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技術 定着装置およびそれを備えた画像形成装置

出願人 京セラドキュメントソリューションズ株式会社
発明者 権鐘浩
出願日 2010年9月6日 (9年9ヶ月経過) 出願番号 2010-199166
公開日 2012年3月22日 (8年3ヶ月経過) 公開番号 2012-058333
状態 未査定
技術分野 電子写真における定着
主要キーワード 中間幅 巻線状 磁束発生源 発熱板 磁気遮蔽板 発熱位置 特定位 遮蔽部分
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (12)

課題

ベルトの過昇温を抑制する機能を備えつつ、ベルトのウォームアップタイムを短縮することが可能な定着装置、およびそれを備えた画像形成装置を提供する。

解決手段

定着装置14は、磁束を発生させる磁束発生源54と、所定の方向に回転しつつ、磁束によって誘導加熱される無端のベルト45と、所定の方向に回転しつつ、トナー像担持する記録媒体が通過するニップ部NPをベルト45との間で形成する回転体44と、磁性材料からなり、磁束をベルト45に導くコア58,59,60と、ベルト45の発熱量を調整するための発熱量調整部材46と、非回転の部材であって、ニップ部NPに対応する位置に配置され、ベルト45の内面に接触してベルト45を回転体44との間で回転可能に挟持する挟持片49とを含み、ベルト45は、発熱量調整部材46と挟持片49との間に掛け回されている。

概要

背景

複写機ファクシミリプリンタ等の画像形成装置は、基本的な構成要素として、像担持体(例えば感光体ドラム)上に画像を形成する画像形成部と、像担持体上のトナー像を、記録媒体の一例としての用紙上に転写させる転写部と、用紙上に転写されたトナー像を該用紙上に加熱定着させる定着装置とを含む。

定着装置は、起動時のウォームアップタイムの短縮や省エネルギー等の要望から、熱容量を少なく設定できるベルト方式を採用したものが増えてきている。また、急速加熱や高効率加熱が可能な電磁誘導加熱(IH)方式が注目されている。電磁誘導加熱方式は、誘導コイル高周波電流を流して発生させた磁束によって定着ローラ定着ベルト誘導電流誘起させ、定着ローラや定着ベルト自体が持つ抵抗を利用して定着ローラや定着ベルトをジュール発熱誘導加熱)させ、このジュール熱により、定着ローラ(または定着ベルト)と加圧ローラとの間のニップ部においてトナー像を用紙(記録媒体)上に定着するものである。電磁誘導加熱方式とベルト方式とを組み合わせた定着装置が製品化されている。

電磁誘導加熱方式とベルト方式とを組み合わせた定着装置として、例えば特許文献1のものが知られている。特許文献1の定着装置は、定着ベルトと、トナー像を担持する用紙が通紙されるニップ部を定着ベルトとの間で形成する加圧ローラと、定着ベルトが巻回された定着ローラおよびヒートローラと、ヒートローラに対向した位置に配置されて定着ベルトを誘導加熱するコイルユニットとを含む。

コイルユニットは、コイルが発生させる磁束が通る磁路を形成する複数のコアを有し、そのうちのセンタコアには、磁気遮蔽板が取り付けられている。磁気遮蔽板は、センタコアの回転量に応じて、磁路内に位置して磁束を遮蔽する遮蔽位置と、磁路から退避して磁束を遮蔽しない退避位置との間で切り替えられる。ニップ部に通紙される用紙のサイズに応じて磁気遮蔽板の位置を遮蔽位置と退避位置との間で適切に切り替えることで、用紙が定着ベルトに接触しない非通紙領域の過昇温が抑制される。

概要

ベルトの過昇温を抑制する機能を備えつつ、ベルトのウォームアップタイムを短縮することが可能な定着装置、およびそれを備えた画像形成装置を提供する。定着装置14は、磁束を発生させる磁束発生源54と、所定の方向に回転しつつ、磁束によって誘導加熱される無端のベルト45と、所定の方向に回転しつつ、トナー像を担持する記録媒体が通過するニップ部NPをベルト45との間で形成する回転体44と、磁性材料からなり、磁束をベルト45に導くコア58,59,60と、ベルト45の発熱量を調整するための発熱量調整部材46と、非回転の部材であって、ニップ部NPに対応する位置に配置され、ベルト45の内面に接触してベルト45を回転体44との間で回転可能に挟持する挟持片49とを含み、ベルト45は、発熱量調整部材46と挟持片49との間に掛け回されている。

目的

本発明は、上記事情に鑑み、ベルトの過昇温を抑制する機能を備えつつ、ベルトのウォームアップタイムを短縮することが可能な定着装置、およびそれを備えた画像形成装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

磁束を発生させる磁束発生源と、所定の方向に回転しつつ、前記磁束によって誘導加熱される無端のベルトと、所定の方向に回転しつつ、トナー像担持する記録媒体が通過するニップ部を前記ベルトとの間で形成する回転体と、磁性材料からなり、前記磁束を前記ベルトに導くコアと、前記ベルトの発熱量を調整するための発熱量調整部材と、非回転の部材であって、前記ニップ部に対応する位置に配置され、前記ベルトの内面に接触して前記ベルトを前記回転体との間で回転可能に挟持する挟持片と、を備え、前記ベルトは、前記発熱量調整部材と前記挟持片との間に掛け回されている定着装置

請求項2

請求項1に記載の定着装置において、前記発熱量調整部材は、前記ベルトの前記内面に接触する表面を有し、前記表面には、該表面と前記ベルトの前記内面との間の摩擦を低減するコーティング層が形成されている定着装置。

請求項3

請求項1または2に記載の定着装置において、前記発熱量調整部材は、回転可能に構成され、磁性材料からなる薄肉基材と、非磁性材料からなり、前記ベルト側の位置で前記基材上に取り付けられた薄板状の磁気遮蔽板とを含み、前記磁気遮蔽板は、前記基材の回転に伴い、前記磁束を遮蔽または抑制する遮蔽位置と、前記磁束の遮蔽が抑制される遮蔽抑制位置との間で切り替えられ、前記発熱量は、前記磁気遮蔽板が前記遮蔽位置と前記遮蔽抑制位置との間で切り替えられることで調整される定着装置。

請求項4

請求項3に記載の定着装置において、前記基材は、半円筒形状を有する定着装置。

請求項5

請求項3に記載の定着装置において、前記基材は、円筒形状を有する定着装置。

請求項6

請求項1または2に記載の定着装置において、前記発熱量調整部材は、回転可能に構成され、非磁性材料からなる薄肉の基材と、前記ベルト側の位置で前記基材上に取り付けられ、前記磁束によって発熱可能な磁性材料からなる薄板状の発熱板とを含み、前記発熱板は、前記基材の回転に伴い、前記磁束によって発熱する発熱位置と、発熱が抑制される発熱抑制位置との間で切り替えられ、前記発熱量は、前記発熱板が前記発熱位置と前記発熱抑制位置との間で切り替えられることで調整される定着装置。

請求項7

請求項6に記載の定着装置において前記基材は、半円筒形状を有する定着装置。

請求項8

請求項6に記載の定着装置において、前記基材は、円筒形状を有する定着装置。

請求項9

トナー像を形成する画像形成部と、前記画像形成部で形成された前記トナー像を記録媒体上に転写する転写部と、前記トナー像を前記記録媒体上に定着させる定着装置と、を備え、前記定着装置として、請求項1〜8のいずれか一項に記載の定着装置が用いられている画像形成装置

技術分野

0001

本発明は、記録媒体上に転写されたトナー像を該記録媒体上に加熱定着させる定着装置、およびそれを備えた画像形成装置に関する。

背景技術

0002

複写機ファクシミリプリンタ等の画像形成装置は、基本的な構成要素として、像担持体(例えば感光体ドラム)上に画像を形成する画像形成部と、像担持体上のトナー像を、記録媒体の一例としての用紙上に転写させる転写部と、用紙上に転写されたトナー像を該用紙上に加熱定着させる定着装置とを含む。

0003

定着装置は、起動時のウォームアップタイムの短縮や省エネルギー等の要望から、熱容量を少なく設定できるベルト方式を採用したものが増えてきている。また、急速加熱や高効率加熱が可能な電磁誘導加熱(IH)方式が注目されている。電磁誘導加熱方式は、誘導コイル高周波電流を流して発生させた磁束によって定着ローラ定着ベルト誘導電流誘起させ、定着ローラや定着ベルト自体が持つ抵抗を利用して定着ローラや定着ベルトをジュール発熱誘導加熱)させ、このジュール熱により、定着ローラ(または定着ベルト)と加圧ローラとの間のニップ部においてトナー像を用紙(記録媒体)上に定着するものである。電磁誘導加熱方式とベルト方式とを組み合わせた定着装置が製品化されている。

0004

電磁誘導加熱方式とベルト方式とを組み合わせた定着装置として、例えば特許文献1のものが知られている。特許文献1の定着装置は、定着ベルトと、トナー像を担持する用紙が通紙されるニップ部を定着ベルトとの間で形成する加圧ローラと、定着ベルトが巻回された定着ローラおよびヒートローラと、ヒートローラに対向した位置に配置されて定着ベルトを誘導加熱するコイルユニットとを含む。

0005

コイルユニットは、コイルが発生させる磁束が通る磁路を形成する複数のコアを有し、そのうちのセンタコアには、磁気遮蔽板が取り付けられている。磁気遮蔽板は、センタコアの回転量に応じて、磁路内に位置して磁束を遮蔽する遮蔽位置と、磁路から退避して磁束を遮蔽しない退避位置との間で切り替えられる。ニップ部に通紙される用紙のサイズに応じて磁気遮蔽板の位置を遮蔽位置と退避位置との間で適切に切り替えることで、用紙が定着ベルトに接触しない非通紙領域の過昇温が抑制される。

先行技術

0006

特開2010−26246号公報

発明が解決しようとする課題

0007

しかしながら、特許文献1の定着装置は、定着ベルトにおける非通紙領域の過昇温を抑制することができるものの、定着ベルトのウォームアップタイムを短縮することが難しい。定着ベルトが掛け回されている定着ローラおよびヒートローラは熱容量が大きいため、誘導加熱されている定着ベルトから定着ローラおよびヒートローラに移動する熱の量が大きい。熱移動量が大きいと、定着ベルトが十分に加熱されるまでに要する時間が増加してしまう。

0008

そこで、本発明は、上記事情に鑑み、ベルトの過昇温を抑制する機能を備えつつ、ベルトのウォームアップタイムを短縮することが可能な定着装置、およびそれを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

上記目的を達成するために、本発明に係る定着装置は、磁束を発生させる磁束発生源と、所定の方向に回転しつつ、前記磁束によって誘導加熱される無端のベルトと、所定の方向に回転しつつ、トナー像を担持する記録媒体が通過するニップ部を前記ベルトとの間で形成する回転体と、磁性材料からなり、前記磁束を前記ベルトに導くコアと、前記ベルトの発熱量を調整するための発熱量調整部材と、非回転の部材であって、前記ニップ部に対応する位置に配置され、前記ベルトの内面に接触して前記ベルトを前記回転体との間で回転可能に挟持する挟持片とを含み、前記ベルトは、前記発熱量調整部材と前記挟持片との間に掛け回されている。

0010

本発明に係る定着装置によれば、ベルトは、挟持片と発熱量調整部材との間に掛け回されている。挟持片は、非回転の部材であって、ニップ部に対応する位置でベルトの内面に接触して、ベルトを回転体との間で回転可能に挟持する。発熱量調整部材は、ベルトを挟持片と共に回転可能に支持する。したがって、熱容量が大きい2つのローラ部材(例えば定着ローラおよびヒートローラ)に掛け回されて回転するベルトを有する従来の構成と比較して、誘導加熱されているベルトから移動する熱の量を低減することができる。また、発熱量調整部材は、定着ベルトの発熱量を調整するために用いられている部材なので、本発明に係る定着装置は、ベルトの過昇温を抑制する機能を備えたものである。

0011

本発明の好ましい実施形態では、前記発熱量調整部材は、前記ベルトの前記内面に接触する表面を有し、前記表面には、該表面と前記ベルトの前記内面との間の摩擦を低減するコーティング層が形成されている。

0012

この構成によれば、コーティング層によってベルトの発熱量調整部材に対する摺動性が向上するので、ベルトは円滑に回転する。

0013

本発明の他の好ましい実施形態では、前記発熱量調整部材は、回転可能に構成され、磁性材料からなる薄肉基材と、非磁性材料からなり、前記ベルト側の位置で前記基材上に取り付けられた薄板状の磁気遮蔽板とを含み、前記磁気遮蔽板は、前記基材の回転に伴い、前記磁束を遮蔽または抑制する遮蔽位置と、前記磁束の遮蔽が抑制される遮蔽抑制位置との間で切り替えられ、前記発熱量は、前記磁気遮蔽板が前記遮蔽位置と前記遮蔽抑制位置との間で切り替えられることで調整される。

0014

この構成によれば、発熱量調整部材は、薄肉の基材と薄板状の磁気遮蔽板とから構成されているので、誘導加熱されているベルトから発熱量調整部材に移動する熱の量は小さい。

0015

本発明のさらに他の好ましい実施形態では、前記基材は、半円筒形状を有する。

0016

この構成によれば、基材を円筒形状とする構成と比較して熱容量を小さくできる。その分、誘導加熱されている定着ベルトから基材に移動する熱の量を低減することができる。

0017

本発明のさらに他の好ましい実施形態では、前記基材は、円筒形状を有する。

0018

この構成によれば、基材を半円筒形状とする構成と比較して熱容量が大きくなるものの、磁気遮蔽板を360°の角度範囲で回転させることができるので、磁気遮蔽板を遮蔽位置と遮蔽抑制位置との間で切り替えることが容易である。

0019

本発明のさらに他の好ましい実施形態では、前記発熱量調整部材は、回転可能に構成され、非磁性材料からなる薄肉の基材と、前記ベルト側の位置で前記基材上に取り付けられ、前記磁束によって発熱可能な磁性材料からなる薄板状の発熱板とを含み、前記発熱板は、前記基材の回転に伴い、前記磁束によって発熱する発熱位置と、発熱が抑制される発熱抑制位置との間で切り替えられ、前記発熱量は、前記発熱板が前記発熱位置と前記発熱抑制位置との間で切り替えられることで調整される。

0020

この構成によれば、発熱量調整部材は、薄肉の基材と薄板状の発熱板とから構成されているので、誘導加熱されている定着ベルトから発熱量調整部材に移動する熱の量は小さい。

0021

本発明のさらに他の好ましい実施形態では、前記基材は、半円筒形状を有する。

0022

この構成によれば、基材を円筒形状とする構成と比較して熱容量を小さくできる。その分、誘導加熱されている定着ベルトから基材に移動する熱の量を低減することができる。

0023

本発明のさらに他の好ましい実施形態では、前記基材は、円筒形状を有する。

0024

この構成によれば、基材を半円筒形状とする構成と比較して熱容量が大きくなるものの、発熱板を360°の角度範囲で回転させることができるので、発熱板を発熱位置と発熱抑制位置との間で切り替えることが容易である。

0025

本発明に係る画像形成装置は、トナー像を形成する画像形成部と、前記画像形成部で形成された前記トナー像を記録媒体上に転写する転写部と、前記トナー像を前記記録媒体上に定着させる定着装置とを含み、前記定着装置として、上記構成の定着装置が用いられている。

発明の効果

0026

本発明に係る定着装置および画像形成装置は、ベルトの過昇温を抑制する機能を備えつつ、ベルトのウォームアップタイムを短縮することが可能である。

図面の簡単な説明

0027

本発明の実施形態に係る画像形成装置の内部構造を概略的に示す。
第1実施形態に係る定着装置の縦断面図であり、磁気遮蔽板が遮蔽抑制位置に配置された状態を示す。
第1実施形態に係る定着装置の縦断面図であり、磁気遮蔽板が遮蔽位置に配置された状態を示す。
第1実施形態の定着装置に用いられる発熱量調整部材の斜視図である。
第2実施形態に係る定着装置の縦断面図であり、発熱板が発熱位置に配置された状態を示す。
第2実施形態に係る定着装置の縦断面図であり、発熱板が発熱抑制位置に配置された状態を示す。
第2実施形態の定着装置に用いられる発熱量調整部材の斜視図である。
第3実施形態に係る定着装置の縦断面図であり、遮蔽板が遮蔽抑制位置に配置された状態を示す。
第3実施形態に係る定着装置の縦断面図であり、遮蔽板が遮蔽位置に配置された状態を示す。
第4実施形態に係る定着装置の縦断面図であり、発熱板が発熱位置に配置された状態を示す。
第4実施形態に係る定着装置の縦断面図であり、発熱板が発熱抑制位置に配置された状態を示す。

実施例

0028

以下、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。図1は、一実施形態の画像形成装置1の構成を示した概略図である。画像形成装置1は、例えば外部から入力された画像情報に基づいて、記録媒体の一例としての用紙等の印刷媒体の表面にトナー像を転写して印刷を行うプリンタ、複写機、ファクシミリ装置、それらの機能を併せ持つ複合機等としての形態をとることができる。

0029

図1に示される画像形成装置1は、タンデム型カラープリンタである。画像形成装置1は、内部で用紙にカラー画像を形成する四角箱状の装置本体2を備え、装置本体2の上面部には、カラー画像が印刷された用紙を排出するための排出トレイ3が設けられている。装置本体2内において、その下部には、用紙を収納する給紙カセット5が配設されている。また、装置本体2の図1における右側面には、手差しの用紙を給紙するためのスタックトレイ6が配設されている。装置本体2の上部には画像形成部7が設けられており、画像形成部7は、装置外部から送信される文字絵柄などの画像データに基づいて用紙に画像を形成する。

0030

図1における画像形成部7の左方位置には、給紙カセット5から送出された用紙を画像形成部7に搬送するための第1の搬送路9が配設されている。給紙カセット5の上方位置には、スタックトレイ6上に置かれた用紙を第1の搬送路9に案内する第2の搬送路10が配設されている。第1の搬送路9および第2の搬送路10のそれぞれには、用紙を搬送するための搬送ローラ対43が配設されている。また、装置本体2内の左上部には、画像形成部7でトナー像が形成された用紙に対して定着処理を行う定着装置14と、定着処理の行われた用紙を排出トレイ3に搬送するための第3の搬送路11とが配設されている。

0031

給紙カセット5は、装置本体2に対して挿脱可能であり、収納部16を有する。収納部16には、給紙方向のサイズが異なる少なくとも2種類の用紙を選択的に収納可能である。収納部16に収納されている用紙は、給紙ローラ17及び捌きローラ対18により1枚ずつ第1の搬送路9に送出される。

0032

スタックトレイ6は装置本体2に対して開閉可能であり、その手差し面19に用紙が置かれる。手差し面19に載置された用紙はピックアップローラ20及び捌きローラ対21により1枚ずつ第2の搬送路10に送出される。

0033

第1の搬送路9と第2の搬送路10とはレジストローラ対22の手前で合流している。レジストローラ対22まで搬送された用紙はレジストローラ対22に当接した状態で一旦待機し、スキュー調整タイミング調整を行った後、二次転写部23に向けて送出される。送出された用紙には、二次転写部23で中間転写ベルト40上のフルカラーのトナー像が二次転写される。この後、定着装置14でトナー像が定着された用紙は、必要に応じて第4の搬送路12で反転され、反対側の面にも二次転写部23でフルカラーのトナー像が二次転写される。そして、反対面のトナー像が定着装置14で定着された後、第3の搬送路11を通って排出ローラ対24により排出トレイ3に排出される。

0034

画像形成部7は、ブラック(B)、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)の各トナー像を形成する4つの画像形成ユニット26〜29と、画像形成ユニット26〜29で形成した各色別のトナー像を重畳して担持する中間転写部30とを含む。

0035

各画像形成ユニット26〜29は、感光体ドラム32(像担持体)と、感光体ドラム32の周面に対向して配設された帯電器33と、帯電器33に関して感光体ドラム32の回転方向下流側であって感光体ドラム32の周面上の特定位置にレーザビーム照射するレーザ走査ユニット34と、レーザ走査ユニット34からのレーザビーム照射位置に関して感光体ドラム32の回転方向下流側であって感光体ドラム32の周面に対向して配設された現像装置35と、現像装置35に関して感光体ドラム32の回転方向下流側であって感光体ドラム32の周面に対向して配設されたクリーナー36とを含む。

0036

各画像形成ユニット26〜29の感光体ドラム32は、図示しない駆動モータにより図中の反時計回り方向に回転する。各画像形成ユニット26〜29の現像装置35は、ブラックトナーイエロートナーシアントナー及びマゼンタトナーをそれぞれ含む二成分現像剤が収納された現像容器51を有する。

0037

中間転写部30は、画像形成ユニット26の近傍位置に配設された駆動ローラ38と、画像形成ユニット29の近傍位置に配設された従動ローラ39と、駆動ローラ38と従動ローラ39の間の位置に配置されたテンションローラ42と、駆動ローラ38と従動ローラ39とテンションローラ42に跨って配設された中間転写ベルト40と、各画像形成ユニット26〜29の感光体ドラム32に対して中間転写ベルト40を介して圧接可能に配設された4つの転写ローラ41とを含む。

0038

中間転写部30では、各画像形成ユニット26〜29の転写ローラ41の位置で、感光体ドラム32から中間転写ベルト40上に各色別のトナー像が重ね合わされた状態で転写されて、フルカラーのトナー像が形成される。

0039

用紙の搬送方向でみて、定着装置14の上流側及び下流側には搬送路72が設けられている。二次転写部23を通って搬送されてきた用紙は、上流側の搬送路72を通って定着装置14に案内される。そして、定着処理が施された用紙は下流側の搬送路72を通って第3の搬送路11に案内される。

0040

第3の搬送路11は、定着装置14で定着処理の行われた用紙を排出トレイ3に案内する。第3の搬送路11には、用紙を排出トレイ3に搬送する搬送ローラ対71が配設されると共に、その出口には上記の排出ローラ対24が配設されている。

0041

(第1実施形態)
次に、第1実施形態に係る定着装置14について図2を参照しながら説明する。図2は、定着装置14の縦断面図である。定着装置14は、用紙上に転写されたトナー像に対して加熱および加圧を行うことにより、トナー像を用紙上に定着させる定着処理を行う。定着装置14は、加圧ローラ44(回転体)と、定着ベルト45と、挟持片49と、発熱量調整部材46と、コイルユニット50とを含む。

0042

加圧ローラ44は、図2では反時計回りに回転可能なローラ部材であって、SUS製の筒状の芯材47と、芯材47上に積層されたシリコーンゴム製弾性層48と、弾性層48上に積層されたPFA製の図略の表面離型層とを含む。なお、芯材47の内側には、ハロゲンヒータ等の熱源を配置してもよい。熱源により、弾性層48を加熱することができる。

0043

定着ベルト45は、挟持片49と発熱量調整部材46とに渡って掛け回された無端のベルトであって、図2では時計回りに回転可能である。加圧ローラ44は、図略の付勢部材によって定着ベルト45に向けて押圧され、トナー像を担持する用紙が通紙されるニップ部NPを定着ベルト45との間で形成している。定着ベルト45は、ニップ部NPに通紙される用紙の搬送方向Tとは直交する方向に幅方向寸法を有する。

0044

定着ベルト45は、該定着ベルト45の内部に面する電鋳ニッケル製の基材と、加圧ローラ44側の位置で基材上に積層されたシリコーンゴム製の弾性層と、弾性層上に積層され、加圧ローラ44側に位置するPFA製の表面離型層とを含む。基材の厚さは、例えば30〜50μmであり、弾性層の厚さは、例えば200〜500μmである。表面離型層の厚さは、例えば30μm程度である。

0045

挟持片49は、定着ベルト45の内部に配置されており、ニップ部NPに対応する位置で定着ベルト45の内面(つまり、基材)に接触して、定着ベルト45を加圧ローラ44との間で回転可能に挟持する。挟持片49は、ニップ部NPに沿って、かつ加圧ローラ44に対して平行に延びる平板状の部材であって、用紙の搬送方向Tに沿って延びる幅方向寸法を有する。挟持片49の幅方向寸法は、ニップ部NPが用紙の搬送方向Tにおいて十分なニップ幅を有するように、かつ定着ベルト45に対する挟持力を十分に発揮できるように設定されている。また、挟持片49は、ローラ部材と異なり、非回転の位置固定された部材である。

0046

挟持片49は、定着ベルト45の基材に接触した状態で定着ベルト45を回転可能に支持しているので、挟持片49の材料は、挟持片49が定着ベルト45に対して剛体となり得る材料から選択される。また、挟持片49の表面に対して、挟持片49と定着ベルト45との間の摩擦を低減するための表面処理を施してもよい。

0047

挟持片49は、定着ベルト45に対して十分な挟持力を発揮できる部材であればよいので、その寸法を小さくすることができる。したがって、挟持片49の熱容量を小さくすることができる。なお、挟持片49の形状は、平板状に限定されず、十分なニップ幅を確保することができ、かつ定着ベルト45に対して十分な挟持力を発揮できるものであればよい。

0048

発熱量調整部材46は、定着ベルト45の内部に配置され、コイルユニット50から定着ベルト45に導かれる磁束の量を調整して、定着ベルト45の発熱量を調整するための部材である。発熱量調整部材46は、定着ベルト45を掛け回すための部材としても用いられている。第1実施形態では、発熱量調整部材46は、基材51と、磁気遮蔽板52と、コーティング層53とを含む。

0049

基材51は、鉄、SUS等の磁性材料からなる円筒形状を有する部材であって、加圧ローラ44に対して平行に延びていると共に、挟持片49およびニップ部NPを挟んで加圧ローラ44と対向した位置に配置されている。基材51は、磁性材料から形成されているので、コイルユニット50によって発熱可能である。基材51は、例えば0.3〜1.0mmの厚さを有する薄肉の部材である。

0050

基材51は所定の方向に回転可能に構成されている。発熱量調整部材46は、挟持片49が定着ベルト45に対して挟持力を作用させる方向とは反対の方向から定着ベルト45の内面に接触することにより、定着ベルト45のコイルユニット50に対する位置決めを行っている。定着ベルト45は、それ自体が剛性を有しているので、定着ベルト45がコイルユニット50における後述するセンタコア60に対向する位置およびその近傍位置で発熱量調整部材46によって支持されている。そのため、定着ベルト45は、基材51がセンタコア60に対向する位置およびその近傍位置以外では、基材51の外周面に接触していない。

0051

発熱量調整部材46と挟持片49との間に掛け回された定着ベルト45は、加圧ローラ44が図略の駆動源によって図2では反時計回りに回転されることで、時計回りに従動回転される。

0052

磁気遮蔽板52は、非磁性材料かつ高導電性材料、例えば銅、アルミからなる薄板状の部材であり、基材51の外周面上に取り付けられている。磁気遮蔽板52の厚さは、例えば0.3〜1.0mmである。磁気遮蔽板52は、基材51の回転に伴い、遮蔽位置と遮蔽抑制位置との間でその配置位置が切り替えられる。図2は、磁気遮蔽板52が遮蔽抑制位置に配置された状態を示し、図3は、磁気遮蔽板52が遮蔽位置に配置された状態を示す。磁気遮蔽板52は、遮蔽位置にあるとき、コイルユニット50、特にセンタコア60に近接する位置に移動して磁束を遮蔽または抑制する。一方、磁気遮蔽板52は、遮蔽抑制位置にあるとき、センタコア60から離間する位置に移動する。そのため、磁束の遮蔽は抑制される。磁気遮蔽板52は、センタコア60からの磁束が定着ベルト45を通過したときに逆磁束を発生させることで、定着ベルト45を通過しようとする磁束を打ち消す

0053

図4は、発熱量調整部材46の斜視図である。磁気遮蔽板52は、図4に示すように、基材51の軸方向両端部のそれぞれにおける外周面に取り付けられている。一対の磁気遮蔽板52は左右対称の形状を有し、各磁気遮蔽板52は、基材51の周方向に沿って延びる周方向寸法が基材51の軸方向内方に向かうにつれて小さくなるように設定されている。具体的には、磁気遮蔽板52は、基材51の軸方向における最端部に位置する大遮蔽部分52aと、大遮蔽部分52aよりも基材51の軸方向内方に位置する中遮蔽部分52bと、中遮蔽部分52bよりも基材51の軸方向内方に位置する小遮蔽部分52cとを有する。大遮蔽部分52a、中遮蔽部分52bおよび小遮蔽部分52cは一体に形成されている。

0054

大遮蔽部分52a、中遮蔽部分52bおよび小遮蔽部分52cは、ニップ部NPを通過する用紙の幅方向サイズ(ニップ部NPにおいて搬送方向Tと直交する方向のサイズ)にそれぞれ対応している。一対の小遮蔽部分52c間の距離は、最小幅サイズを有する用紙P1(例えばA5用紙)に対応している。一対の中遮蔽部分52b間の距離は、中間幅サイズを有する用紙P2(例えばA4用紙縦)に対応している。一対の大遮蔽部分52a間の距離は、最大幅サイズを有する用紙P3(例えばA3用紙)に対応している。また、大遮蔽部分52a、中遮蔽部分52bおよび小遮蔽部分52cの基材51の周方向の各周方向寸法は、磁気遮蔽板52が遮蔽位置を取ったときにセンタコア60によって定着ベルト45に導かれる磁束を遮蔽することが可能な寸法に設定されている。

0055

発熱量調整部材46の基材51は、軸方向両端部を閉塞するフランジ56と、フランジ56を貫通する回転軸部材55とをさらに有する。回転軸部材55が図略の駆動源によって所定の方向に回転されることで、磁気遮蔽板52は遮蔽位置と遮蔽抑制位置との間でその配置位置が切り替えられる。

0056

コーティング層53は、発熱量調整部材46における定着ベルト45の内面に接触する表面、つまり、基材51の表面および磁気遮蔽板52の表面に略全体にわたって形成されている。コーティング層53は、フッ素樹脂からなり、発熱量調整部材46の表面と定着ベルト45の内面との間の摩擦を低減する。なお、図2および図3では、コーティング層53の厚さは誇張して示されている。

0057

コイルユニット50は、定着ベルト45の基材51を誘導加熱するものであって、コイル54(磁束発生源)と、アーチコア58と、一対のサイドコア59と、センタコア60とを含む。

0058

コイル54は、加圧ローラ44とは反対側の位置で定着ベルト45の幅方向に沿って巻線状に配置されている。コイル54は、定着ベルト45とは所定の距離だけ離間した状態で図略のボビンによって支持されている。コイル54の巻線領域は、定着ベルト45の幅方向寸法を超える大きさに設定されている。また、コイル54には、交流バイアス電源Vが接続されており、コイル54に交流バイアスが印加されると、コイル54は磁束を発生させる。

0059

アーチコア58、一対のサイドコア59およびセンタコア60は、コイル54が発生させた磁束が通る磁路を形成する、フェライト製コアである。アーチコア58は、コイル54の巻線領域を超える領域にわたって延びるアーチ形状を有している。アーチコア58は図略の耐熱性樹脂(例えばPPS、PET、LCP)からなるコアホルダによって保持されている。

0060

アーチコア58は、コイル54を挟んでその延在方向に沿って延びる一対の自由端58aを有しており、一対のサイドコア59のそれぞれは、対応する自由端58aに連結されている。サイドコア59も図略の耐熱性樹脂からなるコアホルダによって保持されている。

0061

センタコア60は、磁路から見てアーチコア58と定着ベルト45との間に位置するようにアーチコア58に取り付けられたコアである。センタコア60は、アーチコア58の延在方向に沿って延びており、コイル54が存在しない領域において定着ベルト45に対向している。センタコア60は、アーチコア58を通る磁束を定着ベルト45に導く。センタコア60と、発熱量調整部材46の磁気遮蔽板52とは、磁気遮蔽板52が遮蔽位置を取っているときに互いに最も近接する。

0062

次に、上記構成の定着装置14による定着動作について説明する。コイル54に、交流バイアス電源Vから交流バイアスが印加されると、コイル54は磁束を発生させる。磁束は、定着ベルト45、サイドコア59、アーチコア58およびセンタコア60間で形成される磁路を通る。磁束が定着ベルト45を通ると、誘導電流が誘起される。誘導電流が定着ベルト45に流れると、定着ベルト45自体が持つ抵抗によってジュール熱が発生する、つまり定着ベルト45が誘導加熱される。定着ベルト45はその回転に伴って全体が発熱する。また、発熱量調整部材46の基材51も磁束の通過によって発熱する。

0063

このとき、用紙の幅方向サイズに応じて発熱量調整部材46の基材51が回転軸部材55によって適宜回転され、磁気遮蔽板52の大遮蔽部分52a〜小遮蔽部分52cが、磁路内に位置して磁束を遮蔽または抑制する遮蔽位置、または磁路から退避して、磁束の遮蔽が抑制される遮蔽抑制位置に切り替えられる。

0064

例えば、ニップ部NPを通過する用紙が最小幅サイズを有する用紙P1の場合、発熱量調整部材46は、磁気遮蔽板52の大遮蔽部分52a〜小遮蔽部分52cの全てが遮蔽位置を取るように回転軸部材55によって回転される。そのため、定着ベルト45がニップ部NPにおいて用紙P1に接触する通紙領域のみが発熱が抑制されることなく誘導加熱される一方、定着ベルト45がニップ部NPにおいて用紙P1に接触しない非通紙領域は誘導加熱が抑制される。

0065

また、ニップ部NPを通過する用紙が中間幅サイズを有する用紙P2の場合、発熱量調整部材46は、小遮蔽部分52cが遮蔽抑制位置を取る一方、中遮蔽部分52bおよび大遮蔽部分52aが遮蔽位置を取るように回転軸部材55によって回転される。そのため、定着ベルト45がニップ部NPにおいて用紙P2に接触する通紙領域のみが発熱が抑制されることなく誘導加熱される一方、定着ベルト45がニップ部NPにおいて用紙P2に接触しない非通紙領域は誘導加熱が抑制される。

0066

さらに、ニップ部NPを通過する用紙が最大幅サイズを有する用紙P3の場合、発熱量調整部材46は、小遮蔽部分52cおよび中遮蔽部分52bが遮蔽抑制位置を取る一方、大遮蔽部分52aが遮蔽位置を取るように回転軸部材55によって回転される。そのため、定着ベルト45がニップ部NPにおいて用紙P3に接触する通紙領域のみが発熱が抑制されることなく誘導加熱される一方、定着ベルト45がニップ部NPにおいて用紙P3に接触しない非通紙領域は誘導加熱が抑制される。

0067

このように、定着ベルト45における非通紙領域において誘導加熱が抑制されるよう、発熱量調整部材46を適宜回転させて小遮蔽部分52c〜大遮蔽部分52aを遮蔽位置および遮蔽抑制位置間で切り替えることにより、定着ベルト45に導かれる磁束の量、つまり定着ベルト45の発熱量が調整され、非通紙領域の過昇温が抑制される。なお、小遮蔽部分52c〜大遮蔽部分52a間の位置関係は、小遮蔽部分52c〜大遮蔽部分52aが用紙P1〜P3に応じて遮蔽位置または遮蔽抑制位置を適切に取ることができるように設定されている。

0068

そして、用紙P1〜P3がニップ部NPに搬送方向Tに沿って進入すると、用紙P1〜P3上のトナー像は、定着ベルト45および加圧ローラ44間で挟持されつつ、定着ベルト45から熱を受ける。これにより、トナー像は用紙上に定着される。

0069

なお、定着ベルト45の近傍位置には図略のサーミスタが配置されている。サーミスタは、定着ベルト45の表面温度を検出する。検出された表面温度は、図略の制御部に伝送され、制御部はその表面温度に基づいて交流バイアス電源Vを制御して、コイル54が発生させる磁束の密度を調整する。

0070

以上説明した第1実施形態に係る定着装置14によれば、定着ベルト45は、挟持片49と発熱量調整部材46との間に掛け回されている。挟持片49は、ニップ部NPに対応する位置で定着ベルト45を加圧ローラ44との間で回転可能に挟持するように構成された非回転の部材であり、熱容量が小さい。発熱量調整部材46は、定着ベルト45にテンションを付与しつつ定着ベルト45を挟持片49と共に回転可能に支持する部材である。したがって、熱容量が大きい2つのローラ部材(例えば定着ローラおよびヒートローラ)に掛け回されて回転する定着ベルトを有する従来の構成と比較して、誘導加熱されている定着ベルト45から移動する熱の量を低減することができる。これにより、定着ベルト45のウォームアップタイムを短縮することができる。また、定着ベルト45が掛け回されている発熱量調整部材46は、定着ベルト45に導かれる磁束の量を調整するために用いられている部材なので、定着装置14は、定着ベルト45の過昇温の抑制機能を備えている。

0071

また、発熱量調整部材46の表面には、コーティング層53が形成されているので、定着ベルト45の発熱量調整部材46に対する摺動性が向上する。これにより、定着ベルト45は円滑に回転する。

0072

さらに、発熱量調整部材46は、薄肉の基材51と薄板状の磁気遮蔽板52とから構成されているので、誘導加熱されている定着ベルト45から発熱量調整部材46に移動する熱の量は小さい。

0073

さらに、発熱量調整部材46の基材51は円筒形状を有しているので、磁気遮蔽板52を360°の角度範囲で回転させることができる。これにより、発熱量調整部材46の磁気遮蔽板52を遮蔽位置と遮蔽抑制位置との間でその配置位置を切り替えることが容易である。

0074

(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係る定着装置140について図5を参照しながら説明する。図5は、定着装置140の縦断面図である。定着装置140は、第1実施形態の定着装置14と同様に、加圧ローラ44と、定着ベルト45と、挟持片49と、発熱量調整部材61と、コイルユニット50とを含む。第2実施形態の定着装置140は、第1実施形態の定着装置14とは発熱量調整部材61の構成のみが異なっているので、その他の部材について、説明は省略する。

0075

第2実施形態の定着装置140では、発熱量調整部材61は、それ自体が発熱することにより、定着ベルト45の発熱量を調整するものである。発熱量調整部材61は、基材62と、発熱板63とを含む。

0076

基材62は、非磁性材料かつ高耐熱性樹脂材料、例えばLCPからなる円筒形状を有する部材であって、加圧ローラ44に対して平行に延びていると共に、挟持片49およびニップ部NPを挟んで加圧ローラ44と対向した位置に配置されている。発熱量調整部材61は所定の方向に回転可能に構成されている。基材62は、例えば2mmの厚さを有する薄肉の部材である。

0077

発熱量調整部材61は、挟持片49が定着ベルト45に対して挟持力を作用させる方向とは反対の方向から定着ベルト45の内面に接触することにより、定着ベルト45のコイルユニット50に対する位置決めを行っている。定着ベルト45は、それ自体が剛性を有しているので、定着ベルト45がコイルユニット50のセンタコア60に対向する位置およびその近傍位置で発熱量調整部材61によって支持されている。そのため、定着ベルト45は、基材62がセンタコア60に対向する位置およびその近傍位置以外では、発熱量調整部材61の外周面に接触していない。

0078

発熱板63は、鉄、SUS等の磁性材料からなる薄板状の部材であり、基材62の外周面上に取り付けられている。発熱板63は、コイル54が発生させる磁束が通過すると発熱する特性を有する。発熱板63の厚さは、例えば0.3〜1.0mmである。発熱板63の基材62への取り付けは、例えば、基材62の外周面に沿って発熱板63を埋め込むことで行われる。発熱量調整部材61の表面、つまり、発熱板63の表面および基材62の表面の略全体には、例えばフッ素樹脂からなる図略のコーティング層が形成されている。

0079

発熱板63は、発熱量調整部材61の回転に伴い、発熱位置と発熱抑制位置との間でその配置位置が切り替えられる。図5は、発熱板63が発熱位置に配置された状態を示し、図6は、発熱板63が発熱抑制位置に配置された状態を示す。発熱板63は、発熱位置にあるとき、センタコア60に近接する位置に移動して、磁束の通過によって発熱する。一方、発熱板63は、発熱抑制位置にあるとき、センタコア60から離間する位置に位置している。そのため、発熱板63に磁束が通過し難くなり、発熱板63の発熱が抑制される。

0080

図7は、発熱量調整部材61の斜視図である。発熱板63は、図7に示すように、基材62の軸方向における一端部から他端部にかけて延びている。発熱板63は基材62の周方向に沿って延びる周方向寸法を有し、周方向寸法は基材62の軸方向内方に向かうにつれて大きくなるように設定されている。具体的には、発熱板63は、基材62の軸方向における中間部に位置する中間発熱部分63aと、中間発熱部分63aよりも基材62の軸方向外方に位置する一対の第1発熱部分63bと、一対の第1発熱部分63bよりも基材62の軸方向外方に位置する一対の第2発熱部分63cと、一対の第2発熱部分63cよりも基材62の軸方向外方に位置する、つまり、基材62の軸方向最端部に位置する一対の第3発熱部分63dとを有する。中間発熱部分63aが最も大きい周方向寸法を有しており、第3発熱部分63dが最も小さい周方向寸法を有している。中間発熱部分63a、第1発熱部分63b、第2発熱部分63cおよび第3発熱部分63dは一体に形成されている。

0081

中間発熱部分63a、第1発熱部分63b、第2発熱部分63cおよび第3発熱部分63dは、ニップ部NPを通過する用紙の幅方向サイズに対応している。中間発熱部分63aは、最小幅サイズを有する用紙P1(例えばA5用紙)に対応している。一対の第1発熱部分63bは、中間幅サイズを有する用紙P2(例えばA4用紙縦)に対応している。一対の第2発熱部分63cは、最大幅サイズを有する用紙P3(例えばA3用紙)に対応している。一対の第3発熱部分63dは、用紙P3の幅サイズを超えるように設定されている。また、中間発熱部分63a、第1発熱部分63b、第2発熱部分63cおよび第3発熱部分63dの各周方向寸法は、発熱板63が発熱位置に配置されたときに定着ベルト45を通過した磁束を受けることが可能な寸法に設定されている。

0082

発熱量調整部材61の基材62は、軸方向両端部を閉塞するフランジ65と、フランジ65を貫通する回転軸部材64とをさらに有する。回転軸部材64が図略の駆動源によって所定の方向に回転されることで、発熱板63は発熱位置と発熱抑制位置との間でその配置位置が切り替えられる。

0083

次に、第2実施形態に係る定着装置140による定着動作について説明する。コイル54に、交流バイアス電源Vから交流バイアスが印加されると、コイル54は磁束を発生させる。磁束は、定着ベルト45、サイドコア59、アーチコア58およびセンタコア60間で形成される磁路を通る。磁束が定着ベルト45を通ると、誘導電流が誘起される。誘導電流が定着ベルト45に流れると、定着ベルト45自体が持つ抵抗によってジュール熱が発生する、つまり定着ベルト45が誘導加熱される。定着ベルト45はその回転に伴って全体が発熱する。また、発熱量調整部材61の基材62も、定着ベルト45を通過した磁束によって発熱する。

0084

このとき、用紙の幅方向サイズに応じて発熱量調整部材61が回転軸部材64によって適宜回転され、発熱板63の中間発熱部分63aおよび第1発熱部分63b〜第3発熱部分63dが発熱位置または発熱抑制位置にその配置位置が切り替えられる。

0085

例えば、ニップ部NPを通過する用紙が最小幅サイズを有する用紙P1の場合、発熱量調整部材61は、発熱板63の中間発熱部分63aが発熱位置に位置する一方、第1発熱部分63b〜第3発熱部分63dが発熱抑制位置に位置するように回転軸部材64によって回転される。そのため、定着ベルト45がニップ部NPにおいて用紙P1に接触する通紙領域は、加熱が促進される一方、定着ベルト45がニップ部NPにおいて用紙P1に接触しない非通紙領域は、通紙領域よりも加熱が抑制される。

0086

また、ニップ部NPを通過する用紙が中間幅サイズを有する用紙P2の場合、発熱量調整部材61は、中間発熱部分63aおよび一対の第1発熱部分63bが発熱位置に位置する一方、一対の第2発熱部分63cおよび一対の第3発熱部分63dが発熱抑制位置に位置するように回転軸部材64によって回転される。そのため、定着ベルト45がニップ部NPにおいて用紙P2に接触する通紙領域は、加熱が促進される一方、定着ベルト45がニップ部NPにおいて用紙P2に接触しない非通紙領域は、通紙領域よりも加熱が抑制される。

0087

さらに、ニップ部NPを通過する用紙が最大幅サイズを有する用紙P3の場合、発熱量調整部材61は、中間発熱部分63a、一対の第1発熱部分63bおよび一対の第2発熱部分63cが発熱位置に位置する一方、一対の第3発熱部分63dが発熱抑制位置に位置するように回転軸部材64によって回転される。そのため、定着ベルト45がニップ部NPにおいて用紙P3に接触する通紙領域は、加熱が促進される一方、定着ベルト45がニップ部NPにおいて用紙P3に接触しない非通紙領域は、通紙領域よりも加熱が抑制される。

0088

このように、発熱量調整部材61を適宜回転させて中間発熱部分63aおよび第1発熱部分63b〜第3発熱部分63dを発熱位置および発熱抑制位置間でその配置位置を切り替えることにより、定着ベルト45の通紙領域では、加熱が促進される一方、定着ベルト45の非通紙領域では、過昇温が抑制される。なお、中間発熱部分63a、第1発熱部分63b、第2発熱部分63cおよび第3発熱部分63d間の位置関係は、中間発熱部分63a、第1発熱部分63b、第2発熱部分63cおよび第3発熱部分63dが用紙P1〜P3に応じて発熱位置または発熱抑制位置に適切に配置することができるように設定されている。

0089

そして、用紙P1〜P3がニップ部NPに搬送方向Tに沿って進入すると、用紙P1〜P3上のトナー像は、定着ベルト45および加圧ローラ44間で挟持されつつ、定着ベルト45から熱を受ける。これにより、トナー像は用紙上に定着される。

0090

以上説明した第2実施形態に係る定着装置140は、第1実施形態に係る定着装置14と同様に、定着ベルト45を挟持片49と発熱量調整部材61との間に掛け回している。したがって、熱容量が大きい2つのローラ部材(例えば定着ローラおよびヒートローラ)に掛け回されて回転する定着ベルトを有する従来の構成と比較して、誘導加熱されている定着ベルト45から移動する熱の量を低減することができる。これにより、定着ベルト45のウォームアップタイムを短縮することができる。また、定着ベルト45が掛け回されている発熱量調整部材61は定着ベルト45の発熱量を調整するので、定着装置140に、定着ベルト45の過昇温の抑制機能を付与することができる。

0091

また、発熱量調整部材61は、薄肉の基材62と薄板状の発熱板63とから構成されているので、誘導加熱されている定着ベルト45から発熱量調整部材61に移動する熱の量は小さい。

0092

さらに、発熱量調整部材61の基材62は円筒形状を有しているので、発熱板63を360°の角度範囲で回転させることができる。これにより、発熱板63を発熱位置と発熱抑制位置との間でその配置位置を切り替えることが容易である。

0093

(第3実施形態)
次に、図8および図9を参照して第3実施形態について説明する。図8は、第3実施形態に係る定着装置150の縦断面図であり、磁気遮蔽板52が遮蔽抑制位置に配置されている状態を示す。図9は、第3実施形態に係る定着装置150の縦断面図であり、磁気遮蔽板52が遮蔽位置に配置されている状態を示す。

0094

第3実施形態の定着装置150は、第1実施形態の定着装置14と同様に、加圧ローラ44と、定着ベルト45と、挟持片49と、発熱量調整部材46と、コイルユニット50とを含む。第3実施形態の定着装置150は、第1実施形態の定着装置14とは発熱量調整部材46の構成のみが異なっているので、その他の部材について、説明は省略する。

0095

第3実施形態の定着装置150では、第1実施形態の定着装置14において用いられている発熱量調整部材46を、円筒形状ではなく、半円筒形状としている。具体的には、発熱量調整部材46の基材51aを、円筒形状ではなく、半円筒形状に成形している。半円筒形状の基材51a上に、磁気遮蔽板52およびコーティング層53が設けられている。

0096

発熱量調整部材46が所定の方向に回転されることで、磁気遮蔽板52は、センタコア60に対向する位置に位置する遮蔽位置と、センタコア60から離間した位置に位置する遮蔽抑制位置との間でその配置位置が切り替えられる。上述したように、磁気遮蔽板52が遮蔽位置に配置されているとき、センタコア60から定着ベルト45に導かれる磁束は遮蔽または抑制され、一方、磁気遮蔽板52が遮蔽位置に配置されているとき、磁束の遮蔽は抑制される。第3実施形態では、コイル54が定着ベルト45を覆う中心角は100〜120°程度に設定され、基材51aの中心角は180〜200°程度に設定され、磁気遮蔽板52の中心角は60〜90°程度に設定されている。ニップ部NPを通過する用紙P1〜P3に応じて磁気遮蔽板52が遮蔽位置と遮蔽抑制位置との間でその配置位置を適宜切り替えられることは上述した通りである。

0097

第3実施形態に係る定着装置150によれば、発熱量調整部材46は半円筒形状に形成されているので、発熱量調整部材46が円筒形状に成形する構成と比較して発熱量調整部材46の熱容量をさらに小さくすることができる。その分、誘導加熱されている定着ベルト45から発熱量調整部材46に移動する熱の量が低減される。これにより、定着ベルト45のウォームアップタイムをさらに短縮することができる。

0098

(第4実施形態)
次に、図10および図11を参照して、第4実施形態に係る定着装置160について説明する。図10は、第4実施形態に係る定着装置160の縦断面図であり、発熱板63が発熱位置に配置されている状態を示す。図11は、定着装置160の縦断面図であり、発熱板63が発熱抑制位置に配置されている状態を示す。

0099

第4実施形態の定着装置160は、第2実施形態の定着装置140と同様に、加圧ローラ44と、定着ベルト45と、挟持片49と、発熱量調整部材61と、コイルユニット50とを含む。第4実施形態の定着装置160は、第2実施形態の定着装置140とは発熱量調整部材61の構成のみが異なっているので、その他の部材について、説明は省略する。

0100

第4実施形態の定着装置160では、第2実施形態の定着装置140において用いられている発熱量調整部材61を、円筒形状ではなく、半円筒形状としている。具体的には、発熱量調整部材61の基材62aを、円筒形状ではなく、半円筒形状に形成している。半円筒形状の基材62a上に、発熱板63および図略のコーティング層が設けられている。発熱板63は図7に示す通りである。

0101

発熱量調整部材61が所定の方向に回転されることで、発熱板63は、センタコア60およびコイル54の大部分に対向する位置に移動して、磁束の通過によって発熱する発熱位置と、センタコア60から離間する方向に移動して、発熱が抑制される発熱抑制位置との間でその配置位置が切り替えられる。図10では、中間発熱部分63aおよび第1発熱部分63b〜第3発熱部分63dの全てが、センタコア60およびコイル54の大部分に対向する位置に移動して、発熱する発熱位置に配置されている。図11では、中間発熱部分63aのみがセンタコア60に対向する位置に移動して発熱位置に配置されている一方、第1〜第3発熱部分63dはセンタコア60から離間した位置に移動して、発熱抑制位置に配置されている。第4実施形態では、コイル54が定着ベルト45を覆う中心角は100〜120°程度に設定され、発熱板63の中間発熱部分63aの中心角は180〜200°程度に設定され、発熱板63の第3発熱部分63dの中心角は100〜120°程度に設定されている。ニップ部NPを通過する用紙P1〜P3に応じて発熱板63が発熱位置と発熱抑制位置との間でその配置位置を適宜切り替えられることは上述した通りである。

0102

第4実施形態に係る定着装置160によれば、発熱量調整部材61の基材62aは半円筒形状に成形されているので、基材62を円筒形状に成形する構成と比較して発熱量調整部材61の熱容量を小さくすることができる。その分、誘導加熱されている定着ベルト45から発熱量調整部材61に移動する熱の量が低減される。これにより、定着ベルト45のウォームアップタイムをさらに短縮することができる。

0103

1画像形成装置
14定着装置
44加圧ローラ(回転体)
45定着ベルト
46発熱量調整部材
49挟持片
50コイルユニット
51基材
52遮蔽板
53コーティング層
54コイル
58アーチコア
59サイドコア
60センタコア
NP ニップ部

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