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技術 6方向指向装置

出願人 住友精密工業株式会社
発明者 孫崎太
出願日 2010年11月19日 (9年4ヶ月経過) 出願番号 2010-259433
公開日 2012年6月14日 (7年9ヶ月経過) 公開番号 2012-112679
状態 特許登録済
技術分野 ジャイロスコープ
主要キーワード 傾斜シャフト 光発信器 傾斜軸周り 速度座標 球状表面 座標変換マトリックス 無重力状態 方位計測装置
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重要な関連分野

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課題

1つの駆動源で6方向を指向できる6方向指向装置を提供する。

解決手段

6方向指向装置1は、XYZ直交座標系内に設置される。6方向指向装置1は、シャフト20と、回転部材21と、駆動源3と、ガイド部材4とを備える。シャフトは、X軸方向に延びる。回転部材21は、シャフト20に対してαdeg傾斜した傾斜軸周りを回転可能であり、シャフト20と連結される。回転部材21は、xyz直交動座標系を有する。回転部材21はさらに、球体状表面と、球体状表面のx軸周りに形成された軌道部OPとを備える。駆動源3は、シャフト20をX軸周りに回転する。ガイド部材4は、XYZ直交座標系に固定され、軌道部OPと接触する。軌道部OPは、シャフト20の回転によりガイド部材4と接触しながら回転するとき、回転部材21のy軸を、X軸周りの60度おきに互いに交わるU軸、V軸及びW軸の+及び−方向に順次向ける形状を有する。

概要

背景

磁北真北から少しずれているため、磁気コンパスでは真北を計測することはできない。しかしながら、行政地図は真北を基準に作成され、建築基準法も真北を基準に定められている。したがって、土木建築の分野においては、真北を正確に計測する必要がある。特に地下トンネル工事では鉱脈等の影響で、磁気コンパスは正しく機能しない。

真北を正確に計測する真北検知器として、従来より、地球の自転角速度を検知して真北を検知するジャイロコンパスが用いられている。特開2002−296037号公報、米国特許第6594911号及び米国特許第6918186号にて開示されるように、ジャイロコンパスは一般に直交3軸タイプである。これらのジャイロコンパスは大型でかつ高コストである。

そこで、小型化及び低コスト化のために、特開平6−3149号公報や、特開平6−11350号公報、特開平11−160072号公報、特開平11−190633号公報、特開平2001−215121号公報は、1軸又は2軸タイプのジャイロコンパスを提案する。これらのジャイロコンパスの多くは、ジャイロセンサ及び加速度センサ回転台の上で回転させるタイプであるが、回転角度が大きく、大きな空間を確保する必要があるため、小型化に限界がある。また、1軸タイプのジャイロコンパスの多くは水平面を必要とし、取扱いが不便である。また、水平面を必要としない1軸タイプのジャイロコンパスも提案されているが、方位計測精度が3軸タイプと比較して劣っている。

そこで、本出願人は特開2008−215956号公報にて1軸タイプでかつ水平面を必要としない方位計測装置を提案した。この文献に記載の方位計測装置では、XYZ直交座標系に加え、UVW直交座標系を想定する。+U、−U、+V、−V、+W、−Wの6方向はYZ平面に垂直に投影されると60degおきに離間して配置される。また、U、V、W軸がYZ平面となす仰角αは、好ましくは30deg〜40degであり、さらに好ましくは35.26degである。その理由については、特開2008−215956号公報及び後述の国際公開WO2010/047078号公報に説明されている。

方位計測装置は、UVW直交座標系において、各軸周りの自転角速度ωU、ωV及びωWを検出する自転角速度センサと、各軸方向の重力加速度gU、gV及びgWを検出する重力加速度センサと、X軸周りに自転角速度センサ及び重力加速度センサを(60×n)deg(nは自然数)回転させて位置決めする第1のステッピングモータと、X軸に直交する軸周りに自転角速度センサ及び重力加速度センサを±35.26deg揺動させて位置決めする第2のステッピングモータとを備える。方位計測装置は、各軸周りの自転角速度ωU、ωV、ωW及び重力加速度gU、gV、gWを計測し、計測された自転角速度ωU、ωV、ωW及び重力加速度gU、gV、gWをXYZ直交座標系における自転角速度ωX、ωY、ωZ及び重力加速度gX、gY、gZに座標変換する。そして、自転角速度ωX、ωY、ωZ及び重力加速度gX、gY、gZに基づいて方位角ψを算出する。この方位計測装置では、自転角速度センサ及び重力加速度センサは±35.26degしか揺動されないので、回転角度が小さく、従来の方位測定装置よりも大きな空間を必要としない。そのため、従来の1軸タイプの方位計測装置よりも小型化が可能である。

さらに本出願人は、国際公開WO2010/047078号公報において、1つの駆動源のみで上記+U、−U、+V、−V、+W、−Wの6方向を指向できる6方向指向装置を提案した。この文献に開示された6方向指向装置は、回転部材を含む傾斜クランク機構と、回転部材に取り付けられるガイドピンと、回転部材の周りを囲むガイドとを備える。ガイドは筐体状であり、軌道スリットが形成される。ガイドピンは、軌道スリットに挿入され、軌道スリットと接触する。傾斜クランク機構が駆動源により回転するとき、ガイドピンが軌道スリットに沿って周回することにより、回転部材が回転する。このとき、回転部材に取り付けられた自転角速度センサと、重力加速度センサとが、+U、−U、+V、−V、+W、−Wの6方向に順次指向する。

概要

1つの駆動源で6方向を指向できる6方向指向装置を提供する。6方向指向装置1は、XYZ直交座標系内に設置される。6方向指向装置1は、シャフト20と、回転部材21と、駆動源3と、ガイド部材4とを備える。シャフトは、X軸方向に延びる。回転部材21は、シャフト20に対してαdeg傾斜した傾斜軸周りを回転可能であり、シャフト20と連結される。回転部材21は、xyz直交動座標系を有する。回転部材21はさらに、球体状表面と、球体状表面のx軸周りに形成された軌道部OPとを備える。駆動源3は、シャフト20をX軸周りに回転する。ガイド部材4は、XYZ直交座標系に固定され、軌道部OPと接触する。軌道部OPは、シャフト20の回転によりガイド部材4と接触しながら回転するとき、回転部材21のy軸を、X軸周りの60度おきに互いに交わるU軸、V軸及びW軸の+及び−方向に順次向ける形状を有する。

目的

本発明の目的は、1つの駆動源で6方向を指向できる6方向指向装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

XYZ直交座標系内に設置された6方向指向装置であって、X軸方向に延びたシャフトと、前記シャフトに対してαdeg傾斜した傾斜軸周りを回転可能であり、前記シャフトと連結され、xyz直交動座標系を有し、球体状表面と、前記球体状表面のx軸周りに形成された軌道部とを備える回転部材と、前記シャフトをX軸周りに回転する駆動源と、前記XYZ直交座標系に固定され、前記軌道部と接触するガイド部材とを備え、前記軌道部は、前記シャフトの回転により前記ガイド部材と接触しながら回転するとき、前記回転部材のy軸を、X軸周りの60degおきに互いに交わるU軸、V軸及びW軸の+及び−方向に順次向ける形状を有する、6方向指向装置。

請求項2

請求項1に記載の6方向指向装置であって、前記軌道部は、x軸の+方向に凸状の4つの山部と、−方向に凸状の4つの谷部を有するジグザグ状である、6方向指向装置。

請求項3

請求項1又は請求項2に記載の6方向指向装置であって、前記軌道部は、式(1)〜式(6)で示されるxyz直交座標成分の単位ベクトルP1〜P6と交差する、6方向指向装置。

請求項4

請求項3に記載の6方向指向装置であって、前記シャフトの前記X軸周りの回転角をθdegとし、x軸の単位ベクトルのZ軸成分をiZとし、y軸の単位ベクトルのZ軸成分をjZとし、z軸の単位ベクトルのZ軸成分をkZとしたとき、前記軌道部の形状は、式(7)〜式(12)で示される軌跡相似する、6方向指向装置。θ=0〜240degのとき、θ=240〜480degのとき、 θ=480〜720degのとき、 θ=720〜960degのとき、 θ=960〜1200degのとき、 θ=1200〜1440degのとき、

請求項5

請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の6方向指向装置であって、前記軌道部は、前記球体状表面に形成された溝である、6方向指向装置。

請求項6

請求項5に記載の6方向指向装置であって、前記ガイド部材は、回転可能なボールを備え、前記ボールは、前記軌道部と接触する、6方向指向装置。

請求項7

請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の6方向指向装置であって、YZ平面上において、X軸周りに等間隔に配置される3つの前記ガイド部材を備える、6方向指向装置。

請求項8

請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の6方向指向装置であってさらに、前記回転部材に配設され、y軸方向を指向し、U軸、V軸及びW軸周りの自転角速度成分ωU、ωV及びωWを検出する自転角速度センサと、前記回転部材に配設され、y軸方向を指向し、U軸、V軸及びW軸方向の重力加速度成分gU、gV及びgWを検出する重力加速度センサと、前記回転軸の回転により前記y軸がU軸、V軸、W軸の+及び−方向を指向したときに前記自転角速度センサにより検出された自転角速度成分ωU、ωV及びωWと、前記重力加速度センサにより検出された重力加速度成分gU、gV及びgWとを計測する計測手段と、前記計測された自転角速度成分ωU、ωV及びωWを自転角速度成分ωX、ωY及びωZに座標変換する自転角速度座標変換手段と、前記計測された重力加速度成分gU、gV及びgWを重力加速度成分gX、gY及びgZに座標変換する重力加速度座標変換手段と、得られた自転角速度成分ωX、ωY及びωZ及び重力加速度成分gX、gY及びgZとに基づいて、方位角ψを算出する方位角算出手段とを備える、6方向指向装置。

請求項9

請求項8に記載の6方向指向装置であってさらに、前記自動角速度座標変換手段は、前記自転角速度成分ωU、ωV及びωWを式(13)により前記自転角速度成分ωX、ωY及びωZに座標変換し、 前記重力加速度座標変換手段は、前記重力加速度成分gU、gV及びgWを式(14)により前記重力加速度成分gX、gY及びgZに座標変換し、 前記方位角算出手段は、前記自転角速度成分ωX、ωY及びωZと前記重力加速度成分gX、gY及びgZとに基づいて、式(15)により方位角ψを算出することを特徴とする6方向指向装置。

請求項10

請求項9に記載の6方向指向装置であって、前記αは30〜40degである、6方向指向装置。

請求項11

請求項10に記載の6方向指向装置であって、前記αは、35.26degである、6方向指向装置。

請求項12

請求項8に記載の6方向指向装置であって、前記回転部材は、前方が開口する収納室を有し、前記自転角速度センサ及び前記重力加速度センサは、前記収納室に収納される、6方向指向装置。

請求項13

請求項12に記載の6方向指向装置であって、前記収納室の開口は矩形状であり、前記開口の各角は、前記各谷部に対応して配置される、6方向指向装置。

請求項14

請求項1に記載の6方向指向装置であってさらに、前記回転部材の回転開始位置を検知する位置センサを備える、6方向指向装置。

技術分野

0001

本発明は、6方向指向装置に関し、さらに詳しくは、1軸ジャイロを利用して真北を検知する真北検知器(North Finder)に利用可能な6方向指向装置に関する。

背景技術

0002

磁北は真北から少しずれているため、磁気コンパスでは真北を計測することはできない。しかしながら、行政地図は真北を基準に作成され、建築基準法も真北を基準に定められている。したがって、土木建築の分野においては、真北を正確に計測する必要がある。特に地下トンネル工事では鉱脈等の影響で、磁気コンパスは正しく機能しない。

0003

真北を正確に計測する真北検知器として、従来より、地球の自転角速度を検知して真北を検知するジャイロコンパスが用いられている。特開2002−296037号公報、米国特許第6594911号及び米国特許第6918186号にて開示されるように、ジャイロコンパスは一般に直交3軸タイプである。これらのジャイロコンパスは大型でかつ高コストである。

0004

そこで、小型化及び低コスト化のために、特開平6−3149号公報や、特開平6−11350号公報、特開平11−160072号公報、特開平11−190633号公報、特開平2001−215121号公報は、1軸又は2軸タイプのジャイロコンパスを提案する。これらのジャイロコンパスの多くは、ジャイロセンサ及び加速度センサ回転台の上で回転させるタイプであるが、回転角度が大きく、大きな空間を確保する必要があるため、小型化に限界がある。また、1軸タイプのジャイロコンパスの多くは水平面を必要とし、取扱いが不便である。また、水平面を必要としない1軸タイプのジャイロコンパスも提案されているが、方位計測精度が3軸タイプと比較して劣っている。

0005

そこで、本出願人は特開2008−215956号公報にて1軸タイプでかつ水平面を必要としない方位計測装置を提案した。この文献に記載の方位計測装置では、XYZ直交座標系に加え、UVW直交座標系を想定する。+U、−U、+V、−V、+W、−Wの6方向はYZ平面に垂直に投影されると60degおきに離間して配置される。また、U、V、W軸がYZ平面となす仰角αは、好ましくは30deg〜40degであり、さらに好ましくは35.26degである。その理由については、特開2008−215956号公報及び後述の国際公開WO2010/047078号公報に説明されている。

0006

方位計測装置は、UVW直交座標系において、各軸周りの自転角速度ωU、ωV及びωWを検出する自転角速度センサと、各軸方向の重力加速度gU、gV及びgWを検出する重力加速度センサと、X軸周りに自転角速度センサ及び重力加速度センサを(60×n)deg(nは自然数)回転させて位置決めする第1のステッピングモータと、X軸に直交する軸周りに自転角速度センサ及び重力加速度センサを±35.26deg揺動させて位置決めする第2のステッピングモータとを備える。方位計測装置は、各軸周りの自転角速度ωU、ωV、ωW及び重力加速度gU、gV、gWを計測し、計測された自転角速度ωU、ωV、ωW及び重力加速度gU、gV、gWをXYZ直交座標系における自転角速度ωX、ωY、ωZ及び重力加速度gX、gY、gZに座標変換する。そして、自転角速度ωX、ωY、ωZ及び重力加速度gX、gY、gZに基づいて方位角ψを算出する。この方位計測装置では、自転角速度センサ及び重力加速度センサは±35.26degしか揺動されないので、回転角度が小さく、従来の方位測定装置よりも大きな空間を必要としない。そのため、従来の1軸タイプの方位計測装置よりも小型化が可能である。

0007

さらに本出願人は、国際公開WO2010/047078号公報において、1つの駆動源のみで上記+U、−U、+V、−V、+W、−Wの6方向を指向できる6方向指向装置を提案した。この文献に開示された6方向指向装置は、回転部材を含む傾斜クランク機構と、回転部材に取り付けられるガイドピンと、回転部材の周りを囲むガイドとを備える。ガイドは筐体状であり、軌道スリットが形成される。ガイドピンは、軌道スリットに挿入され、軌道スリットと接触する。傾斜クランク機構が駆動源により回転するとき、ガイドピンが軌道スリットに沿って周回することにより、回転部材が回転する。このとき、回転部材に取り付けられた自転角速度センサと、重力加速度センサとが、+U、−U、+V、−V、+W、−Wの6方向に順次指向する。

先行技術

0008

特開2002−296037号公報
米国特許第6594911号
米国特許第6918186号
特開平6−3149号公報
特開平6−11350号公報
特開平11−160072号公報
特開平11−190633号公報
特開平2001−215121号公報
特開2008−215956号公報
国際公開WO2010/047078号公報

発明が解決しようとする課題

0009

上述のとおり、国際公開WO2010/047078号公報の6方向指向装置は、1つの駆動源のみで6方向を指向できる。しかしながら、ガイドに軌道スリットを加工しにくい。したがって、他の仕組みによって、1つの駆動源のみで6方向を指向できる方が好ましい。

0010

本発明の目的は、1つの駆動源で6方向を指向できる6方向指向装置を提供することである。

課題を解決するための手段

0011

本発明の実施の形態による6方向指向装置は、XYZ直交座標系内に設置される。6方向指向装置は、シャフトと、回転部材と、駆動源と、ガイド部材とを備える。シャフトは、X軸方向に延びる。回転部材は、シャフトに対してαdeg傾斜した傾斜軸周りを回転可能であり、前記シャフトと連結される。回転部材は、xyz直交動座標系を有する。回転部材はさらに、球体状表面と、球体状表面のx軸周りに形成された軌道部とを備える。駆動源は、シャフトをX軸周りに回転する。ガイド部材は、XYZ直交座標系に固定され、軌道部と接触する。軌道部は、シャフトの回転によりガイド部材と接触しながら回転するとき、回転部材のy軸を、X軸周りの60degおきに互いに交わるU軸、V軸及びW軸の+及び−方向に順次向ける形状を有する。

0012

本実施の形態による6方向指向装置は、1つの駆動源のみで、+U、−U、+V、−V、+W、−Wの6方向に指向できる。

図面の簡単な説明

0013

図1は、本実施の形態における6方向指向装置の外観図である。
図2は、図1中の6方向指向装置内の構成を示す斜視図である。
図3は、図2中の6方向指向装置のうち、傾斜クランク機構とその近傍の側面図である。
図4は、図3中の回転部材の斜視図である。
図5は、図3中の回転部材の正面図である。
図6は、図3中の回転部材の平面図である。
図7は、図3中の回転部材の側面図である。
図8は、図3中の回転部材の背面図である。
図9は、図2中のガイド部材の斜視図である。
図10は、回転部材と各ガイド部材とのXYZ直交座標系での配置関係を示す図である。
図11は、XYZ直交座標系とUVW座標系との関係を示す図である。
図12は、XYZ直交座標系とUVW座標系との関係を示す他の図である。
図13は、+Y方向に見た場合の、XYZ直交座標系とxyz直交座標系との関係を示す模式図である。
図14は、回転部材が回転開始位置に配置された場合の回転部材の正面図である。
図15は、回転開始位置における回転部材を−Z方向から+Z方向に見た図である。
図16は、図14において、図15の位置からX軸周りに時計回りに60deg回転した方向から見た図である。
図17は、シャフトが回転した場合のXYZ直交座標系におけるiベクトル軌跡を示す模式図である。
図18は、シャフトが回転した場合のXYZ直交座標系におけるiベクトルの軌跡を示す他の模式図である。
図19は、6方向指向装置の筐体と回転部材との模式図である。
図20は、回転部材のxyz座標系において、zy平面における軌道部の位置と交点P1〜P6の位置を示す模式図である。
図21は、xy平面における軌道部の位置と交点P1〜P6の位置を示す模式図である。
図22は、情報処理装置の構成を示す機能ブロック図である。
図23は、6方向指向装置1の動作の一例を示すシーケンス図である。
図24は、XZY直交座標系におけるガイド部材の位置関係を示す模式図である。

実施例

0014

以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。

0015

[6方向指向装置の構成]
図1は本実施の形態における6方向指向装置1の外観図である。6方向指向装置1は、筒状の筐体10を備える。

0016

図2は、図1中の筐体10内の構成を示す斜視図である。図2では、筐体10の一部を点線で示す。図2を参照して、6方向指向装置1はさらに、駆動源3と、傾斜クランク機構2と、複数のガイド部材4とを備える。駆動源3と複数のガイド部材4は、筐体10に固定される。

0017

駆動源3は、筐体10の後部に収納される。駆動源3は駆動軸31を有し、駆動軸31を駆動軸31の中心軸周りに回転する。駆動源3はたとえば、モータである。モータの種類は特に限定されない。モータはたとえば、ステッピングモータや超音波モータ等である。

0018

図2に示すとおり、6方向指向装置1は、XYZ直交座標系内に設置される。より具体的には、筐体10はXYZ直交座標系に固定される。XYZ直交座標系は、X,Y,Z軸が互いに90degをなす直交座標系である。筐体10は、X軸を駆動源3の駆動軸31上に割り当てる。本例では、+X方向を筐体10の前方側と定義し、−X方向を筐体10の後方側と定義する。また、本例では、Z軸を鉛直方向に割り当てる。さらに、Y軸を水平方向に割り当てる。本例では、+Z方向を筐体10の下方側と定義し、−Z方向を筐体10の上方側と定義する。本例ではさらに、+Y方向を筐体10の正面から見て左側と定義し、−Y方向を筐体10の正面から見て右側と定義する。駆動源3及びガイド部材4は、筐体10に固定される。したがって、駆動源3及びガイド部材4は、XYZ直交座標系に固定される。

0019

傾斜クランク機構2は、筐体10の中央部に収納される。傾斜クランク機構2は、駆動源3の前方に配置される。

0020

[傾斜クランク機構2の構成]
図3は、図2中の6方向指向装置1のうち、傾斜クランク機構2とその近傍の側面図である。図3では、筐体10の一部を点線で示す。図3を参照して、傾斜クランク機構2は、シャフト20と、回転部材21とを備える。

0021

シャフト20は、駆動源3により回転する。回転部材21は、シャフト20に対して傾斜した傾斜軸220周りを回転可能にシャフト20に連結される。シャフト20が回転するとき、回転部材21は、X軸に対して上下に揺動しながら、傾斜軸220周りを回転する。傾斜軸220は、X軸と傾斜角αdegで交差する。

0022

シャフト20は、棒状の本体201と、アーム部材202とを備える。本体201はX軸上に配置される。本体201の後端は、駆動軸31に結合される。したがって、駆動源3の駆動により、本体201は、本体201の中心軸周りに回転する。本体201の先端には、アーム部材202が配置される。

0023

アーム部材202は、X軸に対して交差する方向に延びる。本例では、アーム部材202は、X軸に対してほぼ直交して延び、上端部が6方向指向装置1の前方に曲がっている。アーム部材202の後端は本体201に取り付けられる。アーム部材202の上端部は、回転部材21と連結される。

0024

[回転部材21の構成]
回転部材21は、シャフト20の前方に配置され、アーム部材202を介してシャフト20と連結される。回転部材21は、本体210と、傾斜シャフト211とを備える。本体210は球状であり、前方が開口する収納室212を有する。傾斜シャフト211は、回転部材21の表面に立てて配置される。傾斜シャフト211はさらに、傾斜軸220上に配置される。傾斜シャフト211の上端部は、アーム部材202のボス内に回転可能に配置される。これにより、回転部材21は、シャフト20の本体201に対してαdeg傾斜した傾斜軸220の周りを回転可能に取り付けられる。

0025

図4は回転部材21の斜視図である。図4を参照して、回転部材21はさらに、複数の基板22と、自転角速度センサ26と、重力加速度センサ28と、位置センサ25とを備える。複数の基板22は、収納室212に収納される。複数の基板22は、図4において上下方向に隙間を空けて配置される。自転角速度センサ26は、最上段の基板22上に取り付けられる。重力加速度センサ28は、中段の基板22上に取り付けられる。自転角速度センサ26、重力加速度センサ28の配置場所は特に限定されず、どの基板22上に配置されてもよい。

0026

位置センサ25は、最下段の基板22上に配置される。位置センサ25は光発信器及び受光器を備える。図3を参照して、筐体10の下方には、反射板29が配置される。6方向指向装置1を正面から見たとき、反射板29は、Z軸と重複する。位置センサ25内の光発信器は、光を回転部材21の外部に向かって出力する。駆動源3により回転部材21が所定の位置に移動(回転)すると、光発信器から出射された光が反射板29で反射する。位置センサ25内の受光器が反射光を受けたとき、位置センサ25は検知信号を後述する情報処理装置30に出力する。以上の動作により、6方向指向装置1は、位置センサ25により、回転部材21の回転開始位置を認識できる。

0027

図4に戻って、回転部材21はさらに、xyz直交座標系を有する。xyz直交座標系は、XYZ直交座標系と異なり、回転部材21に固定される。図4に示すとおり、本例では、+x方向は、回転部材21の前方に向く。+y方向は、自転角速度センサ26及び重力加速度センサ28の指向方向と一致する。

0028

自転角速度センサ26は、指向方向(つまり、y軸方向)周りの自転角速度成分を検出する。重力加速度センサ28は、指向方向(つまり、y軸方向)周りの重力加速度成分を検出する。

0029

上述のとおり、xyz直交座標系は、回転部材21に固定される。一方、XYZ直交座標系は、筐体10に固定される。そのため、XYZ直交座標系に対して回転部材21が移動(回転)すれば、XYZ座標系に対してxyz直交座標系も移動(回転)する。

0030

図5は、回転部材21の正面図である。図6は、回転部材21の平面図である。図7は、回転部材21の側面図である。図8は、回転部材21の背面図である。図5図8を参照して、本体210は球状表面SSを有する。球状表面SSには、軌道部OPが形成される。本例では、軌道部OPは球状表面SSに形成される溝である。軌道部OPは、x軸周りに形成され、+x方向に凸を有する複数の山部M1〜M4と、−x方向に凸を有する複数の谷部V1〜V4とを有する。要するに、本例では、軌道部OPは、x軸周りに延びたジグザグ状の溝である。図4図7を参照して、収納室212の開口は矩形状であり、その各角の配置位置は、4つの谷部V1〜V4の配置位置に対応する。これにより、軌道部OPと重複することなく、収納室212の容量を大きく形成できる。

0031

図2及び図3を参照して、複数のガイド部材4(4A〜4C)は、筐体10に固定される。各ガイド部材は、同一のYZ平面上に配置される。図9は、ガイド部材4の斜視図である。図9を参照して、ガイド部材4は、台座40と、ボール41とを備える。ボール41は、台座40の下端に回転可能に取り付けられる。

0032

図10は、回転部材21と各ガイド部材4とのXYZ直交座標系での配置関係を示す図である。図10を参照して、本例では、3つのガイド部材4A〜4CがXYZ直交座標系に固定される。各ガイド部材4A〜4Cは、X軸周りに等間隔に配置される。換言すれば、各ガイド部材4A〜4Cは、X軸周りにおいて、120degおきに配置される。本例では、ガイド部材4Aは、Z軸上(+Z方向側)に配置される。ガイド部材4Bは、6方向指向装置1を正面から見たとき、ガイド部材4AからX軸周りを反時計回りに120deg回転した位置に配置され、ガイド部材4Cは、240deg回転した位置に配置される。

0033

各ガイド部材4A〜4Cのボール41は、溝状の軌道部OP内に挿入され、軌道部OPと接触する。回転部材21は、ガイド部材4A〜4Cにより、筐体10に回動可能に支持される。回転部材21が回転するとき、ボール41は、軌道部OP上を移動する。したがって、回転部材21の回転の仕方は、軌道部OPの形状に依存する。

0034

[UVW座標系とXYZ直交座標系との関係]
上述のとおり、6方向指向装置1はXYZ直交座標系内に設置される。本実施の形態ではさらに、UVW座標系を想定する。XYZ直交座標系とUVW座標系との関係を図11及び図12に示す。図11は+X方向から−X方向に見たYZ平面図を示し、図12は−Y方向から+Y方向に見たZX平面図(図11の右側面図)を示す。U、V、W軸がYZ平面となす仰角をαdegとする。つまり、シャフト20に対する傾斜軸220の傾斜角αは、この仰角と一致する。さらに、U,V,W軸が互いになす交角をβとする。

0035

+U,−U,+V,−V,+W,−Wの6軸はYZ平面上においては常に60degごと離間して配置される。具体的には、図11を参照して、+U軸はYZ平面に垂直に投影されると−Z軸と一致する。−U軸はYZ平面に垂直に投影されると+Z軸と一致する。−W軸は、YZ平面に垂直に投影されると−Z軸に対して60degをなす。+W軸はYZ平面に垂直に投影されると+Z軸に対して60degをなす。+V軸はYZ平面に垂直に投影されると+Z軸に対して60degをなす。−V軸はYZ平面に垂直に投影されると−Z軸に対して60degをなす。図11中の+U,−U,+V,−V,+W,−Wの6軸のうち、点線の軸は、図11紙面よりも後方に延びることを示し、実線の軸は、図11の紙面よりも手前に延びることを示す。仰角αは30〜40degが好ましいが、最も好ましい仰角αは、α=tan−1(1/√2)=35.26degである。また、交角βは90degが最も好ましい。以下では、α=35.26deg、β=90degの場合を説明する。

0036

また、以降の説明では、xyz直交座標系において、+x側のx軸を「+x軸」、−x軸側のx軸を「−x軸」という。他の軸についてもx軸の場合と同様に定義する。また、他の座標系(XYZ直交座標系及びUVW座標系)においても、x軸の場合と同様に定義する。

0037

また、XYZ直交座標系、xyz直交座標系及びUVW直交座標系の原点は、いずれも、回転部材21の本体210の中心点である。

0038

[6方向指向装置1の動作]
6方向指向装置1は、UVW直交座標系の各軸周りの自転角速度ωU、ωV及びωWと、各軸方向の重力加速度gU、gV及びgWとを計測する。次に、6方向指向装置1は、計測された自転角速度ωU、ωV、ωW及び重力加速度gU、gV、gWをXYZ直交座標系における自転角速度ωX、ωY、ωZ及び重力加速度gX、gY、gZに座標変換する。次に、6方向指向装置1は、自転角速度ωX、ωY、ωZ及び重力加速度gX、gY、gZに基づいて方位角ψを算出する。6方向指向装置1では、自転角速度センサ26及び重力加速度センサ28は±αdegしか揺動されない。そのため、回転角度が小さく、従来の方位測定装置よりも大きな空間を必要としない。

0039

UVW直交座標系の自転角速度ωU、ωV及びωWと、重力加速度gU、gV及びgWとを計測する場合、回転部材21の回転により、自転角速度センサ26及び重力加速度センサ28の指向方向(本例では+y方向)を、U軸、V軸及びW軸の各+及び−方向に指向させる必要がある。

0040

軌道部OPは、シャフト20の回転により回転部材21が複数のガイド部材4A〜4Cと接触しながら回転するとき、回転部材21の+y軸を、U軸、V軸びW軸の+及び−方向に順次向ける形状を有する。以下、軌道部OPの形状について説明する。

0041

[回転部材21が回転したときの+y軸の軌跡]
軌道部OPの形状を説明するために、初めに、回転部材21が回転したときの+y軸の軌跡を説明する。

0042

初めに、筐体10に固定されたXYZ直交座標系と、回転部材21に固定されたxyz直交座標系との関係を説明する。図13は、+Y方向に見た場合の、XYZ直交座標系とxyz直交座標系との関係を示す模式図である。図13を参照して、x軸は、傾斜軸220と一致する。したがって、x軸とX軸とがなす角はαdegである。y軸は、回転部材21が図13に示す位置に配置される場合、XZ平面上に配置される。図12及び図13を参照して、回転部材21が図13に示す位置に配置される場合、+y軸は、+U軸と一致する。以降の説明では、図13に示す位置を回転開始位置と定義する。なお、位置センサ25は、回転部材21が図13の位置に移動したとき、検知信号を情報処理装置30(図22)に出力する。

0043

図14は、回転部材21が回転開始位置に配置された場合の回転部材21の正面図、つまり、+X方向から−X方向に見た図である。図15は、回転開始位置における回転部材21を−Z方向から+Z方向に見た図である。図16は、図14において、図15の位置からX軸周りに時計回りに60deg回転した方向から見た図である。

0044

図14図16では、+y軸を棒状に示す。図14図16を参照して、回転開始位置において、上述のとおり、+y軸は、+U軸と一致する。

0045

上述の通り、UVW直交座標系の自転角速度ωU、ωV及びωWと、重力加速度gU、gV及びgWとを計測する場合、6方向指向装置1は、回転部材21の回転により、自転角速度センサ26及び重力加速度センサ28の指向方向である+y軸を、U軸、V軸及びW軸の各+及び−方向を指向させる必要がある。

0046

+y軸をU軸、V軸及びW軸の各+及び−方向に順次指向させる方法として、図14図16では、6方向指向装置1は、+y軸を、+U軸→−W軸→+V軸→−U軸→+W軸→−V軸(→+U軸)の順に向けていく。このとき、+y軸は、軌跡R1→軌跡R2→軌跡R3→軌跡R4→軌跡R5→軌跡R6(→軌跡R1)の順に移動する。

0047

+y軸が上述の軌跡上(軌跡R1〜軌跡R6)を移動する場合の、各軌跡R1〜R6の形状を求める。

0048

XYZ直交座標とUVW座標との関係は、図11及び図12に示すとおりである。さらに、回転開始位置におけるXYZ直交座標とxyz直交座標との関係は、図13に示すとおりである。ここで、xyz座標系のx、y、z軸の単位ベクトルをi、j、kベクトルとする。i、j、kベクトルはxyz座標系においては、以下の式(1)で定義される。

0049

0050

i、j、kベクトルはさらに、XYZ座標系では、以下の式(2)で定義される。

0051

0052

ここで、iXは、iベクトルのX軸におけるベクトル成分であり、iYは、Y軸におけるベクトル成分であり、iZはZ軸におけるベクトル成分である。同様に、jXはiベクトルのX軸におけるベクトル成分であり、jYはY軸におけるベクトル成分であり、iZはZ軸におけるベクトル成分である。同様に、kXはkベクトルのX軸におけるベクトル成分であり、kYはY軸におけるベクトル成分であり、kZはZ軸におけるベクトル成分である。

0053

xyz座標系からXYZ座標系への座標変換マトリクスは、式(3)で示される。

0054

0055

逆に、XYZ座標系からxyz座標系への座標変換マトリクスは、式(4)で示される。

0056

0057

式(4)の座標変換マトリクスは、式(3)の座標変換マトリックス逆行列転置行列)である。以上を踏まえた上で、初めに、回転部材21が回転するときの、XYZ直交座標系におけるiベクトルの軌跡を検討する。

0058

[iベクトルの軌跡]
図17及び図18は、シャフト20が回転した場合のXYZ直交座標系におけるiベクトルの軌跡を示す模式図である。図17は、−X方向に見たiベクトルの軌跡を示し、図18は、+Y方向に見たiベクトルの軌跡を示す。図17及び図18を参照して、本実施の形態では、図17の円の中心にシャフト20の本体201が配置される。−X方向に見て、シャフト20がX軸周りを反時計まわり回転角θ=0〜1440deg(4回転)回転するとき、図1に示す6方向指向装置1では、iベクトルはX軸に対して角度αで傾斜しながら、X軸周りを回転する。α=35.26degである場合、XYZ座標系のiベクトルの軌跡は、以下の式(5)で示される。

0059

0060

[jベクトルの軌跡]
次に、回転部材21が回転するときの、XYZ座標系におけるjベクトルの軌跡を検討する。

0061

jベクトルは、y軸の単位ベクトルである。したがって、jベクトルは、+U軸→−W軸→+V軸→−U軸→+W軸→−V軸(→+U軸)の順に指向する。

0062

ここで、XYZ直交座標系における、+U軸、−U軸、+V軸、−V軸、+W軸、−W軸の単位ベクトルUV+U、UV−W、UV+V、UV−U、UV+W、UV−Vは、図11及び図12に基づいて、以下の式(6A)〜(6F)で示される。

0063

0064

したがって、jベクトルの軌跡は、式(6A)〜(6F)に示す単位ベクトルUV+U、UV−W、UV+V、UV−U、UV+W、UV−Vと交差する。

0065

球面上の曲線において、球面上の2点を結ぶ最短曲線は大円である。したがって、図14図16に示す各軌跡R1〜R6は、球状表面SS上の大円の円弧に相当する。大円は、法線ベクトルで示される。そのため、+y軸が+U軸上から軌跡R1を通って−W軸上に移動する場合、最短距離の軌跡R1を含む大円の法線ベクトルCR1は、式(6A)と式(6B)の外積により、式(7A)で示される。同様に、軌跡R2を含む大円の法線ベクトルCR2は、式(6B)と式(6C)との外積により、式(7B)で示され、軌跡R3を含む大円の法線ベクトルCR3は、式(6C)と式(6D)との外積により、式(7C)で示される。同様に、軌跡R4〜R6を含む大円の法線ベクトルCR4〜CR6は、式(7D)〜(7F)で示される。

0066

0067

ところで、jベクトルは、式(8)に示すとおり、iベクトルと各大円の法線ベクトルCR1〜CR6との外積で表される。

0068

0069

したがって、各軸+U、−W、+V、−U、+W、−Vの単位ベクトルUV+U、UV−W、UV+V、UV−U、UV+W、UV−Vを通過するときのjベクトルの軌跡R1〜R6は、次のとおり示される。

0070

単位ベクトルUV+U(+U軸)と単位ベクトルUV−W(−W軸)とを結ぶ軌跡R1の単位ベクトルjR1は、式(5)、式(7A)及び式(8)から、式(9)で示される。なお、軌跡R1における回転角θ(シャフト20の回転角)は0〜240degである。

0071

0072

同様に、単位ベクトルUV−W(−W軸)とUV+V(+V軸)とを結ぶ軌跡R2の単位ベクトルjR2は、式(5)、式(7B)及び式(8)から、式(10)で示される。軌跡R2における回転角θは、240〜480degである。

0073

0074

単位ベクトルUV+V(+V軸)とUV−U(−U軸)とを結ぶ軌跡R3の単位ベクトルjR3は、式(5)、式(7C)及び式(8)から、式(11)で示される。軌跡R2における回転角θは、480〜720degである。

0075

0076

単位ベクトルUV−U(−U軸)とUV+W(+W軸)とを結ぶ軌跡R4の単位ベクトルjR4は、式(5)、式(7D)及び式(8)から、式(12)で示される。軌跡R2における回転角θは、720〜960degである。

0077

0078

単位ベクトルUV+W(+W軸)とUV−V(−V軸)とを結ぶ軌跡R5の単位ベクトルjR5は、式(5)、式(7E)及び式(8)から、式(13)で示される。軌跡R5における回転角θは、960〜1200degである。

0079

0080

単位ベクトルUV−V(−V軸)とUV+U(+U軸)とを結ぶ軌跡R6の単位ベクトルjR6は、式(5)及び式(7F)から、式(14)で示される。軌跡R6における回転角θは、1200〜1440degである。

0081

0082

以上のとおり、軌跡R1〜R6の単位ベクトルjR1〜jR6は、式(9)〜式(14)で示される。+y軸は、回転開始位置からシャフト20を0〜1440deg(4回転)することで、再び回転開始位置に戻る。

0083

[kベクトルの軌跡]
kベクトルのXYZ座標系におけるベクトル成分は、式(15)に示すとおり、iベクトルとjベクトルとの外積で求められる。

0084

0085

上述のとおり、jベクトルの軌跡は6つ(R1〜R6)に分割されるため、kベクトルの軌跡も6つ(R1〜R6)に分割される。具体的には、軌跡R1におけるkベクトルは、式(15)に基づいて、式(5)と式(9)との外積で求められる。軌跡R2におけるkベクトル成分は、式(5)と式(10)との外積で求められる。同様に、軌跡R3からR6におけるkベクトル成分は、式(5)と式(11)〜式(14)との外積で求められる。

0086

求められたiベクトル、jベクトル及びkベクトルのベクトル成分に基づいて、式(3)で示される座標変換マトリクスが得られる。具体的には、軌跡R1における座標変換マトリクスは、式(5)、式(9)、式(15)に基づいて、式(16)で示される。

0087

0088

同様に、軌跡R2の座標変換マトリクスは、式(5)、式(10)、式(15)に基づいて、式(17)で示される。

0089

0090

軌跡R3の座標変換マトリクスは、式(5)、式(11)、式(15)に基づいて、式(18)で示される。

0091

0092

軌跡R4の座標変換マトリクスは、式(5)、式(12)、式(15)に基づいて、式(19)で示される。

0093

0094

軌跡R5の座標変換マトリクスは、式(5)、式(13)、式(15)に基づいて、式(20)で示される。

0095

0096

最後に、軌跡R6の座標変換マトリクスは、式(5)、式(14)及び式(15)に基づいて、式(21)で示される。

0097

0098

以上のとおり、シャフト20が回転するときの軌跡R1〜R6はXYZ直交座標系におけるiベクトル、jベクトル及びkベクトルで定義される。上述のとおり、回転部材21は、複数のガイド部材4A〜4Cに支持されながら、シャフト20の回転に応じて回転する。ガイド部材4は回転部材21の軌道部OPに接触するため、回転部材21は、軌道部OPの形状に応じた回転をする。したがって、軌道部OPの形状は、+y軸が軌跡R1〜R6を移動することにより6つの軸(+U軸、−W軸、+V軸、−U軸、+W軸、−V軸)を指向するよう形成される。好ましい軌道部OPの形状は、次の通りである。

0099

[軌道部OPの形状]
図19は、6方向指向装置1の筐体10と回転部材21との模式図である。図19に示すとおり、ガイド部材4Aが配置される+Z軸において、ペンPを固定したと仮定する。このペンPの単位ベクトルAは、図19に示すとおり式(22)で示される。

0100

0101

ペンPは、Z軸に固定されるため、回転部材21が回転してもペンPは移動しないと仮定する。図13に示した回転開始位置に配置された回転部材21が回転を開始し、+y軸が+U軸から移動を開始して、上述の軌跡R1〜R6を順次移動し、再び+U軸に戻ったとき、回転部材21の表面に描かれたペンPの軌跡が、好ましい軌道部OPの形状に相当する。以下、軌道部OPの形状について説明する。

0102

回転部材21が回転するとき、ペンPが本体210の球状表面SSに描く軌跡は、式(4)の座標変換マトリクスを用いて、式(23)のとおり示される。

0103

0104

式(4)の座標変換マトリクスは、式(3)の座標変換マトリクスの逆行列(転置行列)である。したがって、ペンPが球状表面SSに描く軌跡、つまり、軌道部OPの軌道を示す単位ベクトルは、各軌跡R1〜R6ごとに、以下のとおりに示される。+y軸が軌跡R1を移動するとき(回転角0〜240deg)、式(23)、式(3)及び式(16)に基づいて、ペンP(つまり、式(23)のベクトル成分iZ、jZ、kZ)の軌跡r1の単位ベクトルは式(24)で示される。

0105

0106

同様に、+y軸が軌跡R2を移動するとき(回転角240〜480deg)のペンPの軌跡r2の単位ベクトルは、式(23)、式(3)及び式(17)に基づいて、式(25)で示される。

0107

0108

+y軸が軌跡R3を移動するとき(回転角480〜720deg)のペンPの軌跡r3の単位ベクトルは、式(23)、式(3)及び式(17)に基づいて、式(26)で示される。

0109

0110

+y軸が軌跡R4を移動するとき(回転角720〜960deg)のペンPの軌跡r4の単位ベクトルは、式(23)、式(3)及び式(17)に基づいて、式(27)で示される。

0111

0112

+y軸が軌跡R5を移動するとき(回転角960〜1200deg)のペンPの軌跡r5の単位ベクトルは、式(23)、式(3)及び式(18)に基づいて、式(28)で示される。

0113

0114

y軸100が軌跡R6を移動するとき(回転角1200〜1440deg)のペンPの軌跡r6の単位ベクトルは、式(23)、式(3)及び式(18)に基づいて、式(29)で示される。

0115

0116

軌跡R1〜R6に対応する軌道部OPの形状は、ペンPが描く軌跡r1〜r6、つまり、上述の式(24)〜(29)の単位ベクトルで示される。これを図示すると、軌道部OPの形状は、図5図8に示すとおりとなる。図5図8を参照して、軌道部OPはx軸周りに延びるジグザグ状の溝であり、+x軸に凸状の4つの山部M1〜M4と、−X側に凸状の4つの谷部V1〜V4とを有する。本例では、図5に示すとおり、山部M1〜M4は、+y軸からx軸周りに90degおきに配置され、隣り合う山部M1〜M4の間に谷部V1〜V4が交互に配置される。

0117

+U軸、−W軸、+V軸、−U軸、+W軸、−V軸及び−U軸と軌道部OPとの交点P1〜P6は、式(24)〜式(29)を用いて求めることができる。具体的には、式(24)に回転角θ=0degを代入すれば、軌道部OPと+U軸との交点P1の単位ベクトルが求められる。交点P1は、式(30)で示される。

0118

0119

同様に、軌道部OPと−W軸との交点P2の単位ベクトルは、式(24)に回転角θ=240degを代入して、又は、式(25)に回転角θ=240degを代入して、式(30)で示される。

0120

0121

軌道部OPと+V軸との交点P3の単位ベクトルは、式(25)に回転角θ=480degを代入して、又は、式(26)に回転角θ=480degを代入して、式(32)で示される。

0122

0123

軌道部OPと−U軸との交点P4の単位ベクトルは、式(26)に回転角θ=720degを代入して、又は、式(27)に回転角θ=720degを代入して、式(33)で示される。

0124

0125

軌道部OPと+W軸との交点P5の単位ベクトルは、式(27)に回転角θ=960degを代入して、又は、式(28)に回転角θ=960degを代入して、式(34)で示される。

0126

0127

軌道部OPと−V軸との交点P6の単位ベクトルは、式(28)に回転角θ=1200degを代入して、又は、式(29)に回転角θ=1200degを代入して、式(35)で示される。

0128

0129

図20は、回転部材21のxyz座標系において、zy平面における軌道部OP(ペンPの軌跡r1〜r6)の位置と上述の式(30)〜(35)で示される交点P1〜P6の位置を示す模式図であり、図21は、xy平面における軌道部OPの位置と交点P1〜P6の位置を示す模式図である。

0130

以上に示すとおり、軌道部OPが、交点P1〜P6の単位ベクトルと交差する形状を有すれば、回転部材21の+y軸は、シャフト20の回転により、+U、−W、+V、−U、+W、−V方向に順次指向する。そのため、6方向指向装置1は、自転角速度ωU、ωV、ωW及び重力加速度gU、gV、gWを計測でき、XYZ直交座標系における自転角速度ωX、ωY、ωZ及び重力加速度gX、gY、gZに座標変換して、方位角ψを算出することができる。

0131

上述の式(30)〜(35)は、傾斜角αが35.26degの場合の交点P1〜P6を示す。しかしながら、本実施の形態による6方向指向装置1は、傾斜角αが35.26degでなくてもある程度の精度で方位角ψを算出できる。傾斜角αdegに含む交点P1〜P6の単位ベクトルは、以下の式(36)〜式(41)で示される。

0132

0133

0134

0135

0136

0137

0138

したがって、軌道部OPは、式(36)〜式(41)で示される交点P1〜P6を含む軸と交差する形状を有すればよい。この場合、軌道部OPの形状は式(24)〜式(29)を必ずしも満たす必要はない。軌道部OPがx軸周りにジグザグ状に延び、式(36)〜式(41)で示される交点P1〜P6と交差すれば、シャフト20の回転により、回転部材21のy軸は、+U、−W、+V、−U、+W、−V方向に順次指向する。

0139

[情報処理装置の構成]
図22を参照して、6方向指向装置1はさらに、コンピュータ等からなる情報処理装置30を備える。情報処理装置30と回転部材21内の自転角速度センサ26、重力加速度センサ28及び位置センサ25とは、有線又は無線で接続されている。

0140

情報処理装置30は、駆動源制御部32と、自転角速度計測部36と、重力加速度計測部38と、自転角速度座標変換部42と、重力加速度座標変換部46と、方位角算出部44とを備える。

0141

駆動源制御部32は、駆動源3を制御する。自転角速度計測部36は、自転角速度センサ26により検出された自転角速度成分ωU、ωV及びωWを計測する。重力加速度計測部38は、重力加速度センサ28により検出された重力加速度成分gU、gV及びgWを計測する。

0142

自転角速度座標変換部42は、自転角速度計測部36により計測された自転角速度成分ωU、ωV及びωWを次の式(42)により自転角速度成分ωX、ωY及びωZに座標変換する。

0143

0144

重力加速度座標変換部46は、重力加速度計測部38により計測された重力加速度成分gU、gV及びgWを次の式(43)により重力加速度成分gX、gY及びgZに座標変換する。

0145

0146

方位角算出部44は、自転角速度座標変換部42により得られた自転角速度成分ωX、ωY及びωZと、重力加速度座標変換部46により得られた重力加速度成分gX、gY及びgZとに基づいて、次の式(44)により方位角ψを算出する。

0147

0148

[6方向指向装置1の動作]
以上の構成を有する6方向指向装置1の動作を説明する。

0149

図23は6方向指向装置1の動作の一例を示すシーケンス図である。図23を参照して、駆動源制御部32は、駆動源3を制御することにより、自転角速度センサ26及び重力加速度センサ28を「+U」→「−W」→「+V」→「−U」→「+W」→「−V」の方向に順に向けていく(S1〜S6)。駆動源制御部32が、各ステップS1〜S6において、シャフト20を装置正面から(つまり、−X方向に)見て反時計回りに240deg回転すれば、シャフト20と、軌道部OPを有する回転部材21と、ガイド部材4との相互作用により、各センサ26及び28を各ステップで対応する方向に向けることができる。つまり、1つの駆動源3で1軸を回転するだけで、各センサ26及び28を6方向(±U方向、±V方向及び±W方向)に指向させることができる。

0150

6方向指向装置1は初めに、回転部材21を回転開始位置に移動する。具体的には、情報処理装置30は、駆動源3を駆動して回転部材21を回転する。回転部材21が回転開始位置に移動すると、位置センサ25が検知信号を出力する。情報処理装置30は、検知信号を受信したとき、回転部材21が回転開始位置に移動したと認識する。そこで、6方向指向装置1は、ステップS1での動作を実施する。

0151

図20及び図21を参照して、ステップS1において、回転部材21は、回転開始位置に位置する。そのため、交点P1は、XYZ直交座標系の+Z軸上に配置される。そのため、回転部材21の+y軸は、+U軸と一致する。この状態において、自転角速度計測部36は、所定の測定時間(たとえば30秒から1分)の間、自転角速度センサ26で検出された自転角速度成分ωUを所定のサンプリング周期(たとえば1〜10ミリ秒)ごとにサンプリングし、その値を順に図示しないメモリに格納していく。重力加速度計測部38も同様に、重力加速度センサ28で検出された重力加速度成分gWを所定のサンプリング周期(たとえば1〜10ミリ秒)ごとにサンプリングし、その値を順にメモリに格納していく。

0152

続いて、ステップS2において、−W方向で自転角速度成分ωW及び重力加速度成分gWをサンプリングするために、シャフト20を回転角θ=240deg回転する。このとき、回転部材21が回転する。このとき、回転部材21から見て、+Z軸に配置されたガイド部材4Aは、図20及び図21中の軌道部OPの軌跡r1を通って、交点P2に移動する。このとき、図14を参照して、+y軸は軌跡R1を通って、−W軸に到達する。回転部材21は、シャフト20の回転により、X軸周りを自由に回転し、かつ、傾斜軸220の周りを回転することによりX軸に対して±αdegの範囲で揺動し、+y軸を−W軸に指向する。+y軸が−W軸に到達したとき、ステップS1と同様に、自転角速度計測部36は自転角速度成分ωVをサンプリングし、メモリに格納する。また、重力加速度計測部38も重力加速度成分gVをサンプリングし、メモリに格納する。

0153

ステップS3〜ステップS6も上述のステップS2と同様に、シャフト20を240degずつ回転し、回転部材21のy軸をUVW座標上の各方向(±U方向、±V方向、±W方向)に指向する。ステップS3では、ステップS2の状態からシャフト20を装置正面から見て反時計回りにθ=240deg回転する。すると、回転部材21から見て、ガイド部材4Aは、図20及び図21中の軌道部OPの軌跡r2を通って、交点P3に移動する。このとき、図14を参照して、+y軸は軌跡R2を通って、+V軸に到達し、+V軸を指向する。この状態で、自転角速度計測部36は自転角速度成分ωUをサンプリングし、重力加速度計測部38も重力加速度成分gUをサンプリングする。

0154

ステップS4では、シャフト20をさらに反時計回りに240deg回転する。すると、回転部材21から見て、ガイド部材4Aは、図20及び図21中の軌道部OPの軌跡r3を通って、交点P4に移動する。このとき、図14を参照して、+y軸は軌跡R3を通って、−U軸に到達し、−U軸を指向する。この状態で、自転角速度計測部36は再び自転角速度成分ωUをサンプリングし、重力加速度計測部38も重力加速度成分gUをサンプリングする。つまり、6方向指向装置1は、U軸において、+U及び−Uの両方向で自転角速度ωU及び重力加速度成分gUを計測する。

0155

同様に、ステップS5では、シャフト20をさらに反時計回りに240deg回転する。このとき、回転部材21から見て、ガイド部材4Aは、図20及び図21中の軌道部OPの軌跡r4を通って、交点P5に移動する。その結果、図14を参照して、+y軸は軌跡R4を通って、+W軸に到達し、+W軸を指向する。この状態で、自転角速度計測部36は再び自転角速度成分ωWをサンプリングし、重力加速度計測部38も重力加速度成分gWをサンプリングする。

0156

ステップS6では、シャフト20さらに反時計回りに240deg回転する。このとき、回転部材21から見て、ガイド部材4Aは、図20及び図21中の軌道部OPの軌跡r5を通って、交点P6に移動する。その結果、図14を参照して、+y軸は軌跡R5を通って、−V軸に到達し、−V軸を指向する。この状態で、自転角速度計測部36は再び自転角速度成分ωVをサンプリングし、重力加速度計測部38も重力加速度成分gVをサンプリングする。

0157

自転角速度計測部36は、各ステップS1〜S6においてサンプリングしたデータを用いて、最小二乗法算術平均などにより、UVW直交座標系における自転角速度ωX,ωY,ωZを算出する。一方、重力加速度計測部38は、最小二乗法や算術平均などにより、UVW直交座標系における重力加速度gX,gY,gZを算出する。上述のとおり、ここでは、UVW軸のいずれにおいても、+及び−の両方向で測定した自転角速度(ωU,ωV,ωW)及び重力加速度(gU,gV,gW)を平均する。そのため、6方向指向装置1の自転角速度計測部36及び重力加速度計測部38に特有バイアスが相殺され、計測誤差を小さくすることができる。

0158

続いて、自転角速度座標変換部42は、自転角速度計測部36で算出された自転角速度(ωU,ωV,ωW)をXYZ直交座標系における自転角速度(ωX,ωY,ωZ)に座標変換する。一方、重力加速度座標変換部46は、重力加速度計測部38で算出された重力加速度(gU,gV,gW)をXYZ直交座標系における重力加速度(gX,gY,gZ)に座標変換する。

0159

最後に、方位角算出部44は、自転角速度座標変換部42及び重力加速度座標変換部46で得られた自転角速度(ωX,ωY,ωZ)及び重力加速度(gX,gY,gZ)に基づいて方位角ψを算出する。

0160

以上のとおり、6方向指向装置1では、シャフト20と、ジグザグ状の軌道部OPを有する回転部材21と、ガイド部材4とにより、1つの駆動源3のみで回転部材21の+y軸を6方向(±U方向、±V方向及び±W方向)に指向でき、各センサ26及び28を6方向に指向できる。

0161

また、6方向指向装置1は、UVW軸を利用するため、自転角速度センサ26及び重力加速度センサ28は、6方向を指向するのに±α(=70.52)degしか揺動せずに済み、回転角度が小さく、回転のための大きな空間を必要としない。さらに、上述のとおり1つの回転駆動源で動作可能であるため、さらに小型化することができる。

0162

さらに、6方向指向装置1は、軌道部OPを回転部材21の球状表面SS上に形成する。そのため、軌道部OPの形成が比較的容易である。国際公開WO2010/047078号公報の6方向指向装置のように、回転部材の外側をガイドで囲み、そのガイドに軌道スリットを形成しなくてよい。

0163

上述の実施の形態では、仰角α=35.26degとしたが、仰角αはこれに限らず30〜40degであればよい。

0164

本実施の形態による6方向指向装置1では、3つのガイド部材4A〜4Cが同一のYZ平面上においてX軸周りに120degおきに等間隔に配置され、そのうちの1つ(ガイド部材4A)が+Z軸上に配置される。これにより、回転部材21はさらに安定して筐体10に回転可能に支持される。この場合、3つのガイド部材4A〜4Cはいずれも、回転部材21の回転にしたがい、回転部材21から見て、同じ軌道部OP上を移動する。その理由は以下のとおりである。

0165

図24は、XZY直交座標系におけるガイド部材4A〜4Cの位置関係を示す模式図である。図24を参照して、基準位置において、ガイド部材4Aの配置された軌道部OP上の点4Aの位置ベクトル、ガイド部材4Bの配置された点4Bの位置ベクトル、ガイド部材4Cの配置された点4Cの位置ベクトルは、それぞれ式(45)で示される。

0166

0167

ガイド部材4A〜4CはXYZ直交座標系に固定される。したがって、回転部材21が480deg回転することにより、点4Aはガイド部材4Bに到達する。そして、回転部材21が960deg回転することにより、点4Aはガイド部材4Cに到達する。つまり、点4Aと点4Bとの間の回転角θは480degであり、点4Aと点4Cとの間の回転角θは960degである。

0168

式(45)を用いると、式(46)が導かれる。

0169

0170

ここで、θ0は、任意の回転角(θ0=0deg〜1440deg)である。式(40)により、回転角θ0における4A点の位置ベクトルは、回転角θ0+480degにおける点4Bの位置ベクトルと等しく、かつ、回転角θ0+960degにおける点4Cの位置ベクトルと等しい。したがって、3つのガイド部材4A〜4Cは、同一の軌道部OP上を移動できる。

0171

以上、6方向指向装置1の外観構成及び動作について説明した。上述の実施の形態では、軌道部OPを溝としたが、軌道部OPは、溝以外の他の構成であってもよい。たとえば、軌道部OPは、横断面が凸状のレールであってもよい。この場合、ガイド部材4A〜4Cはたとえば、レールと接触する車輪等でもよい。

0172

上述の実施の形態では、複数のガイド部材4A〜4Cが配置されたが、ガイド部材は1つであってもよいし、2つであってもよい。ガイド部材が1つ又は2つであっても回転部材21は回転する。要するに、ガイド部材4は、必ずしも3つ配置しなくてもよい。ただし、上述のとおりガイド部材4A〜4Cを配置すれば、回転部材21は顕著に安定して回転する。

0173

上述のとおり、仰角αは30〜40degが好ましく、さらに35.26degが最も好ましい。その理由については、特開2008−215956号公報及び国際公開WO2010/047078号公報に記載された理由と実質的に同じである。

0174

以上、本実施の形態によれば、シャフト20、回転部材21及びガイド部材4の相互作用により、1つの駆動源3を用いてシャフト20を回転すれば、自転角速度センサ26及び重力加速度センサ28をUVW座標系の全ての軸方向(±U方向、±V方向、±W方向:合計6方向)に指向させることができる。さらに、自転角速度センサ26及び重力加速度センサ28が±αdegしか揺動されないので、回転角度が小さく、回転のために大きな空間を必要としない。その結果、小型化することができる。

0175

UVW座標系が直交座標系で、仰角αが35.26degであれば、XYZ直交座標系における自転角速度成分ωX、ωY及びωZの計測誤差が互いに同じなり、かつ、XYZ直交座標系における重力加速度成分gX、gY及びgZの計測誤差が互いに同じになる。また、方位角ψの計測誤差が6方向指向装置1の姿勢に依存することなく小さくなる。また、6方向指向装置1を任意の姿勢で設置すればよいので、水平面等の基準を全く必要とせず、容易に方位を計測することができる。

0176

また、方位角ψだけでなく、6方向指向装置1を設置した場所の緯度も正確に計測することができる。さらに、方位角だけでなく、ロール角φ及びピッチ角θも算出すれば、設置した6方向指向装置1の姿勢も計測することができる。

0177

また、UVW軸のいずれにおいても、+及び−の両方向で計測した自転角速度(ωU,ωV,ωW)及び重力加速度(gU,gV,gW)を平均しているため、6方向指向装置1に特有のバイアスが相殺され、計測誤差を小さくすることができる。

0178

さらに、回転部材21に軌道部OPを形成することにより、より簡素な仕組みにすることができ、軌道部OPも加工、製造しやすい。

0179

上述の実施の形態では、6方向指向装置1は、U軸、V軸及びW軸において、それぞれ自転各速度成分及び重力加速度成分をサンプリングした。しかしながら、6方向指向装置は、U軸、V軸及びW軸のいずれか2軸のみでサンプリングしてもよいし、いずれか1軸のみでサンプリングしてもよい。

0180

また、各ステップS1〜S6において、6方向指向装置1は、シャフト20を装置正面から(つまり、−X方向に)見て反時計回りに回転したが、時計回りに回転してもよい。

0181

上述の実施の形態では、6方向指向装置は自転角速度センサ26及び重力加速度センサ28を備え、方位計測装置として機能した。しかしながら、6方向指向装置は、方位計測装置以外の他の用途にも利用可能である。

0182

たとえば、自転角速度センサ26及び重力加速度センサ28に代えて、+y軸方向を映すCCDカメラを回転部材21上に設置すれば、6方向を撮影可能な監視カメラとして6方向指向装置を利用できる。また、6方向指向装置を受信アンテナに利用することもできる。要するに、本発明による6方向指向装置は、センサやカメラアンテナ等回転部材上に設置するデバイスを6方向に指向する必要性のある全ての用途に利用可能である。

0183

また、地上で擬似的な無重力状態を生成する装置として、従来から、2軸周りの回転により重力方向を常に変化させて無重力に近い状態を実現する2軸のジンバル機構が用いられているが、2軸のジンバル機構に代えて、本発明による6方向指向装置を疑似無重力状態生成装置として用いることもできる。

0184

以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、本発明は上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。

0185

1 6方向指向装置
2傾斜クランク機構
3駆動源
4ガイド部材
10筐体
20シャフト
21回転部材
25位置センサ
26自転角速度センサ
28重力加速度センサ
30情報処理装置
31駆動軸
36自転角速度計測部
38重力加速度計測部
40台座
41ボール
42 自転角速度座標変換部
44方位角算出部
46 重力加速度座標変換部
201 本体
202アーム部材
210 本体
211傾斜シャフト
212収納室
220傾斜軸
OP軌道部
SS球状表面

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