図面 (/)

技術 高炉の装入物分布設定支援装置、及び高炉の装入物分布設定支援方法

出願人 株式会社神戸製鋼所
発明者 大塚喜久平井真前田智徳
出願日 2010年11月18日 (10年0ヶ月経過) 出願番号 2010-258110
公開日 2012年6月7日 (8年5ヶ月経過) 公開番号 2012-107298
状態 特許登録済
技術分野 鉄の製造
主要キーワード 目標分布 基準体積 設定支援装置 修正範囲 表面プロフィール プロフィールメータ 層厚分布 傾動角
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2012年6月7日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (20)

課題

高炉操業において目標とする装入物分布が与えられたときに、この装入物分布を高炉の操業条件が考慮された分布に容易に修正できる高炉の装入物分布設定支援装置、及び高炉の装入物分布設定支援方法を提供する。

解決手段

本発明は、基準の装入物分布(基準分布)を取得する工程と、当初の目標としての装入物分布(当初分布)を取得する工程と、基準分布から鉱石層及びコークス層合計体積に対する鉱石層の体積比率を求める工程と、当初分布から鉱石層及びコークス層の合計体積に対する鉱石層の体積の比率を求める工程と、この両比率の差が所定の閾値以下の場合は基準分布の前記比率を求めた当初分布を目標とする装入物分布として決定し、差が閾値よりも大きい場合は当初分布の一部を修正した分布を取得して当初分布とし、この当初分布から前記比率を求める工程に戻る工程と、を備えることを特徴とする。

概要

背景

高炉を安定して操業するための重要な指標として、高炉の炉頂部における装入物分布層厚比分布)がある。この装入物分布とは、炉内に交互に積層される鉱石層コークス層との層厚をそれぞれLOとLCとしたときに、これらの比であるLO/(LO+CO)の炉半径方向の各位置における分布状態のことである(図19参照)。

この装入物分布は、装入物層上面の形状(表面プロフィール)に基づく層厚分布から求められる。具体的に、鉱石コークス等の装入物が炉内に装入される毎に、マイクロ波反射を利用するプロフィールメーター等によって表面プロフィールが直接測定される。そして、この測定結果から鉱石層の層厚分布とコークス層との層厚分布がそれぞれ求められ、これらの層厚分布から装入物分布が求められる。

また、別の方法として、シミュレーションモデルを用いて装入物分布を求める方法が知られている(特許文献1参照)。具体的には、過去の実績データから装入条件と表面プロフィールとの関係を割り出し、種々の装入条件(例えば、ムーバルアーマのアーマストローク、シュート傾動角、装入物の装入重量、サウジングレベル等)を計算条件として表面プロフィールを算出する。そして、この表面プロフィールに基づいて各層の層厚分布を推定し、これにより装入物分布を求める。

これらの方法によって得られた装入物分布に基づいて操業することにより、高炉の安定した操業が可能となる。具体的には、操業中の高炉において前記の方法により装入物分布を監視し、装入物分布が安定した操業に適した分布状態から外れたときにこの装入物分布が高炉の安定操業に適した分布状態となるように操業条件を変更する。

概要

高炉の操業において目標とする装入物分布が与えられたときに、この装入物分布を高炉の操業条件が考慮された分布に容易に修正できる高炉の装入物分布設定支援装置、及び高炉の装入物分布設定支援方法を提供する。本発明は、基準の装入物分布(基準分布)を取得する工程と、当初の目標としての装入物分布(当初分布)を取得する工程と、基準分布から鉱石層及びコークス層の合計体積に対する鉱石層の体積比率を求める工程と、当初分布から鉱石層及びコークス層の合計体積に対する鉱石層の体積の比率を求める工程と、この両比率の差が所定の閾値以下の場合は基準分布の前記比率を求めた当初分布を目標とする装入物分布として決定し、差が閾値よりも大きい場合は当初分布の一部を修正した分布を取得して当初分布とし、この当初分布から前記比率を求める工程に戻る工程と、を備えることを特徴とする。

目的

そこで、高炉の操業において目標とする装入物分布が与えられたときに、この装入物分布を実際の高炉の操業条件が考慮された分布に容易に修正できる高炉の装入物分布設定支援装置、及び高炉の装入物分布設定支援方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

高炉炉頂部において交互に積層される鉱石層コークス層との所定の炉半径の各位置における層厚比分布である装入物分布の設定を支援する装置であって、前記高炉の操業において基準となる装入物分布である基準分布を取得する基準分布取得部と、前記高炉の操業において前記基準分布から変更する当初の目標としての装入物分布である当初分布を取得する当初分布取得部と、前記基準分布取得部で取得する基準分布から当該基準分布における鉱石層及びコークス層の合計体積に対する前記鉱石層の体積比率である基準分布体積比を求める第1体積比導出部と、前記当初分布取得部で取得する当初分布から当該当初分布における鉱石層及びコークス層の合計体積に対する前記鉱石層の体積の比率である当初分布体積比を求める第2体積比導出部と、前記基準分布の分布形状及び前記当初分布の分布形状をそれぞれ表示すると共に、前記基準分布体積比と前記当初分布体積比との大小関係についての情報を表示する表示部と、を備える高炉の装入物分布設定支援装置

請求項2

請求項1に記載の高炉の装入物分布設定支援装置において、前記当初分布体積比が前記基準分布体積比と一致若しくは略一致するように当初分布を修正する分布修正部を備える高炉の装入物分布設定支援装置。

請求項3

請求項2に記載の高炉の装入物分布設定支援装置において、前記当初分布の前記高炉の半径方向における修正範囲、この修正範囲内の所定位置、及び当該当初分布の前記所定位置における値に対する修正量を取得する修正情報取得部を備え、前記分布修正部は、前記修正範囲の炉心側の端部位置での当初分布の値の修正量を0とし、この位置から炉壁側に向かうに従って前記修正量が大きくなって前記所定位置で最大となり、当該所定位置から前記炉壁側に向かうに従って前記修正量が小さくなって前記修正範囲の炉壁側の端部位置で修正量が0となるように前記当初分布の前記修正範囲内の各位置における値をそれぞれ修正し、前記第2体積比導出部は、前記分布修正部が修正した当初分布である修正分布から当該修正分布における鉱石層及びコークス層の合計体積に対する前記鉱石層の体積の比率である修正分布体積比を求め、前記表示部は、前記修正分布の分布形状を表示すると共に、前記基準分布体積比と前記修正分布体積比との大小関係についての情報を表示する高炉の装入物分布設定支援装置。

請求項4

請求項3に記載の高炉の装入物分布設定支援装置において、前記分布修正部は、前記炉心側の端部位置から前記所定位置まで一定の増加率で修正量が増えると共に前記所定位置から前記炉壁側の端部位置まで一定の減少率で修正量が減るように前記当初分布を修正する高炉の装入物分布設定支援装置。

請求項5

高炉の炉頂部において交互に積層される鉱石層とコークス層との所定の炉半径の各位置における層厚比の分布である装入物分布の設定を支援する装置であって、前記高炉の操業において基準となる装入物分布である基準分布を取得する基準分布取得部と、前記高炉の操業において前記基準分布から変更する当初の目標としての装入物分布である当初分布を取得する当初分布取得部と、前記基準分布取得部で取得する基準分布から当該基準分布における鉱石層及びコークス層の合計体積に対する前記鉱石層の体積の比率である基準分布体積比を求める第1体積比導出部と、前記当初分布取得部で取得する当初分布から当該当初分布における鉱石層及びコークス層の合計体積に対する前記鉱石層の体積の比率である当初分布体積比を求める第2体積比導出部と、前記当初分布体積比が前記基準分布体積比と一致若しくは略一致するように当初分布を修正する分布修正部と、前記基準分布の分布形状及び前記当初分布の分布形状をそれぞれ表示する表示部と、を備える高炉の装入物分布設定支援装置。

請求項6

請求項5に記載の高炉の装入物分布設定支援装置において、前記当初分布の前記高炉の半径方向における修正範囲及び前記修正範囲内の所定位置を修正情報として取得する修正情報取得部と、前記修正情報取得部で取得する修正情報に基づいて当初分布を修正し、この修正した当初分布である修正分布における鉱石層及びコークス層の合計体積に対する前記鉱石層の体積の比率である修正分布体積比を求める第3体積比導出部と、前記修正情報取得部が取得する修正範囲内の所定位置における前記当初分布の値の修正量を決定する修正量決定部と、前記修正量決定部で決定される修正量と前記修正情報部で取得される修正情報とに基づいて前記当初分布取得部が取得する当初分布の前記修正範囲内の各位置における値をそれぞれ修正して目標とする装入物分布である目標分布を決定する分布決定部と、を備え、前記第3体積比導出部は、前記修正情報取得部が前記修正情報を取得すると前記当初分布の前記所定位置における値の修正量として所定の値を設定し、この所定の値を変化させつつ修正量毎に当該修正量と前記修正情報取得部で取得される修正情報とに基づいて前記当初分布の前記修正範囲内の各位置における値をそれぞれ修正した修正分布を求めると共にこれら修正分布毎に修正分布体積比をそれぞれ求め、各修正分布体積比と当該修正分布体積比を求めるときに用いられた前記修正量とを関連付けてそれぞれ格納し、前記修正量決定部は、前記第3体積比導出部に格納される各修正分布体積比とこれを求めるときに用いられる前記修正量とから、修正分布体積比と基準分布体積比との差の二乗が最も小さくなるときの修正量を求めてこれを最大修正量とし、前記分布決定部は、前記修正範囲の炉心側の端部位置での当初分布の値の修正量を0とし、この位置から炉壁側に向かうに従って前記修正量が大きくなって前記所定位置で前記最大修正量となり、当該所定位置から前記炉壁側に向かうに従って前記修正量が小さくなって前記修正範囲の炉壁側の端部位置で修正量が0となるように前記当初分布取得部が取得する当初分布を修正して目標分布とし、前記表示部は、目標分布の分布形状を表示する高炉の装入物分布設定支援装置。

請求項7

高炉の炉頂部において交互に積層される鉱石層とコークス層との所定の炉半径の各位置における層厚比の分布である装入物分布の設定を支援する方法であって、前記高炉の操業において基準となる装入物分布である基準分布を取得する基準分布取得工程と、前記高炉の操業において前記基準分布から変更する当初の目標としての装入物分布である当初分布を取得する当初分布取得工程と、前記基準分布取得工程で取得された基準分布から当該基準分布における鉱石層及びコークス層の合計体積に対する前記鉱石層の体積の比率である基準分布体積比を求める第1体積比導出工程と、前記当初分布取得工程で取得された当初分布から当該当初分布における鉱石層及びコークス層の合計体積に対する前記鉱石層の体積の比率である当初分布体積比を求める第2体積比導出工程と、前記基準分布体積比と前記当初分布体積比との差が所定の閾値以下の場合は前記基準分布体積比を求めるときに用いた当初分布を目標とする装入物分布として決定する一方、前記差が前記閾値よりも大きい場合は前記当初分布取得工程で取得した当初分布の一部を修正した修正分布を取得してこれを当初分布とすると共に前記第2体積比導出工程に戻る判断工程と、を備える高炉の装入物分布設定支援方法

技術分野

0001

本発明は、操業中の高炉炉頂部における目標とする装入物分布を設定するときに、高炉操業条件整合するような装入物分布を設定するのを支援する高炉の装入物分布設定支援装置、及び高炉の装入物分布設定支援方法に関する。

背景技術

0002

高炉を安定して操業するための重要な指標として、高炉の炉頂部における装入物分布(層厚比分布)がある。この装入物分布とは、炉内に交互に積層される鉱石層コークス層との層厚をそれぞれLOとLCとしたときに、これらの比であるLO/(LO+CO)の炉半径方向の各位置における分布状態のことである(図19参照)。

0003

この装入物分布は、装入物層上面の形状(表面プロフィール)に基づく層厚分布から求められる。具体的に、鉱石コークス等の装入物が炉内に装入される毎に、マイクロ波反射を利用するプロフィールメーター等によって表面プロフィールが直接測定される。そして、この測定結果から鉱石層の層厚分布とコークス層との層厚分布がそれぞれ求められ、これらの層厚分布から装入物分布が求められる。

0004

また、別の方法として、シミュレーションモデルを用いて装入物分布を求める方法が知られている(特許文献1参照)。具体的には、過去の実績データから装入条件と表面プロフィールとの関係を割り出し、種々の装入条件(例えば、ムーバルアーマのアーマストローク、シュート傾動角、装入物の装入重量、サウジングレベル等)を計算条件として表面プロフィールを算出する。そして、この表面プロフィールに基づいて各層の層厚分布を推定し、これにより装入物分布を求める。

0005

これらの方法によって得られた装入物分布に基づいて操業することにより、高炉の安定した操業が可能となる。具体的には、操業中の高炉において前記の方法により装入物分布を監視し、装入物分布が安定した操業に適した分布状態から外れたときにこの装入物分布が高炉の安定操業に適した分布状態となるように操業条件を変更する。

先行技術

0006

特開2001−323306号公報

発明が解決しようとする課題

0007

高炉操業に関する知見を有する高炉技術者であれば、現状の装入物分布の分布形状が与えられれば、この分布形状に基づいてその一部を変更すること等により高炉の安定操業に適した装入物分布を想定することができる。この方法によれば、高炉における現状の装入物分布が得られれば、計算機等によって複雑な演算を行うことなく、その分布形状から高炉の安定操業に適した目標とすべき装入物分布(目標分布)を容易且つ迅速に得ることができる。

0008

しかし、このように求められた目標分布はその分布形状のみに着目して求められたものであり、実際の高炉の操業条件が考慮されていないため、高炉の装入物分布が前記の目標分布となるような操業条件を求めてこの条件により高炉の操業を行っても、実際の高炉の装入物分布は目標分布と異なった分布形状となる可能性が高い。

0009

そこで、高炉の操業において目標とする装入物分布が与えられたときに、この装入物分布を実際の高炉の操業条件が考慮された分布に容易に修正できる高炉の装入物分布設定支援装置、及び高炉の装入物分布設定支援方法を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0010

そこで、上記課題を解消すべく、本発明は、高炉の炉頂部において交互に積層される鉱石層とコークス層との所定の炉半径の各位置における層厚比の分布である装入物分布の設定を支援する装置であって、前記高炉の操業において基準となる装入物分布である基準分布を取得する基準分布取得部と、前記高炉の操業において前記基準分布から変更する当初の目標としての装入物分布である当初分布を取得する当初分布取得部と、前記基準分布取得部で取得する基準分布から当該基準分布における鉱石層及びコークス層の合計体積に対する前記鉱石層の体積比率である基準分布体積比を求める第1体積比導出部と、前記当初分布取得部で取得する当初分布から当該当初分布における鉱石層及びコークス層の合計体積に対する前記鉱石層の体積の比率である当初分布体積比を求める第2体積比導出部と、前記基準分布の分布形状及び前記当初分布の分布形状をそれぞれ表示すると共に、前記基準分布体積比と前記当初分布体積比との大小関係についての情報を表示する表示部と、を備える。

0011

本発明によれば、基準分布及び当初分布の分布形状が表示されると共に基準分布体積比と当初分布体積比との大小関係についての情報が表示されるため、この表示を確認しつつ当初分布を修正することにより、前記当初分布の分布形状が高炉の操業条件を考慮した分布形状(目標分布)となるように前記当初分布を容易に修正することができる。これにより、例えば、高炉の操業条件を考慮せずに装入物分布の分布形状のみに着目して目標とする装入物分布(当初分布)を設定しても、表示部の表示を確認しつつ当該当初分布を修正することにより、高炉の操業条件が考慮された分布となるように当該当初分布を容易に修正することができる。

0012

その結果、当初分布の分布形状と近似し且つ高炉の操業条件が考慮された装入物分布(目標分布)を容易に設定することができ、高炉の装入物分布がこの修正後の当初分布(目標分布)となるような操業条件を求めてその条件により高炉の操業を行うことにより、高炉の装入物分布を目標分布若しくはこれと近似した分布形状とすることができる。

0013

本発明に係る高炉の装入物分布設定支援装置が、前記当初分布体積比が前記基準分布体積比と一致若しくは略一致するように当初分布を修正する分布修正部を備えることにより、高炉の操業条件を考慮した分布形状(目標分布)となるように当初分布をより容易に修正することが可能となる。即ち、当初分布体積比が基準分布体積比と一致若しくは略一致するように分布修正部が当初分布を修正するため、最初に設定した目標とする分布(当初分布)の分布形状と近似し且つ実際の高炉操業における1バッチあたりの鉱石及びコークスの各装入量(鉱石層及びコークス層の各体積)と整合した分布形状となるように、当初入力分布をより容易に修正することができる。

0014

例えば、前記高炉の装入物分布設定支援装置が前記当初分布の前記高炉の半径方向における修正範囲、この修正範囲内の所定位置、及び当該当初分布の前記所定位置における値に対する修正量を取得する修正情報取得部を備えてもよい。この場合、前記分布修正部は、前記修正範囲の炉心側の端部位置での当初分布の値の修正量を0とし、この位置から炉壁側に向かうに従って前記修正量が大きくなって前記所定位置で最大となり、当該所定位置から前記炉壁側に向かうに従って前記修正量が小さくなって前記修正範囲の炉壁側の端部位置で修正量が0となるように前記当初分布の前記修正範囲内の各位置における値をそれぞれ修正し、前記第2体積比導出部は、前記分布修正部が修正した当初分布である修正分布から当該修正分布における鉱石層及びコークス層の合計体積に対する前記鉱石層の体積の比率である修正分布体積比を求め、前記表示部は、前記修正分布の分布形状を表示すると共に、前記基準分布体積比と前記修正分布体積比との大小関係についての情報を表示する。

0015

かかる構成によれば、当初分布の炉半径方向における修正範囲と、この修正範囲内で当初分布の値を最も大きく修正する位置及びこの位置での修正量とを決めてこれらを修正情報取得部に取得させるだけで、当初分布の修正範囲内での各位置における修正量が自動的に求められ、これに基づいて当初分布が自動的に修正される。このとき、基準分布と当初分布とが表示されるため、これに基づいて前記修正範囲と前記最も大きく修正する位置とこの位置での修正量とを適切に設定することが容易になる。また、修正分布の分布形状が表示されることによって修正分布が目標とする分布形状となっているか否かを容易に確認することができると共に、基準分布体積比と修正分布体積比との大小関係についての情報が表示されることによって修正分布が操業条件を考慮された分布となっているか否かを容易に確認することができる。

0016

また、当初分布の一部を修正するようにして当初分布の全体を修正する場合に比べて演算量を少なくし、これにより、修正された当初分布の分布形状及びこの修正された当初分布における当初分布体積比をより短い時間で求めることが可能となる。その結果、当初分布から、これを修正して操業条件が考慮された装入物分布(目標分布)を早く求めることが可能となる。しかも、修正範囲の炉心側の端部位置での当初分布の修正量を0とし、炉壁側に向かって修正量が徐々に増加して所定位置で最大となり、この所定位置から炉壁側に向かうに従って前記修正量が徐々に小さくなって修正範囲の炉壁側の端部位置で0となるように当初分布の一部を修正することで、修正後の装入物分布(目標分布)が実際の高炉の操業において実現の難しい分布形状(即ち、急激に形状が変化している部分を含む分布形状)になることを防ぐことができる。

0017

この場合、前記分布修正部は、前記炉心側の端部位置から前記所定位置まで一定の増加率で修正量が増えると共に前記所定位置から前記炉壁側の端部位置まで一定の減少率で修正量が減るように前記当初分布を修正することが好ましい。このように修正量の増加率及び減少率を一定にすることで当初分布を修正する際の演算がより容易になり、より短い時間で修正した当初分布の分布形状を得ることが可能となる。

0018

また、上記課題を解消すべく、本発明は、高炉の炉頂部において交互に積層される鉱石層とコークス層との所定の炉半径の各位置における層厚比の分布である装入物分布の設定を支援する装置であって、前記高炉の操業において基準となる装入物分布である基準分布を取得する基準分布取得部と、前記高炉の操業において前記基準分布から変更する当初の目標としての装入物分布である当初分布を取得する当初分布取得部と、前記基準分布取得部で取得する基準分布から当該基準分布における鉱石層及びコークス層の合計体積に対する前記鉱石層の体積の比率である基準分布体積比を求める第1体積比導出部と、前記当初分布取得部で取得する当初分布から当該当初分布における鉱石層及びコークス層の合計体積に対する前記鉱石層の体積の比率である当初分布体積比を求める第2体積比導出部と、前記当初分布体積比が前記基準分布体積比と一致若しくは略一致するように当初分布を修正する分布修正部と、前記基準分布の分布形状及び前記当初分布の分布形状をそれぞれ表示する表示部と、を備えてもよい。

0019

この発明によれば、当初分布の炉半径方向における修正範囲と、この修正範囲内で当初分布の値を最も大きく修正する位置(最大修正位置)とを決めてこれらを修正情報取得部に取得させるだけで、当初分布の修正範囲内での各位置における修正量が自動的に求められ、これに基づいて当初分布が自動的に修正される。しかも、基準分布と当初分布とが表示されるため、これに基づいて前記修正範囲と前記最も大きく修正する位置とを適切に設定することができる。

0020

このように、修正範囲と最大修正位置とを入力することで当初分布が修正される高炉の装入物分布設定支援装置においては、前記当初分布の前記高炉の半径方向における修正範囲及び前記修正範囲内の所定位置を修正情報として取得する修正情報取得部と、前記修正情報取得部で取得する修正情報に基づいて当初分布を修正し、この修正した当初分布である修正分布における鉱石層及びコークス層の合計体積に対する前記鉱石層の体積の比率である修正分布体積比を求める第3体積比導出部と、前記修正情報取得部が取得する修正範囲内の所定位置における前記当初分布の値の修正量を決定する修正量決定部と、前記修正量決定部で決定される修正量と前記修正情報部で取得される修正情報とに基づいて前記当初分布取得部が取得する当初分布の前記修正範囲内の各位置における値をそれぞれ修正して目標とする装入物分布である目標分布を決定する分布決定部と、を備えることが好ましい。この場合、前記第3体積比導出部は、前記修正情報取得部が前記修正情報を取得すると前記当初分布の前記所定位置における値の修正量として所定の値を設定し、この所定の値を変化させつつ修正量毎に当該修正量と前記修正情報取得部で取得される修正情報とに基づいて前記当初分布の前記修正範囲内の各位置における値をそれぞれ修正した修正分布を求めると共にこれら修正分布毎に修正分布体積比をそれぞれ求め、各修正分布体積比と当該修正分布体積比を求めるときに用いられた前記修正量とを関連付けてそれぞれ格納し、前記修正量決定部は、前記第3体積比導出部に格納される各修正分布体積比とこれを求めるときに用いられる前記修正量とから、修正分布体積比と基準分布体積比との差の二乗が最も小さくなるときの修正量を求めてこれを最大修正量とし、前記分布決定部は、前記修正範囲の炉心側の端部位置での当初分布の値の修正量を0とし、この位置から炉壁側に向かうに従って前記修正量が大きくなって前記所定位置で前記最大修正量となり、当該所定位置から前記炉壁側に向かうに従って前記修正量が小さくなって前記修正範囲の炉壁側の端部位置で修正量が0となるように前記当初分布取得部が取得する当初分布を修正して目標分布とし、前記表示部は、目標分布の分布形状を表示する。

0021

かかる構成によれば、基準分布体積比と修正分布体積比との差が小さくなるように当初分布が修正されるため、求められた装入物分布(修正された当初分布)が実際の高炉の操業条件の考慮された分布形状になる。しかも、当初分布を修正して目標分布を求めるときに、修正範囲の炉心側の端部位置での当初分布の修正量を0とし炉壁側に向かって修正量が徐々に増加して所定位置で最大となりこの所定位置から炉壁側に向かうに従って前記修正量が徐々に小さくなって修正範囲の炉壁側の端部位置で0となるように当初分布の一部を修正するため、求められた装入物分布が実際の高炉の操業において実現の難しい分布形状になることを防ぐこともできる。

0022

また、上記課題を解消すべく、本発明は、高炉の炉頂部において交互に積層される鉱石層とコークス層との所定の炉半径の各位置における層厚比の分布である装入物分布の設定を支援する方法であって、前記高炉の操業において基準となる装入物分布である基準分布を取得する基準分布取得工程と、前記高炉の操業において前記基準分布から変更する当初の目標としての装入物分布である当初分布を取得する当初分布取得工程と、前記基準分布取得工程で取得された基準分布から当該基準分布における鉱石層及びコークス層の合計体積に対する前記鉱石層の体積の比率である基準分布体積比を求める第1体積比導出工程と、前記当初分布取得工程で取得された当初分布から当該当初分布における鉱石層及びコークス層の合計体積に対する前記鉱石層の体積の比率である当初分布体積比を求める第2体積比導出工程と、前記基準分布体積比と前記当初分布体積比との差が所定の閾値以下の場合は前記基準分布体積比を求めるときに用いた当初分布を目標とする装入物分布として決定する一方、前記差が前記閾値よりも大きい場合は前記当初分布取得工程で取得した当初分布の一部を修正した修正分布を取得してこれを当初分布とすると共に前記第2体積比導出工程に戻る判断工程と、を備える。

0023

本発明によれば、基準分布体積比と当初分布体積比との差とが十分小さくなるまで当初分布が修正されるため、高炉の操業条件を考慮した分布形状(目標分布)となるように当初分布が確実に修正される。そのため、例えば、高炉の操業条件を考慮せずに装入物分布の分布形状のみに着目して目標とする装入物分布(当初分布)を設定しても、この当初分布が当該当初分布の分布形状と近似し且つ高炉の操業条件が考慮された装入物分布へと確実に修正される。

発明の効果

0024

上より、本発明によれば、高炉の操業において目標とする装入物分布が与えられたときに、この装入物分布を実際の高炉の操業条件が考慮された分布に容易に修正できる高炉の装入物分布設定支援装置、及び高炉の装入物分布設定支援方法を提供することができる。

図面の簡単な説明

0025

第1実施形態に係る高炉の装入物分布設定支援装置の概略構成図である。
前記高炉の装入物分布設定支援装置に入力される基準分布及び当初分布の一例を示す図である。
前記基準分布の分布形状を示す図である。
前記基準分布の分布形状と前記当初分布の分布形状とを示す図である。
(A)は、装入物分布の分布形状を表す関数F(x)を説明するための図であり、(B)は、分布形状に基づいて鉱石及びコークスの体積比を求める方法を説明するための図である。
前記高炉の装入物分布設定支援装置の表示装置に表示される基準分布体積比と当初分布体積比との大小関係についての情報の一例を示す図である。
前記高炉の装入物分布設定支援装置において当初分布を修正するときのフローを示す図である。
第2実施形態に係る高炉の装入物分布設定支援装置の概略構成図である。
前記高炉の装入物分布設定支援装置に入力される当初分布の修正範囲、最大修正位置、及び最大修正位置での修正量の一例を示す図である。
前記高炉の装入物分布設定支援装置の分布修正部において修正される当初分布の炉半径方向における各位置での修正量を説明する図である。
基準分布の分布形状と修正分布の分布形状とを示す図である。
前記高炉の装入物分布設定支援装置の表示装置に表示される基準分布体積比と修正分布体積比との大小関係についての情報の一例を示す図である。
前記高炉の装入物分布設定支援装置に入力される基準分布及び当初分布、並びに、前記分布修正部で求められた当初分布の修正範囲内の各位置での修正量の一例を示す図である。
前記高炉の装入物分布設定支援装置において当初分布を修正して修正分布を求めるときのフローを示す図である。
第3実施形態に係る高炉の装入物分布設定支援装置の概略構成図である。
基準分布の分布形状と当初分布の分布形状とを示す図である。
基準分布の分布形状と修正分布の分布形状とを示す図である。
前記高炉の装入物分布設定支援装置において当初分布を修正して目標分布を求めるときのフローを示す図である。
装入物分布を説明するための図である。

実施例

0026

以下、本発明の第1実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。

0027

高炉の装入物分布設定支援装置(以下、単に「設定支援装置」とも称する。)は、操業中の高炉の炉頂部における目標とする装入物分布を設定するときに、高炉の操業条件と整合するような装入物分布を設定することができるように支援する。この設定支援装置により目標とする装入物分布が設定される高炉は、内部空間を囲う炉本体部を有し、この炉本体部は、炉頂部において、内部空間を囲い且つ水平方向の断面が略円形となる炉壁内面を有する。また、本実施形態において、装入物分布とは、高炉の炉頂部において交互に積層される鉱石層とコークス層との層厚をそれぞれLOとLCとしたときに、これらの比であるLO/(LO+CO)の炉半径方向の各位置における分布状態のことをいう(図19参照)。また、分布形状とは、炉半径の各位置とその位置における層厚比との関係を表した形状である。

0028

具体的に、設定支援装置は、図1に示されるように、支援装置本体20と、支援装置本体20に各種情報を入力する入力装置12と、支援装置本体20に入力された情報や支援装置本体20において処理された情報等を表示する表示装置(表示部)14と、を備える。

0029

入力装置12は、支援装置本体20に接続され、操作者等によって入力された各種情報を出力信号として支援装置本体20に出力する。本実施形態の入力装置12としては、キーボードタッチパネル等が用いられる。

0030

支援装置本体20は、基準分布取得部21と、当初分布取得部22と、第1体積比導出部23と、第2体積比導出部24と、を備える。

0031

基準分布取得部21は、入力装置12から入力された基準分布を取得する。この基準分布は、高炉の操業において基準となる装入物分布である。例えば、本実施形態の基準分布は、操業中の高炉における現在の装入物分布である。具体的に、基準分布取得部21は、基準分布として、高炉の半径方向において炉心から炉壁側に向かう各位置での層厚比を取得する。詳しくは、基準分布取得部21は、炉心から炉壁側に向かって所定距離毎(例えば、0.1m毎)の層厚比を取得する。本実施形態では、図2に示されるように、基準分布と当初分布とが表形式で入力される。この当初分布は、高炉の操業において基準分布から変更するときの当初の目標として設定される装入物分布である。

0032

また、基準分布取得部21は、取得した基準分布(本実施形態では図2の基準分布の欄の各値)から当該基準分布の分布形状を表すグラフを作成し、このデータを表示装置14に出力する。このグラフは、図3に示されるように、縦軸を層厚比とし、横軸を炉半径方向の位置(即ち、炉心からの距離)とするグラフである。

0033

当初分布取得部22は、入力装置12から入力された当初分布を取得する。この当初分布取得部22は、当初分布として、高炉の半径方向において炉心から炉壁側に向かう各位置での当初の目標とする層厚比を取得する。例えば、当初分布取得部22は、基準分布取得部21が層厚比を取得した炉半径方向における各位置と同じ位置(即ち、炉心から炉壁側に向かって所定距離毎(例えば、0.1m毎))における目標とする層厚比を取得する。

0034

本実施形態の当初分布取得部22は、炉半径方向において炉心から炉壁側に向かう0.1m毎の位置での基準分布からの修正量を取得する(図2の修正量の欄を参照)。そして、当初分布取得部22は、取得した炉半径方向の各位置における修正量と、基準分布取得部21が取得した基準分布とから、炉半径方向における各位置での目標とする層厚比(図2の当初分布の欄を参照)を算出する。

0035

これらの炉半径方向の各位置における基準分布からの修正量(又は当初分布)は、表示装置14に表示される基準分布の分布形状から当該装置10の操作者等の知見等に基づいて設定される。例えば、操作者等は、基準分布の炉壁側部分(図3点線楕円で囲った部分)の層厚比が小さいと判断して、この部分の層厚比を大きくする。このように炉壁側の部分の層厚比を大きくするだけでは、基準分布における鉱石層の体積(即ち、鉱石の1バッチあたりの装入量)及びコークス層の体積(即ち、コークスの1バッチあたりの装入量)と、当初分布における鉱石層の体積及びコークス層の体積とが異なった値となる。通常、高炉の操業において装入物分布の分布形状を変更するときには、装入物の装入量を変えずに行われる。そのため、操作者等は、炉半径方向の中間部(図3の点線の四角で囲った部分)の層厚比を小さくして、基準分布における鉱石層及びコークス層の各体積と当初分布における鉱石層及びコークス層の各体積とが大きく変化しないように当初分布を設定する(図4参照)。しかし、このように当初分布が設定されても、この当初分布は、分布形状のみに着目して求められたものであるため、基準分布における鉱石層及びコークス層の各体積と当初分布における鉱石層及びコークス層の各体積との整合が十分ではない。

0036

当初分布取得部22は、取得した当初分布(本実施形態では図2の当初分布の欄の各値)から当該当初分布の分布形状を表すグラフを作成し、このデータを表示装置14に出力する。このグラフも、基準分布のグラフと同様に、縦軸を層厚比とし、横軸を炉半径方向の位置とするグラフである(図4参照)。

0037

第1体積比導出部23は、基準分布取得部21で取得する基準分布から基準分布体積比を求める。この基準分布体積比は、基準分布における鉱石層及びコークス層の合計体積に対する鉱石層の体積の比率である。

0038

ここで、基準分布体積比の具体的な求め方について説明する。

0039

装入物分布y=f(x)は、図5(A)に示されるように、炉中心と炉壁とを含む所定の炉半径方向におけるN点(本実施形態では、炉半径方向において炉心から0.1m毎の位置)での層厚比によって規定され、隣り合う2点間の層厚比は、当該2点間を結ぶ直線により補間されている。

0040

そして、
Vo1:y=f(x),x=0,x=R,x軸で囲まれた面をy軸を回転中心にして回転させたときのこの面の通過領域の体積
Vc1:y=f(x),x=0,x=R,y=1で囲まれた面をy軸を回転中 心にして回転させたときのこの面の通過領域の体積
と定義する。

0041

Vo1+Vc1は、x=0,x=R,y=1で囲まれた面をy軸を回転中心にして回転させたときのこの面の通過領域の体積であるから、



と表せる。この式(1)を変形することで



が得られる。この式(2)によれば、Vo1を与えることによってVc1が求まることがわかる。

0042

Vo1は次のようにして求めることができる。

0043

関数f(x)は、N個の点を直線補間しているので、炉半径方向にN−1個の区間に分けることができ、各区間は、直線で表される。炉心からi個目の区間は、(xi,yi)と(xi+1,yi+1)を結ぶ直線である。図5(B)に示されるy=fi(x),x軸,x=xi,x=xi+1で囲まれた面をy軸を回転中心にして回転させたときのこの面の通過領域の体積をViとすると、fi(x),Viは、以下の式(3)及び式(4)のように求められる。






以下の式(5)に示すように、このViをi=1〜N−1まで足し合わせるとVo1が求まる。



高炉において、鉱石OとコークスCとの層厚の和(LO+LC)は、炉半径方向において一定とみなすことができる。従って、Vo1とVc1との比は、高炉に装入される鉱石OとコークスCとの体積比Vo:Vcと等しい。即ち、



が成り立つ。ここで、Voは、実際に操業中の高炉へ装入される1バッチあたりの鉱石Oの装入量(当該装入物分布における鉱石層の体積)であり、Vcは、実際に操業中の高炉へ装入される1バッチあたりのコークスCの装入量(当該装入物分布におけるコークス層の体積)である。

0044

従って、基準分布体積比は、下記の式(7)によって求められる。

0045

第2体積比導出部24は、当初分布取得部22で取得する当初分布から当初分布体積比を求める。この当初分布体積比は、当初分布における鉱石層及びコークス層の合計体積に対する鉱石層の体積の比率である。第2体積比導出部24は、第1体積比導出部23と同様にして、当初分布体積比を求める。

0046

表示装置14は、液晶モニター等で構成され、基準分布取得部21及び当初分布取得部22からのグラフのデータを受信し、各グラフ(基準分布を表すグラフと当初分布を表すグラフ)を表示する(図4参照)。また、表示装置14は、第1体積比導出部23及び第2体積比導出部24が導出した基準分布体積比と当初分布体積比との大小関係についての情報を表示する。本実施形態の表示装置14では、図6に示されるように、基準分布体積比、当初分布体積比、及び基準分布体積比と当初分布体積比との差が表示される。尚、基準分布体積比と当初分布体積比との大小関係についての情報は、これらに限定されず、例えば、基準分布体積比と当初分布体積比との比等で表されてもよい。

0047

この設定支援装置10によれば、以下のようにして目標とする装入物分布の設定が行われる。

0048

設定支援装置10の操作者等が操業中の高炉の現在の装入物分布を取得し、これを基準分布として入力装置12から入力する。

0049

基準分布取得部21が、入力装置12から入力された基準分布(図2の基準分布の欄参照)を取得し(ステップS1)、表示装置14が基準分布取得部21で作成された基準分布の分布形状(詳しくは、基準分布の分布形状を表すグラフ)を表示する(ステップS2:図3参照)。

0050

当該設定支援装置10の操作者等は、知見等に基づき、この表示された分布形状からその一部を変更することにより高炉の安定操業に適した装入物分布を想定し、これを当初分布として入力装置12から入力する。

0051

当初分布取得部22が、入力装置12から入力された当初分布(図2の当初分布の欄参照)を取得し(ステップS3)、表示装置14が当初分布取得部22で作成された当初分布の分布形状を表示する(ステップS4)。

0052

一方、基準分布取得部21が基準分布を取得すると第1体積比導出部23が基準分布体積比を導出し、当初分布取得部22が当初分布を取得すると第2体積比導出部24が当初分布体積比を導出する。このように基準分布体積比と当初分布体積比とが導出されると、表示装置14は、基準分布体積比、当初分布体積比、及びこれらの差を表示する(ステップS5:図6参照)。

0053

操作者等は、基準分布体積比と当初分布体積比との差が十分に小さければ(例えば、差が基準分布体積比の0.1%未満の場合)、この当初分布を目標とする装入物分布(目標分布)と決定する。そして、操作者等は、高炉の装入物分布がこの目標分布となるような操業条件を求めてその条件により高炉の操業を行うことにより、高炉の装入物分布を目標分布若しくはこれと近似した分布形状とすることができる。尚、上記の基準分布体積比と当所分布体積比との差が基準分布体積比の0.1%未満との記載は説明のための一例を示したものであり、この値に限定されない。

0054

一方、基準分布体積比と当初分布体積比との差が大きければ(例えば、差が基準分布体積比の0.1%以上の場合)、操作者等は、最初に設定した当初分布を修正したものを当初分布として入力装置12に入力する。そうすると、設定支援装置10においてステップS3からステップS5が行われる。操作者等は、基準分布体積比と当初分布体積比との差が十分に小さくなる装入物分布が得られるまでこれを繰り返す。尚、上記の基準分布体積比と当所分布体積比との差が基準分布体積比の0.1%以上との記載は説明のための一例を示したものであり、この値に限定されない。

0055

以上の設定支援装置10によれば、基準分布及び当初分布の分布形状が表示されると共に基準分布体積比と当初分布体積比との大小関係についての情報が表示されるため、この表示を確認しつつ当初分布を修正することにより、前記当初分布の分布形状が高炉の操業条件を考慮した分布形状となるように前記当初分布を容易に修正することができる。これにより、高炉の操業条件を考慮せずに装入物分布の分布形状のみに着目して目標とする装入物分布(当初分布)を設定しても、表示装置14の表示を確認しつつ当初分布を修正することにより、当初分布を高炉の操業条件が考慮された目標分布となるように容易に修正することができる。

0056

その結果、最初に設定された当初分布の分布形状と近似し且つ高炉の操業条件が考慮された装入物分布(目標分布)を設定することができ、高炉の装入物分布がこの修正後の当初分布(目標分布)となるような操業条件を求めてその条件により高炉の操業を行うことにより、高炉の装入物分布を目標分布若しくはこれと近似した分布形状とすることができる。

0057

次に、本発明の第2実施形態について図8図14を参照しつつ説明するが、上記第1実施形態と同様の構成には同一符号を用いると共に詳細な説明を省略し、異なる構成についてのみ詳細に説明する。

0058

本実施形態の支援装置本体20Aは、第1実施形態の支援装置本体20(図1参照)の構成に加え、分布修正部26を備える。この分布修正部26は、当初分布体積比が基準分布体積比と一致若しくは略一致するように当初分布を修正する。即ち、本実施形態の設定支援装置10Aでは、第1実施形態と異なり、当初分布体積比と基準分布体積比とが一致若しくは略一致するように当初分布が自動的に修正される。

0059

具体的に、設定支援装置10Aは、図8に示されるように、支援装置本体20Aと入力装置12と表示装置14Aとを備える。支援装置本体20Aは、基準分布取得部21と当初分布取得部22と第1体積比導出部23と第2体積比導出部24Aとを備えると共に、修正情報取得部25と分布修正部26とを備える。

0060

修正情報取得部25は、入力装置12から入力された各種情報のうち、当初分布の高炉の半径方向における修正範囲、この修正範囲内の所定位置、及び当初分布の所定位置における値に対する修正量とを修正情報として取得する。例えば、修正情報取得部25は、図9に示されるように、炉半径方向における修正範囲の炉心側の端部位置(以下、単に「修正内側位置」とも称する。)及び炉壁側の端部位置(以下、単に「修正外側位置」とも称する。)、修正範囲内の所定の位置として当初分布の値を最も大きく修正する位置(以下、「最大修正位置」とも称する。)、及び、この位置での修正量と、を取得する。

0061

分布修正部26は、修正情報取得部25が取得した修正内側位置、修正外側位置、最大修正位置、及び最大修正位置における修正量に基づいて当初分布の修正範囲内の各位置における値をそれぞれ修正する。具体的に、分布修正部26は、修正内側位置での当初分布の値の修正量を0とし、この位置から炉壁側に向かうに従って修正量が大きくなって最大修正位置で最大となり、当該最大修正位置から炉壁側に向かうに従って修正量が小さくなって修正外側位置で修正量が0となるように当初分布を修正する。このように当初分布の一部を修正することによって、修正後の装入物分布(目標分布)が実際の高炉の操業において実現の難しい分布形状(即ち、急激に形状が変化している部分を含む分布形状)になることを防ぐことができる。

0062

本実施形態の分布修正部26は、図10に示されるように、修正内側位置から最大修正位置まで一定の増加率で修正量が増えると共に最大修正位置から修正外側位置まで一定の減少率で修正量が減るように当初分布を修正する。このように修正量の増加率及び減少率を一定にすることで当初分布を修正する際の演算がより容易になり、より短い時間で修正した当初分布の分布形状を得ることが可能となる。

0063

また、本実施形態の分布修正部26は、修正分布を求めるとこの修正分布の分布形状を表すグラフを作成し、このデータを表示装置14Aに出力する。

0064

第2体積比導出部24Aは、当初分布取得部22で取得する当初分布から当初分布体積比を求めると共に、分布修正部26が修正した当初分布(修正分布)から修正分布体積比を求める。この修正分布体積比は、修正分布における鉱石層及びコークス層の合計体積に対する鉱石層の体積の比率である。第2体積比導出部24Aは、当初分布体積比を求めるときと同様にして、修正分布体積比を求める。

0065

表示装置14Aは、基準分布及び当初分布の他に修正分布を表示することもできる。本実施形態の表示装置14Aは、基準分布と当初分布とを重ねて表示し(図4参照)、分布修正部26で修正分布が求められると、基準分布と修正分布とを重ねて表示する(図11参照)。このように基準分布と当初分布とが重ねて表示されると、これに基づいて当初分布の修正範囲と最大修正位置とこの位置での修正量とを適切に設定することが容易になる。また、修正分布の分布形状が表示されることにより、修正後の分布形状が所望の形状か否かを容易に確認することができる。

0066

本実施形態の表示装置14Aでは、図12に示されるように、基準分布体積比、修正分布体積比、及び基準分布体積比と修正分布体積比との差が表示される。

0067

また、表示装置14Aは、図13に示されるように、分布修正部26が求めた当初分布の修正範囲内の各位置における修正量をそれぞれ表示することも可能である。

0068

この設定支援装置10Aによれば、以下のようにして目標とする装入物分布の設定が行われる。

0069

第1実施形態と同様に、操作者等は、基準分布を入力装置12から入力し、これにより表示装置14Aに表示された基準分布の分布形状に基づいて当初分布を決定する。そして、操作者等は、当初分布を入力装置12から入力する。これにより、設定支援装置10AにおいてステップS1〜ステップS4までが行われる。

0070

操作者等は、表示装置14Aに表示された基準分布の分布形状と当初分布の分布形状とから、体積比を一致若しくは略一致させることを目指して、当初分布の修正範囲、最大修正位置、及びこの最大修正位置における修正量とを決定する。そして、操作者等は、これらを修正情報として入力装置12から入力する。

0071

修正情報取得部25が入力装置12から入力された修正情報を取得し(ステップS6)、分布修正部26は、修正情報取得部25が取得した修正情報に基づいて当初分布を修正する(ステップS7)。分布修正部26が修正分布(修正された当初分布)を求めるとこれをグラフ化して出力し、表示装置14Aがこの修正分布の分布形状を基準分布と共に表示する(図11参照)。

0072

一方、第2体積比導出部24Aは、分布修正部26で修正分布が求められると、この修正分布から修正分布体積比を求める。このように修正分布体積比が求められると、表示装置14Aは、基準分布体積比、修正分布体積比、及びこれらの差を表示する(ステップS8:図12参照)。

0073

操作者等は、基準分布体積比と修正分布体積比との差が十分に小さければ(例えば、差が基準分布体積比の0.1%未満の場合)、この修正分布を目標とする装入物分布(目標分布)とする。そして、操作者等は、高炉の装入物分布がこの目標分布となるような操業条件を求めてその条件により高炉の操業を行うことにより、高炉の装入物分布を目標分布若しくはこれと近似した分布形状とすることができる。尚、上記の基準分布体積比と当所分布体積比との差が基準分布体積比の0.1%未満との記載は説明のための一例を示したものであり、この値に限定されない。

0074

一方、基準分布体積比と当初分布体積比との差が大きければ、操作者等は、修正分布をさらに修正するために、表示装置14Aに表示された修正分布の分布形状を参照しつつ、その修正範囲、最大修正位置、及び最大修正位置における修正量を決定し、入力装置12に入力する。

0075

そうすると、設定支援装置10AにおいてステップS6からステップS8が行われる。操作者等は、基準分布体積比と修正分布体積比との差が十分に小さくなる装入物分布が得られるまでこれを繰り返す。

0076

以上の設定支援装置10Aによれば、当初分布の炉半径方向における修正範囲と、この修正範囲内での最大修正位置と、この最大修正位置での修正量とを決めてこれらを修正情報取得部25に取得させるだけで、当初分布の修正範囲内での各位置における修正量が自動的に求められ、これに基づいて当初分布が自動的に修正される。このとき、基準分布と当初分布とが表示されるため、これに基づいて修正範囲と最大修正位置とこの最大修正位置での修正量とを適切に設定することが容易になる。また、修正分布の分布形状が表示されることで修正分布が目標とする分布形状となっているか否かを容易に確認することができると共に、基準分布体積比と修正分布体積比との大小関係についての情報とが表示されることで修正分布が操業条件を考慮された分布となっているか否かを容易に確認することができる。

0077

また、上記の設定支援装置10Aによれば、当初分布の一部を修正するようにして当初分布の全体を修正する場合に比べて演算量を少なくし、これにより、修正された当初分布の分布形状及びこの修正された当初分布における当初分布体積比をより短い時間で求めることが可能となる。その結果、当初分布から、これを修正して操業条件が考慮された装入物分布(目標分布)を早く求めることが可能となる。しかも、修正範囲の修正内側位置での当初分布の修正量を0とし、炉壁側に向かって修正量が徐々に増加して最大修正位置で最大となり、この最大修正位置から炉壁側に向かうに従って修正量が徐々に小さくなって修正外側位置で0となるように当初分布の一部を修正することで、修正後の装入物分布(目標分布)が実際の高炉の操業において実現の難しい分布形状(即ち、急激に形状が変化している部分を含む分布形状)になることを防ぐことができる。

0078

次に、本発明の第3実施形態について図15図18を参照しつつ説明するが、上記第1実施形態及び第2実施形態と同様の構成には同一符号を用いると共に詳細な説明を省略し、異なる構成についてのみ詳細に説明する。

0079

本実施形態の支援装置本体20Bでは、所定の当初分布を入力した後、表示装置14Bの表示を参考にして求めた当初分布の炉半径方向における修正範囲とこの修正範囲内における最大修正位置とを入力すれば、当該当初分布が高炉の操業条件が考慮された目標分布となるように自動的に修正される。

0080

具体的に、設定支援装置10Bは、図15に示されるように、支援装置本体20Bと入力装置12と表示装置14Bとを備える。支援装置本体20Bは、基準分布取得部21と当初分布取得部22と第1体積比導出部23と第2体積比導出部24とを備えると共に、修正情報取得部25Bと第3体積比導出部27と修正量決定部28と分布決定部29とを備える。

0081

修正情報取得部25Bは、入力装置12から入力された各種情報のうち、当初分布の高炉の半径方向における修正範囲及び最大修正位置を修正情報として取得する。

0082

第3体積比導出部27は、修正情報取得部25Bが取得する修正情報に基づいて当初分布を修正し、この修正した当初分布(修正分布)における鉱石層及びコークス層の合計体積に対する鉱石層の体積の比率である修正体積比を求める。詳しくは、第3体積比導出部27は、修正情報取得部25Bが修正情報を取得すると、当初分布の最大修正位置における値の修正量として所定の値(設定値)を設定し、この設定値を変化させつつ修正量毎に当該修正量と修正情報とに基づいて当初分布の修正範囲内の各位置における値をそれぞれ修正した修正分布を求める。より詳しくは、第3体積比導出部27は、設定値毎に第2実施形態の分布修正部26と同様にして修正分布をそれぞれ求める。即ち、第3体積比導出部27は、修正内側位置での当初分布の値の修正量を0とし、この位置から炉壁側に向かうに従って修正量が大きくなって最大修正位置で最大(設定値)となり、当該最大修正位置から炉壁側に向かうに従って修正量が小さくなって修正外側位置で修正量が0となるように、修正量(設定値)毎に当初分布をそれぞれ修正する。そして、第3体積比導出部27は、これら修正分布毎に修正分布体積比をそれぞれ求める。この修正分布体積比は、第1実施形態における基準体積比と同様にして求められる。

0083

第3体積比導出部27は、設定値毎に修正分布体積比を求めると、各修正分布体積比と当該修正分布体積比を求めるときに用いられた修正量(設定値)とを関連付けてそれぞれ格納する。

0084

修正量決定部28は、修正情報取得部25Bが取得する最大修正位置における当初分布の値の修正量を決定する。具体的に、修正量決定部28は、各修正体積比と基準体積比との差の二乗が最も小さくなるときの修正量(最大修正量)を求める。詳しくは、修正量決定部28は、第3体積比導出部27に格納される各修正分布体積比と第1体積比導出部23で求められた基準分布体積比との差の二乗を求める。そして、修正量決定部28は、差の二乗が最も小さくなるときの修正分布体積比を求め、この修正分布体積比と関連付けて第3体積比導出部27に格納されている修正量(設定値)を最大修正量として取得する。

0085

分布決定部29は、最大修正量と修正情報とに基づいて当初分布取得部22が取得した当初分布の修正範囲内の各位置における値をそれぞれ修正して目標とする装入物分布(目標分布)を決定する。この分布決定部29は、修正範囲と最大修正位置とこの位置における修正量(最大修正量)とに基づいて第2実施形態の分布修正部26と同様にして当初分布を修正し、この修正した当初分布を目標分布とする。具体的に、分布決定部29は、修正内側位置での当初分布の値の修正量を0とし、この位置から炉壁側に向かうに従って修正量が大きくなって最大修正位置で最大修正量となり、当該最大修正位置から炉壁側に向かうに従って修正量が小さくなって修正外側位置で修正量が0となるように当初分布取得部22が取得した当初分布を修正して目標分布とする。

0086

また、分布決定部29は、目標分布を求めるとこの目標分布の分布形状を表すグラフを作成し、このデータを表示装置14Bに出力する。

0087

表示装置14Bは、基準分布の分布形状、当初分布の分布形状、及び目標分布の分布形状を表示する。詳しくは、表示装置14Bは、基準分布の分布形状と当初分布の分布形状とを重ねて表示し(図16参照)、分布決定部29で目標分布が求められると、基準分布と目標分布とを重ねて表示する(図17参照)。

0088

この設定支援装置10Bによれば、以下のようにして目標とする装入物分布の設定が行われる。

0089

第1実施形態と同様に、操作者等は、基準分布を入力装置12から入力し、これにより表示装置14Aに表示された基準分布の分布形状に基づいて当初分布を決定する。そして、操作者等は、当初分布を入力装置12から入力する。これにより、設定支援装置10AにおいてステップS1〜ステップS4までが行われる。本実施形態では、操作者等は、図16に示されるように、基準分布に対して炉壁周辺の層厚比を大きくする当初分布を設定した。

0090

操作者等は、表示装置14Bに表示された基準分布の分布形状と当初分布の分布形状とから、体積比を一致させることを目指して、当初分布の修正範囲、及び最大修正位置を決定する。例えば、本実施形態では、操作者等は、修正範囲を1.5〜2.0mとし、最大修正位置を1.7mにした。そして、操作者等は、これらを修正情報として入力装置12から入力する。

0091

修正情報取得部25Bが入力装置12から入力された修正情報を取得し(ステップS6)、第3体積比導出部27は、修正情報取得部25Bが取得した修正情報に基づいて当初分布を修正し、この修正分布における修正体積比を求める。具体的に、第3体積比導出部27は、当初分布の最大修正位置における値の修正量として所定の値(設定値)を設定し、この設定値を変化させつつ修正量毎に当該修正量と修正情報とに基づいて修正分布をそれぞれ求める(ステップS10)。そして、第3体積比導出部27は、修正分布毎に修正分布体積比をそれぞれ求め、各修正分布体積比と当該修正分布体積比を求めるときに用いられた修正量とを関連付けてそれぞれ格納する(ステップS11)。

0092

第3体積比導出部27に各修正分布体積比とこれに対応する修正量とがそれぞれ格納されると、修正量決定部28が、各修正体積比と基準体積比との差の二乗が最も小さくなるときの修正量を最大修正量として求める(ステップS12)。そして、分布決定部29が、最大修正量と修正情報とに基づいて当初分布を修正して目標とする装入物分布(目標分布)を決定すると共に、表示装置14Bが、基準分布の分布形状と目標分布の分布形状とを表示する(ステップS13:図17参照)。

0093

本実施形態では、当初分布における最大修正位置での値の修正量が−0.0631となり、基準分布体積比と目標分布体積比とが一致する目標分布が得られた。ここで、目標分布体積比とは、目標分布における鉱石層及びコークス層の合計体積に対する鉱石層の体積の比率である。

0094

尚、本実施形態の設定支援装置10Bでは基準分布体積比と目標分布体積比との大小関係についての情報が表示されないが、これに限定されず、表示されてもよい。即ち、設定支援装置10Bにおいて目標分布が求められると、この目標分布から目標分布体積比が求められ、この目標分布体積比と基準分布体積比との差等が表示装置において表示されてもよい。

0095

以上の設定支援装置10Bによれば、当初分布の炉半径方向における修正範囲と、最大修正位置とを決めてこれらを修正情報取得部25Bに取得させるだけで、最大修正位置での修正量と、修正範囲内での各位置における修正量とが自動的に決定され、目標分布が自動的に求まる。このとき、基準分布と当初分布とが表示されるため、これに基づいて修正範囲と最大修正位置とを適切に設定することが容易になる。

0096

この場合、基準分布体積比と修正分布体積比との差が十分小さくなるように自動的に当初分布が修正され、これにより、修正された当初分布(目標分布)が実際の高炉の操業条件の考慮された分布形状になる。

0097

また、第2実施形態同様に、当初分布を修正して目標分布を求めるときに、修正範囲の修正内側位置での当初分布の修正量を0とし、炉壁側に向かって修正量が徐々に増加して最大修正位置で最大となりこの最大修正位置から炉壁側に向かうに従って修正量が徐々に小さくなって修正外側位置で0となるように当初分布の一部を修正するため、求められた目標分布が実際の高炉の操業において実現の難しい分布形状になることを防ぐこともできる。

0098

尚、本発明の高炉の装入物分布設定支援装置、及び高炉の装入物分布設定支援方法は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。

0099

例えば、支援装置本体において、最大修正位置における修正量を決定する具体的方法は、限定されない。具体的に、第3実施形態の支援装置本体10Bは、最大修正位置での修正量の値として所定の値(設定値)を設定し、この修正量を変化させつつ修正量毎に修正分布を求め、修正分布毎に修正分布体積比を求める。そして、支援装置本体10Bは、各修正分布体積比と当該修正分布体積比を求めるときに用いられた修正量(設定値)とから、修正分布体積比と基準分布体積比との差の二乗が最も小さくなるときの修正量を求め、これを最大修正位置での修正量としている。

0100

しかし、これに限定されず、例えば、目標分布体積比を最大修正位置における修正量xの関数としてRa(x)とし、基準分布体積比をRsとし、以下の式(8)に示すようにRa(x)とRsとの差の二乗をf(x)とする。



支援装置本体は、予めこれらRa(x)、Rs、f(x)をそれぞれ格納しておき、当初分布と修正範囲と最大修正位置とを取得したときに、f(x)を最小化するxを求めるようにしてもよい。具体的には、最急降下法等によってf(x)を最小化する。この方法により、図9に示される条件を用いて演算を行うと、最大修正位置での修正量が0.0081となり、f(x)=0.0000となった。即ち、目標分布体積比と基準分布体積比とを一致させることができた。

0101

上記第1から第3実施形態では、当初分布として炉半径方向の各位置における基準分布からの修正量をそれぞれ入力し、これにより前記各位置における層厚比をそれぞれ求めているが、これに限定されない。例えば、当初分布として前記炉半径方向の各位置における当初の目標とする層厚比を直接入力するようにしてもよい。

0102

10,10A,10B高炉の装入物分布設定支援装置
14,14A,14B表示装置(表示部)
20,20A,20B支援装置本体
21基準分布取得部
22当初分布取得部
23 第1体積比導出部
24,24A 第2体積比導出部
25,25B修正情報取得部
26分布修正部
27 第3体積比導出部
28 修正量決定部
29 分布決定部

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

該当するデータがありません

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 日本製鉄株式会社の「 高炉の操業方法及び銑鉄の製造方法」が 公開されました。( 2020/09/24)

    【課題】低コークス比の操業条件において、より安定して継続した操業が可能な高炉の操業方法及び銑鉄の製造方法を提供する。【解決手段】本発明に係る高炉の操業方法は、焼結鉱を少なくとも含む鉄源とコークスとを装... 詳細

  • 日本製鉄株式会社の「 高炉の操業方法及び銑鉄の製造方法」が 公開されました。( 2020/09/24)

    【課題】低コークス比の操業条件において、より安定して継続した操業が可能な高炉の操業方法及び銑鉄の製造方法を提供する。【解決手段】本発明に係る高炉の操業方法は、コークスを少なくとも高炉の炉体の軸心部に装... 詳細

  • JFEスチール株式会社の「 海綿鉄及び還元鉄粉の製造方法」が 公開されました。( 2020/09/17)

    【課題】 初期反応性が高く、酸素と接触した際に速やかに発熱または酸素を吸収させることができ、且つ、保湿性の高い発熱性組成物及び酸素吸収組成物に適した還元鉄粉の製造方法及びその素材となる海綿鉄の製造方... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

該当するデータがありません

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ