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技術 車両用エンジンのターボ過給装置

出願人 マツダ株式会社
発明者 丹羽靖末國栄之介旗生篤宏西坂聡
出願日 2010年6月30日 (10年5ヶ月経過) 出願番号 2010-149948
公開日 2012年1月19日 (8年10ヶ月経過) 公開番号 2012-012990
状態 特許登録済
技術分野 過給機
主要キーワード 作動振動 コンプレッサ接続 直交側 後側側壁 前方下がり 耐熱性合成ゴム 導入性能 サクション通路
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2012年1月19日)のものです。
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図面 (19)

課題

解決手段

第1ターボ過給機7と、第2ターボ過給機8と、タービン間通路41と、第1バイパス通路43と、このバイパス通路を開閉可能なレギュレートバルブ44を備え、第1過給機タービンシャフトと第2過給機タービンシャフトが略平行に配置され、タービン間通路は、第1,第2過給機タービンシャフトの軸方向から視て第1過給機タービンの排出部から第2ターボ過給機側へ略ストレートに延びて第2過給機タービンの外周部に接線方向から連なるように接続され、タービン間通路と第1バイパス通路は、第1,第2過給機タービンシャフトの軸方向に隣接状に配設され且つ一体的に形成されている。

概要

背景

従来、ディーゼルエンジンでは、圧縮行程における圧縮比の低下により各軸受部等の機械抵抗を低減して燃費の向上を図ることができ、また、圧縮比の減少により燃焼温度を低下させて排気に含まれるNoxを低減できることが知られている。しかし、前述のように圧縮比を低下させた場合、エンジン出力の低下を招く。そこで、圧縮比を低下しつつエンジン出力の低下を改善する有効な手段として、エンジンから排出される排気の運動エネルギーを利用して吸気過給するターボ過給装置が広く採用されている。

このターボ過給装置には、主として低速低負荷時に吸気を過給する小型ターボ過給機と、主として高速高負荷時に吸気を過給する大型ターボ過給機を備え、エンジンの運転状態に応じて小型ターボ過給機の過給特性を切替え可能なシーケンシャル型ターボ過給装置が存在している。

特許文献1のターボ過給装置は、大容量の第1ターボ過給機と、この第1ターボ過給機より高い位置に配置された小容量の第2ターボ過給機をエンジンの一側壁に備え、第1過給機コンプレッサの下流側に第2過給機コンプレッサを配置し、冷却液クーラ上流側且つ第1過給機コンプレッサと第2過給機コンプレッサの間の位置にインタークーラを配置している。これにより、インタークーラと第2過給機コンプレッサの間の吸入空気配管を短く抑え、配置スペースを節約している。

ディーゼルエンジンには、排気を浄化するために大型の排気フィルタ装置、例えばDPF(ディーゼルパティキュレートフィルタ)が設けられるため、小型ターボ過給機及び大型ターボ過給機に加えて排気フィルタ装置を含めた配置レイアウトが提案されている。
特許文献2のターボ過給装置は、小型ターボ過給機と、大型ターボ過給機と、この大型ターボ過給機タービン出口に接続されたDPFをエンジンの一側壁に備え、大型ターボ過給機を小型ターボ過給機よりも下方にオフセットして配置し、DPFを小型ターボ過給機の下方且つ大型ターボ過給機と略同じ高さ位置に配置すると共にその排気導入口が大型ターボ過給機タービン側に開口するように配置している。これにより、DPF、小型ターボ過給機及び大型ターボ過給機等をエンジンの一側壁側にコンパクトに配置でき、また、排気エネルギー損失が少なく且つ温度の高い排気を得ることができ、過給性能及びDPFの再生効率を向上している。

概要

シーケンシャル型ターボ過給機において、エンジン周辺レイアウトをコンパクト化できるターボ過給装置を提供すること。第1ターボ過給機7と、第2ターボ過給機8と、タービン間通路41と、第1バイパス通路43と、このバイパス通路を開閉可能なレギュレートバルブ44を備え、第1過給機タービンシャフトと第2過給機タービンシャフトが略平行に配置され、タービン間通路は、第1,第2過給機タービンシャフトの軸方向から視て第1過給機タービンの排出部から第2ターボ過給機側へ略ストレートに延びて第2過給機タービンの外周部に接線方向から連なるように接続され、タービン間通路と第1バイパス通路は、第1,第2過給機タービンシャフトの軸方向に隣接状に配設され且つ一体的に形成されている。

目的

本発明の目的は、シーケンシャル型ターボ過給機装置において、外気放熱される排気の熱エネルギーを抑制可能な車両用エンジンのターボ過給装置、第2過給機タービンへの排気導入性能を維持しつつエンジン周辺のレイアウトをコンパクト化できる車両用エンジンのターボ過給装置等を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
2件

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請求項1

第1ターボ過給機と、第2ターボ過給機と、前記第1過給機タービンの排出部から第2過給機タービンの導入部まで接続するタービン間通路と、前記第1過給機タービンの導入通路とタービン間通路を接続するバイパス通路と、このバイパス通路を開閉可能な制御弁を備えた車両用エンジンターボ過給装置において、前記第1過給機タービンシャフトと第2過給機タービンシャフトが略平行に配置され、前記タービン間通路は、前記タービンシャフトの軸方向から視て前記第1過給機タービンの排出部から第2ターボ過給機側へ略ストレートに延びて第2過給機タービンの外周部に接線方向から連なるように接続され、前記タービン間通路とバイパス通路は、前記タービンシャフトの軸方向に隣接状に配設され且つ一体的に形成されたことを特徴とする車両用エンジンのターボ過給装置。

請求項2

前記タービン間通路とバイパス通路と第1過給機タービンの導入通路が一体的な排気通路ユニットに構成され、前記排気通路ユニットは、前記第1ターボ過給機側の第1ユニット部と第2ターボ過給機側の第2ユニット部を備え、前記第1ユニット部にエンジンから第1過給機タービンへ排気を送る導入通路とエンジンから第2過給機タービンへ排気を送る排気通路の一部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の車両用エンジンのターボ過給装置。

請求項3

前記第1過給機タービンは第2過給機タービンの下方位置に配置されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用エンジンのターボ過給装置。

請求項4

前記第1ユニット部と第2ユニット部の接続部分に前記制御弁を設けたことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の車両用エンジンのターボ過給装置。

請求項5

前記制御弁はバタフライ弁であることを特徴とする請求項4に記載の車両用エンジンのターボ過給装置。

請求項6

前記接続部分において前記第1ユニット部と第2ユニット部とを中間部材を介して連結し、この中間部材に前記制御弁を配置したバイパス通路の一部とタービン間通路の一部を形成したことを特徴とする請求項4又は5に記載の車両用エンジンのターボ過給装置。

請求項7

前記第2過給機タービン側におけるタービン間通路の横断面形状を扁平状に形成すると共に、この断面の長軸が前記第2過給機タービンシャフトと略直交するように構成したことを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の車両用エンジンのターボ過給装置。

技術分野

0001

本発明は、車両用エンジンターボ過給装置に関し、特に第1ターボ過給機とこの第1ターボ過給機に対して直列状に配置された第2ターボ過給機を備えた車両用エンジンのターボ過給装置に関する。

背景技術

0002

従来、ディーゼルエンジンでは、圧縮行程における圧縮比の低下により各軸受部等の機械抵抗を低減して燃費の向上を図ることができ、また、圧縮比の減少により燃焼温度を低下させて排気に含まれるNoxを低減できることが知られている。しかし、前述のように圧縮比を低下させた場合、エンジン出力の低下を招く。そこで、圧縮比を低下しつつエンジン出力の低下を改善する有効な手段として、エンジンから排出される排気の運動エネルギーを利用して吸気過給するターボ過給装置が広く採用されている。

0003

このターボ過給装置には、主として低速低負荷時に吸気を過給する小型ターボ過給機と、主として高速高負荷時に吸気を過給する大型ターボ過給機を備え、エンジンの運転状態に応じて小型ターボ過給機の過給特性を切替え可能なシーケンシャル型ターボ過給装置が存在している。

0004

特許文献1のターボ過給装置は、大容量の第1ターボ過給機と、この第1ターボ過給機より高い位置に配置された小容量の第2ターボ過給機をエンジンの一側壁に備え、第1過給機コンプレッサの下流側に第2過給機コンプレッサを配置し、冷却液クーラ上流側且つ第1過給機コンプレッサと第2過給機コンプレッサの間の位置にインタークーラを配置している。これにより、インタークーラと第2過給機コンプレッサの間の吸入空気配管を短く抑え、配置スペースを節約している。

0005

ディーゼルエンジンには、排気を浄化するために大型の排気フィルタ装置、例えばDPF(ディーゼルパティキュレートフィルタ)が設けられるため、小型ターボ過給機及び大型ターボ過給機に加えて排気フィルタ装置を含めた配置レイアウトが提案されている。
特許文献2のターボ過給装置は、小型ターボ過給機と、大型ターボ過給機と、この大型ターボ過給機タービン出口に接続されたDPFをエンジンの一側壁に備え、大型ターボ過給機を小型ターボ過給機よりも下方にオフセットして配置し、DPFを小型ターボ過給機の下方且つ大型ターボ過給機と略同じ高さ位置に配置すると共にその排気導入口が大型ターボ過給機タービン側に開口するように配置している。これにより、DPF、小型ターボ過給機及び大型ターボ過給機等をエンジンの一側壁側にコンパクトに配置でき、また、排気エネルギー損失が少なく且つ温度の高い排気を得ることができ、過給性能及びDPFの再生効率を向上している。

先行技術

0006

特開2003−239752号公報
特開2006−70878号公報

発明が解決しようとする課題

0007

特許文献1のターボ過給装置では、大型の第1ターボ過給機と小型の第2ターボ過給機を上下2段配置したことにより吸気配管の短縮化を図ることができる。エンジン周辺にはDPF等の大型部品が装着されるため、吸気配管以外に排気配管排気系部品等のレイアウト性も要求される。しかし、特許文献1には、DPF等の排気フィルタ装置や排気配管等の排気系部品の具体的なレイアウトについての開示は存在していない。

0008

特許文献2のターボ過給装置では、エンジン後方に配置用スペースを形成し、この配置用スペースを利用して過給エア管配管することができる。しかし、小型過給機タービンの排出部から大型過給機タービンの導入部まで接続するタービン間通路が小型過給機タービンを迂回して小型過給機タービンの上方位置に配置されているため、タービン間通路が略コ字状に形成され通路長が長くなる虞がある。このようにタービン間通路が長い場合、排気の熱エネルギー外気放熱され、排気の運動エネルギー低下に起因して過給効率の低下、DPFの再生効率の低下、触媒活性遅れ等の問題が懸念される。

0009

本発明の目的は、シーケンシャル型ターボ過給機装置において、外気へ放熱される排気の熱エネルギーを抑制可能な車両用エンジンのターボ過給装置、第2過給機タービンへの排気導入性能を維持しつつエンジン周辺のレイアウトをコンパクト化できる車両用エンジンのターボ過給装置等を提供することである。

課題を解決するための手段

0010

請求項1の車両用エンジンのターボ過給装置は、第1ターボ過給機と、第2ターボ過給機と、前記第1過給機タービンの排出部から第2過給機タービンの導入部まで接続するタービン間通路と、前記第1過給機タービンの導入通路とタービン間通路を接続するバイパス通路と、このバイパス通路を開閉可能な制御弁を備えた車両用エンジンのターボ過給装置において、前記第1過給機タービンシャフトと第2過給機タービンシャフトが略平行に配置され、前記タービン間通路は、前記タービンシャフトの軸方向から視て前記第1過給機タービンの排出部から第2ターボ過給機側へ略ストレートに延びて第2過給機タービンの外周部に接線方向から連なるように接続され、前記タービン間通路とバイパス通路は、前記タービンシャフトの軸方向に隣接状に配設され且つ一体的に形成されたことを特徴としている。

0011

この車両用エンジンのターボ過給装置においては、前記第1過給機タービンシャフトと第2過給機タービンシャフトを略平行に配置して、前記タービン間通路が前記タービンシャフトの軸方向から視て前記第1過給機タービンの排出部から第2ターボ過給機側へ略ストレートに延びているため、前記第1過給機タービンの排出部から第2過給機タービンの導入部までを短距離の通路長で接続することができる。

0012

請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記タービン間通路とバイパス通路と第1過給機タービンの導入通路が一体的な排気通路ユニットに構成され、前記排気通路ユニットは、前記第1ターボ過給機側の第1ユニット部と第2ターボ過給機側の第2ユニット部を備え、前記第1ユニット部にエンジンから第1過給機タービンへ排気を送る導入通路とエンジンから第2過給機タービンへ排気を送る排気通路の一部を設けたことを特徴としている。

0013

請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、前記第1過給機タービンは第2過給機タービンの下方位置に配置されたことを特徴としている。
請求項4の発明は、請求項1〜3の何れか1項の発明において、前記第1ユニット部と第2ユニット部の接続部分に前記制御弁を設けたことを特徴としている。
請求項5の発明は、請求項4の発明において、前記制御弁はバタフライ弁であることを特徴としている。

0014

請求項6の発明は、請求項4又は5の発明において、前記接続部分において前記第1ユニット部と第2ユニット部とを中間部材を介して連結し、この中間部材に前記制御弁を配置したバイパス通路の一部とタービン間通路の一部を形成したことを特徴としている。
請求項7の発明は、請求項1〜6の何れか1項の発明において、前記第2過給機タービン側におけるタービン間通路の横断面形状を扁平状に形成すると共に、この断面の長軸が前記第2過給機タービンシャフトと略直交するように構成したことを特徴としている。

発明の効果

0015

請求項1の発明によれば、第1過給機タービンシャフトと第2過給機タービンシャフトを略平行に配置して、タービン間通路がタービンシャフトの軸方向から視て第1過給機タービンの排出部から第2ターボ過給機側へ略ストレート状に延びるため、第1過給機タービンの排出部から第2過給機タービンの導入部までを短距離の通路長で接続することができ、外気へ放熱される排気の熱エネルギーを抑制することができる。それ故、第2ターボ過給機による過給効率の増加や、排気側下流にDPFや触媒等を装備している場合、DPFの再生効率向上及び触媒の早期活性化を図ることができる。また、タービン間通路が第2過給機タービンの外周部に接線方向から連なるように接続され、タービン間通路とバイパス通路がタービンシャフトの軸方向に隣接状に配設され且つ一体的に形成されているため、第2過給機タービンへの排気導入性能を高く維持できると共に、第1ターボ過給機と第2ターボ過給機の間の通路長を短縮化してエンジン周辺のレイアウトをコンパクト化でき、これに伴い軽量化と製造コスト低減を図ることができる。

0016

請求項2の発明によれば、第1ターボ過給機と第2ターボ過給機の間の通路ユニット化しているため、第1,第2ターボ過給機エンジンに対する支持を容易化でき、メインテナンス時の作業効率を向上できる。
請求項3の発明によれば、エンジンの側壁に沿って第1ターボ過給機と第2ターボ過給機を上下に配置することができ、エンジン周辺のレイアウト性を維持しながら第1,第2ターボ過給機のエンジンに対する支持強度を増すことができる。
請求項4の発明によれば、排気通路ユニットに対する制御弁の組付け性と制御弁のメインテナンス性を確保することができる。

0017

請求項5の発明によれば、制御弁の開度調節を細かく制御することができ、過給の調節を精度よく制御できる。
請求項6の発明によれば、簡単な構成で排気通路ユニットに対する制御弁の組付け性と制御弁のメインテナンス性を確保することができる。
請求項7の発明によれば、第2過給機タービンに対して排気導入効率を増すことができる。

図面の簡単な説明

0018

本発明に係る車両用エンジンのターボ過給装置を車両後方から視た正面図である。
エンジンの車両上方から視た平面図である。
エンジンの右側面図である。
吸気通路ユニットと排気通路ユニットを車両後方から視た正面図である。
吸気通路ユニットと排気通路ユニットを右側方から視た側面図である。
排気通路ユニットの斜視図である。
第1ユニット部と第2ユニット部の斜視図である。
中間部材の斜視図である。
吸気及び排気の流れを概略的に示す概略図である。
運転モード切替制御マップである。
各運転モードにおけるバルブ開閉状態を示す表である
本実施例に係る潤滑油通路を示す斜視図である。
潤滑油通路を示す正面図である。
潤滑油通路を示す左側面図ある。
本実施例に係る冷却水通路を示す斜視図である。
冷却水通路を示す正面図である。
冷却水通路を示す左側面図である。
冷却水通路を車両上方から視た平面図である。

0019

以下、本発明を実施するための形態について実施例に基づいて説明する。
尚、以下の実施例において、車両の前後方向を前後方向とし、車両後方から視て左右方向を左右方向として説明する。

0020

以下、本発明の実施例1について図1図18に基づいて説明する。
図1図3に示すように、直列4気筒ディーゼルエンジン1は、シリンダブロック2と、このシリンダブロック2の上部に配設されるシリンダヘッド3と、このシリンダヘッド3の上部を覆うシリンダヘッドカバー4と、シリンダブロック2の左側端部に配設される変速機ユニット5等を備えている。

0021

エンジン1は、クランクシャフト(図示略)方向が車両の車軸方向になるように横置きに配置され、吸気ポート3aが車両前側、排気ポ—ト3bが車両後側になるよう配置されている。このエンジン1は、圧縮行程における圧縮比が、通常のディーゼルエンジンの圧縮比に比べて低く、例えば圧縮比が14前後に制御されるよう構成されている。変速機ユニット5は、ユニットを覆うトランスファーケース(図示略)を備え、このトランスファーケースは、エンジン1の後側側壁よりも車両後方に張り出している。

0022

図1図3図9に示すように、エンジン1の吸気系は、吸気中ダスト等を除去するエアクリーナ6と、主として低速時に吸気を過給する小容量の第1ターボ過給機7の第1過給機コンプレッサ7aと、主として中高速時に吸気を過給する第1ターボ過給機7より容量の大きな第2ターボ過給機8の第2過給機コンプレッサ8aと、加圧により高温となった吸気を冷却するインタークーラ9と、吸気をエンジン1の各吸気ポート3aへ導く吸気マニホールド10等を備えている。

0023

図4図9に示すように、第1ターボ過給機7は、第1過給機コンプレッサ7aと、第1過給機タービン7bと、第1過給機コンプレッサ7aと第1過給機タービン7bを同期回転可能に連結する第1過給機タービンシャフト7cと、第1過給機コンプレッサ7aの外周を覆う第1コンプレッサハウジング21と、第1過給機タービン7bの外周を覆う第1タービンハウジング22と、第1過給機タービンシャフト7cを回転自在に軸支し且つ第1過給機タービンシャフト7cの外周を覆う第1センタハウジング23等を備えている。第1センタハウジング23が第1コンプレッサハウジング21と第1タービンハウジング22を一体的に連結している。図1に示すように、第1ターボ過給機7は、第1過給機タービンシャフト7cがエンジン1のクランクシャフトに略平行となるようエンジン1の後側に配置されている。

0024

第2ターボ過給機8は、第2過給機コンプレッサ8aと、第2過給機タービン8bと、第2過給機コンプレッサ8aと第2過給機タービン8bを同期回転可能に連結する第2過給機タービンシャフト8cと、第2過給機コンプレッサ8aの外周を覆う第2コンプレッサハウジング31と、第2過給機タービン8bの外周を覆う第2タービンハウジング32と、第2過給機タービンシャフト8cを回転自在に軸支し且つ第2過給機タービンシャフト8cの外周を覆う第2センタハウジング33等を備えている。第2センタハウジング33が第2コンプレッサハウジング31と第2タービンハウジング32を一体的に連結している。図1に示すように、第2ターボ過給機8は、第1ターボ過給機7の鉛直上方位置に配置され、第2過給機タービンシャフト8cがエンジン1のクランクシャフトに略平行となるようエンジン1の後側に配置されている。

0025

図4図9に示すように、第2過給機コンプレッサ8aの導入部にはエアクリーナ6から延びる吸気流入通路14が接続されている。第2過給機コンプレッサ8aの排出部と第1過給機コンプレッサ7aの導入部はコンプレッサ接続通路15により接続されている。コンプレッサ接続通路15の途中部からインタークーラ9を介して吸気マニホールド10へ吸気を送る吸気送り通路16が分岐している。吸気送り通路16の内部には、吸気カットバルブ17が設けられている。この吸気カットバルブ17は、スイングバルブにより構成され、アクチュエータ17aにより駆動されるよう形成されている。第1過給機コンプレッサ7aの排出部には、コンプレッサ下流通路18が接続されている。このコンプレッサ下流通路18は、吸気カットバルブ17の下流側位置にて吸気送り通路16へ接続されている。

0026

図4に示すように、第1コンプレッサハウジング21と、第2コンプレッサハウジング31と、コンプレッサ接続通路15と、吸気送り通路16の一部と、コンプレッサ下流通路18の一部により一体的な吸気通路ユニット49が形成されている。吸気通路ユニット49は、靭性の高い金属材料、例えばアルミ合金鋳造成形品として形成されている。また、性能条件により、鋳造成形品の熱処理を省略しても良い。

0027

図1図3図9に示すように、エンジン1の排気系は、各排気ポ—ト3bから排気を導いて1つに集合させる排気マニホールド11と、排気エネルギーにより駆動される第1ターボ過給機7の第1過給機タービン7bと、同様に排気エネルギーにより駆動される第2ターボ過給機8の第2過給機タービン8bと、排気浄化装置12と、排気の一部を吸気マニホールド10へ還流させるためのEGR管13等を備えている。排気マニホールド11は、シリンダヘッド3内部にて各排気ポ—ト3bを合流するように形成され、排気マニホールド11の下流端部には第1ターボ過給機7を接続するためフランジ11aが形成されている。

0028

第1ターボ過給機7と第2ターボ過給機8は、エンジン1に対してフランジ11aを挟むように上下2段に配置され、第1過給機タービン7bの排出部と第2過給機タービン8bの排出部がエンジン1のクランクシャフト方向右側に配置されている。
第1ターボ過給機7は、シリンダブロック2の上部における左側位置且つフランジ11aの下側位置に配置され、第2ターボ過給機8は、シリンダヘッドカバー4における左側位置且つフランジ11aの上側位置に配置されている。第1ターボ過給機7と第2ターボ過給機8は、シリンダヘッド3の後側側壁から突出した取付部3g(図13図15図16参照)にボルト固定されている。

0029

図4図9に示すように、エンジン1の排気系には、第1過給機タービン7bの排出部から第2過給機タービン8bの導入部まで接続するタービン間通路41と、排気マニホールド11のフランジ11aと接続され排気を第1過給機タービン7bの導入部に導入可能な導入通路42と、この導入通路42とタービン間通路41を接続する第1バイパス通路43と、この第1バイパス通路43を開閉可能なレギュレートバルブ44(制御弁)等が設けられている。レギュレートバルブ44は、バタフライバルブにより構成され、アクチュエータ44aにより駆動されるよう形成されている。

0030

図5図6に示すように、タービン間通路41は、タービンシャフト7c,8cの軸方向から視て第1過給機タービン7bの排出部(軸心位置)から第2ターボ過給機8側(上方側)へ略ストレート状に延びて第2過給機タービン8bの外周部に接線方向から連なるように接続されている。これにより、第1過給機タービン7bの排出部から第2過給機タービン8bの導入部までを短距離の通路長で接続することができ、排気の通路抵抗を低減しつつ外気へ放熱される排気の熱エネルギーを抑制することができる。

0031

図4図6に示すように、タービン間通路41と第1バイパス通路43は、タービンシャフト7c,8cの軸方向に隣接状に配設され且つ一体的に形成されている。
図7図8に示すように、第2過給機タービン8側におけるタービン間通路41の横断面形状は扁平状に形成され、この断面の長軸が第2過給機タービンシャフト8cと略直交するように形成されている。タービン間通路41の横断面形状は、第1過給機タービン7bの排出部近傍の短軸より第2過給機タービン8bの導入部近傍の短軸が短く、第1過給機タービン7bの排出部近傍の長軸より第2過給機タービン8bの導入部近傍の長軸が長くなるよう形成されている。これにより、排気の通路抵抗を低減でき、排気の運動エネルギーを減少することなく第2過給機タービン8bへ排気を供給することができる。第1バイパス通路43は略円状に形成されている。

0032

図4図6に示すように、第1タービンハウジング22と、第2タービンハウジング32と、タービン間通路41と、第1バイパス通路43と、第1過給機タービン23の導入通路42により一体的な排気通路ユニット50が形成されている。排気通路ユニット50には、第1ターボ過給機7側の第1ユニット部51と、第2ターボ過給機8側の第2ユニット部52と、第1ユニット部51と第2ユニット部52の接続部分に介装される中間部材53が設けられている。排気通路ユニット50は、熱膨張率が低く温間耐力耐酸化性が高い金属材料、例えばSi−Mo−Cr系Feによる鋳造成形品として形成されている。

0033

図4図7に示すように、第1ユニット部51には、第1タービンハウジング22と、エンジン1から第1過給機タービン7bを介して第2過給機タービン8bへ排気を送るタービン間通路41の一部と、エンジン1から第1過給機タービン7bへ排気を送る導入通路42と、エンジン1から第2過給機タービン8bへ排気を送る第1バイパス通路43の一部が一体的に形成されている。図4に示すように、第1ユニット部51の前側には、上下左右の4箇所にボルト穴を有するフランジ部51aが形成され、吸気通路ユニット49と排気通路ユニット50はシリンダヘッド3の取付部3gにフランジ部51aを介してボルトにより取付けられる。

0034

第2ユニット部52には、第2タービンハウジング32と、エンジン1から第1過給機タービン7bを介して第2過給機タービン8bへ排気を送るタービン間通路41の一部と、エンジン1から第2過給機タービン8bへ排気を送る第1バイパス通路43の一部が一体的に形成されている。

0035

図8に示すように、第1ユニット部51と第2ユニット部52の接続部分に介装される中間部材53には、レギュレートバルブ44が回転自在に枢支され、第1バイパス通路43の一部とタービン間通路41の一部が形成されている。第1ユニット部51と第2ユニット部52と中間部材53の外縁部には、夫々3箇所のボルト穴が形成されており、ボルトにより排気通路ユニット50として一体的に締結固定される。第1バイパス通路43の内周面の一部には、レギュレートバルブ44の軸直交側外縁部に対応してレギュレートバルブ44の着座部が形成されている。これにより、レギュレートバルブ44は全閉状態から所定開角度、例えば80度までリニア開角度調整することができ、アクチュエータ44aにより第1バイパス通路43の排気流量を細かく調整することができる。

0036

図1図3図9に示すように、第2過給機タービン8bの排出部から右側へ延びて排気浄化装置12と接続するタービン下流通路45が設けられている。第2過給機タービン8bの導入部とタービン下流通路45の間には第2バイパス通路46が形成されている。第2バイパス通路46の内部には、ウエストゲートバルブ47が設けられている。このウエストゲートバルブ47は、スイングバルブにより構成され、アクチュエータ47aにより駆動可能に形成されている。

0037

排気浄化装置12は、エンジン1の後側側壁に対して右側位置、即ち第1ターボ過給機7と第2ターボ過給機8に対して右側位置に隣接配置され、排気入口が第2過給機タービン8bの排出部と略同じ高さ位置、排気出口が第1ターボ過給機7よりも下側位置になるよう竪置き配置されている。排気浄化装置12は、酸化触媒12aと、酸化触媒12aの下流側に配置されたDPF(ディーゼルパティキュレートフィルタ)12bをインシュレータ被覆して一体的に収容している。排気浄化装置12は、上端部がシリンダヘッドカバー4に固定された上ブラケット19に支持され、下端部がシリンダブロック2に固定された下ブラケット20に支持されている。尚、DPF12bは、単にを除去するフィルタに限られず、フィルタに触媒を担持させたものであっても良い。

0038

次に、図9図11に基づき、第1,第2ターボ過給機7,8の制御について説明する。
図10の制御マップに示すように、本エンジン1は、車両の走行状態に応じて、低速モードM1、中速モードM2、中高速モードM3、高速モードM4に制御され、始動時モードM0を加えて5つの運転モードM0〜M4によりエンジン1に対する吸気及び排気を制御している。エンジン1の制御部(図示略)が各車載センサ検出値に基づき運転モードM0〜M4を判定し、図11に示す表により吸気カットバルブ17、レギュレートバルブ44及びウエストゲートバルブ47を制御している。

0039

エンジン始動時の始動時モードM0では、吸気カットバルブ17を閉作動、レギュレートバルブ44及びウエストゲートバルブ47を開作動制御する。
図9に示すように、エンジン1の排気は、排気ポート3b、排気マニホールド11を通過し、導入通路42へ導かれる。このとき、レギュレートバルブ44が開作動しているため、排気は第1バイパス通路43を通過し、第1過給機タービン7bをバイパスする。第1過給機タービン7bをバイパスした排気は、ウエストゲートバルブ47が開作動しているため、第2過給機タービン8bをバイパスして排気浄化装置12へ送り込まれる。これにより、運動エネルギーの損失が少なく温度の高い排気を排気浄化装置12に導入することができる。尚、第1過給機コンプレッサ7aと第2過給機コンプレッサ8aが作動していないため、吸気は過給されない。

0040

低速モードM1では、吸気カットバルブ17、レギュレートバルブ44及びウエストゲートバルブ47を閉作動制御する。エンジン1の排気は、レギュレートバルブ44が閉作動しているため、第1過給機タービン7bと第2過給機タービン8bを回動して排気浄化装置12へ送り込まれる。吸気ポート3aには、第1過給機コンプレッサ7aと第2過給機コンプレッサ7bにより過給された吸気が供給される。これにより、低速時の小さな排気運動エネルギーであっても過給効果を得ることができる。

0041

中速モードM2では、吸気カットバルブ17及びウエストゲートバルブ47を閉作動、レギュレートバルブ44を調整制御する。レギュレートバルブ44の開度は、エンジンスピートが高い程、またエンジントルクが高い程大きくなるように角度制御されている。
レギュレートバルブ44が運転状態に応じて角度制御されているため、排気の一部が第1過給機タービン7bと第2過給機タービン8bを回動し、排気の残部が第1過給機タービン7bと第2過給機タービン8bをバイパスして排気浄化装置12へ送り込まれる。吸気ポート3aには、第1過給機コンプレッサ7aと第2過給機コンプレッサ8aにより過給された吸気が供給される。これにより、第1過給機コンプレッサ7aの過給効率と排気抵抗の低減とを両立することができる。

0042

中高速モードM3では、吸気カットバルブ17及びレギュレートバルブ44を開作動、ウエストゲートバルブ47を閉作動制御する。
エンジン1の排気は、第1過給機タービン7bをバイパスし、第1バイパス通路43を通過して第2過給機タービン8bを回動した後、排気浄化装置12へ送り込まれる。吸気ポート3aには、第2過給機コンプレッサ8aにより過給された吸気が供給される。

0043

高速モードM4では、吸気カットバルブ17及びレギュレートバルブ44を開作動、ウエストゲートバルブ47を調整制御する。ウエストゲートバルブ47は、エンジンスピートが所定値以上、またエンジントルクが所定値以上のとき開作動するように制御される。
ウエストゲートバルブ47が運転状態に応じて調整制御されているため、第1過給機タービン7bをバイパスした排気の一部が第2過給機タービン8bを回動し、排気の残部が第2過給機タービン8bをバイパスして排気浄化装置12へ送り込まれる。吸気ポート3aには、第2過給機コンプレッサ7bにより過給された吸気が供給される。これにより、第2過給機コンプレッサ8aの過給効率を確保しつつ、吸排気抵抗を低減することができる。

0044

次に、図1図12図14に基づき、本実施例に係る潤滑装置について説明する。
図13に示すように、シリンダヘッド3の内部には、左右方向に延びるオイルギャラリ3cが形成されている。エンジン1の潤滑油は、シリンダブロック2に設けられたオイルポンプ(図示略)から夫々の潤滑部位オイル通路を介して供給される。オイルポンプからシリンダヘッド3に供給された潤滑油は、オイルギャラリ3cから各カムシャフト用軸受部等に供給されている。

0045

第1ターボ過給機7の第1センタハウジング23の内部には、第1過給機タービンシャフト7cと軸受部分の間に潤滑油を貯留するオイル貯留部(図示略)が形成されている。また、第1センタハウジング23と同様に、第2ターボ過給機8の第2センタハウジング33の内部には、第2過給機タービンシャフト8cと軸受部分の間に潤滑油を貯留するオイル貯留部(図示略)が形成されている。第1,第2過給機タービンシャフト用の潤滑油は、シリンダヘッド3からオイル分配器60を介して第1,第2センタハウジング23,33に供給され、使用済後の潤滑油はシリンダブロック2の後側側壁中段且つ左側位置に形成されたオイル還流部2aに還流される。

0046

オイル分配器60は、シリンダブロック2の後側上部且つ左側端部の左側位置に配置されている。オイル分配器60は、シリンダヘッド3のオイルギャラリ3cの左側端部に連通されたオイル取出し部3dとオイル供給通路61により接続されている。金属製のオイル供給通路61は、オイル取出し部3dから下方に延設された後、車両後方左側へ屈曲されてオイル分配器60に接続されている。それ故、第1,第2ターボ過給機7,8のオイル供給通路の数よりエンジン側接続部としてのオイル取出し部3dの数を減少させることができる。

0047

第1センタハウジング23には、オイル分配器60から潤滑油を導入する第1供給通路24と、第1センタハウジング23から潤滑油を排出する第1リターン通路25等が設けられている。第2センタハウジング33には、オイル分配器60から潤滑油を導入する第2供給通路34と、潤滑油を排出する第2リターン通路35等が設けられている。図1に示すように、第1リターン通路25と第2リターン通路35は、排気浄化装置12の左側位置に配置されている。

0048

図12図13に示すように、金属パイプ製の第1供給通路24は、オイル分配器60から第1過給機タービンシャフト7c方向右側へ延びると共に上方へ湾曲した後、第1センタハウジング23の下面に接続されている。金属パイプ製の第1リターン通路25は、第1供給通路24よりも大径に形成され、途中部分で第1センタハウジング23側の第1上流リターン通路25aと、オイル還流部2a側の第1下流リターン通路25bとに分割形成されている。

0049

第1上流リターン通路25aは、上端部が第1センタハウジング23の下面に接続され、この下面から前方下がり傾斜状に設けられている。第1下流リターン通路25bの下端部は、後述する合流部62により第2リターン通路35へ合流するよう接続されている。
第1上流リターン通路25aの下端部と第1下流リターン通路25bの上端部は、耐熱性合成ゴム製のフレキシブルホース63によって接続されている。これにより、第1上流リターン通路25aの下端部と第1下流リターン通路25bの上端部に位置ずれ誤差が生じてもフレキシブルホース63により吸収することができる。また、第1リターン通路25の短縮化に伴いフレキシブルホース63が短縮化できるため、高温に晒される表面積を最小化でき、フレキシブルホース63の熱害を抑えつつ第1ターボ過給機7とエンジン1の振動変位を吸収でき、第1,第2ターボ過給機7,8の位置ずれを吸収することができる。

0050

金属パイプ製の第2供給通路34は、オイル分配器60から第2過給機タービンシャフト8c方向右側且つ上側へ延びると共に前方へ湾曲した後、第2センタハウジング33の上面に接続されている。金属パイプ製の第2リターン通路35は、第2供給通路34よりも大径に形成され、第1リターン通路25と排気浄化装置12の間の位置に配置されている。第2リターン通路35は、第2センタハウジング33の下面から下方に延び、その下端部がオイル還流部2aに接続されている。第2リターン通路35の下側部分には、蛇腹状の振動吸収部35aが形成されている。これにより、第2リターン通路35全体を耐熱性の高い金属で形成しても、蛇腹状の振動吸収部35aにより第2ターボ過給機8とエンジンの固有振動相違に伴う振動変位を吸収することができる。

0051

第2リターン通路35の下端部には、第1下流リターン通路25bを合流させる金属製の合流部62が設けられ、合流部62の下端部とオイル還流部2aが連結されている。
第2センタハウジング33から合流部62までの第2リターン通路35の通路長は、第1センタハウジング23から合流部62までの第1リターン通路25の通路長よりも長く形成されている。ここで、第1リターン通路25の通路長は、第1上流リターン通路25aと第1下流リターン通路25bとフレキシブルホース63によって形成された通路長である。これにより、第1,第2ターボ過給機7,8の第1,第2リターン通路25,35の数よりオイル還流部2aの数を減少させることができ、小さなスペースで第1,第2リターン通路25,35をエンジン側壁に接続することができ、エンジン1周辺のレイアウト自由度を拡大することができる。しかも、第2リターン通路35のみをエンジン側壁に接続させるため、第1ターボ過給機7のエンジン1に対する位置ずれが第2リターン通路35の接続に影響を与えることなく、第2リターン通路35の組付け誤差を最小限に抑えることができる。

0052

次に、図15図18に基づき、本実施例に係る冷却装置について説明する。
図18に示すように、エンジン1の冷却水は、シリンダブロック2の前側側壁に設けられたウォータポンプ70から冷却が必要な夫々の部位に冷却水通路を介して供給される。ウォータポンプ70からシリンダブロック2を介してシリンダヘッド3に供給された冷却水は、シリンダヘッド3内部に形成されたウォータジャケット(図示略)を循環して冷却が必要な部位を冷却する。昇温された冷却水は、エンジン1の前側位置に配置されたラジエータ71に送られ、走行風熱交換することにより水温が低下された後、ウォータポンプ70に還流される。

0053

ラジエータ71は、冷却水が流れる縦方向径路放熱フィンが多数形成されたコア71aと、このコア71aの上方に設けられたアッパータンク71bと、コア71aの下方に設けられたロアタンク71c等を備えている。シリンダヘッド3とアッパータンク71bはサクション通路(図示略)により接続され、ロアタンク71cとウォータポンプ70のサクション側である冷却水導入部(図示略)はデリバリ通路(図示略)により接続されている。アッパータンク71bは、第2ターボ過給機8の第2センタハウジング33よりも高い位置に配置されている。冷却水導入部には、水温に応じて冷却水の流通を制御するサーモスタット(図示略)が設けられている。

0054

第1ターボ過給機7の第1センタハウジング23の内部には、第1過給機タービンシャフト7cの軸受部分に冷却水を貯留する冷却水貯留部(図示略)が形成されている。また、第1センタハウジング23と同様に、第2ターボ過給機8の第2センタハウジング33の内部には、第2過給機タービンシャフト8cの軸受部分に冷却水を貯留する冷却水貯留部(図示略)が形成されている。第1,第2過給機タービンシャフト用の冷却水は、シリンダヘッド3から第1,第2センタハウジング23,33に供給され、冷却後の冷却水はシリンダブロック2の後側側壁中段且つ右側位置に形成された冷却水還流部2bに還流される。冷却水還流部2bにはヒータリターン配管が接続され、第1,第2過給機タービンシャフト用の冷却水はヒータ(図示略)からリターンした冷却水と合流される。冷却水還流部2bは、ウォータポンプ70のサクション側である冷却水導入部に連通されている。

0055

第1センタハウジング23には、シリンダヘッド3から冷却水を導入する第1給水通路26と、冷却水を排出する第1リターン通路27等が設けられている。第2センタハウジング33には、シリンダヘッド3から冷却水を導入する第2給水通路36と、冷却水を排出する第2リターン通路37と、蒸気戻し通路73等が設けられている。

0056

金属パイプ製の第1給水通路26は、シリンダブロック2の後側側壁と対向する第1センタハウジング23の中段部前面とシリンダヘッド3のウォータジャケットと連通する冷却水接続部3e(エンジン本体側接続部)とを接続している。冷却水接続部3eは、エンジン1のクランクシャフト方向略中央且つシリンダヘッド3の中段位置に設けられている。第1給水通路26は、冷却水接続部3eから一旦下方に延びた後、第1センタハウジング23へ向けて左側後方へ延設されている。以上により、高負荷運転後にエンジン1が停止されたとき、第1センタハウジング23内に発生する蒸気は第1給水通路26を通過してシリンダヘッド3のウォータジャケットへ排出され、第1センタハウジング23内に新たな冷却水が供給される。

0057

第1給水通路26の途中部分には、左右方向に延びる蛇腹状の振動吸収部26aが形成されている。それ故、第1ターボ過給機7とエンジン1の組付け誤差を容易に吸収することができ、第1ターボ過給機7とエンジン1の固有振動の相違に伴う振動変位を吸収することができる。

0058

金属パイプ製の第1リターン通路27は、第1センタハウジング23の中段部後面と冷却水還流部2bとを接続している。第1リターン通路27は、第1センタハウジング23の後面から冷却水還流部2bへ向けて右側下方へ延設されている。これにより、第1リターン通路27のレイアウト自由度を増すと共に、確実に第1ターボ過給機1からの蒸気をエンジン1本体側へ逃すことができる。

0059

金属パイプ製の第2給水通路36は、シリンダヘッドカバー4の後側側壁と対向する第2センタハウジング33の中段部前面とシリンダヘッド3のウォータジャケットと連通する冷却水接続部3f(エンジン本体側接続部)とを接続している。冷却水接続部3fは、冷却水接続部3eの右側且つ接続部3eよりも下方位置に設けられている。第2給水通路36は、冷却水接続部3fから一旦上方に延びた後、第2センタハウジング33へ向けて左側後方へ延設されている。

0060

金属パイプ製の第2リターン通路37は、第2センタハウジング33の中段部後面と冷却水還流部2bとを接続している。第2リターン通路37は、途中部分で第2センタハウジング33側の第2上流リターン通路37aと、冷却水還流部2b側の第2下流リターン通路37bとに分割形成されている。第2上流リターン通路37aは、上端部が第2センタハウジング23の中段部後面に接続され、この後面から後側下方へクランク状に設けられている。第2下流リターン通路37bは、冷却水還流部2bへ向けて右側下方へ延設されている。第2上流リターン通路37aの下端部と第2下流リターン通路37bの上端部は、上下方向に延びる耐熱合成樹脂製のフレキシブルホース72によって接続されている。
それ故、第2ターボ過給機8とエンジン1の組付け誤差を容易に吸収することができ、第2ターボ過給機8とエンジン1の作動振動の相違に起因する振動変位を吸収することができる。

0061

蒸気戻し通路73は、第2過給機タービンシャフト8cの冷却水貯留部の上部とアッパータンク71bのサクション側部分を接続している。蒸気戻し通路73と第2センタハウジング33の接続位置は、第2センタハウジング33と第2給水通路36の接続位置及び第2センタハウジング33と第2リターン通路37の接続位置よりも高い位置に配置されている。以上により、高負荷運転後にエンジン1が停止したとき、第2センタハウジング33内に発生する蒸気は蒸気戻し通路73を通過してアッパータンク71bのサクション側部分へ排出され、第2給水通路36から第2センタハウジング33内に新たな冷却水が供給される。

0062

次に、実施例1に係る車両用エンジンのターボ過給装置の作用・効果について説明する。
本車両用エンジン1のターボ過給装置は、第1ターボ過給機7と、第2ターボ過給機8と、第1過給機タービン7bの排出部から第2過給機タービン8bの導入部まで接続するタービン間通路41と、第1過給機タービン7bの導入通路42とタービン間通路41を接続する第1バイパス通路43と、このバイパス通路43を開閉可能なレギュレートバルブ44を備えた車両用エンジン1のターボ過給装置において、第1過給機タービンシャフト7cと第2過給機タービンシャフト8cが略平行に配置され、タービン間通路41は、第1,第2過給機タービンシャフト7c,8cの軸方向から視て第1過給機タービン7bの排出部から第2ターボ過給機8側へ略ストレートに延びて第2過給機タービン8bの外周部に接線方向から連なるように接続され、タービン間通路41と第1バイパス通路43は、第1,第2過給機タービンシャフト7c,8cの軸方向に隣接状に配設され且つ一体的に形成されている。

0063

本車両用エンジン1のターボ過給装置によれば、第1過給機タービンシャフト7cと第2過給機タービンシャフト8cを略平行に配置して、タービン間通路41が第1,第2過給機タービンシャフト7c,8cの軸方向から視て第1過給機タービン7bの排出部から第2ターボ過給機8側へ略ストレート状に延びるため、第1過給機タービン7bの排出部から第2過給機タービン8bの導入部までを短距離の通路長で接続することができ、外気へ放熱される排気の熱エネルギーを抑制することができる。それ故、第2ターボ過給機8による過給効率の増加や、排気側下流にDPF12bや触媒12a等を装備している場合、DPF12bの再生効率向上及び触媒12aの早期活性化を図ることができる。また、タービン間通路41が第2過給機タービン8bの外周部に接線方向から連なるように接続され、タービン間通路41と第1バイパス通路43が第1,第2過給機タービンシャフト7c,8cの軸方向に隣接状に配設され且つ一体的に形成されているため、第2過給機タービン8bへの排気導入性能を高く維持できると共に、第1ターボ過給機7と第2ターボ過給機8の間の通路長を短縮化してエンジン1周辺のレイアウトをコンパクト化でき、これに伴い軽量化と製造コスト低減を図ることができる。

0064

タービン間通路41と第1バイパス通路43と第1過給機タービン7bの導入通路42が一体的な排気通路ユニット50に構成され、排気通路ユニット50は、第1ターボ過給機7側の第1ユニット部51と第2ターボ過給機8側の第2ユニット部52を備え、第1ユニット部51にエンジン1から第1過給機タービン7bへ排気を送る導入通路42とエンジン1から第2過給機タービン8bへ排気を送るタービン間通路41と第1バイパス通路43の一部を設けている。これにより、第1ターボ過給機7と第2ターボ過給機8の間の通路をユニット化でき、第1,第2ターボ過給機7,8のエンジン1に対する支持を容易化でき、メインテナンス時の作業効率を向上できる。

0065

第1過給機タービン7bは第2過給機タービン8bの下方位置に配置されたため、エンジン1の後側側壁に沿って第1ターボ過給機7と第2ターボ過給機8を上下に配置することができ、エンジン1周辺のレイアウト性を維持しながら第1,第2ターボ過給機7,8のエンジン1に対する支持強度を増すことができる。
第1ユニット部51と第2ユニット部52の接続部分にレギュレートバルブ44を設けたため、排気通路ユニット50に対するレギュレートバルブ44の組付け性とレギュレートバルブ44のメインテナンス性を確保することができる。
レギュレートバルブ44はバタフライバルブであるため、レギュレートバルブ44の開度調節を細かく制御することができ、過給調節を精度よく制御できる。

0066

第1ユニット部51と第2ユニット部52の接続部分において第1ユニット部51と第2ユニット部52とを中間部材53を介して連結し、この中間部材53にレギュレートバルブ44を配置した第1バイパス通路43の一部とタービン間通路41の一部を形成したため、簡単な構成で排気通路ユニット50に対するレギュレートバルブ44の組付け性とレギュレートバルブ44のメインテナンス性を確保することができる。
第2過給機タービン8側におけるタービン間通路41の横断面形状を扁平状に形成すると共に、この断面の長軸が前記第2過給機タービンシャフト8cと略直交するように構成したため、第2過給機タービン8に対して排気導入効率を増すことができる。

0067

次に、前記実施例を部分的に変更した変形例について説明する。
1〕前記実施例においては、車両に対して横置きディーゼルエンジンの例を説明したが、本発明はエンジンの配置や種類に拘わらず適用可能であり、縦起きレシプロエンジンに適用しても良い。

0068

2〕前記実施例においては、小容量の第1ターボ過給機を下側、大容量の第2ターボ過給機を上側に配置した上下2段配置のターボ過給機の例を説明したが、少なくとも第1ターボ過給機と第2ターボ過給機を直列に接続するものであれば良く、小容量の第1ターボ過給機を上側、大容量の第2ターボ過給機を下側に配置しても良く、また、第1,第2ターボ過給機を左右2列配置にすることも可能である。

0069

3〕前記実施例においては、タービン間通路を短縮化して放熱される熱エネルギーを抑制した例を説明したが、吸気バルブリフト時に排気バルブを所定量リフトさせる、所謂排気二度開き等の動弁系による排気昇温技術と併用することにより、更に、排気温度を上昇でき、過給効率の増加やDPFの再生効率向上及び触媒の早期活性化を図ることができる。

実施例

0070

4〕その他、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱することなく、前記実施例に種々の変更を付加した形態で実施可能であり、本発明はそのような変更形態包含するものである。

0071

本発明は、第1ターボ過給機とこの第1ターボ過給機この第1ターボ過給機に対して直列状に配置された第2ターボ過給機を備えた車両用エンジンのターボ過給装置において、第1,第2ターボ過給機のタービン間通路とバイパス通路をタービンシャフトの軸方向に隣接状且つ一体的に形成することにより、外気へ放熱される排気の熱エネルギーを抑制し、第2過給機タービンへの排気導入性能を維持しつつエンジン周辺のレイアウトをコンパクト化できる。

0072

1エンジン
7 第1ターボ過給機
7a 第1過給機コンプレッサ
7b 第1過給機タービン
7c 第1過給機タービンシャフト
8 第2ターボ過給機
8a 第2過給機コンプレッサ
8b 第2過給機タービン
8c 第2過給機タービンシャフト
12排気浄化装置
12a酸化触媒
12bDPF
22 第1タービンハウジング
32 第2タービンハウジング
41タービン間通路
42導入通路
43 第1バイパス通路
44レギュレートバルブ
50排気通路ユニット
51 第1ユニット部
52 第2ユニット部
53 中間部材

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