した図である。
本発明実施形態の薄膜シートの断面構造を模式的に表した図である。

0024

次に本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。本発明の蒸着材は、薄膜の形成に好適に用いることができる。この蒸着材を用いて形成される薄膜は、酸素や水蒸気等の透過又は侵入を防止するガスバリア材として機能するものである。

0025

この蒸着材は、第1酸化物粉末と第2酸化物粉末とを混合して作られる。蒸着材の作製に用いる第1酸化物粉末はTiO2粉末であって、この第1酸化物粉末の第1酸化物純度は98%以上、好ましくは98.4%以上であり、第2酸化物粉末はZnO、MgO及びCaOからなる群より選ばれた1種の粉末又は2種以上の混合粉末であって、この第2酸化物粉末の第2酸化物純度は98%以上、好ましくは99.5%以上である。ここで、第1酸化物粉末における第1酸化物純度を98%以上に限定したのは、98%未満では不純物により結晶性が悪化し、結果的にバリア特性が低下する理由からである。また、第2酸化物粉末の第2酸化物純度を98%以上に限定したのは、98%未満では不純物により結晶性が悪化し、結果的にバリア特性が低下する理由からである。なお、本明細書における粉末の純度とは、分光分析法誘導結合プラズマ発光分析装置:日本ジャールアッシュ製ICAP−88)によって測定したものである。また、この蒸着材は、第1酸化物粒子と第2酸化物粒子を含有する多結晶ペレットからなり、その相対密度は90%以上、好ましくは95%以上であることが好ましい。相対密度を90%以上とするのは、90%未満では成膜時のスプラッシュが増大するからである。なお、この実施の形態では、ペレットの組織を多結晶としたが、単結晶であってもよい。

0026

また、この蒸着材に含まれる第1酸化物粒子の平均粒径は0.1〜10μmであり、かつ第2酸化物粒子の平均粒径は0.1〜10μmであり、蒸着材中の第1酸化物と第2酸化物とのモル比が5〜85:95〜15である。更に、ペレットの塩基度が0.1以上である。このように微細化した第1酸化物粒子並びに第2酸化物粒子を所定の割合で含有させることにより、この蒸着材を用いて形成される膜に、高いガスバリア性を発現させることができる。

0027

その技術的な理由は、通常、(1)第1酸化物粒子のみで第2酸化物粒子を含まない蒸着材、(2)第2酸化物粒子のみで第1酸化物粒子を含まない蒸着材、(3)第1酸化物粒子及び第2酸化物粒子の双方を含むが第1酸化物粒子の含有割合が少ない蒸着材、或いは(4)第1酸化物粒子及び第2酸化物粒子の双方を含むが第2酸化物粒子の含有割合が少ない蒸着材を用いた場合、図2に示すように、第1基材フィルム11上に形成される酸化物薄膜32は、柱状晶の結晶がガス浸透方向に対して平行に集合した構造になる。水蒸気等のガス分子は平行に集合した粒界の界面に沿って進むため、上記柱状晶の結晶が平行に集合した構造の薄膜32ではバリア性が低いことになる。一方、微細化した第1酸化物粒子又は第2酸化物粒子を所定の割合となるように含有させた蒸着材を用いた場合、図3に示すように、第1基材フィルム11上に形成される酸化物薄膜12は、単一組成の蒸着材を用いた際に形成されていた柱状晶の一部が崩れアモルファス状態に近い緻密な微細構造になる。アモルファス状態に近い緻密な微細構造では水蒸気等のガス分子は迷路状の中を長距離にわたり移動する必要があるため、上記アモルファス状態に近い緻密な微細構造の薄膜12ではバリア性が向上することになる。このように、結晶構造が柱状晶ではなく、水分等の透過又は侵入を防ぐのに好適な構造に成膜されることによって、ガスバリア性が向上するものと推定される。また、含有する第1酸化物粒子及び第2酸化物粒子の双方が微細化されていれば、蒸着法により膜を成長させる際に、僅かな電子ビーム又はプラズマの量で成膜できるため、緻密な膜が形成でき、これによりガスバリア性が向上するとも考えられる。ここで、蒸着材、即ちペレットに含まれる第1酸化物粒子及び第2酸化物粒子の双方の平均粒径を上記範囲に限定したのは、各々の平均粒径が下限値未満では、蒸着材の製造工程において、粉末の凝集が著しくなり、均一な混合が妨げられるからであり、各々の平均粒径が上限値を越えると、ガスバリア性向上に寄与する擬似固容体を形成する効果が十分に得られないからである。このうち、第1酸化物粒子の平均粒径は0.1〜10μmの範囲内が、第2酸化物粒子の平均粒径は0.1〜10μmの範囲内であることが特に好ましい。なお、本明細書中、平均粒径とは、レーザー回折散乱法(マイクロトラック法)に従い、日機装社製(FRA型)を用い、分散媒としてヘキサメタりん酸Naを使用し、1回の測定時間を30秒として3回測定した値を平均化したものである。

0028

また、蒸着材に含まれる第1酸化物と第2酸化物とのモル比を上記範囲に限定したのは、第1酸化物のモル比が5未満或いは第2酸化物のモル比が5未満では、第1酸化物粒子或いは第2酸化物粒子の含有割合が少なくなりすぎて、単一組成に近づくことで、柱状晶の結晶がガスの浸透方向に対して平行に集合した構造をとり易くなるため、緻密な微細構造を有する薄膜が形成できないからである。

0029

更に、ペレットの塩基度を0.1以上に規定したのは、0.1未満では、薄膜が、柱状晶の一部が崩れたアモルファス状態に近い緻密な微細構造をとり難くなるためである。この「塩基度」は、森永健次らにより提案されたものであり、例えば彼の著書「K.Morinaga, H.Yoshida And H.Takebe:J.Am Cerm.Soc.,77,3113(1994)」の中で以下に示すような式を用いてガラス粉末の塩基度を規定している。この抜粋を以下に示す。

0030

「酸化物MiOのMi−O間の結合力陽イオン酸素イオン間引力Aiとして次式で与えられる。

0031

Ai=Zi・Z02-/(ri+r02-)2=Zi・2/(ri+1.40)2
Zi:陽イオンの価数,酸素イオンは2
Ri:陽イオンのイオン半径(Å),酸素イオンは1.40Å
このAiの逆数Bi(1/Ai)を単成分酸化物MiOの酸素供与能力とする。

0032

Bi≡1/Ai
このBiをBCaO=1、BSiO2=0と規格化すると、各単成分酸化物のBi−指標が与えられる。この各成分のBi−指標を陽イオン分率により多成分系拡張すると、任意の組成ガラス酸化物の融体のB−指標(=塩基度)が算出できる。B=Σni・Bi
ni:陽イオン分率
このようにして規定された塩基度は上記のように酸素供与能力をあらわし、値が大きいほど酸素を供与し易く、他の金属酸化物との酸素の授受が起こり易い。」
本発明では、ガラス粉末の塩基度の指標について、ガラスを酸化物と置き換え解釈することで、酸化物混合物の塩基度を薄膜におけるアモルファス状態に近い緻密な微細構造になり易さの指標として整理したものである。ガラスの場合は溶融という概念であるが、本発明では、成膜時にガラス形成メカニズムが発生することを基本としている。蒸着材から昇華された元素イオン状態になり、基板上で非平衡な状態で元素が堆積する。このとき上記式により得られるペレットの塩基度が0.1以上であれば、ガラス状(アモルファス)で膜が成長し、非常に緻密な状態で整然と元素が配列されていく。

0033

本発明の蒸着材を用いて形成される薄膜は、高いガスバリア性を有することから、太陽電池のバックシートを構成する防湿膜等のガスバリア材の用途の他に、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ又は照明用有機ELディスプレイ等のガスバリア材としても好適に利用できる。また、この薄膜は、透過率が85〜95%程度の透明性を有するため、高いガスバリア性が要求され、なおかつ光の透過が要求されるような部材、例えば、太陽電池の受光面側や、ディスプレイの画像視覚側等に用いられるガスバリア材等としても好適である。

0034

次に、本発明の蒸着材の製造方法を焼結法により作製する場合を代表して説明する。先ず第1酸化物粉末として純度が98%以上の高純度粉末と、第2酸化物粉末として純度が98%以上の高純度粉末と、バインダと、有機溶媒とを混合して、濃度が30〜75質量%のスラリーを調製する。好ましくは40〜65質量%のスラリーを調製する。なお、第1酸化物粉末と第2酸化物粉末は、製造後の蒸着材中の第1酸化物と第2酸化物とのモル比が上記範囲を満たすように調整し混合する。スラリーの濃度を30〜75質量%に限定したのは、75質量%を越えると上記スラリーが非水系であるため、安定した混合造粒が難しい問題点があり、30質量%未満では均一な組織を有する緻密な焼結体が得られないからである。また、使用する第1酸化物粉末の平均粒径、第2酸化物粉末の平均粒径は、製造後の蒸着材に含まれる第1酸化物粉末の平均粒径、第2酸化物粒子の平均粒径を上述した範囲に調整する理由から、第1酸化物粉末を0.1〜10μmの範囲内、第2酸化物粉末を0.1〜10μmの範囲内とするのが好ましい。

0035

バインダとしてはポリエチレングリコールポリビニールブチラール等を、有機溶媒としてはエタノールプロパノール等を用いることが好ましい。バインダは0.2〜5.0質量%添加することが好ましい。

0036

また高純度粉末とバインダと有機溶媒との湿式混合、特に高純度粉末と分散媒である有機溶媒との湿式混合は、湿式ボールミル又は撹拌ミルにより行われる。湿式ボールミルでは、ZrO2製ボールを用いる場合には、直径5〜10mmの多数のZrO2製ボールを用いて8〜24時間、好ましくは20〜24時間湿式混合される。ZrO2製ボールの直径を5〜10mmと限定したのは、5mm未満では混合が不十分となることからであり、10mmを越えると不純物が増える不具合があるからである。また混合時間が最長24時間と長いのは、長時間連続混合しても不純物の発生が少ないからである。

0037

撹拌ミルでは、直径1〜3mmのZrO2製ボールを用いて0.5〜1時間湿式混合される。ZrO2製ボールの直径を1〜3mmと限定したのは、1mm未満では混合が不十分となるからであり、3mmを越えると不純物が増える不具合があるからである。また混合時間が最長1時間と短いのは、1時間を越えると原料の混合のみならずボール自体が摩損するため、不純物の発生の原因となり、また1時間もあれば十分に混合できるからである。

0038

次に上記スラリーを噴霧乾燥して平均粒径が50〜250μm、好ましくは50〜200μmの混合造粒粉末を得る。この造粒粉末を所定の型に入れて所定の圧力で成形する。上記噴霧乾燥はスプレードライヤを用いて行われることが好ましく、所定の型は一軸プレス装置又は冷間静水圧CIP;Cold Isostatic Press)成形装置が用いられる。一軸プレス装置では、造粒粉末を750〜2000kg/cm2(73.55〜196.1MPa)、好ましくは1000〜1500kg/cm2(98.1〜147.1MPa)の圧力で一軸加圧成形し、CIP成形装置では、造粒粉末を1000〜3000kg/cm2(98.1〜294.2MPa)、好ましくは1500〜2000kg/cm2(147.1〜196.1MPa)の圧力でCIP成形する。圧力を上記範囲に限定したのは、成形体密度を高めるとともに焼結後の変形を防止し、後加工を不要にするためである。

0039

更に成形体を所定の温度で焼結する。焼結は大気不活性ガス真空又は還元ガス雰囲気中で1000℃以上、好ましくは1200〜1400℃の温度で1〜10時間、好ましくは2〜5時間行う。これにより相対密度が90%以上のペレットが得られる。上記焼結は大気圧下で行うが、ホットプレス(HP)焼結や熱間静水圧プレスHIP;Hot Isostatic Press)焼結のように加圧焼結を行う場合には、不活性ガス、真空又は還元ガス雰囲気中で1000℃以上の温度で1〜5時間行うことが好ましい。

0040

続いて、本発明の薄膜シート及び積層シートについて、その製造方法とともに説明する。図1に示すように、本発明の薄膜シート10は、第1基材フィルム11と、好ましくは上記蒸着材を用いて形成された本発明の薄膜12を有する。そして、本発明の積層シート20は、上記本発明の薄膜シート10と、この薄膜シート10の薄膜形成側に接着層13を介して接着された第2基材フィルム14とを有する。

0041

第1基材フィルム11及び第2基材フィルム14は、長時間の高温高湿度環境試験に耐え得る機械的強度耐候性等を有するものが好ましい。例えば、ポリエチレンテレフテレート(PET)、ポリカーボネートポリメチルメタクリレートポリアクリレートポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリアリレートポリエーテルスルフォントリアセチルセルロース(TAC)、環状オレフィン(コ)ポリマー等の樹脂フィルムが挙げられる。これらの樹脂フィルムは、必要に応じて難燃剤酸化防止剤紫外線吸収剤帯電防止剤等が配合されていても構わない。第1基材フィルム11及び第2基材フィルム14の厚さは、好ましくは5〜300μm、更に好ましくは10〜150μmである。

0042

この第1基材フィルム11上に、好ましくは上述した本発明の蒸着材を用いて、ガスバリア材としての薄膜12が形成される。蒸着材中の第1酸化物に含まれる金属元素をA、第2酸化物に含まれる金属元素をBとすると、薄膜12中の金属元素Aと金属元素Bとのモル比が5〜85:95〜15である。薄膜12中の金属元素A,Bの含有割合が上記範囲外になると、それぞれ各酸化物結晶状態優先となり、アモルファス状で緻密で微細な構造を得られないといった不具合を生じる。薄膜12の厚さは10〜200nmの範囲内が好ましい。下限値未満では、ガスバリア材としての十分なガスバリア性が得られ難く、また、膜の耐久性が低下し易い。一方、上限値を越えると材料が無駄になり、また、厚み効果により、折り曲げ等の外力によるクラックが生じ易くなる。このうち、薄膜12の厚さは、20〜100nmの範囲内が特に好ましい。蒸着材を用いた薄膜12の形成方法としては、電子ビーム蒸着法(Electron Beam Evaporation Method 以下、EB法という)、イオンプレーティング法、反応性プラズマ蒸着法(Reactive Plasma Deposition Method 以下、RPD法という)、抵抗加熱法又は誘導加熱法等の真空成膜法が好ましい。

0043

なお、図1には図示しないが、第1基材フィルム11上には薄膜12との密着強度を向上させるため、必要に応じて、アクリルポリオールイソシアネートシランカップリング剤からなるプライマーコーティング層を設けるか、或いは蒸着工程前にプラズマ等を用いた表面処理を施しても構わない。

0044

一方、形成した薄膜12表面が剥き出しの状態では、シート取扱う際に、膜の表面にキズがついたり、こすれたりすると、ガスバリア性に大きな影響を与える。そのため、薄膜12上には、図示しない薄膜12表面を保護するガスバリア性被膜等を設けるのが好ましい。このガスバリア性被膜は、例えばアルコキシル基を有するケイ素化合物チタン化合物ジルコニア化合物錫化合物又はその加水分解物水酸基を有する水溶性高分子とを混合した溶液を、薄膜12表面に塗布した後、加熱乾燥して形成することができる。このガスバリア性被膜は、薄膜12の保護層として機能するだけではなく、ガスバリア性を向上させる効果も有する。

0045

このように形成された本発明の薄膜シート10は、例えば、温度20℃、相対湿度50%RHの条件で1時間放置した後、温度40℃、相対湿度90%RHの条件で測定した水蒸気透過度Sが0.3g/m2・day以下を示す。また、温度20℃、相対湿度50%RHの条件で1時間放置した後、温度85℃、相対湿度90%RHの条件で更に100時間放置し、その後上記と同条件で測定した水蒸気透過度をTとするとき、水蒸気透過度Tの水蒸気透過度Sに対する変化率(T/S×100)が200%以下を示す。即ちこの薄膜シート10は、非常に高く、かつ時間経過による劣化が少ないガスバリア性を有する。

0046

更に、本発明の積層シート20では、上記本発明の薄膜シート10の薄膜形成側、即ち薄膜12上又は上記ガスバリア性被膜上に、接着層13が形成され、この接着層13は、薄膜12が形成された第1基材フィルム11と第2基材フィルム14とを貼り合わせるための接着剤として機能するものである。そのため、接着強度が長期間にわたって劣化せず、デラミネーション等を生じないこと、また、黄変しないこと等の条件が必要であり、例えばポリウレタン系、ポリエステル系、ポリエステル−ポリウレタン系、ポリカーボネート系、ポリエポキシアミン系、ホットメルト系接着剤等が挙げられる。接着層13の積層方法は、ドライラミネート法等の公知の方法で積層することができる。

0047

この接着層13上に第2基材フィルム14を接着して貼り合わせることにより、積層シート20が完成する。なお、薄膜12と接着層13は、図1に示すように、それぞれが1層ずつ積層したものに限定する必要はなく、薄膜12と接着層13を交互に、或いは薄膜12、上記ガスバリア性被膜等の他の部材及び接着層13を交互又はランダムに積層した2〜10層複層としても良い。これにより、更にガスバリア性や耐候性も向上させることができる。

0048

この積層シート20は、太陽電池モジュールのバックシート、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイ又は照明用有機ELディスプレイ等の用途として好適に利用できる。

0049

次に本発明の実施例を比較例とともに詳しく説明する。

0050

<実施例1>
先ず、第1酸化物粉末、第2酸化物粉末、バインダ及び有機溶媒をボールミルによる湿式混合により所定の割合で混合して、濃度が40質量%のスラリーを調製した。このとき、第1酸化物粉末として平均粒径が1.3μm、純度が99.8%の高純度TiO2粉末を、第2酸化物粉末として平均粒径が0.8μm、純度が99.8%の高純度ZnO粉末を、バインダとしてポリビニルブチラールを、有機溶媒としてエタノールをそれぞれ使用した。また、TiO2粉末並びにZnO粉末の混合量は、形成後の蒸着材に含まれるTiO2が5モル%、ZnOが95モル%となるように調整した。

0051

次に、調製したスラリーをスプレードライヤを用いて噴霧乾燥し、平均粒径が200μmの混合造粒粉末を得た後、この造粒粉末を所定の型に入れて一軸プレス装置によりプレス成形した。得られた成形体を、大気雰囲気中1300℃の温度で5時間焼結させて、蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるTiO2粒子及びZnO粒子の平均粒径、また、蒸着材に含まれるTiO2、ZnOの含有量、ペレットの塩基度を以下の表1に示す。

0052

<実施例2>
TiO2粉末並びにZnO粉末の混合量を、形成後の蒸着材に含まれるTiO2が10モル%、ZnOが90モル%となるように調整したこと以外は、実施例1と同様に、蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるTiO2粒子及びZnO粒子の平均粒径、また、蒸着材に含まれるTiO2、ZnOの含有量、ペレットの塩基度を以下の表1に示す。

0053

<実施例3>
TiO2粉末並びにZnO粉末の混合量を、形成後の蒸着材に含まれるTiO2が20モル%、ZnOが80モル%となるように調整したこと以外は、実施例1と同様に、蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるTiO2粒子及びZnO粒子の平均粒径、また、蒸着材に含まれるTiO2、ZnOの含有量、ペレットの塩基度を以下の表1に示す。

0054

<実施例4>
TiO2粉末並びにZnO粉末の混合量を、形成後の蒸着材に含まれるTiO2が30モル%、ZnOが70モル%となるように調整したこと以外は、実施例1と同様に、蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるTiO2粒子及びZnO粒子の平均粒径、また、蒸着材に含まれるTiO2、ZnOの含有量、ペレットの塩基度を以下の表1に示す。

0055

<実施例5>
TiO2粉末並びにZnO粉末の混合量を、形成後の蒸着材に含まれるTiO2が40モル%、ZnOが60モル%となるように調整したこと以外は、実施例1と同様に、蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるTiO2粒子及びZnO粒子の平均粒径、また、蒸着材に含まれるTiO2、ZnOの含有量、ペレットの塩基度を以下の表1に示す。

0056

<実施例6>
TiO2粉末並びにZnO粉末の混合量を、形成後の蒸着材に含まれるTiO2が50モル%、ZnOが50モル%となるように調整したこと以外は、実施例1と同様に、蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるTiO2粒子及びZnO粒子の平均粒径、また、蒸着材に含まれるTiO2、ZnOの含有量、ペレットの塩基度を以下の表1に示す。

0057

<実施例7>
TiO2粉末並びにZnO粉末の混合量を、形成後の蒸着材に含まれるTiO2が60モル%、ZnOが40モル%となるように調整したこと以外は、実施例1と同様に、蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるTiO2粒子及びZnO粒子の平均粒径、また、蒸着材に含まれるTiO2、ZnOの含有量、ペレットの塩基度を以下の表1に示す。

0058

<実施例8>
TiO2粉末並びにZnO粉末の混合量を、形成後の蒸着材に含まれるTiO2が70モル%、ZnOが30モル%となるように調整したこと以外は、実施例1と同様に、蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるTiO2粒子及びZnO粒子の平均粒径、また、蒸着材に含まれるTiO2、ZnOの含有量、ペレットの塩基度を以下の表1に示す。

0059

<実施例9>
TiO2粉末並びにZnO粉末の混合量を、形成後の蒸着材に含まれるTiO2が80モル%、ZnOが20モル%となるように調整したこと以外は、実施例1と同様に、蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるTiO2粒子及びZnO粒子の平均粒径、また、蒸着材に含まれるTiO2、ZnOの含有量、ペレットの塩基度を以下の表1に示す。

0060

<実施例10>
TiO2粉末並びにZnO粉末の混合量を、形成後の蒸着材に含まれるTiO2が85モル%、ZnOが15モル%となるように調整したこと以外は、実施例1と同様に、蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるTiO2粒子及びZnO粒子の平均粒径、また、蒸着材に含まれるTiO2、ZnOの含有量、ペレットの塩基度を以下の表1に示す。

0061

<実施例11>
第2酸化物粉末として平均粒径が0.9μm、純度が99.7%の高純度MgO粉末を用いたこと以外は、実施例1と同様に、蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるTiO2粒子及びMgO粒子の平均粒径、また、蒸着材に含まれるTiO2、MgOの含有量、ペレットの塩基度を以下の表1に示す。

0062

<実施例12>
TiO2粉末並びにMgO粉末の混合量を、形成後の蒸着材に含まれるTiO2が30モル%、MgOが70モル%となるように調整したこと以外は、実施例11と同様に、蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるTiO2粒子及びMgO粒子の平均粒径、また、蒸着材に含まれるTiO2、MgOの含有量、ペレットの塩基度を以下の表1に示す。

0063

<実施例13>
TiO2粉末並びにMgO粉末の混合量を、形成後の蒸着材に含まれるTiO2が50モル%、MgOが50モル%となるように調整したこと以外は、実施例11と同様に、蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるTiO2粒子及びMgO粒子の平均粒径、また、蒸着材に含まれるTiO2、MgOの含有量、ペレットの塩基度を以下の表1に示す。

0064

<実施例14>
TiO2粉末並びにMgO粉末の混合量を、形成後の蒸着材に含まれるTiO2が80モル%、MgOが20モル%となるように調整したこと以外は、実施例11と同様に、蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるTiO2粒子及びMgO粒子の平均粒径、また、蒸着材に含まれるTiO2、MgOの含有量、ペレットの塩基度を以下の表1に示す。

0065

<実施例15>
TiO2粉末並びにMgO粉末の混合量を、形成後の蒸着材に含まれるTiO2が85モル%、MgOが15モル%となるように調整したこと以外は、実施例11と同様に、蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるTiO2粒子及びMgO粒子の平均粒径、また、蒸着材に含まれるTiO2、MgOの含有量、ペレットの塩基度を以下の表1に示す。

0066

<実施例16>
第2酸化物粉末として平均粒径が0.6μm、純度が99.8%の高純度CaO粉末を用いたこと以外は、実施例1と同様に、蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるTiO2粒子及びCaO粒子の平均粒径、また、蒸着材に含まれるTiO2、CaOの含有量、ペレットの塩基度を以下の表1に示す。

0067

<実施例17>
TiO2粉末並びにCaO粉末の混合量を、形成後の蒸着材に含まれるTiO2が30モル%、CaOが70モル%となるように調整したこと以外は、実施例16と同様に、蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるTiO2粒子及びCaO粒子の平均粒径、また、蒸着材に含まれるTiO2、CaOの含有量、ペレットの塩基度を以下の表1に示す。

0068

<実施例18>
TiO2粉末並びにCaO粉末の混合量を、形成後の蒸着材に含まれるTiO2が50モル%、CaOが50モル%となるように調整したこと以外は、実施例16と同様に、蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるTiO2粒子及びCaO粒子の平均粒径、また、蒸着材に含まれるTiO2、CaOの含有量、ペレットの塩基度を以下の表1に示す。

0069

<実施例19>
TiO2粉末並びにCaO粉末の混合量を、形成後の蒸着材に含まれるTiO2が80モル%、CaOが20モル%となるように調整したこと以外は、実施例16と同様に、蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるTiO2粒子及びCaO粒子の平均粒径、また、蒸着材に含まれるTiO2、CaOの含有量、ペレットの塩基度を以下の表1に示す。

0070

<実施例20>
TiO2粉末並びにCaO粉末の混合量を、形成後の蒸着材に含まれるTiO2が85モル%、CaOが15モル%となるように調整したこと以外は、実施例16と同様に、蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるTiO2粒子及びCaO粒子の平均粒径、また、蒸着材に含まれるTiO2、CaOの含有量、ペレットの塩基度を以下の表1に示す。

0071

<実施例21>
第2酸化物粉末として平均粒径が0.8μm、純度が99.8%の高純度ZnO粉末と平均粒径が0.9μm、純度が99.7%の高純度MgO粉末との混合粉末を用いたこと、及びTiO2粉末並びに上記混合粉末の混合量を、形成後の蒸着材に含まれるTiO2が5モル%、ZnOとMgOがそれぞれ90モル%、5モル%となるように調整したこと以外は、実施例1と同様に、蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるTiO2粒子、ZnO粒子及びMgO粒子の平均粒径、また、蒸着材に含まれるTiO2、ZnO、MgOの含有量、ペレットの塩基度を以下の表2に示す。

0072

<実施例22>
第2酸化物粉末として平均粒径が0.8μm、純度が99.8%の高純度ZnO粉末と平均粒径が0.6μm、純度が99.8%の高純度CaO粉末との混合粉末を用いたこと、及びTiO2粉末並びに上記混合粉末の混合量を、形成後の蒸着材に含まれるTiO2が5モル%、ZnOとCaOがそれぞれ90モル%、5モル%となるように調整したこと以外は、実施例1と同様に、蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるTiO2粒子、ZnO粒子及びCaO粒子の平均粒径、また、蒸着材に含まれるTiO2、ZnO、CaOの含有量、ペレットの塩基度を以下の表2に示す。

0073

<実施例23>
第2酸化物粉末として平均粒径が0.8μm、純度が99.8%の高純度ZnO粉末と平均粒径が0.9μm、純度が99.7%の高純度MgO粉末と平均粒径が0.6μm、純度が99.8%の高純度CaO粉末との混合粉末を用いたこと、及びTiO2粉末並びに上記混合粉末の混合量を、形成後の蒸着材に含まれるTiO2が5モル%、ZnOとMgOとCaOがそれぞれ75モル%、10モル%、10モル%となるように調整したこと以外は、実施例1と同様に、蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるTiO2粒子、ZnO粒子、MgO粒子及びCaO粒子の平均粒径、また、蒸着材に含まれるTiO2、ZnO、MgO、CaOの含有量、ペレットの塩基度を以下の表2に示す。

0074

<実施例24>
第2酸化物粉末として平均粒径が0.8μm、純度が99.8%の高純度ZnO粉末と平均粒径が0.9μm、純度が99.7%の高純度MgO粉末と平均粒径が0.6μm、純度が99.8%の高純度CaO粉末との混合粉末を用いたこと、及びTiO2粉末並びに上記混合粉末の混合量を、形成後の蒸着材に含まれるTiO2が5モル%、ZnOとMgOとCaOがそれぞれ55モル%、20モル%、20モル%となるように調整したこと以外は、実施例1と同様に、蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるTiO2粒子、ZnO粒子、MgO粒子及びCaO粒子の平均粒径、また、蒸着材に含まれるTiO2、ZnO、MgO、CaOの含有量、ペレットの塩基度を以下の表2に示す。

0075

<実施例25>
第2酸化物粉末として平均粒径が0.8μm、純度が99.8%の高純度ZnO粉末と平均粒径が0.9μm、純度が99.7%の高純度MgO粉末と平均粒径が0.6μm、純度が99.8%の高純度CaO粉末との混合粉末を用いたこと、及びTiO2粉末並びに上記混合粉末の混合量を、形成後の蒸着材に含まれるTiO2が5モル%、ZnOとMgOとCaOがそれぞれ30モル%、35モル%、30モル%となるように調整したこと以外は、実施例1と同様に、蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるTiO2粒子、ZnO粒子、MgO粒子及びCaO粒子の平均粒径、また、蒸着材に含まれるTiO2、ZnO、MgO、CaOの含有量、ペレットの塩基度を以下の表2に示す。

0076

<実施例26>
第2酸化物粉末として平均粒径が0.8μm、純度が99.8%の高純度ZnO粉末と平均粒径が0.9μm、純度が99.7%の高純度MgO粉末と平均粒径が0.6μm、純度が99.8%の高純度CaO粉末との混合粉末を用いたこと、及びTiO2粉末並びに上記混合粉末の混合量を、形成後の蒸着材に含まれるTiO2が5モル%、ZnOとMgOとCaOがそれぞれ10モル%、35モル%、50モル%となるように調整したこと以外は、実施例1と同様に、蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるTiO2粒子、ZnO粒子、MgO粒子及びCaO粒子の平均粒径、また、蒸着材に含まれるTiO2、ZnO、MgO、CaOの含有量、ペレットの塩基度を以下の表2に示す。

0077

<実施例27>
第2酸化物粉末として平均粒径が0.9μm、純度が99.7%の高純度MgO粉末と平均粒径が0.6μm、純度が99.8%の高純度CaO粉末との混合粉末を用いたこと、及びTiO2粉末並びに上記混合粉末の混合量を、形成後の蒸着材に含まれるTiO2が5モル%、MgOとCaOがそれぞれ35モル%、60モル%となるように調整したこと以外は、実施例1と同様に、蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるTiO2粒子、MgO粒子及びCaO粒子の平均粒径、また、蒸着材に含まれるTiO2、MgO、CaOの含有量、ペレットの塩基度を以下の表2に示す。

0078

<実施例28>
第2酸化物粉末として平均粒径が0.8μm、純度が99.8%の高純度ZnO粉末と平均粒径が0.9μm、純度が99.7%の高純度MgO粉末との混合粉末を用いたこと、及びTiO2粉末並びに上記混合粉末の混合量を、形成後の蒸着材に含まれるTiO2が30モル%、ZnOとMgOがそれぞれ60モル%、10モル%となるように調整したこと以外は、実施例1と同様に、蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるTiO2粒子、ZnO粒子及びMgO粒子の平均粒径、また、蒸着材に含まれるTiO2、ZnO、MgOの含有量、ペレットの塩基度を以下の表2に示す。

0079

<実施例29>
第2酸化物粉末として平均粒径が0.8μm、純度が99.8%の高純度ZnO粉末と平均粒径が0.6μm、純度が99.8%の高純度CaO粉末との混合粉末を用いたこと、及びTiO2粉末並びに上記混合粉末の混合量を、形成後の蒸着材に含まれるTiO2が30モル%、ZnOとCaOがそれぞれ60モル%、10モル%となるように調整したこと以外は、実施例1と同様に、蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるTiO2粒子、ZnO粒子及びCaO粒子の平均粒径、また、蒸着材に含まれるTiO2、ZnO、CaOの含有量、ペレットの塩基度を以下の表2に示す。

0080

<実施例30>
第2酸化物粉末として平均粒径が0.8μm、純度が99.8%の高純度ZnO粉末と平均粒径が0.9μm、純度が99.7%の高純度MgO粉末と平均粒径が0.6μm、純度が99.8%の高純度CaO粉末との混合粉末を用いたこと、及びTiO2粉末並びに上記混合粉末の混合量を、形成後の蒸着材に含まれるTiO2が30モル%、ZnOとMgOとCaOがそれぞれ30モル%、25モル%、15モル%となるように調整したこと以外は、実施例1と同様に、蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるTiO2粒子、ZnO粒子、MgO粒子及びCaO粒子の平均粒径、また、蒸着材に含まれるTiO2、ZnO、MgO、CaOの含有量、ペレットの塩基度を以下の表2に示す。

0081

<実施例31>
第2酸化物粉末として平均粒径が0.9μm、純度が99.7%の高純度MgO粉末と平均粒径が0.6μm、純度が99.8%の高純度CaO粉末との混合粉末を用いたこと、及びTiO2粉末並びに上記混合粉末の混合量を、形成後の蒸着材に含まれるTiO2が30モル%、MgOとCaOがそれぞれ25モル%、45モル%となるように調整したこと以外は、実施例1と同様に、蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるTiO2粒子、MgO粒子及びCaO粒子の平均粒径、また、蒸着材に含まれるTiO2、MgO、CaOの含有量、ペレットの塩基度を以下の表2に示す。

0082

<実施例32>
第2酸化物粉末として平均粒径が0.8μm、純度が99.8%の高純度ZnO粉末と平均粒径が0.9μm、純度が99.7%の高純度MgO粉末との混合粉末を用いたこと、及びTiO2粉末並びに上記混合粉末の混合量を、形成後の蒸着材に含まれるTiO2が85モル%、ZnOとMgOがそれぞれ10モル%、5モル%となるように調整したこと以外は、実施例1と同様に、蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるTiO2粒子、ZnO粒子及びMgO粒子の平均粒径、また、蒸着材に含まれるTiO2、ZnO、MgOの含有量、ペレットの塩基度を以下の表2に示す。

0083

<実施例33>
第2酸化物粉末として平均粒径が0.8μm、純度が99.8%の高純度ZnO粉末と平均粒径が0.6μm、純度が99.8%の高純度CaO粉末との混合粉末を用いたこと、及びTiO2粉末並びに上記混合粉末の混合量を、形成後の蒸着材に含まれるTiO2が85モル%、ZnOとCaOがそれぞれ10モル%、5モル%となるように調整したこと以外は、実施例1と同様に、蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるTiO2粒子、ZnO粒子及びCaO粒子の平均粒径、また、蒸着材に含まれるTiO2、ZnO、CaOの含有量、ペレットの塩基度を以下の表2に示す。

0084

<実施例34>
第2酸化物粉末として平均粒径が0.8μm、純度が99.8%の高純度ZnO粉末と平均粒径が0.9μm、純度が99.7%の高純度MgO粉末と平均粒径が0.6μm、純度が99.8%の高純度CaO粉末との混合粉末を用いたこと、及びTiO2粉末並びに上記混合粉末の混合量を、形成後の蒸着材に含まれるTiO2が85モル%、ZnOとMgOとCaOがそれぞれ5モル%、5モル%、5モル%となるように調整したこと以外は、実施例1と同様に、蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるTiO2粒子、ZnO粒子、MgO粒子及びCaO粒子の平均粒径、また、蒸着材に含まれるTiO2、ZnO、MgO、CaOの含有量、ペレットの塩基度を以下の表2に示す。

0085

<実施例35>
第2酸化物粉末として平均粒径が0.9μm、純度が99.7%の高純度MgO粉末と平均粒径が0.6μm、純度が99.8%の高純度CaO粉末との混合粉末を用いたこと、及びTiO2粉末並びに上記混合粉末の混合量を、形成後の蒸着材に含まれるTiO2が85モル%、MgOとCaOがそれぞれ5モル%、10モル%となるように調整したこと以外は、実施例1と同様に、蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるTiO2粒子、MgO粒子及びCaO粒子の平均粒径、また、蒸着材に含まれるTiO2、MgO、CaOの含有量、ペレットの塩基度を以下の表2に示す。

0086

<実施例36>
実施例25と同じ条件で蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるTiO2粒子、ZnO粒子、MgO粒子及びCaO粒子の平均粒径、また、蒸着材に含まれるTiO2、ZnO、MgO、CaOの含有量、ペレットの塩基度を以下の表3に示す。

0087

<実施例37>
実施例30と同じ条件で蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるTiO2粒子、ZnO粒子、MgO粒子及びCaO粒子の平均粒径、また、蒸着材に含まれるTiO2、ZnO、MgO、CaOの含有量、ペレットの塩基度を以下の表3に示す。

0088

<実施例38>
実施例34と同じ条件で蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるTiO2粒子、ZnO粒子、MgO粒子及びCaO粒子の平均粒径、また、蒸着材に含まれるTiO2、ZnO、MgO、CaOの含有量、ペレットの塩基度を以下の表3に示す。

0089

<実施例39>
実施例25と同じ条件で蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるTiO2粒子、ZnO粒子、MgO粒子及びCaO粒子の平均粒径、また、蒸着材に含まれるTiO2、ZnO、MgO、CaOの含有量、ペレットの塩基度を以下の表3に示す。

0090

<実施例40>
実施例30と同じ条件で蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるTiO2粒子、ZnO粒子、MgO粒子及びCaO粒子の平均粒径、また、蒸着材に含まれるTiO2、ZnO、MgO、CaOの含有量、ペレットの塩基度を以下の表3に示す。

0091

<実施例41>
実施例34と同じ条件で蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるTiO2粒子、ZnO粒子、MgO粒子及びCaO粒子の平均粒径、また、蒸着材に含まれるTiO2、ZnO、MgO、CaOの含有量、ペレットの塩基度を以下の表3に示す。

0092

<比較例1>
第1酸化物粒子を混合せずに調整したこと以外は、実施例1と同様に、蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるZnO粒子の平均粒径、ペレットの塩基度を以下の表4に示す。

0093

<比較例2>
TiO2粉末並びにZnO粉末の混合量を、形成後の蒸着材に含まれるTiO2が3モル%、ZnOが97モル%となるように調整したこと以外は、実施例1と同様に、蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるTiO2粒子及びZnO粒子の平均粒径、また、蒸着材に含まれるTiO2、ZnOの含有量、ペレットの塩基度を以下の表4に示す。

0094

<比較例3>
TiO2粉末並びにZnO粉末の混合量を、形成後の蒸着材に含まれるTiO2が90モル%、ZnOが10モル%となるように調整したこと以外は、実施例1と同様に、蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるTiO2粒子及びZnO粒子の平均粒径、また、蒸着材に含まれるTiO2、ZnOの含有量、ペレットの塩基度を以下の表4に示す。

0095

<比較例4>
第2酸化物粒子を混合せずに調整したこと以外は、実施例1と同様に、蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるTiO2粒子の平均粒径、ペレットの塩基度を以下の表4に示す。

0096

<比較例5>
第1酸化物粒子を混合せずに調整したこと以外は、実施例11と同様に、蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるMgO粒子の平均粒径、ペレットの塩基度を以下の表4に示す。

0097

<比較例6>
TiO2粉末並びにMgO粉末の混合量を、形成後の蒸着材に含まれるTiO2が3モル%、MgOが97モル%となるように調整したこと以外は、実施例11と同様に、蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるTiO2粒子及びMgO粒子の平均粒径、また、蒸着材に含まれるTiO2、MgOの含有量、ペレットの塩基度を以下の表4に示す。

0098

<比較例7>
TiO2粉末並びにMgO粉末の混合量を、形成後の蒸着材に含まれるTiO2が90モル%、MgOが10モル%となるように調整したこと以外は、実施例11と同様に、蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるTiO2粒子及びMgO粒子の平均粒径、また、蒸着材に含まれるTiO2、MgOの含有量、ペレットの塩基度を以下の表4に示す。

0099

<比較例8>
第2酸化物粒子を混合せずに調整したこと以外は、実施例1と同様に、蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるTiO2粒子の平均粒径、ペレットの塩基度を以下の表4に示す。

0100

<比較例9>
第1酸化物粒子を混合せずに調整したこと以外は、実施例16と同様に、蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるCaO粒子の平均粒径、ペレットの塩基度を以下の表4に示す。

0101

<比較例10>
TiO2粉末並びにCaO粉末の混合量を、形成後の蒸着材に含まれるTiO2が3モル%、CaOが97モル%となるように調整したこと以外は、実施例16と同様に、蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるTiO2粒子及びCaO粒子の平均粒径、また、蒸着材に含まれるTiO2、CaOの含有量、ペレットの塩基度を以下の表4に示す。

0102

<比較例11>
TiO2粉末並びにCaO粉末の混合量を、形成後の蒸着材に含まれるTiO2が90モル%、CaOが10モル%となるように調整したこと以外は、実施例16と同様に、蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるTiO2粒子及びCaO粒子の平均粒径、また、蒸着材に含まれるTiO2、CaOの含有量、ペレットの塩基度を以下の表4に示す。

0103

<比較例12>
第2酸化物粒子を混合せずに調整したこと以外は、実施例1と同様に、蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるTiO2粒子の平均粒径、ペレットの塩基度を以下の表4に示す。

0104

<比較例13>
比較例1と同じ条件で蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるZnO粒子の平均粒径、また、蒸着材に含まれるZnOの含有量、ペレットの塩基度を以下の表4に示す。

0105

<比較例14>
比較例5と同じ条件で蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるMgO粒子の平均粒径、また、蒸着材に含まれるMgOの含有量、ペレットの塩基度を以下の表4に示す。

0106

<比較例15>
比較例9と同じ条件で蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるCaO粒子の平均粒径、また、蒸着材に含まれるCaOの含有量、ペレットの塩基度を以下の表4に示す。

0107

<比較例16>
比較例4と同じ条件で蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるTiO2粒子の平均粒径、また、蒸着材に含まれるTiO2の含有量、ペレットの塩基度を以下の表4に示す。

0108

<比較例17>
比較例1と同じ条件で蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるZnO粒子の平均粒径、また、蒸着材に含まれるZnOの含有量、ペレットの塩基度を以下の表4に示す。

0109

<比較例18>
比較例5と同じ条件で蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるMgO粒子の平均粒径、また、蒸着材に含まれるMgOの含有量、ペレットの塩基度を以下の表4に示す。

0110

<比較例19>
比較例9と同じ条件で蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるCaO粒子の平均粒径、また、蒸着材に含まれるCaOの含有量、ペレットの塩基度を以下の表4に示す。

0111

<比較例20>
比較例4と同じ条件で蒸着材を得た。得られた蒸着材に含まれるTiO2粒子の平均粒径、また、蒸着材に含まれるTiO2の含有量、ペレットの塩基度を以下の表4に示す。

0112

0113

0114

0115

比較試験及び評価1>
実施例1〜41及び比較例1〜20で得られた蒸着材を用いて、厚さ75μmのPETフィルム上に、以下の表5〜表7に示す方法により蒸着を行って薄膜を成膜し、薄膜シートを形成した。これらの薄膜シートについて、水蒸気透過度を測定し、ガスバリア性を評価した。また、上記ガスバリア性評価における条件よりも高温高湿度条件下で長時間放置した後の水蒸気透過度及びその変化率から耐久性を評価した。更に、これらの薄膜シートについて、光透過率を測定し、透明性を評価した。これらの結果を以下の表5〜表7に示す。

0116

(1)ガスバリア性:薄膜シートを、温度20℃、相対湿度50%RHに設定したクリーンルーム内に1時間放置した後、MOCON社製の水蒸気透過率測定装置(型名:PERATRAN−Wタイプ3/33)を用い、温度40℃、相対湿度90%RHの条件で水蒸気透過度Sを測定した。

0117

(2)耐久性:温度20℃、相対湿度50%RHに設定したクリーンルーム内に1時間放置した後の薄膜シートについて、PETフィルムの水蒸気による劣化を防ぐため、薄膜シートの薄膜が外側になるように同じ薄膜シートをそれぞれ2枚ずつ重ね合わせ、四辺をヒートシーラー接合した。これを温度85℃、相対湿度90%RHに設定した恒温恒湿装置に入れ、100時間放置した。その後、上記ガスバリア性評価と同様に、水蒸気透過率測定装置を用い、温度40℃、相対湿度90%RHの条件で水蒸気透過度Tを測定した。また、測定した水蒸気透過度Tの、上記水蒸気透過度Sに対する変化率(T/S×100)を算出した。

0118

(3)光透過率:薄膜シートを株式会社日立製作所社製の分光光度計(型名:U−4000)を用いて、波長380〜780nmにおける光透過率を測定した。

0119

0120

0121

表5〜表7から明らかなように、第1酸化物及び第2酸化物がTiO2とZnOの組合せとなる実施例1〜10及び比較例1〜4を比較すると、実施例1〜10では、室温で1時間放置した後の水蒸気透過度Sは、0.21g/m2・day以下であり、このうち、実施例4〜8では、0.1g/m2・day以下であった。また、温度85℃、相対湿度90%RHの条件下で更に100時間放置した後の水蒸気透過度Tの、水蒸気透過度Sに対する変化率も200%以下に抑えられ、高温、高湿度環境下で長時間放置した場合の耐久性にも優れていることが判る。

0122

一方、ZnOの単一組成からなる蒸着材を用いて形成した比較例1や第1酸化物であるTiO2の含有量が5%未満の蒸着材を用いて形成した比較例2の薄膜シートでは、水蒸気透過度Sは比較的良好であったものの、水蒸気透過度Tの、水蒸気透過度Sに対する変化率が非常に大きくなり、耐久性が悪い結果となった。また、第2酸化物であるZnOの含有量が15%未満の蒸着材を用いて形成した比較例3やTiO2の単一組成からなる蒸着材を用いて形成した比較例4の薄膜シートでは、水蒸気透過度の変化率は小さいものの、水蒸気透過度Sが非常に大きい結果となった。

0123

また、第1酸化物及び第2酸化物がTiO2とMgOの組合せとなる実施例11〜15及び比較例5〜8を比較すると、実施例11〜15では、室温で1時間放置した後の水蒸気透過度Sは、0.22g/m2・day以下であり、このうち、実施例13では、0.1g/m2・day以下であった。また、温度85℃、相対湿度90%RHの条件下で更に100時間放置した後の水蒸気透過度Tの、水蒸気透過度Sに対する変化率も200%以下に抑えられ、高温、高湿度環境下で長時間放置した場合の耐久性にも優れていることが判る。

0124

一方、MgOの単一組成からなる蒸着材を用いて形成した比較例5や第1酸化物であるTiO2の含有量が5%未満の蒸着材を用いて形成した比較例6の薄膜シートでは、水蒸気透過度Sが実施例11〜15に比べて大きくなり、また、第2酸化物であるMgOの含有量が15%未満の蒸着材を用いて形成した比較例7やTiO2の単一組成からなる蒸着材を用いて形成した比較例8の薄膜シートでは水蒸気透過度Sが更に大きい結果となった。

0125

また、第1酸化物及び第2酸化物がTiO2とCaOの組合せとなる実施例16〜20及び比較例9〜12を比較すると、実施例16〜20では、室温で1時間放置した後の水蒸気透過度Sは、0.21g/m2・day以下であり、このうち、実施例17,18では0.1g/m2・day以下であった。また、温度85℃、相対湿度90%RHの条件下で更に100時間放置した後の水蒸気透過度Tの、水蒸気透過度Sに対する変化率も200%以下に抑えられ、高温、高湿度環境下で長時間放置した場合の耐久性にも優れていることが判る。

0126

一方、CaOの単一組成からなる蒸着材を用いて形成した比較例9や第1酸化物であるTiO2の含有量が5%未満の蒸着材を用いて形成した比較例10、或いは第2酸化物であるCaOの含有量が15%未満の蒸着材を用いて形成した比較例11やTiO2の単一組成からなる蒸着材を用いて比較例12の薄膜シートでは、水蒸気透過度Sが非常に大きい結果となった。

0127

また、第2酸化物をZnO、MgO又はCaOの2種以上とした実施例21〜35では、室温で1時間放置した後の水蒸気透過度Sは、0.25g/m2・day以下であり、このうち、実施例24〜31では、0.1g/m2・day以下であった。また、温度85℃、相対湿度90%RHの条件下で更に100時間放置した後の水蒸気透過度Tの、水蒸気透過度Sに対する変化率も200%以下に抑えられており、高いガスバリア性に加え、更に高温、高湿度環境下で長時間放置した場合の耐久性にも優れていることが判る。

0128

また、光透過率に関しては、実施例1〜35は比較例1〜12と遜色ない結果が得られていた。

0129

更に、同じ条件で得た蒸着材を用い、かつ異なる方法でそれぞれ成膜を行った実施例25,36,39や、実施例30,37,40、実施例34,38,41、比較例1,13,17、比較例5,14,18、比較例9,15,19、比較例4,16,20についてそれぞれ比較すると、評価項目によってはRPD法で成膜した薄膜よりも若干劣る傾向がみられるものの、EB法で成膜した実施例36,37,38、抵抗加熱法で成膜した実施例39,40,41の薄膜も、十分なガスバリア性、耐久性並びに透明性を備えることが判る。

実施例

0130

これらの結果から、本発明の蒸着材を用いて形成された薄膜は、非常に優れたガスバリア性並びに透明性を有することが確認された。

0131

10薄膜シート
11 第1基材フィルム
12薄膜
13接着層
14 第2基材フィルム
20 積層シート

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