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技術 干渉対物レンズユニット及び当該干渉対物レンズユニットを備えた光干渉測定装置

出願人 株式会社ミツトヨ
発明者 松宮貞行長濱龍也宇佐美敦司
出願日 2010年10月26日 (10年1ヶ月経過) 出願番号 2010-239570
公開日 2012年5月17日 (8年7ヶ月経過) 公開番号 2012-093166
状態 拒絶査定
技術分野 光学的手段による測長計器
主要キーワード 干渉動作 ファインセラミック 熱伸縮性 ピーク位置検出 三次元形状測定装置 干渉対物レンズ インバー合金 ワークメモリエリア
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (12)

課題

環境温度が変化しても干渉縞強度が低下することなく、高精度の測定を行うことのできる干渉対物レンズユニット及び当該干渉対物レンズユニットを備えた光干渉測定装置を提供する。

解決手段

対物レンズ31と、参照ミラー32aの設置された透明部材32と、対物レンズ31からの光を分岐させると共に、参照光測定光とを合成して干渉光として出力させる分岐合成部材33と、少なくとも対物レンズ31を保持し、第1の線膨張係数を有する材料により形成される第1保持枠34と、少なくとも透明部材32を保持し、第2の線膨張係数を有する材料により形成される第2保持枠35と、を備え、所定の使用環境温度の範囲内において使用環境温度に変化が生じた場合、第1保持枠34と第2保持枠35との熱伸縮性の差により、対物レンズ31の焦点位置のずれが補正される。

概要

背景

従来、光の干渉によって生じる干渉縞輝度情報を用いて例えば測定対象物の三次元形状などを精密に測定する三次元形状測定装置などの光干渉測定装置が知られている。
この光干渉測定装置においては、光源広帯域光白色光等)を用いる手法が広く知られている(例えば、特許文献1参照。)。
光源に広帯域光を用いた場合、ピント位置では各波長の干渉縞のピークが重なり合い合成される干渉縞の輝度が大きくなるが、ピント位置から離れるにつれて各波長の干渉縞のピーク位置のずれが大きくなり、次第に合成される干渉縞の輝度の振幅が小さくなっていく。従って、この光干渉測定装置では、視野内の各位置で輝度がピークとなる位置を検出することで、例えば測定対象物の三次元の形状などを測定することができる。

このような光干渉測定装置で用いられる干渉対物レンズには、主にミロータイプ及びマイケルソンタイプがあり、干渉対物レンズの倍率によって高倍率の干渉対物レンズにはミロータイプが、低倍率の干渉対物レンズにはマイケルソンタイプが一般的に用いられている。

図7は、ミロータイプの干渉対物レンズの基本構成を示す模式図であり、図8は、マイケルソンタイプの干渉対物レンズの基本構成を示す模式図である。
図7、8に示すように、対物レンズから出射した光は、ビームスプリッタプリズムなどの分岐合成部材によって、参照ミラーを有する参照光路(図中の破線)と測定対象物を配置した測定光路(図中の実線)とに分岐され、その後、参照ミラーからの反射光参照光)と測定対象物からの反射光(測定光)とが合波される。
このとき、参照光路と測定光路とが、分岐合成部材に対して共役になった場合、参照光と測定光は位相がそろった光波となって強めあい、干渉波となる。
従って、干渉対物レンズを使用するにあたっては、図9に示すように、参照光路と測定光路とが分岐合成部材に対して共役になるように分岐合成部材位置の調整が行われる。
参照光路と測定光路とが分岐合成部材に対して共役な状態では(図10参照)、明暗のはっきりした干渉縞が得られる。

概要

環境温度が変化しても干渉縞強度が低下することなく、高精度の測定を行うことのできる干渉対物レンズユニット及び当該干渉対物レンズユニットを備えた光干渉測定装置を提供する。対物レンズ31と、参照ミラー32aの設置された透明部材32と、対物レンズ31からの光を分岐させると共に、参照光と測定光とを合成して干渉光として出力させる分岐合成部材33と、少なくとも対物レンズ31を保持し、第1の線膨張係数を有する材料により形成される第1保持枠34と、少なくとも透明部材32を保持し、第2の線膨張係数を有する材料により形成される第2保持枠35と、を備え、所定の使用環境温度の範囲内において使用環境温度に変化が生じた場合、第1保持枠34と第2保持枠35との熱伸縮性の差により、対物レンズ31の焦点位置のずれが補正される。

目的

本発明の課題は、環境温度が変化しても干渉縞強度が低下することなく、高精度の測定を行うことのできる干渉対物レンズユニット及び当該干渉対物レンズユニットを備えた光干渉測定装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

光源から出力された光を測定対象物に対して収束させる対物レンズと、前記対物レンズよりも前記測定対象物側に配され、参照ミラーの設置された透明部材と、前記対物レンズを透過してきた光を、前記参照ミラーを有する参照光路と前記測定対象物を配置した測定光路とに分岐させると共に、前記参照ミラーからの反射光と前記測定対象物からの反射光とを合成して干渉光として出力させる分岐合成部材と、少なくとも前記対物レンズを保持し、第1の線膨張係数を有する材料により形成される第1保持枠と、少なくとも前記透明部材を保持し、第2の線膨張係数を有する材料により形成される第2保持枠と、を備え、所定の使用環境温度の範囲内において使用環境温度に変化が生じた場合、前記第1保持枠と前記第2保持枠との熱伸縮性の差により、前記対物レンズの焦点位置のずれが補正されることを特徴とする干渉対物レンズユニット

請求項2

前記第2保持枠は、前記第1の線膨張係数より大きい第2の線膨張係数を有する材料により形成されることを特徴とする請求項1に記載の干渉対物レンズユニット。

請求項3

前記対物レンズは、樹脂素材により形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の干渉対物レンズユニット。

請求項4

請求項1〜3の何れか一項に記載の干渉対物レンズユニットと、前記干渉対物レンズユニットに対して光を出力する光源と、前記参照光路又は前記測定光路の何れか一方の光路長を変化させる光路長可変手段と、前記干渉対物レンズユニットから出力された前記干渉光により干渉画像撮像する撮像手段と、を備えることを特徴とする光干渉測定装置

技術分野

0001

本発明は、干渉対物レンズユニット及び当該干渉対物レンズユニットを備えた光干渉測定装置に関する。

背景技術

0002

従来、光の干渉によって生じる干渉縞輝度情報を用いて例えば測定対象物の三次元形状などを精密に測定する三次元形状測定装置などの光干渉測定装置が知られている。
この光干渉測定装置においては、光源広帯域光白色光等)を用いる手法が広く知られている(例えば、特許文献1参照。)。
光源に広帯域光を用いた場合、ピント位置では各波長の干渉縞のピークが重なり合い合成される干渉縞の輝度が大きくなるが、ピント位置から離れるにつれて各波長の干渉縞のピーク位置のずれが大きくなり、次第に合成される干渉縞の輝度の振幅が小さくなっていく。従って、この光干渉測定装置では、視野内の各位置で輝度がピークとなる位置を検出することで、例えば測定対象物の三次元の形状などを測定することができる。

0003

このような光干渉測定装置で用いられる干渉対物レンズには、主にミロータイプ及びマイケルソンタイプがあり、干渉対物レンズの倍率によって高倍率の干渉対物レンズにはミロータイプが、低倍率の干渉対物レンズにはマイケルソンタイプが一般的に用いられている。

0004

図7は、ミロータイプの干渉対物レンズの基本構成を示す模式図であり、図8は、マイケルソンタイプの干渉対物レンズの基本構成を示す模式図である。
図7、8に示すように、対物レンズから出射した光は、ビームスプリッタプリズムなどの分岐合成部材によって、参照ミラーを有する参照光路(図中の破線)と測定対象物を配置した測定光路(図中の実線)とに分岐され、その後、参照ミラーからの反射光参照光)と測定対象物からの反射光(測定光)とが合波される。
このとき、参照光路と測定光路とが、分岐合成部材に対して共役になった場合、参照光と測定光は位相がそろった光波となって強めあい、干渉波となる。
従って、干渉対物レンズを使用するにあたっては、図9に示すように、参照光路と測定光路とが分岐合成部材に対して共役になるように分岐合成部材位置の調整が行われる。
参照光路と測定光路とが分岐合成部材に対して共役な状態では(図10参照)、明暗のはっきりした干渉縞が得られる。

先行技術

0005

特開2003−148921号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、干渉対物レンズにおいては、位置調整後環境温度が変化すると、光学部材間の間隔や対物レンズの曲率屈折率などが変化するため、対物レンズの焦点距離も変化し、参照光路と測定光路が分岐合成部材に対して非共役となって(図11参照)、その結果、干渉縞強度が低下するという問題がある。
そして、干渉縞強度を保つために、環境温度が変化する度に干渉光学系位置調整を行うのでは、作業が煩雑であるという問題がある。

0007

本発明の課題は、環境温度が変化しても干渉縞強度が低下することなく、高精度の測定を行うことのできる干渉対物レンズユニット及び当該干渉対物レンズユニットを備えた光干渉測定装置を提供することである。

課題を解決するための手段

0008

上記課題を解決するために、
請求項1に記載の発明は、干渉対物レンズユニットにおいて、
光源から出力された光を測定対象物に対して収束させる対物レンズと、
前記対物レンズよりも前記測定対象物側に配され、参照ミラーの設置された透明部材と、
前記対物レンズを透過してきた光を、前記参照ミラーを有する参照光路と前記測定対象物を配置した測定光路とに分岐させると共に、前記参照ミラーからの反射光と前記測定対象物からの反射光とを合成して干渉光として出力させる分岐合成部材と、
少なくとも前記対物レンズを保持し、第1の線膨張係数を有する材料により形成される第1保持枠と、
少なくとも前記透明部材を保持し、第2の線膨張係数を有する材料により形成される第2保持枠と、
を備え、
所定の使用環境温度の範囲内において使用環境温度に変化が生じた場合、前記第1保持枠と前記第2保持枠との熱伸縮性の差により、前記対物レンズの焦点位置のずれが補正されることを特徴とする。

0009

また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の干渉対物レンズユニットにおいて、
前記第2保持枠は、前記第1の線膨張係数より大きい第2の線膨張係数を有する材料により形成されることを特徴とする。

0010

また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の干渉対物レンズユニットにおいて、
前記対物レンズは、樹脂素材により形成されることを特徴とする。

0011

また、請求項4に記載の発明は、光干渉測定装置において、
請求項1〜3の何れか一項に記載の干渉対物レンズユニットと、
前記干渉対物レンズユニットに対して光を出力する光源と、
前記参照光路又は前記測定光路の何れか一方の光路長を変化させる光路長可変手段と、
前記干渉対物レンズユニットから出力された前記干渉光により干渉画像撮像する撮像手段と、
を備えることを特徴とする。

発明の効果

0012

本発明によれば、少なくとも対物レンズを保持し、第1の線膨張係数を有する材料により形成される第1保持枠と、少なくとも参照ミラーの設置された透明部材を保持し、第2の線膨張係数を有する材料により形成される第2保持枠と、を備え、所定の使用環境温度の範囲内において使用環境温度に変化が生じた場合、第1保持枠と第2保持枠との熱伸縮性の差により、対物レンズの焦点位置のずれが補正される。
このため、所定の使用環境温度の範囲内において、使用環境温度が変化しても干渉縞強度が低下することなく、高精度の測定を行うことができる。

図面の簡単な説明

0013

第1実施形態の光干渉測定装置としての三次元形状測定装置の全体構成を示す模式図である。
図1の三次元形状測定装置における干渉対物レンズユニットの構成を示す要部拡大図である。
図1の三次元形状測定装置の制御構成を示すブロック図である。
第1保持枠の作用について説明するための図である。
第2保持枠の作用について説明するための図である。
変形例の干渉対物レンズユニットの構成を示す要部拡大図である。
従来のミロータイプの干渉対物レンズの基本構成を示す模式図である。
従来のマイケルソンタイプの干渉対物レンズの基本構成を示す模式図である。
位置調整について説明するための図である。
参照光路と測定光路が共役な状態を示す図である。
参照光路と測定光路が非共役な状態を示す図である。

実施例

0014

以下、図を参照して、本発明にかかる光干渉測定装置としての三次元形状測定装置(以下、形状測定装置と称する。)について、詳細に説明する。

0015

まず、構成について説明する。
本実施形態における形状測定装置1は、図1に示すように、光出射部10と、光学ヘッド部20と、干渉対物レンズユニット30と、結像レンズ41と、撮像部40と、駆動機構部50と、表示部60と、制御部70と、測定対象物Wを載置するためのステージSと、を備えている。

0016

光出射部10は、広帯域に亘る多数の波長成分を有しコヒーレンシーの低い広帯域光を出力する光源を備え、例えば、ハロゲンLED(Light Emitting Diode)などの白色光源が用いられる。

0017

光学ヘッド部20は、ビームスプリッタ21と、コリメータレンズ22とを備えている。光出射部10から出射した光は、干渉対物レンズユニット30の光軸Lと直角の方向から、コリメータレンズ22を介してビームスプリッタ21に平行に照射され、ビームスプリッタ21からは光軸Lに沿った光が出射されて、干渉対物レンズユニット30に対して上方から平行ビームが照射される。

0018

干渉対物レンズユニット30は、図2に示すように、対物レンズ31と、参照ミラー32a付き透明部材32と、分岐合成部材33と、第1保持枠34と、第2保持枠35と、を備え、所謂ミロータイプと称される構成を成している。
また、干渉対物レンズユニット30の下方には、測定対象物Wが、ステージSに載置されて配されている。

0019

対物レンズ31は、同一光軸L上に上方から順に配された3枚の凸レンズ31a,31b,31cから構成されており、この3枚の凸レンズ31a,31b,31cは、所定の間隔を維持するように、第1保持枠34により保持されている。ビームスプリッタ21から出射された光は、凸レンズ31a,31b,31cを透過することで測定対象物Wに対して収束する。
凸レンズ31a,31b,31cは、樹脂素材を用いて形成されることが好ましい。
これは、樹脂レンズ自体の価格がガラスレンズの価格に比べ非常に安いこと、樹脂レンズはガラスレンズに比べ、その重量が軽いため、装置全体の強度や制御用電力下げられること等の特徴があるためである。
ここで、樹脂レンズの周囲の環境温度による変形率はガラスレンズに比べると大きく、そのため周囲の環境温度に起因して測定精度が低下することが危惧されるが、本発明では、周囲の環境温度に起因して対物レンズが変形し、焦点位置がずれた場合であっても、このずれを補正することができるようになっている。

0020

参照ミラー32a付き透明部材32は、対物レンズ31(凸レンズ31c)の下方に設置され、当該参照ミラー32a付き透明部材32よりも下方に設置される分岐合成部材33により反射されてきた反射光(参照光)Aを、再度、下方に向かって反射させる。
なお、透明部材32とは、例えば、ガラスプラスチックなどからなる透明な板体である。

0021

分岐合成部材33は、例えば、ビームスプリッタであって、対物レンズ31から出射された光を、参照ミラー32aを有する参照光路(図2中の破線)と測定対象物Wを配置した測定光路(図2中の実線)とに分岐させると共に、参照ミラー32aからの参照光Aと測定対象物Wからの反射光(測定光)Bとを合成して干渉光として出力させる。

0022

参照ミラー32a付き透明部材32及び分岐合成部材33は、所定の間隔を維持するように、第2保持枠35により保持されている。

0023

ここで、図2を用いて、干渉対物レンズユニット30上方から、光学ヘッド部20を介して平行ビームが対物レンズ31に入射したことを想定して、干渉動作を説明する。なお、図2中の矢印に沿った光路を用いて説明するが、実際、干渉は光軸Lに対して回転対称に起こる。
まず、入射光は対物レンズ31(凸レンズ31a,31b,31c)で収束光となり、分岐合成部材33に入射する。
入射光は、分岐合成部材33により、参照ミラー32aを有する参照光路(図2の破線)を進む参照光Aと、測定対象物Wを配置した測定光路(図2の実線)を進む測定光Bと、に分岐される。
参照光Aは、参照ミラー32aで反射された後、再び分岐合成部材33で反射され、その後、対物レンズ31を通過する。
一方、測定光Bは、測定対象物Wの一点を照射し、そこで反射された後、分岐合成部材33を透過し、その後、対物レンズ31を通過する。
このとき、参照ミラー32aにて反射された参照光Aと、測定対象物Wにて反射された測定光Bとは、分岐合成部材33により合波されて合成波となる。
合成波は、対物レンズ31で平行ビームとなって上方へ進み、結像レンズ41に入射する(図1の一点鎖線)。その後、合成波は、結像レンズ41で収束して撮像部40に入射し、撮像部40上に結像して干渉画像を形成する。干渉画像は制御部70に取り込まれて画像処理が施される。
ここで、参照光路と測定光路との光路長が等しいときに、参照光Aと測定光Bとは干渉し、観察系において干渉縞が観察される。

0024

第1保持枠34は、対物レンズ31の凸レンズ31a,31b,31cが所定の間隔を維持した状態となるように、これら凸レンズ31a,31b,31cを保持している。
この第1保持枠34は、作業者により予め設定された所定の使用環境温度の範囲内において長さがほぼ変化しない、線膨張係数の小さい材料(低線膨張係数の材料)により形成されており、具体的には、例えば、ステンレスインバー合金ファインセラミックなどにより形成されている。
本実施形態においては、かかる低線膨張係数の材料を、第1の線膨張係数を有する材料とする。
第1保持枠34をこのような材料で形成することで、所定の使用環境温度の範囲内において温度が変化した場合に、凸レンズ31a,31b,31cの間隔が変化するのを極力抑えることができる。即ち、凸レンズ31a,31b,31cの間隔が変化することに起因して焦点距離がずれるのを、極力抑えることができる。

0025

第2保持枠35は、第1保持枠34の外面側に備えられ、第1保持枠34の下端部より下方に延出した延出部において、参照ミラー32a付き透明部材32及び分岐合成部材33を保持している。
この第2保持枠35は、作業者により予め設定された所定の使用環境温度の範囲内において、温度変化に応じて所定量長さが変化する、第1の線膨張係数より大きい第2の線膨張係数を有する材料により形成されており、具体的には、例えば、マグネシウム合金銅合金アルミニウムなどにより形成されている。
ここで、所定の使用環境温度の範囲内において温度が変化した場合、上記した第1保持枠34により凸レンズ31a,31b,31cの間隔が変化するのは極力抑えることができるが、各レンズ自体が変形(膨張)して曲率や屈折率が変化することによって焦点距離がずれてしまう場合がある。特に、凸レンズ31a,31b,31cが樹脂素材である場合、このレンズ自体の変形は顕著である。
そこで、第2保持枠35をこのような材料で形成することで、所定の使用環境温度の範囲内において温度が変化し、対物レンズ31自体の曲率や屈折率が変化して焦点位置がずれた場合に、第2保持枠35が伸長し、この焦点位置のずれが補正されるようになっている。

0026

なお、第1保持枠34及び第2保持枠35は、使用環境温度や対物レンズ31の素材などに応じて、作業者により適宜選択され使用されるものである。
また、第1保持枠34の選択によっては、所定の使用環境温度の範囲内において温度が変化した場合に、凸レンズ31a,31b,31cの間隔が僅かに変化することも考えられるが、その場合には、凸レンズ31a,31b,31cの間隔の変化、及び対物レンズ31自体の曲率や屈折率の変化を足し合わせた結果として発生する焦点距離のずれが補正されるように、第2保持枠35の選択がなされる。

0027

撮像部40は、撮像手段を構成するための2次元の撮像素子からなるCCDカメラ等であり、干渉対物レンズユニット30から出力された合成波(参照光Aと測定光B)の干渉画像を撮像するものである。
撮像部40により撮像された干渉画像の画像データは電気信号として制御部70に取り込まれ、所定の画像処理が施された後、表示部60上に表示される。

0028

駆動機構部50は、制御部70からの移動指令によって、光学ヘッド部20を光軸L方向に移動させる。
対物レンズ31の焦点位置は、測定対象物Wの表面の所定位置に設定されている。
ここで、図2において、分岐合成部材33から参照ミラー32aまでの距離をd1、分岐合成部材33から焦点位置までの距離をd2とすると、d1=d2の位置において光路長差0となる。
従って、駆動機構部50は、測定に際しては、光路長差0(d1=d2)となるように、光学ヘッド部20を光軸L方向に移動させることでd2の距離を調整する。
なお、ステージSを移動させることでd2の距離を調整する構成としても良い。また、分岐合成部材33から参照ミラー32aまでの距離d1を可変とする構成としても良い。
このように、駆動機構部50は、光路長可変手段として、参照光路又は測定光路の何れか一方の光路長を変化させる。

0029

表示部60は、例えば、パーソナルコンピュータなどの搭載されるモニタ等であり、制御部70に取り込まれ、所定の画像処理が施された干渉画像の画像データなどを表示する。

0030

制御部70は、図3に示すように、CPU(Central Processing Unit)71、RAM(Random Access Memory)72、記憶部73、等を備えている。

0031

CPU71は、例えば、記憶部73に記憶されている各種処理プログラムに従って、各種の制御処理を行う。

0032

RAM72は、CPU71により演算処理されたデータを格納するワークメモリエリアを形成している。

0033

記憶部73は、例えば、CPU71によって実行可能なシステムプログラムや、そのシステムプログラムで実行可能な各種処理プログラム、これら各種処理プログラムを実行する際に使用されるデータ、CPU71によって演算処理された各種処理結果のデータなどを記憶する。なお、プログラムは、コンピュータ読み取り可能なプログラムコードの形で記憶部73に記憶されている。

0034

具体的には、記憶部73には、例えば、撮像データ記憶部731、ピーク位置検出プログラム732等が記憶されている。

0035

撮像データ記憶部731は、撮像部40により撮像された干渉画像の画像データを複数枚フレームとして記憶するものである。
なお、撮像データ記憶部731に記憶された画像データは、例えば撮像部40の感度特性等の影響を排除するため、予め作成された補正テーブル等により、干渉強度値などを適正に補正されて、記憶される。

0036

ピーク位置検出プログラム732は、例えば、CPU71に、撮像部40により撮像された干渉画像に基づいて、光路差ゼロの位置において発生した干渉縞のピーク位置を検出する機能を実現させるプログラムである。
具体的に、CPU71は、干渉縞が発生した場合、その干渉縞の強度変化から最大強度を示す位置を光路差ゼロの位置として検出する。
CPU71は、かかるピーク位置検出プログラム732を実行することで、ピーク位置検出手段として機能する。

0037

次に、作用について説明する。
形状測定装置1は、測定に際し、駆動機構部50によって光路長差0(d1=d2)となるように焦点位置の調整を行う。
ここで、上記調整後、環境温度が変化した場合を考える。なお、この環境温度の変化は、作業者により予め設定された温度範囲内のものであるとする。
本実施形態においては、第1保持枠34は、低線膨張係数の材料(第1の線膨張係数を有する材料)により形成されているため、凸レンズ31a,31b,31cの間隔が変化するのを極力抑えることができる。よって、凸レンズ31a,31b,31cの間隔の変化に起因した焦点距離のずれはほぼ抑えることができる。
しかしながら、所定の使用環境温度の範囲内において温度が変化すると、凸レンズ31a,31b,31cの屈折率や曲率の変化によって、図4に示すように、焦点位置のずれが発生することとなる。なお、図4は、焦点位置が遠くなった例である。
つまり、第1保持枠34を低線膨張係数の材料としただけでは、焦点位置のずれを完全に抑えることは難しい。

0038

このとき、本実施形態においては、第2保持枠35は、第1の線膨張係数より大きい第2の線膨張係数を有する材料により形成されているため、温度が変化すると伸長して、図5に示すように、分岐合成部材33の反射位置が下方にシフトし、その結果、参照ミラー32aの反射位置も下方にシフトする。
このように、所定の使用環境温度の範囲内において温度変化が生じた場合、第1保持枠34と第2保持枠35との熱伸縮性の差により、対物レンズ31の焦点位置のずれが補正されることとなる。

0039

以上のように、本実施形態の干渉対物レンズユニット30及び形状測定装置1によれば、少なくとも対物レンズ31を保持し、第1の線膨張係数を有する材料により形成される第1保持枠34と、少なくとも参照ミラー32aの設置された透明部材32を保持し、第2の線膨張係数を有する材料により形成される第2保持枠35と、を備え、所定の使用環境温度の範囲内において使用環境温度に変化が生じた場合、第1保持枠34と第2保持枠35との熱伸縮性の差により、対物レンズ31の焦点位置のずれが補正される。
このため、所定の使用環境温度の範囲内において、使用環境温度が変化しても干渉縞強度が低下することなく、高精度の測定を行うことができる。

0040

また、本実施形態の干渉対物レンズユニット30及び形状測定装置1によれば、第2保持枠35は、第1の線膨張係数より大きい第2の線膨張係数を有する材料により形成されている。
このため、第1保持枠34により、凸レンズ31a,31b,31cの間隔の変化に起因した焦点距離のずれをほぼ抑え、第2保持枠35により、対物レンズ31の曲率・屈折率などの変化に起因した焦点距離のずれを抑えることができる。

0041

また、本実施形態の干渉対物レンズユニット30及び形状測定装置1によれば、対物レンズ31は、樹脂素材により形成されている。
このため、対物レンズ31をガラスで形成した場合と比べ、低コスト化を実現すると共に、装置を軽量化することができる。
ここで、樹脂レンズの周囲の環境温度による変形率はガラスレンズに比べると大きく、そのため周囲の環境温度に起因して測定精度が低下することが危惧されるが、本実施形態によれば、かかる対物レンズ31の変形による焦点位置のずれは補正することができる。
よって、安価な装置でありながら、高精度の測定を行うことができる。

0042

なお、上記実施形態においては、図4、5を用いて焦点距離が遠くなった場合を例示して説明したが、対物レンズ31の収縮などにより、焦点距離が近くなるようにずれる場合には、第2保持枠35を、使用環境温度が高くなると収縮する材料により形成すれば良い。

0043

(変形例)
次に、本発明の変形例について説明する。
変形例においては、ミロータイプの干渉対物レンズユニット30の代わりに形状測定装置1に適用可能な、マイケルソンタイプの干渉対物レンズユニット80について説明する。

0044

干渉対物レンズユニット80は、図6に示すように、対物レンズ81と、参照ミラー82a付き透明部材82と、分岐合成部材83と、第1保持枠84と、第2保持枠85と、等を備えて構成される。

0045

対物レンズ81は、1枚の凸レンズからなり、ビームスプリッタ21から出射された光は、対物レンズ81を透過することで測定対象物Wに対して収束する。なお、対物レンズ81は、対物レンズ31と同一素材にて形成することができる。
なお、ここでは、1枚の凸レンズからなる対物レンズ81を例示したが、対物レンズ81の構成はこれに限定されるものではない。

0046

参照ミラー82a付き透明部材82は、対物レンズ31の下方の一側方に、参照ミラー82aの反射面が対物レンズ81の下面と直交するように配置されている。
なお、透明部材82とは、例えば、ガラスやプラスチックからなる透明な板体である。

0047

分岐合成部材83は、例えば、プリズムであって、対物レンズ81の下方に、その反射面831が対物レンズ81の下面に対して斜めになるように配置されている。

0048

第1保持枠84は、対物レンズ81及び分岐合成部材83を保持している。なお、第1保持枠84は、上述した第1保持枠34と同一素材にて形成することができる。

0049

第2保持枠85は、第1保持枠84の一側方において、参照ミラー82a付き透明部材82を保持している。なお、第2保持枠85は、上述した第2保持枠35と同一素材にて形成することができる。

0050

干渉対物レンズユニット80においては、上方から平行ビームが対物レンズ81に入射した場合、入射光は対物レンズ81で収束光となって、当該対物レンズ81に対して反射面が斜めに配された分岐合成部材83の反射面831に入射する。ここで、入射光は、参照ミラー82aを有する参照光路(図6の破線)を進む参照光Aと、測定対象物Wを配置した測定光路(図6の実線)を進む測定光Bとに分岐する。
参照光Aは、参照ミラー82aで反射され、更に分岐合成部材83の反射面831により反射される。一方、測定光Bは、測定対象物W表面で反射され、分岐合成部材83の反射面831を透過する。
このとき、参照ミラー82aからの参照光Aと測定対象物Wからの測定光Bとは分岐合成部材83の反射面831により合波されて合成波となる。

0051

ここで、本変形例においては、対物レンズ81と分岐合成部材83が、第1保持枠84に保持され、参照ミラー82a付き透明部材82が、第2保持枠85に保持されている。
よって、設定された使用環境温度の範囲内において温度が変化し、焦点位置が変化した場合、第1保持枠84と第2保持枠85との熱伸縮性の差により、対物レンズ81の焦点位置のずれが補正され、参照光Aと測定光Bが共役となる。
具体的には、第2保持枠85は、第1保持枠84の第1の線膨張係数より大きい第2の線膨張係数を有する材料により形成されているため、第2保持枠85が環境温度に応じて伸縮し、焦点距離のずれを抑えることができる。
従って、本変形例においても、温度変化に伴う焦点位置のずれが補正され、干渉縞強度が低下することなく、高精度の測定を行うことができる。

0052

なお、上記実施形態及び変形例においては、対物レンズ31、81が樹脂素材により形成されることとして説明したが、例えばガラス等の既知のものを使用可能であるのは勿論である。何れにおいても、設定した環境温度において起こりうる対物レンズの変形を考慮して第1保持枠及び第2保持枠を選択することで、焦点位置のずれを抑え、干渉縞強度が低下することのない、高精度の測定を行うことができる。

0053

また、上記実施形態及び変形例においては、第2保持枠35、85は、第1保持枠34、84における第1の線膨張係数より大きい第2の線膨張係数を有する材料により形成されることとして説明したが、第1保持枠の第1の線膨張係数の方が、第2保持枠の第2の線膨張係数より大きくなるよう材料を選択することも可能である。
その場合、例えば、対物レンズの変形による焦点位置のずれが第1保持枠により補正され、第2保持枠はほぼ変形しないように、第1保持枠及び第2保持枠の材料を選択がなされる。

0054

1形状測定装置(光干渉測定装置)
10光出射部(光源)
20光学ヘッド部
21ビームスプリッタ
22コリメータレンズ
30、80干渉対物レンズユニット
31、81対物レンズ
32、82透明部材
32a、82a参照ミラー
33、83分岐合成部材
34、84 第1保持枠
35、85 第2保持枠
40撮像部(撮像手段)
41結像レンズ
50駆動機構部(光路長可変手段)
60 表示部
70 制御部
71 CPU
72 RAM
73 記憶部
731 撮像データ記憶部
732ピーク位置検出プログラム
Sステージ
W 測定対象物

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