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課題

硬化性転相インク中に石油硬化性モノマーが存在することが原因で、耐摩耗性接着性オフセット性が悪くなる場合がある。この問題等、硬化性転相インクの問題を解決した硬化性転相インクを提供する。

解決手段

少なくとも1個の官能基を有する少なくとも1つのイソソルビドモノマーを含むインク媒剤を含む、硬化性転相インク組成物。さらに、基板印刷するための硬化性転相インク組成物と、インク吐出するデバイスと、放射線を与えて硬化性転相インク組成物を硬化させる硬化デバイスとを備える、インク印刷デバイスが記載されている。インク印刷デバイスの硬化性転相インク組成物は、少なくとも1個の官能基を有する少なくとも1つのイソソルビドモノマーを含むインク媒剤を含む。

概要

背景

硬化性転相インクは、典型的には、反応性希釈剤としての役割をもつ硬化性モノマーを含有し、硬化性転相インク組成物の主成分であることが多い(50〜約55重量%)。硬化性モノマーの例としては、石油ジオール由来するジアクリレート分子、例えば、プロポキシル化ネオペンチルグリコールジアクリレートが挙げられる。

概要

硬化性転相インク中に石油系硬化性モノマーが存在することが原因で、耐摩耗性接着性オフセット性が悪くなる場合がある。この問題等、硬化性転相インクの問題を解決した硬化性転相インクを提供する。少なくとも1個の官能基を有する少なくとも1つのイソソルビドモノマーを含むインク媒剤を含む、硬化性転相インク組成物。さらに、基板印刷するための硬化性転相インク組成物と、インク吐出するデバイスと、放射線を与えて硬化性転相インク組成物を硬化させる硬化デバイスとを備える、インク印刷デバイスが記載されている。インク印刷デバイスの硬化性転相インク組成物は、少なくとも1個の官能基を有する少なくとも1つのイソソルビドモノマーを含むインク媒剤を含む。なし

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請求項1

少なくとも1個の官能基を有する少なくとも1つのイソソルビドモノマーを含むインク媒剤を含む、硬化性転相インク組成物

請求項2

前記少なくとも1個の官能基が、アクリレートメタクリレート炭素原子が約4〜約20個の脂肪酸アルケンアリルエーテルエポキシドオキセタンからなる群から選択される、請求項1に記載の硬化性転相インク組成物。

請求項3

前記少なくとも1個の官能基がアクリレートである、請求項1に記載の硬化性転相インク組成物。

請求項4

前記少なくとも1つのイソソルビドモノマーが、2個のアクリレート基官能化されている、請求項1に記載の硬化性転相インク組成物。

請求項5

前記少なくとも1つのイソソルビドモノマーが、式(I)であらわされ、式中、R1は、水素原子または少なくとも1個の官能基をあらわし、R2は、水素原子または少なくとも1個の官能基をあらわし、R1およびR2は、両方が水素原子の場合はない、請求項1に記載の硬化性転相インク組成物。

請求項6

前記硬化性転相インク組成物が約60℃〜約90℃の吐出温度を有する場合、前記少なくとも1つのイソソルビドモノマーが、前記硬化性転相インク組成物の約40重量%〜約60重量%含まれる、請求項1に記載の硬化性転相インク組成物。

請求項7

前記インク媒剤が、少なくともゲル化剤と、少なくとも硬化性ワックスと、場合により少なくとも1つの光開始剤とをさらに含む、請求項1に記載の硬化性転相インク組成物。

請求項8

少なくとも1個の官能基を有する少なくとも1つのイソソルビドモノマーを含むインク媒剤と、少なくとも1つの着色剤とを含む、硬化性転相インク組成物。

請求項9

前記少なくとも1つのイソソルビドモノマーが、式(I)であらわされ、式中、R1は、水素原子または少なくとも1個の官能基をあらわし、R2は、水素原子または少なくとも1個の官能基をあらわし、R1およびR2は、両方が水素原子の場合はない、請求項8に記載の硬化性転相インク組成物。

請求項10

基板印刷するための硬化性転相インク組成物と、インク吐出するデバイスと、放射線を与えて前記硬化性転相インク組成物を硬化させる硬化デバイスとを備え、ここで、前記硬化性転相インク組成物が、少なくとも1個の官能基を有する少なくとも1つのイソソルビドモノマーを含むインク媒剤を含む、インク印刷デバイス。

技術分野

0001

本開示は、少なくとも1個の官能基を有する少なくとも1つのイソソルビドモノマーを含む放射線硬化性転相インク、例えば、紫外線硬化性転相インクに関する。

背景技術

0002

硬化性転相インクは、典型的には、反応性希釈剤としての役割をもつ硬化性モノマーを含有し、硬化性転相インク組成物の主成分であることが多い(50〜約55重量%)。硬化性モノマーの例としては、石油ジオール由来するジアクリレート分子、例えば、プロポキシル化ネオペンチルグリコールジアクリレートが挙げられる。

発明が解決しようとする課題

0003

しかし、硬化性転相インクは、例えば、(1)温室ガス蓄積量および/または非生分解性材料の蓄積量を増やしてしまうこと、(2)吐出ライン気泡が生成することによって生じるインク収縮(過剰なインクが出てしまうこと)のような、ある種の問題を引き起こす場合がある。これらの問題は、硬化性転相インク中に石油系硬化性モノマーが存在することが原因である場合があり、これにより、耐摩耗性が悪くなり、接着性が悪くなり、オフセット性が悪くなる場合がある。

課題を解決するための手段

0004

本開示のプロセスは、少なくとも1個の官能基を有する少なくとも1つのイソソルビドモノマーを含むインク媒剤を含む、硬化性転相インク組成物を含む。

0005

また、本開示のプロセスは、少なくとも1個の官能基を有する少なくとも1つのイソソルビドモノマーを含むインク媒剤と、少なくとも1つの着色剤とを含む、硬化性転相インク組成物を含む。

0006

また、本開示のプロセスは、板に印刷するための硬化性転相インク組成物と、インクを吐出するデバイスと、放射線を与えて前記硬化性転相インク組成物を硬化させる硬化デバイスとを備え、前記硬化性転相インク組成物が、少なくとも1個の官能基を有する少なくとも1つのイソソルビドモノマーを含むインク媒剤を含む、インク印刷デバイスを含む。

実施例

0007

用語「官能基」は、例えば、この基が結合する基および分子の化学特性を決定づける様式で整列した原子群を指す。官能基の例としては、アクリレートメタクリレート炭素原子が約4〜約20個の脂肪酸アルケンアリルエーテルエポキシドオキセタンが挙げられる。

0008

用語「硬化性」は、例えば、重合(例えば、遊離ラジカル経路を含む)によって硬化させることが可能な材料、および/または、放射線感受性光開始剤を用いることによって、重合が光によって開始する材料を記述する。用語「放射線硬化性」は、例えば、放射線源光源および熱源を含み、開始剤が存在する状態または存在しない状態を含む)にさらされると硬化する、すべての形態を指す。例示的な放射線硬化技術としては、紫外(UV)光(例えば、波長が200〜400nmの光)を用いる硬化、または、場合により、光開始剤および/または感作剤存在下で、可視光を用いる硬化、場合により、光開始剤が存在しない状態で、電子線照射を用いる硬化、高温熱開始剤(主に、吐出温度では不活性であってもよい)が存在する状態または存在しない状態での熱硬化を用いる硬化、およびこれらの適切な組み合わせが挙げられる。

0009

本明細書で使用される場合、用語「粘度」は、複素粘度を指し、複素粘度は、サンプルに一定の剪断歪みを与えるか、または振れ幅の小さな正弦振動的変形を加えることが可能な機械的なレオメーターによって与えられる、典型的な測定値である。このような装置の例は、Rheometrics Fluid Rheometer RFS3またはARESmechanical spectrometerであり、いずれもTA Instrumentsの一部門であるRheometrics製である。または、剪断応力を加え、得られる歪みを測定する制御式応力装置を用いてもよい。このような装置の例は、現行の主要なレオメーターであり、主な製造業者は、Anton Parr GmbH、Bohlin Instruments、Malvern Instrumentsの一部門、ATSRheosystems and TA Instrumentsである。または、例えば、細管粘度または剪断粘度の過渡測定値のみを測定することが可能な粘度計、例えば、Brookfield Engineering LaboratoriesまたはCannon Instrument Companyによって製造されている粘度計を用いてもよい。

0010

本明細書で使用される場合、用語「インク媒剤」は、着色剤、例えば、少なくとも1個の官能基で官能化されたイソソルビドモノマー、硬化性ワックス、さらなる硬化性モノマーを除く、硬化性転相インク組成物に含まれるすべての成分を指す。

0011

本明細書に記載のインク組成物ゲル状態である場合、インク組成物の粘度は、少なくとも約1,000mPa・sであり、例えば、少なくとも約10,000mPa・s、または少なくとも約100,000mPa・sである。例示的なインク組成物のゲル状態での粘度値は、約103〜約109mPa・s、例えば、約104.5〜約106.5の範囲であってもよい。

0012

硬化性転相インクは、望ましくは、吐出温度での粘度が約15mPa・s未満、例えば、約12mPa・s未満、例えば、約3〜約12mPa・s、例えば、約5〜約10mPa・sである。インク組成物は、110℃未満の温度、例えば、約40℃〜約100℃、または約55℃〜約90℃、例えば、約60℃〜約90℃、または約70℃〜約90℃で吐出させてもよい。さらに、硬化性転相インクは、室温での弾性係数(G’)が、約400Pa〜約2000Pa、例えば、約400Pa〜約1500Pa、約400Pa〜約1000Paであってもよい。硬化性転相インクの凝集性は、室温での弾性係数によってあらわされる。

0013

インク媒剤は、少なくとも1個の官能基を有する少なくとも1つのイソソルビドモノマーを含む。少なくとも1個の官能基は、アクリレート、メタクリレート、炭素原子が約4〜約20個、約5〜16個、約8〜約12個のの脂肪酸、アルケン、アリルエーテル、エポキシド、オキセタンであってもよい。適切なイソソルビドの例としては、米国特許公開第2009/0018300号に記載されているものが挙げられる。さらに、イソソルビドモノマーは、2個以上の官能基を有していてもよい。

0014

少なくとも1個の官能基を有する少なくとも1つのイソソルビドモノマーは、式(I)によってあらわされてもよく、



式中、R1は、水素原子または少なくとも1個の官能基をあらわし、R2は、水素原子または少なくとも1個の官能基をあらわし、R1およびR2は、両方が水素原子の場合はない。以下の式(II)に示されるように、官能化されていないイソソルビドは、(1)2個の縮合したテトラヒドロフラン環のために、V字型化学構造を有しており、(2)異なる反応性を有する2個のヒドロキシル(−OH)官能基を有している。



このように、本明細書に記載のイソソルビドモノマーは、イソソルビド化合物のテトラヒドロフラン環上のヒドロキシル基で官能化されている。

0015

イソソルビドは、酸触媒反応を介するソルビトール脱水を経て得られてもよい。Flecheら、Isosorbide,Starch/Starke、第38巻、1986、pp.26〜30に記載されているように、イソソルビド生成の反応機構は以下のとおりである。



上に示されるように、理論的には、ソルビトール上のそれぞれのヒドロキシル基がプロトン化される可能性があるが、プロトン化は、ほとんどの場合、一級ヒドロキシル基で生じることが多く、これにより、水分子が脱離し、C1位およびC4位で炭素原子が環化することによって1,4モノヒドロソルビトールが生成する。この工程は、C6位に残った一級ヒドロキシル基がプロトン化し、環化して繰り返されてもよく、この場合、C3位とC6位にある炭素原子間に第2の環が生じる。反応容器には、高純度ソルビトール水溶液が入れられる(D−ソルビトール含有量は99%よりも大きい)。イソソルビドを調製する他の方法は、米国特許公開第2009/0259057号に記載されている。

0016

2個のアクリレート官能基で官能化されたイソソルビドモノマーは、以下の反応スキームに示されている様式で作成してもよい。



上に示されるように、官能化イソソルビドモノマーを、所定量のイソソルビドを溶媒(例えば、テトラヒドロフラン(THF)、トルエンジクロロメタンまたはジメチルホルムアミドDMF))に溶解することによって作成してもよい。この溶液を約0℃の温度まで冷却した後、アクリル部分の化合物(例えば、塩化アクリロイル)を加え、沈殿を生成させてもよい。溶媒を減圧下で蒸発させ、沈殿を洗浄した後、イソソルビドジアクリレートが生成してもよい。

0017

2個のアクリレート官能基で官能化されたイソソルビドモノマーは、以下の反応スキームに示されている様式で作成してもよい。



上に示されるように、官能化イソソルビドモノマーを、酸触媒機構を用いて調製してもよい。この酸触媒機構は、所定量のイソソルビドを、触媒量の酸(例えば、p−トルエンスルホン酸(PTSA))とともに溶媒(例えば、トルエン)に溶解し、所定量のアクリル酸をゆっくりと滴下しながら反応物を加熱し、140℃で環流させることによって開始する。反応は速やかに進み、イソソルビドジアクリレート生成物を与える。

0018

少なくとも1個の官能基で官能化されたイソソルビドモノマーは、硬化性転相インク組成物中に、インク組成物の合計重量に対し、約0.01重量%〜約80重量%、例えば、約1重量%〜約75重量%、約10重量%〜約70重量%、約25重量%〜約60重量%、約40重量%〜約60重量%、約40重量%〜約55重量%、約40重量%〜約50重量%の量で存在してもよい。

0019

いくつかの実施形態では、硬化性転相インク組成物のインク媒剤は、少なくともゲル化剤と、少なくとも硬化性ワックスと、場合により光開始剤とをさらに含む。硬化性転相インク組成物は、少なくとも1個の硬化性基で官能化されたイソソルビドモノマー以外に、さらなる硬化性モノマーを含んでいてもよい。しかし、さらなる硬化性モノマーは、硬化性転相インク組成物中に、イソソルビドよりも実質的に少ない量、例えば、約50%〜約300%より少ない量で存在する。さらに、少なくとも1個の官能基を有するイソソルビドモノマーは、望ましくは、インク組成物中で、さらなる硬化性モノマーとかなりの量が置き換わっているか、または完全に置き換わっている。2種類以上のさらなる硬化性液体モノマーが硬化性転相インク中に存在する場合、さらなる硬化性液体モノマーは、「コモノマー」と呼ばれる。コモノマーは、イソソルビドモノマー以外の任意の適切なさらなる硬化性モノマーから選択されてもよい。

0020

本明細書のインク組成物は、ゲル化材料(例えば、エポキシポリアミドコンポジットゲル化剤)の溶解度およびゲル化特性のために、第1のコモノマーを含んでいてもよく、このゲル化材料は、熱によって誘発され、可逆性ゲル相を有するインク媒剤を含むインク組成物を製造するのに有用であり、この場合、インク媒剤は、硬化性液体モノマー(例えば、UV−硬化性液体モノマー)で構成される。このようなインク組成物のゲル相によって、インク液滴を、これを受け入れ基板に固定することができる。

0021

硬化性転相インク組成物の、場合により含まれるさらなる硬化性モノマーの例としては、プロポキシル化ネオペンチルグリコールジアクリレートジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレートトリプロピレングリコールジアクリレート、アルコキシル化ネオペンチルグリコールジアクリレート、イソデシルアクリレート、トリデシルアクリレートイソボルニルアクリレートイソボルニルメタ)アクリレート、プロポキシル化トリメチロールプロパントリアクリレートエトキシル化トリメチロールプロパントリアクリレート、ジ−トリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートエトキシル化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、プロポキシル化グリセロールトリアクリレート、イソボルニルメタクリレートラウリルアクリレート、ラウリルメタクリレートネオペンチルグリコールプロポキシレーメチルエーテルモノアクリレート、イソデシルメタクリレート、カプロラクトンアクリレート、2−フェノキシエチルアクリレートイソオクチルアクリレートイソオクチルメタクリレート、これらの混合物などが挙げられる。比較的極性のないモノマーとして、イソデシル(メタ)アクリレート、カプロラクトンアクリレート、2−フェノキシエチルアクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジアクリレートジオキサングリコールジアクリレート、ブタンジオールジアクリレート、ブチルアクリレートから作られるものを挙げることができる。それに加え、多官能アクリレートモノマーオリゴマーは、反応性希釈剤としてだけではなく、硬化した画像の架橋密度を高め得る材料として用いてもよく、それにより、硬化した画像の靱性が高まる。

0022

用語「硬化性モノマー」は、硬化性オリゴマー包含することも意図されており、硬化性オリゴマーを組成物中で用いてもよい。組成物中で使用可能な、適切な硬化性オリゴマーの例は、粘度が低く、例えば、約50cPs〜約10,000cPsである。多官能アクリレートおよび多官能メタクリレートとして、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、1,2−エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,12−ドデカノールジ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチルイソシアヌレートトリアクリレート、プロポキシル化ネオペンチルグリコールジアクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、アミン修飾されたポリエーテルアクリレートトリメチロールプロパントリアクリレート、グリセロールプロポキシレートトリアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ−/ヘキサ−アクリレート、エトキシル化ペンタエリスリトールテトラアクリレート(Sartomer Co.Inc.からSR399LVおよびSR494として入手可能)などから作られるものを挙げることができる。

0023

さらなる硬化性モノマーのさらなる例としては、アクリレート化エステル、アクリレート化ポリエステル、アクリレート化エーテル、アクリレート化ポリエーテル、アクリレート化エポキシ、ウレタンアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレートが挙げられる。

0024

さらなる硬化性モノマーは、短鎖アルキルグリコールジアクリレートまたはエーテルジアクリレート(例えば、プロポキシル化ネオペンチルグリコールジアクリレート)から選択されてもよく、非蛍光コモノマーは、短鎖アルキルエステル置換基を有するアクリレート(例えば、カプロラクトンアクリレート)から選択されてもよい。

0025

硬化性転相インク組成物は、1種以上のコモノマーを、インク組成物の合計重量に対し、約0.1重量%〜約30重量%の範囲の量で含んでいてもよい。

0026

硬化性転相インク組成物は、少なくとも1つのゲル化剤を含んでいてもよい。

0027

有機ゲル化剤は、所望の温度範囲内で、インク媒剤およびインク組成物の粘度を顕著に上げるように機能する。特に、ゲル化剤は、インク組成物が吐出される特定の温度より低い温度では、インク媒剤中で半固体ゲルを形成している。半固体ゲル相は、1つ以上の固体ゲル化分子と液体溶媒とで構成される動的平衡として存在する物理的なゲルである。半固体ゲル相は、非共有結合による相互作用、例えば、水素結合ファンデルワールス相互作用、芳香族の結合以外の相互作用、イオン結合または配位結合ロンドン分散力などによって一緒に保持される、分子成分が力学的に網目状になった集合体であり、物理的な力(例えば、温度または機械的撹拌)または化学的な力(例えば、pHまたはイオン強度)によって刺激を加え、巨視的なレベル液体状態から半固体状態へと可逆的に遷移させることができる。

0028

いくつかの実施形態では、インク組成物がゲル状態を形成する温度は、インク組成物の吐出温度よりも低い任意の温度であり、例えば、インク組成物の吐出温度よりも約10℃またはそれ以上低い任意の温度である。ゲル状態は、約20℃〜約85℃の温度で生成してもよい。

0029

インク組成物中で使用するのに適したゲル化剤としては、硬化性アミド硬化性ポリアミドエポキシアクリレート成分、ポリアミド成分で構成される硬化性ゲル化剤、米国特許出願第12/474,946号に開示されているような、硬化性エポキシ樹脂およびポリアミド樹脂で構成される硬化性コンポジットゲル化剤、およびこれらの混合物などが挙げられる。組成物にゲル化剤が含まれると、組成物を塗布した後に冷えると、組成物の粘度が急速に増加するため、基板に過剰に浸透することなく、この組成物を基板(例えば、基板の1つ以上の部分)の上に、および/または、基板上にすでに作成されている画像の1つ以上の一部分の上に塗布することができる。液体多孔性基板(例えば、紙)に過剰に浸透すると、基板の不透明性が望ましくないほど低下する場合がある。硬化性ゲル化剤は、組成物のモノマーを硬化させるのにも関与していてもよい。

0030

使用するのに適したアミドゲル化剤としては、米国特許公開第2008/0122914号および米国特許第7,276,614号および同第7,279,587号に記載されているものが挙げられる。

0031

米国特許第7,279,587号に記載されているように、アミドゲル化剤は、以下の式の化合物であってもよく、



式中、
R1は、
(i)約1個〜約12個の炭素原子を有するアルキレン基(アルキレン基は、二価脂肪族基またはアルキル基であり、直鎖、分岐飽和、不飽和、環状、非環状、置換されているか、置換されていないアルキレン基を含み、ヘテロ原子(例えば、酸素窒素硫黄ケイ素リンホウ素など)のいずれかがアルキレン基に存在していてもよく、存在していなくてもよい)、
(ii)約1個〜約15個の炭素原子を有するアリーレン基(アリーレン基は、二価の芳香族基またはアリール基であり、置換アリーレン基および置換されていないアリーレン基を含み、ヘテロ原子(例えば、酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リン、ホウ素など)のいずれかがアリーレン基に存在していてもよく、存在していなくてもよい)、
(iii)約6個〜約32個の炭素原子を有するアリールアルキレン基(アリールアルキレン基は、二価アリールアルキル基であり、置換アリールアルキレン基および置換されていないアリールアルキレン基を含み、アリールアルキレン基のアルキル部分は、直鎖、分岐、飽和、不飽和、環状、非環状であってもよく、ヘテロ原子(例えば、酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リン、ホウ素など)のいずれかが、アリールアルキレン基のアリール部分またはアルキル部分のいずれかに存在していてもよく、存在していなくてもよい)、または
(iv)約5個〜約32個の炭素原子を有するアルキルアリーレン基(アルキルアリーレン基は、二価アルキルアリール基であり、置換アルキルアリーレン基および置換されていないアルキルアリーレン基を含み、アルキルアリーレン基のアルキル部分は、直鎖、分岐、飽和、不飽和、環状、非環状であってもよく、ヘテロ原子(例えば、酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リン、ホウ素など)のいずれかが、アルキルアリーレン基のアリール部分またはアルキル部分のいずれかに存在していてもよく、存在していなくてもよい)
であり、
ここで、置換アルキレン基、アリーレン基、アリールアルキレン基、アルキルアリーレン基の置換基は、ハロゲン原子シアノ基ピリジン基ピリジニウム基エーテル基アルデヒド基ケトン基エステル基アミド基カルボニル基チオカルボニル基スルフィド基ニトロ基ニトロソ基アシル基アゾ基ウレタン基尿素基、これらの混合物などであってもよく、2個以上の置換基があわさって環を形成していてもよく、
R2およびR2’は、それぞれ互いに独立して、
(i)約1個〜約54個の炭素原子を有するアルキレン基、
(ii)約5個〜約15個の炭素原子を有するアリーレン基、
(iii)約6〜約32個の炭素原子を有するアリールアルキレン基、または
(iv)約6個〜約32個の炭素原子を有するアルキルアリーレン基
であり、
ここで、置換アルキレン基、アリーレン基、アリールアルキレン基、アルキルアリーレン基の置換基は、ハロゲン原子、シアノ基、エーテル基、アルデヒド基、ケトン基、エステル基、アミド基、カルボニル基、チオカルボニル基、ホスフィン基ホスホニウム基ホスフェート基ニトリル基メルカプト基、ニトロ基、ニトロソ基、アシル基、酸無水物基アジド基、アゾ基、シアネート基、ウレタン基、尿素基、これらの混合物などであってもよく、2個以上の置換基があわさって環を形成していてもよく、
R3およびR3’は、それぞれ互いに独立して、
(a)光開始基、例えば、以下の式の1−(4−(2−ヒドロキシエトキシフェニル)−2−ヒドロキシ2−メチルプロパン−1−オンから誘導される基



以下の式の1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンから誘導される基



以下の式の2−ヒドロキシ−2−メチル1−フェニルプロパン−1−オンから誘導される基



以下の式のN,N−ジメチルエタノールアミンまたはN,N−ジメチルエチレンジアミンから誘導される基



など、または、
(b)以下の基、
(i)約2個〜約100個の炭素原子を有するアルキル基(直鎖、分岐、飽和、不飽和、環状、非環状、置換されているか、置換されていないアルキル基を含み、ヘテロ原子(例えば、酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リン、ホウ素など)のいずれかがアルキル基に存在していてもよく、存在していなくてもよい)、
(ii)約5個〜約100個の炭素原子を有するアリール基(置換アリール基および置換されていないアリール基を含み、ヘテロ原子(例えば、酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リン、ホウ素など)のいずれかがアリール基に存在していてもよく、存在していなくてもよい)、
(iii)約5個〜約100個の炭素原子を有するアリールアルキル基(置換アリールアルキル基および置換されていないアリールアルキル基を含み、アリールアルキル基のアルキル部分は、直鎖、分岐、飽和、不飽和、環状、非環状であってもよく、ヘテロ原子(例えば、酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リン、ホウ素など)のいずれかが、アルキルアリーレン基のアリール部分またはアルキル部分のいずれかに存在していてもよく、存在していなくてもよい)、または
(iv)約5個〜約100個、例えば、約5〜約60個の炭素原子を有するアルキルアリール基(置換アルキルアリール基および置換されていないアルキルアリール基を含み、アルキルアリール基のアルキル部分は、直鎖、分岐、飽和、不飽和、環状、非環状であってもよく、ヘテロ原子(例えば、酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リン、ホウ素など)のいずれかが、アルキルアリール基のアリール部分またはアルキル部分のいずれかに存在していてもよく、存在していなくてもよい)
のいずれかであり、
ここで、置換アルキル基、アリールアルキル基、アルキルアリール基の置換基は、ハロゲン原子、エーテル基、アルデヒド基、ケトン基、エステル基、アミド基、カルボニル基、チオカルボニル基、スルフィド基、ホスフィン基、ホスホニウム基、ホスフェート基、ニトリル基、メルカプト基、ニトロ基、ニトロソ基、アシル基、酸無水物基、アジド基、アゾ基、シアネート基、イソシアネート基チオシアネート基、イソチオシアネート基カルボキシレート基カルボン酸基、ウレタン基、尿素基、これらの混合物などであってもよく、2個以上の置換基があわさって環を形成していてもよく;
XおよびX’は、それぞれ互いに独立して、酸素原子であるか、式−NR4−の基であり、ここで、R4は、
(i)水素原子、
(ii)約5個〜約100個の炭素原子を有するアルキル基(直鎖、分岐、飽和、不飽和、環状、非環状、置換されているか、置換されていないアルキル基を含み、ヘテロ原子のいずれかがアルキル基に存在していてもよく、存在していなくてもよい)、
(iii)約5個〜約100個の炭素原子を有するアリール基(置換アリール基および置換されていないアリール基を含み、いずれかのヘテロ原子がアリール基に存在していてもよく、存在していなくてもよい)、
(iv)約5個〜約100個のアリールアルキル基(置換アリールアルキル基および置換されていないアリールアルキル基を含み、アリールアルキル基のアルキル部分は、直鎖、分岐、飽和、不飽和、環状、非環状であってもよく、いずれかのヘテロ原子がアリールアルキル基のアリール部分またはアルキル部分に存在していてもよく、存在していなくてもよい)、または
(v)約5個〜約100個のアルキルアリール基(置換アルキルアリール基および置換されていないアルキルアリール基を含み、アルキルアリール基のアルキル部分は、直鎖、分岐、飽和、不飽和、環状、非環状であってもよく、いずれかのヘテロ原子がアルキルアリール基のアリール部分またはアルキル部分に存在していてもよく、存在していなくてもよい)であり、
ここで、置換アルキル基、アリール基、アリールアルキル基、アルキルアリール基の置換基は、ハロゲン原子、エーテル基、アルデヒド基、ケトン基、エステル基、アミド基、カルボニル基、チオカルボニル基、サルフェート基スルホネート基スルホン酸基、スルフィド基、スルホキシド基、ホスフィン基、ホスホニウム基、ホスフェート基、ニトリル基、メルカプト基、ニトロ基、ニトロソ基、スルホン基、アシル基、酸無水物基、アジド基、アゾ基、シアネート基、イソシアネート基、チオシアネート基、イソチオシアネート基、カルボキシレート基、カルボン酸基、ウレタン基、尿素基、これらの混合物などであってもよく、2個以上の置換基があわさって環を形成していてもよい。

0032

上述の特定の適切な置換基およびゲル化剤は、米国特許第7,279,587号および同第7,276,614号にさらに記載されている。

0033

ゲル化剤は、以下のものを含む混合物を含んでいてもよく、







式中、−C34H56+a−は、不飽和部と環状基を含んでいてもよい分枝鎖アルキレン基をあらわし、変数「a」は、0〜12の整数である。

0034

いくつかの実施形態では、ゲル化剤は、例えば、硬化性エポキシ樹脂とポリアミド樹脂とで構成されるコンポジットゲル化剤であってもよい。適切なコンポジットゲル化剤は、同一出願人による米国特許公開第2007/0120921号に記載されている。

0035

コンポジットゲル化剤中のエポキシ樹脂成分は、任意の適切なエポキシ含有材料であってもよい。エポキシ基含有成分としては、ポリフェノール系エポキシ樹脂またはポリオール系エポキシ樹脂いずれかのジグリシジルエーテル、またはこれらの混合物が挙げられる。つまり、エポキシ樹脂は、分子の末端に位置する2個のエポキシ官能基を有する。ポリフェノール系エポキシ樹脂は、2個以下のグリシジルエーテル末端基を有するビスフェノールA−co−エピクロロヒドリン樹脂である。ポリオール系エポキシ樹脂は、2個以下のグリシジルエーテル末端基を有するジプロピレングリコール−co−エピクロロヒドリン樹脂であってもよい。適切なエポキシ樹脂は、重量平均分子量が、約200〜約800、例えば、約300〜約700の範囲である。

0036

エポキシ−ポリアミドコンポジットゲル化剤のポリアミド成分として、任意の適切なポリアミド材料を用いてもよい。ポリアミドは、重合した脂肪酸に由来するポリアミド樹脂、例えば、天然源(例えば、ヤシ油菜種油ヒマシ油などから得られるもの、これらの混合物を含む)、二量化したC−18不飽和酸原料(例えば、オレイン酸リノール酸など)から調製される、一般的に知られている炭化水素ダイマー酸」と、ポリアミン(例えば、ジアミン(例えば、アルキレンジアミン、例えば、エチレンジアミン、DYTEK(登録商標シリーズのジアミン、ポリアルキレンオキシ)ジアミンなど)またはポリアミドのコポリマー(例えば、ポリエステル−ポリアミドおよびポリエーテル−ポリアミド)とで構成されている。ゲル化剤を作成するのに、1種類以上のポリアミド樹脂を用いてもよい。

0037

また、ゲル化剤は、硬化性ポリアミド−エポキシアクリレート成分と、ポリアミド成分(例えば、同一出願人による米国特許公開第2007/0120924号に開示されているもの)とを含んでいてもよい。硬化性ポリアミド−エポキシアクリレートは、その中に少なくとも1個の官能基を含むという観点で、硬化性である。一例として、ポリアミド−エポキシアクリレートは二官能である。官能基(例えば、アクリレート基)は、遊離ラジカル開始によって硬化性であり、硬化したインク媒剤にゲル化剤を化学的に結合させることができる。硬化性ポリアミド−エポキシアクリレートは、硬化性エポキシ樹脂およびポリアミド樹脂で構成される硬化性コンポジットゲル化剤について上に述べた構造の範囲内で選択されてもよい。

0038

インク組成物は、任意の適切な量、例えば、組成物の約1重量%〜約50重量%の量でゲル化剤を含んでいてもよい。

0039

インク組成物は、少なくとも1つの硬化性ワックスを含んでいてもよい。硬化性ワックスは、他の成分と混和し、官能基で官能化されたイソソルビドモノマーおよび/またはさらなる硬化性モノマーと重合し、ポリマーを形成するであろう任意のワックス成分であってもよい。ワックスという用語は、例えば、一般的にワックスと呼ばれる、種々の天然材料改質した天然材料、合成材料のうち任意のものを含む。

0040

硬化性ワックスの適切な例としては、硬化性基を含むワックス、または硬化性基で官能化されたワックスが挙げられる。硬化性基としては、例えば、アクリレート、メタクリレート、アルケン、アリルエーテル、エポキシド、オキセタンなどを挙げることができる。これらのワックスは、ワックス(例えば、カルボン酸またはヒドロキシルに変換可能な官能基を有しているポリエチレンワックス)の反応によって合成することができる。本明細書に記載の硬化性ワックスを、少なくとも1個の硬化性基で官能化された上述のイソソルビドモノマーおよび/またはさらなる硬化性モノマーで硬化してもよい。

0041

硬化性基で官能化されていてもよい、末端がヒドロキシルのポリエチレンワックスの適切な例としては、鎖長nの平均鎖長が約16〜約50の混合物である構造CH3−(CH2)n−CH2OHを有する炭素鎖と、同じような平均鎖長を有する直鎖低分子量ポリエチレンとの混合物が挙げられる。

0042

硬化性基で官能化されていてもよい、末端がカルボン酸のポリエチレンワックスの適切な例としては、鎖長nの平均鎖長が約16〜約50の混合物である構造CH3−(CH2)n−COOHを有する炭素鎖と、同じような平均鎖長を有する直鎖低分子量ポリエチレンとの混合物が挙げられる。

0043

硬化性ワックスは、組成物中に、例えば、組成物の約0.1重量%〜約30重量%の量で含まれてもよい。

0044

また、インク組成物は、着色剤、開始剤、酸化防止剤、および任意の従来の任意要素添加剤を含むさらなる材料を含んでいる。このような従来の添加剤としては、例えば、消泡剤滑り剤およびレベリング剤顔料分散剤などを挙げることができる。さらに、インクは、所望な場合、さらなるモノマー材料またはポリマー材料を含んでいてもよい。

0045

また、インク組成物は、着色剤を含んでいてもよい。インク組成物において、染料顔料、これらの混合物などを含む、任意の望ましい着色剤または有効な着色剤を使用してもよいが、ただし、着色剤を、インク媒剤に溶解させることが可能か、または分散させることが可能な場合に限る。顔料は、典型的には、染料よりも安価であり、染料よりも堅牢性が高く、顔料が硬化性転相インク組成物に含まれていてもよい。多くの染料の色は、硬化段階中に起こる重合プロセスによって変わる場合があり、おそらく、これは遊離ラジカルによって分子構造攻撃されることによるものである。組成物を、従来のインク−着色材料、例えば、Color Index(C.I.)Solvent Dye、Disperse Dye、改質されたAcid DyeおよびDirect Dye、Basic Dye、Sulphur Dyeなどと組み合わせて用いてもよい。

0046

着色剤は、インク組成物中に、例えば、インク組成物の重量の約0.1〜約15重量%の量で含まれていてもよい。

0047

硬化性転相インク組成物は、場合により、開始剤(例えば、光開始剤)を含んでいてもよい。このような開始剤は、インクの硬化を促進するのに望ましい。

0048

いくつかの実施形態では、放射線(例えば、UV光線)を吸収し、インクの硬化性成分の硬化を開始させる光開始剤を用いてもよい。遊離ラジカル重合によって硬化するインク組成物(例えば、アクリレート基を含むインク組成物、またはポリアミドで構成されるインク)の光開始剤として、ベンゾフェノンベンゾインエーテル、ベンジルケタール、α−ヒドロキシアルキルフェノン、α−アルコキシアルキルフェノン、α−アミノアルキルフェノンのような光開始剤で作られるものを挙げることができ、CibaMentionからIRGACUREおよびDAROCURの商品名で販売されるアシルホスフィン光開始剤は、アミン共力剤で作られていてもよく、これらは、水素原子を光開始剤に与え、それによって、重合を開始させるラジカル種を生成する補助開始剤として述べられており(アミン共力剤は、インク中に溶解している酸素を消費することができ、酸素は遊離ラジカル重合を阻害するため、酸素の消費によって重合速度が上がる)、例えば、エチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、2−エチルヘキシル−4−ジメチルアミノ−ベンゾエートである。このリストは、排他的なものではなく、望ましい波長の放射線(例えば、UV光)にさらされると遊離ラジカル反応が開始する任意の既知の光開始剤を、制限なく使用することができる。

0049

インク組成物中に含まれる開始剤の合計量は、例えば、インク組成物の約0.5〜約15重量%、例えば、約1〜約10重量%であってもよい。

0050

また、硬化性転相インク組成物は、場合により、酸化防止剤を含んでいてもよい。インク組成物の任意要素の酸化防止剤は、画像が酸化するのを防ぎ、さらに、インク調製プロセス加熱部分の間にインク成分が酸化するのを防ぐ。

0051

存在する場合、任意要素の酸化防止剤は、インク組成物中に、任意の望ましい量または有効な量、例えば、インク組成物の少なくとも約0.01重量%、少なくとも約0.1重量%、または少なくとも約1重量%の量で存在する。

0052

硬化性転相インクを、任意の適切な技術で調製してもよい。一例として、インクは、まず、開始剤成分と、少なくとも1個の硬化性基で官能化されたイソソルビドモノマーおよび/またはさらなる硬化性モノマーとを混合し、特定の量のゲル化剤を加え(この量は、インク組成物の50重量%未満、または15重量%未満であってもよい)、場合により、特定の量の反応性ワックスを加え(この量は、インク組成物の50重量%未満、または10重量%未満であってもよい)、この混合物を加熱し、低粘度の単一相を得て、その後に、この熱い混合物を撹拌しつつ、加熱した顔料分散物濃縮物であってもよい)に加えることによって調製してもよい。次いで、インク組成物を、場合により高温でフィルターによって濾過し、無関係な粒子を除く。インク組成物を調製する方法は、インク組成物を調製する際に使用される反応性ゲル化剤の種類に合うように変えてもよい。例えば、他の成分を加える前に、インク組成物の成分の1つにおいて、ゲル化剤の濃縮物を調製してもよい。補助ゲル化剤を含む溶液を、上述の方法に類似した方法で調製してもよい。インク調製方法のさらなる例を以下の実施例に記載する。

0053

直接的にインクジェットプロセスで印刷するための装置に、上述のインク組成物を使用してもよく、この場合、溶融したインクの液滴が、記録基板上に画像状パターンになるように吐出され、記録基板は、最終的な記録基板であり、または、間接的な(オフセットインクジェット用途で印刷するのに使用してもよく、この場合、溶融したインクの液滴が、記録基板上に画像状パターンになるように吐出され、記録基板は中間転写体であり、画像状パターンのインクは、次いで、中間転写体から最終的な記録基板へと転写される。

0054

インク組成物を中間転写基板(例えば、中間転写溶融式のドラムまたはベルト)に吐出してもよい。適切な設計において、例えば、中間転写融合部材インクジェットヘッドに対して4〜18回回転する(一定回数ずつ移動する)間に、適切に着色されたインク組成物を吐出することによって画像が塗布されてもよい。

0055

中間転写体は、任意の適切な形態(例えば、ドラムまたはベルト)であってもよい。転写体表面は、室温であってもよいが、転写体は、例えば、インク組成物がゲル状態にある温度内に入る表面温度を有するように加熱されてもよい。

0056

中間転写体表面にのせたら、吐出されたインク組成物は、中間転写体表面でインクが部分的に硬化するように制限された程度まで放射線にさらされてもよい。この中間体での硬化は、インク組成物を完全には硬化させないが、吐出されたインクが固定されるのには役立つ程度まで硬化し、その結果、画像を受け入れる基板に適切な透過量で転写することができ、このためには、インクの液滴が転写前に特定のレオロジーを有していることが必要である。

0057

中間転写体、場合により中間転写体の上に硬化させた中間体に吐出した後、インク組成物を、その後に、画像を受け入れる基板に転写する。基板は、例えば、無孔性の可とう食品包装用基板、食品包装紙接着剤箔ラミネート布地プラスチックガラス、金属などの任意の適切な材料であってもよい。

0058

基板に転写した後、または直接印刷方式が利用される場合には、基板に吐出した後に、基板上の画像を放射線にさらすことによって、インク組成物を硬化させる。これにより、インク組成物の硬化反応が開始する。
(実施例)

0059

硬化性転相インク組成物の以下の実施例は、上の実施形態をさらに説明する。これらの実施例は、本開示を実施する際に利用可能な異なる組成物および条件を示す。すべての比率は、他の意味であると示されていない限り、重量による。しかし、本開示を、多くの種類の組成物を用いて実施することができ、上の開示および以下の指摘にしたがって、多くの異なる用途を有していてもよいことは明らかであろう。

0060

オーバーヘッドスターラーを取り付けた1Lの丸底フラスコにテトラヒドロフラン(THF)500mLを入れておき、これにイソソルビド25g(171mmol)を加えた。次いで、この混合物を室温で撹拌して透明溶液を得る。次いで、この混合物に59.6mL(428mmol)を加えた。次いで、得られた混合物を0℃まで冷却し、10分間撹拌した。次いで、塩化アクリロイル34.7mL(428mmol)を60mLの滴下漏斗に入れ、冷却した上述の溶液に滴下すると、白色沈殿が生成した。この沈殿を生じた溶液を室温までゆっくりと加温し、一晩撹拌した。次の日に、溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣を5%HCl洗液200mLで洗浄し、酢酸エチル洗液200mLで2回洗浄した。2個の酢酸エチル洗液をあわせ、MgSO4で乾燥させ、残った溶媒を減圧下で除去し、イソソルビドジアクリレート11.81gを金色刺激臭のある粘性油状物として得た(46.5mmol、収率27.2%)。

0061

2Lの3ッ口丸底フラスコ撹拌棒、滴下漏斗、Dean−Starkトラップを取り付けたもの)に、イソソルビド(300g、2053mmol)、p−トルエンスルホン酸一水和物(8.98g、47.2mmol)、ヒドロキノン(4.52g、41.07mmol)を加えた。次いで、トルエンを加え(容積:380ml)、反応フラスコアルゴンを流し、90℃まで加熱した。次いで、アクリル酸(564ml、8211mmol)を500mLの滴下漏斗に入れ、上述の加熱した溶液に1時間かけて滴下した。アクリル酸の添加が終わった後に、反応物を120℃まで加熱し、1時間以上保持した。反応物を室温まで冷却し、トルエン溶液を20%NaOH溶液300mLで3回抽出し、塩水で抽出した。トルエン抽出物をMgSO4で乾燥させ、溶媒を減圧下で除去し、イソソルビドジアクリレート129.57gを得た(510mmol、収率24.83%)。

0062

4種類の異なるインク配合物を以下の表1および表2に示すように調製した。インクAおよびインクCは、10gスケールで調製し、インクBおよびインクDは、600gスケールで調製した。これらのインク(インクA〜D)は、それぞれ、顔料分散物以外のインク媒剤のすべての成分をあわせ、これらの成分を90℃、200rpmで約1時間混合することによって調製した。1時間後、これらのインクに顔料分散物を加え、あわせたインク組成物を90℃でさらに1時間撹拌した。すべてのインクは完全に混和しており、与えられた透明溶液は、高温では注ぐことが可能な粘度であり、室温まで冷却すると、堅いゲルを生成した。

0063

0064

インクA〜Dの試験サンプルを、Kプリンティングプルーファーを用い、コーティングされていないMylarシートに印刷した。次いで、これらのコーティングされたシートを、ゼログラフィー印刷デバイス加熱機UV露光ステーション(水銀D球を取り付けた600 W Fusions UV Lighthammer硬化ランプ)に処理速度32フィート/分(fpm)、9fpm、150fpm、230fpmで送った。

0065

硬化工程の後、American Society for Testing and Materials(ASTM)から入手可能なASTM D 5402−93の手順で記載されるMEK摩擦試験として知られる手順によって、書類オフセットへの耐性耐溶媒性についてサンプルを試験した。書類オフセット試験は、試験サンプルに80g/cm2の負荷をかけ、60℃の乾燥機に24時間置く。次いで、画像を取り出し、はがし、インクがサンプルから除去されるかどうかを決定する。硬化した画像に対し、メチルエチルケトン(MEK)摩擦試験も行った。この試験は、MEK溶媒に浸した綿スワブを、画像が損傷を受けるまで画像を何度も擦り、その数を測定することからなる。MEK摩擦試験は、インク印刷物の堅牢性の半定量的な測定であり、硬化性インク印刷産業では一般的に用いられる技術である。MEKで擦った数は、インクの硬化度を決定する測定のひとつにすぎない。しかし、MEKで150回擦った後でもインクが取れない場合、この試験を中止した。MEKで擦った数が多いほど、硬化度は大きい。インクA〜DのMEK摩擦試験の結果を以下の表1に示している。

0066

0067

上の表2に示されるように、インクAおよびインクD(イソソルビドジアクリレートモノマーを含む)は、SR9003モノマーのみを含むインクBおよびDよりも、MEK摩擦耐性が顕著に高まっていることが示された。

0068

種々の上に開示された特徴および機能、および他の特徴および機能、またはこれらの代替物を、望ましくは、多くの他の異なるシステムまたは用途と組み合わせてもよいことを理解されたい。また、種々の現時点では発見されていないか、または予想されていない代替物、改変、変更、または改良は、今後当業者によってなされてもよく、さらに、添付の特許請求の範囲に包含されることが意図される。

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