図面 (/)

この項目の情報は公開日時点(2012年3月1日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (9)

課題

静止構造体(402)と回転構造体(404)の間の半径方向ギャップを通る軸方向漏出を阻止するためのシール(400)を提供する。

解決手段

半径方向ギャップは外側半径方向表面(403)に対向する内側半径方向表面(405)によって画成される。シールは、内側半径方向表面及び外側半径方向表面の一方に配置される1以上のランド(420)を含む。1以上の第1の歯状部(410)と1以上の第2の歯状部(411)が半径方向表面の他方から突出する。第2の歯状部(411)は第1の歯状部(410)よりも短い。第1の歯状部(410)と第2の歯状部(411)の少なくとも1つが、上流方向の角度(A)で延在するよう構成される。この角度(A)は、第1の歯状部又は第2の歯状部が延在する基点となる半径方向表面と、同じ歯状部の上流側表面との間で画成される。角度は約80度以下である。

概要

背景

多くのタービンエンジンにおいて、静止部品及び回転部品間作動流体漏出流を最小限に抑える手段として、ラビリンスシールが使用されることが多い。これらの静止部品及び回転部品はほぼ放射状の形状である。一般的に、これらのシールは、静止又は回転部品のいずれかに複数の軸方向に離間した歯状部を含み、該歯状部は、半径方向表面と一体的に機械加工されるか、或いは、該半径方向表面に挿入される。典型的には、対向する半径方向表面は、軸方向に離間し突出する環状ランドを提供するよう機械加工され、該ランドは、その間の半径方向表面と共にシール組立体の一部とみなされる。歯状部と、ランドの高い部分及び低い部分との間のギャップクリアランスと呼ばれ、作動流体の漏出を最小限に抑える際に最小クリアランスを維持することが不可欠であり、これによりエンジン効率が向上する。

しかしながら、例えば、エンジン始動シャットダウン、又は負荷スイングを含むことができる運転過渡条件は、多くの場合、静止部品に関連して回転部品の軸方向移動及び半径方向膨張をもたらし、これにより半径方向表面上にラビリンスシールを画成する歯状部又は他の構造体と、対向する半径方向表面上の歯状部又は構造体との接触又は衝突を引き起こす可能性がある。この接触は通常、半径方向表面の歯状部及び輪郭摩耗を生じる。このような損傷は、シールの漏洩及び作動流体漏出の増大をもたらす可能性がある。

従来の蒸気タービン設計の実施には一般に、一方で効果的なシールの付与と、他方でシールへの最小限の損傷の確保との間でのトレードオフが必要とされる。既存のシールは、効果的なシールを提供できるが、これらの設計は、ロータの軸方向移動に起因してその後にシールに損傷をもたらすことになる。或いは、他の従来のシールはこのような損傷を防ぐことができるが大きなクリアランスを必要とし、ギャップを通過する作動流体の流れをシールする仕事が不十分になる。

概要

静止構造体(402)と回転構造体(404)の間の半径方向ギャップを通る軸方向漏出を阻止するためのシール(400)を提供する。半径方向ギャップは外側半径方向表面(403)に対向する内側半径方向表面(405)によって画成される。シールは、内側半径方向表面及び外側半径方向表面の一方に配置される1以上のランド(420)を含む。1以上の第1の歯状部(410)と1以上の第2の歯状部(411)が半径方向表面の他方から突出する。第2の歯状部(411)は第1の歯状部(410)よりも短い。第1の歯状部(410)と第2の歯状部(411)の少なくとも1つが、上流方向の角度(A)で延在するよう構成される。この角度(A)は、第1の歯状部又は第2の歯状部が延在する基点となる半径方向表面と、同じ歯状部の上流側表面との間で画成される。角度は約80度以下である。

目的

典型的には、対向する半径方向表面は、軸方向に離間し突出する環状ランドを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

静止構造体(402)と回転構造体(404)との間の半径方向ギャップを通る軸方向漏出を阻止するためのシール(400)であって、前記半径方向ギャップが、該半径方向ギャップを隔てて外側半径方向表面(403)に対向する内側半径方向表面(405)によって画成され、当該シールが、内側半径方向表面及び外側半径方向表面の一方に配置される1以上のランド(410)と、前記内側半径方向表面及び外側半径方向表面の他方から突出する1以上の第1の歯状部(410)と、前記内側半径方向表面及び外側半径方向表面の他方から突出し、前記1以上の第1の歯状部よりも短い1以上の第2の歯状部(411)とを備えており、第1の歯状部及び第2の歯状部の少なくとも一方が、上流方向の角度で延在するよう構成され、前記角度が、第1の歯状部又は第2の歯状部が延在する基点となる半径方向表面と、第1の歯状部及び第2の歯状部の少なくとも一方の上流側表面との間に画成され、且つ約80度以下である、シール。

請求項2

前記角度が約50度以上である、請求項1記載のシール。

請求項3

前記静止構造体(402)上に1以上のランド(420)が配置され、前記1以上の第1の歯状部(410)及び前記1以上の第2の歯状部(411)が前記回転構造体(404)上に配置される、請求項1記載のシール。

請求項4

前記1以上のランド(420)が、前記回転構造体(404)上に配置され、前記1以上の第1の歯状部(410)及び前記1以上の第2の歯状部(411)が前記静止構造体(402)上に配置される、請求項1記載のシール。

請求項5

前記1以上のランド(420)が、半径方向外向きに突出するときに第2の角度(B)で上流側に傾斜するよう構成された上流側表面(624)を含み、第2の角度(B)が、上流側表面(624)と、前記1以上のランドの上流側表面が突出する起点となる半径方向表面との間に画成され、第2の角度が約80度未満である、請求項1記載のシール。

請求項6

第2の角度(B)が約50度以上である、請求項5記載のシール。

請求項7

前記1以上の第1の歯状部(410)が上流方向の角度で延在するよう構成される、請求項1記載のシール。

請求項8

前記1以上の第2の歯状部(611)が上流方向の角度で延在するよう構成される、請求項1記載のシール。

請求項9

前記1以上の第1の歯状部(410)及び前記1以上の第2の歯状部(611)が共に、上流方向の角度で延在するよう構成される、請求項1記載のシール。

請求項10

前記シールが、前記内側半径方向表面(405)と前記外側半径方向表面(403)との間の距離によって画成されるシール高さ(H)を有し、前記シール高さの約5分の4に等しい前記1以上の第1の歯状部(410)の高さ、前記シール高さの約5分の1に等しい前記1以上の第2の歯状部(411)の高さ、及び前記シール高さの約5分の3に等しい前記1以上のランド(420)の高さの少なくとも1つを有する、請求項1記載のシール。

技術分野

0001

本発明は、全体的に、タービンエンジンの効率及び作動を改善するためのシステム及び装置に関し、タービンエンジンは、本明細書で使用される場合、特に記載のない限り、蒸気タービンエンジン燃焼タービンエンジン航空機エンジン発電用エンジン、及びその他を含む、全てのタイプのタービン又は回転エンジンを含めるものとする。より具体的には、限定ではないが、本発明は、タービンエンジン用のシールに関連するシステム及び装置に関し、特に、タービンエンジンの静止部品及び回転部品間漏出流を最小限に抑えることに関する。

背景技術

0002

多くのタービンエンジンにおいて、静止部品及び回転部品間の作動流体の漏出流を最小限に抑える手段として、ラビリンスシールが使用されることが多い。これらの静止部品及び回転部品はほぼ放射状の形状である。一般的に、これらのシールは、静止又は回転部品のいずれかに複数の軸方向に離間した歯状部を含み、該歯状部は、半径方向表面と一体的に機械加工されるか、或いは、該半径方向表面に挿入される。典型的には、対向する半径方向表面は、軸方向に離間し突出する環状ランドを提供するよう機械加工され、該ランドは、その間の半径方向表面と共にシール組立体の一部とみなされる。歯状部と、ランドの高い部分及び低い部分との間のギャップクリアランスと呼ばれ、作動流体の漏出を最小限に抑える際に最小クリアランスを維持することが不可欠であり、これによりエンジン効率が向上する。

0003

しかしながら、例えば、エンジン始動シャットダウン、又は負荷スイングを含むことができる運転過渡条件は、多くの場合、静止部品に関連して回転部品の軸方向移動及び半径方向膨張をもたらし、これにより半径方向表面上にラビリンスシールを画成する歯状部又は他の構造体と、対向する半径方向表面上の歯状部又は構造体との接触又は衝突を引き起こす可能性がある。この接触は通常、半径方向表面の歯状部及び輪郭摩耗を生じる。このような損傷は、シールの漏洩及び作動流体漏出の増大をもたらす可能性がある。

0004

従来の蒸気タービン設計の実施には一般に、一方で効果的なシールの付与と、他方でシールへの最小限の損傷の確保との間でのトレードオフが必要とされる。既存のシールは、効果的なシールを提供できるが、これらの設計は、ロータの軸方向移動に起因してその後にシールに損傷をもたらすことになる。或いは、他の従来のシールはこのような損傷を防ぐことができるが大きなクリアランスを必要とし、ギャップを通過する作動流体の流れをシールする仕事が不十分になる。

先行技術

0005

米国特許第7344357号明細書

0006

本発明の第1の態様は、静止構造体回転構造体との間の半径方向ギャップを通る軸方向漏出を阻止するためのシールを提供する。半径方向ギャップは、該半径方向ギャップを隔てて外側半径方向表面に対向する内側半径方向表面によって画成される。シールは、内側半径方向表面及び外側半径方向表面の一方に配置される1以上のランドを含む。1以上の第1の歯状部と1以上の第2の歯状部とが半径方向表面の他方から突出する。第2の歯状部は第1の歯状部よりも短い。第1の歯状部と第2の歯状部の少なくとも一方が、上流方向の角度で延在するよう構成される。この角度は、第1の歯状部又は第2の歯状部が延在する基点となる半径方向表面と、同じ歯状部の上流側表面との間で画成される。角度は約80度以下である。

0007

本発明のこれら及び他の特徴は、添付図面を参照しながら、本発明の例示的な実施形態の以下の詳細な説明を綿密に検討することによって完全に理解され認識されるであろう。

図面の簡単な説明

0008

例示的な対向流高圧(HP)/中圧(IP)蒸気タービンの概略図。
図1に示す蒸気タービンで用いることができるタービンノズルダイアフラム及びパッキン又はシールケーシングの拡大概略図。
図1に示す蒸気タービンで用いることができるラビリンスシール組立体の例示的な実施形態。
本発明の1つの態様による、図1に示す蒸気タービンで用いることができるラビリンスシールの部分断面図。
図3に示すのと類似したシールと、図4に示すシールとの間のクリアランス距離ミル単位)に対するパーセント流量減少グラフ
本発明の1つの態様による、図1に示す蒸気タービンで用いることができるラビリンスシールの部分断面図。
本発明の1つの態様による、図1に示す蒸気タービンで用いることができるラビリンスシールの部分断面図。
本発明の1つの態様による、図1に示す蒸気タービンで用いることができるラビリンスシールの部分断面図。

実施例

0009

本発明の1以上の態様を蒸気タービンに関連する応用及びその運転に関して以下で説明する。しかしながら、本発明があらゆる好適なエンジンガスタービン、蒸気タービン、タービン又はタービンエンジンにも同様に適用可能であることは、当技術分野精通し且つ本明細書における教示に関心がある当業者には明らかな筈である。

0010

加えて、本明細書では幾つかの記載上の用語を用いる場合がある。これらの用語の意味は以下の定義を含むものとする。本明細書で使用される「下流」及び「上流」とは、タービンを通る作動流体の流れに対する方向を示す用語である。すなわち、用語「下流」とは、流れ方向を意味し、用語「上流」とは、タービンエンジンを通る流れとは逆方向を意味する。これらの用語に関連して、用語「後方」及び/又は「後縁」は、説明されている構成要素の下流方向、下流端部、及び/又は下流端部の方向を指す。また、用語「前方」又は「前縁」は、説明されている構成要素の上流方向、上流端部、及び/又は上流端部の方向を指す。用語「半径方向」は、軸線に垂直な動き又は位置を指す。この用語は、軸線に対して異なる半径方向位置にある部品を説明するのに必要となることが多い。この場合、第1の構成要素が第2の構成要素よりも軸線により近接して位置する場合、本明細書では、第1の構成要素は第2の構成要素の「内寄り」又は「半径方向内向き」にあると表現することができる。反対に、第1の構成要素が第2の構成要素よりも軸線からより遠くに位置する場合、本明細書では、第1の構成要素は、第2の構成要素の「外寄り」又は「半径方向外向き」にあると表現することができる。用語「軸方向」とは、軸線に平行な動き又は位置を指す。また、用語「円周方向」とは、軸線を中心とした動き又は位置を指す。蒸気タービンにおける用語「ノズル」とは、ガスタービン及びジェットタービンにおける「ステータ」と同じ構造体を指す。

0011

図1は、高圧(HP)セクション12と中圧(IP)セクション14とを含む例示的な対向流蒸気タービン10の概略図である。外側シェル又はケーシング16は、それぞれ軸方向で上半及び下半セクション13及び15に分割され、且つHPセクション12及びIPセクション14の両方に延在する。シェル16の中央セクション18は、高圧蒸気入口20と中圧蒸気入口22とを含む。ケーシング16内において、HPセクション12及びIPセクション14は、ジャーナル軸受26及び28によって支持された単一軸受スパンの形態で配列される。各ジャーナル軸受26及び28の内側寄りには、それぞれ蒸気シールユニット30及び32が位置付けられる。

0012

環状のセクション仕切り壁42が、HPセクション12とIPセクション14との間で延在するロータシャフト60に向って中央セクション18から半径方向内向きに延在する。より具体的には、仕切り壁42は、第1のHPセクションノズル46と第1のIPセクションノズル48との間でロータシャフト60の一部の周りで円周方向に延在する。仕切り壁42は、パッキンケーシング52内に画成されるチャンネル50で受けられる。より具体的には、チャンネル50は、C形チャンネルとすることができ、パッキンケーシング52内でその外周周りに半径方向に延びて、チャンネル50の中心開口が半径方向外向きに面するようになる。

0013

作動時には、高圧蒸気入口20は、例えば発電ボイラ(図示せず)などの蒸気源から高圧/高温蒸気を受ける。蒸気は、HPセクション12内に送られ、HPセクション12において蒸気から仕事が抽出されて、ロータシャフト60を回転させる。蒸気は、HPセクション12から流出してボイラに戻され、そこで再加熱される。再加熱された蒸気は次に、中圧蒸気入口22に送られ、HPセクション12に流入する蒸気よりも低い圧力であるが、HPセクション12に流入する蒸気とほぼ等しい温度でIPセクション14に戻される。従って、HPセクション12内の作動圧力は、IPセクション14内の作動圧力よりも高く、HPセクション12内の蒸気は、HPセクション12とIPセクション14との間に生じる可能性がある漏出通路を介してIPセクション14に向って流れる傾向になる。ロータシャフト60内でパッキングケーシング52を通って延在するこのような1つの漏出経路を画成することができる。

0014

図2は、タービン10と共に使用できる例示的なタービンノズルダイアフラム70及びパッキン又はシールケーシング72の拡大概略図である。この例示的な実施形態では、ノズルダイアフラム70は、高圧タービン12で使用される第1段ダイアフラムである。更に、この例示的な実施形態では、パッキンケーシング72は、ロータシャフト60に沿ったHPセクション12からIPセクション14への漏出を低減可能にする複数のラビリンスシール組立体100を含む。ラビリンスシール組立体100は、シールリング102に取り付けられた長手方向に間隔を置いて配置される歯状部104の列を含み、これら歯状部104の列は、タービン10のような蒸気タービンに存在し得る作動圧力差に対するシール作用を可能にする。代替の実施形態において、パッキンケーシング52はブラシシールを含み、該ブラシシールもまた、高圧区域から低圧区域へ流れる漏出物のような、2つの構成要素間に画成されるギャップを通る漏出物を最小限にするのに用いることができる。

0015

作動中、HPセクション12内のより高圧の蒸気は、第1段ノズルダイアフラム70とパッキンケーシング72との間に画成された蒸気通路を通って、より低い作動圧力の区域であるIPセクション14に漏出する傾向がある。例えば、1つの実施形態では、高圧蒸気は、約1800ポンド平方インチ絶対圧力(psia)でHPセクション12に流入し、再熱蒸気は、約300〜400psiaでIPセクション14に流入する。従って、パッキンケーシング72の両側間の比較的大きな圧力低下は、ロータシャフト60に沿ったパッキンケーシング72周りでの蒸気の漏出を引き起こし、蒸気タービン効率を低下させる可能性がある。

0016

図3は、タービン10で使用することができるラビリンスシール組立体100の例示的な実施形態である。図3には、ロータシャフト60の一部分及びケーシング72の一部分のみが示されている。更に、単一のシールリング102のみを図示しているが、図2に示すように幾つかのこのようなリングを連続的に配列することができる。別の実施形態では、ラビリンスシール組立体100は、タービン10の他の区域においてシール作用を可能にするのに使用される。

0017

シールリング102は、ロータシャフト60から外向きに延在する複数のロータシャフト円周方向突起又はランド105と反対に位置付けられた複数の歯状部104を含む。この例示的な実施形態では、各円周方向突起又はランド105は、複数の半径方向内側ロータ表面109間に位置付けられた半径方向外側ロータ表面107を含む。流体流が左から右に流れていると仮定すると、各ランド105はまた、上流軸方向表面106と下流軸方向表面108とを含む。歯状部104、及びランド軸方向表面106、108は、全て半径方向で整列される。幾つかの既知のラビリンスシールでは、ランドの高さ(すなわち、軸方向表面106の高さ)は、シール高さ(すなわち、半径方向表面116と半径方向内側ロータ表面109との間の距離)の5分の2である。

0018

上で説明したように、正の力は、歯状部104とロータシャフト60との間に画成されたクリアランス区域110によって形成される複数の絞り部間に流体流を強制的に流すことができる。クリアランス区域はまた、歯状部104の端部(又は底部)とランド105の上部との間の距離として画成することができる。より具体的には、クリアランス区域110、歯状部104の数及び相対的な鋭さ、ロータランド105の数、並びに圧力及び密度を含む作動条件組合せは、漏出流量を決定する因子である。このシールの設計は、所望の性能特性を得るために小さなクリアランス距離(例えば、40ミル、ここで1ミルは0.0254ミリメートル)を維持しなければならず、これまで検討してきたように、始動時又はシャットダウン手順中に問題を引き起こす可能性がある。

0019

各シールリング102は、ケーシング72内に画成されたケーシング溝112内に保持される。1つの実施形態では、各シールリング102は、ケーシング溝112内に位置付けてケーシング72の組立又は分解を容易にすることができる複数のシールリングセグメント図3には図示せず)を含む。他の実施形態では、スプリングのシステム(図3には示さず)は、シールリング102の直径を拡大させようとする力を生じさせ、第2のスプリングのシステム(図3には示さず)は、シールリング102の重量によって生じる力を相殺するのに使用することができる。

0020

各シールリング102は、半径方向内側表面116から延在する歯状部104と、ケーシング72の半径方向表面118に接触することによってクリアランス区域110の制御を可能にする半径方向外側表面130とを有する内側リング部分114を含む。各シールリング102はまた、ケーシング溝112内に位置付けられた外側リング部分120を含む。外側リング部分120は、内側円周方向表面122及び対向する半径方向外側表面131を含む。内側円周方向表面122は、ケーシング溝ショルダ部124の外側表面126と接触して、シールリング102の半径方向内向きの移動を制限するようになる。シールリング102はまた、シールリング内側リング部分114とシールリング外側リング部分120との間で延在するネック部分128を含む。ケーシング溝ショルダ部124は、シールリングネック部分128と相互作用して、各シールリング102を軸方向に位置付ける。シールリングネック部分128は、ケーシング溝ショルダ部124と接触する接触圧力表面132を含む。

0021

ラビリンスシール組立体100を通る1つの蒸気流路が、クリアランス区域110を通って歯状部104とロータシャフト表面107及び109との間に高圧領域106から低圧領域108まで画成される。蒸気流は、シールリング102の半径方向位置の関数として調整される。シールリング102が半径方向外向きに移動するにつれて、クリアランス区域110の全体サイズが増大し、クリアランス区域110を通る蒸気流が増加する。逆に、シールリング102が半径方向内向きに移動するにつれて、クリアランス区域110が減少し、クリアランス区域110を通る蒸気流が減少する。

0022

第2の蒸気流路が、ケーシング溝112を通って高圧環状スペース134から低圧環状スペース136まで画成される。高圧の蒸気は、ケーシング溝ショルダ部124とシールリングネック部分128との間に画成された環状開口140を通って環状スペース134から流れることができる。蒸気は、開口140を通ってケーシング溝ショルダ部外側表面126とシールリング外側リング部分リング状円周方向表面122との間に画成される高圧領域142に送られた後、ケーシング72とシールリング外側リング部分120とによって画成されたケーシング溝高圧部分144に流入する。蒸気は、ケーシング溝高圧部分144から流出し、ケーシング溝半径方向外側表面146とシールリング外側部分半径方向外側表面131との間に画成されるケーシング溝半径方向外側部分148に流入する。蒸気は次に、ケーシング72とシールリング外側リング部分120とによって画成された低圧部分150に流れ、またケーシング溝ショルダ部外側表面126とシールリング外側リング部分内側円周方向表面122との間に画成された低圧側ショルダ部領域152に流れることができる。蒸気は、ケーシング溝ショルダ部124とシールリングネック部分128との間に画成された環状開口154を通って低圧側ショルダ部領域152から流出し、環状スペース136内に吐出される。

0023

シールリング102の半径方向外向きの移動は、シールリング外側表面130又はそのいずれかの部分がケーシング半径方向表面118と接触した時に制限される。この位置は、完全後退位置と呼ばれる。シールリング102の半径方向内向きの移動は、シールリング表面122がケーシング溝ショルダ部表面126と接触した時に制限される。この位置は、完全挿入位置と呼ばれる。歯状部104への損傷を引き起こすことなくロータシャフト60とケーシング72との予測される過渡不整合適応するのに十分なスペースが設けられる。

0024

低負荷又は無負荷運転条件において、シールリング102の重量、ケーシング72の閉じ込め限界摩擦力、及び複数の任意的付勢スプリングシステム(図3には図示せず)の力がシールリング102に作用する。これらの全体的作用として、シールリング102は、その半径方向外向きの移動限界によって制限されるような直径に付勢される。

0025

タービン10全体にわたる内部圧力は、実質的に負荷に比例する。負荷及び蒸気質量流量が各々増大すると、局所圧力はほぼ直線的に増大する。この関係を利用して、所定のタービン運転条件におけるシールリング102の所望の位置を決定することができる。例えば、タービン10への蒸気流が増すにつれて、環状スペース134及びケーシング溝112内の蒸気圧力が同様に増大する。増大した蒸気圧力は、シールリング外側表面130及び131によって実質的に支持されているシールリング102に対して半径方向内向きの力を作用させる。

0026

高圧領域106内の蒸気圧力が増大すると、環状スペース134、環状開口140、ショルダ部領域142、ケーシング溝高圧部分144、ケーシング溝半径方向外側部分148、ケーシング溝低圧部分150、ショルダ部領域152、及び環状開口154を通るケーシング溝112を介した環状領域136内への蒸気流の増大が引き起こされる。高圧領域106内の蒸気圧力の増大はまた、上述のようにケーシング溝112を介して、環状スペース134から環状スペース136まで画成された経路内の圧力増大を生じさせる。この経路の後続の各領域内における圧力は、これらに先行する領域内の圧力よりも低い。例えば、ケーシング溝低圧部分150内の蒸気圧力は、ケーシング溝高圧部分144内の蒸気圧力よりも低い。この圧力差は、シールリング内側リング部分114、シールリングネック部分128及びシールリング外側リング部分120に対する大きな右向きの力を生じさせる。これらの表面に加わる大きな力により、シールリング102は、シールリングネック接触圧表面132がケーシング溝ショルダ部124と接触するまで、低圧領域108に向って軸方向に移動するようになる。十分に挿入されると、ケーシング溝112を介しての高圧環状スペース134から低圧環状スペース136への蒸気流は、シールリング102によって実質的に阻止される。

0027

上に説明した条件により、蒸気圧力は、上述のような表面130及び131に対して半径方向内向きの力の増大を生じるようになる。蒸気圧力の増大はまた、前述した摩擦力及び複数の任意的な付勢スプリングサブシステム(図示せず)の力に打ち勝つような大きな半径方向外向きの力をシールリング102に対して生じさせる。シールリング102及びケーシング溝112の寸法は、定常状態負荷運転において歯状部104とロータシャフト60の表面との間に画成されるクリアランスを最適化できるように選択される。

0028

図4は、本発明の1つの態様によるラビリンスシール400の部分断面図を示す。シール400は、面取り又は傾斜したステータ歯状部410と、他の既知のシールと比べて高さが増大したランド420とを含む。シールの高さHは、ステータ402の内側半径方向表面403と、ロータ404の内側半径方向表面405との間の距離である。クリアランス距離Dは、長いステータ歯状部410の底部と内側半径方向表面405との間の距離、或いは、短いステータ歯状部411の底部とランド420の上部との間の距離である。幾つかの応用において、これら2つのクリアランス距離は同じであってもよく、又は異なっていてもよい。クリアランス距離Dは、約20ミルから約80ミルの間、又は約20ミルから約200ミルの間の範囲とすることができ、或いは、特定の段又は応用の要求に応じてあらゆる好適な距離を有することができる。ステータ402は、ステータ内側支持体及びパッキンリングを同様に含むことができる静止構造体である。ロータ404は、ロータ404に接続されるシャフトディスク又はドラムを同様に含むことができる回転構造体である。

0029

シール400を通る流れは、矢印407で示すようにほぼ左から右方向に流れる。各ランド402は、半径方向外側表面422、上流軸方向表面424、及び下流軸方向表面426を含む。各ランド420の高さHLは、半径方向外側表面422と内側半径方向表面405との間の距離として定められる。各ランドについての好ましい高さHLは、シール高さHの約5分の3である(すなわち、HL=約3/5*H)。短い歯状部の長さは、シール高さの約5分の1とすることができ、長い歯状部の長さは、シール高さの約5分の4とすることができる。しかしながら、特定の応用で望ましい他のランド高さ及び歯状部長さを用いることができる。

0030

長いステータ歯状部410はまた、その長さに沿って軸方向上流側に面取り又は角度を付けるよう構成される。例えば、ステータ歯状部410の下端部412(又は底部)は、上側部分413よりも更に軸方向上流側に位置付けられる。面取りステータ歯状部410は、流れに角度が付けられ、すなわち「傾斜」され、流れに対して直線状歯状部(図3と同様の)よりも一層多くの外乱を生じる(乱流が増大する)。歯状部は回転部品又は静止部品上のいずれかに存在することができ、ランドもまた回転部品又は静止部品のいずれかに存在することができる点を理解されたい。

0031

図5は、図3に示すシールと類似したシールと図4のラビリンスシール400との間のクリアランス距離(ミル単位)に対するパーセント流量減少のグラフである。タービン/エンジン始動、シャットダウン、又は負荷スイングを含むことができる運転過渡条件は、多くの場合、静止部品に関連して回転部品の軸方向移動をもたらし、これにより一方の表面上にラビリンスシールを画成する歯状部又は他の構造体(例えば、ランド、その他)と、対向する表面上の歯状部又は構造体との接触、摩擦、又は衝突を引き起こす可能性がある。従って、シールを通る流れ制限を改善しながら、クリアランス距離Dを増大させることが有利になる。

0032

シール400は、図3のシールと比較すると、クリアランス距離が20ミルであるときに約3%の流量減少を有し、クリアランス距離が80ミルであるときには約12%の流量減少を有する。実際に、20ミルから80ミルの間の全てのクリアランス距離において、シール400は、図3のシールよりも良好な流量減少を有する。従来の既知のシールと比べて、シール400は、流量制限の向上を可能にしながら、半径方向クリアランス及び軸方向移動に対してそれほど左右されない。これにより、シールがより大きなクリアランス距離を有することが可能になり、運転過渡条件中のあらゆる摩擦が低減される。

0033

図6は、本発明の1つの態様によるラビリンスシール600の部分断面図を示す。ステータ602は、長い歯状部610と短い歯状部611とを含む。シール600を通る流れ方向が矢印607で示される。短い歯状部611は、上流側に角度が付けられ、長い歯状部610は、ほぼ直線状(すなわち、半径方向下向きを指す)とすることができ、或いは上流側に角度を付けてもよい。短い歯状部611は、半径方向軸線(すなわち、図6垂線)に対して約10度から約40度の角度で上流側に角度を付けることができる。或いは、内側半径方向表面603(軸方向に角度が付けられた)と短い歯状部611の軸線との間の角度Aは、約50から約80度とすることができる。特定の応用における要求に応じて他の角度を用いてもよい。

0034

ロータ604上のランド620は各々、半径方向外側表面(又は頂部)622、上流側表面624、及び下流側軸方向表面626を含む。各ランド620の高さHLは、半径方向外側表面622と内側半径方向表面605との間の距離として定義される。各ランドの好ましい高さは、シール高さHの約5分の3である(すなわち、HL=約3/5*H)。しかしながら、特定の応用における要求に応じて他のランド高さを用いることもできる。上流側表面624は、半径方向軸線(すなわち、図6の垂線)に対して約10度から約40度の角度で上流側に角度を付けることができる。或いは、半径方向ロータ表面605と上流側表面との間の角度Bは、約50から約80度とすることができる。特定の応用における要求に応じて他の角度を用いてもよい。

0035

流れパターン実験及びコンピュータモデリングによって、幾つかの傾斜又は角度付き表面、幾つかの寸法、及び寸法に関連する幾つかの比率はとりわけシール作用に効果的であることが分かっている。コンピュータによる流体動的シミュレーションを実施し、図3のシールとシール600との間で流量係数を比較した。シール600は、図3のシールよりも流量係数が約10%良好であった。この流量係数における改善の理由は、流れがシール600をどのように通過しているかに起因する。ランド620の上方の歯状部611付近の領域において、流れがより多くの転回を生じて良好に流量調整され、これにより漏出が低減されることになる。流れ転回の量の増大は、ランド620の角度付き表面624及び角度付き歯状部611に起因する。

0036

図7は、本発明の別の態様によるラビリンスシール700の部分断面図を示す。シール700は、図4のステータ歯状部と図6のロータランドとを組み合わせたものである。図8は、本発明の別の態様によるラビリンスシール800の部分断面図を示す。シール800は、図4及び6のステータ歯状部と図6のロータランドとを組み合わせたものである。ステータ802は、短い角度付き歯状部611と、長い角度付き歯状部410とを含む。シール800は、長い角度付き歯状部410(図示のような)間に位置付けられる1つの歯状部611を有するように構成することができ、或いは、1つよりも多い歯状部611を長い角度付き歯状部410の各セットの間に位置付けることもできる。

0037

本実施例は、静止表面(ステータ)上に配置された歯状部と、回転表面上のランドとを記載しているが、一部の応用においては、回転表面上に配置される歯状部及び静止表面上のランドを有することも可能であり、このようにすることが望ましい場合もある。

0038

一般に、上述のように、本発明の非接触シール構造は、過渡運転条件中に対向する構造体の軸方向移動により生じる場合が多い、ラビリンスシールに対する損傷を防ぐと同時に、ロータの自由な軸方向移動を可能にする。更に、本発明の態様によるシール構造は、蒸気で検討したように作動流体の漏出を抑制する流路をもたらすので、効果的なシール作用を提供する。

0039

現時点で最も実用的且つ好ましい実施形態であると考えられるものに関して本発明を説明してきたが、本発明は、開示した実施形態に限定されるものではなく、逆に添付の請求項の技術的思想及び範囲内に含まれる様々な修正形態及び均等な構成を保護するものであることを理解されたい。

0040

10タービン
12HPセクション
13 上半部分
14IPセクション
15 下半部分
16外側シェル
18中央セクション
20高圧蒸気入口
22中圧蒸気入口
26ジャーナル軸受
28 ジャーナル軸受
30蒸気シールユニット
32 蒸気シールユニット
42環状セクション仕切り壁
46 HPノズル
48 IPノズル
50チャンネル
52パッキン又はシールケーシング
60ロータシャフト
70ノズルダイアフラム
72 パッキン又はシールケーシング
100ラビリンスシール組立体
102シールリング
104 歯状部
105ランド
106上流側軸方向表面
107半径方向外側ロータ表面
108 下流側軸方向表面
109 半径方向内側ロータ表面
110クリアランス区域
112ケーシング溝
114内側リング部分
116 半径方向内側表面
118半径方向表面
120外側リング部分
122内側円周方向表面
124ショルダ部
126 外側表面
128ネック部分
130 半径方向外側表面
131 半径方向外側表面
132圧力表面
134高圧環状スペース
136低圧環状スペース
140環状開口
142高圧領域
144高圧部分
146 外側表面
148 外側部分
150低圧部分
152 ショルダ部領域
154 環状開口
400ラビリンスシール
402ステータ
403内側半径方向表面
404ロータ
405 内側半径方向表面
407 矢印(流れ方向)
410 長いステータ歯状部
411 短いステータ歯状部
412下端部
413 上側部分
420 ランド
422 半径方向外側表面
424 上流側軸方向表面
426 下流側軸方向表面
600 ラビリンスシール
602 ステータ
603 内側半径方向表面
604 ロータ
605 内側半径方向表面
607 矢印
610 長い歯状部
611 短い歯状部
620 ランド
622 頂面
624上流側表面
626 下流側軸方向表面
700 ラビリンスシール
800 ラビリンスシール
802 ステータ
Dクリアランス距離
Hシール高さ
HL ランドの高さ

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 三菱日立パワーシステムズ株式会社の「 性能評価装置、性能評価方法及び性能影響度出力方法」が 公開されました。( 2020/02/13)

    【課題】プラントの性能に対する任意の要因の影響を評価することができる性能評価装置を提供する。【解決手段】性能評価装置は、プラントの性能と一つまたは複数のパラメータとの関係を示す関数に基づいて、前記パラ... 詳細

  • 株式会社日立製作所の「 遠心多段圧縮機」が 公開されました。( 2020/02/13)

    【課題】本発明は、中間ステージラビリンスの腐食を抑制した遠心多段圧縮機を提供する。特に、本発明は、中間ステージラビリンスの炭酸腐食を抑制した遠心多段圧縮機を提供する。【解決手段】本発明の遠心多段圧縮機... 詳細

  • 株式会社東芝の「 タービン動翼」が 公開されました。( 2020/02/13)

    【課題】タービン動翼回転に伴う作動流体の擾乱を抑制することができ、性能の向上を図ることのできるタービン動翼を提供する。【解決手段】翼有効部と、前記翼有効部の先端に設けられたスナッバとを有し、運転時にお... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ