図面 (/)

この項目の情報は公開日時点(2012年2月16日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (20)

課題

本発明は、複素環式化合物およびそれらの類縁体を含む化学化合物を提供することを課題とする。

解決手段

動物における疾患を治療するための、式I、II、III、IVおよびVからなる群より選択される化合物またはそれらの薬学的に許容可能な塩を含む医薬品。

概要

背景

[関連技術の説明]
癌は、米国における主要な死亡原因である。癌を治療するための新たなアプローチ見出すための多大な努力にもかかわらず、主要な治療選択は依然として、手術化学療法および放射線療法を単独、あるいは併用したものである。しかしながら、手術および放射線療法は一般的に、極めて特定のタイプの癌に対してのみ有用であり、播種性疾患を伴う患者を治療するのに使用が限られている。化学療法は、転移性癌またはびまん性癌(例えば、白血病)を伴う患者を治療するのに一般的に有用な方法である。化学療法は、治療的有益性を提供することができるが、化学療法は、化学療法剤耐性となっている患者の癌細胞に起因して、疾患の治癒をもたらすことができないことが多い。化学療法剤に耐性となっている癌細胞の可能性に幾分起因して、このような化学療法剤は一般的に、患者を治療するために併用して使用される。

同様に、例えば細菌、真菌および原虫により引き起こされる感染性疾患は、治療および治癒がますます困難になっている。例えば、より一層多くの細菌、真菌および原虫が、現在の抗生物質および化学療法剤に対して耐性となっている。このような微生物の例としては、バチルス属(Bacillus)、リーシュマニア属プラスモディウム属およびトリパノソーマ属が挙げられる。

さらに、より多くの疾患および病状が、炎症性疾患として分類される。このような疾患は、喘息のような状態から心血管疾患までを包含する。これらの疾患は、新たな療法および医療の進歩にもかかわらず、依然として世界中でより一層多数の人々に影響を及ぼしている。

したがって、癌、炎症性疾患および感染性疾患を治療するために、さらなる化学療法剤、抗菌剤および抗炎症剤が必要とされる。新たな潜在的に有用な化学療法剤および抗菌剤を同定するための継続的な努力が、個々の研究者学界および企業により行われている。

海洋由来天然産物は、潜在的な新たな抗癌剤および抗菌剤の豊富供給源である。海洋は、非常に複雑であり、圧力、塩分および温度が極端に変動する環境下で生じる微生物の多様な集合を収容している。したがって、海洋微生物は、特有代謝能力および生理学能力を示し、それらは、極端かつ変化に富む生息環境における生存を確実にするだけでなく、地上の微生物からは観察されないであろう代謝産物生産する潜在力を提供する(Okami, Y. 1993 J Mar Biotechnol 1: 59)。このような代謝産物の代表的な構造的分類と
しては、テルペンペプチドポリケチドおよび混合型生合成起源を有する化合物が挙げられる。これらの分子の多くは、明らかな抗腫瘍、抗細菌、抗真菌抗炎症または免疫抑制活性を有し(Bull, A.T.他、2000 Microbiol Mol Biol Rev 64: 573; Cragg, G.M. & D.J. Newman 2002 TrendsPharmacol Sci 23: 404; Kerr, R.G. & S.S. Kerr 1999 Exp Opin Ther Patents 9: 1207; Moore, B.S 1999 Nat Prod Rep 16: 653; Faulkner, D.J. 2
001 Nat Prod Rep 18: 1; Mayer, A.M. & V.K. Lehmann 2001 Anticancer Res 21: 2489)、非常に貴重治療剤を単離するためのこの供給源の有用性確証する。さらに、現在市場に出回っているものとは作用機序的に別の種類に相当する新規抗癌剤および抗菌剤の単離は、任意の作用機序に基づく耐性(これは、バイオテロリズムを目的として病原体に既に人工的に導入されているかもしれない)を含む耐性問題に対処するのを助けるであろう。

概要

本発明は、複素環式化合物およびそれらの類縁体を含む化学化合物を提供することを課題とする。動物における疾患を治療するための、式I、II、III、IVおよびVからなる群より選択される化合物またはそれらの薬学的に許容可能な塩を含む医薬品。なし

目的

[発明の概要
明細書中に開示する実施の形態は概して、複素環式化合物およびそれらの類縁体を含む化学化合物に関する。幾つかの実施の形態は、プロテアソーム阻害剤としての化合物の使用を目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

動物における疾患を治療するための、式I、II、III、IVおよびVからなる群より選択される化合物またはそれらの薬学的に許容可能な塩を含む医薬品であって、点線は、単結合または二重結合を表し、R1は独立して、水素ハロゲン、および以下の残基の一置換多置換または無置換変異形から成る群から選択され、飽和C1〜C24アルキル、不飽和C2〜C24アルケニル、不飽和C2〜C24アルキニルアシル、アシルオキシアルキルオキシカルボニルオキシアリールオキシカルボニルオキシシクロアルキルシクロアルケニルアルコキシシクロアルコキシアリールヘテロアリールアリールアルコキシカルボニルアルコキシカルボニルアシル、アミノアミノカルボニルアミノカルボニルオキシニトロ、アジドフェニルシクロアルキルアシルヒドロキシアルキルチオアリールチオオキシスルホニルカルボキシシアノおよびハロゲン化アルキルポリハロゲン化アルキルを含む)nは、1または2であり、nが2である場合、R1は、同じであってもよく、あるいは異なってもよく、かつ、R1は水素ではなく、R2は、水素、ハロゲン、以下の残基の一置換、多置換または無置換の変異形から成る群から選択され飽和C1〜C24アルキル、不飽和C2〜C24アルケニル、不飽和C2〜C24アルキニル、アシル、アシルオキシ、アルキルオキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、アルコキシ、シクロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール、アリールアルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアシル、アミノ、アミノカルボニル、アミノカルボニルオキシ、ニトロ、アジド、フェニル、シクロアルキルアシル、ヒドロキシ、アルキルチオ、アリールチオ、オキシスルホニル、カルボキシ、シアノおよびハロゲン化アルキル(ポリハロゲン化アルキルを含む)、R3は、ハロゲン、以下の残基の一置換、多置換または無置換の変異形から成る群から選択され飽和C1〜C24アルキル、不飽和C2〜C24アルケニル、不飽和C2〜C24アルキニル、アシル、アシルオキシ、アルキルオキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、アルコキシ、シクロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール、アリールアルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアシル、アミノ、アミノカルボニル、アミノカルボニルオキシ、ニトロ、アジド、フェニル、シクロアルキルアシル、ヒドロキシ、アルキルチオ、アリールチオ、オキシスルホニル、カルボキシ、シアノおよびハロゲン化アルキル(ポリハロゲン化アルキルを含む)、R4は、水素、ハロゲン、以下の残基の一置換、多置換または無置換の変異形から成る群から選択され飽和C1〜C24アルキル、不飽和C2〜C24アルケニル、不飽和C2〜C24アルキニル、アシル、アシルオキシ、アルキルオキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、アルコキシ、シクロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール、アリールアルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアシル、アミノ、アミノカルボニル、アミノカルボニルオキシ、ニトロ、アジド、フェニル、シクロアルキルアシル、ヒドロキシ、アルキルチオ、アリールチオ、オキシスルホニル、カルボキシ、シアノおよびハロゲン化アルキル(ポリハロゲン化アルキルを含む)、mは、1または2であり、mが2の場合、置換基は同じであってもよく、あるいは異なっていてもよく、R5は、水素、ハロゲン、以下の残基の一置換、多置換または無置換の変異形から成る群から選択され飽和C1〜C24アルキル、不飽和C2〜C24アルケニル、不飽和C2〜C24アルキニル、アシル、アシルオキシ、アルキルオキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、アルコキシ、シクロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール、アリールアルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアシル、アミノ、アミノカルボニル、アミノカルボニルオキシ、ニトロ、アジド、フェニル、ヒドロキシ、アルキルチオ、アリールチオ、オキシスルホニル、カルボキシ、シアノおよびハロゲン化アルキル(ポリハロゲン化アルキルを含む)、m’は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、または11であり、m’が1より大きい場合、置換基は同じであってもよく、あるいは異なっていてもよく、E1、E2、E3、E4およびE5はそれぞれ、置換または無置換のヘテロ原子であり、疾患は、腫瘍性疾患炎症性状態および感染性疾患から成る群より選択される、医薬品。

請求項2

前記腫瘍性疾患は癌である、請求項1に記載の医薬品。

請求項3

前記癌は、薬物耐性癌である、請求項2に記載の医薬品。

請求項4

前記炎症性状態は、虚血敗血症自己免疫疾患関節リウマチ炎症性腸疾患全身性紅斑性狼瘡多発性硬化症喘息骨関節炎骨粗鬆症繊維症皮膚病乾癬アトピー性皮膚炎紫外線(UV)により誘発された皮膚損傷乾癬性関節炎強直性脊椎炎組織および臓器拒絶反応アルツハイマー病発作アテローム性動脈硬化症再狭窄糖尿病糸球体腎炎悪液質、感染に関連した炎症、後天性免疫不全症候群AIDS)に関連した炎症、成人呼吸窮迫症候群に関連した炎症、毛細血管拡張失調症に関連した炎症、心筋梗塞から成る群より選択される、請求項1に記載の医薬品。

請求項5

前記感染性疾患は、炭疽菌(B. anthracis)、プラスモディウム属(Plasmodium)、リーシュマニア属(Leishmania)およびトリパノソーマ属(Trypanosoma)から成る群から選択される微生物により引き起こされる、請求項1に記載の医薬品。

請求項6

式I、II、およびIVから選択される化合物、又はそれらの薬学的に許容可能な塩を含む、動物において腫瘍性疾患を治療するための医薬品。点線は、単結合または二重結合を表し、R1はそれぞれ独立して、水素、一置換、多置換または無置換の飽和C1〜C24アルキル、一置換、多置換または無置換の不飽和C2〜C24アルケニル、一置換、多置換または無置換のC2〜C24アルキニル、一置換、多置換または無置換のアルコキシ、およびハロゲン化アルキル(ポリハロゲン化アルキルを含む)から成る群から選択され、nは、2であり、R1は、同じであってもよく、あるいは異なってもよく、かつ、少なくとも1つのR1は水素ではなく、R1の一置換または多置換の飽和C1〜C24アルキル、一置換または多置換の不飽和C2〜C24アルケニル、あるいは一置換または多置換のC2〜C24アルキニルは、ハロゲン、−−SO2−アルキル、−−SO2−置換アルキル、−−SO2−アリール、−−SO2−ヘテロアリール、ヒドロキシ、アルコキシ、チオールチオアルコキシ、アミノ、アリールオキシ、およびヘテロアリールオキシから成る群から選択される1つ以上の置換基で置換され、R1の一置換または多置換のアルコキシは、アシル基で置換され、R2は、一置換の飽和C1〜C24アルキルまたは一置換の不飽和C2〜C24アルケニルであり、R2の一置換の飽和C1〜C24アルキルまたは一置換の不飽和C2〜C24アルケニルは、アミノ、ヒドロキシ、アシル、およびシクロアルケニルから成る群より選択される置換基で置換され、R3は、無置換のメチルであり、mは2であり、2つのR4のうちの1つは、一置換、多置換または無置換の飽和C1〜C24アルキル、一置換、多置換または無置換の不飽和C2〜C24アルケニル、一置換、多置換または無置換のC2〜C24アルキニル、一置換、多置換または無置換のアリールオキシカルボニルオキシ、一置換、多置換または無置換のシクロアルキル、一置換、多置換または無置換のシクロアルケニル、一置換、多置換または無置換のアルコキシ、一置換、多置換または無置換のシクロアルコキシ、一置換、多置換または無置換のアリール、一置換、多置換または無置換のヘテロアリール、一置換、多置換または無置換のアリールアルコキシカルボニル、および一置換、多置換または無置換のシクロアルキルアシルから成る群より選択され、2つのR4のうちの他方は、水素であり、R4の一置換または多置換の飽和C1〜C24アルキル、一置換または多置換の不飽和C2〜C24アルケニル、一置換または多置換のC2〜C24アルキニルは、ヒドロキシ、アルコキシ、チオール、チオアルコキシ、アシル、アミノ、アリールオキシ、およびヘテロアリールオキシから成る群より選択される1つ以上の置換基で置換され、R4の一置換または多置換の飽和アリールオキシカルボニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、アルコキシ、シクロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール、アリールアルコキシカルボニル、フェニル、およびシクロアルキルアシルは、ハロゲン、−−SO2−アルキル、−−SO2−置換アルキル、−−SO2−アリール、−−SO2−ヘテロアリール、ヒドロキシ、アルコキシ、チオール、チオアルコキシ、アミノ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、およびヘテロ原子から成る群から選択される1つ以上の置換基で置換され、R5はそれぞれ水素、ハロゲン、無置換の飽和C1〜C24アルキル、ヒドロキシ、アルキルチオ、シアノおよびハロゲン化アルキル(ポリハロゲン化アルキルを含む)から成る群から選択され、m1は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10または11であり、m1が1より大きい場合、R5は、同じであってもよく、あるいは異なってもよく、置換基R5は環を形成してもよく、E1およびE3は独立してOまたはSであり、E4はO、S、またはNHであり、E2はNHであり、E5はO、S、OH、SH、NH2、またはNORであり、Rは、アルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、腫瘍性疾患は、血管腫、洞腫瘍尿管(uretal)癌、食道癌肝臓癌、および血管腫から成る群より選択される、医薬品。

請求項7

R1は、無置換の飽和C1〜C4アルキル、あるいは一置換または多置換の飽和C1〜C24アルキルであり、一置換または多置換の飽和C1〜C24アルキルは、−−SO2−アルキル、−−SO2−置換アルキル、−−SO2−アリール、−−SO2−ヘテロアリール、アルコキシ、チオール、チオアルコキシ、アミノ、アリールオキシ、およびヘテロアリールオキシから成る群から選択される1つ以上の置換基で置換される、請求項6に記載の医薬品。

請求項8

2つのR4のうちの1つは、一置換、多置換または無置換のアリールオキシカルボニルオキシ、一置換、多置換または無置換のシクロアルキル、一置換、多置換または無置換のシクロアルケニル、一置換、多置換または無置換のシクロアルコキシ、一置換、多置換または無置換のアリール、一置換、多置換または無置換のヘテロアリール、一置換、多置換または無置換のアリールアルコキシカルボニル、および一置換、多置換または無置換のシクロアルキルアシルから成る群より選択される、請求項6に記載の医薬品。

請求項9

式I、II、およびIVからなる群から選択される化合物、又はそれらの薬学的に許容可能な塩を含む、動物において腫瘍性疾患を治療するための医薬品。点線は、単結合または二重結合を表し、R1はそれぞれ独立して、水素、一置換、多置換または無置換の飽和C1〜C24アルキル、一置換、多置換または無置換の不飽和C2〜C24アルケニル、一置換、多置換または無置換のC2〜C24アルキニル、および一置換、多置換または無置換のアルコキシから成る群から選択され、nは、2であり、R1は、同じであってもよく、あるいは異なってもよく、かつ、少なくとも1つのR1は水素ではなく、R1の一置換または多置換の飽和C1〜C24アルキル、一置換または多置換の不飽和C2〜C24アルケニル、あるいは一置換または多置換のC2〜C24アルキニルは、−−SO2−アルキル、−−SO2−置換アルキル、−−SO2−アリール、−−SO2−ヘテロアリール、ヒドロキシ、アルコキシ、チオール、チオアルコキシ、アミノ、アリールオキシ、およびヘテロアリールオキシから成る群から選択される1つ以上の置換基で置換され、R1の一置換または多置換のアルコキシは、アシル基で置換され、R2は、一置換の飽和C1〜C24アルキルまたは一置換の不飽和C2〜C24アルケニルであり、R2の一置換の飽和C1〜C24アルキルまたは一置換の不飽和C2〜C24アルケニルは、アミノ、ヒドロキシ、アシル、およびシクロアルケニルから成る群より選択される置換基で置換され、R3は、無置換のメチルであり、mは2であり、2つのR4のうちの1つは、一置換、多置換または無置換の飽和C1〜C24アルキル、一置換、多置換または無置換の不飽和C2〜C24アルケニル、一置換、多置換または無置換のC2〜C24アルキニル、一置換、多置換または無置換のアリールオキシカルボニルオキシ、一置換、多置換または無置換のシクロアルキル、一置換、多置換または無置換のシクロアルケニル、一置換、多置換または無置換のアルコキシ、一置換、多置換または無置換のシクロアルコキシ、一置換、多置換または無置換のアリール、一置換、多置換または無置換のヘテロアリール、一置換、多置換または無置換のアリールアルコキシカルボニル、および一置換、多置換または無置換のシクロアルキルアシルから成る群より選択され、2つのR4のうちの他方は、水素であり、R4の一置換または多置換の飽和C1〜C24アルキル、一置換または多置換の不飽和C2〜C24アルケニル、一置換または多置換のC2〜C24アルキニルは、ヒドロキシ、アルコキシ、チオール、チオアルコキシ、アシル、アミノ、アリールオキシ、およびヘテロアリールオキシから成る群より選択される1つ以上の置換基で置換され、R4の一置換または多置換の飽和アリールオキシカルボニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、アルコキシ、シクロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール、アリールアルコキシカルボニル、フェニル、およびシクロアルキルアシルは、ハロゲン、−−SO2−アルキル、−−SO2−置換アルキル、−−SO2−アリール、−−SO2−ヘテロアリール、ヒドロキシ、アルコキシ、チオール、チオアルコキシ、アミノ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、およびヘテロ原子から成る群から選択される1つ以上の置換基で置換され、R5はそれぞれ水素、ハロゲン、無置換の飽和C1〜C24アルキル、ヒドロキシ、アルキルチオ、シアノおよびハロゲン化アルキル(ポリハロゲン化アルキルを含む)から成る群から選択され、m1は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10または11であり、m1が1より大きい場合、R5は、同じであってもよく、あるいは異なってもよく、置換基R5は環を形成してもよく、E1およびE3は独立してOまたはSであり、E4はO、S、またはNHであり、E2はNHであり、E5はO、S、OH、SH、NH2、またはNORであり、Rは、アルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、腫瘍性疾患は、結腸癌卵巣癌乳癌肺癌白血病皮膚癌膵臓癌中枢神経系(CNS)癌、前立腺癌肉腫内分泌癌、リンパ腫胃癌骨髄腫膀胱癌腎臓癌、洞腫瘍、尿管(uretal)癌、食道癌、肝臓癌、および血管腫から成る群より選択される、医薬品。

請求項10

前記腫瘍性疾患が、膵臓癌、内分泌癌、胃癌、骨髄腫、膀胱癌、洞腫瘍、尿管(uretal)癌、食道癌、肝臓癌、および血管腫から成る群より選択される、請求項9に記載の医薬品。

請求項11

R1は、無置換の飽和C1〜C4アルキル、あるいは一置換または多置換の飽和C1〜C24アルキルであり、一置換または多置換の飽和C1〜C24アルキルは、−−SO2−アルキル、−−SO2−置換アルキル、−−SO2−アリール、−−SO2−ヘテロアリール、アルコキシ、チオール、チオアルコキシ、アミノ、アリールオキシ、およびヘテロアリールオキシから成る群から選択される1つ以上の置換基で置換される、請求項9または10に記載の医薬品。

請求項12

2つのR4のうちの1つは、一置換、多置換または無置換のアリールオキシカルボニルオキシ、一置換、多置換または無置換のシクロアルキル、一置換、多置換または無置換のシクロアルケニル、一置換、多置換または無置換のシクロアルコキシ、一置換、多置換または無置換のアリール、一置換、多置換または無置換のヘテロアリール、一置換、多置換または無置換のアリールアルコキシカルボニル、および一置換、多置換または無置換のシクロアルキルアシルから成る群より選択される、請求項9から11のいずれか1項に記載の医薬品。

請求項13

前記癌は、肝臓癌または血管腫である、請求項6から12のいずれか1項に記載の医薬品。

請求項14

前記癌は、薬物耐性癌である、請求項6から13のいずれか1項に記載の医薬品。

請求項15

前記薬物耐性癌は、肉腫または白血病である、請求項3または14に記載の医薬品。

請求項16

前記薬物耐性癌は、P−糖タンパク質流出ポンプのレベルの上昇、MRP1によりコードされる多剤耐性関連タンパク質1の発現の増加、薬物取り込みの減少、薬物の標的の変化または薬物誘導性DNA損傷修復の増加、アポトーシス経路の変化あるいはシトクロムp450酵素活性化のうちの少なくとも1つを示す、請求項2、14および15のいずれか1項に記載の医薬品。

請求項17

癌細胞を、式I、II、III、IVおよびVから選択される式の化合物、又はそれらの薬学的に許容可能な塩と接触させることを含む、癌細胞の生育を阻害するための医薬。点線は、単結合または二重結合を表し、R1は独立して、水素、ハロゲン、および以下の残基の一置換、多置換または無置換の変異形から成る群から選択され、飽和C1〜C24アルキル、不飽和C2〜C24アルケニル、不飽和C2〜C24アルキニル、アシル、アシルオキシ、アルキルオキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、アルコキシ、シクロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール、アリールアルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアシル、アミノ、アミノカルボニル、アミノカルボニルオキシ、ニトロ、アジド、フェニル、シクロアルキルアシル、ヒドロキシ、アルキルチオ、アリールチオ、オキシスルホニル、カルボキシ、シアノおよびハロゲン化アルキル(ポリハロゲン化アルキルを含む)nは、1または2であり、nが2である場合、R1は、同じであってもよく、あるいは異なってもよく、かつ、R1は水素ではなく、R2は、水素、ハロゲン、以下の残基の一置換、多置換または無置換の変異形から成る群から選択され飽和C1〜C24アルキル、不飽和C2〜C24アルケニル、不飽和C2〜C24アルキニル、アシル、アシルオキシ、アルキルオキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、アルコキシ、シクロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール、アリールアルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアシル、アミノ、アミノカルボニル、アミノカルボニルオキシ、ニトロ、アジド、フェニル、シクロアルキルアシル、ヒドロキシ、アルキルチオ、アリールチオ、オキシスルホニル、カルボキシ、シアノおよびハロゲン化アルキル(ポリハロゲン化アルキルを含む)、R3は、ハロゲン、以下の残基の一置換、多置換または無置換の変異形から成る群から選択され飽和C1〜C24アルキル、不飽和C2〜C24アルケニル、不飽和C2〜C24アルキニル、アシル、アシルオキシ、アルキルオキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、アルコキシ、シクロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール、アリールアルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアシル、アミノ、アミノカルボニル、アミノカルボニルオキシ、ニトロ、アジド、フェニル、シクロアルキルアシル、ヒドロキシ、アルキルチオ、アリールチオ、オキシスルホニル、カルボキシ、シアノおよびハロゲン化アルキル(ポリハロゲン化アルキルを含む)、R4は、水素、ハロゲン、以下の残基の一置換、多置換または無置換の変異形から成る群から選択され飽和C1〜C24アルキル、不飽和C2〜C24アルケニル、不飽和C2〜C24アルキニル、アシル、アシルオキシ、アルキルオキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、アルコキシ、シクロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール、アリールアルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアシル、アミノ、アミノカルボニル、アミノカルボニルオキシ、ニトロ、アジド、フェニル、シクロアルキルアシル、ヒドロキシ、アルキルチオ、アリールチオ、オキシスルホニル、カルボキシ、シアノおよびハロゲン化アルキル(ポリハロゲン化アルキルを含む)、mは、1または2であり、mが2の場合、置換基は同じであってもよく、異なっていてもよく、R5は、水素、ハロゲン、以下の残基の一置換、多置換または無置換の変異形から成る群から選択され飽和C1〜C24アルキル、不飽和C2〜C24アルケニル、不飽和C2〜C24アルキニル、アシル、アシルオキシ、アルキルオキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、アルコキシ、シクロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール、アリールアルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアシル、アミノ、アミノカルボニル、アミノカルボニルオキシ、ニトロ、アジド、フェニル、ヒドロキシ、アルキルチオ、アリールチオ、オキシスルホニル、カルボキシ、シアノおよびハロゲン化アルキル(ポリハロゲン化アルキルを含む)、m’は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、または11であり、m’が1より大きい場合、置換基は同じであってもよく、あるいは異なっていてもよく、E1、E2、E3、E4およびE5はそれぞれ、置換または無置換のヘテロ原子である、医薬品。

請求項18

細胞を、式I、II、III、IVおよびVから選択される式の化合物、又はそれらの薬学的に許容可能な塩と接触させることを含む、プロテアソーム活性を阻害するための医薬。点線は、単結合または二重結合を表し、R1は独立して、水素、ハロゲン、および以下の残基の一置換、多置換または無置換の変異形から成る群から選択され、飽和C1〜C24アルキル、不飽和C2〜C24アルケニル、不飽和C2〜C24アルキニル、アシル、アシルオキシ、アルキルオキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、アルコキシ、シクロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール、アリールアルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアシル、アミノ、アミノカルボニル、アミノカルボニルオキシ、ニトロ、アジド、フェニル、シクロアルキルアシル、ヒドロキシ、アルキルチオ、アリールチオ、オキシスルホニル、カルボキシ、シアノおよびハロゲン化アルキル(ポリハロゲン化アルキルを含む)nは、1または2であり、nが2である場合、R1は、同じであってもよく、あるいは異なってもよく、かつ、R1は水素ではなく、R2は、水素、ハロゲン、以下の残基の一置換、多置換または無置換の変異形から成る群から選択され飽和C1〜C24アルキル、不飽和C2〜C24アルケニル、不飽和C2〜C24アルキニル、アシル、アシルオキシ、アルキルオキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、アルコキシ、シクロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール、アリールアルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアシル、アミノ、アミノカルボニル、アミノカルボニルオキシ、ニトロ、アジド、フェニル、シクロアルキルアシル、ヒドロキシ、アルキルチオ、アリールチオ、オキシスルホニル、カルボキシ、シアノおよびハロゲン化アルキル(ポリハロゲン化アルキルを含む)、R3は、ハロゲン、以下の残基の一置換、多置換または無置換の変異形から成る群から選択され飽和C1〜C24アルキル、不飽和C2〜C24アルケニル、不飽和C2〜C24アルキニル、アシル、アシルオキシ、アルキルオキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、アルコキシ、シクロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール、アリールアルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアシル、アミノ、アミノカルボニル、アミノカルボニルオキシ、ニトロ、アジド、フェニル、シクロアルキルアシル、ヒドロキシ、アルキルチオ、アリールチオ、オキシスルホニル、カルボキシ、シアノおよびハロゲン化アルキル(ポリハロゲン化アルキルを含む)、R4は、水素、ハロゲン、以下の残基の一置換、多置換または無置換の変異形から成る群から選択され飽和C1〜C24アルキル、不飽和C2〜C24アルケニル、不飽和C2〜C24アルキニル、アシル、アシルオキシ、アルキルオキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、アルコキシ、シクロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール、アリールアルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアシル、アミノ、アミノカルボニル、アミノカルボニルオキシ、ニトロ、アジド、フェニル、シクロアルキルアシル、ヒドロキシ、アルキルチオ、アリールチオ、オキシスルホニル、カルボキシ、シアノおよびハロゲン化アルキル(ポリハロゲン化アルキルを含む)、mは、1または2であり、mが2の場合、置換基は同じであってもよく、あるいは異なっていてもよく、R5は、水素、ハロゲン、以下の残基の一置換、多置換または無置換の変異形から成る群から選択され飽和C1〜C24アルキル、不飽和C2〜C24アルケニル、不飽和C2〜C24アルキニル、アシル、アシルオキシ、アルキルオキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、アルコキシ、シクロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール、アリールアルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアシル、アミノ、アミノカルボニル、アミノカルボニルオキシ、ニトロ、アジド、フェニル、ヒドロキシ、アルキルチオ、アリールチオ、オキシスルホニル、カルボキシ、シアノおよびハロゲン化アルキル(ポリハロゲン化アルキルを含む)、m’は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、または11であり、m’が1より大きい場合、置換基は同じであってもよく、あるいは異なっていてもよく、E1、E2、E3、E4およびE5はそれぞれ、置換または無置換のヘテロ原子である、医薬品。

請求項19

細胞を、式I、II、III、IVおよびVから選択される式の化合物、又はそれらの薬学的に許容可能な塩と接触させることを含む、NF−κB活性化を阻害するための医薬。点線は、単結合または二重結合を表し、R1は独立して、水素、ハロゲン、および以下の残基の一置換、多置換または無置換の変異形から成る群から選択され、飽和C1〜C24アルキル、不飽和C2〜C24アルケニル、不飽和C2〜C24アルキニル、アシル、アシルオキシ、アルキルオキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、アルコキシ、シクロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール、アリールアルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアシル、アミノ、アミノカルボニル、アミノカルボニルオキシ、ニトロ、アジド、フェニル、シクロアルキルアシル、ヒドロキシ、アルキルチオ、アリールチオ、オキシスルホニル、カルボキシ、シアノおよびハロゲン化アルキル(ポリハロゲン化アルキルを含む)nは、1または2であり、nが2である場合、R1は、同じであってもよく、あるいは異なってもよく、かつ、R1は水素ではなく、R2は、水素、ハロゲン、以下の残基の一置換、多置換または無置換の変異形から成る群から選択され飽和C1〜C24アルキル、不飽和C2〜C24アルケニル、不飽和C2〜C24アルキニル、アシル、アシルオキシ、アルキルオキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、アルコキシ、シクロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール、アリールアルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアシル、アミノ、アミノカルボニル、アミノカルボニルオキシ、ニトロ、アジド、フェニル、シクロアルキルアシル、ヒドロキシ、アルキルチオ、アリールチオ、オキシスルホニル、カルボキシ、シアノおよびハロゲン化アルキル(ポリハロゲン化アルキルを含む)、R3は、ハロゲン、以下の残基の一置換、多置換または無置換の変異形から成る群から選択され飽和C1〜C24アルキル、不飽和C2〜C24アルケニル、不飽和C2〜C24アルキニル、アシル、アシルオキシ、アルキルオキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、アルコキシ、シクロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール、アリールアルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアシル、アミノ、アミノカルボニル、アミノカルボニルオキシ、ニトロ、アジド、フェニル、シクロアルキルアシル、ヒドロキシ、アルキルチオ、アリールチオ、オキシスルホニル、カルボキシ、シアノおよびハロゲン化アルキル(ポリハロゲン化アルキルを含む)、R4は、水素、ハロゲン、以下の残基の一置換、多置換または無置換の変異形から成る群から選択され飽和C1〜C24アルキル、不飽和C2〜C24アルケニル、不飽和C2〜C24アルキニル、アシル、アシルオキシ、アルキルオキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、アルコキシ、シクロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール、アリールアルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアシル、アミノ、アミノカルボニル、アミノカルボニルオキシ、ニトロ、アジド、フェニル、シクロアルキルアシル、ヒドロキシ、アルキルチオ、アリールチオ、オキシスルホニル、カルボキシ、シアノおよびハロゲン化アルキル(ポリハロゲン化アルキルを含む)、mは、1または2であり、mが2の場合、置換基は同じであってもよく、異なっていてもよく、R5は、水素、ハロゲン、以下の残基の一置換、多置換または無置換の変異形から成る群から選択され飽和C1〜C24アルキル、不飽和C2〜C24アルケニル、不飽和C2〜C24アルキニル、アシル、アシルオキシ、アルキルオキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、アルコキシ、シクロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール、アリールアルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアシル、アミノ、アミノカルボニル、アミノカルボニルオキシ、ニトロ、アジド、フェニル、ヒドロキシ、アルキルチオ、アリールチオ、オキシスルホニル、カルボキシ、シアノおよびハロゲン化アルキル(ポリハロゲン化アルキルを含む)、m’は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、または11であり、m’が1より大きい場合、置換基は同じであってもよく、あるいは異なっていてもよく、E1、E2、E3、E4およびE5はそれぞれ、置換または無置換のヘテロ原子である、医薬品。

請求項20

前記化合物が、又はその薬学的に許容可能な塩であり、R8が、H、F、Cl、BrおよびIから成る群から選択される、請求項1−19のいずれか1項に記載の医薬品。

請求項21

前記化合物が、又はその薬学的に許容可能な塩である、請求項20に記載の医薬。

請求項22

前記化合物が、又はその薬学的に許容可能な塩である、請求項21に記載の医薬。

請求項23

前記化合物が、又はその薬学的に許容可能な塩であり、R8が、H、F、Cl、BrおよびIから成る群から選択される、請求項1−19のいずれか1項に記載の医薬品。

請求項24

又はその薬学的に許容可能な塩であり、R8が、H、F、Cl、BrおよびIから成る群から選択される、化合物。

技術分野

0001

本発明は、ある特定の化合物ならびにある特定の化合物の調製方法、ならびに化学および医学の分野における使用方法に関する。本明細書中に開示する本発明の実施形態は、複素環式化合物の使用方法に関する。幾つかの実施形態では、化合物は、プロテアソーム阻害剤として使用される。他の実施形態では、化合物は、炎症、癌および感染性疾患治療するのに使用される。

背景技術

0002

[関連技術の説明]
癌は、米国における主要な死亡原因である。癌を治療するための新たなアプローチ見出すための多大な努力にもかかわらず、主要な治療選択は依然として、手術化学療法および放射線療法を単独、あるいは併用したものである。しかしながら、手術および放射線療法は一般的に、極めて特定のタイプの癌に対してのみ有用であり、播種性疾患を伴う患者を治療するのに使用が限られている。化学療法は、転移性癌またはびまん性癌(例えば、白血病)を伴う患者を治療するのに一般的に有用な方法である。化学療法は、治療的有益性を提供することができるが、化学療法は、化学療法剤耐性となっている患者の癌細胞に起因して、疾患の治癒をもたらすことができないことが多い。化学療法剤に耐性となっている癌細胞の可能性に幾分起因して、このような化学療法剤は一般的に、患者を治療するために併用して使用される。

0003

同様に、例えば細菌、真菌および原虫により引き起こされる感染性疾患は、治療および治癒がますます困難になっている。例えば、より一層多くの細菌、真菌および原虫が、現在の抗生物質および化学療法剤に対して耐性となっている。このような微生物の例としては、バチルス属(Bacillus)、リーシュマニア属プラスモディウム属およびトリパノソーマ属が挙げられる。

0004

さらに、より多くの疾患および病状が、炎症性疾患として分類される。このような疾患は、喘息のような状態から心血管疾患までを包含する。これらの疾患は、新たな療法および医療の進歩にもかかわらず、依然として世界中でより一層多数の人々に影響を及ぼしている。

0005

したがって、癌、炎症性疾患および感染性疾患を治療するために、さらなる化学療法剤、抗菌剤および抗炎症剤が必要とされる。新たな潜在的に有用な化学療法剤および抗菌剤を同定するための継続的な努力が、個々の研究者学界および企業により行われている。

0006

海洋由来天然産物は、潜在的な新たな抗癌剤および抗菌剤の豊富供給源である。海洋は、非常に複雑であり、圧力、塩分および温度が極端に変動する環境下で生じる微生物の多様な集合を収容している。したがって、海洋微生物は、特有代謝能力および生理学能力を示し、それらは、極端かつ変化に富む生息環境における生存を確実にするだけでなく、地上の微生物からは観察されないであろう代謝産物生産する潜在力を提供する(Okami, Y. 1993 J Mar Biotechnol 1: 59)。このような代謝産物の代表的な構造的分類と
しては、テルペンペプチドポリケチドおよび混合型生合成起源を有する化合物が挙げられる。これらの分子の多くは、明らかな抗腫瘍、抗細菌、抗真菌抗炎症または免疫抑制活性を有し(Bull, A.T.他、2000 Microbiol Mol Biol Rev 64: 573; Cragg, G.M. & D.J. Newman 2002 TrendsPharmacol Sci 23: 404; Kerr, R.G. & S.S. Kerr 1999 Exp Opin Ther Patents 9: 1207; Moore, B.S 1999 Nat Prod Rep 16: 653; Faulkner, D.J. 2
001 Nat Prod Rep 18: 1; Mayer, A.M. & V.K. Lehmann 2001 Anticancer Res 21: 2489)、非常に貴重治療剤を単離するためのこの供給源の有用性確証する。さらに、現在市場に出回っているものとは作用機序的に別の種類に相当する新規抗癌剤および抗菌剤の単離は、任意の作用機序に基づく耐性(これは、バイオテロリズムを目的として病原体に既に人工的に導入されているかもしれない)を含む耐性問題に対処するのを助けるであろう。

発明が解決しようとする課題

0007

[発明の概要
本明細書中に開示する実施の形態は概して、複素環式化合物およびそれらの類縁体を含む化学化合物に関する。幾つかの実施の形態は、プロテアソーム阻害剤としての化合物の使用を目的とする。

課題を解決するための手段

0008

他の実施の形態では、化合物は、腫瘍性疾患を治療するのに、例えば腫瘍、癌および他の腫瘍性組織成長阻害するのに使用される。本明細書中に開示する治療方法は、腫瘍状成長、癌または他の腫瘍性成長(良性または悪性のいずれか)を保有することが疑われる任意の患者に使用され得る(「腫瘍(単数)」または「腫瘍(複数)」は、本明細書中で使用する場合、腫瘍、癌、播種性腫瘍性細胞および限局性腫瘍性成長を包含する)。このような成長の例としては、乳癌骨肉腫血管肉腫線維肉腫および他の肉腫;白血病;洞腫瘍;卵巣尿管(uretal)、膀胱前立腺および他の尿生殖器癌;結腸食道および他の胃腸癌;肺癌リンパ腫骨髄腫膵臓癌肝臓癌腎臓癌内分泌癌;皮膚癌黒色腫血管腫;および脳または中枢神経系(CNS)癌が挙げられるが、これらに限定されない。概して、治療されるべき腫瘍または成長は、原発性もしくは続発性の任意の腫瘍または癌であり得る。ある特定の実施の形態は、動物における腫瘍性疾患を治療する方法に関する。上記方法は、例えば、有効量の化合物を、それらを必要とする患者に投与することを包含することができる。他の実施の形態は、腫瘍性疾患の治療用医薬品または薬物の製造における化合物の使用に関する。該化合物は、化学療法剤と併用して投与することができる。

0009

さらに他の実施の形態では、化合物は、炎症性疾患を治療するために使用される。ある特定の実施の形態は、動物における炎症性状態を治療する方法に関する。上記方法は、例えば、有効量の化合物を、それらを必要とする患者に投与することを包含することができる。他の実施の形態は、炎症の治療用の医薬品または薬物の製造における化合物の使用に関する。

0010

ある特定の実施の形態では、化合物は、感染性疾患を治療するのに使用される。感染性因子は、微生物、例えば細菌、真菌、原虫および微細藻類またはウイルスであり得る。さらに、感染性因子は、炭疽菌炭疽)であり得る。幾つかの実施の形態では、感染性因子は、寄生虫である。例えば、感染性因子は、プラスモディウム属、リーシュマニア属およびトリパノソーマ属であり得る。ある特定の実施の形態は、動物における感染性因子を治療する方法に関する。上記方法は、例えば、有効量の化合物を、それらを必要とする患者に投与することを包含することができる。他の実施の形態は、感染性因子の治療用の医薬品または薬物の製造における化合物の使用に関する。

0011

いくつかの実施の形態は、癌、炎症および感染性疾患の治療における式Iの構造を有する化合物、ならびにそれらの薬学的に許容可能な塩およびプロドラッグエステルの使用に関する。

0012

0013

式中、点線は、単結合または二重結合を表し、R1は独立して、水素ハロゲン、及び
以下の残基の一置換多置換または無置換変異形から成る群から選択することができ
飽和C1〜C24アルキル、不飽和C2〜C24アルケニルもしくはC2〜C24アルキニル
アシル、アシルオキシアルキルオキシカルボニルオキシアリールオキシカルボニルオキシシクロアルキルシクロアルケニルアルコキシシクロアルコキシアリールヘテロアリールアリールアルコキシカルボニルアルコキシカルボニルアシル、アミノアミノカルボニルアミノカルボニルオキシニトロ、アジドフェニルシクロアルキルアシルヒドロキシアルキルチオアリールチオオキシスルホニルカルボキシシアノおよびハロゲン化アルキルポリハロゲン化アルキルを含む)
nは、1または2であり、nが2である場合、R1は、同じであってもよく、あるいは
異なってもよく、

0014

R2は、水素、ハロゲン、及び以下の残基の一置換、多置換または無置換の変異形から
成る群から選択することができ
飽和C1〜C24アルキル、不飽和C2〜C24アルケニルもしくはC2〜C24アルキニル
、アシル、アシルオキシ、アルキルオキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル(例えば、シクロヘキシルカルビノールを含む)、アルコキシ、シクロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール、アリールアルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアシル、アミノ、アミノカルボニル、アミノカルボニルオキシ、ニトロ、アジド、フェニル、シクロアルキルアシル、ヒドロキシ、アルキルチオ、アリールチオ、オキシスルホニル、カルボキシ、シアノおよびハロゲン化アルキル(ポリハロゲン化アルキルを含む)、

0015

R3は、ハロゲン、及び以下の残基の一置換、多置換または無置換の変異形から成る群
から選択することができ
飽和C1〜C24アルキル、不飽和C2〜C24アルケニルもしくはC2〜C24アルキニル
、アシル、アシルオキシ、アルキルオキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、アルコキシ、シクロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール、アリールアルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアシル、アミノ、アミノカルボニル、アミノカルボニルオキシ、ニトロ、アジド、フェニル、シクロアルキルアシル、ヒドロキシ、アルキルチオ、アリールチオ、オキシスルホニル、カルボキシ、シアノおよびハロゲン化アルキル(ポリハロゲン化アルキルを含む)、
E1、E2、E3およびE4はそれぞれ、置換または無置換のヘテロ原子である。

0016

他の実施の形態は、動物における腫瘍性疾患を治療する方法に関する。上記方法は、例えば、上記動物に、治療上有効量の式I〜Vから選択される化合物、ならびにそれらの薬学的に許容可能な塩およびプロドラッグエステルを投与することを包含することができる

0017

さらなる実施の形態は、式I〜Vから選択される化合物を含む薬学的組成物に関する。薬学的組成物は、抗菌剤をさらに含むことができる。

0018

さらなる実施の形態は、癌細胞の成長を阻害する方法に関する。上記方法は、例えば、癌細胞を、式I〜Vから選択される化合物、ならびにそれらの薬学的に許容可能な塩およびプロドラッグエステルと接触させることを包含することができる。

0019

他の実施の形態は、プロテアソーム活性を阻害する方法であって、細胞を、式I〜Vから選択される式の化合物、ならびにそれらの薬学的に許容可能な塩およびプロドラッグエステルと接触させる工程を包含する方法に関する。

0020

他の実施の形態は、NF−κ活性化を阻害する方法であって、細胞を、式I〜Vから選択される化合物、ならびにそれらの薬学的に許容可能な塩およびプロドラッグエステルと接触させる工程を包含する方法に関する。

0021

幾つかの実施の形態は、炎症性状態を治療する方法であって、治療上有効量の式I〜Vから選択される化合物を、それらを必要とする患者に投与することを包含する方法に関する。

0022

さらなる実施の形態は、微生物性疾患を治療する方法であって、治療上有効量の式I〜Vから選択される化合物を、それらを必要とする患者に投与することを包含する方法に関する。

0023

明細書中に組み込まれ、かつ明細書中の一部を成す添付の図面は、単に本発明のある特定の好ましい実施の形態を説明するに過ぎない。明細書の残部とともに、添付の図面は、本発明のある特定の化合物を作製する好ましい様式を、当業者に説明するに役立つよう意図される。

図面の簡単な説明

0024

サリノスポラミドAの化学構造を示す図である。
サリノスポラ属(Salinospora)の汎熱帯性分布を示す図である。「X」は、サリノスポラ属の採集場所を表わす。
サリノスポラ属のコロニーを示す図である。
サリノスポラ属の典型的な16S rDNA配列を示す図である。バーは、サリノスポラ属の特徴的なヌクレオチドを表し、それらは、サリノスポラ属をそれらの最も近い同類と区別する。
微生物代謝産物ラクタシスチン分解産物であるオムラリドを示す図である。また、サリノスポラミドAとも称される式II−16の化合物も示される。
致死毒素媒介性マクロファージ細胞傷害性を示す図である。NPI−0052は、式II−16の化合物を表す。
構造式II−20を有する化合物の1HNMRスペクトルを表す図である。
構造式II−24Cを有する化合物の1H NMRスペクトルを表す図である。
構造式II−19を有する化合物の1H NMRスペクトルを表す図である。
構造式II−2を有する化合物の1H NMRスペクトルを表す図である。
構造式II−2を有する化合物の質量スペクトルを表す図である。
構造式II−3を有する化合物の1H NMRスペクトルを表す図である。
構造式II−3を有する化合物の質量スペクトルを表す図である。
構造式II−4を有する化合物の1H NMRスペクトルを表す図である。
構造式II−4を有する化合物の質量スペクトルを表す図である。
構造式II−5Aを有する化合物の1H NMRスペクトルを表す図である。
構造式II−5Aを有する化合物の質量スペクトルを表す図である。
構造式II−5Bを有する化合物の1H NMRスペクトルを表す図である。
構造式II−5Bを有する化合物の質量スペクトルを表す図である。
DMSO−d6中での構造式IV−3Cを有する化合物の1H NMRスペクトルを表す図である。
C6D6/DMSO−d6中での構造式IV−3Cを有する化合物の1H NMRスペクトルを表す図である。
構造式II−13Cを有する化合物の1H NMRスペクトルを表す図である。
構造式II−8Cを有する化合物の1H NMRスペクトルを表す図である。
構造式II−25を有する化合物の1H NMRスペクトルを表す図である。
構造式II−21を有する化合物の1H NMRスペクトルを表す図である。
構造式II−22を有する化合物の1H NMRスペクトルを表す図である。
ウサギ筋肉プロテアソームキモトリプシン様活性の阻害を示す図である。
ウサギ筋肉プロテアソームのPGPH活性の阻害を示す図である。
ヒト赤血球プロテアソームのキモトリプシン様活性の阻害を示す図である。
LLVY−AMC基質キモトリプシン媒介性切断に対するII−16処理の影響を示す図である。
II−16のNF−κB/ルシフェラーゼ活性および細胞毒性プロファイルを示す図である。
HEK293細胞(A)およびHEK293 NF−κB/ルシフェラーゼレポータークローン(B)における、II−16によるIκBα分解の低減ならびにリン酸化IκBαの保持を示す図である。
HEK293細胞(A)およびHEK293 NF−κB/ルシフェラーゼレポータークローン(B)の、II−16処理による細胞周期調節タンパク質p21ならびにp27の蓄積を示す図である。
ジャーカット細胞におけるII−16によるカスパーゼ−3の活性化を示す図である。
ジャーカット細胞におけるII−16によるPARPの切断を示す図である。
RAW264.7細胞におけるII−16によるLeTx誘導性細胞毒性の阻害を示す図である。
PMI8226およびPC−3細胞におけるPARPならびにプロカスパーゼ3切断に対するII−16処理の影響を示す図である。
RPMI8226のII−16処理が、PARPならびにプロカスパーゼ3の用量依存的切断をもたらすことを示す図である。
II−16、II−17およびII−18によるin vitroでのプロテアソーム阻害を示す図である。
II−16処理したマウスから調製されるPWBLにおけるプロテアソーム活性を示す図である。
PWBLアッセイにおけるエポキソマイシン処理を示す図である。
アッセイ内での比較を示す図である。
LPSで処理したマウスにおける低減された血漿TNFレベルを示す図である。
HEK293 NF−κB/Luc細胞におけるNF−κB媒介性ルシフェラーゼ活性に対する、式II−2、式II−3および式II−4の影響を示すアッセイの結果を表す図である。
HEK293 NF−κB/Luc細胞におけるNF−κB媒介性ルシフェラーゼ活性に対する、式II−5Aおよび式II−5Bの影響を示すアッセイの結果を表す図である。
ウサギ20Sプロテアソームのキモトリプシン様活性に対する式II−2、式II−3および式II−4の影響を示すアッセイの結果を表す図である。
ウサギ20Sプロテアソームのキモトリプシン様活性に対する、式II−5Aおよび式II−5Bの影響を示すアッセイの結果を表す図である。
LeTx媒介性細胞毒性に対する、式II−2、式II−3および式II−4の影響を表す図である。
構造式II−17を有する化合物の1H NMRスペクトルを表す図である。
構造式II−18を有する化合物の1H NMRスペクトルを表す図である。

0025

[好ましい実施形態の詳細な説明]
本発明の実施形態としては、例えば本明細書中に記載する化合物およびそれらの類縁体を含む化合物の調製方法を提供すること、および例えば薬学的に許容可能な抗菌抗癌および抗炎症性組成物を生産する方法を提供することが挙げられるが、これらに限定されない。上記方法は、比較的高い収率で組成物を包含することができ、ここで上記化合物および/またはそれらの誘導体は、これらの組成物における有効成分のうちの1つである。他の実施形態は、現在利用可能な方法によっては得ることができない新規化合物を提供することに関する。さらに、実施形態は、癌、炎症および感染性疾患、特にヒトに影響を及ぼすものを治療する方法に関する。上記方法は、例えば、有効量の新規化合物に分類されるメンバーを投与する工程を包含することができる。好ましい実施形態は、化合物、ならびに本明細書中に開示するこのような化合物を作製する方法および使用する方法に関するが、必ずしも本発明の実施形態全てにおいてではないが、これらの目的は満たされる。

0026

本明細書中に記載する化合物に関して、各不斉炭素は、RまたはS配置であり得る。本出願において例示される特定の化合物は、特定の配置で表されてもよく、任意の所定のキラル中心正反対立体化学を有する化合物またはそれらの混合物もまた想定される。キラル中心が本発明の誘導体で見られる場合、化合物は、考え得る立体異性体全てを包含することが理解されるべきである。

0027

式Iの化合物
幾つかの実施形態は、化合物、ならびに化合物、それらの薬学的に許容可能な塩およびプロドラッグエステルを生産する方法を提供し、ここで、上記化合物は、式Iで表される

0028

0029

ある特定の実施形態では、置換基複数可)R1、R2およびR3は独立して、水素、ハ
ロゲン、及び以下の残基の一置換、多置換または無置換の変異形を包含し得る:飽和C1
〜C24アルキル、不飽和C2〜C24アルケニルもしくはC2〜C24アルキニル、アシル、アシルオキシ、アルキルオキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、シクロアルキル(例えば、シクロヘキシルカルビノールを含む)、シクロアルケニル、アルコキシ、シクロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール、アリールアルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアシル、アミノ、アミノカルボニル、アミノカルボニルオキシ、ニトロ、アジド、フェニル、シクロアルキルアシル、ヒドロキシ、アルキルチオ、アリールチオ、オキシスルホニル、カルボキシ、シアノおよびハロゲン化アルキル(ポリハロゲン化アルキルを含む)。さらに、ある特定の実施形態では、E1、E2、E3およびE4はそれぞれ、置換または無置換のヘテロ原子、例えば、窒素硫黄および酸素から成る群から独立して選択されるヘテロ原子であり得る。

0030

幾つかの実施形態では、nは、1でもよく、あるいは2でもよい。nが2である場合、置換基は、同じであっても、または異なってもよい。さらに、幾つかの実施形態では、R3は水素ではない。

0031

好ましくは、R2は、ホルミルであり得る。例えば、化合物は、下記の構造I−1を有
し得る:

0032

0033

R8は、例えば、水素、フッ素塩素臭素およびヨウ素を包含し得る。

0034

好ましくは、式I−1の構造は、下記の立体化学構造を有し得る:

0035

0036

R8は、例えば、水素、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を包含し得る。

0037

好ましくは、R2は、カルビノールであり得る。例えば、化合物は、下記の構造I−2
を有し得る:

0038

0039

R8は、例えば、水素、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を包含し得る。

0040

例えば、式I−2の構造は、下記の立体化学構造を有し得る:

0041

0042

R8は、例えば、水素、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を包含し得る。

0043

式Iの例示的化合物は、下記の構造I−3を有する化合物であり得る:

0044

0045

R8は、例えば、水素、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を包含し得る。

0046

式I−3の化合物は、下記の立体化学構造を有し得る:

0047

0048

R8は、例えば、水素、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を包含し得る。

0049

式Iの別の例示的化合物は、下記の構造I−4を有する化合物であり得る:

0050

0051

R8は、例えば、水素、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を包含し得る。

0052

好ましくは、式I−4の化合物は、下記の立体化学構造を有し得る:

0053

0054

R8は、例えば、水素、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を包含し得る。

0055

式Iのさらなる例示的な化合物は、下記の構造I−5を有する化合物である:

0056

0057

R8は、例えば、水素、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を包含し得る。

0058

例えば、式I−5の化合物は、下記の立体化学構造を有し得る:

0059

0060

R8は、例えば、水素、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を包含し得る。

0061

幾つかの実施形態では、式IのR2は、例えば、3−メチレンシクロヘキサンであり得
る。例えば、化合物は、下記の式I−6の構造を有し得る:

0062

0063

R8は、例えば、水素、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を包含し得る。

0064

好ましくは、式I−6の構造は、下記の立体化学構造を有し得る:

0065

0066

R8は、例えば、水素、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を包含し得る。

0067

他の実施形態では、R2は、シクロヘキシルアルキルアミンであり得る。

0068

同様に、他の実施形態では、R2は、C−シクロヘキシルメチレンアミンであり得る。
他の実施形態では、R2は、シクロヘキサンカルバルデヒドO−オキシムであり得る。

0069

さらに、幾つかの実施形態では、R2は、シクロアルキルアシルであり得る。

0070

式IIの化合物
他の実施形態は、化合物、ならびに化合物群、それらの薬学的に許容可能な塩およびプロドラッグエステルを生産する方法を提供し、ここで、該化合物は、式IIで表される:

0071

0072

ある特定の実施形態では、置換基(複数可)R1、R3およびR4は独立して、水素、ハ
ロゲン、以下の残基の一置換、多置換または無置換の変異形を包含し得る:飽和C1〜C24アルキル、不飽和C2〜C24アルケニルもしくはC2〜C24アルキニル、アシル、アシル
オキシ、アルキルオキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、アルコキシ、シクロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール、アリールアルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアシル、アミノ、アミノカルボニル、アミノカルボニルオキシ、ニトロ、アジド、フェニル、シクロアルキルアシル、ヒドロキシ、アルキルチオ、アリールチオ、オキシスルホニル、カルボキシ、シアノおよびハロゲン化アルキル(ポリハロゲン化アルキルを含む)。さらに、ある特定の実施形態では、E1、E2、E3およびE4はそれぞれ、置換または無置換のヘテロ原子、例えば、窒素、硫黄および酸素から成る群から独立して選択されるヘテロ原子であり得る。

0073

幾つかの実施形態では、nは1でもよく、他の実施形態では、nは2でもよい。nが2である場合、置換基は、同じであり得るか、または異なり得る。さらに、幾つかの実施形態では、R3は水素ではない。mは、1または2であればよく、mが2である場合、R4は、同じでも、または異なっても良い。

0074

E5は、例えば、OH、O、OR10、S、SR11、SO2R11、NH、NH2、NOH、
NHOH、NR12およびNHOR13(式中、R10〜13は独立して、例えば、水素、置換または無置換のアルキル、アリール、ヘテロアリール等のいずれかを包含し得る)であり得る。また、R1は、CH2CH2X(式中、Xは、例えば、H、F、Cl、BrおよびIで
あり得る)であり得る。R3は、メチルであり得る。さらに、R4は、シクロヘキシルを包含し得る。また、E1、E3およびE4はそれぞれ、Oであってもよく、E2は、NHであり得る。好ましくは、R1は、CH2CH2X(式中、Xは、H、F、Cl、BrおよびIか
ら成る群から選択される)であってもよく、ここでR4は、シクロヘキシルを包含しても
よく、R3は、メチルであってもよく、E1、E3およびE4はそれぞれ独立してOであってもよく、E2は、NHであってもよい。

0075

例えば、式IIの例示的な化合物は、下記の構造II−1を有する:

0076

0077

R8は、例えば、水素、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を包含し得る。

0078

例示的な立体化学構造は、以下の通りであり得る:

0079

0080

好ましい実施形態では、式IIの化合物は、下記の構造のいずれかを有する:

0081

0082

下記は、それぞれ構造II−2、II−3およびII−4の化合物に対する例示的な立体化学構造である:

0083

0084

他の実施形態では、R4は、7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−2−イル
包含し得る。式IIの例示的な化合物は、下記の構造II−5である:

0085

0086

R8は、例えば、水素、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を包含し得る。

0087

下記は、式II−5の構造を有する化合物の例である:

0088

0089

さらなる実施形態では、少なくとも1つのR4は、置換または無置換の分岐鎖アルキル
を包含し得る。例えば、式IIの化合物は、下記の構造II−6であり得る:

0090

0091

R8は、例えば、水素、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を包含し得る。

0092

下記は、構造II−6を有する化合物に対する例示的な立体化学構造である:

0093

0094

別の例では、式IIの化合物は、下記の構造II−7であり得る:

0095

0096

R8は、例えば、水素、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を包含し得る。

0097

下記は、式II−7の構造を有する化合物に対する例示的な立体化学構造である:

0098

0099

他の実施形態では、少なくとも1つのR4はシクロアルキルであってもよく、E5は、酸素であり得る。式IIの例示的な化合物は、下記の構造II−8であり得る:

0100

0101

R8は、例えば、水素(II−8A)、フッ素(II−8B)、塩素(II−8C)、
臭素(II−8D)およびヨウ素(II−8E)を包含し得る。

0102

下記は、式II−8の構造を有する化合物に対する例示的な立体化学構造である:

0103

0104

幾つかの実施形態では、E5は、アミンオキシドであってもよく、これはオキシムを生
じる。式IIの例示的な化合物は、下記の構造II−9を有する:

0105

0106

R8は、例えば、水素、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を包含してもよく、Rは、水
素、および置換または無置換のアルキル、アリールあるいはヘテロアリール等であり得る。

0107

下記は、式II−9の構造を有する化合物に対する例示的な立体化学構造である:

0108

0109

式IIのさらなる例示的な化合物は、下記の構造II−10を有する:

0110

0111

R8は、例えば、水素、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を包含し得る。

0112

下記は、式II−10の構造を有する化合物に対する例示的な立体化学構造である:

0113

0114

幾つかの実施形態では、E5は、NH2であり得る。式IIの例示的な化合物は、下記の構造II−11を有する:

0115

0116

R8は、例えば、水素、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を包含し得る。

0117

下記は、式II−11の構造を有する化合物に対する例示的な立体化学構造である:

0118

0119

幾つかの実施形態では、少なくとも1つのR4はシクロアルキルを含んでもよく、E5は、NH2であり得る。式IIの例示的な化合物は、下記の構造II−12を有する:

0120

0121

R8は、例えば、水素、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を包含し得る。

0122

下記は、式II−12の構造を有する化合物に対する例示的な立体化学構造である:

0123

0124

式IIのさらなる例示的な化合物は、下記の構造II−13を有する:

0125

0126

R8は、例えば、水素(II−13A)、フッ素(II−13B)、塩素(II−13
C)、臭素(II−13D)およびヨウ素(II−13E)を包含し得る。

0127

下記は、式II−13の構造を有する化合物に対する例示的な立体化学構造である:

0128

0129

式IIのさらなる例示的な化合物は、下記の構造II−14を有する:

0130

0131

R8は、例えば、水素、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を包含し得る。

0132

下記は、式II−14の構造を有する化合物に対する例示的な立体化学構造である:

0133

0134

幾つかの実施形態では、式IIの化合物は、R4として、例えば少なくとも1つのシク
ロアルケンを包含し得る。さらに、幾つかの実施形態では、化合物は、例えば、E5にお
いてヒドロキシを包含し得る。式IIのさらなる例示的な化合物は、下記の構造II−15を有する:

0135

0136

R8は、例えば、水素、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を包含し得る。

0137

例示的な立体化学構造は、以下の通りであり得る:

0138

0139

下記は、それぞれ構造II−16、II−17、II−18およびII−19を有する化合物に対する例示的な立体化学構造である:

0140

0141

式II−16、II−17、II−18およびII−19の化合物は、以下に記載するように、発酵、合成または半合成により得られ、単離/精製され得る。さらに、式II−16、II−17、II−18およびII−19の化合物は、本明細書中に記載する他の化合物を作製するのに使用されてもよく、「出発材料」と称される。

0142

幾つかの実施形態では、式IIの化合物は、例えば、R1としてメチル基を包含し得る
。さらなる例示的な化合物である式II−20は、下記の構造および立体配置を有する:

0143

0144

幾つかの実施形態では、式IIの化合物は、例えば、R1としてヒドロキシエチルを包
含し得る。さらなる例示的な化合物である式II−21は、下記の構造および立体配置を有する:

0145

0146

幾つかの実施形態では、式II−21のヒドロキシル基は、例えば、R1がエチルプロ
ピオネートを包含し得るようにエステル化されてもよい。例示的な化合物である式II−22は、下記の構造および立体配置を有する:

0147

0148

幾つかの実施形態では、式IIの化合物は、例えば、R3としてエチル基を包含し得る
。式IIのさらなる例示的な化合物は、下記の構造II−23を有する:

0149

0150

R8は、例えば、水素、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を包含し得る。例示的な立体
化学構造は、以下の通りであり得る:

0151

0152

幾つかの実施形態では、式II−23の化合物は、式II−24C(ここで、R8は塩
素である)により例示される下記の構造および立体配置を有し得る:

0153

0154

幾つかの実施形態では、式II−15の化合物は、式II−25(ここで、R8は塩素
である)により例示される下記の立体化学構造を有し得る:

0155

0156

式IIIの化合物
その他の実施形態は、化合物、ならびに化合物群、それらの薬学的に許容可能な塩およびプロドラッグエステルを生産する方法を提供し、ここで、該化合物は、式IIIで表される:

0157

0158

ある特定の実施形態では、置換基(複数可)R1は独立して、例えば、水素、ハロゲン
、及び以下の残基の一置換、多置換または無置換の変異形を包含し得る:飽和C1〜C24
アルキル、不飽和C2〜C24アルケニルもしくはC2〜C24アルキニル、アシル、アシルオキシ、アルキルオキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、アルコキシ、シクロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール、アリールアルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアシル、アミノ、アミノカルボニル、アミノカルボニルオキシ、ニトロ、アジド、フェニル、ヒドロキシ、アルキルチオ、アリールチオ、オキシスルホニル、カルボキシ、シアノおよびハロゲン化アルキル(ポリハロゲン化アルキルを含む)。nは、例えば、1または2であり得る。

0159

ある特定の実施形態では、R4は、例えば、水素、ハロゲン、及び以下の残基の一置換
、多置換または無置換の変異形であり得る:飽和C1〜C24アルキル、不飽和C2〜C24アルケニルもしくはC2〜C24アルキニル、アシル、アシルオキシ、アルキルオキシカルボ
ニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、ア
ルコキシ、シクロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール、アリールアルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアシル、アミノ、アミノカルボニル、アミノカルボニルオキシ、ニトロ、アジド、フェニル、ヒドロキシ、アルキルチオ、アリールチオ、オキシスルホニル、カルボキシ、シアノおよびハロゲン化アルキル(ポリハロゲン化アルキルを含む)。幾つかの実施形態では、mは、1または2であることができ、mが2である場合、置換基は、同じであり得るか、または異なり得る。また、E1、E2、E3、E4およびE5はそ
れぞれ、例えば、置換または無置換のヘテロ原子であり得る。ヘテロ原子は、例えば、窒素、硫黄または酸素であり得る。

0160

式IVの化合物
他の実施形態は、化合物、ならびに化合物群、それらの薬学的に許容可能な塩およびプロドラッグエステルを生産する方法を提供し、ここで、該化合物は、式IVで表される:

0161

0162

ある特定の実施形態では、置換基(複数可)R1、R3およびR5は独立して、水素、ハ
ロゲン、及び以下の残基の一置換、多置換または無置換の変異形を包含し得る:飽和C1
〜C24アルキル、不飽和C2〜C24アルケニルもしくはC2〜C24アルキニル、アシル、アシルオキシ、アルキルオキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、アルコキシ、シクロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール、アリールアルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアシル、アミノ、アミノカルボニル、アミノカルボニルオキシ、ニトロ、アジド、フェニル、ヒドロキシ、アルキルチオ、アリールチオ、オキシスルホニル、カルボキシ、シアノおよびハロゲン化アルキル(ポリハロゲン化アルキルを含む)。また、E1、E2、E3、E4およびE5はそれぞれ、
ヘテロ原子または置換ヘテロ原子、例えば窒素、硫黄または酸素であり得る。幾つかの実施形態では、R3は、水素ではない。nは、1または2である。nが2である場合、置換
基は、同じであり得るか、または異なり得る。また、mは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10または11であり得る。mが1より大きい場合、置換基は、同じであり得るか、または異なり得る。

0163

幾つかの実施形態では、R5は、二置換シクロヘキシルを生じ得る。式IVの例示的な化合物は、下記の構造IV−1(立体化学構造を例示したもの及び例示していないもの)である:

0164

0165

R8は、例えば、水素、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を含み得る。置換基(複数可
)R6およびR7は独立して、水素、ハロゲン、及び以下の残基の一置換、多置換または無置換の変異形を包含し得る:飽和C1〜C24アルキル、不飽和C2〜C24アルケニルもしくはC2〜C24アルキニル、アシル、アシルオキシ、アルキルオキシカルボニルオキシ、ア
リールオキシカルボニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、アルコキシ、シクロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール、アリールアルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアシル、アミノ、アミノカルボニル、アミノカルボニルオキシ、ニトロ、アジド、フェニル、ヒドロキシ、アルキルチオ、アリールチオ、オキシスルホニル、カルボキシ、シアノおよびハロゲン化アルキル(ポリハロゲン化アルキルを含む)。さらに、R6
およびR7はともに、同じであり得るか、または異なり得る。

0166

例えば、式IVの例示的な化合物は、下記の構造IV−2を有する:

0167

0168

R8は、例えば、水素、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を包含し得る。

0169

例示的な立体化学構造は、以下の通りであり得る:

0170

0171

例えば、式IVの例示的な化合物は、下記の構造IV−3を有する:

0172

0173

R8は、例えば、水素(IV−3A)、フッ素(IV−3B)、塩素(IV−3C)、
臭素(IV−3D)およびヨウ素(IV−3E)を包含し得る。

0174

例示的な立体化学構造は、以下の通りであり得る:

0175

0176

付加的な例示的な立体化学構造は、以下の通りであり得る:

0177

0178

例えば、式IVの例示的な化合物は、下記の構造IV−4を有する:

0179

0180

R8は、例えば、水素、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を包含し得る。

0181

例示的な立体化学構造は、以下の通りであり得る:

0182

0183

式Vの化合物
幾つかの実施形態は、化合物、ならびに化合物群、それらの薬学的に許容可能な塩およびプロドラッグエステルを生産する方法を提供し、ここで、該化合物は、式Vで表される:

0184

0185

ある特定の実施形態では、置換基(複数可)R1およびR5は独立して、水素、ハロゲン、及び以下の残基の一置換、多置換または無置換の変異形を包含し得る:飽和C1〜C24
アルキル、不飽和C2〜C24アルケニルもしくはC2〜C24アルキニル、アシル、アシルオキシ、アルキルオキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、アルコキシ、シクロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール、アリールアルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアシル、アミノ、アミノカルボニル、アミノカルボニルオキシ、ニトロ、アジド、フェニル、ヒドロキシ、アルキルチオ、アリールチオ、オキシスルホニル、カルボキシ、シアノおよびハロゲン化アルキル(ポリハロゲン化アルキルを含む)。ある特定の実施形態では、E1、E2、E3、E4およびE5
はそれぞれ、ヘテロ原子または置換ヘテロ原子、例えば窒素、硫黄または酸素であり得る。nは、1または2であることが可能であり、nが2である場合、置換基は、同じであり得るか、または異なり得る。mは、好ましくは、例えば、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10または11であり得る。mが1より大きい場合、R5は、同じであり得
るか、または異なり得る。

0186

ある特定の実施形態はまた、式I〜Vの化合物の薬学的に許容可能な塩およびプロドラッグエステルを提供し、また本明細書中に開示される方法により、このような化合物を得る方法および精製する方法を提供する。

0187

「プロドラッグエステル」という用語は、特に本明細書中に開示される方法により合成される式Iの化合物のプロドラッグエステルについて言及する場合、例えば血中または組織内部での加水分解により、in vivoで迅速に変換されて化合物を生じる化合物の化学的誘導体を指す。「プロドラッグエステル」という用語は、生理学的条件下で加水分解される幾つかのエステル形成基のいずれかの付加により形成される、本明細書中に開示する化合物の誘導体を指す。プロドラッグエステルの例としては、ピボイルオキシメチル(pivoyloxymethyl)、アセトキシメチルフタリジルインダニルおよびメトキシメチ
ル、ならびに当該技術分野で既知の他のこのような置換基((5−R−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル基を含む)が挙げられる。プロドラッグエステル基の他の例は、例えば、T. Highchi and V. Stella, 「Pro-drugs as Novel Delivery Systems」, Vol. 14. A.C.S. Symposium Series, American Chemical Society (1975)および
「Bioreversible Carriers in Drug Design: Theory and Application」, edited by E.B.Roche, Pergamon Press: New York, 14-21 (1987)(カルボキシル基を含有する化合物に関して、プロドラッグとして有用なエステルの例を提供する)に見出すことができる。

0188

本明細書中で使用する場合「プロドラッグエステル」という用語はまた、例えば血中での加水分解により、in vivoで迅速に変換されて該化合物を生じる、該化合物の化
学的誘導体も指す。

0189

「薬学的に許容可能な塩」という用語は、本明細書中で使用する場合、特に式I〜V及び本明細書中に開示する方法により生産および合成されるような式I〜Vを含む化合物の薬学的に許容可能な塩について言及する場合、化合物の任意の薬学的に許容可能な塩を指し、好ましくは、化合物の酸付加塩を指す。薬学的に許容可能な塩の好ましい例は、アルカリ金属塩ナトリウムまたはカリウム)、アルカリ土類金属塩カルシウムまたはマグネシウム)、あるいはアンモニアに由来するもしくは薬学的に許容可能な有機アミン(例えば、C1〜C7アルキルアミン、シクロヘキシルアミントリエタノールアミンエチレンジアミンまたはトリス(ヒドロキシメチルアミノメタン)に由来するアンモニウム塩である。この実施形態の方法により合成される塩基性アミン化合物に関する、薬学的に許容可能な塩の好ましい例は、薬学的に許容可能な無機または有機酸(例えば、ハロゲン化水素酸硫酸リン酸、あるいは脂肪族もしくは芳香族カルボン酸またはスルホン酸(例えば酢酸コハク酸乳酸リンゴ酸酒石酸クエン酸アスコルビン酸ニコチン酸メタンスルホン酸p−トルエンスルホン酸またはナフタレンスルホン酸))の酸付加塩である。

0190

本明細書中に開示する好ましい薬学的組成物は、本明細書中に開示する方法により得られ、かつ精製される式I〜Vの化合物の薬学的に許容可能な塩およびプロドラッグエステルを包含する。したがって、製剤処方が、薬学的賦形剤と塩の形態の有効成分とを直に混合する(intimate mixing)ことを包含する場合、塩基性ではない薬学的賦形剤、すなわ
酸性または中性のいずれかの賦形剤を使用することが好ましい。

0191

「化合物および化合物を含む組成物」という語句、または任意の同様の語句は、本明細書中でさらに詳細に論述するように、薬学的送達のための任意の適切な形態の化合物を包含することが意図されることもまた理解されよう。例えば、ある特定の実施形態では、該化合物または該化合物を含む組成物は、該化合物の薬学的に許容可能な塩を包含し得る。

0192

ある実施形態では、化合物は、微生物疾患、癌および炎症を治療するのに使用され得る。疾患は、感染性疾患、また自己免疫疾患非感染性疾患および慢性的疾患状態広範囲網羅すると解釈されることが意図される。好ましい実施形態では、疾患は、例えば、細菌、真菌および原虫のような微生物により引き起こされる。使用方法はまた、該化合物または該化合物を含む組成物を、感染性疾患または癌を有する個体に投与する工程を包含し得る。化合物または組成物は、特定の感染性疾患、癌または炎症性状態を治療するのに有効な量で投与することができる。

0193

感染性疾患は、例えば、バチルス属(例えば、炭疽菌およびセレウス菌)により引き起こされる感染性疾患であり得る。感染性疾患は、原虫、例えば、リーシュマニア属、プラスモディウム属またはトリパノソーマ属により引き起こされる感染性疾患であり得る。該化合物または組成物は、薬学的に許容可能なキャリア希釈剤、賦形剤等とともに投与され得る。

0194

癌は、例えば、多発性骨髄腫結腸直腸癌前立腺癌乳腺癌非小細胞肺癌卵巣癌、黒色腫等であり得る。

0195

炎症性状態は、例えば、慢性関節リウマチ、喘息、多発性硬化症乾癬発作心筋梗塞等であり得る。

0196

ハロゲン原子」という用語は、本明細書中で使用する場合、元素周期表の第7族の放射性定性原子のいずれか1つ、すなわち、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素を意味し
、臭素および塩素が好ましい。

0197

「アルキル」という用語は、本明細書中で使用する場合、任意の非分岐状もしくは分岐状の置換または無置換の飽和炭化水素を意味し、C1〜C6の非分岐飽和無置換炭化水素が好ましく、メチル、エチル、イソブチルおよびt−ブチルプロピル、ならびにペンチルが最も好ましい。置換飽和炭化水素の中でも、C1〜C6のモノおよびジならびにペルハロゲン置換飽和炭化水素、ならびにアミノ置換炭化水素が好ましく、ペルフルオロメチル、ペルクロロメチル、ペルフルオロ−t−ブチル、およびペルクロロ−t−ブチルが最も好ましい。

0198

「置換」という用語は、関連技術からの無数現代の特許で見出されるように、その通常の意味を有する。例えば、米国特許第6,509,331号、同第6,506,787号、同第6,500,825号、同第5,922,683号、同第5,886,210号、同第5,874,443号および同第6,350,759号を参照されたい。具体的には、置換の定義は、米国特許第6,509,331号で提供されると同程度に広く、米国特許第6,509,331号は、「置換アルキル」という用語が、アルコキシ、置換アルコキシ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、置換アミノアミノアシルアミノアシルオキシオキシアシルアミノ、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシルカルボキシル、カルボキシルアルキル、ケトチオケトチオールチオアルコキシ置換チオアルコキシ、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ複素環、ヘテロシクロオキシ、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、ニトロ、−−SO−アルキル、−−SO置換アルキル、−−SO−アリール、−−SO−ヘテロアリール、−−SO2−
アルキル、−−SO2置換アルキル、−−SO2アリールおよび−−SO2ヘテロアリール
から成る群から選択される1〜5個の置換基、好ましくは1〜3個の置換基を有する、好ましくは炭素数1〜10のアルキル基を指すように、「置換アルキル」という用語を定義する。他の上述の特許もまた、当業者に十分理解される「置換」という用語に関する標準的な定義を提供する。

0199

「シクロアルキル」という用語は、好ましくは環を含む5〜12個の原子を有する任意の非芳香族炭化水素環を指す。「アシル」という用語は、オキソ酸に由来するアルキルまたはアリール基を指し、アセチル基が好ましい。

0200

「アルケニル」という用語は、本明細書中で使用する場合、任意の非分岐状もしくは分岐状の置換または無置換の不飽和炭化水素(多置換炭化水素を含む)を意味し、C1〜C6の非分岐状の一不飽和および二不飽和の無置換炭化水素が好ましく、一不飽和のジハロゲン置換炭化水素が最も好ましい。「シクロアルケニル」という用語は、好ましくは環を含む5〜12個の原子を有する任意の非芳香族炭化水素環を指す。

0201

「アリール」、「置換アリール」、「ヘテロアリール」および「置換ヘテロアリール」という用語は、本明細書中で使用する場合、好ましくは5個、6個または7個の原子を有する、最も好ましくは環を構成する6個の原子を有する芳香族炭化水素環を指す。「ヘテロアリール」および「置換ヘテロアリール」という用語は、少なくとも1つのヘテロ原子、例えば酸素、硫黄または窒素原子が、少なくとも1つの炭素原子一緒環中に存在する芳香族炭化水素環を指す。「複素環」または「複素環式」という用語は、1またはそれ以上のへテロ原子を含有する任意の環式化合物を指す。置換アリール、複素環およびヘテロアリールは、上述の置換基および当該技術分野で既知の置換基を含む任意の置換基で置換することができる

0202

「アルコキシ」という用語は、任意の非分岐状もしくは分岐状の置換または無置換の飽
和あるいは不飽和エーテルを指し、C1〜C6の非分岐状の飽和無置換炭化水素エーテルが好ましく、メトキシが好ましく、同様にジメチルジエチル、メチル−イソブチルおよびメチル−t−ブチルエーテルもまた好ましい。「シクロアルコキシ」という用語は、好ましくは環を含む5〜12個の原子を有する任意の非芳香族炭化水素環を指す。「アルコキシカルボニル」という用語は、カルボニル基に結合された任意の直鎖状もしくは分岐状の環式、飽和、不飽和、脂肪族または芳香族アルコキシを指す。例としては、メトキシカルボニル基エトキシカルボニル基プロピルオキシカルボニル基、イソプロピルオキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、s−ブトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、シクロペンチルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基アリルオキシカルボニル基、フェニルオキシカルボニル基、ピリジルオキシカルボニル基等が挙げられる。

0203

本明細書中で使用する場合「純粋な」、「精製された」、「実質的に精製された」および「単離された」という用語は、実施形態の化合物であって、その化合物が自然の状態で見出される場合にその状態において挙動を共にする他の異種化合物を含まない、実施形態の化合物を指す。本明細書中の「純粋な」、「精製された」、「実質的に精製された」および「単離された」と記載されるある特定の実施形態では、該化合物は、所定のサンプルの少なくとも0.5質量%、1質量%、5質量%、10質量%または20質量%、最も好ましくは少なくとも50質量%または75質量%を構成し得る。

0204

「誘導体」、「変異体」という用語または他の同様の用語は、他の化合物の類縁体である化合物を指す。

0205

式I〜Vで表される化合物の一部は、本明細書中に記載するように、獲得および精製され得るか、あるいは精製された化合物から半合成により得ることができる。一般に、式II−15、好ましくは式II−16、II−17、II−18およびII−19の化合物は、合成的にまたは発酵により得ることが可能だが、これらに限定されない。例示的な発酵手順を以下に提供する。さらに、式II−15、好ましくは式II−16、II−17、II−18およびII−19の化合物は、本明細書中に記載する様々な他の化合物を得る/合成するために、出発化合物として使用され得る。非限定的な合成の例を、本明細書中で提供する。

0206

0207

式II−16は、高収量の生理食塩水発酵(〜200mg/L)により現在生産されており、条件の変更により、発酵抽出物中に新たな類縁体がもたらされた。図1は、II−16の化学構造を示す。さらなる類縁体は、指向性生合成(directed biosynthesis)に
より生成することができる。指向性生合成は、生合成前駆体類縁体を、生産微生物による発酵へ添加することによる、天然生成物の修飾である(Lam他、J. Antibiot (Tokyo) 44: 934 (1991), Lam他、J. Antibiot (Tokyo) 54: 1 (2001))。

0208

生産培養系を、酢酸、フェニルアラニンバリン酪酸シキミ酸およびハロゲン(好ましくは塩素以外)の類縁体に曝露することにより、新たな類縁体の生成につながり得る。生産される新たな類縁体は、HPLCおよびLC−MSにより粗抽出物中で容易に検出することができる。例えば、種々の濃度の臭化ナトリウムを有する培地を操作した後、ブロモ類縁体である式II−18は、力価14mg/Lで振とうフラスコ培養中で首尾よく生産された。

0209

新たな類縁体を生成するための第2のアプローチは、生体内変換によるものである。生体内変換反応は、酵素またはこれらの酵素を含有する全ての細胞により触媒される化学反応である。Zaks, A., Curr Opin Chem Biol 5: 130 (2001)。微生物による天然産物は、
それらが微生物の細胞内部で一連酵素反応により合成されるため、生体内変換にとって理想的な基質である。Riva, S., Curr Opin Chem Biol 5: 106 (2001)。

0210

例えば、式II−15の化合物を含む、記載された化合物の構造を考慮すると、考え得る生合成の起源は、アセチル−CoA、エチルマロニル−CoA、フェニルアラニンおよび塩素である。エチルマロニル−CoAは、ブチリルCoAに由来し、ブチリル−CoAは、バリンまたはクロトニル−CoAのいずれかに由来し得る。Liu他、Metab Eng 3: 40 (2001)。フェニルアラニンは、シキミ酸に由来する。

0211

式II−16、II−17およびII−18の化合物の生産
式II−16、II−17およびII−18の化合物の生産は、相当量の化合物が発酵中に検出されるまで、本明細書中に記載の条件下で、好ましくは液内好気性条件下で、適切な栄養培地中で、CNB476株を培養すること、適切な溶媒を用いて、発酵ブロスから活性構成成分を抽出により収集すること、所望の構成成分を含有する溶媒を濃縮すること、続いて濃縮した物質クロマトグラフィによる分離に付して、培養培地中に同様に存在する他の代謝産物から化合物を単離することにより実施され得る。

0212

図2は、サリノスポラ属とも称される培養物(CNB476)の世界的な幾つかの収集場所を示す。図3は、サリノスポラ属のコロニーを示す。図4は、サリノスポラ属の典型的な16S rDNA配列を示す。バーは、サリノスポラ属に特徴的なヌクレオチド(characteristic signature nucleotides)を表し、それらは、サリノスポラ属をそれらの最
も近い同類と区別する。

0213

培養物(CNB476)は、メリーランド州ロックビルにあるアメリカン・タイプ・カルチャーコレクション(the American Type Culture Collection:ATCC)に、2003年6月20日に寄託され、ATCC特許寄託番号PTA−5275を付与された。ATCC寄託は、ブタペスト条約の要件を全て満たす。培養物はまた、10480 WateridgeCircle, San Diego, CA 92121にあるNereus Pharmaceutical Culture Collectionでも維持
され、そこから入手可能である。本明細書中に記載する特定の微生物のほかに、化学的または物理突然変異誘発原(X線等を含む)を用いることにより生産されるものを含む突然変異体、および遺伝子構造分子生物学技法により改変された微生物の培養によっても、式II−16、II−17およびII−18の出発化合物を生産し得る。

0214

CNB476株による発酵
化合物の生産は、生産用生物満足な成長を促す温度(例えば16℃〜40℃)で達成することができるが、22℃〜32℃で発酵を行うことが好ましい。水性の培地は、例えば、高速液体クロマトグラフィ(HPLC)によりモニタリングしつつ、化合物の生産を完了させるのに必要な期間、好ましくは約2〜10日間、約50rpm〜400rpmで、好ましくは150rpm〜250rpmで作動する回転振とう機インキュベートすることができる。

0215

微生物の成長は、適切な培地を用いることで、当業者により達成され得る。一般に、炭素の供給源としては、グルコースフルクトースマンノースマルトースガラクトースマンニトールおよびグリセロール、他の糖および糖アルコールデンプンおよび他の炭水化物、または炭水化物誘導体(例えば、デキストラン)、セレロース、ならびに複合栄養分(例えば、エンバク粉、コーンミールキビトウモロコシ等)が挙げられる。培地で利用される炭素供給源の正確な量は、培地中の他の成分に幾分依存するが、例えば、培地の0.5〜25重量パーセントの量の炭水化物が、満足して使用することができる。例えば、これらの炭素供給源は、個々に使用することができ、あるいは幾つかのこのような炭素供給源を組み合わせてもよい。ある特定の炭素供給源が、これ以降に記載するよう
に好ましい。

0216

窒素の供給源としては、グリシンアルギニンスレオニンメチオニン等のようなアミノ酸、アンモニウム塩ならびに複合供給源(例えば、酵母エキスコーンスティープリカー蒸留可溶分、大豆ミール綿実ミールフィッシュミールペプトン等)が挙げられる。様々な窒素の供給源は、単独で、あるいは組み合わせて、例えば培地の0.5〜25重量%の範囲の量で使用することができる。

0217

培地中に組み込むことができる栄養無機塩としては、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、ホスフェートスルフェート塩化物カーボネート等のイオンを生じることが可能な慣例の塩である。同様に、コバルトマンガン、鉄、モリブデン亜鉛カドミウム等の微量金属も包含される。

0218

化合物の生物活性および使用
幾つかの実施形態は、癌、炎症および感染性疾患、特にヒトに影響を及ぼすものを治療する方法に関する。上記方法は、例えば、有効量の新規化合物群のメンバーを投与する工程を包含し得る。したがって、本明細書中に開示する化合物は、癌、炎症および感染性疾患を治療するために使用され得る。

0219

該化合物は、様々な生物活性を有する。例えば、該化合物は、化学感作活性、抗微生物、抗炎症および抗癌活性を有する。

0220

該化合物は、プロテアソーム阻害活性を有する。プロテアソーム阻害活性は、全体的にまたは部分的に、該化合物の、抗癌、抗炎症および抗微生物剤として作用する能力に寄与する。

0221

プロテアソームは、そのキモトリプシン様、トリプシン様およびペプチジルグルタミルペプチド加水分解(PGPH、またカスパーゼ様活性としても既知である)活性により、細胞内タンパク質を分解する多サブユニットプロテアーゼである。26Sプロテアソームは、20Sプロテアソームと呼ばれるタンパク質分解コアおよび2つの19S調節サブユニットを含有する。20Sプロテアソームは、損傷を受けたタンパク質転写因子NF−κBおよびその阻害剤IκB、シグナル伝達分子腫瘍抑制因子および細胞周期調節因子を含む、多くの基質に対するタンパク質分解活性関与する。プロテアソーム内には3つの別個のプロテアーゼが存在する:1)キモトリプシン様活性、2)トリプシン様活性および3)ペプチジルグルタミニルペプチド加水分解(PGPH)活性。

0222

例えば、式II−16の化合物は、ウサギ筋肉プロテアソームのキモトリプシン様活性を阻害するにあたって、オムラリド(Omuralide)(EC5052nM)よりも強力であり(
EC502nM)、またヒト赤血球由来のプロテアソームのキモトリプシン様活性も阻害した(EC50およそ250pM)。図5は、ラクタシスチン(Lactacystin)の分解生成物
であるオムラリドを示し、また、式II−16の化合物を示す。式II−16の化合物は、キモトリプシンの触媒活性を阻害するよりも、プロテアソームのキモトリプシン様活性を阻害するのに対して有意な優先性を示す。式II−16の化合物はまた、低nMでのトリプシン様阻害活性(〜10nM)を示すが、プロテアソームのPGPH活性を阻害するにはあまり強力ではない(EC50〜350nM)。

0223

さらなる研究により、NF−κB/IκBシグナル伝達経路に対する本明細書中に記載する化合物(式II−16の研究を含む)の影響を特徴づけた。腫瘍壊死因子アルファ(TNF−α)によるHEK293細胞(ヒト胎児腎臓)の処理は、IκBαのリン酸化およびプロテアソーム媒介性分解、続くNF−κB活性化を誘導する。プロテアソームの
阻害を確認するために、HEK293細胞を、式II−16の化合物で1時間、前処理した後、TNF−α刺激を行った。式II−16の化合物による処理は、リン酸化IκBαの蓄積を促進し、プロテアソーム媒介性IκBα分解が阻害されたことを示唆した。

0224

さらに、5×NF−κB結合部位の調節下でルシフェラーゼレポータ遺伝子を保有する安定なHEK293クローン(NF−κB/Luc293)を作成した。TNF−αによるNF−κB/Luc293細胞の刺激は、NF−κB活性化の結果としてルシフェラーゼ活性を増大する一方で、式II−16の化合物での前処理は、活性を低下させる。ウェスタンブロット分析により、式II−16の化合物が、NF−κB/Luc293細胞において、リン酸化されたIκBαの蓄積を促進し、かつ総IκBの分解を減少させることが実証された。式II−16の化合物はまた、細胞周期調節タンパク質であるp21およびp27のレベルを増大させることが示された。

0225

腫瘍細胞は、正常細胞よりもプロテアソーム阻害剤に対して高感受性であり得る。さらに、プロテアソーム阻害は、抗癌剤に対する癌細胞の感受性を増大させる。式II−16を含む本明細書中に記載する化合物の細胞毒性を、様々な癌細胞株に対する細胞毒性活性に関して検査した。式II−16の化合物は、例えば、国立癌研究選別の60個のヒト腫瘍細胞株を用いて検査した。式II−16の化合物は、10nM未満の平均GI50値(50%成長阻害を達成するための濃度)で、選択的な細胞毒性を示した。最大効力は、SKMEL−28黒色腫およびMDA−MB−235乳癌細胞に対して観察された[ともに10nM未満のLC50(50%細胞死亡率を伴う濃度)であった]。

0226

ヒト結腸直腸癌HT−29およびLoVo)、前立腺癌(PC3)、乳癌(MDA−MB−231)、肺癌(NCI−H292)、卵巣癌(OVCAR3)、急性T細胞白血病(ジャーカット)、マウス黒色腫(B16−F10)および正常ヒト線維芽細胞(CCD−27sk)を含む細胞株パネルを、サリノスポラミドAで48時間処理して、細胞毒性を評価した。HT−29、LoVo、PC3、MDA−MB−231、NCI−H292、OVCAR3、ジャーカットおよびB16−F10細胞は、それぞれEC50値47、69、78、67、97、69、10および33nMで感受性であった。対照的に、CCD−27sk細胞に対するEC50値は、196nMであった。おおよそのEC50値濃度のサリノスポラミドAによるジャーカット細胞の処理は、カスパーゼ−3およびPARPの切断をもたらし、アポトーシスの誘導が確認された。

0227

記載の化合物の抗炭疽活性を、in vitroでのLeTx誘導性細胞毒性アッセイを用いて評価した。結果の一例として、式II−16が、マウスマクロファージ様RAW264.7細胞のLeTx誘導性細胞毒性の強力な阻害剤であることが示される。式II−16の化合物によるRAW264.7細胞の処理は、LeTx処理単独と比較して、LeTx処理細胞の生存率の10倍増加をもたらした(平均のEC50が4nM未満)。

0228

式II−16の化合物の潜在的な化学感作作用
さらなる研究により、NF−κB/IκBシグナル伝達経路に対する本明細書中に記載する化合物の影響を特徴付けた(実施例を参照)。非刺激細胞では、転写因子核因子カッパB(NF−κB)は、阻害タンパク質IκB(NF−κBの阻害剤)との不活性な複合体で、細胞質中に存在する。様々な刺激は、IκBキナーゼによるIκBのリン酸化、続くユビキチン化およびプロテアソームによる分解を引き起こすことができる。IκBの分解後、NF−κBは、核へ移行して、遺伝子発現を調節し、アポトーシスの阻害を含む多くの細胞過程に影響を及ぼす。CPT−11(イリノテカン)のような化学療法剤は、LoVo細胞を含むヒト結腸癌細胞株において、NF−κBを活性化することができ、これらの細胞の、アポトーシスを経験する(undergo)能力の減少をもたらす。Painter, R.B.
Cancer Res 38: 4445 (1978)。Velcade(商標)は、トリプシンおよびPGPH
活性を増強すると同時に、プロテアソームのキモトリプシン様活性を阻害する(Lightcap
他、Clin Chem 46: 673 (2003), Adams他、Cancer Res 59: 2615 (1999), Adams, Curr Opin Oncol 14: 628 (2002))ジペプチジルボロン酸である。プロテアソーム阻害剤として
最近認可されたVelcade(登録商標)(PS−341、Millennium Pharmaceuticals, Inc.)は、癌細胞に対して直接的に毒性を有し、またプロテアソームによるIκB分解を阻害することにより、in vitroでのLoVo細胞において、およびLoVo異種移植モデルにおいて、CPT−11の細胞毒性を増強することが示されている。Blum他、Ann Intern Med 80: 249 (1974)。さらに、Velcade(登録商標)は、おそら
くNF−κB経路の阻害により、扁平上皮細胞癌において、血管新生促進性ケモカインサイトカイン成長関連癌遺伝子−アルファ(GRO−α)および血管内皮成長因子VEGF)の発現を阻害することが見出された。Dick他、J. Biol Chem 271: 7273 (1996)。
これらのデータにより、プロテアソームの阻害は、腫瘍細胞の生存および成長を減少させ得るだけでなく、血管新生も減少させ得ることが示唆される。

0229

抗炭疽活性
プロテアソーム阻害剤に関する別の潜在的な用途は、生物テロ防衛カテゴリー因子である炭疽菌(炭疽)に関する最近の研究に発する。炭疽芽胞は、吸入され、肺中に留まり、マクロファージにより摂取される。マクロファージ内で芽胞が発して炭疽菌は複製し、最終的には細胞の死滅をもたらす。しかしながら、死滅が起きる前に、感染を受けたマクロファージはリンパ節へ移動し、その死の際に細胞内容物が放出され、炭疽菌の血流への進入、複製、さらに致命的な毒素の分泌許す。Hanna他、Proc Natl Acad Sci USA 90: 1018 (1993)。炭疽毒素は、炭疽に関連した症状を招く。炭疽の病因において重要な役
割を果たす2つのタンパク質は、防御抗原(PA、83kDa)および致死因子LF、90kDa)であり、それらはまとめて、致死毒素(LeTx)として既知である。LFは、酵素機能を有するが、その生物学的影響を達成するにはPAを必要とする。PAもLFも、個々には死を引き起こさないが、組み合わさると、それらは、動物に静脈内注射した場合に死を引き起こす。Kalns他、Biochem Biophys Res Commun 297: 506(2002)、Kalns他、Biochem Biophys Res Commun 292: 41 (2002)。

0230

防御抗原である炭疽毒素の受容体結合構成成分は、宿主細胞へ致死因子を輸送することに関与する。PAは、オリゴマー化して環状ヘプタマーになる(図6を参照)。細胞の表面上でその受容体に結合した各ヘプタマーは、LFの3つの分子へ結合する能力を有する。PAヘプタマーとLFとの間で形成される複合体は、受容体媒介性エンドサイトーシスにより細胞へ取り込まれる。エンドサイトーシス後、LFは、サイトソルへ放出され、そこでLFは、様々な細胞標的を攻撃する。Mogridge他、Biochemistry 41: 1079 (2002)、Lacy他、J Biol Chem 277: 3006 (2002), Bradley他、Nature 414: 225 (2001)。

0231

致死因子は、亜鉛依存性メタロプロテアーゼであり、それは、サイトソル中で、マイトジェン活性化プロテインキナーゼキナーゼファミリーMAPKK)のシグナル伝達タンパク質を切断および不活性化することができる。Duesbery他、Science 280: 734 (1998),
Bodart他、Cell Cycle 1: 10 (2002), Virale他、J Appl Microbiol 87: 288 (1999), Vitale他、Biochem J 352 Pt 3: 739 (2000)。7つの異なる既知のMARKキナーゼのう
ち6つが、LFにより切断されることが示されている。細胞内で、MARKキナーゼ経路は、細胞死、増殖(proliferation)および分化に関与する様々なシグナルを伝達し、こ
れらのタンパク質を非常に重要な標的とする。しかしながら、LeTx誘導性細胞死を防止するある特定の阻害剤は、LFによるMAPKK切断を防止せず、この活性が、細胞死の誘導にとって十分ではないことを示唆する。Kim他、J Biol Chem 278: 7413 (2003), Lin他、Curr Microbiol 33: 224 (1996)。

0232

研究により、プロテアソームの阻害により、LeTx誘導性細胞死を防止することがで
きることが示唆されている。Tang他、Infect Immun 67: 3055 (1999)。データにより、プロテアソーム活性は、RAW264.7マクロファージ様細胞のLeTx媒介性死滅に必要とされること、およびプロテアソーム阻害剤は、RAW264.7細胞をLeTxから保護することが示されている。プロテアソームの阻害は、MEK1切断を阻止せず、LeTx経路は、これらの研究においてMEK1切断の上流遮断されないことが示唆された。さらに、LeTx細胞で処理した細胞では、プロテアソーム活性の増加は見られない。これらのデータにより、本明細書中に記載する化合物のような新規の強力なプロテアソーム阻害剤はまた、図6に示すようにLeTx誘導性細胞死を防止し得ることが示唆された。

0233

PA用の受容体が同定されており、多くの細胞型により発現される。Escuyer他、Infect Immun 59: 3381 (1991)。致死毒素は、マクロファージの幾つかの細胞培養系で活性で
あり、数時間以内に細胞死を引き起こす。Hanna他、Proc Natl Acad Sci USA 90: 10198 (1993), Kim他、J Biol Chem 278: 7413 (2003), Lin他、Curr Microbiol 33: 224 (1996)。LeTxは、in vitroでの処理時に、マウスマクロファージ様RAW264.7およびJ774A.1細胞において、ネクローシスおよびアポトーシスの両方を誘導することができる。

0234

実験結果により、本明細書中に記載する化合物は、マウスマクロファージ様RAW264.7細胞のLeTx誘導性細胞毒性の強力な阻害剤として作用することが示される。例えば式II−16の化合物でのRAW264.7細胞の処理は、LeTx単独と比較して、LeTX処理した細胞の生存率の10倍増加をもたらし(4nM未満の平均EC50)、したがって、炭疽感染に対する価値のある療法を提供する。例えば式II−16の化合物は、LeTxの存在下で、RAW264.7マクロファージ様細胞の生き残りを促進し、この化合物およびその誘導体が、炭疽感染に対する価値ある臨床的療法を提供することを示した。

0235

薬学的組成物
一実施形態では、本明細書中に開示する化合物は、薬学的組成物において使用される。化合物は好ましくは、本明細書中に開示する方法により生産することができる。化合物は、例えば、保存及びその後の投与用に調製される薬学的に許容可能なキャリアを含む薬学的組成物において使用することができる。また、実施形態は、薬学的に許容可能なキャリアまたは希釈剤中の、上記に開示する薬学的に有効量の生成物および組成物に関する。治療的用途のための許容可能なキャリアまたは希釈剤は、医薬品技術分野で既知であり、例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences, Mack Publishing Co. (A.R. Gennaro edit. 1985)に記載されている。防腐剤、安定剤、色素およびさらには風味剤が、薬学的組
成物中に添加されてもよい。例えば、安息香酸ナトリウム、アスコルビン酸およびp−ヒドロキシ安息香酸のエステルが、防腐剤として添加され得る。さらに、酸化防止剤および沈殿防止剤を使用してもよい。

0236

組成物、特に式I〜Vのものは、経口投与用錠剤カプセルまたはエリキシル剤直腸投与用の坐剤、注射による投与が可能な滅菌溶液、懸濁液、経皮投与用のパッチ、および皮下埋め込み用等として処方および使用され得る。注射物質は、液体溶液または懸濁液、注射前に液体中での溶液または懸濁液として調製するに適した固体形態、のいずれか、あるいはエマルジョンとして、従来の形態で調製することができる。適切な賦形剤は、例えば、水、生理食塩水、デキストロース、マンニトール、ラクトースレシチンアルブミングルタミン酸ナトリウムシステイン塩酸塩等である。さらに、必要に応じ、注射可能な薬学的組成物は、少量の無毒性補助物質(例えば、湿潤剤、pH緩衝剤等)を含有してもよい。必要に応じ、吸収増強製剤(例えば、リポソーム)を利用してもよい。

0237

非経口投与用の製剤処方としては、水溶性形態活性化合物水溶液が挙げられる。さらに、活性化合物の懸濁液が、適切な油性注射懸濁液として調製され得る。適切な親油性溶媒またはビヒクルとしては、ゴマ油のような脂肪油、またはダイズグレーフルーツもしくはアーモンド油のような他の有機油、あるいはオレイン酸エチルまたはトリグリセリドのような合成脂肪酸エステル、あるいはリポソームが挙げられる。水性注射懸濁液は、懸濁液の粘度を増大させる物質(例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウムソルビトールまたはデキストラン)を含有してもよい。場合によっては、懸濁液はまた、非常に濃縮された溶液の調製を可能とするために、適切な安定剤または化合物の溶解度を増大させる薬剤を含有してもよい。

0238

経口用途のための医薬品は、活性化合物を固体賦形剤と組み合わせること、得られた混合物を任意に粉砕すること、および必要に応じ、適切な助剤を添加した後、顆粒の混合物を処理して、錠剤または糖衣錠の核(core)を得ることにより得ることができる。適切な賦形剤は、特に、充填剤、例えば、ラクトース、スクロース、マンニトールまたはソルビトールを含む糖類、セルロース調製物(例えば、トウモロコシデンプンコムギデンプン、米デンプンジャガイモデンプンゼラチントラガカントゴムメチルセルロースヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムのような)、および/またはポリビニルピロリドンPVP)である。必要に応じ、崩壊剤(例えば、架橋ポリビニルピロリドン寒天またはアルギン酸もしくはその塩(例えば、アルギン酸ナトリウム))を添加してもよい。糖衣錠の核には、適切なコーティングが施される。この目的には、濃縮された糖溶液が使用されてもよく、それらは、アラビアゴムタルク、ポリビニルピロリドン、カルボポールジェルポリエチレングリコールおよび/または二酸化チタンラッカー溶液ならびに適切な有機溶媒または溶媒混合物を任意に含有してもよい。活性化合物用量の種々の組合せを識別するため、または特徴付けるために、染料または顔料を錠剤または糖衣錠コーティングに添加してもよい。このような製剤は、当該技術分野で既知の方法を用いて作製することができる(例えば、米国特許第5,733,888号(注射可能組成物)、同第5,726,181号(水難溶性化合物)、同第5,707,641号(治療上活性なタンパク質またはペプチド)、同第5,667,809号(親油性作用物質)、同第5,576,012号(可溶化高分子作用物質)、同第5,707,615号(抗ウイルス製剤)、同第5,683,676号(微粒子薬物)、同第5,654,286号(局所製剤)、同第5,688,529号(経口懸濁液)、同第5,445,829号(持続放出製剤)、同第5,653,987号(液体製剤)、同第5,641,515号(制御放出製剤)および同第5,601,845号(球状製剤)を参照)。

0239

さらに、眼内、経鼻および耳介内送達を含む使用のための医薬品技術分野で既知の様々な薬学的組成物が、本明細書中で開示される。製剤処方としては、水溶性形態(例えば、点眼薬)の、あるいはジェランガム(Shedden他、Clin. Ther., 23(3): 440-50 (2001))またはヒドロゲル(Mayer他、Ophthalmologica, 210(2): 101-3 (1996))状の眼科用水溶液、眼科用軟膏、眼科用懸濁液(例えば液体キャリア媒質(Joshi, A. 1994 J Ocul Pharmacol
10: 29-45)、液体可溶性処方(Alm他、Prog. Clin. Biol. Res., 312: 447-58(1989))お
よびミクロスフェア(Mordenti, Toxicol. Sci., 52(1): 101-6 (1999))中に懸濁される微粒子である薬物含有高分子粒子)ならびに眼用挿入物が挙げられる。このような適切な製剤処方は、ほとんどの場合、および好ましくは、安定性および快適性のために無菌であり、等張性であり、かつ緩衝化される。薬学的組成物としてはまた、多くの場合、正常な繊毛作用を確実に維持するために、多くの観点で分泌を模倣するように調製される点滴剤およびスプレーが挙げられ得る。Remington's Pharmaceutical Sciences(Mack Publishing, 18th Edition)に開示されるように、および当業者に既知であるように、適切な処方は、ほとんどの場合、および好ましくは、等張性であり、pH5.5〜6.5を維持するようにわずかに緩衝化され、ほとんどの場合、および好ましくは、抗菌防腐剤および適切
な薬物安定剤を含む。耳介内送達用の製剤処方としては、の中での局所塗布のための懸濁液および軟膏が挙げられる。このような耳用処方のための一般的な溶媒としては、グリセリンおよび水が挙げられる。

0240

例えば、抗癌、抗炎症または抗菌化合物として使用する場合、式I〜Vの化合物または式I〜Vの化合物を含む組成物は、経口または非経口経路のいずれかにより投与することができる。経口投与される場合、それは、カプセル、錠剤、顆粒、スプレー、シロップまたは他のこのような形態で投与することができる。非経口投与される場合、それは、水性懸濁液、油性調製物等として、あるいは点滴、坐剤、軟膏、等として投与することができ、注射により投与される場合は、皮下、腹腔内、静脈内、筋内等に投与できる。

0241

一実施形態では、抗癌、抗炎症または抗菌剤は、それらの有効性を増強するために付加的な物質と混合してもよい。一実施形態では、抗菌剤は、付加的な抗菌剤と組み合わせられる。別の実施形態では、抗菌剤は、抗菌剤を摂取中の患者に役立つ薬物または薬物と組み合わせられる。

0242

投与方法
別の一実施形態において、開示される化学物質および開示される薬学的組成物は、抗微生物剤として、特定の方法により投与される。そのような方法としては、とりわけ、(a
経口経路による投与、この投与はカプセル、錠剤、顆粒、スプレー、シロップまたは他のこのような形態の投与を包含し、(b)非経口経路投与、この投与は水性懸濁液、油性調製物等として、または点滴、坐薬、軟膏等として投与;皮下、腹腔内、静脈内、筋肉内、皮内等に注射による投与を包含し;ならびに、本実施形態の化合物を生体組織と接触させるのに、当業者に適当であると考えられるような、(c)局所投与、(d)直腸内投与、または(e)経膣投与;および(f)制御された遊離製剤、デポー製剤および注入ポン
プ送達による投与が挙げられる。このような投与方法のさらなる例として、また投与の態様のさらなる開示として、眼内、経鼻および耳介内経路による投与の態様を含む、本明細書に記載の化学物質および薬学的組成物の各種投与方法が本明細書中に開示される。

0243

用量として必要とされる、式I〜Vの化合物を包含する本明細書に記載の化合物を含む組成物の薬学的な有効量は、投与経路、治療されるヒトを含めた動物の種類および検討対象の特定の動物の身体的特徴に依存する。用量は、所望の効果を得るために調整することができるが、体重、食事併用投薬等のような要因、または医療当業者が認識する他の要因に依存するであろう。

0244

本願実施形態の方法を実施する際、該生成物または組成物は、単独もしくは互いに組み合わせて、または他の治療薬もしくは診断薬と組み合わせて使用してもよい。これらの生成物は、in vivo、通常は哺乳類、好ましくはヒト、またはin vitroにおいて利用され得る。in vivoで該生成物を用いるには、該生成物または組成物は、非経口、静脈内、皮下、筋肉内、結腸内、直腸内、経膣的、経鼻的または腹腔内を含む種々の方法で、種々の投薬形態を用いて該哺乳類に投与され得る。このような方法はまた、化学的活性をin vivoで試験するのに適用され得る。

0245

当業者に容易に明らかであるように、in vivoでの有効な投与量および特定の投与法は、年齢、体重および投与される哺乳類の種類、用いられる特定の化合物、およびこれらの化合物が用いられるための具体的な使用に依存する。有効投薬量、すなわち所望の結果が得られるのに必要とされる投薬量の決定は、所定の薬理学的方法を用いて、当業者により成し遂げられ得る。通常、生成物のヒトへの臨床応用は、低レベル投薬から始められ、所望の効果が得られるまで投薬量を増やしていく。あるいは、条件に合ったin vitroにおける試験を利用して、確立された薬理学的な方法を用いて本方法により同
定された組成物の、有用な用量および投与の経路を確立することができる。

0246

非ヒト動物での試験において、見込みのある生成物の投与は、高用量の投薬で始められ、所望の効果がこれ以上得られないか、または不都合副作用がなくなるまで投薬量を減らしていく。投薬量は、所望の効果および治療指標に応じて、広範囲に及ぶ場合がある。通常、投薬量は約10マイクログラム/体重kg〜100mg/体重kg、好ましくは約100マイクログラム/体重kg〜10mg/体重kgであり得る。あるいは、投薬量は、当業者に理解されるように、患者の体表面積に基づき算出される。投与は、1日に1回または1日に2回を基本とする経口であることが好ましい。

0247

正確な処方、投与経路および投薬量は、患者の症状を鑑みて個々の医師により選択され得る(例えば、治療の薬理学的基礎(The Pharmacological Basis of Therapeutics)(1975)のFingl他を参照)。なお、主治医は、毒性または臓器機能不全により、どのように、いつ、投与を終わらせるか、中断するか、または調整するかを理解しているであろう。逆に、臨床反応が適切ではない場合には(毒性は除外する)、高濃度での治療に調整することも、主治医は理解しているであろう。当該異常の管理において、投与した用量の程度(magnitude)は、治療される症状の重症度および投与の経路により異なるだろう。症状の重
症度は、例えば標準的な予後評価方法により、部分的にではあるが、評価され得る。さらに、用量およびおそらく投与頻度もまた、個々の患者の年齢、体重および反応により異なる。上記で論じた計画と同様の計画は、獣医薬に利用されてもよい。

0248

治療される具体的な症状により、このような薬物が処方され、全身または局所的に投与される。処方および投与のための技法の多様性は、Remington's Pharmaceutical Sciences, 18th Ed., Mack Publishing Co., Easton, PA (1990)に見出され得る。適切な投与経
路は、経口、直腸、経皮、経膣的、経粘膜または腸内投与;筋肉内、皮下、内注射、ならびに鞘内脳室内に直接、静脈内、腹腔内、経鼻または眼内注射を含む非経口送達が挙げられ得る。

0249

注射には、本願実施形態の薬剤が、溶液、好ましくはハンク溶液、リンガー溶液または生理食塩緩衝液等の生理的に相溶性のある緩衝液中に処方され得る。このような経粘膜的投与には、浸透させるべき障壁に適した浸透剤が製剤中で使用される。このような浸透剤は、当該技術分野で一般に知られている。実施形態の実施のため、薬学的に許容可能な担体を使用して、本明細書中に開示される化合物を全身投与に適した調剤(dosage)中に調合することは、実施形態の範囲内である。適当な担体および適切な製造法を選択すれば、本明細書中で開示される組成物、特に溶液として処方される組成物は、静脈内注射等のように非経口的に投与され得る。該化合物は、当該技術分野で既知の薬学的に許容可能な担体を用いて、経口投与に適切な調剤中へ容易に配合することができる。このような担体により、本願実施形態の化合物を、治療されるべき患者により経口摂取用の錠剤、ピル、カプセル、液体、ゲル、シロップ、スラリ、懸濁液等として処方することが可能になる。

0250

細胞内投与が意図される薬剤は、当業者にはよく知られている技法を用いて投与され得る。例えば、このような薬物は、リポソームに封入された後、上記したように投与される。リポソームの形成時に溶液中に存在する全ての分子は、水の内部に組み込まれる。リポソーム含有物は、外部の微細環境から保護され、且つリポソームは細胞膜と融合するため細胞質内に効率的に送達される。また、リポソームは疎水性であるため、小さい有機質分子は細胞内へ直接投与され得る。

0251

有効量の決定は、特に本明細書中で提供される詳細な開示を鑑みて、十分当業者の能力内であり得る。これらの薬学的組成物は、活性成分の他に、薬学的に使用可能な製剤内への該活性化合物のプロセシングを促進する賦形剤および助剤を含む、適切な薬学的に許容
可能な担体を含有し得る。経口投与用に処方された製剤は、錠剤、糖衣錠、カプセルまたは溶液の形態であり得る。薬学的組成物は、方法それ自体は既知の、例えば慣用的な混合、溶解、造粒、糖衣錠製造、浮上、乳化、封入、エントラッピングまたは凍結乾燥処理を用いることによって製造され得る。

0252

本明細書中で開示される化合物は、既知の方法を用いて、効能および毒性について評価され得る。例えば、特定の化合物の、または該化合物のサブセット(これらは該特定の化合物とある種の化学的部分共有している)の毒性は、哺乳類の、好ましくはヒトの細胞株等の細胞株に対するin vitroでの毒性を求めることにより確証され得る。多くの場合、このような試験の結果は、哺乳類、より具体的にはヒト等の動物における毒性の予測となる。あるいは、マウス、ラット、ウサギ、イヌまたはサル等の動物モデルにおける特定化合物の毒性は、既知の方法を用いて求められ得る。特定化合物の効能は、in vitroにおける方法、動物モデルまたはヒトでの臨床試験等の当業者が認識している幾つかの方法を用いて確証され得る。本明細書中に開示される化合物により弱められる、癌、循環器疾患、種々の免疫不全および感染疾患を含む病状を包含するほぼ全ての部類の病状に対して、in vitroのモデルが存在することを当業者は認識している。同様に、条件に見合った動物モデルは、このような病状を治療するための化学物質の効能を確証するのに使用され得る。効能を判断するためのモデルを選択するに際し、当業者は、技術水準に従って、適切なモデル、用量および投与経路、ならびに投薬計画を選択することができる。勿論、ヒトでの臨床試験もまた、ヒトでの化合物の効能を判断するのに使用され得る。

0253

抗微生物剤、抗癌剤または抗炎症剤として用いられる場合、本明細書中で開示される化合物は、経口または非経口経路のいずれかにより投与され得る。経口的に投与される場合、該化合物は、錠剤、顆粒、スプレー、シロップまたは他のこのような形態で投与され得る。非経口的に投与される場合、該化合物は、水性懸濁液、油状調製物等として、または点滴、坐薬、軟膏、等として投与でき、注射により投与される場合は、皮下、腹腔内、静脈内、筋肉内、皮内等に投与可能である。放出制御製剤、デポー製剤および注入ポンプ送達が同様に意図される。

0254

薬学的組成物中の本明細書中に開示される組成物はまた、薬学的に許容可能な担体を包含する。このような組成物は、貯蔵用に、且つ後の投与用に調製され得る。治療用の許容可能な担体または希釈剤は、薬学分野の熟練者(当業者)によく知られており、例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences, Mack Publishing Co. (A.R. Gennaro edit. 1985)に記載されている。例えば、このような組成物は、経口投与用の錠剤、カプセルまた
は溶液;直腸内または経膣的投与用の坐剤;注射用殺菌溶液または懸濁液として処方され、使用され得る。注射物質は、液体溶液または懸濁液、注射前に液状の溶液または懸濁液として調製するに適した固形状として、または乳濁液として、のいずれかの慣用的な形状で調合され得る。適切な賦形剤としては、生理食塩水、デキストロース、マンニトール、ラクトース、レシチン、アルブミン、グルタミン酸ナトリウム、システイン塩酸塩等が挙げられるが、これらに限定されない。また、必要に応じ、注射用の薬学的組成物は、湿潤剤、pH緩衝剤等の微量の無毒性助剤物質を含有してもよい。必要に応じ、吸収促進製剤(例えば、リポソーム)を利用してもよい。

0255

用量として必要とされる組成物の薬学的有効量は、投与の経路、治療される動物の種類、および検討対象の特定の動物の身体的特徴に依存する。用量は、所望の効果を得るために調整することができるが、それは体重、食事、併用投薬等のような要因、または医療分野の熟練者(当業者)が認識する他の要因に依存するであろう。

0256

上記したように、本願実施形態の生成物または組成物は、単独もしくは互いに組み合わ
せて、または他の治療薬または診断薬と組み合わせて使用してもよい。これらの生成物は、in vivoでまたはin vitroで利用され得る。有用な投薬量および最も有用な投与形態は、年齢、体重および治療される動物、用いられる特定の化合物、およびこれらの組成物(単数または複数)が用いられるための具体的な使用に依存して異なる。特定の障害に対する治療法または治療における投薬量は、治療される症状の重症度および投与の経路により異なり、疾患症状およびそれらの重症度に応じて組成物が処方され、全身または局所的のいずれかで投与され得る。処方および投与のための技法の多様性が、Remington's Pharmaceutical Sciences, 18th Ed., Mack Publishing Co., Easton, PA (1990)に見出され得る。

0257

抗微生物剤、抗癌剤または抗炎症剤として式I〜Vの化合物を処方するために、既知の界面活性剤、賦形剤、平滑剤懸濁剤および薬学的に許容可能な膜形成物質ならびにコーティング補助剤等が使用され得る。好ましくは、アルコール類エステル類硫酸化脂肪族アルコール類等が界面活性剤として使用でき;スクロース、グルコース、ラクトース、デンプン、結晶化セルロース、マンニトール、軽質無水ケイ酸アルミン酸マグネシウムアルミン酸メタケイ酸マグネシウム、合成ケイ酸アルムニウム、炭酸カルシウム炭酸水素ナトリウムリン酸水素カルシウム、カルシウムカルボキシメチルセルロース等が、賦形剤として使用でき;ステアリン酸マグネシウム、タルク、硬化油等が平滑剤として使用でき;ココナッツ油オリーブ油、ゴマ油、ピーナッツ油大豆油が懸濁剤または潤滑剤として使用でき;セルロースまたは糖等の炭水化物の誘導体としての酢酸フタル酸セルロース又はポリビニルの誘導体としての酢酸メチルメタクリル酸共重合体が懸濁剤として使用でき;又、フタル酸エステル等の可塑剤が懸濁剤として使用できる。以上の好ましい成分に加えて、甘味料香料着色料、防腐剤等が、特に化合物が経口投与される場合に、本願実施形態の方法により生成される化合物の投与製剤に付加され得る。

0258

本願化合物および組成物は、約0.001mg/kg/日〜約10,000mg/kg/日の活性成分、より好ましくは約0.1mg/kg/日〜約100mg/kg/日の活性成分の量で、好ましくは1日に1回、もしくは、好ましさの程度は落ちるが、1日に2回〜約10回、ヒト患者に経口的または非経口的に投与され得る。あるいは、および好ましくは、実施形態の方法により生成された組成物は、例えば静脈内点滴により連続的に規定量で投与され得ることが好ましい。したがって、70キログラムの体重の患者を例にすると、好ましい活性成分または抗感染成分の1日の用量は、約0.07mg/日〜約700gm/日、より好ましくは7mg/日〜約7グラム/日である。しかしながら、当業者には理解されるであろうが、ある特定の場合に、実施形態の抗癌、抗炎症または抗感染の化合物を、特に進行性の癌もしくは感染症を効果的に且つ積極的に治療するために、過剰な量、または上述した好ましい用量範囲をかなり超える量で投与する必要が生じ得る。

0259

本願実施形態の方法により生成された抗微生物剤を、生化学的試験試薬として用いる場合、該実施形態の方法により生成された化合物は、該化合物を有機溶媒または含水有機溶媒に溶解して種々の培養細胞系のいずれかに直接投与する場合に、疾患の進行を阻害する。使用可能な有機溶媒としては、例えばメタノールメチルスルホキシド等が挙げられる。該製剤は、例えば粉状、顆粒状もしくは他の固形の阻害剤、または有機溶媒もしくは含水有機溶媒を用いて調製された液状阻害剤であり得る。抗菌、抗癌または抗腫瘍化合物として使用するための、実施形態の方法により生成された化合物の好ましい濃度は、一般に約1〜約100μg/mlの範囲であるが、最も適した使用量は、当業者に理解されるように、培養細胞系の種類および使用目的に依存して変わる。また、ある特定の用途において、当業者が以上述べた範囲から逸脱した量を使用することが必要な、あるいは好ましい場合がある。

0260

一実施形態において、化合物を抗微生物剤、抗癌剤または抗炎症剤として使用する方法
は、任意の式I〜Vの化合物またはそれらの化合物の組成物の有効量を投与することを包含する。好ましい一実施形態において、上記方法は、式IIで表される化合物を、抗微生物剤を必要とする患者に、その必要性が実質的に低下するか、またはより好ましくは必要とされなくなるまで、投与することを包含する。

0261

当業者には理解されるだろうが、「必要性」とは、絶対的な用語ではなく、患者が抗微生物剤、抗癌剤または抗炎症剤を使用した治療により利益を得ることができることを単に意図するものである。「患者」の意味するところは、抗微生物剤、抗癌剤または抗炎症剤の使用によって利益を得ることができる生体である。例えば、炭疽菌、プラスモディウム属、リーシュマニア属、トリパノソーマ属等を保有する任意の生体が、抗微生物剤の投与(このことは、続いて、該患者内に存在する微生物の量を減少させ得る)によって利益を得ることができる。別の例としては、結腸直腸癌、前立腺癌、乳腺癌、非小細胞肺癌、卵巣癌、多発性骨髄腫、黒色腫等の癌を保有する任意の生体が、抗癌剤の投与(これは、次いで、患者内に存在する癌の量を減少させ得る)によって利益を得ることができる。さらに、関節リウマチ、喘息、多発性硬化症、乾癬、発作、心筋梗塞等の炎症性状態を有する任意の生体が、抗炎症剤の投与(これは、次に、患者内に存在する炎症応答に関連する細胞の量を減少させ得る)によって利益を得ることができる。一実施形態においては、患者の健康によっては、抗微生物剤、抗癌剤または抗炎症剤が投与される必要性がない場合もあるが、それでもその患者は、患者内に存在する微生物、癌細胞または炎症性細胞レベルの減少による何らかの利益を得ることができるので、抗微生物剤、抗癌剤または抗炎症剤の投与は必要である。一実施形態において、抗微生物剤または抗癌剤は、ある1種類の微生物または癌に対しては効果的であるが別の種類に対しては効果的ではないため、患者の治療に対して高度な選択性がもたらされる。他の実施形態では、抗炎症剤は、炎症に関与する別の細胞を特徴とする炎症状態に対して効果的であり得る。このような抗微生物剤、抗癌剤または抗炎症剤を選択する際、実施例に開示される方法および結果が有用であり得る。別の一実施形態において、抗微生物剤は、広範囲の微生物、好ましくは広範囲の、宿主生体にとって外来の、かつより好ましくは有害な細菌に対して効果的であり得る。実施形態において、抗癌剤および/または抗炎症剤は、広範囲の癌および炎症状態/細胞/物質に対して効果的であり得る。さらにまた別の実施形態において、抗微生物剤は、全ての微生物、宿主における生来の微生物にさえ効果的である。抗微生物剤の標的となり得る微生物としては、炭疽菌、プラスモディウム属、リーシュマニア属、トリパノソーマ属等が挙げられるが、これらに限定されない。またさらなる実施形態において、抗癌剤は広範囲の癌または全ての癌に対して効果的である。上記化合物が効果的となり得る癌としては、結腸直腸癌、前立腺癌、乳腺癌、非小細胞肺癌、卵巣癌、多発性骨髄腫、黒色腫等が挙げられる。上記薬物が効果的となる炎症状態としては、関節リウマチ、喘息、多発性硬化症、乾癬、発作、心筋梗塞等が挙げられる。
「治療上有効量」、「薬学上有効量」または類似の用語は、調べられている細胞、組織、系、動物またはヒトに生物学的または医学的応答をもたらす、薬剤または薬学的物質の量を意味する。好ましい一実施形態において、医学的応答は、研究者、獣医、医者または他の臨床医学者により探求されるもののひとつである。
「抗微生物剤」とは、微生物の生存の可能性を減少させ、または微生物の有害な作用を遮断するもしくは緩和する化合物を指す。一実施形態において、生存の可能性は個々の微生物の機能として判断されるので、抗微生物剤は個々の微生物が死滅する可能性を増大させる。一実施形態において、生存の可能性は微生物の集団の機能として判断されるので、抗微生物剤は微生物の集団を減少させる可能性を増大させる。一実施形態において、抗微生物剤とは、抗菌または他の類似の用語を意味する。このような抗微生物剤は、有害作用を遮断し、且つ細菌等の微生物の成長または複製を消滅させるかまたは抑制することができる。このような抗細菌剤(antibacterial)および他の抗微生物剤(anti-microbial)
は、例えば、Antibiotics, Chemotherapeutics and Antibacterial Agents for Disease Control (M. Grayson編 1982), およびE. Gale他、The Molecular Basis of Antibiotic
Action 第2版(1981)に記載されている。別の実施形態においては、抗細菌剤は生存の
可能性は変えないものの、細菌が何らかの方法で宿主に害を及ぼす可能性を変える。例えば、微生物が宿主に害を及ぼす物質を分泌する場合、抗微生物剤は上記微生物に作用し、分泌を停止し得るか、または有害作用を妨げるかもしくは遮断し得る。一実施形態において、抗微生物剤は、微生物(複数可)が死滅する可能性を増大させながら、周りの非微生物である細胞に対する有害性は最小限である。別の一実施形態においては、抗微生物剤が微生物の生存の可能性を減少する限り、該抗微生物剤が周りの非細菌細胞に対してどのぐらい有毒であるかは重要ではない。
「抗癌剤」とは、癌細胞の生存の可能性を減少する化合物を含む化合物または組成物を指す。一実施形態において、生存の可能性は個々の癌細胞の機能として判断されるので、抗癌剤は、個々の癌細胞が死滅する可能性を増大させる。一実施形態において、生存の可能性は癌細胞の集団の機能として判断されるので、抗癌剤は癌細胞の集団が減少する可能性を増大させる。一実施形態において、抗癌剤は化学療法剤または他の類似の用語を意味する。

0262

「化学療法剤」は、癌等の腫瘍性疾患の治療に有用な化学物質である。化学療法剤としては、アルキル化剤(例えばナイトロジェンマスタードエチレンイミンおよびメチルメラミン、アルキルスルホネートニトロソウレア、およびトリアゼン)、葉酸拮抗薬核酸代謝の代謝拮抗剤、抗生物質、ピリミジン類縁体5−フルオロウラシルシスプラチンプリンヌクレオシド、アミン、アミノ酸、トリアゾールヌクレオシドコルチコステロイド、天然産物(例えばビンカアルカロイドエピポフィトキシン、抗生物質、酵素、タキサンおよび生物反応修飾物質);その他薬物、例えば白金配位錯体アントラセンジオンアントラサイクリン置換尿素メチルヒドラジン誘導体または副腎皮質抑制剤;またはホルモン類または拮抗剤、例えば副腎皮質ステロイドプロゲスチンエストロゲン抗エストロゲンアンドロゲン抗アンドロゲンまたはゴウアドトロピン(gouadotropin)放出ホルモン類縁体が挙げられる。具体的な例としては、アドリアマイシン
ドキソルビシン、5−フルオロウラシル、シトシンアラビノシド(「Ara−C」)、シクロホスファミドチオテパブスルファン、サイトクシン、タキソールタキソテール(Toxotere)、メトトレキサート、シスプラチン、メルファランビンブラスチンブレオマイシンエトポシドイホスファミドマイトマイシンCミトキサントロンビンクリスチン(Vincreistine)、ビノレルビンカルボプラチン、テニポシド、ダウノマイシンカルミノマイシンアミノプテリンダクチノマイシンマイトマイシンエスペラマイシン、メルファラン、および関連するナイトロジェンマスタード類が挙げられる。また、腫瘍に対するホルモン作用を調節または阻害する役割を持つホルモン剤、例えば、タモキシフェンおよびオナプリストンがこの定義に包含されるものとして挙げられる。

0263

抗癌剤は、癌細胞に直接作用して、癌細胞を殺傷すること、該細胞に死を誘導すること、又細胞分裂を阻止することなどができる。あるいは、抗癌剤は、例えば癌細胞への栄養または血液の供給を制限することにより、癌細胞に間接的に作用し得る。このような抗癌剤は、結腸直腸癌腫、前立腺癌腫、乳腺癌腫、非小細胞肺癌腫、卵巣癌腫、多発性骨髄腫、黒色腫等の癌細胞の成長または複製に大きな打撃を与える、もしくはそれらを抑制することができる。

0264

「腫瘍性疾患」または「新生物」とは、正常の組織にくらべて際立った細胞増殖による異常な成長を示す腫瘍または組織(骨髄等の細胞懸濁液および血液または血清等の体液を含む)を包含する、細胞または細胞の集団を指す。新生物は、良性または悪性であり得る。

0265

「炎症状態」とは、例えば、虚血敗血症、自己免疫疾患、関節リウマチ、炎症性大腸炎全身性紅斑性狼瘡、多発性硬化症、喘息、骨関節炎骨粗鬆症繊維症皮膚病(乾
癬、アトピー性皮膚炎および紫外線(UV)により誘発された皮膚損傷を含む)、乾癬性関節炎強直性脊椎炎、組織および臓器拒絶反応アルツハイマー病、発作、アテローム性動脈硬化症再狭窄糖尿病糸球体腎炎、癌、ホジキンズ病悪液質、感染およびある特定のウイルス感染に関連した炎症(後天性免疫不全症候群AIDS)、成人呼吸窮迫症候群および毛細血管拡張失調症を含む)等の状態が挙げられる。

0266

一実施形態においては、記載した化合物、好ましくは本明細書中に記載したような化合物を含む、式I〜Vの化合物は、その化合物が、例えば微生物、癌細胞または炎症性細胞の10%に影響を及ぼすことができる場合に、有効な抗微生物剤、抗癌剤または抗炎症剤であるとみなされる。より好ましい一実施形態において、上記化合物は、その化合物が微生物、癌細胞または炎症性細胞の10〜50%に影響を及ぼすことができる場合に有効である。さらにより好ましい一実施形態において、上記化合物は、その化合物が微生物、癌細胞または炎症性細胞の50〜80%に影響を及ぼすことができる場合に有効である。さらにより好ましい一実施形態において、上記化合物は、その化合物が微生物、癌細胞または炎症性細胞の80〜95%に影響を及ぼすことができる場合に有効である。さらにより好ましい一実施形態において、上記化合物は、その化合物が微生物、癌細胞または炎症性細胞の95〜99%に影響を及ぼすことができる場合に有効である。「影響」は、各化合物作用機構により定義される。したがって、例えば、化合物が微生物の複製を阻止する場合、影響とは複製の阻止の程度のことである。同様に、化合物が微生物を消滅させる場合、影響とは微生物の死滅の程度である。また、例えば、化合物が癌細胞の分裂を阻止する場合、影響は癌細胞分裂の阻止の程度である。さらに、例えば、化合物が炎症性細胞の増殖を阻止する場合、影響は炎症性細胞増殖の阻止の程度である。作用機構の全てが同じ割合の有効性を有する必要はない。別の一実施形態において、例えば、化合物の特異性等の他の要因により、有効性の低さが埋め合わされる場合、低い割合の有効性が望ましい場合もある。したがって、例えば、有効性は10%に過ぎないが、宿主、または有害ではない微生物もしくは細胞に対して有害な副作用をあまり示さない化合物であれば、有効であるとみなされることはあり得る。

0267

一実施形態において、本明細書中に記載される化合物は、微生物、癌細胞または炎症性細胞を除去するために単に投与されるのであって、患者に投与される必要はない。例えば、微生物が食品中に存在するような問題が生じた場合、本明細書中に記載される化合物が、その製品に直接投与され、その製品中の微生物による危険性を減少させることができる。あるいは、上記化合物は、作業面のような周囲環境に存在する微生物レベルを減少させるために使用することができる。別の例としては、上記化合物は、ex vivoで、例
えば非癌化細胞のみがレシピエントに導入されることを確実にするため、骨髄または幹細胞移植片等の細胞試料に投与され得る。上記化合物が投与された後、その化合物は必要に応じて除去されてもよい。これは、作業面または食品が、該化合物による害を被る恐れのある他の面または生体に接触し得る状況においては、特に望ましい場合がある。別の好ましい一実施形態において、上記化合物はさらなる保護効果を目的として、食品中または作業面上に残されても良い。このことが選択されるかどうかは、そのような状況の相対的な必要性、および上記化合物に関連した危険性(これは、以下の実施例において記載されるように、部分的には解決され得る)に起因する。

0268

以下の非限定的な例は、好ましい実施形態の方法を記載するためのものである。用いられる特定の方法における細部でのバリエーション、および得られる正確な化学組成物のバリエーションは、当業者には疑いもなく明らかであろう。

0269

<実施例1>
式II−16、II−20およびII−24Cの化合物の発酵
CNB476株を、脱イオン水リットルあたり以下の:グルコース4g、Bactoトリプトン3g、Bactoキャシトン5gおよび合成海塩(Instant Ocean, Aquarium Systems)30gから成る100mlの栄養培地を含有する500ml容フラスコ内で成長させた。第1の種培養物を28℃で3日間、250rpmで作動させた回転振とう機で培養した。第1の種培養物のそれぞれ4mlを、100mlの栄養培地を含有する3個の500ml容フラスコ内に播種した。第2の種培養物を、28℃で2日間、250rpmでの回転振とう機で培養した。第2の種培養物のそれぞれ4mlを、100mlの栄養培地を含有する35個の500ml容フラスコ内に播種した。第3の種培養物を、28℃で2日間、250rpmでの回転振とう機で培養した。第3の種培養物のそれぞれ4mlを、脱イオン水1リットルあたり以下の:デンプン10g、酵母エキス4g、Hy−Soy4g、硫酸第二鉄40mg、ホウ酸カリウム100mg、炭酸カルシウム1gおよび合成海塩(Instant Ocean、Aquarium Systems)30gから成る100mlの生産培地を含有する400個の500ml容フラスコ内に播種した。該生産培養物を、28℃で1日間、250rpmでの回転振とう機で培養した。およそ2〜3グラムの滅菌アンバーライトXAD−7樹脂をその生産培養物に加えた。生産培養物を、28℃で5日間、250rpmでの回転振とう機でさらに培養した。培養ブロスチーズクロスに通して濾過し、アンバーライトXAD−7樹脂を回収した。その樹脂を、6リットルの酢酸エチルで2回抽出した後、1.5リットルの酢酸エチルで1回抽出した。これらの抽出物を合わせて減圧乾燥した。次に、3.8グラムの式II−16の化合物、ならびにより少ない量の式II−20および式II−24Cの化合物を含有する乾燥抽出物を、式II−16、II−20およびII−24Cの化合物の回収のために処理した。

0270

<実施例2>
式II−16、II−20およびII−24Cの化合物の精製
式II−16、II−20およびII−24Cの純化合物フラッシュ・クロマトグラフィ、続いてHPLCにより得た。3.8グラムの式II−16の化合物、およびそれより少ない量のII−20およびII−24Cの化合物を含有する8グラムの粗抽出物をBiotage Flash40iシステムおよびFlash40Mカートリッジ(KP−Silシリカ、32〜63μm、90グラム)を用いてフラッシュ・クロマトグラフィにより処理した。フラッシュ・クロマトグラフィを以下に示すグラジエントのステップ展開した:
1.ヘキサン(1L)
2.ヘキサン中10%の酢酸エチル(1L)
3.ヘキサン中20%の酢酸エチル、第1溶出液(1L)
4.ヘキサン中20%の酢酸エチル、第2溶出液(1L)
5.ヘキサン中20%の酢酸エチル、第3溶出液(1L)
6.ヘキサン中25%の酢酸エチル(1L)
7.ヘキサン中50%の酢酸エチル(1L)
8.酢酸エチル(1L)

0271

HPLCによるUV純度が70%以上である、式II−16の化合物を含有する画分を集め、以下に記載するようにHPLC精製にかけ、それぞれ純化合物であるII−20およびII−24Cとともに、II−16を得た。

0272

0273

式II−16の化合物(上述;II−16に対しておよそ70%純度)の濃縮された画分をアセトン(60mg/ml)中に溶解した。この溶液の分取(950μl)を、上記の条件を用いて順相HPLCカラムに注入した。式II−16の化合物は約14分で溶出し、微量の化合物II−24CおよびII−20は、それぞれ11分および23分で溶出した。存在する化合物の組成に基づいて、II−16、II−24CおよびII−20を含有する画分を集めた。所望の化合物を含有する画分を減圧下で濃縮して、式II−16の純化合物、ならびに下記のようにさらに精製されるII−24CおよびII−20を含有する分離画分を得た。

0274

II−24C(70mg)を含有する試料を、10mg/mlの濃度でアセトニトリル中に溶解し、500μlを、Eclipse XDB−C18担体を含有するHPLCカラム(寸法、21mm内径、15cm長さ)に注入した。溶媒のグラジエントは、流速14.5ml/分で、23分かけて15%のアセトニトリル/85%の水から100%のアセトニトリルへと直線的に増大させた。溶媒の組成を100%アセトニトリルに3分間維持してから、初めの溶媒混合液に戻した。化合物II−24Cは、これらの条件下で、純化合物として19分で溶出した。

0275

純化合物II−20を得るために、上記した分取HPLC法によって得た濃縮試料をEtOAcとともに粉砕し、微量の脂溶性不純物を除去した。得られた試料は、化合物II−20(>95%純度)を含有した。

0276

式II−16の化合物:UV(アセトニトリル/H2O)λmax225(sh)nm。Low Res.Mass:m/z314(M+H)、336(M+Na)。

0277

式II−20の化合物:UV(アセトニトリル/H2O)λmax225(sh)nm。Low Res.Mass:m/z266(M+H)。図7は、式II−20の構造を有する化合物の1HNMRスペクトルを表す。

0278

式II−24Cの化合物:UV(アセトニトリル/H2O)λmax225(sh)nm。Low Res.Mass:m/z328(M+H)、350(M+Na)。図8は、式II−24Cの構造を有する化合物の1HNMRスペクトルを表す。

0279

<実施例3>
式II−17およびII−18の化合物の発酵
CNB476株を、脱イオン水1リットルあたり以下の:グルコース4g、Bactoトリプトン3g、Bactoキャシトン5gおよび合成海塩(Instant Ocean, Aquarium Systems)30gから成る100mlの第1の栄養培地
を含有する500ml容フラスコ内で成長させた。第1の種培養物を28℃で3日間、250rpmで作動させた回転振とう機で培養した。5mlの第1の種培養物を、脱イオン水1リットルあたり以下の:デンプン10g、酵母エキス4g、ペプトン2g、硫酸第二鉄40mg、ホウ酸カリウム100mg、炭酸カルシウム1gおよびホウ酸ナトリウム30gから成る100mlの第2の栄養培地を含有する500ml容フラスコ内に播種した。第2の種培養物を、28℃で7日間、250rpmで作動させた回転振とう機で培養した。およそ2〜3グラムの滅菌アンバーライトXAD−7樹脂をその第2の種培養物に加えた。第2の種培養物をさらに、28℃で2日間、250rpmで作動させた回転振とう機で培養した。5mlの第2の種培養物を、100mlの第2の栄養培地を含有する500ml容フラスコ内で培養した。第3の種培養物を、28℃で1日間、250rpmで作動させた回転振とう機で培養した。およそ2〜3グラムの滅菌アンバーライトXAD−7樹脂を第3の種培養物に加えた。第3の種培養物を、28℃で2日間、250rpmで作動させた回転振とう機でさらに培養した。5mlの第3の培養物を、100mlの第2の栄養培地を含有する500ml容フラスコに播種した。第4の種培養物を、28℃で1日間、250rpmで作動させた回転振とう機で培養した。およそ2〜3グラムの滅菌アンバーライトXAD−7樹脂を第4の種培養物に加えた。第4の種培養物を、28℃で1日間、250rpmで作動させた回転振とう機でさらに培養した。第4の種培養物のそれぞれ5mlを、100mlの第2の栄養培地を含有する10個の500ml容フラスコ内に播種した。第5の種培養物を、28℃で1日間、250rpmで作動させた回転振とう機で培養した。およそ2〜3グラムの滅菌アンバーライトXAD−7樹脂を第5の種培養物に加えた。第5の種培養物を、28℃で3日間、250rpmで作動させた回転振とう機でさらに培養した。第5の種培養物のそれぞれ4mlを、第2の栄養培地と同じ組成を有する100mlの生産培地を含有する150個の500ml容フラスコ内に播種した。また、およそ2〜3グラムの滅菌アンバーライトXAD−7樹脂を生産培地に加えた。生産培養物を、28℃で6日間、250rpmで作動させた回転振とう機で培養した。培養ブロスをチーズ・クロスに通して濾過し、アンバーライトXAD−7樹脂を回収した。その樹脂を、3リットルの酢酸エチルで2回抽出した後、1リットルの酢酸エチルで1回抽出した。抽出物を合わせて減圧乾燥した。次に、0.42gのII−17の化合物式および0.16グラムの式II−18の化合物を含有する乾燥抽出物を、それらの化合物の回収のために処理した。

0280

<実施例4>
式II−17およびII−18の化合物の精製
式II−17および式II−18の純化合物を、以下に記載する逆相HPLCにより得た:

0281

0282

粗抽出物(100mg)を15mlのアセトニトリル中に溶解した。この溶液の分取(900μl)を、上記の条件を用いて逆相HPLCカラムに注入した。式II−17およびII−18の化合物は、それぞれ7.5分および9分で溶出した。純化合物を含有する
画分を、最初に窒素を用いて有機溶媒を除去して濃縮した。次に、残った溶液を凍結して、凍結乾燥した。

0283

式II−17の化合物:UV(アセトニトリル/H2O)λmax225(sh)nm。High Res.Mass(APCI):m/z280.156(M+H)、Δcalc=2.2ppm、C15H22NO4。図49は、式II−17の構造を有する化合物の1HNMRスペクトルを表す。

0284

式II−18の化合物:UV(アセトニトリル/H2O)λmax225(sh)nm。High Res.Mass(APCI):m/z358.065(M+H)、Δcalc=−1.9ppm、C15H21NO4Br。図50は、式II−18の構造を有する化合物の1H
NMRスペクトルを表す。

0285

<実施例5>
II−16から式II−19の化合物の調製
式II−16の化合物の試料(250mg)を、ヨウ化ナトリウムアセトン溶液(10ml中1.5g)を加え、得られた混合物を6日間撹拌した。次に、その溶液を0.45ミクロンシリンジフィルターに通して濾過し、0.95mlの分取で順相シリカHPLCカラム(Phenomenex Luna 10u シリカ、25cm×21.2mm)に直接注入した。未反応物II−16から式II−19の化合物の分離のためのHPLC条件は、24%酢酸エチルおよび76%へキサンから成るアイクラチックな条件でのHPLC法(この場合、化合物II−19の大部分は、化合物II−16の2.5分前に溶出する)を用いた。10個の注入物のそれぞれから等価な画分を集め、35mgの化合物II−19を得た。化合物II−19:UV(アセトニトリル/H2O)225(sh
)、225(sh)nm;ESMS、m/z406.0(M+H);DMSO−d6にお
ける1H NMR図9を参照)。

0286

0287

<実施例6>
式II−2、II−3およびII−4の化合物の合成
式II−2、II−3およびII−4の化合物は、式II−16、II−17およびII−18の化合物から、接触水素化によりそれぞれ合成することができる。

0288

0289

<実施例6A>
式II−16の化合物の接触水素化
式II−16の化合物(10mg)を、10%(w/w)Pd/C(1〜2mg)およびマグネチックスターラーバーが加えられたシンチレーションバイアル(20mL)のアセトン(5mL)中に溶解した。反応混合物を、水素雰囲気下で、室温にて約15時間撹拌した。その反応混合物を、3ccシリカカラムに通して濾過した後、アセトンで洗浄した。濾液を、0.2μmのGelman Acrodiscに通して再度濾過し、いかなる微量の触媒をも除去した。減圧下で濾液から溶媒を蒸発させ、式II−2の化合物を純粋な白色粉末として得た:UV(アセトニトリル/H2O):λmax225(sh)nm。図10は、DMSO−d6中の式II−2の化合物のNMRスペクトルを表す。図11は、式II−2の化合物の低分解能マススペクトル:m/z316(M+H)、338(M+Na)を表す。

0290

<実施例6B>
式II−17の化合物の接触水素化
式II−17の化合物(5mg)を、10%(w/w)Pd/C(約1mg)およびマグネチックスターラーバーが加えられたシンチレーションバイアル(20mL)のアセトン(3mL)中に溶解した。反応混合物を、水素雰囲気下で、室温にて約15時間撹拌した。反応混合物を、0.2μmのGelman Acrodiscに通して濾過し、触媒を除去した。濾液から溶媒を蒸発させ、以下の条件を用いた順相HPLCにより精製し、式II−3の化合物を白色粉末として得た:
カラム:Phenomenex Luna 10uシリカ
寸法: 25cm×21.2mm内径
流速: 14.5ml/分
検出: ELSD
溶媒: 5%〜60%のEtOAc/Hexで19分間、1分間で60〜100%のEtOAc、その後100%のEtOAcで4分間

0291

式II−3の化合物は、22.5分で純化合物として溶出した:UV(アセトニトリル/H2O):λmax225(sh)nm。図12は、DMSO−d6中の式II−3の化合物のNMRスペクトルを表す。図13は、式II−3の化合物の低分解能マススペクトル
:m/z282(M+H)、304(M+Na)を表す。

0292

<実施例6C>
式II−18の化合物の接触水素化
式II−18の化合物(3.2mg)を、10%(w/w)Pd/C(約1mg)およびマグネチックスターラーバーが加えられたシンチレーションバイアル(20mL)のアセトン(3mL)中に溶解した。反応混合物を、水素雰囲気下で、室温にて約15時間撹拌した。反応混合物を、0.2μmのGelman Acrodiscに通して濾過し、触媒を除去した。濾液から溶媒を蒸発し、式II−4の化合物を、以下の条件を用いた順相HPLCによってさらに精製された白色粉末として得た:
カラム:Phenomenex Luna 10uシリカ
寸法: 25cm×21.2mm内径
流速: 14.5ml/分
検出: ELSD
溶媒: 5%〜80%のEtOAc/Hexで19分間、1分間で80〜100%のEtOAc、その後100%のEtOAcで4分間

0293

式II−4の化合物は16.5分で純化合物として溶出した:UV(アセトニトリル/H2O):λmax225(sh)nm。図14は、DMSO−d6中の式II−4の化合物のNMRスペクトルを表す。図15は、式II−4の化合物の低分解能マススペクトル:m/z360(M+H)、382(M+Na)を表す。

0294

<実施例7>
式II−5AおよびII−5Bの化合物の合成
式II−5Aおよび式II−5Bの化合物は、mCPBAを用いたエポキシ化により式II−16の化合物から合成できる。

0295

式II−16の化合物(101mg、0.32ミリモル)を、79mg(0.46ミリモル)のメタ−クロロ過安息香酸(mCPBA)およびマグネチックスターラーバーが加えられた100ml容丸底フラスコ塩化メチレン(30mL)中に溶解した。反応混合物を、室温にて約18時間撹拌した。その反応混合物を、20ccシリカフラッシュカラムへ注ぎ、120mlのCH2Cl2、75mlの1:1酢酸エチル/ヘキサン、最後に40mlの100%酢酸エチルで溶出した。1:1酢酸エチル/ヘキサン画分を、以下の条件を用いた順相HPLCにより分離し、式II−5AおよびII−5Bで表されるエポキシ誘導体ジアステレオマーの混合物を得た:

0296

0297

式II−5A(主産物)およびII−5B(副産物)の化合物は、それぞれ21.5分および19分で純化合物として溶出した。化合物II−5Bを3ccシリカフラッシュカラム上でクロマトグラフィにさらにかけ、微量のクロロ安息香酸試薬を除去した。

0298

0299

構造特性
式II−5A:UV(アセトニトリル/H2O):λmax225(sh)nm。Low Res.Mass:m/z330(M+H)、352(M+Na)。図16および図17にそれぞれ、式II−5Aの1HNMRスペクトルおよび式II−5Aのマススペクトルを表す。

0300

式II−5B:UV(アセトニトリル/H2O):λmax225(sh)nm。Low Res.Mass:m/z330(M+H)、352(M+Na)。図18および図19にそれぞれ、式II−5Bの1HNMRスペクトルおよび式II−5Bのマススペクトルを表す。

0301

<実施例8>
式IV−1、IV−2、IV−3およびIV−4の化合物の合成
ジオール誘導体(式IV−2)の合成
ジオールは、ADミックス−αおよびβ(ADミックス−αは4種類の試薬、K2Os
O2(OH)4;K2CO3;K3Fe(CN)6;(DHQ)2−PHAL[1,4−ビス(9−O−ジヒドロキニンフタラジン]のプレミックスであり、ADミックス−βはK2OsO2(OH)4;K2CO3;K3Fe(CN)6;(DHQD)2−PHAL[1,4−ビス(9−O−ジヒドロキニジン)フタラジン]のプレミックスである(これらはアルドリッチ
社から入手可能である))を用いたシャープレス(Sharpless)ジヒドロキシル化により
、合成され得る。ジオールはまた、ヒドロキシル基を有する炭素での立体化学性がシャープレスジヒドロキシル化によって得られた生成物のジオールとは異なり得る、エポキシ化合物(式II−5AおよびII−5B)の酸または塩基加水分解反応により合成することも可能である。

0302

化合物II−16、II−17およびII−18のシャープレスジヒドロキシル化
式II−16、II−17およびII−18のうち任意の化合物が、出発化合物として使用され得る。以下の例では、式II−16の化合物を使用する。出発化合物を、ADミックス−αまたはβおよびマグネチックスターラーバーが加えられた丸底フラスコのt−ブタノール/水中に溶解する。反応を、シリカTLCならびに質量分析計によりモニタリングする。純ジオールは、フラッシュ・クロマトグラフィまたはHPLCによる通常のワークアップ(workup)および精製により得られる。その構造をNMR分光分析および質量分析で確認する。この方法では、両方のヒドロキシル基が同じ面上にある。

0303

0304

エポキシ化合物(II−5)の求核開環
エポキシ環は、NaCN、NaN3、NaOAc、HBr、HCl等のような種々の求
核試薬により開環され、シクロヘキサン環上にヒドロキシル置換基を含む種々の置換基を生成する。

0305

0306

エポキシ環は、HClにより開環され、式IV−3を生成する:

0307

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 国立大学法人金沢大学の「 ヌクレオチド除去修復阻害剤、それを含有する腫瘍治療の増強剤及び抗腫瘍剤」が 公開されました。( 2020/09/24)

    【課題】大量に入手し易く、簡素な化学構造であって、損傷を受けたヌクレオチドの除去修復を阻害する活性が強くて、毒性が低く安全性が高いヌクレオチド除去修復阻害剤、それを含有し原発巣の癌細胞のような腫瘍細胞... 詳細

  • 株式会社マンダムの「 口臭抑制剤」が 公開されました。( 2020/09/24)

    【課題】安全性が高く、経口摂取することが可能な口臭抑制剤を提供する。【解決手段】 ジュンサイ抽出物を含むことを特徴とする口臭抑制剤を提供する。前記の口臭抑制剤は、さらに、ルイボス抽出物及びリンゴンベ... 詳細

  • サラヤ株式会社の「 羅漢果抽出物」が 公開されました。( 2020/09/24)

    【課題】水不溶物が抑制された羅漢果抽出物を提供する。【解決手段】(1)モグロシドVを0.01質量%〜70質量%;及び(2)水不溶性成分5質量%以下を含有し、水不溶性成分含有量/ポリフェノール含有量が、... 詳細

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ