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技術 荷役作業車両の管理装置

出願人 住友重機械工業株式会社住友ナコフォ-クリフト株式会社
発明者 古賀方土仲摩行弘日南敦史
出願日 2010年11月15日 (10年1ヶ月経過) 出願番号 2010-254458
公開日 2012年5月31日 (8年7ヶ月経過) 公開番号 2012-101934
状態 特許登録済
技術分野 フォークリフトと高所作業車
主要キーワード 単位負荷 昇降部分 単位消費量 加速レベル 重回帰分析法 多変量解析手法 負荷時間 ニューラルネットワークモデル
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2012年5月31日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (9)

課題

作業環境が異なる場合でも、運転者技能を適切に判定することが可能な指標を提供する荷役作業車両管理装置を提供する。

解決手段

荷役作業車両の管理装置が、処理装置を有する。この処理装置は、荷物を持ち上げて走行する荷役作業車両から取得された運転情報に基づいて、エネルギ消費量、及び作業環境に依存する稼動状況変数を算出する。さらに、算出された稼働状況変数の大きさに応じて、前記エネルギ消費量を正規化して正規化エネルギ消費量を算出する。

概要

背景

荷役作業車両運転状態を把握するための管理装置が提案されている。例えば、急加速レベル、最大速度、ブレーキ回数等の運転変数の中から、燃料単位消費量あたりの合計仕事量に与える影響が大きい運転変数を抽出する。抽出結果に基づいて、燃料の単位消費量あたりの合計仕事量を改善するための指示が出力される。

概要

作業環境が異なる場合でも、運転者技能を適切に判定することが可能な指標を提供する荷役作業車両の管理装置を提供する。 荷役作業車両の管理装置が、処理装置を有する。この処理装置は、荷物を持ち上げて走行する荷役作業車両から取得された運転情報に基づいて、エネルギ消費量、及び作業環境に依存する稼動状況変数を算出する。さらに、算出された稼働状況変数の大きさに応じて、前記エネルギ消費量を正規化して正規化エネルギ消費量を算出する。

目的

本発明の目的は、作業環境が異なる場合でも、運転者の技能を適切に判定することが可能な指標を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

荷物を持ち上げて走行する荷役作業車両から取得された運転情報に基づいて、エネルギ消費量、及び作業環境に依存する稼動状況変数を算出し、算出された稼働状況変数の大きさに応じて、前記エネルギ消費量を正規化して正規化エネルギ消費量を算出する処理装置を有する荷役作業車両の管理装置

請求項2

前記処理装置は、前記正規化エネルギ消費量と、前記稼働状況変数との相関関係に基づいて、前記正規化エネルギ消費量を複数の区分分類する請求項1に記載の荷役作業車両の管理装置。

請求項3

前記エネルギ消費量は、蓄電装置放電量または燃料消費量である請求項1または2に記載の荷役作業車両の管理装置。

請求項4

前記処理装置は、前記荷役作業車両の昇降部分の重量、荷物の重量、荷物を保持していないときの車重、全走行時間、荷物を保持した状態で走行した時間、及び規定値を超えた加速度で走行した時間からなる群より選択された複数の基礎項目の値と、前記エネルギ消費量との関係を、推定モデルとして記憶しており、前記基礎項目の値を取得し、取得された前記基礎項目の値と、前記推定モデルとに基づいて前記エネルギ消費量を算出する請求項1または2に記載の荷役作業車両の管理装置。

請求項5

前記稼働状況変数は、単位荷役回数あたり走行距離である請求項1乃至4のいずれか1項に記載の荷役作業車両の管理装置。

請求項6

前記正規化エネルギ消費量は、単位荷役回数あたりのエネルギ消費量を、荷物の重量、及び単位荷役回数あたりの走行距離に基づいて正規化したものである請求項1乃至5のいずれか1項に記載の荷役作業車両の管理装置。

請求項7

前記処理装置は、識別対象項目ごとに、前記稼働状況変数及び正規化エネルギ消費量を算出し、一方の軸を単位荷役回数あたりの役走行距離とし、他方の軸を前記正規化エネルギ消費量として、前記識別対象項目ごとに算出値プロットしたグラフを、表示装置に表示する請求項1乃至6のいずれか1項に記載の荷役作業車両の管理装置。

請求項8

前記識別対象項目は、ある期間を複数の評価単位期間に区分したときの各評価単位期間、荷役作業車両、荷役作業車両を運転する運転者からなる群より選択された少なくとも1つである請求項7に記載の荷役作業車両の管理装置。

技術分野

0001

本発明は、荷役作業車両運転者技能を判定する指標を提供する荷役作業車両の管理装置に関する。

背景技術

0002

荷役作業車両の運転状態を把握するための管理装置が提案されている。例えば、急加速レベル、最大速度、ブレーキ回数等の運転変数の中から、燃料単位消費量あたりの合計仕事量に与える影響が大きい運転変数を抽出する。抽出結果に基づいて、燃料の単位消費量あたりの合計仕事量を改善するための指示が出力される。

先行技術

0003

特開2009−256081号公報

発明が解決しようとする課題

0004

広い空きスペースがある屋外、あるいは多くの荷物入り組んだ倉庫内等の作業環境が異なる場合に、運転変数を単純に比較することによって作業効率良否を判定することは困難である。

0005

本発明の目的は、作業環境が異なる場合でも、運転者の技能を適切に判定することが可能な指標を提供する荷役作業管理装置を提供することである。

課題を解決するための手段

0006

本発明の一観点によると、荷物を持ち上げて走行する荷役作業車両から取得された運転情報に基づいて、エネルギ消費量、及び作業環境に依存する稼動状況変数を算出し、算出された稼働状況変数の大きさに応じて、前記エネルギ消費量を正規化して正規化エネルギ消費量を算出する処理装置を有する荷役作業車両の管理装置が提供される。

発明の効果

0007

正規化エネルギ消費量を、荷役走行距離と関連付けることにより、作業環境が異なる場合でも、運転者の技能を適切に判定することが可能な指標を提供することができる。

図面の簡単な説明

0008

荷役作業車両の側面図である。
車載管理装置及び荷役作業管理装置のブロック図である。
実施例1の車載管理装置で作成される運転情報の集計表を示す図表である。
実施例1の荷役管理装置で作成される運転情報を示す図表である。
荷役管理装置の表示装置に表示されるグラフである。
実施例2の車載管理装置で作成される運転情報の集計表を示す図表である。
実施例2の荷役管理装置で作成される運転情報を示す図表である。
実施例3の車載管理装置で作成される運転情報の集計表を示す図表である。

実施例

0009

[実施例1]
図1に、実施例1による荷役作業管理装置の管理対象である荷役作業車両の側面図を示す。荷役作業車両10は、フォーク11、車輪12、インストルメントパネル13、ハンドル14、レバー15、及び座席16を含む。図1には、荷役作業車両の例としてフォークリフトを示すが、実施例による荷役作業管理装置の管理対象は、工場、倉庫等の構内で、部品製品等の荷物を持ち上げて走行するその他の車両であってもよい。

0010

荷役作業車両10は、ガソリンエンジン等の内燃機関を駆動原とするいわゆるエンジン車であってもよく、バッテリ等の蓄電装置から供給される電気エネルギで駆動される電気モータ駆動源とするいわゆるバッテリ車であってもよい。以下の説明では、荷役作業車両10がバッテリ車であるとする。

0011

運転者が、座席16に搭乗し、ハンドル14、複数のレバー15、アクセルペダルブレーキペダル、その他の各種スイッチを操作する。これらの操作により、フォーク11の昇降、荷役作業車両10の前進後進右折左折等の動作が行われる。これらの動作を組み合わせることにより、荷物の積み降ろし、搬送等を行うことができる。

0012

図2に、荷役作業車両10に搭載されている車載管理装置20及び荷役作業管理装置50のブロック図を示す。車載管理装置20は、制御装置21、リアルタイムクロックRTC)22、メモリ23、表示装置24、入力装置25、通信回路26、及びインタフェース27を含む。

0013

制御装置21は、CPU、MPU等の演算装置、及び半導体メモリ等の記憶装置を含む。RTC22は、現在時刻計測し、現在時刻情報を制御装置21に送信する。メモリ23は、一時記憶部23a及び情報記憶部23bを含む。一時記憶部23aは、種々のデータを一時的に記憶する。情報記憶部23bは、車両情報を記憶する。表示装置24は、インストルメントパネル13(図1)に搭載され、CRT、液晶表示パネル、またはLED表示パネル等で構成される。入力装置25は、入力キー、及び外部入力装置との接続機能を備える。入力装置25を通して、制御装置21に、入力キーの情報、種々の初期設定情報が入力される。

0014

通信回路26は、ネットワーク40を介して、荷役作業管理装置50と通信を行う。インタフェース27は、荷重測定装置31、車速測定装置32、荷役レバー操作測定装置33、及び揚高測定装置34により測定された測定結果を受信し、制御装置21に入力する。

0015

荷重測定装置31は、フォーク11(図1)が受ける荷重(荷物の重量)を測定する。車速測定装置32は、荷役作業車両の走行速度を測定する。荷役レバー操作測定装置33は、レバー15(図1)のうち荷役レバーの操作量を測定する。揚高測定装置34は、フォーク11の、基準位置からの高さを測定する。

0016

ネットワーク40として、データ通信を行うことができる種々のネットワークを適用することができる。例えば、有線または無線公衆通信回線網、専用通信回線網インターネット携帯電話網イントラネット、またはこれらを組み合わせた通信網を利用することができる。

0017

ネットワーク40に、荷役作業管理装置50が接続されている。荷役作業管理装置50は、処理装置51及び表示装置52を含む。表示装置52は、処理装置51から制御を受けて、画像を表示する。

0018

車載管理装置20及び荷役作業管理装置50の動作を説明する前に、用語の定義を行う。

0019

負荷状態」は、荷重測定装置31で測定された荷重が規定値を超えている状態を意味する。すなわち、フォーク11(図1)で荷物を保持している状態(例えば、パレットが地面から離れて持ち上げられている状態)を意味する。

0020

荷役回数」は、荷物を搬送した回数を意味し、1つの負荷状態が終了するごとに、荷役回数が1回増える。パレットを置いた後、後退することで、1つの負荷状態が終了したと判断される。一例として、荷重測定装置31の測定値によって荷重が無いと判断した後に、後退動作を行うことで、1つの負荷状態が終了したと判断される。ここで、荷物を一時的に接地した後、再度持ち上げて走行を行った場合には、荷役回数は増加しない。すなわち、同じ荷物を何回持ち上げても、荷役回数は1回とされる。

0021

負荷走行距離」は、負荷状態で荷役作業車両が走行した距離を意味する。負荷走行距離は、負荷状態の終了時点における累積距離計の値から、当該負荷状態の開始時点における累積距離計の値を減じることにより算出することができる。

0022

「蓄電装置放電量」は、蓄電装置からの放電電流を時間で積分した値を意味する。蓄電装置の電圧と放電電流との積を時間で積分すると、消費されたエネルギが求まる。蓄電装置の電圧がほぼ一定である場合には、蓄電装置放電量を、エネルギ消費量と等価な物理量として取り扱うことができる。なお、エンジン車の場合には、燃料消費量がエネルギ消費量に相当する。

0023

次に、車載管理装置20の動作について説明する。車載管理装置20は、荷役作業車両10の運転情報を取得し、取得された情報を一時記憶部23aに記憶する。例えば、負荷状態が終了するごとに、当該負荷状態で搬送した荷物の重量(荷重)を、一時記憶部23aに記憶する。

0024

1回の集計期間が終了すると、当該集計期間内に走行した走行距離を算出する。1回の集計期間は、例えば15分である。この走行距離は、当該集計期間の終了時における累積距離計の値から、当該集計期間の開始時における累積距離計の値を減ずることにより算出することができる。さらに、当該集計期間の間における蓄電装置からの放電量を算出する。放電量は、例えば一定のサンプリング時間ごとに放電電流を測定し、測定結果を時間で積分することにより算出することができる。当該集計期間内の走行距離、放電量、及び荷役回数を、一時記憶部23aに記憶する。放電量は、エネルギ消費量を表していると考えることができるため、以下「放電量」を、「エネルギ消費量」という場合がある。

0025

図3に、一時記憶部23aに記憶されるデータの一例を示す。集計期間ごとに、荷役回数、荷役回数分の荷重、及び走行距離、エネルギ消費量が記憶されている。荷重L(i,j)は、i番目の集計期間内に行われたj番目の負荷状態(荷役)の荷重を示す。走行距離D(i)は、i番目の集計期間の間に走行した距離を示す。エネルギ消費量E(i)は、i番目の集計期間の間の蓄電装置から放出されたエネルギ消費量を示す。

0026

車載管理装置20は、図3に示した荷役回数、荷重、走行距離、エネルギ消費量等の運転情報を、一定時間ごと、例えば1日ごとに、荷役作業管理装置50に送信する。

0027

荷役作業管理装置50の処理装置51は、評価単位期間ごとに、単位荷役回数あたりの走行距離(以下、「荷役走行距離」という。)DU(k)、単位荷役回数あたりの荷重LU(k)、単位荷役回数あたりの総重量WU(k)、及び単位荷役回数あたりのエネルギ消費量EU(k)を算出する。「評価単位期間」は、例えば1日とする。ここで、kは、評価単位期間を識別するために評価単位期間に付された通し番号である。

0028

図4に、荷役作業管理装置40によって算出されたデータの一例を示す。単位荷役回数を1回とすると、単位荷役回数あたりの走行距離DU(k)は、k番目の評価単位期間に属する複数の集計期間の走行距離D(i)の合計値を、荷役回数の合計値で除することにより算出される。単位荷役回数あたりの荷重は、k番目の評価単位期間に属する複数の集計期間の荷重L(i,j)の合計値を、荷役回数の合計値で除することにより算出される。すなわち、荷物の平均荷重を意味する。

0029

単位荷役回数あたりの総重量WU(k)は、以下の式で算出される。

0030

WU(k)=WV+LU(k)×(Tl(k)/Tm(k))
ここで、WVは車両重量、Tl(k)は評価単位期間内で負荷状態である時間、Tm(k)は、評価単位期間内で車両が稼動状態である時間である。ここで、「稼動状態」とは、車両に対して何らかの操作が行われている状態、例えば前進、後退、フォークの昇降、フォークを支持するマストの前後傾リーチイン、リーチアウト等の操作が行われて車両が稼動している状態を意味する。

0031

単位荷役回数あたりのエネルギ消費量EU(k)は、k番目の評価単位期間に属する複数の集計期間のエネルギ消費量E(i)の合計値を、荷役回数の合計値で除することにより算出される。算出されたデータは、処理装置51の記憶部に記憶される。

0032

評価単位期間ごとに、荷役走行距離DU、単位荷役回数あたりの荷重LU、エネルギ消費量EUが記憶されている。

0033

処理装置51は、単位荷役回数あたりのエネルギ消費量EUを、単位荷役回数あたりの総重量WU及び荷役走行距離DUに基づいて正規化することにより、正規化エネルギ消費量NEUを算出する。具体的には、正規化エネルギ消費量NEUは、
NEU(k)=EU(k)/(WU(k)×DU(k))
と表すことができる。

0034

なお、常時同じ荷物のみを対象とした作業を行っている場合には、単位荷役回数あたりの総重量WU(k)の変化が少ないため、単位荷役回数あたりのエネルギ消費量EUを、荷役走行距離DUのみに基づいて正規化してもよい。この場合には、正規化エネルギ消費量NEUは、
NEU(k)=EU(k)/DU(k)
と表すことができる。

0035

処理装置51は、荷役走行距離DU(k)と正規化エネルギ消費量NEU(k)とを、両者を関連付けて表示装置52に表示する。

0036

図5に、表示された画像の一例を示す。表示された画像は、横軸を荷役走行距離DUとし、縦軸を正規化エネルギ消費量NEUとして、各評価単位期間の算出値プロットしたグラフである。図5に示したグラフから、荷役走行距離DUと正規化エネルギ消費量NEUとは、荷役走行距離DUが長くなるに従って正規化エネルギ消費量NEUが減少するような相関関係を有することがわかる。

0037

荷役作業を行う際には、正規化エネルギ消費量NEUができるだけ少なくなるような運転を心がけることが好ましい。ところが、正規化エネルギ消費量NEUは、荷役走行距離DUと相関関係を有しているため、荷役走行距離DUを考慮しないで単に正規化エネルギ消費量NEUの大小関係のみに基づいて、運転の良否を判定することは好ましくない。

0038

例えば、図5において、荷役走行距離がDU1、正規化エネルギ消費量がNEU1の点Pに対応する運転と、荷役走行距離がDU2、正規化エネルギ消費量がNEU2の点Qに対応する運転とを比較する。点Qに対応する運転の正規化エネルギ消費量NEU2の方が、点Pに対応する運転の正規化エネルギ消費量NEU1よりも少ない。ところが、荷役走行距離がDU1近傍の正規化エネルギ消費量NEUの分布は、荷役走行距離がDU2近傍の正規化エネルギ消費量NEUの分布よりも、エネルギ消費量が多い方に偏っている。

0039

運転の良否は、この正規化エネルギ消費量NEUの分布の偏りを考慮して判断することが好ましい。そうすると、エネルギ消費の点で、正規化エネルギ消費量が多い点Pに対応する運転の方が、正規化エネルギ消費量が少ない点Qに対応する運転よりも、好ましいと判断される。このように、荷役走行距離DUを考慮して運転の良否を判定することにより、作業構内の広さ等の作業環境の影響を排除し、運転の良否を、より適切に判定することができる。

0040

処理装置51は、正規化エネルギ消費量NEUと、荷役走行距離DUとの相関関係に基づいて、評価単位期間ごとの算出値を複数の区分分類する。図5においては、各算出値が、区分A1、A2、A3の3つに分類されている。例えば、図5に示したように、正規化エネルギ消費量NEUと、荷役走行距離DUとが、右下がりの相関関係を有している場合には、各区分の境界線を右下がりの曲線にすればよい。

0041

以下、3つの区分に分類する手法の一例について説明する。荷役走行距離がDUとDU+ΔDUとの間の値を持つすべての点の正規化エネルギ消費量の分布の標準偏差σを求める。正規化エネルギ消費量NEUの−3σから+3σまでの範囲を3等分する。3等分した3つの範囲を、正規化エネルギ消費量NEUの小さい方から順番に、区分A1、A2、A3と定義する。荷役走行距離DUの全範囲において、同じ方法で区分A1、A2、A3を定義する。なお、標準偏差が−3σ〜3σよりも外側の範囲は、両端の区分A1またはA3に含める。

0042

処理装置51は、正規化エネルギ消費量NEUの算出値がどの区分に属するか視認可能な態様で表示装置52に表示する。図5においては、区分A1、A2、A3に属する点を、それぞれ白丸、白三角クロス記号で表示している。なお、記号の形状ではなく、色分けして表示してもよい。例えば、区分A1、A2、A3に属する点を、それぞれ青色、緑色、及び赤色で表示してもよい。

0043

測定点がどの区分に属するか視認可能な状態で表示することにより、管理者は、各測定点に対応する運転の良否を容易に判定することが可能になる。

0044

上記実施例1では、図5の横軸として荷役走行距離DUを採用したが、運転情報に基づいて算出される変数のうち、作業環境に依存するその他の変数を横軸として採用してもよい。このように、運転情報に基づいて算出される変数を「稼動状況変数」ということとする。例えば、荷物を搬送する際に、荷役作業車両がほとんど同じ経路を走行するが、搬送対象である荷物の重量のばらつきが大きいような作業環境では、荷役走行距離DUを図5の横軸とすると、プロットの横方向のばらつきが小さくなってしまう。

0045

この場合には、単位荷役回数あたりの荷重LUを図5の横軸として採用してもよい。また、荷役走行距離DUがほぼ一定であると考えられるため、単位荷役回数あたりのエネルギ消費量EUを、単位荷役回数あたりの総重量WUのみに基づいて正規化してもよい。この場合には、正規化エネルギ消費量NEUは、
NEU(k)=EU(k)/WU(k)
と表すことができる。

0046

また、図5の横軸として、単位荷役回数あたりの負荷時間負荷稼働時間、稼働時間、またはキーオン時間を採用してもよい。ここで、「負荷時間」は、負荷状態になっている時間を意味する。フォークが荷物を持ち上げた状態で静止し、車両が稼動していない時間も「負荷時間」に含まれる。「稼働時間」は、稼動状態の時間を意味する。フォークがパレットを保持していない状態(無負荷状態)で車両が稼動している時間も「稼働時間」に含まれる。「負荷稼働時間」は、負荷状態であり、かつ稼動状態である時間を意味する。「キーON時間」は、スタートキーがONになっている時間を意味する。

0047

上記実施例1では、図5の縦軸である正規化エネルギ消費量NEUは、単位荷役回数あたりのエネルギ消費量EUを正規化することにより算出したが、単位稼働時間あたりのエネルギ消費量、単位負荷時間あたりのエネルギ消費量、単位負荷稼働時間あたりのエネルギ消費量、単位キーON時間あたりのエネルギ消費量を正規化することにより算出してもよい。

0048

[実施例2]
次に、実施例2について説明する。上記実施例1では、評価単位期間(例えば1日)を識別対象項目として、評価単位期間ごとに運転情報を表すエネルギ消費量等の算出を行った。1つの評価単位期間(1日)に、荷役作業車両の運転者が変わることなく荷役作業が行われる場合には、図5に示した1つの測定点は、1人の運転者の運転技能を表していると考えることができる。

0049

複数台の荷役作業車両が同一構内で運転される場合には、図4に示した運転情報が荷役作業車両ごとに生成される。この場合には、正規化エネルギ消費量を算出する単位(識別対象項目)として、荷役作業車両及び評価単位期間が選択される。すなわち、荷役作業車両ごと、かつ評価単位期間ごとに、正規化エネルギ消費量NEUが算出される。

0050

1つの評価単位期間(1日)に、荷役作業車両の運転者が入れ替わる場合には、「運転者」も識別対象項目に加え、運転者ごとに正規化エネルギ消費量を算出することが好ましい。以下、運転者ごとの算出方法について説明する。

0051

各運転者に、運転者識別番号が予め付与されている。図1に示した荷役作業車両10のインストルメントパネル13に、運転者識別番号入力装置が設置されている。運転者識別番号入力装置は、例えば数字を入力するためのテンキータッチパネル等である。運転者が荷役作業車両を運転する際には、運転者識別番号入力装置から自分の識別番号を入力する。入力された識別番号は、図2に示した制御装置21に送信され、一時記憶部23aに格納される。

0052

図6に、集計期間ごとに集計された運転情報の一例を示す。以下、図3に示した運転情報との相違点について説明する。図6に示す例においては、集計期間ごとに運転者識別番号が格納される。図3に示した2番目の集計期間の間に、識別番号ID1の運転者から識別番号ID2の運転者に入れ替わった場合、図6に示すように、図3の2番目の集計期間を、2番目と3番目との2つの集計期間に分離する。分離された各々の集計期間ごとに、荷役回数、荷重、走行距離、エネルギ消費量が集計される。図3に示した3〜5番目の集計期間は、1つずつずれて、それぞれ4〜6番目の集計期間となる。1つの集計期間の長さを15分に設定している場合、2番目及び3番目の集計期間の長さは、15分よりも短くなる。

0053

図7に、荷役作業管理装置40によって算出された運転情報の一例を示す。以下、図4に示した運転情報との相違点について説明する。図4に示した例では、評価単位期間の長さを1日とし、評価単位期間ごとに、当該評価単位期間に含まれる集計期間の運転情報に基づいて、正規化エネルギ消費量等を算出した。図7に示した例では、1つの評価単位期間内に複数の運転者が運転を行っている場合には、運転者ごとに、正規化エネルギ消費量等を算出する。

0054

例えば、3番目の評価単位期間内に、識別番号ID1の運転者と、識別番号ID2の運転者とが運転を行っている場合、3番目の評価単位期間内で、かつ運転者識別番号ID1による運転の運転情報を、1つの識別対象項目No.3とし、3番目の評価単位期間内で、かつ運転者識別番号ID2による運転の運転情報を、1つの識別対象項目No.4として、両者を区別する。

0055

このように、運転者ごとに正規化エネルギ消費量NEUを算出することにより、技能の高い運転者と技能の低い運転者との運転情報が混合されて平均化されてしまうことが防止される。

0056

[実施例3]
次に、実施例3について説明する。実施例1では、図3に示したように、集計期間内に搬送した荷物ごとに、その荷重が記憶されていた。実施例3では、荷重が頻度データ化される。

0057

図8に、実施例3で作成される運転情報の集計表を示す。以下、図3の集計表との相違点について説明する。荷物の荷重が、L1(kg)未満、L1(kg)以上L2(kg)未満、L2(kg)以上の3段階に区分されている。荷重の区分ごとに、当該集計期間中に搬送された荷物の個数が記憶されている。

0058

実施例1のように、荷物ごとに荷重を記憶するためには、1つの集計期間内に搬送される荷物の最大個数分の記憶領域を確保しておかなければならない。記憶領域を動的に割り当てるとしても、搬送した荷物の個数が増加すると、割り当てるべき記憶領域のサイズが大きくなる。実施例3では、荷重が頻度データ化されるため、搬送される荷物の個数が増加しても、記憶領域の必要サイズは変化しない。

0059

図4に示した単位荷役回数あたりの荷重を算出する際には、荷重の区分の各々について、当該区分の代表荷重の荷物が、当該区分の頻度だけ搬送されたと考えればよい。代表荷重として、例えば荷重の範囲の中心値を採用することができる。なお、両端の区分においては、搬送対象となる荷物の荷重のばらつき等を案して、代表荷重を決定することができる。

0060

[実施例4]
次に、実施例4について説明する。実施例1では、エネルギ消費量を算出するために、蓄電装置からの放電電流を測定した。実施例4では、放電電流は直接測定されない。放電電流以外の種々の運転情報から、エネルギ消費量に大きな影響を及ぼす情報が、基礎項目として抽出される。基礎項目の抽出、及びエネルギ消費量の推定モデルの決定は、多数の運転情報の測定結果に、多変量解析手法や、データマイニング手法ステップワイズ法を使用した重回帰分析法ニューラルネットワークモデル)を適用することにより行うことができる。

0061

推定モデルが決定されると、基礎項目として抽出された運転情報の測定値からエネルギ消費量を推定演算により算出することができる。以下、推定モデルの一例について説明する。

0062

エネルギ消費量Etは、以下の式で推定される。

0063

Et=a1×(Ec+Er) ・・・(1)
ここで、Ecは、荷物の昇降を行うために消費されるエネルギ(荷役エネルギ)であり、Erは車両走行のために消費されるエネルギ(走行エネルギ)であり、a1は、荷物の昇降及び車両走行以外の動作で消費されるエネルギを計上するための定数である。「荷物の昇降及び車両走行以外の動作で消費されるエネルギ」には、例えば、パワーステアリング動作で消費されるエネルギ、種々の制御機器で消費されるエネルギ等が含まれる。これらのエネルギ消費量は、全体の消費量に比べて十分少ないため、個別に測定する代わりに、荷役エネルギEcと走行エネルギErとの和に一定の係数を乗じることにより計上される。定数a1は、1.03程度である。

0064

荷役エネルギEcは、以下の式で推定される。

0065

Ec=Tc×{a2+a3×(Mm+LU)} ・・・(2)
ここで、Tcは、単位期間内に行われた荷役時間の合計であり、Mmは、荷物を積んでいない状態で昇降する際の昇降部分(マスト)の重量であり、LUは、図4に示した単位荷役回数あたりの荷重である。a2及びa3は定数である。「荷役時間」とは、マストの昇降動作を行っている時間を意味する。

0066

走行エネルギErは、以下の式で推定される。

0067

Er=Tr×{a4+a5×(Mf+a6×Ra)} ・・・(3)
Mf=Mf0+LU×(Trc/Tr) ・・・(4)
ここで、Trは単位期間内に走行していた時間(走行時間)であり、Mf0は、荷物を保持していないときの車両の重量であり、Trcは、単位期間内に荷物を保持して走行していた時間(負荷走行時間)であり、Raは、加速度超過率である。加速度超過率Raは、全走行時間に対する、規定の加速度を超えて走行した時間の割合である。規定の加速度は、予め決定されている。a4、a5、a6は定数である。

0068

推定式(1)〜(4)を含む推定モデルは、荷役作業管理装置50の処理装置51に記憶されている。マストの重量Mmは予め測定されている。荷役時間Tc、走行時間Tr、負荷走行時間Trcは、運転中に測定される。単位荷役回数あたりの荷重LUは、図4を参照して説明したように、荷物の荷重、及び荷役回数から算出することができる。処理装置51は、これらの運転情報に基づいて、単位荷役回数あたりのエネルギ消費量EUを推定演算により求める。

0069

上述の推定モデルを用いて推定した蓄電装置の放電量と、実際に放電電流を測定して求めた放電量との差は、実際に放電電流を測定して求めた放電量の±10%以下に納まっていることが確認された。

0070

実施例4では、荷役作業車両に電流計を配置することなく、エネルギ消費量を求めることができる。

0071

上記実施例1〜実施例4では、荷役作業管理装置50(図2)と荷役作業車両10とをネットワーク40を介して接続したが、荷役作業管理装置50を荷役作業車両10に搭載してもよい。

0072

上実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に自明であろう。

0073

10荷役作業車両
11フォーク
12車輪
13インストルメントパネル
14ハンドル
15レバー
16座席
20車載管理装置
21制御装置
22リアルタイムクロック
23メモリ
23a一時記憶部
23b情報記憶部
24表示装置
25入力装置
26通信回路
31荷重測定装置
32車速測定装置
33荷役レバー操作測定装置
34揚高測定装置
40ネットワーク
50荷役作業管理装置
51処理装置
52 表示装置

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