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技術 光走査装置

出願人 キヤノン株式会社
発明者 岩井斉
出願日 2010年11月18日 (8年0ヶ月経過) 出願番号 2010-258194
公開日 2012年6月7日 (6年6ヶ月経過) 公開番号 2012-108383
状態 特許登録済
技術分野 機械的光走査系 レーザービームプリンタ FAXの走査装置
主要キーワード 変形抑制効果 アルミ部材 駆動モータ軸 筐体構成 fθレンズ 平面展開 筐体底面 モータ軸受
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (12)

課題

画像形成時の駆動モータ昇温による光走査装置筐体の底面が歪む。筐体底面全域補強部材を取り付ける場合、底面の広範囲を覆う補強部材を取り付けなければならず、コストが上昇する。

解決手段

底面と側壁に沿うように補強部材401、402、403、404を取り付ける。

概要

背景

レーザビームプリンターやデジタル複写機などの電子写真方式画像形成装置においては、感光体露光するための露光装置として光走査装置が備えられている。光走査装置から出射されるレーザ光によって感光体上には静電潜像が形成され、静電潜像をトナーによって現像することによって画像が形成される。

図9(a)に光走査装置の一例を示す概略断面を示す。図示しない光源から出射されるレーザ光はポリゴンミラー901によって偏向される。ポリゴンミラー901は、2つの光源からそれぞれ出射されるレーザ光を図9(a)中の左右に偏向する。ポリゴンミラー901は駆動モータ902によって回転駆動され、回転駆動されるポリゴンミラー901の反射面に入射したレーザ光は走査光に変換される。一方の光源から出射された光ビームは、ポリゴンミラー901によって図9(a)中の右方向に偏向される。この走査光はfθレンズ903に入射し、その後、反射ミラー904によって反射される。その後、レーザ光は、fθレンズ905に入射し、反射ミラー906によって反射されて筐体907から出射する。fθレンズ903、905を通過することによって、レーザ光は不図示の感光体にスポット状に結像するとともに感光体を等速走査する。また、他方の光源から出射された光ビームは、ポリゴンミラー901によって図9(a)中の左方向に偏向される。この走査光はfθレンズ908に入射し、その後、反射ミラー909によって反射される。その後、レーザ光は、fθレンズ910に入射し、反射ミラー911によって反射されて筐体907から出射する。fθレンズ908、910を通過することによって、レーザ光は一方の光源とは異なる不図示の感光体にスポット状に結像するとともに感光体を等速で走査する。筐体907から出射したレーザ光はそれぞれ異なる感光体上を走査し、それによって感光体上には潜像が形成される。

駆動モータ902の軸受部は、図9(b)に示す筐体907の底面912に設けられる嵌合穴913に嵌合され、それによってポリゴンミラー901及び駆動モータ902は筐体907に対して位置決めされる。

一般的には、駆動モータ902はポリゴンミラー901を高速に回転させる(回転速度20,000〜40,000rpm)。そのため、駆動モータ902の軸受部は、図11(縦軸軸受け部温度、横軸:時間(分))に示すように始動してから数分で15℃以上も温度が上昇し、その熱は光走査装置の筐体907の底面(嵌合穴913の周囲)に伝播する。

筐体907は、この熱により温まった嵌合穴913の周囲から膨張を起こすが、局所的な温度上昇であるため筐体907は均等に変形せずに歪みを引き起こす。例えば、筐体907は図10に示すように駆動モータ902の軸受部が嵌合された嵌合穴913を中心として底面がすり上に撓む。図10では変形をわかりやすくするため、実際の変形量よりも誇張して図示している。この変形に伴い、筐体907の側壁が変形する(図3及び図5参照)。そのため、側壁に保持されている光源や筐体内各所のミラーレンズ姿勢が変化して、感光体上の走査線照射位置にずれを生じさせる。この走査線の位置ずれ量は数十μmにもなり、カラー画像形成装置においては色ずれとして出力画像品質低下を招く。

このような、筐体底面のすり鉢上の変形を抑制するために、筐体外部の底面に補強板を取り付けた光学走査装置が提案されている(特許文献1参照)。この補強板は、ポリゴンミラーが固定されている領域を取り囲むように筐体に取り付けられている。

概要

画像形成時の駆動モータの昇温による光走査装置の筐体の底面が歪む。筐体底面全域補強部材を取り付ける場合、底面の広範囲を覆う補強部材を取り付けなければならず、コストが上昇する。 底面と側壁に沿うように補強部材401、402、403、404を取り付ける。

目的

本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、光走査装置においてポリゴンミラーを駆動する駆動モータの温度上昇に伴う筐体の歪みを簡易な構成で低減することである

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
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請求項1

光源より出射される画像データに応じた光ビーム被走査体上で移動するように、前記光ビームを偏向する回転多面鏡と、前記回転多面鏡を駆動する駆動モータと、前記光ビームを前記被走査体に導く光学部材と、複数の面を有する箱状の筐体であって、前記回転多面鏡、前記駆動モータ、及び前記光学部材を内部に収容する筐体と、前記複数の面のうち隣接する2面に跨るように前記筐体に取り付けられた補強部材と、を有することを特徴とする光走査装置

請求項2

前記筐体は、前記駆動モータが設置される底面と前記底面から立設して前記筐体の側壁をなす複数の側面とを有し、前記補強部材は、前記複数の側面のうちのいずれかの側面と前記底面に跨るように前記筐体に取り付けられることを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。

請求項3

前記筐体は、前記駆動モータが設置される底面と前記底面から立設して前記筐体の側壁をなす複数の側面とを有し、前記補強部材は、前記側面の隣接する2つの側面に跨るように前記筐体に取り付けられることを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。

請求項4

前記光学部材は、前記底面と前記側壁とによって形成される前記筐体の内部の角部に沿って配置される、前記回転多面鏡によって偏向された走査光反射するミラーであって、前記補強部材は、前記底面と前記側壁とによって形成される前記筐体の内部の角部に対応する前記筐体の外部の角部を覆うように前記筐体に取り付けられることを特徴とする請求項2に記載の光走査装置。

請求項5

前記補強部材は、前記筐体に複数取り付けられることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の光走査装置。

技術分野

0001

本発明は、複写機プリンター等の電子写真方式画像形成装置に搭載される光走査装置に関する。

背景技術

0002

レーザビームプリンターやデジタル複写機などの電子写真方式の画像形成装置においては、感光体露光するための露光装置として光走査装置が備えられている。光走査装置から出射されるレーザ光によって感光体上には静電潜像が形成され、静電潜像をトナーによって現像することによって画像が形成される。

0003

図9(a)に光走査装置の一例を示す概略断面を示す。図示しない光源から出射されるレーザ光はポリゴンミラー901によって偏向される。ポリゴンミラー901は、2つの光源からそれぞれ出射されるレーザ光を図9(a)中の左右に偏向する。ポリゴンミラー901は駆動モータ902によって回転駆動され、回転駆動されるポリゴンミラー901の反射面に入射したレーザ光は走査光に変換される。一方の光源から出射された光ビームは、ポリゴンミラー901によって図9(a)中の右方向に偏向される。この走査光はfθレンズ903に入射し、その後、反射ミラー904によって反射される。その後、レーザ光は、fθレンズ905に入射し、反射ミラー906によって反射されて筐体907から出射する。fθレンズ903、905を通過することによって、レーザ光は不図示の感光体にスポット状に結像するとともに感光体を等速走査する。また、他方の光源から出射された光ビームは、ポリゴンミラー901によって図9(a)中の左方向に偏向される。この走査光はfθレンズ908に入射し、その後、反射ミラー909によって反射される。その後、レーザ光は、fθレンズ910に入射し、反射ミラー911によって反射されて筐体907から出射する。fθレンズ908、910を通過することによって、レーザ光は一方の光源とは異なる不図示の感光体にスポット状に結像するとともに感光体を等速で走査する。筐体907から出射したレーザ光はそれぞれ異なる感光体上を走査し、それによって感光体上には潜像が形成される。

0004

駆動モータ902の軸受部は、図9(b)に示す筐体907の底面912に設けられる嵌合穴913に嵌合され、それによってポリゴンミラー901及び駆動モータ902は筐体907に対して位置決めされる。

0005

一般的には、駆動モータ902はポリゴンミラー901を高速に回転させる(回転速度20,000〜40,000rpm)。そのため、駆動モータ902の軸受部は、図11縦軸軸受け部温度、横軸:時間(分))に示すように始動してから数分で15℃以上も温度が上昇し、その熱は光走査装置の筐体907の底面(嵌合穴913の周囲)に伝播する。

0006

筐体907は、この熱により温まった嵌合穴913の周囲から膨張を起こすが、局所的な温度上昇であるため筐体907は均等に変形せずに歪みを引き起こす。例えば、筐体907は図10に示すように駆動モータ902の軸受部が嵌合された嵌合穴913を中心として底面がすり上に撓む。図10では変形をわかりやすくするため、実際の変形量よりも誇張して図示している。この変形に伴い、筐体907の側壁が変形する(図3及び図5参照)。そのため、側壁に保持されている光源や筐体内各所のミラーレンズ姿勢が変化して、感光体上の走査線照射位置にずれを生じさせる。この走査線の位置ずれ量は数十μmにもなり、カラー画像形成装置においては色ずれとして出力画像品質低下を招く。

0007

このような、筐体底面のすり鉢上の変形を抑制するために、筐体外部の底面に補強板を取り付けた光学走査装置が提案されている(特許文献1参照)。この補強板は、ポリゴンミラーが固定されている領域を取り囲むように筐体に取り付けられている。

先行技術

0008

特開2009−251308号公報

発明が解決しようとする課題

0009

しかしながら、特許文献1のように筐体の底面に板状の補強板を設ける構成は次のような課題がある。ポリゴンミラーが固定されている領域の近傍に補強板を設けるのみでは十分な補強がされないため、特許文献1の図4に示されるように、補強板は一方の側壁から他方の側壁までを覆う。このように、筐体の底面に補強板を取り付けることによって補強する場合、補強板は一定以上の面積を持つ必要があるため、部品コストが増大してしまう。

課題を解決するための手段

0010

本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、光走査装置においてポリゴンミラーを駆動する駆動モータの温度上昇に伴う筐体の歪みを簡易な構成で低減することである。

0011

本発明における光走査装置は、光源より出射される光ビームが被走査体上を走査するように、前記光ビームを偏向する回転多面鏡と、前記回転多面鏡を駆動する駆動モータと、前記光ビームを前記被走査体に導く光学部材と、複数の面を有する箱状の筐体であって、前記回転多面鏡、前記駆動モータ、及び前記光学部材を内部に収容する筐体と、前記複数の面のうち隣接する2面の相対位置関係の変化を抑制するために、当該2面に沿うように前記筐体に取り付けられる補強部材と、を有することを特徴とする。

発明の効果

0012

複数の面のうち隣接する少なくとも2面の相対位置関係の変化を抑制するために、当該2面に沿うように補強部材を取り付けることによって、駆動モータの発熱による筐体底面の歪みを抑制することができる。

図面の簡単な説明

0013

画像形成装置の要部概略断面図。
光走査装置の内部構成を示す図。
筐体底面及び側壁の変形を示す図。
実施例1に係る補強部材を示す図。
側壁の変形を示す図。
補強部材を取り付けることによる効果を説明するための図。
実施例2に係る補強部材を示す図。
実施例3に係る補強部材を示す図。
従来の光走査装置の一実施形態。
光走査装置筐体の底面の変形を示す図。
モータ駆動時間に対する駆動モータ軸受部の温度上昇を示す図。

実施例

0014

(実施例1)
以下、図面に沿って実施例を説明する。図1は、本実施例における電子写真方式の画像形成装置の要部概略断面図である。本実施例の画像形成装置は、大別すると用紙を供給する給紙部101、トナー像を形成する画像形成ユニット102Y、102M、102C、102Bk、画像形成ユニット内の被走査体であるところの感光ドラム(感光体)を走査して感光ドラム上に静電潜像を形成する光走査装置103、104、画像形成ユニット102Y、102M、102C、102Bkそれぞれの感光ドラム上に形成されるトナー像が一旦転写され、その後記録紙に一括して転写するための中間転写ベルト105、記録紙上に転写されたトナー像を定着させる定着部106で構成される。

0015

本実施例の画像形成装置は、イエローのトナー像を形成する画像形成ユニット102Y、マゼンタのトナー像を形成する画像形成ユニット102M、シアンのトナー像を形成する画像形成ユニット102C、ブラックのトナー像を形成する画像形成ユニット102Bk、を備える。各画像形成ユニットの構成要素は同一であるため、以下では、画像形成ユニット102Yを用いて説明をする。画像形成ユニット102Yは、感光体であるところの感光ドラム107Y、帯電装置108Y、現像装置109Yを備える。画像を形成する際に、感光ドラム107Yの表面は帯電装置108Yによって帯電される。帯電された感光ドラム107Yは光走査装置103によって露光され、それによって感光ドラム107Y上には静電潜像が形成される。この静電潜像は現像装置109Yに保持されたイエローのトナーによって可視像化(現像)される。

0016

感光ドラム107Yに形成されるトナー像は、1次転写部Tyにおいて中間転写体であるところの中間転写ベルト105に転写される。1次転写部Tyでは、感光ドラム107Yに対向するように転写ローラ110Yが設けられており、転写ローラ110Yに所定のバイアス印加することによって感光ドラム107Y上のトナー像が中間転写ベルト105に転写される。その他の色の感光ドラム107M、107C、107Bk上のトナー像も転写ローラ110M、110C、110Bkによって中間転写ベルト105上に転写される。

0017

中間転写ベルト105に転写された各色のトナー像は2次転写部T2おいて、給紙部101から搬送されてくる記録媒体であるところの記録紙に転写される。2次転写部T2においてトナー像が転写された記録紙は定着装置106に搬送され、記録紙上に担持されたトナー像は定着装置106によって加熱定着される。定着処理が施された記録紙は図示しない排紙部に排紙される。

0018

次に、光走査装置103及び104について説明する。本実施例の画像形成装置は、感光ドラム107Yと感光ドラム107Mを露光する光走査装置103、及び感光ドラム107Cと感光ドラム107Bkを露光する光走査装置104を備える。光走査装置103及び光走査装置104は同一構成であるため、光走査装置103を例に説明をする。

0019

図2(a)は、図1に示す光走査装置103の光路を一平面上に展開した主走査断面図である。ここでの主走査断面とは、後述するポリゴンミラーを駆動する駆動モータの回転軸法線とする平面である。

0020

図2(a)において、画像データに基づいて光源201から出射されたレーザ光(光ビーム)はコリメータレンズ202によって平行光に変換され、直後のシリンドリカルレンズ203によって副走査のみ収束光となる。そして絞り204によって所定の形状に整形された後、回転多面鏡であるポリゴンミラー205の反射面上で線状に結像する。ポリゴンミラー205の反射面に結像したレーザ光はポリゴンミラー205の回転によって走査光に変換され、その後光学部材の1つであるところのfθレンズ206および207を通過して被走査体(感光ドラム表面)上を等速度走査する。即ち、被走査体上をレーザ光のスポットが等速に移動する。

0021

光走査装置103には、光源201から出射されたレーザ光が導かれる感光ドラムとは異なる感光ドラムに導かれるレーザ光を出射する光源208が備えられている。光源208から出射したレーザ光(光ビーム)はコリメータレンズ209によって平行光に変換され、直後のシリンドリカルレンズ210によって副走査のみ収束光となる。そして絞り211によって所定の形状に整形された後、回転多面鏡であるポリゴンミラー205の反射面上で線状に結像する。ポリゴンミラー205の反射面に結像したレーザ光はポリゴンミラー205の回転によって走査され、その後レンズ212および213を通過して被走査体上(感光ドラム表面)を等速度走査する。

0022

図2(a)に示すように、ポリゴンミラー205は、光源201から出射されるレーザ光を図2(a)における左方向に偏向し、光源208から出射されるレーザ光を右方向に偏向する。光源201から出射されるレーザ光は矢印C方向に走査される(第2走査経路)。一方、光源208から出射されるレーザ光は矢印D方向に走査される(第1走査経路)。

0023

図2(b)は、図2(a)で説明した光走査装置103及び感光ドラム107Y、107Mを示す模式図である。図2(a)では光学系を平面展開して説明したが、実際には図2(b)に示すようにミラーを用いて立体的な光路が形成されている。具体的には、光源201から出射されたレーザ光は、fθレンズ206を通過した後に光学部材の1つである第1のミラー214によって反射され、fθレンズ207に導かれる。fθレンズ207を通過したレーザ光は、第2のミラー215によって反射され、感光ドラム107Mに導かれる。光源208から出射されたレーザ光は、fθレンズ212を通過した後に第3のミラー216によって反射され、fθレンズ213に導かれる。fθレンズ213を通過したレーザ光は、第4のミラー217によって反射され、感光ドラム107Yに導かれる。

0024

なお、図2(b)に示すようにポリゴンミラー205は駆動モータ218によって回転駆動される。図9(c)に示すように筐体219の中央には嵌合穴908が設けられている。この嵌合穴908にポリゴンミラー205を回転駆動する駆動モータ218の軸受が嵌合し、それによって筐体219に対するポリゴンミラー205の位置が決まる。なお、ポリゴンミラー205は駆動モータ218によって支持されており、本実施例ではポリゴンミラー205と駆動モータ218を含めて一体的に偏向走査手段を形成している。

0025

これらの光学部品は箱状の筐体219の内部に収容され、一体的にレーザ走査装置103または104を構成する。筐体219には内部に塵埃侵入しないように蓋220が取り付けられる。筐体219及び蓋220は、ポリフェニレンエーテル(PPE)とポリスチレン(PS)の合成樹脂ガラス繊維を混ぜて補強した材質で形成される。

0026

図2(b)及び(c)に示すように、第1のミラー214及び第3のミラー216は、駆動モータ218が設置される底面220と底面から略垂直に立設する側壁221(側面)とで形成される角部(隅部)に沿って設置される。画像形成装置の幅方向を小型化する場合、それに伴って光走査装置も小型化する必要がある。小型化した装置であっても、感光ドラム上を走査する長さを考慮して、ポリゴンミラーと感光ドラムとの間の距離(光路長)を所定の距離設ける必要がある。そのため、本実施例の光走査装置では、筐体内部の空間を最大限利用して光路長を確保するために図2(b)に示すように、底面220と側面221とによって形成される筐体の隅の部分に第1のミラー214及び第3のミラー216を配置している。

0027

一般的な画像形成装置において、駆動モータ218は約20,000〜40,000rpmという高速でポリゴンミラー205を回転させており、駆動モータ218の軸受部の温度は、回転を始めてから数分で15℃以上が上昇する場合もある。このような温度上昇が発生したとき、筐体219の駆動モータ218の軸受部が嵌合された部分(嵌合部)が温まって線膨張を起こす。それによって図10に示すように底面220がすり鉢状に変形する。

0028

ここで、底面220がすり鉢状に変形すると、図3に示すようにそれに伴って筐体219の側壁221もお辞儀するように内側に倒れる。このような筐体219の全体的な歪みによって筐体219内の各所に配設されているレンズやミラーの姿勢が変化して、結果的に図3の矢印で示すように、レーザ光の光路が変化する。特に、本実施例における第1のミラー214及び第3のミラー216は、図2(b)に示すように筐体219の底面220と側壁221とで姿勢が決まっており、さらに光路上でfθレンズ207、213よりも上流に設けられている。そのため、第1のミラー214及び第3のミラー216の姿勢は光路の変化に与える影響は大きく、それぞれのミラーの設置角度が数分変動することによって最終的に走査線の位置が40〜50μmずれてしまう。

0029

この走査位置ずれは、4色を重ね合わせて画像を形成する場合に色ずれとなって顕在化し、画質低下の要因となる。さらに、本実施例のようにポリゴンミラー205を挟んで対向走査を行う光走査装置を採用する画像形成装置においては、筐体219の変形によって左右対称に照射位置が変動するため、相対的な色ずれ量は80〜100μmへと倍増する。

0030

底面がすり鉢上に変形すると、筐体219を構成する隣接した2面の相対位置関係が崩れる。即ち、図3に示すように、底面220と底面から立設して筐体の側壁をなす側面221との角度が変化する。例えば、図3に示す底面と側壁とのなす角度は、モータ軸受の熱による変形で鋭角方向へと変化する。また、図5に示すように、隣接する側壁同士の2面の相対位置関係が変動する。

0031

このように底面の変形と筐体構成面間の相対位置関係の変動とは関連している。つまり、筐体構成面間の相対位置関係の変動を抑制することができれば、筐体底面の変形も抑制することができると考えられる。

0032

そこで、本実施例の光走査装置には、筐体構成面間の相対位置関係の変動を抑制するための補強部材が取り付けられている。本実施例の補強部材としてはアルミダイキャストを用いる。なお、補強部材として、鉄、ステンレス亜鉛真鍮など他の金属材料、もしくは筐体よりも剛性が高い樹脂材料を用いてもよい。

0033

図4(a)および(b)は、複数の補強部材401、402、403、404を取り付ける前と取り付けた後を示す光走査装置の外部の斜視図である。図4(a)に示すように、補強部材401、402、403、404は底面220と側壁221に沿うように取り付けられる。補強部材401、402、403、404はそれぞれネジにより筐体219に固定される。ネジ固定は底面220と側壁221それぞれに複数点で行われ、ネジ固定によって筐体219面と補強部材401、402、403、404とは強固に結合される。

0034

補強部材401、402、403、404は、図3の丸印の部分(筐体219の外側の底面と側壁とによって形成される辺の角部)に取り付ける。筐体219の外側の底面と側壁とによって形成される角部は、第1のミラー214及び第3のミラー216が沿って設置される筐体219の内側の角部に対応する部分である。このように、補強部材401、402、403、404を筐体219に取り付けることで第1のミラー214と第3のミラー216の位置変動を抑制することができる。

0035

なお、図4に示すように補強するためにリブが筐体219からと突出しているためその形状が複雑に描かれているため、底面220と側壁221がどの部分であるか特定し難い。そこで、本実施例では、図4において図3に示す底面220と略同一方向に広がる面を底面とし、図4において図3に示す側壁221と略同一方向に広がる面と側壁とする。

0036

先に述べた筐体219の底面220のすり鉢状の変形は、駆動モータ218の軸受の急激な温度上昇によって筐体219の構成面間の角度変化を伴って発生する現象である。その筐体219の構成面間の角度の変化が抑えられると、結果として底面220のすり鉢状変形も抑制される。さらに、本実施例では最も角度変化を避けたいミラーである第1のミラー214と第3のミラー216が設置された部分に補強部材を取り付ける。これによって、第1のミラー214と第3のミラー216の設置角度の変化を抑制することができる。

0037

図6は、実験によって本実施例の補強部材401、402、403、404を取り付けることによる効果を検証したグラフである。こ図6は、補強部材を筐体に取り付けた場合と取り付けない場合とで、第1光路と第2光路の相対的な照射位置の時間に対する変動量を示すグラフである。縦軸が照射位置の相対的な変動量を示し、横軸が時間を示している。第1光路と第2光路の相対的な照射位置が変動することによって色ずれ量が大きくなる。

0038

これによると、幅30mm厚さ3mmの補強部材を取り付けた場合、駆動モータ218を起動してから20分間の第1光路と第2光路の相対的な照射位置の変動量は、補強部材401、402、403、404が取り付けられていない場合に対して40%低減するという結果が得られている。

0039

以上で説明したように、光走査装置の筐体の底面と側面とを結合する補強部材401、402、403、404を取り付けることによって、筐体の底面と側壁(側面)との相対位置関係の変動を抑制して、その結果底面のすり鉢状の変形を抑制することができる。そして、結果として、第1光路と第2光路の相対的な照射位置の変動量、すなわち画像形成装置における色ずれを低減することができる。

0040

なお、本実施例では補強部材401を筐体219の外部に取り付ける構成を説明したが、筐体219の内部に取り付けるようにしても良い。また、複数ではなく補強部材は1つであっても良い。

0041

(実施例2)
実施例1では、筐体219の底面220と側壁221の間の角度変化を抑制するための対策を実施したが、実施例2では隣り合う側壁間の相対位置関係の変化(角度変化)に対して対策を実施する。

0042

図7は、駆動モータ218が稼動したときの筐体219の変形を駆動モータ218の軸方向から見た模式図である。図5に示すように、ポリゴンモータが稼動して筐体219が変形するとき、側壁221の理想位置からの位置変化量はそれぞれの壁の中央部で最大になり、その変化量は側壁同士の結合点に向かって湾曲しながら減少していく。つまり、筐体219の隅部では稜線を残して両側の周壁が内側に変形し、2面間の角度は鋭角方向に変化する。

0043

このような筐体219の変形に対して、図7に示すように、第2の実施例では筐体の側面同士を繋ぐ補強部材701、702、703、704が取り付けられている。図7(a)および(b)は、複数の補強部材701、702、703、704を取り付ける前と取り付けた後を示す光走査装置の外部の斜視図である。補強部材701、702、703、704の材質や固定方法は、実施例1における補強部材401、402、403、404と同じくアルミ部材ビスにより固定している。これにより、図5で丸く囲った側壁間の角度が保証されて壁を内側に倒す力に対して抗力が増すため、駆動モータ218の軸受けが温度上昇しても底面がすり鉢状に変形することができず、結果的に筐体219全体の変形を抑制することができる。

0044

(実施例3)
図8は、実施例3を示す図である。実施例3は、実施例2と同じく筐体219の隣り合う側壁同士を補強するものであるが、その固定の仕方が実施例2と異なる。実施例2では、筐体219の側壁の複数の面に沿うように補強部材701、702、703、704を固定していたが、実施例3では対象側面(図8中側壁801及び側壁802)から一度リブを張り出し、その張り出されたリブに補強部材803を固定している。

0045

この効果としては、変形抑制効果は実施例2における補強部材701、702、703、704と同等であるが、実施例2の形状では補強部材701、702、703、704取付け時に側方からネジ止めすることになり、上方からネジ止めする場合と比べると、ネジ穴視認性や締め込み時トルクの加え方などについて作業性が劣る。また、それらを改善するために上方からネジ止めしようとすると、一度筐体219の姿勢を変えて補強部材701、702、703、704のいずれかを上にむけなければならず、組立工程の増加を招くことなる。それに対して、実施例3の形状であれば、補強部材803とその他の部品の組み込み方向を同じにすることができるため、筐体219の姿勢を変えずに一方向から補強部材803をネジ固定でき、装置組み立て時の作業性が大幅に向上する。

0046

なお、ここまで各々の実施例を独立した例として述べてきたが、例えば実施例1と実施例2、もしくは実施例1と実施例3は、一つの筐体219に対して同時に実施することが可能であり、それらを組み合わせることでより効果を得られる場合も考えられる。

0047

218駆動モータ
219筐体
220 底面
221側壁
401、402、403、404 補強部材

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