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技術 不燃性塗料、不燃性塗膜の形成方法及び不燃性塗膜

出願人 大日本塗料株式会社
発明者 迫寛之宮下剛寺島正清坂口真哉
出願日 2010年9月30日 (10年1ヶ月経過) 出願番号 2010-221333
公開日 2012年4月19日 (8年7ヶ月経過) 公開番号 2012-077125
状態 特許登録済
技術分野 塗料、除去剤
主要キーワード ポリオキシエチレンスチレン化フェノールエーテル 塗膜材 ポリオキシアルキレンデシルエーテル 共重合エマルション 汚染度合い 耐溶出性 不燃性材料 不燃性試験
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重要な関連分野

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課題

紙、布の特性や柔軟性を失うことなく密着性及び含浸性が良く、不燃性貯蔵安定性耐候性耐水性に優れた不燃性塗料不燃性塗膜形成方法及び不燃性塗膜を提供すること。

解決手段

本発明に係る不燃性塗料は、ケイ酸リチウム又はケイ酸カリウムと、アンモニアを含む水溶性アミン類及び/又は水溶性無機塩基性化合物によってpHが11〜13に調整され、かつ、ノニオン性界面活性剤を必須成分とする水性樹脂分散体と、からなる不燃性塗料を用いることにより、紙や布の特性や柔軟性を失うことなく、密着性が良く、不燃性、耐候性、耐水性に優れる不燃性塗膜の形成が可能となる。

概要

背景

従来より、不燃材としてケイ酸リチウムは用いられている。このような技術として、例えば、コンクリート構造物鉄鋼および木材表面非反応性不活性フィラーと着色用ピグメント材を配合した、濃度の高いケイ酸リチウムおよびケイ酸ナトリウム水溶液ベース一液型配合材が提案されている。(例えば、特許文献1〜3を参照。)。また、特許文献1には、アクリルスチレン共重合エマルションを添加してもよいことも記載されている。

概要

紙、布の特性や柔軟性を失うことなく密着性及び含浸性が良く、不燃性貯蔵安定性耐候性耐水性に優れた不燃性塗料不燃性塗膜形成方法及び不燃性塗膜を提供すること。本発明に係る不燃性塗料は、ケイ酸リチウム又はケイ酸カリウムと、アンモニアを含む水溶性アミン類及び/又は水溶性無機塩基性化合物によってpHが11〜13に調整され、かつ、ノニオン性界面活性剤を必須成分とする水性樹脂分散体と、からなる不燃性塗料を用いることにより、紙や布の特性や柔軟性を失うことなく、密着性が良く、不燃性、耐候性、耐水性に優れる不燃性塗膜の形成が可能となる。なし

目的

本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
2件

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請求項1

ケイ酸リチウム又はケイ酸カリウムと、アンモニアを含む水溶性アミン類及び/又は水溶性無機塩基性化合物によってpHが11〜13に調整され、かつ、ノニオン性界面活性剤を必須成分とする水性樹脂分散体と、からなることを特徴とする、不燃性塗料

請求項2

前記ケイ酸リチウム又はケイ酸カリウムと前記水性樹脂分散体の配合比が、質量比で50:50〜95:5であることを特徴とする、請求項1に記載の不燃性塗料。

請求項3

前記水性樹脂分散体のガラス転移温度が、20℃〜60℃であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の不燃性塗料。

請求項4

前記水性樹脂分散体に用いられるノニオン性界面活性剤が、樹脂固形分あたり2質量%〜10質量%であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の不燃性塗料。

請求項5

前記水性樹脂分散体に用いられるノニオン性界面活性剤が、分子中にエチレン性不飽和基を有することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の不燃性塗料。

請求項6

前記水性樹脂分散体が、分子内に2個以上の重合性不飽和二重結合を有する単量体及び/又は乳化重合反応時の温度にて相互に反応する官能基を持つ単量体を用いて生成されることによって、当該水性樹脂分散体の粒子内部に架橋構造を形成していることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の不燃性塗料。

請求項7

基材である布または紙の表面に、アンモニアを含む水溶性アミン類及び/又は水溶性無機塩基性化合物によってpH11〜13に調整され、かつ、ノニオン性界面活性剤を必須成分とする水性樹脂分散体と、ケイ酸リチウム又はケイ酸カリウムと、からなる塗料を塗布することを特徴とする、不燃性塗膜の製造方法。

請求項8

前記基材が、不織布、織布又は編布のいずれかであることを特徴とする、請求項7に記載の不燃性塗膜の製造方法。

請求項9

アンモニアを含む水溶性アミン類及び/又は水溶性無機塩基性化合物によってpH11〜13に調整され、かつ、ノニオン性界面活性剤を必須成分とする水性樹脂分散体と、ケイ酸又はケイ酸カリウムとからなる塗料を、基材である布又は紙の表面に塗布することにより得られることを特徴とする、不燃性塗膜。

技術分野

0001

本発明は、布、紙に使用され、塗布することにより、不燃性を得ることができ、貯蔵安定性耐候性に優れた不燃性塗料不燃性塗膜形成方法及び不燃性塗膜に関するものである。

背景技術

0002

従来より、不燃材としてケイ酸リチウムは用いられている。このような技術として、例えば、コンクリート構造物鉄鋼および木材表面非反応性不活性フィラーと着色用ピグメント材を配合した、濃度の高いケイ酸リチウムおよびケイ酸ナトリウム水溶液ベース一液型配合材が提案されている。(例えば、特許文献1〜3を参照。)。また、特許文献1には、アクリルスチレン共重合エマルションを添加してもよいことも記載されている。

先行技術

0003

特開2001−207118号公報
特開平7−34029号公報
特開平7−18202号公報

発明が解決しようとする課題

0004

しかし、上記特許文献1の塗布材のように、塗料中の成分としてM2O・nSiO2(式中、Mはナトリウム及び/又はカリウムを示し、nは2.0〜4.1の数を示す。)で表わされるアルカリ金属ケイ酸塩水溶液と、Li2O・mSiO2の配合では一般的に用いられるアクリルエマルションでは塗布材の貯蔵時の安定性が悪く、また、コンクリート構造物や鉄骨、木材、窯業建材などと異なり、紙や布の様に被塗物が柔軟な場合には、塗膜材基材との追従性において不十分な為、剥離脱落するか、或いは、被塗物が硬化し、紙や布の柔軟性や特性が失われてしまう、という問題があった。また、特許文献2及び3の技術についても、特許文献1と同様の問題があった。

0005

そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、紙、布の特性や柔軟性を失うことなく密着性及び含浸性(基材への浸透性)が良く、不燃性、貯蔵安定性、耐候性、耐水性に優れた、不燃性塗料、不燃性塗膜の形成方法及び不燃性塗膜を提供することにある。

課題を解決するための手段

0006

本発明者らは、前記の課題を解決するために種々の試験研究を重ねた結果、紙又は布表面に、ケイ酸リチウム又はケイ酸カリウムと、アンモニアを含む水溶性アミン類及び/又は水溶性無機塩基性化合物によってpH11〜13に調整され、かつ、ノニオン性界面活性剤を必須成分とする水性樹脂分散体と、を混合した不燃性材料を塗布し、塗膜を形成することにより、不燃性、耐候性等に優れた不燃性塗膜を得ることができることを見出し、この知見に基づいて、本発明を完成させた。

0007

すなわち、上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、ケイ酸リチウム又はケイ酸カリウムと、アンモニアを含む水溶性アミン類及び/又は水溶性無機塩基性化合物によってpHが11〜13に調整され、かつ、ノニオン性界面活性剤を必須成分とする水性樹脂分散体と、からなる不燃性塗料が提供される。

0008

前記ケイ酸リチウム又はケイ酸カリウムと前記水性樹脂分散体の配合比が、50:50〜95:5であってもよい。

0009

前記水性樹脂分散体のガラス転移温度が、20℃〜60℃であってもよい。

0010

前記水性樹脂分散体に用いられるノニオン性界面活性剤が、樹脂固形分あたり2質量%〜10質量%であってもよい。

0011

前記水性樹脂分散体に用いられるノニオン性界面活性剤が、分子中にエチレン性不飽和基を有していてもよい。

0012

前記水性樹脂分散体が、分子内に2個以上の重合性不飽和二重結合を有する単量体及び/又は乳化重合反応時の温度にて相互に反応する官能基を持つ単量体を用いて生成されることによって、当該水性樹脂分散体の粒子内部に架橋構造を形成していてもよい。

0013

また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、基材である布または紙の表面に、アンモニアを含む水溶性アミン類及び/又は水溶性無機塩基性化合物によってpH11〜13に調整され、かつ、ノニオン性界面活性剤を必須成分とする水性樹脂分散体と、ケイ酸リチウム又はケイ酸カリウムと、からなる塗料を塗布する不燃性塗膜の製造方法が提供される。

0014

前記基材は、不織布、織布又は編布のいずれかであってもよい。

0015

また、上記課題を解決するために、本発明の更に別の観点によれば、アンモニアを含む水溶性アミン類及び/又は水溶性無機塩基性化合物によってpH11〜13に調整され、かつ、ノニオン性界面活性剤を必須成分とする水性樹脂分散体と、ケイ酸又はケイ酸カリウムとからなる塗料を、基材である布又は紙の表面に塗布することにより得られる不燃性塗膜が提供される。

発明の効果

0016

以上説明したように本発明によれば、紙又は布の基材上に貯蔵安定性が良い不燃性塗料を塗布することにより、紙や布の特性や柔軟性を失うことなく、密着性が良く、不燃性、耐候性、耐水性に優れる不燃性塗膜の形成が可能となる。

0017

以下に、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。

0018

本発明に係る不燃性塗膜は、基材である布又は紙の表面に、アンモニアを含む水溶性アミン類、及び/又は、水溶性無機塩基性化合物によってpH11〜13に調整され、かつ、ノニオン性界面活性剤を必須成分とする水性樹脂分散体と、ケイ酸リチウム又はケイ酸カリウムと、からなる塗料を塗布することにより、得られるものである。

0019

本発明の不燃性塗膜の形成に用いる不燃性塗料は、アンモニアを含む水溶性アミン類及び/又は水溶性無機塩基性化合物によってpH11〜13に調整され、かつ、ノニオン性界面活性剤を必須成分とする水性樹脂分散体と、ケイ酸リチウム又はケイ酸カリウムとからなるものである。この不燃性塗料には、必要に応じて、例えば、顔料消泡剤硬化促進剤分散剤酸化防止剤、防かび剤等の各種添加剤を適宜配合することができる。

0020

また、塗料の種類及び形態は、水系塗料である。

0021

本発明で用いられるケイ酸リチウムは、Li2O・nSiO2(式中、nは3〜8の数を示す。)が好ましい。

0022

また、本発明で用いられるケイ酸リチウムの不燃性塗料への配合量は、塗料の安定性、不燃性を考慮すると、塗料の固形分全体に対して50質量%〜95質量%であることが好ましい。

0023

本発明で用いられるケイ酸カリウムは、K2O・nSiO2
(式中、nは3〜3.5の数を示す)が好ましい。

0024

また、本発明で用いられるケイ酸カリウムの不燃性塗料への配合量は、塗料の安定性、不燃性を考慮すると、塗料の固形分全体に対して50質量%〜90質量%であることが好ましい。

0025

本発明で用いられる水性樹脂分散体は、水中において、ノニオン性界面活性剤を必須成分とし、必要に応じて、アニオン性界面活性剤又は、カチオン性界面活性剤の併用下で、α,β−エチレン性不飽和単量体重合した水性樹脂分散体である。単量体の重合には、乳化重合法懸濁重合法、分散重合法等の重合法を用いることができる。また、単量体を一括して仕込む単量体一括仕込み法や、単量体を連続的に滴下する単量体滴下法や、単量体と水と乳化剤を予め混合乳化しておき、これを滴下するプレエマルション法や、これらの方法を組み合わせて利用することができ、1段階、又は2段階以上の多段階の滴下法を用いることも可能である。

0026

乳化重合法の代表例としては、水中にて重合開始剤、1種又は2種以上のエチレン性不飽和単量体、更に、水、並びに、ノニオン性界面活性剤及びアニオン性界面活性剤、又は、ノニオン性界面活性剤及びカチオン性界面活性剤を事前混合したプレエマルションを、通常60〜90℃の加温下で滴下し乳化重合することで水性樹脂分散体を得る方法が挙げられる。ただし、かかる乳化重合法において、連鎖移動剤は含まない事が好ましい。

0027

前記重合開始剤は、従来から一般的にラジカル重合に使用されているものが使用可能であるが、中でも水溶性のものが好適であり、例えば、過硫酸カリウム過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩類や、2,2’−アゾビス(2−アミノプロパンハイドロクロライド、4,4’−アゾビス−シアノバレリックアシッド、2,2’アゾビス(2−メチルブタンアミドオキシム)ジハイドロクロライドテトラハイドレート等のアゾ系化合物や、過酸化水素水、t−ブチルハイドロパーオキサイド等の過酸化物等が挙げられる。更に、L−アスコルビン酸チオ硫酸ナトリウム等の還元剤と、硫酸第一鉄等とを組み合わせたレドックス系の重合開始剤も使用できる。

0028

前記含まない事が好ましい連鎖移動剤としては、例えば、n−ドデシルメルカプタン等の長鎖アルキルメルカプタン類や、芳香族メルカプタン類ハロゲン化炭化水素類、α−メチルスチレンダイマー等を挙げることが出来る。これらの連鎖移動剤を含む水性樹脂分散体は、アンモニアを含む水溶性アミン類及び/又は水溶性無機塩基性化合物を添加した際に、水中にて樹脂分散体の形状を維持することが出来なくなり、貯蔵安定性が低下する傾向にある。

0029

その他、本発明に係る水性樹脂分散体に対して、乳化安定化剤としてポリビニルアルコールや、ヒドロキシエチルセルロースポリビニルピロリドン等が好適に利用可能である。

0030

また、この水性樹脂分散体において必須成分であるノニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(例えば、三洋化成工業社製「ナロアクティーN−200」、第一工業製薬社製「ノイゲンTDSシリーズ」、「ノイゲンSDシリーズ」、花王社製「エマルゲン1118S」、花王社製「エマルゲン1108S」等)、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコール縮合物ソルビタン脂肪酸エステルポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル脂肪酸モノグリセライドポリオキシアルキレンデシルエーテル(第一工業製薬社製「ノイゲンXLシリーズ」)、ポリオキシエチレンスチレン化フェノールエーテル(第一工業製薬社製「ノイゲンEAシリーズ」)等を挙げることができる。更により好適には、エチレンオキサイド脂肪族アミン縮合生成物アリルオキシメチルアルコキシエチルヒドロキシポリオキシエチレン(例えば、旭電化工業社製「アデカリアソープER−20」等)、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル(例えば、花王社製「ラテムルPD−420」、「ラテムルPD−430」等)等、重合性炭素−炭素不飽和二重結合を1分子中に有する、いわゆる反応性ノニオン性界面活性剤を挙げることができる。

0031

これらノニオン性界面活性剤を、単独で、もしくは2種以上組み合わせて使用することができ、樹脂固形分あたり2質量%〜10質量%で使用されることが好ましい。ノニオン性界面活性剤の量が2質量%未満であれば、塩や化学物質に対する安定性が低くなり、ケイ酸リチウム又はケイ酸カリウムを添加した際に、水性樹脂分散体が凝集し、添加時に凝集物にならない場合であっても、貯蔵時に凝集、固化する。一方、ノニオン性界面活性剤の量が10質量%超過の場合には、非常に高い安定性は得られるものの、塗膜とした場合に、耐水性が劣り、目標とする物性が得られなくなる。

0032

更に、本発明に係るノニオン性界面活性剤に対して、必要に応じてアニオン性界面活性剤、又は、カチオン性界面活性剤を併用することもできる。

0033

アニオン性界面活性剤としては、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム等の脂肪酸塩や、高級アルコール硫酸エステル塩ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩ポリオキシノニルフェニルエーテルスルホン酸アンモニウム、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレングリコールエーテル硫酸塩等を利用することが可能である。アニオン性界面活性剤として、更に好適には、重合性の炭素−炭素不飽和二重結合を1分子中に有する、ポリオキシエチレン−1−(アリルオキシメチル)アルキルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩(第一工業製薬株式会社製「アクアレンKH−10」)、α−スルホ−ω−(i((ノニルフェノキシメチル−2−(2−プロペニルオキシエトキシポリオキシ−1,2−エタンジイルアンモニウム塩(株式会社ADEKA製「アデカリアソープSE10」)、ポリオキシエチレンプロペニルアルキルフェニルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩(第一工業製薬株式会社製「アクアレンBC10」)、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル硫酸アンモニウム塩(花王株式会社製「ラテムルPD104」)等が挙げられる。

0034

カチオン性界面活性剤としては、例えば、ドデシルアンモニウムクロライド等のアルキルアンモニウム塩等が好適である。

0035

ここで、ケイ酸塩類の混合時の安定性及び貯蔵時の安定性から、アニオン性界面活性剤又はカチオン性界面活性剤の質量部は、該水性樹脂組成物に必須成分であるノニオン性界面活性剤の質量部以下であることが好ましく、等質量部〜1/5質量部(すなわち、アニオン性界面活性剤又はカチオン性界面活性剤の質量部/ノニオン性界面活性剤の質量部=1〜1/5)であることが好適である。

0036

また、α,β−エチレン性不飽和単量体としては、従来からアクリル樹脂の製造に使用されている各種エチレン性不飽和単量体が、特に制限なく使用できが、分子内に2個以上の重合性不飽和二重結合を有する単量体及び/又は乳化重合反応時の温度にて相互に反応する官能基を持つ単量体を組み合せて利用することによって、水性樹脂分散体の粒子内部に架橋構造を形成させることが好ましい。

0037

具体的には、エチレン性不飽和単量体として、(メタアクリレート系単量体スチレン系単量体カルボキシル基含有単量体水酸基含有単量体アミド基含有単量体、アミノ基含有単量体エポキシ基含有単量体オリゴノマー、その他N−メチロール基を有したN−メチロールアクリルアミドや、酢酸ビニル塩化ビニル、更には、エチレンブタジエンアクリロニトリルジアルキルフマレート等が代表的なものとして挙げられ、これらを適宜組み合わせて使用することができる。

0038

上記(メタ)アクリレート系単量体としては、例えば、メチル(メタ)アクリレートエチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、α−クロロエチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシプロピル(メタ)アクリレート、エトキシプロピル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。

0039

上記スチレン系単量体としては、例えば、スチレン、メチルスチレンクロロスチレンメトキシスチレン等を挙げることができる。

0040

上記カルボキシル基含有単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸クロトン酸イタコン酸、イタコン酸ハーフエステルマレイン酸、マレイン酸ハーフエステル等を挙げることができる。

0041

上記水酸基含有単量体としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2(3)−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレートアリルアルコール多価アルコールモノ(メタ)アクリル酸エステル等を挙げることができる。

0042

上記アミド基含有単量体としては、例えば、(メタ)アクリルアミドマレインアミド等を挙げることができる。

0043

上記アミノ基含有単量体としては、例えば、2−アミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、3−アミノプロピル(メタ)アクリレート、2−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ビニルピリジン等を挙げることができる。

0044

上記エポキシ基含有単量体やオリゴノマーとしては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレートや、アリルグリシジルエーテル、2個以上のグリシジル基を有するエポキシ化合物活性水素原子を有するエチレン性不飽和単量体との反応により得られる化合物を挙げることができる。

0045

更に、ジビニルベンゼンや、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート等の分子中に重合性不飽和二重結合を2個以上有する単量体を使用する方法;乳化重合反応時の温度にて相互に反応する官能基を持つ単量体を組合せ、例えば、カルボキシル基とグリシジル基や、水酸基イソシアネート基等の組合せの官能基を持つエチレン性不飽和単量体を選択含有させた単量体混合物を使用する方法;加水分解縮合反応する(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシランや、(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン等のシリル基含有エチレン性不飽和単量体を含有させた単量体混合物を使用する方法等を利用することも可能である。

0046

また、耐候性を向上させる目的で、重合性光安定性単量体及び/又は重合性紫外線吸収性単量体を組み合わせることも可能である。

0047

重合性光安定性単量体としては、具体的には、4−(メタ)アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルアミノ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、4−シアノ−4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−クロトノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−クロトノイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−(メタ)アクリロイル−4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−(メタ)アクリロイル−4−シアノ−4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−クロトノイル−4−クロトノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン等が挙げられる。

0048

重合性紫外線吸収性単量体としては、具体的には、例えば、2−[2’−ヒドロキシ−5’−(メタクリロイルオキシメチル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−5’−(メタクリロイルオキシエチル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−5’−(メタクリロイルオキシプロピル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−5’−(メタクリロイルオキシヘキシル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−(メタクリロイルオキシエチル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−5’−t−ブチル−3’−(メタクリロイルオキシエチル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−5’−(メタクリロイルオキシエチル)フェニル]−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−5’−(メタクリロイルオキシエチル)フェニル]−5−メトキシ−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−5’−(メタクリロイルオキシエチル)フェニル]−5−シアノ−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−5’−(メタクリロイルオキシエチル)フェニル]−5−t−ブチル−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−5’−(メタクリロイルオキシエチル)フェニル]−5−ニトロ−2H−ベンゾトリアゾール等が挙げられる。

0049

これらの重合性光安定性単量体や重合性紫外線吸収性単量体は、一種のみを用いてもよく、2種以上を適宜混合し、重合することができる。

0050

本発明に用いられる水性樹脂分散体は、ガラス転移温度(以下、Tgという)が20℃を下回る(20℃未満である)場合、気温によって塗膜が軟化し、塗膜の粘着感や、汚染物質の付着などによって塗膜が汚染されるため、適さない。一方、Tgが60℃を上回る(60℃超過である)場合には、被塗物である布や紙の柔軟性が著しく損なわれ、塗膜が布や紙の変形に追従できなくなる。更に、成膜させるためには加熱する必要が生じるが、被塗物である紙や布は加温により変形する可能性があるため、自然乾燥によって成膜させることが好ましい。よって、水性樹脂組成物のTgが20℃〜60℃、より好ましくは30℃〜50℃になるように、上記エチレン性不飽和単量体を組み合わせることが好適である。

0051

なお、本発明において、水性樹脂分散体のTgは、以下の式1に示すFOX式を用いて計算されるものをいう。

0052

0053

なお、上記式1に示したFOX式において、左辺分母に記載されたTgは、N種類の単量体からなる重合体のガラス転移温度を表しており、Tgi(単位:K)は、N種の単量体からなる重合体を構成する各モノマーホモポリマー)のガラス転移温度を表しており、Wiは、各モノマーの質量分率である。また、W1+W2+・・・+Wi+・・・+Wn=1の関係が成立する。

0054

また、最低成膜温度下げる目的で、成膜助剤凝集助剤として、エチレングリコールモノブチルエーテルジエチレングリコールモノブチルエーテル、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート等の一般的に使用されるものは特に制限無く使用することが出来るものの、被塗物が布や紙であることから、使用しないことが好適である。

0055

上記のようにして得られた水性樹脂分散体を、更にアンモニアを含む水溶性アミン類及び/又は水溶性無機塩基性化合物でpH11〜13まで調整する必要がある。pH11を下回る場合、ケイ酸リチウム又はケイ酸カリウムを添加した際にケイ酸リチウム又はケイ酸カリウムが析出し、目的の効果が得られなくなる。また、pH13を超過する場合、水性樹脂分散体が溶解し、粘度が上昇することで塗装が困難になる。

0056

なお、前記アンモニアを含む水溶性アミン類としては、例えば、アンモニア、モノエタノールアミンアミノエチルエタノールアミンモノイソプロパノールアミン、N−(2−ヒドロキシプロピル)−エチレンジアミン2−アミノ−1−ブタノール2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、3−アミノ−1−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール、トリス(ヒドロキシエチル)−アミノメタン等の第一級アルカノールアミンジエタノールアミンメチルエタノールアミン、ブチルメタノールアミン、N−アセチルエタノールアミンジイソプロパノールアミン等の第二級アルカノールアミン、トリエタノールアミンメチルジエタノールアミンジメチルエタノールアミンジエチルエタノールアミンエチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン等の第三級アルカノールアミン、メチルアミンエチルアミンn−プロピルアミンイソプロピルアミンアリルアミンn−ブチルアミンイソブチルアミン、t−ブチルアミンシクロヘキシルアミン等の第一級アルキルアミンジメチルアミンジエチルアミンジイソプロピルアミン等の第二級アルキルアミン、トリメチルアミン等の第三級アルキルアミン、グリシンアラニンバリンロイシンイソロイシンセリントレオニンアスパラギン酸グルタミン酸アスパラギングルタミンリシンメチオニンフェニルアラニンチロシンなどのアミノ酸アミノ安息香酸アミノカプロン酸アミノ酪酸アミノドデカン酸などのアミノカルボン酸、アミノエチル化アクリルポリマーなどが挙げられる。これらは1種または2種以上を組み合わせて使用することができるが、アンモニア又はジメチルエタノールアミンを好適に使用することができる。

0057

また、前記水溶性無機塩基性化合物は、水溶液で塩基性を示すものであり、例えば、水酸化ナトリウム水酸化カリウム水酸化リチウム等を挙げることができ、水酸化ナトリウムを好適に使用することができる。

0059

上述した不燃性塗料に用いられる顔料は、1種を単独で、または、2種以上を混合して使用することができる。

0060

上記その他の添加剤としては特に限定されず、例えば、ケイ酸ナトリウムケイ酸マグネシウム硫酸バリウム炭酸カルシウム等の体質顔料や、シリカアルミナ等の艶消し剤や、消泡剤や、レベリング剤や、たれ防止剤や、表面調整剤や、粘性調整剤や、分散剤や、紫外線吸収剤や、ワックス等の慣用の添加剤等を挙げることができる。

0061

本発明の不燃性塗膜の形成に用いる不燃性塗料は、例えば、以下のようにして製造することができる。すなわち、ローラーミルペイントシェーカーポットミルディスパーサンドグラインドミル等の一般に使用されている機械を用いて、樹脂とケイ酸リチウム又はケイ酸カリウムとの分散ペーストを調製し、塗料組成物を得る。

0062

上記塗料組成物の塗布方法としては特に限定されず、例えば、浸漬、散布刷毛ローラーロールコーターエアースプレーエアレススプレーカーテンフローコーターローラーカーテンコーターダイコーター等の一般に使用されている塗布方法等を利用することができる。これらの塗布方法は、基材の使用目的に応じて、適宜選択される。

0063

本発明の不燃性塗膜が形成される基材は、紙又は布であり、例えば、紙、塗被紙、合成樹脂シート合成皮革、織布、編布、フェルト、不織布などを挙げることができる。

0064

上記基材は、より好ましくは、不織布、織布、編布等であり、その素材は、天然繊維人造繊維合成繊維、あるいはこれらの混合物であってもよい。その成分としては、エチレン、プロピレンブテン−1ペンテン−1、ヘキセン−1,4—メチルペンテン−1などのオレフィン単独重合体のほか、これらオレフィンのランダム共重合体あるいはブロック共重合体ポリアミドポリエステルアクリル繊維など公知のものが使用できる。不織布としては、前記繊維材料からスパンレース法メルトブロー法などで製造したものが好ましく使用できる。また、不織布の厚さとしては、通常、100〜10000μmが好ましい。

0065

本発明の不燃性塗料が塗布される被塗物が紙や布であるため、乾燥時に加熱による変形の恐れがある。従って、本発明の不燃性塗膜を形成する方法として、加熱による強制乾燥よりも、自然乾燥によって行われることが好適である。

0066

以下、実施例及び比較例に用いる塗料について説明する。以下、特に断らない限り、[%]及び[部]は質量基準である。

0067

(樹脂の合成)
[水性樹脂分散体(A1)の製造]
撹拌装置温度計冷却管及び滴下装置を備えた反応器中に、イオン交換水240部、炭酸水素ナトリウム塩(pH調整剤)0.5部、(反応型ノニオン性界面活性剤:旭電化工業社製「アデカリアソープNE−30」)4部、(反応型アニオン性界面活性剤:アデカリアソープSE−10)1部をそれぞれ仕込み、反応器内部を窒素置換しながら、80℃まで昇温した。その後、重合開始剤として過硫酸カリウム(KPS)1.5部を加えて調製した。続いて、予め別容器撹拌混合しておいた表1のA1の欄に示す乳化物を4時間かけて連続滴下した。滴下終了後、80℃で2時間攪拌を続けながら熟成し、40℃まで冷却した後、28%アンモニア水にてpH13.0に調整し、水性樹脂分散体A1を得た。

0068

[水性樹脂分散体(A2)の製造]
撹拌装置、温度計、冷却管及び滴下装置を備えた反応器中に、イオン交換水240部、炭酸水素ナトリウム塩(pH調整剤)0.5部、(非反応型アニオン性界面活性剤(第一工業製薬製ハイテノールNF08))1.5部、をそれぞれ仕込み、反応器内部を窒素で置換しながら、80℃まで昇温した。その後、重合開始剤として過硫酸カリウム(KPS)1.5部を加えて調製した。続いて、予め別容器で撹拌混合しておいた表1のA2の欄に示す乳化物を4時間かけて連続滴下した。滴下終了後、80℃で2時間攪拌を続けながら熟成し、40℃まで冷却した後、50%ジメチルエタノールアミン(DMEA)にてpH12.0に調整し、水性樹脂分散体A2を得た。

0069

[水性樹脂分散体(A3)の製造]
撹拌装置、温度計、冷却管及び滴下装置を備えた反応器中に、イオン交換水240部、炭酸水素ナトリウム塩(pH調整剤)0.5部、(反応型ノニオン性界面活性剤:旭電化工業社製「アデカリアソープNE−30」)10部をそれぞれ仕込み、反応器内部を窒素で置換しながら、80℃まで昇温した。その後、重合開始剤として過硫酸カリウム(KPS)1.5部を加えて調製した。続いて、予め別容器で撹拌混合しておいた表1のA3の欄に示す乳化物を4時間かけて連続滴下した。滴下終了後、80℃で2時間攪拌を続けながら熟成し、40℃まで冷却した後、28%アンモニア水にてpH13.0に調整し、水性樹脂分散体A3を得た。

0070

[水性樹脂分散体(A4)の製造]
撹拌装置、温度計、冷却管及び滴下装置を備えた反応器中に、イオン交換水240部、炭酸水素ナトリウム塩(pH調整剤)0.5部、(反応型ノニオン性界面活性剤:旭電化工業社製「アデカリアソープNE−30」)4部、(反応型アニオン性界面活性剤:アデカリアソープSE−10)1部をそれぞれ仕込み、反応器内部を窒素で置換しながら、80℃まで昇温した。その後、重合開始剤として過硫酸カリウム(KPS)1.5部を加えて調製した。続いて、予め別容器で撹拌混合しておいた表1のA4の欄に示す乳化物を4時間かけて連続滴下した。滴下終了後、80℃で2時間攪拌を続けながら熟成し、40℃まで冷却した後、50%ジメチルエタノールアミン(DMEA)にてpH12.0に調整し、水性樹脂分散体A4を得た。

0071

[水性樹脂分散体(A5)の製造]
撹拌装置、温度計、冷却管及び滴下装置を備えた反応器中に、イオン交換水240部、炭酸水素ナトリウム塩(pH調整剤)0.5部、(非反応型ノニオン性界面活性剤(第一工業製薬製ノイゲンEA177))2.0部、(非反応型アニオン性界面活性剤(第一工業製薬製ハイテノールNF08))2.0部をそれぞれ仕込み、反応器内部を窒素で置換しながら、80℃まで昇温した。その後、重合開始剤として過硫酸カリウム(KPS)1.5部を加えて調製した。続いて、予め別容器で撹拌混合しておいた表1のA5の欄に示す乳化物を4時間かけて連続滴下した。滴下終了後、80℃で2時間攪拌を続けながら熟成し、40℃まで冷却した後、28%アンモニア水にてpH13.0に調整し、水性樹脂分散体A5を得た。

0072

[水性樹脂分散体(A6)の製造]
撹拌装置、温度計、冷却管及び滴下装置を備えた反応器中に、イオン交換水240部、炭酸水素ナトリウム塩(pH調整剤)0.5部、(反応型ノニオン性界面活性剤:旭電化工業社製「アデカリアソープNE−30」)4部、(反応型アニオン性界面活性剤:アデカリアソープSE−10)1部をそれぞれ仕込み、反応器内部を窒素で置換しながら、80℃まで昇温した。その後、重合開始剤として過硫酸カリウム(KPS)1.5部を加えて調製した。続いて、予め別容器で撹拌混合しておいた表1のA6の欄に示す乳化物を4時間かけて連続滴下した。滴下終了後、80℃で2時間攪拌を続けながら熟成し、40℃まで冷却した後、28%アンモニア水にてpH8.0に調整し、水性樹脂分散体A6を得た。

0073

[水性樹脂分散体(A7)の製造]
撹拌装置、温度計、冷却管及び滴下装置を備えた反応器中に、イオン交換水240部、炭酸水素ナトリウム塩(pH調整剤)0.5部、(反応型アニオン性界面活性剤:アデカリアソープSE−10)2部をそれぞれ仕込み、反応器内部を窒素で置換しながら、80℃まで昇温した。その後、重合開始剤として過硫酸カリウム(KPS)1.5部を加えて調製した。続いて、予め別容器で撹拌混合しておいた表1のA7の欄に示す乳化物を4時間かけて連続滴下した。滴下終了後、80℃で2時間攪拌を続けながら熟成し、40℃まで冷却した後、28%アンモニア水にてpH13.0に調整し、水性樹脂分散体A7を得た。

0074

0075

ここで、上記表1において、略号の意味は、以下の通りである。
MMA:メチルメタクリレート(Tg=105℃)
ST:スチレン(Tg=100℃)
BA:ブチルアクリレート(Tg=−54℃)
HA:2−エチルヘキシルアクリレート(Tg=−50℃)
GMA:グリシジルメタアクリレート(Tg=41℃)
AA:アクリル酸(Tg=106℃)
SE−10:反応型アニオン性界面活性剤(ADEKA社製 アデカリアソープSE−10)
NE−30:反応型ノニオン性界面活性剤(ADEKA社製 アデカリアソープNE−30)
NF08:非反応型アニオン性界面活性剤(第一工業製薬製ハイテノールNF08)
EA177:非反応型ノニオン性界面活性剤(ノイゲンEA177)

0076

(実施例1)
実施例1は、下記表2に示したような成分を有するものであり、ケイ酸リチウム(日本化学工業(株)社製、「ケイ酸リチウム45」)80部、水性樹脂分散体A1 20部をディスパーで30分混錬して、不燃性の塗料を得た。得られた塗料について、下記の試験方法を用いて、評価を行った。

0077

(実施例2〜実施例9)
下記表2に実施例2〜実施例9として示した成分をディスパーで30分混練して、不燃性の塗料を得た。得られた塗料について、下記の試験方法を用いて、評価を行った。なお、実施例8で利用したケイ酸ナトリウムは、日本化学工業株式会社社製の「J珪酸ソーダ3号」である。また、実施例9で利用したケイ酸カリウムは、日本化学工業株式会社社製の「2K珪酸カリ」である。

0078

(比較例1)
比較例1は、下記表3に示したような成分を有するものであり、ケイ酸リチウム(日本化学工業(株)社製、「珪酸リチウム45」)40部、水性樹脂分散体A6を60部、をディスパーで30分混錬して、不燃性の塗料を得た。得られた塗料について、下記の試験方法を用いて、評価を行った。

0079

(比較例2〜比較例4)
下記表3に比較例2〜比較例4として示した成分をディスパーで30分混練して、不燃性の塗料を得た。得られた塗料について、下記の試験方法を用いて、評価を行った。

0080

0081

0082

得られた試験体のそれぞれについて、塗料の安定性試験不燃性試験、塗膜の柔軟性試験、塗膜の粘着性試験、耐溶出性試験、耐候性試験の各試験を実施した。得られた試験の結果を、以下の表4及び表5に示した。なお、各試験は、次の方法に従って行い、その結果を評価した。

0083

<塗料の安定性試験>
20℃6ヶ月、50℃14日、−5℃14日、の3条件で保管し、ブツゲル等の発生の有無を確認した。すべての条件でブツ、ゲル等の発生がない場合を○とし、いずれかの条件でブツ、ゲル等の発生がある場合を×とした。

0084

<不燃性試験>
127×12.7×3mmの不織布に不燃性塗料を十分に含浸させ、標準状態(温度23℃、相対湿度50%)にて7日間養生し、不燃性試験の試験体とした。試験は、JIS K 6911に記載された耐燃性A法に準拠した。燃焼距離が25mm以下の場合は不燃性(◎)とし、25mmを超え100mm以下の場合には自消性(○)とし、100mmを超える場合には可燃性(×)とした。

0085

<塗膜の柔軟性試験>
127×12.7×3mmの不織布に不燃性塗料を十分に含浸させ、標準状態(温度23℃、相対湿度50%)にて7日間養生し、不燃性試験の試験体とした。試験体表面の中心部に分銅をのせて、0.5kg/cm2の荷重を24時間掛けることにより塗膜の柔軟性を調べた。以下の基準に基づいて、塗膜の柔軟性の評価を行った。
◎:割れ無し
○:微小ひび割れなどが存在
×:割れあり

0086

<塗膜の粘着性試験>
127×12.7×3mmの不織布に不燃性塗料を十分に含浸させ、標準状態(温度23℃、相対湿度50%)にて7日間養生し、不燃性試験の試験体とした。試験体表面にカーボン紙を置き、更にその上に分銅をのせて、0.5kg/cm2の荷重を24時間かけた。その後、カーボン紙をゆっくりはがし、荷重をかけた箇所の汚染度合い目視判定した。
◎:全くカーボンが付いていない。
○:局所的にカーボンが付着している。
×:荷重のかかっていた箇所の5割以上にカーボンが付着している。

0087

<耐溶出性試験>
127×12.7×3mmの不織布に不燃性塗料を十分に含浸させ試験体とし、標準状態(温度23℃、相対湿度50%)にて7日間養生した。養生後、試験体をマグネチックスターラーにて攪拌している23℃2Lの水中に48時間吊した。その後、標準状態(温度23℃、相対湿度50%)にて7日乾燥し、耐溶出性試験の試験体とした。この試験体を用いてJIS K 6911に記載された耐燃性A法に準拠した不燃性試験を行った。その結果、燃焼距離が25mm以下の場合は不燃性(◎)とし、25mmを超え100mm以下の場合には自消性(○)とし、100mmを超える場合には可燃性(×)とした。

0088

<耐候性試験(500時間(キセノン耐候試験後強度保持率)>
140×50×3mmの不織布に不燃性塗料を十分に含浸させ、標準状態(温度23℃、相対湿度50%)にて7日間養生後、JIS K 5600-7-7に規定されるキセノンランプ法に準じて促進試験を行った。促進試験後、JIS L 1908 6.5に準じて引張強さを評価した。以下の基準に基づいて、耐候性試験の評価を行った。
促進試験後の引張強さが促進試験前に比べ100%以下80%以上の場合:◎
促進試験後の引張強さが促進試験前に比べ80%未満50%以上の場合:○
促進試験後の引張強さが促進試験前に比べ50%未満の場合:×

0089

0090

0091

上記表4及び表5を比較すると明らかなように、本発明の実施例に係る不燃性塗料は良好な貯蔵安定性を有し、この不燃性塗料を用いて形成された塗膜では、不燃性、塗膜の柔軟性、耐溶出性及び耐候性を有していることがわかる。

実施例

0092

以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。

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