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技術 シリンジ駆動装置

出願人 パナソニックIPマネジメント株式会社
発明者 藤岡総一郎太田章博中村徹水野修奥田晃庸榊原瑞穂上田敏秀
出願日 2010年7月8日 (10年5ヶ月経過) 出願番号 2010-155646
公開日 2012年1月26日 (8年11ヶ月経過) 公開番号 2012-016475
状態 特許登録済
技術分野 注入、注射、留置装置
主要キーワード 支持パット 変換ギア 片手持ち 薬剤瓶 人差し指用 垂直方向距離 薬瓶内 シリンジ駆動装置
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図面 (12)

課題

安定して保持できるシリンジ駆動装置を提供することを目的とする。

解決手段

シリンジ駆動装置11は、シリンジ13のシリンダー15を固定するシリンダー固定部16と、シリンダー固定部16の下面を支持する握り手部17と、シリンジ13のプランジャー14を保持するプランジャー保持部18と、シリンダー15を両側で挟むように配置し、プランジャー保持部18と連結するラックと、握り手部17よりもプランジャー保持部18側にある、ラックを動かすギア機構部21と、ギア機構部21に駆動力を与えるモータ22と、握り手部17よりもプランジャー保持部18側にある、シリンダー固定部またはギア機構部21の少なくとも一方の下面を支持する支持パッド部23と、を備えた構成からなる。握り手部17と支持パッド部23との2点で支持されるので、片手であってもシリンジ駆動装置11を確実に保持できる。

概要

背景

従来、病院内で、例えば点滴用薬剤を混合する場合には、瓶詰めされた複数の薬剤をシリンジで引き出すと共に、このシリンジ内で薬剤を混合することで調合している。そして、この混合後の薬剤は、シリンジから押し出され、例えば点滴袋充填されるようになっている。

このシリンジは、一端に注液口と他端に開口とをそれぞれ有する筒状のシリンダーと、このシリンダーの他端の開口からこのシリンダー内に挿入されたプランジャーとから構成されている。シリンジを用いて薬瓶内から薬剤を引き出す際には、プランジャーをシリンダーから引き出し、また、薬剤を点滴袋に押し出す際には、プランジャーをシリンダー内に押し込むようになっている。

しかしながら、薬瓶内から薬剤を引き出すためには、プランジャーを引く際に発生する負圧に抗してプランジャーを引き続けなければならない。また、薬剤を点滴袋に押し出すためには、その押し出し経路に介在するフィルターなどにより発生する正圧に抗してプランジャーを押し続けなければならない。この時の負圧や正圧による反力は数十Nであり、人にとって極めて大きなものとなる。

一般に、薬剤混合は一方の手で薬剤瓶または点滴袋を保持し、他方の手でシリンジを操作して行われる。シリンジの排出量、吸引量を正確に測定する必要があるため、シリンジの目盛り作業者の目の前に近づけて作業を行わなければならない。そのために、一方の手で薬剤瓶または点滴袋を保持し、他方の手でシリンジを保持しながら、顔に近い位置で混合作業が行われる。

片手でシリンジを姿勢保持して数十Nの反力に耐えながらプランジャーの引き出しと押し込みを交互に行う必要があるため、薬剤混合を行うには多大な労力を必要としていた。

一方で、シリンジ操作を支援する装置として、人体への薬剤の定流量注入などを目的とした、シリンジ駆動装置が提案されている。

図11に従来のシリンジ駆動装置の構成図を示す。このシリンジ駆動装置1としては、シリンジ2のシリンダー3を保持するシリンダー保持部4と、このシリンダー保持部4に保持されるシリンダー3に対してプランジャー5を軸方向に駆動するスライダ6とを備えた構成となっている。そして、図示しないモータにより送りネジ9が駆動されると、この送りネジ9と係合する被駆動部材8が直動する。スライダ6は、連結部材7を介して被駆動部材8と連結されており、被駆動部材8の動きに合せてプランジャー5を駆動させる(例えば、特許文献1参照)。

このようなシリンジ駆動装置1は、プランジャー5の引き出しおよび押し込みをモータの力で行うため、作業者は大きな力を必要としない。よって、このシリンジ駆動装置1を薬剤混合に利用することができれば、作業者の労は少なくて済む。結果、人手でシリンジの引き出しと押し込みを行うよりも、多くの薬剤混合を行うことができる。

しかしながら、従来のシリンジ駆動装置1は、テーブル等の上に設置して使用することを想定しており、手持ち使用には適さない。そこで、シリンジ駆動装置1に握り手部を取り付けて、片手持ち構造にすることが考えられる。

シリンジ駆動装置1の底面に握り手部を取り付けると、シリンジ2と握り手部との間に、連結部材7、被駆動部材8および送りネジ9を含むギア機構部を介在する構成となる。

概要

安定して保持できるシリンジ駆動装置を提供することを目的とする。シリンジ駆動装置11は、シリンジ13のシリンダー15を固定するシリンダー固定部16と、シリンダー固定部16の下面を支持する握り手部17と、シリンジ13のプランジャー14を保持するプランジャー保持部18と、シリンダー15を両側で挟むように配置し、プランジャー保持部18と連結するラックと、握り手部17よりもプランジャー保持部18側にある、ラックを動かすギア機構部21と、ギア機構部21に駆動力を与えるモータ22と、握り手部17よりもプランジャー保持部18側にある、シリンダー固定部またはギア機構部21の少なくとも一方の下面を支持する支持パッド部23と、を備えた構成からなる。握り手部17と支持パッド部23との2点で支持されるので、片手であってもシリンジ駆動装置11を確実に保持できる。

目的

一方で、シリンジ操作を支援する装置として、人体への薬剤の定流量注入などを目的とした

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

シリンジシリンダーを固定するシリンダー固定部と、前記シリンダー固定部の下面を支持する握り手部と、前記シリンジのプランジャーを保持するプランジャー保持部と、前記プランジャー保持部と連結するラックと、前記握り手部よりも前記プランジャー保持部側に配置されて前記ラックを動かすギア機構部と、前記握り手部よりも前記プランジャー保持部側に配置されて前記シリンダー固定部または前記ギア機構部の少なくとも一方の面を支持する支持パッド部と、を備えたことを特徴とするシリンジ駆動装置

請求項2

その重心が前記握り手部よりも前記プランジャー保持部側にあることを特徴とする請求項1に記載のシリンジ駆動装置。

請求項3

前記支持パッド部は、下方になるほど前記握り手部との間隔が狭くなるような形状であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシリンジ駆動装置。

請求項4

前記モータは、その長手方向が前記シリンダー固定部に固定されたシリンジの軸方向と平行に並び、その位置が前記握り手部の中に配置されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のシリンジ駆動装置。

請求項5

前記シリンダー固定部に固定されたシリンダーの注液口の向きを前方とした場合に、前記握り手部の前方にガイド壁を備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のシリンジ駆動装置。

請求項6

前記ガイド壁は、前記シリンダー固定部より離れるに従って前記握り手側に傾斜する形状であることを特徴とする請求項5に記載のシリンジ駆動装置。

請求項7

前記シリンダー固定部に隣接する前記ガイド壁の一部に発光部を備えたことを特徴とする請求項5または請求項6に記載のシリンジ駆動装置。

請求項8

前記ラックは第1ラックおよび第2ラックより構成され、前記第1ラックおよび前記第2ラックは、前記シリンダーを両側で挟むように前記プランジャー保持部に連結されたことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のシリンジ駆動装置。

技術分野

0001

本発明は、シリンジを駆動させるためのシリンジ駆動装置に関する。

背景技術

0002

従来、病院内で、例えば点滴用薬剤を混合する場合には、瓶詰めされた複数の薬剤をシリンジで引き出すと共に、このシリンジ内で薬剤を混合することで調合している。そして、この混合後の薬剤は、シリンジから押し出され、例えば点滴袋充填されるようになっている。

0003

このシリンジは、一端に注液口と他端に開口とをそれぞれ有する筒状のシリンダーと、このシリンダーの他端の開口からこのシリンダー内に挿入されたプランジャーとから構成されている。シリンジを用いて薬瓶内から薬剤を引き出す際には、プランジャーをシリンダーから引き出し、また、薬剤を点滴袋に押し出す際には、プランジャーをシリンダー内に押し込むようになっている。

0004

しかしながら、薬瓶内から薬剤を引き出すためには、プランジャーを引く際に発生する負圧に抗してプランジャーを引き続けなければならない。また、薬剤を点滴袋に押し出すためには、その押し出し経路に介在するフィルターなどにより発生する正圧に抗してプランジャーを押し続けなければならない。この時の負圧や正圧による反力は数十Nであり、人にとって極めて大きなものとなる。

0005

一般に、薬剤混合は一方の手で薬剤瓶または点滴袋を保持し、他方の手でシリンジを操作して行われる。シリンジの排出量、吸引量を正確に測定する必要があるため、シリンジの目盛り作業者の目の前に近づけて作業を行わなければならない。そのために、一方の手で薬剤瓶または点滴袋を保持し、他方の手でシリンジを保持しながら、顔に近い位置で混合作業が行われる。

0006

片手でシリンジを姿勢保持して数十Nの反力に耐えながらプランジャーの引き出しと押し込みを交互に行う必要があるため、薬剤混合を行うには多大な労力を必要としていた。

0007

一方で、シリンジ操作を支援する装置として、人体への薬剤の定流量注入などを目的とした、シリンジ駆動装置が提案されている。

0008

図11に従来のシリンジ駆動装置の構成図を示す。このシリンジ駆動装置1としては、シリンジ2のシリンダー3を保持するシリンダー保持部4と、このシリンダー保持部4に保持されるシリンダー3に対してプランジャー5を軸方向に駆動するスライダ6とを備えた構成となっている。そして、図示しないモータにより送りネジ9が駆動されると、この送りネジ9と係合する被駆動部材8が直動する。スライダ6は、連結部材7を介して被駆動部材8と連結されており、被駆動部材8の動きに合せてプランジャー5を駆動させる(例えば、特許文献1参照)。

0009

このようなシリンジ駆動装置1は、プランジャー5の引き出しおよび押し込みをモータの力で行うため、作業者は大きな力を必要としない。よって、このシリンジ駆動装置1を薬剤混合に利用することができれば、作業者の労は少なくて済む。結果、人手でシリンジの引き出しと押し込みを行うよりも、多くの薬剤混合を行うことができる。

0010

しかしながら、従来のシリンジ駆動装置1は、テーブル等の上に設置して使用することを想定しており、手持ち使用には適さない。そこで、シリンジ駆動装置1に握り手部を取り付けて、片手持ち構造にすることが考えられる。

0011

シリンジ駆動装置1の底面に握り手部を取り付けると、シリンジ2と握り手部との間に、連結部材7、被駆動部材8および送りネジ9を含むギア機構部を介在する構成となる。

先行技術

0012

特開平5−42213号公報

発明が解決しようとする課題

0013

しかしながら、従来のシリンジ駆動装置1に単に握り手部を設けた場合、スライダ6が前後へ動くことで、モーメント荷重が変動し、シリンジ駆動装置1のバランスが安定しないという課題がある。

0014

片手持ちの場合、バランスを崩し易いので、シリンジ駆動装置を落としてしまうことも考えられる。薬液注射針を扱う装置なので、安全性の観点からも、シリンジ駆動装置1を、しっかりと保持できることは重要である。

0015

本発明はこのような従来の課題を解決するものであり、安定して保持できるシリンジ駆動装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0016

上記目的を達成するために、本発明のシリンジ駆動装置は、シリンジのシリンダーを固定するシリンダー固定部と、前記シリンダー固定部の下面を支持する握り手部と、前記シリンジのプランジャーを保持するプランジャー保持部と、前記プランジャー保持部と連結するラックと、前記握り手部よりも前記プランジャー保持部側に配置されて前記ラックを動かすギア機構部と、前記握り手部よりも前記プランジャー保持部側に配置されて前記シリンダー固定部または前記ギア機構部の少なくとも一方の面を支持する支持パッド部と、を備えた構成からなる。

発明の効果

0017

以上のように本発明によれば、安定して保持できるシリンジ駆動装置を提供することができる。

図面の簡単な説明

0018

本発明の実施の形態1におけるシリンジ駆動装置の構成を示す側面図
本実施の形態1におけるシリンジ駆動装置のプランジャー保持部の斜視図
本実施の形態1におけるシリンジ駆動装置の側面図
本実施の形態1におけるシリンジ駆動装置で照準決めを行う動作を示す図
本実施の形態1におけるシリンジ駆動装置を用いた薬剤混合作業の動作を示す図
本実施の形態1におけるシリンジ駆動装置の要部斜視図
本実施の形態1におけるシリンジ駆動装置の要部正面図
本発明の実施の形態2におけるシリンジ駆動装置の構成を示す側面図
本実施の形態2におけるシリンジ駆動装置のギア機構部を示す斜視図
本実施の形態2におけるシリンジ駆動装置のギア機構部を示す正面図
従来のシリンジ駆動装置を示す図

実施例

0019

以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、同じ構成要素には同じ符号を付しており、説明を省略する場合もある。また、図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示している。

0020

(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるシリンジ駆動装置11の構成を示す側面図である。図1では、シリンジ駆動装置11の内部構造がわかるように保護カバーの一部を外している。破線で示す領域12に囲まれた部分は、保護カバーを外した部分である。

0021

本実施の形態1のシリンジ駆動装置11は、シリンジ13のプランジャー14を駆動して、シリンダー15内への薬液の吸い込みやシリンダー15内の薬液の排出を支援する。

0022

図1に示すようにシリンジ駆動装置11は、シリンジ13のシリンダー15を固定するシリンダー固定部16を備える。シリンダー固定部16は、シリンダー15の前方にある第1シリンダー保持部16a、シリンダー15の後方にある第2シリンダー保持部16bおよびシリンダー15の下方にある底部16cより構成される。第1シリンダー保持部16aおよび第2シリンダー保持部16bは、シリンダー15を底部16cに押付けることで、シリンダー15をシリンダー固定部16に固定する。

0023

さらに、シリンジ駆動装置11は、シリンダー固定部16の下面となる底部16cを支持する握り手部17と、シリンジ13のプランジャー14を保持するプランジャー保持部18と、シリンダー固定部16で固定するシリンダー15を両側で挟むように配置し、プランジャー保持部18と連結する2つのラックと、を備える。2つのラックとは第1ラック19および第2ラック33(図2参照)のことである。

0024

さらに、シリンジ駆動装置11は、ギア機構部21と、ギア機構部21に駆動力を与えるモータ22と、支持パッド部23と、を備える。ギア機構部21は、握り手部17よりもプランジャー保持部18側にあり、第1ラック19および第2ラック33を動かす。支持パット部23は、シリンダー固定部16またはギア機構部21の少なくとも一方の下面を支持する。

0025

図2は、プランジャー保持部18の斜視図である。プランジャー保持部18は、破線で示す第1ラック19と、破線で示す第2ラック33とを連結する。そして、第1ラック19と、第2ラック33とがギア機構部21によりスライドすることで、プランジャー保持部18もスライドする。また、プランジャー保持部18の収納部34でプランジャー14のフランジが保持されており、プランジャー保持部18に合わせて、プランジャー14もスライドする。

0026

なお、シリンジ駆動装置11は、構造上、シリンジ13の近傍にギア機構部21とモータ22を必要とするが、これらを軽量化するのには限界があり、このシリンジ駆動装置11を人の手で保持する場合に重量バランスが悪くなってしまう。

0027

図1図2に示すように、本実施の形態1のシリンジ駆動装置11は、プランジャー保持部18を動かす第1ラック19および第2ラック33をシリンジ13の両側に配置することで、シリンダー固定部16の底部16cに握り手部17を設けることができる。

0028

本実施の形態1では、シリンダー固定部16の底部16cに握り手部17を設けているため、構造的に重量が大きくなるギア機構部21を握り手部17から離れた位置に配置する必要がある。そのため、ギア機構部21の配置を工夫しないと、握り手部17を握ってシリンジ駆動装置11を持った場合に重量バランスが悪くなる。そのため、本実施の形態1では、シリンダー固定部16またはギア機構部21の下面に支持パッド部23を設けることで、握り手部17を持つ作業者の片手(以下、操作手と称す)で握り手部17および支持パッド部23の2点を支えている。このような構成により、シリンジ駆動装置11を、安定して保持することができ、照準決めが行いやすくなる。

0029

次に、この様な構成で安定して保持することができる理由について説明する。図3は、シリンジ駆動装置11の側面図である。後方(図3の右側)へ動いたプランジャー保持部18を点線で示す。

0030

握り手部17を握った時、操作手には握り手部17の仮想回動中心部Mの辺りにモーメント荷重が作用する。プランジャー保持部18が前方(図3の左側)にある時、握り手部17にある仮想回動中心部Mには、プランジャー保持部18やギア機構部21の荷重によりモーメント荷重t1が加わる。プランジャー保持部18が後方へ動くと、第1ラック19及び第2ラック33が引き出され、仮想回動中心部Mとプランジャー保持部18との間隔が広がるために、モーメント荷重t2はモーメント荷重t1よりも大きくなる。

0031

プランジャー保持部18が前後に動くことにより、仮想回動中心部Mのある握り手部17に加わるモーメント荷重は変動する。よって、握り手部17のみでシリンジ駆動装置11を保持すると、シリンジ駆動装置11の保持が不安定になるが、握り手部17および支持パッド部23の2点で支えるのでシリンジ駆動装置11は、片手であっても安定したバランスで保持できる。

0032

なお、支持パッド部23は着脱可能に構成されることが好ましい。支持パッド部23を着脱可能に構成することで、作業者は厚みの異なる複数の支持パッドから好みに応じて選択して装着することが可能となる。作業者の手の大きさに応じて、適切な厚みの支持パッドを選択することで、より一層に手に馴染んだハンドリングが実現できる。この場合、作業者の手のサイズが大きい場合は薄めの支持パッドを選択し、また、手のサイズが小さい場合は厚めの支持パッドを選択して装着するのが良い。また、薬剤を取り扱うので、人の手に触れる箇所を着脱可能として取り替えることで、衛生的なシリンジ駆動装置とすることもできる。

0033

また、本実施の形態1のシリンジ駆動装置11は、握り手部17を握る操作手とシリンダー15のシリンジ針39の根元とが接近した構成であるので、作業者がシリンジ駆動装置11を少し傾けてもシリンジ針39が大きく動くとこはなく、作業者の動きを正確に反映する。結果、シリンジ13のシリンジ針39を薬瓶40に突き刺す時に、照準決めを行いやすくなる。

0034

この照準決めについて、握り手部17を操作手で持つ時の人差し指とシリンジ針39を突き刺した薬瓶40との間隔をLとし、同じ状態での人差し指とシリンジ針39との水垂直方向の幅をWとして説明する。本実施の形態1のシリンジ駆動装置11は、シリンダー固定部16と握り手部17との間に第1ラック19および第2ラック33を介在しないので、シリンジ駆動装置11のWの長さを短くすることができる。また、ギア機構部21をシリンジ駆動装置11の後方に設けることで、握り手部17を前方へ設けることができ、Lの長さを短くすることができる。

0035

このような構成により、W、Lを短くすることができ、シリンジ針39の先端と握り手部17の人差し指用トリガとの距離が接近する。シリンジ針39の先端と握り手部17との距離が接近することで、シリンジ針39を薬瓶40に突き刺すための照準決めが行いやすくなる。もしも、シリンジ針39と握り手部17との間隔が大きいと、握り手部17を少し傾けるだけで、注液口24は大きく傾いてしまう。よって、照準決めが難しくなる。照準決めが容易になると、薬剤混合を効率よく行えるだけでなく、薬瓶を持つ手(以下、固定手と称す)の安全性も上がる。

0036

なお、図1に示すように、握り手部17と支持パッド部23を外したシリンジ駆動部30の重心Nは、握り手部17よりもプランジャー保持部18側にある。つまり、重心Nが握り手部17の後方にある。本実施の形態1では、シリンダー固定部16の底部16cに握り手部17を配置するために、握り手部17の後方にギア機構部21を設けた。ギア機構部21には複数のギアが集中して存在するために重量が重く、シリンジ駆動部30としては、重心が後方になってしまう。結果、シリンジ駆動部30は後方が重いアンバランスな重量バランスになる。しかし、シリンジ駆動部30を握り手部17および支持パッド部23の2点で支持するので、シリンジ駆動装置11の後方が重くても、片手で安定した保持を行うことができる。

0037

なお、モータ22へ電気を供給するバッテリー部25は、握り手部17の下方に位置する。バッテリー部25は、他の部品よりも重量があり体積が大きいため、握り手部17の中間部分に配置せず、握り手部17の下方に配置している。握り手部17の下方に配置することで、シリンジ駆動装置11の重心を握り手部17に近づけることができる。

0038

さらに、図1に示すように、シリンジ駆動装置11は、シリンジ針39の照準決めを容易にするために、シリンダー固定部16に固定されたシリンダー15の注液口24の向きを前方とし、握り手部17の前方にガイド壁31をさらに備えた。薬瓶40を保持する手の親指をガイド壁31に合わせることで、シリンジ駆動装置11に対して、薬瓶40を安定して保持することができる。結果、シリンジ駆動装置11の照準決めがより容易になる。

0039

また、ガイド壁31の後方には、握り手部17に設けた操作スイッチ32がある。この操作スイッチ32を操作することで、プランジャー保持部18が動き、プランジャー14の押し込みと引き出しが行われる。

0040

また、ガイド壁31はスイッチガード役割もあり、シリンジ駆動装置11を何か障害物ぶつけた時に、操作スイッチ32が押されて誤作動をするのを防ぐ役割もある。

0041

なお、シリンジ駆動装置11は、ガイド壁31の上部に、発光部をなすLED26を備えている。LED26は警報装置でもあり、例えば、シリンジ13の内部が陽圧になった場合に、点滅して作業者へ陽圧発生したことを知らせる。LED26はガイド壁31の上部で注液口24の近くにあるので、作業者は、調剤作業中、注液口24の辺りを見ていたとしても、LED26を一緒に見ることができる。また、LED26は、調剤作業を行う上での目印にもなり、LED26が光ることで、作業者はシリンジ針39の位置を識別しやすい。

0042

図4は、シリンジ駆動装置11で照準決めを行う動作を示す図である。次に、図4を用いて、シリンジ駆動装置11で行う照準決めについて説明する。

0043

なお、握り手部17を握る作業者の一方の手を操作手35とし、薬瓶40を保持する他方の手を固定手41として説明する。

0044

作業者は、シリンジ駆動装置11の握り手部17を操作手35で握り、操作手35の人差し指36を、操作スイッチ32を保護する保護リング37の中に入れる。また、操作手35の人差し指36および親指の付け根から手首にかけての部分である手の側部38を、支持パッド部23で支持する。支持パッド部23は、ギア機構部21と手の側部38との間の間隙を埋めるように成型されている。

0045

支持パッド部23は例えばゴム材料よりなる弾性体であり、手の側部38の形状に倣って加重分散して、手が痛くならないように構成している。また、支持パッド部23は着脱可能な構成であり、衛生面を考慮して、作業者が変わるごとに、また、一定の期間が経つごとに支持パッド部23を交換してもよい。

0046

シリンジ駆動装置11は、人差し指36の保持位置である保護リング37とシリンジ13のシリンジ針39との間隔が短いので、作業者は人差し指36を動かすようにシリンジ針39の先端の位置決めができる。また、シリンジ駆動装置11を握り手部17と支持パッド部23との2点で支持しているので、モーメント荷重が変動した場合も、シリンジ駆動装置11の重心が後方に異動した場合も、片手で安定したシリンジ駆動装置11の保持ができる。結果、シリンジ針39の先端の照準決めが容易に行われる。

0047

また、シリンジ針39を突き刺す薬瓶40は、固定手41で保持される。この時、固定手41の手のひらの下部42を、シリンジ駆動装置11のガイド壁31に合わせている。固定手41をガイド壁31に合わせることで、薬瓶40をシリンジ駆動装置11の前方に安定させて固定することができる。結果、さらにシリンジ針39の照準決めが容易に行われる。

0048

なお、支持パッド部23は、握り手部17との間隔が下方になるほど広がるように傾斜した形状で構成した。支持パッド部23を、このような形状とすることで、握り手部17を握る操作手35の手の側部38に密着する。よって、安定したシリンジ駆動装置11の保持ができる。

0049

また、ガイド壁31は、シリンダー固定部16より離れるに従って後方へ傾斜する形状である。ガイド壁31が傾斜することで、手のサイズに合わせて、薬瓶を保持する固定手41への当て位置を調整できる様になっている。手の大きい作業者はガイド壁31の下側を押し当てる。一般に握り手部17はやや斜めになるが、手の大きい場合は垂直方向距離が大きくなるので、上下と左右の位置関係がバランスする。

0050

なお、シリンダー固定部16より離れるに従って後方(図3の右)へ傾斜する形状とは、図3に示すように、ガイド壁31がシリンダー固定部16より離れるに従って、薬瓶40とガイド壁31との間隔Qが広がることである。なお、ガイド壁31の延長線31aとシリンジ針39とのなす角度αが一例として95度以上になるようにガイド壁31は傾斜している。

0051

図4に示すシリンジ駆動装置11の操作スイッチ32の下方を押すと、モータ22が回転し、ギア機構部21を介して第1ラック19、第2ラック33がシリンジ13の軸方向に移動する。そして、プランジャー保持部18でプランジャー14の引き出しが行われる。また、操作スイッチ32の上方を押すとモータ22が逆回転して、プランジャー保持部18は支持パッド部23へ近づく。このようにして、プランジャー14の引き出し、押し込みが行われる。

0052

図5は、シリンジ駆動装置11を用いた薬剤混合作業の動作を示す図である。薬剤混合作業で、薬瓶40の内圧の調整が必要な場合もある。そのような場合には、シリンジ駆動装置11を上方に向けて、薬瓶40の空気を吸引したりする。

0053

このように、シリンジ駆動装置11が上方を向いた状態でもシリンジ駆動装置11は支持パッド部23と握り手部17との2点で支持されるので、安定してシリンジ駆動装置11を保持することができる。さらに、固定手41がガイド壁31を押さえるので、さらに安定した固定ができる。なお、図5に示す様にプランジャー14が後方に引き出された場合、後方へのモーメントが大きくなるが、支持パッド23により負担は改善される。

0054

次に、シリンジ駆動装置11を構成するギア機構部21の詳細を説明する。図6は、シリンジ駆動装置11の要部斜視図である。図7は、シリンジ駆動装置11の要部正面図である。

0055

図6図7では、ギア機構部21の詳細を説明するためにシリンジ駆動装置11の握り手部17および支持パッド部23を取り外している。さらに、ギア機構部21の保護カバーを外している。

0056

シリンジ駆動装置11では、握り手部17をシリンダー固定部16の底部16cに配置するためにギア機構部21を小型にして、握り手部17よりも後方に設けている。

0057

ギア機構部21は、シリンダー固定部16の下方に配置したモータ22の出力軸に取り付けた駆動歯車51と、この駆動歯車51に係合し回転軸の方向を90度変換する変換ギア52と、この変換ギア52に固着した回転軸53の両端に取り付けた小型ピニオン54、55と、回転軸53を回転支持する基台部56と、この基台部56の両側に取り付け、小型ピニオン54、55の上方で係合する大型ピニオン57、58を有する。

0058

そして、ギア機構部21は、モータ22の回転を大型ピニオン57、58に伝え、大型ピニオン57に係合する第1ラック19および大型ピニオン57に係合する第2ラック33を動かす。

0059

ギア機構部21によって、第1ラック19および第2ラック33が動くことでプランジャー保持部18が前後移動して、プランジャー14の押し込み、引き出しを行う。このような構成により、ギア機構部21を小型にすることができる。

0060

このようなギア機構部21をシリンジ駆動装置11に用いることで、握り手部17をシリンダー固定部16の下面に配置することができる。

0061

また、モータ22は、シリンダー固定部16に固定されたシリンジ13の軸方向とモータ22の長手方向とが平行に並び、握り手部17の上部に収められている。よって、モータ22を握り手部17の中に収めることで、シリンジ駆動部30の重心を、より握り手部17の近くに持ってくることができる。さらに、シリンジ駆動装置11が小型になり、操作を容易に行うことができる。

0062

もしも、モータ22をギア機構部21の下方に配置させて、シリンジ13の軸方向とモータ22の長手方向が垂直なるように構成すると、モータ22は、支持パッド23より突き出てしまい、シリンジ駆動装置11を握り手部17と支持パッド部23とで支えることが困難になる。

0063

なお、支持パッド部23は、ギア機構部21の下面を支持している。しかし、ギア機構部21が握り手部17より後方へ離れて設置されており、握り手部17を握った操作手35の手の側部38の上方にない場合は、シリンダー固定部16の下面に支持パッド部23を設けてもよい。これにより、ギア機構部21の位置に関係なく、握り手部17および支持パッド部23の2点で支持し、シリンジ駆動装置11の安定した保持ができる。

0064

また、本実施の形態1のシリンジ駆動装置11は、第1ラック19、第2ラック33と2つのラックを有するが、プランジャー14の軸ずれに対応してプランジャー保持部18を動かすことができれば、ラックはひとつであってもよい。

0065

(実施の形態2)
図8は、本発明の実施の形態2におけるシリンジ駆動装置の構成を示す図である。本実施の形態2のシリンジ駆動装置71は、大型シリンジを駆動させるためのものである。破線で示す領域に囲まれた部分は、保護カバーを外した部分である。

0066

ギア機構部72の構造が実施の形態1と異なるため、ギア機構部72を中心に説明する。

0067

シリンジのサイズが大きくなると、プランジャー14の引き出しおよび押し込みの力も大きくなる。シリンジ駆動装置71は片手で取り扱うために、小型、軽量でなければならず、モータ22のサイズを大きくまたは重量を重くしてまで、モータ22の出力を高めることはできない。よって、ギア機構部72で減速比を変えて、プランジャー保持部18の押し込み、引き出しの力を大きくしている。

0068

この時、減速比を変えるためにギア機構部72の変換ギア84のサイズが大きくなった場合でも、モータ22をシリンダー固定部16より離すことは望ましくない。

0069

図6に示す実施の形態1のシリンジ駆動装置11で、ギア機構部21の減速比を変えるため変換ギア52の径を大きくすると、駆動歯車51と変換ギア52との接続点が下がるために、モータ22の設置位置をシリンダー固定部16より少し下方へ離す必要がある。すると、握り手部17は、シリンダー固定部16より離れた位置(モータ22の位置)で厚くなり、作業者はシリンダー固定部16の近くで握り手部17を握ることができなくなる。このことは、操作手とシリンジ針39の先端とが離れることを意味する。

0070

このようなことにならないよう、図8に示すシリンジ駆動装置71は、変換ギア84のサイズを大きくしてもモータ22をシリンダー固定部16に設置できるようにギア機構部72に第1ギア82および第2ギア83を設けた。このような構成とすることで、作業者はシリンダー固定部16の近くで握り手部17を握ることができるので照準決めを行いやすくなる。

0071

図9は、シリンジ駆動装置71のギア機構部72を示す斜視図である。図10は、シリンジ駆動装置71のギア機構部72を示す正面図である。

0072

図9図10は、ギア機構部72の詳細を説明するためにシリンジ駆動装置11の握り手部17および支持パッド部23を取り外している。さらに、ギア機構部72の保護カバーを外している。

0073

本実施の形態2のシリンジ駆動装置71では、握り手部17をシリンダー固定部16に配置するためにギア機構部72を小型にして、握り手部17よりも後方に設けている。モータ22は、操作手35が握り手部17をシリンジ13に近い位置で握れるように、シリンダー固定部16の下方にモータ22を配置している。

0074

そのために、ギア機構部72は、モータ22の出力軸に取り付けられた駆動歯車81と、この駆動歯車81に係合し、駆動歯車81より下方に配置された第1ギア82と、この第1ギア82と一体となって回転する、第1ギア82よりも径が大きい第2ギア83と、第2ギア83の回転軸の方向を90度変換すると共に回転数を変える変換ギア84と、を有する。

0075

変換ギア84を大きくしてもモータ22がシリンダー固定部16より離れないように、ギア機構部72は、駆動歯車81と変換ギア84との間に、第1ギア82および第2ギア83を介在させた。よって、変換ギア84の外径が実施の形態1の変換ギア52の外径よりも大きくなり、変換ギア84と駆動歯車81との接続点が下がっても、モータ22をシリンダー固定部16に設置できる。

0076

さらに、ギア機構部72は、この変換ギア84に固着した回転軸85の両端に取り付けた小型ピニオン86、87と、回転軸85を回転支持する基台部(図示せず)と、この基台部の両側に取り付け、小型ピニオン86、87の上方で係合する大型ピニオン88、89とを有する。

0077

そして、ギア機構部72は、モータ22の回転を大型ピニオン88、89に伝え、大型ピニオン88に係合する第1ラック19および大型ピニオン89に係合する第2ラック33を動かす。ギア機構部72によって、第1ラック19および第2ラック33が動くことでプランジャー保持部18が前後移動して、プランジャー14の押し込み、引き出しを行う。このような構成により、変換ギア84が大きくなっても、モータ22の位置をシリンダー固定部16より下方に移動させることなく、モータ22をシリンダー固定部16の直下に配置することができる。よって、図9図10に示すシリンジ駆動装置71において、握り手部17がシリンダー固定部16の下面を支持し、且つ支持パッド部23がシリンダー固定部16またはギア機構部72の少なくとも一方の下面を支持することができる。このような構成とすることで、プランジャー保持部18の押し込み、引き出しをする力が大きくなっても、シリンジ駆動装置71は、握り手部17および支持パッド部23の2点で支持されるので、片手であっても安定した保持ができる。さらに、シリンダー固定部16の近くで握り手部17を握ることができるので照準決めが行いやすい。

0078

本発明により、片手持ちであっても安定した保持が行われるシリンジ駆動装置を得て、薬剤混合作業を効率化することができる。したがって、病院等での使用に有用である。

0079

11,71シリンジ駆動装置
12 領域
13シリンジ
14プランジャー
15シリンダー
16 シリンダー固定部
16a 第1シリンダー保持部
16b 第2シリンダー保持部
16c 底部
17握り手部
18 プランジャー保持部
19 第1ラック
21,72ギア機構部
22モータ
23支持パッド部
24注液口
25バッテリー部
26LED
30 シリンジ駆動部
31ガイド壁
32 操作スイッチ
33 第2ラック
34収納部
35操作手
36人差し指
37保護リング
38 手の側部
39シリンジ針
40薬瓶
41 固定手
42 手のひらの下部
51,81駆動歯車
52,84変換ギア
53,85回転軸
54,55,86,87 小型ピニオン
56基台部
57,58,88,89 大型ピニオン
82 第1ギア
83 第2ギア

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